JP2022044731A - サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリントヘッドの製造方法 - Google Patents

サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリントヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 印刷の高精細化を図ることが可能なサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリントヘッドの製造方法を提供すること。【解決手段】 基板1と、電極層3と、主走査方向xに配列された複数の発熱部41を含む抵抗体層4と、を備えるサーマルプリントヘッドA1であって、電極層3は、抵抗体層4と基板1との間に介在する第1層3aと、抵抗体層4から離間し且つ第1層3aに導通する第2層3bと、を有し、第1層3aは、第1金属およびガラスを含み、第2層3bは、第2金属およびガラスを含み且つ第1層3aを覆う下層被覆部311bを有する下層31bと、第2金属およびガラスを含み且つ第1層3aと接しないとともに下層31bを覆う上層被覆部321bを有する上層32bと、を含み、下層31bは、上層32bよりもガラスの含有率が小である。【選択図】 図25

Description

本開示は、サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリントヘッドの製造方法に関する。
特許文献1には、従来のサーマルプリントヘッドの一例が開示されている。同文献に開示されたサーマルプリントヘッドは、基板、グレーズ層、電極層、抵抗体層および保護層を備えている。基板は、絶縁材料からなる板状の部材である。グレーズ層は、基板の表面に形成されており、たとえばガラスからなる。電極層は、グレーズ層上に形成されており、抵抗体層に選択的に電流を流すための電流経路を構成している。電極層は、共通電極および複数の個別電極を有している。共通電極と個別電極とは、電気的に対極となる。抵抗体層のうち共通電極の一部と個別電極とによって主走査方向に挟まれた部位が発熱部となる。保護層は、電極層を保護するためのものであり、たとえばガラスからなる。
サーマルプリントヘッドは、使用状態において、所定箇所に電圧が印加され、これにより発熱する。この際の電位差および熱等は、たとえば、電極層や抵抗体層を劣化させる一因となりうる。
特開平10-16268号公報
本開示は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、電極層および抵抗体層の劣化を抑制することが可能なサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリントヘッドの製造方法を提供することをその課題の1つとする。
本開示は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、印刷の高精細化が可能なサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリントヘッドの製造方法を提供することをその課題の1つとする。
本開示の第1の側面によって提供されるサーマルプリントヘッドは、基板と、電極層と、主走査方向に配列された複数の発熱部を含む抵抗体層と、を備えるサーマルプリントヘッドであって、前記電極層は、前記抵抗体層と前記基板との間に介在する第1層と、前記抵抗体層から離間し且つ前記第1層上に形成された被覆部を有する第2層と、を有し、前記第1層に含まれる第1金属は、前記第2層に含まれる第2金属よりも前記抵抗体層への拡散度合いが小である。
本開示の第2の側面によって提供されるサーマルプリントヘッドの製造方法は、基板にグレーズ層を形成する工程と、前記グレーズ層上に第1金属を含む第1金属膜を形成する工程と、前記第1金属膜をパターニングすることにより、第1層を形成する工程と、前記第1層の少なくとも一部を覆う、第2金属を含む第2金属膜を形成する工程と、前記第2金属膜をパターニングすることにより第2層を形成する工程と、前記第1層の一部を覆い且つ前記第2層から離間する抵抗体層を形成する工程と、を備え、前記第1金属は、前記第2金属よりも前記抵抗体層への拡散度合いが小である。
本開示の第3の側面によって提供されるサーマルプリントヘッドは、基板と、電極層と、主走査方向に配列された複数の発熱部を含む抵抗体層と、を備えるサーマルプリントヘッドであって、前記電極層は、前記抵抗体層と前記基板との間に介在する第1層と、前記抵抗体層から離間し且つ前記第1層に導通する第2層と、を有し、前記第1層は、第1金属およびガラスを含み、前記第2層は、第2金属およびガラスを含み且つ前記第1層を覆う下層被覆部を有する下層と、前記第2金属およびガラスを含み且つ前記第1層と接しないとともに前記下層を覆う上層被覆部を有する上層と、を含み、前記下層は、前記上層よりもガラスの含有率が小である。
本開示の第4の側面によって提供されるサーマルプリントヘッドの製造方法は、基板にグレーズ層を形成する工程と、前記グレーズ層上に第1金属を含む第1金属膜を形成する工程と、前記第1金属膜をパターニングすることにより、第1層を形成する工程と、前記第1層の少なくとも一部を覆う、第2金属を含む下層金属膜を形成する工程と、前記下層金属膜の少なくとも一部を覆い且つ前記第1金属膜に接しない、前記第2金属を含む上層金属膜を形成する工程と、前記下層金属膜および前記上層金属膜をパターニングすることにより第2層を形成する工程と、前記第1層の一部を覆い且つ前記第2層から離間する抵抗体層を形成する工程と、を備え、前記下層金属膜を形成する工程においては、前記第2金属と有機化合物とを含むレジネート第2金属ペーストを印刷により塗布する工程と、当該レジネート第2金属ペーストを焼成する工程とを含み、前記上層金属膜を形成する工程においては、前記第2金属とガラスフリットとを含むガラスフリット第2金属ペーストを印刷により塗布する工程と、当該ガラスフリット第2金属ペーストを焼成する工程とを含む。
本開示のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本開示の第1実施形態に基づくサーマルプリントヘッドを示す平面図である。 図1のII-II線に沿う断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドを示す要部拡大平面図である。 図1のサーマルプリントヘッドを示す要部拡大平面図である。 図4のV-V線に沿う要部拡大断面図である。 図4のVI-VI線に沿う要部拡大断面図である。 図4のVII-VII線に沿う要部拡大断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドを示す要部拡大平面図である。 図8のIX-IX線に沿う要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例を示す要部拡大平面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例を示す要部拡大平面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例を示す要部拡大平面図である。 図12のXIII-XIII線に沿う要部拡大断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例を示す要部拡大断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例を示す要部拡大平面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの変形例を示す要部拡大断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの変形例を示す要部拡大断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの実施例を示す要部拡大平面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの実施例を示す要部拡大断面図である。 本開示の第2実施形態に基づくサーマルプリントヘッドを示す要部拡大断面図である。 本開示の第3実施形態に基づくサーマルプリントヘッドを示す平面図である。 図21のXXII-XXII線に沿う断面図である。 図21のサーマルプリントヘッドを示す要部拡大平面図である。 図21のサーマルプリントヘッドを示す要部拡大平面図である。 図24のXXV-XXV線に沿う要部拡大断面図である。 図21のサーマルプリントヘッドを示す要部拡大平面図である。 図26のXXVII-XXVII線に沿う要部断面図である。 図21のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例を示す要部拡大平面図である。 図21のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例を示す要部拡大平面図である。 図21のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例を示す要部拡大平面図である。 図21のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例を示す要部拡大平面図である。 図31のXXXII-XXXII線に沿う要部拡大断面図である。 図21のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例を示す要部拡大断面図である。 図33のXXXIV-XXXIV線に沿う要部拡大断面図である。 図21のサーマルプリントヘッドの一具体例を示す要部拡大平面図である。 本開示の第4実施形態に基づくサーマルプリントヘッドを示す要部拡大断面図である。 本開示の第5実施形態に基づくサーマルプリントヘッドを示す要部拡大断面図である。
以下、本開示の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
図1~図9は、本開示に係るサーマルプリントヘッドの一例を示している。本実施形態のサーマルプリントヘッドA1は、基板1、グレーズ層2、電極層3、抵抗体層4、保護層55、駆動IC71、封止樹脂72、コネクタ73、配線基板74および放熱部材75を備えている。サーマルプリントヘッドA1は、たとえばバーコードシートやレシートを作成するために感熱紙に対する印刷を施すプリンタに組み込まれるものである。なお、理解の便宜上、図1、図3、図4および図8においては、保護層55を省略している。これらの図においては、主走査方向をx方向、副走査方向をy方向、基板1の厚さ方向をz方向としている。
図1は、サーマルプリントヘッドA1を示す平面図である。図2は、図1のII-II線に沿う断面図である。図3は、サーマルプリントヘッドA1を示す要部拡大平面図である。図4は、サーマルプリントヘッドA1を示す要部拡大平面図である。図5は、図4のV-V線に沿う要部拡大断面図である。図6は、図4のVI-VI線に沿う要部拡大断面図である。図7は、図4のVII-VII線に沿う要部拡大断面図である。図8は、サーマルプリントヘッドA1を示す要部拡大平面図である。図9は、図8のIX-IX線に沿う要部断面図である。
基板1は、たとえばAiN、Al23などのセラミックからなり、たとえばその厚さが0.6~1.0mm程度とされている。図1に示すように、基板1は、主走査方向xに長く延びる長矩形状とされている。基板1に加えて、たとえばガラスエポキシ樹脂からなる基材層とCuなどからなる配線層とが積層された配線基板74を有する構造としてもよい。基板1の下面には、たとえばAlなどの金属からなる放熱部材75が設けられている。配線基板74を有する構成においては、たとえば放熱部材75上に基板1および配線基板74が隣接して配置され、基板1上の電極層3と配線基板74の配線(またはこの配線に接続されたIC)とが、たとえばワイヤボンディングなどにより接続される。さらに、配線基板74に、図1に示すコネクタ73を設けてもよい。
グレーズ層2は、基板1上に形成されており、たとえば非晶質ガラスなどのガラス材料からなる。このガラス材料の軟化点は、たとえば800~850℃である。グレーズ層2は、ガラスペーストを厚膜印刷したのちに、これを焼成することにより形成されている。本実施形態においては、基板1の図中上面すべてがグレーズ層2によって覆われている。
電極層3は、抵抗体層4に通電するための経路を構成するためのものであり、導電性材料によって形成されている。電極層3は、第1層3aおよび第2層3bを有する。さらに、本実施形態においては、図8および図9に示すように、電極層3は、第3層3cをさらに有する。
第1層3aは、グレーズ層2上に形成されており、たとえば添加元素としてロジウム、バナジウム、ビスマス、シリコンなどが添加されたレジネートAuからなる。本実施形態においては、第1層3aの主成分は、Auであり、Auが第1金属の一例に相当する。第1層3aは、レジネートAuのペーストを厚膜印刷したのちに、これを焼成することにより形成されている。第1層3aは、複数のAu層を積層させることによって構成してもよい。第1層3aの厚さは、たとえば0.6~1.2μm程度である。
第2層3bは、一部が第1層3a上に形成されており、他の部分がグレーズ層2上に形成されている。また、第2層3bは、抵抗体層4から離間している。第2層3bは、たとえば有機Ag化合物を含むペーストあるいはAg粒子、ガラスフリット、Pd、および樹脂を含むペーストを印刷および焼成することによって形成されている。本実施形態においては、第2層3bの主成分はAgであり、Agが第2金属の一例に相当する。そして、第1金属としてのAuは、第2金属としてのAgよりも後述する抵抗体層4への拡散度合いが小である。また、第2層3bは、Pd等の添加元素を含んでいてもよい。また、第2層3bは、ガラスを含んでいてもよい。第2層3bの厚さは、たとえば2μm~10μmである。
第3層3cは、第2層3b上に積層されている。本実施形態においては、第3層3cは、第2層3bと同じ組成成分であり、主成分としてAgを含む。Agは、第3金属の一例に相当する。第3層3cの厚さは特に限定されず、本実施形態においては、第2層3bと同じとされている。
図3に示すように、電極層3は、共通電極33および複数の個別電極36を有している。
共通電極33は、複数の共通電極帯状部34および連結部35を有している。連結部35は、基板1の副走査方向y下流側端寄りに配置されており、主走査方向xに延びる帯状である。複数の共通電極帯状部34は、各々が連結部35から副走査方向yに延びており、主走査方向xに等ピッチで配列されている。また、本実施形態においては、連結部35には、Ag層351が積層されている。Ag層351は、連結部35の抵抗値を低減させるためのものである。
複数の個別電極36は、抵抗体層4に対して部分的に通電するためのものであり、共通電極33に対して逆極性となる部位である。個別電極36は、抵抗体層4から駆動IC71に向かって延びている。複数の個別電極36は、主走査方向xに配列されており、各々が個別電極帯状部38、連結部37およびボンディング部39を有している。
各個別電極帯状部38は、副走査方向yに延びた帯状部分であり、共通電極33の隣り合う2つの共通電極帯状部34の間に位置している。個別電極36の個別電極帯状部38と共通電極33の共通電極帯状部34とは、幅がたとえば25μm以下とされており、隣り合う個別電極36の個別電極帯状部38と共通電極33の共通電極帯状部34との間隔はたとえば40μm以下となっている。
連結部37は、個別電極帯状部38から駆動IC71に向かって延びる部分であり、そのほとんどが副走査方向yに沿った部位および副走査方向yに対して傾斜した部位を有している。連結部37のほとんどの部位は、その幅がたとえば20μm以下とされており、隣り合う連結部37どうしの間隔はたとえば20μm以下となっている。
ボンディング部39は、個別電極36の副走査方向y端部に形成されており、個別電極36と駆動IC71とを接続するためのワイヤ61がボンディングされている。隣り合う個別電極36のボンディング部39どうしは、副走査方向yに互い違いに配置されている。これにより、ボンディング部39は、連結部37のほとんどの部位よりも幅が大きいにも関わらず、たがいに干渉することが回避されている。
連結部37のうち隣り合うボンディング部39に挟まれた部位は、個別電極36において最も幅が小さく、その幅がたとえば10μm以下である。また、連結部37と隣のボンディング部39との間隔もたとえば10μm以下となっている。このように、共通電極33および複数の個別電極36は、線幅および配線間隔が小さい微細パターンとなっている。
図4および図5に示すように、共通電極33の複数の共通電極帯状部34および複数の個別電極36の個別電極帯状部38は、第1層3aのみによって構成されている。図4、図5、および図6に示すように、第2層3bは、被覆部31bおよび沈降部32bを有する。被覆部31bは、第2層3bのうち第1層3aを覆う部分である。沈降部32bは、第2層3bのうちグレーズ層2上に直接形成された部分であり、少なくともその一部がグレーズ層2に沈降している。
図4、図5および図7に示すように、本実施形態においては、複数の個別電極36の連結部37の大部分が沈降部32bのみによって構成されている。なお、本実施形態においては、第1層3aは、グレーズ層2に対してほとんど沈降していない。これにより、被覆部31bは、グレーズ層2に対して沈降していない。図4および図5に示すように、第2層3bは、第1層3aの端縁31aを覆っている。
図8および図9に示すように、本実施形態においては、ボンディング部39は、第2層3bおよび第3層3cによって構成されている。図9に示すように、ボンディング部39を構成する第2層3bは、沈降部32bであり、少なくともその一部がグレーズ層2に対して沈降している。一方、第3層3cは、第2層3b上に形成されており、少なくともその一部がグレーズ層2から露出しており、本実施形態においては、そのほとんどがグレーズ層2に対して沈降していない。
抵抗体層4は、電極層3を構成する材料よりも抵抗率が大であるたとえば酸化ルテニウムなどからなり、主走査方向xに延びる帯状に形成されている。抵抗体層4は、共通電極33の複数の共通電極帯状部34と複数の個別電極36の個別電極帯状部38とに交差している。さらに、抵抗体層4は、共通電極33の複数の共通電極帯状部34と複数の個別電極36の個別電極帯状部38に対して基板1とは反対側に積層されている。すなわち、抵抗体層4は、電極層3の第1層3aのみに接している。抵抗体層4のうち各共通電極帯状部34と各個別電極帯状部38とに挟まれた部位が、電極層3によって部分的に通電されることにより発熱する発熱部41とされている。発熱部41の発熱によって印字ドットが形成される。抵抗体層4の厚さは、たとえば4μm~6μmである。
保護層55は、電極層3および抵抗体層4を保護するためのものである。保護層55は、たとえば非晶質ガラスからなる。ただし、保護層55は、複数の個別電極36のボンディング部39を含む領域を露出させている。
駆動IC71は、複数の個別電極36を選択的に通電させることにより、抵抗体層4を部分的に発熱させる機能を果たす。駆動IC71には、複数のパッドが設けられている。駆動IC71のパッドと複数の個別電極36とは、それぞれにボンディングされた複数のワイヤ61を介して接続されている。ワイヤ61は、Auからなる。図1および図2に示すように、駆動IC71およびワイヤ61は、封止樹脂72によって覆われている。封止樹脂72は、たとえば黒色の軟質樹脂からなる。また、駆動IC71とコネクタ73とは、図示しない信号線によって接続されている。
次に、サーマルプリントヘッドA1の製造方法の一例について、図10~図15を参照しつつ以下に説明する。
まず、図10に示すように、たとえばAiNからなる基板1を用意する。次いで、基板1上にガラスペーストを厚膜印刷した後に、これを焼成することにより、グレーズ層2を形成する。次いで、レジネートAuのペーストを厚膜印刷した後に、これを焼成することにより、第1金属膜30aを形成する。図示された例においては、第1金属膜30aの形成領域は、副走査方向yにおいて限定された領域である。第1金属膜30aは、主走査方向xに延びる端縁301aを有する。
次いで、第1金属膜30aに対してたとえばエッチング等を用いたパターニングを施すことにより、図11に示す第1層3aを形成する。第1層3aは、複数の共通電極帯状部34、複数の個別電極帯状部38、連結部35等になる部位を有している。また、第1層3aは、端縁31aを有する。端縁31aは、第1金属膜30aの端縁301aの一部が残存した部位である。すなわち、端縁31aは、第1金属膜30aをパターニングするためのエッチング等によって形成されたものではない。
次いで、図12および図13に示すように、第2金属膜30bを形成する。第2金属膜30bの形成は、所定領域に上述したAgを含むペーストを厚膜印刷した後に、これを焼成することにより行う。図示された例においては、第2金属膜30bは、第1層3aの端縁31aを覆うように形成されている。また、第2金属膜30bと同じ手法によって、第1層3aの連結部35上に金属膜35bを第2金属膜30bとともに形成してもよい。図13に示すように、第2金属膜30bは、グレーズ層2に対して顕著な沈降は示していない。また、図14に示すように、第2金属膜30bを形成するためのAgを含むペーストの厚膜印刷に引き続き、第3金属膜30cを形成するためのAgペーストを厚膜印刷してもよい。これにより、第2金属膜30b上に積層された第3金属膜30cが得られる。図示された状態においては、第2金属膜30bおよび第3金属膜30cは、グレーズ層2に対して顕著な沈降は示していない。
次いで、第2金属膜30bに対してエッチング等を用いたパターニングを施す。これにより、図15に示す第2層3bが得られ、第1層3a、第2層3bおよび第3層3cからなる電極層3が得られる。第2層3bは、第1層3aを覆う被覆部31bとグレーズ層2に接する沈降部32bを有する。
この後は、たとえば酸化ルテニウムなどの抵抗体を含む抵抗体ペーストを厚膜印刷し、これを焼成することにより、抵抗体層4を形成する。また、たとえばガラスペーストを厚膜印刷し、これを焼成することにより、保護層55を形成する。
なお、第2金属膜30bのパターニングによって第2層3bを形成した後、保護層55を形成するまでの間に、通常の焼成温度(たとえば800℃程度)よりもたとえば50℃程度高い温度で焼成工程を行うことが好ましい。これは、たとえば抵抗体層4の焼成工程を兼ねてもよい。これにより、第2層3bの少なくとも一部が、グレーズ層2に対して沈降し、沈降部32bとなる。一方、上述した組成の第1層3aは、グレーズ層2に対してほとんど沈降しない。
そして、駆動IC71の実装およびワイヤ61のボンディング、基板1および配線基板74の放熱部材75への取り付けなどを行うことにより、サーマルプリントヘッドA1が得られる。
なお、上述した第2層3bの沈降部32bを沈降させ得る焼成工程の条件設定によって沈降部32bの沈降状態が種々に異なりうる。図5、図7および図9に示す沈降状態の他に、図16および図17に示す沈降状態が想定され得る。図16に示す変形例においては、沈降部32bは、グレーズ層2に対してその全てが沈降している。図17に示す変形例においては、第2層3bの一部がグレーズ層2に対して沈降する一方、第2層3bの他の部分がグレーズ層2からz方向上方に露出している。
また、図18および図19は、サーマルプリントヘッドA1の一実施例を示している。図19に示すように、沈降部32bは、図中z方向上面がグレーズ層2のz方向上面とほぼ同じ高さにある。第2層3bは、厚膜印刷および焼成によって形成されているため、沈降部32bのz方向上面は、ある程度の応答を有する性状である。このため、図18に示すように、沈降部32bの一部が離散的にグレーズ層2から露出する。同図において、ハッチングによって表されている複数の離散部分が、グレーズ層2から露出した沈降部32bが保護層55を透して視認された部位である。
次に、サーマルプリントヘッドA1およびサーマルプリントヘッドA1の製造方法の作用について説明する。
本実施形態によれば、図4および図5に示すように、抵抗体層4は、電極層3の第1層3aに接しており、第2層3bには接していない。第1層3aに含まれる第1金属は、第2層3bに含まれる第2金属よりも抵抗体層4への拡散度合いが小さい。このため、サーマルプリントヘッドA1の使用において、電極層3および抵抗体層4に電位差や温度が生じた場合に、電極層3を構成する成分が抵抗体層4に拡散することを防止することが可能である。したがって、電極層3および抵抗体層4の劣化を抑制することができる。
特に、抵抗体層4が酸化ルテニウムからなる場合に、Agの拡散度合いが比較的大きくなり、Auの拡散度合いは相対的に小さく抑えることが可能である。また、第2層3bの主成分としてAgを用いることによって、Auの使用量を削減可能であり、サーマルプリントヘッドA1の製造コストを低減することができる。
第2層3bの沈降部32bがグレーズ層2に沈降していることにより、沈降部32bをグレーズ層2によって保護することができる。第2層3bは、保護層55によって覆われているものの、保護層55は、グレーズ層2と比べて気泡等の含有割合が一般的に高い。この点、焼成条件等に起因して、気泡等が少ない相対的に緻密な層として仕上げやすいグレーズ層2によって沈降部32bを覆う構成は、第2層3bの保護に好ましい。グレーズ層2がガラスからなることにより、サーマルプリントヘッドA1の製造工程において沈降部32bを意図的にグレーズ層2に沈降させることができる。
発明者の試験によれば、第2層3bがガラスを含む場合、沈降部32bがグレーズ層2に沈降しやすい傾向が確認された。一方、第1層3aがガラスを含まない場合、第1層3aをグレーズ層2に対して沈降させないことが可能であるという知見が得られた。第2層3bの沈降は第2層3bの保護に好ましい。一方、第1層3aの沈降を回避することは、第1層3aと抵抗体層4とを確実に導通させるのに好ましい。
ボンディング部39を第2層3bおよび第3層3cによって構成することにより、沈降部32bがグレーズ層2に対して顕著に沈降する場合であっても、第3層3cをグレーズ層2から確実に露出させることができる。これにより、ボンディング部39へのワイヤ61のボンディングを行うことができる。また、ボンディング部39の厚さは、第2層3bの厚さと第3層3cの厚さとを合計した厚さとなっている。ワイヤ61のボンディングにおいては、圧力や振動がボンディング部39に負荷される。ボンディング部39が相対的に厚いことにより、このような外的負荷によってボンディング部39が損傷することを回避することができる。
本実施形態においては、サーマルプリントヘッドA1の製造方法において、図10および図11に示すように第1金属膜30aの端縁301aを、第1層3aの端縁31aとして残存させる。そして、この端縁31aを覆うように第2層3bを形成する。第1金属膜30aをエッチング等によってパターニングする場合、このパターニングによって第1金属膜30aが除去された領域には、第1金属膜30aの僅かな残存やエッチングの溶液の付着等が不可避的に生じる。このような残存や付着が生じた領域は、第2層3bの形成において、局所的に第2層3bが剥離するという事態を引き起こしうることが、発明者らの試験によって判明した。本実施形態においては、第2層3bが覆う端縁31aは、第1金属膜30aを形成するための厚膜印刷の際に形成された端縁であり、エッチング等のパターニングによって生じた端縁ではない。このため、第2層3bの形成において、端縁31aに隣接する沈降部32bの部分が、グレーズ層2から不等に剥離してしまうことを防止することができる。これは、電極層3の断線回避に好ましい。
図20は、本開示の他の実施形態を示している。なお、同図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
図20に示す本開示の第2実施形態に基づくサーマルプリントヘッドA2は、グレーズ層2の構成が上述した実施形態と異なっている。本実施形態においては、グレーズ層2は、蓄熱部22および補助部23を有する。
蓄熱部22は、主走査方向xに延びる帯状であり、図中上方に若干膨出した断面円弧形状である。抵抗体層4は、蓄熱部22上に形成されている。蓄熱部22は、抵抗体層4の発熱部41から発せられた熱が、基板1へと過度に伝達されることを抑制するためのものである。また、共通電極33の複数の共通電極帯状部34および複数の個別電極36の個別電極帯状部38は、蓄熱部22上に形成されている。
補助部23は、基板1のうち蓄熱部22から露出した部分を覆うように形成されている。蓄熱部22は、相対的に粗面である基板1の表面を覆うことにより、電極層3を形成するのに適した平滑面を構成するためのものである。
蓄熱部22および補助部23は、たとえばガラスからなる。かかるガラスの具体的選定は、蓄熱部22の蓄熱機能および補助部23の平滑機能を十分に発揮させることを鑑みてなされる。なお、補助部23の材料として、蓄熱部22の材料となるガラスペーストよりも低粘度のガラスペーストを用いることが好ましい。
このような実施形態によっても電極層3および抵抗体層4の劣化を抑制することができる。
第1~第2実施形態は、以下の付記を含む。
[付記1]
基板と、
電極層と、
主走査方向に配列された複数の発熱部を含む抵抗体層と、を備えるサーマルプリントヘッドであって、
前記電極層は、前記抵抗体層と前記基板との間に介在する第1層と、前記抵抗体層から離間し且つ前記第1層上に形成された被覆部を有する第2層と、を有し、
前記第1層に含まれる第1金属は、前記第2層に含まれる第2金属よりも前記抵抗体層への拡散度合いが小である、サーマルプリントヘッド。
[付記2]
前記基板に形成されたグレーズ層を備える、付記1に記載のサーマルプリントヘッド。[付記3]
前記第2層は、少なくともその一部が前記グレーズ層に沈降している沈降部を有する、付記2に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記4]
前記グレーズ層は、ガラスからなる、付記3に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記5]
前記第2層は、前記第1層の一部を覆う被覆部を有する、付記3または4に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記6]
前記第2層は、前記第1層よりも厚い、付記5に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記7]
前記第1金属は、Auである、付記6に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記8]
前記第2金属は、Agである、付記7に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記9]
前記第2層は、ガラスを含む、付記8に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記10]
前記抵抗体層は、酸化ルテニウムを含む、付記7ないし9のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記11]
前記基板は、セラミックスからなる、付記7ないし10のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記12]
前記基板は、AlNからなる、付記11に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記13]
前記電極層は、主走査方向に延びる連結部およびこの連結部から副走査方向に延びる複数の共通電極帯状部を有する共通電極と、各々が副走査方向に延びており、かつ主走査方向において隣り合う前記共通電極帯状部どうしの間に位置する個別電極帯状部を各々が有する複数の個別電極と、を有している、付記5ないし12のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記14]
前記抵抗体層は、前記複数の共通電極帯状部および前記複数の個別電極帯状部と交差している、付記13に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記15]
前記複数の共通電極帯状部および前記複数の個別電極帯状部は、前記基板と前記抵抗体層との間に介在している、付記14に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記16]
前記複数の共通電極帯状部および前記複数の個別電極帯状部は、前記第1層によって構成されている、付記15に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記17]
前記抵抗体層は、主走査方向に長く延びる帯状である、付記16に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記18]
前記個別電極は、副走査方向において前記個別電極帯状部と反対側に位置し、ワイヤがボンディングされたボンディング部を有する、付記16または17に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記19]
前記電極層は、前記第2層上に積層された、第3金属を含む第3層を有し、
前記ボンディング部は、前記第2層および前記第3層からなる、付記18に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記20]
前記第3層は、前記グレーズ層から露出している、付記19に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記21]
前記第3金属は、前記第2金属と同じである、付記20に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記22]
前記ワイヤは、Auからなる、付記21に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記23]
前記抵抗体層を覆う保護層を備える、付記5ないし22のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記24]
前記保護層は、ガラスからなる、付記23に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記25]
基板にグレーズ層を形成する工程と、
前記グレーズ層上に第1金属を含む第1金属膜を形成する工程と、
前記第1金属膜をパターニングすることにより、第1層を形成する工程と、
前記第1層の少なくとも一部を覆う、第2金属を含む第2金属膜を形成する工程と、
前記第2金属膜をパターニングすることにより第2層を形成する工程と、
前記第1層の一部を覆い且つ前記第2層から離間する抵抗体層を形成する工程と、
を備え、
前記第1金属は、前記第2金属よりも前記抵抗体層への拡散度合いが小である、サーマルプリントヘッドの製造方法。
[付記26]
前記第1金属膜を形成する工程は、前記第1金属を含む第1ペーストを印刷する工程と、当該第1ペーストを焼成する工程と、を含む、付記25に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
[付記27]
前記第2金属膜を形成する工程は、前記第2金属を含む第2ペーストを印刷する工程と、当該第2ペーストを焼成する工程と、を含む、付記26に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
[付記28]
前記第1層を形成する工程においては、前記第1金属膜の端縁の一部を前記第1層の端縁として残存させ、
前記第2金属膜を形成する工程においては、前記第2金属膜によって前記第1層の前記端縁を覆う、付記27に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
[付記29]
前記グレーズ層は、ガラスからなる、付記25ないし28のいずれかに記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
[付記30]
前記第1金属は、Auである、付記29に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。[付記31]
前記第2金属は、Agである、付記30に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。[付記32]
前記第2層は、ガラスを含む、付記31に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。[付記33]
前記抵抗体層は、酸化ルテニウムを含む、付記29ないし32のいずれかに記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
図21~図27は、本開示に係るサーマルプリントヘッドの一例を示している。本実施形態のサーマルプリントヘッドA1は、基板1、グレーズ層2、電極層3、抵抗体層4、保護層55、駆動IC71、封止樹脂72、コネクタ73、配線基板74および放熱部材75を備えている。サーマルプリントヘッドA1は、たとえばバーコードシートやレシートを作成するために感熱紙に対する印刷を施すプリンタに組み込まれるものである。なお、理解の便宜上、図21、図23、図24および図26においては、保護層55を省略している。これらの図においては、主走査方向をx方向、副走査方向をy方向、基板1の厚さ方向をz方向としている。
図21は、サーマルプリントヘッドA1を示す平面図である。図22は、図21のXXII-XXII線に沿う断面図である。図23は、サーマルプリントヘッドA1を示す要部拡大平面図である。図24は、サーマルプリントヘッドA1を示す要部拡大平面図である。図25は、図24のXXV-XXV線に沿う要部拡大断面図である。図26は、サーマルプリントヘッドA1を示す要部拡大平面図である。図27は、図26のXXVII-XXVII線に沿う要部断面図である。
基板1は、たとえばAlN、Al23などのセラミックからなり、たとえばその厚さが0.6~1.0mm程度とされている。図21に示すように、基板1は、主走査方向xに長く延びる長矩形状とされている。図22に示すように、基板1に加えて、たとえばガラスエポキシ樹脂からなる基材層とCuなどからなる配線層とが積層された配線基板74を有する構造としてもよい。基板1の下面には、たとえばAlなどの金属からなる放熱部材75が設けられている。配線基板74を有する構成においては、たとえば放熱部材75上に基板1および配線基板74が隣接して配置され、基板1上の電極層3と配線基板74の配線(またはこの配線に接続されたIC)とが、たとえばワイヤボンディングなどにより接続される。さらに、配線基板74に、図21に示すコネクタ73を設けてもよい。
グレーズ層2は、基板1上に形成されており、たとえば非晶質ガラスなどのガラス材料からなる。このガラス材料の軟化点は、たとえば800~850℃である。グレーズ層2は、ガラスペーストを厚膜印刷したのちに、これを焼成することにより形成されている。本実施形態においては、基板1の図中上面すべてがグレーズ層2によって覆われている。
電極層3は、抵抗体層4に通電するための経路を構成するためのものであり、導電性材料によって形成されている。電極層3は、第1層3aおよび第2層3bを有する。さらに、本実施形態においては、図26および図27に示すように、電極層3は、第3層3cをさらに有する。
第1層3aは、グレーズ層2上に形成されており、たとえば添加元素としてロジウム、バナジウム、ビスマス、シリコンなどが添加されたAuまたはPtからなる。本実施形態においては、第1層3aの主成分は、Auであり、Auが第1金属の一例に相当する。第1層3aは、有機化合物を含むレジネートAuのペーストを厚膜印刷したのちに、これを焼成することにより形成されている。このような第1層3aは、焼成過程を経ることにより、ガラスを含む。当該ガラスは、比較的粒径が小であり、たとえば平均粒径が0.01μm~0,1μmである。第1層3aにおけるガラスの含有率は、たとえば5重量%~10重量%である。第1層3aは、複数のAu層を積層させることによって構成してもよい。第1層3aの厚さは、たとえば0.4~1.0μm程度である。
また、第1層3aの副走査方向y上流側端である端縁31aは、後述する製造方法に起因して、図25に示すよう若干厚さが厚い部位となっている。
第2層3bは、一部が第1層3a上に形成されており、他の部分がグレーズ層2上に形成されている。また、第2層3bは、抵抗体層4から離間している。第2層3bは、下層31bおよび上層32bを有する。
下層31bは、第2金属としてのAg,Cu,Alの少なくともいずれかとガラスを含む。本実施形態においては、第2金属としてAgが選択された場合を例に説明する。また、本実施形態においては、下層31bには、第2金属としてのAgとの重量比で0.01%~0.3%程度のAuが添加されている。下層31bは、有機化合物を含むレジネートAgのペーストを厚膜印刷したのちに、これを焼成することにより形成されている。このような下層31bにおける第2金属としてのAgは、平均粒径がたとえば0.01μm~0.1μmである。また、下層31bは、焼成過程を経ることにより、ガラスを含む。当該ガラスは、比較的粒径が小であり、たとえば平均粒径が0.01μm~0.1μmである。下層31bにおけるガラスの含有率は、たとえば5重量%~10重量%である。下層31bの厚さは、たとえば0.8μm~1.2μmであり、通常は第1層3aよりも厚い。
上層32bは、第2金属としてのAg,Cu,Alの少なくともいずれかとガラスを含む。本実施形態においては、第2金属としてAgが選択された場合を例に説明する。上層32bは、Agとガラスフリットとを含むガラスフリットAgペーストを厚膜印刷したのちに、これを焼成することにより形成されている。このような上層32bにおける第2金属としてのAgは、平均粒径がたとえば0.5μm~3μmであり、下層31bにおける粒径よりも大である。また、上層32bは、ガラスフリットを含む。また、上層32bは、Pd等の添加元素を含んでいてもよい。上層32bの厚さは、たとえば2μm~5μmであり、通常は下層31bおよび第1層3aよりも厚い。
上層32bのガラスフリットは、第1層3aや下層31bのガラスよりも比較的粒径が大であり、たとえば平均粒径が0.3μm~1.0μmである。第1層3aおよび下層31bのガラスの含有率は、上層32bのガラスの含有率よりも小であり、たとえば1重量%~5重量%である。また、下層31bの第2金属としてのAgの粒径は、上層32bの第2金属としてのAgの粒径よりも小である。さらに、第1金属としてのAuは、第2金属としてのAgよりも後述する抵抗体層4への拡散度合いが小である。
第3層3cは、第2層3bの上層32b上に積層されている。本実施形態においては、第3層3cは、上層32bと同じ組成成分であり、主成分としてAgを含む。第3層3cの厚さは特に限定されず、本実施形態においては、上層32bと同じとされている。
図23に示すように、電極層3は、共通電極33および複数の個別電極36を有している。
共通電極33は、複数の共通電極帯状部34および共通電極連結部35を有している。共通電極連結部35は、基板1の副走査方向y下流側端寄りに配置されており、主走査方向xに延びる帯状である。複数の共通電極帯状部34は、各々が共通電極連結部35から副走査方向yに延びており、主走査方向xに等ピッチで配列されている。また、本実施形態においては、図24に示すように、共通電極連結部35には、Ag層351が積層されている。Ag層351は、共通電極連結部35の抵抗値を低減させるためのものである。
複数の個別電極36は、抵抗体層4に対して部分的に通電するためのものであり、共通電極33に対して逆極性となる部位である。個別電極36は、抵抗体層4から駆動IC71に向かって延びている。複数の個別電極36は、主走査方向xに配列されており、各々が個別電極帯状部38、個別電極連結部37およびボンディング部39を有している。
各個別電極帯状部38は、副走査方向yに延びた帯状部分であり、共通電極33の隣り合う2つの共通電極帯状部34の間に位置している。個別電極36の個別電極帯状部38と共通電極33の共通電極帯状部34とは、幅がたとえば25μm以下とされており、隣り合う個別電極36の個別電極帯状部38と共通電極33の共通電極帯状部34との間隔はたとえば40μm以下となっている。
個別電極連結部37は、個別電極帯状部38から駆動IC71に向かって延びる部分であり、そのほとんどが副走査方向yに沿った部位および副走査方向yに対して傾斜した部位を有している。個別電極連結部37のほとんどの部位は、その幅がたとえば40μm以下とされており、隣り合う個別電極連結部37どうしの間隔はたとえば40μm以下となっている。なお、図示された例においは、個別電極連結部37の幅は、個別電極帯状部38の幅よりも大である。
図26および図27に示すように、ボンディング部39は、個別電極36の副走査方向y端部に形成されており、個別電極36と駆動IC71とを接続するためのワイヤ61がボンディングされている。隣り合う個別電極36のボンディング部39どうしは、副走査方向yに互い違いに配置されている。これにより、ボンディング部39は、個別電極連結部37のほとんどの部位よりも幅が大きいにも関わらず、たがいに干渉することが回避されている。
個別電極連結部37のうち隣り合うボンディング部39に挟まれた部位は、個別電極36において最も幅が小さく、その幅がたとえば10μm以下である。また、個別電極連結部37と隣のボンディング部39との間隔もたとえば10μm以下となっている。このように、共通電極33および複数の個別電極36は、線幅および配線間隔が小さい微細パターンとなっている。
図24および図25に示すように、共通電極33の複数の共通電極帯状部34および複数の個別電極36の個別電極帯状部38は、第1層3aのみによって構成されている。
図24および図25に示すように、下層31bは、下層被覆部311bを有する。下層被覆部311bは、第1層3a上に形成されており、第1層3aを覆っている。また、下層31bは、グレーズ層2上に形成された部位を有している。
上層32bは、上層被覆部321bを有する。上層被覆部321bは、下層31b上に形成されており、下層31bを覆っている。また、上層被覆部321bは、第1層3aには接していない。また、図示された例においては、上層被覆部321bは、下層被覆部311b上に形成されており、下層被覆部311bを覆っている。すなわち、上層被覆部321bは、z方向視において第1層3aと重なっている。
また、本実施形態においては、上層32bは、沈降部322bを有する。沈降部322bは、第2層3bのうちグレーズ層2上に直接形成された部分であり、少なくともその一部がグレーズ層2に沈降している。なお、上層32bは、沈降部322bを有さない構成であってもよい。
図24および図25に示すように、本実施形態においては、複数の個別電極36の個別電極連結部37の大部分が沈降部322bのみによって構成されている。なお、本実施形態においては、第1層3aおよび下層31bは、グレーズ層2に対してほとんど沈降していない。これにより、上層被覆部321bは、グレーズ層2に対して沈降していない。図24および図25に示すように、下層31bおよび上層32bは、第1層3aの端縁31aを覆っている。
図26および図27に示すように、本実施形態においては、ボンディング部39は、第2層3bの上層32bおよび第3層3cによって構成されている。図27に示すように、ボンディング部39を構成する上層32bは、沈降部322bであり、少なくともその一部がグレーズ層2に対して沈降している。一方、第3層3cは、上層32b上に形成されており、少なくともその一部がグレーズ層2から露出しており、本実施形態においては、そのほとんどがグレーズ層2に対して沈降していない。
抵抗体層4は、電極層3を構成する材料よりも抵抗率が大であるたとえば酸化ルテニウムなどからなり、主走査方向xに延びる帯状に形成されている。抵抗体層4は、共通電極33の複数の共通電極帯状部34と複数の個別電極36の個別電極帯状部38とに交差している。さらに、抵抗体層4は、共通電極33の複数の共通電極帯状部34と複数の個別電極36の個別電極帯状部38に対して基板1とは反対側に積層されている。すなわち、抵抗体層4は、電極層3の第1層3aのみに接している。抵抗体層4のうち各共通電極帯状部34と各個別電極帯状部38とに挟まれた部位が、電極層3によって部分的に通電されることにより発熱する発熱部41とされている。発熱部41の発熱によって印字ドットが形成される。抵抗体層4の厚さは、たとえば4μm~6μmである。
保護層55は、電極層3および抵抗体層4を保護するためのものである。保護層55は、たとえば非晶質ガラスからなる。ただし、保護層55は、複数の個別電極36のボンディング部39を含む領域を露出させている。
駆動IC71は、複数の個別電極36を選択的に通電させることにより、抵抗体層4を部分的に発熱させる機能を果たす。駆動IC71には、複数のパッドが設けられている。駆動IC71のパッドと複数の個別電極36とは、それぞれにボンディングされた複数のワイヤ61を介して接続されている。ワイヤ61は、Auからなる。図21および図22に示すように、駆動IC71およびワイヤ61は、封止樹脂72によって覆われている。封止樹脂72は、たとえば黒色の軟質樹脂からなる。また、駆動IC71とコネクタ73とは、図示しない信号線によって接続されている。
次に、サーマルプリントヘッドA1の製造方法の一例について、図28~図34を参照しつつ以下に説明する。
まず、図28に示すように、たとえばAlNからなる基板1を用意する。次いで、基板1上にガラスペーストを厚膜印刷した後に、これを焼成することにより、グレーズ層2を形成する。次いで、レジネートAuのペースト(レジネート第1金属ペーストの一例)を厚膜印刷した後に、これを焼成することにより、第1金属膜30aを形成する。なお、当該厚膜印刷および焼成の工程を、複数回繰り返して行ってもよい。図示された例においては、第1金属膜30aの形成領域は、副走査方向yにおいて限定された領域である。第1金属膜30aは、主走査方向xに延びる端縁301aを有する。
次いで、第1金属膜30aに対してたとえばエッチング等を用いたパターニングを施すことにより、図29に示す第1層3aを形成する。第1層3aは、複数の共通電極帯状部34、複数の個別電極帯状部38、共通電極連結部35等になる部位を有している。また、第1層3aは、端縁31aを有する。端縁31aは、第1金属膜30aの端縁301aの一部が残存した部位である。すなわち、端縁31aは、第1金属膜30aをパターニングするためのエッチング等によって形成されたものではない。
次いで、図30に示すように、下層金属膜310bを形成する。下層金属膜310bの形成は、個別電極連結部37となるべき領域を含む所定領域に上述したAgを含むレジネートAgのペースト(レジネート第2金属ペーストの一例)を厚膜印刷した後に、これを焼成することにより行う。図示された例においては、下層金属膜310bは、第1層3aの端縁31aを覆うように形成されている。
次いで、図31に示すように、上層金属膜320bを形成する。上層金属膜320bの形成は、下層金属膜310bを覆うように上述したAgおよびガラスフリットを含むガラスフリットAgペースト(ガラスフリット第2金属ペースト)を厚膜印刷した後に、これを焼成することにより行う。本実施形態においては、上層金属膜320bは、下層金属膜310bを介して第1層3aと重なる領域に塗布されており、下層金属膜310bのほとんどを覆っている。また、上層金属膜320bと同じ手法によって、第1層3aの共通電極連結部35上に金属膜35bを第2金属膜30bとともに形成してもよい。図32に示すように、上層金属膜320bは、グレーズ層2に対して顕著な沈降は示していない。また、上層金属膜320bを形成するためのAgを含むペーストの厚膜印刷に引き続き、第3層3cを形成するためのAgペーストを厚膜印刷してもよい。
次いで、下層金属膜310bおよび上層金属膜320bに対してエッチング等を用いたパターニングを施す。これにより、図33に示す下層31bおよび上層32bを有する第2層3bが得られ、第1層3a、第2層3bおよび第3層3cからなる電極層3が得られる。
この後は、たとえば酸化ルテニウムなどの抵抗体を含む抵抗体ペーストを厚膜印刷し、これを焼成することにより、抵抗体層4を形成する。また、たとえばガラスペーストを厚膜印刷し、これを焼成することにより、保護層55を形成する。
なお、下層金属膜310bおよび上層金属膜320bのパターニングによって下層31bおよび上層32bを有する第2層3bを形成した後、保護層55を形成するまでの間に、通常の焼成温度(たとえば800℃程度)よりもたとえば50℃程度高い温度で焼成工程を行うことが好ましい。これは、たとえば抵抗体層4の焼成工程を兼ねてもよい。これにより、上層32bの少なくとも一部が、グレーズ層2に対して沈降し、沈降部322bとなる。一方、上述した組成の第1層3aおよび下層31bは、グレーズ層2に対してほとんど沈降しない。なお、当該沈降工程を含まない製造方法であってもよい。
そして、駆動IC71の実装およびワイヤ61のボンディング、基板1および配線基板74の放熱部材75への取り付けなどを行うことにより、サーマルプリントヘッドA1が得られる。
次に、サーマルプリントヘッドA1およびサーマルプリントヘッドA1の製造方法の作用について説明する。
本実施形態によれば、図24および図25に示すように、第1層3aと上層32bとの間には下層31bが介在しており、第1層3aと上層32bとは接していない。図30に示す第1金属膜30aの形成の後に、第1層3aを形成するためのパターニングを施すと、第1層3aから露出するグレーズ層2のうち、第1金属膜30aによって覆われていた部分には、第1金属膜30aに含まれていたガラス成分等が残存する可能性がある。このようなガラス成分が残存したグレーズ層2に、上層金属膜320bを直接形成すると、第2層3bを形成するためのパターニングを施しても、グレーズ層2上に上層金属膜320bの第2金属であるAgが残存してしまうおそれが大きいことが、発明者らの研究により判明した。このようなAgの残存は、隣り合う個別電極帯状部38同士を不当に導通させる要因となりうる。本実施形態においては、第1金属膜30aが形成されていたグレーズ層2上に上層金属膜320bを形成する必要がない。さらに、発明者らの研究によれば、グレーズ層2に上述したガラスの残存があっても、レジネートAgペーストの印刷および焼成によって形成した下層金属膜310bをパターニングによって除去すると、下層金属膜310bはAgの残存等が生じないという知見が得られた。これは、下層金属膜310b上に上層金属膜320bを形成し、下層金属膜310bと上層金属膜320bとをパターニングによって除去した場合であっても同様であった。したがって、サーマルプリントヘッドA1によれば、隣り合う個別電極連結部37同士が不当に導通することを回避可能であり、共通電極33と個別電極36とのピッチをより縮めることが可能である。したがって、サーマルプリントヘッドA1の印刷の高精細化を図ることができる。
また、ガラスフリットAgペーストを用いて形成した上層32bは、レジネートAgペーストを用いて形成した下層31bよりも厚く仕上げやすい。このため、個別電極36のより大きな領域を2第2層3bによって形成すれば、個別電極36の低抵抗化に有利である。
本実施形態においては、抵抗体層4は、第1層3aのみに接しており、第2層3bには接していない。第1層3aに含まれる第1金属としてのAuは、第2層3bに含まれる第2金属としてのAgよりも抵抗体層4への拡散度合いが小さい。このため、サーマルプリントヘッドA1の使用において、電極層3および抵抗体層4に電位差や温度が生じた場合に、電極層3を構成する成分が抵抗体層4に拡散することを防止することが可能である。したがって、電極層3および抵抗体層4の劣化を抑制することができる。
図24および図25に示すように、下層31bの下層被覆部311bは、第1層3a上において上層32bから露出している。この下層被覆部311bの露出部分の存在により、上層32bと第1層3aとが接することをより確実に防止することができる。
本実施形態においては、上層被覆部321bは、下層31bを介してz方向視において第1層3aと重なっている。すなわち、個別電極連結部37のうち第1層3aが含まれない領域において、下層31bのみによって導通経路をなす部位が存在せず、下層31bおよび上層32bの双方によって個別電極連結部37が構成されている。これは、個別電極36の低抵抗化に好ましい。
第2層3bの上層32bの沈降部322bがグレーズ層2に沈降していることにより、沈降部322bをグレーズ層2によって保護することができる。第2層3bは、保護層55によって覆われているものの、保護層55は、グレーズ層2と比べて気泡等の含有割合が一般的に高い。この点、焼成条件等に起因して、気泡等が少ない相対的に緻密な層として仕上げやすいグレーズ層2によって沈降部322bを覆う構成は、第2層3bの保護に好ましい。グレーズ層2がガラスからなることにより、サーマルプリントヘッドA1の製造工程において沈降部322bを意図的にグレーズ層2に沈降させることができる。
ボンディング部39を第2層3bの上層32bおよび第3層3cによって構成することにより、沈降部322bがグレーズ層2に対して顕著に沈降する場合であっても、第3層3cをグレーズ層2から確実に露出させることができる。これにより、ボンディング部39へのワイヤ61のボンディングを行うことができる。また、ボンディング部39の厚さは、上層32bの厚さと第3層3cの厚さとを合計した厚さとなっている。ワイヤ61のボンディングにおいては、圧力や振動がボンディング部39に負荷される。ボンディング部39が相対的に厚いことにより、このような外的負荷によってボンディング部39が損傷することを回避することができる。
図35は、サーマルプリントヘッドA1の個別電極連結部37の具体例を示す要部拡大平面図であり、第1層3a、下層31bおよび上層32bのみを示している。なお、同図においては、上層32bの一部を除去して描写することにより、下層31bの形成範囲を明示しており、除去された上層32bを想像線で示している。
図28~図34を参照して説明した製造方法においては、個別電極連結部37における第1層3a、下層31bおよび上層32bの幅設定は別段意図されておらず、互いに同一の幅でもよいし、上述した構成の範疇において異なっていてもよい。同図に示す具体例は、第1層3a、下層31bおよび上層32bを概ね同一の幅に揃える思想の下に形成されたものである。
図示された例においては、第1層3aの幅W1に対して、下層31bの幅W21が狭く、上層32bの幅W22が広い構成となっている。これは、上述した製造方法において、下層31bおよび上層32bを一括してパターニングする際に、下層金属膜310bおよび上層金属膜320bが積層された部分よりも、下層金属膜310bが単層で存在する部分の方が、エッチング等によって除去が進展しやすいことに起因している。このため、仮に、下層31bと上層32bとを同一の幅に仕上げようとしても、下層31bの幅W21の方が上層32bの幅W22よりも狭い傾向が生じやすいのである。このような傾向が生じる場合には、幅W21、幅W22と幅W1とが大きく乖離することを回避する観点から、図示された大小関係とすることが好ましい。
図36および図37は、本開示の他の実施形態を示している。なお、同図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
図36は、本開示の第4実施形態に基づくサーマルプリントヘッドを示している。本実施形態のサーマルプリントヘッドA2においては、個別電極連結部37における第1層3a、下層31bおよび上層32bの積層構造が、上述した実施形態と異なっている。
本実施形態においては、上層32bの上層被覆部321bは、下層31bと重なるものの、第1層3aおよび下層被覆部311bとは重なっていない。すなわち、上層32bは、z方向視において第1層3aから離間している。また、第1層3a(下層被覆部311b)と上層32b(上層被覆部321b)との間には、下層31bのみによって構成された第2層3bが存在している。
このような実施形態によっても、サーマルプリントヘッドA2の印刷の高精細化を図ることができる。また、本実施形態においては、上層32bは、副走査方向yにおいて第1層3aの端縁31aから離間した領域に形成されている。このため、上層32bを形成するための上層金属膜320bは、第1層3aを形成するための第1金属膜30aが形成されていた領域から完全に離間した領域に設けることができる。これは、上述した意図しない上層金属膜320bの残存等を回避するのに適している。
図37に示す本開示の第5実施形態に基づくサーマルプリントヘッドA3は、グレーズ層2の構成が上述した実施形態と異なっている。本実施形態においては、グレーズ層2は、蓄熱部22および補助部23を有する。
蓄熱部22は、主走査方向xに延びる帯状であり、図中上方に若干膨出した断面円弧形状である。抵抗体層4は、蓄熱部22上に形成されている。蓄熱部22は、抵抗体層4の発熱部41から発せられた熱が、基板1へと過度に伝達されることを抑制するためのものである。また、共通電極33の複数の共通電極帯状部34および複数の個別電極36の個別電極帯状部38は、蓄熱部22上に形成されている。
補助部23は、基板1のうち蓄熱部22から露出した部分を覆うように形成されている。蓄熱部22は、相対的に粗面である基板1の表面を覆うことにより、電極層3を形成するのに適した平滑面を構成するためのものである。
蓄熱部22および補助部23は、たとえばガラスからなる。かかるガラスの具体的選定は、蓄熱部22の蓄熱機能および補助部23の平滑機能を十分に発揮させることを鑑みてなされる。なお、補助部23の材料として、蓄熱部22の材料となるガラスペーストよりも低粘度のガラスペーストを用いることが好ましい。
このような実施形態によってもサーマルプリントヘッドA3の印刷の高精細化を図ることができる。
第3~第5実施形態は、以下の付記を含む。
[付記1]
基板と、
電極層と、
主走査方向に配列された複数の発熱部を含む抵抗体層と、を備えるサーマルプリントヘッドであって、
前記電極層は、前記抵抗体層と前記基板との間に介在する第1層と、前記抵抗体層から離間し且つ前記第1層に導通する第2層と、を有し、
前記第1層は、第1金属およびガラスを含み、
前記第2層は、第2金属およびガラスを含み且つ前記第1層を覆う下層被覆部を有する下層と、前記第2金属およびガラスを含み且つ前記第1層と接しないとともに前記下層を覆う上層被覆部を有する上層と、を含み、
前記下層は、前記上層よりもガラスの含有率が小である、サーマルプリントヘッド。
[付記2]
前記下層のガラスは、前記上層のガラスよりも粒径が小である、付記1に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記3]
前記下層の前記第2金属は、前記上層の前記第2金属よりも粒径が小である、付記2に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記4]
前記第1金属は、前記第2金属よりも前記抵抗体層への拡散度合いが小である、付記1ないし3のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記5]
前記下層は、前記上層よりも薄い、付記1ないし4のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記6]
前記第2層は、前記第1層よりも厚い、付記5に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記7]
前記下層は、前記第1層よりも厚い、付記6に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記8]
前記第1金属は、Auである、付記1ないし7のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記9]
前記第2金属は、Agである、付記1ないし8のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記10]
前記抵抗体層は、酸化ルテニウムを含む、付記1ないし9のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記11]
前記下層被覆部は、前記上層から露出している、付記1ないし10のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記12]
前記上層被覆部は、平面視において前記第1層と重なる、付記11に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記13]
前記基板に形成されたグレーズ層を備える、付記1ないし12のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記14]
前記グレーズ層は、ガラスからなる、付記13に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記15]
前記基板は、セラミックスからなる、付記1ないし14のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記16]
前記基板は、AlNからなる、付記15に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記17]
前記電極層は、主走査方向に延びる共通電極連結部およびこの共通電極連結部から副走査方向に延びる複数の共通電極帯状部を有する共通電極と、各々が副走査方向に延びており、かつ主走査方向において隣り合う前記共通電極帯状部どうしの間に位置する個別電極帯状部を各々が有する複数の個別電極と、を有している、付記1ないし12のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記18]
前記抵抗体層は、前記複数の共通電極帯状部および前記複数の個別電極帯状部と交差している、付記17に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記19]
前記複数の共通電極帯状部および前記複数の個別電極帯状部は、前記基板と前記抵抗体層との間に介在している、付記18に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記20]
前記複数の共通電極帯状部および前記複数の個別電極帯状部は、前記第1層によって構成されている、付記19に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記21]
前記個別電極は、前記個別電極帯状部に対して副走査方向において前記抵抗体層とは反対側に繋がる個別電極連結部を有しており、
前記個別電極連結部は、前記第1層および前記第2層からなる、付記20に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記22]
前記個別電極連結部において、前記上層から露出する前記下層被覆部の幅は、前記上層の幅よりも小である、付記21に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記23]
前記抵抗体層を覆う保護層を備える、付記1ないし22のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記24]
前記保護層は、ガラスからなる、付記23に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記25]
基板にグレーズ層を形成する工程と、
前記グレーズ層上に第1金属を含む第1金属膜を形成する工程と、
前記第1金属膜をパターニングすることにより、第1層を形成する工程と、
前記第1層の少なくとも一部を覆う、第2金属を含む下層金属膜を形成する工程と、
前記下層金属膜の少なくとも一部を覆い且つ前記第1金属膜に接しない、前記第2金属を含む上層金属膜を形成する工程と、
前記下層金属膜および前記上層金属膜をパターニングすることにより第2層を形成する工程と、
前記第1層の一部を覆い且つ前記第2層から離間する抵抗体層を形成する工程と、
を備え、
前記下層金属膜を形成する工程においては、前記第2金属と有機化合物とを含むレジネート第2金属ペーストを印刷により塗布する工程と、当該レジネート第2金属ペーストを焼成する工程とを含み、
前記上層金属膜を形成する工程においては、前記第2金属とガラスフリットとを含むガラスフリット第2金属ペーストを印刷により塗布する工程と、当該ガラスフリット第2金属ペーストを焼成する工程とを含む、サーマルプリントヘッドの製造方法。
[付記26]
前記第1金属膜を形成する工程においては、前記第1金属と有機化合物とを含むレジネート第1金属ペーストを印刷により塗布する工程と、当該レジネート第1金属ペーストを焼成する工程とを含む、付記25に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
[付記27]
前記第2層を形成する工程においては、平面視において前記第1層と重なるように前記第2層を形成する、付記25または26に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
[付記28]
前記第1金属は、Auである、付記25ないし27のいずれかに記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
[付記29]
前記第2金属は、Agである、付記25ないし28のいずれかに記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
本開示に係るサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリントヘッドの製造方法は、上述した実施形態に限定されるものではない。本開示に係るサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリントヘッドの製造方法の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
A1,A2:サーマルプリントヘッド
1 :基板
2 :グレーズ層
3 :電極層
3a :第1層
3b :第2層
3c :第3層
4 :抵抗体層
22 :蓄熱部
23 :補助部
30a :第1金属膜
30b :第2金属膜
30c :第3金属膜
31a :端縁
31b :被覆部
32b :沈降部
33 :共通電極
34 :共通電極帯状部
35 :連結部
35b :金属膜
36 :個別電極
37 :連結部
38 :個別電極帯状部
39 :ボンディング部
41 :発熱部
55 :保護層
61 :ワイヤ
72 :封止樹脂
73 :コネクタ
74 :配線基板
75 :放熱部材
301a :端縁
351 :Ag層

A1~A3:サーマルプリントヘッド
1 :基板
2 :グレーズ層
3 :電極層
3a :第1層
3b :第2層
3c :第3層
4 :抵抗体層
22 :蓄熱部
23 :補助部
30a :第1金属膜
30b :第2金属膜
31a :端縁
31b :下層
32b :上層
33 :共通電極
34 :共通電極帯状部
35 :共通電極連結部
35b :金属膜
36 :個別電極
37 :個別電極連結部
38 :個別電極帯状部
39 :ボンディング部
41 :発熱部
55 :保護層
61 :ワイヤ
71 :駆動IC
72 :封止樹脂
73 :コネクタ
74 :配線基板
75 :放熱部材
301a :端縁
310b :下層金属膜
311b :下層被覆部
320b :上層金属膜
321b :上層被覆部
322b :沈降部
351 :Ag層

Claims (29)

  1. 基板と、
    電極層と、
    主走査方向に配列された複数の発熱部を含む抵抗体層と、を備えるサーマルプリントヘッドであって、
    前記電極層は、前記抵抗体層と前記基板との間に介在する第1層と、前記抵抗体層から離間し且つ前記第1層に導通する第2層と、を有し、
    前記第1層は、第1金属およびガラスを含み、
    前記第2層は、第2金属およびガラスを含み且つ前記第1層を覆う下層被覆部を有する下層と、前記第2金属およびガラスを含み且つ前記第1層と接しないとともに前記下層を覆う上層被覆部を有する上層と、を含み、
    前記下層は、前記上層よりもガラスの含有率が小である、サーマルプリントヘッド。
  2. 前記下層のガラスは、前記上層のガラスよりも粒径が小である、請求項1に記載のサーマルプリントヘッド。
  3. 前記下層の前記第2金属は、前記上層の前記第2金属よりも粒径が小である、請求項2に記載のサーマルプリントヘッド。
  4. 前記第1金属は、前記第2金属よりも前記抵抗体層への拡散度合いが小である、請求項1ないし3のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  5. 前記下層は、前記上層よりも薄い、請求項1ないし4のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  6. 前記第2層は、前記第1層よりも厚い、請求項5に記載のサーマルプリントヘッド。
  7. 前記下層は、前記第1層よりも厚い、請求項6に記載のサーマルプリントヘッド。
  8. 前記第1金属は、Auである、請求項1ないし7のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  9. 前記第2金属は、Agである、請求項1ないし8のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  10. 前記抵抗体層は、酸化ルテニウムを含む、請求項1ないし9のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  11. 前記下層被覆部は、前記上層から露出している、請求項1ないし10のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  12. 前記上層被覆部は、平面視において前記第1層と重なる、請求項11に記載のサーマルプリントヘッド。
  13. 前記基板に形成されたグレーズ層を備える、請求項1ないし12のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  14. 前記グレーズ層は、ガラスからなる、請求項13に記載のサーマルプリントヘッド。
  15. 前記基板は、セラミックスからなる、請求項1ないし14のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  16. 前記基板は、AlNからなる、請求項15に記載のサーマルプリントヘッド。
  17. 前記電極層は、主走査方向に延びる共通電極連結部およびこの共通電極連結部から副走査方向に延びる複数の共通電極帯状部を有する共通電極と、各々が副走査方向に延びており、かつ主走査方向において隣り合う前記共通電極帯状部どうしの間に位置する個別電極帯状部を各々が有する複数の個別電極と、を有している、請求項1ないし12のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  18. 前記抵抗体層は、前記複数の共通電極帯状部および前記複数の個別電極帯状部と交差している、請求項17に記載のサーマルプリントヘッド。
  19. 前記複数の共通電極帯状部および前記複数の個別電極帯状部は、前記基板と前記抵抗体層との間に介在している、請求項18に記載のサーマルプリントヘッド。
  20. 前記複数の共通電極帯状部および前記複数の個別電極帯状部は、前記第1層によって構成されている、請求項19に記載のサーマルプリントヘッド。
  21. 前記個別電極は、前記個別電極帯状部に対して副走査方向において前記抵抗体層とは反対側に繋がる個別電極連結部を有しており、
    前記個別電極連結部は、前記第1層および前記第2層からなる、請求項20に記載のサーマルプリントヘッド。
  22. 前記個別電極連結部において、前記上層から露出する前記下層被覆部の幅は、前記上層の幅よりも小である、請求項21に記載のサーマルプリントヘッド。
  23. 前記抵抗体層を覆う保護層を備える、請求項1ないし22のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  24. 前記保護層は、ガラスからなる、請求項23に記載のサーマルプリントヘッド。
  25. 基板にグレーズ層を形成する工程と、
    前記グレーズ層上に第1金属を含む第1金属膜を形成する工程と、
    前記第1金属膜をパターニングすることにより、第1層を形成する工程と、
    前記第1層の少なくとも一部を覆う、第2金属を含む下層金属膜を形成する工程と、
    前記下層金属膜の少なくとも一部を覆い且つ前記第1金属膜に接しない、前記第2金属を含む上層金属膜を形成する工程と、
    前記下層金属膜および前記上層金属膜をパターニングすることにより第2層を形成する工程と、
    前記第1層の一部を覆い且つ前記第2層から離間する抵抗体層を形成する工程と、
    を備え、
    前記下層金属膜を形成する工程においては、前記第2金属と有機化合物とを含むレジネート第2金属ペーストを印刷により塗布する工程と、当該レジネート第2金属ペーストを焼成する工程とを含み、
    前記上層金属膜を形成する工程においては、前記第2金属とガラスフリットとを含むガラスフリット第2金属ペーストを印刷により塗布する工程と、当該ガラスフリット第2金属ペーストを焼成する工程とを含む、サーマルプリントヘッドの製造方法。
  26. 前記第1金属膜を形成する工程においては、前記第1金属と有機化合物とを含むレジネート第1金属ペーストを印刷により塗布する工程と、当該レジネート第1金属ペーストを焼成する工程とを含む、請求項25に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
  27. 前記第2層を形成する工程においては、平面視において前記第1層と重なるように前記第2層を形成する、請求項25または26に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
  28. 前記第1金属は、Auである、請求項25ないし27のいずれかに記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
  29. 前記第2金属は、Agである、請求項25ないし28のいずれかに記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
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