JP2002280234A - ノイズフィルタ - Google Patents

ノイズフィルタ

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JP2002280234A
JP2002280234A JP2001074070A JP2001074070A JP2002280234A JP 2002280234 A JP2002280234 A JP 2002280234A JP 2001074070 A JP2001074070 A JP 2001074070A JP 2001074070 A JP2001074070 A JP 2001074070A JP 2002280234 A JP2002280234 A JP 2002280234A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モールド樹脂材の使用量を限定して軽量化を
図り、かつケースからのモールド樹脂材の漏れを確実に
防止する。 【解決手段】 コイル固定用皿45のコイル収容部47にコ
イル43を収容し、このコイル43の外側周囲にモールド樹
脂材50を流し込む。モールド樹脂材50はコイル収容部47
の壁面46により堰き止められるので、モールド樹脂材50
がケース4内全体に充填されず、ケース4外部へのモー
ルド樹脂材50の漏出を確実に防止できる。また、壁面46
はコイル43の外形に沿って形成されるので、モールド樹
脂材50の充填量を必要最小限に抑えることができる。よ
って、ノイズフィルタ3の軽量化を効果的に達成でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケース内にノイズ
成分を除去するためのコイルを一乃至複数設けたノイズ
フィルタに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】一般に、この種のノイ
ズフィルタは、例えば図8に示すようなものが知られて
いる。同図において、101は導電性を有する金属製のケ
ースで、このケース101は上面を開口する有底多角形状
すなわち四角形状に形成され、その内部にはコイル102
の他に、コンデンサや抵抗といったいずれもフィルタ回
路を構成する各種電子部品(図示せず)が収納されてい
る。また、コイル102の両側外方には、ケース101の側部
上側の内外を挿通して絶縁性の合成樹脂からなる端子台
104が設けられ、この端子台104にはケース101の内外の
電気的接続を図るために、入力端子および出力端子など
の接続端子105が複数設けられている。
【0003】接続端子105は、前記端子台104に一体的に
設けた端子金具106と、端子金具106を介して前記端子台
104に螺着するねじ107とを有する。このねじ107はケー
ス101の内方と外方の双方にそれぞれ設けられており、
ケース101の外方に設けられたねじ107は、外部の機器か
らの配線端子(図示せず)をねじ止めするためのもので
あり、一方、ケース101の内方に設けられたねじ107によ
り、コイル102のリード線端子108がねじ止めされてい
る。
【0004】110は、コイル102を固定して、振動による
がたつきを防止するためのモールド樹脂材である。この
モールド樹脂材110は、ケース101内の下部全体を浸すよ
うに充填されるが、特にコイル102の巻線部111とケース
101との接触を避けるために、ケース101の底面には樹脂
製の絶縁板112が載置される。
【0005】上記のような従来のノイズフィルタでは、
多角形のケース102にモールド樹脂材110を流し込んで、
コイル102や各種電子部品103を固定しているが、モール
ド樹脂材110がケース101内の隅々にまで流し込まれるた
め、ノイズフィルタとしての全体重量が増加する問題が
あった。また、ケース101の曲げ部などに継ぎ目がある
場合には、そこからモールド樹脂材110がケース101の外
部に漏出するため、ケース101にモールド樹脂材110の漏
れ対策を施さなければならず、ケース101の構造が複雑
になる虞れを有していた。
【0006】本発明は、上記問題点に着目して成された
ものであって、モールド樹脂材の使用量を限定して軽量
化を図り、かつケースからのモールド樹脂材の漏れを確
実に防止できるノイズフィルタを提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
ノイズフィルタは、前記目的を達成するために、ケース
と、このケース内に設けられるコイルと、前記コイルの
外形に沿った形状の壁面を有するコイル収容部を形成
し、このコイル収容部に前記コイルを収容して前記ケー
スに取付けられるコイル固定用皿と、前記コイル収容部
と前記コイルとの間に充填されるモールド樹脂材とによ
り構成したものである。
【0008】この場合、ケースに取付けられたコイル固
定用皿のコイル収容部にコイルを収容し、このコイルの
外側周囲にモールド樹脂材を流し込むと、モールド樹脂
材はコイル収容部の壁面により堰き止められて、コイル
収容部よりも外方に流出しなくなる。したがって、モー
ルド樹脂材がケース内全体に充填されることはなく、コ
イル固定用皿を介在させただけで、ケース外部へのモー
ルド樹脂材の漏出を確実に防止できると共に、ケースに
おけるモールド樹脂材の漏れ対策を施す必要もなく、ケ
ースの構造を簡素化できる。また、壁面はコイルの外形
に沿って形成されるので、モールド樹脂材の充填量を必
要最小限に抑えることができる。よって、ノイズフィル
タの軽量化を効果的に達成できる。
【0009】本発明の請求項2記載のノイズフィルタ
は、請求項1の構成において、前記ケースが金属製であ
り、前記コイル固定用皿が樹脂製であることを特徴とす
る。
【0010】この場合、コイルを収容するコイル固定用
皿が、金属製のケースに対する絶縁部材を兼用するの
で、従来の絶縁板を不要にすることができる。
【0011】本発明の請求項3記載のノイズフィルタ
は、請求項1または2の構成において、前記ケースが縦
長矩形箱状に形成され、このケースの側面に前記コイル
固定用皿が取付けられることを特徴とする。
【0012】ケースは縦長矩形箱状、すなわち基盤など
に取付けられる底面から前面に至る前後方向の奥行き
が、少なくとも一方の側面間の長さよりも長い寸法に形
成されるので、奥行きの短い弁当箱形状のものよりも基
盤などへの取付面積が少なくなる。したがって、薄型で
かつ小型のノイズフィルタを容易に実現できる。
【0013】
【発明の実施形態】以下、本発明のノイズフィルタにつ
いて添付図面を参照して詳細に説明する。図1〜図7は
本発明の一実施例を示すものであり、図1および図2に
おいて、1は例えばFA(Factory Automation)用装置
や工作機に設けられる縦置きの基盤で、この基盤1の垂
直面である平坦な取付面2に、ノイズフィルタ3の外郭
をなすケース4が取付け固定される。このケース4は金
属製で、前記基盤1の取付面2に対向し当接する被取付
面11を底面に形成すると共に、この被取付面11とは反対
側に前面すなわちフロント面12を形成し、その間に一対
の第1の側面である上下側面13と第2の側面である左右
側面14をそれぞれ形成した、いわゆる縦長矩形箱状を有
する。なお実際には、各外面11〜14の縁部に湾曲状の面
取りを形成したものや、後述する区画部15をフロント面
12から前方に突出させたたものも、ここでいう矩形箱状
として許容する。そして、被取付面11からフロント面12
ひいては区画部15の前面に至る前後方向の奥行きD3
が、被取付面11の少なくとも左右方向(短手方向)にあ
る左右側面14,14間の幅W3のみならず、場合によって
は上下方向(長手方向)にある上下側面13,13間の高さ
H3よりも長く形成される。特に本実施例におけるケー
ス4の高さH3は、同じ取付け面2に取付けられる別の
電子機器筐体5の上下方向の側面間の高さH1と同じ寸
法に形成される。
【0014】17は被取付面11と面一に形成された取付部
で、これはケース4の上下側面13よりフランジ状に延設
される。取付部17はケース4を取付面2に確実に取付け
るためのものであって、取付部17に形成したU字状溝18
に止め具であるネジ(図示せず)を挿通し、これを取付
面2のネジ孔(図示せず)に螺着することで、取付部17
がネジの頭部と取付面2との間に挟持され、ケース4が
略垂直な取付面2に取付け固定される。なお、上方の取
付部17にあるU字状溝18に代わって丸穴を形成し、ここ
にねじを挿通するようにしてもよい。このようにする
と、ネジの仮止め状態において、ケース4が落下するこ
とを防止できる。
【0015】ケース4のフロント面12には、ノイズフィ
ルタ3の入力端子21と出力端子22を各々左右方向に並設
した端子台23,24が取付けられる。この端子台23,24は
実際には同一部品で、フロント面12の上下方向両側の離
れた位置に各々設けられており、その左右方向の幅はケ
ース4の左右側面14,14間の幅W3とほぼ同じ寸法を有
する。すなわち、入力端子21を並設する端子台23および
出力端子22を並設する端子台24の幅に合わせて、ケース
4の幅W3が設計される。また、端子台23,24の間に
は、フロント面12より前方に突出する区画部15が形成さ
れる。区画部15の前面は、端子台23,24の上端部よりも
高い位置に形成され、その左右方向両側には一対のネジ
穴25が形成される。このネジ穴25は、例えば端子台23,
24のカバー(図示せず)を取付けるために設けられてい
る。
【0016】26は入力端子21に近傍にあるグランド端
子、27は出力端子14の近傍にあるグランド端子で、これ
らの接地用のグランド端子26,27は、いずれも入力端子
21や出力端子22の左右方向に並設しないフロント面12上
に配置される。入力端子21,出力端子22およびグランド
端子26,27には、いずれも連結具である同一形状のねじ
28が螺着されており、これらの各端子21,22,26,27へ
のリード線取付け作業は、ケース4の取付面2への取付
作業を含めて、いずれも同じドライバーなどの工具で、
同じ方向から行なえるようになっている。なお、29はケ
ース4内に空気の流通路を形成するための風穴、30は区
画部15を含むケース4の左右側面14に形成された凹部
で、ケース4の左右方向から挟み込むようにして凹部30
に指を当てることで、箱状のケース4を手で簡単に持ち
運ぶことが可能になる。
【0017】次に、ノイズフィルタ3の内部構造を図3
〜図7にて説明する。前記ケース4は、図3に示すケー
ス本体41と、このケース本体41の一側面を覆うケースカ
バー(図示せず)とにより構成され、このケースカバー
をねじ止めするための折曲げ部42が、ケース本体41の開
口部に形成される。43は、環状の磁心(図示せず)に巻
線44を巻装したトロイダル形状のコイルであり、これは
主に三相の各電源ラインとグランドとの間に生じるコモ
ンモードノイズを除去するものである。また45は、略同
一形状の各コイル43に一つずつ設けられたコイル固定用
皿である。このコイル固定用皿45は、電気的に絶縁性を
有する合成樹脂からなり、図4および図5にも示すよう
に、コイル43の外形に沿った形状(円筒形状)の壁面46
を有する有底筒状のコイル収容部47と、このコイル収容
部47の外側四隅にそれぞれ貫通形成された皿取付孔48
と、コイル収容部47の上側若しくは下側に3個形成され
た凹状の金具取付孔49とを各々一体的に備えている。そ
して、コイル43をコイル収容部47に収容した状態で、コ
イル43とコイル収容部47との間にモールド樹脂材(図3
参照)50が充填される。なお、本実施例では2つのコイ
ル43とコイル固定用皿45が、ケース2の左右側面14の一
方に取付けられているが、所望のノイズ除去特性が得ら
れるならば、単独のコイル43およびコイル固定用皿45で
あってもよい。なお、51は、前記皿取付孔48に挿通して
ケース4に螺着するねじであり、このねじ51によってコ
イル固定用皿45がケース4の一方の左右側面14に取付け
固定される。
【0018】本実施例におけるコイル43は三相用で、各
相に対応して3本の巻線44が巻装されている。そして、
コイル43の左右方向一側と他側から各々引出された巻線
44の一端部52および他端部53が、コイル43の上下方向に
向けて互いに反対側に延びている。その際、それぞれの
巻線44の一端部52および他端部53は、コイル43の前側に
揃って一列に並設される。一方、前記端子台23に取付け
られた入力端子21と、端子台24に取り付けられた出力端
子22は、巻線44の一端部52や他端部53と直交する方向に
3個ずつ並設される。
【0019】ケース4の上側に取付けられるコイル43
は、それぞれの巻線44の一端部52と、これに対応して設
けられた入力端子21との間に、導電性の連結金具すなわ
ちバスバー55,56,57が設けられる。同様に、ケース4
の下側に取付けられるコイル43も、それぞれの巻線44の
一端部52と、これに対応して設けられた出力端子22との
間に、L字形の連結金具すなわちバスバー55,56,57が
設けられる。バスバー55,56,57はいずれも、L字形部
58と、このL字形部58の一端を折り曲げて形成され、巻
線44の一端部52を接続する接続部59と、L字形部58の他
端を折り曲げて形成され、入力端子21若しくは出力端子
22の基端部に取付けられる端子取付部60とを備えている
が、バスバー55,56,57が互いに接触しないように、巻
線44の一端部52から入力端子21若しくは出力端子22まで
の距離に対応して、各バスバー55,56,57のL字形部58
が異なる大きさに形成される。
【0020】64は、2つのコイル43間を電気的に接続す
る中継金具である。この中継金具64は、ねじ65によって
前記コイル固定用皿45の金具取付孔49に取付け固定され
ており、その先端部には各コイル43の各相毎における巻
線44の他端部53を、それぞれ反対側から差し込んで半田
付け接続する接続部66が設けられる。また中継金具64に
は、後述する圧着端子71を取付け固定するための取付孔
67も設けられている。
【0021】69は、ケース4の被取付面11に間隔を置い
て設けた電子部品ユニットである。この電子部品ユニッ
ト69は、前記コイル43以外のノイズ除去回路を構成する
もので、具体的にはプリント基板上にコンデンサや抵抗
などの電子部品を実装して構成される。70は、電子部品
ユニット69を各相の電源ラインに接続するためのリード
線であり、各リード線70の先端には接続端子としての圧
着端子71が設けられている。本実施例では、この圧着端
子71がいずれもねじ72により、入力端子21,出力端子22
および中継金具64に取付け固定される。
【0022】上記構成において、製造に際しては、入力
端子21付きの端子台23と出力端子22付きの端子台24を、
ケース本体41のフロント面12にそれぞれ取付けると共
に、電子部品ユニット69をケース本体41の被取付面11に
取付ける。そして、各バスバー55,56,57の接続部59が
ケース4の前後方向に一列に並ぶように、これらのバス
バー55,56,57を、リード線70の先端部にある圧着端子
71と共に、入力端子21または出力端子22の基端部にねじ
72を用いてそれぞれ取付け固定する。
【0023】また、コイル固定用皿45の皿取付孔48にね
じ51を挿通し、このねじ51をケース本体41に螺着するこ
とにより、コイル固定用皿45をねじ51とケース本体41と
の間に挟持させる。これにより、ケース本体41の左右側
面14において、2つのコイル固定用皿45が取付け固定さ
れる。そして、ケース本体41の下側にあるコイル固定用
皿45の金具取付孔49にねじ65を螺着して、3個の中継金
具64をそれぞれコイル固定用皿45に取付け固定する。そ
の際、中継金具64は絶縁部材であるコイル固定用皿45を
介在して金属製のケース本体41に取付けられるため、中
継金具64とケース4との確実な絶縁が図られる。また、
中継金具64に接続するリード線70の先端部にある圧着端
子71が、ねじ72を取付孔67に螺着することで、中継金具
64に取付け固定される。そして、この中継金具64や、前
記入力端子21および出力端子22に接続した各リード線70
の基端部が、電子部品ユニット69の所望の位置にコネク
タ(図示せず)などを介して接続される。
【0024】こうして、ケース本体41に取付けた各コイ
ル固定用皿45のコイル収容部47に、コイル43を一つずつ
収容し、コイル43を構成する各巻線44の一端部52を、そ
れぞれ入力端子21または出力端子22に接続した各バスバ
ー55,56,57の接続部59に挿通して半田付け接続すると
共に、各々の巻線44の他端部53を、中継金具64の接続部
66に挿通して半田付け接続する。これにより、各コイル
43の巻線44が電源ラインの各相に挿入接続される。その
後、コイル43とコイル収容部47との間にモールド樹脂材
50を流し込んで、コイル43の固定を図る。
【0025】上記一連の作業において、コイル43の周囲
にはこのコイル43を固定するためのモールド樹脂材50が
流し込まれるが、本実施例ではコイル43の外側に壁面46
を有する有底筒状のコイル収容部47が存在するので、モ
ールド樹脂材50はコイル収容部47の壁面46により堰き止
められて、コイル収容部47よりも外方に流出しなくな
る。したがって、ケース4に継ぎ目などが形成されてい
ても、モールド樹脂材50が外部に漏出する虞れはなく、
ケース4におけるモールド樹脂材50の漏れ対策を施す必
要もないので、ケース4の構造を簡素化できる。また、
コイル固定用皿45はコイル収容部47を一体形成している
ので、コイル収容部47に隙間などがなく、コイル収容部
47から外部にモールド樹脂材50が漏れることもない。さ
らに、コイル収容部47の壁面46はトロイダル形状のコイ
ル43の外周に沿って、このコイル43と比較的近接して円
筒状に形成されており、モールド樹脂材50の充填量を必
要最小限に抑えることができる。このため、モールド樹
脂材50の充填量が従来よりも減った分、ノイズフィルタ
3の軽量化を効果的に達成できる他に、モールド樹脂材
50の充填時間も短縮して作業効率も向上し、製品のコス
トダウンも達成できる。
【0026】また、ノイズフィルタ3の外郭であるケー
ス4が金属製である場合、コイル43との絶縁が問題とな
るが、本実施例におけるコイル固定用皿45は樹脂製で、
いわばコイル43とケース4との間に介在する絶縁部材と
しての機能も兼用するため、従来の絶縁板112(図8参
照)が不要になり、この点でも部品点数の削減を図って
コストダウンを図ることができる。
【0027】ところで、本実施例のような縦長矩形箱状
を有するケース4の場合、ケース4の特に左右方向の幅
W3を極力小さくする必要がある関係で、トロイダル形
状のコイル43は、ケース4の左右側面14に沿って縦置き
に配置せざるを得ず、コイル43を構成する巻線44の引出
し端部すなわち一端部52は、ケース4の内部でケース4
の奥行き方向に沿って一列に並設される。したがって、
作業性を高めるためにケース4のフロント面12に端子台
23,24を配置し、そこに左右方向に入力端子21や出力端
子22を並設すると、これらの入力端子21や出力端子22が
前記巻線44の一端部52と直交して、巻線44の一端部52を
直接入力端子21や出力端子22に接続することが困難とな
る。
【0028】しかし、本実施例では各々の入力端子21や
出力端子22と、これに対応する各巻線44の一端部52との
間を、それぞれ形状の異なるL字形のバスバー55,56,
57で連結している。すなわちこのバスバー55,56,57
は、単に入力端子21や出力端子22とコイル43の巻線44と
の連結を図っているのではなく、左右方向に並んだ入力
端子21や出力端子22の接続部を、巻線44の一端部52と同
じ配列方向に転換する方向転換金具としての機能をも兼
用している。そのため、バスバー55,56,57の基端部
(端子取付部60)は入力端子21や出力端子22に対向し、
バスバー55,56,57の先端部(接続部59)は巻線44の一
端部52に対向するので、いずれの接続作業も容易に行な
うことができる。これにより、縦長矩形箱状を有するケ
ース4の利点を活かしつつも、コイル43の巻線44と入力
端子21や出力端子22との接続作業を、バスバー55,56,
57によって簡単に行なうことが可能になる。
【0029】以上のように、本実施例のノイズフィルタ
3は、ケース4と、このケース4内に設けられるコイル
43と、コイル43の外形に沿った形状の壁面46を有するコ
イル収容部47を形成し、このコイル収容部47にコイル43
を収容してケース4に取付けられるコイル固定用皿45
と、コイル収容部47とコイル43との間に充填されるモー
ルド樹脂材50とにより構成される。
【0030】これにより、ケース4に取付けられたコイ
ル固定用皿45のコイル収容部47にコイル43を収容し、こ
のコイル43の外側周囲にモールド樹脂材50を流し込む
と、モールド樹脂材50はコイル収容部47の壁面46により
堰き止められて、コイル収容部47よりも外方に流出しな
くなる。したがって、モールド樹脂材50がケース4内全
体に充填されることはなく、コイル固定用皿45を介在さ
せただけで、ケース4外部へのモールド樹脂材50の漏出
を確実に防止できると共に、ケース4におけるモールド
樹脂材50の漏れ対策を施す必要もなく、ケース4の構造
を簡素化できる。また、壁面46はコイル43の外形に沿っ
て形成されるので、モールド樹脂材50の充填量を必要最
小限に抑えることができる。よって、ノイズフィルタ3
の軽量化を効果的に達成できる。
【0031】また特に本実施例では、ケース4が金属製
であり、コイル固定用皿45が樹脂製であるので、コイル
43を収容するコイル固定用皿45が、金属製のケース4に
対する絶縁部材を兼用し、従来の絶縁板112を不要にで
きる。
【0032】さらに本実施例では、ケース4が特に縦長
矩形箱状に形成され、このケース4の側面すなわち左右
側面14の一方に、コイル固定用皿45が取付けられてい
る。この場合、ケース4は縦長矩形箱状、すなわち基盤
1などに取付けられる底面すなわち被取付面11から、前
面すなわちフロント面12に至る前後方向の奥行きが、少
なくとも一方の側面(左右側面14)間の長さよりも長い
寸法に形成されるので、奥行きの短い弁当箱形状のもの
よりも基盤1などへの取付面積が少なくなる。したがっ
て、薄型でかつ小型のノイズフィルタ3を容易に実現で
きる。
【0033】以上、本発明のノイズフィルタについて前
記実施例に基づき説明してきたが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能であ
る。
【0034】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載されるノイズフ
ィルタによれば、モールド樹脂材の使用量を限定して軽
量化を図り、かつケースからのモールド樹脂材の漏れを
確実に防止できる。さらに、ケースにおけるモールド樹
脂材の漏れ対策を施す必要もなく、ケースの構造を簡素
化できる。
【0035】また、請求項2に記載されるノイズフィル
タによれば、絶縁部材を兼用するコイル固定用皿によ
り、従来の絶縁板を不要にして部品点数の削減を図るこ
とができる。
【0036】また、請求項3に記載されるノイズフィル
タによれば、モールド樹脂材の使用量を限定して軽量化
を図りつつも、さらに薄型でかつ小型のノイズフィルタ
を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるノイズフィルタの取
付状態を示す正面図である。
【図2】同上ノイズフィルタの側面図である。
【図3】同上ケースカバーを外した状態のノイズフィル
タの側面図である。
【図4】同上コイル固定用皿の側面図である。
【図5】同上コイルおよびその周辺の要部断面図であ
る。
【図6】同上バスバーと巻線の一端部をあらわした平面
図である。
【図7】同上入力端子周辺の斜視図である。
【図8】従来例を示すノイズフィルタの断面図である。
【符号の説明】
4 ケース 43 コイル 45 コイル固定用皿 46 壁面 47 コイル収容部 50 モールド樹脂材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E070 AA01 AB01 BA03 DA03 DA11 5J024 AA01 CA06 DA01 DA26 DA27 DA31 DA32 EA09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースと、このケース内に設けられるコ
    イルと、前記コイルの外形に沿った形状の壁面を有する
    コイル収容部を形成し、このコイル収容部に前記コイル
    を収容して前記ケースに取付けられるコイル固定用皿
    と、前記コイル収容部と前記コイルとの間に充填される
    モールド樹脂材とにより構成されることを特徴とするノ
    イズフィルタ。
  2. 【請求項2】 前記ケースが金属製であり、前記コイル
    固定用皿が樹脂製であることを特徴とする請求項1記載
    のノイズフィルタ。
  3. 【請求項3】 前記ケースが縦長矩形箱状に形成され、
    このケースの側面に前記コイル固定用皿が取付けられる
    ことを特徴とする請求項1または2記載のノイズフィル
    タ。
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