JP2022046084A - 二輪自動車用タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ソフト路面でのトラクション性能の維持を図りながら、ハード路面でのトラクション性能、及び耐横滑り性能の向上を達成できる、二輪自動車用タイヤ2の提供。【解決手段】このタイヤ2では、クラウンブロック22cは、軸方向に長く回転方向に短い横長形状を有する。クラウンブロック22cの頂面32cはクラウンフロントエッジ46cを備える。クラウンフロントエッジ46cは回転方向においてその両端よりも後着側に位置する底BCを有し、クラウンフロントエッジ46のうち、底BCと端とを繋ぐ部分が、底BCから端に向かって延び、回転方向において先着側に傾斜する、傾斜エッジ54cを構成する。クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cは、少なくとも3つのエッジ成分58cで構成される。【選択図】図3

Description

本発明は、二輪自動車用タイヤに関する。詳細には、不整地を走行する二輪自動車のためのタイヤに関する。
不整地を走行する二輪自動車のためのタイヤのトレッドには、複数のブロックが設けられる。大きなトラクションを得るために、横長形状のクラウンブロック及びミドルブロックブロックの採用が検討されている(例えば、下記の特許文献1)。
特許文献1に開示されたタイヤでは、図10に示されるように、クラウンブロック及びミドルブロックブロックの先着側に位置するフロントエッジに傾斜エッジが構成される。
特開2018-83585号公報
前述の傾斜エッジは、軸方向において内側から外側に向かって直線状に延び、先着側に傾斜する。泥濘地や砂地のようなソフト路面をタイヤが走行すると、クラウンブロックの中央部分に向かって泥や砂が集められる。クラウンブロックが、まとまった量の泥や砂を剪断するので、大きなトラクションが発生する。
岩盤で構成された路面や、砂が押し固められて構成された路面のようなハード路面では、走行中に横滑りが発生する。横滑りが発生すると、進行方向に対するタイヤの向きが変わるため、前述の傾斜エッジがエッジ効果を十分に発揮できないことが懸念される。この場合、十分なトラクションが得られないため、横方向への滑り量が増大する。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、ソフト路面でのトラクション性能の維持を図りながら、ハード路面でのトラクション性能、及び耐横滑り性能の向上を達成できる、二輪自動車用タイヤを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る二輪自動車用タイヤは、外周面を構成するトレッド面を有し、回転方向が指定されたトレッドを備える。前記トレッドは、赤道面上に位置するクラウンブロックと、軸方向において前記クラウンブロックの外側に位置するミドルブロックとを含む、複数のブロックを備える。複数の前記ブロックはそれぞれ、前記トレッド面の一部をなす頂面を備える。前記クラウンブロック、及びミドルブロックのそれぞれは、軸方向に長く回転方向に短い横長形状を有する。前記クラウンブロックの頂面は、回転方向において先着側に位置するクラウンフロントエッジを備える。前記クラウンフロントエッジは、回転方向においてその両端よりも後着側に位置する底を有する。前記クラウンフロントエッジのうち、前記底と前記端とを繋ぐ部分は、前記底から前記端に向かって延び、回転方向において先着側に傾斜する、傾斜エッジを構成する。前記ミドルブロックの頂面は、回転方向において先着側に位置するミドルフロントエッジを備える。前記ミドルフロントエッジの内端は回転方向においてその外端よりも後着側に位置する。前記ミドルフロントエッジは内端から外端に向かって延び、回転方向において先着側に傾斜する。前記クラウンフロントエッジの傾斜エッジと、前記ミドルフロントエッジとは、少なくとも3つのエッジ成分で構成される。
好ましくは、この二輪自動車用タイヤでは、前記少なくとも3つのエッジ成分に、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分の組み合わせが、少なくとも1つ構成される。
好ましくは、この二輪自動車用タイヤでは、前記エッジ成分の組み合わせを構成するエッジ成分の傾斜角は10°以上45°以下である。
好ましくは、この二輪自動車用タイヤでは、前記少なくとも3つのエッジ成分は、傾斜角が45°よりも大きく90°以下である、急傾斜成分を含む。
好ましくは、この二輪自動車用タイヤでは、前記ブロックの頂面はランド面を備える。前記トレッド面において、前記ランド面の総面積の、前記ランド面以外の部分の総面積に対する比で表されるランド/シー比は、13%以上60%以下である。
本発明によれば、ソフト路面でのトラクション性能の維持を図りながら、ハード路面でのトラクション性能、及び耐横滑り性能の向上を達成できる、二輪自動車用タイヤが得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係る二輪自動車用タイヤの一部を示す断面図である。 図2は、トレッド面の一部を示す展開図である。 図3は、クラウンブロックを示す展開図である。 図4は、ミドルブロックを示す展開図である。 図5は、実施例2のトレッド面の一部を示す展開図である。 図6は、実施例3のトレッド面の一部を示す展開図である。 図7は、実施例4のトレッド面の一部を示す展開図である。 図8は、実施例5のトレッド面の一部を示す展開図である。 図9は、実施例6のトレッド面の一部を示す展開図である。 図10は、実施例7のトレッド面の一部を示す展開図である。 図11は、比較例1のトレッド面の一部を示す展開図である。 図12は、比較例2のトレッド面の一部を示す展開図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて、本発明が詳細に説明される。
本開示においては、タイヤを正規リムに組み、タイヤの内圧を正規内圧に調整し、このタイヤに荷重をかけない状態は、正規状態と称される。本開示では、特に言及がない限り、タイヤの各部の寸法及び角度は、正規状態で測定される。
正規リムとは、タイヤが依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。
正規内圧とは、タイヤが依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
正規荷重とは、タイヤが依拠する規格において定められた荷重を意味する。JATMA規格における「最大負荷能力」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「LOAD CAPACITY」は、正規荷重である。
本開示において、タイヤを構成する要素のうち、架橋ゴムからなる要素の硬さは、JIS K6253の規定に準じて、タイプAデュロメータを用いて23℃の温度条件下で測定される。
図1は、本発明の一実施形態に係る二輪自動車用タイヤ2の一部を示す。図1においてタイヤ2は、リムR(正規リム)に組まれており、正規状態にある。このタイヤ2は、不整地を走行する二輪自動車に装着される。
図1は、タイヤ2の回転軸を含む平面に沿った、このタイヤ2の断面の一部を示す。この図1において、左右方向はタイヤ2の軸方向であり、上下方向はタイヤ2の径方向である。この図1の紙面に対して垂直な方向は、タイヤ2の周方向である。タイヤ2は回転軸を中心に周方向に回転する。タイヤ2の周方向はタイヤ2の回転方向でもある。図1において、一点鎖線CLはタイヤ2の赤道面を表す。
このタイヤ2は、トレッド4、一対のサイドウォール6、一対のビード8、カーカス10、ベルト12、一対のチェーファー14、及びインナーライナー16を備える。
トレッド4は、グリップ性能及びトラクション性能が考慮された架橋ゴムからなる。トレッド4の外面は、トレッド面18とも称され、タイヤ2の外周面を構成する。トレッド4は、タイヤ2の外周面を構成するトレッド面18を有する。図1において、符号TEはトレッド面18の端を表す。
トレッド4は、溝20で区画された複数のブロック22を備える。これらブロック22は、ブロックパターンを構成する。後述するが、このタイヤ2のブロックパターンは回転方向が指定された方向性パターンである。このタイヤ2は、回転方向が指定されたトレッド4を備える。タイヤ2の回転方向は、例えば、サイドウォール6に文字又は記号で表示される。詳述しないが、このタイヤ2では、ブロック22の高さは11mm以上22mm以下の範囲で適宜設定される。
このタイヤ2では、トレッド4の硬さは70以上が好ましい。これにより、ブロック22の剛性が効果的に確保される。このブロック22は、路面に刺さるように接地する。路面に接地した際のブロック22の変形も抑えられるので、剪断力が上がり、大きなトラクションが発生する。良好なグリップ性能が維持される観点から、このトレッド4の硬さは85以下が好ましい。
それぞれのサイドウォール6は、トレッド4の端に連なる。サイドウォール6は、カーカス10に沿って径方向内向きに延びる。サイドウォール6は、耐カット性が考慮された架橋ゴムからなる。
それぞれのビード8は、サイドウォール6よりも径方向内側に位置する。ビード8は、コア24とエイペックス26とを備える。コア24はリング状であり、スチール製ワイヤーを含む。エイペックス26は、コア24の径方向外側に位置する。エイペックス26は、高い剛性を有する架橋ゴムからなる。エイペックス26は先細り形状を有する。
カーカス10は、トレッド4及び一対のサイドウォール6の内側に位置する。カーカス10は、一方のビード8と他方のビード8との間を架け渡す。カーカス10は、少なくとも1枚のカーカスプライ28を含む。図示されないが、カーカスプライ28は並列された多数のカーカスコードを含む。これらカーカスコードは、架橋ゴムからなるトッピングゴムで覆われる。
ベルト12は、径方向においてトレッド4とカーカス10との間に位置する。ベルト12は、カーカス10に積層される。ベルト12は少なくとも1枚の層30で構成される。図示されないが、ベルト12を構成する層30は並列された多数のベルトコードを含む。これらベルトコードは、架橋ゴムからなるトッピングゴムで覆われる。
それぞれのチェーファー14は、ビード8の径方向内側に位置する。チェーファー14はリムRと接触する。このタイヤ2では、チェーファー14は布とこの布に含浸したゴムとからなる。
インナーライナー16は、カーカス10の内側に位置する。インナーライナー16は、タイヤ2の内面を構成する。このインナーライナー16は、気体透過係数が低い架橋ゴムからなる。インナーライナー16は、タイヤ2の内圧を保持する。
図2には、このタイヤ2のブロックパターンが示される。図2において、左右方向はタイヤ2の軸方向であり、上下方向はタイヤ2の周方向である。この図2の紙面に対して垂直な方向は、タイヤ2の径方向である。
図2において、矢印DRで示される方向はタイヤ2の回転方向である。このタイヤ2では、この図2に示された向きに回転方向が指定される。このタイヤ2は、この紙面の上側から下側に向かってタイヤ2は路面と接地していく。この紙面の上側は回転方向先着側であり、この紙面の下側は回転方向後着側である。
図2において、両矢印WTで示される長さは、トレッド面18の展開幅である。展開幅WTは、トレッド面18に沿って計測される、トレッド面18の一方の端TEから他方の端TEまでの軸方向距離で表される。
前述したように、このタイヤ2のトレッド4には複数のブロック22が設けられる。これらブロック22の頂面32はトレッド面18の一部をなす。詳述しないが、このブロック22の頂面32には、細溝34が刻まれる。これにより、ブロック22の頂面32は、複数のゾーン、例えば、細溝34よりも先着側に位置する先着ゾーンと、この細溝34よりも後着側に位置する後着ゾーンとに区画される。このブロック22のうち、特に、後述するミドルブロック及びショルダーブロックに対応するブロック22においては、エッジ効果の発揮の観点から、後着ゾーンが先着ゾーンよりも0.5mm~2.0mm高くなるように、頂面32が構成されてもよい。
このタイヤ2では、ブロック22の頂面32において、細溝34以外は、実在の頂面であり、ランド面36と称される。この頂面32はランド面36を備える。このタイヤ2では、ブロック22の頂面32は、細溝34とランド面36とで構成される。このタイヤ2では、ブロック22の頂面32に細溝34が刻まれなくてもよい。この場合、ブロック22の頂面32はランド面36のみで構成される。
このタイヤ2では、トレッド面18のうち、溝20及び細溝34に対応する部分、すなわち、ランド面36以外の部分は、シー面38と称される。トレッド面18は、複数のランド面36と、シー面38とで構成される。
このタイヤ2では、ランド面36の面積の合計、すなわち、ランド面36の総面積の、シー面38の総面積に対する比は、ランド/シー比と称される。ランド/シー比は、例えば、図2に示されたトレッド面18の展開図に基づいて計算される。
このタイヤ2のトレッド面18においては、ランド/シー比は、13%以上60%以下である。これにより、接地時において変形しにくく、特に、泥濘地や砂地のようなソフト路面に接地した際、このソフト路面に効果的に刺さる、ブロック22が構成される。このタイヤ2では、トラクション性能の向上が図られる。
図2において、赤道面の両側に位置する2本の実線DL1は、トレッド面18の展開幅WTを3等分する分割線である。このタイヤ2では、一方の分割線DL1から他方の分割線DL1までの領域はクラウン領域ZCとも称される。このタイヤ2では、クラウン領域ZCの軸方向中心が赤道面上に位置する。
図2において、左右の実線DL2は、分割線DL1からトレッド面18の端TEまでの領域を2等分する分割線である。このタイヤ2では、トレッド面18の端TEから分割線DL2までの領域はサイド領域ZSとも称される。サイド領域ZSはトレッド面18の端TEを含む。分割線DL2から分割線DL1までの領域はミドル領域ZMとも称される。ミドル領域ZMは、軸方向において、サイド領域ZSの内側に位置し、クラウン領域ZCの外側に位置する。このトレッド4は、クラウン領域ZC、一対のミドル領域ZM及び一対のサイド領域ZSに区分される。
クラウン領域ZCには、複数のクラウンブロック22cが設けられる。これらクラウンブロック22cは赤道面上に位置する。このタイヤ2では、トレッド4に設けられる複数のブロック22は、赤道面上に位置する複数のクラウンブロック22cを含む。
複数のクラウンブロック22cは回転方向に間隔をあけて配置される。これらクラウンブロック22cは列をなして回転方向に並ぶ。このタイヤ2では、各クラウンブロック22cについて、その全体がクラウン領域ZC内に位置し、赤道面がクラウンブロック22cと交差する。
図2において、両矢印DPはクラウンブロック22cの配置のピッチである。このタイヤ2では、クラウンブロック22cの配置のピッチDPの、トレッド面18の展開幅WTに対する比(DP/WT)は、0.30以上0.50以下が好ましい。
図2において、符号CCはクラウンブロック22cの頂面32cの図心である。頂面32cの図心CCは赤道面上に位置する。クラウンブロック22cの頂面32cは、赤道面に対して対称な形状を有する。この頂面32cが、赤道面に対して非対称な形状で構成されてもよい。
図2に示されるように、クラウンブロック22cには、赤道面を挟んで配置され、周方向に延びる、一対の凸部40cが設けられる。このクラウンブロック22cは、ブロック本体42cと、このブロック本体42cから後着側に延びる一対の凸部40cとを備える。このタイヤ2では、クラウンブロック22cがブロック本体42cのみで構成されてもよい。
タイヤ2の走行時において、凸部40cは、ブロック本体42cを後着側から支え、このブロック本体42cの後着側への過剰な倒れこみを抑制する。凸部40cは、周方向に延びるので、タイヤ2の旋回時においてエッジとして機能する。この凸部40cは旋回安定性の向上に貢献する。
ミドル領域ZMには、複数のミドルブロック22mが設けられる。これらミドルブロック22mは、軸方向において、クラウンブロック22cの外側に位置する。このタイヤ2では、トレッド4に設けられる複数のブロック22は、軸方向において、クラウンブロック22cの外側に位置する複数のミドルブロック22mを含む。
複数のミドルブロック22mは回転方向に間隔をあけて配置される。これらミドルブロック22mは、列をなして回転方向に並ぶ。回転方向において、一のクラウンブロック22cと他のクラウンブロック22cとの間に、ミドルブロック22mが位置する。このタイヤ2では、ミドルブロック22mの配置のピッチはクラウンブロック22cの配置のピッチDPと同じである。
このタイヤ2では、ミドルブロック22mの一部はショルダー領域ZSに位置する。言い換えれば、前述の分割線DL2はミドルブロック22mと交差する。全体がミドル領域ZM内に位置するように、このミドルブロック22mが配置されてもよい。
図2において、符号CMはミドルブロック22mの頂面32mの図心である。このタイヤ2では、頂面32mの図心CMはミドル領域ZMの軸方向中心よりも外側に位置する。このタイヤ2では、トレッド面18に沿って計測される、図心CMから赤道面までの軸方向距離DMの、トレッド面18の展開幅WTに対する比(DM/WT)は0.25以上0.35以下である。
図2において、角度θcmは、ミドルブロック22mの頂面32mの図心CMと、クラウンブロック22cの頂面32cの図心CCとを結ぶ線分が軸方向に対してなす角度を表す。このタイヤ2では、種々の路面状況において、クラウンブロック22c及びミドルブロック22mが大きなトラクションの発揮に貢献できる観点から、この角度θcmは20°以上が好ましく、45°以下が好ましい。
図2に示されるように、ミドルブロック22mには周方向に延びる凸部40mが設けられる。このタイヤ2では、ミドルブロック22mは、ブロック本体42mと、このブロック本体42mから後着側に延びる凸部40mとを備える。このタイヤ2では、ミドルブロック22mがブロック本体42mのみで構成されてもよい。
凸部40mは、軸方向において、ミドルブロック22mの外側部分に位置する。この凸部40mは、ミドルブロック22mの外側部分の剛性を高めるとともに、内側部分の変形を促す。
サイド領域ZSには、複数のサイドブロック22sが設けられる。これらサイドブロック22sは、軸方向において、ミドルブロック22mの外側に位置する。このタイヤ2では、トレッド4に設けられる複数のブロック22は、軸方向において、ミドルブロック22mの外側に位置する複数のサイドブロック22sを含む。
複数のサイドブロック22sは回転方向に間隔をあけて配置される。これらサイドブロック22sは、列をなして回転方向に並ぶ。回転方向において、一のミドルブロック22mと他のミドルブロック22mとの間に、サイドブロック22sが位置する。このタイヤ2では、サイドブロック22sの配置のピッチはミドルブロック22mの配置のピッチと同じである。このサイドブロック22sは、回転方向において、一のミドルブロック22mと他のミドルブロック22mとの間に位置するクラウンブロック22cよりも後着側に位置する。
このタイヤ2では、トレッド4に設けられる複数のブロック22のうち、サイドブロック22sが軸方向において最も外側に位置するブロック22である。サイドブロック22sはその全体がサイド領域ZS内に位置する。
図2において、符号CSはサイドブロック22sの頂面32sの図心である。このタイヤ2では、頂面32sの図心CSはサイド領域ZSの軸方向中心よりも外側に位置する。このタイヤ2では、トレッド面18に沿って計測される、図心CSから赤道面までの軸方向距離DSの、トレッド面18の展開幅WTに対する比(DS/WT)は0.40以上0.48以下である。このタイヤ2では、軸方向において外側に位置する、この頂面32sのサイドエッジがトレッド面18の端TEである。
図3は、図2に示されたトレッド面18の一部を示す。この図3には、クラウンブロック22cの頂面32cが示される。図3において、左右方向はタイヤ2の軸方向であり、上下方向はタイヤ2の周方向である。この図3の紙面に対して垂直な方向は、タイヤ2の径方向である。
クラウンブロック22cの頂面32cのエッジ44cは、回転方向において先着側に位置するフロントエッジ46c(以下、クラウンフロントエッジ46c)と、後着側に位置するリアエッジ48c(以下、クラウンリアエッジ48c)と、クラウンフロントエッジ46cとクラウンリアエッジ48cとを架け渡す一対のサイドエッジ50c(以下、クラウンサイドエッジ50c)とで構成される。このクラウンブロック22cの頂面32cは、クラウンフロントエッジ46cと、クラウンリアエッジ48cと、一対のクラウンサイドエッジ50cとを備える。
前述したように、クラウンブロック22cには、ブロック本体42cから後着側に延びる凸部40cが設けられる。クラウンリアエッジ48cには、この凸部40cのエッジ52cが反映される。クラウンサイドエッジ50cは、直線状であり、周方向に延びる。クラウンブロック22cにおいては、凸部40cは軸方向においてクラウンサイドエッジ50cよりも内側に位置する。このため、クラウンサイドエッジ50cには、この凸部40cのエッジ52cは反映されない。
図3において、両矢印Wcはクラウンフロントエッジ46cの長さである。この長さWcは、トレッド面18に沿って計測される、クラウンフロントエッジ46cの一方の端から他方の端までの軸方向距離で表される。このタイヤ2では、クラウンブロック22cの頂面32cの軸方向長さはクラウンフロントエッジ46cの長さWcで表される。この図3において、両矢印Lcはクラウンサイドエッジ50cの長さである。この長さLcは、トレッド面18に沿って計測される、クラウンサイドエッジ50cの先着側の端(以下、先端)から後着側の端(以下、後端)までの周方向距離で表される。このタイヤ2では、クラウンブロック22cの頂面32cの周方向長さはクラウンサイドエッジ50cの長さLcで表される。
このタイヤ2では、クラウンブロック22cの頂面32cの軸方向長さWcは周方向長さLcよりも長い。このクラウンブロック22cは軸方向に長く周方向に短い横長形状を有する。このクラウンブロック22cは、ソフト路面において、多くの泥や砂を剪断できるので、大きなトラクションの発生に貢献できる。この観点から、頂面32cの周方向長さLcの、軸方向長さWcに対する比(Lc/Wc)は0.15以上0.40以下が好ましい。同様の観点から、軸方向長さWcの、トレッド面18の展開幅WTに対する比(Wc/WT)は0.25以上0.35以下が好ましい。
クラウンフロントエッジ46cは、回転方向において後着側に窪んだ形状を有する。図3において、符号BCは、クラウンフロントエッジ46cにおいて、その端から後着側に最も離れた位置を表わす。この位置BCは、クラウンフロントエッジ46cの底である。このクラウンフロントエッジ46cは、回転方向においてその両端よりも後着側に位置する底BCを有する。そして、このクラウンフロントエッジ46cのうち、底BCと端とを繋ぐ部分は、底BCから端に向かって延び、回転方向において先着側に傾斜する、傾斜エッジ54cを構成する。このクラウンフロントエッジ46cは、底BCから端に向かって延び、回転方向において先着側に傾斜する、一対の傾斜エッジ54cを含む。このタイヤ2では、傾斜エッジ54cの始端は底BCに一致するが、例えば、左右の傾斜エッジ54の始端同士がこの底BCを含み軸方向に延びる直線状又は円弧状のエッジ(図示されず)で繋げられてもよい。
このタイヤ2では、クラウンフロントエッジ46cの底BCは赤道面上に位置する。この底BCが、軸方向において、赤道面から離れた位置に設けられてもよい。
クラウンブロック22cの頂面32cと溝20の底との間は、クラウンブロック22cの壁面56cである。クラウンフロントエッジ46cが窪んだ形状を有するので、このクラウンフロントエッジ46cと溝20の底とを繋ぐ壁面56cには、このクラウンフロントエッジ46cの形状が反映される。
このタイヤ2では、クラウンブロック22cの先着側の壁面56cは後着側に窪む。このため、このタイヤ2がソフト路面を走行すると、クラウンブロック22cの外側から中央に向かって泥や砂が移動する。クラウンブロック22cの中央部分に泥や砂が効果的に集められるので、このクラウンブロック22cは多くの泥や砂を剪断できる。このタイヤ2では、より大きなトラクションが発生する。
このタイヤ2では、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cは少なくとも3つのエッジ成分58cで構成される。図3に示されたクラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54を構成するエッジ成分58cの数は3である。これら3つのエッジ成分58cは、軸方向において赤道面側から外側に向かって、第一エッジ成分58ca、第二エッジ成分58cb及び第三エッジ成分58ccである。各エッジ成分58cにおいて、軸方向において内側に位置する端が始端であり、外側に位置する端が終端である。このタイヤ2では、第一エッジ成分58caの始端はクラウンフロントエッジ46cの底BCであり、第二エッジ成分58cbの始端は第一エッジ成分58caの終端であり、第三エッジ成分58ccの始端は第二エッジ成分58cbの終端である。
図3において、角度θcaは、第一エッジ成分58caが軸方向に対してなす角度(傾斜角)である。第一エッジ成分58caの傾斜角θcaは第一エッジ成分58caの始端において計測される。角度θcbは、第二エッジ成分58cbの傾斜角である。第二エッジ成分58cbの傾斜角θcbは第二エッジ成分58cbの始端において計測される。角度θccは、第三エッジ成分58ccの傾斜角である。第三エッジ成分58ccの傾斜角θccは第三エッジ成分58ccの始端において計測される。
図3に示されたエッジ成分58cは全て先着側に傾斜するエッジ成分で構成される。これらエッジ成分58cの傾斜角θcは、始端を通り軸方向に延びる基準線から右回りに計測して得られる最小角度で表される。このタイヤ2では、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cを構成するエッジ成分58cに、後着側に傾斜するエッジ成分が含まれてもよい。この場合、このエッジ成分の傾斜角は終端を通り軸方向に延びる基準線から右回りに計測して得られる最小角度で表される。なお、この図3の紙面において赤道面の右側に位置するエッジ成分58cの傾斜角θcは左回りに計測される。他の図面においても同様である。
このタイヤ2では、傾斜エッジ54cの形状はジグザグ状である。言い換えれば、隣り合うエッジ成分58cにおいて、一方のエッジ成分58cの傾斜角θcと他方のエッジ成分58cの傾斜角θcとが相違する。このタイヤ2では、第一エッジ成分58caの傾斜角θcaと第二エッジ成分58cbの傾斜角θcbとが相違し、第二エッジ成分58cbの傾斜角θcbと第三エッジ成分58ccの傾斜角θccとが相違していれば、第一エッジ成分58caの傾斜角θcaと第三エッジ成分58ccの傾斜角θccとは同じであってもよく、相違していてもよい。
図4は、図2に示されたトレッド面18の一部を示す。この図4には、ミドルブロック22mの頂面32mが示される。図4において、左右方向はタイヤ2の軸方向であり、上下方向はタイヤ2の周方向である。この図4の紙面に対して垂直な方向は、タイヤ2の径方向である。
ミドルブロック22mの頂面32mのエッジ44mは、回転方向において先着側に位置するフロントエッジ46m(以下、ミドルフロントエッジ46m)と、後着側に位置するリアエッジ48m(以下、ミドルリアエッジ48m)と、ミドルフロントエッジ46mとミドルリアエッジ48mとを架け渡す一対のサイドエッジ50m(以下、ミドルサイドエッジ50m)とで構成される。このミドルブロック22mの頂面32mは、ミドルフロントエッジ46mと、ミドルリアエッジ48mと、一対のミドルサイドエッジ50mとを備える。一対のミドルサイドエッジ50mのうち、軸方向において内側に位置するミドルサイドエッジ50mが内側ミドルサイドエッジ50muであり、外側に位置するミドルサイドエッジ50mが外側ミドルサイドエッジ50msである。
前述したように、ミドルブロック22mには、ブロック本体42mから後着側に延びる凸部40mが設けられる。このため、ミドルリアエッジ48mには、この凸部40mのエッジ52mが反映される。内側ミドルサイドエッジ50mu及び外側ミドルサイドエッジ50msは、直線状であり、周方向に延びる。前述したように、このミドルブロック22mの凸部40mは、軸方向において、ミドルブロック22mの外側部分に位置する。このため、外側ミドルサイドエッジ50msには、この凸部40cのエッジ52mが反映され、この外側ミドルサイドエッジ50msは内側ミドルサイドエッジ50muよりも長い。
図4において、両矢印Wmはミドルフロントエッジ46mの長さである。この長さWmは、トレッド面18に沿って計測される、ミドルフロントエッジ46mの内側の端(以下、内端)から外側の端(以下、外端)までの軸方向距離で表される。このタイヤ2では、ミドルブロック22mの頂面32mの軸方向長さはミドルフロントエッジ46mの長さWmで表される。この図4において、両矢印Lmuは内側ミドルサイドエッジ50muの長さである。この長さLmuは、トレッド面18に沿って計測される、内側ミドルサイドエッジ50muの先端から後端までの周方向距離で表される。このタイヤ2では、ミドルブロック22mの頂面32mの周方向長さは内側ミドルサイドエッジ50muの長さLmuで表される。
このタイヤ2では、ミドルブロック22mの頂面32mの軸方向長さWmは周方向長さLmuよりも長い。このミドルブロック22mは軸方向に長く周方向に短い横長形状を有する。このミドルブロック22mは、ソフト路面において、多くの泥や砂を剪断できるので、大きなトラクションの発生に貢献できる。この観点から、頂面32mの周方向長さLmuの、軸方向長さWmに対する比(Lmu/Wm)は0.35以上0.75以下が好ましい。同様の観点から、軸方向長さWmの、トレッド面18の展開幅WTに対する比(Wm/WT)は0.10以上0.20以下が好ましい。
このタイヤ2では、ミドルフロントエッジ46mの内端が回転方向においてその外端よりも後着側に位置する。このミドルフロントエッジ46mは、内端から外端に向かって延び、回転方向において先着側に傾斜する。このタイヤ2では、ミドルフロントエッジ46mはそれ自体が傾斜エッジ54mを構成する。
ミドルブロック22mの頂面32mと溝20の底との間は、ミドルブロック22mの壁面56mである。ミドルフロントエッジ46mが傾斜するので、このミドルフロントエッジ46mと溝20の底とを繋ぐ壁面56mもこのミドルフロンエッジmと同じ向きに傾斜する。このため、このタイヤ2がソフト路面を走行すると、ミドルブロック22mがクラウンブロック22cに向かって泥や砂を案内する。クラウンブロック22cはより多くの泥や砂を剪断できるので、このタイヤ2では、より大きなトラクションが発生する。
このタイヤ2では、ミドルフロントエッジ46mは少なくとも3つのエッジ成分58mで構成される。図4に示されたミドルフロントエッジ46mを構成するエッジ成分58mの数は3である。これら3つのエッジ成分58mは、軸方向において赤道面側から外側に向かって、第一エッジ成分58ma、第二エッジ成分58mb及び第三エッジ成分58mcである。各エッジ成分58mにおいて、軸方向において内側に位置する端が始端であり、外側に位置する端が終端である。このタイヤ2では、第一エッジ成分58maの始端はミドルフロントエッジ46mの内端であり、第二エッジ成分58mbの始端は第一エッジ成分58maの終端であり、第三エッジ成分58mcの始端は第二エッジ成分58mbの終端である。
図4において、角度θmaは、第一エッジ成分58maの傾斜角である。角度θmbは、第二エッジ成分58mbの傾斜角である。角度θmcは、第三エッジ成分58mcの傾斜角である。各エッジ成分58mの傾斜角θmは、前述の、クラウンフロントエッジ46cを構成するエッジ成分58cの傾斜角θcと同様にして計測される。
このタイヤ2では、ミドルフロントエッジ46mの形状はジグザグ状である。ミドルフロントエッジ46mにおいても、前述のクラウンフロントエッジ46cと同様に、隣り合うエッジ成分58mにおいて、一方のエッジ成分58mの傾斜角θmと他方のエッジ成分58mの傾斜角θmとが相違する。このタイヤ2では、第一エッジ成分58maの傾斜角θmaと第二エッジ成分58mbの傾斜角θmbとが相違し、第二エッジ成分58mbの傾斜角θmbと第三エッジ成分58mcの傾斜角θmcとが相違していれば、第一エッジ成分58maの傾斜角θmaと第三エッジ成分58mcの傾斜角θmcとは同じであってもよく、相違していてもよい。
図4において、両矢印Lmsは、ミドルブロック22mの外側ミドルサイドエッジ50msの周方向長さである。この周方向長さLmsは、トレッド面18に沿って計測される、外側ミドルサイドエッジ50msの先端から後端までの周方向距離で表される。
前述したように、このタイヤ2では、外側ミドルサイドエッジ50msの周方向長さLmsは内側ミドルサイドエッジ50muの周方向長さLmuよりも長い。長い外側ミドルサイドエッジ50msはミドルブロック22mの外側部分の剛性を高め、短い内側ミドルサイドエッジ50muはミドルブロック22mの内側部分の変形を促す。このミドルブロック22mでは、その軸方向内側部分が外側部分よりも変形しやすい。このミドルブロック22mは、クラウンブロック22cの中央部分への泥や砂の案内に効果的に貢献する。この観点から、外側ミドルサイドエッジ50msの周方向長さLmsの、内側ミドルサイドエッジ50muの周方向長さLmu(言い換えれば、ミドルブロック22mの周方向長さLmu)に対する比(Lms/Lmu)は、1.45以上2.15以下が好ましい。
このタイヤ2では、クラウンブロック22c及びミドルブロック22mのそれぞれは、軸方向に長く回転方向に短い横長形状を有する。さらにクラウンフロントエッジ46cが回転方向においてその両端よりも後着側に位置する底BCを有し、クラウンフロントエッジ46cのうち、底BCと端とを繋ぐ部分が、底BCから端に向かって延び、回転方向において先着側に傾斜する、傾斜エッジ54cを構成する。そして、ミドルフロントエッジ46mの内端が回転方向においてその外端よりも後着側に位置し、このミドルフロントエッジ46mが内端から外端に向かって延び、回転方向において先着側に傾斜する。
このタイヤ2がソフト路面を走行すると、クラウンブロック22cの中央部分に泥や砂が効果的に集められる。このタイヤ2では、クラウンブロック22cは多くの泥や砂を剪断できるので、より大きなトラクションが発生する。このタイヤ2では、ソフト路面において、良好なトラクション性能が発揮される。
ところで、このタイヤ2は、ソフト路面だけでなく、岩盤で構成された路面や、砂が押し固められて構成された路面のようなハード路面も走行する。ハード路面では、タイヤ2には横滑りが発生しやすい。横滑りが発生すると、進行方向に対するタイヤ2の向きが変わるため、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cや、ミドルフロントエッジ46mの形状によっては、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cや、ミドルフロントエッジ46mがエッジ効果を十分に発揮できないことが懸念される。この場合、十分なトラクションが得られないため、横方向への滑り量が増大する。
しかしこのタイヤ2では、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cと、ミドルフロントエッジ46mとは、少なくとも3つのエッジ成分58で構成される。クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54c、及びミドルフロントエッジ46mには傾斜角θが異なるエッジ成分58が含まれるので、ハード路面の走行中にこのタイヤ2に横滑りが発生し、進行方向に対するタイヤの向きが変わっても、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54c、そしてミドルフロントエッジ46mがエッジ効果を十分に発揮できる。このタイヤ2はハード路面においても十分なトラクションが得られ、横方向への滑り量が効果的に抑えられる。しかも、ソフト路面の走行時に進行方向に対するタイヤ2の向きが変わる場合においても、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cを含む壁面56c及びミドルフロントエッジ46mを含む壁面56mが面で泥や砂を受け止めるので、トラクションの低下が防止される。
このタイヤ2では、ソフト路面でのトラクション性能の維持を図りながら、ハード路面でのトラクション性能、及び耐横滑り性能の向上が達成される。
このタイヤ2では、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54c、及びミドルフロントエッジ46mを構成するエッジ成分58の長さに、特に、制限はない。クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cと、ミドルフロントエッジ46mとを、少なくとも3つのエッジ成分58で構成することが、ソフト路面でのトラクション性能の維持を図りながら、ハード路面でのトラクション性能、及び耐横滑り性能の向上を達成させることに効果的に貢献できる観点から、エッジ成分58の長さは2mm以上が好ましい。このエッジ成分58の長さの上限は、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54c及びミドルフロントエッジ46mのそれぞれを構成するエッジ成分58の数に応じて適宜決められる。
前述したように、このタイヤ2では、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54c及びミドルフロントエッジ46mは少なくとも3つのエッジ成分58で構成される。クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cが、ソフト路面でのトラクション性能の維持を図りながら、ハード路面でのトラクション性能、及び耐横滑り性能を向上に貢献できる観点から、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cを構成するエッジ成分58cの数は10以下が好ましく、7以下がより好ましく、5以下がさらに好ましい。ミドルフロントエッジ46mが、ソフト路面でのトラクション性能の維持を図りながら、ハード路面でのトラクション性能、及び耐横滑り性能を向上に貢献できる観点から、このミドルフロントエッジ46mを構成するエッジ成分58mの数は10以下が好ましく、7以下がより好ましく、5以下がさらに好ましい。
このタイヤ2では、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cを構成するエッジ成分58cの数は、ミドルフロントエッジ46mを構成するエッジ成分58mの数と同じである。クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cを構成するエッジ成分58cの数が、ミドルフロントエッジ46mを構成するエッジ成分58mの数よりも多くてもよく、少なくてもよい。クラウンブロック22cの中央部分に泥や砂を効果的に集めることができる観点から、このタイヤ2では、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cを構成するエッジ成分58cの数は、ミドルフロントエッジ46mを構成するエッジ成分58mの数と同じであるのが好ましい。
前述したように、このタイヤ2のクラウンブロック22cにおいては、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cは、第一エッジ成分58ca、第二エッジ成分58cb及び第三エッジ成分58ccで構成される。このタイヤ2では、これら3つのエッジ成分58cにおいて、第一エッジ成分58caと第二エッジ成分58cbとの組み合わせが、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58cの組み合わせであってもよい。第二エッジ成分58cbと第三エッジ成分58ccとの組み合わせが、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58cの組み合わせであってもよい。第三エッジ成分58ccと第一エッジ成分58caとの組み合わせが、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58cの組み合わせであってもよい。クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cを構成する少なくとも3つのエッジ成分58cに、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58cの組み合わせが少なくとも1つ構成されることで、ハード路面の走行中にこのタイヤ2に横滑りが発生し、進行方向に対するタイヤ2の向きが変わっても、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cが、トラクションの発生に必要なエッジ効果を発揮できる。このタイヤ2では、ハード路面においても十分なトラクションが得られ、横方向への滑り量が効果的に抑えられる。この観点から、このタイヤ2では、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cを構成する少なくとも3つのエッジ成分58cに、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58cの組み合わせが少なくとも1つ構成されるのが好ましい。
前述したように、このタイヤ2のミドルブロック22mにおいては、ミドルフロントエッジ46mは、第一エッジ成分58ma、第二エッジ成分58mb及び第三エッジ成分58mcで構成される。このタイヤ2では、これら3つのエッジ成分58mにおいて、第一エッジ成分58maと第二エッジ成分58mbとの組み合わせが、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58mの組み合わせであってもよい。第二エッジ成分58mbと第三エッジ成分58mcとの組み合わせが、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58mの組み合わせであってもよい。第三エッジ成分58mcと第一エッジ成分58maとの組み合わせが、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58mの組み合わせであってもよい。ミドルフロントエッジ46mを構成する少なくとも3つのエッジ成分58mに、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58mの組み合わせが少なくとも1つ構成されることで、ハード路面の走行中にこのタイヤ2に横滑りが発生し、進行方向に対するタイヤ2の向きが変わっても、ミドルフロントエッジ46mが、トラクションの発生に必要なエッジ効果を発揮できる。このタイヤ2では、ハード路面においても十分なトラクションが得られ、横方向への滑り量が効果的に抑えられる。この観点から、このタイヤ2では、ミドルフロントエッジ46mを構成する少なくとも3つのエッジ成分58mに、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58mの組み合わせが少なくとも1つ構成されるのが好ましい。
このタイヤ2では、ハード路面においても十分なトラクションが得られ、横方向への滑り量が効果的に抑えられる観点から、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cを構成する少なくとも3つのエッジ成分58cに、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58cの組み合わせが少なくとも1つ構成され、ミドルフロントエッジ46mを構成する少なくとも3つのエッジ成分58mに、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58mの組み合わせが少なくとも1つ構成されるのがより好ましい。
このタイヤ2では、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cにおいて、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58cの組み合わせを構成するエッジ成分58cの傾斜角は10°以上が好ましく、45°以下が好ましい。
傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58cの組み合わせを構成するエッジ成分58cの傾斜角が10°以上に設定されることにより、クラウンブロック22cの中央部分に泥や砂が効果的に集められる。このタイヤ2では、クラウンブロック22cは多くの泥や砂を剪断できるので、より大きなトラクションが発生する。このタイヤ2では、ソフト路面において、良好なトラクション性能が発揮される。この観点から、この傾斜角は15°以上がより好ましい。
傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58cの組み合わせを構成するエッジ成分58cの傾斜角が45°以下に設定されることにより、このエッジ成分58cがハード路面においてエッジ効果を十分に発揮できる。このタイヤ2は、ハード路面におけるトラクション性能に優れる。この観点から、この傾斜角は40°以下がより好ましく、35°以下がさらに好ましい。
このタイヤ2では、ミドルフロントエッジ46mにおいて、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58mの組み合わせを構成するエッジ成分58mの傾斜角は10°以上が好ましく、45°以下が好ましい。
傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58mの組み合わせを構成するエッジ成分58mの傾斜角が10°以上に設定されることにより、ミドルブロック22mが、クラウンブロック22cの中央部分への泥や砂の案内に効果的に貢献する。このタイヤ2では、クラウンブロック22cは多くの泥や砂を剪断できるので、より大きなトラクションが発生する。このタイヤ2では、ソフト路面において、良好なトラクション性能が発揮される。この観点から、この傾斜角は15°以上がより好ましい。
傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58mの組み合わせを構成するエッジ成分58mの傾斜角が45°以下に設定されることにより、このエッジ成分58mがハード路面においてエッジ効果を十分に発揮できる。このタイヤ2は、ハード路面におけるトラクション性能に優れる。この観点から、この傾斜角は40°以下がより好ましく、35°以下がさらに好ましい。
このタイヤ2では、ソフト路面及びハード路面において良好なトラクション性能が得られる観点から、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cにおいて、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58cの組み合わせを構成するエッジ成分58cの傾斜角が10°以上45°以下であり、ミドルフロントエッジ46mにおいて、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58mの組み合わせを構成するエッジ成分58mの傾斜角が10°以上45°以下であるのがより好ましい。
このタイヤ2では、傾斜角が10°以上45°以下であるエッジ成分58は、緩やかな傾斜を有するエッジ成分であり、緩傾斜成分とも称される。これに対して、傾斜角が45°よりも大きく90°以下であるエッジ成分58は、急な傾斜を有するエッジ成分であり、急傾斜成分とも称される。緩傾斜成分としてのエッジ成分58の長さは、3mm以上が好ましく、15mm以下が好ましい。急傾斜成分としてのエッジ成分58は緩傾斜成分としてのエッジ成分58よりも短く、この急傾斜成分としてのエッジ成分58の長さは、2mm以上が好ましく、10mm以下が好ましい。
このタイヤ2では、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cにおいて、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58cの組み合わせが少なくとも1つ構成される場合には、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cを構成する少なくとも3つのエッジ成分58cが、急傾斜成分を含むのが好ましい。これにより、ハード路面の走行中にこのタイヤ2に横滑りが発生し、進行方向に対するタイヤ2の向きが変わっても、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cが、トラクションの発生に必要なエッジ効果を発揮できる。このタイヤ2では、ハード路面においても十分なトラクションが得られ、横方向への滑り量が効果的に抑えられる。
このタイヤ2では、ミドルフロントエッジ46mにおいて、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分58mの組み合わせが少なくとも1つ構成される場合には、ミドルフロントエッジ46mを構成する少なくとも3つのエッジ成分58mが、急傾斜成分を含むのが好ましい。これにより、ハード路面の走行中にこのタイヤ2に横滑りが発生し、進行方向に対するタイヤ2の向きが変わっても、ミドルフロントエッジ46mが、トラクションの発生に必要なエッジ効果を発揮できる。このタイヤ2では、ハード路面においても十分なトラクションが得られ、横方向への滑り量が効果的に抑えられる。
このタイヤ2では、クラウンフロントエッジ46cの傾斜エッジ54cにおいて、第一エッジ成分58caが緩傾斜成分であるのが好ましい。これにより、クラウンブロック22cの中央部分に泥や砂が効果的に集められる。このタイヤ2では、クラウンブロック22cは多くの泥や砂を剪断できるので、より大きなトラクションが発生する。この場合、クラウンブロック22cの中央部分に泥や砂がより効果的に集められる観点から、第二エッジ成分58cbが急傾斜成分であるのがより好ましい。
このタイヤ2では、ミドルフロントエッジ46mにおいて、第一エッジ成分58maが緩傾斜成分であるのが好ましい。これにより、ミドルブロック22mが、クラウンブロック22cの中央部分への泥や砂の案内に効果的に貢献する。このタイヤ2では、クラウンブロック22cは多くの泥や砂を剪断できるので、より大きなトラクションが発生する。この場合、ミドルブロック22mが、クラウンブロック22cの中央部分への泥や砂の案内により効果的に貢献できる観点から、第二エッジ成分58mbが急傾斜成分であるのがより好ましい。
以上説明したように、本発明によれば、ソフト路面でのトラクション性能の維持を図りながら、ハード路面でのトラクション性能、及び耐横滑り性能の向上を達成できる、二輪自動車用タイヤ2が得られる。
以下、実施例などにより、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
図1に示された基本構成を備え、下記の表1に示された仕様を備えた二輪自動車用タイヤ(サイズ:120/80-19)を得た。
この実施例1では、図2に示されたブロックパターンが採用された。クラウンブロックの比(Lc/Wc)は0.28であった。ミドルブロックの比(Lmu/Wm)は0.54であった。
クラウンフロントエッジの傾斜エッジは、第一エッジ成分、第二エッジ成分及び第三エッジ成分で構成された。傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分の組み合わせの数、並びに第一エッジ成分の傾斜角θca、第二エッジ成分の傾斜角θcb及び第三エッジ成分の傾斜角θccは、下記の表1の通りに設定された。なお、表1及び表2において、傾斜角θcdは、傾斜エッジが4つのエッジ成分で構成された場合の第四エッジ成分の傾斜角を表す。
ミドルフロントエッジは、第一エッジ成分、第二エッジ成分及び第三エッジ成分で構成された。傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分の組み合わせの数、並びに第一エッジ成分の傾斜角θma、第二エッジ成分の傾斜角θmb及び第三エッジ成分の傾斜角θmcは、下記の表1の通りに設定された。なお、表1及び表2において、傾斜角θmdは、ミドルフロントエッジ4つのエッジ成分で構成された場合の第四エッジ成分の傾斜角を表す。
[実施例2-7及び比較例1-2]
ブロックパターンを下記の表1及び表2に示される通りとし、クラウンフロントエッジの傾斜エッジ及びミドルフロントエッジの構成を変えた他は実施例1と同様にして、実施例2-7及び比較例1-2のタイヤを得た。
[ソフト路面での走行性能]
試作タイヤをリム(2.15WM)に組み、空気を充填しタイヤの内圧を80kPaに調整した。このタイヤを、試験車両(排気量450ccのモトクロス競技用二輪自動車)の後輪に装着した。前輪には、リム(1.60WM)に組み、内圧を80kPaに調整した、市販のタイヤ(80/100-21)を、装着した。水を多量に含む泥濘地で構成されたソフト路面を含むテストコースにおいてこの試験車両を走行させて、プロ相当の技量を有するテストライダーにトラクション性能を評価(官能評価)させた。その結果が、指数で、下記の表1及び表2に示されている。数値が大きいほどタイヤは性能に優れる。
[ハード路面での走行性能]
試作タイヤをリム(2.15WM)に組み、空気を充填しタイヤの内圧を80kPaに調整した。このタイヤを、試験車両(排気量450ccのモトクロス競技用二輪自動車)の後輪に装着した。前輪には、リム(1.60WM)に組み、内圧を80kPaに調整した、市販のタイヤ(80/100-21)を、装着した。押し固められた砂及び岩盤で構成されたハード路面を含むテストコースにおいてこの試験車両を走行させて、プロ相当の技量を有するテストライダーにトラクション性能及び耐横滑り性能を評価(官能評価)させた。その結果が、指数で、下記の表1及び表2に示されている。数値が大きいほどタイヤは性能に優れる。
Figure 2022046084000002
Figure 2022046084000003
表1及び表2に示されるように、実施例では、ソフト路面でのトラクション性能の維持を図りながら、ハード路面でのトラクション性能、及び耐横滑り性能の向上が達成されている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された、ソフト路面でのトラクション性能の維持を図りながら、ハード路面でのトラクション性能、及び耐横滑り性能の向上を達成する技術は種々のタイヤにも適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
18・・・トレッド面
22c、22m、22s・・・ブロック
32、32c、32m・・・頂面
36・・・ランド面
38・・・シー面
46c、46m・・・フロントエッジ
50c、50mu・・・サイドエッジ
54c・・・傾斜エッジ
58、58c、58ca、58cb、58cc、58cd、58m、58ma、58mb、58mc、58md・・・エッジ成分

Claims (5)

  1. 外周面を構成するトレッド面を有し、回転方向が指定されたトレッドを備え、
    前記トレッドが、赤道面上に位置するクラウンブロックと、軸方向において前記クラウンブロックの外側に位置するミドルブロックとを含む、複数のブロックを備え、
    複数の前記ブロックがそれぞれ、前記トレッド面の一部をなす頂面を備え、
    前記クラウンブロック及びミドルブロックのそれぞれが、軸方向に長く回転方向に短い横長形状を有し、
    前記クラウンブロックの頂面が回転方向において先着側に位置するクラウンフロントエッジを備え、
    前記クラウンフロントエッジが回転方向においてその両端よりも後着側に位置する底を有し、前記クラウンフロントエッジのうち、前記底と前記端とを繋ぐ部分が、前記底から前記端に向かって延び、回転方向において先着側に傾斜する、傾斜エッジを構成し、
    前記ミドルブロックの頂面が回転方向において先着側に位置するミドルフロントエッジを備え、
    前記ミドルフロントエッジの内端が回転方向においてその外端よりも後着側に位置し、前記ミドルフロントエッジが内端から外端に向かって延び、回転方向において先着側に傾斜し、
    前記クラウンフロントエッジの傾斜エッジと、前記ミドルフロントエッジとが、少なくとも3つのエッジ成分で構成される、
    二輪自動車用タイヤ。
  2. 前記少なくとも3つのエッジ成分に、傾斜角の差の絶対値が10°以下であるエッジ成分の組み合わせが少なくとも1つ構成される、
    請求項1に記載の二輪自動車用タイヤ。
  3. 前記エッジ成分の組み合わせを構成するエッジ成分の傾斜角が、10°以上45°以下である、
    請求項2に記載の二輪自動車用タイヤ。
  4. 前記少なくとも3つのエッジ成分が、傾斜角が45°よりも大きく90°以下である、急傾斜成分を含む、
    請求項2又は3に記載の二輪自動車用タイヤ。
  5. 前記ブロックの頂面がランド面を備え、
    前記トレッド面において、前記ランド面の総面積の、前記ランド面以外の部分の総面積に対する比で表されるランド/シー比が、13%以上60%以下である、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の二輪自動車用タイヤ。
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