JP2022002667A - 車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】車椅子の乗員の安全性を確保できる車両を得る。【解決手段】車体に設けられ、乗車した車椅子60と車幅方向で対向するパネル部材20と、パネル部材20に設けられ、車椅子60におけるハンドリム62の前部側を接触させる前側固定部材30と、前側固定部材30へハンドリム62の前部側を押し付けるように、ハンドリム62の後部側を車体前方側へ向けて押圧する後側固定部材40と、を備えた車両10とする。【選択図】図3

Description

本発明は、車椅子のまま乗降可能な車両に関する。
車椅子のまま乗車して、その車椅子の乗員が運転可能な車両は、従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
米国特許出願公開第2014/0285146号明細書
このような車両に車椅子の乗員が乗車したときには、車椅子に備えられているブレーキによって車椅子の車輪をロックし、車両に備えられているシートベルトによって車椅子の乗員を車両に拘束する。
しかしながら、車椅子に備えられているブレーキ及び車両に備えられているシートベルトは、車椅子自体を車両に対して固定する構造ではないため、車両が加速したとき及び減速したときなどの慣性力によって車椅子自体が車両に対して動いてしまう可能性を否定できない。車椅子自体が車両に対して動いてしまうと、車椅子の乗員の安全性を確保するのが難しくなる場合がある。
そこで、本発明は、車椅子の乗員の安全性を確保できる車両を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の車両は、車体に設けられ、乗車した車椅子と車幅方向で対向するパネル部材と、前記パネル部材に設けられ、前記車椅子におけるハンドリムの前部側又は車輪の前部側を接触させる前側固定部材と、前記前側固定部材へ前記ハンドリムの前部側又は前記車輪の前部側を押し付けるように、前記ハンドリムの後部側又は前記車輪の後部側を車体前方側へ向けて押圧する後側固定部材と、を備えている。
請求項1に記載の発明によれば、前側固定部材と後側固定部材とで車椅子のハンドリム又は車輪の前部側と後部側とを車体前後方向から挟んで固定する。そのため、車両が加速したとき及び減速したときなどの慣性力によって車椅子自体が車両に対して動いてしまうことが抑制される。よって、車椅子の乗員の安全性が確保される。
また、請求項2に記載の車両は、請求項1に記載の車両であって、前記パネル部材には、車体前後方向に延在するレール部材が設けられており、前記前側固定部材は、前記レール部材に移動可能に支持されている。
請求項2に記載の発明によれば、パネル部材に、車体前後方向に延在するレール部材が設けられている。したがって、パネル部材の剛性が向上され、車両の側面衝突に対して対応可能となる。つまり、車両の側面衝突時において、車椅子の乗員の安全性が確保される。また、そのレール部材に前側固定部材が移動可能に支持されているため、前側固定部材の位置が変更可能であり、車椅子のハンドリム又は車輪の外径に応じた適切な位置に車椅子が位置決めされる。
また、請求項3に記載の車両は、請求項2に記載の車両であって、前記前側固定部材は、前記車椅子の乗員の手動操作によって移動可能に構成されている。
請求項3に記載の発明によれば、車椅子の乗員の手動操作によって前側固定部材を移動させる。したがって、前側固定部材の移動が簡易な構成でスムーズに行われる。
また、請求項4に記載の車両は、請求項2又は請求項3に記載の車両であって、前記レール部材は、上下に2列で設けられており、前記前側固定部材は、車体前後方向から見て、前記ハンドリムの中心又は前記車輪の中心に対して上下に2個1組で設けられている。
請求項4に記載の発明によれば、レール部材が上下に2列で設けられている。したがって、パネル部材の剛性がより効果的に向上され、車両の側面衝突に対してより効果的に対応可能となる。また、前側固定部材が、車体前後方向から見て、ハンドリムの中心又は車輪の中心に対して上下に2個1組で設けられているため、車椅子におけるハンドリムの前部側又は車輪の前部側がより効果的に固定される。
また、請求項5に記載の車両は、請求項4に記載の車両であって、前記後側固定部材は、車体前後方向から見て、2個1組とされている前記前側固定部材の間に設けられている。
請求項5に記載の発明によれば、後側固定部材が、車体前後方向から見て、2個1組とされている前側固定部材の間に設けられている。つまり、車幅方向から見て、車椅子のハンドリム又は車輪は、車体前後方向を高さ方向とする略二等辺三角形の頂点で挟まれて固定される。したがって、車椅子がより効果的に、かつ安定して固定され、車両が加速したとき及び減速したときなどの慣性力によって車椅子自体が車両に対して動いてしまうことがより効果的に抑制又は防止される。
また、請求項6に記載の車両は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の車両であって、前記後側固定部材は、前記車椅子の乗員の手動操作によって前記ハンドリムの後部側又は前記車輪の後部側を車体前方側へ向けて押圧可能となる機械的機構で構成されている。
請求項6に記載の発明によれば、後側固定部材が、車椅子の乗員の手動操作によってハンドリムの後部側又は車輪の後部側を車体前方側へ向けて押圧可能となる機械的機構で構成されている。したがって、後側固定部材が、電気的機構で動く構成に比べて、製造コストが低減される。
また、請求項7に記載の車両は、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両であって、前記パネル部材は、左右一対で配置されており、前記前側固定部材及び前記後側固定部材は、それぞれ左右の前記ハンドリム又は左右の前記車輪に対して設けられている。
請求項7に記載の発明によれば、パネル部材が左右一対で配置されており、前側固定部材及び後側固定部材は、それぞれ左右のハンドリム又は左右の車輪に対して設けられている。したがって、車両の側面衝突に対してより効果的に対応可能となるとともに、車椅子がより安定して固定される。
また、請求項8に記載の車両は、請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の車両であって、バックドアを開放させることで前記車椅子が乗車可能となるように、フロアパネルの後部下側に、出し入れ可能なスロープ部材を有している。
請求項8に記載の発明によれば、フロアパネルの後部下側に、出し入れ可能なスロープ部材が設けられている。したがって、車椅子の乗員は、車両の車体後方側からスロープ部材によってスムーズに乗車できるとともに、方向転換することなく、運転姿勢に移行可能となる。
以上のように、本発明によれば、車椅子の乗員の安全性を確保することができる。
バックドアが開放された状態の本実施形態に係る車両を示す背面図である。 本実施形態に係る車両を示す正面図である。 本実施形態に係る車両を示す側面図である。 本実施形態に係る車両を示す平面図である。 本実施形態に係る車両の前側固定部材を示す斜視図である。 本実施形態に係る車両の後側固定部材を示す斜視図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において適宜示す矢印UPを車体上方向、矢印FRを車体前方向、矢印LHを車体左方向、矢印RHを車体右方向とする。また、以下の説明で、特記することなく上下、前後、左右の方向を記載した場合は、車体上下方向の上下、車体前後方向の前後、車体左右方向(車幅方向)の左右を示すものとする。
図1〜図4に示されるように、本実施形態に係る車両10は、車椅子60の乗員Pが運転可能な1人乗り用の小型自動車(マイクロビークル)に適用される。車両10の後部には、例えば右端部側(車幅方向一端部側)をヒンジ部として回動可能なバックドア12が設けられており、車両10の後部全体が、そのバックドア12によって開閉可能になっている。
車両10には、車室の床を構成するフロアパネル14が設けられている。フロアパネル14の後部下側には、出し入れ可能な平板状のスロープ部材16が設けられている。すなわち、フロアパネル14の下部には、スロープ部材16を収納可能な収納スペース(図示省略)が形成されており、スロープ部材16は、手動又は自動により、その収納スペースから出入可能に構成されている。
車両10(車体)の両側部には、左右一対のパネル部材としてのサイドパネル20が設けられている。なお、各サイドパネル20に設けられる後述する前側固定部材30及び後側固定部材40等は、左右対称で同一の構成であるため、以下においては、主に片方(左側)のサイドパネル20について説明する。
図5に詳細に示されるように、サイドパネル20は、平板状のアウタパネル22と断面ハット型形状のインナパネル24とで構成されており、アウタパネル22の上縁部及び下縁部に、インナパネル24の上フランジ部及び下フランジ部が接合されることで閉断面形状に形成されている。そして、インナパネル24の車幅方向内側を向く壁部24Aが、乗車した車椅子60と車幅方向で対向するようになっている。
インナパネル24の壁部24Aの外面側(閉断面内)には、開口側を車幅方向内側に向けた断面略「凹」字状に形成されて前後方向に延在する上下一対の(上下に2列とされた)レール部材28が設けられている。そして、各レール部材28の上下方向中央部と車幅方向で対向するインナパネル24の壁部24Aには、前後方向に沿った細長い略楕円形状の開口部26が形成されている(図2参照)。
また、各レール部材28には、前側固定部材30が、そのレール部材28に沿って前後方向に移動可能に支持されている。具体的に説明すると、前側固定部材30は、レール部材28に前後方向から挿入されて設けられる断面略「U」字状のスライド部32と、そのスライド部32の上下方向中央部に設けられた平板状の支持部34と、支持部34の車幅方向内側を向く壁面に車幅方向内側へ向かって所定の長さで突設された円柱状(ロッド状)の本体部36と、を有している。
スライド部32及び支持部34は、レール部材28の内部(インナパネル24の外面側)に配置されており、本体部36が開口部26から車幅方向内側へ(車室へ)突出するようになっている(図2参照)。そして、上下に2個1組とされた本体部36の車幅方向内側端部は、上下方向を軸方向とした円柱状(ロッド状)の連結部38によって一体的に連結されている。
したがって、車椅子60の乗員Pは、その連結部38を把持して(手動操作によって)前側固定部材30(本体部36)を上下2列のレール部材28に沿って移動させることが可能になっている。換言すれば、前側固定部材30は、車椅子60の乗員Pの手動操作によって、上下2列のレール部材28に沿って移動可能に構成されている。なお、図2、図3では、連結部38の図示を省略している。
また、レール部材28に対する前側固定部材30の固定方法は、図示しない車両用シートのシートレールに対するシートの固定方法と同等である。すなわち、前側固定部材30におけるスライド部32は、レール部材28の複数の所定位置で固定可能なように、レール部材28に形成された複数の切欠部(図示省略)に着脱可能に係止される係止部(図示省略)を有しており、その係止部を係止状態及び非係止状態に切り替えるレバー等の操作部(図示省略)が連結部38に設けられている。
そして、この2個1組とされている本体部36の外周面に、車両10の後部から乗車した車椅子60における金属製のハンドリム62の前部側が当接(接触)するようになっている。つまり、各本体部36は、その先端部における外周面に、運転姿勢を採った状態の車椅子60のハンドリム62が当接可能な長さに突出されている。
なお、2個1組とされている本体部36がそれぞれ当接するハンドリム62の部位は、前後方向(車椅子60の前後方向)から見て、リング状のハンドリム62の中心に対して(中心を挟んで)上下に等間隔で離間した部位である(図3参照)。この部位とすることにより、前側固定部材30は、ハンドリム62の外径に応じて、その前後方向の位置がスムーズに調整可能となる構成になっている。
また、図1、図3、図4に示されるように、この車両10のサイドパネル20の閉断面内には、前側固定部材30における本体部36の外周面へハンドリム62の前部側を押し付けるように、ハンドリム62の後部側を前方へ向けて押圧する後側固定部材40が回動可能に設けられている。
図6に詳細に示すように、後側固定部材40は、上下方向を軸方向として正逆両方向に回転可能な円柱状の支軸44と、その支軸44の下端部に直角に曲げられて一体に設けられた円柱状(ロッド状)の本体部46と、を有している。つまり、本体部46は、軸方向を水平方向に向けて支軸44を中心に回動可能に構成されている。
そして、本体部46は、平面視で車幅方向内側へ向けて略90度回動したときに、ハンドリム62の後部側に、その先端部における外周面を当接可能な長さに形成されている。なお、インナパネル24の後端部には、前後方向が長手方向とされた略楕円形状の長孔部24Bが形成されており、本体部46は、その長孔部24Bによって車幅方向内側へ回動(突出)可能になっている(図5、図6では、その長孔部24Bの一部が示されている)。
また、支軸44は、アウタパネル22の内面側(閉断面内)に一体的に設けられた平板状のブラケット42の貫通孔(図示省略)に挿入されており、そのブラケット42に回転可能に、かつ脱落不能に支持されている。そして、この支軸44は、本体部46が後方側を向くように(本体部46の軸方向が前後方向となるように)、トーションバネ(図示省略)等の付勢部材によって常に車幅方向外側へ付勢されている。
また、ブラケット42よりも上方側へ突出している支軸44の一部には、ワイヤー(ケーブル)48の一端部が取り付けられて所定の方向に巻回されている。そして、ワイヤー48の他端部は、ラチェット機構を含んで構成された回動レバー50の下端部50Dに取り付けられている。なお、ワイヤー48及び回動レバー50の下端部50Dは、サイドパネル20の閉断面内に配置されている。
回動レバー50は、車幅方向から見た側面視で略「L」字状に形成されており、その後方側を向く屈曲部50Aが、インナパネル24の上面に設けられた断面略「U」字状の支持台52の内側に車幅方向を軸方向として回動可能に支持されている。そして、その回動レバー50の円柱状とされた上部(屈曲部50Aよりも上側の部分であり、以下「把持部」という)50Uは、車両10に乗車した車椅子60の乗員Pが手指で把持可能な位置に配置されている。
したがって、車椅子60の乗員Pが、回動レバー50の把持部50Uを手指で把持し、屈曲部50Aを中心に後方側へ回動(移動)させると、回動レバー50の下端部50Dは、前方側へ回動(移動)する構成になっており、ワイヤー48を前方側へ引っ張る構成になっている。
そして、ワイヤー48が前方側へ引っ張られることにより、ワイヤー48が巻回されている支軸44が付勢部材の付勢力に抗して回転し、平面視で本体部46を車幅方向内側へ向けて略90度回動させる構成になっている。これにより、後側固定部材40の本体部46が、車椅子60におけるハンドリム62の後部側を前方へ向けて押圧する構成になっている。
また、回動レバー50の回動角度(回動量)は、数段階に調整可能になっている。すなわち、回動レバー50は、その回動角度が段階毎にロックされるラチェット機構で構成されており、ワイヤー48を引っ張る量(長さ)を調整可能になっている。これにより、ハンドリム62の外径に応じて、後側固定部材40の本体部46で、そのハンドリム62の後部側を押圧する押圧力を調整可能になっている。
このように、後側固定部材40は、車椅子60の乗員Pが回動レバー50の把持部50Uを後方側へ回動(移動)させるという手動操作によって車幅方向内側へ回動した本体部46により、ハンドリム62の後部側を前方へ向けて押圧可能となる機械的機構で構成されており、段階毎にロックされるラチェット機構によって、その押圧力を調整可能になっている。
また、図1、図2に示されるように、後側固定部材40の本体部46は、前後方向(車椅子60の前後方向)から見て、2個1組とされている前側固定部材30の本体部36の間(好ましくはハンドリム62の中心と略同一高さ位置)に設けられるようになっている。換言すれば、図3に示されるように、ハンドリム62は、車幅方向から見た側面視で、前後方向を高さ方向とする略二等辺三角形の各頂点に配置された各本体部36及び本体部46に挟まれて固定される構成になっている。
以上のような構成とされた本実施形態に係る車両10において、次にその作用について説明する。
まず、車椅子60の乗員Pが車両10に乗車するときには、バックドア12を回動させて車両10の後部を開放する。そして、手動(車椅子60の乗員P以外の人による操作)又は自動により、フロアパネル14の下方側に形成されている収納スペースからスロープ部材16を引き出し、そのスロープ部材16の引出方向側の端部を路面に支持させる。
これにより、スロープ部材16が路面に対して所定の角度で傾斜配置されるため、車椅子60の乗員Pは、そのスロープ部材16の上面を通ってフロアパネル14の上面へ容易に移動することができる。つまり、車椅子60の乗員Pは、車両10の後方側からスロープ部材16によってスムーズに乗車することができるとともに、方向転換することなく、運転姿勢に移行することができる。
車両10に乗車した車椅子60の乗員Pは、その車椅子60におけるハンドリム62の前部側を2個1組とされた前側固定部材30の本体部36に当接(接触)させる。このとき、前側固定部材30は、ハンドリム62の中心に対して上下に2個1組で設けられているため、前側固定部材30が1個しか設けられていない場合に比べて、車椅子60におけるハンドリム62の前部側をより効果的に固定することができる。
また、このとき、車椅子60の乗員Pが車両10を運転する際の適切な位置に、その車椅子60自体が固定されるように、ハンドリム62の外径に応じて前側固定部材30(本体部36)の前後方向の位置を調整する。つまり、車椅子60の乗員Pが、手指で連結部38を把持し、かつ操作部を操作しながら(係止部を非係止状態にしながら)前側固定部材30をレール部材28に沿って移動させ、適切な位置で連結部38を離す。これにより、レール部材28に形成されている複数の切欠部の1つに係止部が係止され、前側固定部材30が適切な位置に固定される。
ここで、各前側固定部材30は、各レール部材28に移動可能に支持され、ハンドリム62の中心に対して上下に2個1組で設けられている本体部36は、連結部38によって一体的に連結されている。そのため、車椅子60の乗員Pが、その連結部38を把持することで、上下一対の本体部36(前側固定部材30)の位置を同時に変更することができる。
しかも、前側固定部材30は、上記したように、車椅子60の乗員Pの手動操作(連結部38に設けられた操作部の操作)によって移動させて係止固定することができるため、前側固定部材30の移動を簡易な構成でスムーズに行うことができる。したがって、車椅子60のハンドリム62の外径に応じた適切な位置に車椅子60を位置決めすることが容易にできる。
車椅子60におけるハンドリム62の前部側を、2個1組とされている前側固定部材30の本体部36に当接(接触)させたら、車椅子60の乗員Pが回動レバー50を引く(回動レバー50の把持部50Uを後方へ向けて回動させる)。すると、ワイヤー48が前方側へ引っ張られ、後側固定部材40の本体部46が、付勢部材の付勢力に抗して支軸44を中心に車幅方向内側へ向かって回動し、ハンドリム62の後部側(ハンドリム62の中心と略同一高さ部位)を前方へ向かって押圧する。
これにより、前側固定部材30と後側固定部材40とで車椅子60のハンドリム62の前部側と後部側とを前後方向から挟んで固定することができる。したがって、車両10が加速したとき及び減速したときの慣性力、或いは車両10が前面衝突又は後面衝突したときの慣性力によって、車椅子60自体が車両10に対して動いてしまうことを抑制又は防止することができ、車椅子60の乗員Pの安全性を確保することができる。
なお、車椅子60の乗員Pは、回動レバー50を引く前に、車椅子60に備えられているブレーキ(図示省略)によって車椅子60の車輪64をロックし、車両10に備えられているシートベルト(図示省略)によって、自身の体を車両10に拘束しておくことは言うまでもない。
また、後側固定部材40の本体部46がハンドリム62の後部側を前方へ向かって押圧するときの押圧力は、回動レバー50を引いたときの押圧力(回動量)によって調整される。すなわち、後側固定部材40の本体部46を回動させる回動レバー50は、ラチェット機構で構成されているため、ワイヤー48を引っ張る量(長さ)を段階的に(数段階に)調整することができる。したがって、後側固定部材40の本体部46は、ハンドリム62の外径に応じて、そのハンドリム62の後部側を前方へ向かって適切に押圧することができる。
また、上記したように、後側固定部材40は、車椅子60の乗員Pの手動操作(回動レバー50を引く動作)によってハンドリム62の後部側を前方へ向けて押圧するようになる機械的機構で構成されているため、後側固定部材40が、例えば電気的機構で動く構成に比べて、車両10の製造コストを低減させることができる。
また、ハンドリム62は、車幅方向から見た側面視で、前後方向を高さ方向とする略二等辺三角形の各頂点に配置された各本体部36及び本体部46に挟まれて固定されている。したがって、ハンドリム62が前後方向から1点ずつで挟まれて固定される場合に比べて、車椅子60をより効果的に、かつ安定して固定することができ、車両10が加速したとき及び減速したときなどの慣性力によって、車椅子60自体が車両10に対して動いてしまうことをより効果的に抑制又は防止することができる。
また、サイドパネル20は、左右一対で配置されており、前側固定部材30及び後側固定部材40は、それぞれ左右のハンドリム62に対して設けられている。したがって、前側固定部材30及び後側固定部材40が、左右何れか片方のハンドリム62に対してのみ設けられている場合に比べて、車椅子60をより安定して固定することができる。
また、前後方向に延在するレール部材28は、サイドパネル20に設けられているため、そのサイドパネル20の剛性を向上させることができ、車両10の側面衝突に対して対応することが可能となる。すなわち、車両10の側面衝突時において、サイドパネル20の車幅方向内側への変形量を低減させることができ、車椅子60の乗員Pにおける傷害値を低減させることができる。
更に言えば、レール部材28は、上下に2列で設けられているため、1列で設けられている場合よりも、サイドパネル20の剛性をより効果的に向上させることができ、車両10の側面衝突に対してより効果的に対応することが可能となる(サイドパネル20の車幅方向内側への変形量をより効果的に低減させることができ、車椅子60の乗員Pにおける傷害値をより効果的に低減させることができる)。よって、車両10の側面衝突時においても、車椅子60の乗員Pの安全性を確保することができる。
なお、車両10から車椅子60の乗員Pが降車する際には、ラチェット機構を解除して回動レバー50の把持部50Uを前方側へ倒す。すると、ワイヤー48の前方側への引張力が解除されるため、後側固定部材40における本体部46が付勢部材の付勢力によって車幅方向外側へ回動する。
これにより、前側固定部材30及び後側固定部材40による車椅子60(ハンドリム62)に対する固定が解除される。したがって、バックドア12を回動させて車両10の後部を開放させ、手動(車椅子60の乗員P以外の人による操作)又は自動により、スロープ部材16を引き出せば、車椅子60の乗員Pは、車両10から降車することが可能となる。
以上、本実施形態に係る車両10について、図面を基に説明したが、本実施形態に係る車両10は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば、前側固定部材30及び後側固定部材40によって前後方向から挟んで固定するものは、ハンドリム62ではなく、車輪64でもよい。
但し、車輪64の場合には、押圧すると弾性変形するため、その弾性変形する範囲内で車椅子60が動いてしまう可能性を否定できない。したがって、前側固定部材30及び後側固定部材40によって前後方向から挟んで固定するものは、押圧しても弾性変形しない金属製のハンドリム62の方が好ましい。また、前側固定部材30は、車椅子60の乗員Pのスイッチ操作による電気的機構で移動するように構成されていてもよい。
また、後側固定部材40の本体部46を、支軸44を中心に回動させる構成は、機械的機構であればよく、図示の構成に限定されるものではない。例えば、図示は省略するが、レバー部材を前方側へ倒すと、そのレバー部材の下端部に一端部が取り付けられたロッド部材が後方側へスライドして、そのロッド部材の他端部側に設けられた支軸44が回転し、本体部46が車幅方向内側へ回動するようなリンク機構にしてもよい。このリンク機構の場合の後側固定部材40における本体部46の回動量(押圧力)は、レバー部材の回動角度(ロッド部材の後方側への移動量)によって調整可能に構成すればよい。
また、後側固定部材40は、サイドパネル20(インナパネル24)ではなく、フロアパネル14に設けられていてもよい。すなわち、後側固定部材40は、回動レバー50を回動させると、フロアパネル14の後部における左右両側部(一部)が起立してハンドリム62の後部側を前方側へ押圧する構成になっていてもよい。なお、このようにフロアパネル14の一部を起立させる態様の場合には、機械的機構ではなく、電気的機構で構成されていてもよい。
10 車両
12 バックドア
14 フロアパネル
16 スロープ部材
20 サイドパネル(パネル部材)
28 レール部材
30 前側固定部材
40 後側固定部材
60 車椅子
62 ハンドリム
64 車輪

Claims (8)

  1. 車体に設けられ、乗車した車椅子と車幅方向で対向するパネル部材と、
    前記パネル部材に設けられ、前記車椅子におけるハンドリムの前部側又は車輪の前部側を接触させる前側固定部材と、
    前記前側固定部材へ前記ハンドリムの前部側又は前記車輪の前部側を押し付けるように、前記ハンドリムの後部側又は前記車輪の後部側を車体前方側へ向けて押圧する後側固定部材と、
    を備えた車両。
  2. 前記パネル部材には、車体前後方向に延在するレール部材が設けられており、
    前記前側固定部材は、前記レール部材に移動可能に支持されている請求項1に記載の車両。
  3. 前記前側固定部材は、前記車椅子の乗員の手動操作によって移動可能に構成されている請求項2に記載の車両。
  4. 前記レール部材は、上下に2列で設けられており、
    前記前側固定部材は、車体前後方向から見て、前記ハンドリムの中心又は前記車輪の中心に対して上下に2個1組で設けられている請求項2又は請求項3に記載の車両。
  5. 前記後側固定部材は、車体前後方向から見て、2個1組とされている前記前側固定部材の間に設けられている請求項4に記載の車両。
  6. 前記後側固定部材は、前記車椅子の乗員の手動操作によって前記ハンドリムの後部側又は前記車輪の後部側を車体前方側へ向けて押圧可能となる機械的機構で構成されている請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の車両。
  7. 前記パネル部材は、左右一対で配置されており、
    前記前側固定部材及び前記後側固定部材は、それぞれ左右の前記ハンドリム又は左右の前記車輪に対して設けられている請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両。
  8. バックドアを開放させることで前記車椅子が乗車可能となるように、フロアパネルの後部下側に、出し入れ可能なスロープ部材を有する請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の車両。
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