JP2022128126A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アウター側シール部材を積み重ねたときの追加リップと芯金の接触を防止できるとともに、グリースの芯金への付着を防止できる車輪用軸受装置を提供する。【解決手段】アウター側シール部材6は、芯金61と芯金61に固着される弾性部材62で構成され、芯金61は、外方部材2のアウター側端面2hに沿って延びる鍔部61cを有し、弾性部材62は、外方部材2の外周に嵌合する堰部62eを有する車輪用軸受装置1であって、弾性部材62は、鍔部61cの径方向内側に設けられる追加リップ62dと、堰部62eから軸方向に突出する突起部62gを有する、とした。【選択図】図3

Description

本発明は、車輪用軸受装置に関する。
従来より、車輪を回転自在に支持する第3世代構造の車輪用軸受装置が知られている(特許文献1参照)。かかる車輪用軸受装置は、車体に外方部材が固定される。また、外方部材の内側に内方部材が配置され、外方部材と内方部材のそれぞれの軌道面間に複数の転動体が介装されている。こうして、車輪用軸受装置は、転がり軸受構造を構成し、内方部材に取り付けられた車輪を回転自在としている。
ところで、このような車輪用軸受装置おいては、外方部材と内方部材の間に環状空間が形成されており、環状空間への異物(泥水や砂塵等)の侵入、又は環状空間に封入しているグリースの漏出が生じる可能性がある。そのため、車輪用軸受装置は、環状空間の両側開口端を塞ぐためにインナー側シール部材とアウター側シール部材を備えている。
アウター側シール部材は、芯金と芯金に固着される弾性部材とで構成される。そして、芯金は、外方部材のアウター側端面に沿って延びる鍔部を有する(図7(A)参照)。また、弾性部材は、外方部材の外周に嵌合する堰部を有する。このようなアウター側シール部材では、弾性部材にリップ(以下、追加リップとよぶ)を追加することにより、シールスペースを変更せずにアウター側シール部材のシール性を向上させることができる(図7(B)参照)。
追加リップは、鍔部の径方向内側に設けられることで、径方向内側の位置よりも径方向外側に設けられる場合と比較して、シールランドの研磨面を少なくし、研磨焼けを防止できる。また、追加リップは、径方向内側の位置よりも径方向外側に設けられる場合と比較して、シールランドの径を小さくできるため、ハブ輪の肉厚を小さくしてハブ輪を軽量化できる。そのため、追加リップは、鍔部の径方向内側に設けられることが望ましい。
しかしながら、追加リップが鍔部の径方向内側に設けられると、アウター側シール部材の積み重ね時に追加リップと芯金が接触する問題や、グリースが芯金に付着する問題が生じる(図7(C)参照)。アウター側シール部材は、複数のアウター側シール部材が積み重ねられた状態で保管されるため、保管されている間に追加リップと芯金が接触していると、追加リップが変形するおそれがある。また、アウター側シール部材は、芯金にグリースが付着して追加リップに塗られたグリース量が減ると、シール性が低下してしまう。そこで、アウター側シール部材を積み重ねたときの追加リップと芯金の接触を防止できるとともに、グリースの芯金への付着を防止できる車輪用軸受装置が求められていた。
特許第5836584号公報
アウター側シール部材を積み重ねたときの追加リップと芯金の接触を防止できるとともに、グリースの芯金への付着を防止できる車輪用軸受装置を提供する。
即ち、第一の発明は、内周に複列の外側軌道面が形成された外方部材と、小径段部が形成されたハブ輪及び前記小径段部に外嵌される内輪からなり、外周に複列の内側軌道面が形成された内方部材と、前記外方部材と前記内方部材のそれぞれの軌道面間に介装される複数の転動体と、前記外方部材と前記内方部材の間に形成される環状空間のアウター側開口端を密封するアウター側シール部材と、を備え、前記アウター側シール部材は、芯金と当該芯金に固着される弾性部材で構成され、前記芯金は、前記外方部材のアウター側端面に沿って延びる鍔部を有し、前記弾性部材は、前記外方部材の外周に嵌合する堰部を有する車輪用軸受装置であって、前記弾性部材は、前記鍔部の径方向内側に設けられる追加リップと、前記堰部から軸方向に突出する突起部と、を有する、としたものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、第一の発明によれば、アウター側シール部材の積み重ね時にアウター側シール部材を突起部で支持することで、軸方向に隣接するアウター側シール部材間の隙間が大きくなる。従って、アウター側シール部材の積み重ね時に追加リップと芯金の接触を防止できるとともに、グリースの芯金への付着を防止できる。
車輪用軸受装置を示す斜視図。 車輪用軸受装置の全体構成を示す断面図。 第一実施形態に係る車輪用軸受装置の一部構造を示す断面図及び積み重ねられたアウター側シール部材を示す断面図。 第一実施形態に係る車輪用軸受装置の一部構造を示す断面図及び積み重ねられたアウター側シール部材を示す断面図。 第一実施形態に係る車輪用軸受装置の一部構造を示す断面図及び積み重ねられたアウター側シール部材を示す断面図。 第一実施形態、第二実施形態、及び第三実施形態に係る車輪用軸受装置のアウター側シール部材の突起部を示す模式正面図。 従来の車輪用軸受装置の一部構造を示す断面図、従来の車輪用軸受装置に追加リップが設けられた場合の一部構造を示す断面図、及び積み重ねられたアウター側シール部材を示す断面図。
まず、本発明に係る車輪用軸受装置1について説明する。図1は、車輪用軸受装置1を示す斜視図である。図2は、車輪用軸受装置1の全体構造を示す断面図である。
車輪用軸受装置1は、車輪を回転自在に支持するものである。車輪用軸受装置1は、外方部材2、内方部材3、及び転動部材4を備えている。なお、本明細書において、「インナー側」とは、車体に取り付けた際の車輪用軸受装置1の車体側を表し、「アウター側」とは、車体に取り付けた際の車輪用軸受装置1の車輪側を表す。また、「径方向外側」とは、内方部材3の回転軸Aから遠ざかる方向を表し、「径方向内側」とは、内方部材3の回転軸Aに近づく方向を表す。更に、「軸方向」とは、内方部材3の回転軸Aに沿う方向を表す。
外方部材2は、転がり軸受構造の外輪部分を構成するものである。外方部材2のインナー側端部における内周には、嵌合面2aが形成されている。また、外方部材2のアウター側端部における外周には、嵌合面2bが形成されている。更に、外方部材2の軸方向中央部における内周には、二つの外側軌道面2c・2dが形成されている。加えて、外方部材2には、径方向外側へ広がる車体取り付けフランジ2eが形成されている。車体取り付けフランジ2eには、複数のボルト穴2fが設けられている。
内方部材3は、転がり軸受構造の内輪部分を構成するものである。内方部材3は、ハブ輪31と内輪32で構成されている。
ハブ輪31は、外方部材2の内側に設けられている。ハブ輪31のインナー側端部における外周には、軸方向中央部まで小径段部3aが形成されている。小径段部3aは、ハブ輪31の外径が小さくなった部分を指し、その外周が回転軸Aを中心とする円筒形状となっている。また、ハブ輪31には、そのインナー側端部からアウター側端部まで貫かれたスプライン穴3bが形成されている。更に、ハブ輪31の軸方向中央部における外周には、外側軌道面2dと対向する内側軌道面3dが形成されている。加えて、ハブ輪31には、径方向外側へ広がる車輪取り付けフランジ3eが形成されている。車輪取り付けフランジ3eには、回転軸Aを中心に複数のボルト穴3fが設けられており、それぞれのボルト穴3fにハブボルト33が圧入されている。
内輪32は、ハブ輪31の小径段部3aに外嵌される。内輪32のインナー側端部における外周には、嵌合面3gが形成されている。また、嵌合面3gに隣接する外周には、内側軌道面3cが形成されている。内輪32は、ハブ輪31の小径段部3aに外嵌されることにより、ハブ輪31の外周に外側軌道面2cと対向する内側軌道面3cを構成する。
転動部材4は、転がり軸受構造の転動部分を構成するものである。インナー側の転動部材4は、複数の転動体41と一つの保持器42で構成されている。同様に、アウター側の転動部材4も、複数の転動体41と一つの保持器42で構成されている。
転動体41は、それぞれが保持器42によって円形にかつ等間隔にならべられている。そして、インナー側の転動部材4を構成している転動体41は、外方部材2の外側軌道面2cと内方部材3(内輪32)の内側軌道面3cの間に転動自在に介装されている。また、アウター側の転動部材4を構成している転動体41は、外方部材2の外側軌道面2dと内方部材3(ハブ輪31)の内側軌道面3dの間に転動自在に介装されている。
保持器42は、転動体41を収めるためのポケットが等間隔に形成された円環体となっている。保持器42は、互いに隣り合う転動体41と転動体41の間に球面壁が延びており、二つの球面壁によって一つの転動体41を挟み込むように保持している。
加えて、本車輪用軸受装置1は、外方部材2と内方部材3(ハブ輪31及び内輪32)の間に形成される環状空間Sの両側開口端を密封すべく、インナー側シール部材5とアウター側シール部材6を備えている。インナー側シール部材5は、スリンガ51とシールリング52で構成されている。アウター側シール部材6は、芯金61と弾性部材62で構成されている。なお、インナー側シール部材5は、様々な仕様が存在しており、本明細書に開示された仕様に限定するものではない。
次に、図3を用いて、第一実施形態に係る車輪用軸受装置1のアウター側シール部材6について説明する。アウター側シール部材6は、芯金61に弾性部材62を固着したものである。図3(A)は、車輪用軸受装置1の一部構造を示す断面図である。図3(B)は、積み重ねられたアウター側シール部材6を示す断面図である。
図3(A)に示すように、芯金61は、例えば、円環状の鋼板がプレス加工によって屈曲され、円筒部61a、円板部61b、及び鍔部61cが形成されている。円筒部61aは、外方部材2の嵌合面2bに嵌合可能な円筒状に形成されている。円板部61bは、円筒部61aのインナー側端から径方向内側に向かって延びる円環状に形成されている。鍔部61cは、円筒部61aのアウター側端から径方向外側に向かって延びる円環状に形成されている。換言すると、鍔部61cは、外方部材2のアウター側端面2hに沿って延びる円環状に形成されている。また、鍔部61cの外縁部分は、外方部材2の外周と所定の間隔を開けてインナー側に屈曲されている。
弾性部材62は、それぞれ円環状に形成されているラジアルリップ62a、内側アキシアルリップ62b、外側アキシアルリップ62c、追加リップ62d、及び堰部62eが、芯金61に対して、例えば加硫接着により、一体に形成されている。ラジアルリップ62aは、円板部61bの最も径方向内側に形成されている。内側アキシアルリップ62bと外側アキシアルリップ62cは、ラジアルリップ62aよりもアウター側で、ラジアルリップ62aよりも径方向外側に形成されている。追加リップ62dは、鍔部61cの径方向内側に形成されている。堰部62eは、鍔部61cの径方向外側に形成されている。内側アキシアルリップ62bと外側アキシアルリップ62cと追加リップ62dは、径方向に並ぶようにして、径方向内側から径方向外側に向かって順に配置されている。
ラジアルリップ62aは、その先端縁が潤滑材であるグリースの油膜を介してハブ輪31に軸周面3kに近接又は接触している。これにより、ラジアルリップ62aは、環状空間Sのグリースが外部へ漏出することを防止している。内側アキシアルリップ62bは、その先端縁がグリースの油膜を介して円弧面3jに接触している。外側アキシアルリップ62cは、その先端縁がグリースの油膜を介して平坦面3iに接触している。追加リップ62dは、その先端縁がグリースの油膜を介して平坦面3iに接触している。これにより、内側アキシアルリップ62bと外側アキシアルリップ62cと追加リップ62dは、外部から環状空間Sへの異物(泥水や砂塵等)の侵入を防止している。
ここで、ハブ輪31に形成された段差部3hについて詳しく説明する。段差部3hは、ハブ輪31に形成された車輪取り付けフランジ3eの基端部分におけるインナー側へ突出している部位を指す。段差部3hの平坦面3iは、内方部材3の回転軸Aに対して垂直な平面となっており、その径方向内側の一部に円弧面3jが形成されることによって平坦面3iと軸周面3kが滑らかにつながっている。なお、段差部3hの外周面3mは、所定曲率で傾斜しており、平坦面3iの外縁からハブボルト33の座面3nまで滑らかにつながっている。また、上述のシールランドは、平坦面3i、円弧面3j、及び軸周面3kで構成されている。
次に、図3から図5を用いて、堰部62eと突起部62gについて説明する。図4(A)は、車輪用軸受装置1の一部構造を示す断面図である。図4(B)は、積み重ねられたアウター側シール部材6を示す断面図である。図5(A)は、車輪用軸受装置1の一部構造を示す断面図である。図5(B)は、積み重ねられたアウター側シール部材6を示す断面図である。
図3(A)に示すように、堰部62eは、芯金61の鍔部61cの屈曲された外縁部分を覆う円環状に形成されている。外方部材2のアウター側端部の外周には、溝2gが形成されており、堰部62eは、溝2gに嵌合される角部62fが形成されている。また、堰部62eは、外方部材2の外径よりも小さい内径になるように形成されている。堰部62eは、インナー側から外方部材2の外周を伝って流れてくる泥水等を堰き止めて、追加リップ62d部分への泥水等の入り込みを抑制している。
突起部62gは、堰部62eのアウター側の側面から軸方向のアウター側に突出する円筒状に形成されている。突起部62gは、内方部材3と接触しないように形成されている。また、突起部62gは、堰部62eの外径と同一の外径になるように形成されている。つまり、堰部62eの外周面と突起部62gの外周面とは、同一の外周面として形成されている。突起部62gは、堰部62eの周方向に沿う全周に亘って設けられている(図6(A)参照)。
突起部62gは、突起部62gの先端側が平坦に形成された平坦部62hを有する。突起部62gは、例えば、先端側の径方向の長さが基端側の径方向の長さよりも短く、断面形状が台形に形成されているが、アウター側シール部材6を安定して積み重ね可能であれば、形状は特に限定されない。
図4(A)に示すように、突起部62gは、堰部62eのインナー側の側面から軸方向のインナー側に突出する円筒状に形成されてもよい。突起部62gは、外方部材2と接触しないように形成されている。
図5(A)に示すように、突起部62gは、堰部62eのアウター側の側面から軸方向のアウター側に突出する円筒状に形成されるとともに、堰部62eのインナー側の側面から軸方向のインナー側に突出する円筒状に形成されてもよい。各突起部62g・62gは、堰部62eにおけるアウター側又はインナー側の一方の側面から突出して形成される場合よりも軸方向の長さが短く形成されている。つまり、堰部62eのアウター側の側面から突出して形成される突起部62gは、内方部材3と接触しないように形成されている。堰部62eのインナー側の側面から突出して形成される突起部62gは、外方部材2と接触しないように形成されている。
次に、アウター側シール部材6の積み重ねについて説明する。
図3(B)に示すように、アウター側シール部材6は、複数のアウター側シール部材6が積み重ねられた状態で保管される。アウター側シール部材6は、堰部62eのアウター側の側面から突起部62gが突出して形成される場合、アウター側を下側に向けて順に積み重ねられる。アウター側シール部材6は、平坦部62hのみが下側のアウター側シール部材6の堰部62eに接触した状態で積み重ねられる。アウター側シール部材6は、突起部62gにより支持されるため、突起部62gが設けられない場合よりも軸方向に隣接するアウター側シール部材6間の隙間が大きくなる。これにより、アウター側シール部材6は、追加リップ62dと芯金61の接触を防止できるとともに、グリースGの芯金61への付着を防止できる。
図4(B)に示すように、アウター側シール部材6は、堰部62eのインナー側の側面から突起部62gが突出して形成される場合、インナー側を下側に向けて順に積み重ねられる。アウター側シール部材6は、平坦部62hのみが下側のアウター側シール部材6の堰部62eに接触した状態で積み重ねられる。アウター側シール部材6は、突起部62gにより支持されるため、突起部62gが設けられない場合よりも軸方向に隣接するアウター側シール部材6間の隙間が大きくなる。これにより、アウター側シール部材6は、追加リップ62dと芯金61の接触を防止できるとともに、グリースGの芯金61への付着を防止できる。
図5(B)に示すように、アウター側シール部材6は、堰部62eのインナー側とアウター側の両側面からそれぞれ突起部62gが突出して形成される場合、例えば、インナー側を下側に向けて順に積み重ねられる。アウター側シール部材6は、平坦部62hのみが下側のアウター側シール部材6の平坦部62hに接触した状態で積み重ねられる。アウター側シール部材6は、突起部62gにより支持されるため、突起部62gが設けられない場合よりも軸方向に隣接するアウター側シール部材6間の隙間が大きくなる。これにより、アウター側シール部材6は、追加リップ62dと芯金61の接触を防止できるとともに、グリースGの芯金61への付着を防止できる。なお、アウター側シール部材6は、堰部62eのインナー側とアウター側の両側面からそれぞれ突起部62gが突出して形成される場合、アウター側を下側に向けて順に積み重ねられてもよい。
以上のように、本発明に係る車輪用軸受装置1によれば、弾性部材62は、鍔部61cの径方向内側に設けられる追加リップ62dと、堰部62eから軸方向に突出する突起部62gを有する。そして、突起部62gは、堰部62eのアウター側とインナー側との少なくとも一方に設けられる。かかる車輪用軸受装置1によれば、アウター側シール部材6の積み重ね時にアウター側シール部材6を突起部62gで支持することで、軸方向に隣接するアウター側シール部材6間の隙間が大きくなる。従って、アウター側シール部材6の積み重ね時に追加リップ62dと芯金61の接触を防止できるとともに、グリースGの芯金61への付着を防止できる。
また、本発明に係る車輪用軸受装置1によれば、突起部62gは、突起部62gの先端側が平坦に形成された平坦部62hを有する。かかる車輪用軸受装置1によれば、軸方向に隣接するアウター側シール部材6に平坦部62hを当接させることにより、アウター側シール部材6を安定して積み重ねることができる。
次に、図6を用いて、第二実施形態に係る車輪用軸受装置1の特徴点とその効果について述べる。ここでは、主に第一実施形態に係る車輪用軸受装置1との相違点に着目して説明する。図6(A)は、堰部62eの周方向に沿う全周に亘って設けられた突起部62gを示す模式正面図である。図6(B)は、堰部62eの周方向に沿う全周のうちの一部を除いて設けられた突起部62gを示す模式正面図である。
図6(B)に示すように、突起部62gは、堰部62eの周方向に沿う全周に亘って設けられるのではなく、堰部62eの周方向に沿う全周のうちの一部を除いて設けられてもよい。このとき、突起部62gが設けられた堰部62eの側面には、突起部62gが設けられていない切り欠き62iが形成される。切り欠き62iは、アウター側シール部材6の積み重ねにおいて、軸方向に隣接するアウター側シール部材6の堰部62e及び突起部62gに接触しない。なお、突起部62gは、切り欠き62iが一つ形成される場合、アウター側シール部材6を支持するために、少なくとも堰部62eの周方向に沿う半周以上に亘って設けられる。
かかる車輪用軸受装置1によれば、突起部62gは、堰部62eの周方向に沿う全周に亘って設けられる、又は、堰部62eの周方向に沿う全周のうちの一部を除いて設けられる。かかる車輪用軸受装置1によれば、堰部62eの周方向に沿う全周に亘って突起部62gが設けられる場合、アウター側シール部材6を全周に亘って安定して支持することができる。また、堰部62eの周方向に沿う全周のうちの一部を除いて突起部62gが設けられる場合、堰部62eの周方向に沿う全周に亘って突起部62gが設けられる場合よりも堰部62eの材料コストを削減できる。
次に、図6を用いて、第三実施形態に係る車輪用軸受装置1の特徴点とその効果について述べる。ここでも、主に第一実施形態に係る車輪用軸受装置1との相違点に着目して説明する。図6(C)は、堰部62eの平面視(軸方向視)両側にそれぞれ一つずつ形成された突起部62gを示す模式正面図である。
突起部62gは、堰部62eの周方向に沿って二つ以上設けられてもよい。図6(C)に示すように、アウター側シール部材6は、例えば、堰部62eの平面視両側にそれぞれ一つずつ突起部62gが形成される。これにより、アウター側シール部材6は、アウター側シール部材6の積み重ね時に堰部62eの平面視両側でアウター側シール部材6を支持することができる。堰部62eのインナー側とアウター側の両側面からそれぞれ突起部62gが突出して形成される場合、アウター側シール部材6の積み重ね時において、アウター側シール部材6は、軸方向に隣接するアウター側シール部材6の突起部62g同士で支持し合う(図5(B)参照)。この場合、突起部62gが堰部62eの周方向に沿って二つ以上設けられたアウター側シール部材6と、堰部62eの周方向に沿う全周に亘って突起部62gが設けられたアウター側シール部材6と、を軸方向に隣接させることで、アウター側シール部材6の積み重ね時に周方向の位相合わせを行う必要がない。或いは、突起部62gが堰部62eの周方向に沿って二つ以上設けられたアウター側シール部材6と、当該アウター側シール部材6における突起部62gの幅(複数の突起部62gのうち最小の周方向の長さ)よりも切り欠き62iの幅(複数の切り欠き62iがある場合、複数の切り欠き62iのうち最大の周方向の長さ)が短いアウター側シール部材6と、を軸方向に隣接させることで、アウター側シール部材6の積み重ね時に周方向の位相合わせを行う必要がない。即ち、軸方向に隣接するアウター側シール部材6の組み合わせを設定することにより、アウター側シール部材6の積み重ね時に周方向の位相合わせを行う必要がないようにする。
かかる車輪用軸受装置1によれば、突起部62gは、堰部62eの周方向に沿って二つ以上設けられる。かかる車輪用軸受装置1によれば、アウター側シール部材6を二つ以上の突起部62gで安定して支持することが可能であるともに、堰部62eの周方向に沿う全周に亘って突起部62gが設けられる場合よりも材料コストを削減できる。
上述した実施形態において、アウター側シール部材6は、ラジアルリップ62a、内側アキシアルリップ62b、及び外側アキシアルリップ62cを有する構成であるがこれ以外の構成からなるアウター側シール部材でもよい。
最後に、本願における発明は、各実施形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、更に特許請求の範囲に記載の均等の意味及び範囲内のすべての変更を含む。
1 車輪用軸受装置
2 外方部材
2c 外側軌道面
2d 外側軌道面
2h アウター側端面
3 内方部材
3a 小径段部
3c 内側軌道面
3d 内側軌道面
6 アウター側シール部材
31 ハブ輪
32 内輪
41 転動体
61 芯金
62 弾性部材
62d 追加リップ
62e 堰部
62g 突起部
62h 平坦部
S 環状空間

Claims (5)

  1. 内周に複列の外側軌道面が形成された外方部材と、
    小径段部が形成されたハブ輪及び前記小径段部に外嵌される内輪からなり、外周に複列の内側軌道面が形成された内方部材と、
    前記外方部材と前記内方部材のそれぞれの軌道面間に介装される複数の転動体と、
    前記外方部材と前記内方部材の間に形成される環状空間のアウター側開口端を密封するアウター側シール部材と、を備え、
    前記アウター側シール部材は、芯金と当該芯金に固着される弾性部材で構成され、
    前記芯金は、前記外方部材のアウター側端面に沿って延びる鍔部を有し、
    前記弾性部材は、前記外方部材の外周に嵌合する堰部を有する車輪用軸受装置であって、
    前記弾性部材は、前記鍔部の径方向内側に設けられる追加リップと、前記堰部から軸方向に突出する突起部と、を有する、ことを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記突起部は、前記堰部のアウター側とインナー側との少なくとも一方に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記突起部は、前記堰部の周方向に沿う全周に亘って設けられる、又は前記堰部の周方向に沿う全周のうちの一部を除いて設けられる、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記突起部は、前記堰部の周方向に沿って二つ以上設けられる、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車輪用軸受装置。
  5. 前記突起部は、当該突起部の先端側が平坦に形成された平坦部を有する、ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車輪用軸受装置。
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