JP2016052827A - 車両のシートベルトリトラクタ取付構造 - Google Patents

車両のシートベルトリトラクタ取付構造 Download PDF

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Abstract

【課題】荷室スペース確保とリトラクタの取付強度確保とを両立することができる車両のシートベルトリトラクタ取付構造を提供する。
【解決手段】リフトゲート4によって開閉可能な開口部5と、この開口部5近傍に配設されたリトラクタ6とを有し、開口部5が少なくとも車幅方向に対して略直交状に車体前後方向へ延びる開口側壁部5aと、この開口側壁部の前端部から傾斜状に延びる傾斜壁部5bとを備え、車幅方向に対向状に形成された1対の縦壁部21a,22aとこれら1対の縦壁部21a,22aの下端部同士を連結した底壁部21b,22bとにより正面視にて上方に開放した略コ字状に形成されたブラケット7を有し、ブラケット7が、開口側壁部5aの上端側位置から車体前方へ突出するように配設されると共に内側縦壁部21aが開口側壁部5aに接合され且つ外側縦壁部22aが傾斜壁部5bに接合された。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両のシートベルトリトラクタ取付構造に関し、特にリフトゲートによって開閉可能な開口部近傍に配設されたシートベルトリトラクタを備えた車両のシートベルトリトラクタ取付構造に関する。
従来より、リフトゲート(バックドアともいう)によって開閉可能な開口部と、この開口部近傍に配設されたシートベルトリトラクタとを備えた車両のシートベルトリトラクタ取付構造が知られている。リトラクタから引き出されたベルト(ウェビングともいう)は、ベルト先端に装着されたタングとバックルとを係合することにより乗員を拘束することができる。
一般に、リトラクタはシート側方に配設されたピラー内部に格納されている。
しかし、車内に3列のシートを備えた車両では、レイアウト上、最後部のシート(3列目シート)の側方にリトラクタを格納可能なピラーを配設できない場合がある。
リトラクタの設置方式として、シート内にリトラクタを内蔵したベルトインシート方式と、荷室等の車体壁部にリトラクタを取り付ける車体取付方式が存在している。
ベルトインシート方式は、シートベルトアンカ位置設定の容易化や荷室スペース確保の点で有利な反面、シートフレームの重量増加やシートのコストアップの面で問題がある。
車体取付方式は、リトラクタをリトラクタ取付用ブラケットを介して車体に取り付けるため、シートの軽量化等の点でベルトインシート方式よりも有利である。
特許文献1の車両のシートベルトリトラクタ取付構造は、リヤホイールハウスの内壁後方部分とリヤピラーとを連結する上下方向に延びた湾曲状の補強部材を設け、リトラクタを支持固定するためのブラケット部材が補強部材とリヤピラーとに亙って配設されている。
この補強部材の設置により、リヤサスペンションダンパから伝達される荷重を受け止めつつリトラクタの車体への取付強度を向上させている。
特開2007−38983号公報
特許文献1の車両のシートベルトリトラクタ取付構造では、リトラクタとシートベルトアンカとを結ぶ延長線上にリトラクタ取付用ブラケットの取付位置を設定することができるため、乗員に作用する負荷、所謂リトラクタに入力した入力荷重をリトラクタ取付用ブラケットを介して車体側の補強部材に効率的に伝達することができる。
しかし、この車両のシートベルトリトラクタ取付構造では、補強部材が荷室の下側領域を占有するため、荷物を搭載する有効荷室スペースの増加を図ることが難しい。
そこで、上記補強部材を廃止するために、リトラクタ取付用ブラケットをリヤフロア近傍やリフトゲート開口部近傍に配設された車体強度部材に固定することも考えられる。
しかし、補強部材を廃止した車体取付方式を採用する際、以下の問題が生じる虞がある。
リヤフロア近傍、例えばリヤサイドフレームやクロスメンバ等にリトラクタ取付用ブラケットを固定する場合、リトラクタが荷室の下側領域を占有するため、荷物を搭載する有効荷室スペースが減少する虞がある。複数の機構やセンサを備えた高機能型リトラクタを装備する場合には、リトラクタ自体が大型化するため、更に荷室スペースが減少する。
一方、リフトゲート開口部近傍、例えばリヤピラーの上端側部分等にリトラクタ取付用ブラケットを固定する場合、リトラクタを荷室の上側領域に配設することができ、荷室下側領域を占有することなく有効な荷室スペースを確保することができる。
しかし、リフトゲート開口部近傍にリトラクタ取付用ブラケットを固定した場合には、リフトゲート開口部の構造上、リトラクタとシートベルトアンカとを結ぶ延長線上にリトラクタ取付用ブラケットの取付位置を設定することが容易ではないため、リトラクタ支持位置とリトラクタ取付用ブラケットの取付位置とが前後方向に大きくオフセットした片持ち状態になる。それ故、リトラクタ取付用ブラケットにリトラクタへの入力荷重に伴う回転モーメントが作用することになり、リトラクタへの入力荷重を効率的に車体側へ分散伝達することができず、リトラクタの取付強度を十分に確保できない虞がある。
本発明の目的は、荷室スペース確保とリトラクタの取付強度確保とを両立できる車両のシートベルトリトラクタ取付構造等を提供することである。
請求項1の車両のシートベルトリトラクタ取付構造は、側面視にて前側程上方に移行するように形成され且つリフトゲートによって開閉可能な開口部と、この開口部近傍に配設されたシートベルトリトラクタとを備えた車両のシートベルトリトラクタ取付構造において、前記開口部が少なくとも車幅方向に対して略直交状に車体前後方向へ延びる開口側壁部と、この開口側壁部の前端部から傾斜状に延びる傾斜壁部とを備え、車幅方向に対向状に形成された1対の縦壁部とこれら1対の縦壁部の下端部同士を連結した底壁部とにより正面視にて上方に開放した略コ字状に形成されたリトラクタ取付用ブラケットを有し、前記リトラクタ取付用ブラケットは、前記開口側壁部の上端側位置から車体前方へ突出するように配設されると共に前記1対の縦壁部のうち車幅方向内側の内側縦壁部が前記開口側壁部に接合され且つ前記1対の縦壁部のうち車幅方向外側の外側縦壁部が前記傾斜壁部に接合されたことを特徴としている。
この車両のシートベルトリトラクタ取付構造では、リトラクタ取付用ブラケットが開口側壁部の上端側位置から車体前方へ突出するように配設されるため、リトラクタが荷物搭載に有効な荷室下側領域を占有することなく荷室スペースを確保することができる。
リトラクタ取付用ブラケットが車幅方向に対向状に形成された1対の縦壁部とこれら1対の縦壁部の下端部同士を連結した底壁部とにより正面視にて上方に開放した略コ字状に形成されたため、リトラクタ取付用ブラケットの剛性を形状設定により高くすることができる。また、リトラクタ取付用ブラケットの剛性を高くすると共に車幅方向内側の内側縦壁部が開口側壁部に接合され且つ車幅方向外側の外側縦壁部が傾斜壁部に接合されたため、リトラクタ取付用ブラケットの先端部に回転モーメントが作用するような片持ち状態であっても、リトラクタへの入力荷重を高剛性のリトラクタ取付用ブラケットを介して剛性の高い開口部の上端側位置に分散伝達することができる
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記内側縦壁部の中段部から折曲した状態で上方に延びる補強フランジ部を備え、前記補強フランジ部が前記傾斜壁部に接合されたことを特徴としている。
これによれば、リトラクタへの上方向の入力荷重を圧縮荷重として効率的に支持することができ、リトラクタ取付用ブラケットの取付位置を中心とした回転運動を確実に抑制することができる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記開口部の周縁部の一部が前記開口側壁部と前記傾斜壁部とを含む閉断面部材で構成され、前記閉断面部材内に前記開口側壁部と前記傾斜壁部との境界近傍部分を補強する補強部材を設け、前記補強フランジ部を前記傾斜壁部を介して前記補強部材に接合したことを特徴としている。
以上の構成によれば、リトラクタ取付用ブラケットの支持剛性を増加でき、リトラクタへの上方向の入力荷重を開口部の周縁部で確実に支持することができる。
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか1項の発明において、前記リトラクタ取付用ブラケットが前記内側縦壁部と外側縦壁部とを略直交状に連結する連結壁部を備えたことを特徴としている。
これによれば、リトラクタ取付用ブラケットの剛性を高くすることができ、両縦壁部の面振動に起因した異音発生を防止することができる。
本発明の車両のシートベルトリトラクタ取付構造によれば、荷室スペース確保とリトラクタの取付強度確保とを両立することができる。
実施例1に係る車両の左側から視た車体後部の縦断面図である。 車両の左側後方から視た斜視図である。 リヤシートを省略した図1の要部拡大図である。 図3の正面図である。 図3の底面図である。 図3のVI−VI線断面図である。 図3のVII−VII線断面図である。 補強部材とブラケットの左側面図である。 図8の正面図である。 図8の平面図である。 図8の左側前方から視た斜視図である。 ブラケットの分解斜視図である。 インナパネルを省略した図3相当図である。 図13の正面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
以下の説明は、本発明を車両に適用したものを例示したものであり、本発明、その適用物、或いは、その用途を制限するものではない。また、図中、矢印F方向を、前方とし、矢印L方向を、左方として説明する。
以下、本発明の実施例1について図1〜図14に基づいて説明する。
図1,図2に示すように、車両Vは、車室の床面を構成するフロアパネル1と、車体の側壁を構成する左右1対のサイドパネル2と、車室の天井壁を構成するルーフ部3と、車体の後壁を構成するリフトゲート4と、このリフトゲート4によって開閉可能な開口部5と、リヤシート8に着座した乗員を拘束するための左右1対のリトラクタ6(シートベルトリトラクタ)と、これら1対のリトラクタ6を車体側に取り付けるための左右1対のブラケット7(リトラクタ取付用ブラケット)等を備えている。
まず、車両Vの主な構成部材について説明する。
フロアパネル1は、左右1対のリヤサイドフレーム(図示略)間に亙って架け渡されると共に前後方向に延びるように設けられ、車両Vの底面を形成している。
このフロアパネル1は、前後方向途中部に形成された後方上がり傾斜状のキックアップ部1aと、このキックアップ部1aよりも後側領域に荷室床面を形成するためのリヤフロア1bとが設けられている。キックアップ部1aの近傍位置には、後部乗員が着座可能な左右1対のリヤシート8が支持されている。
これらのリヤシート8は、キックアップ部1aの近傍位置に固定されたシートクッション8aと、このシートクッション8aの後端部分に回動可能に枢支されたシートバック8bとにより夫々形成されている。
次に、左右1対のサイドパネル2について説明する。
尚、左右1対の各構成部材は、左右対称の構造であるため、以下、右側の構成部材について主に説明する。
図1〜図7に示すように、サイドパネル2は、車体外壁を形成するアウタパネル2aと、車室内壁を形成するインナパネル2bとから構成されている。
インナパネル2bは、所定厚さの鋼板により形成され、車室側表面の略全域がトリム9によって覆われている。インナパネル2bのキックアップ部1aの頂部に対応する部分には、リヤホイールハウス10が形成されている。リヤホイールハウス10は、インナパネル2bの下端側部分から右方へ膨出するホイールハウスアウタ(図示略)と、インナパネル2bの下端側部分から左方へ膨出するホイールハウスインナ10aとによって形成されている。
サイドパネル2は、リヤシート8の乗員が乗降可能な後側乗降口11と、リヤクォータウインドウガラスが装着されたクォータウインドウ開口12と、後側乗降口11とクォータウインドウ開口12との間を区画して上下方向に延びる閉断面状のサイドピラー13と、開口部5の左右両側周縁部分を形成して上下方向に延びる閉断面状のリヤピラー14(閉断面部材)等を備えている。
図6,図7に示すように、リヤピラー14は、アウタ部14aと、このアウタ部14aと協働して上下方向に延びる閉断面C1を構成するインナ部14bと、閉断面C1内に配設されたピラーレインフォースメント15とを備えている。
リヤピラー14は、リヤフロア1bの後端部から鉛直上方へ延びると共に中段部からリヤヘッダ16までの部分が側面視にて前側程上方に移行するように形成されている。
ピラーレインフォースメント15は、略ハット状に形成され、前端側部分と後端側部分に上下方向に延びる前端フランジ部15aと後端フランジ部15bが夫々設けられている。
前端フランジ部15aがインナ部14bの裏面に接合され、後端フランジ部15bがアウタ部14a及びインナ部14bの両後端フランジ部に挟着されることにより、ピラーレインフォースメント15とインナ部14bとが協働して上下方向に延びる閉断面C2が構成されている。
図1,図2に示すように、ルーフ部3は、車体上部後端位置において車幅方向に延びる閉断面状のリヤヘッダ16と、車体上部前端位置のフロントヘッダ(図示略)とリヤヘッダ16との左右両端部を前後方向に連結する左右1対のルーフサイドレール(図示略)と、天井スペースを覆うルーフパネル17等を備えている。
リヤヘッダ16は、開口部5の上端側周縁部分を形成している。このリヤヘッダ16の後端側部分には、リフトゲート4を上下方向に回動自在に枢支する左右1対の枢支機構(図示略)が設けられている。
次に、開口部5について説明する。
図1,図2に示すように、開口部5は、側面視にて、リヤフロア1bの後端部から鉛直上方へ延びると共に中段部からリヤヘッダ16までの間において前側程上方に移行するように形成されている。また、この開口部5は、背面視にて、略台形状に形成されている。
即ち、開口部5の周縁部は、閉断面状のリヤヘッダ16及び左右1対の閉断面状のリヤピラー14等によって略環状の閉断面構造に構成されている。
開口部5の下端中央部分には、リフトゲート4の下端部に装着されたストライカ(図示略)に係合可能なラッチ機構(図示略)が設けられている。
図6,図7に示すように、開口部5は、インナ部14bの後端側部分を構成する開口側壁部5aと、この開口側壁部5aの前端部に連なり且つインナ部14bの残部を構成する傾斜壁部5bを備えている。
開口側壁部5aは、車幅方向に対して略直交状に前後方向に延びるように形成されている。開口側壁部5aには、シートバック8bの上端部近傍に対応した位置にシートベルトアンカ18が装備されている。傾斜壁部5bは、開口側壁部5aの前端部から前側程右方に移行するように傾斜状に延設されている。
図7に示すように、リヤピラー14の閉断面C2内には、上下方向に延びるプレート状の補強部材19が設けられている。この補強部材19は、水平断面略L字状に形成され、ブラケット7の取付位置(リヤピラー14の中段部よりも上側の傾斜部分)において、開口側壁部5aと傾斜壁部5bとの境界部分及び境界近傍部分を補強するようにインナ部14bの裏面に溶接にて接合されている。
リトラクタ6は、緊急ロック式シートベルトリトラクタ(ELR)である。
このリトラクタ6は、リヤシート8に着座した乗員に装着される長尺帯状のベルト6aと、このベルト6aを巻取可能な筒状のスプール(図示略)と、ベルト6aを巻き取るためのプリテンショナ機構(図示略)と、所定荷重がベルト6aに作用したときにベルト6aの移動を制限するロック機構(図示略)と、複数のセンサ(図示略)等を備えている。
次に、ブラケット7について説明する。
図1,図3,図13に示すように、ブラケット7は、リトラクタ6を開口部5近傍に配設するために、リヤピラー14の中段部よりも上側の傾斜部分において開口側壁部5aの上端側位置から前方へ突出するように取り付けられている。このブラケット7は、正面視にて上方に開放した鉛直断面略コ字状に形成され、平面視にて前側程左右幅が狭くなるように先細りの三角形状に形成されている。
ブラケット7は、車幅方向内側に配置された内側部材21と、車幅方向外側に配置された外側部材22との2部材によって構成されている。
図8〜図12に示すように、内側部材21は、鋼板をプレス加工することにより正面視にて略L字状に一体成形されている。
内側部材21は、内側縦壁部21aと、この内側縦壁部21aの下端部から略直交状に右方へ延びる内側底壁部21bと、内側縦壁部21aの前側中段部から略直交状に右方へ折曲した状態で上方に延びる補強フランジ部21cを備えている。
内側縦壁部21aは、側面視にて略三角形状に形成され、後側上端部分に設けられた内側接合部21dと、前端側部分から略直交状に左方へ折曲した複数の係止部21eと、後端側部分に設けられた荷物用のフック穴21f等を有している。
図7に示すように、内側接合部21dは、開口側壁部5aを間に介して補強部材19に溶接にて3重接合されている。
複数、例えば前後1対の係止部21eは、リトラクタ6に設けられた取付穴に挿通可能に形成され、ブラケット7に対するリトラクタ6の位置決め兼回転防止機構を構成している。リトラクタ6の取付穴に1対の係止部21eを係合した後、ボルト等の固定手段によってリトラクタ6をブラケット7に固定している。
荷物用のフック穴21fは、荷室に収容される荷物を固定するための固定具を係止可能に形成されている。
内側底壁部21bは、平面視にて略細長矩形状に形成されている。
補強フランジ部21cは、内側接合部21dと係止部21eとの間において、内側縦壁部21aの前側部分中段部から略直交状に右方へ折曲されることにより内側接合部21dに対して略直交するように上方に向けて延設されている。この補強フランジ部21cには、上端部から斜め前方へ延びる前側接合部21gが形成されている。
図3,図8〜図11,図13に示すように、前側接合部21gは、傾斜壁部5bを間に介して補強部材19に溶接にて3重接合されている。
図9〜図12に示すように、外側部材22は、鋼板をプレス加工することにより後側部分が正面視にて略クランク状に一体成形されている。
外側部材22は、外側縦壁部22aと、この外側縦壁部22aの下端部から略直交状に左方へ延びる外側底壁部22bと、外側縦壁部22aの前側途中部から略直交状に左方へ延びる連結壁部22cを備えている。
外側縦壁部22aは、側面視にて内側縦壁部21aよりも小さな略三角形状に形成され、車幅方向において内側縦壁部21aに対向するように配設されている。
外側縦壁部22aは、上端部から右方へ延びる外側接合部22dを有している。
図7,図14に示すように、外側接合部22dは、傾斜壁部5bを間に介してピラーレインフォースメント15の前端フランジ部15aに溶接にて3重接合されている。
外側底壁部22bは、平面視にて内側底壁部21bの左右幅よりも幅広で且つ前側程左右幅が狭くなるように形成されている。この外側底壁部22bは、内側底壁部21bに前後方向に亙って接合されている。
外側底壁部22bは、後端部から斜め下方へ延びる後側接合部22eを有している。
後側接合部22eは、傾斜壁部5bに溶接にて接合され、後側接合部22eの左端側部分は、傾斜壁部5bを間に介して補強部材19に溶接にて3重接合されている。
図9,図10,図12に示すように、連結壁部22cは、略台形状に形成され、ブラケット7の前端側部分とこの前端側部分よりも後側部分とを前後に区画する節部材を構成している。この連結壁部22cは、下端部から前方へ延びる連結接合部22fと、左端から前方へ延びる連結接合部22gとを備えている。
連結接合部22fは、内側底壁部21bの前端側部分に接合され、連結接合部22gは、内側縦壁部21aの前端側部分に接合されている。
以上により、ブラケット7が正面視にて略コ字状に形成され且つ前後方向途中部に節機能を備えた連結壁部22cを備えているため、ブラケット7の断面崩れを抑制することができ、ブラケット7の剛性を向上することができる。
ブラケット7の取付位置(内側接合部21d,前側接合部21g,外側接合部22d,後側接合部22e)を剛性の高い開口側壁部5aと傾斜壁部5bとの境界部分及び境界近傍部分に設定することによって、ブラケット7の支持剛性を確保している。
しかも、ブラケット7を平面視にて前側程左右幅が狭くなるように先細りの三角形状に形成したため、前端部に入力した入力荷重を車体に対して均一に分散することができる。
それ故、リトラクタ6への上方向の入力荷重をブラケット7を介して確実に車体側へ伝達している。
また、リトラクタ6の支持位置に相当する複数の係止部21eとブラケット7の取付位置とが前後方向にオフセットしているため、リトラクタ6へ上方向の入力荷重が作用したとき、ブラケット7に入力荷重に伴う回転モーメントが発生し、内側接合部21dに対する剪断方向の荷重、前側接合部21gに対する圧縮方向の荷重、外側接合部22dに対する圧縮方向の荷重、後側接合部22eに対する剥離方向の荷重が夫々作用するものの、剪断、圧縮及び剥離方向の荷重を単一の補強部材19によって効率的に支持している。
次に、上記車両Vのシートベルトリトラクタ取付構造の作用・効果について説明する。
この車両Vのシートベルトリトラクタ取付構造によれば、ブラケット7が開口側壁部5aの上端側位置から車体前方へ突出するように配設されるため、リトラクタ6が荷物搭載に有効な荷室下側領域を占有することなく荷室スペースを確保することができる。
ブラケット7が車幅方向に対向状に形成された1対の縦壁部21a,22aとこれら1対の縦壁部21a,22aの下端部同士を連結した底壁部21b,22bとにより正面視にて上方に開放した略コ字状に形成されたため、ブラケット7の剛性を形状設定により高くすることができる。また、ブラケット7の剛性を高くすると共に内側縦壁部21aが開口側壁部5aに接合され且つ外側縦壁部22aが傾斜壁部5bに接合されたため、ブラケット7の前端部に回転モーメントが作用するような片持ち状態であっても、リトラクタ6への入力荷重を高剛性のブラケット7を介して剛性の高い開口部5の上端側位置に分散伝達することができる。
内側縦壁部21aの中段部から折曲した状態で上方に延びる補強フランジ部21cを備え、補強フランジ部21cが傾斜壁部5bに接合されているため、リトラクタ6への上方向の入力荷重を圧縮荷重として効率的に支持することができ、ブラケット7の取付位置を中心とした回転運動を確実に抑制することができる。
開口部5の周縁部の一部が開口側壁部5aと傾斜壁部5bとを含むリヤピラー14で構成され、リヤピラー14内に開口側壁部5aと傾斜壁部5bとの境界近傍部分を補強する補強部材19を設け、補強フランジ部21cを傾斜壁部5bを介して補強部材19に接合しているため、ブラケット7の支持剛性を増加でき、リトラクタ6への上方向の入力荷重を開口部5の周縁部で確実に支持することができる。
ブラケット7が内側縦壁部21aと外側縦壁部22aとを略直交状に連結する連結壁部22cを備えたため、ブラケット7の剛性を高くすることができ、両縦壁部21a,22aの面振動に起因した異音発生を防止することができる。
次に、前記実施形態を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施形態においては、ブラケットを内側部材と外側部材の2部材で構成した例を説明したが、単一の鋼板をプレス加工して成形しても良い。この場合、連結壁部を省略することで単一鋼板による成形性を確保することができる。
また、素材の歩留まりの観点から、連結壁部を別部材にして3部材で構成することも可能である。
2〕前記実施形態においては、ブラケットをリヤピラーの中段部分に取り付けた例を説明したが、少なくともシートベルトアンカとブラケット取付位置とを結ぶ延長線がシートベルトアンカとリトラクタとを結ぶ延長線よりも上下方向において高い位置に設定されていれば良く、ブラケット取付位置を開口部上端近傍位置に設定しても良い。
3〕前記実施形態においては、内側接合部と前側接合部と後側接合部とに接合された補強部材を設けた例を説明したが、開口部のみの剛性によってブラケットの支持剛性を確保できる場合、補強部材を省略することも可能である。
また、補強部材をブラケット取付位置に対応するように車幅方向に延長して内側接合部,前側接合部,外側接合部及び後側接合部に接合可能に構成しても良い。
4〕前記実施形態においては、側面視にて、リヤフロアの後端部から鉛直上方へ延びると共に中段部からリヤヘッダまでの間において前側程上方に移行するように形成された開口部を備えた車両に適用した例を説明したが、リヤフロアの後端部からリヤヘッダまでの間において前側程上方に移行するように形成された開口部に適用しても同様の効果を奏することができる。
5〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
V 車両
4 リフトゲート
5 開口部
5a 開口側壁部
5b 傾斜壁部
6 リトラクタ
6a ベルト
7 ブラケット
14 リヤピラー
21 内側部材
21a 内側縦壁部
21b 内側底壁部
21c 補強フランジ部
22 外側部材
22a 外側縦壁部
22b 外側底壁部
22c 連結壁部
C1 閉断面

Claims (4)

  1. 側面視にて前側程上方に移行するように形成され且つリフトゲートによって開閉可能な開口部と、この開口部近傍に配設されたシートベルトリトラクタとを備えた車両のシートベルトリトラクタ取付構造において、
    前記開口部が少なくとも車幅方向に対して略直交状に車体前後方向へ延びる開口側壁部と、この開口側壁部の前端部から傾斜状に延びる傾斜壁部とを備え、
    車幅方向に対向状に形成された1対の縦壁部とこれら1対の縦壁部の下端部同士を連結した底壁部とにより正面視にて上方に開放した略コ字状に形成されたリトラクタ取付用ブラケットを有し、
    前記リトラクタ取付用ブラケットは、前記開口側壁部の上端側位置から車体前方へ突出するように配設されると共に前記1対の縦壁部のうち車幅方向内側の内側縦壁部が前記開口側壁部に接合され且つ前記1対の縦壁部のうち車幅方向外側の外側縦壁部が前記傾斜壁部に接合されたことを特徴とする車両のシートベルトリトラクタ取付構造。
  2. 前記内側縦壁部の中段部から折曲した状態で上方に延びる補強フランジ部を備え、前記補強フランジ部が前記傾斜壁部に接合されたことを特徴とする請求項1に記載の車両のシートベルトリトラクタ取付構造。
  3. 前記開口部の周縁部の一部が前記開口側壁部と前記傾斜壁部とを含む閉断面部材で構成され、
    前記閉断面部材内に前記開口側壁部と前記傾斜壁部との境界近傍部分を補強する補強部材を設け、
    前記補強フランジ部を前記傾斜壁部を介して前記補強部材に接合したことを特徴とする請求項2に記載の車両のシートベルトリトラクタ取付構造。
  4. 前記リトラクタ取付用ブラケットが前記内側縦壁部と外側縦壁部とを略直交状に連結する連結壁部を備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両のシートベルトリトラクタ取付構造。
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