JP4048804B2 - 車両のシート装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のシート装置に関し、特に、シート座面が、車両上下方向に移動することにより、3人掛けのシートとなるように構成された車両のシート装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ワゴン車等の車両のシートは、多人数の乗車を可能とするため、車両前後方向に3列に並べて設けられ、例えば、車両の最前列に、前席シ−トが設けられ、前席シ−トの後方に2列目シ−トが、2列目シ−トのさらに後方に後席シ−トが、夫々、設けられている。
【0003】
そして、最後列となる後席シ−トは、乗車人数が少ない場合には、2人掛けのシートとして利用され、乗車人数が多い場合には、3人掛けのシートとして利用されるように、種々の構造が提案されている。
【0004】
例えば、特開平11−5477号公報には、車両の左右後輪用となるホイールハウス部の前方に、3個の独立したシートを車幅方向に並べることで、3人掛けとした車両のシート装置であって、車幅方向外方に位置するシートが、車両後方向へのスライドやシートバック部を後方へ傾倒させるリクライニングの作動を、シート後方に配設された上記ホイールハウス部により制限されるため、乗車人数が少ない場合には、車幅方向中央に配設された1個のシートを取外して2人掛けとし、車幅方向外方に位置する残り2個のシートを、簡易な操作で迅速に車両中央側に移動させる車両のシート装置が開示されている。
【0005】
上記の車両のシート装置によれば、車幅方向に並べて配設された3個の独立したシートのうち、車幅方向中央に配設された1個のシートを取外すことにより、車幅方向外方に位置する残り2個のシートを、車幅方向中央に移動させて上記ホイールハウス部の側方とするため、車両後方向へのスライドやリクライニングの作動が、上記ホイールハウス部によって制限されることがなく、ゆったりとしたシートの使用が可能となる。
【0006】
しかし、上記従来技術によれば、車両床面を低くすることにより乗降性を改善し、床面から所定の室内高さとすることで地面からの車高を低く抑え、立体駐車場への駐車を可能とした車両において、乗員が着座するシート座面をホイールハウス部の上端面より上方へ設けることで、3人掛けが可能な車幅方向の座面幅を確保するとともに、上記ホイールハウス部によって制限されることなく、車両後方向へのスライドや、リクライニングの作動を可能とした車両のシート装置においては、車幅方向中央に配設された1個のシートを取外し、残り2個のシートを車幅方向中央に移動させて、2人掛けとした場合、上記残り2個のシートが、車幅方向中央に移動するのみで、車両上下方向へは移動しない構造であるため、上記シートに着座した乗員の頭頂部から車室内天井部までの距離が短く、乗員の頭上スペースを大きく確保することが出来ないため、居住性が悪化するうえ、シート座面から床面までの距離が長く、乗員の足裏部が床面に届きにくいため、乗員の着座姿勢が悪化するという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、シート座面を、ホイールハウス部の車両上下方向の上端面より上方に配設することにより、3人掛けを可能にするとともに、2人掛けの場合には、乗員の頭上スペースを大きく確保して居住性を向上させるとともに、乗員の着座姿勢を良好に保つことが可能な車両のシト装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の第1の構成による車両のシト装置は、車室内の床面上に、乗員の着座するシート座面を有するシートが載置された車両のシート装置であって、上記シートが、上記床面上に設けられた車両前後方向に伸びる枢支軸を中心として、車幅方向に枢動可能に取付けられ、上記シート座面が、車幅方向外方且つ車両上下方向で上方の上端位置にて、着座可能に固定されるとともに、上記枢支軸を中心として枢動され、車幅方向内方且つ車両上下方向で下方の下端位置まで移動し、上記下端位置にて、着座可能に固定されるように構成されている。
【0009】
上記構成によれば、シート座面が、上記車幅方向外方且つ車両上下方向で上方の上端位置にある場合には、シート座面の車幅方向の長さを長くすることが出来るため、3人掛けとすることが可能になるとともに、シート座面が、車幅方向内方且つ車両上下方向で下方の下端位置にある場合には、着座した乗員の頭頂部から車室内天井部までの距離が長くなり、着座した乗員の頭上スペースを大きく確保し居住性を向上させることが出来るうえ、シート座面から床面までの距離が短くなり、着座した乗員の足裏部を確実に床面に届かせて、着座姿勢を良好に保つことが出来る。
【0010】
本発明の第2の構成による車両のシト装置は、上記シート座面が、車両の左右後輪用となるホイールハウス部の車両上下方向の上端面より上方となる上端位置から、上記上端位置より車両上下方向で下方となる下端位置まで、車幅方向への変位を伴って移動可能であるように構成されている。
【0011】
上記構成によれば、上記シートが、車両前後方向の後方への変位を伴わず、下端位置まで移動するため、上記シートの後方に設けられた荷室に載置された荷物と、上記シートの干渉を回避して2人掛けとし、着座した乗員の頭頂部から車室内天井部までの距離を長くすることで、着座した乗員の頭上スペースを大きく確保し居住性を向上させることが出来るうえ、シート座面から床面までの距離を短くすることで、着座した乗員の足裏部を確実に床面に届かせて、着座姿勢を良好に保つことが出来る。
【0012】
本発明の第3の構成による車両のシト装置は、上記シートが、折り畳まれて車両床面上に格納可能に構成されている。
【0013】
上記構成によれば、上記シートが、折り畳まれて車両床面上に格納されることとなるので、折り畳まれたシートの上方空間を、上記シート後方に設けられた荷室の一部として利用するが出来、荷室の容積を拡大することが出来る。
【0014】
本発明の第4構成による車両のシート装置は、上記シートは、右側シートと左側シートに分割して配設され、上記シート座面が、上記下端位置にて、上記右側シート及び上記左側シートが互いに当接した状態で、着座可能に固定されるように構成されている。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、シート座面を、ホイールハウス部の車両上下方向の上端面より上方に配設することにより、3人掛けを可能にするとともに、2人掛けの場合には、乗員の頭上スペースを大きく確保して居住性を向上させるとともに、乗員の着座姿勢を良好に保つことが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る車両のシート装置の実施形態及び参考例について、図面に基づいて説明する。
【0017】
車室内の床面1は、本発明に係る車両の全体斜視図である図1に示されるように、地面からの高さを低く抑えられて乗降性の向上が図られ、この床面1上の車室内には、複数列のシートが車両前後方向に並べて設けられ、例えば、3列からなるシートであれば、車両の最前列に、前席シ−ト8が設けられ、前席シ−トの後方に2列目シ−ト9が、2列目シ−トのさらに後方に3列目のシ−ト10が設けられ、3列目のシ−ト10のさらに後方には、荷室4が設けられている。
【0018】
そして、床面1からは所定の室内高さで、地面からの車高が低く抑えられ、立体駐車場への駐車が可能となるようにして天井部2が設けられている。なお、図中、及び以降の各図面において、矢印Rが車両右方向、矢印Fが車両前方向を、夫々、示している。
【0019】
3列目のシ−ト10は、下記の実施形態及び参考例に示されるように、乗車人数が多い場合には、3人掛けのシートとして利用され、乗車人数が少ない通常の場合には、2人掛けのシートとして利用され、さらに、荷室4の容積を拡大したい場合には、床面上に折り畳まれて荷室4の一部として利用されるように構成されている。
【0020】
<第1実施形態>
第1実施形態による3列目のシート10は、本発明に係る第1実施形態におけるシートの3人掛けの状態を示す斜視概略図、及び正面概略図である図2、図3に示されるように、車幅方向中心に対して左右対称で、全く同一の構造からなる右側シート15と左側シート16に分割して、配設されている。
【0021】
右側シート15は、後述するように、車幅方向への変位を伴って、車両上下方向に移動可能とされ、乗員が着座するシート座面51aを有するシートクッション部51と,シートクッション部51に枢動可能に取付けられ、シートクッション部51上に倒置可能なシートバック部52と、シートクッション部51下面と床面1との間に設けられる脚部によって、構成されている。
【0022】
同様に、右側シート15の左側方に設けられる左側シート16も、車幅方向への変位を伴って、車両上下方向に移動可能とされ、乗員が着座するシート座面53aを有するシートクッション部53と,シートクッション部53に枢動可能に取付けられ、シートクッション部53上に倒置可能なシートバック部54と、シートクッション部53下面と床面1との間に設けられる脚部によって、構成されている。
【0023】
そして、右側シート15のシート座面51aと左側シート16のシート座面53aは、3人掛けの状態の場合には、図3に示されるように、車室内の車幅方向両端部となる両側壁面3の車室後方の下方部に、左右後輪5を収められるよう、車室内へ突出するように車幅方向内方へ向けて配設されているホイールハウス部3aの上端面3bより車両上下方向で上方となる上端位置で、着座可能となるよう固定されるとともに、シート座面51aとシート座面53aの間には、ネット91が張架され、これにより、両側壁面3間が、同一高さの平坦面で、車幅方向の座面幅が確保され、ホイールハウス部3aによって制限されることなく、車両後方向へのスライドや、シートバック部52、54を後方へ傾倒させるリクライニングの作動を可能となるようにして、3人掛けを可能とされている。
【0024】
また、乗車人数が少ない通常の場合には、本発明に係る第1実施形態におけるシートの2人掛けの状態を示す正面概略図である図4に示されるように、右側シート15と左側シート16のシート座面51a、53aの少なくともいずれか一方が、後述する方法によって、上述の3人掛けの状態時における上端位置よりも、車両上下方向で、例えば、約100mm下方の下端位置まで移動し、右側シート15と左側シート16が着座可能に固定され、上記下端位置にて2人掛けのシートとして利用される。
【0025】
さらに、右側シート15、及び左側シート16は、本発明に係る第1実施形態におけるシートの格納状態を示す正面概略図である図5に示されるように、後述する方法によって、シートクッション部51、53が、さらに、車両下方向へ移動して、床面1上に載置されるとともに、シートバック部52、54が車両前方へ枢動されて、シートクッション部51、53上に倒置されることによって、シートバック部背面52a、54aの上方空間が荷室4の一部として利用される。
【0026】
次に、シート10の3人掛け状態、2人掛け状態、及び格納状態への移行について、詳細に説明する。
【0027】
右側シート15、及び左側シート16の脚部は、車幅方向中心に対して左右対称に、全く同一の構造からなっており、例えば、右側シート15の脚部は、本発明に係る第1実施形態におけるシートの3人掛け状態時の斜視図である図6に示されるように、シートクッション部51下面の右前方と床面1との間が、右前支持シャフト61によって枢動可能に連結され、シートクッション部51下面の左前方と床面1との間が、右前支持シャフト61と全く同一の構造である左前支持シャフト62によって枢動可能に連結され、シートクッション部51下面の右後方と床面1との間、及び左後方と床面1との間が、上記の右前支持シャフト61、及び左前支持シャフト62に従動する右後支持シャフト63、及び左後支持シャフト64によって枢動可能に連結されている。
【0028】
また、右前支持シャフト61と左前支持シャフト62と右後支持シャフト63と左後支持シャフト64は、夫々の中間高さ位置において、相互に枢動自在に連結シャフト92、93、94、95によって連結されている。なお、以降の図面においては、連結シャフト92、93、94、95は不図示としている。
【0029】
右前支持シャフト61、及び左前支持シャフト62は、全く同一の構造をなし、例えば、右前支持シャフト61であれば、本発明に係る第1実施形態におけるシート脚部の3人掛け状態時の斜視図である図7、及び図7のA矢視図である図8、及び動作説明図である図9に示されるように、上端が、車両前後方向に伸びるように設けられた上取付シャフト55によって、シートクッション部51下面に枢動可能に取付けられ、下端が、両端にコロ65を取付けられた車両前後方向に伸びる下取付シャフト70を枢支軸として、枢動可能に取付けられている。そしてこの下取付シャフト70は、床面1に車幅方向に伸びるように設けられたレール7内を摺動可能なスライダ67に枢動可能に組み付けられている。また、上端には、円周に沿って第1凹部56aと、第2凹部56bが設けられた円板プレート56が接合されている。
【0030】
また、シートクッション部51の下面には、上記の上取付シャフト55側方に、車両前後方向に伸びるカム取付用シャフト59が設けられ、このカム取付用シャフト59に設けられたバネ58によって、カム取付用シャフト59を中心として車両下方向への回転力が付与された、凸部57aを有するカム57が、枢動可能に取付けられている。また、カム57には、バネ58によって付与される車両下方向への回転力に抗して、カム取付用シャフト59を中心として車両上方向への回転力が付与されるように、後述する回転用ケーブル71が設けられている。
【0031】
また、右前支持シャフト61の下端は、レール7内の車幅方向内方端部に一端を係止されたバネ66の他端に連結されて、車幅方向内方への引張力が付与されるとともに、コロ65が、上端を床面1に固定されたシャフト69に枢動可能に取付けられ下端にスライド用ケーブル73を連結されてシャフト69を中心として車両上下方向に枢動可能とされたストッパ68によって係止されていることにより、車幅方向外方への移動が規制されている。
【0032】
一方、乗員によって操作可能な車室内の所定部位には、図9に示されるように、操作レバー75が設けられ、この操作レバー75は、接続ケーブル78によって、支持シャフト77の回りに枢動可能に取付けられた回転プレート76に連結されている。
【0033】
そして、回転用ケーブル71は、一端が、シートクッション部51下面に設けられたカム57に接続され、他端が、回転プレート76の支持シャフト77との取付部である支点Mから所定距離の接続点Nに接続されている。
【0034】
また、スライド用ケーブル73は、一端が、床面1に設けられたストッパ68の下端にシャフト69を中心として車両上下方向に枢動可能となるようにして接続され、他端が、回転プレート76中の上記接続点Nよりも、支点Mからの距離が短い位置である接続点Kに接続されている。
【0035】
これにより、図7、及び図9に示されるように、シート10が3人掛けの状態にある場合には、右前支持シャフト61は、上端が、円板プレート56の車両上下方向で最も上方位置に設けられた第1凹部56aと、カム57に設けられた凸部57aの嵌合によって保持され、下端が、コロ65と、ストッパ68との係止によって、車幅方向外方への移動を規制されるため、上端の車幅方向位置が、下端の車幅方向位置よりも、わずかに車幅方向内方となるようにして保持される。
【0036】
そのため、シートバック部51下面の右前端部に設けられた右前支持シャフト61は、図9に示されるように、車両上下方向に伸びる鉛直線となす角度θが、小さい角度θ1となり、床面1からシート座面51aまでの距離hが、大きな距離h1で保持される。
【0037】
また、右前支持シャフト61と全く同一の構造で、シートバック部51下面の左前端部に設けられた左前支持シャフト62も、右前支持シャフト61と同様に、車両上下方向に伸びる鉛直線と角度θ1をなし、床面1からシート座面51aまでの距離h1で保持される。
【0038】
また、シートバック部51下面の後端部に設けられ、右前支持シャフト61と左前支持シャフト62に従動するように構成されている右後支持シャフト63と左後支持シャフト64も、車両上下方向に伸びる鉛直線と角度θ1をなし、床面1からシート座面51aまでの距離h1で保持される。
【0039】
その結果、右側シート15は、シート座面51aが、ホイールハウス部3の上端面3bより車両上下方向で上方の上端位置において着座可能に固定支持され、車両中心に対して左側に設けられた左側シート16のシート座面53aも、同様に、上述の右側シート15のシート座面51aと同一の上端位置において着座可能に固定支持され、これにより、図3に示されるように、車両の両側壁面3までが、車両上下方向で同一高さのシート座面からなる、3人掛けのシートとして利用される。
【0040】
次に、シート10を、図4に示されるような2人掛けの状態とする場合には、操作レバー75を図10の実線で示される位置Sから、鎖線で示される位置Tまで牽引することにより、接続ケーブル78によって連結された回転プレート76が、支持シャフト77との取付部である支点Mを中心として枢動され、接続点Nに接続された回転用ケーブル71は、支点Mからの距離が長いため大きな移動量n1で牽引され、カム57が、シャフト59を中心として車両上方へ枢動される。これにより、カム57の凸部57aと円板プレート56の第1凹部56aとの係合が解除され、右前支持シャフト61は、シートの自重によって、スライダ67に設けられ、車両前後方向に伸びる枢支軸となる下取付シャフト70の中心である枢支点Pを中心として、上端が車幅方向内方へ枢動される。そして、操作レバー75が、図10の実線で示される元の位置Sに戻されることによって、カム57の凸部57aと円板プレート56の第2凹部56bとが係合して保持される。
【0041】
一方、接続点Kに接続されたスライド用ケーブル73は、支点Mからの距離が短いため、移動量k1は、上記の移動量n1よりも小さく、スライド用ケーブル73に接続されたストッパ68の枢動量も小さなものとなり、ストッパ68とコロ65との係止を解除することが出来ず、車両外方への移動は規制されたままとなる。
【0042】
そのため、シートクッション部51下面の右前端部に設けられた右前支持シャフト61は、枢支点Pを中心として、車幅方向の内方へ枢動されることによって、車両上下方向に伸びる鉛直線となす角度θが、上述の角度θ1よりも大きい角度θ2で、床面1からシート座面51aまでの距離hが、上述の距離h1より小さく、例えば、距離h1より約100mm小さい距離h2となる下端位置で保持される。
【0043】
また、右前支持シャフト61と全く同一の構造で、シートバック部51下面の左前端部に設けられた左前支持シャフト62も、右前支持シャフト61と同様に、車両上下方向に伸びる鉛直線と角度θ2をなし、床面1からシート座面51aまでの距離h2で保持される。
【0044】
また、シートバック部51下面の後端部に設けられ、右前支持シャフト61と左前支持シャフト62に従動するように構成されている右後支持シャフト63と左後支持シャフト64も、車両上下方向に伸びる鉛直線と角度θ2をなし、床面1からシート座面51aまでの距離h2で保持される。
【0045】
その結果、右側シート15は、シート座面51aが、上述の上端位置よりも車両上下方向で、例えば、約100mm下方の下端位置まで移動されて、着座可能に固定支持され、車両中心に対して左側に設けられた左側シート16のシート座面53aも、同様に、乗員によって操作可能な車室内の所定部位に、左側シート用として設けられた操作レバー(不図示)を牽引することによって、上述の上端位置よりも車両上下方向で、例えば、約100mm下方の下端位置まで移動されて、着座可能に固定支持され、これにより、図4に示されるように、シート座面51a、53aから床面1までの距離h2が、上述の3人掛けのシートとした場合の距離h1よりも、例えば、100mm短く、シート座面51a,53aから車室内天井部(不図示)までの距離が、例えば、100mm長い、2人掛けのシートとして利用される。
【0046】
さらに、シート10を、図5に示されるような格納状態とする場合には、操作レバー75を図11の実線で示される位置Sから、鎖線で示される位置Uまで、上述の2人掛けシートに移行させる場合よりも、さらに、大きく牽引する。
【0047】
これにより、接続ケーブル78によって連結された回転プレート76は、支点Mを中心としてさらに大きく枢動され、接続点Nに接続された回転用ケーブル71は、上述の移動量n1よりも大きな移動量n2でカム57を、シャフト59を中心として車両上方へ枢動する。これにより、カム57の凸部57aと円板プレート56の第2凹部56bとの係合が解除され、右前支持シャフト61は、枢支点Pを中心として、シートクッション部51の自重によって、さらに、車幅方向内方へ枢動され、操作レバー75が、図11の実線で示される元の位置Sに戻されても、円板プレート56に係合する部位が設けられていないため、さらに、車幅方向内方への枢動を継続する。
【0048】
一方、接続点Kに接続されたスライド用ケーブル73は、支点Mからの距離は短いが、操作レバー75の牽引量が大きいため、上述の移動量k1よりも大きな移動量k2によって、スライド用ケーブル73に接続されたストッパ68を車両上下方向に枢動することとなり、ストッパ68とコロ65との係止が解除され、スライダ67は、シートクッション部51の自重によって、車幅方向車両外方への移動を開始する。
【0049】
そのため、シートクッション部51下面の右前端部に設けられた右前支持シャフト61は、上端が、枢支点Pを中心として、車幅方向内方へ枢動されるとともに、下端が、車幅方向外方へ移動するため、床面1上に倒置される。
【0050】
また、右前支持シャフト61と全く同一の構造で、シートバック部51下面の左前端部に設けられた左前支持シャフト62も、右前支持シャフト61と同様に、その上端、及び下端の係止状態が解除されるため、床面1上に倒置される。
【0051】
また、シートバック部51下面の後端部に設けられ、右前支持シャフト61と左前支持シャフト62に従動するように構成されている右後支持シャフト63と左後支持シャフト64も、床面1上に倒置される。
【0052】
その結果、右側シート15は、シートクッション部51が、自重により車両上下方向の下方へ移動して、床面1上に載置され、さらに、シートバック部52を車両前方へ枢動させることによって、シートクッション部51上に倒置される。
【0053】
車両中心に対して左側に設けられた左側シート16も、同様に、乗員によって操作可能な車室内の所定部位に、左側シート用として設けられた操作レバー(不図示)を牽引することによって、シートクッション部53が、自重により車両上下方向の下方へ移動して、床面1上に載置され、さらに、シートバック部54を車両前方へ枢動させることによって、シートクッション部53上に倒置される。
【0054】
これにより、折り畳まれたシートバック部背面52a、54aから車室内天井部(不図示)までが、図5に示されるように、シート10後方に設けられた荷室4の一部として利用される。
【0055】
なお、上記実施形態においては、シート10が、右側シート15と左側シート16に分割可能としたが、これにかえて、図12に示されるように、上記の右側シート15と左側シート16を非分割として一体化したシート10として、車幅方向への変位を伴って車両上下方向に移動可能とすることとしても良い。
【0056】
これによれば、1つの操作レバーを牽引することによって、シート10が、車両上下方向に移動可能とされる。
【0057】
参考例
参考例による3列目のシート10は、参考例におけるシートの3人掛けの状態を示す斜視概略図、及び正面概略図である図13、図14に示されるように、車幅方向中心に対して左右対称で、全く同一の構造からなる右側シート15と左側シート16に分割して配設され、さらに、右側シート15は、右側第1シート17と右側第2シート18に分割して配設され、左側シート16は、左側第1シート45と左側第2シート46に分割して配設されている。
【0058】
そして、右側第1シート17は、車体に対して移動不可に載置され、ホイールハウス部3aの車両上下方向の上端面3bより上方に配設され、シート座面の車幅方向外方となる第1座面11aを有するシートクッション部11と、シートバック部12から構成され、右側第2シート18は、後述するように、車両前後方向への変位を伴って、車両上下方向に移動可能で、シート座面の車幅方向内方となる第2座面13aを有するシートクッション部13と,シートクッション部13に枢動可能に取付けられ、シートクッション部13上に倒置可能なシートバック部14と、シートクッション部13下面と床面1との間に設けられる脚部によって、構成されている。
【0059】
同様に、左側第1シート45は、車体に対して移動不可に載置され、ホイールハウス部3aの車両上下方向の上端面3bより上方に配設され、シート座面の車幅方向外方となる第1座面41aを有するシートクッション部41と、シートバック部42から構成され、左側第2シート46は、車両前後方向への変位を伴って、車両上下方向に移動可能で、シート座面の車幅方向内方となる第2座面43aを有するシートクッション部43と,シートクッション部43に枢動可能に取付けられ、第2座面43a上に倒置可能なシートバック部44と、シートクッション部43下面と床面1との間に設けられる脚部によって、構成されている。
【0060】
右側シート15のシート座面である第1座面11aと第2座面13aと、左側シート16のシート座面である第1座面41aと第2座面43aは、3人掛けの状態の場合には、図13、及び図14に示されるように、車室内の車幅方向両端部となる両側壁面3の車室後方の下方部に、左右後輪5を収められるよう、車室内へ突出するように車幅方向内方へ向けて配設されているホイールハウス部3aの上端面3bより車両上下方向で上方となる上端位置で、着座可能となるよう固定され、これにより、両側壁面3間が、同一高さの平坦面で、車幅方向の座面幅が確保され、ホイールハウス部3aによって制限されることなく、車両後方向へのスライドや、シートバック部12、14、42、44を後方へ傾倒させるリクライニングの作動を可能となるようにして、3人掛けを可能とされている。
【0061】
また、乗車人数が少ない通常の場合には、参考例におけるシートの2人掛けの状態を示す斜視概略図、及び正面概略図である図15、図16に示されるように、右側第2シート18と左側第2シート46の第1座面41a、及び第2座面43aの少なくともいずれか一方が、後述する方法によって、上述の3人掛けの状態時における上端位置よりも、車両上下方向で、例えば、約100mm下方の下端位置まで移動し、右側第2シート18と左側第2シート46が着座可能に固定され、上記下端位置にて2人掛けのシートとして利用される。
【0062】
さらに、右側第2シート18、及び左側第2シート46は、参考例におけるシートの格納状態を示す正面概略図である図17に示されるように、後述する方法によって、シートクッション部13、43が、さらに、車両下方向へ移動して、床面1上に載置されるとともに、シートバック部14、44が車両前方へ枢動されて、シートクッション部13、43上に倒置されることによって、シートバック部背面14a、44aの上方空間が荷室4の一部として利用される。
【0063】
次に、シート10の3人掛け状態、2人掛け状態、及び格納状態への移行について、詳細に説明する。
【0064】
右側第2シート18、及び左側第2シート46の脚部は、車幅方向中心に対して左右対称に、全く同一の構造からなっており、例えば、右側第2シート18の脚部は、参考例におけるシートの脚部の組立要領図である図18に示されるように、シートクッション部13下面の車幅方向の両側端部に、前方及び後方に取付用穴19a、19bが設けられたフランジ19が設けられ、シートクッション部13の左前方を支える左前支持プレート21が、上端を取付用穴19aによってシートクッション部13前方と枢動可能に連結され、下端をシートクッション部13の前下方部の床面1にボルト33、34によって固定されたブラケット24に、バネ26によって常に車両前方向への回転力が付与されて枢動可能に取付けられている。
【0065】
さらに、左前移動プレート22が、上端を取付用穴19aによってシートクッション部13の左前方と枢動可能に連結され、下端を、床面1に固定された左スライドレール27の内部を車両前後方向に摺動可能に嵌合された左スライダ25の前方に設けられた取付用穴25aに枢動可能に連結されて配設され、左後移動プレート23が、上端を、取付用穴19bによってシートクッション部13の左後方と枢動可能に連結され、下端を、上述の左スライダ25の後方に設けられた取付用穴25bに枢動可能に連結されて配設されている。なお、シートクッション部13の右側端部についても、上述の左側端部と左右対称に同一の構造となっている。
【0066】
そして、左前移動プレート22は、上端及び下端の中間位置において、シートクッション部13の右側端部に設けられている右前移動プレート(不図示)と前連結シャフト31によって連結され、左後移動プレート23も同様に、上端及び下端の中間位置において、シートクッション部13の右側端部に設けられている右後移動プレート(不図示)と後連結シャフト32によって連結され、さらに、左前移動プレート22と左後移動プレート23は、夫々の、上端及び下端の中間位置において、左連結プレート29によって、枢動可能に連結されている。
【0067】
左スライダ25は、片側が直角に折曲されて、断面形状がL字状の2枚の板金を接合することにより形成され、その底面部25cと折曲部25dには、長さ方向に沿って多数の開口部25eが、形成されている。
【0068】
また、床面1に固定されている左スライドレール27は、断面形状が凹形状に折曲加工された板金により形成され、その両側面27aと上端面27b、27cには、長さ方向に沿って多数の開口部27dが、形成されている。
【0069】
そして、上述のように、左スライダ25は、左スライドレール27内部を車両前後方向に摺動可能に嵌合されている。
【0070】
また、左スライドレール27の側方の床面1には、左スライドレール27の開口部27dと、左スライダ25の開口部25eに係合可能な櫛歯状の突起28aが形成されたロックレバー28が設けられている。
【0071】
ロックレバー28は、不図示の付勢手段により、突起28aが、左スライドレール27の側面に形成された開口部27dを貫通して左スライダ25の開口部25eに係合される方向に付勢され、この係合を解除する方向にロックレバー28を回動操作することにより、左スライダ25が、車両前後方向に移動出来るようになっている。
【0072】
これにより、シート10が、図13、図14に示されるような3人掛けの状態にある場合には、右側第2シート18の第2座面13aが、車幅方向外方に設けられた第1座面11aと車両上下方向で同一の高さとなるように、左スライダ25、及び右スライダ49が、車両前方へ摺動され、ロックレバー28の突起28aが、左スライドレール27の開口部27dと左スライダ25の開口部25eに係合して保持される。
【0073】
その結果、右側シート15は、シート座面となる第1座面11aと第2座面13aが、ホイールハウス部3の上端面3bより車両上下方向で上方の上端位置において着座可能に固定支持され、車両中心に対して左側に設けられた左側シート16のシート座面となる第1座面41aと第2座面43aも、同様に、上述の右側シート15の第1座面11aと第2座面13aと同一の上端位置において着座可能に固定支持され、これにより、図13、及び図14に示されるように、車両の両側壁面3まで車両上下方向で同一の高さのシート座面からなる、3人掛けのシートとして利用される。
【0074】
一方、シート10を、図15、及び図16に示されるような2人掛けの状態とする場合には、ロックレバー28を回動させて、突起28aと、左スライドレール27の開口部27dと左スライダ25の開口部25eとの係合を解除させ、右側第2シート18の第2座面13aが、車幅方向外方に設けられた第1座面11aよりも車両上下方向で、例えば、約100mm低くなるように、左スライダ25、及び右スライダ49を、車両後方へ摺動させて、その位置で、ロックレバー28の突起28aが、左スライドレール27の開口部27dと左スライダ25の開口部25eに係合して保持されるよう、ロックレバー28を元の角度まで回動させる。
【0075】
そして、左スライダ25、及び右スライダ49を、車両後方へ摺動させることによって、参考例におけるシートの機構説明図である図19、及び参考例における3人掛け状態時、及び2人掛け状態時のシートの側面図である図20、図21に示されるように、例えば、左スライダ25であれば、シートクッション部13と前支持プレート21が連結されている3人掛け状態時の枢支点Aが、左スライダ25及び右スライダ49が車両前後方向で後方へ摺動され、左前移動プレート22との連結部である枢支点Bが、枢支点B’位置へ移動するため、図19の鎖線で示されるように、前支持プレート21と床面1が連結されている枢支部Oを中心として、円弧を描きながら車両上下方向の下端位置かつ車両前後方向の後方位置である枢支点A’位置へ移動して保持される。
【0076】
その結果、右側シート15の第2座面13aは、図15、及び図16に示されるように、上述の上端位置よりも、車両上下方向で、例えば、約100mm下方の下端位置まで移動されて着座可能に固定支持され、車両中心に対して左側に設けられた左側シート16の第2座面43aも、同様に、床面1に設けられたロックレバー47を回動させることにより、上述の上端位置よりも車両上下方向で、例えば、約100mm下方の下端位置まで移動されて、着座可能に固定支持され、これにより、図15、及び図16に示されるように、第2座面13a、43aから床面1までの距離が、上述の3人掛けのシートとした場合の距離よりも、例えば、100mm短く、第2座面13a、43aから車室内天井部(不図示)までの距離が、例えば、100mm長い、2人掛けのシートとして利用される。
【0077】
さらに、シート10を、図17に示されるような格納状態とする場合には、ロックレバー28を回動させて、突起28aと、左スライドレール27の開口部27dと左スライダ25の開口部25eとの係合を解除させ、左スライダ25、及び右スライダ49を、車両最後端位置まで移動させる。
【0078】
これにより、参考例によるシートの機構説明図である図19、及び参考例における格納状態時のシートの側面図である図22に示されるように、例えば、左スライダ25であれば、シートクッション部13と前支持プレート21が連結されている2人掛け状態時の枢支点A’が、左スライダ25及び右スライダ49が車両前後方向で、さらに後方へ摺動され、左前移動プレート22との連結部である枢支点B’が、枢支点B’’位置へ移動するため、図19の鎖線で示されるように、前支持プレート21と床面1が連結されている枢支部Oを中心として、円弧を描きながら床面1上である枢支点A’’位置へ移動して保持される。
【0079】
その結果、右側第2シート18のシートクッション部13は、図17に示されるように、床面1上に載置され、さらに、シートバック部14を車両前方へ枢動することにより、シートクッション部13上に倒置され、車両中心に対して左側に設けられた左側第2シート46のシートクッション部43も、同様に、床面1上に載置され、これにより、図17に示されるように、右側第2シート18のシートバック部背面14aと左側第2シート46のシートバック部背面44aから車室内天井部(不図示)までが、シート後方に設けられた荷室4の一部として利用される。
【0080】
なお、上記参考例においては、シート10が、右側シート15と左側シート16に分割可能とし、さらに、右側シート15は、右側第1シート17と右側第2シート18に、左側シート16も、左側第1シート45と左側第2シート46に、夫々分割可能とし、右側第2シート18と左側第2シート46が、夫々独立して、車両前後方向への変位を伴って車両上下方向に移動可能としたが、これにかえて、図23に示されるように、上記の右側第2シート18と左側第2シート46を非分割として一体化させた中央第2シート48を、車両前後方向への変位を伴って車両上下方向に移動可能とすることとしても良い。
【0081】
これによれば、1本のロックレバーを回動させることによって、中央第2シート48の保持状態が解除され、車両上下方向に移動可能とされる。
【0082】
また、上記実施形態においては、前席シート8と2列目シート9と3列目のシート10との3列からなる車両の、3列目のシート10に適用されるシート装置として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、他の複数列のシートからなる車両であって、他の列のシートに適用することも可能である。
【0083】
以上のことから、乗車人数が多い場合には、シート10のシート座面が、ホイールハウス部3aの車両上下方向の上端面3bより上方に配設され、シート座面の車幅方向の長さを長くすることが出来るため、3人掛けとすることが可能になるとともに、乗車人数が少ない通常の場合には、シート座面の一部を、上記3人掛け状態時の車両上下方向の高さ位置よりも低い下端位置まで移動させて2人掛けとし、着座した乗員の頭頂部から車室内天井部までの距離を、例えば100mm、長くすることで、着座した乗員の頭上スペースを大きく確保し、居住性を向上させるとともに、シート座面から床面1までの距離を、例えば100mm、短くすることで、着座した乗員の足裏部を確実に床面1に届かせて、着座姿勢を良好に保つことが出来る。
【0084】
また、上記第1の実施形態によれば、シート10が、車両前後方向の後方への変位を伴わず、下端位置まで移動するため、シート10の後方に設けられた荷室4に載置された荷物と、上記シート10の干渉を回避して、2人掛けとし、着座した乗員の頭頂部から車室内天井部までの距離を、例えば100mm、長くすることで、着座した乗員の頭上スペースを大きく確保し、居住性を向上させるとともに、シート座面から床面1までの距離を、例えば100mm、短くすることで、着座した乗員の足裏部を確実に床面1に届かせて、着座姿勢を良好に保つことが出来る。
【0085】
また、上記参考例によれば、簡単な構造によって、シート座面を下端位置まで移動させて2人掛けとし、着座した乗員の頭頂部から車室内天井部までの距離を、例えば100mm、長くすることで、着座した乗員の頭上スペースを大きく確保し、居住性を向上させるとともに、シート座面から床面1までの距離を、例えば100mm、短くすることで、着座した乗員の足裏部を確実に床面1に届かせて、着座姿勢を良好に保つことが出来る。
【0086】
また、シート10を3人掛けの状態としてシートバック部を後方へ傾倒させて平坦状にするとともに、他の列のシートも同様に、シートバック部を後方へ傾倒させて平坦状にすることにより、車室内全体を平坦状のシート座面とするフルフラットな状態として、車室内全体を多目的に利用することも出来る。
【0087】
また、シート10を、折り畳んで車両床面上に格納することにより、折り畳まれたシート10の上方空間を、シート10の後方に設けられた荷室4の一部として利用することにより、荷室4の容積を拡大することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る車両の全体斜視図。
【図2】 本発明に係る第1実施形態におけるシートの3人掛けの状態を示す斜視概略図。
【図3】 本発明に係る第1実施形態におけるシートの3人掛けの状態を示す正面概略図。
【図4】 本発明に係る第1実施形態におけるシートの2人掛けの状態を示す正面概略図。
【図5】 本発明に係る第1実施形態におけるシートの格納状態を示す正面概略図。
【図6】 本発明に係る第1実施形態におけるシートの3人掛け状態時の斜視図。
【図7】 本発明に係る第1実施形態におけるシート脚部の3人掛け状態時の斜視図。
【図8】 図7のA矢視図。
【図9】 本発明に係る第1実施形態におけるシート脚部の3人掛け状態時の動作説明図。
【図10】 本発明に係る第1実施形態におけるシート脚部の2人掛け状態時の動作説明図。
【図11】 本発明に係る第1実施形態におけるシート脚部の格納状態時の動作説明図。
【図12】 本発明に係る第1実施形態におけるシートの変形例。
【図13】 参考例におけるシートの3人掛けの状態を示す斜視概略図。
【図14】 参考例におけるシートの3人掛けの状態を示す正面概略図。
【図15】 参考例におけるシートの2人掛けの状態を示す斜視概略図。
【図16】 参考例におけるシートの2人掛けの状態を示す正面概略図。
【図17】 参考例におけるシートの格納状態を示す正面概略図。
【図18】 参考例におけるシートの脚部の組立要領図。
【図19】 参考例におけるシートの機構説明図。
【図20】 参考例における3人掛け状態時のシートの側面図。
【図21】 参考例における2人掛け状態時のシートの側面図。
【図22】 参考例における格納状態時のシートの側面図。
【図23】 参考例におけるシートの変形例。
【符号の説明】
1…床面
3…側壁面
3a…ホイールハウス部
3b…ホイールハウス部の上端面
4…荷室
5…左右後輪
10…シート
15…右側シート(シート)
16…左側シート(シート)
51a、53a…シート座面
11a、41a…第1座面(シート座面)
13a、43a…第2座面(シート座面)
70…下取付シャフト(枢支軸)
17…右側第1シート(シート)
18…右側第2シート(シート)
45…左側第1シート(シート)
46…左側第2シート(シート)
51、53、11、13、41、43…シートクッション部
52、54、12、14、42、44…シートバック部
61…右前支持シャフト
25…左スライダ
27…左スライドレール

Claims (4)

  1. 車室内の床面上に、乗員の着座するシート座面を有するシートが載置された車両のシート装置であって、
    上記シートが、上記床面上に設けられた車両前後方向に伸びる枢支軸を中心として、車幅方向に枢動可能に取付けられ、
    上記シート座面が、車幅方向外方且つ車両上下方向で上方の上端位置にて、着座可能に固定されるとともに、上記枢支軸を中心として枢動され、車幅方向内方且つ車両上下方向で下方の下端位置まで移動し、上記下端位置にて、着座可能に固定されるように構成されている車両のシート装置。
  2. 上記シート座面が、車両の左右後輪用となるホイールハウス部の車両上下方向の上端面より上方となる上端位置から、上記上端位置より車両上下方向で下方となる下端位置まで、車幅方向への変位を伴って移動可能であるように構成されている請求項1に記載の車両のシート装置。
  3. 上記シートが、折り畳まれて車両床面上に格納可能に構成されている請求項1又は2に記載の車両のシート装置。
  4. 上記シートは、右側シートと左側シートに分割して配設され、
    上記シート座面が、上記下端位置にて、上記右側シート及び上記左側シートが互いに当接した状態で、着座可能に固定されるように構成されている請求項1乃至3のいずれか1つに記載の車両のシート装置。
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