JP2022049383A - メモリデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】メモリデバイスの特性を向上する【解決手段】実施形態のメモリデバイスは、メモリセルMC-s内のデータを読み出す読み出し回路は、第1及び第2の信号VSMPL,VEVALをセンスするセンスアンプ141を含む。センスアンプ141は、メモリセルの第1のノードNDcに電流Icellを流し、センスアンプ141内の第2のノードNDdに第1のノードNDcの電位に基づいて電流Imrを流すカレントミラー回路70と、第2のノードNDdに接続された端子とセンスアンプ141内の第3のノードNDeに接続されたゲートとを含む第3のトランジスタTReと、第2及び第3のノードに接続され、第3のノードの電位に基づいて第2のノードNDdに電流Iofstを流す第1の回路71aと、を含む。【選択図】図8

Description

実施形態は、メモリデバイスに関する。
可変抵抗素子(例えば、磁気抵抗効果素子)をメモリ素子として用いたメモリデバイスが知られている。
特許第3836823号明細書
メモリデバイスの特性を向上する。
実施形態のメモリデバイスは、メモリセルと、前記メモリセル内の第1のデータに基づく第1の信号をセンスし、前記メモリセルに第2のデータを書き込み、前記メモリセル内の第2のデータに基づく第2の信号をセンスし、前記第1の信号と前記第2の信号との比較結果に基づいて前記メモリセル内のデータを読み出す読み出し回路と、を含み、前記読み出し回路は、前記第1の信号及び前記第2の信号をセンスする第1のセンスアンプを含み、前記第1のセンスアンプは、前記メモリセルに接続された第1のノードに第1の電流を流し、前記第1のノードの電位に基づいて第2のノードに第2の電流を流すカレントミラー回路と、前記第2のノードに接続された第1の端子と、第3のノードに接続された第2の端子と、を含む第1のスイッチング素子と、前記第2のノードに接続された第3の端子と、前記第3のノードに接続された第1のゲートと、を含む第1のトランジスタと、前記第2のノードに接続された第4の端子と、第4のノードに接続された第5の端子と、を含む第2のスイッチング素子と、前記第2のノード及び前記第3のノードに接続され、前記第3のノードの電位に基づいて前記第2のノードに第3の電流を流す第1の回路と、を含む。
第1の実施形態のメモリデバイスの構成例を示す図。 第1の実施形態のメモリデバイスのメモリセルアレイの等価回路図。 第1の実施形態のメモリデバイスのメモリセルアレイの構造例を示す図。 第1の実施形態のメモリデバイスのメモリセルアレイの構造例を示す図。 第1の実施形態のメモリデバイスのメモリ素子の構成例を示す図。 第1の実施形態のメモリデバイスの読み出し回路の構成例を示す図。 第1の実施形態のメモリデバイスの読み出し回路の等価回路図。 第1の実施形態のメモリデバイスの読み出し回路の等価回路図。 第1の実施形態のメモリデバイスの動作例を示すフローチャート。 第1の実施形態のメモリデバイスの動作例を示すタイミングチャート。 第1の実施形態のメモリデバイスの動作例を示す模式図。 第1の実施形態のメモリデバイスの動作例を示す模式図。 第1の実施形態のメモリデバイスの特性を示す図。 第1の実施形態のメモリデバイスの特性を示す図。 第1の実施形態のメモリデバイスの特性を示す図。 第1の実施形態のメモリデバイスの特性を示す図。 第2の実施形態のメモリデバイスの構成例を示す等価回路図。 第2の実施形態のメモリデバイスの動作例を示すタイミングチャート。 第2の実施形態のメモリデバイスの動作例を示す模式図。 第2の実施形態のメモリデバイスの動作例を示す模式図。 第3の実施形態のメモリデバイスの動作例を示す模式図。 第3の実施形態のメモリデバイスの動作例を示すタイミングチャート。 第4の実施形態のメモリデバイスの動作例を示す模式図。 第4の実施形態のメモリデバイスの動作例を示すタイミングチャート。 第5の実施形態のメモリデバイスの構成例を示す等価回路図。 第6の実施形態のメモリデバイスの構成例を示す等価回路図。 第7の実施形態のメモリデバイスの構成例を示す等価回路図。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。尚、以下の説明において、同一の機能及び構成を有する構成要素については、共通する参照符号を付す。また、共通する参照符号を有する複数の構成要素を区別する場合、当該共通する参照符号に添え字を付して区別する。尚、複数の構成要素について特に区別を要さない場合、当該複数の構成要素には、共通する参照符号のみが付され、添え字は付さない。ここで、添え字は、下付き文字や上付き文字に限らず、例えば、参照符号の末尾に添加される、配列を意味するインデックス等を含む。
(1)第1の実施形態
図1乃至図16を参照して、第1の実施形態のメモリデバイスについて説明する。
(1a) 構成例
図1乃至図8を参照して、本実施形態のメモリデバイスの構成例について説明する。
図1は、本実施形態のメモリデバイスの構成例を示すブロック図である。
図1に示されるように、例えば、メモリデバイス1は、メモリデバイス1の外部のデバイス(以下では、外部デバイスとよばれる)9に接続されている。外部デバイス9は、メモリデバイス1に、コマンドCMD、アドレスADR、制御信号CNTを、送る。外部デバイス9は、書き込み動作時に、メモリデバイス1に書き込むデータ(以下では、書き込みデータとよばれる)を、メモリデバイス1に送る。外部デバイス9は、読み出し動作時に、メモリデバイス1から読み出されたデータ(以下では、読み出しデータとよばれる)をメモリデバイス1から受ける。
メモリデバイス1は、メモリセルアレイ10、ロウ制御回路11、カラム制御回路12、書き込み回路13、読み出し回路14、電圧生成回路15、入出力回路16、及び制御回路17を含む。
メモリセルアレイ10は、複数のメモリセルMC、複数のワード線及び複数のビット線を含む。
複数のメモリセルの各々は、ロウ及びカラムの組に対応付けられている。各メモリセルMCは、複数のワード線WLのうち対応する1つに接続される。各メモリセルMCは、複数のビット線BLのうち対応する1つに接続される。
ロウ制御回路11は、ワード線WLを介してメモリセルアレイ10と接続される。ロウ制御回路11に、アドレスADRのロウに関するデコード結果(ロウアドレス)が供給される。ロウ制御回路11は、アドレスADRのデコード結果に基づいて、複数のワード線WLを、制御する。これによって、ロウ制御回路11は、複数のワード線WL(複数のロウ)を、選択状態及び非選択状態に設定する。以下において、選択状態に設定されたワード線WLは、選択ワード線WLとよばれ、選択ワード線WL以外のワード線WLは、非選択ワード線WLとよばれる。
カラム制御回路12は、ビット線BLを介してメモリセルアレイ10と接続される。カラム制御回路12に、アドレスADRのカラムに関するデコード結果(カラムアドレス)が供給される。カラム制御回路12は、アドレスADRのデコード結果に基づいて、複数のビット線BLを制御する。これによって、カラム制御回路12は、複数のビット線BL(複数のカラム)を選択状態及び非選択状態に設定する。以下において、選択状態に設定されたビット線BLは、選択ビット線BLとよばれ、選択ビット線BL以外のビット線BLは、非選択ビット線BLとよばれる。
書き込み回路13は、メモリセルMCへのデータの書き込みを行う。書き込み回路13は、例えば、書き込みドライバ(図示せず)を含む。
読み出し回路14は、メモリセルMCからのデータの読み出しを行う。読み出し回路14は、例えば、プリアンプ141及びセンスアンプ142を含む。プリアンプ141及びセンスアンプ142の構成の詳細は、後述される。
電圧生成回路15は、外部デバイス9から提供された電源電圧を用いて、メモリセルアレイ10の各種の動作のための電圧を生成する。例えば、電圧生成回路15は、書き込み動作に用いられる種々の電圧を生成する。電圧生成回路15は、生成した電圧を、書き込み回路13に出力する。例えば、電圧生成回路15は、読み出し動作に用いられる種々の電圧を生成する。電圧生成回路15は、生成した電圧を、読み出し回路14に出力する。
入出力回路16は、メモリデバイス1と外部デバイス9と間の各種の信号ADR,CMD,CNT,DTのインターフェイス回路として機能する。
入出力回路16は、外部デバイス9からのアドレスADRを、制御回路17に転送する。入出力回路16は、外部デバイス9からのコマンドCMDを、制御回路17に転送する。入出力回路16は、種々の制御信号CNTを、外部デバイス9と制御回路17との間で転送する。入出力回路16は、外部デバイス9からのデータDTを書き込み回路13に転送する。入出力回路16は、読み出し回路14から転送されたデータDTを外部デバイス9に転送する。
制御回路(シーケンサ、ステートマシン、内部コントローラともよばれる)17は、コマンドCMDをデコードする。制御回路17は、コマンドCMDのデコード結果及び制御信号CNT及びコマンドCMDに基づいて、メモリデバイス1内のロウ制御回路11、カラム制御回路12、書き込み回路13、読み出し回路14、電圧生成回路15、及び入出力回路16の動作を制御する。
制御回路17は、アドレスADRをデコードする。制御回路17は、アドレスのデコード結果を、ロウ制御回路11及びカラム制御回路12などに送る。尚、コマンドのデコードのための回路(コマンドデコーダ)及びアドレスのデコードのための回路(アドレスデコーダ)が、制御回路17の外部において、メモリデバイス1内に設けられてもよい。
(1a-1)メモリセルアレイの構成例
図2は、本実施形態のメモリデバイスのメモリセルアレイの構成例を示す等価回路図である。図2において、ワード線WL、ビット線BL及びメモリセルMCが、添え字(インデックス)によって区別化されて示されている。
図2に示されるように、複数のメモリセルMCは、メモリセルアレイ10内でマトリクス状に配置されている。各メモリセルMCは、複数のビット線BL(BL<0>、BL<1>、…、BL<n-1>))のうち対応する1つと、複数のワード線WL(WL<0>、WL<1>、…、WL<m-1>)のうち対応する1つと、に接続されている。m及びnは、任意の整数である。メモリセルMC<i,j>(0≦i≦m-1、0≦j≦n-1)は、ワード線WL<i>とビット線BL<j>との間に接続される。
各メモリセルMCは、スイッチング素子20及びメモリ素子(可変抵抗素子)21を含む。
スイッチング素子20は、対応するメモリ素子21に対するデータの書き込み及び読み出し時において、メモリ素子21に対する電流(又は電圧)の供給を制御する選択素子としての機能を有する。
例えば、或るメモリセルMCに印加される電圧が、そのメモリセルMC内のスイッチング素子20のしきい値電圧Vthより低い場合、スイッチング素子20は、オフ状態(高抵抗状態、絶縁状態)に設定される。この場合において、スイッチング素子20は、メモリセルMCに対する電流を、遮断する。
或るメモリセルMCに印加される電圧が、そのメモリセルMC内のスイッチング素子20のしきい値電圧Vth以上である場合、スイッチング素子20は、オン状態(低抵抗状態、導通状態)に設定される。この場合において、スイッチング素子20は、メモリセルMC内に電流を流す。
スイッチング素子20は、電流の流れる方向に依らずに、メモリセルMCに印加される電圧の大きさに応じて、メモリセルMCに電流を流すか流さないかを切り替え可能な機能を有する。
スイッチング素子20は、例えば、2端子間素子である。2端子間素子のスイッチング素子20は、2つの端子間に設けられた層を、含む。スイッチング素子20は、層の抵抗状態がスイッチングする機能を有する層(以下では、スイッチング層又は抵抗変化層ともよばれる)を、含む。
スイッチング素子20の2端子間に印加される電圧が、スイッチング素子20のしきい値電圧より小さい場合、そのスイッチング素子20は高抵抗状態(オフ状態)である。この場合において、スイッチング素子20、電気的に非導通状態になる。
スイッチング素子20の2端子間に印加される電圧がしきい値電圧以上である場合、スイッチング素子20は低抵抗状態(オン状態)になる。この場合において、スイッチング素子20は、電気的に非導通状態になる。
スイッチング素子20は、スイッチング素子20に印加される電圧の極性が正の極性及び負の極性の両方で、スイッチング機能(特性)を有することが好ましい。但し、スイッチング素子20は、スイッチング素子20に印加される電圧の極性が正の極性及び負の極性のうち少なくとも一方で、スイッチング機能(特性)を有してもよい。
例えば、メモリ素子21は、可変抵抗素子である。可変抵抗素子21の抵抗状態は、スイッチング素子20によって供給を制御された電流(又は電圧)によって、複数の抵抗状態(例えば、低抵抗状態及び高抵抗状態)に変わる。可変抵抗素子21は、素子21の抵抗状態とデータ(例えば、“0”データ及び“1”データ)との関連付けによって、データを記憶できる。
図3及び図4は、本実施形態のメモリデバイスのメモリセルアレイの構造例を説明するための図である。図3は、メモリセルアレイのX方向に沿う断面構造を示す模式的断面図である。図4は、メモリセルアレイのY方向に沿う断面構造を示す模式的断面図である。
図3及び図4に示されるように、メモリセルアレイ10は、基板100の上面の上方に設けられている。
以下において、基板100の上面と平行な面は、X-Y平面とする。X-Y平面に垂直な方向(軸)は、Z方向(Z軸)とする。
複数の導電層50は、Z方向において、基板100の上面の上方に設けられる。複数の導電層50は、Y方向に沿って並ぶ。各導電層50は、X方向に沿って延びる。複数の導電層50は、例えば、ワード線WLとして機能する。
図3及び図4において、複数の導電層50は、基板100に接する例が示されている。但し、絶縁層(図示せず)が、複数の導電層50と基板100との間に、設けられてもよい。
複数の導電層51は、Z方向において、複数の導電層50の上方に設けられている。複数の導電層51は、X方向に沿って並ぶ。各導電層51は、Y方向に沿って延びる。 複数の導電層51は、例えば、ビット線BLとして機能する。
複数のメモリセルMCが、複数の導電層50と複数の導電層51との間に、設けられている。複数のメモリセルMCは、X-Y平面内において、マトリクス状に配列されている。
X方向に並ぶ複数のメモリセルMCは、1つの導電層50上に設けられている。X方向に並ぶ複数のメモリセルMCは、共通のワード線WLに接続される。
Y方向に並ぶ複数のメモリセルMCは、1つの導電層51下に設けられている。Y方向に並ぶ複数のメモリセルMCは、共通のビット線BLに接続される。
例えば、各メモリセルMC内において、メモリ素子(可変抵抗素子)21が、Z方向において、スイッチング素子20上に設けられている。この場合において、スイッチング素子20が、導電層(ワード線)50上に設けられている。導電層(ビット線)51が、可変抵抗素子21上に設けられている。
尚、Z方向におけるスイッチング素子20及びメモリ素子21の配列が、図3及び図4の例と反対でもよい。この場合において、素子20が、素子21上に設けられる。
メモリセルアレイ及びメモリセルの構成に応じて、導電層50が、ビット線BLとして用いられ、導電層51がワード線WLとして用いられてもよい。
メモリセルMCは、スイッチング素子20とメモリ素子21とを含む積層体である。
2端子素子のスイッチング素子20は、2つの電極201,203と、スイッチング層(抵抗変化層)202とを、含む。スイッチング層202は、Z方向において、2つの電極201,203間に設けられている。
メモリ素子21は、可変抵抗素子である。可変抵抗素子21は、複数の抵抗状態(抵抗値)を有し得る。可変抵抗素子21の抵抗状態とデータ(例えば、1ビットのデータ)との関連付けによって、可変抵抗素子21が、メモリ素子として利用される。
例えば、可変抵抗素子21は、磁気抵抗効果素子である。この場合において、本実施形態のメモリデバイスは、MRAM(Magnetoresistive random access memory)のような磁気メモリである。
<磁気抵抗効果素子>
図5を用いて、本実施形態のメモリデバイスのメモリ素子(磁気抵抗効果素子)の構成例について、説明する。
図5は、本実施形態における、磁気抵抗効果素子の構成例を示す断面図である。図5は、例えば、図3及び図4に示された素子21のZ方向に平行な平面(例えば、X-Z平面)に沿う断面の一例を、示す。
例えば、磁気抵抗効果素子21は、少なくとも、2つの磁性層211,213と非磁性層212とを含む。非磁性層212は、Z方向において2つの磁性層211,213の間に設けられている。例えば、ワード線WL側からビット線BL側に向けて、磁性層211、非磁性層212、及び磁性層213の順に、複数の層が積層される。
Z方向に配列された2つの磁性層211,213及び非磁性層212は、磁気トンネル接合(MTJ)を形成する。以下において、磁気トンネル接合を含む磁気抵抗効果素子21は、MTJ素子21を適用した場合を例として説明される。MTJ素子21における非磁性層212は、トンネルバリア層とよばれる。
磁性層211,213は、例えば、コバルト、鉄及び/又はボロンなどを含む強磁性層である。磁性層211,213は、単層膜でもよいし、多層膜(例えば、人工格子膜)でもよい。トンネルバリア層212は、例えば、酸化マグネシウムを含む絶縁膜である。トンネルバリア層は、単層膜でもよいし、多層膜でもよい。
例えば、各磁性層211,213は、垂直磁気異方性を有する。各磁性層211,213の磁化容易軸方向は、磁性層211,213の層面(膜面)に対して垂直である。各磁性層211,213の磁化の方向は、磁性層211,213の配列方向(Z方向)に対して平行である。各磁性層211,213は、磁性層211,213の層面に対して垂直な磁化を有する。
このように、本実施形態において、MTJ素子21は、垂直磁化型の磁気抵抗効果素子である。
2つの磁性層211,213のうち、一方の磁性層は、磁化の向きが可変であり、他方の磁性層は、磁化の向きが不変である。MTJ素子21は、一方の磁性層の磁化の向きと他方の磁性層の磁化の向きとの相対的な関係(磁化配列)に応じて、複数の抵抗状態(抵抗値)を有し得る。
図5の例において、磁性層213の磁化の向きは、可変である。磁性層211の磁化の向きは、不変(固定状態)である。以下において、磁化の向きが可変な磁性層213は、記憶層とよばれる。以下において、磁化の向きが不変(固定状態)の磁性層211は、参照層とよばれる。尚、記憶層213は、自由層、磁化自由層、又は、磁化可変層とよばれる場合もある。参照層211は、ピン層、ピンド層、磁化不変層、又は、磁化固定層とよばれる場合もある。
本実施形態において、「参照層(磁性層)の磁化の向きが不変である」、又は、「参照層(磁性層)の磁化の向きが固定状態である」とは、記憶層の磁化の向きを変えるための電流又は電圧が磁気抵抗効果素子に供給された場合において、参照層の磁化の向きが、電流/電圧の供給の前後で供給された電流又は電圧によって変化しないことを、意味する。
例えば、MTJ素子21は、2つの電極219A,219Bを含む。磁性層211,213及びトンネルバリア層212は、Z方向において、2つの電極219A,219B間に設けられている。参照層211は、電極219Aとトンネルバリア層212との間に設けられている。記憶層213は、電極219Bとトンネルバリア層212との間に設けられている。
例えば、シフトキャンセル層(図示せず)が、MTJ素子21内に設けられてもよい。シフトキャンセル層は、参照層211と電極219Aとの間に設けられている。シフトキャンセル層は、参照層211の漏れ磁場の影響を緩和するための磁性層である。
非磁性層(図示せず)が、シフトキャンセル層と参照層211との間に設けられる。非磁性層は、例えば、Ru層などの金属層である。
参照層211は、非磁性層を介してシフトキャンセル層と反強磁性的に結合する。これによって、参照層211及びシフトキャンセル層を含む積層体は、SAF(synthetic antiferromagnetic)構造を形成する。SAF構造において、シフトキャンセル層の磁化の向きは、参照層211の磁化の向きと反対になる。SAF構造によって、参照層211の磁化の向きは、固定状態に設定される。
例えば、MTJ素子21は、下地層(図示せず)及びキャップ層(図示せず)の少なくとも一方を含んでもよい。下地層は、磁性層(ここでは、参照層)211と電極219Aとの間に設けられている。下地層は、非磁性層(例えば、導電性化合物層)である。下地層は、下地層に接する磁性層211の特性(例えば、結晶性及び/又は磁気特性)を改善するための層である。キャップ層は、磁性層(ここでは、記憶層)213と電極219Bとの間の非磁性層(例えば、導電性化合物層)である。キャップ層は、キャップ層に接する磁性層213の特性(例えば、結晶性及び磁気特性)を改善するための層である。
尚、下地層及びキャップ層は、電極219(219A,219B)の構成要素としてみなされてもよい。
記憶層213の磁化の向きと参照層211の磁化の向きとが同じである場合、MTJ素子21の磁化配列の状態は、磁化平行状態(以下では、P状態と表記する)である。記憶層213の磁化の向きが参照層211の磁化の向きと反対である場合、MTJ素子21の磁化配列の状態は、磁化反平行状態(以下では、AP状態と表記する)である。
MTJ素子21の磁化配列状態とMTJ素子21の抵抗値(磁気抵抗)との関係の一例としては、P状態のMTJ素子21の抵抗値は、AP状態のMTJ素子21の抵抗値より低い。この場合において、P状態のMTJ素子の抵抗状態は、低抵抗状態に相当し、AP状態のMTJ素子の抵抗状態は、高抵抗状態に相当する。
例えば、“0”データが、P状態(低抵抗状態)のMTJ素子21に関連付けられ、“1データが、AP状態(高抵抗状態)のMTJ素子21に関連付けられる。但し、MTJ素子21の磁化配列状態(抵抗状態)と“1”/“0”データとの関連付けは、上述の例に限られない。
このようなMTJ素子21の特性によって、MTJ素子21は、メモリ素子として機能する。
MTJ素子21を用いたメモリセルMCに対するデータの書き込みは、MTJ素子21の記憶層213の磁化の向きの制御によって、実行される。データの書き込みによって、MTJ素子1の抵抗状態(抵抗値)は、MTJ素子21の磁化配列状態に応じて変化する。
例えば、STT(Spin transfer torque)によって、記憶層213の磁化の向きがスイッチングされる場合、書き込み電流IWR(IWR0,IWR1)が、MTJ素子21に供給される。
書き込み電流IWRが、記憶層213から参照層211へ流れるか、又は、参照層211から記憶層213へ流れるかに応じて、MTJ素子21の磁化配列状態のAP状態からP状態への変化、又は、MTJ素子21の磁化配列状態のP状態からAP状態への変化が、制御される。書き込み電流IWRの電流値は、参照層211の磁化反転しきい値より小さく、記憶層213の磁化反転しきい値以上に設定される。尚、記憶層213の磁化反転しきい値は、スイッチング素子20を低抵抗状態に設定するためのしきい値電流より大きいことが望ましい。
記憶層213の磁化スイッチング(磁化の反転)に寄与するスピントルクが、MTJ素子21内を流れる書き込み電流IWRによって発生する。発生したスピントルクが、記憶層213に印加される。
MTJ素子21の磁化配列状態がAP状態からP状態へ変化される場合(以下では、P書き込みともよばれる)、記憶層213から参照層211に向かって流れる書き込み電流IWR0が、MTJ素子21に供給される。これによって、参照層211の磁化の向きと同じ向きのスピン(電子)のスピントルクが、記憶層213の磁化に印加される。記憶層213の磁化の向きが参照層211の磁化の向きに対して反対である場合、記憶層213の磁化の向きは、印加されたスピントルクによって、参照層211の磁化の向きと同じ向きに変わる。
この結果として、MTJ素子21の磁化配列状態は、P状態に設定される。この場合において、MTJ素子21は、“0”データを保持する。
MTJ素子21の磁化配列状態がP状態からAP状態へ変化される場合(以下では、AP書き込みともよばれる)、参照層211から記憶層213に向かって流れる書き込み電流IWR1が、MTJ素子21に供給される。これによって、参照層211の磁化の向きに対して反対の向きのスピンのスピントルクが、記憶層213の磁化に印加される。記憶層213の磁化の向きが参照層211の磁化の向きと同じである場合、記憶層213の磁化の向きは、印加されたスピントルクによって、参照層211の磁化の向きに対して反対の向きに変わる。
この結果として、MTJ素子21の磁化配列状態は、AP状態に設定される。この場合において、MTJ素子21は、“1”データを保持する。
メモリセルMCからのデータの読み出しは、MTJ素子21の磁化配列状態(抵抗値)の判別によって、実行される。データの読み出し時、メモリセルMCに対する電圧の印加に応じて、電流がMTJ素子21を流れる。データの読み出し時における電流の電流値は、記憶層213の磁化反転しきい値より小さい値に設定される。
メモリセルMCに対する電圧の印加時におけるMTJ素子21からの出力信号(例えば、電流、又は、電圧)の大きさに基づいて、MTJ素子21の抵抗値(磁化配列状態)が、等価的に判別される。
これによって、メモリセルMC内のデータが、判別され、読み出される。
本実施形態において、読み出し動作は、自己参照方式に基づいて実行される。自己参照方式の読み出し動作の詳細は、後述する。
(a-2)読み出し回路の構成
図6、図7及び図8を参照して、本実施形態のメモリデバイス(例えば、MRAM)の読み出し回路の構成例について説明する。
図6は、本実施形態のMRAMの読み出し回路の構成を説明するためのブロック図である。
図6に示されるように、読み出し回路14は、1つ以上のプリアンプ(前段センスアンプ回路ともよばれる)141及び1つ以上のセンスアンプ(後段センスアンプ回路ともよばれる)142を含む。
プリアンプ141及びセンスアンプ142は、例えば、ビット線BL(カラム)に対応づけられている。1つのプリアンプ141及び1つのセンスアンプ142の1つの組は、1つのビット線BLに対して設けられる。尚、プリアンプ141及びセンスアンプ142の組は、2つ以上のビット線BLの組に対して、設けられてもよい。
プリアンプ141は、対応するビット線BLを介してメモリセルMCに接続される。プリアンプ141は、メモリセルMC内のデータに基づく信号をセンスできる。
プリアンプ141は、ノードNDe,NDfを介して、対応するセンスアンプ142に接続される。尚、ノードは、配線、接点及び端子を含む構成要素である。
プリアンプ141は、メモリセルMCからの複数の信号(電圧又は電流)をセンスし、増幅する。プリアンプ141は、センス及び増幅された信号を、ノードNDe及びノードNDfに保持する。
センスアンプ142は、ノードNDe及びノードNDfに供給された信号(電圧又は電流)をセンスし、センスされた信号を増幅する。
センスアンプ141は、センス及び増幅された信号に基づいて、メモリセルMCのデータを判別する。メモリセルMCのデータは、信号DO及び信号DOBとして読み出し回路14の外部に、出力される。
このように、読み出し回路14は、プリアンプ141及びセンスアンプ142を用いて、メモリセルMC(メモリセルアレイ)内のデータを、読み出す。
<センスアンプ>
図7を参照して、本実施形態のメモリデバイスのセンスアンプ(後段センスアンプ回路)の構成例について説明する。
図7は、本実施形態のメモリデバイスのセンスアンプの構成を説明するための回路図である。図7に示されるように、センスアンプ142は、複数のトランジスタTR1~TR18を含む。
トランジスタTR1,TR2,TR3,TR4,TR5,TR6は、例えば、p型の導電型を有する電界効果トランジスタ(例えば、MOSトランジスタ)である。トランジスタTR7,TR8,TR9,TR10,TR11,TR12,TR13,TR14,TR15,TR16,TR17,TR18は、例えば、n型の導電型を有する電界効果トランジスタ(例えば、MOSトランジスタ)である。
各トランジスタTR1~TR18は、複数の端子(例えば、ソース及びドレイン)とゲートとを含む。
トランジスタTR1の一方の端子(ソース及びドレインのうち一方)は、電圧(例えば、電源電圧)VDDが印加された端子に接続される。電圧VDDが、トランジスタTR1の一方の端子(ソース及びドレインのうち一方)に供給される。以下では、電源電圧VDDが印加された端子は、電源端子VDDと表記される。
トランジスタTR1の他方の端子(ソース及びドレインのうち他方)は、ノードND1に接続される。
信号LATNBが、トランジスタTR1のゲートに供給される。信号LATNBは、例えば、後述する信号LATNの反転信号である。
トランジスタTR2の一方の端子は、ノードND1に接続される。トランジスタTR2の他方の端子は、ノードND2に接続される。トランジスタTR2のゲートは、ノードND3に接続される。
トランジスタTR3の一方の端子は、ノードND1に接続される。トランジスタTR3の他方の端子は、ノードND3に接続される。トランジスタTR3のゲートは、ノードND2に接続される。
トランジスタTR4の一方の端子は、ノードND3に接続される。トランジスタTR4の他方の端子は、ノードND2に接続される。トランジスタTR4のゲートに、信号SENが供給される。信号SENは、例えば、ノードNDe,NDfに供給される電圧をセンスする処理(以下では、センス処理とよばれる)の開始(センスアンプ142の活性化)を示す信号の1つである。
トランジスタTR5の一方の端子は、電源端子VDDに接続される。電源電圧VDDが、トランジスタTR5の一方の端子に供給される。トランジスタTR5の他方の端子は、ノードND2に接続される。トランジスタTR5のゲートに、信号SENが供給される。
トランジスタTR6の一方の端子は、電圧端子VDDに接続される。電源電圧VDDが、トランジスタTR6の一方の端子に供給される。トランジスタTR6の他方の端子は、ノードND3に接続される。トランジスタTR6のゲートに、信号SENが供給される。
トランジスタTR7の一方の端子は、ノードND2に接続される。トランジスタTR7の他方の端子は、ノードND4に接続される。トランジスタTR7のゲートは、ノードND3に接続される。
トランジスタTR8の一方の端子は、ノードND3に接続される。トランジスタTR8の他方の端子は、ノードND5に接続される。トランジスタTR8のゲートは、ノードND2に接続される。
トランジスタTR9の一方の端子は、ノードND4に接続される。トランジスタTR9の他方の端子は、グランド電圧VSSが印加された端子に接続される。グランド電圧VSSが、トランジスタTR9の一方の端子に、供給される。以下では、グランド電圧VSSが印加された端子は、グランド端子VSSと表記される。トランジスタTR9のゲートに、信号LATNが供給される。信号LATNは、例えば、センス処理の終了を指示する信号の1つである。
トランジスタTR10の一方の端子は、ノードND5に接続される。トランジスタTR10の他方の端子は、グランド端子VSSに接続される。トランジスタTR10のゲートに、信号LATNが供給される。
トランジスタTR11の一方の端子は、ノードND4に接続される。トランジスタTR11の他方の端子は、ノードND6に接続される。トランジスタTR11のゲートに、信号SEN2が供給される。信号SEN2は、例えば、信号SENと共に、センス処理の開始を指示する信号の1つである。
トランジスタTR12の一方の端子は、ノードND5に接続される。トランジスタTR12の他方の端子は、ノードND7に接続される。トランジスタTR11のゲートに、信号SEN2が供給される。
トランジスタTR13の一方の端子は、ノードND6に接続される。トランジスタTR13の他方の端子は、グランド端子VSSに接続される。トランジスタのTR13の他方の端子に、グランド電圧VSSが供給される。トランジスタTR13のゲートは、ノードNDeに接続される。プリアンプ141からの信号(電圧)VSMPLが、ノードNDeを介して、トランジスタTR13のゲートに、供給される。トランジスタTR13のゲートは、センスアンプ142の一方の入力端子となる。トランジスタTR13は、プリアンプ141からセンスアンプ142への信号(電圧VSMPL)の入力部として機能する。
トランジスタTR14の一方の端子は、ノードND7に接続される。トランジスタTR14の他方の端子は、グランド端子VSSに接続される。トランジスタのTR14の他方の端子に、グランド電圧VSSが供給される。トランジスタTR14のゲートは、ノードNDfに接続される。プリアンプ141からの信号(電圧)VEVALが、ノードNDfを介して、トランジスタTR14のゲートに、供給される。トランジスタTR14のゲートは、センスアンプ142の他方の入力端子(入力部)となる。トランジスタTR14は、プリアンプ141からセンスアンプ142への信号(電圧VEVAL)の入力部として機能する。
トランジスタTR15の一方の端子は、ノードND6に接続される。トランジスタTR15の他方の端子は、トランジスタTR16の一方の端子に接続される。トランジスタTR15のゲートに、信号SHFTDOBが供給される。信号SHFTDOBは、例えば、センスアンプ142がノードNDeの電圧VSMPLに応じた値をオフセット(バイアス)させてセンスするか否かを指示する信号である。
トランジスタT16の他方の端子は、グランド端子VSSに接続される。トランジスタTR16のゲートに、電圧VSHFTaが供給される。電圧VSHFTaは、例えば、ノードNDeの電圧VSMPL(又は、電圧VSMPLに応じた値)のオフセット値(バイアス量)を示す信号電圧である。
トランジスタTR17の一方の端子は、ノードND7に接続される。トランジスタTR17の他方の端子は、トランジスタTR18の一方の端子に接続される。トランジスタTR17のゲートに、信号SHFTDOが供給される。信号SHFTDOは、信号SHFTDOの反転信号である。信号SHFTDOは、例えば、センスアンプ142がノードNDfの電圧VEVAL(又は、電圧VEVALに応じた値)をオフセット(バイアス)させてセンスするか否かを指示する信号である。
トランジスタTR18の他方の端子は、グランド端子VSSに接続される。トランジスタTR18のゲートに、電圧VSHFTbが供給される。
電圧VSHFTbは、ノードNDfの電圧VEVALに応じた値のオフセット値を示す信号である。
センスアンプ142の出力端子OT1は、ノードND2に接続される。信号DOが、出力端子OT1からセンスアンプ142の外部に出力される。
センスアンプ142の出力端子OT2は、ノードND3に接続される。信号DOBが、出力端子OT1からセンスアンプ142の外部に出力される。信号DOBは、信号DOの反転信号である。
本実施形態において、トランジスタTR15,TR16は、オフセット回路72aとして機能する。
トランジスタTR15,TR16を含むオフセット回路72aは、ノードNDeの電圧VSMPLに応じたトランジスタTR13の出力(電流)に、或るオフセット値(オフセット電流)を付加する。これによって、センスアンプ142内において、電圧VSAMPLの値を、等価的にオフセットさせることができる。オフセット回路72aによって付加されるオフセット量は、信号VSHFTの電圧値に応じて設定される。
本実施形態において、トランジスタTR17,TR18は、オフセット回路72bとして機能する。
トランジスタTR17,TR18を含むオフセット回路72bは、ノードNDfの電圧VEVALに応じたトランジスタTR14の出力(電流)に、或るオフセット値を付加する。これによって、センスアンプ142内において、電圧VEVALの値を、等価的にオフセットさせることができる。オフセット回路72bによって付加されるオフセット量は、信号VSHFTの電圧値に応じて設定される。
図7のセンスアンプ142は、ノードNDeの電圧VSMPL及びノードNDfの電圧VEVALの大小関係を比較できる。
センスアンプ142は、その比較結果に基づく信号を、信号DO,DOBとして、出力端子OT1,OT2のそれぞれから出力することができる。
<プリアンプ>
図8を参照して、本実施形態のメモリデバイスのプリアンプ(前段センスアンプ回路)の構成例について説明する。
図8は、本実施形態のMRAMのプリアンプの構成例を説明するための回路図である。
プリアンプ141は、図8の構成によって、メモリセル内のデータ(MTJ素子の抵抗状態)に基づくメモリセルMCからの信号を、センス結果として、センス、増幅及び保持できる。
図8に示されるように、センスアンプ142は、複数のトランジスタTRa,TRb,TRc,TRd,TRe,TRf,TRg,TRh,TRi,TRp,TRqを含む。
トランジスタTRa,TRb,TRe,TRf,TRh,TRp,TRqは、例えば、n型の導電型の電界効果トランジスタ(例えば、MOSトランジスタ)である。トランジスタTRc,TRd,TRg,TRiは、例えば、p型の導電型の電界効果トランジスタ(例えば、MOSトランジスタ)である。
各トランジスタTRa,TRb,TRc,TRd,TRe,TRf,TRg,TRh,TRi,TRp,TRqは、複数の端子(ソース及びドレイン)及びゲートを含む。
トランジスタTRaの一方の端子は、ノードNDaを介して、ビット線BLに接続される。トランジスタTRaの他方の端子は、ノードNDbに接続される。トランジスタTRaのゲートに、信号RENが供給される。信号RENは、例えば、メモリセルMCからのデータの読み出し動作の開始及び終了を指示する信号である。
トランジスタTRbの一方の端子は、ノードNDbに接続される。トランジスタTRbの他方の端子は、ノードNDcに接続される。トランジスタTRbのゲートに、信号VCLMPが供給される。信号VCLMPは、例えば、トランジスタTRa,TRbを介してメモリセルMCに印加される電圧を所定の大きさに調整(クランプ)するための信号である。
トランジスタTRcの一方の端子は、ノードNDcに接続される。トランジスタTRcの他方の端子は、電源端子VDDに接続される。トランジスタTRcのゲートは、ノードNDcに接続される。
トランジスタTRdの一方の端子は、電源端子VDDに接続される。トランジスタTRdの他方の端子は、ノードNDdに接続される。トランジスタTRdのゲートは、ノードNDcに接続される。
トランジスタTRc,TRdは、カレントミラー回路70として機能する。トランジスタTRc,TRdを含むカレントミラー回路70は、読み出し動作時に、メモリセルMCに流れる電流(以下では、セル電流ともよばれる)Icellに対応する電流(以下では、ミラー電流又はコピー電流ともよばれる)ImrをノードNDdに流すように構成される。
カレントミラー回路70におけるミラー電流Imrとセル電流Icellとの電流比は、2つのトランジスタTRc,TRdのゲートサイズ(例えば、ゲート幅)の比率に応じて、設定される。例えば、本実施形態において、トランジスタTRdのゲート幅は、トランジスタTRcのゲート幅と実質的に同じ大きさに設定される。この場合において、ミラー電流Imrの大きさは、セル電流の大きさと実質的に同じ大きさとなる。
トランジスタTReの一方の端子は、ノードNDdに接続される。トランジスタTReの他方の端子は、グランド端子VSSに接続される。トランジスタTReのゲートは、ノードNDeに接続される。後述のトランジスタTRg,TRfがオン状態である場合、トランジスタTReのゲートは、オン状態のトランジスタTRg,TRfを介して、ノードNDd(及びトランジスタTReの一方の端子)に電気的に接続される。この場合において、トランジスタTReは、ノードNDdに対してダイオード接続されている。以下において、トランジスタTReは、ダイオード接続トランジスタTReともよばれる。
トランジスタTRfの一方の端子は、ノードNDdに接続される。トランジスタTRfの他方の端子は、ノードNDeに接続される。トランジスタTRfのゲートに、信号S1が供給される。
トランジスタTRgの一方の端子は、ノードNDdに接続される。トランジスタTRgの他方の端子は、ノードNDeに接続される。トランジスタTRgのゲートに、信号S1bが供給される。信号S1bは、信号S1の反転信号である。
トランジスタTRg,TRfは、MOSスイッチ(スイッチング素子)SW1として機能する。MOSスイッチSW1は、ノードNDdとノードNDeとの間の電気的な接続及び分離を制御する。相補の関係を有する信号S1,S1bによって、トランジスタTRg,TRfは、同時にオン状態になる、又は、同時にオフ状態になるように制御され得る。
トランジスタTRhの一方の端子は、ノードNDdに接続される。トランジスタTRhの他方の端子は、ノードNDfに接続される。トランジスタTRfのゲートに、信号S2が供給される。
トランジスタTRiの一方の端子は、ノードNDdに接続される。トランジスタTRiの他方の端子は、ノードNDfに接続される。トランジスタTRiのゲートに、信号S2bが供給される。信号S2bは、信号S2の反転信号である。
トランジスタTRh,TRiは、MOSスイッチSW2として機能する。MOSスイッチSW2は、ノードNDdとノードNDfとの間の電気的な接続及び分離を制御する。相補の関係を有する信号S2,S2bによって、トランジスタTRh,TRiは、同時にオン状態になる、又は、同時にオフ状態になるように制御され得る。
ノードNDe,NDfは、プリアンプ141の出力端子として機能する。
ノードNDeは、上述のセンスアンプ142のトランジスタTR13のゲート(センスアンプ142の一方の入力端子)に接続される。ノードNDeは、容量成分C1を含む。例えば、容量成分C1は、ノードNDeの配線容量(配線及び端子の寄生容量)である。容量成分C1に保持される電圧(例えば、ノードNDeの充電電圧)によってトランジスタTRe,TR13を駆動することが可能なように、容量成分C1の大きさ(及び容量成分C1の充電時間)が、設定される。
ノードNDfは、上述のセンスアンプ142のトランジスタTR14のゲート(センスアンプ142の他方の入力端子)に接続される。ノードNDfは、容量成分C2を含む。例えば、容量成分C2は、ノードNDfの配線容量(配線及び端子の寄生容量)である。容量成分C2に保持される電圧(例えば、ノードNDfの充電電圧)によってトランジスタTR14を駆動することが可能なように、容量成分C2の大きさ(及び容量成分C2の充電時間)が、設定される。
尚、容量成分C1,C2のそれぞれは、ノードの配線容量に限定されず、ノードNDe,NDfに接続された素子(例えば、キャパシタ)でもよい。
各ノードNDe,NDfは、容量成分C1,C2によって、センスされた信号を保持できる。
ノードNDeは、容量成分C1によって、第1の処理時におけるセル電流Icellのセンス結果を保持できる。例えば、ノードNDeに供給された電流によって、ノードNDeは充電される。これによって、ノードNDeは、センス結果として、電圧VSMPLを容量成分C1内に保持する。
ノードNDfは、容量成分C2によって、第1の処理の後に実行される第2に処理時におけるセル電流Icellのセンス結果を保持できる。例えば、ノードNDfに供給された電流によって、ノードNDfは充電される。これによって、ノードNDfは、センス結果として、電圧VEVALを容量成分C2内に保持する。
本実施形態のMRAM1において、プリアンプ141は、オフセット回路71aを含む。本実施形態において、プリアンプ141は、オフセット回路71aによって、ダイオード接続トランジスタTReの電流駆動力を制御できる。
オフセット回路71aは、ノードNDd、ノードNDe、及びグランド端子VSSに接続される。
オフセット回路71aは、トランジスタTRp,TRqを含む。
トランジスタTRpの一方の端子は、ノードNDdに接続される。トランジスタTRpの他方の端子は、トランジスタTRqの一方の端子に接続される。トランジスタTRqの他方の端子は、グランド端子VSSに接続される。トランジスタTRpのゲートは、ノードNDe(及びトランジスタTReのゲート)に接続される。トランジスタTRqのゲートに、信号OFST1が供給される。
オフセット回路71aは、信号OFST1の信号レベルに応じて、活性化又は非活性化される。トランジスタTRqのオン及びオフは、信号OFST1の信号レベルに応じて、制御される。
オフセット回路71aは、プリアンプ141におけるセンス結果のオフセットのために、選択セルMC-sのセル電流Icellに基づいたミラー電流Imrに、或る大きさのオフセット値を、付加する。オフセット回路71aは、電流Imrにオフセット値を付加するために、オフセット電流Iofst1を、ノードNDdからグランド端子VSSに流す。
活性化状態のオフセット回路71aにおいて、オフセット電流Iofst1は、トランジスタTRp,TRqの電流経路(チャネル)を経由して、ノードNDdからグランド端子VSSに流れる。
オフセット回路71が活性化状態に設定される場合、信号OFST1の信号レベルは、“H”レベルに設定される。“H”レベルの信号OFST1によって、トランジスタTRqは、オン状態に設定される。オン状態のトランジスタTRqは、トランジスタTRpをグランド端子VSSに電気的に接続する。この場合において、オフセット電流Iofst1が、トランジスタTRp,TRqの電流経路内を流れる。
オフセット回路71aは、ノードNDdからグランド端子VSSに電流Iofst1を引き込む。
オフセット回路71aが非活性化状態に設定される場合、信号OFST1の信号レベルは、“L”レベルに設定される。“L”レベルの信号OFST1によって、トランジスタTRqは、オフ状態に設定される。オフ状態のトランジスタTRqは、トランジスタTRpをグランド端子から電気的に分離する。この場合において、オフセット電流Iofset1は、トランジスタTRp,TRqの電流経路内を流れない。
例えば、オフセット電流Iofst1の電流値は、ミラー電流(トランジスタTRdから出力される電流)Imrの電流値より小さい。オフセット電流Iofst1の電流値の大きさは、トランジスタTRpの電流駆動力に応じて、設定される。
トランジスタTRpの電流駆動力は、トランジスタTRpのゲートサイズ(例えば、トランジスタTRpのゲート幅)に応じて設定され得る。トランジスタTRpのゲート幅は、トランジスタTReのゲート幅より小さい。例えば、トランジスタTRpのゲート幅は、トランジスタTReのゲート幅の0.1倍から0.2倍程度に設定される。この場合において、オフセット電流Iofst1の電流値は、トランジスタTRdから出力される電流Imrの電流値の0.1倍から0.2倍程度になる。
このように、オフセット電流Iofst1の電流値の上限は、トランジスタTRpのゲートサイズに基づいて、設定される。
オフセット電流Iofst1の電流値は、トランジスタTRpのゲートサイズに基づいた電流値を上限値として、トランジスタTRpのゲートに印加されるノードNDeの電位に応じて、変わる。
このように、本実施形態において、オフセット回路71aは、トランジスタ(ダイオード接続トランジスタ)TReの駆動力を増強できる。
以上の構成によって、プリアンプ141は、後述の自己参照方式の読み出し動作において、或るメモリセルMCの複数のセル電流のそれぞれに応じた複数の信号(電圧)を、ノードNDe及びノードNDfにそれぞれ保持することができる。
ノードNDeの電位は、メモリセルMCのセル電流Icell及びプリアンプ141内のミラー電流Imrに応じる。それゆえ、ノードNDeの電位は、メモリセルMC及びプリアンプ141内の素子(例えば、トランジスタTR)の特性ばらつきの影響を含む。
この結果として、メモリセルMC及びトランジスタTRの特性ばらつきの影響が、オフセット電流Iofst1の電流値に反映され得る。
それゆえ、本実施形態のMRAM1は、センス結果に対するメモリセルMC及びトランジスタTRのPVT(Process-Voltage-Temperature)ばらつきの影響を、オフセット回路71aによって、軽減できる。
したがって、本実施形態のMRAM1は、センス結果に対するメモリセルMC及びトランジスタTRの特性ばらつきの悪影響を、自動的に減少できる。これに伴って、本実施形態のMRAM1は、ノードNDe,NDfの充電期間(信号電圧の立ち上り期間及び立ち下り期間)を短縮できる。
本実施形態のMRAM1は、プリアンプ141におけるオフセット電流Iofst1の供給によって、電圧VSMPLと電圧VEVALとの間の電位差を、大きくできる。これによって、本実施形態のMRAM1は、読み出しマージンを向上できる。この結果として、本実施形態のMRAM1は、データの読み出しの信頼性を向上できる。
本実施形態のMRAM1は、オフセット回路71を含むプリアンプ141によって、読み出し動作の特性を向上できる。
(1b) 動作
図9乃至図12を参照して、本実施形態のメモリデバイス(例えば、MRAM)の動作例について説明する。以下では、本実施形態のMRAMにおける、メモリセルMC内のデータの読み出し動作について、説明する。
尚、本実施形態のMRAMにおいて、メモリセルMCに対するデータの書き込みは、周知の技術のデータの書き込みによって実行され得る。それゆえ、本実施形態において、データの書き込みの説明は省略する。
(1b-1)自己参照方式読み出し動作
図9は、本実施形態のMRAMの自己参照方式の読み出し動作を説明するためのフローチャートである。図9は、或るメモリセルMC内のデータの読み出し時に実行される各種の処理を示す。
<ST10>
図9に示されるように、自己参照方式の読み出し動作において、ステップST10において、MRAM1は、データの読み出し対象のメモリセル(選択セル)MC-sに対して、第1のデータ読み出し(以下では、第1のセルアクセス処理ともよばれる)を実行する。制御回路17は、第1のセルアクセス処理のために、読み出し回路14(例えば、プリアンプ141)を制御する。
第1のセルアクセス処理は、選択セルMC-sに対するアクセスによって、選択セルMC-sに記憶されたデータ(以下では、ユーザーデータとよばれる)に基づく電圧VSMPLをプリアンプ141のノードNDeに充電する処理を含む。
このように、第1のセルアクセス処理において、制御回路17は、ステップST10において選択セルMC-sに記憶されているデータに基づく電圧VSMPLに、ノードNDeを充電する。この結果として、プリアンプ141は、第1のセルアクセス処理における選択セルMC-sからの信号として、電圧VSMPLをセンスする。
<ST20>
自己参照方式の読み出し動作において、ステップST20において、MRAM1は、選択セルMC-sに対する所定のデータの書き込み(以下では、リセット書き込み処理ともよばれる)を実行する。
制御回路17は、リセット書き込み処理のために、書き込み回路13を制御する。
リセット書き込み処理は、選択セルMC-sに対して所定のデータ(以下では、参照データ又はリセットデータとよばれる)を書き込むことによって、選択セルMC-sに記憶されたデータをリセットする処理を含む。
本実施形態において、“0”データが、リセット書き込み処理によって、選択セルMC-s内に書き込まれる。但し、リセット書き込み処理において、“1”データが、選択セルMC-s内に書き込まれてもよい。
<ST30>
自己参照方式の読み出し動作において、リセット書き込み処理の後、ステップST30において、MRMA1は、選択セルMC-sに対して、第2のデータ読み出し(以下では、第2のセルアクセス処理ともよばれる)を実行する。制御回路17は、第2のセルアクセス処理のために、読み出し回路14(例えば、プリアンプ141)を制御する。
第2のセルアクセス処理は、選択セルMC-sにアクセスし、選択セルMC-s内のデータに基づく電圧VEVALをプリアンプ141のノードNDfに充電する処理を含む。
このように、第2のセルアクセス処理において、制御回路17は、ステップST20において選択セルMC-sに書き込まれた参照データに基づく電圧VEVALに、ノードNDfを充電する。この結果として、プリアンプ141は、第2のセルアクセス処理における選択セルMC-sからの信号として、電圧EVALをセンスする。
本実施形態において、制御回路17は、第2のセルアクセス処理において、プリアンプ141のオフセット回路71aの動作を制御する。オフセット回路71aによって、或る大きさのオフセット値が、第2のセルアクセス処理時におけるセンス結果(例えば、セル電流に基づくミラー電流)に、付加される。
<ST40>
自己参照方式の読み出し動作において、ステップST40において、MRMA1は、センス処理を実行する。制御回路17は、センス処理のために、読み出し回路14(例えば、センスアンプ142)を制御する。
センス処理は、ステップST10においてノードNDeに充電された電圧VSMPLと、ステップST30においてノードNDfに充電された電圧VEVALと、を比較する処理を含む。これによって、センスアンプ142は、選択セルMC-sに記憶されていたデータ(ユーザーデータ)が参照データと同じであるか否かを判定する。
以上のように、本実施形態のMRAM1は、自己参照方式の読み出し動作によって、選択セルMC-sからデータを読み出すことができる。
(1b-2) 動作例
図10は、本実施形態のMRAMの読み出し動作を説明するためのタイミングチャートである。図10において、図9に示された自己参照方式の読み出し動作における各種の処理においてプリアンプ141及びセンスアンプ142に供給される各種の信号と、ノードNDe,NDfに充電される電圧と、が示される。なお、図10の例において、リセット書き込み処理において読み出し対象の選択セルMC-sに、参照データとして“0”データが書き込まれる例が示される。
本実施形態のMRAM1に対する動作の要求時、外部デバイス9は、コマンドCMD、アドレスADR及び制御信号CNTを、本実施形態のMRAM1に送る。MRAM1は、コマンドCMD、アドレスADR、及び制御信号CNTを受ける。制御回路17は、コマンドCMDに応じて、アドレスADRに基づくメモリセル(選択セル)に対する動作を、実行する。
コマンドCMDが読み出し動作を示す場合、本実施形態のMRAM1において、制御回路17は、自己参照方式の読み出し動作の実行するための各種の制御を行う。
<時刻t0~t3:S10>
図10に示されるように、自己参照方式の読み出し動作時において、時刻t0から時刻t2を含む期間において、制御回路17は、自己参照方式の読み出し動作の処理シーケンスに基づいて、第1のセルアクセス処理(第1のデータ読み出し)を実行する。
制御回路17は、読み出し回路14のプリアンプ141を活性化する。プリアンプ141は、制御回路17の制御に基づいて、各種の信号の信号レベルを、制御する。
時刻t0において、プリアンプ141は、信号RENの信号レベルを“L”レベルから“H”レベルに変える。プリアンプ141において、トランジスタTR1が、オン状態になる。プリアンプ141は、トランジスタTR2のゲートに、所定の電圧VCLMPを印加する。トランジスタTR2によって、選択セルMC-sが接続されたビット線(選択ビット線)BLの電位が、制御される。
例えば、読み出し回路14(例えば、プリアンプ141)は、選択セルMC-sが接続されたワード線(選択ワード線)WLにグランド電圧VSSを印加する。これによって、所定の電圧(以下では、読み出し電圧ともよばれる)が、読み出し対象の選択セルMC-sに印加される。
読み出し電圧の印加(又は、読み出し電圧によって生じた電流)によって、選択セルMC-s内のスイッチング素子20がオン状態に設定される。これによって、プリアンプ141が、選択セルMC-sにアクセスされる。
図11は、本実施形態のMRAMにおける、自己参照方式の読み出し動作の第1のセルアクセス処理時におけるプリアンプ内の状態を模式的に示す図である。
図11に示されるように、選択セルMC-sは、オン状態のトランジスタTRa,TRbを介して、プリアンプ141内のカレントミラー回路70のトランジスタTRcに、電気的に接続される。
時刻t0の後、セル電流Icell1が、選択セルMC-s内(ビット線BLとワード線WLとの間)に流れる。セル電流Icell1の電流値は、選択セルMC-s内に記憶されたユーザーデータ(MTJ素子の抵抗状態)に応じる。ノードNDcの電位(電圧値)が、セル電流Icell1の大きさに応じて、変動する。
トランジスタTRc,TRdを含むカレントミラー回路70は、セル電流Icell1(ノードNDcの電位)に基づいたミラー電流Imr1を、ノードNDdに流す。トランジスタTRdのゲートサイズ(例えば、ゲート幅)が、トランジスタTRcのゲートサイズ(例えば、ゲート幅)と実質的に同じである場合、トランジスタTRdが出力するミラー電流Imr1の電流値は、セル電流Icell1の電流値と実質的に等しい。
プリアンプ141は、信号S2の信号レベルを“L”レベルに設定し、信号S2bの信号レベルを“H”レベルに設定する。これによって、MOSスイッチSW2のトランジスタTRh,TRiは、オフ状態に設定される。ノードNDdは、オフ状態のMOSスイッチSW2によって、ノードNDfから電気的に分離される。
時刻t1において、プリアンプ141は、信号S1の信号レベルを“L”レベルから“H”レベルに変え、信号S1bの信号レベルを“H”レベルから“L”レベルに変える。これによって、MOSスイッチSW1のトランジスタTRf,TRgは、オン状態に設定される。ノードNDdは、オン状態のMOSスイッチSW1を介して、ノードNDeに電気的に接続される。
本実施形態において、プリアンプ141は、第1のセルアクセス処理時において、信号OFST1の信号レベルを“L”レベルに維持する。これによって、オフセット回路71aは、非活性化状態に設定される。トランジスタTRpは、電流を流さない。
それゆえ、第1のセルアクセス処理時において、オフセット回路71aは、ミラー電流Imr1に対してオフセット電流Iofst1を印加しない。
ミラー電流Imr1が、オン状態のMOSスイッチSW1を経由して、電流Ismpl1としてノードNDdからノードNDeに流れる。ノードNDeの容量成分C1は、供給された電流Ismpl1によって、充電される。ノードNDeに流れる電流Ismpl1の電流値は、カレントミラー回路70から出力された電流Imr1の電流値と実質的に同じである。
これによって、ノードNDeの容量成分C1は、或る電圧値を有する電圧(以下では、充電電圧ともよばれる)VSMPLに充電される。例えば、電圧VSMPLの電圧値(ノードNDeの電位)は、グランド電圧VSSから或る電圧値に上昇する。
充電電圧VSMPLの電圧値は、電流Ismpl1の電流値に応じた大きさを有し得る。ノードNDeの充電電圧VSMPLの電圧値は、選択セルMC-s内のユーザーデータが“0”データである場合の電圧値と、選択セルMC-s内のユーザーデータが“1”データである場合の電圧値とで、僅かに異なる。
例えば、“0”データが選択セルMC-sに記憶されている場合における充電電圧VSMPLの電圧値は、“V1”である。“1”データが選択セルMC-sに記憶されている場合における充電電圧VSMPLの電圧値は、電圧値V1よりも値δa(>0)だけ低い値(V1-δa)を有する。
例えば、ノードNDeの電圧VSMPLの電圧値は、時刻taで安定する。
この後、時刻t2において、プリアンプ141は、信号S1の信号レベルを“H”から“L”レベルに変え、信号S1bの信号レベルを“L”から“H”レベルに変える。
これによって、MOSスイッチSW1のトランジスタTRg,TRfは、オフ状態になる。ノードNDeは、オフ状態のMOSスイッチSW1によって、ノードNDdから電気的に分離される。この結果として、ノードNDeの充電が、停止する。
時刻t3において、プリアンプ141は、信号RENの信号レベルを、“H”レベルから“L”レベルに変える。これによって、トランジスタTRaは、オフ状態になる。プリアンプ141は、オフ状態のトランジスタTRaによって、選択セルMC-sから電気的に分離される。
この結果として、プリアンプ141から選択セルMC-sへの電流(及び電圧)の供給が、停止する。
このように、自己参照方式の読み出し動作における、第1のセルアクセス処理が、終了する。
<時刻t4~t5:S20>
本実施形態のMRAM1の自己参照方式の読み出し動作時において、時刻t3から時刻t4の期間に、制御回路17は、リセット書き込み処理を実行する。
時刻t4において、制御回路17は、書き込み回路13の制御信号CNT-WRの信号レベルを“L”レベルから“H”レベルに変える。これによって、書き込み回路13は、活性化状態に設定される。書き込み回路13は、書き込み電流の供給によって、選択セルMC-sに参照データ(例えば“0”データ)を書き込む。これによって、選択セルMC-sは、リセット状態(参照データの保持状態)に設定される。
尚、リセット書き込み処理中において、プリアンプ141のノードNDfは、フローティング状態となる。このため、ノードNDfの電位は、例えば、グランド電圧VSS付近まで低下し得る。
時刻t5において、制御回路17は、信号WRの信号レベルを“H”レベルから“L”レベルに変える。“L”レベルの信号WRによって、書き込み回路13は、非活性化状態に設定される。書き込み回路13は、選択セルMC-sに対する書き込み電流の供給を停止する。
このように、自己参照方式の読み出し動作における、リセット書き込み処理は、終了する。
<時刻t6~t9:S30>
MRAM1の自己参照方式の読み出し動作時において、時刻t5から時刻t7の期間に、制御回路17は、第2のセルアクセス処理を実行する。
制御回路は、プリアンプ141を活性化する。プリアンプ141は、制御回路17の制御に応じて、各種の信号の信号レベルを、制御する。
時刻t6において、プリアンプ141は、信号RENを“L”レベルから“H”レベルに変える。トランジスタTRaは、オン状態になる。所定の電圧が、選択セルMC-sに印加される。選択セルMC-s内のスイッチング素子20が、印加された電圧(又は電流)によってオン状態に設定される。これによって、プリアンプ141が、選択セルMC-sにアクセスされる。
図12は、本実施形態のMRAMにおける、自己参照方式の読み出し動作の第2のセルアクセス処理時におけるプリアンプ内の状態を模式的に示す図である。
図12に示されるように、第2のセルアクセス処理時において、参照データ(ここでは、“0”データ)に基づくセル電流Icell2が、選択セルMC-s内に流れる。
カレントミラー回路70は、セル電流Icell2(参照電流Iref)に基づくミラー電流Imr2を、ノードNDdに流す。
トランジスタTReは、ゲートに印加された電圧VSMPLに応じて、電流IxをノードNDdからグランド端子VSSへ流す。
プリアンプ141は、信号S1の信号レベルを“L”レベルに設定し、信号S1bの信号レベルを“H”レベルに設定する。これによって、MOSスイッチS1のトランジスタTRf,TRgは、オフ状態に設定される。ノードNDeは、オフ状態のMOSスイッチS1によって、ノードNDdから電気的に分離される。ノードNDeは、充電状態(電圧VSMPLの保持状態)を維持する。
時刻t7において、プリアンプ141は、信号S2の信号レベルを“L”レベルから“H”レベルへ変え、信号S2bの信号レベルを“H”レベルから“L”レベルに変える。これによって、MOSスイッチSW2のトランジスタTRh,TRiは、オン状態になる。オン状態のMOSスイッチSW2を介して、ノードNDdが、ノードNDfに電気的に接続される。
これによって、電流Ieval1が、ノードNDfに流れる。
本実施形態において、制御回路17は、第2のセルアクセス処理時において、プリアンプ141にセル電流Icell2をオフセット(シフト)させる。
プリアンプ141は、信号OFST1の信号レベルを、“L”レベルから“H”レベルに変える。“H”レベルの信号OFST1によって、オフセット回路71aは、活性化される。“H”レベルの信号OFST1が、オフセット回路71aのトランジスタTRqのゲートに供給される。これによって、トランジスタTRqは、オン状態に設定される。
オフセット回路71aのトランジスタTRpは、オン状態のトランジスタTRqを介して、グランド端子VSSに接続される。これによって、トランジスタTRpは、オフセット電流Iofst1を出力する。
上述のように、オフセット電流Iofst1の電流値は、トランジスタTRpの電流駆動力(例えば、トランジスタTRpのゲート幅)及びゲート電圧に応じた値を有する。
例えば、トランジスタTRpのゲート幅は、トランジスタTRdのゲート幅の0.1倍から0.2倍程度に設定される。この場合において、オフセット電流Iofst1の電流値は、トランジスタTRdから出力されるミラー電流Imr2の電流値の0.1倍から0.2倍程度になる。
オフセット電流Iofst1の電流値は、トランジスタTReのゲートに印加された電圧VSMPLに応じて、変動する。
オフセット回路71aは、オフセット電流Iofst1をノードNDdに印加する。これによって、オフセット電流Iofst1が、セル電流Icellに基づいたミラー電流Imrに、付加される。オフセット電流Iofst1は、オン状態のトランジスタTRp,TRqを介して、ノードNDdからグランド端子VSSに流れる。このように、オフセット回路71aにおいて、オン状態のトランジスタTRp,TRqは、ノードNDdを流れる電流Imr2の一部(電流Iofst1)を、グランド端子VSSに引き込む。
この結果として、第2のセルアクセス処理時におけるミラー電流Imr2は、トランジスタTReの駆動力に応じた電流Ix及びトランジスタTRpの駆動力に応じた電流Iofset1に応じて、オフセットされる。
このように、本実施形態において、トランジスタTRpは、トランジスタTReの駆動力(出力電流)を増強できる。
トランジスタTRpは、第2のセルアクセス処理時において、第1のセルアクセス処理時に得られた電圧VSMPLによって、駆動する。電圧VSMPLは、選択セル及びプリアンプ内の素子のばらつき(例えば、PVTばらつき)の影響を含み得る。それゆえ、特性ばらつきの影響が、オフセット電流Iofst1の電流値に反映され得る。
オフセット電流Iofest1が印加された電流Ieval1によって、ノードNDfの容量成分C2が、充電される。ノードNDfの充電電圧VEVALは、或る時刻tbにおいて飽和する。
第2のセルアクセス処理時において、充電電圧VSMPLによって駆動するトランジスタTReの電流Ixが、ノードNDfに流れる電流に印加されている。ゲートに対する電圧VSMPLの印加によって、トランジスタTReは、電流Ixを流す。電流Ixの電流値は、充電電圧VSMPLの電圧値V1又は電圧値V1-δaに応じる。
また、オフセット回路71aにおいて、充電電圧VSMPLが、トランジスタTRpのゲートに印加されている。それゆえ、オフセット電流Iofst1の電流値は、充電電圧VSMPLの電圧値V1又は電圧値V1-δaに応じる。
上述の通り、ノードNDeの充電電圧VSMPLは、第1のセルアクセス処理時の選択セルMC-s内のユーザーデータに応じて、ユーザーデータが“1”データである場合における電圧VSMPLの電圧値とユーザーデータが“1”データである場合における電圧VSMPLの電圧値との間において微少な差δaを含む。この差δaによって、第2のセルアクセス処理時におけるトランジスタTRe,TRpを流れる電流の大きさが、変化する。このため、選択セルMC-s内のユーザーデータに応じて、ノードNDf内を流れる電流(容量成分C2に供給される電流)Ieval1の大きさが、変化する。
このように、第1のセルアクセス処理のセンス結果(VSMPL)に応じて、充電後のノードNDfの電圧VEVALの電圧値が、変化する。
例えば、充電電圧VSMPLの電圧値が“V1”である場合(ユーザーデータが“0”データである場合)における電流Ixの電流値は、充電電圧VSMPLの電圧値が“V1-δa”である場合(ユーザーデータが“0”データである場合)における電流Ixの電流値より大きい。
また、充電電圧VSMPLの電圧値が“V1”である場合におけるオフセット電流Iofst1の電流値は、充電電圧VSMPLの電圧値が“V1-δa”である場合におけるオフセット電流Iofst1の電流値より大きい。
第2のセルアクセス処理時(リセット書き込み処理後)における選択セルMC-sのデータが、第1のセルアクセス処理時(リセット書き込み処理前)における選択セルMC-sのデータと同じである場合、ノードNDfの充電電圧VEVALの電圧値は、電圧値V2となる。
第2のセルアクセス処理時における選択セルMC-sのデータが、第1のセルアクセス処理時における選択セルMC-sのデータと異なる場合、ノードNDfの充電電圧VEVALの電圧値は、電圧値V2-δbになる。
電圧値V2は、電圧値V2-δbより大きい。第2のセルアクセス処理における充電電圧VEVALの電位差δbは、第1のセルアクセス処理における充電電圧VSMPLの電位差δaに対して十分大きい。
上述のように、本実施形態において、第2のセルアクセス処理時において、セル電流Icell2に基づいたミラー電流Imr2は、オフセット電流Iofst1によって、オフセットされる。
これによって、電圧値V2は、電圧値V1及び電圧値V1-δaより高くなり、電圧値V2-δbは、電圧値V1及び電圧値V1-δaより低くなる。
ノードNDfの充電電圧VEVALの電圧値が安定した後、時刻t8において、プリアンプ141は、信号S2の信号レベルを“H”レベルから“L”レベルに変え、信号S2bの信号レベルを“L”レベルから“H”レベルに変える。MOSスイッチS2のトランジスタTRh,TRiは、オフ状態になる。オフ状態のMOSスイッチS2によって、ノードNDfは、ノードNDdから電気的に分離される。
この結果として、ノードNDfの充電が、停止する。
プリアンプ141は、信号OFST1の信号レベルを、“L”レベルから“H”レベルに変える。“H”レベルの信号OFST1によって、トランジスタTRqは、オフ状態に設定される。これによって、オフセット回路7は、非活性化状態に設定される。
この結果として、ノードNDdに対するオフセット電流Iofst1の供給は、停止する。
時刻t9において、プリアンプ141は、信号RENの信号レベルを、“H”レベルから“L”レベルに変える。これによって、トランジスタTRaは、オフ状態になる。オフ状態のトランジスタTRaによって、プリアンプ141は、選択セルMC-sから電気的に分離される。
この結果として、プリアンプ141から選択セルMC-sへの電流(及び電圧)の供給が、停止する。
このように、自己参照方式の読み出し動作における、第2のセルアクセス処理が、終了する。
<時刻t10~t15:S40>
本実施形態のMRAM1の自己参照読み出し動作において、時刻t10から時刻t15の期間において、制御回路17は、センス処理を実行する。
時刻t10の前の期間(時刻t0~時刻t9の期間)において、図7のセンスアンプ142内において、“L”レベルの信号SENによって、トランジスタTR4,TR5,TR6は、オン状態に設定されている。ノードND2は、オン状態のトランジスタTR4を介して、ノードND3によって電気的に接続されている。
オン状態のトランジスタTR5,TR6によって、ノードND2,ND3は、電源電圧VDD程度に、プリチャージされている。
時刻t10において、センスアンプ142は、信号SEN2の信号レベルを、“L”レベルから“H”レベルに変える。“H”レベルの信号SEN2によって、トランジスタTR9,TR10は、オン状態に設定される。
ノードND2,ND4は、オン状態のトランジスタTR9を介して、ノードND6に電気的に接続される。
ノードND3,ND5は、オン状態のトランジスタTR10を介して、ノードND7に電気的に接続される。
時刻t11において、信号SENの信号レベルを“L”レベルから“H”レベルに変える。“H”レベルの信号SENによって、トランジスタTR4,TR5,TR6は、オフ状態になる。これによって、オフ状態のトランジスタTR5,TR6は、ノードND2,ND3に対する電源電圧VDDの供給を、停止する。ノードND2は、オフ状態のトランジスタTR4によって、ノードND3から電気的に分離される。
尚、時刻t10から時刻t11の期間において、信号LATNの信号レベルは、“L”レベルに設定され、信号LATNBの信号レベルは、“H”レベルに設定されている。これによって、時刻t10から時刻t11までの期間において、トランジスタTR1,TR11,TR12は、オフ状態に設定されている。
ノードND2,ND4は、オン状態のトランジスタTR9を介して、ノードND6に電気的に接続される。ノードND3,ND5は、オン状態のトランジスタTR10を介して、ノードND7に電気的に接続される。
ノードNDeの電圧VSMPLが、トランジスタTR13のゲートに印加されている。トランジスタTR13は、電圧VSMPLの電圧値に応じた電流I1を、ノードND2に流す。
ノードNDfの電圧VEVALが、トランジスタTR14のゲートに印加されている。トランジスタTR14は、電圧VEVALの電圧値に応じた電流I2を、ノードND3に流す。
本実施形態において、センスアンプ142のセンス処理時において、オフセット回路72a,72bが、信号SHFTDO,SHFTDOBに基づいて、動作する。電流I1,I2のオフセットのために、2つのオフセット回路72a,72bのうち一方が、活性化される。
例えば、第2のセルアクセス処理時においてオフセット電流Iofst1によるセル電流Icell2(ミラー電流Imr2)のオフセットがプリアンプ141によって実行された場合、信号SHFTDOの信号レベルが“H”レベルに設定され、信号SHFTDOBの信号レベルが“L”レベルに設定される。これによって、トランジスタTR14側のオフセット回路72bは活性化され、トランジスタTR13側のオフセット回路72aは非活性化される。
オフセット回路72aにおいて、“L”レベルの信号SHFTDOBによって、トランジスタTR15は、オフ状態になる。トランジスタTR16は、オフ状態のトランジスタTR17によって、ノードND6から電気的に分離される。それゆえ、オフセット回路72aは、オフセット電流を流さない。
オフセット回路72bにおいて、“H”レベルの信号SHFTDOによって、トランジスタTR17がオン状態になる。トランジスタTR18は、ノードND7に電気的に接続される。トランジスタTR18は、ゲートに印加された電圧VSHFTに応じた電流Ishiftbを流す。オフセット電流Ishftbは、ノードND7からオフセット回路72bに接続されたグランド端子VSSに流れる。
この結果として、電流I2と電流Ishftbとの合計の電流I1+Ishftbが、ノードND3に流れる。
このように、本実施形態のMRAM1は、オフセット回路72a,72bによって、電流I1又は電流I2のいずれか一方を、センスアンプ142内でオフセットさせることができる。これによって、センスアンプ142は、電圧VSMPL(電流Ismpl1及び電流I1)の大きさ及び電圧VEVAL(電流Ieval1及び電流I2)の大きさを、より確実に互いに異ならせることができる。
これによって、本実施形態のMRAM1は、電圧VSMPLと電圧VEVALとに基づく読み出しマージンを、より大きくできる。
尚、オフセット電流Ishft(Ishfta,Ishftb)の電流値は、電圧VSHFT(VSHFTa,VSHFTb)の大きさに応じて、設定される。電圧VSHFTの大きさは、MRAMのテスト工程、MRAMの仕様、及びMRAMの使用後の調整などに基づいて、適宜設定され得る。但し、オフセット電流Ishftの電流値は、電流I1,I2の電流値の0.1倍から0.2倍程度に設定される。
ノードND2の電位は、電流I1の大きさに応じて、変化する。ノードND3の電位は、電流I2+Ishftbの大きさに応じて、変化する。
電流I1及び電流I2+Ishftbの大小関係は、電圧VSMPLの電圧値と電圧VEVALの電圧値とに応じて、変わる。
電圧VSMPLの電圧値が電圧VEVALの電圧値より高い場合、電流I1の電流値は、電流I2+Ishftbの電流値より高い。この場合において、ノードND2の電位の変動量(ここでは、放電量)は、ノードND3の電位の変動量(ここでは、放電量)より大きい。それゆえ、ノードND2の電位は、ノードND3の電位により低くなる。
電圧VSMPLの電圧値が電圧VEVALの電圧値より低い場合、電流I1の電流値は、電流I2+Ishftbの電流値より低い。この場合において、ノードND2の放電量は、ノードND3の放電量より小さい。それゆえ、ノードND2の電位は、ノードND3の電位より高くなる。
このように、プリアンプ141によってセンスされた電圧VSMPL及び電圧VEVALの大小関係に基づいて、電位差が、ノードND2とノードND3との間に生じる。
ノードND2とノードND3との間の電位差は、トランジスタTR2,TR3,TR7,TR8によるポジティブフィードバックによって、大きくなる。
時刻t12において、センスアンプ142は、信号LATNの信号レベルを“H”レベルから“L”レベルに変え、信号LATNBの信号レベルを“L”レベルから“H”レベルに変える。トランジスタTR1,TR11,TR12は、オン状態になる。オン状態のトランジスタによって、トランジスタTR1,TR11,TR12は、ノードND2,ND3は、電源端子VDD又はグランド端子VSSに電気的に接続される。
これによって、ノードND2,ND3の電位の大小関係に応じて、ノードND2,ND3の電位が、電源電圧VDD又はグランド電圧VSSに増幅される。
例えば、ノードND2の電位がノードND3の電位より低い場合(電圧VSMPLの電圧値が電圧VEVALの電圧値より大きい場合)、ノードND2の電位はグランド電圧VSS程度に低下し、ノードND3の電位は電源電圧VDD程度に上昇する。
この場合において、ノードND2は、“L”レベルの信号(データ)の保持状態に設定され、ノードND3は、“H”レベルの信号(データ)の保持状態に設定される。
例えば、ノードND2の電位がノードND3の電位より高い場合(電圧VSMPLの電圧値が電圧VEVALの電圧値より小さい場合)、ノードND2の電位は電源電圧VDD程度に上昇し、ノードND3の電位はグランド電圧VSS程度に低下する。
この場合において、ノードND2は、“H”レベルの信号の保持状態に設定され、ノードND3は、“L”レベルの信号の保持状態に設定される。
センス処理の結果において、ノードND2の電位がノードND3の電位より低い場合、信号DOの信号レベルは“L”レベルであり、信号DOBの信号レベルは“H”レベルである。これによって、“0”データが、信号DOとしてセンスアンプ142の出力端子OT1から出力され、“1”データが、信号DOBとしてセンスアンプ142の出力端子OT2から出力される。
これに対して、ノードND2の電位がノードND3の電位より高い場合、信号DOの信号レベルは“H”レベルであり、信号DOBの信号レベルは“L”レベルである。これによって、“1”データが、信号DOとして、センスアンプ142の出力端子OT1から出力され、“0”データが、信号DOBとして、センスアンプ142の出力端子OT2から出力される。
このように、ノードND2,ND3の電位に基づいた信号が、選択セルMC-s内のユーザーデータ(読み出しデータ)として、判別される。
時刻t13において、センスアンプ142は、信号LATNの信号レベルを、“H”レベルから“L”レベルに変え、信号LATNBの信号レベルを“L”レベルから“H”レベルに変える。オフ状態のトランジスタTR1,TR11,TR12によって、ノードND2,ND3は、電源端子VDD及びグランド端子VSSから電気的に分離される。
時刻t14において、センスアンプ142は、信号SENの信号レベルを、“H”レベルから“L”レベルに変える。オン状態のトランジスタTR2,TR3,TR4によって、によって、ノードND2は、ノードND3及び電源端子VDDに電気的に接続される。
時刻t15において、センスアンプ142は、信号SEN2の信号レベルを、“H”レベルから“L”レベルに変える。オフ状態のトランジスタTR9,TR10によって、ノードND2はノードND6から電気的に分離され、ノードND3はノードND7から電気的に分離される。
これによって、センスアンプ142は、非活性化される。ノードND2,ND3は、プリチャージ状態に設定される。
このように、自己参照方式の読み出し動作における、センス処理が終了する。
読み出し動作によって得られたデータDO,DOBは、入出力回路16を介して、読み出し回路14から外部デバイス9に転送される。
尚、本実施形態において、或るタイミング(例えば、次のコマンドに応じた動作の開始の前)において、読み出しデータ(信号DO)は、ライトバック処理によって、選択セルMC-sに書き込まれてもよい。これによって、選択セルMC-sは、リセット状態からユーザーデータの保持状態に変わる。
以上のように、本実施形態のMRAM1における、自己参照方式の読み出し動作が終了する。
(1c) 特性
図13乃至図15を参照して、本実施形態のMRAMの読み出し回路(プリアンプ及びセンスアンプ)の特性について、説明する。
図13は、本実施形態のMRAMにおける、プリアンプの動作点特性を示すグラフである。
図13の(a)は、比較例のプリアンプの動作特性を示すグラフである。図13の(b)は、本実施形態のMRAMにおけるプリアンプの動作点解析を示すグラフである。
図13の(a)及び(b)のそれぞれにおいて、グラフの横軸は電圧に対応し、グラフの縦軸は電流に対応する。
図13の(a)及び(b)において、メモリセル(選択セル)のデータ保持状態に関する、プリアンプ内のカレントミラー回路のトランジスタTRdの電圧-電流特性が示されている。
図13(a)及び(b)において、電圧-電流特性に対応する複数の線M1-0,M1-1,M2-0,M2-1,M2a-0,M2a-1が、示されている。
線M1-0は、第1のセルアクセス処理時において選択セルが“0”データを保持している場合(MTJ素子がP状態である場合)のトランジスタTRdの電圧-電流特性を示している。線M1-1は、第1のセルアクセス処理時において選択セルが“0”データを保持している場合(MTJ素子がP状態である場合)のトランジスタTRdの電圧-電流特性を示している。
線M2-0,M2a-0は、第1のセルアクセス処理時において選択セルが“0”のユーザーデータを保持している場合における第2のセルアクセス処理時のトランジスタTRd(例えば、トランジスタTRd,TRe,TRpを含む構成素子)の電圧-電流特性を示している。線M2-1,M2a-0は、第1のセルアクセス処理時において選択セルが“1”のユーザーデータを保持している場合における第2のセルアクセス処理時のトランジスタTRd(例えば、トランジスタTRd,TRe,TRpを含む素子)における電圧-電流特性を示している。
線D1は、プリアンプのトランジスタ(ダイオード接続トランジスタ)TReの電圧-電流特性を示している。
図13の(a)は、比較例のプリアンプの特性を示している。比較例のプリアンプは、オフセット回路を含まない。
図13の(b)は、本実施形態のMRAMにおける、プリアンプの特性を示している。上述のように、本実施形態において、プリアンプ141は、オフセット回路71aを含む。このオフセット回路71aは、自己参照方式の読み出し動作における第2のセルアクセス処理時に、オフセット電流を、セル電流に応じた電流に印加する。
図13の(a)に示されるように、各素子の電圧-電流特性に基づくと、ユーザーデータが“0”データである場合における第2のセルアクセス処理によって取得された電圧VEVAL-0xは、第1のセルアクセス処理によって取得された電圧VSMPL-0,VSMPL-1と実質的に同じになる。
ユーザーデータが“1”データである場合における第2のセルアクセス処理によって取得された電圧VEVAL-1xは、第1のセルアクセス処理によって取得された電圧VSMPL-0,VSMPL-1より高い。
図13の(b)に示されるように、本実施形態において、オフセット回路による第2のセルアクセス処理に対するオフセットによって、線M2-0は、線M2x-0より高い電流値側にシフトする。これと同様に、線M2-1は、線M2x-1より高い電流値側にシフトする。
これによって、電圧VEVAL-0は、電圧VSMPLより低くなる。電圧VEVAL1は、電圧VSMPLより高い。
このように、本実施形態において、電圧VEVAL-0と電圧VSMPLとの間に、比較的大きいマージンが確保される。
図14は、本実施形態のMRAMにおける、第1のセルアクセス処理によって得られた電圧と第2のセルアクセス処理によって得られた電圧との関係を説明するための模式図である。
図14において、グラフの横軸は時間に対応し、グラフの縦軸は電圧値に対応する。
尚、図14において、電圧VSMPLは、ユーザーデータが“0”である場合の電圧値とユーザーデータが“1”である場合の電圧値との差が微小であるため、1つの線で示されている。
図14に示されるように、電圧VEVAL-0の電圧値は、プリアンプ141内のオフセット回路71aによるオフセットによって、比較例の電圧VEVA-0xLよりも低電位側にシフトする。
それゆえ、本実施形態において、第1のセルアクセス処理時にセンスされた電圧VSMPLと第2のセルアクセス処理時にセンスされた電圧VEVAL-0との差は、比較例における電圧VSMPLと電圧VEVAL-0xとの差よりも大きくなる。
このように、本実施形態のMRAMにおいて、第2のセルアクセス処理のセンス結果に対応する電圧値は、第1のセルアクセス処理のセンス結果に対応する電圧値に対して、大きい読み出しマージンを確保できる。
この結果として、本実施形態のMRAMは、データの読み出しの信頼性を向上できる。
図14に示されるように、後述の理由によって、本実施形態のMRAMにおいて、オフセット回路71aを含むプリアンプ141は、電圧VEVALが所定の電圧値(例えば、最大電圧値の80%又は最小電圧値の80%)に達するまでの期間T1を、比較例のプリアンプにおける電圧VEVALが所定の電圧値に達するまでの期間T1xよりも短縮できる。
図15は、本実施形態のMRAMにおける、プリアンプ内の電圧の時間変化を示すグラフである。
図15の(a)は、第1の比較例のプリアンプの内部電圧の時間変化を示すグラフである。第1の比較例のプリアンプは、オフセット回路を含まない回路構成を有する。図15の(b)は、第2の比較例のプリアンプの内部電圧の時間変化を示すグラフである。第2の比較例のプリアンプは、固定値の電圧によってオフセット電流を出力するオフセット回路を含む回路構成を有する。図15の(c)は、本実施形態のMRAMにおける、プリアンプの内部電圧の時間変化を示すグラフである。
図15の(a)、(b)及び(c)のそれぞれにおいて、グラフの横軸は時間に対応し、グラフの縦軸は電圧に対応する。
図15の(a)、(b)及び(c)のそれぞれにおいて、グループG1に属する複数の線は、ユーザーデータが“0”データである場合におけるノードNDeの充電電圧VSAMPL-0に対応する。グループG2に属する複数の線は、ユーザーデータが“1”データである場合におけるノードNDeの充電電圧VSAMPL-1に対応する。グループG3に属する複数の線は、ユーザーデータが“0”データである場合におけるノードNDfの充電電圧VEVAL-0に対応する。グループG4に属する複数の線は、ユーザーデータが“1”データである場合におけるノードNDfの充電電圧VEVAL-1に対応する。
図15の(a)、(b)及び(c)のそれぞれにおいて、上述のプリアンプ141内のノードNDdに接続される各トランジスタTRd,TReのしきい値電圧の高低が、実験のパラメータとして設定されている。
図15の(a)において、電圧VEVAL-0と電圧VSMPL-0,VSMPL-1との間の電圧差は、比較的小さい。それゆえ、比較例1のように、プリアンプがオフセット回路を含まない場合、読み出し回路における読み出しマージンは、小さい。
図15の(b)に示されるように、オフセット電流が固定値の電圧によって生成される場合、メモリセルの特性のばらつき及びトランジスタTRd,TReのしきい値電圧のばらつきに応じて、各電圧VSMPL,VEVALのコーナー条件(電圧パルスの立ち上がりエッジ又は立ち下りエッジ)における電圧値のばらつきが大きい。
図15の(b)の例のプリアンプにおいて、素子の特性ばらつきの影響で、各信号電圧の立ち上り(又は立ち下り)の開始から或る電圧値に達する期間(以下では、SDT(Signal development time)とよばれる)T1xが、比較的長い。
図15の(c)に示されるように、本実施形態のMRAMにおいて、オフセット回路71aを含むプリアンプ141は、電圧VEVAL-0と電圧VSMPLとの間の電圧差、及び、電圧VEVAL-1と電圧VSMPLとの間の電圧差を、比較的大きくできる。
このため、本実施形態のMRAMは、大きな読み出しマージンを得ることができる。
本実施形態において、プリアンプ141内のオフセット回路71aにおいて、セル電流Icellに応じた電圧が、オフセット電流を出力するトランジスタTRpのゲートに印加されている。
この結果として、本実施形態において、特性ばらつきを含み得るメモリセルのセル電流のモニタ結果が、オフセット電流の大きさに反映される。プリアンプ141は、より適したオフセット値(オフセット電流)をセンス結果(セル電流)に与えることができる。
それゆえ、本実施形態のMRAM1は、プリアンプ141のオフセット回路71aによって、センス結果(電圧VSMPL,VEVAL)に対するPVT(Process-Voltage-Time)ばらつきの悪影響を、削減できる。
本実施形態のMRAM1は、PVTばらつきの影響の削減に伴って、プリアンプによってセンスされる電圧のSDT(例えば、期間T1)を短縮できる。これによって、本実施形態のMRAM1は、読み出し動作の期間を、短縮できる。
この結果として、本実施形態のMRAMは、読み出し動作を高速化できる。
図16は、本実施形態のMRAMにおける、読み出し回路の特性を説明するためのグラフである。
図16は、本実施形態のMRAMにおける、読み出し回路内のプリアンプ及びセンスアンプの特性を評価するためのグラフである。
図16の(a)は、本実施形態のセンスアンプのみで、プリアンプのセンス結果にオフセットを印加した場合における、読み出し回路の特性を示している。図16の(b)は、本実施形態のMRAMにおいて、プリアンプのみで、プリアンプのセンス結果にオフセットを印加した場合における、読み出し回路の特性を示している。図16の(c)は、本実施形態のMRAMにおいて、プリアンプ及びセンスアンプの両方で、プリアンプのセンス結果にオフセットを印加した場合における、読み出し回路の特性を示している。
図16の(a)、(b)及び(c)のそれぞれにおいて、グラフの横軸は、センスアンプのオフセット回路に用いられるオフセット電圧(VSHFT)に対応し、グラフの縦軸は標準偏差(σ)に対応する。図16の(a)、(b)及び(c)において、センスアンプのオフセット電圧のシグマプロットで示されている。
図16の(a)、(b)及び(c)のそれぞれにおいて、オフセット電圧が正の領域は、信号SHFTDOの信号レベルが“H”レベルに設定され、信号SHFTDOBの信号レベルが“L”レベルに設定された場合に対応する。図16の(a)、(b)及び(c)のそれぞれにおいて、オフセット電圧が負の領域は、信号SHFTDOの信号レベルが“L”レベルに設定され、信号SHFTDOBの信号レベルが“H”レベルに設定された場合に対応する。
図15において、読み出し回路(プリアンプ及びセンスアンプ)が理想的な特性を有する場合、センスアンプ142のオフセット電圧VSHFTと偏差σとの関係を示すシグマプロットは、直線で示される。
図16の(a)に示されるように、センスアンプ142のみでオフセット値がセンス結果に印加される場合、プロットは、センスアンプ142のオフセット回路72のN型トランジスタのしきい値電圧以下の電圧の範囲(例えば、図16の領域RX)において、直線で示されない。
図16の(b)に示されるように、本実施形態において、プリアンプ141のみでオフセット値がセンス結果に印加される場合、シグマプロットは、直線で示される。
図16の(c)に示されるように、本実施形態において、プリアンプ141及びセンスアンプ142の両方を用いてオフセット値がセンス結果に付加される場合、N型トランジスタのしきい値電圧より高い電圧領域において、直線状のシグマプロットが得られる。
このように、本実施形態のMRAMは、プリアンプのオフセット回路及びセンスアンプのオフセット回路を用いて、読み出しマージンを改善できる。
上述の図13乃至図16のように、本実施形態のMRAMは、読み出し動作の特性及び信頼性を向上できる。
したがって、本実施形態のメモリデバイスは、特性を向上できる。
(2) 第2実施形態
図17乃至図20を参照して、第2の実施形態のメモリデバイスについて、説明する。
本実施形態のメモリデバイス(例えば、MRAM)において、読み出し回路のプリアンプの構成が、第1の実施形態で説明されたプリアンプの構成と異なる。
(2a) 構成例
図17は、本実施形態のMRAMにおける、読み出し回路のプリアンプの構成例を示す等価回路図である。
図17に示されるように、本実施形態において、プリアンプ141内におけるオフセット回路71bの接続位置が、第1の実施形態におけるプリアンプのオフセット回路と異なる。
本実施形態において、プリアンプ141は、オフセット回路71bによって、カレントミラー回路70の駆動力を制御できる。
オフセット回路71bは、プリアンプ141内において、ノードNDc、ノードNDd及び電源端子VDDに接続されている。
オフセット回路71bは、トランジスタTRr,TRsを含む。各トランジスタTRr,TRsは、p型の電界効果トランジスタである。各トランジスタTRr、TRsは、2つの端子とゲートとを有する。
トランジスタTRrの一方の端子は、ノードNDdに接続されている。トランジスタTRrの他方の端子は、トランジスタTRsの一方の端子に接続されている。トランジスタTRsの他方の端子は、電源端子VDDに接続されている。
トランジスタTRrのゲートは、トランジスタTRc,TRdのゲートと共通に、ノードNDcに接続されている。
信号OFST2が、トランジスタTRsのゲートに供給される。トランジスタTRsのオン及びオフは、信号OFST2の信号レベルに応じて、制御される。
オフセット回路71bが非活性化状態に設定される場合、信号OFST2の信号レベルは、“H”レベルに設定される。“H”レベルの信号OFST2によって、トランジスタTRsは、オフ状態に設定される。この場合において、オフセット回路71bは、オフセット電流Iofst2を流さない。
オフセット回路71bが活性化状態に設定される場合、信号OFST2の信号レベルは、“L”レベルに設定される。“L”レベルの信号OFST2によって、トランジスタTRsは、オン状態に設定される。トランジスタTRrは、オン状態のトランジスタTRsを介して、電源端子VDDに電気的に接続される。これによって、オフセット回路71bは、オフセット電流Iofst2を流す。
活性化状態のオフセット回路71bにおいて、オフセット電流Iofst2は、トランジスタTRr,TRsの電流経路(チャネル)を経由して、電源端子VDDからノードNDdに流れる。
オフセット回路71bは、電源端子VDDからノードNDdに電流Iofst2を供給する。これによって、オフセット回路71bは、ノードNDdを流れる電流の電流値を、オフセット電流Iofst2の電流値の分だけ増加させる。
オフセット回路71bは、選択セルMC-sのセル電流Icellに基づいたミラー電流Imrの大きさをオフセットさせる。オフセット回路71bは、或る電流値を有するオフセット電流Iofst2を、ミラー電流Imrに印加する。
オフセット電流Iofst2の大きさは、トランジスタTRrの電流駆動力に応じる。
トランジスタTRrの電流駆動力は、トランジスタTRrのゲートサイズ(例えば、トランジスタTRrのゲート幅)に応じて設定され得る。
トランジスタTRrのゲート幅は、トランジスタTReのゲート幅より小さい。オフセット電流Iofst2の電流値は、トランジスタTRdから出力されるミラー電流Imrの電流値より小さい。
例えば、トランジスタTRrのゲート幅は、トランジスタTRdのゲート幅の0.1倍から0.2倍程度に設定される。この場合において、オフセット電流Iofst2の電流値は、ミラー電流Imrの電流値の0.1倍から0.2倍程度になる。
オフセット電流Iofst2の大きさは、ノードNDcの電位(例えば、第1のセルアクセス処理におけるセル電流Icell)に応じて、変わる。
本実施形態において、オフセット回路71bは、自己参照方式の読み出し動作における第1のセルアクセス処理時にノードNDdからノードNDeに流れる電流Imrに、オフセット電流Iofst2を印加する。
このように、本実施形態において、オフセット回路71bは、カレントミラー回路40のトランジスタTRdの駆動力を増強できる。
(2b)動作例
図18乃至図20を参照して、本実施形態のMRAMの動作例について、説明する。
図18は、本実施形態のMRAMの動作例を説明するためのタイミングチャートである。本実施形態のMRAM1は、第1の実施形態と同様に、図9の自己参照方式の読み出し動作を実行する。
<時刻t0~t3:S10>
図18に示されるように、本実施形態のMRAM1において、自己参照方式の読み出し動作の時刻t0から時刻t3の期間において、制御回路17は、第1のセルアクセス処理を実行する。
制御回路17は、読み出し回路14のプリアンプ141を活性化する。プリアンプ141は、制御回路17の制御に基づいて、各種の信号の信号レベルを、制御する。
時刻t0において、プリアンプ141は、信号RENの信号レベルを“L”レベルから“H”レベルに変える。プリアンプ141は、トランジスタTRbのゲートに、所定の電圧VCLMPを印加する。
これによって、セル電流Icell1が、選択セルMC-s内に流れる。セル電流Icell1は、選択セルMC-s内のユーザーデータに応じた電流値を有する。
図19は、本実施形態のMRAMにおける、自己参照方式の読み出し動作の第1のセルアクセス処理時におけるプリアンプ内の状態を模式的に示す図である。
プリアンプ141内において、カレントミラー回路70は、セル電流Icell1に基づくミラー電流Imr1を、ノードNDdに流す。
時刻t1において、プリアンプ141は、信号S1の信号レベルを“H”レベルに設定し、信号S1bの信号レベルを“L”レベルに設定する。これによって、MOSスイッチSW1のトランジスタTRg,TRhは、オン状態に設定される。ノードNDeは、オン状態のMOSスイッチSW1によって、ノードNDdに電気的に接続される。
尚、ノードNDfは、オフ状態のMOSスイッチSW2によって、ノードNDdから電気的に分離される。
本実施形態において、オフセット回路71bは、第1のセルアクセス処理時に活性化される。
プリアンプ141は、第1のセルアクセス処理時において、信号OFST2の信号レベルを“H”レベルから“L”レベルに変える。“L”レベルの信号OFST2によって、オフセット回路71bは、活性化状態に設定される。これによって、第1のセルアクセス処理時において、オフセット回路71bは、オフセット電流Iofst2を流す。
オフセット回路71bの活性化状態時において、ノードNDcの電位が、トランジスタTRrのゲートに印加されている。第1のセルアクセス処理時において、オフセット回路71bは、オフセット電流Iofst2を、流す。
オフセット電流Iofst2は、トランジスタTRr,TRsの電流経路を介して、電源端子VDDからノードNDdに流れる。
オフセット電流Iofst2の電流値は、トランジスタTRrが出力する電流の電流値に応じる。それゆえ、オフセット電流Iofst2の電流値は、トランジスタTRrの電流駆動力に応じた範囲において、ノードNDcの電位(セル電流Icell1の大きさ)に応じて、変化する。
このように、本実施形態において、トランジスタTRrは、トランジスタTRdの駆動力(出力電流)を増強できる。
ミラー電流Imr1とオフセット電流Iofst2とを含む電流は、電流Ismpl2として、オン状態のMOSスイッチSW1を経由して、ノードNDdからノードNDeに流れる。ノードNDeは、電流Ismpl2によって充電される。本実施形態において、ノードNDeに流れる電流Ismpl2の電流値は、ミラー電流Imr1の電流値とオフセット電流Iofst2の電流値との合計に実質的に等しい。
電流Ismpl2(電流Imr2+Iofst2)によるノードNDeの充電によって、ノードNDeの充電電圧VSMPLは、グランド電圧VSSから或る電圧値に上昇する。
上述のように、選択セルMC-sが“0”データを保持している場合、充電電圧VSMPLは、電圧値V3を有する。選択セルMC-sが“1”データを保持している場合、充電電圧VSMPLは、電圧値V3より低い電圧値V3-δcを有する。
例えば、時刻taにおいて、ノードNDeの電位は、飽和する。
時刻t2において、プリアンプ141は、信号S1の信号レベルを“H”レベルから“L”レベルに変え、信号S1bの信号レベルを“L”レベルから“H”レベルに変える。これによって、MOSスイッチSW1は、オフ状態に設定される。ノードNDeは、オフ状態のMOSスイッチSW1によって、ノードNDdから電気的に分離される。
時刻t3において、プリアンプ141は、信号RENの信号レベルを、“H”レベルから“L”レベルに変える。これによって、プリアンプ141は、選択セルMC-sから電気的に分離される。
このように、自己参照方式の読み出し動作における、第1のセルアクセス処理が、終了する。
<時刻t4~t5:S20>
本実施形態のMRAM1の自己参照方式の読み出し動作時において、時刻t3から時刻t4の期間に、制御回路17は、第1の実施形態と同様に、リセット書き込み処理を実行する。
第1のセルアクセス処理の後、時刻t4において、書き込み回路13は、“H”レベルの制御信号CNT-WRによって、活性化される。書き込み回路13は、選択セルMCに、参照データ(ここでは“0”データ)を書き込む。これによって、選択セルMC-sは、リセット状態(参照データの保持状態)に設定される。
時刻T5において、書き込み回路13は、“L”レベルの制御信号CNT-WRによって、非活性化される。
このように、自己参照方式の読み出し動作における、リセット書き込み処理が、終了する。
<時刻t6~t9:S30>
時刻t6から時刻t9までの期間において、制御回路17は、第2のセルアクセス処理を実行する。
制御回路17は、プリアンプ141を活性化する。プリアンプ141は、制御回路17の制御に応じて、各種の信号の信号レベルを、制御する。
時刻t6において、プリアンプ141は、信号RENを“L”レベルから“H”レベルに変える。これによって、第1の実施形態と同様に、オン状態のトランジスタTRaによって、プリアンプ141は、選択セルMC-sにアクセスする。
図20は、本実施形態のMRAMにおける、読み出し動作の第2のセルアクセス処理時におけるプリアンプ内の状態を示す模式図である。
図20に示されるように、参照データ(ここでは、“0”データ)に応じたセル電流Icell2(参照電流Iref)が、選択セルMC-s内を流れる。
カレントミラー回路70は、セル電流Icell2に基づいたミラー電流Imr2を、ノードNDdに流す。
時刻t7において、プリアンプ141は、信号S1の信号レベルを“L”レベルに設定し、信号S1bの信号レベルを“H”レベルに設定する。これによって、MOSスイッチSW1は、オフ状態に設定される。ノードNDeは、オフ状態のMOSスイッチSW1によって、ノードNDdから電気的に分離される。ノードNDeは、充電状態(電圧VSMPLの保持状態)を維持する。
プリアンプ141は、信号S2の信号レベルを“L”レベルから“H”レベルへ変え、信号S2bの信号レベルを“H”レベルから“L”レベルに変える。これによって、MOSスイッチSW2は、オン状態になる。これによって、ノードNDdは、オン状態のMOSスイッチSW2を介して、ノードNDfに電気的に接続される。
第2のセルアクセス処理時において、ノードNDeの充電電圧VSMPLによって、トランジスタTReがオン状態となっている。
それゆえ、トランジスタTReは、充電電圧VSMPLの電圧値(V3又はV3-δc)に応じた電流値を有する電流Ixを、ノードNDdからグランド端子VSSに流す。
本実施形態において、プリアンプ141は、第2のセルアクセス処理時において、オフセット回路71bを非活性化する。プリアンプ141は、信号OFST2の信号レベルを“H”レベルに設定する。これによって、オフセット回路71bは、非活性化状態に設定される。この結果として、オフセット電流は、ノードNDdに供給されない。
ミラー電流Imr2は、ノードNDdを流れる。また、電流Ixが、ノードNDdからグランド端子VSSに流れる。
それゆえ、本実施形態において、ノードNDfに流れる電流Ieval2は、“Imr2-Ix”に相当する。
電流Ieval2の供給によって、ノードNDfの容量成分C2が、充電される。ノードNDfの充電電圧は、時刻tbにおいて飽和する。
例えば、選択セルMC-sのユーザーデータが“0”データである場合において、充電電圧VEVALの電圧値は、“V4”になる。選択セルMC-sのユーザーデータが“1”データである場合において、充電電圧VEVALの電圧値は、電圧値V3よりある値δdだけ小さい値(V4-δd)になる。
このように、本実施形態において、第1の実施形態と同様に、選択セルMC-sが“0”データを保持していた場合における充電電圧VEVALの電圧値と選択セルMC-sが“1”データを保持していた場合における電圧VEVALの電圧値との間において、差δcに比較して十分大きな差δdが、確保される。
さらに、本実施形態において、第1の実施形態と同様に、ユーザーデータが“0”データである場合の電圧VEVALと電圧VSMPLとの間に、比較的大きいマージン(電位差)が、確保される。
ノードNDfの電圧VEVALが安定した後、時刻t8において、プリアンプ141は、信号S2の信号レベルを“H”レベルから“L”レベルに変え、信号S2bの信号レベルを“L”レベルから“H”レベルに変える。オフ状態のMOSスイッチSW2によって、ノードNDfは、ノードNDdから電気的に分離される。これによって、ノードNDfの充電は、停止する。
プリアンプ141は、信号RENの信号レベルを“H”レベルから“L”レベルに変える。“L”レベルの信号RENによって、トランジスタTRaは、オフ状態になる。オフ状態のトランジスタTRaによって、プリアンプ141から選択セルMC-sへの電流の供給が、停止する。
このように、自己参照方式の読み出し動作における、第2のセルアクセス処理が、終了する。
<時刻t10~t15:S40>
自己参照方式の読み出し動作における第2のセルアクセス処理後、制御回路17は、第1の実施形態と同様に、センス処理を実行する。
センスアンプ142は、第1の実施形態と同様に、信号SEN2,SEN,LATNの信号レベルを制御する。
ノードND2がノードND6に電気的に接続され、ノードND3がノードND7に電気的に接続される。
トランジスタTR13は、ノードND6に電流I1を流し、トランジスタTR14は、ノードND7に電流I2を流す。
本実施形態において、第1のセルアクセス処理のセンス結果(電圧VSMPL)が、オフセットされる。
それゆえ、オフセット回路72aは活性化され、オフセット回路72bは非活性化される。“H”レベルの信号SHFTDOBによって、オフセット回路72a内のトランジスタTR15は、オン状態に設定される。トランジスタTR16は、電流Ishftaを、ノードND6からグランド端子VSSに流す。電流Ishftaの電流値は、電圧VSHFTaに応じる。
これによって、オフセット電流Ishftaが、電圧VEVALに応じてノードND6に流れる電流I1に、印加される。電流I1+Ishftaが、ノードND2に流れる。
電流I1+Ishfta及び電流I2に応じて、ノードND2の電位及びノードND3の電位が、変動する。ノードND2,ND3の電位は、トランジスタTR1,TR11,TR12からの電圧VDD,VSSの供給及びトランジスタTR2,TR3,TR7,TR8のポジティブフィードバックによって、増幅される。
これによって、ノードND2の電位及びノードND3の電位(信号DO,DObの信号レベル)が、決定される。
このように、自己参照方式の読み出し動作における、センス処理が終了する。
読み出し動作によって得られたデータDO,DOBは、入出力回路16を介して、読み出し回路14から外部デバイス9に転送される。
以上のように、本実施形態のMRAM1における自己参照方式の読み出し動作が、終了する。
本実施形態のMRAM1は、図13乃至図16を用いて説明された効果と実質的に同じ効果を得ることができる。
したがって、第2の実施形態のメモリデバイスは、メモリデバイスの特性を向上できる。
(3) 第3の実施形態
図22及び図23を参照して、第3の実施形態のメモリデバイスについて、説明する。
図22は、本実施形態のメモリデバイスの動作例を説明するための模式図である。図23は、本実施形態のメモリデバイスの動作例を説明するためのタイミングチャートである。
図22に示されるように、上述の第1の実施形態のMRAM1の読み出し回路において、プリアンプ141のオフセット回路71aは、第2のセルアクセス処理時にオフセット電流を流さずに、第1のセルアクセス処理時にオフセット電流Iofst3を流してもよい。
これによって、本実施形態のMRAMは、第1のセルアクセス処理時において、オフセット電流Iofst3を、ユーザーデータの保持状態の選択セルMC-sのセル電流Icell1に基づくミラー電流Imr1に印加する。
例えば、図23に示されるように、第1のセルアクセス処理中の時刻t1において、プリアンプ141は、信号OFST1の信号レベルを、“L”レベルから“H”レベルに変える。これによって、オフセット回路71aは、活性化状態に設定される。
図22に示されるように、本実施形態において、第1のセルアクセス処理中に、オフセット回路71aは、オフセット電流Iofst3を、ノードNDdからグランド端子VSSに流す。これによって、オフセット電流Iofst3が、セル電流Icell1に基づいたミラー電流Imr1に印加される。
ノードNDeは、オフセット電流Iofst3が印加されたミラー電流Imr1によって充電される。
第2のセルアクセス処理時において、プリアンプ141は、信号OFST1の信号レベルを、“L”レベルに維持する。これによって、オフセット回路71aは、第2のセルアクセス処理時に非活性化状態に設定される。それゆえ、本実施形態において、オフセット回路71aは、第2のセルアクセス処理中において、オフセット電流を流さない。
ノードNDfは、オフセット電流が印加されないミラー電流Imr2によって、充電される。
この後、センスアンプ142は、上述の第1の実施形態と同様に、センス処理を実行する。但し、本実施形態において、センスアンプ142内において、オフセット回路72aが活性化され、オフセット回路72bは非活性化される。オフセット回路72aのオフセット電流Ishftaが、電流I1に印加される。
これによって、本実施形態において、選択セルMC-s内のデータが、判別される。
例えば、本実施形態において、オフセット回路71aによるセンス結果に対するオフセットの方向が、第1の実施形態におけるセンス結果に対するオフセットの方向と異なる。この場合において、電圧VEVAL-0が電圧VSMPL(VSMPL-0,VSMPL1)より高い電圧値にシフトする。
このように、図8のオフセット回路71aを含むプリアンプ141は、オフセット回路71aの活性化のタイミングを制御することによって、センス結果に対するオフセット方向を、制御できる。
さらに、本実施形態のMRAMは、図13乃至図16を用いて説明された効果と実質的に同じ効果を得ることができる。
したがって、第3の実施形態のメモリデバイスは、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(4) 第4の実施形態
図23及び図24を参照して、第3の実施形態のメモリデバイスについて、説明する。
図23は、本実施形態のメモリデバイス(例えば、MRAM)の動作例を説明するための模式図である。図24は、本実施形態のメモリデバイスの動作例を説明するためのタイミングチャートである。
図23に示されるように、上述の第2の実施形態のMRAM1の読み出し回路において、プリアンプ141のオフセット回路71bは、第1のセルアクセス処理時にオフセット電流を流さずに、第2のセルアクセス処理時にオフセット電流Iofst3を流してもよい。
これによって、本実施形態のMRAMは、第2のセルアクセス処理時において、オフセット電流Iofst4を、参照データの保持状態の選択セルMC-sのセル電流Icell2に基づくミラー電流Imr2に印加する。
例えば、図24に示されるように、第1のセルアクセス処理時において、プリアンプ141は、信号OFST1の信号レベルを、“H”レベルに維持する。これによって、オフセット回路71bは、第1のセルアクセス処理時に非活性化状態に設定される。それゆえ、本実施形態において、オフセット回路71aは、第1のセルアクセス処理中において、オフセット電流を流さない。
ノードNDeは、オフセット電流が印加されないミラー電流Imr1によって、充電される。
第2のセルアクセス処理中の時刻t6において、プリアンプ141は、信号OFST1の信号レベルを、“H”レベルから“L”レベルに変える。これによって、オフセット回路71bは、活性化される。
図23に示されるように、本実施形態において、第2のセルアクセス処理中に、オフセット回路71bは、オフセット電流Iofst4を、電源端子VDDからノードNDdに流す。これによって、オフセット電流Iofst4が、セル電流Icell2に基づいたミラー電流Imr2に印加される。
ノードNDfは、オフセット電流Iofst4が印加されたミラー電流Imr2によって、充電される。
この後、センスアンプ142は、上述の第2の実施形態と同様に、センス処理を実行する。但し、本実施形態において、センスアンプ142内において、オフセット回路72aは非活性化され、オフセット回路72bは活性化される。オフセット回路72bのオフセット電流Ishftbが、電流I2に印加される。
これによって、本実施形態において、選択セルMC-s内のデータが、判別される。
例えば、本実施形態において、オフセット回路71bによるセンス結果に対するオフセットの方向が、第2の実施形態におけるセンス結果に対するオフセットの方向と異なる。この場合において、電圧VEVAL-0が電圧VSMPL(VSMPL-0,VSMPL1)より高い電圧値にシフトする。
このように、図17のオフセット回路71bを含むプリアンプ141は、オフセット回路71bの活性化のタイミングを制御することによって、センス結果に対するオフセット方向を、制御できる。
本実施形態のMRAM1は、図13乃至図16を用いて説明された効果と実質的に同じ効果を得ることができる。
したがって、第4の実施形態のメモリデバイスは、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(5) 第5の実施形態
図25を参照して、第5の実施形態のメモリデバイスについて、説明する。
図25は、本実施形態のメモリデバイス(例えば、MRAM)の構成例を示す回路図である。
図25に示されるように、オフセット回路71aは、複数の電界効果トランジスタTRp<0>~TRp<j-1>を含む。jは、1以上の整数である。オフセット電流を流すトランジスタTRpは、複数の電界効果トランジスタから構成される。
複数のトランジスタTRp<0>~TRp<j-1>のゲートサイズ(例えば、ゲート幅)は、同じでもよいし、互いに異なってもよい。
複数のトランジスタTRp<1>~TRp<j-1>の電流経路は、トランジスタTRp<0>の電流経路に対して並列に接続されている。トランジスタTRp<0>~TRp<j-1>のゲートは、トランジスタTRp<1>のゲートに接続されている。
複数のトランジスタTRp<0>~TRp<j-1>は、オフセット電流Iofstを出力する1つのトランジスタ(以下では、オフセットトランジスタとよばれる)TRpとして実効的に機能する。
オフセット電流Iofstに設定される電流値に応じて、トランジスタTRp<0>~TRp<j-1>が、トリミングされる。
例えば、複数のトランジスタTRp<1>~TRp<j-1>のうち或る個数(k個)のトランジスタのゲートが、溶断又はスイッチング回路などによって、トランジスタTRq<0>のゲートから電気的に分離される。kは、0以上、j-1以下の整数である。
これによって、(j-k)個のトランジスタTRp<0>~TRp<j-k-1>を含むオフセットトランジスタTRpの実効的なゲート幅が、j個のトランジスタTRp<0>~TRp<j-1>を含むオフセットトランジスタTRpの実効的なゲート幅より小さくなる。
この結果として、(j-k)個のトランジスタTRp<0>~TRp<j-k-1>を含むオフセットトランジスタTRpが流すオフセット電流Iofstの電流値は、j個のトランジスタTRp<0>~TRp<j-1>を含むオフセットトランジスタTRpが流すオフセット電流Iofstの電流値より小さくなる。
このように、トランジスタTRpが流すオフセット電流Iofstの電流値は、オフセット回路71aのトランジスタTRp<0>~TRp<j-1>の個数に応じて、調整される。
尚、トリミングされるトランジスタTRp<0>~TRp<j-1>の個数(k個)は、MRAM1のテスト工程などによって、適宜決定される。
オフセット回路71aが流すオフセット電流の電流値が、所望の大きさを有している場合、複数のトランジスタTRp<0>~TRp<j-1>に対するトリミングが、実行されない場合もある。
尚、カレントミラー回路70のトランジスタTRdが、トランジスタTRp(TRp<0>~TRp<j-1>)と同様に、複数の電界効果トランジスタTRd<0>~TRD<h-1>によって、構成されてもよい。hは、1以上の整数である。
これによって、セル電流Icellに対するミラー電流Imrの大きさが、調整され得る。例えば、トランジスタTRdのゲートサイズ(トランジスタTRcとトランジスタTRdとの電流比)は、メモリ素子に用いられるMTJ素子の磁気抵抗値(又は、MR比)に応じて、適宜設定される。
本実施形態のメモリデバイスは、上述の実施形態と実質的に同じ効果を得ることができる。
(6) 第6の実施形態
図26を参照して、第6の実施形態のメモリデバイスについて、説明する。
図26は、本実施形態のメモリデバイス(例えば、MRAM)の構成例を示す回路図である。
図26に示されるように、オフセット回路71bは、並列に接続された電流経路を有する複数のトランジスタTRr<0>~TRr<j-1>を含んでもよい。
複数のトランジスタTRr<0>~TRr<j-1>は、オフセット電流Iofstを出力する1つのトランジスタ(以下では、オフセットトランジスタとよばれる)TRrとして実効的に機能する。
この場合においても、図25の例と同様に、複数のトランジスタTRr<0>~TRr<j-1>のうち所定の個数のトランジスタに対するトリミングによって、オフセット電流Iofstの電流値が、調整され得る。
尚、トリミングされるトランジスタTRr<0>~TRp<j-1>の個数(k個)は、MRAM1のテスト工程などによって、適宜決定される。オフセット回路71bが流すオフセット電流の電流値が、所望の大きさを有している場合、複数のトランジスタTRp<0>~TRp<j-1>に対するトリミングが、実行されない場合もある。
本実施形態のメモリデバイスは、上述の実施形態と実質的に同じ効果を得ることができる。
(7) 第7の実施形態
図27を参照して、第7の実施形態のメモリデバイスについて、説明する。
図27は、本実施形態のメモリデバイス(例えば、MRAM)の構成例を示す回路図である。
図27に示されるように、1つのプリアンプ141が、複数のオフセット回路71a,71bを含んでいてもよい。
本実施形態において、1つの読み出し動作時に、2つのオフセット回路71a,71bのうちいずれか一方が、活性化される。これによって、第1及び第2のセルアクセス処理のうちいずれか一方において、オフセット電流(オフセット値)が、センス結果に与えられる。
本実施形態のメモリデバイスは、上述の実施形態と実質的に同じ効果を得ることができる。
(8)その他
実施形態のメモリデバイスは、上述の実施形態に限らず、種々の変形が適用可能である。
例えば、上述の各実施形態におけるメモリセルMCは、磁気抵抗効果素子と、2端子スイッチング素子とによって構成される例が示されている。但し、メモリセルMCは、磁気抵抗効果素子と、3端子スイッチング素子(例えば、電界効果トランジスタ)とによって構成されていてもよい。
尚、上述の実施形態のメモリデバイスは、メモリ素子として、磁気抵抗効果素子を用いたメモリデバイス(例えば、MRAM)が、示されている。
但し、本実施形態のメモリデバイスは、磁気抵抗効果素子とは異なる可変抵抗素子を、メモリ素子に用いてもよい。
例えば、メモリデバイスは、素子の抵抗変化を利用してデータを記憶する素子を用いたデバイスであれば、抵抗変化メモリ(例えば、ReRAM)及び相変化メモリ(例えば、PCRAM)でもよい。
本実施形態のメモリデバイスは、揮発性メモリでもよいし、不揮発性メモリでもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…メモリデバイス、10…メモリセルアレイ、11…ロウ制御回路、12…カラム制御回路、13…書き込み回路、14…読み出し回路、15…電圧生成回路、16…入出力回路、18…制御回路、141…プリアンプ、142…センスアンプ。

Claims (14)

  1. メモリセルと、
    前記メモリセル内の第1のデータに基づく第1の信号をセンスし、前記メモリセルに第2のデータを書き込み、前記メモリセル内の第2のデータに基づく第2の信号をセンスし、前記第1の信号と前記第2の信号との比較結果に基づいて前記メモリセル内のデータを読み出す読み出し回路と、
    を具備し、
    前記読み出し回路は、
    前記第1の信号及び前記第2の信号をセンスする第1のセンスアンプ
    を含み、
    前記第1のセンスアンプは、
    前記メモリセルに接続された第1のノードに第1の電流を流し、前記第1のノードの電位に基づいて第2のノードに第2の電流を流すカレントミラー回路と、
    前記第2のノードに接続された第1の端子と、第3のノードに接続された第2の端子と、を含む第1のスイッチング素子と、
    前記第2のノードに接続された第3の端子と、前記第3のノードに接続された第1のゲートと、を含む第1のトランジスタと、
    前記第2のノードに接続された第4の端子と、第4のノードに接続された第5の端子と、を含む第2のスイッチング素子と、
    前記第2のノード及び前記第3のノードに接続され、前記第3のノードの電位に基づいて前記第2のノードに第3の電流を流す第1の回路と、
    を含む、メモリデバイス。
  2. メモリセルと、
    前記メモリセル内の第1のデータに対応する第1の信号をセンスし、前記メモリセルに第2のデータを書き込み、前記メモリセル内の第2のデータに対応する第2の信号をセンスし、前記第1の信号と前記第2の信号との比較結果に基づいて、前記メモリセル内のデータを読み出す読み出し回路と、
    を具備し、
    前記読み出し回路は、
    前記第1の信号及び前記第2の信号をセンスする第1のセンスアンプ
    を含み、
    前記第1のセンスアンプは、
    前記メモリセルに接続された第1のノードに第1の電流を流し、前記第1のノードの電位に基づいて第2のノードに第2の電流を流すカレントミラー回路と、
    前記第2のノードに接続された第1の端子と、第3のノードに接続された第2の端子と、を含む第1のスイッチング素子と、
    前記第2のノードに接続された第3の端子と、前記第3のノードに接続された第1のゲートと、を含む第1のトランジスタと、
    前記第2のノードに接続された第4の端子と、第4のノードに接続された第5の端子と、を含む第2のスイッチング素子と、
    前記第1のノード及び前記第2のノードに接続され、前記第1のノードの電位に基づいて前記第2のノードに第3の電流を流す第1の回路と、
    を含む、メモリデバイス。
  3. 前記第1の回路は、前記第1のセンスアンプが前記第1の信号をセンスする時において、前記第1の電流を流さず、
    前記第1の回路は、前記第1のセンスアンプが前記第2の信号をセンスする時において、前記第1の電流を流す、
    請求項1又は2に記載のメモリデバイス。
  4. 前記第1の回路は、前記第1のセンスアンプが前記第1の信号をセンスする時において、前記第1の電流を流し、
    前記第1の回路は、前記第1のセンスアンプが前記第2の信号をセンスする時において、前記第1の電流を流さない、
    請求項1又は2に記載のメモリデバイス。
  5. 前記第1の回路は、
    第6の端子と、前記第2のノードに接続された第7の端子と、前記第3のノードに接続された第2のゲートと、を含む第2のトランジスタと、
    前記第6の端子に接続された第8の端子と、グランド端子に接続された第9の端子と、第1の制御信号が供給される第3のゲートと、を含む第3のトランジスタと、
    を含む、
    請求項1、3及び4のうちいずれか1項に記載のメモリデバイス。
  6. 前記第3のトランジスタが、第1のレベルの前記第1の制御信号に基づいて活性化された時、前記第2のトランジスタは、前記第3の電流を前記第2のノードから前記グランド端子に流し、
    前記第3のトランジスタが、第2のレベルの前記第1の制御信号に基づいて非活性化された時、前記第2のトランジスタは、前記第3の電流を流さない、
    請求項5に記載のメモリデバイス。
  7. 前記第2のゲートのサイズは、前記第1のゲートのサイズより小さい、
    請求項5又は6に記載のメモリデバイス。
  8. 前記第3の電流の電流値は、前記第3のノードの電位に基づく、
    請求項1、3乃至7のうちいずれか1項に記載のメモリデバイス。
  9. 前記第1の回路は、
    第6の端子と、前記第2のノードに接続された第7の端子と、前記第1のノードに接続された第2のゲートと、を含む第2のトランジスタと、
    前記第6の端子に接続された第8の端子と、電源端子に接続された第9の端子と、第1の制御信号が供給される第3のゲートと、を含む第3のトランジスタと、
    を含む、
    請求項2乃至4のうちいずれか1項に記載のメモリデバイス。
  10. 前記第3のトランジスタが、第1のレベルの前記第1の制御信号に基づいて活性化された時、前記第2のトランジスタは、前記第3の電流を前記電源端子から前記第2のノードに流し、
    前記第3のトランジスタが、第2のレベルの前記第1の制御信号に基づいて非活性化され、前記第2のトランジスタは、前記第3の電流を流さない、
    請求項9に記載のメモリデバイス。
  11. 前記カレントミラー回路は、
    前記第1のノードに接続された第10の端子と、前記第1のノードに接続された第4のゲートとを含む第4のトランジスタと、
    前記第1のノードに接続された第5のゲートと、前記第2のノードに接続された第11の端子と、を含む第5のトランジスタと、
    を含み、
    前記第2のゲートのサイズは、前記第5のゲートのサイズより小さい、
    請求項9又は10に記載のメモリデバイス。
  12. 前記第1の電流の電流値は、前記第1のノードの電位に基づく、
    請求項2乃至4、9乃至11のうちいずれか1項に記載のメモリデバイス。
  13. 前記読み出し回路は、
    前記第1の信号及び前記第2の信号を比較する第2のセンスアンプを、
    さらに含み、
    前記第2のセンスアンプは、前記第3のノードの前記第1の信号及び前記第4のノードの前記第2の信号のうちいずれか一方にオフセット値を印加する第2の回路を含む、
    請求項1乃至12のうちいずれか1項に記載のメモリデバイス。
  14. 前記メモリセルは、磁気抵抗効果素子を含む、
    請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載のメモリデバイス。
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