JP2022131844A - 車輪用軸受装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】トルク性能を低下させずにシール性を向上させることができる車輪用軸受装置を提供する。【解決手段】シールド板71とラビリンスシール72とを有するシールド部材7を具備し、シールド板71は、外方部材2の外周に嵌合する嵌合部71aと、嵌合部71aの端部から外方部材2の端面2gに沿って径方向内側に折り曲げられた内側折り曲げ部71bと、を有し、ラビリンスシール72は、内側折り曲げ部71bに設けられるとともに、内方部材3と隙間を介して対向して形成され、シールド部材7は、嵌合部71aよりも径方向外側に突出する構造を有する、とした。【選択図】図3
Description
本発明は、車輪用軸受装置に関する。
従来より、車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置が知られている(特許文献1参照)。かかる車輪用軸受装置は、車体に外方部材が固定される。また、外方部材の内側に内方部材が配置され、外方部材と内方部材のそれぞれの軌道面間に複列の転動体が介装されている。こうして、車輪用軸受装置は、転がり軸受構造を構成し、内方部材に取り付けられた車輪を回転自在としている。
ところで、このような車輪用軸受装置おいては、外方部材と内方部材の間に環状空間が形成されており、環状空間への異物(泥水や砂塵等)の侵入、又は環状空間に封入しているグリースの漏出が生じる可能性がある。そのため、車輪用軸受装置は、環状空間の両側開口端を塞ぐためにインナー側シール部材とアウター側シール部材を備えている。
特許文献1に記載のアウター側シール部材は、シール性を確保しつつ、シール接触面(内方部材)に接触することによって生じる軸受回転トルクを低減する手段として、ラビリンスシールが設けられている。しかしながら、特許文献1の技術において、固定輪である外方部材の外周から伝わって浸入する泥水については対策の明記がされておらず、外方部材の外周を流れた泥水がそのまま環状空間に流れ込んでしまう懸念がある。そこで、トルク性能を低下させずにシール性を向上させることができる車輪用軸受装置が求められていた。
トルク性能を低下させずにシール性を向上させることができる車輪用軸受装置を提供する。
即ち、第一の発明は、内周に複列の外側軌道面が形成された外方部材と、前記複列の外側軌道面に対向する複列の内側軌道面が形成された内方部材と、前記外方部材と前記内方部材との両軌道面間に転動自在に介装された複列の転動体と、前記外方部材と前記内方部材とによって形成された環状空間の開口端を塞ぐシール部材と、を備える車輪用軸受装置であって、シールド板とラビリンスシールとを有するシールド部材を具備し、前記シールド板は、前記外方部材の外周に嵌合する嵌合部と、前記嵌合部の端部から前記外方部材の端面に沿って径方向内側に折り曲げられた内側折り曲げ部と、を有し、前記ラビリンスシールは、前記内側折り曲げ部に設けられるとともに、前記内方部材と隙間を介して対向して形成され、前記シールド部材は、前記嵌合部よりも径方向外側に突出する構造を有する、としたものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、第一の発明によれば、嵌合部よりも径方向外側に突出する構造により、外方部材の外周から伝わり流れてくる泥水が堰き止められる。また、シール接触面に接触することによるトルク損失を発生させないラビリンスシールが設けられる。従って、トルク性能を低下させずにシール性を向上させることができる。
まず、本発明に係る車輪用軸受装置1について説明する。図1は、車輪用軸受装置1を示す斜視図である。図2は、車輪用軸受装置1の全体構造を示す断面図である。図3は、車輪用軸受装置1の一部構造を示す断面図である。
車輪用軸受装置1は、車輪を回転自在に支持するものである。車輪用軸受装置1は、外方部材2、内方部材3、及び転動部材4を備えている。なお、本明細書において、「インナー側」とは、車体に取り付けた際の車輪用軸受装置1の車体側を表し、「アウター側」とは、車体に取り付けた際の車輪用軸受装置1の車輪側を表す。また、「径方向外側」とは、内方部材3の回転軸Aから遠ざかる方向を表し、「径方向内側」とは、内方部材3の回転軸Aに近づく方向を表す。更に、「軸方向」とは、内方部材3の回転軸Aに沿う方向を表す。
外方部材2は、転がり軸受構造の外輪部分を構成するものである。外方部材2のインナー側端部における内周には、嵌合面2aが形成されている。また、外方部材2のアウター側端部における外周には、嵌合面2bが形成されている。更に、外方部材2の軸方向中央部における内周には、二つの外側軌道面2c・2dが形成されている。加えて、外方部材2には、径方向外側へ広がる車体取り付けフランジ2eが形成されている。車体取り付けフランジ2eには、複数のボルト穴2fが設けられている。
内方部材3は、転がり軸受構造の内輪部分を構成するものである。内方部材3は、ハブ輪31と内輪32で構成されている。
ハブ輪31は、外方部材2の内側に設けられている。ハブ輪31のインナー側端部における外周には、軸方向中央部まで小径段部3aが形成されている。小径段部3aは、ハブ輪31の外径が小さくなった部分を指し、その外周が回転軸Aを中心とする円筒形状となっている。また、ハブ輪31には、そのインナー側端部からアウター側端部まで貫かれたスプライン穴3bが形成されている。更に、ハブ輪31の軸方向中央部における外周には、外側軌道面2dと対向する内側軌道面3dが形成されている。加えて、ハブ輪31には、径方向外側へ広がる車輪取り付けフランジ3eが形成されている。車輪取り付けフランジ3eには、回転軸Aを中心に複数のボルト穴3fが設けられており、それぞれのボルト穴3fにハブボルト33が圧入されている。
内輪32は、ハブ輪31の小径段部3aに外嵌される。内輪32のインナー側端部における外周には、嵌合面3gが形成されている。また、嵌合面3gに隣接する外周には、内側軌道面3cが形成されている。内輪32は、ハブ輪31の小径段部3aに外嵌されることにより、ハブ輪31の外周に外側軌道面2cと対向する内側軌道面3cを構成する。
転動部材4は、転がり軸受構造の転動部分を構成するものである。インナー側の転動部材4は、複列の転動体41と一つの保持器42で構成されている。同様に、アウター側の転動部材4も、複列の転動体41と一つの保持器42で構成されている。
転動体41は、それぞれが保持器42によって円形にかつ等間隔にならべられている。そして、インナー側の転動部材4を構成している転動体41は、外方部材2の外側軌道面2cと内方部材3(内輪32)の内側軌道面3cの間に転動自在に介装されている。また、アウター側の転動部材4を構成している転動体41は、外方部材2の外側軌道面2dと内方部材3(ハブ輪31)の内側軌道面3dの間に転動自在に介装されている。
保持器42は、転動体41を収めるためのポケットが等間隔に形成された円環体となっている。保持器42は、互いに隣り合う転動体41と転動体41の間に球面壁が延びており、二つの球面壁によって一つの転動体41を挟み込むように保持している。
加えて、本車輪用軸受装置1は、外方部材2と内方部材3(ハブ輪31及び内輪32)の間に形成される環状空間Sの両側開口端を密封すべく、インナー側シール部材5とアウター側シール部材6を備えている。インナー側シール部材5は、スリンガ51とシールリング52で構成されている。アウター側シール部材6は、芯金61と弾性部材62で構成されている。なお、インナー側シール部材5は、様々な仕様が存在しており、本明細書に開示された仕様に限定するものではない。
図3に示すように、アウター側シール部材6は、例えば、芯金61に弾性部材62を加硫接着したものである。芯金61は、外方部材2の嵌合面2bに内嵌される嵌合部61aと、嵌合部61aのアウター側端部から径方向内側へ延びる側板部61bと、を有している。弾性部材62には、サイドリップ62aが形成されており、サイドリップ62aの先端が平端面3h又は円弧面3jに接触している。また、サイドリップ62aの径方向内側には、中間リップ62bが形成されており、中間リップ62bの先端が円弧面3jに接触している。更に、弾性部材62には、グリースリップ62cが形成されており、グリースリップ62cの先端が軸周面3kに接触している。
次に、図3を用いて、第一実施形態に係るシールド部材7について説明する。シールド部材7は、シールド板71とラビリンスシール72を有する。また、シールド部材7は、シールド板71の嵌合部71aよりも径方向外側に突出する構造を有する。
シールド板71は、例えば、円環状の鋼板がプレス加工によって屈曲され、円筒状の嵌合部71aと円環状の内側折り曲げ部71bが形成されている。嵌合部71aは、外方部材2の外周に沿って延びており、外方部材2の外周に嵌合する。内側折り曲げ部71bは、嵌合部71aのアウター側端部から外方部材2のアウター側端面2gに沿って径方向内側に折り曲げられている。内側折り曲げ部71bは、折り返して重ねるようにして、嵌合部71aよりも径方向外側に突出して形成されている。具体的には、内側折り曲げ部71bは、嵌合部71aのアウター側端部から径方向外側へ延びている。そして、内側折り曲げ部71bは、径方向外側から折り返されて径方向内側へ延びており、その先端が外方部材2のアウター側端面2gに当接している。内側折り曲げ部71bは、嵌合部71aのアウター側端部から径方向外側へ延びるインナー側側面71cを有する。これにより、内側折り曲げ部71bは、外方部材2の外周から伝って流れてくる泥水をインナー側側面71cで堰き止めて、堰の役割を果たす。
内側折り曲げ部71bには、ラビリンスシール72が設けられる。ラビリンスシール72は、例えば、合成ゴムで構成され、その基端部分が内側折り曲げ部71bの径方向内側端部から径方向外側端部の手前までを覆うように形成されている。ラビリンスシール72は、内側折り曲げ部71bからアウター側へ延びており、ハブ輪31の外周面3mと隙間を介して対向する。これにより、ラビリンスシール72は、外周面3mとの間でトルク損失を発生させずに、外方部材2の外周及びハブ輪31の外周面3m等からの異物の侵入を抑制できる。
以上のように、本発明に係る車輪用軸受装置1は、外方部材2の外周から伝わり流れてくる泥水を堰き止めるシールド板71と、トルク損失を発生させないラビリンスシール72と、が設けられる。従って、トルク性能を低下させずにシール性を向上させることができる。
次に、図4を用いて、第二実施形態に係る車輪用軸受装置1の特徴点とその効果について述べる。ここでは、主に第一実施形態に係る車輪用軸受装置1との相違点に着目して説明する。図4は、第二実施形態に係る車輪用軸受装置1の一部構造を示す断面図である。
図4に示すように、シールド部材7には、ラビリンスシール72と一体化してなる堰部73が形成されている。なお、内側折り曲げ部71bは、嵌合部71aのアウター側端部から、直接、外方部材2のアウター側端面2gに沿って折り曲げられ、断面形状が略L字状に形成されている。
堰部73は、シールド板71の内側折り曲げ部71bから径方向外側に突出して形成される円環状のものである。堰部73は、例えば、その断面形状が長方形状であり、その基端部分が嵌合部71aのアウター側端部と、内側折り曲げ部71bの径方向外側端部と、を覆うように形成されている。堰部73は、嵌合部71aの外周から径方向外側へ延びるインナー側側面73aを有する。これにより、堰部73は、外方部材2の外周から伝って流れてくる泥水をインナー側側面73aで堰き止めて、堰の役割を果たす。
以上のように、本発明に係る車輪用軸受装置1によれば、外方部材2の外周から伝わり流れてくる泥水を堰き止める堰部73と、トルク損失を発生させないラビリンスシール72と、が設けられる。従って、トルク性能を低下させずにシール性を向上させることができる。
次に、図5を用いて、第三実施形態に係る車輪用軸受装置1の特徴点とその効果について述べる。ここでも、主に第一実施形態に係る車輪用軸受装置1との相違点に着目して説明する。図5は、第三実施形態に係る車輪用軸受装置1の一部構造を示す断面図である。
図5に示すように、シールド板71は、内側折り曲げ部71bが形成された嵌合部71aの端部とは軸方向反対側の嵌合部71aの端部において、径方向外側に折り曲げられた外側折り曲げ部71dを有する。なお、内側折り曲げ部71bは、嵌合部71aのアウター側端部から、直接、外方部材2のアウター側端面2gに沿って折り曲げられ、断面形状が略L字状に形成されている。また、ラビリンスシール72は、その基端部分が内側折り曲げ部71bの径方向内側端部から嵌合部71aのアウター側端部までを覆うように形成されている。
外側折り曲げ部71dは、嵌合部71aのインナー側端部から径方向外側へ延びる円環状のものである。外側折り曲げ部71dは、外方部材2の外周から径方向外側へ延びるインナー側側面71eを有する。これにより、外側折り曲げ部71dは、外方部材2の外周から伝って流れてくる泥水をインナー側側面71eで堰き止めて、堰の役割を果たす。
以上のように、本発明に係る車輪用軸受装置1によれば、外方部材2の外周から伝わり流れてくる泥水を堰き止める外側折り曲げ部71dと、トルク損失を発生させないラビリンスシール72と、が設けられる。従って、トルク性能を低下させずにシール性を向上させることができる。
次に、図6から図8を用いて、第一実施形態から第三実施形態に係る車輪用軸受装置1の特徴点とその効果について述べる。図6は、シールド部材7の寸法を示す断面図である。なお、図6では、第二実施形態に係る車輪用軸受装置1を例示するが、他の実施形態に係る車輪用軸受装置1にも適用可能である。
車輪用軸受装置1の組み立て時において、シールド部材7は、外方部材2に圧入される。図6に示すように、シールド部材7におけるラビリンスシール72の基端側には、シールド部材7が圧入される際に押圧される部分である平坦部74が形成されている。
ラビリンスシール72は、その基端側において面取りが施されており、ラビリンスシール72の外周と平坦部74が滑らかにつながっている。平坦部74は、ラビリンスシール72の外周の基端側から径方向外側へ直線状に延びている。また、平坦部74は、その径方向外側端部と嵌合部71aの外周との径方向の位置が等しい。ラビリンスシール72の先端の外周から嵌合部71aの外周までの径方向の距離をXとし、平坦部74の径方向内側端部から径方向外側端部までの距離をYとすると、XとYが1.4mm以上である。これにより、シールド部材7を圧入するための圧入部材(図示しない)に対してラビリンスシール72が干渉しないようにすることができる。また、圧入部材と平坦部74との十分な接触面積を確保できる。
以上のように、本発明に係る車輪用軸受装置1によれば、シールド部材7を外方部材2に圧入することが容易となる。
図6に示すように、嵌合部71aの板厚をZとすると、XとYがZよりも大きく設定される。即ち、ラビリンスシール72の先端の外周から嵌合部71aの外周までの径方向の距離、及び平坦部74の径方向内側端部から径方向外側端部までの距離が嵌合部71aの板厚よりも大きい。
シールド部材7は、その単品を積み重ねて運搬可能である。図7(A)は、第一実施形態に係るシールド部材7の積み重ねを示している。図7(B)は、第二実施形態に係るシールド部材7の積み重ねを示している。図7(C)は、第三実施形態に係るシールド部材7の積み重ねを示している。XがZよりも大きく設定されることにより、嵌合部71aが直線的に連なるようにシールド部材7を積み重ねることができる。また、YがZよりも大きく設定されることにより、シールド板71が平坦部74から食み出さないようにシールド部材7を積み重ねることができる。
以上のように、本発明に係る車輪用軸受装置1によれば、シールド部材7を安定して積み重ねることができる。
図8(A)は、第一実施形態に係る内方部材3(ハブ輪31)におけるラビリンスシール72と対向する部分3nを示す断面図である。図8(B)は、第二実施形態に係る内方部材3におけるラビリンスシール72と対向する部分3nを示す断面図である。図8(C)は、第三実施形態に係る内方部材3におけるラビリンスシール72と対向する部分3nを示す断面図である。図8に示すように、内方部材3は、ラビリンスシール72と対向する部分3nが溝形状となっている。溝形状は、凹状に湾曲して形成される。これにより、異物の侵入する経路が迂回するものとなるため、環状空間Sへの異物の侵入を抑制できる。
以上のように、本発明に係る車輪用軸受装置1によれば、より複雑なラビリンス構造とすることで、シール性を向上させることができる。
また、本願における発明は、堰を有するシール部材を利用できないような、断面高さが低い車輪用軸受装置において特に有効である。
本発明に係る車輪用軸受装置1は、車体取り付けフランジ2eを有する外方部材2と、ハブ輪31に一つの内輪32が嵌合される内方部材3と、で構成された内方部材回転仕様の第3世代構造としているが、これに限定するものではない。例えば、ハブ輪として形成された外方部材と、車体取り付けフランジを有する支持軸に一つの内輪が嵌合される内方部材と、で構成された外方部材回転仕様の第3世代構造であってもよい。
最後に、本願における発明は、各実施形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、更に特許請求の範囲に記載の均等の意味及び範囲内のすべての変更を含む。
1 車輪用軸受装置
2 外方部材
2c 外側軌道面
2d 外側軌道面
2g アウター側端面(外方部材の端面)
3 内方部材
3c 内側軌道面
3d 内側軌道面
3n ラビリンスシールと対向する部分
41 転動体
5 インナー側シール部材
6 アウター側シール部材
7 シールド部材
71 シールド板
71a 嵌合部
71b 内側折り曲げ部
71d 外側折り曲げ部
72 ラビリンスシール
73 堰部
74 平坦部
S 環状空間
2 外方部材
2c 外側軌道面
2d 外側軌道面
2g アウター側端面(外方部材の端面)
3 内方部材
3c 内側軌道面
3d 内側軌道面
3n ラビリンスシールと対向する部分
41 転動体
5 インナー側シール部材
6 アウター側シール部材
7 シールド部材
71 シールド板
71a 嵌合部
71b 内側折り曲げ部
71d 外側折り曲げ部
72 ラビリンスシール
73 堰部
74 平坦部
S 環状空間
Claims (7)
- 内周に複列の外側軌道面が形成された外方部材と、
前記複列の外側軌道面に対向する複列の内側軌道面が形成された内方部材と、
前記外方部材と前記内方部材との両軌道面間に転動自在に介装された複列の転動体と、
前記外方部材と前記内方部材とによって形成された環状空間の開口端を塞ぐシール部材と、を備える車輪用軸受装置であって、
シールド板とラビリンスシールとを有するシールド部材を具備し、
前記シールド板は、前記外方部材の外周に嵌合する嵌合部と、前記嵌合部の端部から前記外方部材の端面に沿って径方向内側に折り曲げられた内側折り曲げ部と、を有し、
前記ラビリンスシールは、前記内側折り曲げ部に設けられるとともに、前記内方部材と隙間を介して対向して形成され、
前記シールド部材は、前記嵌合部よりも径方向外側に突出する構造を有する、ことを特徴とする車輪用軸受装置。 - 前記シールド板は、前記内側折り曲げ部が前記嵌合部よりも径方向外側に突出して形成される、ことを特徴とする請求項1に記載の車輪用軸受装置。
- 前記シールド板には、前記ラビリンスシールと一体化してなる堰部が形成され、
前記堰部は、前記内側折り曲げ部から径方向外側に突出して形成される、ことを特徴とする請求項1に記載の車輪用軸受装置。 - 前記シールド板は、前記内側折り曲げ部が形成された前記嵌合部の端部とは軸方向反対側の前記嵌合部の端部において、径方向外側に折り曲げられた外側折り曲げ部を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の車輪用軸受装置。
- 前記シールド部材における前記ラビリンスシールの外周の基端側には、前記シールド部材を前記外方部材に圧入する際に押圧される部分である平坦部が形成され、
前記平坦部は、前記ラビリンスシールの外周の基端側から径方向外側へ直線状に延びており、
前記平坦部は、前記平坦部の径方向外側端部と前記嵌合部の外周との径方向の位置が等しく、
前記ラビリンスシールの先端の外周から前記嵌合部の外周までの径方向の距離、及び前記平坦部の径方向内側端部から径方向外側端部までの距離が1.4mm以上である、ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車輪用軸受装置。 - 前記ラビリンスシールの先端の外周から前記嵌合部の外周までの径方向の距離、及び前記平坦部の径方向内側端部から径方向外側端部までの距離が前記嵌合部の板厚よりも大きい、ことを特徴とする請求項5に記載の車輪用軸受装置。
- 前記内方部材における前記ラビリンスシールと対向する部分が溝形状である、ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車輪用軸受装置。
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