[00121] 当然のことながら、上の図面の説明は例示目的のみのものであり、従って、以下の詳細な説明を考慮して読み取られなければならない。上の図面の説明における特徴の全てが、図面のいずれの特定の実施形態にもなければならないわけではなく、上で説明された図面の特徴とともに又は上で説明された図面の特徴なしで含まれ得る上の図面の説明に挙げられていない他の特徴も説明され、図面/詳細な説明で説明された特徴は、他の図面で説明された他の特徴を考慮して組み合わされ得、及び/又は修正され得る。
[00122] 本開示は、その適用において、以下の説明で定められるか又は図面に示される構造の詳細及びコンポーネントの配置構成に限定されるものではないことが認められ得る。本明細書における本発明は、他の実施形態であってもよく、様々な方法で実行又は実施され得る。また、本明細書で使用する表現法及び用語法は、説明することを目的とするものであり、限定するものとして見なされてはならず、そのようなものとして当業者に理解され得ることが認められ得る。
[00123] ここで図を参照すると、図1〜図4は、ヒトの毛を剃るために特に有用である本開示の一実施形態による個人用手動(すなわち無給電)シェービングデバイス10を示す。図示のとおり、シェービングデバイス10は、シェービングデバイス10のユーザの毛を剃るための使い捨てヘッド組立体20と、シェービングデバイス10を保持及び操作するためのハンドル60と、を含む。
[00124] 図1Aにより最も良好に示されるとおり、使い捨てヘッド組立体20は、ブレードカートリッジ22とブレードカートリッジ支持部材24とを含む。図示のとおり、ブレードカートリッジ支持部材24は、略U字型のカートリッジ支持フレーム26を含む。U字型のカートリッジ支持フレーム26は2つの略曲線の支持アーム30を含む。例えば、支持アーム30は略C字型又はL字型を有し得る。
[00125] ブレードカートリッジ支持部材24へのブレードカートリッジ22の旋回可能な取付け及び後続のその使用を円滑にするため、ブレードカートリッジ22及びブレードカートリッジ支持部材24は、ブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心として(例えば、ハンドル60の長手方向軸Lに略垂直な方向を中心として)回転することを可能にする1つ又は複数のヒンジ又は旋回組立体3を含み得る。本明細書で説明されるとおり、ヒンジ又は旋回組立体3は、ブレードカートリッジ22の前側140及び後側156が使用され得るように、ブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心としておよそ180度回転することを可能にするように構成され得る。一実施形態によると、ヒンジ又は旋回組立体3は、ブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心としておよそ360度回転することを可能にするように構成され得る。
[00126] 例えば、ヒンジ又は旋回組立体3は、ブレードカートリッジ支持部材24の各支持アーム30(例えば、限定するものではないが、支持アーム30の末端セクション40)に配置された(例えば、貫通孔の形態の)旋回軸レセプタクル32を含んでもよく、旋回軸レセプタクル32の各々は、ブレードカートリッジ22の対向する側面に位置する旋回ピン/シリンダ34を受ける。旋回ピン/シリンダ34は、ブレードカートリッジ22の側面から略外向きに延在し得る。前述の配置構成では、ブレードカートリッジ22は支持アーム30間に配置され、かつ旋回接続(組立体)で各支持アーム30により支持され、ブレードカートリッジ22は、旋回軸PAを中心として最大で360°度を含む任意の角度で回転可能である。当然のことながら、旋回軸レセプタクル32及び旋回ピン34の1つ又は複数の場所は切り替えられ得る(例えば、旋回軸レセプタクル32の1つ又は複数は、ブレードカートリッジ22に位置してもよく、旋回ピン34の1つ又は複数はブレードカートリッジ支持部材24の支持アーム30から外向きに延在してもよい)。
[00127] シェービングの間、ブレードカートリッジ22の使用の緩衝を和らげるため、支持アーム30の1つ又は複数は緩衝機構38を含み得る。図示のとおり、各支持アーム30の第2の(末端)セクション40は、各支持アーム30の第1の(基端)セクション44のレセプタクル42(例えば、溝付き凹部)内を摺動するように構成される。各レセプタクル42は、圧縮(例えば、コイル)ばね又は付勢デバイス46をその底部に含み得る。本明細書で使用する際、基端及び末端は、シェービングデバイス10のユーザに対して理解され得る。
[00128] 前述の方法では、緩衝機構38の付勢デバイス46は、ブレードカートリッジ22にかけられた下向きの力に応じて圧縮されてもよく、そのような圧縮は下向きの力に抗して付勢する。その際、そのような圧縮は、ブレードカートリッジ22の使用の衝撃を和らげるために下向きの力を吸収する/そぐことができる。さらに、各支持アーム30の緩衝機構38は互いに無関係であるため、緩衝機構38は、ブレードカートリッジ22の各側方端部が独立して移動し及び/又は緩衝を和らげることを可能にし得る。シェービングデバイス10の他の実施形態では、ブレードカートリッジ支持部材24は緩衝機構38を含まなくてもよいことが理解されるべきである。
[00129] ヘッド組立体20は、ユーザによりハンドル60に選択的に取り外し可能に接続可能であってもよい。認められ得るとおり、ブレードカートリッジ支持部材24をハンドル60に選択的に結合する任意の機構が使用されてもよい。例えば、ブレードカートリッジ支持部材24は、2つの支持アーム30間の中央に配置され得る支持ハブ50を含み得る。支持ハブ50は、ブレードカートリッジ支持部材24をハンドル60の長尺状シャフト62の機械的接続要素64に機械的に接続する機械的接続要素52を含む。
[00130] 例えば、図1A及び図2により示されるとおり、ブレードカートリッジ支持部材24の接続要素52の一実施形態は、ハンドル60の接続要素64の円筒形凹部66内に適合するように構成された中空(管状の)円筒形シャンク54を含む。確動的機械的接続を提供するため、円筒形シャンク54は、係合開口68内に係合する複数の変形可能な(片持及び/又はばね仕掛けの)係合タブ56を含む。変形可能な(片持及び/又はばね仕掛けの)係合タブ56は、一実施形態では、作動ボタン100が押されると、及び/又は、ユーザの手/指で各独立した係合タブを手動で押すことにより、係合開口68との係合から出るように構成されてもよい。
[00131] 係合タブ56が係合開口68内で係合されると、ヘッド組立体20及びハンドル60は一般に互いから分離することを妨げられる。その後(例えば、ブレードカートリッジ22の有用寿命後)、ヘッド組立体20及びハンドル60は、係合タブ56を内向きへ押すこと(例えば、ハンドル60及び/又は使い捨てヘッド組立体20に配置されたボタンなどを押すことにより、及び/又は、ユーザの手/指で各係合タブを手動で押すことにより)、及びブレードカートリッジ支持部材24の円筒形シャンク54をハンドル60の円筒形凹部66から引き出すことにより互いから分離され得る。使用済みヘッド組立体20/ブレードカートリッジ22は、次いで、新たなヘッド組立体20/ブレードカートリッジ22と置き換えられ得る。従って、理解され得るとおり、ヘッド組立体20は、ユーザによりハンドル60に選択的に取り外し可能に接続可能である。
[00132] シャンク54及び凹部66は、それぞれブレードカートリッジ支持部材24及びハンドル60の一部として示されているが、当然のことながら、シャンク54及び凹部66の配置構成は切り替えられ得る(例えば、シャンク54及び凹部66は、それぞれハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24の一部であってもよく、例えば図5を参照されたい)。追加的に、変形可能な(片持及び/又はばね仕掛けの)係合タブ56及び係合開口68は、それぞれシャンク54及び凹部66の一部として示されているが、当然のことながら、変形可能な(片持及び/又はばね仕掛けの)係合タブ56及び係合開口68の配置構成は切り替えられ得る(例えば、変形可能な(片持及び/又はばね仕掛けの)係合タブ56及び係合開口68は、それぞれ凹部66及びシャンク54の一部であってもよい)。ここでも同様に、当然のことながら、接続要素52は、そうであると具体的に述べられない限り、本明細書で図示及び/又は説明された配置構成に限定されず、ユーザがヘッド組立体20をハンドル60に選択的に取り外し可能に結合することを可能にする任意の接続要素52が使用されてもよい。
[00133] ハンドル60(図1A〜図1C)は、ハンドル60(例えば、ハンドル60の長手方向軸L)に対するヘッド組立体20の向き(例えば、ヘッド組立体20の長手方向軸H)がユーザにより調整され得るように、ヘッド組立体20がハンドル60の一部に対して選択的に回転されることを可能にするように構成された1つ又は複数のヒンジ74を任意選択的に含んでもよい。ヒンジ74は、ハンドル60の長さに沿った実質的にいずれの場所にも位置付けることができるが、概略的に示されるとおりハンドル60の第1の(基端)領域に近接して位置付けられてもよい。
[00134] 図1Aを参照すると、ヘッド組立体20の剃刀ブレード142の1つ又は複数の切れ刃151の切れ刃軸CEは、ハンドル60の長手方向軸Lに対して略垂直(例えば、略直交/90度)に整列することが認められ得る。本明細書で説明されるとおり(例えば、図1B及び図1Cで概略的に示されるとおり)、ヒンジ74は、ヘッド組立体20の剃刀ブレード142の1つ又は複数の切れ刃151の切れ刃軸CEがハンドル60の長手方向軸Lに対して直角/垂直/90度以外の角度α(例えば、図1Cを参照されたい)で整列するように、ユーザがヘッド組立体20をハンドル60の旋回ポイントを中心として選択的に回転させることを可能にするように構成され得る。例えば、図1Bは、ヘッド組立体20の剃刀ブレード142の1つ又は複数の切れ刃151の切れ刃軸CEがハンドル60の長手方向軸Lに略平行であることを概略的に示し、一方で、図1Cは、ヘッド組立体20の剃刀ブレード142の1つ又は複数の切れ刃151の切れ刃軸CEが、ハンドル60の長手方向軸Lに対して90度未満の角度α、例えば0〜90度未満であることを概略的に示す。
[00135] 本開示と合致するヒンジ74の一実施形態は、図1A及び図2に概略的に示されている。ヒンジ74は、ハンドル60の第1の(基端)シャフト部分75及び第2の(末端)シャフト部分77の重複する接合部分84、86(図2を参照されたい)のレセプタクル80、82を通って延在するヒンジピン76を含み得る。第1の(基端)長尺状シャフトセクション75及び第2の長尺状(末端)シャフトセクション77が互いに対して回転することを可能にすることに加えて、ヒンジピン76は、第1の(基端)シャフト部分75及び第2の(末端)シャフト部分77が互いから分離することを妨げ得る。ヒンジ74は、ユーザがハンドル60に対するヘッド組立体20の相対的位置を略係止するか又は固着させることを可能にするように構成された係止機構(例えば、限定するものではないが、係止つめ、ラチェット機構など)を任意選択的に含み得る。
[00136] 当然のことながら、ヒンジ74は、ヘッド組立体20の剃刀ブレード142の1つ又は複数の切れ刃151の切れ刃軸CEがハンドル60の長手方向軸Lに対して実質的に直角/垂直/90度のままであるように、ユーザがヘッド組立体20をハンドル60の旋回ポイントを中心として選択的に回転させることを可能にするようにも構成され得る。例えば、ヒンジピン76及びレセプタクル80、82の配置構成は、図1A〜図1Cに示された配置構成から、ハンドル60の長手方向軸Lを中心としておよそ90度回転され得る。
[00137] ハンドル60は、長尺状シャフト62も任意選択的に含み得る。長尺状シャフト62は、ハンドル60の全長がユーザにより調整され得るように互いに対して入れ子状に摺動するように構成された第1及び少なくとも第2のシャフトセクション70、72を含む入れ子式ハンドル延在部78を任意選択的に含む。シャフトセクション70、72の1つ又は複数は、本明細書で説明されるとおり1つ又は複数のヒンジ74を任意選択的に含み得ることが理解される。シェービングデバイス10の他の実施形態では、長尺状シャフト62は単一のセクションから形成され、ヒンジ74を含まなくてもよく、入れ子式ハンドル延在部78は除去されてもよいことも理解されるべきである。
[00138] 図3〜図5を参照すると、シェービングデバイス10(例えば、ハンドル60)は、ブレードカートリッジ支持部材24に対する方向へのブレードカートリッジ22の旋回軸PAを中心とする回転を制御するために1つ又は複数のブレードカートリッジ旋回付勢機構90を任意選択的に含み得る。旋回付勢機構90は、ハンドル60の円筒形凹部94内を摺動する1つ又は複数の長尺状円筒形ロッド92を含み得る。長尺状円筒形ロッド92は、略矢印Cの方向に(すなわち、図3及び図5に概略的に示されたとおり、ブレードカートリッジ22に略向かって)付勢され得る。例えば、ハンドル60は、長尺状円筒形ロッド92を略矢印Cの方向に付勢するように構成された1つ又は複数の付勢デバイス(例えば、ばねなど)を有する円筒形凹部94(図6A及び図6Bで最もよく見える)を含み得る。一実施形態では、第1の付勢デバイス96(例えば、コイルばねなど)が円筒形ロッド92の下の円筒形凹部94内に配置されてもよく、任意選択的に第2の付勢デバイス98(例えば、コイルばねなど)も第1の付勢デバイス96の下の円筒形凹部94内に配置されてよい。第2の付勢デバイス98は、第1の付勢デバイス96より大きいばね(力)定数を有してもよい。
[00139] 認められ得るとおり、ブレードカートリッジ22は、シェービングデバイス10の使用中、ブレードカートリッジ22が剃られている皮膚表面の外形に従う際、回転方向R1及びR2に旋回軸PAを中心として旋回し得る。そのような時間中、円筒形ロッド92の末端部(例えば、球状末端部)は、ブレードカートリッジ22の後側156(すなわち、シェービング中に使用される表面の略反対側のブレードカートリッジ22の表面)と接触し、ブレードカートリッジ22を、旋回軸PAを中心として旋回するように付勢する。本明細書で説明されるとおり、ブレードカートリッジ22は、前側140及び後側156の両方に剃刀ブレード142を任意選択的に含み得る。このような場合、ロッド92の末端部は、ブレードカートリッジ22と、剃刀ブレード142が位置する箇所以外の領域163で接触するように構成され得る。
[00140] 一実施形態(図3及び図4)によれば、ロッド92はブレードカートリッジ22と旋回軸PAの上の場所で接触してもよく、旋回付勢機構90は、ブレードカートリッジ22を反対方向に(例えば、方向R2に)付勢してもよい。代替的に、ロッド92は、ブレードカートリッジ22と、図5に概略的に示されたとおり旋回軸PAの下の場所で接触してもよく、旋回付勢機構90はブレードカートリッジ22を方向R1に付勢してもよい。従って、付勢ロッド92がブレードカートリッジに接触する場所(すなわち、図3〜図4では旋回軸PAの上又は図5では旋回軸PAの下)に依存して、旋回付勢機構90は、ブレードカートリッジ22を略方向R2(図3〜図4において)又は方向R1(図5において)に付勢することができ、ばね96、98が最も低い位置になると特定の/所定のポイント(回転度)を超えての反対方向の(例えば、図3〜図4ではR1又は図5ではR2の)ブレードカートリッジ22の回転を略妨げ得る。
[00141] さらに、本明細書でより詳細に説明されるとおり、少なくとも1つの実施形態では、ブレードカートリッジ22は、ユーザがブレードカートリッジ22の前又は後面140、156のいずれかを選択することができるように、旋回軸PAを中心としておよそ180度以上回転するように構成され得る。例えば、ブレードカートリッジ22は、その前側140及び後側156の両方にシェービング(剃刀)ブレードを含み得る(例えば、図5又は図8を参照されたい)。代替的に(又は加えて)、ブレードカートリッジ22は、前側140にシェービング(剃刀)ブレード及び後側156に鏡を含み得る。
[00142] 一実施形態によると、旋回付勢機構90は作動ボタン100を任意選択的に含み得る。作動ボタン100はロッド92に結合されてもよく、図4に概略的に示されるとおり、ブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心としておよそ180度(以上)回転されるとき、ロッド92を、略矢印Cと反対の方向に(例えば、図3及び図5を参照されたい)、ブレードカートリッジの経路から外れるように格納するように構成されてもよい。例えば、作動ボタン100は、ハンドル60に形成された長尺状スロットにより提供された案内トラック102(図6A及び図6B)内を移動し得る。ユーザは、付勢デバイス96、98を圧縮するのに十分な力でロッド92を格納するために作動ボタン100を矢印Cの略反対の方向に付勢してもよく、それにより、ブレードカートリッジ22が、例えばロッド92の付勢方向(例えば、図3〜図4では方向R1及び図5では方向R2)の略反対方向にロッド92と接触せずに、旋回軸PAを中心としておよそ180度(以上)回転され得るように、円筒形ロッド92を十分遠くに(例えば、矢印Cの略反対の方向にかつブレードカートリッジ22から概して離して)格納することを可能にする。当然のことながら、旋回付勢機構90は、図6A及び図6Bではハンドル60の外部に示されているが、旋回付勢機構90の一部は、本明細書で概略的に示されているとおりハンドル60の内部領域内に位置してもよい。
[00143] 別の実施形態によると、使い捨てヘッド組立体20は、前又は後側140、156のいずれかを使用しながらハンドル60及び/又はブレードカートリッジ支持部材24に対するブレードカートリッジ22の回転の範囲を略限定するように構成された1つ又は複数のブレードカートリッジ回転リミッタ35を任意選択的に含み得る。ブレードカートリッジ回転リミッタ35は、ブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心として、(図3〜図4では)回転方向R2に、又は(図5では)回転方向R1に特定の/所定のポイント(回転度)を超えて旋回することを略防ぐように構成され得る。従って、ブレードカートリッジ回転リミッタ35は、所定のポイントを超えて回転することを略防ぐように構成され得る。
[00144] 図3を参照すると、本開示と合致するブレードカートリッジ回転リミッタ35の一実施形態が概略的に示されている。ブレードカートリッジ回転リミッタ35は、使用されているブレードカートリッジ22の反対側に接触するように構成された、弾性があり変形可能な止め部材又はつめ36を含み得る。例えば、変形可能なつめ36は、ブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心として回転方向R2に特定の/所定のポイント(回転度)を超えて旋回すると、旋回軸PAの下の場所でブレードカートリッジ22のエッジ領域に接触し得る。変形可能なつめ36は、支持ハブ50から外向きに延在し、かつブレードカートリッジ22の一部に接触すると示されているが、当然のことながら、この配置構成は逆であってもよい。例えば、変形可能なつめ36は、支持ハブ50の一部と接触するようにブレードカートリッジ22から外向きに延在するように構成されてもよい。
[00145] ブレードカートリッジ22を、旋回軸PAを中心としておよそ180度以上回転させるため、ピン92は、図4に概略的に示されたとおり格納されてもよく、ブレードカートリッジ22は方向R1に回転されてもよい。ブレードカートリッジ22が方向R1に回転されると、ブレードカートリッジ22はつめ36と接触する。つめ36(これはポリマー組成物、例えばエラストマー又は板金から形成され得る)は、ブレードカートリッジ22が方向R1に回転し続けることを可能にするために下向きに(例えば、支持フレーム26のハブ50及び/又は支持アーム30に略向かって)変形する。ブレードカートリッジ22がつめ/弾性があり変形可能な止め部材36を通過すると、止め部材36はその初期位置へ戻り、ブレードカートリッジ22が回転方向R2に戻るように回転することを妨げる。この弾性があり変形可能な止め部材36は、ブレードカートリッジ22が一方向に回転することを可能にするが、ブレードカートリッジ22が反対方向に回転することを抑止する。この場合にも(上述のとおり)、つめ36は支持フレーム26から延在していると示されているが、つめ36はブレードカートリッジ22から延在することができ、ブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心として回転すると弾性的に変形し得る。
[00146] 再び図5及び図7を参照すると、本開示と合致するブレードカートリッジ回転リミッタ35の別の実施形態が概略的に示されている。ブレードカートリッジ回転リミッタ35は、複数の歯37の1つ又は複数に接触するように構成された弾性があり、変形可能な止め部材又はつめ36を含み得る。図5及び図7に示された実施形態では、つめ36は、旋回ピン34から略半径方向外向きに延在し、歯37は旋回軸レセプタクル32から略半径方向内向きに延在するが、当然のことながら、つめ36及び歯37の配置構成は切り替えられることができ、つめ36は旋回軸レセプタクル32から略半径方向内向きに延在してもよく、歯37は旋回ピン34から略半径方向外向きに延在してもよい。
[00147] 図7に最もよく示されているとおり、旋回ピン34の、旋回軸PAを中心として第1の方向(例えば、図示の実施形態では方向R2)への回転は、つめ36を第1の歯37aの穏やかに傾斜した先細、曲線、凸状、凹状、及び/又は弓形の部分(例えば、第1の部分)39に接触させることができ、それにより、つめ36を第1の歯37aから外れるように弾性的に変形させ(例えば、図示の実施形態では略半径方向内向きに変形させる)、かつ旋回ピン34が旋回軸PAを中心として第1の方向に引き続き回転することを可能にする。反対に、旋回軸PAを中心とした第2の方向への(例えば、図示の実施形態では方向R1への)旋回ピン34の回転は、つめ36を第2の歯37b(例えば、隣接する歯)の急な傾斜の、直立した、及び/又は略垂直の部分(例えば、第2の部分)41に接触させることができ、それによりつめ36を歯37bの第2の部分41に係合させ、旋回ピン34が旋回軸PAを中心として、さらに第2の方向に、第2の歯37bにより規定された所定のポイントを超えて回転することを略防ぐ。一実施形態によると、旋回ピン34は旋回軸PAを中心として、2つの隣接する歯(例えば、歯37a、37b)により規定された領域43内で略自由に回転することができる。領域43は凹部であるとも考えられ得る。
[00148] 当然のことながら、本明細書で説明された任意の実施形態では、歯間の間隔は、図に示されたものより大きくても及び/又は小さくてもよく、これは、カートリッジヘッドについてより大きい回転度及び/又はより小さい回転度を可能にする。
[00149] シェービング剃刀10は、抵抗旋回機構を任意選択的に含み得る。抵抗旋回機構は、複数の側/面の1つを選択するためにユーザがブレードカートリッジ22を、旋回軸PAを中心として回転させることと、ブレードカートリッジ22が、ユーザの皮膚輪郭に従うために、剃刀の正常な使用中に選択されたブレード/面位置にあると同時に所定の回転範囲内で回転することとを可能にするように構成され得る。一実施形態によると、抵抗旋回機構は、ブレードカートリッジ旋回付勢機構90(例えば、限定するものではないが、付勢ピン92)及び/又はブレードカートリッジ回転リミッタ35(例えば、限定するものではないが、つめ36及び複数の歯37))を含み得る。付勢ピン92は、つめ36が歯37bの略垂直の部分41に接するように、ブレードカートリッジ22を第2の方向(例えば、図示の実施形態では方向R1に)に付勢し、それにより、ブレードカートリッジ22の、第2の方向(例えば、R1)の回転を制限するように構成されてもよい。付勢ピン92は、本明細書で説明されるとおり、付勢ピン92がブレードカートリッジ22から外れるように移動する場合を除いて、ブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心として所定のポイントを超えて第1の方向(例えば、方向R2)に回転することも略防ぐ。
[00150] 図5及び図7を参照すると、シェービング力Fsuはユーザにより第1の方向(例えば、R2)に加えられてもよく、この力は、ブレードカートリッジ22(従って旋回ピン/シリンダ34)を付勢ピン92のばね力に対して第1の方向(例えば、R2)に回転させ、つめ36を歯37bの略垂直の部分41から離して移動させる。力Fsuが低下する/除去されると、付勢ピン92の力(例えば、抵抗力Fres)は、旋回ピン/シリンダ34を初期始動位置に向かって戻すように移動させる(例えば、つめ36が歯37bの略垂直の部分41に当接/接触する)。
[00151] 異なる面(例えば、面140又は面156のいずれか)を選択するためにブレードカートリッジ22を回転させるため、本明細書で説明されるとおり、ユーザは付勢ピン92を格納してブレードカートリッジ22の経路から出すことができ、次いでブレードカートリッジ22を第1の方向(例えば、方向R2)に回転させることができ、それにより、つめ36を歯37aから外れるように弾性的に変形させ、かつ旋回ピン34が引き続き旋回軸PAを中心として第1の方向に回転する(例えば、R2)ことを可能にする。ユーザが付勢ピン92を解放すると、付勢ピン92はブレードカートリッジ22を第2の方向(例えば、R1)に、つめ36が歯37の略垂直の部分41に接触するまで付勢する。従って、ブレードカートリッジ22の、旋回軸PAを中心とする回転は、つめ36に隣接する2つの歯37間の領域に略限定される。
[00152] ここでも同様に、当然のことながら、旋回ピン34及びレセプタクル32に対するつめ36及び歯37の配置構成は切り替えることができ、結果として、歯37の配置構成(すなわち、第1及び第2の部分39、41の向き)並びにつめ36の傾斜は切り替えられ得る。追加的に、歯37の配置構成(すなわち、第1及び第2の部分39、41の向き)並びにつめ36の傾斜は、いずれの方向(例えば、R1又はR2)に付勢ピン92がブレードカートリッジ22を付勢するように構成されているかに依存して切り替えられ得る。例えば、図5及び図7に示された実施形態では、付勢ピン92は、ブレードカートリッジ22を第2の方向(例えば、方向R1)に付勢するように構成されている。しかし、本明細書で説明された他の実施形態では(例えば、図3及び図8を参照されたい)、付勢ピン92は、ブレードカートリッジ22を第1の方向(例えば、方向R2)に付勢するように構成されており、歯37の第1及び第2の部分39、41の向き並びにつめ36の傾斜は、図5及び図7に示されたものから切り替えられ得る。
[00153] 例えば、図8を参照すると、旋回ピン34の、旋回軸PAを中心として第1の方向への(例えば、図示の実施形態では方向R2への)回転は、つめ36を第1の歯37aの急な傾斜の、直立した、及び/又は略垂直の部分(例えば、第2の部分)41に接触させることができ、それによりつめ36を第1の歯37aの第2の部分41に係合させ、かつ旋回ピン34が旋回軸PAを中心として第1の方向(例えば、R2)に、第1の歯37aにより規定された所定のポイントを超えてさらに回転することを略防ぐ。反対に、旋回ピン34の、旋回軸PAを中心とした第2の方向の(例えば、図示の実施形態では方向R1の)回転は、つめ36を第2の歯37b(例えば、隣接する歯)の穏やかに傾斜した先細、曲線、凸状、凹状、及び/又は弓形の部分(例えば、第1の部分)39に接触させることができ、それによりつめ36を第2の歯37bから外れるように弾性的に変形させ(例えば、図示の実施形態では略半径方向内向きに変形させ)、旋回ピン34が旋回軸PAを中心として第2の方向に引き続き回転することを可能にする。一実施形態によると、旋回ピン34は、旋回軸PAを中心として、2つの隣接する歯(例えば、歯37a、37b)により規定された領域43内で略自由に回転し得る。
[00154] 付勢ピン92は、つめ36が歯37aの略垂直の部分41に接触し、それによりブレードカートリッジ22の第1の方向(例えば、R2)の回転を制限するように、ブレードカートリッジ22を第1の方向に(例えば、図示の実施形態では方向R2に)付勢するように構成され得る。本明細書で説明されるとおり、付勢ピン92がブレードカートリッジ22から外れるように移動する場合を除いて、付勢ピン92は、ブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心として所定のポイントを超えて第2の方向(例えば、方向R1)に回転することも略防ぐことができる。
[00155] 剃刀10の使用中、シェービング力Fsuがユーザにより第2の方向(例えば、R1)にかけられることができ、これはブレードカートリッジ22(従って旋回ピン/シリンダ34)を付勢ピン92のばね力に抗して第2の方向(例えば、R1)に回転させ、つめ36を歯37aの略垂直の部分41から離して移動させる。力Fsuが低下する/除去されると、付勢ピン92の力(例えば、付勢ピン92の抵抗力Fres)は、旋回ピン/シリンダ34を初期始動位置に向かって戻すように移動させる(例えば、つめ36が歯37aの略垂直の部分41に当接/接触している)。
[00156] 異なる面(例えば、面140又は面156のいずれか)を選択するためにブレードカートリッジ22を回転させるため、本明細書で説明されるとおり、ユーザは付勢ピン92を格納してブレードカートリッジ22の経路から出すことができ(例えば、図4を参照されたい)、次いでブレードカートリッジ22を第2の方向(例えば、方向R1)に回転させることができ(図8)、それによりつめ36を歯37bから外れるように弾性的に変形させ、旋回ピン34が引き続き旋回軸PAを中心として第2の方向(例えば、R1)に回転することを可能にする。ユーザが付勢ピン92を解放すると、付勢ピン92はブレードカートリッジ22を、つめ36が歯37の略垂直の部分41に接触するまで第1の方向(例えば、R2)に付勢する。従って、ブレードカートリッジ22の、旋回軸PAを中心とする回転は、つめ36に隣接する2つの歯37間の領域に略限定される。
[00157] ここで図9及び図10を参照すると、抵抗旋回機構の別の実施形態が概略的に示されている。抵抗旋回機構は、ブレードカートリッジ旋回付勢機構90(例えば、限定するものではないが、付勢ピン92)及び/又はブレードカートリッジ回転リミッタ35(例えば、限定するものではないが、つめ/コイル状つめ36及び複数の歯37)を含み得る。図示の実施形態では、弾性的に変形可能なコイル状つめ36が旋回ピン34から略半径方向外向きに延在し、レセプタクル32は旋回ピン34に向かって略半径方向内向きに延在する複数の歯37を含む。しかし、当然のことながら、旋回ピン34及びレセプタクル32に対するコイル状つめ36及び歯37の配置構成は切り替えられ得、及びコイル状つめ36はレセプタクル32から略半径方向内向きに延在することができ、歯37は旋回ピン34から略半径方向外向きに延在し得る。
[00158] つめ36の末端部が歯37aの略垂直の部分41に接触し(図10)、それによりブレードカートリッジ22の第2の方向(例えば、R1)への回転を制限するように、付勢ピン92はブレードカートリッジ22を第2の方向(例えば、図示の実施形態では方向R1に)に付勢するように構成され得る。付勢ピン92は、本明細書で説明されるとおり付勢ピン92がブレードカートリッジ22から外れるように移動する場合を除いて、ブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心として所定のポイントを超えて第1の方向(例えば、方向R2)に回転することも略防ぎ得る。
[00159] 剃刀10の使用中、シェービング力Fsuがユーザにより第2の方向(例えば、R1)にかけられてもよく、これは、ブレードカートリッジ22(従って旋回ピン/シリンダ34)をコイル状つめ36のばね力に抗して第2の方向(例えば、R1)に回転させる。力Fsuが低下する/除去されると、コイル状つめ36の力(例えば、コイル抵抗力Fres)は、旋回ピン/シリンダ34を初期始動位置に向かって戻すように移動させる(例えば、付勢ピン92及びコイルつめ36の力が実質的に等しい)。
[00160] ユーザは、シェービング力Fsuを第1の方向(例えば、R2)にかけることもでき、ブレードカートリッジ22(従って旋回ピン/シリンダ34)を付勢ピン92のばね力に対して第1の方向(例えば、R2)に回転させ、つめ36を歯37aの略垂直の部分41から離して任意選択的に移動させることができる。力Fsuが低下する/除去されると、付勢ピン92の力(例えば、抵抗力Fres)は、旋回ピン/シリンダ34を初期始動位置に向かって戻すように移動させる(例えば、付勢ピン92の力及びコイルつめ36が実質的に等しい)。
[00161] 異なる面(例えば、面140又は面156のいずれか)を選択するためにブレードカートリッジ22を回転させるため、本明細書で説明されるとおり、ユーザは付勢ピン92を格納してブレードカートリッジ22の経路から出すことができ(例えば、図4を参照されたい)、次いでブレードカートリッジ22を第2の方向(例えば、方向R1)に回転させることができ、それによりコイル状つめ36を歯37aから外れるように弾性的に変形させ、旋回ピン34旋回軸PAを中心として第2の方向(例えば、R1)に引き続き回転することを可能にする。ユーザが付勢ピン92を解放すると、コイル状つめ36の末端部が歯37の略垂直の部分41に接触するまで、付勢ピン92はブレードカートリッジ22を第2の方向(例えば、R1)に付勢する。従って、ブレードカートリッジ22の、旋回軸PAを中心とする回転は、つめ36に隣接する2つの歯37間の領域に略限定される(すなわち位置により制御される)。
[00162] 付勢ピン92及びコイルつめ36は、図9及び図10では、ブレードカートリッジ22をそれぞれ方向R1及びR2に付勢するものとして示されるが、当然のことながら、付勢ピンはブレードカートリッジ22を方向R2に付勢するように構成されてもよく、コイルつめ36は、ブレードカートリッジ22を方向R1に付勢するように構成されてもよく)、歯37の向きも切り替えられてよい。当業者であれば、本開示に照らしてそのような修正形態を理解する。
[00163] ここで図11及び図12を参照すると、抵抗旋回機構のなお別の実施形態が概略的に示されている。抵抗旋回機構は、ブレードカートリッジ旋回付勢機構90とブレードカートリッジ回転リミッタ35とを含み得る。本明細書で述べられるとおり、複数の側/面の1つを選択するために、かつブレードカートリッジ22が、ユーザの皮膚輪郭に従うために、剃刀の正常な使用中に選択されたブレード/面位置にあると同時に所定の回転範囲内で回転することを可能にするために、抵抗旋回機構は、ユーザがブレードカートリッジ22(明確にするために旋回ピン/シリンダ34のみが示されている)を、旋回軸PAを中心として回転させることを可能にするように構成される。
[00164] 図示の実施形態では、ブレードカートリッジ旋回付勢機構90及びブレードカートリッジ回転リミッタ35は、アーム30に結合された第1の端と、付勢された旋回シリンダ202を、旋回軸PAを中心として第1の方向(例えば、回転方向R2)に付勢するように構成された第2の端と、を有する付勢デバイス200(例えば、限定するものではないが、ねじりばねなど)を含み得る。付勢された旋回シリンダ202はつめ204を含む。つめ又は弾性つめ204は、付勢された旋回シリンダ202から略半径方向外向きに延在し得る。付勢された旋回シリンダ202のつめ204が(旋回ピン/シリンダ34から略半径方向内向きに延在するように構成され得る)第1の歯206Aに係合するように、付勢デバイス200は、付勢された旋回シリンダ202を第1の方向(例えば、R2)に付勢することができ、それにより旋回ピン/シリンダ34を第1の方向(例えば、R2)に付勢し、(旋回ピン/シリンダ34から略半径方向外向きに延在するように構成され得る)1つ又は複数の旋回シリンダ止め部材207、209をアーム30のそれぞれ1つ又は複数のアーム止め部材208、210に係合させる。アーム止め部材208、210との旋回シリンダ止め部材207、209の係合は、旋回ピン/シリンダ34(従ってブレードカートリッジ22)の第1の方向(例えば、R2)への回転を略制限する一方、ブレードカートリッジ22は第1のブレード面位置(例えば、剃刀10のユーザにより使用されるように作動可能である、ブレードカートリッジ22の第1の面に対応する、ハンドル60に対するブレードカートリッジ22の位置)で設定される。例えば、アーム止め部材208、210との旋回シリンダ止め部材207、209の係合は、第1のブレード位置で設定する一方、ブレードカートリッジ22の初期始動位置を略設定する。
[00165] 剃刀10の使用中、シェービング力Fsuがユーザにより第2の方向(例えば、R1)にかけられ、これはブレードカートリッジ22(従って旋回ピン/シリンダ34)を付勢デバイス200のばね力に抗して第2の方向(例えば、R1)に回転させ、旋回シリンダ止め部材207、209をそれぞれアーム止め部材208、210から離して移動させる。力Fsuが低下する/除去されると、付勢デバイス200の力(例えば、抵抗力Fres)は、旋回ピン/シリンダ34を初期始動位置に向かって戻すように移動させる(図11に示されるとおり)。
[00166] ブレードカートリッジ22を別のブレード面位置(例えば、ブレードカートリッジ22の他の面の1つに対応する第2又は第3のブレード面位置)に回転させるため、ユーザは回転力Frをブレードカートリッジ22に第1の方向(例えば、R2)にかけ、それにより旋回シリンダ止め部材207、209を、旋回シリンダ止め部材207、209がこの場合もそれぞれアーム止め部材208、210と接触するまで、それぞれアーム止め部材208、210上で変形させる。追加的に、回転力Frは、つめ204が歯206B上で変形し、つめ204が歯206Bの略垂直/直線の部分と接触するまで、付勢された旋回シリンダ202を、旋回軸PAを中心としてわずかに回転させる。従って、ブレードカートリッジ22は、ブレードカートリッジ22の反対側の面がユーザにより用いられ得るようにおよそ180度回転され得る。
[00167] 当然のことながら、図11〜図12は、ユーザがブレードカートリッジ22の2つの面の間から選択することを可能にするように構成された抵抗旋回機構を示す一方、抵抗旋回機構は、ユーザがブレードカートリッジ22の3つ以上の面の間から選択することを可能にするように構成されてもよい。特に、支持アーム30は、旋回シリンダ止め部材207、209がアーム止め部材208、210の1つ又は複数と、第1、第2、及び少なくとも第3の初期始動位置に対応する位置で接触し得るように離間された止め部材208、210を含み得る。第1、第2、及び少なくとも第3の初期始動位置は、ブレードカートリッジ22の第1、第2、及び少なくとも第3の面にそれぞれ対応する。追加的に(又は代替的に)、当然のことながら、回転力Frは、旋回シリンダ止め部材207、209がこの場合もそれぞれアーム止め部材208、210と接触するまで、アーム止め部材208、210をそれぞれ旋回シリンダ止め部材207、209上で変形させ得る。従って、アーム止め部材208、210及び/又は旋回シリンダ止め部材207、209のいずれかは、弾性的に変形可能であり得る。さらに、当然のことながら、旋回ピン/シリンダ34及び/又は付勢された旋回シリンダ202は、旋回ピン/シリンダ34及び/又は付勢された旋回シリンダ202を互いに及び/又は支持アーム30におけるレセプタクルに対して整列させるように構成された軸受表面(明確にするために図示されない)を含み得る。
[00168] 図13及び図14を参照すると、抵抗旋回機構のさらなる実施形態が概略的に示されている。抵抗旋回機構は、ユーザが、複数の側/面の1つを選択するためにブレードカートリッジ22(明確にするために旋回ピン/シリンダ34のみが示されている)を、旋回軸PAを中心として回転させることを可能にし、かつブレードカートリッジ22が、ユーザの皮膚輪郭に従うために、剃刀の正常な使用中に選択されたブレード/面位置にあると同時に所定の回転範囲内で回転することを可能にする。
[00169] 抵抗旋回機構は、アーム30のレセプタクル32から略半径方向内向きに延在するように構成された少なくとも1つのつめ又は弾性つめ220を含み得る。旋回ピン/シリンダ34は、つめ220の末端部224を受けるように構成された複数の凹部222を含み得る。一実施形態によると、つめ220の末端部224は、凹部222Aに対してつめ220を保持することに役立つように、凹部222Aの一部に略対応する形状を有し得る。例えば、凹部222Aが末端部224におよそ等しい直径を有する略半球状の形状を有する部分226を含み得る一方、末端部224は略球状の形状を有してもよい。凹部222の場所は、それぞれブレードカートリッジ22の複数の面の1つに対応し得る。従って、2つのみの凹部222A、222Bが示されているが、旋回ピン/シリンダ34は、ブレードカートリッジ20の3つ以上の面に対応する3つ以上の凹部222を含み得ることが認められ得る。
[00170] 当然のことながら、本明細書で説明された任意の実施形態では、つめの長さ及び/又は凹部の深さ及び/又は幅は、図に示されたものより大きくてもよく及び/又はより小さくてもよく、これは、カートリッジヘッドにとっての所定の回転範囲内でのより大きい回転度及び/又はより小さい回転度を可能にする。
[00171] 認められ得るとおり、凹部の設計との組合せにおけるつめの長さ及び可撓性/剛性は、選択された面に対応する初期始動位置に対するブレードカートリッジの回転度(例えば、所定の回転範囲)を決定し得る。
[00172] 図15を参照すると、図13及び図14の抵抗旋回機構の変形形態が概略的に示されている。図15の抵抗旋回機構は、図13及び図14のものと同様であるが、つめ220は、旋回ピン/シリンダ34から略半径方向外向きに延在するように構成され、アーム30に形成された複数の凹部222の選択された1つと係合するように構成されている。
[00173] 実際には(図13〜図15)、ユーザは、ブレードカートリッジ22の望ましい面がハンドル60に対して適切な位置にあるようにブレードカートリッジ22(従って旋回ピン/シリンダ34)を回転させることができる。この方向付けられた位置にあると、つめ220の末端部224は凹部222A(例えば、限定するものではないが、保持部分226)に受けられ得る。この配置構成は初期始動位置として規定され得る。シェービング力Fsuがブレードカートリッジ20(従って旋回ピン/シリンダ34)に加えられると、つめ220が、ブレードカートリッジ22をシェービング力Fsuの反対方向に、略初期始動位置に向かって付勢するブレードカートリッジ22に抗する抵抗力Fresを加える。従って、ブレードカートリッジ22は、初期始動位置に対してある範囲内で旋回軸PAを中心として回転することができる。
[00174] ブレードカートリッジ22が初期始動位置に対して旋回軸PAを中心として回転し得る度合いは、意図された使用に依存し得る。例えば、ブレードカートリッジ22は、初期始動位置に対して旋回軸PAを中心としておよそ5度〜およそ90度の範囲及びその中の任意の範囲内で回転し得る。別の実施形態によると、ブレードカートリッジ22は、初期始動位置に対して旋回軸PAを中心としておよそ5度〜60度の範囲内及びその中の任意の範囲で回転し得る。なお別の実施形態によると、ブレードカートリッジ22は、初期始動位置に対して旋回軸PAを中心としておよそ5度〜およそ25度の範囲及びその中の任意の範囲内で回転し得る。なおさらなる実施形態によると、ブレードカートリッジ22は、初期始動位置に対して旋回軸PAを中心としておよそ5度〜およそ15度の範囲及びその中の任意の範囲内で回転し得る。
[00175] ブレードカートリッジ22を別のブレード面位置(例えば、ブレードカートリッジ22の他の面の1つに対応する第2又は第3のブレード面位置)に回転させるため、ユーザは回転力Frをブレードカートリッジ22に第1の方向(例えば、R1又はR2)にかけ、それにより、旋回ピン/シリンダ34(図13〜図15)を、つめ220が初期凹部222Aから出るように弾性的に変形するまで第1の方向(例えば、R1又はR2)に回転させる。旋回ピン/シリンダ34及び/又はアーム30は、旋回ピン/シリンダ34が旋回軸PAを中心として回転するとつめ220が入り得る1つ又は複数の溝、スロット、空洞など228(図14及び図15)を任意選択的に含み得る。ユーザは、ブレードカートリッジ22の面がハンドル60に対して望ましい場所になるまでブレードカートリッジ22を引き続き回転させる。望ましい場所になると、つめ220(例えば、つめ220の末端部224)は対応する凹部222Bに受けられる。
[00176] 認められ得るとおり、凹部222(図13〜図15)の1つ又は複数は略凹状構成を有し得る。より具体的には、凹部222の側部230A、230Bは、略下方に及び/又は旋回軸PAに向かって内向きへ傾斜するか先細であってもよく、それによりつめ220が凹部222に入る際により滑らかな移行を提供する。代替的に、図示されないが、凹部222(図13〜図15)の1つ又は複数は、略垂直の、直立した、及び/又は凸状の構成を有してもよく、それにより、つめ220を凹部222から出すように変形するために必要な力の量を増加させる。この構成は、つめ220が凹部222内に位置したままとなることを確保しつつ、つめ220の剛性をより低くすることを可能にし得る。
[00177] ここで図16Aを参照すると、抵抗旋回機構の別の実施形態が概略的に示されている。抵抗旋回機構は図13及び図14のものと同様であってもよいが、(旋回ピン/シリンダ34に形成された)凹部222の1つ又は複数は、1つ又は複数の弾性的に変形可能なフラップ250を含むことができ、弾性つめ220はばね254を任意選択的に含むことができる。図16Bは図16Aと同様であるが、つめ220は、アーム30のレセプタクル32から延在し、かつ末端部224で終端するばね254を含む。つめ220の末端部224は、凹部222Aに対してつめ220を保持することに役立つように凹部222Aの一部に略対応する形状を有し得る。例えば、末端部224は、略球状及び/又は楕円の形状を有し得るが、凹部222Aは、末端部224におよそ等しい直径を有する略半球状及び/又は楕円の形状を有する部分226を含み得る。図17A及び図17Bは、それぞれ図16A及び図16Bと同様であるが、凹部222が支持アーム30に形成され、弾性つめ220が旋回ピン/シリンダ34から延在する図15の抵抗旋回機構に基づく。
[00178] 図16A〜図17Bを参照すると、弾性的に変形可能なフラップ250は、凹部222の開口の少なくとも一部にわたって延在する。例えば、弾性的に変形可能なフラップ250は、凹部222の一部及び/又は凹部222を囲む領域の一部から延在し得る。第1及び第2の弾性的に変形可能なフラップ250a、250bは、凹部222の開口にわたって部分的に延在し得、かつ変形可能な開口252を規定し得る。弾性的に変形可能なフラップ250a、250bは、つめ220の末端部224が変形可能な開口252を通過し得、かつ凹部222に少なくとも部分的に受けられるように弾性的に変形するように構成され得る。弾性的に変形可能なフラップ250は、つめ220の末端部224を凹部222において保持することに役立ち得る。
[00179] 一実施形態によると、弾性つめ220のシャフトの少なくとも一部は、ねじりばね、例えば、限定するものではないが、コイルばねなどのばね254を任意選択的に含み得る。ばね254は、凹部222及び/又は弾性的に変形可能なフラップ250に係合するように構成されてもよく、回転力をかけると、その中でブレードカートリッジ22が回転する所定の回転範囲が増加することを可能にし得る。
[00180] 例えば、弾性的に変形可能なフラップ250は、弾性つめ220の末端部224を保持することに役立ち得、これは同様にばね254に係合し得る。ユーザが十分な回転力Frをブレードカートリッジ22にかけると、ばね254は、「最大限に達する」ことができ、弾性的に変形可能なフラップ250を通じて弾性つめ220を引き、本明細書で説明されるとおりブレードカートリッジ22は新たな面を選択するために回転され得る。
[00181] ここで図18〜図20を参照すると、抵抗旋回機構のなおさらなる実施形態が概略的に示されている。特に、図18は、本開示の少なくとも1つの実施形態と合致する使い捨てヘッド組立体20の一実施形態を概略的に示し、図19は図18の線19−19に沿った断面であり、図20は図19の線20−20に沿った断面である。当然のことながら、図18に示された使い捨てヘッド組立体20は例示目的でのみ提供され、本明細書で説明された任意の剃刀10及び/又は使い捨てヘッド組立体20とともに抵抗旋回機構が使用され得る。
[00182] 図19及び図20を参照すると、抵抗旋回機構は図13〜図17Bと同様であり得るが、1つ又は複数の凹部322がブレードカートリッジ22に形成され、1つ又は複数の弾性的に変形可能なつめ320が、ブレードカートリッジ22の一部(例えば、空洞又は凹部)310内に凹んでいる(例えば、皿穴が設けられている)アーム30の一部に形成される。本明細書で説明されるとおり、つめ320は、本明細書で説明された任意のつめ構成を含み得る。(空洞310内に形成され得る)凹部322は、本明細書で説明された任意の凹部構成を含み得、かつブレードカートリッジ22の面(例えば、140、156など)の1つ又は複数に略対応するように配置され得る。つめ320は、ブレードカートリッジ22が所定の回転範囲内で移動することを可能にするために凹部322内に係合され得る。例えば、つめ320は、凹部322内で屈曲し得る。代替的に(又は加えて)、つめ320は凹部322内で移動することができ、凹部322のサイズは所定の回転範囲を(少なくとも部分的に)規定し得る。図21及び図22は図19及び図20と同様であるが、つめ320はブレードカートリッジ22の一部(例えば、空洞又は凹部)310から延在し、凹部322はブレードカートリッジ22の空洞310の一部に形成される。
[00183] ここで図23及び図24を参照すると、抵抗旋回機構のなおさらなる実施形態が概略的に示されている。抵抗旋回機構は、本明細書で概して説明されたとおり、1つ又は複数のつめ420と凹部422とを含み得る。例えば、図23に概略的に示されたとおり、1つ又は複数のつめ420はアーム30から延在することができ、1つ又は複数の凹部422は、ブレードカートリッジ22の空洞410の一部に形成され得る。代替的に(又は加えて)、図24に概して示されたとおり、1つ又は複数のつめ420はブレードカートリッジ22の空洞410の一部から延在することができ、1つ又は複数の凹部422は、アーム30の一部に形成され得る。しかし、つめ420及び/又は凹部422の1つ又は複数は、本明細書で説明されるとおり、ブレードカートリッジ22及び/又は旋回アーム34上のいずれの箇所にも位置し得ることが認められ得る。
[00184] 抵抗旋回機構は、ブレードカートリッジ22の少なくとも一部内を移動するように構成された1つ又は複数のバラストデバイス450も含み得る。例えば、バラストデバイス450は、ブレードカートリッジ22内に規定された1つ又は複数の通路452内を摺動するように構成され得る。通路452は、旋回アーム34に略垂直に延在し得る。バラストデバイス450は、概略的に示されるとおり、ブレードカートリッジ22を略初期始動位置に向かって付勢するように構成され得る。ブレードカートリッジ22の作用面(すなわち、例えば剃るためにユーザにより使用されている面)は、ハンドル60の長手方向軸Lに対して一般におよそ10〜30度の角度Iである初期始動位置に配置され得る。
[00185] 例えば、バラストデバイス450の重量は、図23及び図24に概略的に示されたとおり、つめ420が凹部422の一部に係合するまでブレードカートリッジ22を略矢印Kの方向に付勢し得る。ブレードカートリッジ22は、凹部422内を矢印Kの略反対方向に移動することができ、バラストデバイス450はブレードカートリッジ22を略初期始動位置に向かって付勢する。
[00186] ブレードカートリッジ22を別の面へ回転させるため、ユーザはブレードカートリッジ22を、本明細書で概して説明されたとおり、つめ420が別の凹部422に係合するまでハンドル60に対して回転させる。ブレードカートリッジ22の角度Iがハンドル60に対して90度を超えると、バラストデバイス450はブレードカートリッジ22の他の側へ摺動し得る。従って、バラストデバイス450は、ブレードカートリッジ22を概ね新たな初期始動位置に向かっていつでも付勢することができる。
[00187] 当然のことながら、1つのバラストデバイス450が示されているが、抵抗旋回機構は複数のバラストデバイス450を含み得る。追加的に、単一のバラストデバイス450が通路452に示されているが、当然のことながら、複数のバラストデバイス450が1つ又は複数の通路452内に配置されてもよい。さらに、抵抗旋回機構はつめと凹部とともに概略的に示されているが、当然のことながら、凹部は1つ又は複数の歯又は1つ又は複数の弾性的に変形可能なつめにより規定され得る。
[00188] ここで図25〜図27を参照すると、ヒンジ74を有する剃刀10の別の実施形態が概略的に示されている。図25〜図27の剃刀10は当業者に既知の任意のブレードカートリッジと使用されてもよいが、図25〜図27の剃刀10は、第1のシェービング方向D1に切断するように整列された少なくとも1つの剃刀142と、第2のシェービング方向D2に切断するように整列された少なくとも1つの剃刀142と、を備えた少なくとも1つの面140を有するブレードカートリッジ22(例えば、限定するものではないが、図37に概略的に示されたブレードカートリッジ22)に特に有用であり得る。
[00189] 図25を参照すると、剃刀10の側面図が示されている。ハンドル60は、1つ又は複数のヒンジ74により第2の(末端)シャフト部分77に結合された第1の(基端)シャフト部分75を含む。ヒンジ74は、当業者に既知の任意のヒンジ機構を含み得、かつユーザが第2のシャフト部分77に対する第1のシャフト部分75(例えば、ハンドル60に対するヘッド組立体20)の相対的位置を略係止しかつ/又は固着させることを可能にするように構成された係止機構など(例えば、限定するものではないが、係止つめ、ラチェット機構など)を含み得る。
[00190] 例えば、ヒンジ74は、第1のシャフト部分75が、図25に示された位置から図26に示された位置へ、略アークSの方向に沿っておよそ90度揺動することを可能にするように構成され得る。ヒンジ74は、第1のシャフト部分75が、ヘッド組立体20の剃刀ブレード142の1つ又は複数の切れ刃151の切れ刃軸CEに略垂直な方向(例えば、平面又は軸)に揺動することを可能にすることが認められ得る。
[00191] ハンドル60(例えば、第1のシャフト部分75)及び/又は支持ハブ50は、スイベル又はピボット177であって、ユーザがブレードカートリッジ22を、ヘッド組立体20の剃刀ブレード142の1つ又は複数の切れ刃151の切れ刃軸CEが図27に概略的に示されたとおりハンドル60の長手方向軸Lに略平行に整列されるように、第1のシャフト部分75及び/又は支持ハブ50の長手方向軸Lhに略平行な軸においておよそ90度手動で旋回又は回転させることを可能にするように構成されたスイベル又はピボット177を任意選択的に含み得る。スイベル177は、当業者に既知の任意のスイベル又は旋回機構を含み得、かつ例えば、ユーザが第1のシャフト部分75及び/又は支持ハブ50に対するブレードカートリッジ22の相対的位置を略係止しかつ/又は固着させることを可能にするように構成された係止機構(例えば、限定するものではないが、係止つめ、ラチェット機構など)を含み得る。
[00192] 上述のとおりのヒンジ74とスイベル177とを有する(及び限定するものではないが、本明細書で図37に概して図示及び説明されたとおりのブレードカートリッジを任意選択的に含む)剃刀10は、ユーザの頭及び/又は身体を剃るのに特に有用であり得る。特に、ヘッド組立体20の剃刀ブレード142の1つ又は複数の切れ刃151の切れ刃軸CEを図27に概略的に示されたとおりハンドル60の長手方向軸Lに略平行に整列させることは、剃刀ブレード142の切れ刃151の切れ刃軸CEを図25に概略的に示されたとおりハンドル60の長手方向軸Lに略垂直に整列させるのと比べて、ユーザの頭及び/又は身体を剃ることを円滑にし得る。
[00193] 図25〜図27のブレードカートリッジ22は、本明細書で説明された任意の抵抗旋回機構を任意選択的に含み得る。そのように具体的に主張されない限り本開示の限界ではないが、ブレードカートリッジ22は、抵抗旋回機構の任意のもの及び/又は本明細書で説明された抵抗旋回機構の任意の組合せを含み得る。付勢ピン92を含まない本明細書で説明された抵抗旋回機構は、ヒンジ74及びスイベル177との使用に特に適していることがある。従って、ブレードカートリッジ22は、図27に示された位置に配置されると、第2のシャフト部分77のより近くに位置することができる。
[00194] ここで図28及び図29を参照すると、シェービング剃刀10は、ブレードカートリッジ中心位置合わせ機構100を任意選択的に含み得る。ブレードカートリッジ中心位置合わせ機構100は、支持アーム30に対してブレードカートリッジ22を略整列させるように構成され得る。例えば、ブレードカートリッジ中心位置合わせ機構100は、旋回ピン34がレセプタクル32内で回転するときに、旋回ピン34をレセプタクル32内で略整列させるように構成され得る。一実施形態によると、旋回ピン34は、レセプタクル32の軸受面104と略係合するように構成された少なくとも1つの軸受面102を含み得る。軸受表面102、104は旋回ピン34の回転がレセプタクル32の中心と略同軸になるような外径及び内径を有し得る。追加的に(又は代替的に)、旋回ピン34は、ブレードカートリッジ22を旋回軸PAに沿って(例えば、概略的に示されるとおり左/右に)略整列させるためにレセプタクル32の肩部領域108と略係合するように構成された少なくとも1つの肩部領域106を含み得る。
[00195] ここで図30Aを参照すると、少なくとも第1のシェービング側140を有するブレードカートリッジ22の一実施形態が概略的に示されている。第1のシェービング側140は少なくとも1つの剃刀ブレード142を含む。図示のとおり、第1のシェービング側140は複数の剃刀ブレード142を含み得る。より詳細には、第1のシェービング側140は、1つ又は複数の剃刀ブレード142の第1のセット144と1つ又は複数の剃刀ブレード142の第2のセット146とを含み得る。図示の実施形態では、各セット144、146は3つの剃刀ブレード142を有する状態で示されているが、これは具体的にそのように主張されない限り本開示の限界ではなく、各セット144、146は独立して1つ又は複数のブレードを有し得ることが認められる。本発明の実施形態では、各セット144、146の全ての剃刀ブレード142は第1のシェービングストローク方向D1に沿って毛を切断するように配置され、セット144、146は中間皮膚潤滑ストリップ176により分離され得る。本明細書で説明されるとおり、セット144、146における剃刀ブレード142は、異なる方向に毛を切断するように任意選択的に配置され得る(例えば、一方のセット146が第1のシェービングストローク方向D1に沿って毛を切断するように構成され得、他方のセット144は第2のシェービングストローク方向D2に毛を切断するように構成され得る)。
[00196] ブレードカートリッジ22は、第1のシェービング側剃刀ブレード142の周辺部の周りに連続的な外側ハウジング(フレーム)188を含んでもよく、これはプラスチック又は金属、例えばステンレス鋼で形成され得る。ブレードカートリッジ22(例えば、フレーム/ハウジング188)は、前エッジ領域157、後/後部エッジ領域159、第1の側方エッジ領域161、及び第2の側方エッジ領域163を含み得る。本明細書で使用する際、「前方」及び「後部」という用語は、2つ以上の物体間の相対的位置を定める。剃刀ブレード142の「前方」のシェービング補助具は、例えば、シェービングデバイス10/ブレードカートリッジ22がその意図された切断方向、ここでは方向D1に撫でられている限り、剃られることになる皮膚及び/又は毛の表面が、剃刀ブレード142に遭遇する前にシェービング補助具に遭遇するように位置付けられる。剃刀ブレード142の「後部」のシェービング特徴部は、シェービングデバイス10/ブレードカートリッジ22がその意図された切断方向、ここでは方向D1に撫でられている限り、剃られることになる皮膚及び/又は毛の表面が、剃刀ブレード142に遭遇した後でシェービング補助具後部に遭遇するように位置付けられる。追加的に、「側方」という用語は、前及び後部に対して使用される。
[00197] ブレードカートリッジ22は、前エッジ領域157の少なくとも一部に位置する1つもしくは複数の前方シェービング補助具160、及び/又は後/後部エッジ領域159の少なくとも一部に位置する1つもしくは複数の後部シェービング補助具162を任意選択的に含み得る。例えば、前方シェービング補助具160は、方向D1におけるシェービングストローク中に剃刀ブレード142の前(例えば、第1のセット144及び/又は第2のセット146の前)に位置することができ、一方で、後部シェービング補助具162は、方向D1におけるシェービングストローク中に剃刀ブレード142の後ろ(例えば、第2のセット146及び/又は第1のセット144の後ろ)に位置することができる。
[00198] ブレードカートリッジ22は、同様に(又は代替的に)、方向D1の髭剃りのストローク中、第1のシェービング側剃刀ブレード142のそれぞれ第1の(例えば、左)長手方向端部150及び対向する第2の(例えば、右)長手方向端部152に実質的に隣接して位置する第1の側方(例えば、左)シェービング補助具164と第2の側(例えば、右)シェービング補助具166とを含み得る。
[00199] 図示のとおり、前方シェービング補助具160は、特に第1のシェービング側剃刀ブレード142により剃られる皮膚との摩擦係合を提供するために少なくとも1つの皮膚係合ストリップ170を含み得る。皮膚係合ストリップ170は、複数の可撓性隆起突起部、特にポリマー組成物で形成された、特にエラストマーで形成された可撓性長尺状フィンを含み得る。代替的に又は前述のものに加えて、前方シェービング補助具160は、特に第1のシェービング側剃刀ブレード142により剃られる皮膚を滑らかにするために少なくとも1つの皮膚潤滑ストリップ172を含み得る。
[00200] 代替的に又は前述のものに加えて、後部シェービング補助具162は、特に第1のシェービング側剃刀ブレード142により剃られた後に皮膚を滑らかにするために少なくとも1つの皮膚潤滑及び/又は保湿ストリップ174も含み得る。潤滑及び/又は保湿ストリップ174並びに潤滑及び/又は保湿ストリップ172及び176は、潤滑油、コンディショナ、保湿剤、石鹸、及びジェルの少なくとも1つを含み得る。本明細書で述べられるとおり、潤滑ストリップ176は、剃刀ブレード142の144、146の第1及び第2のセット間に配置され得る。潤滑ストリップ176は、従って、剃刀ブレード142の第2のセット144がユーザの皮膚の一部に接触する前に、ユーザの皮膚の、剃刀ブレード142の第1のセット146により剃られた部分をさらに滑らかにする。
[00201] 代替的に又は前述のものに加えて、前方シェービング補助具160、後部シェービング補助具162、第1の側方シェービング補助具164、及び/又は第2の側方シェービング補助具166の1つ又は複数は、それぞれ少なくとも1つのローラーストリップ、182、184、186も含み得る。ローラーストリップ180、182、184、186は、皮膚をマッサージし/揉み、かつシェービングの方向に関わらず剃刀ブレードの動きのより速く、より滑らかな移動で剃り易い感じにすることを促進するために複数の玉軸受190(例えば、ステンレス鋼)を含み得る。一実施形態によると、ローラーストリップ180、182、184、186は、それぞれ前エッジ領域157、後/後部エッジ領域159、第1の側方エッジ領域161、及び第2の側方エッジ領域163の少なくとも一部に沿って配置され得る。図示の実施形態では、玉軸受190は、フレーム188の周辺部の周り全体に位置しかつ互いに極めて近接しているが、当然のことながら、これは具体的にそのように主張されない限り本開示の限界ではなく、玉軸受190はフレーム188の周辺部の一部のみに沿って(例えば、前エッジ領域157、後/後部エッジ領域159、第1の側方エッジ領域161、及び/又は第2の側方エッジ領域163の一部のみの周りに)位置してもよい。
[00202] ここで図30Bを参照すると、少なくとも第1のシェービング側140を有するブレードカートリッジ22の別の実施形態が概略的に示されている。ブレードカートリッジ22は、図30Aに図示及び説明されたブレードカートリッジ22と同様であり得るが、前エッジ領域157及び/又は後/後部エッジ領域159の1つ又は複数は、少なくとも1つの長尺状玉軸受/ローラーピン190も含み得る。長尺状玉軸受/ローラーピン190は、前及び/又は後/後部エッジ領域157、159のかなりの部分に沿って(例えば、ブレードカートリッジ22の実質的に幅全体に沿って)延在し得る。
[00203] ここで図31を参照すると、本開示と合致する玉軸受190を有するブレードカートリッジ22の一実施形態の断面図が概略的に示されている。玉軸受190は、ブレードカートリッジ22のフレーム188に形成されたレセプタクル(穴)192に位置し得る。玉軸受190は、レセプタクル192に、フレーム188の裏側(例えば、ユーザの皮膚に接する、ブレードカートリッジ22の露出した表面193の略反対側の表面)から挿入され得、かつ軸受開口194を通って露出され、かつ/もしくは軸受開口194を越えて延在する露出部分191、及び/又はフレーム188の第1のシェービング側140の露出表面193を含み得る。(当然のことながら、本明細書で説明された玉軸受190は第2のシェービング側156に配置されてもよい。)レセプタクル192は、このとき、レセプタクル192内にプレス嵌めされ得る閉鎖具196により入口で閉鎖され得る。
[00204] 露出部分191は、露出部分191がユーザの皮膚に接触し得るように、フレーム188の露出表面193を越えて延在するように構成され得る。玉軸受190の1つ又は複数は、フレーム188の軸受開口194及び/又は露出表面193を通って延在する玉軸受190の露出部分191の量が変化し得るように、フレーム188に対して線Bに略沿って(例えば、フレーム188の露出表面193に略垂直に)可動又は格納可能であり得る。
[00205] 例えば、玉軸受190の1つ又は複数は、付勢デバイス198(例えば、圧縮、ねじり、又はコイルばね)に据えられ得る。付勢デバイス198は、玉軸受190を、フレーム188の露出表面193を越えて略外向きに付勢するように構成され得る。付勢デバイス198の反対方向に力が加えられると、玉軸受190の露出部分191はフレーム188の露出表面193に対して(例えば、穴192内に)格納されてもよく、玉軸受190は、線Bに略沿って移動してもよい。このような方法において、付勢デバイス198は、ユーザの皮膚上での玉軸受190の転動を和らげ得る。
[00206] ここで図32を参照すると、本開示と合致する玉軸受190を有するブレードカートリッジ22の別の実施形態の断面図が概略的に示されている。図32に示されるとおり、玉軸受190は、図31に概略的に示されたとおりフレーム188の裏側ではなく、ユーザの皮膚に接するブレードカートリッジ22の露出した表面193(例えば、第1のシェービング側140)からブレードカートリッジ22のフレーム188に設置され得る。付勢デバイス198(例えば、圧縮、ねじり、又はコイルばね)が、第1にフレーム188に形成された凹部200に配置されてもよく、玉軸受190が次いでベージングデバイス198に据えられてもよい。その後、ハウジング/カバー202がプレス嵌めで凹部200に設置されてもよく(ハウジングユニットを形成する)、ハウジング/カバー202は、玉軸受190のためのレセプタクル204を含み、かつ軸受開口194を提供する。
[00207] ここで図33を参照すると、本開示と合致する玉軸受190を有するブレードカートリッジ22のなお別の実施形態の断面図が概略的に示されている。玉軸受190は、ハウジング/カバー202であって、フレーム188に形成された凹部200に摺動するように挿入され、かつフレーム188の露出表面193の反対側に形成された閉鎖具196で固定されたハウジング/カバー202に設置されてもよい。フレーム188の一部201は、フレーム188の露出表面193がカバー202の少なくとも一部にわたって延在するように、略円周方向に周りに延在し得、かつ軸受開口194を規定し得る。玉軸受190のみを格納することを可能にするのではなく、付勢デバイス198及びハウジング/カバー202は、玉軸受190及びハウジング/カバー202の両方が凹部200内に格納されるように配置され得る。フレーム188の部分201は、玉軸受190及びハウジング/カバー202が凹部200内に格納されるようにカバー202にわたって延在し、開口194は、フレーム188の部分201により規定される。
[00208] 図34〜図35Bを参照すると、それぞれ本開示と合致する玉軸受190及び長尺状玉軸受/ローラーピン190を有するブレードカートリッジ22のさらなる実施形態が概略的に示されている。皮膚が第1に剃刀ブレードと接触すると、皮膚は締まりかつ張る。シェービング体験の一部として、ユーザは、ブレードを皮膚に係合させる前に剃られることになる領域を温かい洗面タオル又は温水で洗うことを選択することができる。これは役立つが、温水は常に利用可能でない場合もある。
[00209] 図34〜図35Bに概略的に示された玉軸受190及び長尺状玉軸受/ローラーピン190は、より滑らかな、より速い、より効率的なシェービングストロークを円滑にすると同時に「皮膚マッサージ器」及び皮膚潤滑油アプリケータとして機能し得る自己潤滑性玉軸受及び/又は長尺状玉軸受/ローラーピンを特徴とし得る。玉軸受は、任意の方向に自由に回転するように構成される。これはシェービングストローク中の「引っ張り」をなくし、これは剃刀の「グライドストリップ」と一般に関連する。玉軸受190及び/又は長尺状玉軸受/ローラーピン190の曲線接触面は、それ自体、シェービングストローク中に皮膚上を転動しかつ皮膚を揉む。これは、シェービングに備えて皮膚を本質的にマッサージし、緩める。玉軸受190及び長尺状玉軸受/ローラーピン190のいずれも、回転時に潤滑油をピックアップするか又は掴むことに役立つように凹凸の付いた表面を任意選択的に含み得る。
[00210] 自己潤滑性玉軸受190及び/又は長尺状玉軸受/ローラーピン190は、玉軸受190及び/又は長尺状玉軸受/ローラーピン190と接触する(例えば、限定するものではないが、直接接触する)ように構成された潤滑油197を含み得る。潤滑油197は、半固体又は固体の潤滑油を含んでもよく、また、香料入り及び/又は香料なしの保湿剤、剥離剤などを含んでもよい。シェービングストローク中、剃刀は皮膚の上を引かれ、玉軸受190及び/又は長尺状玉軸受/ローラーピン190は回転する。玉軸受190及び/又は長尺状玉軸受/ローラーピン190が回転すると、それらは、皮膚潤滑油197でコーティングされる。潤滑油197は、次いで各シェービングストロークの前、間、及び後に皮膚に連続的に塗布される。
[00211] 玉軸受190及び/又は長尺状玉軸受/ローラーピン190は、本明細書で説明されるとおり付勢され得る。例えば、付勢デバイス(例えば、ばねなど)198が、図34に概略的に示されたとおり潤滑油の下に配置され得る。付勢デバイス198は、潤滑油197を玉軸受190に略抗するように付勢することができ、それにより、潤滑油197が同様に玉軸受190を開口194に向かって付勢するようにさせる。付勢デバイス198は、潤滑油197にかけられる力を和らげ及び/又はそぐことができ、シェービングストローク中に下向きの力がかけられる一方、玉軸受190及び/又は長尺状玉軸受/ローラーピン190のより滑らかで流体的な回転を促進する。潤滑油197が減少すると、付勢デバイス198は引き続き上向きの力をかけ続け、最後に潤滑油197が使い切られるまで、潤滑油197と玉軸受190及び/又は長尺状玉軸受/ローラーピン190との間の確動的接触を常に提供する。
[00212] 代替的に(又は加えて)、付勢デバイス198(例えば、限定するものではないがばね)は、例えば図35A及び図35Bに概略的に示されたとおり、玉軸受190及び/又は長尺状玉軸受/ローラーピン190に結合され得る。例えば、玉軸受190及び/又は長尺状玉軸受/ローラーピン190は、玉軸受190及び/又は長尺状玉軸受/ローラーピン190の対向する部分から外向きに延在するピン199を(例えば、対向する端部に)含み得る。付勢デバイス198は、ピン199、従って玉軸受190及び/又は長尺状玉軸受/ローラーピン190を開口194に向かって付勢することができる。玉軸受190及び/又は長尺状玉軸受/ローラーピン190が、付勢デバイス198の反対方向に(例えば、開口194から離れて)押されると、玉軸受190及び/又は長尺状玉軸受/ローラーピン190は、潤滑油197の一部に接触し得る。任意選択的に、潤滑油197は、1つ又は複数の付勢デバイス198により略玉軸受190に向かって付勢され得るベース195に配置され得る。
[00213] ここで図35C〜図35Eの両方を参照すると、本明細書で説明された玉軸受190の任意のものを取付け、固定、及び/又は他に結合するための保持クリップ3502の一実施形態が概略的に示されている。特に、図35Cは、潤滑油197に加えて保持クリップ3502の一実施形態を概略的に示し、図35Dは、保持クリップ3502のみの一実施形態及び玉軸受190の一実施形態を概略的に示し、図35Eは、保持クリップ3502のみの一実施形態を概略的に示す(しかし、当然のことながら、これらの図は例示目的のためのみに提供されている)。保持クリップ3502は、ブレード組立体22に形成された空洞3504内に少なくとも部分的に受けられるように構成され得る。保持クリップ3502(図35D及び図35E)は、(開口191を形成し得る)ベース領域3508から外向き(例えば、下向き)に延在する1つ又は複数の脚部又は延在部3506を含み得る。脚部3506の一部(例えば、末端領域)は、1つ又は複数のかかりなど3510を含み得る。かかり3510は、保持クリップ3502を空洞3504/ブレード組立体22に略保持、固定、取付け、及び/又は結合し、従って玉軸受190(及び任意選択的に任意の潤滑油191など)を空洞3504/ブレード組立体22に略保持、固定、取付け、及び/又は結合するため、空洞3504の表面3512(図35C)サイドウォールの一部に係合するように構成される。空洞3504の表面3512(図35C)サイドウォールは、かかり3510に係合し、かつ空洞3504内で保持クリップ3502をさらに円滑に保持するために機械的接続をもたらすように構成された肩部、凹部、及び/又は溝3514を任意選択的に含み得る。保持クリップ3502は、例えばブレードカートリッジ22の組立中、玉軸受190がブレードカートリッジ22の外側/外部(前及び/又は後)から搭載/挿入されることを可能にし得る。
[00214] 図35F〜図35Hを参照すると、剃刀ブレード140の1つ以上(例えば、複数)を取付け、固定、及び/又は他に結合するためのブレード保持クリップ3520を含むブレードカートリッジ22の一実施形態が概略的に示されている。本明細書で説明されたブレード保持クリップ3520は、当業者に既知の任意の剃刀ブレードを取付け、固定、及び/又は他に結合するために使用されてもよく、具体的にそのように主張されない限り、本明細書で説明された実施形態のいずれにも限定されるものではない。追加的に(又は代替的に)、ブレード保持クリップ3520は、シェービング補助具160、皮膚係合ストリップ170、皮膚潤滑ストリップ172、176、皮膚潤滑及び/又は保湿ストリップ174などを取付け、固定、及び/又は他に結合するために使用されてもよい。従って、ブレード保持クリップ3520は、1つ又は複数の剃刀ブレード及び/又はシェービング補助具160、皮膚係合ストリップ170、皮膚潤滑ストリップ172、176、皮膚潤滑及び/又は保湿ストリップ174などの任意の組合せを取付け、固定、及び/又は他に結合するために使用されてもよい。
[00215] 図35Fを参照すると、ブレードカートリッジ22は、プラスチック又は金属、例えばステンレス鋼で形成され得るハウジング及び/又はフレーム188を含み得る。ブレードカートリッジ22(例えば、フレーム/ハウジング188)は、前エッジ領域157、後/後部エッジ領域159、第1の側方エッジ領域161、及び第2の側方エッジ領域163を含み得る。図示の実施形態では、ブレード保持クリップ3520は、剃刀ブレード140の各長手方向端部150、152で使用されているが、これは例示目的であり、剃刀ブレード140の1つのみの側方端部150、152がブレード保持クリップ3520で固定されてもよい。
[00216] ここで図35Gを参照すると、ブレード保持クリップ3520は、ブレード組立体22(例えば、フレーム188)に形成された保持空洞3522内に少なくとも部分的に受けられるように構成され得る。ブレード保持クリップ3520(図35H)は、ベース領域3528(これはブレード保持クリップ3520により保持されている剃刀ブレード140、シェービング補助具160、皮膚係合ストリップ170、皮膚潤滑ストリップ172、176、皮膚潤滑及び/又は保湿ストリップ174などの1つ又は複数の取付け幅Wmにわたって延在してもよい)から外向き(例えば、下向きに)延在する1つ又は複数の脚部又は延在部3526を含み得る。脚部3526の一部(例えば、末端領域)は1つ又は複数のかかりなど3530を含み得る。かかり3530は、ブレード保持クリップ3520をブレード空洞3522/ブレード組立体22に略保持、固定、取付け、及び/又は結合するため、従って剃刀140をブレード空洞3522/ブレード組立体22に略保持、固定、取付け、及び/又は結合するため、ブレード空洞3522の表面3532(図35G)サイドウォールの一部に係合するように構成される。ブレード空洞3522の表面3532(図35G)サイドウォールは、任意選択的に、ブレード保持クリップ3520をブレード空洞3522内に保持することをさらに円滑にするために、かかり3530と係合し機械的接続をもたらすように構成された肩部、凹部、及び/又は溝3534を含み得る。ブレード保持クリップ3520は、例えばブレードカートリッジ22の組立中、ブレード140がブレードカートリッジ22の外側/外部(前及び/又は後)から搭載/挿入されることを可能にし得る。
[00217] 本明細書で説明されるとおり、本明細書で説明された少なくとも1つの実施形態と合致するブレードカートリッジ22は、それぞれ1つ又は複数の剃刀ブレード142を含む第1及び少なくとも第2のシェービング側140、156を含み得る(例えば、図5及び図9を参照されたい)。一実施形態では、ユーザが一方の面又は側を他方のものから識別することを可能にするため、面又は側140、156は識別印を含み得る。例えば、皮膚係合ストリップ(SES)及び/又は潤滑ストリップは、各々、それぞれの面又は側140、156が異なる色であってもよい。代替的に(又は加えて)、剃刀ブレード142の1つ又は複数は、ユーザが一方の面又は側面を他方のものから識別することを可能にする印を含み得る。例えば、剃刀ブレード142の1つ又は複数は、各々、それぞれの面又は側140、156が異なる色であってもよい。
[00218] 第2のシェービング側156は、第1のシェービング側140と、本明細書で説明された全ての点で同じであってもよいが、ブレードカートリッジ22が180度回転されたときに適切な方向付けを円滑にするために第1のシェービング側140に対して逆さにされる。図36を参照すると、前及び/又は後側140、156は、1つ又は複数の剃刀ブレード142の1つのみのセットを含み得る。代替的に、前及び/又は後側140、156は、図37に概略的に示されたとおり、反対のシェービング方向D1及びD2に剃るために配置された少なくとも1つの剃刀ブレード142の第1及び第2のセット144、146を含み得る。第1のシェービングストローク方向D1に沿って毛を切断するための少なくとも1つの剃刀と第2のシェービングストローク方向D2に毛を切断するための少なくとも1つの剃刀とを同じ面140、156に有するブレードカートリッジ22は、自らの頭を剃りたいと考えるユーザにとって特に有用であり得るが、なぜなら、ユーザが、新たなストロークを始めるために剃刀を剃られている領域から持ち上げる必要なしに、剃刀10を「往復する」動きで動かすことができるためである。
[00219] 例えば、「身体」ブレード両面カートリッジ組合せ構成は、1つ又は複数のブレード142の2つのセット144、146(例えば、図37)(例えば、限定するものではないが、各セットに3つのブレード)を有する1つ又は複数のカートリッジ側/面を特徴としてもよく、第1及び第2のセット144、146は反対の切断方向D1、D2に配置される。ブレード142の第1及び第2のセット144、146は潤滑ストリップ176により分離され得る。自らの頭又は他の任意の身体の慎重に処理しなければならない領域を剃る消費者にとって、これは、新たなストロークを始めるために剃られている領域から剃刀を持ち上げる必要なしに、「往復する」シェービングストロークの動きを使用できるため、特に有用なブレード配置構成である。任意選択的に、カートリッジの第2の側/面は、従来のシェービング(例えば、図36)のために全て同じ切断方向に配置された1つ又は複数のブレード142を含み得る。ユーザの生体構造の任意の部分を剃るために1つのみのデバイスが求められるとき、このカートリッジ構成はユーザに大きいフレキシビリティを与える。面又は側140、156の1つ又は複数はカートリッジ22の下及び上部分にSESを有してもよい。この配置構成は本明細書で説明されるとおり身体ブレード両面組合せに特に有用であり得、反対の切断方向のブレードを有する側面は2つのSESの配置を有する面又は側140、156である。
[00220] ここで図38〜図45を参照すると、本開示と合致するブレードカートリッジ22のさらなる実施形態が概略的に示されている。本明細書で検討されるとおり、ブレードカートリッジ22は3つ以上の面を含み得る。図示の実施形態では、ブレードカートリッジ22は、旋回軸PAを中心として回転するように構成された3つの面、すなわち、それぞれ第1の面140、第2の面156、及び第3の面240を有する略三角形の断面を有する状態で示されている。面140、156、240のいずれも、本明細書で説明されるとおり、剃刀ブレード、鏡、玉軸受などの任意の配置構成を含み得る。面140、156、240は実質的に同じ寸法を有する状態で示されているが、当然のことながら、面140、156、240の1つ又は複数は、他の面140、156、240の1つ又は複数より小さくても大きくてもよい。追加的に、認められ得るとおり、本明細書で説明された抵抗旋回機構の任意のもの又は任意の組合せは、ブレードカートリッジ22がブレードカートリッジ22の面140、156、240の任意の1つに対応する初期始動位置の任意の1つへ(例えば、図41〜図45で矢印Hにより概略的に示されたとおり)回転され得るように修正され得る。例えば、図40は、3つの面140、156、240に対応する3つの凹部222A、222B、及び222Cを有する、図14と合致する旋回ピン/シリンダ34の一実施形態を概略的に示す。しかし、これは1つのみの実施形態であること、及び本明細書で説明された任意の抵抗旋回機構が、図38〜図45に示されるとおり、ブレードカートリッジ22とともに使用されてもよいことを理解されたい。
[00221] ここで図46を参照すると、本開示と合致する剃刀10の別の図が概略的に示されている。剃刀10は、ブレードカートリッジ22とブレードカートリッジ支持部材24とを含む使い捨てヘッド組立体20を含む。図示のとおり、ブレードカートリッジ支持部材24は略U字型のカートリッジ支持フレーム26を含む。U字型のカートリッジ支持フレーム26は2つの略曲線の支持アーム30を含む。例えば、支持アーム30は略C字型又はL字型を有し得る。
[00222] ブレードカートリッジ支持部材24へのブレードカートリッジ22の旋回可能な取付け及び後続のその使用を円滑にするため、ブレードカートリッジ22及びブレードカートリッジ支持部材24は、ブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心として回転することを可能にする(例えば、ハンドル60の長手方向軸Lに略垂直な方向に)1つ又は複数のヒンジ又は旋回組立体3を含んでもよい。本明細書で説明され、図47〜図49に概略的に示されるとおり、ヒンジ又は旋回組立体3は、ブレードカートリッジ22の前側140及び後側156が使用され得るように、ブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心としておよそ180度回転することを可能にする(例えば、矢印Wの方向に)ように構成され得る。一実施形態によると、ヒンジ又は旋回組立体3は、ブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心としておよそ360度回転することを可能にするように構成され得る。
[00223] 再び図46を参照すると、ヒンジ又は旋回組立体3は、ブレードカートリッジ支持部材24の各支持アーム30(例えば、限定するものではないが、支持アーム30の末端セクション40)に配置された旋回軸レセプタクル32を含んでもよく、その各々はブレードカートリッジ22の対向する側面に位置する旋回ピン/シリンダを受ける。旋回ピン/シリンダはブレードカートリッジ22の側面から略外向きに延在してもよい。前述の配置構成では、ブレードカートリッジ22は支持アーム30間に配置され、かつ旋回接続部(組立体)で各支持アーム30により支持され、ブレードカートリッジ22は旋回軸PAを中心として最大で360°度を含む任意の角度で回転可能である。当然のことながら、旋回軸レセプタクル32及び旋回ピンの1つ又は複数の場所は切り替えられ得る(例えば、旋回軸レセプタクル32の1つ又は複数はブレードカートリッジ22に位置してもよく、旋回ピンの1つ又は複数はブレードカートリッジ支持部材24の支持アーム30から外向きに延在してもよい)。追加的に、支持アーム30の1つ又は複数の一部(例えば、限定するものではないが、末端セクション40)は、概略的に示されるとおり、ブレードカートリッジ22の側面に配置された1つ又は複数のハブ凹部又は旋回軸レセプタクル32に少なくとも部分的に受けられ得る。代替的に、当然のことながら、旋回ピン/シリンダの1つ又は複数の一部は、支持アーム30(例えば、限定するものではないが、支持アーム30の末端セクション40)に配置された1つ又は複数の凹部/ハブに少なくとも部分的に受けられてもよい。
[00224] シェービングの間、ブレードカートリッジ22の使用の衝撃を和らげるため、支持アーム30の1つ又は複数は緩衝機構38を含み得る。図示のとおり、各支持アーム30の第2の(末端)セクション40は、各支持アーム30の第1の(基端)セクション44のレセプタクル(例えば、溝付き凹部)内を摺動するように構成される。各レセプタクル内には、圧縮(例えば、コイル)ばね又は付勢デバイスが配置され得る。代替的に(又は加えて)、第1のセクション44は緩衝機構38を含み得る。特に、緩衝機構38’(例えば、図50を参照されたい)は、第1のセクション44(例えば、アームフィンなど87)が(例えば、略矢印Qの方向に)摺動できるようにするように構成される。各レセプタクルは、その中に配置された圧縮(例えば、コイル)ばね又は付勢デバイス46を含み得る。
[00225] 前述の方法において、緩衝機構38の付勢デバイスはブレードカートリッジ22にかけられた下向きの力に応じて圧縮されてもよく、そのような圧縮は下向きの力に抗して付勢する。その際、そのような圧縮は、ブレードカートリッジ22の使用の衝撃を和らげるために下向きの力を吸収する/そぐことができる。さらに、各支持アーム30の緩衝機構38は互いに無関係であるため、緩衝機構38は、ブレードカートリッジ22の各側方端部が独立して移動しかつ/又は緩衝を和らげることを可能にし得る。シェービングデバイス10の他の実施形態では、ブレードカートリッジ支持部材24は緩衝機構38を含まなくてもよいことが理解されるべきである。
[00226] ここで図47〜図50を参照すると、ヘッド組立体20は、ユーザによりハンドル60に選択的に取り外し可能に接続可能であり得る。認められ得るとおり、ブレードカートリッジ支持部材24をハンドル60に選択的に結合するための任意の機構が使用され得る。ブレードカートリッジ支持部材24は、2つの支持アーム30間に中央に配置され得る支持ハブ50(例えば、図50に示されるとおり)を含んでもよい。支持ハブ50は、ブレードカートリッジ支持部材24をハンドル60の長尺状シャフト62の機械的接続要素64に機械的に接続する機械的接続要素52を含む(例えば、図1Aに概略的に示されたとおり)。
[00227] 例えば、図50に示されるとおり、ブレードカートリッジ支持部材24の接続要素52の一実施形態は、ハンドル60の接続要素64の対応する凹部66(例えば、長方形及び/又は四角形凹部)内に適合するように構成された長方形(例えば、四角形)シャンク54を含む。確動的機械的接続を提供するため、長方形シャンク54は、係合開口68内に係合し、かつハンドル60に対するヘッド組立体20の位置を固定(例えば、係止)する複数の変形可能な(片持)及び/又はばね仕掛けの係合タブ56を含む。変形可能な(片持及び/又はばね仕掛けの)係合タブ56は、一実施形態では、作動ボタン100が押されると(例えば、図47〜図49に示されるとおり)係合開口68との係合から出るように構成され得る。代替的に、係合タブ56は、ユーザにより、例えば各手のそれぞれユーザの親指及び/又は指を使用して手動で内向きへ押され得る。
[00228] 係合タブ56が係合開口68内で係合されると、ヘッド組立体20及びハンドル60は一般に互いから分離することを妨げられる。その後(例えば、ブレードカートリッジ22の有用寿命後)、ヘッド組立体20及びハンドル60は、係合タブ56を(例えば、ユーザの指を使用して手動で、かつ/又はハンドル60及び/もしくは使い捨てヘッド組立体20に配置されたボタンなどを押すことにより)内向きへ、係合穴68との係合から外すように押し、ブレードカートリッジ支持部材24のシャンク54をハンドル60の凹部66から引き出すことにより互いから分離され得る。使用済みヘッド組立体20/ブレードカートリッジ22は、このとき、新たなヘッド組立体20/ブレードカートリッジ22と置き換えられ得る。従って、理解され得るとおり、ヘッド組立体20は、ユーザによりハンドル60に選択的に取り外し可能に接続可能である。
[00229] シャンク54及び凹部66は、それぞれブレードカートリッジ支持部材24及びハンドル60の一部として示されているが、当然のことながら、シャンク54及び凹部66の配置構成は切り替えられ得る(例えば、シャンク54及び凹部66は、それぞれハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24の一部であってもよく、例えば図5を参照されたい)。追加的に(又は代替的に)、変形可能な(片持又はばね仕掛けの)係合タブ56及び係合開口68は、それぞれシャンク54及び凹部66の一部として示されているが、当然のことながら、変形可能な(片持又はばね仕掛けの)係合タブ56及び係合開口68の配置構成は切り替えられ得る(例えば、変形可能な(片持又はばね仕掛けの)係合タブ56及び係合開口68は、それぞれ凹部66及びシャンク54の一部であってもよい)。ここでも同様に、当然のことながら、接続要素52は、そうであると具体的に述べられない限り、図示された及び/又は本明細書で説明された配置構成に限定されず、ユーザがヘッド組立体20をハンドル60に選択的に取り外し可能に結合することを可能にする任意の接続要素52が使用され得る。
[00230] ここで図46、図51及び図52を参照すると、ヒンジ74を有する剃刀10の別の実施形態が概略的に示されている。図25〜図27の剃刀10は当業者に既知の任意のブレードカートリッジと使用されてもよいが、図25〜図27の剃刀10は、第1のシェービング方向D1に切断するように整列された少なくとも1つの剃刀142と、第2のシェービング方向D2に切断するように整列された少なくとも1つの剃刀142とを備えた少なくとも1つの面140を有するブレードカートリッジ22に特に有用であり得る(例えば、限定するものではないが、図37に概略的に示されたとおりブレードカートリッジ22)。
[00231] ヒンジ74は、ヘッド組立体20が、図46に概略的に示された位置から、図51及び図52に概略的に示された位置まで回転することを可能にするように構成され得る。ハンドル60は、1つ又は複数のヒンジ74により第2の(末端)シャフト部分77に結合された第1の(基端)シャフト部分75(図51〜図52)を含み得る。ヒンジ74は、当業者に既知の任意のヒンジ機構を含んでもよく、例えば、ユーザが第2のシャフト部分77に対する第1のシャフト部分75(例えば、ハンドル60に対するヘッド組立体20)の相対的位置に略係止するか又は固着させることを可能にするように構成された係止機構(例えば、限定するものではないが、係止つめ、ラチェット機構など)を含んでもよい。
[00232] 例えば、ヒンジ74は、第1のシャフト部分75が、図46に示された位置から図51及び図52に示された位置へ略アークSの方向に沿っておよそ90度揺動することを可能にするように構成され得る。ヒンジ74は、剃刀10が図47に示された位置にあるとき、第1のシャフト部分75がヘッド組立体20の剃刀ブレード142の1つ又は複数の切れ刃の切れ刃軸CE(明確にするために図示せず)に略垂直な方向(例えば、平面又は軸)に揺動することを可能にすることが認められ得る。
[00233] ハンドル60(例えば、第1のシャフト部分75)及び/又は支持ハブ50は、スイベル又はピボット177であって、ユーザが、図51及び図52に概略的に示されたとおり、ヘッド組立体20の剃刀ブレード142の1つ又は複数の切れ刃の切れ刃軸CEがハンドル60の長手方向軸に略平行に整列されるように、ブレードカートリッジ22を、第1のシャフト部分75及び/又は支持ハブ50の長手方向軸に略平行な軸において、(例えば、図51及び図52の矢印Eにより示されたとおり)およそ90度旋回又は回転させることを可能にするように構成されたスイベル又はピボット177を任意選択的に含み得る。スイベル177は、当業者に既知の任意のスイベル又は旋回機構を含むことができ、例えば、第1のシャフト部分75及び/又は支持ハブ50に対するブレードカートリッジ22の相対的位置を略係止するか又は固着させることを可能にするように構成された係止機構(例えば、限定するものではないが、係止つめ、ラチェット機構など)を含み得る。
[00234] 代替的に、ユーザは、ヘッド組立体20をハンドル60から手動で取り外し、図示のとおり、ヘッド組立体20を望ましい位置へ回転させることができる。例えば、ヘッド組立体20とハンドル60との間の接続は、ヘッド組立体20がハンドル60に対して2つ以上の異なる向きに整列されることを可能にするように構成され得る。非限定的な例として、ヘッド組立体20とハンドル60との間の接続は、略対称的、例えば略円形及び/又は四角形であり得る。
[00235] 上述のとおりのヒンジ74とスイベル177とを有する剃刀10は、ユーザの頭及び/又は身体を剃るのに特に有用であり得る。特に、ヘッド組立体20の剃刀ブレード142の1つ又は複数の切れ刃151の切れ刃軸CEが、図51及び図52に概略的に示されたとおりハンドル60の長手方向軸Lに略平行に整列されていることは、図46に概略的に示されたとおり、剃刀ブレード142の切れ刃の切れ刃軸CEがハンドル60の長手方向軸Lに略垂直に整列されていることと比べて、ユーザの頭及び/又は身体を剃ることを円滑にし得る。
[00236] 図46、図51及び図52におけるレードカートリッジ22は、ブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心として回転する(例えば、矢印Tにより概略的に示された)ことを可能にするように、本明細書で説明された任意のヒンジ及び/又は抵抗旋回機構を任意選択的に含み得る。そのように具体的に主張されない限り本開示の限界ではないが、ブレードカートリッジ22は図11〜図17に表された抵抗旋回機構の任意のものを含み得る。図11〜図17に示された抵抗旋回機構は、それらが付勢ピン92を含まないため、ヒンジ74及びスイベル177との使用に特に適していることがある。従って、ブレードカートリッジ22は、図51及び図52に示された位置に配置されると、第2のシャフト部分77のより近くに位置し得る。
[00237] 本明細書で検討されるとおり、ヒンジ74とスイベル177とを有する剃刀10は、本明細書で説明された任意のブレードカートリッジ22とともに使用され得る。非限定的な例として、3つの面(すなわち、第1の面140、第2の面156、及び第3の面240)を有するブレードカートリッジを備えたヒンジ74とスイベル177とを有する剃刀10が図53に概略的に示されている。
[00238] 図51〜図53を参照すると、剃刀10(特にブレードカートリッジ22)は、流出開口102の1つ以上(例えば、複数)を任意選択的に含み得る。流出開口102は、ブレードカートリッジ22のエッジ面104の1つ又は複数に沿って配置され得、かつブレードカートリッジ22がシェービングプロセス中に毛及び/又はシェービングクリームで目詰まりをすることを略防ぐように構成され得る。特に、流出開口102は、毛及び/又はシェービングクリームが、水でブレードカートリッジ22をすすぐことにより流出開口102を「洗浄」することを可能にし得る。
[00239] ここで図54を参照すると、抵抗揺動機構540を含むヘッド組立体20の一実施形態が概略的に示されている。ヘッド組立体20は、支持ハブ50に回転可能に結合された1つ又は複数のアーム30を含む。抵抗揺動機構540は、アーム30の1つ又は複数を矢印Wの略反対の方向に付勢するように構成された1つ又は複数の付勢デバイス(例えば、限定するものではないが、ばねなど)を含み得る。使用時、シェービング中にユーザは略矢印Wの方向に力をかけることができ、抵抗揺動機構540は、ブレードカートリッジ22が矢印Wの方向に揺動することを可能にし得る。当然のことながら、アーム30は支持ハブ50に対して移動/揺動すると示されているが、アーム30の第1のセクション44は、支持ハブ50に対して静止していてもよく、アーム30の第2のセクション40は、ブレードカートリッジ22が矢印Wの方向に揺動することを可能にするように、本明細書で説明されるとおり付勢されてもよい。代替的に(又は加えて)、例えば図47〜図49に概略的に示されたとおり、抵抗揺動機構540は、ヒンジピン76に組み込まれてもよい。従って、ヘッド組立体20は、ハンドル60に対して矢印Wの略反対方向に付勢されてもよく、ヘッド組立体20は、シェービング中にユーザが力を加えると、ハンドル60に対して略矢印Wの方向に移動してもよい。
[00240] 図55〜図57を見ると、抵抗旋回機構の別の実施形態が概略的に示されている。抵抗旋回機構は、ブレードカートリッジ旋回付勢機構90及び/又はブレードカートリッジ回転リミッタ35を含み得る。本明細書で説明されるとおり、ブレードカートリッジ旋回付勢機構90は、ブレードカートリッジ22が初期始動位置に対して旋回軸PAを中心として時計回り及び反時計回りの両方に回転することを可能にし得る。期始動位置は、外力がブレードカートリッジ22にかけられていないときの、ブレードカートリッジ支持部材24及び/又はハンドル60に対するブレードカートリッジ22の場所/向き/位置に対応し得る。各面(例えば、面140、156)は、対応する初期始動位置を有してもよい。
[00241] 抵抗旋回機構は、ブレードカートリッジ22を初期始動位置に向かって付勢する付勢力をもたらしてもよい。例えば、ブレードカートリッジ旋回付勢機構90によりもたらされた付勢力は、ばね力及び/又は磁力を含み得る。磁力は、吸引磁力(例えば、ブレードカートリッジ22がブレードカートリッジ支持部材24又はハンドル60に向かって付勢される/引かれるようにする磁力)及び/又は反発磁力(例えば、ブレードカートリッジ22がブレードカートリッジ支持部材24又はハンドル60)から離れて付勢されるようにする磁力)であり得る。磁力(吸引及び/又は反発)は、2つ以上の磁石であって、それらの極が吸引力又は反発力のいずれかをもたらすように整列された2つ以上の磁石間にあり得る(例えば、それらにより生じ得る)。例えば、1つ又は複数の磁石は、ブレードカートリッジ22に結合/固定されてもよく、1つ又は複数の磁石はブレードカートリッジ支持部材24に結合/固定され得る。
[00242] 磁力は、ブレードカートリッジ22に結合/固定された1つ又は複数の磁石とブレードカートリッジ支持部材24に結合/固定された強磁性材料との間に生じ得る(当然のことながら、ブレードカートリッジ22及びブレードカートリッジ支持部材24に対する磁石及び強磁性材料の配置構成は逆にされてもよい)。
[00243] 磁石の1つ又は複数は、永久磁石及び/又は電磁石のいずれかであり得る。電磁石が使用されるとき、電流は結果としての磁場の向きを選択的に変化させるように調整され得ることも認められ得る。
[00244] 図55を参照すると、ブレードカートリッジ22を初期始動位置に向かって付勢するために磁気付勢力をもたらすブレードカートリッジ旋回付勢機構90の一実施形態が概略的に示されている。図示の実施形態では、ブレードカートリッジ旋回付勢機構90は、ブレードカートリッジ22に位置する少なくとも1つの磁石99a(ブレードカートリッジ磁石99aと呼ばれ得る)と、ブレードカートリッジ支持部材24に位置する少なくとも1つの磁石99b(ブレードカートリッジ支持部材磁石99bと呼ばれ得る)とを含む。ブレードカートリッジ磁石99a及び/又はブレードカートリッジ支持部材磁石99bの1つ又は複数は、永久磁石及び/又は電磁石であり得る。電磁石のための電源(例えば、1つ又は複数のバッテリなど)は明確にするために図示されない。
[00245] 図示のとおり、1つ又は複数のブレードカートリッジ磁石99aは、ブレードカートリッジフレーム188内に位置してもよい。例えば、1つ又は複数のブレードカートリッジ磁石99aは、ブレードカートリッジフレーム188の旋回軸PAに略平行の軸に沿って長手方向に延在し得る。特に、1つ又は複数のブレードカートリッジ磁石99aは、ブレードカートリッジフレーム188の外側長手方向領域157、159(例えば、ブレード142に隣接して)に沿って配置されてもよく、これは、本明細書で説明されるとおり、切断方向に対して前エッジ領域157及び後/後部エッジ領域159であるとさらに理解され得る。
[00246] ブレードカートリッジフレーム188の外側長手方向領域157、159に位置することに加えて又はそれに対する代替として、1つ又は複数のブレードカートリッジ磁石99aは、ブレードカートリッジ22のブレードカートリッジフレーム188の外側側方領域161、163の一方又は両方に位置し得る。ブレードカートリッジ磁石99aはブレードカートリッジフレーム188内に完全に封入されてもよく(すなわち見えない)、又はブレードカートリッジフレーム188に1つ又は複数の露出表面を有してもよい。
[00247] 1つ又は複数のブレードカートリッジ磁石99aがブレードカートリッジフレーム188の外側長手方向領域157、159に位置すると、1つ又は複数の協働ブレードカートリッジ支持部材磁石99bが、ブレードカートリッジ22がその使用位置にあるとき、ブレードカートリッジフレーム188の外側長手方向領域157、159の下に、対向するブレードカートリッジ支持部材24の一部に位置し得る。より詳細には、ブレードカートリッジ支持部材磁石99bは、支持アーム30の少なくとも1つの基端セクション44を含み得るブレードカートリッジ支持部材24のヨーク47のベース45に位置し得る。
[00248] 代替的に又は上記に加えて、1つ又は複数のブレードカートリッジ磁石99aがブレードカートリッジフレーム188の外側側方領域161、163に位置する場合、1つ又は複数の協働ブレードカートリッジ支持部材磁石99bは、支持アーム30の少なくとも1つの対応する末端セクション40に位置する。
[00249] 以下でより詳細に説明されるとおり、ブレードカートリッジ磁石99a及びブレードカートリッジ支持部材磁石99bにより生じた磁場は、ブレードカートリッジ22を初期始動位置に向かって付勢する吸引及び/又は反発付勢力をもたらし得る。図56に示されるとおり、磁気付勢力は、ブレードカートリッジ22が所定の旋回角度の範囲θ内にある、より詳細には所定の旋回角度の範囲の中間における中間旋回角度θにある限りブレードカートリッジ22を初期始動位置に向かって付勢し得る。
[00250] 作動に関して、図56に最もよく示されるとおり、協働ブレードカートリッジ磁石99a及びブレードカートリッジ支持部材磁石99bは、それらのそれぞれの磁場の極性が、それらの北極N及び南極Sにより示されるとおり、所定の旋回角度の範囲にわたって互いに吸引し及び/又は反発することのいずれかであり、吸引及び/又は反発磁場の相互作用は、(例えば、略初期始動位置に対応する)所定の旋回角度θの範囲の中間における中間旋回角度θでの最大レベルに向かって増大するように配置される。
[00251] 図示のとおり、旋回角度θ並びに吸引及び/又は反発磁場の力がその最大のレベルである中間旋回角度θの範囲は、ブレードカートリッジ22の前面140とシェービングデバイス10のハンドル60の長手方向軸Lの長手方向軸との間に形成された角度により決められてもよい。
[00252] 従って、協働ブレードカートリッジ磁石99a及びブレードカートリッジ支持部材磁石99bは、協働ブレードカートリッジ磁石99a及びブレードカートリッジ支持部材磁石99bの相互作用する(吸引及び/又は反発する)磁場間の磁気相互作用がブレードカートリッジ22の回転及びブレードカートリッジ22の回転位置とともに変化するように配置されることが理解されるべきである。
[00253] さらに、協働ブレードカートリッジ磁石99a及びブレードカートリッジ支持部材磁石99bが、協働ブレードカートリッジ磁石99a及びブレードカートリッジ支持部材磁石99bの吸引及び/又は反発磁場間の磁気相互作用があるように配置される場合、相互作用する(吸引及び/又は反発する)磁場の力は、ブレードカートリッジ22を、所定の旋回角度θの範囲の中間における中間旋回角度θ、すなわちブレードカートリッジ磁石99a及びブレードカートリッジ支持部材磁石99bが互いに整列され(例えば、完全に整列され)、磁場の相互作用がその最大の力(例えば、初期始動位置)であり、主要な付勢力がない位置に向かって回転させることも理解されるべきである。
[00254] ここで図57を参照すると、シェービングデバイス10はブレードカートリッジ回転リミッタ35を任意選択的に含み得る。ブレードカートリッジ回転リミッタ35は、複数の側/面140、156の1つを選択するためにユーザがブレードカートリッジ22を、旋回軸PAを中心として回転させることを可能にし、ブレードカートリッジ22が、ユーザの皮膚輪郭に従うために、剃刀の正常な使用中に選択されたブレード/面位置にあると同時に所定の回転範囲内で回転することを可能にする。
[00255] ブレードカートリッジ回転リミッタ35は、アーム30から略上向きに延在するように構成された少なくとも1つのつめ220を含み得る。ブレードカートリッジ22の旋回ピン/シリンダ34は、つめ220の末端部224を受けるように構成された複数の凹部222を含み得る。凹部222の場所は、それぞれブレードカートリッジ22の複数の面140、156の1つにそれぞれ対応し得る。つめ220の末端部224が凹部222に係合されると、各凹部222は、ブレードカートリッジ22が、1〜90度の範囲、より詳細には2〜45度の範囲、さらにはより詳細には5〜30度の範囲で回転することを可能にし得る。
[00256] つめ220は、ばね29により上向き(係合)により付勢された摺動可能親指スイッチリリース28の端部に位置し得る(図57)。摺動可能親指スイッチリリース28は、つめ220の末端部224を凹部222から取り外してブレードカートリッジ22を凹部222の制約及び限界から外れるように回転させるためにばね29の付勢に抗して下向きに押下され得る。格納された後、摺動可能親指スイッチリリース28は解放されてもよく、つめ220の末端部224は、ブレードカートリッジ22の別の面(例えば、140、156)に対応する異なる凹部222に、ブレードカートリッジ22のそこへの回転後に入り得る。凹部222及びつめ220のサイズは、従って、ブレードカートリッジ22の各面(例えば、140、156)に対応する回転の範囲を決定する。
[00257] 前述の実施形態では、つめ220、より詳細には末端部224は、剛性で非変形可能であり得る。しかし、代替的実施形態では、少なくともつめ220の末端部224は、弾性的に変形可能であってもよく、摺動可能親指スイッチリリース28は削除されてもよい。そのような実施形態では、つめ220、より詳細には末端部224は、ブレードカートリッジ22にかけられた回転力でのつめ220の変形により、凹部222から係合解除され得る。
[00258] 同様に当然のことながら、凹部222はブレードカートリッジ22の一部であるものとして示され、つめ220はブレードカートリッジ支持部材24に結合されているものとして示されているが、これらのコンポーネントの向きは逆にされてもよい。
[00259] 当然のことながら、図55〜図57のブレードカートリッジ旋回付勢機構90は、本明細書で説明された任意の抵抗旋回機構に組み込まれ得る。例えば、図55〜図57のブレードカートリッジ旋回付勢機構90は、本明細書で説明された任意のブレードカートリッジ回転リミッタ35内に組み合わされ得る。
[00260] ここで図58〜図64を参照すると、抵抗旋回機構のなお別の実施形態が概略的に示されている。図58を参照すると、抵抗旋回機構は、ブレードカートリッジ旋回付勢機構90であって、ブレードカートリッジ22が時計回り及び反時計回りに旋回軸PAを中心として回転することを可能にする一方、ブレードカートリッジ22を初期始動位置に向かって付勢する磁気付勢力を加えるように構成されたブレードカートリッジ旋回付勢機構90、及び/又はブレードカートリッジ22が初期始動位置から所定の範囲内で回転することを可能にするためのブレードカートリッジ回転リミッタ35を含み得る。
[00261] ここで図59A及び図60を参照すると、ブレードカートリッジ旋回付勢機構90及びブレードカートリッジ回転リミッタ35の部分的透視図が概略的に示され、ここで、ブレードカートリッジ支持部材24は部分的に透明である。図55〜図57の実施形態と同様に、図58〜図64のブレードカートリッジ旋回付勢機構90は、磁場がブレードカートリッジ22を初期始動位置に向かって付勢するように配置される複数の磁石99a、99bを特徴とする。追加的に、図58〜図64のブレードカートリッジ回転リミッタ35は、ブレードカートリッジ22の回転を初期始動位置に対する回転の所定の範囲内に略限定し、及び/又は、ブレードカートリッジ22の別の面(例えば、140又は156)が選択されているという指示をユーザに提供するように構成された、ブレードカートリッジ22及び/又はブレードカートリッジ支持部材24上の1つ又は複数の戻り止め、つめ(例えば、弾性的に変形可能なつめ)及び/又は凹部を特徴とする。
[00262] 図59〜図60及び図61〜図62を引き続き参照すると、ブレードカートリッジ支持部材24の一実施形態が概略的に示されている。ブレードカートリッジ支持部材24は、支持アーム30の1つ又は複数に結合された1つ又は複数のブレードカートリッジ支持部材磁石99bを含む。ブレードカートリッジ支持部材磁石99bは、ブレードカートリッジ支持部材24上の任意の場所、例えば、限定するものではないが、旋回軸PA/旋回軸レセプタクル32の略下又は上に配置され得る。ブレードカートリッジ支持部材磁石99bは略円筒形状を有する状態で概略的に示されるが、当然のことながら、ブレードカートリッジ支持部材磁石99bは他の形状を有してもよい。例えば、ブレードカートリッジ支持部材磁石99bは、本明細書で説明されるとおり、旋回軸PAからのブレードカートリッジ磁石99aの距離(すなわち、半径)に略対応する旋回軸PAからの回転半径に略沿って延在する略弓形の形状を有し得る。追加的に、1つのみのブレードカートリッジ支持部材磁石99bが各アーム30に結合された状態で示されているが、1つ又は複数のアーム30は複数のブレードカートリッジ支持部材磁石99bを有しても、ブレードカートリッジ支持部材磁石99bを有しなくてもよい。
[00263] ブレードカートリッジ支持部材24は、ブレードカートリッジ22の回転を初期始動位置に対する回転の所定の範囲内に略限定するため、及び/又はブレードカートリッジ22の別の面(例えば、140又は156)が選択されているという指示をユーザに提供するため、ブレードカートリッジ22の対応する要素に係合する1つ又は複数の戻り止め、つめ及び/又は凹部6102を任意選択的に含んでもよい。図示の実施形態では、ブレードカートリッジ支持部材24は、各支持アーム30から略外向きに延在する1つの戻り止め6102を有する状態で示されている。戻り止め6102は、弾性的に変形可能であっても略剛性であってもよい。各支持アーム30は1つの戻り止め6102を有した状態で示されているが、支持アーム30の1つ又は複数は、複数の戻り止め6102を含んでもよく、又は戻り止め6102を含まなくてもよいことが認められ得る。追加的に、当然のことながら、支持アーム30の1つ又は複数は、ブレードカートリッジ22上の戻り止め、つめ又は凹部と係合するように構成された1つ又は複数の凹部及び/又はつめを含み得る。
[00264] 図59〜図60及び図63〜図64を引き続き参照すると、ブレードカートリッジ22の一実施形態が概略的に示されている。ブレードカートリッジ22は、それに結合された1つ又は複数のブレードカートリッジ磁石99aを含む。例えば、ブレードカートリッジ22は、ブレードカートリッジ22の1つ又は複数の側方端部に結合されたブレードカートリッジ磁石99aの1つ以上(例えば、複数)を含み得る。ブレードカートリッジ磁石99aは、旋回軸PAを中心として、例えば旋回ピン/シリンダ34を中心として配置されてもよく、ブレードカートリッジ磁石99a及びブレードカートリッジ支持磁石99bが旋回軸PAから略同じ距離(半径)で略整列されるように、旋回軸PAからある距離(例えば、半径)に配置されてもよい。磁石99a、99bは、ブレードカートリッジ磁石99aとブレードカートリッジ支持磁石99bとの間の分離距離Dsep(図59A)が、磁石99a、99bが整列され、かつ互いに略向き合うときに略最小化されるように整列されてもよい。旋回軸PAからの半径が略同じになるように磁石99a、99bを整列させることは、磁石99a、99bの付勢力を高めることができ、それにより、ブレードカートリッジ22を初期始動位置に向かって付勢する付勢力を増加させる。
[00265] 図63及び図64のブレードカートリッジ22は、各端部に4つのブレードカートリッジ磁石99aを有する状態で示されているが、当然のことながら、これは例示的なものであり、ブレードカートリッジ22は5つ以上又は3つ以下のブレードカートリッジ磁石99aを有してもよい。追加的に、ブレードカートリッジ磁石99aの1つ又は複数は、ブレードカートリッジ支持磁石99bの、旋回軸PAからの距離(半径)に略対応する半径を有する略弓形の形状を有してもよい。さらに、図61及び図62におけるブレードカートリッジ支持部材24は、各アーム30に1つのブレードカートリッジ支持部材磁石99bを有する状態で示されているが、当然のことながら、これは例示的なものであり、ブレードカートリッジ支持部材24は、各アーム30に2つ以上又は1つ未満のブレードカートリッジ支持部材磁石99bを有してもよい(例えば、1つのみのアーム30が1つ又は複数のブレードカートリッジ支持部材磁石99bを含んでもよく、又は両方のアームが少なくとも1つのブレードカートリッジ支持部材磁石99bを含んでもよい)。
[00266] 本明細書で検討されるとおり、ブレードカートリッジ磁石99a及びブレードカートリッジ支持部材磁石99bは、ブレードカートリッジを初期始動位置に向かって付勢するために配置され得る。ブレードカートリッジ磁石99a及びブレードカートリッジ支持部材磁石99bは、従って、この効果を達成するために任意の態様で配置され得る。例えば、図59B、図59C、及び図59Dは、ブレードカートリッジ磁石99a及びブレードカートリッジ支持部材磁石99bの様々な極の可能な整列に加えて、ブレードカートリッジ磁石99a及びブレードカートリッジ支持部材磁石99bの可能な配置構成の様々な実施形態を概して示す。当然のことながら、これは例示目的でのみ提供され、本開示は、具体的にそのように主張されない限り、ブレードカートリッジ磁石99a及びブレードカートリッジ支持部材磁石99bの特定の配置構成に限定されない。
[00267] ブレードカートリッジ22は、ブレードカートリッジ22の回転を初期始動位置に対する回転の所定の範囲内に略限定するため、及び/又はブレードカートリッジ22の別の面(例えば、140又は156)が選択されているという指示をユーザに提供するため、ブレードカートリッジ支持部材24の対応する戻り止め、つめ及び/又は凹部6102と係合する1つ又は複数の戻り止め、つめ及び/又は凹部6302を任意選択的に含んでもよい。
[00268] 図示の実施形態では、ブレードカートリッジ22は、ブレードカートリッジ22の1つ又は複数の側方端部から略外向きに延在する1つ又は複数の戻り止め6302を有する状態で示されている。戻り止め6302は、旋回軸PAを中心として、例えば旋回ピン/シリンダ34を中心として配置され得、かつブレードカートリッジ22の戻り止め6302及びブレードカートリッジ支持部材24の戻り止め6102が旋回軸PAから略同じ距離(半径)で略整列されるように、旋回軸PAからある距離(例えば、半径)に配置され得る。戻り止め6102、6302は、それぞれブレードカートリッジ支持部材24及びブレードカートリッジ22から、ブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心として回転すると戻り止め6102、6302が各々と略干渉するように外向きに延在してもよい。例えば、戻り止め6102、6302は、ブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心として回転すると互いに略接触し得る。戻り止め6102、6302の接触は、ブレードカートリッジ22の時計回り及び/又は反時計回りのさらなる回転を略防ぎ得る。
[00269] 例えば、2つの戻り止め6302a、6302bは、旋回軸PAの略反対側に(例えば、互いに略180度離れて)整列され得る。戻り止め6302a、6302bを互いに180度離して整列させることは、ブレードカートリッジ22が初期始動位置から各方向に(例えば、時計回り及び反時計回りに)およそ90度回転することを略可能にする。当然のことながら、戻り止め6302の数及び整列は、ブレードカートリッジ22が任意の所定の範囲内で回転することを可能にするように選択され得る。一例として、追加的な戻り止め6302は、ブレードカートリッジ22が初期始動位置から90度未満回転することを可能にするように、各々から180度未満(例えば、初期始動位置から90度未満)に配置され得る。
[00270] 一実施形態によると、戻り止め6102、6302は、略剛性であってもよい。従って、戻り止め6102、6302間の接触は、面選択力をかけることなく、ブレードカートリッジ22のさらなる回転を略防ぐ。本明細書で使用する際、面選択力は、通常のシェービング中にブレードカートリッジ22にかけられる通常の力を超えた力の量として定義される。異なる面(例えば、140又は156)を選択するためにブレードカートリッジ22を所定の回転範囲を超えて回転させるため、ユーザは、面選択力であって、ブレードカートリッジ支持部材24の支持アーム30の1つ又は複数を外向きに偏向させ得、かつブレードカートリッジ22とブレードカートリッジ支持部材24との間の分離距離Dsepを増加させ得、それにより、ブレードカートリッジ22の戻り止め6302がブレードカートリッジ支持部材24の戻り止め6102を越えて回転することを可能にする面選択力をブレードカートリッジ22に加えることができる。ブレードカートリッジ22の戻り止め6302がブレードカートリッジ支持部材24の戻り止めを越えると、ブレードカートリッジ支持部材24によりブレードカートリッジ22に抗してかけられた抵抗力は、著しく減少し、それによりユーザに別の面(例えば、140、156)が選択されたことを指示する。面選択力は、選択された通常のシェービング使用中に別の面が偶然に選択され得ないように、ユーザが面を選択するために必要な力を意図的に加えなければならないように選択され得る。
[00271] 当然のことながら、ブレードカートリッジ22及びブレードカートリッジ支持部材24は、各端部にそれぞれ2つの戻り止め6302と1つの戻り止め6102とを有する状態で示されているが、戻り止め6302、6102の数及び配置構成は、意図された用途に依存して切り替え及び/又は変更され得る。
[00272] 追加的に、当然のことながら、戻り止め6302、6102は剛性であるものとして説明されたが、戻り止め6302、6102の1つ又は複数は弾性的に変形可能であってもよい。このような配置構成では、支持アーム30は略剛性であり得る(すなわち、別の面を選択するために支持アーム30は偏向する必要はない)。
[00273] さらに、当然のことながら、戻り止め6302、6102の1つ又は複数は、凹部及び/又はつめと置き換えられ得る。非限定的な例として、ブレードカートリッジ22上の戻り止め6302は凹部と置き換えられてもよく、ブレードカートリッジ支持部材24上の戻り止め6102は凹部内に受けられてもよい。凹部の長さは、旋回軸PAを中心とする回転の望ましい所定の範囲に略対応し得る。別の面を選択するため、ユーザは、戻り止め6102を変形させかつ/又は支持アーム30を偏向させることのいずれかの面選択力を加える。当然のことながら、ブレードカートリッジ支持部材24上の戻り止め6102は、凹部と置き換えられてもよく、ブレードカートリッジ22上の戻り止め6302は、部内に受けられてもよい。代替的に、場合により、戻り止め6302、6102の1つ又は複数は、ブレードカートリッジ22及び/又はブレードカートリッジ支持部材24上の対応する凹部と係合するつめ(例えば、弾性的に変形可能なつめ)と置き換えられ得る。さらに、戻り止め6302、6102の1つ又は複数は、ブレードカートリッジ22及び/又はブレードカートリッジ支持部材24上の対応するつめ(例えば、弾性的に変形可能なつめ)と係合し得る。
[00274] さらに当然のことながら、図58〜図64のブレードカートリッジ旋回付勢機構90は、本明細書で説明された任意の抵抗旋回機構に組み込まれ得る。例えば、図58〜図64のブレードカートリッジ旋回付勢機構90は、本明細書で説明された任意のブレードカートリッジ回転リミッタ35内に組み合わされ得る。さらに、図58〜図64のブレードカートリッジ回転リミッタ35は、本明細書で説明された任意のブレードカートリッジ旋回付勢機構90とともに使用され得る。磁石99a、99bはブレードカートリッジ22及びブレードカートリッジ支持部材24の支持アーム30の側方端部に示されているが、当然のことながら、磁石99a、99bは、前エッジ領域157及び後/後部エッジ領域159にかつヨーク領域47に配置され得る(例えば、図55〜図57に概略的に示されたとおり)。
[00275] 同様にさらに当然のことながら、カートリッジ旋回付勢機構90は両方のブレードカートリッジ磁石99a及びブレードカートリッジ支持部材磁石99bを有する状態で示されているが、これらの磁石99a、99bのいずれかは削除されてもよく、残りの磁石99a又は99bがブレードカートリッジ22を初期始動位置に向かって付勢する吸引磁気付勢力を生じさせるように強磁性要素と置き換えられてもよい。
[00276] ここで図65〜図69を参照すると、抵抗旋回機構のさらなる実施形態が概略的に示されている。抵抗旋回機構は、ブレードカートリッジ旋回付勢機構90及び/又はブレードカートリッジ回転リミッタ35を含み得る。本明細書で説明されるとおり、ブレードカートリッジ旋回付勢機構90は、ブレードカートリッジ22が初期始動位置に対して旋回軸PAを中心として時計回り及び反時計回りの両方に回転することを可能にし得る。初期始動位置は、ブレードカートリッジ22に外力が加えられない場合のブレードカートリッジ支持部材24及び/又はハンドル60に対するブレードカートリッジ22の場所/向き/位置に対応し得る。各面(例えば、面140、156)は、対応する初期始動位置を有し得る。
[00277] カートリッジ旋回付勢機構90は、本明細書で説明された任意のカートリッジ旋回付勢機構90を含み得る。図65〜図69に示された実施形態では、カートリッジ旋回付勢機構90は、本明細書で説明されるとおり磁気付勢力をもたらすように構成された1つ又は複数の磁石99a及び/又は99bを含む。従って、簡潔さのためにカートリッジ旋回付勢機構90の詳細はさらに詳細には説明されない。
[00278] 図65及び図66〜図67をさらに参照すると、ブレードカートリッジ支持部材24の一実施形態が概略的に示されている。ブレードカートリッジ支持部材24は、1つ又は複数の付勢されたつめ又はピン6602を含み得る。付勢されたつめ又はピン6602は、シリンダ6604と、例えばばね、空気圧などで付勢されたピン6606を含み得る。シリンダ6604は、ブレードカートリッジ支持部材24と分離していても一体的(例えば、シリンダ6604が支持アーム30により形成され得る)であってもよい。ピン又はつめ6606は、シリンダ6604から外向きに延在するように付勢され得る。各支持アーム30は、付勢されたつめ/ピン6602とともに示されているが、各支持アーム30は2つ以上の付勢されたつめ/ピン6602を有してもよく、又は付勢されたつめ/ピン6602を有しなくてもよいことが認められ得る。
[00279] 図65及び図67〜図69を引き続き参照すると、ブレードカートリッジ22の一実施形態が概略的に示されている。ブレードカートリッジ22は、ブレードカートリッジ22の各面(例えば、140、156)に対応する1つ又は複数のカム又は凹部6802を含み得る。カム又は凹部6802は、旋回ピン/シリンダ34の1つ又は複数に結合され得る。カム又は凹部6802は、付勢されたつめ/ピン6602のピン又はつめ6606を受けかつ/又は係合するように構成され得る。カム又は凹部6802及びピン/つめ6606の外形及び/又は長さは、ブレードカートリッジ22のための所定の回転範囲を決定し得る。例えば、ピン/つめ6606は、ブレードカートリッジ22が通常のシェービング使用中に所定の回転範囲内で相対的に容易に回転し得るように、外形付き表面(例えば、カム表面)に受けられてもよく、外形付き表面(例えば、カム表面)と係合してもよい。別の面(例えば、140、156)を選択するためにブレードカートリッジ22を回転させるため、ユーザは、面選択力をブレードカートリッジ22に加えてもよい。ピン/つめ6606がカム又は凹部6802を係合解除し得るように、面選択力は、ピン/つめ6606がシリンダ6604内の付勢機構(例えば、ばねなど)に抗して格納されるようにするのに十分であり得る。ユーザが引き続きブレードカートリッジ22を回転させるため、ピン/つめ6606は、選択された面(例えば、140、156)に対応する別のカム/凹部6802と係合する。当然のことながら、付勢されたつめ/ピン6602及びカム6802の配置構成は切り替えられ得る。
[00280] ここで図70〜図76を参照すると、抵抗旋回機構のさらなる実施形態が概略的に示されている。抵抗旋回機構は、ブレードカートリッジ旋回付勢機構90及び/又はブレードカートリッジ回転リミッタ35を含み得る。本明細書で説明されるとおり、ブレードカートリッジ旋回付勢機構90は、ブレードカートリッジ22が初期始動位置に対して旋回軸PAを中心として時計回り及び反時計回りの両方に回転することを可能にし得る。初期始動位置は、ブレードカートリッジ22に外力が加えられていない場合のブレードカートリッジ支持部材24及び/又はハンドル60に対するブレードカートリッジ22の場所/向き/位置に対応し得る。各面(例えば、面140、156)は対応する初期始動位置を有する。
[00281] 図70を参照すると、ヘッド組立体20の一実施形態が概略的に示されており、ここで、ブレードカートリッジ22は部品が除去された状態で断面において示されている。ブレードカートリッジ22は、アクスル7002の1つ又は複数のカム7006と係合する戻り止めプレート7004によりアクスル7002に結合される。アクスル7002は、1つ又は複数の付勢デバイス(例えば、限定するものではないが、図71〜図73に概略的に示されたとおり、ブレードカートリッジ支持部材24の1つ又は複数の支持アーム30に結合された1つ又は複数のねじりばね7008を含む1つ又は複数のばね)により旋回軸PAを中心として時計回りに及び/又は反時計回りに付勢される。例えば、支持アーム30の1つ又は複数は、1つ又は複数のばね7008の少なくとも一部を受けるために空洞、溝などを含み得る。特に、少なくとも2つのばね7008は、アクスル7002の一部の周りに少なくとも部分的に巻かれてもよく、アーム/耳状部及びカム7006を、旋回軸PAを中心としてそれぞれ時計回り又は反時計回りに付勢するため、カム7006の1つ又は複数から外向きに延在する1つ又は複数のアーム/耳状部7010(例えば、図71)に抗して係合し得る。カム7006はアクスル7002に結合されるため、アクスル7002は戻り止めプレート7004を通じてブレードカートリッジ22に結合され、ばね7008は、それにより、ブレードカートリッジ22を初期始動位置に対して旋回軸PAを中心として時計回り又は反時計回りのいずれかに付勢する。
[00282] 戻り止めプレート7004は、ブレードカートリッジ22のフレームに結合/固定される。上述のとおり、戻り止めプレート7004はブレードカートリッジ22をアクスル7002に結合する。特に、戻り止めプレート7004(図74〜図76)は、戻り止めプレート7004(従ってブレードカートリッジ22のフレーム)をカム7006に取り外し可能に結合する、従ってブレードカートリッジ22のフレームをアクスル7002に取り外し可能に結合するように、カム7006のカム表面7102(図71で最もよく見える)に抗して係合する1つ又は複数の弾性的に変形可能な戻り止め7402を含む。
[00283] 別の面を選択するため、ユーザは、ブレードカートリッジ22を時計回り又は反時計回りのいずれかに付勢するために面選択力をブレードカートリッジ22に加えてもよい。ブレードカートリッジ22が回転すると、ばね7008は抵抗力を加える。ばねの抵抗力が弾性的に変形可能な戻り止め7402の締付力を超えると、弾性的に変形可能な戻り止め7402は、カム表面7102から係合解除し、それにより、戻り止めプレート7004(従ってブレードカートリッジ22のフレーム)がカム7006及びアクスル7002に対して回転できるようにする。ユーザが、ブレードカートリッジ22をカム7006及びアクスル7002の周りで引き続き回転させると、弾性的に変形可能な戻り止め7402は、選択された面(例えば、140、156)に対応して整列したカム表面に抗して係合する。例えば、ユーザは、弾性的に変形可能な戻り止め7402がカム7006から係合解除すると、ブレードカートリッジ22をおよそ180度回転させてもよい。ブレードカートリッジ22の望ましい面が選択されると、ユーザはブレードカートリッジ22を解放し、ばね7008は、ブレードカートリッジ22を所定の回転範囲内の新たな初期始動位置で整列させる(例えば、中心に置かれるようにする)。
[00284] 本開示の別の特徴部によると、ヘッド組立体20は、1つ又は複数の磁石を使用してハンドル60に結合されてもよい。例えば、1つ又は複数の磁石はヘッド組立体20の一部に結合/固定されてもよく、1つ又は複数の磁石がハンドル60の一部(例えば、カラー)に結合/固定され得る。ヘッド組立体20及びハンドル60における磁石は、通常のシェービング使用中にヘッド組立体20をハンドル60に接合するのに十分な吸引磁力を生じさせるように構成され得る。追加的に、1つ又は複数の機械的締結具(例えば、クリップ、スナップ、スレッド、ポスト、凹部など)が使用されてもよい。例えば、ヘッド組立体20は、ハンドル60から延在するポスト/突出部を受けるように構成された凹部/空洞を含み得る。ヘッド組立体20及びハンドル60は、それぞれ磁石を含んでもよいが、当然のことながら、ヘッド組立体20又はハンドル60のみが1つ又は複数の磁石を含んでもよく、他方のコンポーネントは、磁石の磁場により吸引される強磁性材料を含み得る。磁石の1つ又は複数は、電磁石及び/又は永久磁石を含み得る。同様に当然のことながら、ヘッド組立体20及びハンドル60の磁気結合は、本明細書で説明された任意のヘッド組立体20及びハンドル60とともに使用されてもよい。
[00285] ここで図77〜図78を参照すると、本開示と合致する1つ又は複数の磁石を使用して一緒に結合されるように構成されたヘッド組立体20及びハンドル60の一実施形態が概略的に示されている。特に、図77は、分解状態にあるヘッド組立体20及びハンドル60を概略的に示し、図78は、組み立てられた状態にあるヘッド組立体20及びハンドル60を概略的に示す。当然のことながら、本明細書で説明された磁気接続部は、限定するものではないが、本明細書で説明された任意のヘッド組立体を含む、当業者に既知の任意のヘッド組立体とともに使用されてもよい。
[00286] 分かり得るとおり、1つ又は複数の磁石7702がヘッド組立体20の一部に結合/固定されてもよく、1つ又は複数の磁石7704がハンドル60の一部(例えば、カラー7714)に結合/固定されてもよい。ヘッド組立体20及びハンドル60における磁石7702、7704は、通常のシェービング使用中にヘッド組立体20をハンドル60に接合するのに十分な吸引磁力を生じさせるように構成されてもよい。追加的に、1つ又は複数の機械的締結具(例えば、クリップ、スナップ、スレッド、ポスト、凹部など)が使用されてもよい。例えば、ヘッド組立体20は、ハンドル60から延在するポスト/突出部7708を受けるように構成された凹部/空洞7706を含み得る(しかし、当然のことながら、凹部/空洞7706及びポスト/突出部7708の配置構成は切り替えられ得る)。
[00287] ヘッド組立体20及びハンドル60がそれぞれ磁石7702、7704を含み得る一方、任意選択的にヘッド組立体20又はハンドル60は1つ又は複数の磁石を含んでもよく、他方のコンポーネントは、磁石の磁場により吸引される強磁性材料を含み得る。磁石7702、7704の1つ又は複数は、電磁石及び/又は永久磁石を含み得る。同様に当然のことながら、ヘッド組立体20及びハンドル60の磁気結合は、本明細書で説明された任意のヘッド組立体20及びハンドル60とともに使用され得る。
[00288] 1つ又は複数の磁石7702、7704は、ヘッド組立体20及び/又はハンドル60の外面7710、7712に露出され得る。このような実施形態では、1つ又は複数の磁石7702、7704は、組み立てられた状態にあるときに互いに接触し得る。
[00289] 代替的に(又は加えて)、1つ又は複数の磁石7702、7704は、ヘッド組立体20及び/又はハンドル60の外面7710、7712により覆われ得る。このような実施形態では、1つ又は複数の磁石7702、7704は、互いに接触してもよく、代わりに、組み立てられた状態にあるとき、磁気空間又は間隙が磁石7702、7704間に存在してもよい。組み立てられた状態にあるときに磁石7702、7704間に磁気空間又は間隙を提供することは、ヘッド組立体20がハンドル60に対して長手方向に(例えば、図78における矢印7802に略沿って)動くことを可能にし得る。ハンドル60に対するヘッド組立体20のこの移動は、シェービング中に衝撃吸収効果を提供することができ、かつ/又はシェービング中にユーザが過剰な圧力を加えていることをユーザに知らせることに役立つ。一実施形態によると、ポスト/突出部7708は、最初に組み立てられたときにポスト/突出部7708が凹部/空洞7706のベースに接触するように前方に付勢され得る。使用中、ヘッド組立体20及び/又はハンドル60のいずれかに加えられた力は、ヘッド組立体20に、ポスト/突出部7708の付勢力に抗して力をかけさせることができ、それにより付勢力に抗してポスト/突出部7708を移動させ、ヘッド組立体20がハンドル60に対して移動することを可能にする。
[00290] 本明細書で検討されるとおり、ハンドル60は、ハンドル60の本体部分7716に取り付けられ、固定され、かつ/もしくは他に結合された、又はハンドルの一部として成形されたカラー7714を含み得る。任意選択的に、カラー7714は、単一ユニットとして本体部分7716の一部として組み込まれ得る。一実施形態によると、ポスト/突出部7708は本体部分7716から略外向きに延在することができ、カラー7714におけるポスト空洞7718内に少なくとも部分的に受けられてもよい。この配置構成の1つの利点は、磁石7704はカラー7714内に固定(例えば、限定するものではないが、オーバーモールド)されてもよく、カラー7714は本体部分7716に固定されてもよいことである。これは、磁石7704の数、サイズ、形状、及び/又は配置構成が、本体部分7716の製造(例えば、限定するものではないが、成形)を変える必要なく、様々な設計のために容易に変更されることを可能にし得る。これは、複数の異なる本体部分7716に単一のカラー7714が使用されることも可能にし得る。
[00291] ここで図79〜図80を参照すると、本開示と合致する1つ又は複数の磁石を使用して一緒に結合されるように構成されたヘッド組立体20及びハンドル60の別の態様が概略的に示されている。特に、図79は、分解状態にあるヘッド組立体20及びハンドル60を概略的に示し、一方で、図80は、組み立てられた状態にあるヘッド組立体20及びハンドル60を概略的に示す。当然のことながら、限定するものではないが、本明細書で説明された任意のヘッド組立体を含む当業者に既知の任意のヘッド組立体を備えた、本明細書で説明された磁気接続部が使用されてもよい。
[00292] 図77〜図78で説明された実施形態が磁気吸引力をヘッド組立体20及びハンドル60を一緒に結合するために用い得る(例えば、磁場が、ヘッド組立体20及びハンドル60を互いに向かって付勢する吸引力をもたらすように、磁石7702、7704の1つ又は複数の極が整列される)一方、図79〜図80のヘッド組立体20及びハンドル60は、少なくとも2つの磁石(例えば、中央磁石7902及び環状磁石7904)であって、それらの磁場が、本明細書で説明されるとおりヘッド組立体20及びハンドル60を一緒に結合する磁気反発力をもたらすように、それらの極が整列された少なくとも2つの磁石を含む。
[00293] 例えば、ヘッド組立体20は、1つ又は複数の中央磁石7902であって、1つ又は複数の環状磁石7904を含む空洞(例えば、ハンドル空洞)7908に少なくとも部分的に受けられるように構成され、かつまた環状磁石7904の中央領域に少なくとも部分的に受けられるように同様に構成された1つ又は複数の中央磁石7902を含む突出部(例えば、ヘッド突出部)7906を含み得る。環状磁石7904は、1つ又は複数の環状、環帯状、及び/又はトロイド状(例えば、円形、リング状、円盤状など)形状の磁石(例えば、永久磁石及び/又は電磁石のいずれか)を含み得る。代替的に(又は加えて)、環状磁石7904は、略環状、環帯状、及び/又はトロイド状磁場(例えば、略環状、環帯状、及び/又はトロイド状パターンを形成する磁力線を有する磁場)を生じさせるために略環状、環帯状、及び/又はトロイド状(例えば、円形、リング状、円盤状、ドーナツ状など)構成におよそ配置された複数の(例えば、配列)磁石を含み得る。中央磁石7902は任意の磁石(例えば、永久磁石及び/又は電磁石)、例えば、限定するものではないが、ディスク磁石などを含み得る。
[00294] 上で言及したとおり、ヘッド組立体20及びハンドル60は、ヘッド組立体磁石7902とハンドル磁石7904との間の反発磁力を使用して一緒に結合され得る。特に、本発明者らは、中央磁石7902及び環状磁石7904(中央磁石7902の外寸OD7912以上の内寸ID7910を有する)が、中央磁石7902が環状磁石7904の中央領域7920を通過し得るように、略軸方向に軸7914に沿って互いに対して(例えば、空洞7908のID7918に対する突出部7906のOD7916のために)移動するように制約され、かつ磁極が軸7914に沿って同じ方向を向くようにさらに配向される場合、結果としての力対変位曲線(例えば、図81A〜図81Bを参照されたい)が従来の機械戻り止めのものと極めて類似することを発見した。
[00295] 特に、図81A及び図81Bを参照すると、環状磁石7904に対する中央磁石7902の変位(例えば、移動)を、結果としての磁力(例えば、空洞7908に入るか又は空洞7908から離れる)に加えて示す図が概略的に示される。図81Aを参照すると、磁石7902、7904が互いに方向8100に軸7914に沿って近づく(例えば、ヘッド組立体20がハンドル60に向かって進められる)と、それらの間の磁場8102、8104によりもたらされた反発力Fは、最初にヘッド組立体20の、空洞7908に向かう移動に抵抗する力(例えば、領域8106)をもたらし、中央磁石7902が環状磁石7904に近づくと増大(例えば、増加)し、次いで磁石7902、7904が位置Cで整列されると減少し始める(例えば、実質的にゼロまで)(例えば、磁石7902、7904の磁場8102、8104が互いに釣り合いを取り、ヘッド組立体20及びブレード60を軸7914に沿って付勢する力は実質的にもたらされない)。中央磁石7902及び環状磁石7904が位置Cで整列されると、不安定な均衡が達成されることが認められ得る。中央磁石7902及び環状磁石7904をこの位置にとどめることは難しい場合がある。この不安定な均衡は戻り止め感をもたらすものである。
[00296] 図81Bを参照すると、磁石7902が、方向8100において軸7914に沿って位置Cを越えて移動し続ける(例えば、それらが環状磁石7904の中央領域7920を通過し始める)と、それらの間の磁場8102、8104によりもたらされた反発力Fは、領域8106に対して切り替わり、ヘッド組立体20をハンドル60に向かって付勢する力(例えば、領域8108)をもたらす。力のこの領域8108は、最初、磁場が散逸し始めるまで増大し続ける。領域8108では、力は、中央磁石7902を環状磁石7904から離して押し始め、それにより、ヘッド組立体20をハンドル60に向かって付勢する。ヘッド組立体20をハンドル60に向かって押しているユーザの視点から、知覚は、ピーク力まで増加する初期の抵抗、その後の、中央磁石7902が環状磁石7904の中央領域7920を通過するときの「支援」であり、反対方向反発力が引き継ぐ。ハードストップが適切に配置されると(例えば、空洞7908のベースに接触している突出部7906の末端部、空洞7908への開口を囲む基端表面に接触している突出部7906のベース領域、及び/又は互いに接触している突出部7906及び空洞7908の先細表面のいずれかのために、突出部7906が空洞7908に対して「最も低い位置にある」)、領域8108における反発力は、ヘッド組立体20をハンドル60に抗して保持し、結果としてヘッド組立体20とハンドル60との間の確実な保持がもたらされる。
[00297] 反発磁気接続は、環状磁石7904の中央領域7920を通過する中央磁石7902の磁力線間の相互作用の特徴の結果である(例えば、IDとODとの間の面(例えば、平面)から出る力線と方向が反対である力線が、環状磁石7904の中央領域7920にあること。結果として、中央磁石7902が環状磁石7904のIDに近づくと(図81A)、中央磁石7902及び環状磁石7904の極が互いに向かって反対の極で配向されるとしても(これは、環状磁石7904に穴も中央領域7920もない場合、吸引磁力を生じさせ得る)、ID内の環状磁石の磁場8104は、中央磁石7902の磁場8102に対向し、反発磁力を引き起こす。ここでも同様に、当然のことながら、環状磁石7904が略円形の配列に配置された複数の分離した磁石に取って代わられると同じ効果がもたらされ得る。
[00298] 図79及び図80に戻ると、任意選択的なヘルパー磁石7922が空洞7908のベースに近接して設けられてもよい。ヘルパー磁石7922は、中央磁石7902に対して整列した極を、それらの間に吸引磁力をもたらすために有してもよい。中央磁石7902とヘルパー磁石7922との間の吸引磁力は、ヘッド組立体20とハンドル60との間の保持力をさらに増加させることができ、一方でユーザがハンドル60へのヘッド組立体20の挿入中に経験し得る固有の「戻り止め」特徴部を依然として保持する。
[00299] 図示の実施形態では、環状磁石7904及び空洞7908は、カラー7714の一部であるが、当然のことながら、これは具体的にそのように主張されない限り本開示の限界ではない。追加的に、当然のことながら、ヘッド組立体20及びハンドル60は、ハンドル空洞7908内に受けられたヘッド突出部7906を有する状態で示されているが、この配置構成は逆にされてもよく(例えば、ヘッド組立体20は、環状磁石7904を有するヘッド組立体空洞を含んでもよく、ハンドル60は、中央磁石7902を有するハンドル突出部を含んでもよい)、当業者であれば、本開示に基づいて必要な任意の追加的な修正形態を理解するであろう。
[00300] ここで図82を参照すると、ヘッド組立体20とハンドル60との間の磁気接続部の別の実施形態が概略的に示されている。磁気接続部は、任意選択的なヘルパー磁石7922が浮揚性/反発磁石8202と置き換えられ得ることを除き、図79〜図80に示された配置構成と同様であり得る。特に、浮揚性/反発磁石8202は、中央磁石7902を吸引するのではなくそれに反発するように、ヘルパー磁石7922と比べてその極が反対にされていてもよい。それにより浮揚性/反発磁石8202は、中央磁石(従ってヘッド組立体20)に、環状磁石7904と浮揚性/反発磁石8202との間のポイントで釣り合いを取らせる(又は空中静止又は浮揚させる)。好適な間隙又は空間8404がヘッド組立体20及びハンドル60の嵌合表面間に残る場合、ヘッド組立体20は、偏向後に釣り合いポイントに常に戻る一方、軸7914に沿って軸方向に浮揚するように見え、それにより剃刀システム10に小さい衝撃吸収効果を与える。ヘッド組立体20は、従って、空間8404内を軸7914に沿って軸方向に移動し得る。中央磁石7902が浮揚性/反発磁石8202に向かって付勢されると、それらの間の反発力は中央磁石7902及び浮揚性/反発磁石8202が近づくにつれ、それらが接触するまで増加し、そのポイントでハードストップが知覚される。これは、変位に伴い、抵抗力が最終的に密着長さを得るまで増加する圧縮ばねの挙動に極めて類似していることが認められ得る。
[00301] 図79〜図80と同様に、当然のことながら、ヘッド組立体20及びハンドル60は、ハンドル空洞7908に受けられたヘッド突出部7906を有する状態で示されているが、この配置構成は逆にされてもよく(例えば、ヘッド組立体20は、環状磁石7904と浮揚性/反発磁石8202とを有するヘッド組立体空洞を含んでもよく、ハンドル60は、中央磁石7902を有するハンドル突出部を含んでもよい)、当業者であれば、本開示に基づいて必要な任意の追加的な修正形態を理解するであろう。空間8404は、弾性的に変形可能なソックス、ゲートルなどで任意選択的に覆われてもよい。追加的に、当然のことながら、本明細書で説明された磁気接続部は、限定するものではないが、本明細書で説明された任意のヘッド組立体を含む、当業者に既知の任意のヘッド組立体とともに使用されてもよい。
[00302] ここで図83を参照すると、ヘッド組立体20とハンドル60との間の磁気接続部の別の実施形態が概略的に示されている。図82と同様に、磁気接続部は、浮揚性特徴部を含み得るが、図82の浮揚性/反発磁石8202は省略されてもよく、代わりに、釣合いは、環状磁石7904に対する中央磁石7902の極の関係により(すなわち、中央磁石7902の極が環状磁石7904の反対の極であるように)達成されてもよい。挿入中にヘッド組立体20がハンドル60に近づくにつれ、抵抗は、図79〜図80に示された配置構成と比べて減少し得るが、戻り止めの効果は手動で依然として達成され得る。中央磁石7902と環状磁石7904との間の釣合いポイントは、2つの磁石7902、7904が同一平面上又は実質的に同一平面上にある場合に生じ、軸7914に沿ったいずれかの方向の小さい偏向後に釣り合いポイントへ戻る。短い偏向について、挙動は、図82に示された配置構成のものと極めて同様であるが、図83の復帰力は、より大きい偏向では(図82の配置構成におけるとおり増加するのではなく)減少し、なぜなら、浮揚性/反発磁石8202がないと、復帰力のみが中央磁石7902と環状磁石7904との間の吸引力により生成され、この吸引力は偏向が増加するに伴いさらに増大するからである。当然のことながら、本明細書で説明された磁気接続部は、限定するものではないが、細書で説明された任意のヘッド組立体を含む、当業者に既知の任意のヘッド組立体とともに使用されてもよい。
[00303] ここで図84〜図85を参照すると、ブレードカートリッジ22をブレードカートリッジ支持部材24に固定するためのブレードカートリッジ接続機構である。特に、図84及び図85は、それぞれ組み立てられていない状態及び組み立てられた状態のブレードカートリッジ22及びブレードカートリッジ支持部材24の斜視図を概略的に示すが、図86及び図87は、それぞれ組み立てられていない状態及び組み立てられた状態のブレードカートリッジ22及びブレードカートリッジ支持部材24の断面側面図を概略的に示す。
[00304] ブレードカートリッジ22は、限定するものではないが、本明細書で説明された任意のブレードカートリッジ22を含む、任意の当業者に既知のブレードカートリッジを含み得る。ヘッド組立体20は、本明細書で説明された任意の抵抗旋回機構、例えば、限定するものではないが、磁気抵抗旋回機構を任意選択的に含み得る。図示のとおり、ブレードカートリッジ支持部材24は、2つの略曲線の支持アーム30(略C字型又はL字型)を有する略U字型のカートリッジ支持フレーム26を含むが、当然のことながら、これは具体的にそのように主張されない限り本開示の限界ではない。
[00305] ブレードカートリッジ22は、フレーム188の側方エッジから外向きに延在する1つ又は複数の旋回ピン/シリンダ34を有するフレーム188(一部片又は限定するものではないが、貝殻意匠など、複数部片のいずれかであり得る)を含み得る(例えば、それぞれフレーム188全体にわたって延在する単一の旋回ピン/シリンダ34、又はフレーム188の第1及び第2の側方エッジから外向きに延在する第1及び第2の旋回ピン/シリンダ34)。旋回ピン/シリンダ34の1つ又は複数の部分(例えば、末端部領域)は、1つ又は複数の磁石及び/又は鉄材料を含み得る。
[00306] ブレードカートリッジ支持部材24は、1つ又は複数の旋回軸レセプタクル32を含む。例えば、各支持アーム30は、旋回軸レセプタクル32を含み得る。旋回軸レセプタクル32の少なくとも1つは、ブレードカートリッジ22の対向する側面の一方に位置する旋回ピン/シリンダ34の少なくとも一部を受けるように構成された(例えば、図85及び図87に概略的に示されるとおり)受け入れポケット又は空洞8602(図86で最もよく見える)を含み得る。
[00307] 再び図86を参照すると、ポケット又は空洞8602は、開いた端部8604であって、それを通って旋回ピン/シリンダ34がポケット又は空洞8602内へ受けられ得る開いた端部8604を含み得る。ポケット又は空洞8602は、旋回ピン/シリンダ34がポケット又は空洞8602へ入ることを円滑にするために先細エントリ及び/又は先細側壁も含み得る。一実施形態によると、旋回軸レセプタクル32は、1つ又は複数のブレードカートリッジ旋回軸と、保持磁石8606(例えば、1つ又は複数の永久磁石及び/又は電磁石)であって、その中に受けられた旋回ピン/シリンダ34と吸引磁力をもたらすように構成された保持磁石8606とを含む。例えば、旋回ピン/シリンダ34は、ブレードカートリッジ旋回及び保持磁石8606に磁気的に吸引され、それによりブレードカートリッジ22をブレードカートリッジ支持部材24に取付け、固定、及び/又は他に結合する鉄材料を含み得る。代替的に(又は加えて)、旋回ピン/シリンダ34は、磁石であって、その極がブレードカートリッジ旋回及び保持磁石8606に磁気的に吸引され、それによりブレードカートリッジ22をブレードカートリッジ支持部材24に取付け、固定、及び/又は他に結合するように整列する磁石を含み得る。いずれの場合にも、ブレードカートリッジ22は、ブレードカートリッジ支持部材24に対して最大で360°度を含む任意の角度で旋回軸PAを中心として回転し得る。
[00308] 実際には、ユーザは、旋回ピン/シリンダ34とポケット又は空洞8602との間に(1つ又は複数のブレードカートリッジ旋回及び保持磁石8606により)生じた磁気引力が、旋回ピン/シリンダ34(従ってブレードカートリッジ22)が旋回軸レセプタクル32のポケット又は空洞8602に取り付けられるまで、組み立てられていないブレードカートリッジ22をポケット又は空洞8602の開口8604に近接して位置し得る。同様に、ユーザは、旋回ピン/シリンダ34(従ってブレードカートリッジ22)を旋回軸レセプタクル32のポケット又は空洞8602から手動で(又は工具を使用して)引き離す又は取り除くことにより、ブレードカートリッジ22を旋回軸レセプタクル32から除き得る(例えば、取り外し得る)。
[00309] 当然のことながら、旋回軸レセプタクル32は1つ又は複数のブレードカートリッジ旋回及び保持磁石8606を有する状態で示されているが、ブレードカートリッジ旋回及び保持磁石8606は、旋回ピン/シリンダ34の1つ又は複数にのみ任意選択的に配置されてもよい。このような配置構成では、旋回軸レセプタクル32は、旋回ピン/シリンダ34のブレードカートリッジ旋回及び保持磁石8606に磁気的に吸引される鉄材料を含み得る。
[00310] 同様に当然のことながら、ブレードカートリッジ支持部材24の各アーム30は、1つ又は複数のブレードカートリッジ旋回及び保持磁石8606を含む旋回軸レセプタクル32を有する状態で示されているが、1つのみのアーム30が、1つ又は複数のブレードカートリッジ旋回及び保持磁石8606を有する旋回軸レセプタクル32を含んでもよい。
[00311] さらに、旋回軸レセプタクル32及び旋回ピン34の1つ又は複数の場所は切り替えられ得る(例えば、旋回軸レセプタクル32の1つ又は複数はブレードカートリッジ22に位置してもよく、旋回ピン/シリンダ34の1つ又は複数はブレードカートリッジ支持部材24の支持アーム30から外向きに延在してもよい)。
[00312] 追加的に、ブレードカートリッジ22はハンドル60に取り外し可能に結合されている状態で示されているが、ブレードカートリッジ支持部材24及びハンドル60は、任意選択的に、一体的な、単一の、又は一部片構造であってもよい。
[00313] ここで図88〜図92を参照すると、図84〜図87に関して本明細書で説明された実施形態の任意の1つは、1つ又は複数のブレードカートリッジ保持器8802を任意選択的に含み得る。ブレードカートリッジ保持器8802は、ブレードカートリッジ支持部材24からのブレードカートリッジ22の偶発的除去/解放を減らしかつ/又は防ぐように構成され得る。一実施形態によると、(図88〜図89に示されるとおり)、ブレードカートリッジ保持器8802は、1つ又は複数の付勢デバイス、例えば、限定するものではないが、ばねクリップ及び/又は弾性的に変形可能な突出部8804を含み得る。ブレードカートリッジ保持器8802は、空洞8602の一部から外向きに、例えばその開口に近接して延在し得る。実際、ユーザは、旋回ピン/シリンダ34を空洞8602に挿入してもよい。旋回ピン/シリンダ34が空洞8602に挿入されると、ブレードカートリッジ保持器8802は、旋回ピン/シリンダ34がブレードカートリッジ保持器8802の傍を通り、旋回ピン/シリンダ34が空洞8602内に据えられるまで、わきへ避けるように弾性的に変形、偏向、及び/又は移動され得る。空洞8602内に据えられる/受けられると(図89に概略的に示されたとおり)、ブレードカートリッジ保持器8802は、ブレードカートリッジ保持器8802を外れるように変形、偏向、及び/又は移動させるのに十分に大きい力がかけられない限り、旋回ピン/シリンダ34が空洞8602との係合から出るように動くことを概して防ぎ得る。
[00314] 代替的に(又は加えて)、ブレードカートリッジ保持器8802は、図90〜図92に概略的に示されたとおり1つ又は複数の付勢デバイス、例えば、限定するものではないが、戻り止め、弾性的に変形可能なつめ、レバーなど9002を含み得る。例えば、レバー9002は、ばね付勢されていてもよく(ばねは見えない)、保持位置(図90〜図92に概略的に示されたとおり)にあるときに空洞8602の開口にわたって少なくとも部分的に延在するように、かつレバー9002がわきへ避けるように回転することができ、旋回ピン/シリンダ34が空洞8602に入る及び/又はそれから出ることができるように、旋回ポイント9006を中心として旋回するように構成された係合部分(例えば、係合ランプ)9004を含み得る。レバー9002は、ユーザがレバー9002を、旋回軸9006を中心として回転させることを可能にする作動領域9008(例えば、限定するものではないが、隆起した部分)も含み得る。従って、認められ得るとおり、レバー9002は係合位置へ付勢され得る。
[00315] ここでも同様に、当然のことながら、ブレードカートリッジ22及びブレードカートリッジ支持部材24に対する空洞8602及び旋回ピン/シリンダ34の配置構成は逆にされてもよく、従ってブレードカートリッジ保持器8802は逆にされ得る。同様に当然のことながら、カートリッジ旋回及び保持磁石8606は削除されてもよい。
[00316] 本明細書で説明された磁石のいずれも、永久磁石及び/又は電磁石のいずれかであり得る。電磁石が使用されるとき、結果としての磁場の向きを選択的に変化させるように電流が調整され得ることも認められ得る。磁石は、任意のタイプの磁石、例えば、限定するものではないが、(限定するものではないが、ネオジム磁石及びサマリウム−コバルト磁石を含む)レアアース(ランタニド)磁石、単分子磁石、単鎖磁石、ナノ構造磁石、アルニコ磁石などを含み得る。磁石は、磁気被膜及び/又は層を含み得る。例えば、磁石は、磁気ドープ材料、例えば、限定するものではないが、磁気顔料、磁気ポリマー、磁気セラミックス、磁気複合材料、及び/又は同様のものを含み得る。
[00317] ヘッド組立体20の剃刀ブレード142は、ヘッド組立体20の組立中に前及び/又は後に搭載され得る。
[00318] 本明細書における先行する実施形態は、軸方向磁化ディスクが軸方向磁化リングを通過し、2つの磁石の極が同じ方向を向いている、軸方向磁化ディスクを説明する。例えば(及び非限定的に)、図79〜図82に示されるいくつかの実施形態は、剃刀のハンドル60へ取り付けられたリング又は環状磁石7904と、ヘッド組立体20へ取り付けられたディスク又は中央磁石7902とを概して含み、カートリッジが剃刀ハンドルに設置されていたので従来の機械戻り止めと同様の効果を生じさせる。本開示に基づいて認められ得るとおり、いずれの要素(ハンドル60又はヘッド組立体20)がリング又は環状磁石7704を含むかどうか、及びいずれの要素がディスク又は中央磁石7902を含むかどうかに関わらず、磁気戻り止め又はスナップ効果は同じままであり、さらに、この効果は、任意の好適な形状又は向き(例えば、ハンドル60から延在する突出部7906及びヘッド組立体20に形成された空洞7908)の嵌合特徴部(例えば、突出部7906及び/又は空洞7908)で得られ得る。
[00319] さらに、予め本明細書で説明されたとおり、同様の極が互いの方を向く2つの磁石は、カートリッジヘッドを、それがシェービングストローク中に偏向された後、その初期始動位置(ISP)に従来的に戻す機構に取って代わるために使用され得る。
[00320] ここで図93〜図96を参照すると、抵抗旋回機構及び/又はブレードカートリッジをハンドルへ結合するための接続機構の別の実施形態が概略的に示されている。図示の実施形態では、ハンドル60は、ブレードカートリッジ支持部材24における支持部材空洞9304形状、例えばハンドル60に対して使い捨てヘッド組立体20(例えば、ブレードカートリッジ支持部材24)の位置を略位置付けるヨーク又はヨーク領域47の一部内に少なくとも部分的に受けられるようなサイズ及び形状にされたハンドル突出部、突起部又はポスト9302を含む(例えば、概して左右の動きを防ぐ)。図示の実施形態では、ハンドルポスト9302は略円筒形状を有し、支持部材空洞9304は、ハンドル60とブレードカートリッジ支持部材24との間の相対的移動を略防ぐため、ハンドルポスト9302の外径に略対応する内径を有する略環状の形状を有する。任意選択的に、ハンドルポスト9302は、1つ又は複数の係止特徴部9306であって、ブレードカートリッジ支持部材24の、矢印9310により概略的に示された方向の回転を略制限しかつ/又は防ぐため、支持部材空洞9304の1つ又は複数の対応する係止特徴部9308に係合する1つ又は複数の係止特徴部9306を含み得る。例えば、係止特徴部9306、9308は、回転を略防ぐ錠鍵タイプの配置構成で互いに係合し得る。一実施形態では、係止特徴部9306は、突出部を含んでもよく、係止特徴部9308は、突出部のサイズ及び形状に略対応するサイズ及び形状を有する空洞を含み得る(しかし、当然のことながら、突出部及び空洞の配置構成は切り替えられ得る)。代替的に(又は加えて)、ハンドルポスト9302及び支持部材空洞9304は、ブレードカートリッジ空洞9304の内面がハンドルポスト9302の外面にそれらの間の回転を防ぐために係合するように、非円形の断面を有してもよい。
[00321] ハンドルポスト9302は、1つ又は複数のディスク又は中央磁石9312であって、図93、図94及び図95に概略的に示されたとおり、ブレードカートリッジ支持部材24(例えば、支持部材空洞9304及び/又はヨーク領域47の中央部分)に結合された1つ又は複数のリング又は環状磁石9316の中央領域9314を少なくとも部分的に通過する1つ又は複数のディスク又は中央磁石9312を含み得る。分かり得るとおり、環状磁石9316の支持部材空洞9304及び中央領域9314は実質的に同軸であってもよい。一実施形態によると、ブレードカートリッジ支持部材24は、ブレードカートリッジ22に略向かって外向きに延在するタレット9320を任意選択的に含み得る。中央磁石9312の末端部分は、タレット9320の開口又は内部面と実質的に同一平面上にあってもよく、又は開口を通って延在してもよい。
[00322] 本明細書で説明されるとおり(例えば、図79〜図82及び対応する説明を参照されたい)、中央磁石9312及び環状磁石9316の極は、反発磁力が磁石9312、9316間に生成され、それにより、ブレードカートリッジ支持部材24及びハンドル60を一緒に付勢するように整列される。支持部材空洞9304(及び任意選択的に係止特徴部9306、9308及び/又は非円形の断面)とのハンドルポスト9302の反発磁力及び相互作用の組合せは、ブレードカートリッジ支持部材24及びハンドル60を互いに対して略固定しかつ/又は固着させて、それらの間に接続部を形成し得る。
[00323] ブレードカートリッジ22は、ブレードカートリッジ支持部材24の1つ又は複数のアーム30に旋回可能に結合されてもよく、1つ又は複数の面9324に配置された1つ又は複数の剃刀ブレード9322を含み得る。図示の実施形態では、ブレードカートリッジ22は、第1の面9324に複数の剃刀ブレード9322を含む。反対側の面9326は、1つ又は複数のカートリッジ磁石9318を含み得る。カートリッジ磁石9318は反対側の面9326の中間に示されているが、当然のことながら、1つ又は複数のカートリッジ磁石9318は面9326上のいずれの場所に配置されてもよい。
[00324] カートリッジ磁石9318は、その極が、ブレードカートリッジ支持部材24がハンドル60に結合されると反発磁力を生じさせるように中央磁石9312と整列されている(例えば、図94及び図95に概略的に示されているとおり)。反発磁力は、ブレードカートリッジ22をヨーク47及び/又はハンドル60から離れるように、例えば矢印9402に概略的に示されたとおり概して付勢し得る。ブレードカートリッジ支持部材24及び/又はブレードカートリッジ22は、ブレードカートリッジ支持部材24及びハンドル60に対してブレードカートリッジ22の初期始動位置(ISP)を設定する1つ又は複数のISP(初期始動位置)突出部、肩、隆起部、及び/又は延在部9328を含み得る。認められ得るとおり、ISPは、ブレードカートリッジ支持部材24及びハンドル60に対するブレードカートリッジ22の、力が加えられないときの位置及び外力が除去された後にブレードカートリッジ22が戻る位置である。換言すると、シェービング中に外力がブレードカートリッジ22に加えられると、外力は、ブレードカートリッジ22が矢印9402の略反対方向に移動するように、カートリッジ磁石9318と中央磁石9312との間の反発磁力を克服し得る。外力が除去されかつ/又は減少すると、カートリッジ磁石9318と中央磁石9312との間の反発磁力は、ブレードカートリッジ22をISPに向かって戻すように付勢する。従って、ISP突出部9328は、ブレードカートリッジ支持部材24に対するブレードカートリッジ22の初期始動位置を設定し、かつブレードカートリッジ22の、矢印9402の方向の回転を制限し、及び/又はシェービングストローク中のブレードカートリッジ22の回転し過ぎを制限する/防ぐことができる。
[00325] 図示の実施形態では、ISP突出部9328は、ブレードカートリッジ22に係合し(例えば、直接接触し)、かつブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心としてさらに回転することを防ぐためにブレードカートリッジ支持部材24のいずれかから十分な距離だけ外側に延在し得る。例えば、ISP突出部9328は、旋回軸PAの下に(例えば、ヨーク47に近接して)ヨークアーム30の1つ又は複数の内部に位置し得るが、述べたとおり、これは具体的にそのように主張されない限り本開示の限界ではない。代替的に(又は加えて)、ISP突出部9328は、ブレードカートリッジ支持部材24に係合し(例えば、直接接触し)、かつブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心としてさらに回転することを防ぐためにブレードカートリッジ22のいずれかから十分な距離だけ外向きに延在し得る。従って、ISP突出部9328は、ブレードカートリッジ22の0位置を設定又は定義する。ブレードカートリッジ22は、旋回軸PAを中心として所定の回転範囲内で回転し得る。例えば、所定の回転範囲は、最大で110度、例えば90度未満又は45度未満であり得る。ブレードカートリッジ22の、矢印9402の反対方向(例えば、偏向方向)への回転は、ブレードカートリッジ22及び/又はブレードカートリッジ支持部材24のいずれかから延在するISP突出部9328及び/又は別の突出部、肩部、隆起部、及び/又は延在部(例えば、最大偏向ポイント(MDP)突起部)によっても制限され得る。偏向方向の回転限界は最大偏向ポイント(MDP)と呼ばれる。従って、ISP突出部9328は、ISP突出部及びMDP突出部の両方として機能し得る。この実施形態は、周囲の幾何学的制約に対する適切な調整を条件として、ばねと比べて角度の付いた変位のより大きい − 90度を超える − 範囲にわたって復帰力を生じさせるという利点がある。組立体における磁石の数を最小化するため、環状磁石9316はブレードカートリッジ支持部材24に取り付けられ、中央磁石9312はハンドル60に取り付けられる。環状磁石9316は、同様に、このとき、ブレードカートリッジ22の裏側9326に配置された1つ又は複数のカートリッジ磁石9318に反発するように使用され、従って2つの機能を同時に実施する(例えば、ハンドル60へのヘッド組立体20の接続及びブレードカートリッジ22の付勢。
[00326] 中央磁石9312及び環状磁石9316は、それらの極が同じ方向を向くように方向付けられているため(図95における組み立てられたユニットの断面を参照されたい)、使い捨てヘッド組立体20がハンドル60に結合されていない場合にも、環状磁石9316がブレードカートリッジ22の裏面9326のカートリッジ磁石9318に反発する(例えば、ブレードカートリッジ22を矢印9402の方向に付勢する)とき、小さい復帰力が存在する。しかし、設置時、中央磁石9312及び/又は環状磁石9316の組合せにより生じる力は、はるかにより大きく、圧縮ばねの力を緊密に模倣し、ブレードカートリッジ22をそのISPに戻す機能を果たす。
[00327] ブレードカートリッジ支持部材24、従ってブレードカートリッジ22がハンドル60を引く又は払いのけることをより困難にすることに役立ち得る、(中央磁石9312と環状磁石9316との間の磁気戻り止め/結合効果によりもたらされたものの補足で)追加的な保持力がいくつかの方法でもたらされ得る。保持力を増加させる1つの可能な方法は、ハンドル60内部にヘルパーリング磁石を追加することを含む。ヘルパー磁石は、軸方向に磁化され得、かつ中央磁石9312を含むハンドルポスト9302のベースに配置された、ブレードカートリッジ支持部材24における環状磁石9316と同じ方向に方向付けられ得る。従って、ブレードカートリッジ支持部材24がハンドル60上に設置されると、ヘルパー磁石は、ブレードカートリッジ支持部材24における近づきつつある環状磁石9316の最も近い面に対して反対の極を呈し、ブレードカートリッジ支持部材24に引く力を生じさせ、取付け(設置中)及び保持(設置後)の力を増加させることに役立つ。保持力を増加させるための別の可能な構成は、支持部材空洞9304に、内径がハンドルポスト9302の外径よりわずかに小さい柔軟なリング9330であって、柔軟なリング9330が支持部材空洞9304に完全に挿入されると、ハンドルポスト9302の一部(例えば、限定するものではないが、末端先端部)を把持するように位置付けられた柔軟なリング9330を含む。追加的に(又は代替的に)、係止特徴部9306、9308の1つ又は複数は、反対側コンポーネントの対応する係止特徴部に係合する柔軟な受け入れレセプタクル(例えば、限定するものではないが、ハンドル60に位置する対向する係止特徴部9306により係合されるヨーク47上の柔軟な受け入れレセプタクル9308)を含み得る。ハンドルポスト9302上の突出部9306は、保持力を増加させるために柔軟なレセプタクル9308の側部に係合し得る。これは、突出部上又はレセプタクル内のいずれかに位置付けられたエラストマーの柔軟なリング(など)で達成され得る。これらの構成は取付け力を増加させることはできないが、ポスト先端部又はヨークレセプタクルとの干渉による柔軟な材料の偏向を通じて生じた摩擦は、ブレードカートリッジ支持部材24が設置後にハンドル60から偶然に除去されることに対する追加的な障害として機能し得る。
[00328] 磁気戻り止め/結合システムの使用は、ブレードカートリッジ22をそのISPへ復帰させる構成を戻り止め生成磁石の使用に限定するものではない。限定するものではないが、機械的手段、例えば弾性的に変形可能なつめ(RDP)又は他の磁気構成、例えば、限定するものではないが、図96に示された磁気構成を含む、本明細書で説明された実施形態の任意の1つが使用されてもよい。例えば、1つ又は複数のアーム磁石9602は、アーム30の1つ又は複数(例えば、互いに面する対)へ取り付けられてもよく、ブレードカートリッジ22は、1つ又は複数のブレードカートリッジ磁石9604であって、それらの軸がブレードカートリッジ22の回転の旋回軸PAに平行である1つ又は複数のブレードカートリッジ磁石9604を含み得る。アーム磁石9602はブレードカートリッジ22における中央/中間ブレードカートリッジ磁石9604へ吸引され得、それはそれらの反対の極が互いに面するように方向付けられているためである。一実施形態によると、ブレードカートリッジ22における隣接するブレードカートリッジ磁石9604b、9604cは、中間ブレードカートリッジ磁石9604aの1つ又は複数の側に同様の極がアーム磁石9602の方を向いた状態で配置され得る。従って、ブレードカートリッジ22は、アーム磁石9602と同軸の中心/中間ブレードカートリッジ磁石9604aで静止する傾向があり、これがISPを決定する。ブレードカートリッジ22が旋回軸PAの周りで変位される(例えば、回転される)場合、抵抗トルクが、中心/中間ブレードカートリッジ磁石9604aへの吸引力と外側ブレードカートリッジ磁石9604b、9604cによる反発との組合せにより経験され、ブレードカートリッジ22が解放されると、それはそのISPに戻る。小さい変位について、この動きは、ばねの変位も模倣する。変位は、図97に概略的に示されたとおり、ハードストップ/ISP突出部9328により限定される。ハードストップISP突出部9328の位置に依存して、外側ブレードカートリッジ磁石9604b、9604cの1つ又は複数は余剰であってもよい(すなわち、外側ブレードカートリッジ磁石9604b、9604cの1つ又は複数の方向における最大回転が極めて小さい場合、その影響は、吸引中心/中間ブレードカートリッジ磁石9604aのものに比べて無視できるほどのものであり、ブレードカートリッジ22をそのISPへ戻す必要はない)。当然のことながら、磁石配列配置構成は一方又は両方のアーム30において使用されてもよい。同様に当然のことながら、ブレードカートリッジ磁石9604a〜9604cの配置構成は、本明細書で説明された様々な極を提供するようにプログラムされた複数の領域を有する複数の極及び/又はナノ構造磁石を有する1つ又は複数のプログラム可能な磁石と置き換えられ得る。一実施形態では、環状磁石9316は磁石の配列に取って代わられ得る。
[00329] ここで図98〜図104を参照すると、2つのコンポーネント(例えば、剃刀ハンドル/カートリッジ及び/又はカートリッジヨーク/カートリッジヘッド)を結合するための2つ以上の直径方向磁化(DM)リング及び/又はディスク磁石の様々な実施形態が説明され、2つのコンポーネントは、互いに確実に固定される(例えば、分離しない)が、所定の静止位置へ戻る傾向を有する一方、特定の定められた及び限られた方法で互いに対して移動することができ、例えば使用済み剃刀カートリッジを新たなものと交換する間に十分な力が加えられる場合、任意選択的に手動で分離され得る。
[00330] 図98〜図100を参照すると、第1の実施形態が概略的に示されている。例えば、図98は、組み立てられていない状態のヘッド組立体20及びハンドル60を概略的に示し、図99は、ISPにある組み立てられた状態のヘッド組立体20及びハンドル60を概略的に示し、図100は、ISPに対して偏向された位置にあるヘッド組立体20及びハンドル60を概略的に示す。
[00331] 特に、1つ又は複数のハンドルDM磁石9802は、ハンドル60の末端部9804に永久に及び固定的に結合され、固定され、かつ/又は他に取り付けられ、1つ又は複数のブレードカートリッジ支持DM磁石9806はブレードカートリッジ支持部材24の一部(例えば、限定するものではないが、ヨーク47)へ永久に及び固定的に結合され、固定され、かつ/又は他に取り付けられる。図示の実施形態では、単一のハンドルDM磁石9802及び単一のブレードカートリッジ支持DM磁石9806が示されているが、当然のことながら、ハンドル60及び/又はブレードカートリッジ支持部材24は、複数のDM磁石9802、9806を含み得る。ハンドルDM磁石9802は又はンドル空洞9820内に少なくとも部分的に受けられている状態で示されており、一方で支持DM磁石9806は、ブレードカートリッジ支持部材24の後嵌合面を越えて部分的に延在している状態で示されているが、当然のことながら、空洞9820は、ブレードカートリッジ支持部材24内に形成されてもよく、配置構成は従って逆でもよい。
[00332] 追加的に、ハンドルDM磁石9802及びブレードカートリッジ支持DM磁石9806は、リング磁石として示されている。リング磁石構成は、DM磁石9802、9806がそれらのそれぞれのコンポーネント(例えば、ハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24)内で回転することを防ぐことに役立ち得る。例えば、DMリング磁石9802、9806の中央領域9808、9810は、DMリング磁石9802、9806の回転を防ぐためにコンポーネント60、24(例えば、ハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24)と結合連結及び/又はオーバーモールドされ得る非円形状を有し得る。しかし、当然のことながら、これらのDM磁石9802、9806の1つ又は複数は中央穴のないDMディスク磁石であり得る。DMディスク磁石9802、9806は、それぞれハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24に対する磁石9802、9806の回転を同様に防ぎ得るDMディスク磁石9802、9806の平面の1つ又は複数から外向きに延在する非円筒形ポスト又はオフセットポストを任意選択的に含み得る。追加的に(又は代替的に)、DMディスク又はリング磁石9802、9806のいずれかの一部は、それぞれハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24に対する磁石9802、9806の回転を防ぐために非円形であってもよい(例えば、ディスク又はリングは略長楕円形又は楕円の形状を有し得る)。
[00333] ハンドル60は、図98の斜視図で見ると、上面9801と、底面9803と、右及び左面9805、9807と、を有するものとして説明され得る。ハンドルDM磁石9802は、第1及び第2の平面9809、9811と、それらの間に延在する外側円周方向表面9813とを有する状態で示され得る。ハンドルDM磁石9802は、平面9809、9811がハンドルの長手方向軸Lに略平行にかつ上及び底面9801、9803に略垂直に、並びに右及び左面9805、9807に略平行に整列されるようにハンドル60に固定され得る。
[00334] DM磁石9802、9806は、ハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24が、使い捨てヘッド組立体20をハンドル60へ設置するプロセス中に互いに近づけられると、DM磁石9802、9806の反対の極が吸引され、かつ取付け手順を完了させるようにハンドル60/ブレードカートリッジ支持部材24へ取り付けられる。一実施形態によると、DM磁石9802、9806は互いに略接線方向に接触する。DM磁石9802、9806は、互いに接して位置付けられると、2つの反対の極が接触する位置を常に探し出す。この位置は所定の静止位置(PRP)と呼ばれる。この実施形態では、2つのDM磁石9802、9806は、所定の静止位置(PRP)においてハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24が従来の剃刀上でのように整列されるように設置される。
[00335] ハンドルDM磁石9802に隣接/近接するハンドル60の末端領域9804及びブレードカートリッジ支持DM磁石9806に隣接/近接するブレードカートリッジ支持部材24の基端領域9812は、それぞれハンドルインターフェイス領域9814と支持部材インターフェイス領域9816とを規定し得る。インターフェイス領域9814、9816は、ハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24の互いに対する限られた回転的長手方向動作を可能にするための形状及び外形を有し得る。DM磁石9802、9806は、この動きが生じることを可能にするが、顕著な抵抗をもたらし、ばねの挙動を模倣する。実際、DM磁石9802、9806は、それらの挙動が歯車の対の動きと類似している(すなわち各DM磁石9802、9806はそれ自体の軸上で回転するのみならず、反対の磁石の軸を中心として「周回する」)ように、それらの間の接触ポイントが極からさらに離れて移動する際、その動き全体にわたって互いに接したままである。このような変位、この場合(例えば、ハンドル60の長手方向軸Lに略平行にかつ上及び底面9801、9803に略垂直に延在する平面における)には長手方向の動きが図100に示されている。ハンドル60に対するブレードカートリッジ支持部材24のいずれかの方向の回転は、インターフェイス9814、9816の輪郭により設定及び/又は限定され得る。
[00336] ハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24が解放されると、DM磁石9802、9806は所定の静止位置に互いに対してそれ自体を再配置するように動き、これが今度はブレードカートリッジ22をハンドル60に対するその元の整列へ復帰させかつ及び/又は付勢する。この特徴部は、ブレードカートリッジ支持部材24(例えば、ヨーク47)及びブレードカートリッジ22を、指で角度が付いている前方位置に手動で保持することにより、届きにくいシェービング領域のために有用となり得る。角度は、ブレードカートリッジ支持部材24及びブレードカートリッジ22に加えられた力に依存して容易に調整され得る。
[00337] ここで図101〜図102を参照すると、DM磁石を用いる別の実施形態が概略的に示されている。配置構成は図98〜図100の実施形態と同様であってもよいが、1つ又は複数の係止10102磁石も含み得る。係止磁石10102は、限定するものではないが、DMリング又は円筒形磁石10102を含み得る。係止磁石10102は、DMハンドル磁石9802に対して固定された場所及び向きでハンドル60に結合され、固定され、又は他に取り付けられ得る。適切に方向付けられると、ブレードカートリッジ支持部材24/ブレードカートリッジ22が、図102に概略的に示されたとおり、解放されたときに変位された位置に残るように、係止磁石10102及びブレードカートリッジ支持DM磁石9806を互いに極めて接近させるようにするため、ブレードカートリッジ支持部材24/ブレードカートリッジ22が十分な角度の付いた変位を受けると、係止磁石10102はブレードカートリッジ支持DM磁石9806を吸引及び保持する効果を有する。DM磁石9802、9806が反対の極が互いに隣接するように整列した状態の、図101に示された元の所定の静止位置(PRP)又はISPは残るため、結果は、ユーザにより選択可能な2つの可能な位置の存在であり、ここで、ブレードカートリッジ支持部材24/ブレードカートリッジ22は、小さい角度の付いた変位に応じるばね様復帰特徴部でその所定の静止位置に静止し得るか(図101)、又は変位された位置に静止しかつ適所に確実に保持され得るかのいずれかである(図102)。
[00338] 任意選択的に、係止磁石10102を、それがブレードカートリッジ支持部材24/ブレードカートリッジ22を曲げられた/変位された位置に固定するのに使用されていないときにハンドル60内に格納するために格納機構が提供され得る。格納機構は、ユーザの手における剃刀ハンドル60の感覚に悪影響を及ぼさずかつ/又はデブリを集めないように、ブレードカートリッジ支持部材24/ブレードカートリッジ22がその所定の静止位置にあるときに係止磁石10102が隠されることを可能にする。格納機構は、係止磁石10102を格納するための任意の配置構成、例えば、限定するものではないが、手動レバーを含んでもよく、ユーザは、カートリッジを曲げられた位置へ移動させる前に、又は支持部材24/ブレードカートリッジ22がその所定の静止位置/ISPからその曲げられた/変位された位置へ移動されるのと同時に、係止磁石10102を自動的に位置付ける適切なサイズにされた歯車列で第3の磁石を配置する必要がある。
[00339] ブレードカートリッジ22は単一の側面のみに剃刀を有する状態で示されているが、当然のことながら、ブレードカートリッジ22は両面であってもよい。
[00340] ブレードカートリッジ支持部材24へのブレードカートリッジ22の取付け並びにブレードカートリッジ支持部材24内でのブレードカートリッジ22の回転の制限及び制御は、限定するものではないが、機械的手段、例えば物理的アクスル特徴部及びRDP(弾性的に変形可能なつめ)又は磁気配置構成、例えば交互の吸引/反発磁石、多極又はプログラム可能な磁石などを含む、本明細書で説明された任意の数の方法で達成され得る。図示の実施形態では、そのISPが反発磁石の対により決められた片面ブレードカートリッジ22であって、一方がブレードカートリッジ22の後ろに位置し、他方がブレードカートリッジ支持部材24/ヨーク47の中心ウェブの主要エッジに位置する片面ブレードカートリッジ22が示されているが、これは具体的にそのように主張されない限り本開示の限界ではない。
[00341] 追加的に、ブレードカートリッジDM磁石9806は、(例えば、ブレードカートリッジ磁石11410に反発しかつ/又はそれを吸引する)磁力を生じさせるためにも使用され得ることに留意されたい(例えば、図145〜図147におけるブレードカートリッジ磁石11410を参照されたい)。従って、DM磁石9806は、ブレードカートリッジ支持部材磁石11412に加えて又はそれに代わって磁力を生じさせるように使用されてもよい。
[00342] ここで図103〜図105を参照すると、DM磁石を用いるさらなる実施形態が概略的に示されている。上述のとおりのハンドルDM磁石9802及びブレードカートリッジ支持DM磁石9806を有するのではなく、むしろ、アーム30の1つ又は複数はアームDM磁石10302を含んでもよく、ブレードカートリッジ22の側方端部10304の1つ又は複数は、対応するブレードカートリッジDM磁石10306を含み得る。DM磁石10302、10306の主な役割は、ブレードカートリッジ22をブレードカートリッジ支持部材24/アーム30に取り付けられた状態に保つことと、図105に概略的に示されたとおり、それがシェービングストローク中に上向きに偏向することを可能にすることとである。ブレードカートリッジDM磁石10306は露出されてもよく、又はブレードカートリッジ22の側方端部10304から突出しないようにブレードカートリッジ22の内部部分に配置されてもよい。ブレードカートリッジ22のISPはDM磁石10302、10306の極の場所により確立されてもよく、DM磁石10302、10306の反対の極が互いに隣接する角度で生じる。DM磁石10302、10306は、(上述の実施形態においてカートリッジをその所定の静止位置へ復帰させる方法と同様に)角度の付いた偏向を受けたときにカートリッジヘッドをそのISPに復帰させることにも部分的に役立つが、この機能は、それぞれブレードカートリッジ支持部材24及びブレードカートリッジ22における磁石10308、10310の反発する対により実施されてもよい。一実施形態では、ブレードカートリッジ支持部材24は、ハンドル60の一部のままであってもよく、ブレードカートリッジ22のみが除去されてもよい。代替的に、ブレードカートリッジ22及びブレードカートリッジ支持部材24は組立体と考えられてもよく、この場合、ブレードカートリッジ支持部材24は、限定するものではないが、直径方向磁化リングとディスクの対を用いた修正されたツイストロック−放出システムを含む、本明細書で説明された任意の配置構成を使用してハンドル60に取り外し可能に結合され得る。
[00343] 2つ以上のDM磁石(例えば、限定するものではないが、リング及び/又はディスクDM磁石)が、2つのコンポーネントは互いに確実に固定されるが、所定の静止位置へ戻る傾向を有する一方、特定の定められた及び限られた方法で互いに対して移動することができ、例えば使用済み剃刀カートリッジを新たなものと交換する間に十分な力が加えられると手動で分離され得るように、2つのコンポーネント(例えば、限定するものではないが、剃刀ハンドル60及びブレードカートリッジ22)間の取付けを達成するために用いられ得る。
[00344] 図106〜図108を参照すると、ハンドル60に対するブレードカートリッジ支持部材24/ブレードカートリッジ22の側方移動を可能にする2つ以上のDM磁石の一実施形態が概略的に示されている。特に、1つ又は複数のハンドルDM磁石10602は、ハンドル60の末端部9804に永久に及び固定的に結合され、固定され、かつ/又は他に取り付けられ、1つ又は複数のブレードカートリッジ支持DM磁石10606は、ブレードカートリッジ支持部材24の一部(例えば、限定するものではないが、ヨーク47)へ永久に及び固定的に結合され、固定され、かつ/又は他に取り付けられる。図示の実施形態では、単一のハンドルDM磁石10602及び単一のブレードカートリッジ支持DM磁石10606が示されているが、当然のことながら、ハンドル60及び/又はブレードカートリッジ支持部材24は、複数のDM磁石10602、10606を含み得る。ハンドルDM磁石10602がハンドル60の末端部9804を越えて部分的に延在している状態で示されている一方、ブレードカートリッジ支持DM磁石10606はまた、ブレードカートリッジ支持部材24に形成されたブレードカートリッジ支持部材空洞10620内に少なくとも部分的に受けられている状態で示されているが、当然のことながら、空洞10620はハンドル60内に形成されてもよく、配置構成は従って逆にされてもよい。
[00345] 追加的に、ハンドルDM磁石10602及び支持DM磁石10606はリング磁石として示される。リング磁石構成は、DM磁石10602、10606がそれらのそれぞれのコンポーネント(例えば、ハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24)内で回転することを防ぐことに役立ち得る。例えば、DMリング磁石10602、10606の中央領域10608、10610は、DMリング磁石10602、10606の回転を防ぐため、ハンドル60ブレードカートリッジ支持部材24に結合及び/又はオーバーモールドされ得る非円形状を有し得る。しかし、当然のことながら、これらのDM磁石10602、10606の1つ又は複数は中央穴のないDMディスク磁石であってもよい。DMディスク磁石10602、10606は、同様に回転を防ぎ得るDMディスク磁石10602、10606の平面の1つ又は複数から外向きに延在する非円筒形ポスト又はオフセットポストを任意選択的に含み得る。追加的に(又は代替的に)、DMディスク又はリング磁石10602、10606のいずれかの一部は、回転を防ぐために非円形であってもよい(例えば、ディスク又はリングは略長楕円形又は楕円の形状を有し得る)。
[00346] ハンドル60は、図106における斜視図で見ると、上面9801と、底面9803と、右及び左面9805、9807とを有するものとして説明され得る。ハンドルDM磁石10602は、第1及び第2の平面10609、10611とそれらの間に延在する外側円周方向表面10613とを有するものとして示され得る。ハンドルDM磁石10602は、平面10609、10611がハンドル60の長手方向軸Lに略平行に、右及び左面9805、9807に略垂直に、かつ上及び底面9801、9803に略平行に整列されるようにハンドル60に固定され得る。ハンドル60に対するブレードカートリッジ支持部材24/ブレードカートリッジ22の側方移動は、従って、ハンドル60の長手方向軸Lに略平行に、かつ右及び左面9805、9807に略垂直に延在する平面における(例えば、左右の)動きに対応する。
[00347] DM磁石10602、10606は、ハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24が、使い捨てヘッド組立体20をハンドル60へ設置するプロセス中に互いに近づけられると、DM磁石10602、10606の反対の極が吸引され、かつ取付け手順を完了させるようにハンドル60/ブレードカートリッジ支持部材24へ取り付けられる。一実施形態によると、DM磁石10602、10606は互いに略接線方向に接触する。DM磁石10602、10606は、互いに接して位置付けられると、2つの反対の極が接触する位置を常に探し出す。この位置は所定の静止位置(PRP)と呼ばれる。この実施形態では、2つのDM磁石10602、10606は、所定の静止位置において、ハンドル60及び支持部材24が(従来の剃刀上でのように)直線状に整列されるように設置される。
[00348] ハンドルDM磁石10602に隣接/近接するハンドル60の末端領域9804及び支持DM磁石10606に隣接/近接するブレードカートリッジ支持部材24の基端領域9812は、それぞれハンドルインターフェイス領域9814及びブレードカートリッジ支持部材インターフェイス領域9816を規定し得る。インターフェイス領域9814、9816は、ハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24の互いに対する限られた回転的な側方の動きを可能にするような形状及び外形を有し得る。DM磁石10602、10606はこの動きが生じることを可能にするが、顕著な抵抗をもたらし、ばねの挙動を模倣する。実際、DM磁石10602、10606は、それらの挙動が歯車の対の動きと類似している(すなわち各DM磁石10602、10606はそれ自体の軸上で回転するのみならず、反対の磁石の軸を中心として「周回する」)ように、それらの間の接触ポイントが極からさらに離れて移動する際、その動き全体にわたって互いに接したままである。このような変位、この場合(例えば、ハンドル60の長手方向軸Lに略平行にかつ右及び左面9805、9807に略垂直に延在する平面の)には側方の動きが図108に示されている。ハンドル60に対するブレードカートリッジ支持部材24のいずれかの方向の回転は、インターフェイス9814、9816の輪郭により設定及び/又は限定され得る。
[00349] ハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24が解放されると、DM磁石10602、10606は所定の静止位置に互いに対してそれ自体を再配置するように動き、これが今度はヘッド組立体20、従ってブレードカートリッジ22をハンドル60に対するその元の整列に復帰させかつ/又は付勢する。
[00350] 追加的に、ブレードカートリッジ支持DM磁石10606は、(例えば、ブレードカートリッジ磁石11410に反発しかつ/又はそれを吸引する)磁力を生じさせるためにも使用され得ることに留意されたい(例えば、図147〜図150のブレードカートリッジ磁石11410を参照されたい)。従って、ブレードカートリッジ支持DM磁石10606は、ブレードカートリッジ支持部材磁石11412に加えて又はそれに代わって磁力を生じさせるために使用され得る。
[00351] ここで図109〜図110を参照すると、2つ以上のDM磁石を特徴とする別の実施形態が概略的に示されている。この実施形態は、図106〜図108について上述の実施形態と同様であるが、ハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24のインターフェイス9814、9816は、側方の動きを可能にするように構成された外形を有するのみならず、ブレードカートリッジ支持部材24/ブレードカートリッジ22がハンドル60に対して長手方向軸Lを中心としてハンドル60に略平行に(例えば、矢印10902により概略的に示された方向に)ねじれることを可能にする。任意選択的に、ねじる動きは、(例えば、ハンドル60上の)レセプタクルくぼみ/溝10906に係合し、かつ/又はその中に受けられる1つ又は複数の突出ピン10904(例えば、限定するものではないが、ブレードカートリッジ支持部材24/ヨーク47から延在するピン)の係合により、設計によって限定され得る。当然のことながら、ピン10904及び溝10906の配置構成は切り替えられ得る。ピン10904及び溝10906は、ハンドル60に対するブレードカートリッジ支持部材24/ブレードカートリッジ22のねじりを360°未満、例えば270°未満又は180°未満に限定するように構成され得る。2つのDM磁石10602、10606がこのようにして操作されるときの挙動は、互いに接線方向接触しているDM磁石10602、10606によりもたらされる。DM磁石10602、10606が、それらの軸がもはや平行でないように(図110に概略的に示されたとおり)互いにねじられると、DM磁石10602、10606が、軸が平行なときに生じるそれらの間の最大の接触領域を有するように引かれるため、DM磁石10602、10606は、軸が平行になる位置に戻る傾向がある。
[00352] ここで図111〜図113を参照すると、2つ以上のDM磁石を特徴とする別の実施形態が概略的に示されている。図111及び図112に最もよく示されているとおり、1つ又は複数のハンドルDM磁石11102は、ハンドル60の末端部9804に永久に及び固定的に結合され、固定され、かつ/又は他に取り付けられ、1つ又は複数のブレードカートリッジ支持DM磁石11106は、ブレードカートリッジ支持部材24の一部(例えば、限定するものではないが、ヨーク47)へ永久に及び固定的に結合され、固定され、かつ/又は他に取り付けられる。DM磁石11102、11106は、本明細書で説明された任意のサイズ、形状、及び/又は構成を含み得る。
[00353] 図示の実施形態では、DM磁石11102、11106は、平面11109(例えば、図112を参照されたい)がハンドル60の長手方向軸L(例えば、カラーの長手方向軸)に略平行にかつハンドル60の上及び底面9801、9803に略平行に整列されるように整列される。DM磁石11102、11106は同心円状に方向付けられ、それらの極は互いに反対に180度にある。これは、反対の極の各対を互いに吸引する力による所定の静止位置である。DM磁石11102、11106の1つ又は複数は、空洞内に少なくとも部分的に受けられてもよく、DM磁石11102、11106の1つ又は複数は、DM磁石11102、11106を同心円状に整列させるため、空洞に少なくとも部分的に受けられ得るようにそのそれぞれのコンポーネントの一部(例えば、ハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24)から外向きに部分的に延在してもよい。
[00354] ブレードカートリッジ支持部材24/ブレードカートリッジ22及びハンドル60がDM磁石11102、11106の共有軸の周りで互いに対して回転されると、DM磁石11102、11106の極は、円周方向に互いから離され、DM磁石11102、11106が2つのコンポーネント(例えば、ハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24)を所定の静止位置に復帰させようとする際にトルクが加えられるようになる。例えば、図113に示された小さい角度の付いた変位について、DM磁石11102、11106は、機械的旋回特徴部が任意選択的であるように変位全体にわたって同軸のままである傾向がある。より大きい角度の付いた変位について、この効果は低下し、機械的旋回部が必要とされ得る。このような場合、リングDM磁石11102、11106は(ディスクDM磁石11102、11106とは反対に)この機械的旋回部、すなわち両方の磁石の内径を通って1つのコンポーネントから突出し、アクスルとして機能するピンのための自然な場所という利点を提供する。ハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24のための取付け及び取り外し手順は、機械的旋回特徴部が存在したかどうかに依存して様々であり得る。このような特徴部がないと、2つのDM磁石11102、11106は半径方向又は軸方向のいずれかで互いに近づくことができ、最終的に所定の静止位置を自然に採用する。機械的旋回特徴部が存在する場合、2つのDM磁石11102、11106は軸方向の動きを介して互いに取り付けられる必要があり得る。
[00355] 認められ得るとおり、この実施形態又は他の任意の実施形態で説明されたDM磁石の任意の1つ又は複数は、複数の極セグメントを含む1つ又は複数のプログラム可能な磁石(PM)に代えられ得る。PMは、1つのみの代わりに複数の安定的均衡の位置を可能にすることができ、これは、ブレードカートリッジ支持部材24が磁石の共通の軸を中心として回転する際に割出し又は戻り止めの効果をもたらすであろう。ブレードカートリッジ支持部材24は、このとき、最適なシェービング結果のためにいくつかの位置の任意の1つに配置され得る。可能な位置の数、従って磁気戻り止めシステムの解決策は、磁石に施され得る極セグメントの最大数によってのみ限定される。
[00356] 代替的実施形態は、2つのDM磁石11402、11406が接線方向に配置されるという点で図106〜図108に関して上述の実施形態と同様であるが、この場合、ブレードカートリッジ支持DM磁石11406はハンドル60に対して固定された軸を中心として回転するように制限され、そのためこれはハンドルDM磁石11402の円周の回りをもはや転動しない。これは、ブレードカートリッジ支持部材24の動きが単一の平面に制限された修正された「ボール及びソケット」設計11502(図114で最もよく見える)の使用を通じて達成される。ディスク又はリングの形状のブレードカートリッジ支持DM磁石11406はハンドル60の嵌合ソケットに据えられる。その所定の静止位置は、2つのDM磁石11402、11406の、それらの反対の極が可能な限り近くに一緒に整列するように整列する傾向の結果である。図114におけるように側方回転が適用されると、ユーザは、動きに対する抵抗を経験し、ブレードカートリッジ支持部材24が解放されると、ブレードカートリッジ支持部材24はDM磁石11402、11406が互いに再配置される結果としてハンドル60に対するその所定の静止位置を取る。
[00357] ブレードカートリッジ支持部材24は、ブレードカートリッジ22がヨーク47/アーム30に対して回転し得、かつ既知の場所(初期始動位置、すなわちISP)へ復帰し得るように組み立てられたヨークとブレードカートリッジ22とを含む上述の実施形態が示されているが、これは具体的にそのように主張されない限り本開示の限界ではない。ヨーク47/アーム30へのブレードカートリッジ22の取付け、及びヨーク47/アーム30内でのブレードカートリッジ22の回転の制限及び制御は、限定するものではないが、機械的デバイス、例えば物理的アクスル特徴部及びRDP(弾性的に変形可能なつめ)又は磁気構成、例えば(限定するものではないが)交互の吸引/反発磁石、多極又はプログラム可能な磁石などを含む、本明細書で説明された任意の数の方法で達成され得る。実施形態は、片面ブレードカートリッジであって、そのISPが反発磁石11410、11412の対であって、一方11410がブレードカートリッジ22の裏11409に位置し、他方11412がヨーク47の中心ウェブの主要エッジに位置する、反発磁石11410、11412の対により決められた片面ブレードカートリッジを使用して説明されたが、これは例示目的のためのみであり、本明細書で説明された任意の構成が使用され得る。反発磁石11412は必ずしも組立体における個別の磁石である必要はなく、むしろ、ブレードカートリッジ22における磁石11410と反発磁力を生じさせるためにハンドル60又はブレードカートリッジ支持部材24接続における磁石11402、11406の1つが用いられ得ることに留意されたい。
[00358] ここで図115〜図118を参照すると、2つのコンポーネントが互いに確実に固定されるが所定の静止位置へ戻る傾向を有しつつ複数の軸を中心として互いに対して回転することができ、例えば使用済みヘッド組立体20の新たなものとの交換中に十分な力が加えられると手動で分離され得るように、2つのコンポーネント間の取付けを達成するための直径方向磁化(DM)リング及び/又はディスク磁石の複数対が示されている(例えば、限定するものではないが、剃刀ハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24)。
[00359] 本明細書で述べられるとおり、DM円筒形磁石は、互いの方を向く平面側と極めて近接することが可能とされる場合、反対の極が隣接するように、それ自体を同軸に整列させる。追加的に、一方のDM磁石が他方に対してその静止位置から回転可能に変位される場合、それはばねの挙動を緊密に模倣する態様でその静止位置に復帰する。
[00360] DM磁石の11702、11704の2つ以上の対の使用を通じて、ブレードカートリッジ支持部材24は、(図115に概略的に示されたとおり)第1の位置から、DM磁石の対11702の第1のものを使用して(図116に概略的に示されたとおり)第2の位置へ、及び最終的にDM磁石の第2の対11704を使用して(図117に概略的に示されたとおり)第3の位置へ回転され得る。DM磁石の第1の対11702はヨーク接合を形成してもよく、DM磁石の第2の対11704は中心接合部を形成してもよい。
[00361] 図示の実施形態では、ヨーク接合部11706(例えば、図116を参照されたい)はブレードカートリッジ支持部材24/ヨーク47を中間ナックル11708の一部に接続する。ブレードカートリッジ支持部材24/ヨーク47及び中間ナックル11708の第1の部分は、各々、それぞれDM磁石の第1の対11702の少なくとも1つのDM磁石11710、11712の1つを含む。DM磁石11710、11712は、ブレードカートリッジ支持部材24及び中間ナックル11708を(図115に概略的に示されたとおり)所定の静止位置において組み立てられた状態で維持する傾向があるが、ブレードカートリッジ支持部材24は、ユーザがブレードカートリッジ支持部材24にトルクを加えることによりDM磁石11710、11712の共有軸を中心として略矢印11714の方向に、中間ナックル11708に対してねじられ得る。力が解放されると、DM磁石11710、11712の、それらの極を隣接するように整列する傾向により、ブレードカートリッジ支持部材24を中間ナックル11708に対してその所定の静止位置に復帰させるトルクを生じさせる。
[00362] 中心接合部11716はDM磁石の第2の対11704を含み、かつ中間ナックル11708を剃刀ハンドル60へ接続する。中間ナックル11708の第2の部分及びハンドル60は、各々、それぞれDM磁石の第2の対11704の少なくとも1つのDM磁石11718、11720の1つを含む。当然のことながら、中間ナックル11708は、ハンドル60の一部とみなされ得る。例えば、中間ナックル11708及びDM磁石11720を含むハンドル60の一部はハンドル60のカラーの第1及び第2の部分11701、11703を形成し得る。
[00363] ヨーク接合部11706と同様に、DM磁石11718、11720は、ハンドル60に対するブレードカートリッジ22の位置が従来の剃刀のそれと同様になるように、部分11701、11703を所定の静止位置において組み立てられた状態で保つ(図115に概略的に示されたとおり)。ユーザは、ブレードカートリッジ支持部材24/ブレードカートリッジ22を下向き又は上向きに向けてもよいが、DM磁石11718、11720の、それらの極を隣接して整列する傾向の結果として、この動きに対してばねのような抵抗を経験し、ブレードカートリッジ22を解放すると、その所定の静止位置に復帰する。
[00364] ヨーク及び中心接合部11706、11716の両方について、小さい角度の付いた変位であるとすると、DM磁石は、機械的旋回特徴部が任意選択的であるように変位全体にわたって同軸のままである傾向を有する。より大きい角度の付いた変位について、この効果は低下し、機械的旋回部が使用され得る。このような場合、DMリング磁石は(DMディスク磁石とは対照的に)、この機械的旋回部、すなわち両方の磁石の内径を通って1つのコンポーネントから突出し、アクスルとして機能するピンのための自然な場所という利点を提供し得る。2つの部分のための取付け及び取り外し手順は、機械的旋回特徴部が存在したかどうかに依存して様々であり得る。このような特徴部がないと、2つのDM磁石は、半径方向又は軸方向のいずれかで互いに近づくことができ、最終的に所定の静止位置を自然に採用することができる。機械的旋回特徴部が存在する場合、2つのDM磁石は軸方向の動きを介して互いに取り付けられる必要があり得る。
[00365] 接合部11706、11716の両方で所定の静止位置を取るDM磁石の傾向を理由として、ユーザが(例示目的のためにのみ、従来の剃刀の構成と類似しているように示されている)所定の静止位置と異なる構成で剃刀10を用いることを望む場合、接合部を係止する方法が使用されてもよい。1つの可能な係止システムは、「顔モード」及び「身体モード」の2つのシェービングモードを含む。顔モードでは、中心接合部11716はその所定の静止位置に係止され得るが、ヨーク接合部11706は、限られた度合いまで回転することが可能となり得る。このモードは図115に示されている。身体モード(例えば、図117に概略的に示されたとおり)は、ヨーク47内のブレードカートリッジ支持部材24回転軸がハンドル長手方向軸Lに平行となるように、接合部11706、11716の両方を90度回転させることを通じて採用され得る。この状態のDM磁石は接合部11706、11716の両方をそれらの所定の静止位置へ復帰させようと試みているため、接合部11706、11716の両方を90度の位置に保つために機械的係止が使用されてもよい。顔モードと身体モードとの間で変更するプロセスは2つの動作を含む。すなわち、1)図117に示されるとおり中心接合部11716を90度回転させ、2)ヨーク接合部11706を90度回転させ(図116に図示される)、結果としての構成は図117に示されている。これらの2つの動作はいずれの順番でも実施され得る。
[00366] 図118を参照すると、ブレードカートリッジ支持部材24は、中間ナックル11708(例えば、部分11701)に形成された1つ又は複数の制限空洞又は溝12004内に少なくとも部分的に受けられる1つ又は複数の制限突出部12002を含み得る。同様に、ハンドル60(例えば、部分11703)は、中間ナックル11708(例えば、部分11701)に形成された1つ又は複数の制限空洞又は溝12008内に少なくとも部分的に受けられる1つ又は複数の制限突出部12006を含み得る。当然のことながら、ブレードカートリッジ支持部材24、中間ナックル11708(部分11701)、及び/又はハンドル60(部分11703)に対する制限突出部12002、12006及び制限溝12004、12008の配置構成は逆であってもよい。制限突出部12002、12006及び制限溝12004、12008は、ヨーク及び中心接合部11706、11716の所定範囲への移動を制限し得る。認められ得るとおり、所定の範囲は所定の静止位置を中心として対称的である必要はない。従って、制限突出部12002、12006及び制限溝12004、12008は、例えば、一方向への90度の回転及び反対方向への20度未満の回転を可能にし得る(これらの値は単に例示目的のためのものである)。
[00367] 当然のことながら、DM磁石の任意の1つは、複数の極セグメントを含む1つ又は複数のプログラム可能な磁石(PM)に取って代わられ得る。結果は、1つのみの代わりに複数の安定的均衡の位置であり、これは、ブレードカートリッジ支持部材24が磁石の共通の軸を中心として回転する際に割出し又は戻り止めの効果をもたらすであろう。ブレードカートリッジ支持部材24は、従って、最適なシェービング結果のためにいくつかの位置の任意の1つに配置され得る。可能な位置の数、従って磁気戻り止めシステムの解決策は、磁石に施され得る極セグメントの最大数によってのみ限定される。
[00368] ブレードカートリッジ支持部材24は、ブレードカートリッジ22がヨーク47/アーム30に対して回転し得、かつ既知の場所(初期始動位置、すなわちISP)へ復帰し得るように組み立てられたヨークとブレードカートリッジ22とを含む上述の実施形態が示されているが、これは具体的にそのように主張されない限り本開示の限界ではない。ブレードカートリッジ22は片面であってもよく、又はそれは両面であってもよい。ヨーク47/アーム30へのブレードカートリッジ22の取付け並びにヨーク47/アーム30内でのブレードカートリッジ22の回転の制限及び制御は、限定するものではないが、機械的デバイス、例えば物理的アクスル特徴部及びRDP(弾性的に変形可能なつめ)又は磁気構成、例えば(限定するものではないが)交互の吸引/反発磁石、多極又はプログラム可能な磁石などを含む、本明細書で説明された任意の数の方法で達成され得る。例えば(及び非限定的に)、ブレードカートリッジ22は、両面カートリッジヘッドであって、そのISPがブレードカートリッジの回転軸に対して同心円状に位置する多極磁石の対により決められる両面カートリッジヘッドを含み得る。
[00369] 本明細書で説明されるとおり(例えば、限定するものではないが、図82を参照されたい)、2つのコンポーネント間に空中静止/浮揚効果(例えば、限定するものではないが、ハンドル60とブレードカートリッジ支持部材24との間の接続)をもたらすためにさらに2つの磁石が使用されてもよい。ここで図119〜図124を参照すると、2自由度での(角度の付いたかつ軸方向の)動きを可能にする剃刀の2つの部分間の(例えば、限定するものではないが、ブレードカートリッジ支持部材24とハンドル60との間の)浮揚効果を達成するために少なくとも2つの同軸の、直径方向磁化磁石12102、12104を有する剃刀10の一実施形態である。剃刀10は、2つの部分間のロックアウト及び放出効果の両方を達成するための、DM磁石12102、12104間の反発磁力の使用を追加的に含み得る。
[00370] 特に、剃刀10は、1つの剃刀部品であって(例えば、限定するものではないが、ハンドル60)、他の部品(例えば、限定するものではないが、ブレードカートリッジ支持部材24)に取り付けられた直径方向磁化(DM)リング磁石12104と同軸に位置付けられた1つの剃刀部品に取り付けられた直径方向磁化(DM)ディスク磁石12102を含み、極は、2つのDM磁石12102、12104の反対の極がリングDM磁石12104の内径において互いの方を向くように配置され、効果は、DM磁石12102、12104が同一平面上にあるポイントでブレードカートリッジ支持部材24のDM磁石11204及びハンドル60のディスクDM磁石12102に釣り合いを取らせるか、浮揚させるか、又は空中静止させることである。
[00371] 一実施形態によると、ブレードカートリッジ支持部材24は、空洞12502(図123Aで最もよく見える)を含むことができ、ハンドル60は、軸方向に外向きに延在するポスト12504を含み得る。ポスト12504は、ディスクDM磁石12102を含み得、かつ空洞12502であって、ディスクDM磁石12102が、2つのDM磁石12102、12104の反対の極がリングDM磁石12104のID(例えば、浮揚位置)において互いの方を向くように整列され得るように、DMディスク磁石12102を含み得る空洞12502内に少なくとも部分的に受けられるように構成され得る。空洞12502は、本明細書で説明されるとおり、ポスト12504が浮揚位置を越えて前方へ移動し続けることを可能にするようにも構成され得る。当然のことながら、DMディスク磁石12102及びDMリング磁石12104並びに空洞12502及びポスト12504の配置構成は逆であってもよく、DMディスク磁石12102及びDMリング磁石12104の追加的な組合せも含まれ得る。
[00372] 好適な間隙がブレードカートリッジ支持部材24及びハンドル60の嵌合面12506、12508(図123Bで最もよく見える)間に空けられる場合、ブレードカートリッジ支持部材24は、偏向に続いて釣り合いポイントに常に戻ると同時にハンドル60に対して軸方向に浮揚するように見え、従って、剃刀10がブレードカートリッジ支持部材24とハンドル60との間に小さい衝撃吸収器を有するという印象を与える。ブレードカートリッジ支持部材24がDM磁石12102、12104の共有軸の周りで小さい軸方向のかつ/又は角度の付いた変位を与えられると(図120に概略的に示されたとおり)、2つのDM磁石12102、12104の吸引力はブレードカートリッジ支持部材24を釣り合いポイントでその元の角度位置へ戻す(図119に概略的に示されたとおり)。軸方向のかつ/又は角度の付いた変位の範囲であって、その中で2つのDM磁石12102、12104の吸引力が2つの部分をそれらの元の並置へ復帰させる範囲は「復帰範囲」と呼ばれる。
[00373] 任意選択的に、ポスト12504は、ブレードカートリッジ支持部材24に配置されたロックアウト及び/又は放出室又は溝12512内に受けられる案内ピン12510(図123A及び図123Bで最もよく見える)を含み得る。例えば、ロックアウト及び/又は放出室又は溝12512は、案内ピン12510がその中に受けられることを可能にする開口を含み得る。ロックアウト及び/又は放出室又は溝12512の内部に入ると、案内ピン12510(従ってブレードカートリッジ支持部材24に対するハンドル60)の移動は、以下で概説される2つの状況を除き、復帰範囲内での2つの部分の相対的動きを保つために制限される(例えば、機械的制約を受ける)。
[00374] ロックアウト及び/又は放出室又は溝12512は、所定の動きを可能にする1つ又は複数の異なる領域又は範囲を含むことができ、かつ/又はハンドル60に対するブレードカートリッジ支持部材24の動きを略防ぐ(例えば、略固定、保持、及び/又は係止する)。例えば、ロックアウト及び/又は放出室又は溝12512の一実施形態が図123C及び図123D概略的に示される。認められ得るとおり、ロックアウト及び/又は放出室又は溝12512は、ブレードカートリッジ支持部材24の一部を中心として半径方向に延在し得る。図123Cは、復帰範囲12514、ロックアウト範囲12516、及び/又は放出範囲12518(案内ピン12510がロックアウト及び/又は放出室又は溝12512に入る及び/又はそれから出ることのいずれかを可能にする)を有するロックアウト及び/又は放出室又は溝12512を概略的に示し、図123Dは、範囲12514、12516、12518内の異なる位置に配置された案内ピン12510を概略的に示す。図123Eは、案内ピン12510に加えて、(例えば、90度のロックアウトを有する)ロックアウト、並びに/又は復帰範囲12514、放出範囲12518、及び/もしくは代替的ロックアウト範囲12516(例えば、0度のロックアウトを有する)を有する放出室又は溝12512の代替的実施形態を示す。当然のことながら、一度に複数の範囲に配置されている案内ピン12510が図123D及び図123Eに示されているが、これは例示目的のみのものであり、案内ピン12510は任意の所与の時間に1つの範囲のみにあり得る。
[00375] 機械的制約がないと、ブレードカートリッジ支持部材24に十分に角度の付いた変位が適用された場合、「復帰範囲」12514が越えられ、DM磁石12102、12104は、それらが互いに反発する位置を取り始める。直径方向磁化ディスク/リング対12102、12104の場合、この反発の効果は、2つのDM磁石12102、12104がもはや同一平面上に残らないように軸方向動きを与えることである。同様に、機械的制約がない場合、この軸方向の動きは、いずれかの方向に均等に生じると考えられる。軸方向の動きの1つの可能な方向は2つの部分を引き寄せる効果があり、他方はそれらを押し離す効果を有する。機械的制約(例えば、案内ピン12510並びにロックアウト及び/又は放出室又は溝12512)が追加されると、復帰範囲を出る際に生じる軸方向の動きの方向はユーザ入力に基づいて制御され得る。
[00376] ここで図121を参照すると、剃刀10が、ブレードカートリッジ支持部材24が1つの特定の方向(例えば、限定するものではないが、図示の実施形態では時計回り)に逆にされると、2つの部分(例えば、ブレードカートリッジ支持部材24及びハンドル60)が引き合うように促進する位置/整列で示されている。ハンドル60(例えば、ポスト12504)上の案内ピン12510は、ロックアウト及び/又は放出室又は溝12512のロックアウト範囲12516内の斜面に衝突し、これは、ハンドル60及びブレードカートリッジ支持部材24を、回転が続くにつれて互いに向かって、間隙が完全に閉じ、部品が互いに対して90度回った後で緊密に接触するポイントまで導く。結果は、軸方向又は回転方向の任意の浮揚効果の「ロックアウト」又は削除である。図121、123C〜Dに示されるとおり、ロックアウトは、戻り止め特徴部を任意選択的に含んでもよく、それにより、ロックアウトを克服し、かつブレードカートリッジ支持部材24を浮揚性状態に復帰させるには、ブレードカートリッジ支持部材24をハンドル60から離して手動で引かれなければならない。
[00377] ここで図122を参照すると、剃刀10が、部品(例えば、ブレードカートリッジ支持部材24及びハンドル60)を軸方向に分離するように付勢する位置/整列で示されている。この場合、ブレードカートリッジ支持部材24が1つの特定の方向(例えば、限定するものではないが、この実施形態では反時計回り)に回されると、案内ピン12510が、ブレードカートリッジ支持部材24及びハンドル60を互いから離して押す放出範囲12518内の斜面に衝突する。DM磁石12102、12104の相互作用を理由として、案内ピン12510に適切な逃避経路を与えられる場合、この特徴部は、部品を、それらが強制的に分離し「解放」効果をもたらすポイントへ駆動するように設計され得る。これらのシステム(例えば、ロックアウト及び解放)の両方が単一のデバイスに組み込まれ、「ロックアウト」及び「解放」が、ブレードカートリッジ支持部材24が2つの異なる方向に回されたときに生じる場合、結果は図123B及び図123Dに示されるとおりであり、案内ピン12510は3つの異なる範囲 − 復帰範囲12514、ロックアウト範囲12516、又は解放範囲12518内に存在し得る。このシナリオでは、ユーザは、ユーザがハンドル60に対してブレードカートリッジ支持部材24をいずれの方向に回すかに基づき、与える動きを選択し得る。
[00378] 上述のとおり、図123Eも、ロックアウト位置が名目浮揚位置と略同一である代替的ロックアウト機構を示す。これは、ユーザが剃刀10を従来の向きで用いることを望んでいるが、この設計に固有の衝撃吸収効果が一時的に無効である場合に有用であり得る。この場合(例えば、「0ロックアウト」)、ロックアウトは、ブレードカートリッジ支持部材24を反時計回りに回すこと、それをハンドル60に向かって内向きへ押すこと、それを時計回りに可能な限り回すこと、及びそれを解放することを順序どおりに行うことにより達成される。その際、案内ピン12510は、ロックアウト位置12516へU字型の経路に従うように誘導され、ブレードカートリッジ支持部材24が最初と同じ角度になる。ブレードカートリッジ支持部材24をこのロックアウト位置12516から解放することは、案内ピン12510を復帰範囲12514に戻すために上記ステップを逆に行うことを伴い得る。
[00379] 剃刀10は、両面ブレードカートリッジ22であって、アーム30に対してその幾何学的中心に位置する旋回軸PAを中心として旋回し、ユーザが選択可能であり、かつ180度離れている2つの安定的均衡(初期始動位置又はISP)の位置を有する両面ブレードカートリッジ22(ブレードカートリッジ支持部材24及びブレードカートリッジ22を含む)ヘッド組立体20を有する状態で示されているが、これは具体的にそのように主張されない限り本開示の限界ではなく、DM磁石(及び関連する説明された特徴の任意のもの)が、本明細書で説明された任意のブレードカートリッジとともに使用されてもよい。追加的に、回転(及びその制御)は、本明細書で説明された任意の抵抗旋回機構、例えば、限定するものではないが、RDP(弾性的に変形可能なつめ)又は磁気手段、例えば(図119〜図123のために例示的に選択された)交互の吸引/反発磁石、多極又はプログラム可能な磁石などを使用して達成され得る。
[00380] 追加的に、ブレードカートリッジ22の任意の側が、(顔モードのために用いられる従来の剃刀におけるように)同じ方向に角度が付いている複数のブレードを、(身体モードのために用いられるいずれの方向にも剃ることを可能にするために)ブレードの半分が一方向に角度が付いており、半分が他方に角度が付いている、均等な数のブレードを有する1つの面及び/又は1つ又は複数の面に含み得る。このようなシナリオでは、ユーザは、カートリッジがその浮揚性状態にあるときに2つのカートリッジヘッド位置の1つを用い、それがロックアウトされたときに別のものを用いることが有利であることが分かり得る。このシステムは、第2の固定された位置 − 「身体モード」(図124)にさらに配置され得る。この実施形態は、従来のハンドル位置(図119)又は顔モード及びヨーク/カートリッジヘッド組立体90°ロックアウト位置(図121)から90°下で係止し得る機械的旋回部12602を任意選択的に有するハンドル/カラーを含み得る。顔モードと身体モードとの間で変更するプロセスは、2つの動作、すなわち、1)図124に示されるとおりカラー接合部を90度回転させることと、2)ヨーク接合90度回転させること、図121とを含み、結果としての構成は図124に示されている。これらの2つの動作はいずれの順序でも実施され得る。
[00381] 上述のとおり、両面ブレードカートリッジ22が示されているが、これは例示目的のみのものであり、ブレードカートリッジは片面カートリッジヘッドを含んでもよい。このような場合、カートリッジヘッドは、ブレードカートリッジ支持部材24の1つの長手方向エッジに近く、ヨークアーム30間に固定された軸上で旋回することができる。片面カートリッジISPは、限定するものではないが、磁気配置構成、例えば反発磁石の対であって、そのうちの1つがカートリッジヘッドの裏側にあり、他方がヨークアームにわたるウェブの主要なエッジ上にある磁気配置構成を含む、本明細書で説明されたいくつかの方法の1つで決められ得る。
[00382] 図125〜図136を参照すると、回転ブレードカートリッジ22をブレードカートリッジ支持部材24(例えば、ヨーク47)内で位置付け及び制御するために磁石を含む剃刀10の様々な実施形態が概略的に示される。ブレードカートリッジ22は、ヨーク47のアーム30の端部に配置されてもよく、アーム30に対して固定された旋回軸PAを中心として回転し、ユーザにより選択される180度離れた安定的均衡(初期始動位置、すなわちISPとも呼ばれる)の2つの向きを含み得る。これらの向きのいずれかにあるとき、ブレードカートリッジ22は、例えばシェービングストローク中に小さい(<90度)角度の付いた変位を受けた場合、そのISPに復帰するように付勢されてもよく、これを達成するために必要とされるトルクは、従来のカートリッジ付勢機構の代わりに磁石及び/又は鉄要素の組合せにより作られる。ブレードカートリッジ支持部材24内でのブレードカートリッジ22の回転の制限及び制御は、限定するものではないが、機械的手段、例えば物理的アクスル特徴部及びRDP(弾性的に変形可能なつめ)又は磁気配置構成、例えば交互の吸引/反発磁石、多極又はプログラム可能な磁石などを含む、本明細書で説明された任意の数の方法で達成され得る。
[00383] ここで図125〜図126を参照すると、上記のものと合致する抵抗旋回機構を有する剃刀10の一実施形態が概略的に示されている。図示のとおり、1つ又は複数の固定されたアーム磁石12702(例えば、限定するものではないが、ディスク磁石)がブレードカートリッジ支持部材24の2つのアーム30の1つ又は複数内に位置している。アーム磁石12702は、旋回軸PAに対して軸外に位置してもよく、その向きは既知である。北と南との間で交互の、4つの四分円において直径方向磁化されたリング磁石12704は、ブレードカートリッジ22の側方エッジの1つ又は複数内に配置されかつそれに固定されてもよく、概して、固定されたアーム磁石12702の方を向く。
[00384] アーム磁石12702の軸外位置のため、アーム磁石12702は、アーム磁石12702に隣接するリング磁石12704の四分円に依存して、トルクをブレードカートリッジ22に伝達することができる。結果として、リング磁石12704は、ブレードカートリッジ22がその2つのISPの1つにある場合、その対応するアーム磁石12702に隣接する各リング磁石12704の四分円が、ディスク磁石12704の隣接する面に対して反対の極性であるように方向付けられる。結果として、ブレードカートリッジ22は、その旋回軸PAを中心として小さい回転変位を受けると、その最も近い(及び最も直近の)ISPへ戻るよう付勢される。
[00385] 2つの可能なISP間で切り替えるため、ユーザは、ブレードカートリッジ22を、旋回軸PAを中心としていずれかの方向に回転が90度を超えるまで意図的に回転させ、この角度でリング磁石12704及び固定されたアーム磁石12702の同様の極が隣接し、従って互いに反発する不安定な均衡のポイントがある。この状態は図126に示されている。影響力のある摩擦源がない場合、これらの不安定な均衡点の1つでブレードカートリッジ22の釣り合いを取ることは略不可能であり、そのため、ブレードカートリッジ22は、当然のことながら、このポイントを過ぎるように回転し続け、次のISPで静止するようになり、次のISPは、先行するISPから180度離れた安定的均衡点である。十分な強度の磁石12702、12704を仮定すると、この同じ挙動は、ブレードカートリッジ22の1つのみの側にあり、概略的に示されるとおりブレードカートリッジ22及びアーム30の側方端部の両方にあるのではなく、むしろ、ブレードカートリッジ支持部材24の1つのアーム30における磁石12702、12704で達成することが可能であり得ることに留意されたい。
[00386] ここで図127〜図128を参照すると、上記のものと合致する抵抗旋回機構を有する剃刀10の別の実施形態が概略的に示されている。図示のとおり、1つ又は複数の固定されたアーム磁石12902は、ブレードカートリッジ支持部材24の2つのアーム30の1つ又は複数内に位置し、かつ長楕円形、楕円、及び/又は長尺形状を有し得る。アーム磁石12902は、磁石の厚さ(深さ)にわたって磁化されていてもよい。アーム磁石12902は、旋回軸PAに対して少なくとも部分的に軸外に位置してもよく、その向きは既知である。ブレードカートリッジ磁石12904は、ブレードカートリッジ22の側方エッジの1つ又は複数内に配置されかつそれに固定され得、固定されたアーム磁石12902の方に略向いている。ブレードカートリッジ磁石12904も長楕円形、楕円、及び/又は長尺形状を有し得るが、ブレードカートリッジ磁石12904は、アーム磁石12902の長さ12908より長い長さ12906を有してもよい。ブレードカートリッジ磁石12904は、磁石の厚さ(深さ)にわたって磁化されていてもよい。
[00387] この実施形態では、磁石12902、12904は、常に、反対の極が互いの方を向いた状態で方向付けられており、そのため、磁石12902、12904の反発特性は用いられない。この構成は図127に示されている。ブレードカートリッジ22における磁石12904は、旋回軸PA上に中心に置かれてもよく、かつ磁石12904の長さ12906がブレードカートリッジ22の幅12910に平行であるように方向付けられ得る。ブレードカートリッジ支持部材24/アーム30における磁石12904は、より短く、旋回軸PAの後ろにそれを囲むように位置付けられる。ブレードカートリッジ22を、2つのISPの1つを取るように誘導する駆動トルクは、磁石12902、12904の、嵌合表面が最大重複領域を有するように整列する傾向から派生する。角度の付いた変位がブレードカートリッジ22に加えられると磁石形状の長い軸がもはや整列しないことにより、磁石12902、12904間の重複領域は減少する。(図128に示されるとおり)角度の付いた変位が小さい場合、ブレードカートリッジ22は、解放されるとその最も近い(及び最も直近の)ISPへ戻る。上記実施形態と同様に、磁石12902、12904が互いに対して90度に方向付けられると不安定な均衡の位置が存在する。従って、変位が90度を超えると、ブレードカートリッジ22は他のISPへ移り、他のISPは、先行するISPから180度離れた安定的均衡のポイントである。
[00388] ここで図129を参照すると、上記のものと合致する抵抗旋回機構を有する剃刀10のなお別の実施形態が概略的に示されている。この実施形態は、図125〜図126及び/又は図127〜図128のいずれかのものと同様であるが、磁石は、それぞれブレードカートリッジ22及び/又はアーム30に一体的に成形された1つ又は複数の磁化された、ナノチューブ強化された熱可塑性物質ゾーン13102、13104と置き換えられ得る。図129に示される領域13102、13104は例示目的のみのものである。示された領域13102、13104は、最終製品では検出可能又は可視ではない場合もある。これらの領域13102、13104は、ヨークアーム30の内面とブレードカートリッジ22の側面との間の間隙にわたって反対の極が互いの方を向くようにプログラムされ得、従って反発は用いられず、ブレードカートリッジ22の挙動は、ゾーン間の様々なレベルの吸引力により全体として駆動される。ISPは、磁化ゾーン13102、13104間の重複、従って吸引力が最大であるブレードカートリッジ22位置により決められる。図127〜図128の実施形態の場合のように、ブレードカートリッジ22に小さい回転変位(<90度)が与えられると、2つの磁化ゾーン13102、13104間の重複領域及び吸引力の減少は、ブレードカートリッジ22をその最も近い(及び最も直近の)ISPへ復帰させることに役立つ。ブレードカートリッジ22がISPから90度回転されると、それは不安定な均衡の位置に遭遇し、他のISPへ移り、他のISPは、先行するISPから180度離れた安定的均衡のポイントである。
[00389] ここで図130を参照すると、上記のものと合致する抵抗旋回機構を有する剃刀10の追加的な実施形態が概略的に示されている。この実施形態は、図127〜図128で説明された実施形態と同様であるが、ブレードカートリッジ22及び/又はアーム30における長楕円形磁石の1つ又は複数は鉄要素と置き換えられ得る。図示の実施形態では、ブレードカートリッジ22におけるブレードカートリッジ磁石12904は、鉄要素13202と置き換えられているが、当然のことながら、アーム磁石12902が鉄要素と置き換えられてもよく、ブレードカートリッジ磁石12904は残ってもよい。
[00390] 図127〜図128で説明された実施形態は反発を使用せず、図130におけるブレードカートリッジ22の挙動は、ブレードカートリッジ22がその旋回軸PAを中心として回転する際の磁気要素12902と鉄要素13202との間の様々なレベルの吸引力により支配されるため、磁石12902、12904の一方のセットを鉄バー13202と置き換えることが実施可能である。これは、図127〜図128で特徴付けられた対になった磁石12902、12904シナリオと同様の性能を提供する一方、費用及び製造可能性の点から利益を提供し得る。
[00391] 上述のとおり、磁石(磁石12902又は磁石12904のいずれか)の組合せは、両方のアーム30及びブレードカートリッジ22の端部(図130に概略的に示されとおり)、又は図131に概略的に示されたとおりブレードカートリッジ22の単一のアーム30及び単一の端部に配置され得る。図132〜図133を参照すると、図130の構成は、磁石を含まないアーム30を取り外すように修正され得る。この実施形態では、ブレードカートリッジ22は、単一のヨークアーム30により制約及び制御され、旋回軸PAは、図131に概略的に示されたとおり2つの対称的ヨークアーム30間の距離にわたるのではなく、むしろ、アーム30端部から一端が飛び出す。ブレードカートリッジ22のための旋回軸PAは、図133に概略的に示されたとおり、ブレードカートリッジ22がアクスル13502から摺動して出ることができるように設計され得る。この場合、磁気要素(例えば、アーム30における磁石及びブレードカートリッジ22における鉄バー及び/又は磁石)は、ブレードカートリッジ22をアーム30に対して角度的に位置付けることに役立つのみならず、ブレードカートリッジ22をアーム30上に保持することにも役立つ。ブレードカートリッジ22の交換は、使用済みのブレードカートリッジ22上を、磁気抵抗を克服するように横方向に引き、ブレードカートリッジ22を摺動させてアクスル13502から外し、新たなブレードカートリッジ22を摺動させて着けるという単純なものである。アーム磁石12902と本体鉄要素13202との間に磁気吸引力があるため、新たなブレードカートリッジ22は、横方向にその適切な位置を選び、また2つのISPの1つを自動的に選ぶ。
[00392] 図125〜図133の剃刀10は、ハンドル60から取り外し可能である、ユーザが取り替え可能な使い捨てブレードカートリッジ22を有する状態で示される。これは、限定するものではないが、磁気構成(例えば、限定するものではないが、嵌め合い直径方向磁化(DM)ディスク及び/もしくはリング又は磁気戻り止め/スナップシステム)又は機械/磁気構成、例えば修正されたねじり/係止/放出システムを含む、本明細書で説明されたいくつかの方法の1つで達成され得る。加えて(又は代替的に)、ブレードカートリッジ22のみ置き換えられることができ、ブレードカートリッジ支持部材24はハンドル60と永久に結合/一体化されたままであり得る。このような実施形態では、ブレードカートリッジ支持部材24の一部又は全体は、ブレードカートリッジ22が置き換えられているとき、ブレードカートリッジ22とともに捨てられるのではなく、ハンドル60とともに残るであろう。これらの変形形態は、剃刀システムの使い捨て部分における材料の使用及び部品数の低減という利点を提供する。
[00393] ここで図134〜図135を参照すると、図130の実施形態の変形形態が概略的に示されている。ブレードカートリッジ22は、図127〜図128の実施形態では、ブレードカートリッジ支持部材24に略永久に結合されている一方、図134〜図135の旋回アクスル13602は、アーム30ではなくブレードカートリッジ22に固定され、ブレードカートリッジ22及びアクスル13602がアーム30から除去されることを可能にするため、通路/溝/スロット13604がアーム30及び/又は磁石13606に設けられる。一実施形態では、スロット13604は、アーム30の端部を通って延在し、望ましい回転軸で終端するブラインドスロットを含み得る。ブレードカートリッジ22は、ヨーク磁石13606が旋回軸PAの後ろに存在し、ISPを決定することに加えてまた、ブレードカートリッジ22を、アクスル13602がブラインドスロット13604の端部に至るまでアーム30内に引き込む傾向があるという事実のため、アーム30において磁気的に保持されてもよい。ブレードカートリッジ22の交換は、図135に概略的に示されたとおり、使用済みのブレードカートリッジ22を、磁気抵抗を克服するためにハンドル60から離れる方向に引き、ブレードカートリッジ22及びアクスル13602を除去し、新たなブレードカートリッジ22のアクスル13602をスロット13604内へ摺動させることを含んでもよい。当然のことながら、ブレードカートリッジ22の鉄要素13202は1つ又は複数の磁石と置き換えられてもよく、ヨーク磁石13606は鉄要素と置き換えられてもよい。
[00394] ここで図136を参照すると、上記のものと合致する抵抗旋回機構を有する剃刀10のさらなる実施形態が概略的に示されている。剃刀10は、ブレードカートリッジ支持部材24に永久に結合された第1の部分13802とブレードカートリッジ22に回転可能に(又は旋回可能に)結合された第2の部分13804とを有する二部片アーム30を含む。アーム30の第1の部分13802は、吸引磁力をもたらすことによりブレードカートリッジ22をブレードカートリッジ支持部材24に結合するためにその極が固定されたアーム磁石12902と整列されたアーム磁石13806を含む。
[00395] 例えば、ほぞ及びほぞ穴式特徴部の対が、各ヨークアーム先端部(例えば、第2の部分13804)をヨークフレーム(例えば、第1の部分13802)に取り付けるために使用されてもよい。ヨークアーム先端13804が、ブレードカートリッジ22を位置付ける目的で存在している磁石12902を既に有するため(例えば、図130の実施形態を参照されたい)、これらの磁石は、追加的な磁石又は鉄要素13806がヨークフレーム13802においてフレームと先端との間の接点に位置付けられる場合、ヨークアーム先端13804を適所に保持するためにも使用され得る。この場合、ブレードカートリッジ22の除去は、ヨークアーム先端13804における磁石12902とヨークフレーム13802における磁石又は鉄要素13806との間の吸引力を克服するために使用済みのブレードカートリッジ22をハンドル60から離れる方向に引くことと、ほぞ及びほぞ穴特徴部を離して摺動させることとを含む。新たなブレードカートリッジ22は、両方のヨークアーム先端13804のほぞ及びほぞ穴特徴部をヨークフレーム13802におけるそれらの相当する特徴部と整列させることと、先端13804及びフレーム13802における要素間の磁気引力が取付けを完了させることを可能にすることとにより設置され得る。この実施形態は、両方のヨークアーム30(2つのアーム30が存在する場合)内の磁石を含んでもよく、なぜなら、それらがヨークアーム先端13804をフレーム13802に固定するために使用されるからのみならず、それらが、新たなブレードカートリッジ22の設置中に各側で適切かつ同時にほぞ及びほぞ穴特徴部を嵌合させるのに必要とされ得る、ヨークアーム先端13804をブレードカートリッジ22に対して同じ向きに整列させることを支援するからでもある。
[00396] ここで図137を参照すると、使い捨てヘッド組立体20(例えば、限定するものではないが、ブレードカートリッジ22)に組み込まれたナノチューブシート、ストリップ又はスレッド13902を含む剃刀10の一実施形態が、概略的に示される。ナノチューブシート、ストリップ又はスレッド13902は、シェービング中にユーザの皮膚を温めるために電流により通電され得る。ナノチューブシート、ストリップ又はスレッド13902からの温かさは、IR放射バンドを介して伝えられる。例えば、遠赤外線放射線(FIR)は、ヒトの皮膚における温度受容器が認識することができ、略即時に感じることができる純粋に熱の形態のエネルギーを伝える。FIRは、ユーザの身体により、皮膚の最大で1.5”下まで貫通し得る弱い放射熱として経験される。FIRは人体により吸収かつ放射され、そのためナノチューブが生じた熱は、自然で潜在的には癒す力があるように感じられて認識される。ナノチューブ繊維は、その効果からの健康上の恩恵を得るため、FIRを送達するために布地、包、及び衣服に問題なく浸透されている。重要なことは、ナノチューブシート、ストリップ又はスレッド13902が剃刀10のいずれかの部分を加熱するために使用されるのではなく、むしろ、ユーザの皮膚のみを加熱することである。従って、剃刀10は接触すると「冷たく」(例えば、周囲温度)感じられることがある。
[00397] 電源(例えば、バッテリ)は、例えば、図137に概略的に示されたとおり、ブレードカートリッジ22の面上、その中、又はその近くに取り付けられたナノチューブシート、ストリップ又はスレッド13902に電気的に接続され得る。加熱は、剃刀10(例えば、ハンドル60及び/又はヘッド組立体20)に位置する電気スイッチの起動を通じて、ユーザにより制御され得る。バッテリ又は別の電源は、剃刀組立体(例えば、ハンドル60)のいくつかのセクション内又はその外部に位置することができ、電流は、ワイヤ又は他の電気接続部を介して、ナノチューブシート、ストリップ又はスレッド13902を通って流れ得る。ナノチューブシート、ストリップ又はスレッド13902は、本明細書で説明された任意のヘッド組立体20へ取り付けられ得る。
[00398] 図137及び図138を参照すると、抵抗旋回機構及び結合機構の別の実施形態が概略的に示されている。特に、旋回アクスル14002(図138で最もよく見える)は、ブレードカートリッジ22に固定された鉄材料を含み得る。U字型又は溝付き磁石14004は、ヨークアーム30の先端に取り付けられ、磁石14004の形状は、ブレードカートリッジ22(例えば、アクスル14002)が除去されることを可能にする開口を有する通路を規定する。図137は、ブレードカートリッジ支持部材24に設置/結合されたブレードカートリッジ22を概略的に示す。通路は、アーム30の端部を通って磁石14004内へ延在し、望ましい回転軸の場所で終端するブラインドスロットとして示されている。鉄アクスル14002とU字型の磁石14004との間の緊密な接触を理由として、ブレードカートリッジ22は、アーム30において磁気的に保持され、旋回軸PAは、ブラインドスロットの端部でアクスル先端部において正しく位置付けられる。ブレードカートリッジ22の交換は、鉄アクスル14002を磁石14004へ拘束する磁力を克服するために使用済みのブレードカートリッジ22をハンドル60から離れる方向へ引くこと、ブレードカートリッジ22及びアクスル14002を除去すること、新たなブレードカートリッジ22のアクスル14002をスロット内へ摺動させることを含む。鉄アクスル14002と溝付き磁石14004との間の磁気吸引力により組立プロセスが完了する。任意選択的に、前述の組立及びISP機構は、溝付きのプログラムされた磁石レセプタクル(旋回ピンを受けるためのスロットを有する磁石)内に位置するプログラムされた磁気アクスル(特に先端部)の使用に置き換えることができる。ブレードカートリッジ22及びブレードカートリッジ支持部材24は、磁気付勢システム(例えば、図145〜図147に示された磁気付勢システム14702を参照されたい)を有する状態で示されているが、これはそのように主張されない限り本開示の限界ではなく、剃刀10は、本明細書で説明された任意の抵抗旋回機構を含み得る。
[00399] ここで図139〜図140を参照すると、複数の磁石を使用してブレードカートリッジ22をブレードカートリッジ支持部材24に旋回可能に結合する一実施形態が概略的に示されている。本明細書で説明されるとおり、ブレードカートリッジ22とブレードカートリッジ支持部材24との間の接続は、レードカートリッジ22がブレードカートリッジ支持部材24に対して空中静止しているかのように見えることがある。
[00400] 特に、ブレードカートリッジ22は、ヨークアーム30に対して固定された旋回軸PAを中心として回転可能であるが、例えばシェービングストローク中に小さい(<90度)角度の付いた変位を受けるとその初期始動位置(ISP)へ復帰する傾向を有する。加えて、この挙動は、ブレードカートリッジ22が、その旋回軸PA中心に置かれたままであり、従来の機械的付勢機構がないと同時に、「空中静止する」(又は空中静止しているように見える)ように、従来のアクスル特徴部なしで達成されることが望ましい。
[00401] この効果をもたらすため、小さい軸方向磁化ディスク磁石14206、14208の対が互いに対向するように取り付けられ、磁石14206がブレードカートリッジ22の側方端部に固定され、磁石14208がヨークアーム30に固定される。これらの磁石14206、14208はそれらが互いに反発するように方向付けられ、これらは、ブレードカートリッジ22の反対側に同一の磁石対がない場合、ブレードカートリッジ22をヨークアーム30から離して押す傾向があるが、反対側方端部に対14206、14208があるため、2つの反発力は互いに打ち消し合い、ブレードカートリッジ22がヨークアーム30間の中心に置かれるようになる。
[00402] 追加的な力がない場合、ブレードカートリッジ22は反発磁石に同軸のままではなくなるが、なぜなら、その位置は不安定な均衡の1つであるためであり、ブレードカートリッジ22は、ブレードカートリッジ支持部材24から半径方向に離れるように強いられる。しかし、小さい軸方向磁化ディスク14206、14208の対を囲んでいるのは、図140で最もよく見えるより大きい直径方向磁化リング14202、14204の対である。ディスク14206、14208の場合と同様に、一方のリング14204はブレードカートリッジ22に固定され、他方の14202はヨークアーム30に固定される。しかし、これらのリング14202、14204は、ブレードカートリッジ22がそのISPにあるとき、リング14202、14204の反対の極が、それらが吸引するように互いに隣接するように方向付けられている。直径方向磁化リング14202、14204の(向かい合って重ねられた)この配置構成は、互いに同軸に位置付けられたままである傾向を有する。反発ディスク14206、14208の対により与えられた半径方向の力に抗し、かつブレードカートリッジ22を旋回軸PA上でヨークアーム30内に位置付けられたままに保つのは、この力である。さらに、反対の極が互いに隣接する状態で位置付けられた2つの積み重なった直径方向磁化リング14202、14204は、それらの共有軸を中心として互いに対して回転する量が限られている場合でも同心円状に位置したままであり、この状態では、磁石14202、14204は、解放されると、それらの反対の極が隣接するそれらの好ましい並置へと戻るように回転する傾向がある。上述のとおりの望ましい付勢挙動をもたらすのは、この特徴部である。従って、内部の軸方向磁化ディスク磁石14206、14208の役割は空中静止効果をもたらすことであり、外側の直径方向磁化リング磁石14202、14204の役割は、ブレードカートリッジ22を旋回軸PA上に位置付けられたままに保ち、それが小さい回転変位を受けたときにそれをそのISPに復帰させることである。
[00403] この変形形態は、多極の又はプログラムされた磁気リングを直径方向磁化リング14202、14204の代わりに組み込むことである。これらの磁石は、直径方向磁化リング14202、14204のように、それらの反対の極が互いに隣接したように位置付けられ得るが、1つの磁石あたり3つ以上の極があり得る。これは、複数のISP、すなわち安定的均衡の位置があることをもたらし得る。このシナリオの特別な場合、4極リングを用い、結果として180度離れた2つのISPがもたらされる。この実施形態は、2つの可能なISPの1つにユーザが自由に位置付けることができる両面カートリッジヘッド22との使用に特に適している。
[00404] 本明細書で説明された任意の実施形態によると、ブレードカートリッジ22は、ブレードカートリッジ支持部材24に加えて、置き換えられ得るが、ブレードカートリッジ22のみが除去され得ること、及びブレードカートリッジ支持部材24がハンドル60に一体的であり得ることも可能である。
[00405] 図141を参照すると、反発ディスク磁石14206、14208は、嵌合特徴部、例えば、限定するものではないが、旋回軸PAに沿って位置して、一方の磁石にくぼみ14302及び他方の磁石に隆起部14304を任意選択的に含み得る。隆起部14304は、ブレードカートリッジ22は旋回軸PAに対して少ない量の半径方向移動が可能とされ得るが、完全には除去され得ないという点で、追加的な制御要素を導入するためにくぼみ14302内に少なくとも部分的に受けられるように構成され得る。このような例では、ブレードカートリッジ支持部材24及びブレードカートリッジ22は、永続的組立体としてできていてもよく、例えば上述のとおりのブレードカートリッジ支持部材24とハンドル60との間の取付け機構が使用されてもよい。
[00406] ここで図142〜図144を参照すると、「顔モード」又は「身体モード」のいずれかで選択的に配置され得る剃刀10の別の実施形態が概略的に示されている。顔モードでは、ブレードカートリッジ22は、上面図においてハンドル60に垂直であり、非ゼロの皮膚表面の平面に対して理想的な始動角度を有することが予想される。身体モードでは、ブレードカートリッジ22は、上面図においてハンドル60に平行であり、また皮膚表面の平面に平行に最良に位置付けられることが予想される。本明細書で説明されるとおり、剃刀10は、ハンドル60に対するブレードカートリッジ22の複数の位置(例えば、顔モード及び身体モード)を作り、かつブレードカートリッジ22の位置が顔モード又は身体モードのいずれにあるかに基づいてカートリッジヘッドISP(初期始動位置)を自動的に変化させるために複合曲率トラック14402を含む。複合曲率トラック14402は、従って、ハンドル60に対するブレードカートリッジ22の整列を再配置するだけでなく、ハンドル60に対するブレードカートリッジ22の再方向付けの一部としてISPを知らせることを自動的に行う。
[00407] ブレードカートリッジ22の、旋回軸PAを中心とした旋回は、本明細書で説明された任意の実施形態を使用して達成され得、任意の抵抗旋回機構又は本明細書で説明された任意の組合せを任意選択的に含み得る。追加的に、図示の実施形態では、ブレードカートリッジ22の一方の側は、(従来の剃刀におけるように)同じ方向に角度が付けられた複数のブレードを含むことができ、他の側は、均等な数のブレードを含むことができ、(いずれの方向にもシェービングが可能であるように)ブレードの半分が一方向に角度が付いており、半分が他方に角度が付いている。これらの2つの側は、それぞれ「顔側」及び「身体側」と呼ばれる。
[00408] 顔モードが図142においていくつかの図で示されており、身体モードが図143に示されている。2つのモード間の移行は、ブレードカートリッジ支持部材24の外周に沿って複合曲線を横断するらせん状トラック14404、14406(例えば、上トラック14404及び下トラック14406)の対を含む複合曲率トラック14402の使用を通じて達成され得る。これらのトラック14404、14406を係合させるのは、(剃刀ハンドル60に取り付けられた)カラーにおける溝に位置する3つの案内ピン14408a、14408b、14408cである。2つのピン14408a、14408bが一方のトラック14404に係合し、1つのピン14408cが他方のトラック14406に係合する。図142及び図143に示されるとおり、2つのピン14408a、14408bは頂部トラック14404に係合し、単一のピン14408cは底部トラック14406に係合するが、これを逆にしても同じ結果を得ることができる。ブレードカートリッジ22の位置を(例えば、顔モードから身体モードへ)変更することは、カラーにおける溝を通じてブレードカートリッジ支持部材24を摺動させることのみを含む。ブレードカートリッジ支持部材24を適所に完全に位置付けるには3つの接点で十分であるため、ブレードカートリッジ支持部材24は、溝を通じて移動される際にその角度を変えるよう制限される。らせん状トラック14404、14406は、移動が完了し、ハンドル60に対するブレードカートリッジ22位置が垂直から平行に変えられると、ブレードカートリッジ22も、角度が付いている状態から皮膚の平面に平行な状態へ変えられるように、ブレードカートリッジ支持部材24をこの運転中に新たな方向に向くように強制する。このポイントでは、ブレードカートリッジ22cは、ブレードカートリッジ支持部材24内で顔側から身体側へ任意選択的に回転される。
[00409] 任意選択の特徴部は、シェービングストローク中にブレードカートリッジ支持部材24を選択された位置に保持することを促進する目的のため、レードカートリッジ支持部材24の、カラー内での動きの範囲全体にわたって離間された複数の戻り止めを含んでもよい。図142、143に示されるとおり、2つの戻り止め14410a、14410bは、1つが動きのそれぞれの各極端部(例えば、それぞれ身体モード及び顔モードに対応する)に含まれる。これらの戻り止め14410a、14410bは、ばね仕掛けのプランジャ(示される)14420又は嵌合磁石を含むいくつかの可能な方法の1つを使用して達成され得る。追加的な任意選択の特徴部は、らせん状トラック14404、14406を含む複合曲線特徴部14402がわたる領域において、ブレードカートリッジ支持部材24上に存在し得るカスタマイズ可能な、取り外し可能な/取り替え可能なドレスプレートを含み得る。このドレスプレートは、ユーザが適切なヨーク位置を選択することを支援することを意図された焼き印及び/又は印刷された説明書又は図像のために使用され得る。
[00410] 設計の検討は、ブレードカートリッジ22が身体モードにあるときの側面図における剃刀ハンドル60とブレードカートリッジ22との間に形成される角度である(例えば、図143を参照されたい)。この角度は、らせん状トラック14402がブレードカートリッジ支持部材24の外周を横切る際の、らせん状トラック14402におけるねじりの度合いにより決められる(ねじりがゼロの場合、ブレードカートリッジ22及びハンドル60が側面図で完全に平行になる)。設計者/ユーザは特に届きにくい領域を剃る場合、この角度を選択して、剃刀10を保持するために可能な方法の数を最大化することができる。任意選択的に、ブレードカートリッジ支持部材24の一方のみではなく、むしろ両側にトラック14402があってもよい。このような場合、ブレードカートリッジ支持部材24の、カラー内での動きの範囲は2倍になり、中心位置は顔モードを表してもよく、トラック14402の各端部に1つずつ、2つの身体モード位置があってもよい。2つの側にあるトラック14402は互いに無関係であるため、2つの身体モード位置は互いの鏡像であり得る(すなわち、ブレードカートリッジ支持部材24が移動された先のハンドル60の側のみが異なる)か、又はそれらは異なるねじりの度合いを有し得る。このような場合、ユーザは、ブレードカートリッジ支持部材24をいずれの側に摺動するかを選択することにより、側面図におけるハンドル60とブレードカートリッジ22との間の、ユーザが選んだ2つの結果としての角度を有し得る。
[00411] 追加的に、剃刀10は、ユーザのブレードカートリッジ支持部材24の位置付けを介してユーザにより選択されたのがいずれのモードであるか(それぞれ顔モード又は身体モード)に依存して、顔側又は身体側を皮膚表面に提示するためにブレードカートリッジ22を自動的に移動させてもよい。これは、カムもしくは歯車のシステムにおいて又はいくつかの他の構成を通じて達成され得る。このような設計の検討は、ブレードカートリッジ22がブレードカートリッジ支持部材24位置に対応して向きを選ぶために機械的システムにより制約されたかどうか、又はユーザがシステムを無効化し、かつブレードカートリッジ22をいずれかの向きに置く選択肢を依然として有するかどうかである。
[00412] 追加的な任意選択の特徴部が図144に示されている。この構成では、ハンドル60又はカラーの端部は、ブレードカートリッジ支持部材24の曲線に混入するように見える特徴部を含むように適合される。この特徴部を有する又は有しないいずれの構成でも、耐久性がある/使い捨ての境界部がブレードカートリッジ支持部材24とカラーとの間、カラーとハンドルとの間、又はブレードカートリッジ22とブレードカートリッジ支持部材24との間の接合点にあり得る。ハンドルからヨーク/カートリッジヘッドへの使い捨て部分の取付け及び解放は、本明細書で説明された任意の構成を使用して達成され得る。
[00413] ここで図145〜図147を参照すると、ブレードカートリッジを初期始動位置(ISP)へ付勢するための磁気付勢システム14702の一実施形態が概略的に示されている。磁気付勢システム14702は、1つ又は複数のブレードカートリッジ支持部材磁石11412(明確にするために1つのみが示されている)及び1つ又は複数のブレードカートリッジ磁石11410であって、それらの極が、ブレードカートリッジ22を、旋回軸PAを中心としてブレードカートリッジ支持部材24から離して付勢する反発磁力を生じさせるように構成された1つ又は複数のブレードカートリッジ支持部材磁石11412及び1つ又は複数のブレードカートリッジ磁石11410を含み得る。図示の実施形態では、磁気付勢システム14702はブレードカートリッジ22を矢印14704により概略的に示された方向に付勢するように構成されているが、当然のことながら、ブレードカートリッジ22は、限定するものではないが、矢印14704の略反対方向を含む任意の方向に回転されてもよい。
[00414] 一実施形態によると、ブレードカートリッジ磁石11410は、片面ブレードカートリッジ22の裏側11409(例えば、ブレードカートリッジ22の、前側14712に配置された剃刀ブレードの略反対の側)に位置してもよい。例えば、ブレードカートリッジ磁石11410は、旋回軸PAにかつ/又は上に(例えば、ハンドル60から最も離れているブレードカートリッジ22の上エッジ14714のより近くに)位置し得る。反発磁石11410、11412により生じた反発磁力は、旋回軸PAの上に位置するブレードカートリッジ磁石11410に加えて、ブレードカートリッジ22を付勢して、旋回軸PAを中心として初期始動位置に向かって(ISP)矢印14704の方向に回転させる。
[00415] ブレードカートリッジ支持部材24及び/又はブレードカートリッジ22は、ブレードカートリッジ22の初期始動位置(ISP)をブレードカートリッジ支持部材24及びハンドル60に対して設定する1つ又は複数のISP突出部、肩、隆起部、及び/又は延在部9328を任意選択的に含み得る。認められ得るとおり、ISPは、力が加えられていないときの、ブレードカートリッジ支持部材24及びハンドル60に対するブレードカートリッジ22の位置であり、外力が除去された後にブレードカートリッジ22が戻って行く位置である。換言すると、シェービング中に外力がブレードカートリッジ22に加えられると、外力は、ブレードカートリッジ22が矢印14704の略反対の方向に移動するように、ブレードカートリッジ支持部材磁石11412とブレードカートリッジ磁石11410との間の反発磁力を克服し得る。外力が除去されかつ/又は減少すると、磁石11410、11412間の反発磁力は、ブレードカートリッジ22をISPに向かって戻るように付勢する。このようにして、ISP突出部9328はブレードカートリッジ支持部材24に対してブレードカートリッジ22の初期始動位置を設定し、ブレードカートリッジ22の、矢印14704の方向への回転を制限し、かつまたシェービングストローク中のカートリッジの回転し過ぎを制限する/防ぐ。
[00416] 図示の実施形態では、ISP突出部9328は、旋回軸PAの下に(例えば、ヨーク47に近接して)ヨークアーム30の1つ又は複数の内部に位置するが、述べたとおり、これは具体的にそのように主張されない限り本開示の限界ではない。このようにして、ISP突出部9328はブレードカートリッジ22の0位置を設定又は定義する。ブレードカートリッジ22は、所定の回転範囲内で旋回軸PAを中心として回転することができる。例えば、所定の回転範囲は、最大で110度、例えば90度未満又は45度未満であり得る。ブレードカートリッジ22の、矢印14704の略反対の方向への回転は、ISP突出部9328及び/又は別の突出部、肩部、隆起部、及び/又は延在部によっても制限され得る。この実施形態は、周囲の幾何学的制約に対する適切な調整を条件として、ばねに対するより大きい範囲の角度の付いた変位 − 90度を超える − にわたる復帰力を生じさせるという利点を提供する。
[00417] 反発磁石11410、11412はブレードカートリッジ支持部材24及びブレードカートリッジ22の中心に位置するものとして図示されているが、反発磁石11410、11412は、ブレードカートリッジ支持部材24及び/又はブレードカートリッジ22に沿った任意の場所に位置し得る。さらに、反発磁石11410、11412は目に見えるものとして図示されているが、これは例示目的のみのものであり、反発磁石11410、11412の1つ又は複数は、ブレードカートリッジ支持部材24及び/又はブレードカートリッジ22に埋め込まれてもよい。任意選択的に、ブレードカートリッジ支持部材磁石11412は、ブレードカートリッジ支持部材24の一部からブレードカートリッジ22に略向かって外向きに延在し得る1つ又は複数の突出部(例えば、「タレット」)11416に位置してもよい。タレット11416は、ブレードカートリッジ支持部材磁石11412がブレードカートリッジ磁石11410のより近くに位置し、それにより、ブレードカートリッジ22をISPに向かって付勢する反発磁力を増加させることを可能にしてもよい。追加的に、タレット11416は、ブレードカートリッジ支持部材磁石11412を含むブレードカートリッジ支持部材24の一部のみがブレードカートリッジ22と接近することを可能にし、一方で、ブレードカートリッジ支持部材24の他の一部がブレードカートリッジ22からさらに離れることを可能にすることにより、ブレードカートリッジ22とブレードカートリッジ支持部材24との間の間隙全体を増加させてもよく、それにより、使用中にブレードカートリッジ22が旋回軸PAを中心として(例えば、シェービングクリーム、破片/毛などのための空間を提供するために)より自由に旋回することを可能にする。
[00418] ブレードカートリッジ支持部材磁石11412は必ずしも組立体における個別の磁石である必要はなく、むしろ、ブレードカートリッジ支持部材24をハンドル60に結合するための本明細書で説明された磁石の1つ又は複数がブレードカートリッジ22における磁石11410との反発磁力を生じさせるために用いられ得ることに留意されたい。追加的に、ブレードカートリッジ22の剃刀ブレードの1つ又は複数は、ブレードカートリッジ磁石11410を形成するために磁化され得ることが可能である。
[00419] 磁気付勢システム14702は片面ブレードカートリッジ22との組合せで図示されているが、当然のことながら、これは具体的にそのように主張されない限り本開示の限界ではなく、磁気付勢システム14702は、多面ブレードカートリッジ22(例えば、両面ブレードカートリッジ22)とともに使用されてもよい。例えば、ブレードカートリッジ22は、多面ブレードカートリッジ22の反対側に内部に配置された複数のブレードカートリッジ磁石11410であって、それらの極が、ブレードカートリッジ22が選択された面へ回転されると、選択された面と関連するブレードカートリッジ磁石11410(例えば、ブレードカートリッジ支持部材磁石11412に最も近いブレードカートリッジ磁石11410)が、その極を、反発磁力を生じさせるようにブレードカートリッジ支持部材磁石11412と整列させるように、反対の方向に整列された複数のブレードカートリッジ磁石11410を含み得る。
[00420] 磁気付勢システム14702は、限定するものではないが、使い捨てヘッド組立体20(例えば、ブレードカートリッジ支持部材24及びブレードカートリッジ22の両方がハンドル60に取り外し可能に結合される実施形態、及び/又はブレードカートリッジ22のみがハンドル60の一部(一体的又は単一のコンポネント)のままである実施形態を含む)、及びハンドル60の一体的又は単一のコンポーネントであるヘッド組立体(例えば、ブレードカートリッジがハンドル60から除去され得ない使い捨て剃刀)を含む、本明細書で説明された任意のハンドル60又はヘッド組立体20とともに使用されてもよい。追加的に、磁気付勢システム14702は片面ブレードカートリッジ22との組合せで図示されているが、当然のことながら、これは具体的にそのように主張されない限り本開示の限界ではなく、磁気付勢システム14702は、多面ブレードカートリッジ22(例えば、両面ブレードカートリッジ22)とともに使用されてもよい。
[00421] 図示の実施形態では、ブレードカートリッジ支持部材24はハンドル60に、本明細書で説明された及び/又は当業者に既知の任意の機械的接続及び/又は閉鎖具(例えば、限定するものではないが、図147に概略的に示されたとおり、取り外し可能な閉鎖具/クリップ14902)を使用して結合され得る。代替的に(又は加えて)、本明細書で説明された磁気接続部の任意のものが、ブレードカートリッジ支持部材24をハンドル60に結合するために使用されてもよい。
[00422] 図148を参照すると、それぞれブレードカートリッジ支持部材24及びブレードカートリッジ22に配置され、吸引磁力をもたらすためにそれらの極が整列された1つ又は複数の磁石15002、15004を有する剃刀10が概略的に示されている。特に、ブレードカートリッジ磁石15004は、ブレードカートリッジ22の裏側11409、旋回軸PAの下(例えば、ブレードカートリッジ支持部材24のより近く、上エッジ14714の略反対側)に配置されてもよい。ブレードカートリッジ支持部材磁石15002は、吸引磁石が生成される限りブレードカートリッジ支持部材24上のいずれの場所に配置されてもよい。吸引磁力は、図148に示されるとおり、ブレードカートリッジ22を矢印14704の略反対の方向にISPへ付勢し得る。ユーザがシェービング中にブレードカートリッジ22に力を加えると、外力が吸引磁力を克服することができ、ブレードカートリッジ22は略矢印14704の方向に移動することができる。外力が除去されかつ/又は減少すると、吸引磁力はブレードカートリッジ22を、矢印14704の略反対の方向にISPへ戻るように付勢することができる。1つ又は複数のISP突出部9328は、ブレードカートリッジ22の、いずれかの方向の動きを制限するためにかつ/又はISPを設定/確立するため、ブレードカートリッジ支持部材24を旋回軸PAの上及び/又は下に位置付けることができる。当然のことながら、磁石15002、15004により生じた吸引磁力は、(同じ及び/又は反対の方向に)吸引磁力及び反発磁力の両方を生じさせるために磁石11410、11412の1つ又は複数と任意選択的に組み合わされ得る。
[00423] 同様に当然のことながら、磁石11410、11412及び/又は15002、15004の任意の1つ又は複数は、本明細書で説明されるとおりナノ粒子磁石と置き換えられてもよい。ナノ粒子磁石は、1つ又は複数のブレードカートリッジ支持部材24の一部及び/又はブレードカートリッジ22に埋め込まれて(例えば、中に成形され)もよく、ブレードカートリッジ22をISPに付勢するため、反発磁力及び/又は吸引磁力をもたらすために望ましい極を有するようにプログラムされ得る。代替的に又は加えて、ブレードカートリッジ支持部材24及び/又はブレードカートリッジ22のいずれかは、製造プロセス中にナノ粒子材料に浸出されてもよく、これは、次いでブレードカートリッジ22をIPSへ付勢するために反発磁力及び/又は吸引磁力をもたらすために望ましい極を有するようにプログラムされ得る。
[00424] 様々な実施形態が、図145〜図147と略一致する磁気付勢システム14702を有する状態で本明細書に示されているが、当然のことながら、これは例示目的のみのものであり、本明細書で説明された他の付勢システムが使用されてもよい。
[00425] 当然のことながら、本明細書で説明された抵抗旋回機構の任意のもの又は任意の組合せ(例えば、限定するものではないが、磁気抵抗旋回機構)は、任意のヘッド組立体とともに使用されてもよく、従って多面ヘッド組立体に限定されない。例えば、本明細書で説明された抵抗旋回機構は、片面のみに剃刀ブレードを有し、かつ片面を中心としてのみ旋回するヘッド組立体とともに使用されてもよい。本明細書で説明された抵抗旋回機構は、剃刀ブレードを含む片面を中心として旋回するのみである片面カートリッジヘッド組立体の1つのみの面に配置された剃刀ブレードを有し得る、任意の従来のシェービングデバイスのヘッド組立体とともに使用されてもよい。さらに当然のことながら、本明細書で説明された抵抗旋回機構(例えば、限定するものではないが、磁気抵抗旋回機構)のいずれも、所定の回転度を特に従来の片面剃刀に比べて大幅に増加させ、それにより、より形状に沿ったシェービングをユーザに提供するという追加的な利益を提供し得る。
[00426] 本明細書で説明された実施形態の任意の1つは、ハンドル60の長手方向軸を中心として回転可能なヘッド組立体20を含み得る。例えば、ユーザは、ヘッド組立体20をハンドル60の長手方向軸に実質的に垂直な平面において単に回転させることにより、新たな面を選択することができる。
[00427] 本明細書で説明された実施形態の1つ又は複数と合致する剃刀は、多くの恩恵及び/又は利点を特徴とし得る。例えば、少なくとも1つの実施形態と合致する剃刀は、より環境にやさしい設計を特徴とすることができ、なぜなら、両面及び三面カートリッジシステムの特定のコンポーネントが、任意の2つ又は3つの標準的な片面カートリッジ及び個別に組み立てられたそれらの梱包、例えば、限定するものではないが、接続ハブ、支持アーム及びカートリッジハウジング並びに梱包よりも製造中に少ない材料を用い得るためである。
[00428] 追加的に又は代替的に、4つ又は5つの標準的な片面カートリッジをここで保持する梱包は、本開示の少なくとも1つの実施形態と合致する均等な数の剃刀を収容することができるため、わずかな修正のみを必要とする。製造業者が、8〜10個の標準的な単一のカートリッジに相当するものを、4つ又は5つのみの標準的な単一のカートリッジを以前に保持していた、わずかに修正された容器に入れて輸送することを本質的に可能にすることである。本開示の少なくとも1つの実施形態と合致すると、これは、カートリッジを輸送するために必要な容器の量が著しく減少し、概ね半分に削減されるため、より環境にやさしい設計を促進し得る。
[00429] 別の実施形態によると、カートリッジヘッド組立体の中心に又はおよそ中心に位置する旋回ポイントを有するブレードカートリッジがユーザにとって有利である。例えば、この設計は、皮膚と「ブレードが接触する表面積」の量を可能にしかつ最大化する。特に、難しい起伏を有する外形に沿った領域、例えばヘッド、首、顎、(生殖器を含む)胴体領域の身体の生体構造及び脚部にわたる。本明細書で説明された旋回ポイントとは対照的に、カートリッジの底部に位置する旋回ポイントを有することはあまり有利でない場合があり、なぜなら、剃刀が剃られている領域にわたって引かれる際に付勢ロッドが「最も低い位置にある」とき、カートリッジの底部は、皮膚の表面から離れて自然に持ち上がるためである。これは、毛の見逃しを招き、かつユーザに追加的なシェービングストロークを行わせ、これは、「剃刀負け」として消費者に知られる一般的な状態の主要因である。これが起る理由は、付勢ロッドが最も低い位置になった後、ユーザが、下向きのシェービングストロークを行いながらハンドルを上向きに上げることによりカートリッジに引き続き回転を加えるからであり、逆も同様である。これが今度はカートリッジを回転させ続け、カートリッジを皮膚から離して持ち上げ、これは先に述べたとおり、毛の見逃しを招き、かつユーザに追加的なシェービングストロークを行うことを強いる。カートリッジヘッド組立体の中心に位置し、抵抗旋回機構と結合された旋回ポイントを有することは、剃刀カートリッジが皮膚の正確な外形に従うことを可能にするため、本明細書で説明されたブレードカートリッジの少なくとも1つの実施形態はこの問題に対処する。これは、ブレードが剃られている領域と接触する表面積を増加させ、結果として毛の見逃しが減少する。
[00430] なお別の実施形態によると、本明細書で説明されるとおり2面又は3面回転カートリッジを備えた剃刀には、消費者及び製造業者の両方にかなりの利点がある。環境に配慮しコスト意識の高い消費者及び製造業者に対して、この設計はこれらの重要な関心事の両方に対応する。EPAから最近発表された消費者レポートによると、米国のみで年間20億個を超える使い捨て剃刀カートリッジが廃棄されていると記載されている。本明細書で説明されるとおり、本開示の1つ又は複数の実施形態は、製造業者への経済的利点及び上で言及された重要な環境問題の両方に対処するものであり、なぜなら、上で言及されたとおり、製造プロセス中、両面カートリッジシステムの特定のコンポーネントは、別個に組み立てられた2つの標準的な単一のカートリッジよりも少ない材料を用いることができるからである。例えば、アーム、接続ハブ及びカートリッジヘッド組立体は全て、製造中、別個に組み立てられた標準的な単一のカートリッジより少ない材料を使用し得る。従って、(カートリッジが梱包及び輸送される容器を含む)本明細書で説明された特定の実施形態を用いる2面又は3面剃刀カートリッジシステムは、製造中、2つの標準的な単一のカートリッジよりも少ない材料を使用することができ、それらのそれぞれの容器は、製造するのにより経済的であり得、かつその後、環境に対してはるかに優しくなり得ると仮定することは合理的である。これに対する1つの重要な理由は、製造及び梱包材料の減少は、配送のために必要とされるカートリッジ容器の量を減らすためである。これは、配達目的の輸送の必要性の頻度を低下させ、燃焼され大気中へ放出される燃料の量を削減し、大室効果ガス排出及び不必要な環境廃棄物を概して減少される。
[00431] 認められ得るとおり、生体構造の様々な部分を剃ることが次第により一般的になってきており、これを円滑にするための多くのシェービングデバイスがある。認められ得るとおり、多くのシェービングデバイスは費用がかかりかつ煩雑である。本開示の少なくとも1つの実施形態は、ユーザがいずれのカートリッジを選択するかに依存して異なるブレード構成を有するブレードカートリッジを特徴とし、それにより、複数のシェービングタスクを行うために(複数のデバイスが以前に必要とされていた場合に)必要なデバイスが1つのみであるという注目すべき利点をユーザにもたらす。
[00432] 例えば、「標準的な」両面カートリッジ構成は、各カートリッジ側が、6つのブレードが全て同じ切断方向を向いており、潤滑ストリップにより中心で分離された「3&3」ブレード配置構成を有することを特徴とし得る。この構成は、従来のシェービング目的にとって特に有用である。
[00433] 「身体」ブレード両面カートリッジ組合せ構成は、カートリッジの各側が6つのブレードが潤滑ストリップにより中心で分離される「3&3」ブレード配置構成を有するが、各側は異なって構成されることを特徴とし得る。カートリッジの1つの側で、3つのブレードの2つのセットは中心において潤滑ストリップにより分離され得、対向する切断方向に配置される。消費者は、「往復する」シェービングストロークの動きを、新たなストロークを始めるために剃られている領域から剃刀を持ち上げる必要なしに使用することができるため、これは、自らの頭又は他の任意の身体の慎重に処理しなければならない領域を剃る消費者にとって特に有用なブレード配置構成である。代替的に、カートリッジの第2の側では、従来のシェービングのためにブレードの全てが同じ切断方向であってもよい。ユーザの生体構造の任意の部分を剃るために1つのみのデバイスが求められるとき、このカートリッジ構成はユーザに大きいフレキシビリティを与える。
[00434] 潤滑は、より滑らかでより速く、より効率的で傷付けることのないシェービング体験をユーザに与えることに向けた終わりのない探求において必須の要素である。従って、本開示と合致する少なくとも1つの実施形態は、ブレードが皮膚に接触する前及びシェービングストロークが完了した後で配置される潤滑ストリップを特徴とし得る。対照的に、シェービングストロークの終わりに皮膚を滑らかにするためにカートリッジの上エッジに潤滑ストリップを置くことで十分であり得るが、この配置構成は、シェービングストロークの動き中に潤滑を提供しない。本開示と合致する少なくとも1つの実施形態は、潤滑ストリップをカートリッジの中心に置き、それによりブレード構成を分割し、かつシェービングストロークの最中に皮膚をさらに滑らかにすることにより、この重要な問題に対処する。結果として、より滑らかでより速く、より効率的なシェービングストロークが提供され得、結果として、ユーザにとって全面的なより良好なシェービング経験がもたらされる。
[00435] さらに、本開示と合致する少なくとも1つの実施形態は、緩衝機構を特徴とし得る。アーム内に位置する緩衝機構を(任意選択的に、この場合にも、それが接続ハブ組立体に取り付けられた各アームの端部に)有することは、この設計に、カートリッジの各端部を個別に緩衝するというかなりの利点を与え、それにより、ブレードカートリッジにより大きい移動範囲を与え、かつより綿密でより外形の付いたシェービング経験を促進する。
[00436] 本開示の少なくとも1つの実施形態は、ヒンジで連結されたネックと取り外し可能なヘッド組立体とを備えた拡張可能な/入れ子式ハンドルを特徴とし得る。この配置構成は、ユーザがカートリッジをハンドルに対して直角に位置付けることを可能にし得、かつユーザがカートリッジヘッドの位置を、ハンドルの長手方向軸に略平行に整列されるように回転することを可能にし得る。このカートリッジ位置は、頭及び脚部など、届きにくい又は届くのが難しいユーザの身体領域を剃るときに特に有用である。
[00437] 一態様によると、本開示は、ヘッド組立体を含むシェービングデバイスを特徴とし得る。ヘッド組立体は、ハンドルへ取り外し可能に結合されるように構成された支持部材と、第1及び第2の面を有するブレードカートリッジとを含んでもよく、第1又は第2の面の少なくとも1つは少なくとも1つの剃刀ブレードを含む。ブレードカートリッジは、ブレードカートリッジが、第1又は第2の面の1つを選択するためにユーザにより旋回可能であるように、旋回軸PAを中心として支持部材に回転可能に結合されるように構成され得る。
[00438] 別の態様によると、本開示は、ハンドルとヘッド組立体とを含むシェービングデバイスを特徴とし得る。ヘッド組立体は、支持部材とブレードカートリッジとを含み得る。支持部材は、ハンドルに取り外し可能に結合され得、かつ第1及び第2の旋回軸レセプタクルを含む第1及び第2の支持アームを含むように構成されてもよい。ブレードカートリッジは、第1及び第2の面を含んでもよく、少なくとも第1又は第2の面の1つは、ブレードカートリッジの長手方向軸に略平行に延在する少なくとも1つの剃刀ブレードを含む。ブレードカートリッジは、ブレードカートリッジの対向する側面からブレードカートリッジの旋回軸PAに沿って外向きに延在する第1及び第2の旋回ピンをさらに含み得る。旋回軸PAはブレードカートリッジの長手方向軸に略平行に延在してもよく、第1及び第2の旋回ピンは、それぞれ第1又は第2の面に対応する第1又は第2の初期始動位置を選択するためにブレードカートリッジが旋回軸PAを中心として旋回され得るように、それぞれ第1及び第2の旋回軸レセプタクルに回転可能に結合されるように構成され得る。
[00439] シェービングデバイスは、それぞれブレードカートリッジの第1及び第2の面に対応する第1又は第2の面位置の1つを選択するために、抵抗旋回機構であって、ユーザがブレードカートリッジを、旋回軸PAを中心として回転させることを可能にするように構成された抵抗旋回機構を任意選択的に含み得る。抵抗旋回機構は、選択された面位置にある間、ブレードカートリッジが所定の回転範囲内で回転することを可能にするように構成され得る。ブレードカートリッジが初期始動位置に対して旋回軸PAを中心として回転し得る度数は、意図された用途に依存し得る。例えば、ブレードカートリッジは、初期始動位置に対して旋回軸PAを中心としておよそ5度〜およそ90度の範囲及びその中の任意の範囲内で回転し得る。別の実施形態によると、ブレードカートリッジは、初期始動位置に対して旋回軸PAを中心としておよそ5度〜60度の範囲内及びその中の任意の範囲で回転し得る。例えば、ブレードカートリッジは、初期始動位置に対して旋回軸PAを中心としておよそ5度〜45度の範囲内で回転し得る。なお別の実施形態によると、ブレードカートリッジは、初期始動位置に対して旋回軸PAを中心としておよそ5度〜およそ25度の範囲及びその中の任意の範囲内で回転し得る。なおさらなる実施形態によると、ブレードカートリッジは、初期始動位置に対して旋回軸PAを中心としておよそ5度〜およそ15度の範囲及びその中の任意の範囲内で回転し得る。
[00440] 別の態様によると、本開示は、ブレードカートリッジの複数の面の1つを選択するために支持部材に結合されたブレードカートリッジを、旋回軸PAを中心として回転させることであって、複数の面の少なくとも1つが少なくとも1つの剃刀ブレードを含むことを含む方法を特徴とし得る。
[00441] 本開示の好ましい実施形態が説明されたが、本発明の趣旨及び添付の特許請求の範囲から逸脱することなく様々な変形形態、適応形態及び修正形態がその中でなされ得ることが理解されるべきである。従って、本開示の範囲は、上の説明を参照して決められてはならず、代わりに、添付の特許請求の範囲、さらにはそれらの全ての均等物を参照して決められなければならない。さらに、添付の特許請求の範囲は、本出願人が主張する資格のある本発明の最も幅広い範囲も、本発明が特許請求され得る唯一の方法も必ずしも含む必要はないこと、又は全ての挙げられた特徴部が必要であることが理解されるべきである。