JP2021153954A - 椅子ユニット、移送装置、及びこれを有する入浴介助システム - Google Patents

椅子ユニット、移送装置、及びこれを有する入浴介助システム Download PDF

Info

Publication number
JP2021153954A
JP2021153954A JP2020058341A JP2020058341A JP2021153954A JP 2021153954 A JP2021153954 A JP 2021153954A JP 2020058341 A JP2020058341 A JP 2020058341A JP 2020058341 A JP2020058341 A JP 2020058341A JP 2021153954 A JP2021153954 A JP 2021153954A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chair
rail
elevating
unit
housing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020058341A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7414358B2 (ja
Inventor
眞弘 小田
Masahiro Oda
眞弘 小田
茂人 杉
Shigeto Sugi
茂人 杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2020058341A priority Critical patent/JP7414358B2/ja
Priority to TW110111114A priority patent/TW202203873A/zh
Publication of JP2021153954A publication Critical patent/JP2021153954A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7414358B2 publication Critical patent/JP7414358B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】椅子の下降を阻害する障害物を確実に検知でき、椅子の下降を駆動するモータに過剰な負荷が作用するのを抑制することができる、移送装置、及びこれを備えた入浴介助システムを提供する。【解決手段】本発明に係る椅子ユニットは、椅子と、前記椅子を支持する昇降部材と、前記昇降部材を上下動可能に支持する筐体と、前記筐体に設けられ、前記昇降部材を上下動させる駆動部と、前記昇降部材とともに前記椅子を上下動させるように、前記椅子と前記昇降部材とを連結する連結機構であって、前記昇降部材の下方への移動時に、前記椅子に対して上方に向かう荷重が作用したときに、前記昇降部材を前記椅子に対して相対的に下方へ移動させるように構成されている、連結機構と、を備えている。【選択図】図10

Description

本発明は、椅子ユニット、移送装置、及びこれを有する入浴介助システムに関する。
介助者が、自力で歩行ができない老人や身体障害者などの被介助者を椅子部に着座させた状態で容易に入浴させることができる種々の方法が提案されている。例えば、特許文献1には、次のような入浴介助システムが開示されている。
この入浴介助システムでは、浴槽の框のうち、対向する框部(以下、第1框部及び第2框部と称する)に跨がるようにレールユニットを設置し、このレールユニットに、車椅子から椅子ユニットをスライドさせて固定する。これにより、椅子ユニットが浴槽の上方に配置される。この状態から、椅子のみを下降させると、被介助者は、椅子に座ったまま浴槽の湯に浸かることができる。
特開2013−192087号公報
ところで、上記のように椅子を昇降させるには、一般的には、モータによって回転する昇降ギアと、椅子に取り付けられる昇降ラックとが用いられる。そして、椅子を浴槽に向かって下降させるときには、椅子が浴槽の底面までなど、所定の高さに下降するまでモータを駆動させる。しかしながら、例えば、椅子の下降中に椅子と浴槽の底面との間に障害物が存在すると、椅子が下降できなくなる。しかしながら、椅子は所定の高さにまで下降していないため、モータは回転を続けることになり、モータに過度な負荷が及ぶおそれがある。
これを防止するため、例えば、椅子の下部にスイッチやセンサを設け、これらによって障害物を検知することも考えられるが、配線が長くなり、これが湯に浸かることで接触不良が生じるおそれがある。また、椅子の下方まで延びる長尺状の部材を設け、これが障害物によって下方から押圧されたときにモータが停止するように構成することもできる。しかしながら、この構成では、長尺状の部材の位置によっては障害物を検知できないおそれがある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、椅子の下降を阻害する障害物を確実に検知でき、椅子の下降を駆動するモータに負荷が作用するのを抑制することができる、移送装置、及びこれを備えた入浴介助システムを提供することを目的とする。
本発明に係る椅子ユニットは、椅子と、前記椅子を支持する昇降部材と、前記昇降部材を上下動可能に支持する筐体と、前記筐体に設けられ、前記昇降部材を上下動させる駆動部と、前記昇降部材とともに前記椅子を上下動させるように、前記椅子と前記昇降部材とを連結する連結機構であって、前記昇降部材の下方への移動時に、前記椅子に対して上方に向かう荷重が作用したときに、前記昇降部材を前記椅子に対して相対的に下方へ移動させるように構成されている、連結機構と、を備えている。
上記椅子ユニットにおいて、前記連結機構は、前記椅子に設けられ、上下方向に延びる少なくとも1つの凹部と、前記昇降部材に設けられ、前記凹部に沿って上下動可能な係合部材と、を備えることができ、前記係合部材が前記凹部の上端に係合しているときには、前記昇降部材が前記椅子とともに上下動するように構成することができる。
上記椅子ユニットにおいては、前記昇降部材が、前記椅子に対して所定距離だけ相対的に下方へ移動したときに、前記駆動部を停止させる停止機構をさらに備えることができる。
上記椅子ユニットにおいて、前記停止機構は、前記昇降部材が、前記椅子に対して所定距離だけ相対的に下方へ移動したときに、前記椅子側から前記筐体側に所定距離移動する、検知部材と、前記筐体に設けられ、移動した前記検知部材によって押圧されると、前記駆動部を停止するスイッチと、を備えることができる。
本発明に係る移送装置は、上述したいずれかの椅子ユニットと、前記筐体を水平方向にスライドさせるレール部材と、前記レール部材を支持する基台部と、を備えている。
本発明に係る入浴介助システムは、対向する第1框部及び第2框部を有する浴槽に取り付けられ、前記第1框部及び第2框部の間で延びるレールユニットと、上述した移送装置と、を備え、前記移送装置の筐体が、前記レール部材から前記レールユニットに乗り移ることで、前記椅子ユニットを前記浴槽へ移動させるように構成されている。
本発明によれば、椅子の下降を阻害する障害物を確実に検知でき、椅子の下降を駆動するモータに過度な負荷が作用するのを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る入浴介助システムの側面図である。 図1の平面図である。 支持部材と昇降部材を示す斜視図である。 支持部材と昇降部材の連結状態を示す椅子ユニットの一部断面図である。 レールユニットが収容された状態を示す支持装置の斜視図である。 レールユニットを框(図示省略)上に配置した状態を示す斜視図である。 使用状態にあるレールユニットの斜視図である。 図7のレールユニットを下側から見た図である。 框上で使用状態にあるレールユニット及び収容ユニットの平面図である。 入浴介助システムの使用方法を説明する側面図である。 入浴介助システムの使用方法を説明する側面図である。 入浴介助システムの使用方法を説明する平面図である。 入浴介助システムの使用方法を説明する側面図である。 入浴介助システムの使用方法を説明する側面図である。 昇降部材及び支持部材の動作を示す断面図である。 昇降部材及び支持部材の他の例を示す斜視図である。 昇降部材及び支持部材の他の例を示す斜視図である。 検知部材が設けられた昇降部材及び支持部材の他の例を示す断面図である。
以下に、本発明に係る入浴介助システムの一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係る入浴介助システムの側面図、図2は図1の平面図である。
<1.入浴介助システムの概要>
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る入浴介助システムは、浴室に設けられた浴槽3へ被介助者を入浴させるためのシステムであり、被介助者を浴槽3まで運ぶための移送装置10と、浴槽3に配置されるレールユニット5を有する支持装置20と、を備えている。なお、以下の説明では、図1及び図2に示す方向にしたがって説明を行うが、本発明はこの方向に限定されるものではない。
図2に示すように、浴槽3は、平面視矩形状に形成されており、湯水が張られる湯溜め空間の周りには框が形成されている。框は、長手方向に平行に延びる第1框部31及び第2框部32と、短手方向に平行に延びる第3框部33及び第4框部34と、を備え、全体として矩形の枠状に形成されている。そして、浴槽3は、第2框部32が浴室の壁面に接し、第1框部31側に洗い場が設けられている。そのため、移送装置10は、洗い場のある第1框部31側から浴槽3に隣接するようになっている。また、浴槽3の後方には空間が形成されており、この空間に支持装置20が配置されている。
<2.移送装置の概要>
図1及び図2に示すように、移送装置10は、被介助者が座る椅子ユニット1と、この椅子ユニット1を移動させるための台車(基台部)2と、を備えている。椅子ユニット1は、被介助者が座る椅子11と、この椅子11を支持する昇降部材15と、この昇降部材15を昇降可能に支持する昇降機構部12と、を備えている。また、椅子11と昇降部材15とは、後述する連結機構によって連結されている。台車2は、車輪21が設けられた基台部22と、この基台部22から上方に延びる柱部材23と、この柱部材23上において、水平方向(左右方向)に延びるレール部材24と、を備えており、レール部材24に、昇降機構部12が水平方向にスライド可能に支持されている。
椅子11は、上下方向に延びる支持部材111と、この支持部材111の下端部から水平方向に延びる座板支持フレーム112と、を備えている。そして、支持部材111の両側には、一対の背板支持フレーム113が設けられ、この背板支持フレーム113によって、支持部材111に前側に背板114が取り付けられている。また、支持部材111の上端には、ヘッドレスト115が高さ調整可能に取り付けられている。さらに、支持部材111には、背板114を挟むように、左右一対のアームレスト116が設けられている。各アームレスト116は、支持部材111に対して上下方向に回動可能に連結されており、回動によって被介助者の腕や体をサポートする使用位置と、座板117への乗り移りの邪魔にならない跳ね上げ位置と、を選択できるようになっている。
座板支持フレーム112上には、被介助者が座る座板117が配置されている。さらに、座板支持フレーム112には、被介助者の足を置くためのフットサポート118が設けられている。このフットサポート118は、座板117から前方へ進退するスライド部118aと、このスライド部118aの先端に設けられた足置き部118bと、を備えており、被介助者の体型に合わせて、スライド部118aをスライドすることで、足置き部118bの位置を変えることができるようになっている。また、このフットサポート118は、座板支持フレーム112に対して回動可能となっており、座板117に対して、フットサポート118の角度を変えることができるようになっている。
次に、支持部材111、昇降部材15、及び連結機構による椅子の昇降について、図3及び図4を参照しつつ説明する。図3は支持部材と昇降部材を示す斜視図、図4は支持部材と昇降部材の連結状態を示す椅子ユニットの一部断面図である。
図3に示すように、昇降部材15は、リップ溝形鋼材(Cチャンネル)で形成されており、溝の開口部を昇降機構部12側に向けるように設けられている。そして、昇降部材15の溝内部には、上下方向に延びる昇降ラック110が設けられている。また、昇降部材15の椅子11側の面には、4つの係合部材16が設けられている。すなわち、昇降部材15の上部及び下部にそれぞれ、水平方向に並ぶ2つの係合部材16が設けられている。各係合部材16は、昇降部材15から椅子11側に突出する短い第1部位161と、この第1部位161から上方に延びる板状の第2部位162と、を有している。
一方、支持部材111は、断面U字状に形成され、昇降部材15を覆うように構成されている。また、昇降部材15の各係合部材16と対応する箇所には、それぞれ、貫通孔(凹部)119が形成されている。図4に示すように、各貫通孔119には、係合部材16が挿入され、初期状態では、第1部位161が各貫通孔119の上縁に係合し、第2部位162が貫通孔119から上方に延びるように配置される。したがって、この初期状態では、昇降部材15によって支持部材111が支持された状態となっており、昇降部材15とともに、支持部材111及び椅子11が昇降するように構成されている。このように構成された係合部材16及び貫通孔119が、連結機構を構成する。
次に、昇降機構部12について説明する。図1に示すように、昇降機構部12は、台車2のレール部材24上に配置される筐体121を備えており、この筐体121の前面には、支持部材111の溝の両側に嵌まるローラ(図示省略)が設けられている。これによって、支持部材111は、筐体121に対して昇降可能となっている。また、図4に示すように、筐体121の内部には、モータ(図示省略)が設けられており、このモータによって回転駆動する昇降ギア126が筐体121の前面から露出するように設けられている。そして、この昇降ギア126は昇降部材15に設けられた昇降ラック110に噛み合っており、モータが駆動することで、昇降ギア126が回転し、これに噛み合う昇降ラック110とともに昇降部材15が筐体121に対して昇降するようになっている。これにより、支持部材111及び椅子11も昇降するようになっている。
また、図1に示すように、筐体121の下部には、複数の昇降機支持ローラ(図示省略)が設けられており、これら昇降機支持ローラ(図示省略)は、レール部材24に嵌め込まれている。これにより、筐体121は、レール部材24の長手方向、つまり水平方向に移動可能となっている。なお、レール部材24には、筐体121がレール部材24上で動かないようにロックするロック機構(図示省略)が設けられており、ロック機構を解除したときに、筐体121がレール部材24上をスライドできるようになっている。また、このレール部材24の高さは、後述するレールユニット5のレール本体51の高さと同じになっており、レール部材24とレール本体51とを隣接させることで、筐体121がレール部材24からレール本体51へと乗り移ってスライドできるようになっている。
次に、台車2について説明する。台車2の基台部22は、前後方向に長い平面視矩形状のフレーム221を備えており、このフレーム221に4つの車輪21が設けられている。そして、基台部22の後端側には、上述した柱部材23が設けられ、この柱部材23の上端部に、上述したレール部材24が水平方向に延びるように設けられている。
<3.支持装置の概要>
次に、支持装置20について、図5及び図6を参照しつつ説明する。図5はレールユニットが収容された状態を示す支持装置の斜視図、図6はレールユニットを框(図示省略)上に配置した状態を示す斜視図である。
図5及び図6に示すように、支持装置20は、浴槽3の第3框部33側の後方の空間に配置される収容ユニット4と、この収容ユニット4に収容されるレールユニット5と、を備えている。そして、レールユニット5は、左右方向に延びる軸部材6を介して収容ユニットに連結されており、これによって、収容ユニット4に収容された収容状態(図5)と、収容ユニット4から取り出され、框上に設置される設置状態(図6)とを、選択的に取り得るように構成されている。以下、各ユニットについて、詳細に説明する。
<3−1.収容ユニット>
図5及び図6に示すように、収容ユニット4は、4つの脚部411〜414と、これら脚部411〜414の上下方向の中間付近を支持する支持フレーム42と、を有している。ここでは、右前にある脚部を第1脚部411、左前にある脚部を第2脚部412、右後にある脚部を第3脚部413、左後にある脚部を第4脚部414と称することとする。さらに、この収容ユニット4は、第1脚部411と第2脚部412の上端付近を連結し左右方向に延びる第1連結材43、第3脚部413と第4脚部414の上端付近を連結し左右方向に延びる第2連結材44と、を備えている。そして、第1連結材43には、上述した軸部材6が取り付けられ、第2連結材44には、収容ユニット4の上部を開閉自在に塞ぐ、矩形状の蓋部材46が旋回可能に取り付けられている。
<3−2.レールユニット>
次に、レールユニット5について、図7〜図9を参照しつつ説明する。図7は、使用状態にあるレールユニットの斜視図、図8は図7のレールユニットを下側から見た図、図9は框上で使用状態にあるレールユニット及び収容ユニットの平面図である。
図7〜図9に示すように、レールユニット5は、第3框部33に沿って延びるレール本体51と、このレール本体51の両端部にそれぞれ設けられた板状の連結具521,522と、を備えている。ここでは、第1框部31側(右側)に配置された連結具を第1連結具521と称し、第2框部32側(左側)に配置された連結具を第2連結具522と称することとする。レール本体51は、リップ溝形鋼材(Cチャンネル)で形成されたレールを有している。各連結具521,522は、L字状に形成され、一端部がレール本体51の下面に固定されるとともに、他端部が、軸部材6に取り付けられている。そして、このレール本体51には、上述したように、椅子ユニット1の筐体121がスライド可能となっている。また、レール本体51上に筐体121が配置されたときには、筐体121をレール本体51上で固定するためのロック機構(図示省略)が設けられている。一方、レールユニット5が収容ユニット4に収容されるときには、図5に示すように、レールの開口が下方を向いた状態で収容される。
<3−2−1.アーム機構>
レール本体51の下面には、レール本体51を框上に配置するためのアーム機構が設けられている。このアーム機構は、第1アーム部材53、第2アーム部材54、及び連結部材55を備えている。両アーム部材53,54は、図5に示すようにレール本体51の下方に収容される初期状態と、図7〜図9に示すようにレール本体51から前方へ突出する使用状態と、を取り得るようになっている。以下、これらの部材について詳細に説明する。
第1アーム部材53は、長尺状に形成された板状の部材であり、後端側の端部が、レール本体51に対して旋回可能に連結されている。より詳細には、レール本体51の後方に設けられた第1軸部材56に、第1アーム部材53が旋回可能に連結されている。図8に示すように、第1アーム部材53の先端部及び中間部の下面には、パッド531,532がそれぞれ設けられており、これらパッド531、532が第1框部31の上面に当接する。また、第1アーム部材53の先端付近には、浴槽3の内側に位置する規制板533が設けられている。この規制板533は、使用状態において、第1アーム部材53が第1框部31上に配置されたときには、第1框部31の内面に接するようになっている。また、第1アーム部材の中間付近には、ハンドル534が設けられており、第1アーム部材53が初期状態にあるときに、このハンドル534を引くと、第1アーム部材53を使用状態に遷移させることができる。
第2アーム部材54も長尺状の板材によって形成されているが、第1アーム部材53よりも長く形成されている。そして、第2アーム部材54の後端側の端部は、レール本体51に対して旋回可能に連結されている。より詳細には、レール本体51の後方に設けられた第2軸部材57に、第2アーム部材54が旋回可能に連結されている。第2アーム部材54の先端部及び中間付近の下面には、第1アーム部材53と同様に、パッド541,542が設けられており、これらパッド541,542が第2框部32の上面に当接する。また、初期状態においては、第2アーム部材54は、第1アーム部材53とレール本体51との間に配置され、下側から見たときには、第1及び第2アーム部材53,54の一部が重なるように配置される。
次に、連結部材55について説明する。連結部材55は、長尺状の棒状の部材であり、両端に第1端部551及び第2端部552を有している。図7における使用状態では、連結部材55の第1端部551は、第1アーム部材53において第1軸部材56よりもやや前方に、回転可能に連結されている。一方、連結部材55の第2端部552は、第2アーム部材54において第2軸部材57よりもやや後方に、回転可能に連結されている。
<3−2−2.アーム機構の動作>
次に、上記のように、構成されたアーム機構の動作について説明する。初期状態から第1アーム部材53のハンドル534を引っ張ると、第1アーム部材53が、第1軸部材56を中心に旋回する。これにより、連結部材55の第1端部551が第1框部31側に引っ張られ、これに伴って連結部材55の第2端部552は、第2軸部材57を挟んで、第2框部32側から第1框部31側に移動する。その結果、第2端部552が第2アーム部材54を引っ張るため、第2アーム部材54は、第2框部32側に旋回する。したがって、第1アーム部材53が旋回するのに伴って第2アーム部材54も旋回し、使用状態では、図9に示すように、第1アーム部材53は第1框部31上に、第2アーム部材7は第2框部32上に配置される。このとき、第1アーム部材53の両パッド531、532は第1框部31上に配置され、第2アーム部材54のパッド541,542も第2框部32上に配置されるため、両アーム部材53,54は、安定的に框上に設置される。
なお、連結部材55は、その長さを調整可能となっており、連結部材55の長さを長くすることで、第1アーム部材53または第2アーム部材54の旋回角度を大きくすることができる。これにより、第1框部31及び第2框部32の間の距離が長くても、両アーム部材53,54を各框部31,32に設置することができる。
<4.入浴介助システムの使用方法>
次に、上記のように構成された入浴介助システムの使用方法について、図10〜図14も参照しつつ説明する。図10、図11,図13,及び図14は、入浴介助システムの使用方法を説明する側面図であり、図12は、入浴介助システムの使用方法を説明する平面図である。また、図15〜図17は、昇降ギア及び昇降ラックの動作を示す断面図である。まず、図10に示す収容状態から、レールユニット5を旋回し、図11に示すように、框上に配置する。次に、図9に示すように、第1アーム部材53のハンドル534を引っ張り、両アーム部材53,54を旋回させて、それぞれ、第1框部31及び第2框部32上に配置する。
次に、図12に示すように、台車2を移動させ、移送装置10のレール部材24の端部を、レール本体51の端部に隣接させ、ロック機構(図示省略)により、両者を連結する。続いて、図13に示すように、椅子11と第1框部31とが干渉しないように、椅子11を上昇させる。より詳細に説明すると、モータを駆動し、昇降ギア126を回転させる。これにより、昇降ラック110が上昇する。このとき、昇降ラック110とともに昇降部材15、支持部材111、及び椅子11が上昇する。また、フットサポート118が、第1框部31と干渉しないように、角度を調整することができる。例えば、スライド部118aをスライドし、足置き部118bを前方に移動させることができる。これにより、被介助者は足を伸ばして足置き部118bに置くことができる。
次に、レール部材24のロックを解除して、筐体121をスライドさせ、レール本体51へと移動させる。こうして、筐体121は、椅子11とともに浴槽3へと移動する。そして、椅子11が浴槽3の内部空間の上方に位置したとき、筐体121の移動を停止し、ロック機構により筐体121をレール本体51上に固定する。
続いて、図14に示すように、筐体121内のモータを駆動し、椅子11を下降させる。すなわち、モータにより昇降ギア126が回転すると、これに噛み合う昇降ラック110が下降する。これに伴い、支持部材111及び椅子11も下降する。
ところで、椅子11の下降中に椅子11に対して上向きの荷重が作用したときには、昇降機構部12は、次のように動作する。椅子11に作用する上向きの荷重とは、例えば、図14に示すように、椅子11の下面と浴槽3の底面との間に、何らかの障害物Bが挟まったときに生じる。
この場合には、椅子11の下降が阻害され、それ以上下降しなくなるが、昇降部材15及び昇降ラック110は、昇降ギア126が回転しているため、下降する。このとき、図15に示すように、支持部材111は、昇降部材15の係合部材16に下側から引っ掛けられた状態となっているため、支持部材111の下降が阻害されると、係合部材16と貫通孔119との係合状態が解除され、昇降部材15が支持部材111に対して下降する。したがって、モータによる駆動力は支持部材111には伝達されない。こうして昇降部材15のみが下降していることを介助者が気づけば、モータの駆動を停止する。
以上のようにして、椅子11が下降すると、椅子11に座った被介助者が浴槽3の湯に浸かり、入浴をすることができる。このとき、台車2は、浴槽3から離しておき、入浴介助をしやすいようにする。その後、入浴が終了したときには、モータを駆動し、椅子11を上昇させる。そして、椅子11が框よりも上方に位置したときに電動モータを停止する。これに続いて、台車2を移動して、レール部材24をレール本体51と隣接させた上で、筐体121をスライドさせ、レール部材24へ移動させる。こうして、筐体121がレール部材24上に配置されると、ロック機構により筐体121をレール部材24上に固定する。その後、レール部材24とレール本体51との固定を解除すれば、移送装置10を浴槽3から移動させることができる。
<5.特徴>
以上のように、本実施形態によれば、椅子11の下面と浴槽3の底面との間に、何らかの障害物Bが存在するなど、椅子11に上向きの荷重が作用した場合には、昇降部材15のみが下降し、モータの駆動力が支持部材111や椅子には伝達されないため、モータに過剰な負荷が及ぶのを防止することができる。特に、椅子11に固定された支持部材111に対して昇降部材15が連結されているため、椅子11に下側から負荷がかかれば昇降部材15が移動するように構成されている。したがって、椅子11に作用する荷重を確実に検知することができる。また、配線が不要であるため、接触不良の問題も生じない。
<6.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。以下、変形例について説明する。但し、以下の変形例は適宜組合せ可能である。
<6−1>
上記実施形態では、支持部材111と昇降部材15とを連結機構により連結し、この連結機構によって、昇降部材15の下降時に支持部材111の下降が停止したときには、昇降部材15のみが下降するように構成されているが、このような動作を行うことができるのであれば、支持部材111、昇降部材15、及び連結機構の構成は特には限定されない。
例えば、図16に示すように、支持部材111に上下方向に延びる複数の長穴119を形成し、昇降部材15に各長穴119に挿通される係合部材16を形成する。これにより、係合部材16が長穴119の上端縁に係合しているときには、昇降部材15が支持部材111とともに上下動するとともに、支持部材111の下降が停止したときには、係合部材16が長穴119に沿って下降するため、昇降部材15のみが下降する。
あるいは、図17に示すように、昇降部材を昇降ラック110のみで構成することもできる。この場合、昇降ラック110に係合部材16を取り付けるとともに、支持部材111をリップ溝形鋼材(Cチャンネル)で形成し、この溝に昇降機構部12に設けられたローラを配置することができる。
<6−2>
上記のように、昇降部材15の下降時に支持部材111の下降が停止したときには、昇降部材15のみが下降するように構成されているが、支持部材111に対して昇降部材15が所定距離だけ下降したときに、モータの駆動を停止するようにしてもよい。例えば、昇降部材15の上端にスイッチやセンサを設けておき、昇降部材15が支持部材111に対して所定距離だけ下降したときに、モータの駆動を停止するような停止機構を設けることができる。
<6−3>
あるいは、次のように構成することができる。図17(a)に示すように、昇降部材15の側面に板状の検知部材18を取り付ける。この検知部材18は、支持部材111の貫通孔119に挿入される突出部181を有しており、この突出部181には水平方向に延びる第1長穴182が形成されている。そして、この第1長穴182には支持部材111の側面に固定された第1突部111aが挿通されている。したがって、検知部材18は、この第1突部111aに沿って前後方向に移動可能に支持されている。さらに、検知部材18の上部には、斜めに延びる第2長穴182が形成されており、この第2長穴182に昇降部材15に側面に固定された第2突部19が挿通されている。第2長穴182は、支持部材111側にいくにしたがって、下方に延びるように形成されている。したがって、図17(b)に示すように、昇降部材15が下方に移動すると、これに伴って第2突部19が第2長穴182に沿って移動し、検知部材18を後方に押し遣るようになっている。このように後方に移動した検知部材18は、筐体121に設けられたスイッチ(図示省略)を押圧するようになっており、これによってモータの駆動が停止するようになっている。
以上のような構成により、モータの停止を行うための配線が不要になり、支持部材111、昇降部材15の位置にかかわらず、昇降部材15が支持部材111に対して所定距離だけ下降したときに、モータの駆動を停止することができる。
なお、このような検知部材18の構成は一例であり、昇降部材15が支持部材111に対して所定距離だけ移動したときに、筐体121に向かって移動し、モータの駆動を停止するスイッチを押圧するように構成されていればよい。
<6−4>
アーム機構の構成は特には限定されず、例えば、2つのアーム部材53,54を個々に旋回させて、框部31,32に設置するように構成されていてもよい。すなわち、各アーム部材53,54が、框部に設置されればよい。
<6−5>
移送装置10の構成も特には限定されず、上述したような支持部材111、昇降部材15、連結機構、昇降機構部12、椅子ユニット1をレール本体51に沿って移動できるようなレール部材、及びレール部材を支持する台車(基台部)が設けられていればよい。但し、台車の構成は特には限定されず、車輪に限られず、移動できるようになっていればよい。
<6−6>
収容ユニット4の構成も特には限定されず、少なくともレールユニット5を収容できればよい。但し、収容ユニット4は必ずしも必要ではなく、少なくともレールユニット5が浴槽3に固定できればよい。
1 椅子ユニット
11 椅子
111 支持部材
119 貫通孔(凹部)
121 筐体
15 昇降部材
16 係合部材
2 台車(移送ユニット)
24 レール部材
3 浴槽
31 第1框部
32 第2框部
4 収容ユニット
5 レールユニット
51 レール本体

Claims (6)

  1. 椅子と、
    前記椅子を支持する昇降部材と、
    前記昇降部材を上下動可能に支持する筐体と、
    前記筐体に設けられ、前記昇降部材を上下動させる駆動部と、
    前記昇降部材とともに前記椅子を上下動させるように、前記椅子と前記昇降部材とを連結する連結機構であって、前記昇降部材の下方への移動時に、前記椅子に対して上方に向かう荷重が作用したときに、前記昇降部材を前記椅子に対して相対的に下方へ移動させるように構成されている、連結機構と、
    を備えている、椅子ユニット。
  2. 前記連結機構は、
    前記椅子に設けられ、上下方向に延びる少なくとも1つの凹部と、
    前記昇降部材に設けられ、前記凹部に沿って上下動可能な係合部材と、
    を備え、
    前記係合部材が前記凹部の上端に係合しているときには、前記昇降部材が前記椅子とともに上下動するように構成されている、請求項1に記載の椅子ユニット。
  3. 前記昇降部材が、前記椅子に対して所定距離だけ相対的に下方へ移動したときに、前記駆動部を停止させる停止機構をさらに備えている、請求項1または2に記載の椅子ユニット。
  4. 前記停止機構は、
    前記昇降部材が、前記椅子に対して所定距離だけ相対的に下方へ移動したときに、前記椅子側から前記筐体側に所定距離移動する、検知部材と、
    前記筐体に設けられ、移動した前記検知部材によって押圧されると、前記駆動部を停止するスイッチと、
    を備えている、請求項3に記載の椅子ユニット。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の椅子ユニットと、
    前記筐体を水平方向にスライドさせるレール部材と、
    前記レール部材を支持する基台部と、
    を備え、
    る、移送装置。
  6. 対向する第1框部及び第2框部を有する浴槽に取り付けられ、前記第1框部及び第2框部の間で延びるレールユニットと、
    請求項5に記載の移送装置と、
    を備え、
    前記移送装置の筐体が、前記レール部材から前記レールユニットに乗り移ることで、前記椅子ユニットを前記浴槽へ移動させるように構成されている、入浴介助システム。
JP2020058341A 2020-03-27 2020-03-27 椅子ユニット、移送装置、及びこれを有する入浴介助システム Active JP7414358B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020058341A JP7414358B2 (ja) 2020-03-27 2020-03-27 椅子ユニット、移送装置、及びこれを有する入浴介助システム
TW110111114A TW202203873A (zh) 2020-03-27 2021-03-26 椅子單元、移送裝置、及具備此之沐浴輔助系統

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020058341A JP7414358B2 (ja) 2020-03-27 2020-03-27 椅子ユニット、移送装置、及びこれを有する入浴介助システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021153954A true JP2021153954A (ja) 2021-10-07
JP7414358B2 JP7414358B2 (ja) 2024-01-16

Family

ID=77916380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020058341A Active JP7414358B2 (ja) 2020-03-27 2020-03-27 椅子ユニット、移送装置、及びこれを有する入浴介助システム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7414358B2 (ja)
TW (1) TW202203873A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09131385A (ja) * 1995-11-10 1997-05-20 Toto Ltd 入浴補助装置
JPH11206842A (ja) * 1998-01-22 1999-08-03 Toto Ltd 入浴介助装置
JP2000152842A (ja) * 1998-11-19 2000-06-06 Kokuyo Co Ltd 椅子の安全装置
US20070083990A1 (en) * 2005-10-18 2007-04-19 Werschmidt Gary S Submersing bathing and transfer chair
JP2019136294A (ja) * 2018-02-09 2019-08-22 積水ホームテクノ株式会社 浴槽のレールユニット、及びこれを備えた入浴システム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09131385A (ja) * 1995-11-10 1997-05-20 Toto Ltd 入浴補助装置
JPH11206842A (ja) * 1998-01-22 1999-08-03 Toto Ltd 入浴介助装置
JP2000152842A (ja) * 1998-11-19 2000-06-06 Kokuyo Co Ltd 椅子の安全装置
US20070083990A1 (en) * 2005-10-18 2007-04-19 Werschmidt Gary S Submersing bathing and transfer chair
JP2019136294A (ja) * 2018-02-09 2019-08-22 積水ホームテクノ株式会社 浴槽のレールユニット、及びこれを備えた入浴システム

Also Published As

Publication number Publication date
TW202203873A (zh) 2022-02-01
JP7414358B2 (ja) 2024-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6236264B2 (ja) 移送装置
TW201713297A (zh) 沐浴輔助裝置
JP2021153954A (ja) 椅子ユニット、移送装置、及びこれを有する入浴介助システム
JP2021153955A (ja) 移送装置、及びこれを有する入浴介助システム
JP5102059B2 (ja) 入浴用リフト装置
JP5033436B2 (ja) 車椅子入浴装置
JP5946575B1 (ja) 入浴介助システム
JP2013132334A (ja) 入浴用移送装置
JP2023046048A (ja) 入浴介助用椅子装置
TWI825266B (zh) 軌道單元及沐浴輔助系統
JP2019180585A (ja) 入浴補助装置
JP2963621B2 (ja) 入浴装置
JP2021153956A (ja) 入浴介助システムおよび浴槽用レール装置
JP3933754B2 (ja) 入浴装置
JP2004008678A (ja) 介護用スライドチェアシステム
JP3001046B2 (ja) 担架移乗用レールを備えた入浴用浴槽装置
JP3165117U (ja) 足上げ機能を備えた身体障害者移乗補助装置
JP5857376B2 (ja) 入浴装置及び入浴システム
JP2805192B2 (ja) 担架移乗用レールを備えた入浴用浴槽装置
JP3193644B2 (ja) 入浴装置
GB2293321A (en) Pivotable bath assembly
WO1997032510A1 (en) Bath
JP2003252549A (ja) 車椅子用階段昇降機
JPH09173409A (ja) 入浴用昇降式車椅子
JPH1015016A (ja) 移動式車椅子昇降機

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20221221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230905

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230926

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7414358

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150