JPH09131385A

JPH09131385A - 入浴補助装置

Info

Publication number: JPH09131385A
Application number: JP31751995A
Authority: JP
Inventors: Tatsuhiko Saruwatari; 辰彦猿渡; Kazuaki Nakajima; 一暁中島
Original assignee: Toto Ltd
Current assignee: Toto Ltd
Priority date: 1995-11-10
Filing date: 1995-11-10
Publication date: 1997-05-20

Abstract

(57)【要約】【課題】車椅子を用いなくても、介護者に大きな負担
をかけることなく、浴室内で身体不自由者を入浴させる
ことができ、かつ、工事費の大幅なアップも生じない入
浴補助装置を提供する。【解決手段】入浴補助装置４を、入浴者を着座させる
座席部１０と、座席部１０を浴室Ｂ内の壁面Ｗ１に沿っ
て、水平方向および上下方向に移動させる移動手段１１
と、座席部１０を移動手段１１側に水平方向に回動自在
に支持させるとともに、座席部１０を、浴室Ｂの出入口
部Ｈを通って脱衣室Ｄ内に、着座可能に突出させる回動
手段１２とを有するように構成した。座席部１０を、回
動手段１２によって、脱衣室Ｄ内に突出させることがで
きるため、入浴者を車椅子等を使用して浴室Ｂ内まで移
動させる必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、歩行が困難な身
障者や高齢者等を入浴させるための入浴補助装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】歩行が困難な身障者や高齢者等（以下身
体不自由者という）を入浴させるための入浴補助装置と
しては、例えば、実開昭５９ー２２１３７号公報で示さ
れるようなものがある。

【０００３】この入浴補助装置は、入浴者が着座できる
座席を、浴室の壁面に設けられたレール等を使用して、
水平方向および上下方向に移動させ、この座席に着座し
た入浴者を浴室の洗い場と浴槽間とに移動させるもので
ある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この入
浴補助装置では、例えば、身体不自由者を脱衣室から浴
室の洗い場内の座席の位置まで移動させる必要があり、
介護者の労力が大きくなってしまうという問題があっ
た。

【０００５】また、身体不自由者を車椅子を使用して浴
室の洗い場まで移動させることも考えられるが、一般
に、脱衣室と浴室との間には、入浴水の流出防止等のた
めに段差が設けられており、車椅子を浴室内まで移動さ
せるのは容易でないという問題がある。

【０００６】さらに、入浴補助装置の水平なレールを脱
衣室側まで延長し、座席を脱衣室側まで移動させること
も考えられるが、この場合、このレールと浴室の出入口
部のドアやドア枠との干渉を防止するため、ドアやドア
枠等に切り欠き等が必要となり、その分、工事費の大幅
なアップを招いてしまうという問題がある。なお、この
場合、レールを脱衣室側に延長するには、このレールに
沿って、脱衣室側にも支持壁が必要となる。

【０００７】この発明は、以上の点に鑑み、車椅子を浴
室内に移動させなくても、介護者に大きな負担をかける
ことなく、浴室内で身体不自由者を入浴させることがで
き、かつ、工事費の大幅なアップも生じない入浴補助装
置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明の請求項１記載
の発明は、入浴者が浴槽内等に入浴するのを補助する入
浴補助装置において、入浴者を着座させる座席手段と、
座席手段を浴室内の壁面に沿って、水平方向および上下
方向に移動させる移動手段と、座席手段を移動手段側に
水平方向に回動自在に支持させるとともに、この座席手
段を、浴室の出入口部を通って脱衣室内に、着座可能に
突出させる回動手段とを有することである。

【０００９】この発明では、入浴者を、回動手段を介し
て脱衣室内に突出した座席手段に着座させた後、移動手
段や回動手段によって、この座席手段を浴室の出入口部
から浴室内に移動させる。つぎに、移動手段と回動手段
とによって、入浴者が着座する座席手段を、水平方向お
よび上下方向に移動させるとともに、水平回動させて、
入浴者を浴槽内に入れて入浴させた後、再び、移動手段
と回動手段とにより、座席手段を浴室の出入口部から脱
衣室内に突出させる。なお、座席手段が脱衣室内に突出
している場合に、移動手段によって座席手段を上下動さ
せて、この座席手段を浴室内に移動させるようにしても
よい。

【００１０】この発明の請求項２記載の発明は、請求項
１記載の発明の場合において、座席手段が回動手段に着
脱容易に支持されており、かつ、座席手段を上部に着脱
容易に支持し、この座席手段とともにキャスター付き椅
子を形成する椅子台座を有していることである。

【００１１】この発明では、入浴者をキャスター付き椅
子に座らせて、このキャスター付き椅子を脱衣室内の浴
室の出入口部近傍に位置させた後、移動手段につながる
回動手段を座席手段に接続する。つぎに、例えば、移動
手段により座席手段を上昇させて、座席手段を椅子台座
と切り離した後、移動手段や回動手段により、入浴者が
着座する座席手段を浴室内に移動させる。また、入浴の
終了後も、上記と全く逆の動作により、入浴者をキャス
ター付き椅子に座らせた後、座席手段から回動手段を取
り外して、入浴者をこのキャスター付き椅子により脱衣
室外に移動させる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照しつつ説明する。図１はこの発明の一実施の形
態に係る入浴補助装置が設置された浴室等の平面図であ
る。

【００１３】図において、脱衣室Ｄに隣接するように設
けられた浴室Ｂには、脱衣室Ｄ側に洗い場１が形成さ
れ、この洗い場１の奥に浴槽２が設置されている。そし
て、浴室Ｂの脱衣室Ｄとの隣接部には、出入口部Ｈが形
成され、この出入口部Ｈが引戸３によって開閉できるよ
うになっている。また、この浴室Ｂ内の出入口部Ｈ側の
側壁面Ｗ１には、入浴補助装置４の主要部が取り付けら
れている。

【００１４】入浴補助装置４は、脱衣室Ｄ側にいる身体
不自由者を、座席部に着座させた状態で、浴室Ｂ内に移
動させ、この浴室Ｂ内での入浴後、再びこの身体不自由
者を脱衣室Ｄ側に移動させる機能を有するものである。
この入浴補助装置４は、図１で示されるように、腰をお
ろした状態で入浴者Ｍを着座させる座席手段としての座
席部１０と、座席部１０を浴室Ｂの側壁面Ｗ１に沿っ
て、水平方向および上下方向に移動させる移動手段とし
ての水平上下移動装置１１と、座席部１０を水平上下移
動装置１１側に水平方向に回動自在に支持させるととも
に、浴室Ｂ内の座席部１０を、浴室Ｂの出入口部Ｈを通
って脱衣室Ｄ内に着座可能に突出させる回動手段として
のアーム機構１２と、座席部１０を着脱容易に支持する
とともに、この座席部１０と一体になってキャスター付
き椅子Ｃを形成する椅子台座１３（図６参照）とから構
成されている。

【００１５】水平上下移動装置１１は、図２および図３
で示されるように、一対のレール部材１１０、一対のガ
イド部材１１１、支持架台１１２、モータ１１３、バッ
テリ１１４、ボールねじ１１５、一対の軸受け１１６、
上下移動部材１１７、支持部材１１８とから構成されて
いる。

【００１６】レール部材１１０は、図２で示されるよう
に、浴室Ｂの壁面Ｗの上部側と下部側とに、浴槽２上方
側と出入口部Ｈ側とを接続するように、水平に取り付け
られている。そして、このレール部材１１０には、ガイ
ド部材１１１を介して、支持架台１１２が、図３で示さ
れるように、このレール部材１１０に沿って水平方向
（左右方向）に移動可能に支持されている。支持架台１
１２には、上部側にモータ１１３とバッテリ１１４とが
支持されているとともに、この支持架台１１２に沿って
上下方向に延びるボールねじ１１５が、軸受１１６を介
して、回動自在に支持されている。そして、このボール
ねじ１１５とモータ１１３の出力軸とが接続されてい
る。

【００１７】上下移動部材１１７は、図４で示されるよ
うに、ボールねじ１１５と螺合しているとともに、両側
が支持架台１１２の案内部１１２ａに嵌め込まれてい
て、ボールねじ１１５の回転によって上下に移動可能と
なっている。そして、この上下移動部材１１７の外面に
アーム機構１２を支持する支持部材１１８が取り付けら
れている。

【００１８】アーム機構１２は、図５で示されるよう
に、厚板状のアーム部材１２０と、このアーム部材１２
０を支持する一対の支持部１２１とから構成されてい
る。アーム部材１２０には、一端側に座席部１０を支持
するための支持孔１２０ａが上下方向に形成されている
とともに、他端側の上下部に突部（図示せず）が形成さ
れている。そして、アーム部材１２０は、この突部が支
持部材１１８に取り付けられる支持部１２１の孔部（図
示せず）に嵌め込まれていて、水平上下移動装置１１側
に水平方向に回動自在に支持されている。なお、アーム
部材１２０の支持孔１２０ａ周りには、座席部１０を軽
く水平回動できるように、ベアリングが取り付けられて
いる。

【００１９】座席部１０は、図６で示されるように、脚
部のない座椅子のような形状をした椅子部１００の、背
もたれ１００ａの上部に、補強部１０１を介して、一対
の支持棒１０２が取り付けられたものである。この支持
棒１０２は、アーム部材１２０の支持孔１２０ａに差し
込まれ、この座席部１０をアーム機構１２側に水平回動
容易に支持させるためのものであり、支持孔１２０ａへ
の挿入を容易にするため、下部側がやや細く形成されて
いる。また、椅子部１００の座部１００ｂは、前方にや
や長く延び、座席部１０に着座した入浴者Ｍの脚部を、
この座部１００ｂの下方に移動させないようにしている
とともに、下面側に椅子台座１３との位置決め用の凹部
１００ｃが形成されている。なお、１００ｄはひじ掛け
である。

【００２０】椅子台座１３は、図６で示されるように、
水平な本体部１３０から例えば４本の脚部１３１が下方
に延び、この脚部１３１の下端にキャスター１３２が取
り付けられたものである。本体部１３０は、上部に、座
席部１０の凹部１００ｃに嵌め込まれる突部１３０ａが
形成されていて、座席部１０を、突部１３０ａを介し
て、水平方向に移動しないように支持している。したが
って、この椅子台座１３は、上部に座席部１０を載せる
ことにより、一般のキャスター付き椅子と同様な働きを
する。

【００２１】つぎに、この入浴補助装置の動作について
説明する。まず、入浴者Ｍを座席部１０と椅子台座１３
とが一体となったキャスター付き椅子Ｃに座らせて、脱
衣室Ｄまで移動させる。この場合、介護者は座席部１０
の一対の支持棒１０２をつかんで、このキャスター付き
椅子Ｃを移動させる。そして、このキャスター付き椅子
Ｃを後ろ向きにして、浴室Ｂの出入口部Ｈ前に停止させ
る。つづいて、浴室Ｂ内の水平上下移動装置１１の支持
架台１１２を、アーム機構１２等を引っ張ることによ
り、レール部材１１０に沿って浴室Ｂの出入口部Ｈ近傍
の所定位置イに移動させた後、モータ１１３を逆転駆動
して、ボールねじ１１５を回転させ、上下移動部材１１
７や支持部材１１８を介して、アーム機構１２を最下部
近傍の位置まで下降させる。

【００２２】つぎに、アーム機構１２のアーム部材１２
０を支持部１２１側を中心に回動させて、このアーム部
材１２０の支持孔１２０ａを、座席部１０の一方の支持
棒１０２（浴室Ｂ内で座席部１０を移動させ易い側のも
の、すなわち、図７中右側のもの）の直下に移動させ
る。この場合、支持孔１２０ａと支持棒１０２の位置が
充分に合わない場合、例えば、椅子台座１３をわずかに
移動させて、座席部１０の位置を調整する。そして、支
持孔１２０ａと支持棒１０２との位置が合えば、モータ
１１３を正転駆動してアーム機構１２を上昇させ、アー
ム部材１２０の支持孔１２０ａ中に座席部１０の支持棒
１０２を挿入させる。

【００２３】そして、支持棒１０２が支持孔１２０ａ内
に充分に挿入されれば、入浴者Ｍの着座した座席部１０
は、アーム機構１２を介して水平上下移動装置１１の支
持部材１１８側に支持され、椅子台座１３から分離し
て、この支持部材１１８とともに上昇する。そして、座
席部１０の下端が、浴室Ｂの出入口部Ｈの下面よりある
程度上昇した時点で、モータ１１３を停止した後、支持
架台１１２をレール部材１１０に沿って浴槽２側へ移動
させ、入浴者Ｍが着座した座席部１０を、浴室Ｂの出入
口部Ｈを通って洗い場１内に移動させる。

【００２４】つぎに、座席部１０を支持棒１０２を中心
に図１中反時計回り方向に９０度だけ回動させて、入浴
者Ｍを、側壁Ｗ１に対向する浴室Ｂの正面壁Ｗ２側に向
けた後、再びモータ１１３を正転駆動して、入浴者Ｍと
ともに座席部１０を上昇させる。そして、座席部１０の
下面側を浴槽２の上面より充分に高く上昇させた後、モ
ータ１１３を停止して、支持架台１１２を浴槽２上方の
所定位置ロまで水平移動させる。つづいて、アーム機構
１２のアーム部材１２０を支持部１２１を中心に回動さ
せるとともに、座席部１０を支持棒１０２を中心に回動
させて、この座席部１０を浴槽２の上方に位置決めした
後、モータ１１３を逆転駆動して、入浴者Ｍとともに座
席部１０を下降させる。

【００２５】そして、この座席部１０が、図３で示され
るように、浴槽２内の所定位置に達すれば、モータ１１
３を停止し、入浴者Ｍを浴槽２の湯中に浸けて入浴させ
る。この場合、座席部１０の座部１００ｂが比較的長く
形成されているため、入浴者Ｍは、足を座席部１０と浴
槽２間に挟むことなく、浴槽２内に入ることができる。
つづいて、浴槽２内における入浴者Ｍの入浴作業が終了
すれば、モータ１１３を正転駆動して、入浴者Ｍととも
に座席部１０を所定位置まで上昇させ、その後は、前述
と全く逆の操作を行なうことにより、座席部１０を脱衣
室Ｄ内の椅子台座１３上に載置して、入浴者Ｍをキャス
ター付き椅子Ｃに座らせる。そして、キャスター付き椅
子Ｃを移動させて、入浴者Ｍを室内の所定の場所まで移
動させる。

【００２６】なお、浴槽２からの入浴後に、入浴者Ｍや
座席部１０に付着した水滴を、浴室Ｂの洗い場１で拭く
ことにより、脱衣室Ｄ等に水滴が垂れるのを防止でき
る。また、浴槽２への入浴前に、洗い場１で入浴者Ｍの
体を洗ってやれば、浴槽２内の湯の汚れを防止できる。

【００２７】以上のように、この入浴補助装置４では、
入浴者Ｍが着座する座席部１０と、この座席部１０を浴
室Ｂ内に水平および上下方向に移動可能な水平上下移動
装置１１とを、アーム機構１２により連結しているた
め、浴室Ｂ内の座席部１０を浴室Ｂの出入口部Ｈを通っ
て脱衣室Ｄ内まで簡単に突出させることができ、入浴者
Ｍを脱衣室Ｄまで移動させ、この座席部１０に着座させ
さえすれば、その後、介護者に大きな負担をかけること
なく、入浴者Ｍに入浴をさせることができる。

【００２８】すなわち、この入浴補助装置４では、車椅
子等を使用して、入浴者Ｍを浴室Ｂの洗い場１まで移動
させる必要がないため、脱衣室Ｄにつながる浴室Ｂの出
入口部Ｈに大きな段差があっても、入浴者Ｍの入浴に支
障は生じない。また、座席部１０を浴室Ｂと脱衣室Ｄ間
に移動させるためのレールを、浴室Ｂの出入口部Ｈを通
って脱衣室Ｄ側へも延ばす必要がないため、出入口部Ｈ
の引戸枠や引戸３に切り欠き部を設ける必要がなく、そ
の分、工事費の低減を図ることができるとともに、レー
ルのない分、浴室Ｂへの出入りが容易となり、かつ、浴
室Ｂの密封性（水密性）をよくすることができる。

【００２９】また、この入浴補助装置４では、座席部１
０をアーム機構１２から簡単に取り外すことができるた
め、健常者が入浴する場合に、この入浴補助装置４が邪
魔になることはほとんどない。

【００３０】さらに、この入浴補助装置４では、座席部
１０とともにキャスター付き椅子Ｃを形成する椅子台座
１３が、この座席部１０を着脱容易に支持できるため、
入浴者Ｍをこのキャスター付き椅子Ｃに座らせて、脱衣
室Ｄまで移動させるだけで、その後、介護者に大きな負
担をかけることなく、入浴者Ｍを入浴させることができ
るとともに、入浴後も、入浴者Ｍをこのキャスター付き
椅子Ｃに容易に座らせることができ、入浴者Ｍを脱衣室
Ｄ外に容易に移動させることができる。

【００３１】なお、アーム機構１２のアーム部材１２０
の水平長さは、座席部１０の脱衣室Ｄ内への突出量等を
考慮して、最適なものとすればよい。また、座席部１０
の支持棒１０２は背もたれ１００ａの中央に１本だけ設
けてもよいし、椅子台座１３に、入浴者Ｍの足を支持す
る足受けを設けてもよい。

【００３２】さらに、水平上下移動装置１１により座席
部１０を上下動させる場合に、支持架台１１２等が水平
移動しないように、簡単なブレーキを設けるようにして
もよい。

【００３３】また、回動手段としては、アーム機構１２
の他に、大型のヒンジを用いるようにしてもよい。この
場合、ヒンジを支持部材１１８の脱衣室Ｄ寄りに取り付
けるようにし、回動後の座席部１０が、できるだけ脱衣
室Ｄ側へ大きく突出するようにする。

【００３４】さらに、水平上下移動装置１１の支持架台
１１２を駆動源を使用して水平移動させてもよいし、モ
ータ１１３の替わりに、シリンダー装置（例えば水圧や
油圧でピストンを上下動させるもの）を使用して、座席
部１０を直接上下動させるようにしてもよい。

【００３５】また、水平上下移動装置１１のレール部材
１１０を、側壁面Ｗ１側にのみ支持させるのではなく、
Ｌ形金具等を使用して、床面側にも支持させるようにし
てもよい。この場合、浴室ユニットの壁パネルの補強が
不要となり、既存の浴室に対しても容易に、この入浴補
助装置４を設置できる。

【００３６】さらに、支持部材１１８の上下動を、一端
が支持部材１１８に取り付けられたベルトを、モータで
回転されるローラ側に巻き取ったり、このローラ側から
巻き戻すことにより直接的に行ってもよい。

【００３７】さらに、図８で示されるように、上下水平
移動装置１１を、浴室Ｂの側壁面Ｗ１に軸受１４２を介
して取り付けられる一対のボールねじ１４０，１４１
と、このボールねじ１４０，１４１間に掛け渡され、こ
のボールねじ１４０，１４１に螺合して上下に移動可能
なレール部材１４３と、このレール部材１４３に沿って
水平に移動可能な支持部材１４４と、一方のボールねじ
１４０側に連結されたボールねじ１４０回転用のモータ
１４５と、モータ１４５の回転力を他方のボールねじ１
４１側に伝えるタイミングベルト１４６等とから構成し
てもよい。この場合、モータ１４５は移動することがな
いため、このモータ１４５とタイミングベルト１４６と
を浴室Ｂの天井裏に設置してもよい。

【００３８】なお、この場合、レール部材１４３を一本
のボールねじ１４０のみに螺合させ、浴室の壁面Ｗに取
り付けられた一対のガイド部材に沿って、レール部材１
４３を上下動させるようにしてもよい。

【００３９】図９は浴室Ｂの側壁面Ｗ１側に出入口部Ｈ
が設けられた場合の、他の入浴補助装置４等を示してい
る。

【００４０】この入浴補助装置４では、ドア５を開け
て、浴室Ｂの出入口部Ｈ前にキャスター付き椅子Ｃを後
ろ向きに位置決めした後、アーム機構１２を介して、水
平上下移動装置１１側に座席部１０を支持させ、この座
席部１０を所定高さまで上昇させる。つぎに、アーム機
構１２のアーム部材１２０を支持部１２１側を中心に回
動させて、座席部１０を鎖線の位置に９０度回動させた
後、この座席部１０を上昇させつつ、アーム機構１２を
介して、この座席部１０を更に９０度回転させ、入浴者
Ｍを浴室Ｂの正面壁Ｗ２側に向かせる。そして、座席部
１０を浴槽２の上方に移動させた後、これを下降させれ
ば、入浴者Ｍは浴槽２中の湯に浸かることができる。

【００４１】この入浴補助装置４においても、前述の入
浴補助装置４と全く同様な効果を得ることができる。

【００４２】

【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。

【００４３】この発明の請求項１記載の発明によれば、
入浴者が浴槽内等に入浴するのを補助する入浴補助装置
において、入浴者を着座させる座席手段と、座席手段を
浴室内の壁面に沿って、水平方向および上下方向に移動
させる移動手段と、座席手段を移動手段側に水平方向に
回動自在に支持させるとともに、この座席手段を、浴室
の出入口部を通って脱衣室内に、着座可能に突出させる
回動手段とを有するので、車椅子を浴室内に移動させな
くても、介護者に大きな負担をかけることなく、浴室内
で身体不自由者を入浴させることができる。また、この
発明では、浴室の出入口部の改造が不用なため、工事費
が嵩んでしまうこともない。

【００４４】この発明の請求項２記載の発明によれば、
請求項１記載の発明の場合において、座席手段が回動手
段に着脱容易に支持されており、かつ、座席手段を上部
に着脱容易に支持し、この座席手段とともにキャスター
付き椅子を形成する椅子台座を有しているので、キャス
ター付き椅子により入浴者を脱衣室に移動させるだけ
で、その後は、入浴者を容易に入浴させることができる
とともに、入浴後も、この入浴者を、キャスター付き椅
子により脱衣室外に、容易に移動させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施の形態に係る入浴補助装置が
設置された浴室等の平面図である。

【図２】図１で示される浴室内の断面図である。

【図３】図２のＡーＡ矢視断面図である。

【図４】図２のＢーＢ矢視断面図である。

【図５】アーム機構の外観斜視図である。

【図６】座席部と椅子台座とが一体となったキャスター
付き椅子の側面図である。

【図７】座席部の後部側の外観斜視図である。

【図８】他の水平上下移動装置の概要を示す図である。

【図９】この発明の他の実施形態に係る入浴補助装置が
設置された浴室等の平面図である。

【符号の説明】

２浴槽４入浴補助装置１０座席部（座席手段）１１水平上下移動装置（移動手段）１２アーム機構（回動手段）１３椅子台座Ｂ浴室Ｄ脱衣室Ｃキャスター付き椅子Ｈ出入口部Ｗ１側壁面（壁面）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】入浴者が浴槽内等に入浴するのを補助す
る入浴補助装置において、入浴者を着座させる座席手段と、上記座席手段を浴室内の壁面に沿って、水平方向および
上下方向に移動させる移動手段と、上記座席手段を上記移動手段側に水平方向に回動自在に
支持させるとともに、この座席手段を、浴室の出入口部
を通って脱衣室内に、着座可能に突出させる回動手段と
を有することを特徴とする入浴補助装置。
【請求項２】前記座席手段が前記回動手段に着脱容易
に支持されており、かつ、上記座席手段を上部に着脱容
易に支持し、この座席手段とともにキャスター付き椅子
を形成する椅子台座を有していることを特徴とする請求
項１記載の入浴補助装置。