JP2022043985A - ハンドル屈曲剃刀 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用者がハンドルを上下に持ち替えることなく、順剃り及び逆剃りを容易に行うことが可能な剃刀を提供する。【解決手段】本発明のハンドル屈曲剃刀は、把持部10と、剃刀ヘッド70と、ヘッド連結部30と、を備える。剃刀ヘッドは、刃体80と、刃組付体74と、接続部76と、弾性支持体75とを有する。ハンドル屈曲剃刀は、使用者の操作により当接面と上下方向とがなす角度を変更可能であり、刃組付体が、外力を与えられない中立位置にあるとき、当接面と上下方向とがなす中立角度が第1角度αfとなり当接面と上下方向とが略平行となる第1状態と、中立角度が第1角度よりも大きい第2角度αsとなる第2状態と、を切り替える切替機構50を備える。第2状態では、外力が与えられることで、当接面と上下方向とが少なくとも略垂直となる位置まで刃組付体が傾動可能である。【選択図】図1

Description

本発明の一態様は、組み立て式の剃刀に関する。
ハンドルに対するヘッドの傾きを変化させることができるT型剃刀がある。このようなT型剃刀は、たとえば特許文献1及び2などに開示されている。また、柄に対して刃体の傾斜角度を調節することができるナイフがある。このようなナイフは、たとえば特許文献3などに開示されている。
特公昭58―38194号公報 実公平6―39648号公報 実公昭61―4279号公報
上記特許文献1及び2に記載のT型剃刀は、ハンドルに対するヘッドの傾きを使用者の好みに応じて選択可能となっている。上記特許文献3に記載のナイフは、ナイフとしての使用が便利になるように、柄に対して刃体の傾斜角度が調節可能となっている。
ところで、剃刀で髭を剃るとき、髭の生えている方向に沿って剃刀を移動させて剃ることを「順剃り」といい、順剃りとは反対方向に剃ること、すなわち髭の生えている方向とは逆方向に剃刀を移動させて剃ることを「逆剃り」という。順剃りは肌への負担が少ないものの、剃り残しが発生しやすくなる。そこで、剃り残しが気になる部分については逆剃りを行うことで剃り残しの解消が図られることが多い。T型剃刀で顔を順剃りで剃る場合、ハンドルが下方向に延びた状態でT型剃刀を操作すると、使用者は顔を剃りやすい。一方、T型剃刀で顔を逆剃りで剃る場合、ハンドルが上方向に延びた状態でT型剃刀を操作すると、使用者は顔を剃りやすい。つまり、順剃りと逆剃りとの切り替えを行う場合、使用者はハンドルを持ち替えることで剃りやすい状態にすることができる。本発明は、使用者がハンドルを上下に持ち替えることなく、順剃り及び逆剃りを容易に行うことが可能な剃刀を提供することを目的のひとつとする。
なお、一般的には、髭は肌面から斜め下の方向に向かって生えている場合が多い。よって、一般的には、上方から下方に向かって剃刀を移動させて剃る場合が「順剃り」となり、下方から上方に向かって剃刀を移動させて剃る場合が「逆剃り」となる。そこで、本明細書では、頬を剃る場合は、上方から下方に向かって剃刀を移動させて剃ることを「順剃り」といい、下方から上方に向かって剃刀を移動させて剃ることを「逆剃り」というものとして説明している。顎下を剃る場合は、首に近づく方向に向かって剃刀を移動させて剃ることを「順剃り」といい、首から離れる方向に向かって剃刀を移動させて剃ることを「逆剃り」というものとして説明している。
本発明は、上記課題を解決するため、次のような構成の剃刀を提供する。なお、以下の説明において、発明の理解を容易にするために図面中の符号等を括弧書きで付記する場合があるが、本発明の各構成要素はこれらの具体的な構成に限定されるものではなく、当業者が技術的に理解しうる範囲にまで広く解釈されるべきものである。
本発明の一の手段は、
上下方向に延び、使用者により把持可能な把持部(10)と、剃刀ヘッド(70)と、前記上下方向と交差する左右方向に延びる回動軸(61)を中心に回動自在に前記把持部の上端(10g)に連結されるとともに前記剃刀ヘッドに連結されるヘッド連結部(30)と、を備える剃刀であって、
前記剃刀ヘッドは、
前記左右方向を長尺方向とする刃体(80)と、
前記刃体とともに前記使用者の肌に当接する当接面(74a)を有し、前記刃体が組付けられた刃組付体(74)と、
前記ヘッド連結部に接続される接続部(76)と、
前記接続部と前記刃組付体との間に設けられ、前記上下方向及び前記左右方向と交差する前後方向に前記刃組付体を傾動可能に支持する弾性支持体(75)と、を有し、
前記使用者の操作により前記当接面と前記上下方向とがなす角度を変更可能であり、前記刃組付体が、外力を与えられない中立位置にあるとき、前記当接面と前記上下方向とがなす中立角度が第1角度(αf)となり前記当接面と前記上下方向とが略平行となる第1状態と、前記中立角度が前記第1角度よりも大きい第2角度(αs)となる第2状態と、を切り替える切替機構(50)を備え、
前記第2状態では、外力が与えられることで、前記当接面と前記上下方向とが少なくとも略垂直となる位置まで前記刃組付体が傾動可能である、
ハンドル屈曲剃刀である。
上記構成のハンドル屈曲剃刀によれば、例えば、使用者が順剃りで頬を剃る場合には、当接面と上下方向とが略平行となる第1状態とすることで、把持部が下方向に延びた状態で当接面を使用者の頬の肌上を移動させることができる。
また、例えば、使用者が順剃りで顎下を剃る場合には、中立角度が第1角度よりも大きい第2角度となる第2状態、すなわち刃組付体が中立位置にあるときに当接面が斜め上側を向く第2状態とすることで、把持部の下端が使用者の身体に干渉することなく、かつ把持部が下方向に延びた状態で当接面を使用者の顎下の肌に密着させることができる。そして、当接面を肌に押し付けるように使用者が把持部に力を加えることで、当接面と上下方向とが略垂直となる位置まで刃組付体が傾動し、把持部の下端を使用者の身体から遠ざけながら、かつ把持部が下方向に延びた状態で当接面を使用者の顎下の肌に確実に密着させることができる。この状態で使用者が剃刀を前側に移動させれば、把持部が下方向に延びた状態のまま、当接面を使用者の顎下の肌上に密着させたままで移動させることができる。
また、例えば、使用者が逆剃りで頬を剃る場合には、第2状態とすることで、把持部が下方向に延びた状態のまま、当接面の一部、例えば上端を使用者の頬の肌に当てることができる。そして、当接面を肌に押し付けるように使用者が把持部に力を加えることで、当接面と上下方向とが略垂直となる位置まで刃組付体が傾動し、把持部が下方向に延びた状態のまま、当接面を使用者の頬の肌に密着させることができる。この状態で使用者が剃刀を前側に移動させれば、把持部が下方向に延びた状態のまま、当接面を使用者の頬の肌上を移動させることができる。
また、例えば、使用者が逆剃りで顎下を剃る場合には、第2状態とすることで、使用者は肘をあまり上げることなく、把持部が下方向に延びた状態で、当接面を使用者の顎下の肌に密着させることができる。使用者が剃刀を前側に移動させた場合も、把持部が下方向に延びた状態で、当接面を使用者の顎下の肌上に密着させたままで移動させることができる。なお、使用者が逆剃りで顎下を剃る場合には、第1状態であっても、把持部が下方向に延びた状態で、当接面を使用者の顎下の肌に密着させることが可能である。ただし、第2状態として顎下を逆剃りすると、使用者は肘をあまり上げることなく剃ることができるため、より快適に顎下を剃ることができる。
すなわち、順剃り及び逆剃りのいずれの場合であっても、把持部が下方向に延びた状態のままで当接面を使用者の肌及び顎下の肌上を移動させることができる。したがって、使用者が、把持部が上方向に延びた状態になるように把持部を持ち替えることなく、順剃り及び逆剃りを容易に行うことができる。
上記ハンドル屈曲剃刀において、好ましくは、
前記第1角度(αf)は、5°以上25°以下であり、
前記第2状態では、外力が与えられることで、前記当接面と前記上下方向とがなす角度が80°以上になるよう前記刃組付体が傾動可能である。
上記構成のハンドル屈曲剃刀によれば、第1状態では、使用者が順剃りで頬を剃る場合において、把持部が下方向に延びた状態のまま、当接面を使用者の頬に当接させるのに適した中立角度を実現することができる。
第2状態では、当接面と上下方向とがなす角度が80°以上になるよう刃組付体が傾動することで、使用者が順剃りで顎下を剃る場合において、把持部の下端が使用者の身体に接触しないよう遠ざけながら、かつ把持部が下方向に延びた状態で当接面を使用者の顎下の肌に確実に密着させた状態を実現することができる。また、使用者が逆剃りで頬及び顎下を剃る場面では、把持部が下方向に延びた状態のまま、当接面を使用者の頬の肌に密着させた状態を実現することができる。
上記ハンドル屈曲剃刀において、好ましくは、
前記切替機構(50)は、
前記把持部の外側に露出した操作部(52c)を有し、前記第1状態を維持する第1位置と、前記第2状態を維持する第2位置との間で移動する可動体(52)を含み、
前記可動体は、前記第1位置から前記第2位置への移動が規制され、
前記可動体の前記第1位置から前記第2位置への移動の規制は、前記使用者によって前記操作部が押下されることで解除される。
上記構成のハンドル屈曲剃刀によれば、使用時に剃刀を前側に移動させる際に、刃組付体を第1状態における位置から第2状態における位置へ移動させるような外力が当該刃組付体に加わっても、可動体の移動が規制されているので、第1状態にある剃刀が不意に第2状態に変化してしまうことを抑制することができる。これにより、剃刀を安定して使用することができる。また、使用者は、操作部を押下する簡易な操作で、剃刀を第1状態から第2状態に遷移させることができる。
上記ハンドル屈曲剃刀において、好ましくは、
前記第2角度と前記第1角度との差は、20°以上40°以下である。
上記構成のハンドル屈曲剃刀によれば、第1状態において頬の順剃りに適した当接面の角度を実現するとともに、第2状態において顎下の順剃り及び逆剃り、ならびに頬の逆剃りに適した当接面の角度を実現することができる。
上記ハンドル屈曲剃刀において、好ましくは、
前記把持部には、前記可動体の一部を収容する溝(10f)が前記上下方向に沿って形成され、
前記操作部の前記左右方向の幅は、前記溝の前記左右方向の幅より大きい。
上記構成のハンドル屈曲剃刀によれば、把持部の外側に露出した操作部が左右方向に拡がる構成により、使用者による操作部の操作性を向上させることができる。
上記ハンドル屈曲剃刀において、好ましくは、
前記第1状態では、前記回動軸から前記弾性支持体へ向かう第1方向(V1)は、前記把持部の延びる方向と略平行であり、
前記第2状態では、前記回動軸から前記弾性支持体へ向かう第2方向(V2)は、前記第1方向と比べて、前記第1状態における前記刃体の刃先が露出し得る前側(Z軸-側)の反対側である後側(Z軸+側)を向いている。
上記構成のハンドル屈曲剃刀によれば、第1状態では、把持部とヘッド連結部とが一体となって上下方向に延びる構成にすることができるので、ハンドル屈曲剃刀を一般的な剃刀と同様のシンプルな形状にし、一般的な剃刀と同等の使用感でハンドル屈曲剃刀を使用することができる。また、第2状態では、顎下の順剃り及び逆剃り、ならびに頬の逆剃りに適するように、把持部の上側の延長線より後ろ側に刃組付体を位置させることができる。
上記ハンドル屈曲剃刀において、好ましくは、
前記把持部は、前記左右方向から平面視したときに、前記上端と前記把持部の下端(10h)との間において、前記第1状態における前記刃体の刃先が露出し得る前側の一部(10a)が凹んでいる。
上記構成のハンドル屈曲剃刀によれば、使用者の指の腹部を把持部に当てやすく、言い換えると添えやすくすることができる。これにより、使用者が一部の指を曲げた状態(閉じた状態)で把持部を保持することができるので、ぐらつかずに安定して髭剃りを行うことができる。つまり、剃刀の持ちやすさ及び操作性を向上させることができる。
上記ハンドル屈曲剃刀において、好ましくは、
前記把持部では、前記上端と前記把持部の下端との間の少なくとも一部の外周は、前記下端の外周よりも小さい。
上記構成のハンドル屈曲剃刀によれば、下側に向かうに従って太くなり、ハンドル屈曲剃刀を下側に移動させるように使用者が力を加えたときに滑りにくい部分を形成することで、持ちやすくかつ滑りにくい把持部形状のハンドル屈曲剃刀を提供することができる。
図1は、本実施形態の屈曲前状態におけるハンドル屈曲剃刀を右後側から見た斜視図である。 図2は、本実施形態の屈曲前状態におけるハンドル屈曲剃刀を左前側から見た斜視図である。 図3は、本実施形態の屈曲前状態におけるハンドル屈曲剃刀を右側から見た平面図である。 図4は、本実施形態の屈曲前状態におけるハンドル屈曲剃刀を後側から見た平面図である。 図5は、本実施形態の屈曲状態におけるハンドル屈曲剃刀を右側から見た平面図である。 図6は、本実施形態の屈曲状態におけるハンドル屈曲剃刀を右後側から見た斜視図である。 図7は、本実施形態のハンドル屈曲剃刀を右前側から見た分解斜視図である。 図8は、本実施形態の可動体を右前側から見た斜視図である。 図9は、本実施形態の屈曲前状態における把持部とヘッド連結部との連結部分の近傍を前側から見た拡大図である。 図10は、本実施形態の屈曲状態における把持部とヘッド連結部との連結部分の近傍を前側から見た拡大図である。 図11は、本実施形態の剃刀ヘッドを後側から見た平面図である。 図12は、本実施形態の剃刀ヘッドを前側から見た平面図である。 図13は、本実施形態の剃刀ヘッドを右後側から見た分解斜視図である。 図14は、本実施形態の屈曲状態において刃組付体が傾動位置にあるときのハンドル屈曲剃刀を右側から見た平面図である。 図15は、本実施形態の屈曲状態におけるハンドル屈曲剃刀で顎の下を順剃りする第1の使用態様を示す図である。 図16は、本実施形態の屈曲状態におけるハンドル屈曲剃刀で顎の下を逆剃りする第2の使用態様を示す図である。 図17は、本実施形態の屈曲状態におけるハンドル屈曲剃刀で頬を逆剃りする第3の使用態様を示す図である。 図18は、本実施形態の屈曲前状態におけるハンドル屈曲剃刀で頬を順剃りする第4の使用態様を示す図である。 図19は、実施形態の変形例の屈曲前状態におけるハンドル屈曲剃刀を右側から見た平面図である。 図20は、実施形態の変形例の屈曲前状態におけるハンドル屈曲剃刀を後側から見た平面図である。
本発明の一形態のハンドル屈曲剃刀は、使用者が、剃刀の把持部が下方向に延びた状態のままで顔の順剃り及び逆剃りを行うことを可能にする構成を特徴のひとつとする。具体的には、ハンドル屈曲剃刀は、ハンドルを屈曲状態に切り替え可能であり、屈曲前状態では、刃体とともに使用者の肌に当接する当接面と上下方向とが略平行となり、屈曲状態では、外力が与えられることで、当接面と上下方向とが少なくとも略垂直となる位置まで刃組付体が傾動可能な構成となっている点を特徴のひとつとする。
本発明のハンドル屈曲剃刀について、図面を参照しながら具体的に説明する。ただし、以下で説明する実施形態及び実施例はあくまで本発明の一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定的に解釈させるものではない。なお、各図面において、同一の構成要素には同一の符号を付しており、その説明を省略する場合がある。
<1.実施形態>
<ハンドル屈曲剃刀1の構成>
図1は、本実施形態の屈曲前状態におけるハンドル屈曲剃刀を右後側から見た斜視図である。図2は、本実施形態の屈曲前状態におけるハンドル屈曲剃刀を左前側から見た斜視図である。図3は、本実施形態の屈曲前状態におけるハンドル屈曲剃刀を右側から見た平面図である。図4は、本実施形態の屈曲前状態におけるハンドル屈曲剃刀を後側から見た平面図である。図5は、本実施形態の屈曲状態におけるハンドル屈曲剃刀を右側から見た平面図である。図6は、本実施形態の屈曲状態におけるハンドル屈曲剃刀を右後側から見た斜視図である。図7は、本実施形態のハンドル屈曲剃刀を右前側から見た分解斜視図である。図8は、本実施形態の可動体を右前側から見た斜視図である。図9は、本実施形態の屈曲前状態における把持部とヘッド連結部との連結部分の近傍を前側から見た拡大図である。図10は、本実施形態の屈曲状態における把持部とヘッド連結部との連結部分の近傍を前側から見た拡大図である。図11は、本実施形態の剃刀ヘッドを後側から見た平面図である。図12は、本実施形態の剃刀ヘッドを前側から見た平面図である。図13は、本実施形態の剃刀ヘッドを右後側から見た分解斜視図である。図14は、本実施形態の屈曲状態において刃組付体が傾動位置にあるときのハンドル屈曲剃刀を右側から見た平面図である。
各図面にはX軸、Y軸およびZ軸を示している。ハンドル屈曲剃刀の把持部が延びている方向へ向いている軸を「Y軸」と定義する。Y軸に垂直な軸を「X軸」と定義する。また、X軸およびY軸の両方に垂直な軸を「Z軸」と定義する。ここでは、X軸、Y軸およびZ軸は、右手系の3次元の直交座標を形成する。以下、Z軸の矢印方向をZ軸+側、矢印とは逆方向をZ軸-側と呼ぶことがあり、その他の軸についても同様である。なお、X軸+側及びX軸-側を、それぞれ「左側」及び「右側」と呼ぶこともある。Y軸+側及びY軸-側を、それぞれ「上側」及び「下側」と呼ぶこともある。Z軸+側及びZ軸-側を、それぞれ「後側」及び「前側」と呼ぶこともある。X軸方向を左右方向と呼ぶこともある。Y軸方向を上下方向と呼ぶこともある。Z軸方向を前後方向と呼ぶこともある。
<構成の概要>
図1~図14に示されるように、本実施形態のハンドル屈曲剃刀1は、把持部10、ヘッド連結部30、切替機構50、屈曲用連結ピン61及び剃刀ヘッド70を含んで構成される。剃刀ヘッド70は、刃組付体74、弾性支持体75、接続部76及び刃体80を含んで構成される。切替機構50は、ねじりコイルばね51、可動体52、切替用連結ピン62及び規制ピン63を含んで構成される。屈曲用連結ピン61、切替用連結ピン62及び規制ピン63の各々は、円柱形状を有する軸状の部材であり、樹脂又は金属によって形成される。なお、図9及び図10には、屈曲用連結ピン61及び切替用連結ピン62が図示されていない。
把持部10は、Y軸方向に平行に延びる棒状の部材であり、使用者によって把持される。把持部10は、「ハンドル」と呼ばれることもある。ヘッド連結部30は、X軸方向に略平行に延びる屈曲用連結ピン61を中心に回動自在に把持部10の上端に連結される。切替機構50は、使用者によって操作されると、把持部10とヘッド連結部30との連結角度を変化させ、屈曲前状態(図3参照)と屈曲状態(図5参照)とが切り替わる。屈曲前状態は、本発明でいう「第1状態」の一具体例である。屈曲状態は、本発明でいう「第2状態」の一具体例である。屈曲用連結ピン61は、本発明でいう「回動軸」の一具体例である。
剃刀ヘッド70は、ヘッド連結部30の上側に連結される。詳細には、剃刀ヘッド70の接続部76は、ヘッド連結部30の上側に脱着可能に連結される。弾性支持体75は、接続部76と刃組付体74との間に設けられる。弾性支持体75は、刃組付体74を前後方向及び左右方向に傾動可能に支持する。つまり、刃組付体74は、外力が加えられると、前後方向及び左右方向の少なくともいずれかの方向に傾動する。以下、外力が与えられないときの刃組付体74の位置(図3及び図5参照)を、「中立位置」と称することがある。また、刃組付体74に外力が与えられて傾動したときの刃組付体74の位置を「傾動位置」と称することがある。なお、弾性支持体75は、刃組付体74を前後方向にのみ傾動可能に支持してもよい。
刃組付体74は、刃体80とともに使用者の肌に当接し、前側を向いている当接面74aを有する。刃組付体74には、刃体80が組付けられる。刃体80は、左右方向すなわちX軸方向を長尺方向とし、剃刀ヘッド70の前側に少なくとも一部が露出している。刃体80の刃先80aは、前側の斜め下を向いている。
ここで、把持部10の延びる方向、すなわちY軸に平行なベクトルであって下側に向いているベクトルを、「基準ベクトルVy」と定義する。刃組付体74の当接面74aが延在する方向に平行なベクトルであって刃先80aの方向に向いているベクトルを、「対象ベクトル」と定義する。対象ベクトルは、把持部10を基準として刃組付体74が傾動すると、刃組付体74の傾動に伴って向きを変える。具体的には、屈曲前状態において、刃組付体74が中立位置に位置するときの対象ベクトルを、対象ベクトルVfnとして図3に示す。屈曲状態において、刃組付体74が中立位置に位置するときの対象ベクトルを、対象ベクトルVsnとして図5に示す。屈曲状態において、刃組付体74が最も後側に傾動したときの対象ベクトルを、対象ベクトルVsiとして図14に示す。なお、屈曲状態において、最も後側に傾動したときの刃組付体74の位置を「最大傾動位置」と定義する。
切替機構50は、使用者の操作により刃組付体74の当接面74aと上下方向とがなす角度を変更可能である。本実施形態では、刃組付体74の当接面74aと上下方向とがなす角度を、「基準ベクトルVyと対象ベクトルとがなす角度」(以下、「対象角度」と称することがある。)と定義する。対象角度のうち、基準ベクトルVyと、刃組付体74が中立位置に位置するときの対象ベクトルとがなす角度を、「中立角度」と称することがある。つまり、中立角度は、刃組付体74に外力が与えられないときの対象角度である。また、対象角度のうち、基準ベクトルVyと、刃組付体74が傾動位置に位置するときの対象ベクトルとがなす角度を、「傾動角度」と称することがある。つまり、傾動角度は、刃組付体74に外力が与えられ、刃組付体74が後側に傾動したときの対象角度である。傾動角度のうち、特に、刃組付体74が最大傾動位置に位置するときの対象角度を、「最大傾動角度」と称することがある。
本実施形態では、屈曲前状態における中立角度αfは、略10°となる(図3参照)。屈曲状態における中立角度αsは、中立角度αfよりも大きい略40°となる(図5参照)。つまり、ハンドル屈曲剃刀1が屈曲前状態と屈曲状態との間を遷移する際に、把持部10とヘッド連結部30との連結角度は、略30°変化する。なお、屈曲前状態における中立角度αfは10°が好ましいが、5°以上25°以下の範囲のいずれかの角度としてもよい。また、屈曲状態における中立角度αsは40°が好ましいが25°以上60°以下の範囲のいずれかの角度としてもよい。このとき、中立角度αsと中立角度αfとの差(αs-αf)を20°以上40°以下とすることで、順剃り及び逆剃りに適した当接面の角度を得やすくすることができる。中立角度αfは、本発明でいう「第1角度」の一具体例である。中立角度αsは、本発明でいう「第2角度」の一具体例である。
刃組付体74が最大傾動位置にあるときの対象角度すなわち最大傾動角度βsは、略90°となる(図14参照)。なお、最大傾動角度βsは80°以上にすることが好ましい。また、最大傾動角度βsは80°以上120°以下の範囲にすることが好ましい。さらに好ましくは、最大傾動角度βsを80°以上100°以下の範囲にする。
<構成の詳細>
<把持部10>
把持部10は、前側部材11、後側部材12、滑り止め部材13、突出部材14、二又部材15、内部部材16、ならびにカバー部材17及び18を含んで構成される(図7参照)。前側部材11と後側部材12とが連結されることで、内部空間を有する外殻が形成される。突出部材14、二又部材15、内部部材16、ならびにカバー部材17及び18は、互いに組み合わされた状態で、外殻の内部空間に固定される。滑り止め部材13は、例えば、エラストマーで形成されており、前側部材11の前側に取り付けられる。
<突出部10d>
突出部材14は、上下方向と略平行に延びる部材である。突出部材14の上側は、外殻の上端から上側に向かって突出する突出部10dとなっている。突出部10dには、X軸と略平行に延びる貫通孔10eが形成される。
<溝10f>
二又部材15は、突出部材14の後側に連結される。二又部材15の上側は、上側に向かって突出する右側突出部15aRと左側突出部15aLとが形成されることで、二又形状となっている。右側突出部15aRと左側突出部15aLとの間は、突出部材14の後側の面が底14aとなる溝10fが形成される。溝10fは、上下方向と略平行に形成され、可動体52の一部が収容される(図4及び図6参照)。
右側突出部15aRの左側の面の前側は、掘り下げられることで、上側ピン受け部15cR及び下側ピン受け部15dR、凸部15eRならびに上側当接面15fR及び下側当接面15gRが形成される(図9及び図10参照)。
上側ピン受け部15cRは、前側が開口し、後側に向かって凹んだ凹形状を有する。屈曲前状態では、上側ピン受け部15cRには、規制ピン63(図9参照)が嵌まる。下側ピン受け部15dRは、上側ピン受け部15cRの下側に位置する。下側ピン受け部15dRは、前側が開口し、後側に向かって凹んだ凹形状を有する。屈曲状態では、下側ピン受け部15dRには、規制ピン63(図10参照)が嵌まる。
上側ピン受け部15cRと下側ピン受け部15dRとの間には、前側に向かって突出した凸部15eRが形成される。上側ピン受け部15cRの上側には、下側へ向いた上側当接面15fRが形成される。下側ピン受け部15dRの下側には、上側へ向いた下側当接面15gRが形成される。
左側突出部15aLは、右側突出部15aRと左右対称な形状を有し、上側ピン受け部15cL及び下側ピン受け部15dL、凸部15eLならびに上側当接面15fL及び下側当接面15gLが形成される。上側ピン受け部15cL及び下側ピン受け部15dLならびに凸部15eLは、それぞれ上側ピン受け部15cR及び下側ピン受け部15dRならびに凸部15eRと対向する位置に形成される。屈曲前状態では、上側ピン受け部15cLには、規制ピン63(図9参照)が嵌まる。屈曲状態では、上側ピン受け部15cRには、規制ピン63(図10参照)が嵌まる。
上側当接面15fL及び下側当接面15gLは、それぞれ上側当接面15fR及び下側当接面15gRと対称となる位置に形成される。
<凹部10a>
把持部10には、左右方向から平面視したときに、上端10gと下端10hとの間において凹部10aが形成される(図3参照)。凹部10aは、把持部10の前側に形成され、把持部10の上下方向の略中央から下端10hにわたって後側に凹んでいる。
<幅狭部10b及び幅広部10c>
把持部10では、上端10gと下端10hとの間の少なくとも一部の外周は、下端10hの外周よりも小さい。本実施形態では、把持部10の上端10g近傍では、前後方向から平面視したときに、左右方向の幅が狭い幅狭部10bとなっている。把持部10は、前後方向から平面視したときに、上端10gから下端10hに向かって幅が徐々に広がり、把持部10の下端10h近傍では、幅狭部10bより大きい幅を有する幅広部10cが形成される。このように、把持部10を上端10gから下端10hに向かって広がる形状とする構成により、使用者が上端10gと下端10hとの間におけるいずれの位置を掴んだ場合においても、使用者が下向きの力を加えたときに、使用者の手が把持部10上で滑ってしまうことを抑制することができる。
<ヘッド連結部30>
ヘッド連結部30は、略矩形の断面を有し、屈曲前状態では上下方向と略平行に延びる形状を有する。ヘッド連結部30の上側には、Z軸と略平行に延び、略矩形の断面を有する貫通孔32が形成される。貫通孔32には、剃刀ヘッド70の接続部76が挿通される。
ヘッド連結部30の下側は、下側に向かって突出する右側板部31Rと左側板部31Lとが形成されることで、二又形状となっている。右側板部31Rと左側板部31Lとの間は、把持部10の突出部10d及び可動体52が嵌る溝33となっている。
右側板部31Rの下端の近傍には、X軸と略平行に延びる、前側丸孔31aと後側丸孔31bとが形成される。後側丸孔31bは、前側丸孔31aを基準として、屈曲前状態では後側上方に位置する(図3参照)。
左側板部31Lは、右側板部31Rと左右対称な形状を有する。左側板部31Lには、右側板部31Rにおける前側丸孔31a及び後側丸孔31bと対向する位置に、それぞれ前側丸孔31a及び後側丸孔31bが形成される。
屈曲用連結ピン61は、右側板部31Rの前側丸孔31a、突出部10dの貫通孔10e及び左側板部31Lの前側丸孔31aに挿通される。これにより、ヘッド連結部30は、屈曲用連結ピン61を中心に回動自在に把持部10の突出部10dに連結される。
<切替機構50>
上述したように、切替機構50は、ねじりコイルばね51、可動体52、切替用連結ピン62、及び規制ピン63を含んで構成される。
<可動体52>
<幅広部52a>
可動体52は、幅広部52a、幅狭部52b、及び操作部52cを含んで構成され、突出部10dの後側に配置される。本実施形態では、幅広部52a、幅狭部52b、及び操作部52cは、一体で形成される。幅広部52aは、ヘッド連結部30の溝33に嵌り、ヘッド連結部30と回動自在に連結される。詳細には、幅広部52aには、X軸と略平行に延び、切替用連結ピン62が挿通される貫通丸孔52dが形成される。切替用連結ピン62は、右側板部31Rの後側丸孔31b、可動体52の貫通丸孔52d及び左側板部31Lの後側丸孔31bに挿通される。これにより、可動体52は、切替用連結ピン62を中心に回動自在にヘッド連結部30に連結される。
<幅狭部52b>
幅狭部52bは、幅広部52aの左右方向の幅より小さい幅を有し、把持部10の溝10fに嵌る。詳細には、幅狭部52bは、右側板部52bR及び左側板部52bLならびに底板部52bBを含んで構成される。
右側板部52bR及び左側板部52bLは、それぞれ互いに対向しながら、幅広部52aの後側から下側に向かって延在する。左側板部52bLは、右側板部52bRと左右対称な形状を有する。右側板部52bRの後側と左側板部52bLの後側との間にわたって底板部52bBが形成されることで、底板部52bBが底となる溝52fが形成される。右側板部52bRの右側には、把持部10の右側突出部15aRが位置する。左側板部52bLの左側には、把持部10の左側突出部15aLが位置する。
右側板部52bRの下側には、X軸と略平行に延び、規制ピン63が挿通される貫通丸孔52eが形成される。左側板部52bLには、右側板部52bRの貫通丸孔52eと対向する位置に、規制ピン63が挿通される貫通丸孔52eが形成される。
<操作部52c>
操作部52cは、把持部10の溝10fの左右方向の幅より大きい幅を有し、幅狭部52bの後側に配置される。操作部52cは、使用者が操作しやすいように、把持部10の外側に露出する。本実施形態では、操作部52cは、把持部10の溝10fの外側、すなわち把持部10の後側に突出する。使用者は、操作部52cを操作することで、可動体52を前側に押し込んだり、可動体52を上下方向に移動させたりすることができる。
<ねじりコイルばね51及び規制ピン63>
ねじりコイルばね51は、前側当接部51a及び後側当接部51bならびにコイル部51cを含んで構成される。後側当接部51bは、可動体52の底板部52bBすなわち溝52fの底と当接する。前側当接部51aは、把持部10の溝10fの底14aと当接する。コイル部51cは、可動体52の溝52fの内部、右側板部52bRの貫通丸孔52eと左側板部52bLの貫通丸孔52eとの間に配置される。
規制ピン63は、右側板部52bRの貫通丸孔52e、ねじりバネ51のコイル部51c及び左側板部52bLの貫通丸孔52eに挿通される。これにより、コイル部51cは、規制ピン63を回転軸として、YZ面内で回動自在となっている。
ねじりコイルばね51は、圧縮された状態で、可動体52の溝52fの底と把持部10の溝10fの底14aとの間に配置される。つまり、ねじりコイルばね51は、可動体52を後側に付勢するとともに、把持部10を前側に付勢する。
<屈曲前状態及び屈曲状態間の切り替え>
使用者は、可動体52の操作部52cを操作することで、ハンドル屈曲剃刀1の屈曲前状態(図3参照)と屈曲状態(図5参照)とを切り替えることが可能である。具体的には、可動体52は、ハンドル屈曲剃刀1の屈曲前状態を維持する屈曲前位置(図3及び図9参照)と、ハンドル屈曲剃刀1の屈曲状態を維持する屈曲位置(図5及び図10参照)と、の間で移動する。可動体52は、屈曲前位置に位置するとき、屈曲前位置から屈曲位置への移動が規制され、屈曲位置に位置するとき、屈曲位置から屈曲前位置への移動が規制される。なお、屈曲前位置は、本発明でいう「第1位置」の一具体例である。屈曲位置は、本発明でいう「第2位置」の一具体例である。
可動体52の屈曲前位置から屈曲位置への移動の規制、及び可動体52の屈曲位置から屈曲前位置への移動の規制は、使用者によって操作部52cが前側へ押下されることで解除される。
屈曲前状態では、X軸方向に平行な回動軸から弾性支持体75へ向かう第1方向に向いた連結ベクトルV1(図3及び図5参照)は、把持部10の延びる方向、すなわちY軸と略平行である。屈曲状態では、当該回動軸から弾性支持体75へ向かう第2方向に向いた連結ベクトルV2(図5参照)は、第1方向と比べて、第1状態における刃体80の刃先80aが露出し得る前側の反対側である後側を向いている。そのため、屈曲前状態では、把持部10とヘッド連結部30とが一体となって上下方向に延びる構成にすることができるので、ハンドル屈曲剃刀1を一般的な剃刀と同様のシンプルな形状にし、一般的な剃刀と同等の使用感でハンドル屈曲剃刀を使用することができる。また、屈曲状態では、顎下の順剃り及び逆剃り、ならびに頬の逆剃りに適するように、把持部10の上側の延長線より後ろ側に刃組付体を位置させることができる。なお、連結ベクトルV1と連結ベクトルV2とがなす角度γ(図5参照)は、中立角度αfと中立角度αsとの差(αs-αf)と等しくなる。
<屈曲前状態>
可動体52が屈曲前位置に位置するとき、規制ピン63の右端及び左端は、それぞれ上側ピン受け部15cR及び上側ピン受け部15cLに嵌っている(図9参照)。
このとき、可動体52がねじりコイルばね51によって後側に付勢されているため、規制ピン63は、可動体52との当接部、すなわち可動体52の貫通丸孔52eを介して後側に付勢されている。つまり、規制ピン63の右端及び左端は、上側ピン受け部15cR及び15cLにそれぞれ押さえつけられている。
このため、可動体52を上側または下側に動かそうとする外力が可動体52に与えられても、上側ピン受け部15cR及び15cLによって規制ピン63の上下方向の移動が規制されるので、可動体52の把持部10に対する上下方向の移動も規制される。つまり、可動体52は、屈曲前位置に固定される。
ヘッド連結部30は、屈曲用連結ピン61を中心に回動自在に把持部10に連結されるが、切替用連結ピン62を中心に回動自在に可動体52とも連結される。可動体52が屈曲前位置に固定されているため、ヘッド連結部30の屈曲用連結ピン61を中心とする回転も規制される。つまり、ヘッド連結部30を前側または後側に倒そうとする外力がヘッド連結部30に与えられても、把持部10とヘッド連結部30との連結角度が維持される。つまり、ハンドル屈曲剃刀1の屈曲前状態が維持される。
<屈曲前位置から屈曲位置への移動>
使用者が、ねじりコイルばね51の付勢に抗して前側に押し込む外力を操作部52cに与えると、ねじりコイルばね51が圧縮されるとともに、可動体52及び規制ピン63は、前側に移動する。使用者による操作部52cの押し込み量が所定値を超えると、規制ピン63の右端及び左端は、それぞれ上側ピン受け部15cR及び15cLから脱した状態となる。操作部52cが押し込まれた状態で、使用者が、操作部52cを下側に移動させる外力を操作部52cに与えると、可動体52は、ねじりコイルばね51及び規制ピン63とともに下側に移動する。
ヘッド連結部30は、切替用連結ピン62を介して可動体52と連結されているため、屈曲用連結ピン61を回動中心として、後側へ倒れる方向の回転力を可動体52から受ける。これにより、ヘッド連結部30は、可動体52の下側への移動量に応じて後側へ倒れる。
<屈曲状態>
使用者が、例えば、規制ピン63の右端及び左端と、下側当接面15gR及び15gLとがそれぞれ当接するまで可動体52を下側に移動させた後、操作部52cを前側に押し込む力を弱めると、可動体52及び規制ピン63は、ねじりコイルばね51の付勢によって後側に移動する。この移動によって、規制ピン63の右端及び左端は、下側ピン受け部15dRの下側斜面及び下側ピン受け部15dLの下側斜面にそれぞれ当接する。そして、規制ピン63の右端及び左端は、これら下側斜面に沿って後側へ移動し、下側ピン受け部15dR及び15dLにそれぞれ嵌る状態となる(図10参照)。
このとき、可動体52がねじりコイルばね51によって後側に付勢されているため、規制ピン63は、可動体52との当接部すなわち可動体52の貫通丸孔52eを介して後側に付勢されている。つまり、規制ピン63の右端及び左端は、下側ピン受け部15dR及び15dLにそれぞれ押さえつけられている。
このため、可動体52を上側または下側に動かそうとする外力が可動体52に与えられても、下側ピン受け部15dR及び15dLによって規制ピン63の上下方向の移動が規制されるので、可動体52の把持部10に対する上下方向の移動も規制される。つまり、可動体52は、屈曲位置に固定される。
可動体52が屈曲位置に固定されているため、ヘッド連結部30の屈曲用連結ピン61を中心とする回転も規制される。つまり、ヘッド連結部30を前側または後側に倒そうとする外力がヘッド連結部30に与えられても、把持部10とヘッド連結部30との連結角度が維持される。つまり、ハンドル屈曲剃刀1の屈曲状態が維持される。
なお、使用者は、規制ピン63の右端及び左端と下側当接面15gR及び15gLとがそれぞれ当接するまで可動体52を下側に移動させなくても、屈曲前状態から屈曲状態への切り替えは可能である。具体的には、使用者が、例えば、凸部15eR及び15eLを下側に越えるまで規制ピン63を移動させた後、操作部52cを前側に押し込む力を弱めると、規制ピン63の右端は、ねじりコイルばね51の付勢によって下側ピン受け部15dRの上側斜面及び下側斜面のいずれか一方と当接する。同様に、規制ピン63の左端も、下側ピン受け部15dLの上側斜面及び下側斜面のいずれか一方と当接する。そして、規制ピン63の右端及び左端は、これら斜面に沿って後側へ移動し、下側ピン受け部15dR及び15dLにそれぞれ嵌る状態となる。
<屈曲位置から屈曲前位置への移動>
可動体52が屈曲位置に位置する状態において(図10参照)、使用者が、ねじりコイルばね51の付勢に抗して前側に押し込む外力を操作部52cに与えると、ねじりコイルばね51が圧縮されるとともに、可動体52及び規制ピン63は、前側に移動する。使用者による操作部52cの押し込み量が所定値を超えると、規制ピン63の右端及び左端は、それぞれ下側ピン受け部15dR及び15dLから脱した状態となる。操作部52cが押し込まれた状態で、使用者が、操作部52cを上側に移動させる外力を操作部52cに与えると、可動体52は、ねじりコイルばね51及び規制ピン63とともに上側に移動する。
ヘッド連結部30は、切替用連結ピン62を介して可動体52と連結されているため、屈曲用連結ピン61を回動中心として、前側へ立ち上がる方向の回転力を可動体52から受ける。これにより、ヘッド連結部30は、可動体52の前側への移動量に応じて前側へ立ち上がる。
使用者が、例えば、規制ピン63の右端及び左端と上側当接面15fR及び15fLとがそれぞれ当接するまで可動体52を上側に移動させた後、操作部52cを前側に押し込む力を弱めると、可動体52及び規制ピン63は、ねじりコイルばね51の付勢によって後側に移動する。この移動によって、規制ピン63の右端及び左端は、上側ピン受け部15cRの下側斜面及び上側ピン受け部15cLの下側斜面にそれぞれ当接する。そして、規制ピン63の右端及び左端は、これら下側斜面に沿って後側へ移動し、上側ピン受け部15cR及び15cLにそれぞれ嵌る状態となる(図9参照)。
なお、使用者は、規制ピン63の右端及び左端と上側当接面15fR及び15fLとがそれぞれ当接するまで可動体52を上側に移動させなくても、屈曲状態から屈曲前状態への切り替えは可能である。具体的には、使用者が、例えば、凸部15eR及び15eLを上側に越えるまで規制ピン63を移動させた後、操作部52cを前側に押し込む力を弱めると、規制ピン63の右端は、ねじりコイルばね51の付勢によって上側ピン受け部15cRの上側斜面及び下側斜面のいずれか一方と当接する。同様に、規制ピン63の左端も、上側ピン受け部15cLの上側斜面及び下側斜面のいずれか一方と当接する。そして、規制ピン63の右端及び左端は、これら斜面に沿って後側へ移動し、上側ピン受け部15cR及び15cLにそれぞれ嵌る状態となる。
<剃刀ヘッド70>
上述したように、剃刀ヘッド70は、刃組付体74、弾性支持体75、接続部76、及び刃体80を含んで構成される(図11~図13参照)。
刃組付体74は、枠部79を含んで構成される。枠部79は、中間部79aと、上部79bと、下部79cとを有する。枠部79では、上部79b及び下部79cが中間部79aに係止されて離脱不能に取り付けられる。中間部79aには、複数の刃体80が組み付けられて上下方向へ並べられる。各刃体80の刃先80aは、中間部79aの前側に露出して左右方向へ延設される。枠部79内において、中間部79aの後側には凹凸状の載置台部81が形成される。載置台部81の下側であって左右方向の中央では、後側へ向かって突出する板状の規制部82が形成される。規制部82の基部と載置台部81との間には、支点溝部83が左右方向へ延設されている。枠部79の前側、すなわち表側の面は、刃体80とともに使用者の肌に当接する当接面74aとなる。枠部79の上部79b及び下部79cの当接面74aには、シェービングエイドが取り付けられている。特に、下部79cの当接面74aには、髭を起こすことができるように軟質樹脂製のフィン79dが設けられている(図12参照)。
弾性支持体75は、支持部77、ならびに左側可撓部78L及び右側可撓部78Rを含んで構成される。支持部77は、載置部84、ならびに左側連続部85L及び右側連続部85Rを含んで構成される。以下、左側可撓部78L及び右側可撓部78Rの各々を、単に可撓部78と称することがある。以下、左側連続部85L及び右側連続部85Rの各々を、単に連続部85と称することがある。
載置部84は、上部84a、左部84b及び右部84cによってU字形状に形成される。載置部84は、刃組付体74の載置台部81に対し係止されて離脱不能に取り付けられている。接続部76は、載置部84の左部84bと右部84cとの間に配置される。
左側可撓部78Lは、接続部76と左部84bとの間に架設されている。右側可撓部78Rは、左側可撓部78Lと左右対称な形状を有し、接続部76と右部84cとの間に架設されている。左側連続部85L及び右側連続部85Rは、それぞれ左側可撓部78L及び右側可撓部78Rと一体成形される。左側連続部85L及び右側連続部85Rは、それぞれ左部84b及び右部84cに配置される。
可撓部78は、断面矩形の板状を有し、接続部76に隣接する内端部78aと、支持部77の左部84bまたは右部84cに隣接する外端部78bと、傾斜部86と、を有する。ここで、左側可撓部78Lの外端部78bと右側可撓部78Rの外端部78bとを結ぶ空間の領域を、「想定空域S」(図13参照)と定義する。傾斜部86は、内端部78aから外端部78bに向かうに従って、想定空域Sに接近するように傾斜する。
ここで、想定空域Sとは、両可撓部78の外端部78bを互いに結ぶ想定線L上、または、その想定線Lの外周を囲う筒状の空間領域を意味する。言い換えると、矩形状などの所定断面形状をなす外端部78bの外周縁の延長線を含む筒状空域である。左側可撓部78Lの傾斜部86と右側可撓部78Rの傾斜部86との間隔は、内端部78aから外端部78bに向かうに従い次第に大きくなっている。傾斜部86は前後方向及び上下方向から見て、ともに想定空域Sに対して傾斜している。
接続部76は、連続部87、主体部88、舌片部89及び連結筒部90を含んで構成される。連続部87は、左側可撓部78Lの内端部78aと右側可撓部78Rの内端部78aとの間に位置し、左側可撓部78L及び右側可撓部78Rと一体成型される。
主体部88は、その上側に連続部87が設けられ、刃組付体74の規制部82にその上方で面する。舌片部89は、主体部88から前側に向かって延設される板形状を有する。連結筒部90は、主体部88から後側に向かって延設されている。舌片部89の上下方向の厚さは、左右方向の幅及び前後方向の長さより小さく設定される。前後方向の長さは、左右方向の幅より小さい。
舌片部89の自由端部には、支点縁部91が左右方向へ延設されて刃組付体74の支点溝部83に当接している。支点縁部91において、上面と下面との間の厚さは、上面が傾斜して自由端部側に向かうに従って小さくなっている。刃組付体74の支点溝部83と舌片部89の支点縁部91とは、刃体80の刃先80aよりも下側において想定空域Sの内側に配置されている。剃刀ヘッド2において、刃組付体74及び弾性支持体75の支持部77は、支点溝部83と支点縁部91との当接により支えられている。
刃組付体74は、可撓部78の変形に伴い、前後方向及び上下方向を含むYZ面上で中立位置から前後方向へ弧状に移動し得る移動方向XVにおける移動位置を取り得る(図3、図5、図13及び図14参照)。本実施形態では、刃組付体74は、ハンドル屈曲剃刀1が屈曲前状態にある場合、対象角度が10°以上60°以下の範囲で前後方向に傾動可能である。また、刃組付体74は、ハンドル屈曲剃刀1が屈曲状態にある場合、対象角度が40°以上90°以下の範囲で前後方向に傾動可能である。なお、上記の例では刃組付体74の傾動可能範囲は50°になっているが、傾動可能範囲は任意に変更してよい。具体的には、例えば、刃組付体74の傾動可能範囲は20°以上70°以下の範囲のいずれかの角度となるよう構成してもよい。
また、刃組付体74は、可撓部78の変形に伴い、左右方向及び前後方向を含むZX面上で中立位置から前後方向へ弧状に移動し得る移動方向XHにおける移動位置を取り得る(図6及び図13参照)。刃組付体74の支点溝部83及び舌片部89の支点縁部91は、YZ面上で前後方向へ弧状に移動し得る移動方向XVに沿って弧形状に形成されている。舌片部89の支点縁部91は、ZX面上で前後方向X弧状に移動し得る移動方向XHに沿って弧形状に形成されている。
剃刀ヘッド70においては、弾性支持体75の支持部77と接続部76とは、これらの連続部85及び87を除いて一つの型内で同時に成形される。可撓部78は、これらの連続部85及び87とともに成形される。そして、支持部77と接続部76とは、これらの連続部85及び87によって互いに繋がれて一体的に形成される。
剃刀ヘッド70とヘッド連結部30との連結については、接続部76の連結筒部90には、弾性係脱部96が後側に向かって延設される。ヘッド連結部30の貫通孔32には、連結筒部90が弾性係脱部96による係合で着脱可能に挿着される。この挿着状態において、ヘッド連結部30と接続部76とが互いに一体的に連続する。弾性係脱部96による係合を解除して連結筒部90を貫通孔32から抜くと、ヘッド連結部30と接続部76とを互いに分離することができる。
<第1の使用態様:屈曲状態で顎の下を順剃り>
次に、本実施形態に係るハンドル屈曲剃刀1の使用態様について、4つの典型例を用いて説明する。図15は、本実施形態の屈曲状態におけるハンドル屈曲剃刀で顎の下を順剃りする第1の使用態様を示す図である。
第1の使用態様では、使用者は、順剃りで顎の下の髭を剃る場合、例えば、親指(第1指)F1、人指し指(第2指)F2及び中指(第3指)F3の指先が把持部10の上部前側に当たるように把持部10を掴む。このとき、薬指(第4指)F4及び小指(第5指)F5の指先が把持部10の下部前側に当たることになるが、把持部10の下部前側には凹部10aが形成されているので、薬指(第4指)F4及び小指(第5指)F5の指先の腹部を凹部10aに当てやすくなっている。
これにより、使用者は、薬指F4または小指F5などの一部の指を曲げた状態(閉じた状態)で把持部10を把持(保持)することができるので、使用者に把持部10を持ちやすくさせることができる。また、使用者によるハンドル屈曲剃刀1の操作性を向上させることができるので、ハンドル屈曲剃刀1をぐらつかせずに安定して髭剃りを行うことができる。
また、第1の使用態様では、使用者は屈曲状態でハンドル屈曲剃刀1を使用しているので、直角あるいは直角に近い対象角度で剃刀ヘッド70の当接面74aを顎の下に当接させることができる。これにより、使用者が、当接面74aを顎の下に当接させながら、剃刀ヘッド70を喉に近づく方向に動かしたときに、把持部10の下端10hが使用者の体に当たることを抑制することができる。つまり、使用者は、顎の下を順剃りで髭を剃るときに、把持部10の下端10hを使用者の体に当てることなく、顎の下の広範囲を順剃りで剃ることができる。
<第2の使用態様:屈曲状態で顎の下を逆剃り>
図16は、本実施形態の屈曲状態におけるハンドル屈曲剃刀で顎の下を逆剃りする第2の使用態様を示す図である。第2の使用態様では、ハンドル屈曲剃刀1は、屈曲状態で使用される。使用者は、逆剃りで顎の下の髭を剃る場合、例えば、親指F1の指先を把持部10の上部後側に当てつつ、人指し指F2の指先を把持部10の上部右側に当てて把持部10を掴む。そして、残りの中指F3、薬指F4及び小指F5で把持部10の下部を掴む。このとき、薬指F4及び小指F5の第2関節付近の腹部が把持部10の下部前側に当たることになるが、把持部10の下部前側には凹部10aが形成されているので、薬指F4及び小指F5の第2関節付近の腹部を凹部10aに当てやすくなっている。
これにより、使用者は、薬指F4または小指F5などの一部の指を曲げた状態(閉じた状態)で把持部10を把持(保持)することができるので、使用者に把持部10を持ちやすくさせることができる。また、使用者によるハンドル屈曲剃刀1の操作性を向上させることができるので、ハンドル屈曲剃刀1をぐらつかせずに安定して髭剃りを行うことができる。
また、使用者は、長手方向に沿った軸の周りに把持部10を掌の中で回転させるだけで、順剃り(第1の使用態様)に適したハンドル屈曲剃刀1の向きと、逆剃り(第2の使用態様)に適したハンドル屈曲剃刀1の向きとを切り替えることができる。つまり、対象角度が小さい従来の剃刀では、順剃りに適した剃刀の向きと、逆剃りに適した剃刀の向きとを切り替えるとき、ハンドルの上下が逆になるように持ち替えることが必要な場合があった。一方、本願のハンドル屈曲剃刀1では、対象角度を直角あるいは直角に近い角度にすることができるので、長手方向に沿った軸の周りに把持部10を、例えば180°回転させる簡易な操作で、順剃りに適したハンドル屈曲剃刀1の向きと、逆剃りに適したハンドル屈曲剃刀1の向きとを切り替えることができる。
<第3の使用態様:屈曲状態で頬を逆剃り>
図17は、本実施形態の屈曲状態におけるハンドル屈曲剃刀で頬を逆剃りする第3の使用態様を示す図である。第3の使用態様では、ハンドル屈曲剃刀1は、屈曲状態で使用される。使用者は、逆剃りで頬の髭を剃る場合、例えば、第2の使用態様と同様に、親指F1の指先を把持部10の上部後側に当てつつ、人指し指F2の指先を把持部10の上部右側に当てて把持部10を掴む。そして、残りの中指F3、薬指F4及び小指F5で把持部10の下部を掴む。
第3の使用態様では、使用者は屈曲状態でハンドル屈曲剃刀1を使用しているので、直角あるいは直角に近い対象角度で剃刀ヘッド70の当接面74aを頬の肌に当接させることができる。これにより、使用者は、把持部10が下方向に延びた状態のまま当接面74aを使用者の頬の肌上を移動させることができる。すなわち、従来のように、把持部10の上下をひっくり返して使用する場合は使用者の肘が上がりやすかったが、当該第3の使用態様では、把持部10が下方向に延びた状態で使用することができる。そのため、従来よりも、使用者の肘が上がらない状態で快適に使用することができる。
<第4の使用態様:屈曲前状態で頬を順剃り>
図18は、本実施形態の屈曲前状態におけるハンドル屈曲剃刀で頬を順剃りする第4の使用態様を示す図である。第4の使用態様では、ハンドル屈曲剃刀1は、屈曲前状態で使用される。使用者は、順剃りで顎の下の髭を剃る場合、例えば、親指F1の指先を把持部10の上部右側に当てつつ、人指し指F2の指先を把持部10の把持部10の上部前側に当てて把持部10を掴む。そして、残りの中指F3、薬指F4及び小指F5で把持部10の下部を掴む。このとき、薬指F4及び小指F5の第2関節付近の腹部が把持部10の下部前側に当たることになるが、把持部10の下部前側には凹部10aが形成されているので、使用者は薬指F4及び小指F5の第2関節付近の腹部を凹部10aに当てやすくなっている。
第4の使用態様では、使用者は屈曲前状態でハンドル屈曲剃刀1を使用しているので、10°あるいは10°に近い対象角度すなわち当接面74aと上下方向とが略平行な状態で剃刀ヘッド70の当接面74aを頬の肌に当接させることができる。これにより、使用者は、把持部10が下方向に延びた状態のまま当接面74aを使用者の頬の肌上を移動させることができる。
上記第1~第4の使用態様を用いて髭を剃る場合、使用者は、第4の使用態様、第1の使用態様、第2の使用態様、第3の使用態様、の順に使用態様を変化させることが想定される。このとき使用者は、屈曲前状態で頬を順剃りし(第4の使用態様)、屈曲状態に変化させて顎下を順剃りし(第1の使用態様)、把持部10を長手方向に沿った軸の周りに回転させて屈曲状態のまま顎下を逆剃りし(第2の使用態様)、そのまま頬を逆剃りする(第3の使用態様)こととなる。このような順序で髭を剃ることにより、頬から顎下にかけての順剃りでの髭剃りを行う際には、屈曲前状態から屈曲状態に変化させる簡易な操作を1度行うだけで当該髭剃りを行うことができる。そして、顎下から頬にかけての逆剃りでの髭剃りを行う際には、把持部10が上方向に延びた状態になるように把持部10を持ち替える煩雑な操作を行うことなく、把持部10を長手方向に沿った軸の周りに例えば180°回転させる簡易な操作だけで当該髭剃りを行うことができる。
<2.変形例>
次に、本発明の実施形態の変形例について説明する。この変形例は、実施形態と比較して、把持部の形状などが異なっている。以下の説明では、実施形態との相違点について説明し、実施形態と共通する部分については説明を省略する。
<ハンドル屈曲剃刀2の構成>
図19は、実施形態の変形例の屈曲前状態におけるハンドル屈曲剃刀を右側から見た平面図である。図20は、実施形態の変形例の屈曲前状態におけるハンドル屈曲剃刀を後側から見た平面図である。
図19及び図20に示されるように、実施形態の変形例のハンドル屈曲剃刀2は、図1に示すハンドル屈曲剃刀1と比べて、把持部10の代わりに、把持部20を備える。把持部20の略中央では、右側から前側を経由して左側にかけて、例えば、エラストマーで形成された滑り止め部材23が取り付けられる。
<凹部20a>
把持部20は、左右方向から平面視したときに、上端10gと下端10hとの間において凹部20aが形成される(図19参照)。凹部20aは、把持部20の上下方向の略中央付近に形成され、後側に凹んでいる。凹部20aの上下方向の長さは、実施形態のハンドル屈曲剃刀1の凹部10aの上下方向の長さより短い。なお、凹部20aの上下方向の長さは、実施形態のハンドル屈曲剃刀1の凹部10aの上下方向の長さと同じか、あるいは大きくてもよい。
使用者が順剃りを行う場合は、例えば、中指の指先の腹部が把持部20の略中央の前側に当たることになるが、凹部20aが形成されていることで中指の指先の腹部が凹部20aに当たり、ハンドル屈曲剃刀2を持ちやすくするとともに、ハンドル屈曲剃刀2の操作性を向上させることができる。
また、使用者がハンドル屈曲剃刀2の上下を逆にせずに逆剃りを行う場合は、例えば、中指の第2関節付近の腹部が把持部20の略中央の前側に当たることになる。このとき、凹部20aが形成されていることで中指の第2関節付近の腹部が凹部20aに当たり、ハンドル屈曲剃刀2を持ちやすくするとともに、ハンドル屈曲剃刀2の操作性を向上させることができる。
<右側凹部20i及び左側凹部20j>
ハンドル屈曲剃刀2を前後方向から平面視したときに、上端10gと下端10hとの間の一部が細くなっている。本変形例では、把持部20の上端10g近傍では、前後方向から平面視したときに、左右方向の幅が広い上側幅広部20bとなっている。上側幅広部20bの下側であって凹部20aの近傍では、前後方向から平面視したときに、左右方向の幅が狭い幅狭部20cとなっている。そして、幅狭部20cの下側では、前後方向から平面視したときに、左右方向の幅が広い下側幅広部20dとなっている。
つまり、ハンドル屈曲剃刀2を前後方向から平面視したときに、上側幅広部20bから下側幅広部20dにかけて、右側及び左側にそれぞれ右側凹部20i及び左側凹部20jが形成される。右側凹部20iの形状及び左側凹部20jの形状は、左右対称である。
このように、上側幅広部20bと下側幅広部20dとの間をくびれた形状にすることで、使用者が上側幅広部20bと下側幅広部20dとの間におけるいずれかの位置を掴んだ場合において、使用者が下向きの力を加えたときに、使用者の手が把持部20上で滑ってしまうことを抑制することができる。
<突出部20e>
図19に示されるように、把持部20の突出部10d近傍では、操作部52cの反対側において、前側に向かって突出する突出部20eが形成される。突出部20eは、左右方向の両端部にZ軸-側に向かって最も突出した先端部分をそれぞれ有し、これら2つの先端部分の間に凹みが設けられたY字に類似した形状となっている。このように、突出部20eを形成することで、例えば、当接面74aが下向きになるようにハンドル屈曲剃刀2を載置面に置くときに、ハンドル屈曲剃刀2は、突出部20eの2つの先端部分と把持部20の下端10hとの3点によって支持される。これにより、剃刀ヘッド70の下端が載置面に接触してしまうことを防ぐことができるので、枠部79の上部79b及び下部79cの当接面74aに取り付けられているシェービングエイドが載置面に付着したり、刃体80の刃先80aが傷付いたりすることを防ぐことができる。また、載置面の汚れが剃刀ヘッド70の当接面74aに付着し、その汚れが使用者の肌に付くことを抑制することができる。また、3点で支持する構成になるため、ハンドル屈曲剃刀2を安定して支持することができる。
<2.本実施形態の特徴>
以上、実施形態及び変形例により具体例を説明したが、本明細書に記載のハンドル屈曲剃刀1及び2は以下のような特徴を有する。
ハンドル屈曲剃刀1及び2は、使用者の操作により当接面74aと把持部10が延びる上下方向とがなす角度を変更可能な構成としている。具体的には、刃組付体74が、外力を与えられない中立位置にあるとき、当接面74aと上下方向とがなす中立角度がαfとなり当接面74aと上下方向とが略平行となる屈曲前状態(第1状態)と、中立角度がαfより大きいαsとなる屈曲状態(第2状態)とを、切替機構50によって切り替え可能な構成としている。また、屈曲状態では、外力が与えられることで、当接面74aと上下方向とが少なくとも略垂直(90°)となる位置まで刃組付体を傾動可能にしている。
このような構成により、例えば、使用者が順剃りで頬を剃る場合には、当接面74aと上下方向とが略平行となる屈曲前状態とすることで、把持部10が下方向に延びた状態で当接面74aを使用者の頬の肌上を移動させることができる。
また、例えば、使用者が順剃りで顎下を剃る場合には、中立角度がαfよりも大きいαsとなる屈曲状態とすることで、把持部10の下端10hが使用者の身体に干渉することなく、かつ把持部10が下方向に延びた状態で当接面74aを使用者の顎下の肌に密着させることができる。そして、当接面74aを肌に押し付けるように使用者が把持部10に力を加えることで、当接面74aと上下方向とが略垂直となる位置まで刃組付体74が傾動し、把持部10の下端10hを使用者の身体から遠ざけながら、かつ把持部10が下方向に延びた状態で、当接面74aを使用者の顎下の肌に確実に密着させることができる。この状態で使用者が剃刀を前側に移動させれば、把持部10が下方向に延びた状態のまま、当接面74aを使用者の顎下の肌上に密着させたままで移動させることができる。
また、例えば、使用者が逆剃りで頬を剃る場合には、屈曲状態とすることで、把持部10が下方向に延びた状態のまま、当接面74aの一部、例えば上端を使用者の頬の肌に当てることができる。そして、当接面74aを肌に押し付けるように使用者が把持部10に力を加えることで、当接面74aと上下方向とが略垂直となる位置まで刃組付体74が傾動し、把持部10が下方向に延びた状態のまま、当接面74aを使用者の頬の肌に密着させることができる。この状態で使用者が剃刀1を前側に移動させれば、把持部10が下方向に延びた状態のまま、当接面74aを使用者の頬の肌上を移動させることができる。
また、例えば、使用者が逆剃りで顎下を剃る場合には、屈曲状態とすることで、肘をあまり上げることなく、把持部10が下方向に延びた状態で、当接面74aを使用者の顎下の肌に密着させることができる。使用者が剃刀1を前側に移動させた場合も、把持部10が下方向に延びた状態で、当接面74aを使用者の顎下の肌上に密着させたままで移動させることができる。なお、使用者が逆剃りで顎下を剃る場合には、屈曲前状態であっても、把持部10が下方向に延びた状態で、当接面74aを使用者の顎下の肌に密着させることが可能である。ただし、屈曲状態として顎下を逆剃りすると、使用者は肘をあまり上げることなく剃ることができるため、より快適に顎下を剃ることができる。また、屈曲状態のままで顎下の順剃り、顎下の逆剃り、頬の逆剃りを連続して行うこともできる。
すなわち、順剃り及び逆剃りのいずれの場合であっても、把持部10が下方向に延びた状態のままで当接面74aを使用者の肌及び顎下の肌上を移動させることができる。したがって、使用者が、把持部10が上方向に延びた状態になるように把持部10を持ち替えることなく、順剃り及び逆剃りを容易に行うことができる。
また、ハンドル屈曲剃刀1及び2では、屈曲前状態における中立角度αfを5°以上25°以下にし、屈曲状態で使用者が肌に押し付けるなどの外力が与えられるときに当接面74aと上下方向とがなす角度が80°以上になるよう刃組付体74を傾動可能な構成にしている。この構成により、屈曲前状態では、使用者が順剃りで頬を剃る場合において、把持部10が下方向に延びた状態のまま、当接面74aを使用者の頬に当接させるのに適した中立角度を実現することができる。一方、屈曲状態では、当接面74aと上下方向とがなす角度が80°以上になるよう刃組付体74が傾動することで、使用者が順剃りで顎下を剃る場合において、把持部10の下端が使用者の身体に接触しないよう遠ざけながら、かつ把持部10が下方向に延びた状態のままで当接面74aを使用者の顎下の肌に確実に密着させた状態を実現することができる。また、使用者が逆剃りで頬及び顎下を剃る場面では、把持部10が下方向に延びた状態のまま、当接面74aを使用者の頬の肌に密着させた状態を実現することができる。
また、ハンドル屈曲剃刀1及び2では、切替機構50が操作部52cと可動体52とを含み、可動体52は移動規制されており、使用者が操作部52cを押下することで可動体52の移動規制が解除され屈曲前位置と屈曲位置との間で移動可能となる。この構成により、使用時に剃刀を前側に移動させる際に、刃組付体74を屈曲前状態における位置(屈曲前位置)から屈曲状態における位置(屈曲位置)へ移動させるような外力が当該刃組付体74に加わっても、可動体52の移動が規制されているので、屈曲前状態にある剃刀が不意に屈曲状態に変化してしまうことを抑制できることができる。これにより、剃刀を安定して使用することができる。また、使用者は、操作部52cを押下する簡易な操作で、剃刀を屈曲前状態から屈曲状態に遷移させることができる。
また、ハンドル屈曲剃刀1及び2では、屈曲前角度と屈曲角度との差を20°以上40°以下にすることが好ましい。これによれば、屈曲前状態において頬の順剃りに適した当接面の角度を実現するとともに、屈曲状態において顎下の順剃り及び逆剃り、ならびに頬の逆剃りに適した当接面の角度を実現することができる。
また、ハンドル屈曲剃刀1及び2では、可動体52の一部を収容する溝10fが把持部10に形成され、操作部52cの左右方向の幅が溝10fの左右方向の幅より大きな構成としている。これにより、使用者による操作部52cの操作性を向上させることができる。
<3.補足事項>
以上、本発明の実施形態及び変形例についての具体的な説明を行った。上記説明は、あくまで一構成例及び一作動例としての説明であって、本発明の範囲はこれらの実施形態及び変形例に留まらず、同様の技術思想に基づいて当業者が把握可能な範囲にまで広く解釈されるものである。
本明細書で「垂直」または「略垂直」という場合、一方と他方とがなす角度が90°となる場合のみを指すのではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、例えば一方と他方とがなす角度が60°となるものまでを含むものとする。また、「平行」または「略平行」という場合も、一方と他方とがなす角度が0°となる場合のみを指すのではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、例えば一方と他方とがなす角度が30°となるものまでを含むものとする。
また、本発明のハンドル屈曲剃刀は、実施形態に記載の顔剃り用の剃刀として特に適してはいるものの、顔以外の部位にも使用可能である。本発明のハンドル屈曲剃刀は、例えば、脇、ビキニゾーン、または脚の毛などを剃る際にも有用である。このような部位に対して使用する場合にも、把持部10の屈曲前状態と屈曲状態とを切り替えることで、剃刀を肌に密着するよう当接させやすくすることができる。また、使用者が肘を上げたり手首をひねったりする無理な体勢を取らずに、剃刀を目的の部位に密接させやすくすることができる。
本発明の剃刀は、使用者がハンドルを上下が逆になるように持ち替えることなく使用可能な剃刀などとして好適に適用される。
1、2…ハンドル屈曲剃刀
10、20…把持部
30…ヘッド連結部
32…貫通孔
33…溝
50…切替機構
51…ねじりコイルばね
52…可動体
61…屈曲用連結ピン
62…切替用連結ピン
63…規制ピン
70…剃刀ヘッド
74…刃組付体
74a…当接面
75…弾性支持体
76…接続部
77…支持部
80…刃体
80a…刃先

Claims (11)

  1. 上下方向に延び、使用者により把持可能な把持部と、剃刀ヘッドと、前記上下方向と交差する左右方向に延びる回動軸を中心に回動自在に前記把持部の上端に連結されるとともに前記剃刀ヘッドに連結されるヘッド連結部と、を備える剃刀であって、
    前記剃刀ヘッドは、
    前記左右方向を長尺方向とする刃体と、
    前記刃体とともに前記使用者の肌に当接する当接面を有し、前記刃体が組付けられた刃組付体と、
    前記ヘッド連結部に接続される接続部と、
    前記接続部と前記刃組付体との間に設けられ、前記上下方向及び前記左右方向と交差する前後方向に前記刃組付体を傾動可能に支持する弾性支持体と、を有し、
    前記使用者の操作により前記当接面と前記上下方向とがなす角度を変更可能であり、前記刃組付体が、外力を与えられない中立位置にあるとき、前記当接面と前記上下方向とがなす中立角度が第1角度となり前記当接面と前記上下方向とが略平行となる第1状態と、前記中立角度が前記第1角度よりも大きい第2角度となる第2状態と、を切り替える切替機構を備え、
    前記第2状態では、外力が与えられることで、前記当接面と前記上下方向とが少なくとも略垂直となる位置まで前記刃組付体が傾動可能である、
    ハンドル屈曲剃刀。
  2. 順剃りの際には、前記第1状態とすることで前記把持部が下方向に延びた状態で前記当接面が前記使用者の頬の肌上を移動可能であり、前記第2状態とすることで前記把持部の下端が前記使用者の身体に干渉することなく前記当接面が前記使用者の顎下の肌上を移動可能であり、
    逆剃りの際には、前記第2状態とすることで前記把持部が下方向に延びた状態のまま前記当接面が前記使用者の頬の肌上を移動可能である、
    請求項1に記載のハンドル屈曲剃刀。
  3. 前記第1角度は、5°以上25°以下であり、
    前記第2状態では、外力が与えられることで、前記当接面と前記上下方向とがなす角度が80°以上になるよう前記刃組付体が傾動可能である、
    請求項1または請求項2に記載のハンドル屈曲剃刀。
  4. 前記切替機構は、
    前記把持部の外側に露出した操作部を有し、前記第1状態を維持する第1位置と、前記第2状態を維持する第2位置との間で移動する可動体を含み、
    前記可動体は、前記第1位置から前記第2位置への移動が規制され、
    前記可動体の前記第1位置から前記第2位置への移動の規制は、前記使用者によって前記操作部が押下されることで解除される、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のハンドル屈曲剃刀。
  5. 前記第2角度と前記第1角度との差は、20°以上40°以下である、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のハンドル屈曲剃刀。
  6. 前記把持部には、前記可動体の一部を収容する溝が前記上下方向に沿って形成され、
    前記操作部の前記左右方向の幅は、前記溝の前記左右方向の幅より大きい、
    請求項4に記載のハンドル屈曲剃刀。
  7. 前記第1状態では、前記回動軸から前記弾性支持体へ向かう第1方向は、前記把持部の延びる方向と略平行であり、
    前記第2状態では、前記回動軸から前記弾性支持体へ向かう第2方向は、前記第1方向と比べて、前記第1状態における前記刃体の刃先が露出し得る前側の反対側である後側を向いている、
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のハンドル屈曲剃刀。
  8. 前記把持部は、前記左右方向から平面視したときに、前記上端と前記把持部の下端との間において、前記第1状態における前記刃体の刃先が露出し得る前側の一部が凹んでいる、
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のハンドル屈曲剃刀。
  9. 前記把持部では、前記上端と前記把持部の下端との間の少なくとも一部の外周は、前記下端の外周よりも小さい、
    請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のハンドル屈曲剃刀。
  10. 上下方向に延び、使用者により把持可能な把持部と、剃刀ヘッドと、前記上下方向と交差する左右方向に延びる回動軸を中心に回動自在に前記把持部の上端に連結されるとともに前記剃刀ヘッドに連結されるヘッド連結部と、を備える剃刀であって、
    前記剃刀ヘッドは、
    前記左右方向を長尺方向とする刃体と、
    前記刃体とともに前記使用者の肌に当接する当接面を有し、前記刃体が組付けられた刃組付体と、
    前記ヘッド連結部に接続される接続部と、
    前記接続部と前記刃組付体との間に設けられ、前記上下方向及び前記左右方向と交差する前後方向に前記刃組付体を傾動可能に支持する弾性支持体と、を有し、
    前記使用者の操作により前記当接面と前記上下方向とがなす角度を変更可能であり、前記刃組付体が、外力を与えられない中立位置にあるとき、前記当接面と前記上下方向とがなす中立角度が5°以上25°以下の第1角度となる第1状態と、前記中立角度が前記第1角度よりも大きい第2角度となる第2状態と、を切り替える切替機構を備え、
    前記第2状態では、外力が与えられることで、前記当接面と前記上下方向とがなす角度が80°以上になるよう前記刃組付体が傾動可能である、
    ハンドル屈曲剃刀。
  11. 上下方向に延び、使用者により把持可能な把持部と、剃刀ヘッドと、前記上下方向と交差する左右方向に延びる回動軸を中心に回動自在に前記把持部の上端に連結されるとともに前記剃刀ヘッドに連結されるヘッド連結部と、を備える剃刀であって、
    前記剃刀ヘッドは、
    前記左右方向を長尺方向とする刃体と、
    前記刃体とともに前記使用者の肌に当接する当接面を有し、前記刃体が組付けられた刃組付体と、
    前記ヘッド連結部に接続される接続部と、
    前記接続部と前記刃組付体との間に設けられ、前記上下方向及び前記左右方向と交差する前後方向に前記刃組付体を傾動可能に支持する弾性支持体と、を有し、
    前記使用者の操作により前記当接面と前記上下方向とがなす角度を変更可能であり、前記刃組付体が、外力を与えられない中立位置にあるとき、前記当接面と前記上下方向とがなす中立角度が第1角度となり前記当接面と前記上下方向とが略平行となる第1状態と、前記中立角度が前記第1角度よりも大きい第2角度となる第2状態と、を切り替える切替機構を備え、
    前記第2状態では、外力が与えられることで、前記当接面と前記上下方向とが少なくとも略垂直となる位置まで前記刃組付体が傾動可能であり、
    順剃りの際には、前記第1状態とすることで前記把持部が下方向に延びた状態で前記当接面が前記使用者の頬の肌上を移動可能であり、前記第2状態とすることで前記把持部の下端が前記使用者の身体に干渉することなく前記当接面が前記使用者の顎下の肌上を移動可能であり、
    逆剃りの際には、前記第2状態とすることで前記把持部が下方向に延びた状態のまま前記当接面が前記使用者の頬の肌上を移動可能である、
    ハンドル屈曲剃刀。
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