JP2022029549A - 積層体、画像表示部材とその製造方法、および、モバイル電子機器とその製造方法 - Google Patents

積層体、画像表示部材とその製造方法、および、モバイル電子機器とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像表示パネルを備えたモバイル電子機器に好適に用い得る積層体であって、視認側からの優れた反射防止性と背面側からの優れた検査性を両立して発現できる積層体を提供する。また、そのような積層体を用いた画像表示部材の製造方法、および、そのような積層体を用いたモバイル電子機器の製造方法を提供する。【解決手段】本発明の実施形態による積層体は、樹脂フィルム(1)、粘着剤層(1)、樹脂フィルム(2)をこの順に有する、3層以上の積層体であって、該積層体の透過率が20%~83%である。【選択図】図1

Description

本発明は積層体に関する。代表的には、本発明は、モバイル電子機器の内部の部材の固定、表面の傷付き防止、補強などに好適に用い得る積層体に関する。本発明は、また、そのような積層体を用いた画像表示部材の製造方法、および、そのような積層体を用いたモバイル電子機器の製造方法に関する。
一般に、モバイル電子機器の内部の部材には、その固定、表面の傷付き防止、補強などのために、表面保護フィルム(SPV)や補強用フィルム(RF)などの粘着テープが用いられている(例えば、特許文献1など)。
近年、有機ELディスプレイがモバイル電子機器に多く採用されている。有機ELディスプレイは、極薄型で破壊されやすい部材であるため、落下などの衝撃の吸収を目的とした厚いクッション材による有機ELディスプレイの背面保護が行われている。さらに、視認側からの入射光反射を防止するために、このクッション材として、一般に、黒色クッション材が採用され、入射光を吸収させている。
ごく最近、モバイル電子機器の薄型化の傾向により、背面から厚い黒クッション材を排除した有機ELディスプレイを備えるモバイル電子機器の要求が高まっている。
厚い黒クッション材を排除することによる有機ELディスプレイの耐衝撃性の低下については、筐体の耐衝撃性を向上させる等の新たな設計によって対応し得る。
しかしながら、厚い黒クッション材を排除すると、視認側からの入射光の吸収ができず、入射光がそのまま視認側で反射されてしまい、モバイル電子機器の内部が見えてしまうという問題がある。
一方、モバイル電子機器の内部が見えてしまわないように、有機ELディスプレイの背面に十分に入射光が吸収できるような低透過率の薄い部材を配置することが考えられる。しかし、この場合、製造工程において、背面側からの外観検査や異物検査などの検査性が低下してしまうという問題が起こる。
特開2016-17109号公報
本発明の課題は、画像表示パネルを備えたモバイル電子機器に好適に用い得る積層体であって、視認側からの優れた反射防止性と背面側からの優れた検査性を両立して発現できる積層体を提供することにある。また、そのような積層体を用いた画像表示部材の製造方法、および、そのような積層体を用いたモバイル電子機器の製造方法を提供することにある。
本発明の実施形態による積層体は、
樹脂フィルム(1)、粘着剤層(1)、樹脂フィルム(2)をこの順に有する、3層以上の積層体であって、
該積層体の全光線透過率が20%~83%である。
本発明の実施形態による画像表示部材の製造方法は、
上記積層体を用いた画像表示部材の製造方法であって、
上記樹脂フィルム(1)と上記粘着剤層(1)が直接に積層され、
該粘着剤層(1)から該樹脂フィルム(1)を剥離する工程と、
露出した該粘着剤層(1)にOLEDパネルを貼り合わせる工程と、
を含む。
本発明の実施形態によるモバイル電子機器の製造方法は、
上記積層体を用いたモバイル電子機器の製造方法であって、
上記樹脂フィルム(1)と上記粘着剤層(1)が直接に積層され、
該粘着剤層(1)から該樹脂フィルム(1)を剥離する工程と、
露出した該粘着剤層(1)にOLEDパネルを貼り合わせる工程と、
該積層体の、該粘着剤層(1)から見て上記樹脂フィルム(2)側の最外層上に、粘着剤層(2)を設ける工程と、
該粘着剤層(2)の、該樹脂フィルム(2)の存在する側とは反対側に、筐体を貼り合わせる工程と、
を含む。
本発明によれば、画像表示パネルを備えたモバイル電子機器に好適に用い得る積層体であって、視認側からの優れた反射防止性と背面側からの優れた検査性を両立して発現できる積層体を提供することができる。また、そのような積層体を用いた画像表示部材の製造方法、および、そのような積層体を用いたモバイル電子機器の製造方法を提供することができる。
本発明の積層体の一つの実施形態の概略断面図である。 本発明の積層体の別の一つの実施形態の概略断面図である。 反射防止性確認の確認方向を示す概略断面図である。 検査性確認の確認方向を示す概略断面図である。
本明細書中で「重量」との表現がある場合は、重さを示すSI系単位として慣用されている「質量」と読み替えてもよい。
本明細書中で「(メタ)アクリル」との表現がある場合は、「アクリルおよび/またはメタクリル」を意味し、「(メタ)アクリレート」との表現がある場合は、「アクリレートおよび/またはメタクリレート」を意味し、「(メタ)アリル」との表現がある場合は、「アリルおよび/またはメタリル」を意味し、「(メタ)アクロレイン」との表現がある場合は、「アクロレインおよび/またはメタクロレイン」を意味する。
≪≪1.積層体≫≫
本発明の実施形態による積層体は、樹脂フィルム(1)、粘着剤層(1)、樹脂フィルム(2)をこの順に有する、3層以上の積層体である。
本発明の実施形態による積層体は、樹脂フィルム(1)、粘着剤層(1)、樹脂フィルム(2)をこの順に有すれば、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な他の層を有していてもよい。このような他の層は、1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。
本発明の実施形態による積層体は、好ましくは、樹脂フィルム(1)と粘着剤層(1)と樹脂フィルム(2)がこの順に直接に積層されている。しかしながら、本発明の効果を損なわない範囲で、樹脂フィルム(1)と粘着剤層(1)の間や、着剤層(1)と樹脂フィルム(2)の間には、任意の適切な他の層が備えられていてもよい。このような他の層は、1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。
本発明の実施形態による積層体は、好ましくは、樹脂フィルム(1)と樹脂フィルム(2)がそれぞれ最外層である。
本発明の実施形態による積層体の積層数は、好ましくは3層~10層であり、より好ましくは3層~8層であり、さらに好ましくは3層~5層であり、特に好ましくは3層である。
本発明の実施形態による積層体の総厚みは、好ましくは75μm~400μmであり、より好ましくは100μm~350μmであり、さらに好ましくは120μm~300μmであり、特に好ましくは140μm~240μmである。
本発明の積層体の一つの実施形態は、樹脂フィルム(1)と粘着剤層(1)と樹脂フィルム(2)がこの順に直接に積層されている、3層の積層体である。具体的には、図1に示すように、本発明の積層体100は、樹脂フィルム(1)10、粘着剤層(1)20、樹脂フィルム(2)30がこの順に直接に積層されてなる。
図1に示す本発明の積層体の一つの実施形態において、樹脂フィルム(1)はセパレータとなり得る。
本発明の実施形態による積層体が、図1に示すように、樹脂フィルム(1)と粘着剤層(1)と樹脂フィルム(2)がこの順に直接に積層されている、3層の積層体である場合、その総厚みは、好ましくは45μm~300μmであり、より好ましくは60μm~250μmであり、さらに好ましくは70μm~200μmであり、特に好ましくは85μm~150μmである。
本発明の積層体の別の一つの実施形態は、樹脂フィルム(1)と粘着剤層(1)と樹脂フィルム(2)と粘着剤層(2)と樹脂フィルム(3)がこの順に直接に積層されている、5層の積層体である。具体的には、図2に示すように、本発明の積層体100は、樹脂フィルム(1)10、粘着剤層(1)20、樹脂フィルム(2)30、粘着剤層(2)40、樹脂フィルム(3)50がこの順に直接に積層されてなる。
図2に示す本発明の積層体の別の一つの実施形態において、樹脂フィルム(1)はセパレータとなり得る。
本発明の実施形態による積層体が、図2に示すように、樹脂フィルム(1)と粘着剤層(1)と樹脂フィルム(2)と粘着剤層(2)と樹脂フィルム(3)がこの順に直接に積層されている、5層の積層体である場合、その総厚みは、好ましくは75μm~400μmであり、より好ましくは100μm~350μmであり、さらに好ましくは120μm~300μmであり、特に好ましくは140μm~240μmである。
他の層としては、本発明の効果をより発現させ得る点からは、例えば、透過率制御層などが挙げられる。透過率制御層としては、透過率を制御できる層であれば、任意の適切な層を採用し得る。このような透過率制御層としては、例えば、黒色テープの層、黒色の印刷層などが挙げられる。
透過率制御層は、例えば、樹脂フィルム(1)の粘着剤層(1)と反対側の面、樹脂フィルム(1)の粘着剤層(1)側の面、粘着剤層(1)の樹脂フィルム(1)側の面、粘着剤層(1)の樹脂フィルム(2)側の面、樹脂フィルム(2)の粘着剤層(1)側の面、樹脂フィルム(2)の粘着剤層(2)側の面、粘着剤層(2)の樹脂フィルム(2)側の面、粘着剤層(2)の樹脂フィルム(3)側の面、樹脂フィルム(3)の粘着剤層(2)側の面、樹脂フィルム(3)の粘着剤層(2)と反対側の面などが挙げられる。
本発明の実施形態による積層体は、その全光線透過率が、20%~83%であり、好ましくは30%~83%であり、さらに好ましくは50%~83%であり、特に好ましくは60%~83%である。本発明の実施形態による積層体の全光線透過率を上記範囲内に調整すれば、好ましくは、画像表示パネルを備えたモバイル電子機器に好適に用い得る積層体であって、視認側からの優れた反射防止性と背面側からの優れた検査性を両立して発現できる積層体となり得る。本発明の実施形態による積層体の全光線透過率が上記範囲を外れて低すぎると、背面側からの検査性が低下するおそれがある。本発明の実施形態による積層体の全光線透過率が上記範囲を外れて高すぎると、視認側からの反射防止性が低下するおそれがある。
≪1-1.樹脂フィルム(1)≫
樹脂フィルム(1)の厚みとしては、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは20μm~100μmであり、より好ましくは20μm~80μmであり、さらに好ましくは20μm~70μmであり、特に好ましくは20μm~60μmであり、最も好ましくは25μm~50μmである。
樹脂フィルム(1)は、樹脂基材フィルム(1a)を含む。
樹脂基材フィルム(1a)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂から構成されるプラスチックフィルム;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)等のα-オレフィンをモノマー成分とするオレフィン系樹脂から構成されるプラスチックフィルム;ポリ塩化ビニル(PVC)から構成されるプラスチックフィルム;酢酸ビニル系樹脂から構成されるプラスチックフィルム;ポリカーボネート(PC)から構成されるプラスチックフィルム;ポリフェニレンスルフィド(PPS)から構成されるプラスチックフィルム;ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)等のアミド系樹脂から構成されるプラスチックフィルム;ポリイミド系樹脂から構成されるプラスチックフィルム;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)から構成されるプラスチックフィルム;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂から構成されるプラスチックフィルム;ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン-フッ化ビニリデン共重合体などのフッ素系樹脂などから構成されるプラスチックフィルム;などが挙げられる。
樹脂基材フィルム(1a)は、1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。樹脂基材フィルム(1a)は、延伸されたものであってもよい。
樹脂基材フィルム(1a)は、表面処理が施されていてもよい。表面処理としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理、下塗り剤によるコーティング処理などが挙げられる。
樹脂基材フィルム(1a)には、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な添加剤が含まれていてもよい。このような添加剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。しかしながら、本発明の効果をより発現し得る点から、樹脂基材フィルム(1a)中の添加剤の含有割合は、好ましくは5重量%以下であり、より好ましくは3重量%以下であり、さらに好ましくは1重量%以下であり、特に好ましくは0.5重量%以下であり、最も好ましくは実質的に0重量%である。ここで、「実質的に0重量%」とは、本発明の効果を損なわない範囲での微量の不純物の含有量は無視し得ることを意味する。
上記添加剤としては、例えば、着色顔料および着色染料からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。着色顔料としては、好ましくは黒色顔料が挙げられる。着色染料としては、好ましくは黒色染料が挙げられる。
樹脂基材フィルム(1a)が、着色顔料および着色染料からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する場合、その含有割合は、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは0.001重量%~5重量%であり、より好ましくは0.001重量%~3重量%であり、さらに好ましくは0.001重量%~1重量%である。
樹脂フィルム(1)は、粘着剤層(1)からの剥離性を高めるため、離型層(1b)を有していてもよい。樹脂フィルム(1)が離型層(1b)を有する場合、離型層(1b)の側が、粘着剤層(1)に直接に積層されてなる。
離型層(1b)の形成材料は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な形成材料を採用し得る。このような形成材料としては、例えば、シリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、長鎖アルキル系離型剤、脂肪酸アミド系離型剤などが挙げられる。これらのなかでも、シリコーン系離型剤が好ましい。離型層(1b)は、塗布層として形成することができる。
離型層(1b)の厚みとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。このような厚みとしては、好ましくは10nm~1000nmであり、より好ましくは10nm~800nmであり、さらに好ましくは10nm~600nmであり、特に好ましくは10nm~500nmである。
離型層(1b)は、1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。
シリコーン系離型層としては、例えば、付加反応型シリコーン樹脂が挙げられる。付加反応型シリコーン樹脂としては、具体的には、例えば、信越化学工業製のKS-774、KS-775、KS-778、KS-779H、KS-847H、KS-847T;東芝シリコーン製のTPR-6700、TPR-6710、TPR-6721;東レ・ダウ・コーニング製のSD7220、SD7226;などが挙げられる。シリコーン系離型層の塗布量(乾燥後)は、好ましくは0.01g/m~2g/mであり、より好ましくは0.01g/m~1g/mであり、さらに好ましくは0.01g/m~0.5g/mである。
離型層(1b)の形成は、例えば、上記の形成材料を、任意の適切な層上に、リバースグラビアコート、バーコート、ダイコート等、従来公知の塗布方式により塗布した後に、通常、120~200℃程度で熱処理を施すことにより硬化させることにより行うことができる。また、必要に応じて熱処理と紫外線照射等の活性エネルギー線照射とを併用してもよい。
樹脂フィルム(1)は、帯電防止層(1c)を有していてもよい。
帯電防止層(1c)の厚みとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な厚みを採用し得る。このような厚みとしては、好ましくは1nm~500nmであり、より好ましくは5nm~300nmであり、さらに好ましくは7.5nm~200nmであり、特に好ましくは10nm~100nmである。
帯電防止層(1c)は、1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。
帯電防止層(1c)としては、帯電防止効果を奏することができる層であれば、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な帯電防止層を採用し得る。このような帯電防止層としては、好ましくは、導電性ポリマーを含む導電コート液を任意の適切な基材層上にコーティングして形成される帯電防止層である。具体的には、例えば、導電性ポリマーを含む導電コート液を樹脂基材フィルム(1a)上にコーティングして形成される帯電防止層である。具体的なコーティングの方法としては、ロールコート法、バーコート法、グラビアコート法などが挙げられる。
導電性ポリマーとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な導電性ポリマーを採用し得る。このような導電性ポリマーとしては、例えば、π共役系導電性ポリマーにポリアニオンがドープされた導電性ポリマーなどが挙げられる。π共役系導電性ポリマーとしては、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレンなどの鎖状導電性ポリマーが挙げられる。ポリアニオンとしては、ポリスチレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリメタクリルカルボン酸などが挙げられる。導電性ポリマーは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
樹脂フィルム(1)の一つの実施形態は、樹脂基材フィルム(1a)と帯電防止層(1c)と離型層(1b)をこの順に含む。代表的には、この実施形態は、樹脂基材フィルム(1a)と帯電防止層(1c)と離型層(1b)とからなる。
樹脂フィルム(1)の別の一つの実施形態は、帯電防止層(1c)と樹脂基材フィルム(1a)と帯電防止層(1c)と離型層(1b)をこの順に含む。代表的には、この実施形態は、帯電防止層(1c)と樹脂基材フィルム(1a)と帯電防止層(1c)と離型層(1b)とからなる。
≪1-2.粘着剤層(1)≫
粘着剤層(1)は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な粘着剤層を採用し得る。粘着剤層(1)は、1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。
粘着剤層(1)の厚みは、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは5μm~75μmであり、より好ましくは5μm~60μmであり、さらに好ましくは7μm~50μmであり、特に好ましくは7μm~40μmであり、最も好ましくは10μm~30μmである。
粘着剤層(1)は、好ましくは、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤からなる群から選ばれる少なくとも1種から構成される。
粘着剤層(1)は、任意の適切な方法によって形成し得る。このような方法としては、例えば、粘着剤組成物(アクリル系粘着剤組成物、ウレタン系粘着剤組成物、ゴム系粘着剤組成物、シリコーン系粘着剤組成物からなる群から選ばれる少なくとも1種)を任意の適切な基材(例えば、樹脂フィルム(2))上に塗布し、必要に応じて加熱・乾燥を行い、必要に応じて硬化させて、該基材上において粘着剤層を形成する方法が挙げられる。このような塗布の方法としては、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、エアーナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター、ダイレクトコーター、ロールブラッシュコーターなどの方法が挙げられる。
粘着剤層(1)は、導電成分を含んでいてもよい。導電成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
粘着剤層(1)は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な添加剤が含まれていてもよい。このような添加剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
本発明の効果をより発現させ得る点から、粘着剤層(1)は、上記添加剤として、好ましくは、着色顔料および着色染料からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む。着色顔料としては、好ましくは、黒色顔料が挙げられる。着色染料としては、好ましくは、黒色染料が挙げられる。すなわち、粘着剤層(1)は、上記添加剤として、より好ましくは、黒色顔料および黒色染料からなる群から選ばれる少なくとも1種である。
粘着剤層(1)が、着色顔料および着色染料からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む場合、着色顔料および着色染料からなる群から選ばれる少なくとも1種の含有割合は、粘着剤層(1)を形成する粘着剤組成物(アクリル系粘着剤組成物、ウレタン系粘着剤組成物、ゴム系粘着剤組成物、シリコーン系粘着剤組成物からなる群から選ばれる少なくとも1種)に含まれるポリマー成分に対して、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは0.01重量%~5重量%であり、より好ましくは0.01重量%~3重量%であり、さらに好ましくは0.05重量%~2重量%であり、特に好ましくは0.08重量%~1.5重量%であり、最も好ましくは0.1重量%~1重量%である。なお、ここにいう「ポリマー成分」とは、アクリル系粘着剤組成物の場合はアクリル系ポリマー、ウレタン系粘着剤組成物の場合はウレタンプレポリマーおよびポリオールからなる群から選ばれる少なくとも1種、ゴム系粘着剤組成物の場合はゴム系ポリマー、シリコーン系粘着剤組成物の場合はシリコーン系ポリマーである。
<1-2-1.アクリル系粘着剤>
アクリル系粘着剤は、アクリル系粘着剤組成物から形成される。
アクリル系粘着剤組成物は、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは、アクリル系ポリマーと架橋剤を含む。
アクリル系ポリマーは、アクリル系粘着剤の分野においていわゆるベースポリマーと称され得るものである。アクリル系ポリマーは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
アクリル系粘着剤組成物中のアクリル系ポリマーの含有割合は、固形分換算で、好ましくは60重量%~99.9重量%であり、より好ましくは65重量%~99.9重量%であり、さらに好ましくは70重量%~99.9重量%であり、特に好ましくは75重量%~99.9重量%であり、最も好ましくは80重量%~99.9重量%である。
アクリル系ポリマーとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なアクリル系ポリマーを採用し得る。
アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは30万~250万であり、より好ましくは35万~200万であり、さらに好ましくは40万~180万であり、特に好ましくは50万~150万である。
アクリル系ポリマーとしては、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは、(a成分)アルキルエステル部分のアルキル基の炭素数が4~12である(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(b成分)OH基を有する(メタ)アクリル酸エステルおよび(メタ)アクリル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種、を含む組成物(A)から重合によって形成されるアクリル系ポリマーである。(a成分)、(b成分)は、それぞれ、独立に、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
アルキルエステル部分のアルキル基の炭素数が4~12である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a成分)としては、例えば、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s-ブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシルなどが挙げられる。これらの中でも、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルであり、より好ましくは、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシルである。
OH基を有する(メタ)アクリル酸エステルおよび(メタ)アクリル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種(b成分)としては、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチルなどのOH基を有する(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸などが挙げられる。これらの中でも、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸であり、より好ましくは、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸である。
組成物(A)は、(a)成分および(b)成分以外の、共重合性モノマーを含んでいてもよい。共重合性モノマーは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。このような共重合性モノマーとしては、例えば、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、これらの酸無水物(例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物基含有モノマー)などのカルボキシル基含有モノマー(ただし、(メタ)アクリル酸を除く);(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t-ブチルアミノエチルなどのアミノ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのエポキシ基含有モノマー;アクリロニトリルやメタクリロニトリルなどのシアノ基含有モノマー;N-ビニル-2-ピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリン、N-ビニルピペリドン、N-ビニルピペラジン、N-ビニルピロール、N-ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、ビニルピリミジン、ビニルオキサゾールなどの複素環含有ビニル系モノマー;ビニルスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基含有モノマー;2-ヒドロキシエチルアクリロイルフォスフェートなどのリン酸基含有モノマー;シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミドなどのイミド基含有モノマー;2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネート基含有モノマー;シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル;フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル;スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物;エチレン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレンなどのオレフィン類やジエン類;ビニルアルキルエーテルなどのビニルエーテル類;塩化ビニル;などが挙げられる。
共重合性モノマーとしては、多官能性モノマーも採用し得る。多官能性モノマーとは、1分子中に2以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーをいう。エチレン性不飽和基としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なエチレン性不飽和基を採用し得る。このようなエチレン性不飽和基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ビニルエーテル基(ビニルオキシ基)、アリルエーテル基(アリルオキシ基)などのラジカル重合性官能基が挙げられる。多官能性モノマーとしては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレートなどが挙げられる。このような多官能性モノマーは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
共重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルも採用し得る。(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2-メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2-エトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシトリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸3-メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-エトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-メトキシブチル、(メタ)アクリル酸4-エトキシブチルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
アルキルエステル部分のアルキル基の炭素数が4~12である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a成分)の含有量は、本発明の効果をより発現させ得る点で、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、好ましくは30重量%以上であり、より好ましくは35重量%~99重量%であり、さらに好ましくは40重量%~98重量%であり、特に好ましくは50重量%~95重量%である。
OH基を有する(メタ)アクリル酸エステルおよび(メタ)アクリル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種(b成分)の含有量は、本発明の効果をより発現させ得る点で、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、好ましくは1重量%以上であり、より好ましくは1重量%~30重量%であり、さらに好ましくは2重量%~20重量%であり、特に好ましくは3重量%~10重量%である。
組成物(A)は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な他の成分を含有し得る。このような他の成分としては、例えば、重合開始剤、連鎖移動剤、溶剤などが挙げられる。これらの他の成分の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な含有量を採用し得る。
重合開始剤は、重合反応の種類に応じて、熱重合開始剤や光重合開始剤(光開始剤)などを採用し得る。重合開始剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
熱重合開始剤は、好ましくは、アクリル系ポリマーを溶液重合によって得る際に採用され得る。このような熱重合開始剤としては、例えば、アゾ系重合開始剤、過酸化物系重合開始剤(例えば、ジベンゾイルペルオキシド、tert-ブチルペルマレエートなど)、レドックス系重合開始剤などが挙げられる。これらの熱重合開始剤の中でも、特開2002-69411号公報に開示されたアゾ系開始剤が特に好ましい。このようなアゾ系重合開始剤は、重合開始剤の分解物が加熱発生ガス(アウトガス)の発生原因となる部分としてアクリル系ポリマー中に残留しにくい点で好ましい。アゾ系重合開始剤としては、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNと称する場合がある)、2,2’-アゾビス-2-メチルブチロニトリル(以下、AMBNと称する場合がある)、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4’-アゾビス-4-シアノバレリアン酸などが挙げられる。
光重合開始剤は、好ましくは、アクリル系ポリマーを活性エネルギー線重合によって得る際に採用され得る。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α-ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤等などが挙げられる。
ベンゾインエーテル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、アニソールメチルエーテルなどが挙げられる。アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、2,2-ジエトキシアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4-フェノキシジクロロアセトフェノン、4-(t-ブチル)ジクロロアセトフェノンなどが挙げられる。α-ケトール系光重合開始剤としては、例えば、2-メチル-2-ヒドロキシプロピオフェノン、1-[4-(2-ヒドロキシエチル)フェニル]-2-メチルプロパン-1-オンなどが挙げられる。芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤としては、例えば、2-ナフタレンスルホニルクロライドなどが挙げられる。光活性オキシム系光重合開始剤としては、例えば、1-フェニル-1,1-プロパンジオン-2-(o-エトキシカルボニル)-オキシムなどが挙げられる。ベンゾイン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインなどが挙げられる。ベンジル系光重合開始剤としては、例えば、ベンジルなどが挙げられる。ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3'-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン、ポリビニルベンゾフェノン、α-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどが挙げられる。ケタール系光重合開始剤としては、例えば、ベンジルジメチルケタールなどが挙げられる。チオキサントン系光重合開始剤としては、例えば、チオキサントン、2-クロロチオキサントン、2-メチルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン、ドデシルチオキサントンなどが挙げられる。
アクリル系粘着剤組成物は、架橋剤を含んでいてもよい。架橋剤を用いることにより、アクリル系粘着剤の凝集力を向上でき、本発明の効果をより発現させ得る。架橋剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
架橋剤としては、多官能イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤の他、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン系架橋剤などが挙げられる。これらの中でも、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは、多官能イソシアネート系架橋剤およびエポキシ系架橋剤からなる群から選ばれる少なくとも1種(c成分)である。
多官能イソシアネート系架橋剤としては、例えば、1,2-エチレンジイソシアネート、1,4-ブチレンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネートなどの低級脂肪族ポリイソシアネート類;シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネートなどの脂環族ポリイソシアネート類;2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート類などが挙げられる。多官能イソシアネート系架橋剤としては、例えば、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート付加物(日本ポリウレタン工業株式会社製、商品名「コロネートL」)、トリメチロールプロパン/ヘキサメチレンジイソシアネート付加物(日本ポリウレタン工業株式会社製、商品名「コロネートHL」)、商品名「コロネートHX」(日本ポリウレタン工業株式会社)、トリメチロールプロパン/キシリレンジイソシアネート付加物(三井化学株式会社製、商品名「タケネート110N」)などの市販品も挙げられる。
エポキシ系架橋剤(多官能エポキシ化合物)としては、例えば、N,N,N’,N’-テトラグリシジル-m-キシレンジアミン、ジグリシジルアニリン、1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、o-フタル酸ジグリシジルエステル、トリグリシジル-トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノール-S-ジグリシジルエーテルの他、分子内にエポキシ基を2つ以上有するエポキシ系樹脂などが挙げられる。エポキシ系架橋剤としては、商品名「テトラッドC」(三菱ガス化学株式会社製)などの市販品も挙げられる。
アクリル系粘着剤組成物中の架橋剤の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な含有量を採用し得る。このような含有量としては、例えば、本発明の効果をより発現させ得る点で、アクリル系ポリマーの固形分(100重量部)に対して、好ましくは0.05重量部~20重量部であり、より好ましくは0.1重量部~18重量部であり、さらに好ましくは0.5重量部~15重量部であり、特に好ましくは0.5重量部~10重量部である。
アクリル系粘着剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な他の成分を含有し得る。このような他の成分としては、例えば、アクリル系ポリマー以外のポリマー成分、架橋促進剤、架橋触媒、シランカップリング剤、粘着付与樹脂(ロジン誘導体、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、油溶性フェノールなど)、老化防止剤、無機充填剤、有機充填剤、金属粉、着色剤(顔料や染料など)、箔状物、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、連鎖移動剤、可塑剤、軟化剤、界面活性剤、帯電防止剤、導電剤、安定剤、表面潤滑剤、レベリング剤、腐食防止剤、耐熱安定剤、重合禁止剤、滑剤、溶剤、触媒などが挙げられる。
<1-2-2.ウレタン系粘着剤>
ウレタン系粘着剤としては、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、特開2017-039859号公報などに記載の公知のウレタン系粘着剤など、任意の適切なウレタン系粘着剤を採用し得る。このようなウレタン系粘着剤としては、例えば、ウレタン系粘着剤組成物から形成されるウレタン系粘着剤であって、該ウレタン系粘着剤組成物が、ウレタンプレポリマーおよびポリオールからなる群から選ばれる少なくとも1種と架橋剤とを含むものである。ウレタン系粘着剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。ウレタン系粘着剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な成分を含有し得る。
<1-2-3.ゴム系粘着剤>
ゴム系粘着剤は、代表的には、ゴム系粘着剤組成物から形成される。ゴム系粘着剤組成物は、代表的には、ゴム系ポリマーを含む。ゴム系粘着剤としては、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、特開2015-074771号公報などに記載の公知のゴム系粘着剤など、任意の適切なゴム系粘着剤を採用し得る。これらは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。ゴム系粘着剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な成分を含有し得る。
<1-2-4.シリコーン系粘着剤>
シリコーン系粘着剤は、代表的には、シリコーン系粘着剤組成物から形成される。シリコーン系粘着剤組成物は、代表的には、シリコーン系ポリマーを含む。シリコーン系粘着剤としては、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、特開2014-047280号公報などに記載の公知のシリコーン系粘着剤など、任意の適切なシリコーン系粘着剤を採用し得る。これらは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。シリコーン系粘着剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な成分を含有し得る。
<1-2-5.導電成分>
粘着剤層(1)は導電成分を含んでいてもよい。代表的には、粘着剤層(1)の材料となる粘着剤組成物(アクリル系粘着剤組成物、ウレタン系粘着剤組成物、ゴム系粘着剤組成物、シリコーン系粘着剤組成物からなる群から選ばれる少なくとも1種)は、導電成分を含んでいてもよい。
導電成分としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な導電成分を採用し得る。このような導電成分としては、好ましくは、イオン性液体、イオン伝導ポリマー、イオン伝導フィラー、電気伝導ポリマーから選ばれる少なくとも1種の化合物である。
粘着剤組成物が導電成分を含んでいる場合において、ベースポリマー(例えば、アクリル系ポリマー、ポリオール、ウレタンプレポリマー、ゴム系ポリマー、シリコーン系ポリマー)と導電成分との割合としては、導電成分が、ベースポリマー100重量部に対して、好ましくは0.01重量部~10重量部であり、より好ましくは0.05重量部~9.0重量部であり、さらに好ましくは0.075重量部~8.0重量部であり、特に好ましくは0.1重量部~7.0重量部である。
イオン性液体としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なイオン性液体を採用し得る。ここで、イオン性液体とは、25℃で液状を呈する溶融塩(イオン性化合物)を意味する。イオン性液体は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
このようなイオン性液体としては、好ましくは、フルオロ有機アニオンとオニウムカチオンから構成されるイオン性液体である。
イオン性液体を構成し得るオニウムカチオンとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なオニウムカチオンを採用し得る。このようなオニウムカチオンとしては、好ましくは、窒素含有オニウムカチオン、硫黄含有オニウムカチオン、リン含有オニウムカチオンから選ばれる少なくとも1種である。
イオン性液体を構成し得るオニウムカチオンとしては、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは、一般式(1)~(5)で表される構造を有するカチオンから選ばれる少なくとも1種である。
Figure 2022029549000002
一般式(1)において、Raは、炭素数4から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよく、RbおよびRcは、同一または異なって、水素または炭素数1から16の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ただし、窒素原子が2重結合を含む場合、Rcはない。
一般式(2)において、Rdは、炭素数2から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよく、Re、Rf、およびRgは、同一または異なって、水素または炭素数1から16の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。
一般式(3)において、Rhは、炭素数2から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよく、Ri、Rj、およびRkは、同一または異なって、水素または炭素数1から16の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。
一般式(4)において、Zは、窒素原子、硫黄原子、またはリン原子を表し、R、Rm、Rn、およびRoは、同一または異なって、炭素数1から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ただしZが硫黄原子の場合、Roはない。
一般式(5)において、Xは、Li原子、Na原子、またはK原子を表す。
一般式(1)で表されるカチオンとしては、例えば、ピリジニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン、ピロリン骨格を有するカチオン、ピロール骨格を有するカチオンなどが挙げられる。
一般式(1)で表されるカチオンの具体例としては、例えば、1-エチルピリジニウムカチオン、1-ブチルピリジニウムカチオン、1-へキシルピリジニウムカチオン、1-エチル-3-メチルピリジニウムカチオン、1-ブチル-3-メチルピリジニウムカチオン、1-へキシル-3-メチルピリジニウムカチオン、1-ブチル-4-メチルピリジニウムカチオン、1-オクチル-4-メチルピリジニウムカチオン等のピリジニウムカチオン;1-エチル-1-メチルピロリジニウムカチオン、1-メチル-1-プロピルピロリジニウムカチオン、1-メチル-1-ブチルピロリジニウムカチオン、1-メチル-1-ペンチルピロリジニウムカチオン、1-メチル-1-へキシルピロリジニウムカチオン、1-メチル-1-ヘプチルピロリジニウムカチオン、1-エチル-1-プロピルピロリジニウムカチオン、1-エチル-1-ブチルピロリジニウムカチオン、1-エチル-1-ペンチルピロリジニウムカチオン、1-エチル-1-へキシルピロリジニウムカチオン、1-エチル-1-へプチルピロリジニウムカチオン等のピロリジニウムカチオン;1-メチル-1-エチルピペリジニウムカチオン、1-メチル-1-プロピルピペリジニウムカチオン、1-メチル-1-ブチルピペリジニウムカチオン、1-メチル-1-ペンチルピペリジニウムカチオン、1-メチル-1-ヘキシルピペリジニウムカチオン、1-メチル-1-へプチルピペリジニウムカチオン、1-エチル-1-プロピルピペリジニウムカチオン、1-エチル-1-ブチルピペリジニウムカチオン、1-エチル-1-ペンチルピペリジニウムカチオン、1-エチル-1-ヘキシルピペリジニウムカチオン、1-エチル-1-へプチルピペリジニウムカチオン、1-プロピル-1-ブチルピペリジニウムカチオン等のピペリジニウムカチオン;などが挙げられ、より好ましくは、1-へキシルピリジニウムカチオン、1-エチル-3-メチルピリジニウムカチオン、1-ブチル-3-メチルピリジニウムカチオン、1-オクチル-4-メチルピリジニウムカチオン、1-メチル-1-プロピルピロリジニウムカチオン、1-メチル-1-プロピルピペリジニウムカチオンである。
一般式(2)で表されるカチオンとしては、例えば、イミダゾリウムカチオン、テトラヒドロピリミジニウムカチオン、ジヒドロピリミジニウムカチオンなどが挙げられる。
一般式(2)で表されるカチオンの具体例としては、例えば、1,3-ジメチルイミダゾリウムカチオン、1,3-ジエチルイミダゾリウムカチオン、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムカチオン、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムカチオン、1-へキシル-3-メチルイミダゾリウムカチオン、1-オクチル-3-メチルイミダゾリウムカチオン、1-デシル-3-メチルイミダゾリウムカチオン、1-ドデシル-3-メチルイミダゾリウムカチオン、1-テトラデシル-3-メチルイミダゾリウムカチオン等のイミダゾリウムカチオンであり、より好ましくは、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムカチオン、1-へキシル-3-メチルイミダゾリウムカチオンである。
一般式(3)で表されるカチオンとしては、例えば、ピラゾリウムカチオン、ピラゾリニウムカチオンなどが挙げられる。
一般式(3)で表されるカチオンの具体例としては、例えば、1-メチルピラゾリウムカチオン、3-メチルピラゾリウムカチオン、1-エチル-2-メチルピラゾリニウムカチオン、1-エチル-2,3,5-トリメチルピラゾリウムカチオン、1-プロピル-2,3,5-トリメチルピラゾリウムカチオン、1-ブチル-2,3,5-トリメチルピラゾリウムカチオン等のピラゾリウムカチオン;1-エチル-2,3,5-トリメチルピラゾリニウムカチオン、1-プロピル-2,3,5-トリメチルピラゾリニウムカチオン、1-ブチル-2,3,5-トリメチルピラゾリニウムカチオン等のピラゾリニウムカチオン;などが挙げられる。
一般式(4)で表されるカチオンとしては、例えば、テトラアルキルアンモニウムカチオン、トリアルキルスルホニウムカチオン、テトラアルキルホスホニウムカチオンや、上記アルキル基の一部がアルケニル基やアルコキシル基、さらにはエポキシ基に置換されたものなどが挙げられる。
一般式(4)で表されるカチオンの具体例としては、例えば、トリエチルメチルアンモニウムカチオン、トリブチルエチルアンモニウムカチオン、トリメチルデシルアンモニウムカチオン、ジエチルメチルスルホニウムカチオン、ジブチルエチルスルホニウムカチオン、ジメチルデシルスルホニウムカチオン、トリエチルメチルホスホニウムカチオン、トリブチルエチルホスホニウムカチオン、トリメチルデシルホスホニウムカチオンなどの非対称のテトラアルキルアンモニウムカチオン、トリアルキルスルホニウムカチオン、テトラアルキルホスホニウムカチオンや、N,N-ジエチル-N-メチル-N-(2-メトキシエチル)アンモニウムカチオン、グリシジルトリメチルアンモニウムカチオン、ジアリルジメチルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチル-N-エチル-N-プロピルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチル-N-エチル-N-ブチルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチル-N-エチル-N-ペンチルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチル-N-エチル-N-ヘキシルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチル-N-エチル-N-ヘプチルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチル-N-エチル-N-ノニルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチル-N,N-ジプロピルアンモニウムカチオン、N,N-ジエチル-N-プロピル-N-ブチルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチル-N-プロピル-N-ペンチルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチル-N-プロピル-N-ヘキシルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチル-N-プロピル-N-ヘプチルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチル-N-ブチル-N-ヘキシルアンモニウムカチオン、N,N-ジエチル-N-ブチル-N-ヘプチルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチル-N-ペンチル-N-ヘキシルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチル-N,N-ジヘキシルアンモニウムカチオン、トリメチルヘプチルアンモニウムカチオン、N,N-ジエチル-N-メチル-N-プロピルアンモニウムカチオン、N,N-ジエチル-N-メチル-N-ペンチルアンモニウムカチオン、N,N-ジエチル-N-メチル-N-ヘプチルアンモニウムカチオン、N,N-ジエチル-N-プロピル-N-ペンチルアンモニウムカチオン、トリエチルプロピルアンモニウムカチオン、トリエチルペンチルアンモニウムカチオン、トリエチルヘプチルアンモニウムカチオン、N,N-ジプロピル-N-メチル-N-エチルアンモニウムカチオン、N,N-ジプロピル-N-メチル-N-ペンチルアンモニウムカチオン、N,N-ジプロピル-N-ブチル-N-ヘキシルアンモニウムカチオン、N,N-ジプロピル-N,N-ジヘキシルアンモニウムカチオン、N,N-ジブチル-N-メチル-N-ペンチルアンモニウムカチオン、N,N-ジブチル-N-メチル-N-ヘキシルアンモニウムカチオン、トリオクチルメチルアンモニウムカチオン、N-メチル-N-エチル-N-プロピル-N-ペンチルアンモニウムカチオンなどが挙げられ、より好ましくは、トリメチルプロピルアンモニウムカチオンである。
イオン性液体を構成し得るフルオロ有機アニオンとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なフルオロ有機アニオンを採用し得る。このようなフルオロ有機アニオンは、完全にフッ素化(パーフルオロ化)されていてもよいし、部分的にフッ素化されていてもよい。
このようなフルオロ有機アニオンとしては、例えば、パーフルオロアルキルスルホネート、ビス(フルオロスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロアルカンスルホニル)イミドであり、より具体的には、例えば、トリフルオロメタンスルホネート、ペンタフルオロエタンスルホネート、ヘプタフルオロプロパンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ビス(フルオロスルホニル)イミド、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドである。
イオン性液体の具体例としては、上記カチオン成分と上記アニオン成分の組み合わせから適宜選択して用いられ得る。このようなイオン性液体の具体例としては、例えば、1-ヘキシルピリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド、1-エチル-3-メチルピリジニウムトリフルオロメタンスルホネート、1-エチル-3-メチルピリジニウムペンタフルオロエタンスルホネート、1-エチル-3-メチルピリジニウムヘプタフルオロプロパンスルホネート、1-エチル-3-メチルピリジニウムノナフルオロブタンスルホネート、1-ブチル-3-メチルピリジニウムトリフルオロメタンスルホネート、1-ブチル-3-メチルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-オクチル-4-メチルピリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド、1-メチル-1-プロピルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-メチル-1-プロピルピロリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド、1-メチル-1-プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-メチル-1-プロピルピペリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホネート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムヘプタフルオロプロパンスルホネート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミド、1-ヘキシル-3-メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミド、トリメチルプロピルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミドである。
イオン性液体は、市販のものを使用してもよいが、下記のようにして合成することも可能である。イオン性液体の合成方法としては、目的とするイオン性液体が得られれば特に限定されないが、一般的には、文献「イオン性液体-開発の最前線と未来-」((株)シーエムシー出版発行)に記載されているような、ハロゲン化物法、水酸化物法、酸エステル法、錯形成法、および中和法などが用いられる。
下記にハロゲン化物法、水酸化物法、酸エステル法、錯形成法、および中和法について、窒素含有オニウム塩を例にその合成方法について示すが、その他の硫黄含有オニウム塩、リン含有オニウム塩など、その他のイオン性液体についても同様の手法により得ることができる。
ハロゲン化物法は、反応式(1)~(3)に示すような反応によって行われる方法である。まず3級アミンとハロゲン化アルキルと反応させてハロゲン化物を得る(反応式(1)、ハロゲンとしては塩素、臭素、ヨウ素が用いられる)。
得られたハロゲン化物を目的とするイオン性液体のアニオン構造(A)を有する酸(HA)あるいは塩(MA、Mはアンモニウム、リチウム、ナトリウム、カリウムなど目的とするアニオンと塩を形成するカチオン)と反応させて目的とするイオン性液体(RNA)が得られる。
Figure 2022029549000003
水酸化物法は、反応式(4)~(8)に示すような反応によって行われる方法である。まずハロゲン化物(RNX)をイオン交換膜法電解(反応式(4))、OH型イオン交換樹脂法(反応式(5))または酸化銀(AgO)との反応(反応式(6))で水酸化物(RNOH)を得る(ハロゲンとしては塩素、臭素、ヨウ素が用いられる)。
得られた水酸化物について上記ハロゲン化法と同様に反応式(7)~(8)の反応を用いることにより、目的とするイオン性液体(RNA)が得られる。
Figure 2022029549000004
酸エステル法は、反応式(9)~(11)に示すような反応によって行われる方法である。まず3級アミン(RN)を酸エステルと反応させて酸エステル物を得る(反応式(9)、酸エステルとしては、硫酸、亜硫酸、リン酸、亜リン酸、炭酸などの無機酸のエステルやメタンスルホン酸、メチルホスホン酸、ギ酸などの有機酸のエステルなどが用いられる)。
得られた酸エステル物について上記ハロゲン化法と同様に反応式(10)~(11)の反応を用いることにより、目的とするイオン性液体(RNA)が得られる。また、酸エステルとしてメチルトリフルオロメタンスルホネート、メチルトリフルオロアセテートなどを用いることにより、直接イオン性液体を得ることもできる。
Figure 2022029549000005
中和法は、反応式(12)に示すような反応によって行われる方法である。3級アミンとCFCOOH,CFSOH,(CFSONH、(CFSOCH、(CSONHなどの有機酸とを反応させることにより得ることができる。
Figure 2022029549000006
上記の反応式(1)~(12)に記載のRは、水素または炭素数1から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。
イオン伝導ポリマーとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なイオン伝導ポリマーを採用し得る。このようなイオン伝導ポリマーとしては、例えば、4級アンモニウム塩基)を有するモノマーを重合もしくは共重合して得られたイオン導電性重合体;ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリエチレンイミン、アリルアミン系重合体等の導電性ポリマー;などが挙げられる。イオン伝導ポリマーは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
イオン伝導フィラーとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なイオン伝導フィラーを採用し得る。このようなイオン伝導フィラーとしては、例えば、酸化錫、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化チタン、酸化亜鉛、インジウム、錫、アンチモン、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、チタン、鉄、コバルト、ヨウ化銅、ITO(酸化インジウム/酸化錫)、ATO(酸化アンチモン/酸化錫)などが挙げられる。イオン伝導フィラーは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
電気伝導ポリマーとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な電気伝導ポリマーを採用し得る。このような電気伝導ポリマーとしては、例えば、(3,4-エチレンジオキシチオフェン)-ポリ(スチレンスルホン酸)などが挙げられる。
<1-2-6.他の成分>
粘着剤層(1)の材料となる粘着剤組成物(アクリル系粘着剤組成物、ウレタン系粘着剤組成物、ゴム系粘着剤組成物、シリコーン系粘着剤組成物からなる群から選ばれる少なくとも1種)は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な他の成分を含有し得る。このような他の成分としては、例えば、他のポリマー成分、架橋促進剤、架橋触媒、シランカップリング剤、粘着付与樹脂(ロジン誘導体、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、油溶性フェノールなど)、老化防止剤、無機充填剤、有機充填剤、金属粉、着色剤(顔料や染料など)、箔状物、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、連鎖移動剤、可塑剤、軟化剤、界面活性剤、帯電防止剤、導電剤、安定剤、表面潤滑剤、レベリング剤、腐食防止剤、耐熱安定剤、重合禁止剤、滑剤、溶剤、触媒などが挙げられる。
≪1-3.樹脂フィルム(2)≫
樹脂フィルム(2)の厚みとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。このような厚みとしては、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは20μm~125μmであり、より好ましくは25μm~100μmであり、さらに好ましくは38μm~100μmであり、特に好ましくは40μm~80μmであり、最も好ましくは50μm~75μmである。
樹脂フィルム(2)は、樹脂基材フィルム(2a)を含む。
樹脂基材フィルム(2a)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂から構成されるプラスチックフィルム;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)等のα-オレフィンをモノマー成分とするオレフィン系樹脂から構成されるプラスチックフィルム;ポリ塩化ビニル(PVC)から構成されるプラスチックフィルム;酢酸ビニル系樹脂から構成されるプラスチックフィルム;ポリカーボネート(PC)から構成されるプラスチックフィルム;ポリフェニレンスルフィド(PPS)から構成されるプラスチックフィルム;ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)等のアミド系樹脂から構成されるプラスチックフィルム;ポリイミド系樹脂から構成されるプラスチックフィルム;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)から構成されるプラスチックフィルム;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂から構成されるプラスチックフィルム;ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン-フッ化ビニリデン共重合体などのフッ素系樹脂などから構成されるプラスチックフィルム;などが挙げられる。
樹脂基材フィルム(2a)は、1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。樹脂基材フィルム(2a)は、延伸されたものであってもよい。
樹脂基材フィルム(2a)は、表面処理が施されていてもよい。表面処理としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理、下塗り剤によるコーティング処理などが挙げられる。
樹脂基材フィルム(2a)には、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な添加剤が含まれていてもよい。しかしながら、本発明の効果をより発現し得る点から、樹脂基材フィルム(2a)中の添加剤の含有割合は、好ましくは5重量%以下であり、より好ましくは3重量%以下であり、さらに好ましくは1重量%以下であり、特に好ましくは0.5重量%以下であり、最も好ましくは実質的に0重量%である。ここで、「実質的に0重量%」とは、本発明の効果を損なわない範囲での微量の不純物の含有量は無視し得ることを意味する。
上記添加剤としては、例えば、着色顔料および着色染料からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。着色顔料としては、好ましくは黒色顔料が挙げられる。着色染料としては、好ましくは黒色染料が挙げられる。
樹脂基材フィルム(2a)が、着色顔料および着色染料からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する場合、その含有割合は、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは0.001重量%~5重量%であり、より好ましくは0.001重量%~3重量%であり、さらに好ましくは0.001重量%~1重量%である。
樹脂フィルム(2)は、導電層(2b)を有していてもよい。導電層(2b)は、粘着剤層(1)と樹脂基材フィルム(2a)の間に配置され得る。
導電層(2b)は、1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。
導電層(2b)は、任意の適切な基材上に形成することによって設けることができる。このような基材としては、好ましくは、樹脂基材フィルム(2a)である。
導電層(2b)は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、スプレー熱分解法、化学メッキ法、電気メッキ法、あるいはこれらの組合せ法などの任意の適切な薄膜形成法により、任意の適切な基材(好ましくは、樹脂基材フィルム(2a))上に導電膜を形成する。これらの薄膜形成法の中でも、導電膜の形成速度や大面積膜の形成性、生産性などの点から、真空蒸着法やスパッタリング法が好ましい。
導電膜を形成するための材料としては、例えば、金、銀、白金、パラジウム、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、チタン、鉄、コバルト、錫、これらの合金等からなる金属系材料;酸化インジウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化カドミウム、これらの混合物等からなる金属酸化物系材料;ヨウ化銅等からなる他の金属化合物;などが用いられる。
導電層(2b)の厚みとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。このような厚みとしては、例えば、金属系材料から形成される場合、好ましくは30Å~600Åであり、金属酸化物系材料から形成される場合、好ましくは80Å~5000Åである。
導電層(2b)の表面抵抗値は、好ましくは1.0×1010Ω/□以下であり、より好ましくは1.0×10Ω/□以下であり、さらに好ましくは1.0×10Ω/□以下であり、特に好ましくは1.0×10Ω/□以下である。
導電膜を任意の適切な基材(好ましくは、樹脂基材フィルム(2a))上に形成する際には、該基材(好ましくは、樹脂基材フィルム(2a))の表面に、コロナ放電処理、紫外線照射処理、プラズマ処理、スパッタエッチング処理、アンダーコート処理等の、任意の適切な前処理を施して、導電膜と該基材(好ましくは、樹脂基材フィルム(2a))の密着性を高めることもできる。
樹脂フィルム(2)は、帯電防止層(2c)を有していてもよい。帯電防止層(2c)は、粘着剤層(1)と樹脂基材フィルム(2a)の間、および/または、樹脂基材フィルム(2a)と粘着剤層(2)の間に配置され得る。
帯電防止層(2c)は、1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。
帯電防止層(2c)の厚みとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。このような厚みとしては、好ましくは1nm~1000nmであり、より好ましくは5nm~900nmであり、さらに好ましくは7.5nm~800nmであり、特に好ましくは10nm~700nmである。
帯電防止層(2c)の表面抵抗値は、好ましくは1.0×1010Ω/□以下であり、より好ましくは8.0×10Ω/□以下であり、さらに好ましくは5.0×10Ω/□以下であり、特に好ましくは1.0×10Ω/□以下である。
帯電防止層(2c)としては、帯電防止効果を奏することができる層であれば、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な帯電防止層を採用し得る。このような帯電防止層としては、好ましくは、導電性ポリマーを含む導電コート液を任意の適切な基材層上にコーティングして形成される帯電防止層である。具体的には、例えば、導電性ポリマーを含む導電コート液を樹脂基材フィルム(2a)上にコーティングして形成される帯電防止層である。コーティング後は、必要に応じて乾燥させ、必要に応じて硬化処理(熱処理、紫外線処理など)を行う。具体的なコーティングの方法としては、ロールコート法、バーコート法、グラビアコート法などが挙げられる。
導電性ポリマーを含む導電コート液としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な導電コート液を採用し得る。このような導電コート液は、好ましくは、導電性ポリマーとバインダと架橋剤と溶剤を含む。この溶剤は、帯電防止層(2c)を形成する過程で加熱等によって揮発や蒸発等により実質的になくなるので、帯電防止層(2c)は、好ましくは、導電性ポリマーとバインダと架橋剤を含む。
溶剤としては、例えば、有機溶剤、水、またはこれらの混合溶媒が挙げられる。有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル等のエステル類;メチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン等のケトン類;テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等の環状エーテル類;n-ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族または脂環族炭化水素類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール等の脂肪族または脂環族アルコール類;アルキレングリコールモノアルキルエーテル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル)、ジアルキレングリコールモノアルキルエーテル等のグリコールエーテル類;などが挙げられる。溶剤として、好ましくは、水または水を主成分とする混合溶媒(例えば、水とエタノールとの混合溶媒)である。
帯電防止層(2c)中の導電性ポリマーの含有割合は、好ましくは3重量%~80重量%であり、より好ましくは5重量%~60重量%である。
導電性ポリマーとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な導電性ポリマーを採用し得る。このような導電性ポリマーとしては、例えば、π共役系導電性ポリマーにポリアニオンがドープされた導電性ポリマーなどが挙げられる。π共役系導電性ポリマーとしては、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレンなどの鎖状導電性ポリマーが挙げられる。ポリアニオンとしては、ポリスチレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリメタクリルカルボン酸などが挙げられる。
導電性ポリマーは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
帯電防止層(2c)中のバインダの含有割合は、好ましくは50重量%~95重量%であり、より好ましくは60重量%~90重量%である。
導電コート液に含まれ得るバインダとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なバインダを採用し得る。バインダは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。このようなバインダとしては、好ましくは、樹脂であり、より好ましくは、ポリエステル樹脂である。バインダに占めるポリエステル樹脂の割合は、好ましくは90重量%~100重量%であり、より好ましくは98重量%~100重量%である。
ポリエステル樹脂は、ポリエステルを主成分(好ましくは50重量%を超え、より好ましくは75重量%以上であり、さらに好ましくは90重量%以上であり、特に好ましくは実質的に100重量%を占める成分)として含むことが好ましい。
ポリエステルとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なポリエステルを採用し得る。このようなポリエステルとしては、好ましくは、1分子中に2個以上のカルボキシル基を有する多価カルボン酸(例えば、ジカルボン酸化合物)およびその誘導体(例えば、多価カルボン酸の無水物、エステル化物、ハロゲン化物等)から選択される1種または2種以上の化合物(多価カルボン酸成分)と、1分子中に2個以上の水酸基を有する多価アルコール(例えば、ジオール)から選択される1種または2種以上の化合物(多価アルコール成分)とが縮合した構造を有することが好ましい。
多価カルボン酸成分としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な多価カルボン酸を採用し得る。このような多価カルボン酸成分としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、ジフルオロマロン酸、アルキルマロン酸、コハク酸、テトラフルオロコハク酸、アルキルコハク酸、(±)-リンゴ酸、meso-酒石酸、イタコン酸、マレイン酸、メチルマレイン酸、フマル酸、メチルフマル酸、アセチレンジカルボン酸、グルタル酸、ヘキサフルオログルタル酸、メチルグルタル酸、グルタコン酸、アジピン酸、ジチオアジピン酸、メチルアジピン酸、ジメチルアジピン酸、テトラメチルアジピン酸、メチレンアジピン酸、ムコン酸、ガラクタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、パーフルオロスベリン酸、3,3,6,6-テトラメチルスベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、パーフルオロセバシン酸、ブラシル酸、ドデシルジカルボン酸、トリデシルジカルボン酸、テトラデシルジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸類;シクロアルキルジカルボン酸(例えば、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸)、1,4-(2-ノルボルネン)ジカルボン酸、5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸(ハイミック酸)、アダマンタンジカルボン酸、スピロヘプタンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸類;フタル酸、イソフタル酸、ジチオイソフタル酸、メチルイソフタル酸、ジメチルイソフタル酸、クロロイソフタル酸、ジクロロイソフタル酸、テレフタル酸、メチルテレフタル酸、ジメチルテレフタル酸、クロロテレフタル酸、ブロモテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、オキソフルオレンジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、ビフェニレンジカルボン酸、ジメチルビフェニレンジカルボン酸、4,4”-p-テレフェニレンジカルボン酸、4,4”-p-クワレルフェニルジカルボン酸、ビベンジルジカルボン酸、アゾベンゼンジカルボン酸、ホモフタル酸、フェニレン二酢酸、フェニレンジプロピオン酸、ナフタレンジカルボン酸、ナフタレンジプロピオン酸、ビフェニル二酢酸、ビフェニルジプロピオン酸、3,3'-[4,4’-(メチレンジ-p-ビフェニレン)ジプロピオン酸、4,4’-ビベンジル二酢酸、3,3’(4,4’-ビベンジル)ジプロピオン酸、オキシジ-p-フェニレン二酢酸などの芳香族ジカルボン酸類;上記のいずれかの多価カルボン酸の酸無水物;上記のいずれかの多価カルボン酸のエステル(例えば、アルキルエステル。モノエステル、ジエステル等);上記のいずれかの多価カルボン酸に対応する酸ハロゲン化物(例えば、ジカルボン酸クロリド);などが挙げられる。
多価カルボン酸成分としては、好ましくは、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸類およびその酸無水物;アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、ハイミック酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸類およびその酸無水物;これらのジカルボン酸類の低級アルキルエステル(例えば、炭素原子数1~3のモノアルコールとのエステル);などが挙げられる。
多価アルコール成分としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な多価アルコールを採用し得る。このような多価アルコール成分としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチルペンタンジオール、ジエチレングリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、キシリレングリコール、水添ビスフェノールA、ビスフェノールA等のジオール類;これらのジオール類のアルキレンオキサイド付加物(例えば、エチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物等);などが挙げられる。
ポリエステル樹脂の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)として、好ましくは5×10~1.5×10であり、より好ましくは1×10~6×10である。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは0℃~120℃であり、より好ましくは10℃~80℃である。
ポリエステル樹脂としては、例えば、市販の東洋紡社製の商品名「バイロナール」などを用いることができる。
導電コート液は、本発明の効果を損なわない範囲で、バインダとして、ポリエステル樹脂以外の樹脂(例えば、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルスチレン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、シリコーン樹脂、ポリシラザン樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、ポリオレフィン樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂)をさらに含有し得る。
導電コート液に含まれ得る架橋剤としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な架橋剤を採用し得る。架橋剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。このような架橋剤としては、好ましくは、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤の他、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン系架橋剤などが挙げられる。なかでも好ましくは、メラミン系架橋剤である。
帯電防止層(2c)中の架橋剤の含有割合は、好ましくは1重量%~30重量%であり、より好ましくは2重量%~20重量%である。
帯電防止層(2c)中には、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な他の成分が含まれていてもよい。
≪1-4.任意の他の層≫
本発明の実施形態による積層体は、樹脂フィルム(1)、粘着剤層(1)、樹脂フィルム(2)以外に、任意の適切な他の層を有していてもよい。このような他の層は、1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。
本発明の実施形態による積層体において、他の層としては、代表的には、図2に示すように、粘着剤層(2)、樹脂フィルム(3)が挙げられる。
<1-4-1.粘着剤層(2)>
粘着剤層(2)は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な粘着剤層を採用し得る。粘着剤層(2)は、1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。
粘着剤層(2)の厚みは、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは0.5μm~150μmであり、より好ましくは1μm~100μmであり、さらに好ましくは2μm~80μmであり、特に好ましくは3μm~50μmであり、最も好ましくは5μm~30μmである。
粘着剤層(2)は、好ましくは、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤からなる群から選ばれる少なくとも1種から構成される。
粘着剤層(2)は、任意の適切な方法によって形成し得る。このような方法としては、例えば、粘着剤組成物(アクリル系粘着剤組成物、ウレタン系粘着剤組成物、ゴム系粘着剤組成物、シリコーン系粘着剤組成物からなる群から選ばれる少なくとも1種)を任意の適切な基材(例えば、樹脂フィルム(3))上に塗布し、必要に応じて加熱・乾燥を行い、必要に応じて硬化させて、該基材上において粘着剤層を形成する方法が挙げられる。このような塗布の方法としては、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、エアーナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター、ダイレクトコーター、ロールブラッシュコーターなどの方法が挙げられる。
粘着剤層(2)は導電成分を含んでいてもよい。導電成分については、<1-2-5.導電成分>の項における説明をそのまま援用し得る。
粘着剤層(2)は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な添加剤が含まれていてもよい。このような添加剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
上記添加剤としては、例えば、着色顔料および着色染料からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。着色顔料としては、好ましくは、黒色顔料が挙げられる。着色染料としては、好ましくは、黒色染料が挙げられる。すなわち、上記添加剤として、好ましくは、黒色顔料および黒色染料からなる群から選ばれる少なくとも1種である。
粘着剤層(2)が、着色顔料および着色染料からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む場合、着色顔料および着色染料からなる群から選ばれる少なくとも1種の含有割合は、粘着剤層(2)を形成する粘着剤組成物(代表的には、アクリル系粘着剤組成物)に含まれるポリマー成分に対して、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは0.01重量%~5重量%であり、より好ましくは0.1重量%~3重量%であり、さらに好ましくは0.5重量%~1重量%である。なお、ここにいう「ポリマー成分」とは、アクリル系粘着剤組成物の場合はアクリル系ポリマー、ウレタン系粘着剤組成物の場合はウレタンプレポリマーおよびポリオールからなる群から選ばれる少なくとも1種、ゴム系粘着剤組成物の場合はゴム系ポリマー、シリコーン系粘着剤組成物の場合はシリコーン系ポリマーである。
アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤については、それぞれ、<1-2-1.アクリル系粘着剤>、<1-2-2.ウレタン系粘着剤>、<1-2-3.ゴム系粘着剤>、<1-2-4.シリコーン系粘着剤>の項における説明をそのまま援用し得る。
粘着剤層(2)の材料となる粘着剤組成物(アクリル系粘着剤組成物、ウレタン系粘着剤組成物、ゴム系粘着剤組成物、シリコーン系粘着剤組成物からなる群から選ばれる少なくとも1種)は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な他の成分を含有し得る。このような他の成分としては、<1-2-6.他の成分>の項における説明をそのまま援用し得る。
<1-4-2.樹脂フィルム(3)>
樹脂フィルム(3)の厚みは、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは4μm~450μmであり、より好ましくは8μm~350μmであり、さらに好ましくは12μm~250μmであり、特に好ましくは16μm~150μmであり、最も好ましくは20μm~100μmである。
樹脂フィルム(3)については、≪1-3.樹脂フィルム(2)≫の項における説明をそのまま援用し得る。
≪≪2.積層体の製造方法≫≫
本発明の実施形態による積層体は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な方法によって製造し得る。
本発明の実施形態による積層体の製造方法の一つの代表例として、本発明の積層体が、樹脂フィルム(1)、粘着剤層(1)、樹脂フィルム(2)をこの順に有して、これらの構成要素からなる積層体である場合について説明する。
本発明の実施形態による積層体が、樹脂フィルム(1)、粘着剤層(1)、樹脂フィルム(2)をこの順に有して、これらの構成要素からなる積層体である場合、その製造方法としては、例えば、粘着剤層(1)を構成する粘着剤を形成する粘着剤組成物(アクリル系粘着剤組成物、ウレタン系粘着剤組成物、ゴム系粘着剤組成物、シリコーン系粘着剤組成物からなる群から選ばれる少なくとも1種)を樹脂フィルム(2)上に塗布し、必要に応じて加熱・乾燥を行い、必要に応じて硬化させて、該樹脂フィルム(2)上に該粘着剤層(1)を形成し、その後、該粘着剤層(1)の該樹脂フィルム(2)とは反対側の面に樹脂フィルム(1)(離型層(1b)を有しているときはその側)を貼り付けて製造し得る。
本発明の実施形態による積層体の製造方法の別の一つの代表例として、本発明の積層体が、樹脂フィルム(1)、粘着剤層(1)、樹脂フィルム(2)、粘着剤層(2)、樹脂フィルム(3)をこの順に有して、これらの構成要素からなる積層体である場合について説明する。
本発明の実施形態による積層体が、樹脂フィルム(1)、粘着剤層(1)、樹脂フィルム(2)、粘着剤層(2)、樹脂フィルム(3)をこの順に有して、これらの構成要素からなる積層体である場合、その製造方法としては、例えば、樹脂フィルム(1)、粘着剤層(1)、樹脂フィルム(2)をこの順に有して、これらの構成要素からなる積層体(A)と、粘着剤層(2)と樹脂フィルム(3)をこの順に有して、これらの構成要素からなる積層体(B)とを、それぞれ製造し、その後、積層体(A)の樹脂フィルム(2)の面と、積層体(B)の粘着剤層(2)の面と、を貼り付ける。
積層体(A)は、例えば、粘着剤層(1)を構成する粘着剤を形成する粘着剤組成物(アクリル系粘着剤組成物、ウレタン系粘着剤組成物、ゴム系粘着剤組成物、シリコーン系粘着剤組成物からなる群から選ばれる少なくとも1種)を樹脂フィルム(2)上に塗布し、必要に応じて加熱・乾燥を行い、必要に応じて硬化させて、該樹脂フィルム(2)上に該粘着剤層(1)を形成し、その後、該粘着剤層(1)の該樹脂フィルム(2)とは反対側の面に樹脂フィルム(1)(離型層(1b)を有しているときはその側)を貼り付けて製造し得る。
積層体(B)は、例えば、粘着剤層(2)を構成する粘着剤を形成する粘着剤組成物(好ましくは、アクリル系粘着剤組成物)を樹脂フィルム(3)上に塗布し、必要に応じて加熱・乾燥を行い、必要に応じて硬化させて、該樹脂フィルム(3)上に該粘着剤層(2)を形成する。
積層体(A)と積層体(B)を貼り付けるまでの間は、粘着剤層(2)の露出面を保護するために、任意の適切なセパレータ(例えば、樹脂フィルム(1)と同様のフィルム)を貼り付けておいてもよい。
≪≪3.画像表示部材の製造方法≫≫
本発明の実施形態による画像表示部材の製造方法は、本発明の積層体を用いる。
本発明の実施形態による画像表示部材の製造方法において用いる本発明の積層体は、樹脂フィルム(1)と粘着剤層(1)が直接に積層されてなる。
本発明の実施形態による画像表示部材の製造方法は、粘着剤層(1)から樹脂フィルム(1)を剥離する工程と、露出した粘着剤層(1)にOLEDパネルを貼り合わせる工程と、を含む。剥離方法や貼り合わせ方法としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な方法を採用し得る。
本発明の実施形態による画像表示部材の製造方法により、OLEDパネルと、本発明の積層体から樹脂フィルム(1)が剥離された積層体Aの粘着剤層(1)側とが積層された、画像表示部材が製造できる。
本発明の実施形態による画像表示部材においては、本発明の積層体を用いているので、製造工程における背面側からの優れた検査性を発現し得る。
≪≪4.モバイル電子機器の製造方法≫≫
本発明の実施形態によるモバイル電子機器の製造方法は、本発明の積層体を用いる。
本発明の実施形態によるモバイル電子機器の製造方法において用いる本発明の積層体は、樹脂フィルム(1)と粘着剤層(1)が直接に積層されてなる。
本発明の実施形態によるモバイル電子機器の製造方法は、粘着剤層(1)から樹脂フィルム(1)を剥離する工程と、露出した粘着剤層(1)にOLEDパネルを貼り合わせる工程と、積層体の、粘着剤層(1)から見て樹脂フィルム(2)側の最外層上に、粘着剤層(2)を設ける工程と、粘着剤層(2)の、該樹脂フィルム(2)の存在する側とは反対側に、筐体を貼り合わせる工程と、を含む。各工程の順序としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な順序を採用し得る。剥離方法や貼り合わせ方法や粘着剤層を設ける方法としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な方法を採用し得る。
粘着剤層(2)としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な粘着剤層を採用し得る。
本発明の実施形態によるモバイル電子機器の製造方法により、OLEDパネルと、本発明の積層体から樹脂フィルム(1)が剥離された積層体Aの粘着剤層(1)側とが積層され、積層体Aの粘着剤層(1)から見て樹脂フィルム(2)側の最外層が粘着剤層(2)を介して筐体に貼り合わせられた、モバイル電子機器が製造できる。
本発明の実施形態によるモバイル電子機器においては、本発明の積層体を用いているので、製造工程における背面側からの優れた検査性と、得られるモバイル電子機器における視認側からの優れた反射防止性とを、両立して発現し得る。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。なお、実施例等における、試験および評価方法は以下のとおりである。なお、「部」と記載されている場合は、特記事項がない限り「重量部」を意味し、「%」と記載されている場合は、特記事項がない限り「重量%」を意味する。
<重量平均分子量の測定>
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により測定した。具体的には、GPC測定装置として、商品名「HLC-8120GPC」(東ソー株式会社製)を用いて、下記の条件にて測定し、標準ポリスチレン換算値により算出した。
(分子量測定条件)
・サンプル濃度:0.2重量%(テトラヒドロフラン溶液)
・サンプル注入量:10μL
・カラム:商品名「TSKguardcolumn SuperHZ-H(1本)+TSKgel SuperHZM-H(2本)」(東ソー株式会社製)
・リファレンスカラム:商品名「TSKgel SuperH-RC(1本)」(東ソー株式会社製)
・溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
・流量:0.6mL/min
・検出器:示差屈折計(RI)
・カラム温度(測定温度):40℃
<全光線透過率の測定>
村上色彩技術研究所のHM-150Nを使用し、JIS-K-7361の条件で全光線透過率を測定した。この際、積層体は、光源側に樹脂フィルム(2)(樹脂フィルム(3)を備える場合は樹脂フィルム(3))が向くように設置した。
<反射防止性確認>
剥離樹脂フィルム-光学用アクリル系粘着剤-剥離樹脂フィルムの3層構成の両面テープ(CS9660TB、全光線透過率>87%、日東電工製)の片面の剥離樹脂フィルムを剥がし、測定対象の積層体(I)の樹脂フィルム(2)(粘着剤層(2)と樹脂フィルム(3)を備える場合は樹脂フィルム(3))の面側に貼り合わせた。その後、残る剥離樹脂フィルムを剥がし、アルミホイル(三菱アルミニウム製)を積層体(I)の平面側の大きさの半分程度にカットし、測定対象の積層体(I)上の光学用アクリル系粘着剤と貼り合わせた。次に、積層体(I)から、樹脂フィルム(1)を剥離した。露出した粘着剤層(1)の面側に、ポリイミド樹脂フィルム(「UPILEX-50S」、厚み50μm、宇部興産製)を貼り合わせ、続いて、ポリイミド樹脂フィルム上に、偏光フィルム(「REGQ1698GDUHC3+H2-BW」、厚み78μm、日東電工製)を貼り合わせた。偏光フィルムの面側が上向き方向になるように試験台に載置し、図3に示すように、偏光板から30cmの距離から垂直方向に反射防止性を確認した。アルミホイルを貼り合わせた部分と貼り合わせていない部分がはっきりと区別できるどうかを基準として判定した。
〇:はっきり区別できない。
×:はっきり区別できる。
<検査性確認>
測定対象の積層体(I)から、樹脂フィルム(1)を剥離した。露出した粘着剤層(1)の面側を、マジック印字されたポリイミド樹脂フィルム(「UPILEX-50S」、厚み50μm、宇部興産製)と偏光フィルム(「REGQ1698GDUHC3+H2-BW」、厚み78μm、日東電工製)の積層体(II)のマジック印字された面側に貼り合わせた。偏光板の面側が下向き方向になるように、デジタルマイクロスコープ(VHX200、キーエンス社製)の試料台にセットした。マイクロスコープレンズの倍率を10倍に設定し、ピントを合わせ、図4に示すように、ポリイミド樹脂フィルムのマジック印字を確認した。マジック印字が見られるかどうかを基準として判定した。
〇:印字が見られる。
×:印字が見られない。
[製造例1]:粘着剤組成物A1の製造
温度計、攪拌機、還流冷却管および窒素ガス導入管を備えた反応容器に、モノマーとして、2-エチルヘキシルアクリレート(2EHA):63重量部、N-ビニルピロリドン(NVP):15重量部、メチルメタクリレート(MMA):9重量部、およびヒドロキシエチルアクリレート(HEA):13重量部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル:0.2重量部、ならびに溶媒として酢酸エチル:233重量部を投入し、窒素ガスを流し、攪拌しながら約1時間窒素置換を行った。その後、60℃に加熱し、7時間反応させて、重量平均分子量(Mw)が120万のアクリル系ポリマー溶液を得た。得られたアクリル系ポリマー溶液に、アクリル系ポリマー:100重量部に対して、タケネートD110N(三井化学)を1重量部添加して、均一に混合し、さらに反応させ、アクリル系ポリマーAの溶液を得た。
得られたアクリル系ポリマーAの溶液に、アクリル系ポリマーA:100重量部に対して、黒色顔料(Alfa Aesar製、カーボンブラック):1重量部を添加し、黒色の粘着剤組成物A1を製造した。
[製造例2]:粘着剤組成物A2の製造
製造例1で得られた得られたアクリル系ポリマーAの溶液に、アクリル系ポリマーA:100重量部に対して、黒色顔料(Alfa Aesar製、カーボンブラック):1.5重量部を添加し、黒色の粘着剤組成物A2を製造した。
[製造例3]:粘着剤組成物A3の製造
製造例1で得られた得られたアクリル系ポリマーAの溶液そのものを、粘着剤組成物A3とした。
[製造例4]:粘着剤組成物A4の製造
製造例1で得られた得られたアクリル系ポリマーAの溶液に、アクリル系ポリマーA:100重量部に対して、黒色顔料(Alfa Aesar製、カーボンブラック):3重量部を添加し、黒色の粘着剤組成物A4を製造した。
[実施例1]
剥離樹脂フィルム-アクリル系粘着剤-剥離樹脂フィルムの3層構成の両面テープ(全光線透過率80%、巴川製紙所製)の片面の剥離樹脂フィルムを剥がし、ポリエステル樹脂からなる基材(「T910J75」、厚み75μm、三菱ケミカル製)の非帯電防止処理面と貼り合わせた。次いで、残る剥離樹脂フィルムを剥がし、シリコーン処理を施したポリエステル樹脂からなる基材(「MRQ50T100J」、厚み50μm、三菱ケミカル製)のシリコーン処理面を貼り合わせた。
以上により、全光線透過率80%の、樹脂フィルム(1-1)(シリコーン処理面付)(厚み50μm)/粘着剤層(1-1)(厚み25μm)/樹脂フィルム(2-1)(厚み75μm)の構成の積層体1を得た。
結果を表1に示した。
[実施例2]
剥離樹脂フィルム-アクリル系粘着剤-剥離樹脂フィルムの3層構成の両面テープ(全光線透過率80%、巴川製紙所製)に代えて、剥離樹脂フィルム-アクリル系粘着剤-剥離樹脂フィルムの3層構成の両面テープ(全光線透過率75%、巴川製紙所製)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、全光線透過率75%の、樹脂フィルム(1-2)(シリコーン処理面付)(厚み50μm)/粘着剤層(1-2)(厚み25μm)/樹脂フィルム(2-2)(厚み75μm)の構成の積層体2を得た。
結果を表1に示した。
[実施例3]
剥離樹脂フィルム-アクリル系粘着剤-剥離樹脂フィルムの3層構成の両面テープ(全光線透過率80%、巴川製紙所製)に代えて、剥離樹脂フィルム-アクリル系粘着剤-剥離樹脂フィルムの3層構成の両面テープ(全光線透過率69%、巴川製紙所製)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、全光線透過率69%の、樹脂フィルム(1-3)(シリコーン処理面付)(厚み50μm)/粘着剤層(1-3)(厚み25μm)/樹脂フィルム(2-3)(厚み75μm)の構成の積層体3を得た。
結果を表1に示した。
[実施例4]
剥離樹脂フィルム-アクリル系粘着剤-剥離樹脂フィルムの3層構成の両面テープ(全光線透過率80%、巴川製紙所製)に代えて、剥離樹脂フィルム-アクリル系粘着剤-剥離樹脂フィルムの3層構成の両面テープ(全光線透過率59%、巴川製紙所製)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、全光線透過率59%の、樹脂フィルム(1-4)(シリコーン処理面付)(厚み50μm)/粘着剤層(1-4)(厚み25μm)/樹脂フィルム(2-4)(厚み75μm)の構成の積層体4を得た。
結果を表1に示した。
[実施例5]
剥離樹脂フィルム-アクリル系粘着剤-剥離樹脂フィルムの3層構成の両面テープ(全光線透過率80%、巴川製紙所製)に代えて、剥離樹脂フィルム-アクリル系粘着剤-剥離樹脂フィルムの3層構成の両面テープ(全光線透過率49%、巴川製紙所製)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、全光線透過率49%の、樹脂フィルム(1-5)(シリコーン処理面付)(厚み50μm)/粘着剤層(1-5)(厚み25μm)/樹脂フィルム(2-5)(厚み75μm)の構成の積層体5を得た。
結果を表1に示した。
[実施例6]
製造例1で得られた粘着剤組成物A1を、ポリエステル樹脂からなる基材(「ルミラーS10」、厚み75μm、東レ製)にファウンテンロールで乾燥後の厚みが25μmとなるよう塗布し、乾燥温度130℃、乾燥時間2分の条件でキュアーして乾燥した。このようにして、基材上に粘着剤層を作製した。次いで、粘着剤層の表面に、一方の面にシリコーン処理を施したポリエステル樹脂(「ルミラーS10」、厚み25μm、東レ製)からなる基材のシリコーン処理面を貼合せて、全光線透過率30%の、樹脂フィルム(1-6)(シリコーン処理面付)(厚み25μm)/粘着剤層(1-6)(厚み25μm)/樹脂フィルム(2-6)(厚み75μm)の構成の積層体6を得た。
結果を表1に示した。
[実施例7]
製造例1で得られた粘着剤組成物A1に代えて、製造例2で得られた粘着剤組成物A2を用いた以外は、実施例6と同様に行い、全光線透過率21%の、樹脂フィルム(1-7)(シリコーン処理面付)(厚み25μm)/粘着剤層(1-7)(厚み25μm)/樹脂フィルム(2-7)(厚み75μm)の構成の積層体7を得た。
結果を表1に示した。
[比較例1]
製造例1で得られた粘着剤組成物A1に代えて、製造例3で得られた粘着剤組成物A3を用いた以外は、実施例6と同様に行い、全光線透過率87%の、樹脂フィルム(1-C1)(シリコーン処理面付)(厚み25μm)/粘着剤層(1-C1)(厚み25μm)/樹脂フィルム(2-C1)(厚み75μm)の構成の積層体C1を得た。
結果を表1に示した。
[比較例2]
製造例1で得られた粘着剤組成物A1に代えて、製造例4で得られた粘着剤組成物A4を用いた以外は、実施例6と同様に行い、全光線透過率5%の、樹脂フィルム(1-C2)(シリコーン処理面付)(厚み25μm)/粘着剤層(1-C2)(厚み25μm)/樹脂フィルム(2-C2)(厚み75μm)の構成の積層体C2を得た。
結果を表1に示した。
Figure 2022029549000007
本発明の積層体は、光学部材や電子部材の製造工程などに好適に利用し得る。
樹脂フィルム(1) 10
粘着剤層(1) 20
樹脂フィルム(2) 30
粘着剤層(2) 40
樹脂フィルム(3) 50
光学用アクリル系粘着剤層 60
ポリイミド樹脂フィルム 70
印字部 75
偏光フィルム 80
アルミホイル 90
積層体 100

Claims (3)

  1. 樹脂フィルム(1)、粘着剤層(1)、樹脂フィルム(2)をこの順に有する、3層以上の積層体であって、
    該積層体の全光線透過率が20%~83%である、
    積層体。
  2. 請求項1に記載の積層体を用いた画像表示部材の製造方法であって、
    前記樹脂フィルム(1)と前記粘着剤層(1)が直接に積層され、
    該粘着剤層(1)から該樹脂フィルム(1)を剥離する工程と、
    露出した該粘着剤層(1)にOLEDパネルを貼り合わせる工程と、
    を含む、
    画像表示部材の製造方法。
  3. 請求項1に記載の積層体を用いたモバイル電子機器の製造方法であって、
    前記樹脂フィルム(1)と前記粘着剤層(1)が直接に積層され、
    該粘着剤層(1)から該樹脂フィルム(1)を剥離する工程と、
    露出した該粘着剤層(1)にOLEDパネルを貼り合わせる工程と、
    該積層体の、該粘着剤層(1)から見て前記樹脂フィルム(2)側の最外層上に、粘着剤層(2)を設ける工程と、
    該粘着剤層(2)の、該樹脂フィルム(2)の存在する側とは反対側に、筐体を貼り合わせる工程と、
    を含む、
    モバイル電子機器の製造方法。

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