JP3844170B2 - 箱形ノイズフィルタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラインフィルタ等の大電流用箱形ノイズフィルタに係わり、特にコイル端部と外部接続端子との接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のノイズフィルタは、例えば特開平7−130546号公報に開示されているように、金属製ケースの内底部に絶縁台を設け、該絶縁台にはコイル、コアおよびボビンからなるコイル組立体をセットして固定金具によりコイル組立体を固定し、該絶縁台に設けた中継端子を、金属製ケースの両端に固定させる外部接続端子に接続すると共に、コイル端部と前記中継端子とを接続する構造を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来のノイズフィルタは、コイル組立体を金属製ケースに固定するために、中継端子を有する絶縁台や固定金具を必要としているので、部品点数が多く、かつ組立工数が多く、コスト高になるという問題点がある。また、入力側と出力側とが同形をなすため、機器にこの箱形ノイズフィルタを搭載する場合に、誤接続を起こし易いという問題点がある。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑み、部品点数や組立工数が少なく、簡単な構造により実現可能となることによりコスト低減が図れる箱形ノイズフィルタを提供することを目的とする。また、本発明は、機器に搭載する場合の誤接続が回避できる構成の箱形ノイズフィルタを提供することを他の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の箱形ノイズフィルタは、平角線を用いた2個のコイルと、それぞれ筒部と鍔部とを有する2個のボビン素体からなるボビンと、分割型閉磁路コアとからなるチョークコイルを備え、
前記各コイルの両端に孔を有する接続用端子を設け、
前記ボビン素体の各鍔部の上面に2個の凹部を設けて各凹部の底にナットを固定し、
前記2つのコイルの巻線部をそれぞれ対応するボビン素体の筒部に嵌合すると共に、各コイルの両端の前記接続用端子を前記鍔部に設けた凹部に嵌め込み、
前記コイルの巻線部を筒部に嵌合したボビン素体どうしを、その筒部を突き合わせるかあるいは凹凸嵌合構造で組み合わせ、
前記ボビンの筒部に少なくとも一方の分割型閉磁路コアを挿入してコアをボビンに取付け、
前記ボビンにコイル、コアを取付けたチョークコイルをケース内に収容し、
前記ケースに固定する外部接続端子を前記凹部に嵌め込んで前記接続用端子に重ね、前記外部接続端子の孔と前記接続用端子の孔にねじを嵌めて前記ナットに螺合して共締めにより固定した
ことを特徴とする。
【0006】
請求項2の箱形ノイズフィルタは、前記コイルは隣接する2つの巻線部を有する眼鏡形をなし、各コイルの一端に溶接また半田付けにより孔を有する接続用端子を設け、各コイルの他端に折り曲げにより形成されかつ孔を有する接続用端子を設け、
前記各ボビン素体はそれぞれ前記各コイルの2つの巻線部を嵌める2つの筒部を有する
ことを特徴とする。
【0007】
この請求項1、2のように箱形ノイズフィルタを構成することにより、コイル、コア、ボビンからなるコイル組立体を取付けるための絶縁台が不要となり、部品点数の低減、工数の低減が達成されてコスト低減が図れる。また、コイル端部と外部接続端子とが凹部において位置決めされるので、作業性が向上する。
【0008】
請求項3の箱形ノイズフィルタは、前記一方の接続用端子は、コイル端部間に接続するコンデンサの接続部を有する
ことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による箱形ノイズフィルタの一実施の形態を示す斜視図、図2はそのコイル組立体の分解斜視図である。図1および図2において、1は金属製ケースであり、該金属製ケース1には上ケースあるいは蓋が設けられるが、上ケースあるいは蓋については図示を省略している。
【0010】
ケース1の両端の開口縁に設けた切欠部1aに合成樹脂製端子台2、3が嵌め込まれ、各端子台2、3には、それぞれ2本ずつ外部接続端子4、5と6、7が固定される。本例においては、図2に示すように、端子4、5間にはコンデンサ50が取付けられるが、端子6、7間にもコンデンサが接続されたり、コンデンサ等の放電のための抵抗を接続する場合もある。
【0011】
コイル8、9は大電流(20A〜300A)で使用可能でしかも小型に構成するために平角線を使用し、コイルの半径方向の線材幅が巻心方向の線材幅より大となるように眼鏡形に巻かれている。すなわち。各コイル8、9はそれぞれ1本の平角線により形成され、隣接する2つの巻線部を有する。
【0012】
図2において、10、11は組み合わせにより図1のボビン12を構成するボビン素体であり、それぞれ筒部13、14と鍔部15、16とからなる。17はボビン素体10(11)の筒部13(14)を嵌合する孔17aを有する絶縁板である。これらは、ボビン素体10の筒部13に眼鏡形に形成されたコイル8の巻線部を嵌め、さらに絶縁板17の孔17aをボビン素体10の筒部13に嵌め、一方、コイル9の巻線部を他方のボビン素体11の筒部14に嵌め、これらのボビン素体10、11の先端部をつき合わせるかあるいは凹凸嵌合構造とし、このようにして組合わされたボビン12の両側より図1に示すようにU形コア19を挿入し、さらにU形ボルト20を一方のボビン素体10側からU形コア19の両側の溝21に嵌めてU形ボルト20の先端のねじ部を他方のボビン素体11側より外側に突出させ、締結用金具およびナット(いずれも図示せず)によって締め付けることにより、コイル組立体として一体化する。
【0013】
図2に示すように、ボビン素体10、11の鍔部15、16の上面部にはそれぞれ2個ずつ凹部23、24と25、26が設けられ、これらの凹部の底にはナット27が固定されている。コイル8、9の一端部には、溶接あるいは半田付けにより孔を有する接続用端子29、30が一体に設けられる。接続用端子29、30にはコンデンサ50の接続部を有する。コイル8、9の他端部には折り曲げにより孔を有する接続用端子31、32が形成されている。
【0014】
前記コイル8、9の一端部(他端部)の接続用端子29、30(31、32)は前記凹部23、25(24、26)に嵌め込まれ、また、端子台2(3)に固定された外部接続端子4、5(6、7)は、これらの接続用端子29、30(31、32)に重ねて凹部23、25(24、26)に嵌め込まれ、これらの端子に設けた孔にねじ33を挿通してそれぞれナット27に螺合し共締めすることにより、外部接続端子4、5(6、7)がボビン12に固定される。また、接続用端子29、30に設けたコンデンサ接続部にコンデンサ50のリード線を接続する。
【0015】
このように、鍔部15、16を利用してコイル8、9と外部接続端子4〜7を接続しかつ固定することにより、絶縁台が不要となり、部品点数が低減され、また接続箇所が少なくなり、工数が低減され、構成が簡略化されてコスト低減が達成できる。
【0016】
また、本実施の形態においては、鍔部15、16に凹部23〜26を設け、該各凹部23〜26に接続用端子29〜32と外部接続端子4〜7を嵌め込んで位置決めしてねじ33により共締めしているので、端子の取付けが容易である。
【0017】
また、本実施の形態においては、端子台2側の外部接続端子4、5間の間隔と端子台3の外部接続端子6、7の間隔とを異ならせることにより、入力側、出力側が一目にして判別できるようにしており、これにより機器への搭載の際に誤接続ができるだけ起きないようにしている。
【0018】
本発明は、図3(A)に示すように、各ラインに1つの巻心しか有しないコイル8Aを設ける場合にも適用でき、接続用端子29Aを溶接や半田付けではなく、ねじやリベット等の固定具40によって固定する構造も採用できる。また、図3(B)に示すように、2つのコイル8a、8bを接続部41で固定具42により接続するかあるいは溶接や半田付けによって接続することにより、眼鏡形にした構造等も採用できる。
【0019】
また、本発明は、3相用のものとして構成することもできる。また、コイルはその一端が端子4(または6)に接続され、他端が5(または7)に接続されるように、ケース1の同じ側に引き出される構成としてもよい。また、コアはU形コアとI形コアとの組合わせでもよい。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、平角線を用いて巻線されたコイルと、該コイルを保持するボビンと、分割型閉磁路コアとを組み合わせてチョークコイルとし、該チョークコイルをケース内に収容し、該ケースに固定する外部接続端子と、前記コイル端部とを、前記ボビンの鍔部において接続したので、コイル、コア、ボビンからなるコイル組立体を取付けるための絶縁台が不要となり、部品点数の低減、工数の低減が達成されてコスト低減が図れる。
【0021】
また、前記ボビンの鍔部に凹部を設け、該凹部に前記コイル端部と前記外部接続端子とを嵌めてねじにより共締めして固定したので、コイル端部と外部接続端子とが凹部において位置決めされるので、作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による箱形ノイズフィルタの一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】 図1の要部の分解斜視図である。
【図3】 (A)、(B)はそれぞれ本発明で用いるコイルの他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1:ケース、2、3:端子台、4〜7:外部接続端子、8、9:コイル、10、11:ボビン素体、12:ボビン、15、16:鍔部、17:絶縁板、19:U形コア、20:U形ボルト、23〜26:凹部、27:ナット、29〜32:接続用端子、33:ねじ、40、42:固定具
Claims (3)
- 平角線を用いた2個のコイルと、それぞれ筒部と鍔部とを有する2個のボビン素体からなるボビンと、分割型閉磁路コアとからなるチョークコイルを備え、
前記各コイルの両端に孔を有する接続用端子を設け、
前記ボビン素体の各鍔部の上面に2個の凹部を設けて各凹部の底にナットを固定し、
前記2つのコイルの巻線部をそれぞれ対応するボビン素体の筒部に嵌合すると共に、各コイルの両端の前記接続用端子を前記鍔部に設けた凹部に嵌め込み、
前記コイルの巻線部を筒部に嵌合したボビン素体どうしを、その筒部を突き合わせるかあるいは凹凸嵌合構造で組み合わせ、
前記ボビンの筒部に少なくとも一方の分割型閉磁路コアを挿入してコアをボビンに取付け、
前記ボビンにコイル、コアを取付けたチョークコイルをケース内に収容し、
前記ケースに固定する外部接続端子を前記凹部に嵌め込んで前記接続用端子に重ね、前記外部接続端子の孔と前記接続用端子の孔にねじを嵌めて前記ナットに螺合して共締めにより固定した
ことを特徴とする箱形ノイズフィルタ。 - 請求項1において、
前記コイルは隣接する2つの巻線部を有する眼鏡形をなし、各コイルの一端に溶接また半田付けにより孔を有する接続用端子を設け、各コイルの他端に折り曲げにより形成されかつ孔を有する接続用端子を設け、
前記各ボビン素体はそれぞれ前記各コイルの2つの巻線部を嵌める2つの筒部を有する
ことを特徴とする箱形ノイズフィルタ。 - 請求項1または2において、
前記一方の接続用端子は、コイル端部間に接続するコンデンサの接続部を有する
ことを特徴とする箱形ノイズフィルタ。
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1998
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