JP2021169282A - 乗り物用シート及びトリムカバーの製造方法 - Google Patents

乗り物用シート及びトリムカバーの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】乗り物用シートの製造コストを下げる。【解決手段】自動車用シート1は、シートパッド26と、シートパッド26を覆うトリムカバー20と、を備え、トリムカバー20は、第一カバー部材23Lと、第二カバー部材24と、シートパッド26の溝部261に取り付けられる吊り込み部材50と、第一カバー部材23Lと第二カバー部材24の外表面側の境界B1を形成し、且つ、第一カバー部材23L及び第二カバー部材24のみを縫合する第一シームSM1と、第一シームSM1よりもトリムカバー20の外表面側と反対側の位置において第一カバー部材23L及び第二カバー部材24と吊り込み部材50とを縫合する第二シームSM2と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、乗り物用シート及びトリムカバーの製造方法に関する。
特許文献1には、乗員を弾性的に支持可能なシートパッドと、上記シートパッドを被覆している面状のシートカバーとを備え、上記シートカバーの一部に取付けられている吊り込み部材が上記シートパッドの溝部に引き込まれた状態で取付けられている乗り物用シートが開示されている。
特開2018−126435号公報
特許文献1のシートカバーは、2つの表皮ピースを縫合する縫合線のうちの最も外表面側に位置する縫合線において、この2つの表皮ピースに吊り込み部材が縫合されている。外表面側に位置する縫合線は、外観性能に影響があるため、その位置精度は高いものが求められる。したがって、この構成では、2つの表皮ピースと吊り込み部材を精度よく位置合わせした状態でこれら3つの部材を縫合することになる。この場合、吊り込み部材の縫合線よりも先端側の部分の長さを変えるには、吊り込み部材の長さを変える必要があり、汎用性が低下する。例えば、乗り物用シートの種類、又は、吊り込み部材の取り付け箇所に応じて吊り込み部材の長さを変える必要が生じ、乗り物用シートの製造コストが増える要因となる。
本発明の目的は、製造コストを下げることが可能な乗り物用シートとトリムカバーの製造方法を提供することにある。
本発明の一態様の乗り物用シートは、シートパッドと、前記シートパッドを覆うトリムカバーと、を備え、前記トリムカバーは、第一カバー部材と、第二カバー部材と、前記シートパッドの溝部に取り付けられる吊り込み部材と、前記第一カバー部材と前記第二カバー部材の外表面側の境界を形成し、且つ、前記第一カバー部材、前記第二カバー部材、及び前記吊り込み部材のうちの前記第一カバー部材及び前記第二カバー部材のみを縫合する第一シームと、前記第一シームよりも前記外表面側と反対側の位置において前記第一カバー部材及び前記第二カバー部材の少なくとも一方と前記吊り込み部材とを縫合する第二シームと、を備えるものである。
本発明の一態様のトリムカバーの製造方法は、シートパッドを覆うトリムカバーの製造方法であって、前記トリムカバーは、第一カバー部材と、第二カバー部材と、前記シートパッドの溝部に取り付けられる吊り込み部材と、を有し、前記第一カバー部材、前記第二カバー部材、及び前記吊り込み部材のうちの前記第一カバー部材及び前記第二カバー部材のみを縫合して第一シームを形成し、前記第一シームよりも前記第一カバー部材及び前記第二カバー部材の縫い代の縁側の位置において、前記第一カバー部材及び前記第二カバー部材の少なくとも一方と前記吊り込み部材とを縫合して第二シームを形成するものである。
本発明によれば、乗り物用シートの製造コストを下げることができる。
本発明の乗り物用シートの一実施形態である自動車用シート1の概略構成を示す外観模式図である。 図1に示す範囲Aの断面模式図である。 図2に示す第一カバー部材23L、第二カバー部材24、及び吊り込み部材50の縫合工程を説明するための模式図である。
(乗り物用シートの構成)
図1は、本発明の乗り物用シートの一実施形態である自動車用シート1の概略構成を示す外観模式図である。図1に示すように、自動車用シート1は、正規の姿勢で着座した利用者の臀部及び大腿部を支持するシートクッション2と、正規の姿勢で着座した利用者の腰部及び背部を支持するシートバック3と、を備える。
シートクッション2は、図示省略のシートフレームと、スポンジ又はウレタン樹脂等で構成されたシートパッド26と、これらシートフレーム及びシートパッド26を覆うトリムカバー20と、を備える。
シートバック3は、図示省略のシートフレームと、スポンジ又はウレタン樹脂等で構成されたシートパッド36と、これらシートフレーム及びシートパッド36を覆うトリムカバー30と、を備える。
トリムカバー20とトリムカバー30は、それぞれ、複数のカバー部材が縫合されて形成された袋状のカバーである。カバー部材としては、例えば皮革(天然皮革、合成皮革)又は布帛(織物、編物、不織布)が用いられる。カバー部材は、皮革又は布帛の単層構造であってもよいし、皮革又は布帛を表地として、皮革又は布帛にワディング(例えば弾性変形可能な軟質ポリウレタンフォームなどの樹脂発泡体)が積層された多層構造であってもよい。
トリムカバー20は、シートクッション2の側面を形成するカバー部材21と、シートクッション2の座面を形成するカバー部材22と、を備え、これらが縫合されて構成されている。
カバー部材22は、シートクッション2の座面のうちの左右の側方部を構成する第一カバー部材23R及び第一カバー部材23Lと、シートクッション2の座面のうちのシートバック3側の後方部を構成する第二カバー部材24と、シートクッション2の座面のうちのシートバック3側と反対の前方部を構成する第三カバー部材25と、が縫合されて構成されている。
トリムカバー30は、シートバック3の側面を形成するカバー部材31と、シートバック3の背もたれ面を形成するカバー部材32と、を備え、これらが縫合されて構成されている。
カバー部材32は、シートバック3の背もたれ面のうちの左右の側方部に設けられた第一カバー部材33R及び第一カバー部材33Lと、シートバック3の背もたれ面のうちの中央部を構成する第二カバー部材34と、が縫合されて構成されている。
(縫合部の構成)
図2は、図1に示す範囲Aの断面模式図である。図2は、図1における、第一カバー部材23Lと第二カバー部材24の境界B1に垂直な断面を示している。図1における、第一カバー部材23Rと第二カバー部材24の境界B3に垂直な断面は、図2を左右反転させて符号23Lを符号23Rに変更したものである。図3は、図2に示す第一カバー部材23L、第二カバー部材24、及び吊り込み部材50の縫合工程を説明するための模式図である。
図2及び図3には、第一カバー部材23Lの外部に露出する面であるおもて面23Aと、おもて面23Aの反対側(シートパッド26に対面する側)のうら面23Bが示されている。また、第二カバー部材24の外部に露出する面であるおもて面24Aと、おもて面24Aの反対側(シートパッド26に対面する側)のうら面24Bが示されている。
シートパッド26における、トリムカバー20の境界B1の近傍には、境界B1に沿って延びる溝部261が形成されている。そして、トリムカバー20の境界B1の近傍の内面には、吊り込み部材50が固定されている。なお、図1に示すように、シートパッド26におけるトリムカバー20の境界B2の近傍にも、境界B2に沿って延びる溝部263が形成されている。そして、トリムカバー20の境界B2の近傍の内面にも、図示省略の吊り込み部材50が固定されている。境界B2は、第二カバー部材24と第三カバー部材25の境界である。
吊り込み部材50は、境界B1に沿って延びる(図2の紙面手前から奥方向に延びる)帯状部材51と、帯状部材51の幅方向の一端部に設けられた、この一端部に沿って延びる略筒状の係止部材52と、を備える。シートパッド26の溝部261に固定された固定部材262に係止部材52が係止されることで、吊り込み部材50が溝部261に取り付けられている。
第一カバー部材23Lの縫い代230と第二カバー部材24の縫い代240(図3参照)は、縫い代230及び縫い代240の基端において、第一シームSM1によって縫合されている。シームは、ミシン等で縫い合わせて得られる縫い目である。第一シームSM1は、トリムカバー20の外表面側における第一カバー部材23Lと第二カバー部材24の境界B1を形成している。
吊り込み部材50は、第一カバー部材23L及び第二カバー部材24のうちの第一シームSM1よりも内側(トリムカバー20の外表面側と反対側)にある部分に、第二シームSM2によって縫合されている。具体的には、帯状部材51の他端部(係止部材52側と反対側の端部)と、第一カバー部材23Lの縫い代230と、第二カバー部材24の縫い代240と、が第二シームSM2によって縫合されている。
吊り込み部材50は、第二カバー部材24のうら面24Bに接触しており、吊り込み部材50の先端(係止部材52が設けられた端部)と反対側の基端50Eが、第一カバー部材23L及び第二カバー部材24の縁23E,24E側とは反対側(第一シームSM1側)に向けられた状態にて、第二シームSM2によって第一カバー部材23L及び第二カバー部材24と縫合されている。
このように、第一カバー部材23L、第二カバー部材24、及び吊り込み部材50は、第一シームSM1及び第二シームSM2を含む縫合部によって縫合されている。
第一カバー部材23L、第二カバー部材24、及び吊り込み部材50は、次のようにして縫合される。まず、図3に示すように、第一カバー部材23Lの縫い代230のおもて面23Aと、第二カバー部材24の縫い代240のおもて面24Aとを突き合わせ、且つ、第一カバー部材23Lの縫い代230の縁23Eと、第二カバー部材24の縫い代240の縁24Eの位置を合わせた状態にて、縫い代230及び縫い代240の基端同士を縫合して第一シームSM1を形成する。
次に、第二カバー部材24のうら面24Bの上に、基端50Eが第一シームSM1側に向き且つ係止部材52が縁23E,24E側を向く状態にて、吊り込み部材50を重ねる。そして、吊り込み部材50の基端50Eよりも先端側の位置で、第一カバー部材23Lの縫い代230及び第二カバー部材24の縫い代240と、吊り込み部材50とを縫合して、第二シームSM2を形成する。このようにして縫合が行われてトリムカバー20が製造された後は、図2に示すように、第一カバー部材23L及び第二カバー部材24が第一シームSM1を境にして広げられ、この状態で、吊り込み部材50の係止部材52が溝部261に挿通される。そして、係止部材52が固定部材262に係止されて、トリムカバー20がシートパッド26に係止される。
トリムカバー20の境界B2近傍の構成は、図2において、第一カバー部材23Lが第三カバー部材25に変更され、溝部261が溝部263に変更された構成に相当する。
図2に示したトリムカバー20の境界B1,B2,B3付近における縫合部の構成は、トリムカバー30における第一カバー部材33R及び第二カバー部材34の境界付近と、第一カバー部材33L及び第二カバー部材34の境界付近にも同様に適用可能である。
(実施形態の効果)
以上のように、自動車用シート1によれば、第一カバー部材23L、第二カバー部材24、及び吊り込み部材50を縫合する縫合部において、第一シームSM1よりもトリムカバー20の外表面と反対側に第二シームSM2が存在する。第一シームSM1の形成位置は、トリムカバー20の外観を決めるものであるため精度が求められる。一方、トリムカバー20の外表面から遠い位置にある第二シームSM2の形成位置に精度は求められない。このため、第二シームSM2の形成位置には自由度を持たせることができる。
特許文献1のように、境界B1を形成するために、3つの部材を縫合する構成では、例えば3つの部材の縁を位置合わせした状態で縫合を行う必要があり、境界B1を形成するシームから吊り込み部材50の先端までの長さを変更するためには、吊り込み部材50の全体長さを変更する必要がある。これに対し、図3に示す構成では、第二シームSM2を形成する際の吊り込み部材50の基端50Eの位置、又は、第二シームSM2の位置を変更することで、吊り込み部材50における第二シームSM2から先端までの距離を容易に変更することができる。このように吊り長さを容易に調整できることで、同一の長さ(幅方向の大きさ)の吊り込み部材50であっても、自動車用シート1の種類又は吊り込み部材50の取り付け箇所に応じて、吊り長さを変えるといったことが可能になる。
例えば、同じ長さの吊り込み部材50であっても、境界B1に対向する溝部261に取り付けられる吊り込み部材50と、境界B2に対向する溝部263に取り付けられる吊り込み部材50とで吊り長さを変えることができる。
トリムカバー20は、その構成生地によっては、伸縮しやすい方向と伸縮しにくい方向とが存在する場合がある。例えば、トリムカバー20が、自動車用シート1の左右方向には伸縮しやすいが、自動車用シート1の前後方向には伸縮しにくい特性を持つ場合を想定する。この場合には、境界B2に対向する溝部263に取り付けられる吊り込み部材50の吊り長さを、境界B1に対向する溝部261に取り付けられる吊り込み部材50の吊り長さよりも大きくする構成が有効となる。この構成にすることで、トリムカバー20が溝部263に向かって十分に伸びない状態であっても、吊り込み部材50の吊り長さが大きいことで、吊り込み部材50を溝部263に容易に取り付けられるようになる。
このように、自動車用シート1によれば、種類、構成、及び用途等に応じて吊り込み部材50の長さを変更する必要がない。したがって、自動車用シート1の製造コストを下げることができる。
なお、第二シームSM2は、第一カバー部材23L、第二カバー部材24、及び吊り込み部材50の3つを縫合する構成に限らず、第一カバー部材23L及び第二カバー部材24のいずれか一方と、吊り込み部材50との2つを縫合する構成であっても、上述した効果は得ることができる。例えば、図2の第二シームSM2が、第二カバー部材24と吊り込み部材50のみを縫合するものであってもよい。または、図2において、吊り込み部材50の位置を第一カバー部材23Lの右側に変更し、第二シームSM2が、第一カバー部材23Lと吊り込み部材50のみを縫合するものであってもよい。なお、図2において、吊り込み部材50の位置を第一カバー部材23Lの右側に変更し、第二シームSM2が、第二カバー部材24と第一カバー部材23Lと吊り込み部材50を縫合するものであってもよい。
前述してきたように、第二シームSM2が、第一カバー部材23L、第二カバー部材24、及び吊り込み部材50の3つを縫合する構成によれば、第二シームSM2によって、第一カバー部材23Lと第二カバー部材24の縫い代230,240の先端部分の開きを抑制することができる。このため、吊り込み部材50を溝部261に取り付ける作業を行う際に、この先端部分が溝部261の入り口等に接触しにくくなり、この作業を効率よく行うことができる。また、第二シームSM2によって第一カバー部材23L、第二カバー部材24、及び吊り込み部材50が一体的に縫合されることで、トリムカバー20の縫合部近傍の剛性を高めることができ、上記作業を効率よく行うことができる。
このような縫い代230,240の先端部分の開きを抑制する効果(以下、開き抑制効果と記載)と、トリムカバー20の縫合部近傍の剛性を高める効果(以下、剛性向上効果と記載)を高めるために、第一シームSM1と第二シームSM2の間の第一距離(図3に示す距離L1)を、第一シームSM1が形成された第一カバー部材23L及び第二カバー部材24の縁23E,24Eと第二シームSM2との間の第二距離(図3に示す距離L2)よりも大きくすることが好ましい。特に、距離L2は、2mm以上6mm以下とすることで、開き抑制効果と剛性向上効果をより向上させることができる。距離L2を3mm以上5mm以下とすることで、開き抑制効果と剛性向上効果を更に向上させることができる。
自動車用シート1では、吊り込み部材50の基端50Eが、第一カバー部材23L及び第二カバー部材24の縁23E,24E側と反対側に向く状態にて、吊り込み部材50が第二シームSM2において第一カバー部材23L及び第二カバー部材24と縫合されている。この構成によれば、吊り込み部材50を溝部261に取り付ける作業を行う際に、吊り込み部材50を折り返すことなく(特許文献1では吊り込み部材を一度折り返した状態にて係止させている)、溝部261に取り付けることができる。このため、この作業を効率よく行うことができる。また、吊り込み部材50が折り返されない(換言すると、基端から先端に向かって略直線状に伸びた状態で固定部材262に係止される)ことで、吊り込み部材50に起因するトリムカバー20の膨らみを抑制でき、外観性能を向上させることができる。
以上の説明では、乗り物用シートの一実施形態として、自動車に搭載される自動車用シート1を例にした。しかし、本発明は、自動車に搭載されるシートに限らず、自動車、電車、航空機、及び船舶等の乗り物に搭載されるシートであれば適用可能である。
以上説明してきたように、本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
(1)
シートパッド(シートパッド26)と、
前記シートパッドを覆うトリムカバー(トリムカバー20)と、を備え、
前記トリムカバーは、第一カバー部材(第一カバー部材23R、第一カバー部材23L、第三カバー部材25)と、第二カバー部材(第二カバー部材24)と、前記シートパッドの溝部(261、263)に取り付けられる吊り込み部材(吊り込み部材50)と、前記第一カバー部材と前記第二カバー部材の外表面側の境界(境界B1、B2、B3)を形成し、且つ、前記第一カバー部材、前記第二カバー部材、及び前記吊り込み部材のうちの前記第一カバー部材及び前記第二カバー部材のみを縫合する第一シーム(第一シームSM1)と、前記第一シームよりも前記外表面側と反対側の位置において前記第一カバー部材及び前記第二カバー部材の少なくとも一方と前記吊り込み部材とを縫合する第二シーム(第二シームSM2)と、を備える乗り物用シート(自動車用シート1)。
(1)によれば、第一シームよりもトリムカバーの外表面と反対側に第二シームが存在する。第一シームの形成位置は精度が求められるが、外表面から遠い位置にある第二シームの形成位置には精度は求められない。このため、第二シームの形成位置には自由度を持たせることができる。つまり、吊り込み部材における第二シームから先端までの長さを容易に調整できる。このため、例えば、同一長さの吊り込み部材であっても、乗り物用シートの種類又は吊り込み部材の取り付け箇所に応じて吊り長さを変えることができる。このように、吊り込み部材の汎用性を高めることができるため、乗り物用シートの製造コストを下げることができる。
(2)
(1)記載の乗り物用シートであって、
前記第二シームは、前記第一カバー部材、前記第二カバー部材、及び前記吊り込み部材を縫合している乗り物用シート。
(2)によれば、第二シームによって、第一カバー部材と第二カバー部材の縫い代の先端部分の開きを抑制することができる。このため、吊り込み部材をシートパッドの溝部に取り付ける作業を行う際に、この先端部分が溝部の入り口等に接触しにくくなり、この作業を効率よく行うことができる。また、第二シームによって第一カバー部材、第二カバー部材、及び吊り込み部材が一体的に縫合されることで、トリムカバーの縫合部近傍の剛性を高めることができ、上記作業を効率よく行うことができる。
(3)
(2)記載の乗り物用シートであって、
前記第一シームと前記第二シームの間の第一距離(距離L1)は、前記第一シームが形成された前記第一カバー部材又は前記第二カバー部材の縫い代の縁と前記第二シームとの間の第二距離(距離L2)よりも大きい乗り物用シート。
(3)によれば、第一カバー部材と第二カバー部材の縫い代の先端部分の開きを強く抑制することができる。また、トリムカバーの縫合部近傍の剛性をより高めることができる。
(4)
(3)記載の乗り物用シートであって、
前記第二距離は、2mm以上6mm以下である乗り物用シート。
(4)によれば、第一カバー部材と第二カバー部材の縫い代の先端部分の開きをより強く抑制することができる。また、トリムカバーの縫合部近傍の剛性を更に高めることができる。
(5)
(4)記載の乗り物用シートであって、
前記第二距離は、3mm以上5mm以下である乗り物用シート。
(5)によれば、第一カバー部材と第二カバー部材の縫い代の先端部分の開きを更に強く抑制することができる。また、トリムカバーの縫合部近傍の剛性を更に高めることができる。
(6)
(1)から(5)のいずれか1つに記載の乗り物用シートであって、
前記吊り込み部材の基端(基端50E)が、前記第一カバー部材及び前記第二カバー部材の縫い代の縁(縁23E、24E)側と反対側に向く状態にて、前記第二シームにおいて前記吊り込み部材が縫合されている乗り物用シート。
(6)によれば、吊り込み部材をシートパッドの溝部に取り付ける作業を行う際に、吊り込み部材を折り返すことなく溝部に取り付けることができる。このため、この作業を効率よく行うことができる。また、吊り込み部材が折り返されないことで、吊り込み部材に起因するトリムカバーの膨らみを抑制でき、外観性能を向上させることができる。
(7)
(1)から(6)のいずれか1つに記載の乗り物用シートであって、
前記トリムカバーは、長さが同一の複数の前記吊り込み部材を有し、
前記複数の吊り込み部材には、前記第二シームから先端までの長さが異なるものが含まれる乗り物用シート。
(7)によれば、同一の長さで吊り長さの異なる吊り込み部材が存在するため、吊り込み部材の汎用性を高めることができ、乗り物用シートの製造コストを下げることができる。なお、吊り込み部材の長さとは、帯状の吊り込み部材の幅方向の大きさのことをいう。
(8)
シートパッドを覆うトリムカバーの製造方法であって、
前記トリムカバーは、第一カバー部材と、第二カバー部材と、前記シートパッドの溝部に取り付けられる吊り込み部材と、を有し、
前記第一カバー部材、前記第二カバー部材、及び前記吊り込み部材のうちの前記第一カバー部材及び前記第二カバー部材のみを縫合して第一シームを形成し、
前記第一シームよりも前記第一カバー部材及び前記第二カバー部材の縫い代の縁側の位置において、前記第一カバー部材及び前記第二カバー部材の少なくとも一方と前記吊り込み部材とを縫合して第二シームを形成するトリムカバーの製造方法。
1 自動車用シート
SM1 第一シーム
2 シートクッション
SM2 第二シーム
3 シートバック
20,30 トリムカバー
21,22,31,32 カバー部材
23R,23L,33R,33L 第一カバー部材
24,34 第二カバー部材
25 第三カバー部材
26,36 シートパッド
230,240 縫い代
23E,24E 縁
50 吊り込み部材
51 帯状部材
52 係止部材
50E 基端
B1,B2 境界

Claims (8)

  1. シートパッドと、
    前記シートパッドを覆うトリムカバーと、を備え、
    前記トリムカバーは、第一カバー部材と、第二カバー部材と、前記シートパッドの溝部に取り付けられる吊り込み部材と、前記第一カバー部材と前記第二カバー部材の外表面側の境界を形成し、且つ、前記第一カバー部材、前記第二カバー部材、及び前記吊り込み部材のうちの前記第一カバー部材及び前記第二カバー部材のみを縫合する第一シームと、前記第一シームよりも前記外表面側と反対側の位置において前記第一カバー部材及び前記第二カバー部材の少なくとも一方と前記吊り込み部材とを縫合する第二シームと、を備える乗り物用シート。
  2. 請求項1記載の乗り物用シートであって、
    前記第二シームは、前記第一カバー部材、前記第二カバー部材、及び前記吊り込み部材を縫合している乗り物用シート。
  3. 請求項2記載の乗り物用シートであって、
    前記第一シームと前記第二シームの間の第一距離は、前記第一シームが形成された前記第一カバー部材又は前記第二カバー部材の縫い代の縁と前記第二シームとの間の第二距離よりも大きい乗り物用シート。
  4. 請求項3記載の乗り物用シートであって、
    前記第二距離は、2mm以上6mm以下である乗り物用シート。
  5. 請求項4記載の乗り物用シートであって、
    前記第二距離は、3mm以上5mm以下である乗り物用シート。
  6. 請求項1から5のいずれか1項記載の乗り物用シートであって、
    前記吊り込み部材の基端が、前記第一カバー部材及び前記第二カバー部材の縫い代の縁側と反対側に向く状態にて、前記第二シームにおいて前記吊り込み部材が縫合されている乗り物用シート。
  7. 請求項1から6のいずれか1項記載の乗り物用シートであって、
    前記トリムカバーは、長さが同一の複数の前記吊り込み部材を有し、
    前記複数の吊り込み部材には、前記第二シームから先端までの長さが異なるものが含まれる乗り物用シート。
  8. シートパッドを覆うトリムカバーの製造方法であって、
    前記トリムカバーは、第一カバー部材と、第二カバー部材と、前記シートパッドの溝部に取り付けられる吊り込み部材と、を有し、
    前記第一カバー部材、前記第二カバー部材、及び前記吊り込み部材のうちの前記第一カバー部材及び前記第二カバー部材のみを縫合して第一シームを形成し、
    前記第一シームよりも前記第一カバー部材及び前記第二カバー部材の縫い代の縁側の位置において、前記第一カバー部材及び前記第二カバー部材の少なくとも一方と前記吊り込み部材とを縫合して第二シームを形成するトリムカバーの製造方法。
JP2020073813A 2020-04-17 2020-04-17 乗り物用シート及びトリムカバーの製造方法 Active JP7394010B2 (ja)

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DE4219891A1 (de) * 1992-06-17 1993-12-23 Bayerische Motoren Werke Ag Sitz, insbesondere Kraftfahrzeugsitz
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