JP2022147599A - 車輪用軸受装置の密封装置及びそれを備える車輪用軸受装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リップ間の負圧の発生によるトルクの増大を抑制できる車輪用軸受装置を提供する。【解決手段】弾性部材55には、2枚のサイドリップ551・552を含む複数のリップと、2枚のサイドリップ551・552に対して内板部542の反対側から軸方向内側へ突起する突起部554と、が形成されている車輪用軸受装置1の密封装置5であって、2枚のサイドリップ551・552のうち径方向内側のサイドリップ522は、外板部512に摺接し、2枚のサイドリップ551・552のうち径方向外側のサイドリップ551は、外板部512との間にラビリンス56を形成するとともに、他のリップよりも高剛性に形成されている、とした。【選択図】図2
Description
本発明は、車輪用軸受装置の密封装置及びそれを備える車輪用軸受装置に関する。
従来より、車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置が知られている(特許文献1参照)。かかる車輪用軸受装置は、車体に外方部材が固定される。また、外方部材の内側に内方部材が配置され、外方部材と内方部材のそれぞれの軌道面間に複列の転動体が介装されている。こうして、車輪用軸受装置は、転がり軸受構造を構成し、内方部材に取り付けられた車輪を回転自在としている。
ところで、このような車輪用軸受装置においては、外方部材と内方部材の間に環状空間が形成されている。車輪用軸受装置は、車両が水路に侵入した場合や悪路を走行する場合に、路面の水や異物が環状空間の内部へ侵入することを防ぐため、環状空間の両側開口端に密封装置を適用する必要がある。密封装置は、年々高性能化されているが、日本国内等の道路環境の整った地域では、更に、現在の耐泥水性を保ちつつ、低トルク化を図ることにより車両の低燃費化を実現する必要がある。
第3世代の車輪用軸受装置のインナー側、及び第1世代及び第2世代の車輪用軸受装置のインナー側及びアウター側には、現在、スリンガとシール板で構成される所謂ハイパックシールを適用することが主流である。かかるハイパックシールは、耐泥水性への寄与が大きい2枚のサイドリップを有することにより、サイドリップ、ラジアルリップ、及びグリースリップで構成される通常の構造の密封装置よりも耐泥水性の向上を図った構造となっている。最近では、特許文献1に記載の密封装置のようにスリンガを軸方向外側に折り曲げることで、外方部材との間にラビリンスを形成させ、更に、耐泥水性を向上させた構造が考えられている。
密封装置は、通常、2枚から3枚のリップを有し、重ね合わせられた密封装置のリップ間の空気が抜けるとその内部に負圧が発生する。密封装置は、リップ間の内部に発生した負圧によって、リップが吸盤のように張り付き、理論的に計算されるよりも大きいトルクが発生することがある。上述のハイパックシール(以下、単に密封装置と呼ぶ)においては、リップ間の負圧は、密封装置の輸送時や車輪用軸受装置の組み付け時に密封装置が重ね合わせられる際に発生する。例えば、磁気エンコーダを有する密封装置では、磁力により磁気エンコーダと芯金が張り付かないように、シール板の軸方向内側にゴム部材からなる突起部が形成される場合がある(図6参照)。その場合、密封装置が重ね合わせられた際に、突起部が突出している長さだけスリンガが正規の位置よりも沈み込む(図7参照)。その後、密封装置が車輪用軸受装置に組み付けられ、スリンガとシール板が正規の位置に戻ると、リップ間に負圧が発生し、トルクの増大の要因となることがある。
そこで、本発明においては、リップ間の負圧の発生によるトルクの増大を抑制できる車輪用軸受装置の密封装置及びそれを備える車輪用軸受装置を提供する。
即ち、第一の発明は、車輪用軸受装置の外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の密封に用いられ、スリンガと磁気エンコーダとシール板とを備え、前記スリンガは、前記内方部材に外嵌される外嵌部と、前記外嵌部の軸方向一側端部から径方向外側へ延びる外板部と、を有し、前記磁気エンコーダは、前記外板部に固着され、前記シール板は、前記外方部材に嵌合される芯金と、前記芯金に固着される弾性部材と、を有し、前記芯金は、前記外方部材に内嵌される内嵌部と、前記内嵌部の軸方向他側端部から径方向内側へ延びる内板部と、を有し、前記弾性部材には、2枚のサイドリップを含む複数のリップと、前記2枚のサイドリップに対して前記内板部の反対側から軸方向他側へ突起する突起部と、が形成されている車輪用軸受装置の密封装置であって、前記2枚のサイドリップのうち径方向内側のサイドリップは、前記外板部に摺接し、前記2枚のサイドリップのうち径方向外側のサイドリップは、前記外板部との間にラビリンスを形成するとともに、他のリップよりも高剛性に形成されている、としたものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、第一の発明によれば、リップの変形に伴う、リップ間の負圧の発生が抑制される。従って、リップ間の負圧の発生によるトルクの増大を抑制できる。
まず、本発明に係る車輪用軸受装置1について説明する。図1は、車輪用軸受装置1の全体構造を示す断面図である。
車輪用軸受装置1は、車輪を回転自在に支持するものである。車輪用軸受装置1は、外方部材2、内方部材3、及び転動部材4を備えている。なお、本明細書において、「インナー側」とは、車体に取り付けた際の車輪用軸受装置1の車体側を表し、「アウター側」とは、車体に取り付けた際の車輪用軸受装置1の車輪側を表す。また、回転軸Aに対して垂直に近づく方向を「径方向内側」とし、回転軸Aから遠ざかる方向を「径方向外側」とする。更に、「軸方向」とは、内方部材3の回転軸Aに沿う方向を表す。
外方部材2は、転がり軸受構造の外輪部分を構成するものである。外方部材2のインナー側端部における内周には、嵌合面2aが形成されている。また、外方部材2のアウター側端部における外周には、嵌合面2bが形成されている。更に、外方部材2の軸方向中央部における内周には、二つの外側軌道面2c・2dが形成されている。加えて、外方部材2には、径方向外側へ広がる車体取り付けフランジ2eが形成されている。車体取り付けフランジ2eには、複数のボルト穴2fが設けられている。
内方部材3は、転がり軸受構造の内輪部分を構成するものである。内方部材3は、ハブ輪31と内輪32で構成されている。
ハブ輪31は、外方部材2の内側に設けられている。ハブ輪31のインナー側端部における外周には、軸方向中央部まで小径段部3aが形成されている。小径段部3aは、ハブ輪31の外径が小さくなった部分を指し、その外周が回転軸Aを中心とする円筒形状となっている。また、ハブ輪31には、そのインナー側端部からアウター側端部まで貫かれたスプライン穴3bが形成されている。更に、ハブ輪31の軸方向中央部における外周には、外側軌道面2dと対向する内側軌道面3dが形成されている。加えて、ハブ輪31には、径方向外側へ広がる車輪取り付けフランジ3eが形成されている。車輪取り付けフランジ3eには、回転軸Aを中心に複数のボルト穴3fが設けられており、それぞれのボルト穴3fにハブボルト33が圧入されている。
内輪32は、ハブ輪31の小径段部3aに外嵌される。内輪32のインナー側端部における外周には、嵌合面3gが形成されている。また、嵌合面3gに隣接する外周には、内側軌道面3cが形成されている。内輪32は、ハブ輪31の小径段部3aに外嵌されることにより、ハブ輪31の外周に外側軌道面2cと対向する内側軌道面3cを構成する。
転動部材4は、転がり軸受構造の転動部分を構成するものである。インナー側の転動部材4は、複列の転動体41と一つの保持器42で構成されている。同様に、アウター側の転動部材4も、複列の転動体41と一つの保持器42で構成されている。
転動体41は、それぞれが保持器42によって円形にかつ等間隔にならべられている。そして、インナー側の転動部材4を構成している転動体41は、外方部材2の外側軌道面2cと内方部材3(内輪32)の内側軌道面3cの間に転動自在に介装されている。また、アウター側の転動部材4を構成している転動体41は、外方部材2の外側軌道面2dと内方部材3(ハブ輪31)の内側軌道面3dの間に転動自在に介装されている。
保持器42は、転動体41を収めるためのポケットが等間隔に形成された円環体となっている。保持器42は、互いに隣り合う転動体41と転動体41の間に球面壁が延びており、二つの球面壁によって一つの転動体41を挟み込むように保持している。
加えて、本車輪用軸受装置1は、外方部材2と内方部材3(ハブ輪31及び内輪32)の間に形成される環状空間Sの両側開口端を密封すべく、インナー側の密封装置5とアウター側の密封装置6を備えている。密封装置5は、スリンガ51と磁気エンコーダ52とシール板53を備える。密封装置6は、芯金61と弾性部材62を備える。なお、密封装置6は、様々な仕様が存在しており、本明細書に開示された仕様に限定するものではない。
次に、図2を用いて、密封装置5について詳しく説明する。なお、以下の説明において、回転軸Aに沿って環状空間Sから遠ざかる方向を「軸方向外側」とし、回転軸Aに沿って環状空間Sに近づく方向を「軸方向内側」とする。「軸方向外側端部」は、「軸方向一側端部」の一例である。「軸方向内側端部」は、「軸方向他側端部」の一例である。
図2は、密封装置5を示す拡大図である。スリンガ51は、例えば、鋼板で構成され、所定断面を有する円環体となっている。スリンガ51には、内方部材3の嵌合面3gに外嵌される外嵌部511が形成されている。また、スリンガ51には、外嵌部511の軸方向外側端部から径方向外側へ延びる外板部512が形成されている。
磁気エンコーダ52は、外板部512の先端を覆うようにして、外板部512の軸方向外側に固着されている。磁気エンコーダ52は、周方向に磁極(N極・S極)を配列した弾性部材である。
シール板53は、芯金54と弾性部材55を有する。芯金54は、例えば、鋼板で構成され、所定断面を有する円環体となっている。芯金54には、外方部材2の嵌合面2aに内嵌される内嵌部541が形成されている。また、芯金54には、内嵌部541の軸方向内側端部から径方向内側へ延びる内板部542が形成されている。弾性部材55は、例えば、合成ゴムで構成され、内嵌部541と内板部542に固着されている。
弾性部材55には、2枚のサイドリップ551・552を含む複数のリップが形成されている。2枚のサイドリップ551・552は、径方向外側にサイドリップ551が配置され、径方向内側にサイドリップ522(以下、中間リップ552と呼ぶ)が配置されている。サイドリップ551は、その先端が隙間を開けて外板部512と対向している。中間リップ552は、その先端が対向する外板部512に摺接している。更に、弾性部材55には、1枚のグリースリップ553が形成されており、その先端が対向する外嵌部511に摺接又は近接している。
弾性部材55には、サイドリップ551及び中間リップ552に対して内板部542の反対側から軸方向内側へ突起する突起部554が形成されている。弾性部材55は、サイドリップ551及び中間リップ552に対して内板部542の反対側の面を覆っており、その径方向外側端部に突起部554が形成されている。弾性部材55は、密封装置5が重ね合わせられる際に、互いに隣接する上側の密封装置5と下側の密封装置5において、上側の密封装置5の突起部554が下側の密封装置5の磁気エンコーダ52に接触するように構成されている。
次に、図2を用いて、第一実施形態である密封装置5の特徴点とその効果について述べる。
図2に示すように、サイドリップ551は、中間リップ552及びグリースリップ553よりも肉厚が厚く形成され、中間リップ552及びグリースリップ553よりも高剛性に形成されている。例えば、サイドリップ551は、その肉厚の厚みが中間リップ552の肉厚の厚みの2倍以上に設定される。また、サイドリップ551は、その先端面551aが外板部512に対して略平行に形成され、先端面551aと外板部512が面で接触するようになっている。また、サイドリップ551は、外板部512と接触する際のサイドリップ551の変形を抑制するため、軸方向に対して略平行に延びるように形成されていることが望ましい。なお、サイドリップ551を高剛性に形成するために、従来の密封装置よりも高剛性の材料からなる弾性部材を用いてもよい。
サイドリップ551は、その先端と外板部512との間にラビリンス56を形成している。サイドリップ551は、ラビリンスリップとして機能し、中間リップ552よりも先に泥水等の異物の侵入を抑制する。サイドリップ551ではなく中間リップ552をラビリンスリップとすると、サイドリップ551よりも後にラビリンスリップにより異物の侵入を抑制することとなる。しかし、リップ間に侵入した異物に対しては、ラビリンスリップによる異物の侵入の抑制効果が小さくなると考えられる。従って、サイドリップ551をラビリンスリップとした方が、中間リップ552をラビリンスリップとするよりもラビリンス56による耐泥水性が大きくなると考えられる。
サイドリップ551は、外板部512との間の隙間寸法が突起部554の軸方向の長さ(突起部554が突出している長さ)よりも短く形成されている。これにより、サイドリップ551は、密封装置5が重ね合わせられる際に、外板部512にサイドリップ551の先端が接触して、沈み込もうとするスリンガ51を支持する。これにより、互いに隣接する上側の密封装置5と下側の密封装置5において、上側の密封装置5の芯金54と下側の密封装置5の弾性部材55とが接触する前にスリンガ51の沈み込みが停止されるため、従来の密封装置よりもスリンガ51の沈み込む量を小さくすることができる。
このように、第一実施形態の密封装置5において、密封装置5が重ね合わされてスリンガ51が沈み込んだ際に、外板部512にサイドリップ551の先端が接触する。サイドリップ551は、スリンガ51がそれ以上沈み込まないように機能するため、リップの変形が抑制される。従って、リップ間の負圧の発生によるトルクの増大を抑制できる。また、サイドリップ551をラビリンスリップとすることで、トルクを抑制した仕様となる。
次に、第二実施形態に係る密封装置5の特徴点とその効果について説明する。図3及び図4は、第二実施形態に係る密封装置5を示す拡大図である。ここでは、第一実施形態に係る密封装置5と比較して異なる部分のみを説明する。
図3に示すように、外板部512が軸方向内側に折り曲げられることによって、弾性部材55との間に複雑化されたラビリンス56を形成している。外板部512は、外嵌部511の軸方向外側端部から径方向外側へ延びる外板部512が軸方向内側へ折り曲げられた第一折り曲げ部512aを形成している。また、外板部512は、第一折り曲げ部512aの軸方向内側端部から径方向外側へ折り曲げられた第二折り曲げ部512bを形成している。外板部512は、第二折り曲げ部512bの先端を覆うようにして、第一折り曲げ部512a及び第二折り曲げ部512bに磁気エンコーダ52が固着されている。ラビリンス56は、サイドリップ551の先端と第二折り曲げ部512bとの間、及び内嵌部541に固着された弾性部材55の内周と磁気エンコーダ52の外周との間に形成されている。
或いは、図4に示すように、外板部512は、その径方向外側端部が軸方向内側へ折り曲げられた第三折り曲げ部512cを形成している。外板部512は、第三折り曲げ部512cの外周を覆うようにして、磁気エンコーダ52が固着されている。ラビリンス56は、サイドリップ551の先端と外板部512との間、及び内嵌部541に固着された弾性部材55の内周と磁気エンコーダ52の外周との間に形成されている。
このように、第二実施形態に係る密封装置5において、ラビリンス56が複雑化されている。従って、従来の密封装置と同等の耐泥水性を確保した状態で、トルクの増大を抑制できる。
次に、第三実施形態に係る密封装置5の特徴点とその効果について説明する。図5は、第三実施形態に係る密封装置5を示す図である。ここでも、第一実施形態に係る密封装置5と比較して異なる部分のみを説明する。
外板部512は、その径方向外側端部が軸方向外側に折り曲げられることによって、外方部材2との間にラビリンス56を形成している。外板部512は、その径方向外側端部が軸方向外側へ折り曲げられた第四折り曲げ部512dを形成している。外板部512は、第四折り曲げ部512dの先端を覆うようにして、磁気エンコーダ52が固着されている。ラビリンス56は、サイドリップ551の先端と外板部512との間、第四折り曲げ部512dの外周と外方部材2の内周との間、及び磁気エンコーダ52の径方向外側端部と外方部材2の内周との間に形成されている。なお、ラビリンス56が形成される位置は、外方部材2との間に限定されず、他の周辺部品との間であってもよい。
このように、第三実施形態に係る密封装置5において、ラビリンス56が複雑化されている。従って、従来の密封装置と同等の耐泥水性を確保した状態で、トルクの増大を抑制できる。
また、発明の対象を、密封装置5から密封装置5を備えた車輪用軸受装置1とすることも考えられる。
即ち、車輪用軸受装置1において、リップの変形に伴う、リップ間の負圧の発生が抑制される。従って、リップ間の負圧の発生によるトルクの増大を抑制できる。
本願における車輪用軸受装置1は、ハブ輪31の外周に内側軌道面3dが直接形成されている第3世代構造の車輪用軸受装置1として構成されているがこれに限定するものではなく、ハブ輪に一対の内輪が圧入固定された第2世代構造、又は、懸架装置を構成するナックルとハブ輪との間に、複列アンギュラ玉軸受又は複列円すいころ軸受からなる車輪用軸受を嵌合させた第1世代構造であってもよい。第1世代構造又は第2世代構造の車輪用軸受装置の場合、インナー側に限らず、アウター側に上述の実施形態に係る密封装置5を採用してもよい。
最後に、本願における発明は、各実施形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、更に特許請求の範囲に記載の均等の意味及び範囲内のすべての変更を含む。
1 車輪用軸受装置
2 外方部材
3 内方部材
5 密封装置
51 スリンガ
52 磁気エンコーダ
53 シール板
54 芯金
55 弾性部材
56 ラビリンス
511 外嵌部
512 外板部
541 内嵌部
542 内板部
554 突起部
551 サイドリップ
552 中間リップ(サイドリップ)
553 グリースリップ
S 環状空間
2 外方部材
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5 密封装置
51 スリンガ
52 磁気エンコーダ
53 シール板
54 芯金
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512 外板部
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542 内板部
554 突起部
551 サイドリップ
552 中間リップ(サイドリップ)
553 グリースリップ
S 環状空間
Claims (5)
- 車輪用軸受装置の外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の密封に用いられ、
スリンガと磁気エンコーダとシール板とを備え、
前記スリンガは、前記内方部材に外嵌される外嵌部と、前記外嵌部の軸方向一側端部から径方向外側へ延びる外板部と、を有し、
前記磁気エンコーダは、前記外板部に固着され、
前記シール板は、前記外方部材に嵌合される芯金と、前記芯金に固着される弾性部材と、を有し、
前記芯金は、前記外方部材に内嵌される内嵌部と、前記内嵌部の軸方向他側端部から径方向内側へ延びる内板部と、を有し、
前記弾性部材には、2枚のサイドリップを含む複数のリップと、前記2枚のサイドリップに対して前記内板部の反対側から軸方向他側へ突起する突起部と、が形成されている車輪用軸受装置の密封装置であって、
前記2枚のサイドリップのうち径方向内側のサイドリップは、前記外板部に摺接し、
前記2枚のサイドリップのうち径方向外側のサイドリップは、前記外板部との間にラビリンスを形成するとともに、他のリップよりも高剛性に形成されている、ことを特徴とする車輪用軸受装置の密封装置。 - 前記2枚のサイドリップのうち径方向外側のサイドリップは、他のリップよりも肉厚が厚く形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
- 前記外板部が軸方向他側に折り曲げられることによって、前記外板部及び前記磁気エンコーダと前記弾性部材との間にラビリンスが形成されている、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の密封装置。
- 前記外板部の径方向外側端部が軸方向一側に折り曲げられることによって、前記外板部及び前記磁気エンコーダと前記外方部材との間にラビリンスが形成されている、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の密封装置。
- 請求項1から請求項4のいずれか一項に係る密封装置を備える車輪用軸受装置。
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