JP2022028015A - 熱湯を注いで粘性を付与するための顆粒状組成物 - Google Patents

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【課題】本発明は、沸騰水ほどの高温の熱湯を使用せずとも、粘性を安定に発現することのできる組成物を提供することを目的としている。【解決手段】未α化澱粉と、α化澱粉と、油脂と、澱粉分解物とを用いて、熱湯を注いで粘性を付与するための顆粒状組成物を調製すれば、沸騰水でない熱水を使用しても安定して粘性を付与することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、熱湯を注ぐことにより煮込まなくてもとろりとした粘性を有するスープ、シチュー、又はソースなどを作るための顆粒状組成物に関する。
近年の個食化の傾向から、カップに入れて熱湯を注ぐだけで簡単にコーンスープなどを作ることができる粉粒物からなる即席食品が製造販売されている。このような即席食品は、澱粉、砂糖、食塩、及び粉乳などを含有する粉粒物からなるものが一般的である。
即席食品に利用され得るルウとして、特許文献1には、顆粒状のルウが記載されている。この顆粒状のルウは、油脂、並びに、澱粉、化工澱粉、及び穀粉のうち1種類以上を必須原料として配合した原材料を加熱混合して基本のルウを調製し、これを冷却して固化させた後、ここに、50℃以下で、澱粉、化工澱粉、及び穀粉のうち1種類以上を含み、うち化工澱粉を必須原料として含む原料と、風味原料と、その他の原料とを混合して顆粒化したものである。
特許文献2には、小麦粉と、特定の割合で馬鈴薯澱粉及びデキストリン等の澱粉分解物を含む混合乾燥物と、調味料とを含有する粉粒物を含む、熱湯を注ぐことにより煮込まずにシチューなどを作るための即席食品が記載されている。
特開2006-81462号公報 特許第4511423号
従来の即席食品では、ルウなどを含む粉粒状組成物に沸騰水を注ぐことにより粘性を付与することを前提としていた。例えば、特許文献1に記載の顆粒状のルウ又は特許文献2に記載の即席食品に沸騰水(大凡95℃以上)のお湯を注ぐと、所望の粘性が発現され得る。しかしながら、即席食品に注ぐ熱湯は、沸騰水又はそれに近い温度とは限らず、これよりも低い85℃程度の温度であることも多い。そして、本発明者の研究の結果、前記ルウ又は前記即席食品に85℃の熱湯を注いだ場合には、95℃の熱湯を注いだときと比較して、前記ルウ又は前記即席食品中の粘性成分が粘性発現できるための高温度帯でないため、粘性発現が大きく低下してしまうことが分かった。特に、即席食品が、スープなどの低い粘性ではなく、シチューなどのより高い粘性を必要とするものである場合には、前記の問題が顕在化することが分かった。
したがって、本発明は、沸騰水ほどの高温の熱湯を使用せずとも、粘性を安定に発現することのできる組成物を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、未α化澱粉と、α化澱粉と、油脂と、澱粉分解物とを用いて、熱湯を注いで粘性を付与するための顆粒状組成物を調製すれば、沸騰水より低い温度の熱水を使用しても安定して粘性を付与することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下に示す熱湯を注いで粘性を付与するための顆粒状組成物及び熱湯を注ぐと粘性が生じる混合物を提供するものである。
〔1〕熱湯を注いで粘性を付与するための顆粒状組成物であって、
(A)未α化澱粉と、
(B)α化澱粉と、
(C)油脂と、
(D)澱粉分解物と、
を含むことを特徴とする顆粒状組成物。
〔2〕前記(A)未α化澱粉の含有量及び前記(B)α化澱粉の含有量の合計が、5.0~70.0質量%であり、(A):(B)の質量比が、1:0.1~6.0である、前記〔1〕に記載の顆粒状組成物。
〔3〕前記(B)α化澱粉の含有量が、30質量%以下である、前記〔1〕又は〔2〕のいずれか一項に記載の顆粒状組成物。
〔4〕前記(A)未α化澱粉が、馬鈴薯澱粉及び/又はタピオカ澱粉を含む、前記〔1〕~〔3〕のいずれか一項に記載の顆粒状組成物。
〔5〕前記(B)α化澱粉が、α化ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉及び/又はα化リン酸架橋澱粉を含む、前記〔1〕~〔4〕のいずれか一項に記載の顆粒状組成物。
〔6〕前記(C)油脂の含有量が、25質量%以下である、前記〔1〕~〔5〕のいずれか一項に記載の顆粒状組成物。
〔7〕(E)乳化剤をさらに含む、前記〔1〕~〔6〕のいずれか一項に記載の顆粒状組成物。
〔8〕前記(E)乳化剤の含有量が、0.1質量%以上である、前記〔7〕に記載の顆粒状組成物。
〔9〕押出し造粒したものである、前記〔1〕~〔8〕のいずれか一項に記載の顆粒状組成物。
〔10〕風味原料を含まない、前記〔1〕~〔9〕のいずれか一項に記載の顆粒状組成物。
〔11〕前記〔1〕~〔10〕のいずれか一項に記載の顆粒状組成物、及び、風味原料などを含む粉粒状組成物を含む、熱湯を注ぐと粘性が生じる混合物。
本発明に従えば、未α化澱粉と、α化澱粉と、油脂と、澱粉分解物とを用いて顆粒状組成物を調製することにより、沸騰水よりも低い温度の熱水を使用しても安定して(再現性良く)粘性を付与することが可能となる。したがって、本発明の顆粒状組成物を、即席食品などの熱湯を注ぐと粘性が生じる混合物に利用すれば、所望の粘性を発現することができる熱湯の許容温度範囲が広いため、利用者がより安定的に(高い再現性で)、かつ簡単にとろりとした粘性を作り出すことができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の熱湯を注いで粘性を付与するための顆粒状組成物は、未α化澱粉と、α化澱粉と、油脂と、澱粉分解物とを含むことを特徴としている。前記顆粒状組成物は、熱湯と混合するだけで、他に加熱を要することなく、結果として生じる液体に粘性を付与することができるものである。前記液体は、特に限定されないが、例えば、コーンスープ、パンプキンスープ、及び汁粉などのスープであってもいいし、クリームシチュー及びビーフシチューなどのシチューであってもいいし、カレーソース、ホワイトソース、デミグラスソース、及びパスタソースなどのソースであってもよい。風味原料などを含まない粘性液であってもよい。また、本明細書に記載の「熱湯」とは、80℃以上の熱水のことをいい、例えば、沸騰水であってもよく、90℃以下の熱水であってもよい。本発明の顆粒状組成物は、沸騰水を使用しなくても所望の粘性を発現することができる。すなわち、80~100℃の熱水、好適には85~100℃の熱水を注いで所望の粘性を発現することができる。
前記液体の粘度は、当技術分野で通常使用されている方法によって適宜測定することができる。例えば、前記顆粒状組成物10gをグラスに入れ、熱湯150gを注ぎ、小型のスプーンで30秒間ゆっくりかき混ぜて、注湯後2分30秒から3分の間で、B型粘度計(東機産業社製、「DEGITAL VISCOMETER DVL-B II」、ローターNo.3)により粘度を測定し、最大粘度(mPa・s)を採用すればよい。本発明の顆粒状組成物に95℃の熱水を注いだときに生じる液体の粘度V95は、例えば、500mPa・s以上、好ましくは600mPa・s以上であり得る。そして、前記顆粒状組成物に85℃の熱水を注いだときに生じる液体の粘度V85は、前記粘度V95と比較して著しく低下することはなく、前記粘度V95に対する前記粘度V85の比(V85/V95)は、0.40以上、0.50以上、0.65以上、又は0.75以上であり得る。前記顆粒状組成物に85℃の熱水を注いだときに生じる液体の粘度V85は、400mPa・s以上であることが好適である。また、前記粘度V95に対する前記粘度V85の比は、1.5以下、好ましくは1.2以下であることが好適である。特に、顆粒状組成物が、例えば、後述する実施例の試料1~6及び9のように風味原料を含まない場合には、前記粘度V95が800mPa・s以上、又は1000mPa・s以上であるか、前記粘度V85が800mPa・s以上、又は1000mPa・s以上であるか、前記粘度V95及び前記粘度V85のそれぞれがこれらの範囲を満たすことが好適である。
本明細書に記載の「未α化澱粉」とは、α化処理を施されていない生澱粉のことをいう。前記未α化澱粉としては、当技術分野で通常使用されているものを特に制限なく使用することができるが、例えば、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、甘藷澱粉、くず澱粉及びトウモロコシ澱粉などを使用してもよい。馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉が好ましい。前記未α化澱粉の含有量は、所望の粘性を生じることができる限り特に限定されないが、例えば、前記顆粒状組成物の質量に対して、5質量%以上、又は8質量%以上であってもよく、40質量%以下、又は30質量%以下であってもよい。前記未α化澱粉の含有量がこれらの範囲内であると、前記顆粒状組成物に熱湯を添加したときに、結果として生じる液体の粘度が好ましい範囲となり得る。
本明細書に記載の「α化澱粉」とは、澱粉に水を加えて加熱などすることによりα化された澱粉のことをいう。前記α化澱粉としては、当技術分野で通常使用されているものを特に制限なく使用することができるが、例えば、α化ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、α化リン酸架橋澱粉、α化アセチル化アジピン酸架橋澱粉、アセチル化リン酸架橋澱粉、α化アセチル化酸化澱粉、及びα化ヒドロキシプロピル澱粉などを使用してもよい。特にα化ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、α化リン酸架橋澱粉が望ましい。前記α化澱粉の含有量は、所望の粘性を生じることができる限り特に限定されないが、例えば、前記顆粒状組成物の質量に対して、5.0質量%以上、又は10.0質量%以上であってもよく、30.0質量%以下、又は20.0質量%以下であってもよい。前記α化澱粉の含有量がこれらの範囲内であると、前記顆粒状組成物に熱湯を添加したときに、結果として生じる液体の粘度が好ましい範囲となり得る。
前記未α化澱粉の含有量及び前記α化澱粉の含有量の合計は、例えば、前記顆粒状組成物の質量に対して、5.0~70.0であってもよく、10.0~40.0質量%であってもよく、好ましくは10.0~25.0質量%、さらに好ましくは20.0~25.0質量%である。また、前記未α化澱粉:前記α化澱粉の質量比は、例えば、1:0.1~6. 0であってもよく、好ましくは1:0.3~3.1、さらに好ましくは1:0.65~3.1である。前記未α化澱粉及び前記α化澱粉の含有量がこれらの範囲内であると、前記顆粒状組成物に熱湯を添加したときに、結果として生じる液体の粘度が好ましい範囲となり得る。
本明細書に記載の「澱粉分解物」とは、澱粉を化学的又は酵素的な処理によって低分子化することによって得られる食品材料のことをいう。前記澱粉分解物としては、当技術分野で通常使用されているものを特に制限なく使用することができるが、例えば、デキストリン、マルトデキストリン、還元デキストリン、還元マルトデキストリンなどを使用してもよい。デキストリンの場合、低分子化の度合いによってグレード分けされており、デキストロース当量(DE)によって区別されている。DEは、デキストロース(ブドウ糖)の還元力を100とした場合の相対的な還元力を示しており、0に近いほど澱粉に似た特性を有し、100に近づくほどブドウ糖に似た特性を有しているといえる。本発明の顆粒状組成物においては、所望の粘性を生じることができる限り特に限定されないが、例えば、DE値が20以下、好ましくは8~16のデキストリンを使用してもよい。前記澱粉分解物の含有量は、所望の粘性を生じることができる限り特に限定されないが、例えば、前記顆粒状組成物の質量に対して、2質量%以上、又は10.0質量%以上であってもよく、25質量%以下、又は20.0質量%以下であってもよい。前記澱粉分解物の含有量がこれらの範囲内であると、前記顆粒状組成物に熱湯を添加したときに、ダマの形成を抑制することで、結果として生じる液体の粘度が好ましい範囲となり得る。
本明細書に記載の「油脂」とは、トリグリセリドを主成分とする食用の油又は脂のことをいう。前記油脂としては、当技術分野で通常使用されているものを特に制限なく使用することができるが、例えば、ナタネ硬化油、パーム硬化油、及び、大豆硬化油などを使用してもよい。高温で流動性を維持でき・舌触りのよい食感が得られることから、上昇融点が40~55℃の油脂が望ましい。前記油脂の含有量は、所望の粘性を生じることができる限り特に限定されないが、例えば、前記顆粒状組成物の質量に対して、5.0質量%以上、又は7.5質量%以上であってもよく、25.0質量%以下、20.0質量%以下、又は15.0質量%以下であってもよい。前記油脂は、本発明の顆粒状組成物中に後述の風味原料を配合する場合には、均一な顆粒を形成するために多く配合する必要があるが、風味原料を配合せずに、これを別の組成物(例えば粉粒状組成物)として当該顆粒状組成物と混合する場合には、前記油脂の含有量を少なく抑えることができる。
本発明の顆粒状組成物は、乳化剤をさらに含んでもよい。前記乳化剤としては、当技術分野で通常使用されているものを特に制限なく使用することができるが、例えば、HLBが5以下の乳化剤が好ましく、モノグリセリン脂肪酸エステル、及びショ糖エステルなどの親油性乳化剤、又は、ポリグリセリン酸脂肪エステル、及びソルビンタン脂肪酸エステルなどの乳化剤を使用してもよい。蒸留モノグリセリン脂肪酸エステルを好適に使用できる。前記乳化剤の含有量は、所望の粘性を生じることができる限り特に限定されないが、例えば、前記顆粒状組成物の質量に対して、0.1質量%以上、0.5質量%以上、又は2.0質量%以上であってもよく、5.0質量%以下であってもよい。前記顆粒状組成物中に乳化剤を配合すると、熱湯を注いだ後のダマの形成を抑制することで、粘性の発現を安定化することができる。
本発明の顆粒状組成物は、小麦粉をさらに含んでもよい。前記小麦粉としては、当技術分野で通常使用されているものを特に制限なく使用することができるが、例えば、薄力粉、中力粉、及び、強力粉などを使用してもよい。前記小麦粉の含有量は、所望の粘性を生じることができる限り特に限定されないが、例えば、前記顆粒状組成物の質量に対して、5.0質量%以上、又は8.0質量%以上であってもよく、40.0質量%以下、又は30.0質量%以下であってもよい。前記小麦粉は、前記油脂と共に焙煎して得られる小麦粉ルウとして、前記顆粒状組成物中に配合してもよい。なお、小麦粉は前記未α化澱粉に該当しない。すなわち、小麦粉は、主に食味に寄与するもので、本発明の顆粒状組成物に熱水を注ぐことにより粘性を付与する作用には実質的に関与しない。
本発明の顆粒状組成物は、風味原料(調味料)をさらに含んでもよいが、これを含まなくてもよい。前記風味原料としては、前記顆粒状組成物を使用して作製するスープ、シチュー、又はソースなどの食品の種類又は風味などに応じて、当技術分野で通常使用されているものを特に制限なく使用することができるが、例えば、バター、粉乳、生クリーム、クリーミングパウダー、油脂、酵母エキス、醤油、野菜ブイヨン、肉エキス、砂糖、食塩、香辛料、カレー粉、及び、アミノ酸などを使用してもよい。前記顆粒状組成物が前記風味原料を含む場合、当該風味原料の含有量は、所望の粘性を生じることができる限り特に限定されないが、例えば、前記顆粒状組成物の質量に対して、20~80質量%であってもよい。前記顆粒状組成物が前記風味原料を含まない場合には、当該風味原料などは、別の組成物(例えば粉粒状組成物)として当該顆粒状組成物と一緒に混合することができる。従来の即席食品において粘度発現のために使用されている顆粒状組成物には、風味原料も一緒に配合されているが、安定した顆粒を形成するためには、油脂を多く配合する必要がある。一方、風味原料を顆粒状組成物に配合せずに、別の組成物として混合すれば、全体として油脂の使用量を減らすことができるので、消費者の健康志向の要望に応えることも可能となる。さらに、前記顆粒状組成物中に熱湯を注いだ後の粘性の発現を安定化することができる。
本発明の顆粒状組成物は、所望の粘性を生じることができる限り、当技術分野で通常使用されている任意の成分をさらに含んでもよい。前記任意成分は、例えば、賦形剤(グルコースなど)、香料、酸味料、酸化防止剤(ビタミンC、及びビタミンEなど)、増粘剤、調味料、甘味料、及び、着色料などであってもよい。本発明の顆粒状組成物は、前記未α化澱粉と、前記α化澱粉と、前記油脂と、前記澱粉分解物とを含むことで所望の性能を達成するので、これらの成分に賦形剤などの前記任意成分を適宜配合して、顆粒状に調製すればよい。
本発明の顆粒状組成物は、当技術分野で通常使用されている任意の方法によって製造することができる。例えば、上述の原料を加熱混合し、加熱溶融状の原料を押出し造粒機を用いて押出し造粒し、造粒物を造粒機から排出した後、これを冷却することによって製造してもよい。この造粒においては、押出し造粒機から排出される造粒物の温度が50~65℃となるように温度設定して行うのが好ましい。造粒機から排出された造粒物の冷却方法としては、炭酸ガス及び窒素ガスなどのガスを吹きつけて冷却する方法、流動層で冷風を吹きつけることにより冷却する方法、又は、固体二酸化炭素や炭酸ガスなどにより予め冷却してある床に造粒物を落下させ、この床上を移動させながら冷却する方法などが例示される。これによって、前記造粒物中の油脂は急速冷却され、その結果、粒度分布の狭い顆粒状組成物を得ることができる。
本発明の顆粒状組成物は、例えば、日本工業規格(JIS)のふるい網の目開きで、上限は2360μmPASS、好ましくは1000μmPASS、下限は300μmON、好ましくは500μmONの粒度を有していてもよい。前記顆粒状組成物の粒度が、これらの粒度範囲内にあることは、JISのふるい網を使用したふるい分け試験によって確認することができる。
また別の態様では、本発明は、前記顆粒状組成物、及び、前記風味原料などを含む粉粒状組成物を含む、熱湯を注ぐと粘性が生じる混合物に関する。前記粉粒状組成物は、前記顆粒状組成物とは別に調製される粉状又は顆粒状の組成物である。前記粉粒状組成物は、粉体、例えば日本工業規格(JIS)のふるい網の目開きで、上限は1000μmPASSの粒度であってもよい。前記混合物は、例えば、スープ、シチュー、及びソースなどの即席食品であり得る。前記混合物は、具となり得る固形食品をさらに含んでもよい。前記固形食品は、熱湯を注いでも溶解せずに、生じた液体中で目視できる大きさを有するものであり、熱湯に溶解するようなものではない。
前記固形食品としては、当技術分野で通常使用されているものを特に制限なく使用することができるが、例えば、ブロッコリー、人参、かぼちゃ、青梗菜、ほうれん草、エリンギ、ヒラタケ、マッシュルーム、茄子、ズッキーニ、そら豆、及びアスパラなどを使用してもよい。前記固形食品は、生のものでも乾燥させたものでもよいが、後者の方が水分が少ないため、熱湯を注いだ後に冷めにくく、生じた液体の粘性を発現させやすいという点で好ましい。前記固形食品を乾燥させる方法としては、当技術分野で通常使用されている方法を特に制限なく使用することができるが、例えば、フリーズドライ、熱風乾燥、天日乾燥、及び油揚げなどの方法を使用してもよい。前記乾燥した固形食品の水分含量は、10質量%以下であり得る。
本発明の混合物を即席食品などとして市場に供する場合には、例えば、前記顆粒状組成物、又は前記顆粒状組成物及び前記粉粒状組成物を混合した状態でアルミ製袋やプラスチック製袋などの包装袋に入れ、これを熱湯の注ぎ込み可能な容積を有する喫食用の容器(カップ容器など)に収容した形態としてもいいし、又は、前記顆粒状組成物及び前記粉粒状組成物を個別の包装袋に入れて、これらを喫食用の容器に収容し、熱湯を注ぐ直前に前記顆粒状組成物及び前記粉粒状組成物を混合する形態としてもよい。また、前記混合物に前記固形食品を含ませる場合には、当該固形食品を前記顆粒状組成物又は前記粉粒状組成物と一緒又は別個の包装袋に入れて、これを前記喫食用の容器に収容してもよい。あるいは、前記喫食用の容器に代えて、前記顆粒状組成物及び前記粉粒状組成物(並びに前記固形食品)を含む包装袋を、紙パッケージ又はプラスチックパッケージなどに収容し、これを製品として提供する形態として、消費者が、マグカップやスープ皿などの食器を用いて熱湯を注ぐようにしてもよい。
本発明の混合物に熱湯を注ぐときには、例えば、前記顆粒状組成物及び前記粉粒状組成物(並びに前記固形食品)を包装袋から取り出して前記容器又は前記食器に移して熱湯を注いでもよい。そして、例えば、前記混合物に前記固形食品が含まれていない場合には、前記混合物に熱湯を注いで10~90秒間攪拌すればよく、前記混合物に前記固形食品が含まれている場合には、前記混合物に熱湯を注いで10~90秒間攪拌した後に1~5分放置すればよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
<試験例1>
(1)風味原料を含まない顆粒状組成物の製造
後述の表1に記載の原料を用意した。小麦粉及びパーム硬化油(上昇融点が46~53℃のもの)を均質に混合し、これを加熱撹拌釜内で品温が約120℃になるように加熱混合して、小麦粉ルウを調製した。その後、ここに予め混合しておいた残りの原料を投入し、品温が約95℃になるように加熱混合した。このようにして得られた溶融状物を、品温が約60℃になるように冷却した後、押出し造粒機(スクリーンの孔の直径1.0mm)を用いて押出し造粒した。品温が約60℃の造粒物を造粒機から排出した後、これに対して流動層内で約10℃の冷風を吹き付け、1分間で品温が約20℃になるように急速冷却して、顆粒状組成物(試料1~6)を得た。得られた顆粒状組成物は、粒度範囲が500~1000μmのもの(JISふるい網の目開き500μmにONし、目開き1000μmをPASSしたもの)で、均一な組織の顆粒であった。
なお、馬鈴薯澱粉及びデキストリンの混合乾燥物は、流動層乾燥機に馬鈴薯澱粉を投入し、この馬鈴薯澱粉に対して、デキストリンを等量の水で混合した混合液を噴霧乾燥して、馬鈴薯澱粉とデキストリンの比率が質量比で8:2となるように調製したものである。前記混合乾燥物に含まれる馬鈴薯澱粉が未α化澱粉に相当する。また、前記混合乾燥物に含むデキストリン及び単独で加えるデキストリンとしては、どちらもDE値8の同じものを使用した。すなわち、これらのデキストリンの合計量が、本発明で規定する澱粉分解物の量となる。また、乳化剤としては、HLBが4.3の蒸留モノグリセリン脂肪酸エステルを使用した。
(2)粘度の測定及びとろみの評価
上記(1)で製造した顆粒状組成物10gをグラスに入れ、95℃又は85℃の熱湯150gを注ぎ、小型のスプーンで30秒間ゆっくりかき混ぜた。注湯後2分30秒から3分の間で、B型粘度計(東機産業社製、「DEGITAL VISCOMETER DVL-B II」、ローターNo.3)により粘度を測定し、最大粘度(mPa・s)を記録した。また、各試料のとろみを、以下の基準で評価した。
[とろみの評価基準]
5:ボテボテしていて非常に粘度が高い。
4:ややボテボテしている。
3:シチュー状のとろみがある。
2:ポタージュ状のとろみがある。
1:スープ状のとろみがある。
(3)ダマ形成の評価
上記(1)で製造した顆粒状組成物10gをグラスに入れ、95℃又は85℃の熱湯150gを注ぎ、スリーワンモーター(新東科学株式会社製)の小型の羽根で100rpmで30秒間撹拌した。この攪拌条件は、測定試料内にダマや溶け残りがあっても、それをさらに溶解させることはできない緩慢な条件である。攪拌後の試料を篩に通して、ダマ及び溶け残りの有無を観察した。ダマ形成については、以下の基準で評価した。
[ダマ形成の評価基準]
5:全くダマができない。
4:直径5mm以下のダマが少しできる。
3:直径5mm以下のダマが多くできる。
2:直径5mm以上のダマが少しできる。
1:直径5mm以上のダマが多くできる。
(4)結果及び考察
試料1~6に熱湯を添加したときの粘度の測定結果、とろみの評価結果、及びダマ形成の評価結果を、以下の表1に示す。
Figure 2022028015000001
未α化澱粉である馬鈴薯澱粉、α化澱粉であるα化したヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、油脂であるパーム硬化油、及び、澱粉分解物であるデキストリンを含む試料1~5では、95℃の熱湯を添加した場合でも85℃の熱湯を添加した場合でも、良好な粘性を生じ、ダマの形成も少なかった。一方、α化澱粉を含まない試料6では、95℃の熱湯を添加した場合には良好な粘性を生じたものの、ダマが多く形成された。そして、85℃の熱湯を添加した場合には、95℃の熱湯を添加したときと比較して半分程度の粘度にしかならなかった。したがって、未α化澱粉、α化澱粉、油脂、及び、澱粉分解物を用いて顆粒状組成物を調製すれば、沸騰水ではない熱水を使用したときの粘度発現の低下の抑制、及び、ダマ形成の抑制が可能になることが分かった。また、試料2と試料5を比較することにより、顆粒状組成物に乳化剤を配合することで、ダマの形成がさらに抑えられることが分かった。
<試験例2>
(1)顆粒状組成物及び粉粒状組成物を含む混合物の製造
試験例1で製造した顆粒状組成物(試料1~6)と風味原料を含む粉状組成物とを、それぞれ1:1の質量比で混合して、混合試料1’~6’を調製した。
(2)粘度測定並びにとろみ及びダマ形成の評価の結果及び考察
各混合試料20g(顆粒状組成物10g分を含む)を使用して、試験例1と同様に、粘度を測定し、とろみ及びダマ形成を評価した。それらの結果を以下の表2に示す。前記の粉状組成物は、粒度範囲が1000μm以下の粉体(JISふるい網の目開き1000μmをPASSしたもの)であった。
Figure 2022028015000002
風味原料が混合されると、そうでないときと比較して、85℃の熱湯を添加した場合に、粘性が生じにくくなる傾向があるが、未α化澱粉、α化澱粉、油脂、澱粉分解物、及び乳化剤を含む顆粒状組成物が使用されている混合試料1’~4’では、95℃の熱湯を添加した場合でも85℃の熱湯を添加した場合でも、良好な粘性を生じ、ダマの形成も少なかった。
<試験例3>
(1)風味原料を含む顆粒状組成物の製造
試験例2では、粘性を付与するための顆粒状組成物と風味原料を含む粉状組成物とを別々に調製して混合したが、本試験例では、これらの両組成物に含まれる成分を一体として含む顆粒状混合物を、試験例1の顆粒状組成物と同様の方法で調製した(試料7及び8)。
(2)粘度測定並びにとろみ及びダマ形成の評価の結果及び考察
各試料20g(顆粒状組成物10g分を含むものに相当する)を使用して、試験例1と同様に、粘度を測定し、とろみ及びダマ形成を評価した。それらの結果を以下の表3に示す。
Figure 2022028015000003
試料7及び8の結果を比較すると、油脂の配合量が多く風味原料の配合量の少ない試料8の方が、試料7よりも高い粘性を発現した。一方、試料8では、85℃の熱湯を添加したときの粘度は、95℃の熱湯を添加したときの粘度より減少した。また、試料7に使用した成分は、混合試料2’と対応しているが、試料2の顆粒状組成物が均一な組織の顆粒であるのに比べて、同じ成分をすべて使用して調製した試料7の顆粒状組成物には、細かい粉体が混ざっていた。他方、約2倍量の油脂を使用した試料8では、均一な顆粒を形成することができた。したがって、粘性を付与するための成分に加えて風味原料を併せて均一に顆粒化する場合には、油脂の配合量を増やす必要があることが分かった。換言すれば、風味原料を、粘性を付与するための顆粒状組成物中に配合せずに、別の粉粒状物として調製した後に併せて使用すれば、よりも高い粘性を発現し、かつ、油脂の使用量を全体として抑えることができることが分かった(例えば混合試料2’を参照)。
<試験例4>
(1)風味原料を含まない顆粒状組成物の製造
小麦粉30.2質量部、ナタネ硬化油(上昇融点が50~55℃のもの)15.5質量部、未α化タピオカ澱粉10.88質量部、α化リン酸架橋澱粉25質量部、DE値15のデキストリン10質量部、ポリグリセリン酸脂肪エステル(乳化剤)1質量部、及びグルコース(賦形剤)7.42質量部を順次混合し、小麦粉ルウの製造工程を経なかった点以外は試験例1と同様にして、顆粒状組成物(試料9)を製造した。得られた顆粒状組成物は、粒度範囲が500~1000μmのもの(JISふるい網の目開き500μmにONし、目開き1000μmをPASSしたもの)で、均一な組織の顆粒であった。
(2)粘度測定並びにとろみ及びダマ形成の評価の結果及び考察
試料9の顆粒状組成物10gを使用して、試験例1と同様に、粘度を測定し、とろみ及びダマ形成を評価した。それらの結果を以下の表4に示す。
Figure 2022028015000004
以上より、未α化澱粉と、α化澱粉と、油脂と、澱粉分解物とを用いて顆粒状組成物を調製すれば、沸騰水でない熱水を使用しても安定して粘性を付与することができることが分かった。したがって、即席食品などの熱湯を注ぐと粘性が生じる混合物において、多くの利用者が安定的に、かつ簡単にとろりとした粘性を作り出すことが可能となる。

Claims (1)

  1. 熱湯を注いで粘性を付与するための顆粒状組成物であって、
    (A)未α化澱粉と、
    (B)α化澱粉と、
    (C)油脂と、
    (D)澱粉分解物と、
    を含むことを特徴とする顆粒状組成物。
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