JP2021158036A - リード線保持部材及び電動アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
Description
この構成によれば、リード線通路部の張り出し部により基板の少なくとも一部が覆われるので、リード線通路部と基板が重なる部分が存在することになる。リード線通路部と基板によりリード線を挟むので、リード線をしっかりと保持できる。リード線を保持した状態を維持することができ、リード線の基板への半田付け作業が容易になる。
この構成によれば、対向面においてリード線通路部が基板の表面に平行に延びるので、対向面の近傍においてリード線は基板にほぼ平行に延びる。従って、リード線は基板の面に沿って半田付けされる。その結果、リード線通路部(リード線保持部材)を小型化することができる。特に、半田付け箇所の高さを小さくすることができ、リード線通路部(リード線保持部材)の高さ方向の寸法を小さくすることができる。従って、リード線保持部材を備える製品(例えば、電動オイルポンプ)全体の小型化も可能になる。
この構成によれば、第2リード線保持部材が第1リード線保持部材に重なって固定されると、リード線通路部が形成される。2つの部材が繋がる箇所(第2通路部と第3通路部が繋がる箇所)に、リード線通路部の屈曲部が形成されるので、屈曲部の角度を変える場合、例えば、第2リード線保持部材だけを交換すればよい。従って、リード線の向きを容易に変化させることができる。第1リード線保持部材を第2リード線保持部材に繋げるだけなので、組立も容易である。第2通路部では、第2リード線保持部材が第1リード線保持部材に重なって固定されるので、リード線が第1リード線保持部材と第2リード線保持部材の間で(上下で)保持できる。よって、リード線の保持性がよい。2つの部材で構成することにより、屈曲部があってもリード線をリード線保持部材に通し易い。
この構成によれば、リード線が第1通路部を通過する場合、被覆部(皮膜部)は小径通路部を通過できない。リード線の導体(芯線)だけが小径通路部を通過して、基板のランドに到達する。リード線通路部内において、リード線の位置決めをすることが可能。リード線の被膜部は、基板上に露出しないので、リード線の被覆部を間違えて半田付けの際に溶かすことはない。
この構成によれば、第2通路部の断面積はリード線の断面積よりが小さいので、第2通路部がリード線外径を押さえるようになる。第2通路部はリード線の被覆部を押さえ付ける。
この構成によれば、第1リード線保持部材と第2リード線保持部材は、凹部と凸部の嵌合)により互いに固定される。リード線にテンションが掛かった場合、当該テンションによる荷重がリード線から第2リード線保持部材に伝わり、その後、第2リード線保持部材から凹凸部の嵌合箇所に伝わるので、リード線の半田箇所への荷重を低減し、半田箇所での抜け、破壊防止となる。
図1は、本実施形態の電動オイルポンプ100がトランスミッション200の下部に取り付けられた状態を示す概略図である。電動オイルポンプ100はZ軸方向に長いオイルパン300の中に設けられている。オイルパン300にはオイル400が溜められている。符号400aは、オイル400の油面である。複数のリード線1は、電動オイルポンプ100からトランスミッション200に沿ってZ軸方向に延びている。複数のリード線1は、リード線案内管500の中を延びている。リード線1の上端は油面400aの上に位置している。リード線1の上端にはコネクタ600が設けられている。コネクタ600は、トランスミッション200を制御する制御装置(図示せず)に接続される。図1において、Z軸方向はリード線1が延びる方向である。
電動オイルポンプ100は、ポンプハウジング58の隣に、ポンプ取り付け部59を有している。電動オイルポンプ100は、ポンプ取り付け部59を介してトランスミッション200に取り付けられる。
図5は、リード線出口70が見える方向から見た電動オイルポンプ100の斜視図である。リード線1は、リード線出口70から電動オイルポンプ100の外部へ延びている。リード線1は、直径が小さいリード線1aと、直径が大きいリード線1bとを含む。
第2ハウジング本体82は、X軸に平行な方向に延びる略円環状の側面60と、側面60から接線方向に(Z軸に平行な方向に)直線的に延長される延長側面64とを有している。略円環状の側面60により、第2ハウジング本体82の円環状部分63(図4)が形成される。基板4は、第2ハウジング本体82の円環状部分63の中に配置されている。基板4からはリード線1aがリード線出口70に向かって延びている。第2ハウジング本体82は、リード線1を延長側面64に沿って基板4から第2ハウジング57の外へ延出させるリード線引き出し部66を有している。延長側面64は、リード線引き出し部66の一部である。
リード線1aは延長側面64に沿って第2ハウジング57の外へ引き出される。つまり、リード線1は、電動オイルポンプ100のシャフト中心軸51から径方向外側(Z軸に平行な方向)に延びるのではなく、径方向からオフセットされて径方向に平行な方向(図6では右にオフセットされている)に延びる。よって、第2ハウジング57の外側近傍において、シャフト中心軸51から径方向外側(Z軸に平行な方向)に向かう方向に障害物があったとしても、リード線1aは当該障害物を迂回しなくてもよい。従って、電動オイルポンプ100の設置箇所におけるスペースの有効利用が可能になる。
図11は、リード線1aの構造を示す図である。図11に示すように、リード線1aは、芯線2と、芯線2を被覆する被覆部10をからなる。リード線1aは直径D2を有する。リード線1aの芯線2は、リード線1aの導体である。図12は、図8の状態からリード線1aを取外して、基板4とリード線保持部材3だけを下から見た斜視図である。図13は第1リード線保持部材15の斜視図である。図14は、図12の状態から第1リード線保持部材15を取り外して、基板4と第2リード線保持部材16を下から見た斜視図である。
リード線1aがリード線保持部材3を通る場合、リード線1aの被覆部(皮膜部)10は第2通路部12を通ることができない。リード線1aの導体2だけが第2通路部12を通って、基板4に到達する。従って、リード線保持部材3内において、リード線1aの位置決めをすることが可能になる。リード線1aの被膜部10は、基板4上に表出(露出)しないので、リード線1aの被覆部10を間違えて半田付けの際に溶かすことはない。
図20に示すように、リード線1aの芯線(導体)2は基板4の上面4bに表出するように、リード線保持部材3により保持されている。この状態において、リード線1aは基板4に対して固定されているので、リード線1aの芯線2を基板4の上面4bに半田付けする際に、半田付け作業者はリード線1aを自分の手で保持する必要はない。つまり、本実施形態のリード線保持部材3を用いれば、リード線1aを基板4に対して所定の位置に予め固定することができる。従って、半田付け作業者は、半田ごてと半田を手に持って、リード線1aの半田付け作業を行うことができる。半田は、図20の符号Sのエリアに付けられる。その際、溶融状態の半田は、第2リード線保持部材16の凹部14に流入する。凹部14は、半田を逃がす部分である。半田付け作業をしている間、半田は凹部14に滞留するので、エリアS以外の所に半田が流れることを抑制することができる。本実施形態の凹部14は、斜面により形成されている。
図21は、リード線出口70を+Z軸方向から−Z軸方向に見た斜視図である。第2ハウジング57のリード線出口70には、リード線出口保持部材74が設けられている。図7に示したように、リード線出口保持部材74は、シール部材76と蓋部材78を有する。リード線出口保持部材74は、ボルト(ビス)75により第2ハウジング57に固定されている。
また、リード線出口70の開口部73aの内壁にシール部材76が嵌合するので、シール部材76を配置するためのスペースを新たに確保する必要はない。よって、第2ハウジング57(リード線引き出し部66)の小型化が可能になる。
本実施形態では、複数のリード線1aを保持して、半田付け位置(基板ランド4d)に対して当該複数のリード線1aを固定することができる。複数のリード線1aを保持して、半田付け位置に固定できるので、半田付け作業の際にリード線1aを押える手が必要なくなる。本実施形態によれば、半田付け作業の際に必要な手は、半田持つ手と、半田ごて持つ手となる。
また、本実施形態によれば、リード線保持部材3によりリード線1aを押さえるので、リード線1aが半田付け箇所から剥がれにくくなる。
第2リード線保持部材16は第1リード線保持部材15から取り外し可能であるので、 半田付け作業終了後、第2リード線保持部材16を第1リード線保持部材15から取り外してもよい。第2リード線保持部材16を第1リード線保持部材15から取り外すと、図10のようになる。
第1リード線保持部材15と第2リード線保持部材16との嵌合はスナップフィットであるとしたが、第1リード線保持部材15と第2リード線保持部材16との結合は、それ以外の嵌合(あるいは係合)でもよい。第2リード線保持部材16が第1リード線保持部材15から取外し可能となる構造であればよい。
また、第1リード線保持部材15の孔22は長方形以外の形状の孔でもよい。あるいは、孔22が無くても第1リード線保持部材15が十分な弾性を有するならば、孔22は設けなくてもよい。
第2リード線保持部材16が第1リード線保持部材15から取り外し可能であるとしたが、第2リード線保持部材16を第1リード線保持部材15に固定した状態を維持した方がよい場合も有り得る。その場合は、第2リード線保持部材16と第1リード線保持部材15の結合は、分離不能な結合にしてもよい。
上記で説明した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
次に、本発明の第2実施形態を図25〜図33を参照して説明する。第2実施形態のリード線保持部材は第1実施形態のリード線保持部材とは異なる構成を有する。尚、以下の記載において、第1実施形態と同様な構成には同じ参照符号を付ける。また、第1実施形態と同様な構成については説明を省略する。基板4の辺4cに垂直な方向はZa軸方向と称する。
本実施形態では、側部突起182bと側部溝184bの嵌合は、凹部182aと爪部184aの嵌合より大きな荷重に耐えられる構造になっている。
第2リード線保持部材116が第1リード線保持部材115に嵌合すると、通路形成部(延出部)119は第2リード線保持部材116によって覆われて見えなくなる。
図31に示すように、第2リード線保持部材116の本体部122は、−Za方向に張り出す張り出し部121と、張り出し部121の両側に形成されている側部126と、2つの側部126の間に位置する本体下部128とを有している。第2リード線保持部材116の本体部122の下面122b(つまり、本体下部128の下面)から、X軸方向に溝127が形成されている。溝127は、第2リード線保持部材116が第1リード線保持部材115に結合すると、リード線通路の一部となる。溝127は基板4の上面4bに垂直な溝である。溝127は、以下の記載において、縦溝または垂直溝と称する場合がある。本体部122の側部126の内側面126aには側部溝184bが形成されている。側部溝184bはZa方向に延びている。図26及び図27から分かるように、本実施形態では、リード線1aはリード線保持部材103の下側(X軸方向)から入って、リード線保持部材103の中で方向を−Za方向に変えてから基板4の上面4bに表出する。
第2通路部125では、第2リード線保持部材116が第1リード線保持部材115に重なって固定されるので、リード線1aが第1リード線保持部材115と第2リード線保持部材116の間で(上下で)保持できる。よって、リード線1aの保持性がよい。
リード線1aを基板4のランド4dに表出させたならば、リード線1aを基板4に半田付けする。
本実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、以下の効果を奏することができる。
リード線通路部101が基板4に固定されるので、リード線1aの半田付け箇所(リード線の芯線2)が基板4上に表出した状態で、リード線1aを基板4に対して保持・固定することができる。つまり、半田付け位置にリード線1aを固定できるので、半田付け作業の際にリード線1aを押える手が必要なくなる。従って、半田付け作業の際に必要な手は、半田を持つ手と、半田ごてを持つ手となる。その結果、リード線1aを基板4へ半田付けする作業を容易に行うことができる。また、リード線通路部101が屈曲部180を有するので、屈曲部180を有さない場合(真っすぐなリード線通路の中をリード線が延びている場合)に比べて、リード線1aがリード線保持部材103から抜け難い。リード線1aにテンションがかかっても、リード線通路部101の屈曲部180で当該テンションを受けることができるので、半田箇所にかかる負荷を小さくすることができる。よって、リード線1aの抜けや半田箇所の破壊を防止することができる。
第1リード線保持部材115に第2リード線保持部材116が重ねられて固定され、且つ、第1リード線保持部材115が固定部105を介して基板4に固定され、リード線1aはリード線通路部101の中を通過するので、基板4、リード線1a及びリード線通路部101の全体の固定が強固になる。
また、第1リード線保持部材115は基板4から取り外し可能である。従って、半田付け作業終了後、第1リード線保持部材115を基板4から取り外してもよい。
尚、第1リード線保持部材115を基板4から取り外した後も、基板4はボルト33により第2ハウジング57に固定することができる。つまり、第2ハウジング57に対する第1リード線保持部材115(あるいは、基板保持部材103)の固定と、第2ハウジング57に対する基板4の固定とは、独立しており、第2ハウジング57から第1リード線保持部材115を取り外しても、第2ハウジング57に対する基板4の固定は維持できる。
2…芯線(導体)
3…リード線保持部材
4…基板
4b…上面
4c…辺
5…固定部
6…張り出し部
8…リード線通路部
10…被覆部
11…第1通路部
12…第2通路部
25…電子部品
100…電動オイルポンプ
101…リード線通路部
103…リード線保持部材
105…固定部
180…屈曲部
Claims (12)
- リード線の少なくとも一部を覆うリード線通路部と、
前記リード線の導体が電子部品を搭載する基板の表面上に表出するように、前記リード通路部を固定する固定部と、
を備え、
前記リード線通路部は、所定の角度で屈曲する屈曲部を含むことを特徴とするリード線保持部材。 - 前記リード線通路部は、前記基板の一部を覆う張り出し部を有し、前記張り出し部は前記基板の一部に対向する対向面を有し、
前記リード線は、前記張り出し部に覆われた前記基板の一部と、前記張り出し部の前記対向面とにより挟まれることを特徴とする請求項1に記載のリード線保持部材。 - 前記リード線通路部は、前記対向面に向かい、且つ、前記対向面に平行に延びる平行通路を有することを特徴とする請求項1または2に記載のリード線保持部材。
- 前記リード線通路部は、第1リード線保持部材と、前記第1リード線保持部材に重なって固定される第2リード線保持部材とからなり、
前記リード線通路部は、前記第1リード線保持部材に形成される第1通路部と、前記第2リード線保持部材が前記第1リード線保持部材に重なることにより形成される第2通路部と、前記第2リード線保持部材に形成される第3通路部とからなり、前記第2通路部と前記第3通路が繋がる箇所に前記屈曲部が形状されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリード線保持部材。 - 前記リード線は、前記導体と、前記導体を被覆する被覆部とからなり、
前記第1通路部は、前記第2通路部に繋がる第1区間と、前記第1区間に繋がる第2区間とを有し、
前記リード線の直径方向における前記第2区間の寸法は、前記リード線の被覆部の直径より小さく且つ前記リード線の前記導体よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載のリード線保持部材。 - 前記リード線の直径方向における前記第2通路部の面積は、前記導体が前記被覆部により被覆された状態の前記リード線の面積より小さいことを特徴とする請求項5に記載のリード線保持部材。
- 前記第1リード線通路部は凹部もしくは凸部を有し、前記第2リード線保持部材は、前記第1リード線保持部材の凹部もしくは凸部に嵌合する凸部もしくは凹部を有することを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載のリード線保持部材。
- 前記第1リード線保持部材は前記固定部を有することを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載のリード線保持部材。
- 前記第2リード線保持部材は前記第1リード線保持部材から取り外し可能であることを特徴とすることを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載のリード線保持部材。
- 前記第1リード線保持部材は前記基板から取り外し可能であることを特徴とすることを特徴とする請求項4〜9のいずれか1項に記載のリード線保持部材。
- 前記リード線通路部は、複数のリード線を保持することができることを特徴とすることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のリード線保持部材。
- 電子部品を搭載した基板と、
請求項1〜11のいずれか1項に記載のリード線保持部材と、
前記リード線保持部材を用いて前記基板に半田付けされたリード線と、
前記基板に接続されて、前記基板から信号および給電の少なくとも一方を受け取るアクチュエータ部と、
を備えることを特徴とする電動アクチュエータ。
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- 2021-03-25 CN CN202110317900.9A patent/CN113451790B/zh active Active
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