JP2022082225A - 船舶、船舶へのユニットキャビンの設置方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(船舶の構成)
図1は、この実施形態における船舶の全体構成を示す側面図である。
この実施形態の船舶1は、RORO船(Roll-on/Roll-off船)、PCTC(Pure Car & Truck Carrier)等の車両運搬船や、フェリー等の車両を運搬可能な船舶である。この実施形態の船舶1としては、PCTCを例示している。
船体2は、舷側3A,3Bと、船底4と、複数層の甲板7と、を有している。舷側3A,3Bは、左右舷側をそれぞれ形成する一対の舷側外板を有する。船底4は、これら舷側3A,3Bを接続する船底外板を有する。これら一対の舷側3A,3B及び船底4により、船体2の外殻は、船首尾方向FAに直交する断面において、U字状を成している。
複数層の甲板7のうちの少なくとも一部は、車両甲板7Cとされている。車両甲板7Cには、車両が積載可能となっている。この実施形態では、着岸時に船外から車両甲板7Cに車両が乗り降りするための乗降ランプ8が船体2の舷側3Bに備えられている場合を例示している。また、この実施形態における船体2内には、船高さ方向Dhで隣り合う車両甲板7Cの間を車両が移動するために、ランプウェイ(図示せず)が設けられている。
給電設備13は、上記機関室10の発電機12で発生させた電気を船体2内の各部に送給する。
各ユニットキャビン100のユニットキャビン本体101は、固縛具71に対し、例えば、ラッシングベルト、チェーン(チェーンブロック)、固定金具等の固縛部材110によって固定されている。固縛部材110でユニットキャビン本体101を固定することで、船体2が揺れたときに、車両甲板7C上でユニットキャビン本体101が位置ずれすることが抑えられる。
また、ユニットキャビン本体101は、船体2の揺れがユニットキャビン本体101に伝わることが抑えられるように、免震装置や制振装置を備えていてもよい。さらに、ユニットキャビン本体101は、周囲の騒音によって居住環境が損なわれることを防ぐため、防音構造にしてもよい。
図4に示すように、この実施形態に係る船舶1へのユニットキャビン100の設置方法S10は、複数のユニットキャビン100を船外から搬入する工程S11と、複数のユニットキャビン100を車両甲板7C上に据え付ける工程S12と、電気設備103を給電設備13に接続する工程S13と、水使用設備104を給排水設備14に接続する工程S14と、を含んでいる。
また、水使用設備104を給排水設備14に接続する工程S14では、複数のユニットキャビン100のうちの少なくとも一つに設けられた水使用設備104を、ホースや配管112、給排水接続部77を介して給排水設備14に接続する。
なお、上記の工程S12~S14は、並行して実施しても良いし、実施順序を入れ替えても良い。
上記実施形態の船舶、船舶へのユニットキャビンの設置方法では、通常は車両が搭載される車両甲板7C上に、居室102を有した複数のユニットキャビン100を設置することで、船体2内の居住区以外にも、人員を収容可能となる。したがって、緊急対応時に、より多くの人員を収容することができる。
これにより、車両甲板7C上に、突起物70がある場合に、ユニットキャビン本体101が突起物70に干渉することが抑えられる。
これにより、ユニットキャビン本体101内の居室102の居住環境を快適なものとすることができる。
以上、本開示の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上記実施形態では、車両甲板7Cに臨む位置に、予め、給電接続部75と、給排水接続部77とを備える構成としたが、これに限るものではない。例えば、船舶1が既存の船舶である場合、車両甲板7Cに臨む位置に、予め、給電接続部75と、給排水接続部77が備えられていないことがある。このような場合には、船体2内の他の場所(他の層)に配置された給電設備13や給排水設備14と、車両甲板7C上のユニットキャビン100の電気設備103や水使用設備104とを、配線、ホースや配管を用いて接続するようにしてもよい。
また、上記実施形態で示した船体2の各部の構成、例えば、車両甲板7Cの層数等については、一例に過ぎず、適宜変更可能である。
また、ユニットキャビン100がテレビを備える場合、船外に設けられたテレビアンテナに接続されたアンテナ端子を給電接続部75等に設けて、このアンテナ端子を同軸ケーブル等を介してユニットキャビン100に接続するようにしてもよい。
実施形態に記載の船舶1、船舶1へのユニットキャビン100の設置方法は、例えば以下のように把握される。
電気設備103の例としては、照明装置、冷蔵庫、テレビ、コンセント、空気調和装置が挙げられる。
水使用設備104の例としては、トイレ設備、浴室設備、キッチン設備が挙げられる。
1A…船舶本体
2…船体
3A、3B…舷側
4…船底
7…甲板
7C…車両甲板
7a…乾舷甲板
7b…底部甲板
8…乗降ランプ
10…機関室
11…主機
12…発電機
13…給電設備
14…給排水設備
14a…清水供給設備
14b…温水供給設備
14c…排水設備
70…突起物
71…固縛具
75…給電接続部
77…給排水接続部
100…ユニットキャビン
101…ユニットキャビン本体
102…居室
103…電気設備
104…水使用設備
105…空気調和装置
110…固縛部材
111…絶縁電線
112…ホースや配管
120…支持部材
150…発電装置
Claims (8)
- 船体、前記船体内に配置された車両甲板、前記船体に設けられた給電設備及び給排水設備を有する船舶本体と、
前記車両甲板上に着脱可能に設置された複数のユニットキャビンと、を備え、
複数の前記ユニットキャビンのそれぞれは、
内部に居室を形成するユニットキャビン本体と、
前記給電設備に接続可能な電気設備と、を備え、
複数の前記ユニットキャビンの少なくとも一つは、前記給排水設備に接続可能な水使用設備をさらに備える
船舶。 - 前記船舶本体は、
前記車両甲板に臨む位置に配置され、前記給排水設備に対して前記水使用設備が着脱可能に接続される給排水接続部と、
前記車両甲板に臨む位置に配置され、前記給電設備に対して前記電気設備が着脱可能に接続される給電接続部と、をさらに備える
請求項1に記載の船舶。 - 前記船舶本体において前記車両甲板上以外の曝露部分に配置され、前記電気設備に接続可能な発電装置をさらに備える
請求項1又は2に記載の船舶。 - 前記ユニットキャビンを前記車両甲板に設けられた固縛具に固縛可能な固縛部材をさらに備える
請求項1から3の何れか一項に記載の船舶。 - 前記ユニットキャビンは、
前記ユニットキャビン本体を前記車両甲板から上方に離間させて支持する支持部材をさらに備える
請求項1から4の何れか一項に記載の船舶。 - 前記ユニットキャビンは、
前記ユニットキャビン本体内の前記居室の空気調和を図る空気調和装置をさらに備える
請求項1から5の何れか一項に記載の船舶。 - 船体、前記船体内に配置された車両甲板、前記船体に設けられた給電設備及び給排水設備を有する船舶本体の前記車両甲板上に、内部に居室を有する複数のユニットキャビンを船外から搬入する工程と、
複数の前記ユニットキャビンを前記車両甲板上に据え付ける工程と、
複数の前記ユニットキャビン内に設けられた電気設備を前記給電設備に接続する工程と、
複数の前記ユニットキャビンのうちの少なくとも一つに設けられた水使用設備を、前記給排水設備に接続する工程と、を備える
船舶へのユニットキャビンの設置方法。 - 複数の前記ユニットキャビンを前記車両甲板上に据え付ける工程では、
それぞれの前記ユニットキャビンを、前記車両甲板に設けられた固縛具に固縛する
請求項7に記載の船舶へのユニットキャビンの設置方法。
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