JP2021153113A - 拡張装置及びデバイスチップの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】抗折強度の低下を抑制しながらも、デバイスチップの破損を抑制することができること。【解決手段】拡張装置は、改質層が分割予定ラインに沿って形成されたウェーハ2が環状フレーム4の開口12にエキスパンドシート3で保持されたフレームユニット1のエキスパンドシート3を面方向に拡張する装置である。拡張装置は、フレームユニット1の環状フレーム4を保持するフレーム保持部と、エキスパンドシート3を介してウェーハ2を支持する保持面を有するチャックテーブルと、フレーム保持部とチャックテーブルとを保持面と直交する方向に相対的に離反させエキスパンドシート3を拡張する拡張ドラムと、拡張ドラムでエキスパンドシート3を拡張する前にウェーハ2の表面5に貼着された保護シート15を剥離する保護シート剥離ユニット170と、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、拡張装置及びデバイスチップの製造方法に関する。
電子機器の軽薄短小化に伴い、半導体のデバイスチップも軽薄短小化が進んでいる。デバイスチップを薄く形成すると、ウェーハの分割加工時の欠けが抗折強度の低下に大きく影響するため、極力欠けが発生しない加工方法として、レーザー加工と研削加工によってデバイスチップに分割する加工方法が考案された。
この種の加工方法のうち一つの加工方法は、予め、レーザー光線で分割予定ライン(分割予定ライン)に沿った改質層をウェーハの内部に形成し、裏面から研削して薄化することで改質層からクラックが伸展してウェーハがデバイスチップに分割されるSDBG(Stealth Dicing Before Grinding)と呼ばれる加工方法である。
また、他の加工方法として、さらに、研削後のウェーハにエキスパンドシートを貼って、エキスパンドシートを拡張することで、確実にデバイスチップへと破断する方法(例えば、特許文献1参照)も良く用いられている。
特開2018−116261号公報
これらの加工方法では、複数の装置を使用するため、ウェーハが各装置間を搬送されるが、特に研削加工後のウェーハは、デバイスチップに分割されている場合、搬送中の振動によってデバイスチップ同士が擦れ、欠けを発生させる恐れがある。さらに、これらの加工方法は、ウェーハの搬送中に何らかの異物(埃や毛など)がデバイスに付着する恐れもある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、抗折強度の低下を抑制しながらも、デバイスチップの破損を抑制することができる拡張装置及びデバイスチップの製造方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の拡張装置は、拡張起点が分割予定ラインに沿って形成されたウェーハが環状フレームの開口にエキスパンドシートで保持されたフレームユニットの、該エキスパンドシートを面方向に拡張する拡張装置であって、該フレームユニットの該環状フレームを保持するフレーム保持部と、該エキスパンドシートを介して該ウェーハを支持する保持面を有するチャックテーブルと、該フレーム保持部と該チャックテーブルとを該保持面と直交する方向に相対的に離反させ該エキスパンドシートを拡張する拡張ユニットと、該拡張ユニットで該エキスパンドシートを拡張する前にウェーハの表面に貼着された保護シートを剥離する保護シート剥離ユニットと、を備えることを特徴とする。
本発明のデバイスチップの製造方法は、格子状の分割予定ラインで区画された表面の各領域にデバイスを有するウェーハを該分割予定ラインに沿って分割し、デバイスチップを形成するデバイスチップの製造方法であって、ウェーハの表面側に保護シートを貼着する保護シート貼着ステップと、該保護シート貼着ステップ実施後、ウェーハの裏面側から、ウェーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線を該分割予定ラインに沿って照射し、ウェーハの内部に該分割予定ラインに沿った改質層を形成する改質層形成ステップと、該改質層形成ステップ実施後、ウェーハを裏面側から研削して仕上げ厚さに形成する研削ステップと、該研削ステップ実施後、ウェーハの裏面側に、ウェーハの直径を超える大きさのエキスパンドシートを貼着し、該保護シートと該エキスパンドシートでウェーハが挟まれた状態にするエキスパンドシート貼着ステップと、該エキスパンドシート貼着ステップ実施後、該保護シートを剥離した直後に、該エキスパンドシートを面方向に拡張して、ウェーハを該改質層を起点に破断して個々のデバイスチップに分割する拡張ステップと、を備え、該拡張ステップは、前記拡張装置を用いて実施することを特徴とする。
本発明のデバイスチップの製造方法は、格子状の分割予定ラインで区画された表面の各領域にデバイスを有するウェーハを該分割予定ラインに沿って分割し、デバイスチップを形成するデバイスチップの製造方法であって、ウェーハの表面側に保護シートを貼着する保護シート貼着ステップと、該保護シート貼着ステップ実施後、ウェーハを裏面側から研削して仕上げ厚さに形成する研削ステップと、該研削ステップ実施後、ウェーハの裏面側に、ウェーハの直径を超える大きさのエキスパンドシートを貼着し、該保護シートと該エキスパンドシートでウェーハが挟まれた状態にするエキスパンドシート貼着ステップと、該エキスパンドシート貼着ステップ実施後、ウェーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線を、該エキスパンドシートを介してウェーハの裏面側から該分割予定ラインに沿って照射し、ウェーハの内部に該分割予定ラインに沿った改質層を形成する改質層形成ステップと、該改質層形成ステップ実施後、該保護シートを剥離した直後に、該エキスパンドシートを面方向に拡張して、該改質層を起点にウェーハを破断して個々のデバイスチップに分割する拡張ステップと、を備え、該拡張ステップは、前記拡張装置を用いて実施することを特徴とする。
本願発明は、抗折強度の低下を抑制しながらも、デバイスチップの破損を抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る拡張装置の構成例を示す斜視図である。 図2は、実施形態1に係る拡張装置の加工対象のフレームユニットの一例を示す斜視図である。 図3は、図1に示された拡張装置のエキスパンドユニットを示す斜視図である。 図4は、図1に示された拡張装置の加熱ユニットを示す斜視図である。 図5は、図1に示された拡張装置の保護シート剥離ユニットの構成を模式的に一部断面で示す側面図である。 図6は、図5に示された拡張装置の保護シート剥離ユニットがヒートシールを保護シートに貼着した状態を模式的に一部断面で示す側面図である。 図7は、図6に示されたヒートシールを引っ張って保護シートを剥離する状態を模式的に一部断面で示す側面図である。 図8は、実施形態1に係るデバイスチップの製造方法の流れを示すフローチャートである。 図9は、図8に示されたデバイスチップの製造方法の保護シート貼着ステップを示す斜視図である。 図10は、図8に示されたデバイスチップの製造方法の改質層形成ステップを一部断面で示す側面図である。 図11は、図8に示されたデバイスチップの製造方法の研削ステップを一部断面で示す側面図である。 図12は、図8に示されたデバイスチップの製造方法のエキスパンドシート貼着ステップを一部断面で示す側面図である。 図13は、図8に示されたデバイスチップの製造方法のエキスパンドシート貼着ステップ後のフレームユニットの断面図である。 図14は、図8に示されたデバイスチップの製造方法の拡張ステップにおいて、エキスパンドユニットのフレーム保持部がフレームユニットを保持した状態を一部断面で示す側面図である。 図15は、図8に示されたデバイスチップの製造方法の拡張ステップにおいて、エキスパンドユニットの拡張ドラムがフレームユニットのエキスパンドシートを拡張した状態を一部断面で示す側面図である。 図16は、図8に示されたデバイスチップの製造方法の拡張ステップにおいて、加熱ユニットがフレームユニットのエキスパンドシートの弛みを加熱、収縮した状態を一部断面で示す側面図である。 図17は、実施形態2に係るデバイスチップの製造方法の流れを示すフローチャートである。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る拡張装置を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る拡張装置の構成例を示す斜視図である。図2は、実施形態1に係る拡張装置の加工対象のフレームユニットの一例を示す斜視図である。図3は、図1に示された拡張装置のエキスパンドユニットを示す斜視図である。図4は、図1に示された拡張装置の加熱ユニットを示す斜視図である。図5は、図1に示された拡張装置の保護シート剥離ユニットの構成を模式的に一部断面で示す側面図である。図6は、図5に示された拡張装置の保護シート剥離ユニットがヒートシールを保護シートに貼着した状態を模式的に一部断面で示す側面図である。図7は、図6に示されたヒートシールを引っ張って保護シートを剥離する状態を模式的に一部断面で示す側面図である。
実施形態1に係る図1に示す拡張装置100は、図2に示すフレームユニット1のエキスパンドシート3を面方向に拡張する装置である。フレームユニット1は、図2に示すように、ウェーハ2と、ウェーハ2に貼着されたエキスパンドシート3と、ウェーハ2の外径よりも内径が大きな円環状に形成されかつエキスパンドシート3の外周部が貼着された環状フレーム4とを備え、ウェーハ2が環状フレーム4の開口12にエキスパンドシート3で保持されたものである。
実施形態1では、ウェーハ2は、シリコン、サファイア、ガリウムヒ素又はSiC(炭化ケイ素)などを基板とする円板状の半導体ウェーハや光デバイスウェーハ等のウェーハである。ウェーハ2は、図2に示すように、格子状の複数のストリートである分割予定ライン6で区画された表面5の各領域にそれぞれデバイス7を有している。ウェーハ2は、表面5の裏側の裏面8にエキスパンドシート3が貼着され、エキスパンドシート3の外周部に環状フレーム4が貼着されて、基板の内部に拡張起点である改質層10(図2中に点線で示す)が分割予定ライン6に沿って形成されている。
なお、改質層10とは、密度、屈折率、機械的強度やその他の物理的特性が周囲のそれとは異なる状態になった領域のことを意味し、溶融処理領域、クラック領域、絶縁破壊領域、屈折率変化領域、及びこれらの領域が混在した領域等を例示できる。改質層10は、ウェーハ2の基板の他の箇所よりも機械的な強度が低い。
エキスパンドシート3は、伸縮性を有する樹脂から構成され、加熱されると収縮する熱収縮性を有する。エキスパンドシート3は、ウェーハ2よりも大径な円板状に形成され、かつ、伸縮性及び熱収縮性を有する合成樹脂から構成された基材層と、基材層上に積層されかつウェーハ2に貼着するとともに伸縮性、粘着力及び熱収縮性を有する合成樹脂から構成された粘着層とを備える。実施形態1において、粘着層は、紫外線が照射されると硬化して、粘着力が低下する。
実施形態1では、フレームユニット1は、図2に示すように、表面5側にウェーハ2と同径の保護シート15が貼着された状態で拡張装置100に搬入される。実施形態1では、保護シート15は、非粘着性の合成樹脂で構成された基材層16と、基材層16に積層されかつ粘着性の合成樹脂で構成されてウェーハ2の表面5に貼着する粘着層17とを備え、ウェーハ2の表面5を保護する所謂バックグラインドテープ(BGテープ)である。また、実施形態1では、保護シート15は、外縁部の一部分にウェーハ2の表面5から剥離した剥離起点18(図5に示す)が設けられている。なお、図2は、剥離起点18を省略している。
図1に示す拡張装置100は、フレームユニット1のエキスパンドシート3を面方向に拡張して、拡張起点として改質層10が形成されたウェーハ2を分割予定ライン6に沿って個々のデバイスチップ9に分割する装置である。なお、デバイスチップ9は、分割予定ライン6に沿って分割された基板の一部と、基板の表面に形成されたデバイス7とを備える。拡張装置100は、図1に示すように、装置本体101に設けられたカセットエレベータ112と、エキスパンドユニット120と、加熱ユニット130と、洗浄ユニット140と、搬送ユニット150と、紫外線照射ユニット160と、保護シート剥離ユニット170と、制御ユニット102とを備える。
カセットエレベータ112は、装置本体101の水平方向と平行なY軸方向の一端に配置され、フレームユニット1を複数収容するカセット113が着脱自在に載置される。カセット113は、複数のフレームユニット1を鉛直方向と平行なZ軸方向に間隔をあけて収容する。カセット113は、フレームユニット1を出し入れ自在な開口114を装置本体101のY軸方向の中央部に向けてカセットエレベータ112上に載置される。カセットエレベータ112は、カセット113をZ軸方向に昇降させる。
また、拡張装置100は、カセット113に出し入れされるフレームユニット1が仮置きされる一対の第1ガイドレール115と、一対の第2ガイドレール116とを備える。一対の第1ガイドレール115は、Y軸方向と平行であるとともに、水平方向と平行でかつY軸方向と直交するX軸方向に互いに間隔をあけて配置される。一対の第1ガイドレール115は、カセットエレベータ112に載置されるカセット113の開口114のX軸方向の両端とY軸方向に並ぶように、装置本体101のY軸方向の中央に配置されている。一対の第1ガイドレール115は、図示しない駆動機構によりX軸方向に移動自在に設けられ、駆動機構により互いに近づいたり離れる。一対の第1ガイドレール115は、カセット113に出し入れされるフレームユニット1が載置され、駆動機構により互いに近付くとフレームユニット1をX軸方向に位置決めする。
一対の第2ガイドレール116は、第1ガイドレール115から搬送ユニット150により搬送されてきたフレームユニット1等が仮置きされるものである。一対の第2ガイドレール116は、Y軸方向と平行であるとともに、水平方向と平行でかつX軸方向に互いに間隔をあけて配置される。一対の第2ガイドレール116は、装置本体101のY軸方向の中央に配置され、第1ガイドレール115のX軸方向の隣りに配置されている。一対の第2ガイドレール116は、図示しない駆動機構によりX軸方向に移動自在に設けられ、駆動機構により互いに近づいたり離れる。一対の第2ガイドレール116は、第1ガイドレール115から搬送されてきたフレームユニット1等が載置され、駆動機構により互いに近付くとフレームユニット1をX軸方向に位置決めする。
搬送ユニット150は、カセット113と第1ガイドレール115上と紫外線照射ユニット160との間でフレームユニット1を搬送する第1搬送ユニット151と、第1ガイドレール115と第2ガイドレール116との間、第2ガイドレール116と加熱ユニット130との間及び加熱ユニット130と第1ガイドレール115との間でフレームユニット1を搬送する第2搬送ユニット152と、第2ガイドレール116とエキスパンドユニット120との間でフレームユニット1を搬送する第3搬送ユニット153とを備える。
エキスパンドユニット120は、一対の第2ガイドレール116のY軸方向の一方側の隣に配置されている。エキスパンドユニット120は、図3に示すように、フレーム固定手段であるフレーム保持部121と、チャックテーブル127と、拡張ユニットである拡張ドラム122と、筐体129と(図1に示す)を備える。
フレーム保持部121は、フレームユニット1の環状フレーム4を保持するものであって、フレーム載置プレート123と、フレーム押さえプレート124とを備える。フレーム載置プレート123は、平面形状が円形の開口部231が設けられ、かつ上面232が水平方向と平行に平坦に形成された板状に形成されている。フレーム載置プレート123の開口部231の内径は、環状フレーム4の内径と等しく形成されている。フレーム載置プレート123は、開口部231上にウェーハ2が位置する状態でウェーハ2の環状フレーム4が上面232に載置される。実施形態1では、フレーム載置プレート123は、上面232が第2ガイドレール116でX軸方向に位置決めされたフレームユニット1の環状フレーム4の下面と同一平面上となる位置からシリンダ125によりZ軸方向に上昇する。
即ち、フレーム載置プレート123は、シリンダ125の伸縮自在なロッド251の先端に取り付けられてシリンダ125のロッド251が伸縮することでZ軸方向に昇降自在に設けられている。
フレーム押さえプレート124は、フレーム載置プレート123の上方に固定されている。フレーム押さえプレート124は、フレーム載置プレート123とほぼ同寸法の板状に形成され、中央に開口部231と同寸法の円形の開口部241が設けられている。フレーム押さえプレート124の開口部241は、フレーム載置プレート123の開口部231と同軸に配置されている。
フレーム保持部121は、ロッド251が縮小して下方に位置するフレーム載置プレート123の上面232に第3搬送ユニット153によりフレームユニット1が搬送されてくる。フレーム保持部121は、フレーム載置プレート123の上面232にフレームユニット1の環状フレーム4が載置された後、シリンダ125のロッド251が伸張してフレーム載置プレート123が上昇する。フレーム保持部121は、フレーム押さえプレート124と上昇したフレーム載置プレート123との間にフレームユニット1の環状フレーム4を挟んで固定する。
拡張ドラム122は、フレーム保持部121で環状フレーム4が固定されたフレームユニット1のウェーハ2の外周と環状フレーム4の内周との間のエキスパンドシート3を押圧して、エキスパンドシート3を拡張するユニットである。即ち、拡張ドラム122は、フレーム保持部121とチャックテーブル127とをチャックテーブル127の保持面128と直交する方向に相対的に離反させ、エキスパンドシート3を拡張するユニットである。拡張ドラム122は、円筒状に形成され、外径がフレーム載置プレート123の上面232に載置される環状フレーム4の内径よりも小さく、内径がエキスパンドシート3に貼着されるウェーハ2の外径よりも大きく形成されている。拡張ドラム122は、フレーム保持部121の開口部231,241と同軸に配置されている。拡張ドラム122の上端には、コロ部材221(図14等に示す)が回転自在に取り付けられている。
拡張ドラム122は、シリンダ126に取り付けられ、シリンダ126によりZ軸方向に昇降する。実施形態1では、拡張ドラム122は、シリンダ126によりコロ部材221が環状フレーム4を固定したフレーム保持部121のフレーム載置プレート123の上面232よりも下側に位置する位置と、コロ部材221が環状フレーム4を固定したフレーム保持部121のフレーム載置プレート123の上面232よりも上側に位置する位置とに亘ってZ軸方向に昇降する。
チャックテーブル127は、エキスパンドシート3を介して、ウェーハ2を支持する保持面128を有する。チャックテーブル127は、円板状に形成され、拡張ドラム122の内側に配置される。保持面128は、水平方向と平行に形成され、拡張ドラム122のコロ部材221の上端と同一平面上に配置される。チャックテーブル127は、シリンダ126により拡張ドラム122と一体にZ軸方向に昇降する。
筐体129は、フレーム保持部121と、チャックテーブル127と、拡張ユニットである拡張ドラム122とを収容し、第2ガイドレール116と対向する開口129−1を通してフレームユニット1が第3搬送ユニット153により出し入れされる。筐体129は、内側の空間が図示しない冷却ユニットにより冷却される。
エキスパンドユニット120は、チャックテーブル127の保持面128上にエキスパンドシート3を介してウェーハ2を支持し、フレーム保持部121でフレームユニット1の環状フレーム4を固定する。エキスパンドユニット120は、筐体129内を冷却した状態で、拡張ドラム122及びチャックテーブル127をコロ部材221が環状フレーム4を固定したフレーム保持部121のフレーム載置プレート123の上面232よりも下側に位置する位置から上昇させて、フレームユニット1のウェーハ2の外周と環状フレーム4の内周との間のエキスパンドシート3を押圧して、エキスパンドシート3を面方向に拡張する。また、エキスパンドユニット120は、エキスパンドシート3を一旦拡張した後、拡張ドラム122及びチャックテーブル127を下降することで、フレームユニット1のウェーハ2の外周と環状フレーム4との間のエキスパンドシート3に弛みを形成する。
加熱ユニット130は、一対の第2ガイドレール116のY軸方向の他方側の隣に配置されている。加熱ユニット130は、図4に示すように、保持テーブル132と、フレーム固定部131と、シート拡張ユニット137と、加熱手段138とを備える。
保持テーブル132は、エキスパンドシート3を介してフレームユニット1のウェーハ2を吸引保持する保持面321を有するものである。保持テーブル132は、環状フレーム4の内径よりも外径が小径な円板形状であり、ステンレス鋼等の金属からなる円板状の枠体と、ポーラスセラミック等の多孔質材で構成されかつ枠体により囲繞された円板状の吸着部とを備える。枠体と吸着部の上面は、同一平面上に配置されて、ウェーハ2を吸引保持する保持面321を構成している。吸着部は、ウェーハ2と略同径である。
保持テーブル132は、保持面321に第2搬送ユニット152により搬送されてきたフレームユニット1のエキスパンドシート3を介してウェーハ2の裏面8側が載置される。保持テーブル132は、保持面321の吸着部が真空ポンプ等で構成された吸引部322と接続され、吸引部322により保持面321の吸着部が吸引されることで、ウェーハ2の裏面8側を保持面321に吸引保持する。
フレーム固定部131は、フレームユニット1の環状フレーム4を固定するものである。フレーム固定部131は、フレーム載置プレート133と、フレーム押さえプレート134とを備える。フレーム載置プレート133は、平面形状が円形の開口部331が設けられ、かつ上面332が水平方向と平行に平坦に形成された板状に形成されている。フレーム載置プレート133の開口部331の内径は、環状フレーム4の内径と等しく形成されている。フレーム載置プレート133は、開口部331内に保持テーブル132を配置し、開口部331が保持テーブル132と同軸に配置されている。フレーム載置プレート133は、上面332の四隅に水平方向に移動自在に設けられ、かつ水平方向に移動することにより環状フレーム4の位置を調整して、ウェーハ2を保持テーブル132の保持面321の吸着部と同軸となる位置に位置決めするセンタリングガイド333が設けられている。
また、フレーム載置プレート133は、シリンダ135によりZ軸方向に昇降自在に設けられている。即ち、フレーム載置プレート133は、シリンダ135の伸縮自在なロッド351の先端に取り付けられてシリンダ135のロッド351が伸縮することでZ軸方向に昇降自在に設けられている。
フレーム押さえプレート134は、フレーム載置プレート133とほぼ同寸法の板状に形成され、中央に開口部331と同寸法の円形の開口部341が設けられている。フレーム押さえプレート134は、シリンダ136のピストンロッド361の先端に取り付けられ、ピストンロッド361がY軸方向に沿って伸縮することにより、フレーム載置プレート133の上方の位置と、フレーム載置プレート133の上方から退避した位置とに亘って移動自在である。フレーム押さえプレート134は、四隅にセンタリングガイド333が侵入可能な長孔342が設けられている。
フレーム固定部131は、フレーム押さえプレート134がフレーム載置プレート133の上方から退避した位置に位置付けられ、センタリングガイド333同士が互いに離れた状態で、フレーム載置プレート133の上面332に第2搬送ユニット152により搬送されてきたフレームユニット1の環状フレーム4が載置される。フレーム固定部131は、センタリングガイド333同士を近づけて、フレームユニット1のウェーハ2を位置決めする。フレーム固定部131は、フレーム押さえプレート134をフレーム載置プレート133の上方に位置付け、フレーム載置プレート133がシリンダ135により上昇されて、フレームユニット1の環状フレーム4をフレーム載置プレート133とフレーム押さえプレート134との間に挟んで固定する。
シート拡張ユニット137は、保持テーブル132とフレーム固定部131とを鉛直方向に沿う軸心に沿って互いに離れる位置に相対的に移動させ、エキスパンドシート3を拡張するものである。シート拡張ユニット137は、図4に示すように、突き上げ部材371と、昇降ユニット372とを備える。
突き上げ部材371は、円筒状に形成され、外径がフレーム載置プレート133の上面332に載置される環状フレーム4の内径よりも小さく、内径がエキスパンドシート3に貼着されるウェーハ2及び保持テーブル132の外径よりも大きく形成されている。突き上げ部材371は、内側に保持テーブル132を配置し、保持テーブル132と同軸に配置されている。突き上げ部材371の上端には、コロ部材374(図16に示す)が回転自在に取り付けられている。コロ部材374の上端は、保持テーブル132の保持面321と同一平面上に位置する。
昇降ユニット372は、コロ部材374が下降したフレーム載置プレート133の上面332よりも下方に位置する位置と、上昇したフレーム載置プレート133の上面332よりも下方に位置する位置とに亘って、突き上げ部材371と保持テーブル132とを一体にZ軸方向に昇降させるものである。
加熱手段138は、エキスパンドユニット120によりエキスパンドシート3が拡張されて形成されたエキスパンドシート3の環状フレーム4とウェーハ2との間を加熱して弛みを収縮させるものである。加熱手段138は、円板状のユニット本体381と、ユニット本体381に取り付けられた複数の加熱部139とを備える。
ユニット本体381は、保持テーブル132の上方でかつ保持テーブル132と同軸に配置されている。また、ユニット本体381は、回転手段である回転移動ユニット382により昇降自在に設けられ、かつ鉛直方向と平行な回転軸383回りに回転自在に設けられている。回転軸383は、円柱状に形成され、ユニット本体381と同軸に配置されている。
加熱部139は、ユニット本体381の外縁部に周方向に等間隔に配置されて、エキスパンドシート3の環状フレーム4とウェーハ2との間に対応した円上に配置されている。加熱部139は、保持テーブル132及びフレーム固定部131に保持されたフレームユニット1のエキスパンドシート3の環状フレーム4とウェーハ2との間と鉛直方向に対面する位置に配置されている。実施形態1において、加熱部139は、ユニット本体381の周方向に等間隔に四つ設けられているが、本発明では、四つに限定されない。このために、回転移動ユニット382は、複数の加熱部139が配置された円の中心を通る回転軸383回りに複数の加熱部139を回転させるものである。
加熱部139は、赤外線を下方に照射して、エキスパンドシート3の環状フレーム4とウェーハ2との間を加熱する形式のもの、例えば、電圧が印加されると加熱されて、赤外線を放射する赤外線セラミックヒータである。
洗浄ユニット140は、エキスパンドユニット120によりエキスパンドシート3が拡張され、加熱ユニット130によりエキスパンドシート3の弛みが加熱、収縮されたフレームユニット1の主にウェーハ2を洗浄するものである。洗浄ユニット140は、一対の第1ガイドレール115の下方に配置されかつフレームユニット1のエキスパンドシート3を介してウェーハ2を吸引保持するスピンナーテーブル141と、スピンナーテーブル141に吸引保持されたウェーハ2の表面5に洗浄水を供給する図示しない洗浄水供給ノズルとを備える。
洗浄ユニット140は、一対の第1ガイドレール115同士が離れると、第2搬送ユニット152により加熱ユニット130によりエキスパンドシート3の環状フレーム4とウェーハ2との間の弛みが加熱され、収縮したフレームユニット1がスピンナーテーブル141上に載置される。洗浄ユニット140は、スピンナーテーブル41をZ軸方向と平行な軸心回りに回転しながら洗浄水供給ノズルから洗浄水をウェーハ2の表面5に供給して、ウェーハ2を洗浄する。
紫外線照射ユニット160は、装置本体101のY軸方向の他端に配置され、一対の第1ガイドレール115のY軸方向の隣に配置されている。紫外線照射ユニット160は、洗浄ユニット140にウェーハ2の表面5が洗浄されたフレームユニット1が第1搬送ユニット151により搬入される。実施形態1では、紫外線照射ユニット160は、第1搬送ユニット151により搬入されたフレームユニット1の下方から紫外線を照射して、エキスパンドシート3の粘着層を硬化させる。
保護シート剥離ユニット170は、エキスパンドユニット120の拡張ドラム122でエキスパンドシート3が拡張される前のフレームユニット1のウェーハ2の表面5に貼着された保護シート15を表面5から剥離するユニットである。保護シート剥離ユニット170は、一対の第2ガイドレール116の上方に配置され、一対の第2ガイドレール116により位置決めされたフレームユニット1の保護シート15の剥離起点18の上方に配置されている。
実施形態1において、保護シート剥離ユニット170は、一対の第2ガイドレール116により位置決めされたフレームユニット1の保護シート15の剥離起点18の近傍にヒートシール171を貼着し、ヒートシール171を引っ張って保護シート15をウェーハ2の表面5から剥離するものである。
なお、実施形態1において、ヒートシール171は、常温では接着力を発揮せずに、加熱されることで接着力を発揮するものであり、長尺なシート状の部材として成形されている。ヒートシール171は、PET(Polyethylene Terephthalate)樹脂等の基材からなる基材面171−1と、ホットメルトと呼ばれる熱で溶ける糊等から構成され加熱されることで粘着力を発現する粘着面171−2とからなる。例えば、ヒートシール171の厚みは、保護シート15の厚みとほぼ同一である。ヒートシール171は、図示しないヒートシールロールの外周に巻き付けられている。
実施形態1では、保護シート剥離ユニット170は、図5に示すように、ヒートシール171を供給するヒートシール供給手段172と、ヒートシール171を切断するカッター173と、保護シート15の剥離起点18にヒートシール171を押し付けて貼着するヒータヘッド174と、ヒータヘッド174を一対の第2ガイドレール116により位置決めされたフレームユニット1に接近又は離間させる昇降手段175と、ヒータヘッド174を加熱する加熱手段176と、挟持手段177とを備えている。保護シート剥離ユニット170は、一対の第2ガイドレール116により位置決めされたフレームユニット1の上方において水平方向に移動可能となっている。
ヒートシール171を供給するヒートシール供給手段172は、図示しないヒートシールロールと、支持ローラ178と、Z軸方向に並んで配設される一対の挟持ローラ179とを備えている。支持ローラ178及び一対の挟持ローラ179は、例えば、その外形がY軸方向に延在する円柱状に形成されており、図示しないモータによりY軸方向の軸心を軸としてそれぞれ回転する。一対の挟持ローラ179は、互いの間にヒートシール171を挟み込んで回転し、一対の第2ガイドレール116により位置決めされたフレームユニット1の保護シート15の剥離起点18に向かってヒートシール171を送り出す。支持ローラ178は、支持ローラ178と一対の挟持ローラ179との間のヒートシール171に張力を付与する。
カッター173は、鋭利な刃先173−1を有しているとともに、刃先173−1を下端としてY軸方向に直線的に延在しており、Z軸方向に昇降可能となっている。ヒータヘッド174は、例えば、所定の金属等からなり外形が直方体状に形成されており、そのY軸方向の長辺がヒートシール171のY軸方向の幅よりも長く形成されている。ヒータヘッド174は、下降することで、ヒートシール171を保護シート15に対して押圧することができる。
ヒータヘッド174をZ軸方向において昇降させる昇降手段175は、例えば、ヒータヘッド174を空気圧により昇降させるエアシリンダや、モータによりボールネジを回動させることでヒータヘッド174を昇降させるボールネジ機構である。
挟持手段177は、互いがZ軸方向に接近及び離間可能な一対の挟持板180を備え、例えば、水平面上を平行移動可能であり、かつZ軸方向に上下動可能となっている。挟持手段177は、一対の挟持ローラ179によって送り出されたヒートシール171の先端を挟持板180間に挟持して、ヒートシール171をさらに引き出すことができる。
前述した構成の保護シート剥離ユニット170は、第2搬送ユニット152で搬送され、一対の第2ガイドレール116により位置決めされたフレームユニット1に対して、ヒートシール供給手段172からヒートシール171が所定の長さだけ供給して、ヒートシール171の先端を挟持手段177で挟持する。ヒートシール171を挟持した挟持手段177が、一対の第2ガイドレール116により位置決めされたフレームユニット1の保護シート15の剥離起点18の上方を超えて環状フレーム4の上方に移動するとともに、ヒートシール171を図示しないヒートシールロールからさらに引き出す。また、保護シート剥離ユニット170は、カッター173及びヒータヘッド174を保護シート15の剥離起点18の上方に位置付ける。
保護シート剥離ユニット170は、昇降手段175が予め所定の温度まで加熱されているヒータヘッド174を下降させ、ヒータヘッド174がヒートシール171を下方に押圧し、ヒートシール171の粘着面171−2を保護シート15の剥離起点18の近傍に接触させ、所定の押し付け圧力で押し付けていく。保護シート剥離ユニット170は、加熱されたヒータヘッド174を押し付けることによって、ヒートシール171の粘着面171−2の粘着性を最適な状態で発現させて、保護シート15の剥離起点18の近傍に貼着する。
次に、保護シート剥離ユニット170は、図6に示すように、カッター173を下降して、カッター173の刃先173−1でヒートシール171を切り込み、ヒートシール171を切断して、ウェーハ2の表面5に貼着された保護シート15の剥離起点18の近傍に帯状のヒートシール171の一端を貼着した状態にする。保護シート剥離ユニット170は、カッター173がヒートシール171を切断した後、カッター173及びヒータヘッド174を上昇してヒートシール171から退避する。
次に、保護シート剥離ユニット170は、図7に示すように、挟持手段177をウェーハ2の表面5に沿ってウェーハの中央の上方を通ってウェーハ2の外縁部に向かうように剥離起点18から移動させて、ヒートシール171を引っ張って、ウェーハ2の表面5からヒートシール171の一端が貼着した保護シート15を剥離する。保護シート剥離ユニット170は、ウェーハ2の表面5からヒートシール171の一端が貼着した保護シート15を剥離した後、第2ガイドレール116の上方から退避して、ウェーハ2の表面から剥離した保護シート15及びヒートシール171を所定の位置に廃棄する。
制御ユニット102は、拡張装置100の上述した構成要素を制御して、ウェーハ2に対する加工動作を拡張装置100に実施させるものである。なお、制御ユニット102は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータである。制御ユニット102の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、拡張装置100を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介して拡張装置100の上述した構成要素に出力する。
制御ユニット102は、加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される図示しない表示ユニットと、オペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる図示しない入力ユニットとに接続されている。入力ユニットは、表示ユニットに設けられたタッチパネルと、キーボード等の外部入力装置とのうち少なくとも一つにより構成される。
次に、実施形態1に係るデバイスチップの製造方法を説明する。図8は、実施形態1に係るデバイスチップの製造方法の流れを示すフローチャートである。
実施形態1に係るデバイスチップの製造方法は、フレームユニット1のウェーハ2を分割予定ライン6に沿って分割し、デバイスチップ9を形成する方法である。デバイスチップの製造方法は、図8に示すように、保護シート貼着ステップ1001と、改質層形成ステップ1002と、研削ステップ1003と、エキスパンドシート貼着ステップ1004と、保護シート剥離ステップ1005と、拡張ステップ1006とを備える。
(保護シート貼着ステップ)
図9は、図8に示されたデバイスチップの製造方法の保護シート貼着ステップを示す斜視図である。保護シート貼着ステップ1001は、ウェーハ2の表面5側に保護シート15を貼着するステップである。
実施形態1において、保護シート貼着ステップ1001では、図9に示すように、周知のマウンタがウェーハ2と同径の保護シート15をウェーハ2の表面5に貼着し、保護シート15に剥離起点18を形成する。デバイスチップの製造方法は、ウェーハ2の表面5に保護シート15を貼着すると、改質層形成ステップ1002に進む。
(改質層形成ステップ)
図10は、図8に示されたデバイスチップの製造方法の改質層形成ステップを一部断面で示す側面図である。改質層形成ステップ1002は、保護シート貼着ステップ1001実施後、ウェーハ2の裏面8側から、ウェーハ2の基板に対して透過性を有する波長(実施形態では、1300nm〜1064nm)のレーザー光線24を、ウェーハ2の基板の内部に集光点24−1を位置付けた状態で分割予定ライン6に沿って照射し、ウェーハ2の基板の内部に分割予定ライン6に沿った改質層10を形成するステップである。
実施形態1において、改質層形成ステップ1002では、レーザー加工装置20が保護シート15を介してウェーハ2の基板の表面5側をチャックテーブル21の保持面22に吸引保持する。改質層形成ステップ1002では、図10に示すように、レーザー光線照射ユニット23の集光点24−1を基板の内部に設定して、レーザー加工装置20が、チャックテーブル21とレーザー光線照射ユニット23とを分割予定ライン6に沿って相対的に移動させながらパルス状のレーザー光線24を分割予定ライン6に沿って照射する。
実施形態1において、改質層形成ステップ1002では、レーザー加工装置20が、チャックテーブル21に吸引保持されたウェーハ2に対してレーザー光線照射ユニット23を図10中に点線で示す位置から図10中に実線で示す位置に向かうように、チャックテーブル21を移動させながらレーザー光線24を照射する。改質層形成ステップ1002では、レーザー加工装置20が、ウェーハ2に対して透過性を有する波長を有するレーザー光線24を照射するために、図4に示すように、ウェーハ2の内部に分割予定ライン6に沿って改質層10を形成する。
改質層形成ステップ1002では、全ての分割予定ライン6に沿ってウェーハ2の内部に改質層10を形成すると、レーザー光線24の照射、チャックテーブル21の吸引保持を停止して、研削ステップ1003に進む。
(研削ステップ)
図11は、図8に示されたデバイスチップの製造方法の研削ステップを一部断面で示す側面図である。研削ステップ1003は、改質層形成ステップ1002実施後、ウェーハ2を裏面8側から研削して、ウェーハ2を仕上げ厚さ11(図2に示す)に形成するステップである。
実施形態1において、研削ステップ1003では、研削装置30が、チャックテーブル31の保持面32に保護シート15を介してウェーハ2の基板の表面5側を吸引保持する。研削ステップ1003では、図11に示すように、スピンドル33により研削ホイール34を回転しかつチャックテーブル31を軸心回りに回転させ、研削液ノズル35から純水等の研削液36を供給しつつ、研削ホイール34の研削用砥石37をウェーハ2の基板の裏面8に当接させてチャックテーブル31に所定の送り速度で近づけて、研削用砥石37でウェーハ2の裏面8を研削して、ウェーハ2を薄化する。
なお、実施形態1において、研削ステップ1003では、研削装置30が、ウェーハ2を仕上げ厚さ11まで薄化すると、研削ホイール34をウェーハ2から退避させ、チャックテーブル31の吸引保持を停止して、エキスパンドシート貼着ステップ1004に進む。
(エキスパンドシート貼着ステップ)
図12は、図8に示されたデバイスチップの製造方法のエキスパンドシート貼着ステップを一部断面で示す側面図である。図13は、図8に示されたデバイスチップの製造方法のエキスパンドシート貼着ステップ後のフレームユニットの断面図である。エキスパンドシート貼着ステップ1004は、研削ステップ1003実施後、ウェーハ2の裏面8側にウェーハ2の直径を超える大きさのエキスパンドシート3を貼着し、保護シート15とエキスパンドシート3でウェーハ2が挟まれた状態にして、フレームユニットを形成するステップである。なお、図12は、改質層10を省略している。
実施形態1において、エキスパンドシート貼着ステップ1004では、マウンタ50が、円板状の保持テーブル51の保持面52の中央に保護シート15を介してウェーハ2の基板の表面5側を保持し、保持テーブル51の外縁部に設けられかつ保持面52よりも低いフレーム保持部53上に内径がウェーハ2の直径よりも大きくかつエキスパンドシート40の外径よりも小さい環状フレーム4を保持する。このとき、ウェーハ2の裏面8と環状フレーム4の表面とが同一平面上に位置するのが望ましい。
実施形態1において、エキスパンドシート貼着ステップ1004では、マウンタ50が、エキスパンドシート3の一端部を環状フレーム45に貼着し、エキスパンドシート40の基材層を保持テーブル51の保持面52に押圧する貼着ローラ54をエキスパンドシート3が貼着した環状フレーム4の一端部から他端部に向けて保持面52即ちウェーハ2の裏面8に沿って移動させる。
実施形態1において、エキスパンドシート貼着ステップ1004では、マウンタ50が、エキスパンドシート3の外縁部を環状フレーム4に貼着し、エキスパンドシート3の中央部をウェーハ2の裏面8に貼着して、図13に示すように、保護シート15とエキスパンドシート40とでウェーハ2が挟まれた状態にして、フレームユニット1を形成する。実施形態1において、エキスパンドシート貼着ステップ1004では、マウンタ50が、エキスパンドシート3を環状フレーム4とウェーハ2の裏面8とに貼着すると、保護シート剥離ステップ1005に進む。
なお、実施形態1に係るデバイスチップの製造方法では、保護シート剥離ステップ1005及び拡張ステップ1006は、前述した拡張装置100を用いて実施する。
(保護シート剥離ステップ)
保護シート剥離ステップ1005は、フレームユニット1のウェーハ2の表面5から保護シート15を剥離するステップである。実施形態1において、保護シート剥離ステップ1005では、拡張装置100が、入力ユニットを介して加工内容情報を制御ユニット102が受け付けて記憶装置に記憶し、複数のフレームユニット1が収容されたカセット113がカセットエレベータ112上に載置される。保護シート剥離ステップ1005では、制御ユニット102がオペレータからの加工開始指示を受け付けると、拡張装置100により実施される。
保護シート剥離ステップ1005では、拡張装置100は、エキスパンドユニット120の拡張ドラム122を下降した状態で、カセット113から第1搬送ユニット151でフレームユニット1を1枚取り出し、フレームユニット1を一対の第1ガイドレール115上ン仮置きした後、一対の第1ガイドレール115同士を近づけてフレームユニット1をX軸方向に位置決めする。
保護シート剥離ステップ1005では、拡張装置100は、第2搬送ユニット152で第1ガイドレール115上のフレームユニット1を第2ガイドレール116上に搬送し、一対の第2ガイドレール116を互いに近づけてフレームユニット1をX軸方向に位置決めする。保護シート剥離ステップ1005では、拡張装置100は、保護シート剥離ユニット170で一対の第2ガイドレール116上に位置決めされたフレームユニット1のウェーハ2の表面5から保護シート15を剥離して、拡張ステップ1006に進む。
(拡張ステップ)
図14は、図8に示されたデバイスチップの製造方法の拡張ステップにおいて、エキスパンドユニットのフレーム保持部がフレームユニットを保持した状態を一部断面で示す側面図である。図15は、図8に示されたデバイスチップの製造方法の拡張ステップにおいて、エキスパンドユニットの拡張ドラムがフレームユニットのエキスパンドシートを拡張した状態を一部断面で示す側面図である。図16は、図8に示されたデバイスチップの製造方法の拡張ステップにおいて、加熱ユニットがフレームユニットのエキスパンドシートの弛みを加熱、収縮した状態を一部断面で示す側面図である。
拡張ステップ1006は、エキスパンドシート貼着ステップ1004実施後、保護シート15を剥離した直後に、エキスパンドシート3を面方向に拡張して、ウェーハ2を改質層10を起点に破断して、個々のデバイスチップ9に分割するステップである。拡張ステップ1006では、拡張装置100は、第3搬送ユニット153で一対の第2ガイドレール116上のフレームユニット1をエキスパンドユニット120の下降したフレーム載置プレート123の上面232上に搬送するとともに、ウェーハ2をチャックテーブル127の保持面128上に載置する。
拡張ステップ1006では、拡張装置100は、図14に示すように、エキスパンドユニット120のフレーム載置プレート123を上昇して、環状フレーム4をフレーム押さえプレート124とフレーム載置プレート123との間で挟んでフレームユニット1を保持するとともに、拡張ドラム122及びチャックテーブル127を上昇して、拡張ドラム122のコロ部材221及び保持面128をエキスパンドシート3に当接する。
拡張ステップ1006では、拡張装置100は、拡張ドラム122及びチャックテーブル127を更に上昇させる。すると、エキスパンドシート3のウェーハ2の外周と環状フレーム4の内周との間をコロ部材221が下方から上方に向けて押圧するとともに、ウェーハ2をチャックテーブル127が下方から上方に向けて押圧して、エキスパンドシート3が面方向に拡張される。拡張ステップ1006では、エキスパンドシート3の拡張の結果、エキスパンドシート3に放射状に引張力が作用する。
このようにウェーハ2の裏面8に貼着されたエキスパンドシート3に放射状に引張力が作用すると、ウェーハ2は、図15に示すように、分割予定ライン6に沿って改質層10が形成されているので、改質層10を基点として、分割予定ライン6に沿って個々のデバイスチップ9に分割される。また、ウェーハ2は、デバイスチップ9間が広がり、デバイスチップ9間に間隔が形成される。拡張ステップ1006では、拡張装置100は、エキスパンドユニット120の拡張ドラム122及びチャックテーブルを下降する。すると、フレームユニット1は、エキスパンドシート3が一旦拡張しているために、エキスパンドシート3のウェーハ2の外周と環状フレーム4の内周との間に弛みが形成される。
拡張ステップ1006では、拡張装置100は、エキスパンドユニット120のフレーム保持部121のフレーム載置プレート133を下降し、第3搬送ユニット153でフレーム載置プレート133上のフレームユニット1を一対の第2ガイドレール116上に搬送する。拡張ステップ1006では、拡張装置100は、加熱ユニット130の突き上げ部材371及び保持テーブル132が下降し、フレーム固定部131のフレーム押さえプレート134を退避位置に位置付けた状態で、第2搬送ユニット152で第2ガイドレール116上のフレームユニット1を、フレーム載置プレート133の上面332上に搬送する。
拡張ステップ1006では、拡張装置100は、フレーム固定部131のセンタリングガイド333同士を近づけて、フレームユニット1のウェーハ2を位置決めする。拡張ステップ1006では、拡張装置100は、フレーム載置プレート133を上昇させて、環状フレーム4をフレーム載置プレート133とフレーム押さえプレート134との間に挟んでフレームユニット1を固定する。
拡張ステップ1006では、拡張装置100は、加熱ユニット130の突き上げ部材371及び保持テーブル132を上昇させて、拡張されたエキスパンドシート3のウェーハ2の外周と環状フレーム4の内周との間の弛みを張り、デバイスチップ9間に間隔を形成する。拡張ステップ1006では、拡張装置100は、吸引部322を駆動して、吸引部322により吸着部を吸引して、ウェーハ2の裏面8側をエキスパンドシート3を介して保持面321に吸引保持して、デバイスチップ9間の間隔を維持する。拡張ステップ1006では、拡張装置100は、コロ部材274の上端及び保持テーブル132の保持面128がフレーム載置プレート133の上面332と同一平面上に位置するように、突き上げ部材371及び保持テーブル132を下降させる。すると、エキスパンドシート3のウェーハ2の外周と環状フレーム4の内周との間に弛みが形成される。
拡張ステップ1006では、拡張装置100は、加熱ユニット130の加熱手段138を図14に示すように下降させて、エキスパンドシート3のウェーハ2の外周と環状フレーム4の内周との間に弛みに加熱部139を対面させる。拡張ステップ1006では、拡張装置100は、加熱ユニット130が加熱手段138の全ての加熱部139に電圧を印加するなどして、所定温度まで加熱して、全ての加熱部139から赤外線を放射させながら加熱手段138の回転移動ユニット382でユニット本体381を回転して。こうして、拡張ステップ1006では、拡張装置100は、エキスパンドシート3のウェーハ2の外周と環状フレーム4の内周との間の弛みを加熱し、収縮させる。
拡張ステップ1006では、拡張装置100は、予め定められた所定時間弛みを加熱し、収縮すると、加熱ユニット130の加熱手段138をエキスパンドシート3から退避し、突き上げ部材371及び保持テーブル132を下降し、保持テーブル132の吸引保持を停止し、フレーム固定部131の環状フレーム4の固定を解除して、デバイスチップの製造方法を終了する。なお、拡張ステップ1006では、保持テーブル132の吸引保持を停止しても、エキスパンドシート3の弛みが収縮されているので、デバイスチップ9間の間隔が、エキスパンドシート3が拡張された時の間隔に維持される。
実施形態1では、拡張装置100は、第2搬送ユニット152でフレームユニット1を洗浄ユニット140まで搬送し、フレームユニット1を洗浄ユニット140で洗浄した後、第1搬送ユニット151で紫外線照射ユニット160まで搬送する。拡張装置100は、紫外線照射ユニット160でフレームユニット1のエキスパンドシート3全体に紫外線を照射した後、第1搬送ユニット151でフレームユニット1をカセット113内に収容する。実施形態1では、拡張装置100は、カセット113内のフレームユニット1のエキスパンドシート3を順に拡張してウェーハ2を個々のデバイスチップ9に分割し、カセット113内の全てのフレームユニット1のエキスパンドシート3を拡張してウェーハ2を個々のデバイスチップ9に分割すると、加工動作を終了する。
以上説明したように、実施形態1に係る拡張装置100は、保護シート15がウェーハ2の表面5に貼られたフレームユニット1が搬入され、保護シート剥離ユニット170がエキスパンドユニット120の拡張ドラム122でエキスパンドシート3を拡張する前に保護シート15を剥離するため、拡張装置100への搬送中にウェーハ2が保護シート15とエキスパンドシート3とで挟まれている。このために、拡張装置100は、搬送中にデバイスチップ9同士がこすれる恐れが抑制でき、デバイスチップ9に欠けが発生する恐れを抑制できるとともに、デバイスチップ9のデバイス7に異物が付着する事もないという効果を奏する。その結果、拡張装置100は、デバイスチップ9の抗折強度の低下を抑制しながらも、デバイスチップの破損を抑制することができるという効果を奏する。
また、実施形態1に係るデバイスチップの製造方法は、エキスパンドシート貼着ステップ1004後、保護シート15とエキスパンドシート3とで挟まれたウェーハ2を備えるフレームユニット1を拡張装置100に搬入するので、拡張装置100への搬送中にウェーハ2が保護シート15とエキスパンドシート3とで挟まれている。このために、デバイスチップの製造方法は、搬送中にデバイスチップ9同士がこすれる恐れが抑制でき、デバイスチップ9に欠けが発生する恐れを抑制できるとともに、デバイスチップ9のデバイス7に異物が付着する事もないという効果を奏する。その結果、デバイスチップの製造方法は、デバイスチップ9の抗折強度の低下を抑制しながらも、デバイスチップの破損を抑制することができるという効果を奏する。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係るデバイスチップの製造方法を図面に基づいて説明する。図17は、実施形態2に係るデバイスチップの製造方法の流れを示すフローチャートである。なお、図17は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明する。
実施形態2に係るデバイスチップの製造方法は、図17に示すように、保護シート貼着ステップ1001後、ウェーハ2を裏面8側から研削して仕上げ厚さ11に形成する研削ステップ1003とエキスパンドシート貼着ステップ1004を順に実施する。また、実施形態2に係るデバイスチップの製造方法は、図17に示すように、エキスパンドシート貼着ステップ1004後、改質層形成ステップ1002を実施する。
実施形態2に係るデバイスチップの製造方法の改質層形成ステップ1002では、エキスパンドシート貼着ステップ1004実施後、レーザー加工装置20が保護シート15を介してウェーハ2の基板の表面5側をチャックテーブル21の保持面22に吸引保持し、ウェーハ2の基板に対して透過性を有する波長のレーザー光線24を、エキスパンドシート3を介してウェーハ2の裏面8側から分割予定ライン6に沿って照射し、ウェーハ2の基板の内部に分割予定ライン6に沿った改質層10を形成する。
実施形態2に係るデバイスチップの製造方法は、図17に示すように、改質層形成ステップ1002実施後、保護シート剥離ステップ1005を実施し、保護シート15を剥離した直後に、エキスパンドシート3を面方向に拡張して、改質層10を起点にウェーハ2を破断して個々のデバイスチップ9に分割する拡張ステップ1006を実施する。
実施形態2に係るデバイスチップの製造方法は、保護シート15とエキスパンドシート3とで挟まれたウェーハ2を備えるフレームユニット1を拡張装置100に搬入するので、拡張装置100への搬送中にウェーハ2が保護シート15とエキスパンドシート3とで挟まれているため、搬送中にデバイスチップ9同士がこすれる恐れが抑制でき、デバイスチップ9に欠けが発生する恐れを抑制できるとともに、デバイスチップ9のデバイス7に異物が付着する事もないという効果を奏する。その結果、実施形態2に係るデバイスチップの製造方法は、実施形態1と同様に、デバイスチップ9の抗折強度の低下を抑制しながらも、デバイスチップの破損を抑制することができるという効果を奏する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。実施形態1に係る拡張装置100は、拡張起点として改質層10が形成されたウェーハ2を個々のデバイスチップ9に分割したが、本発明では、これに限定されることなく、拡張起点としてレーザー加工溝又は切削溝が形成されたウェーハ2を個々のデバイスチップ9に分割しても良い。また、実施形態1では、拡張装置100は、エキスパンドユニット120と加熱ユニット130とを備えているが、本発明では、エキスパンドユニット120と加熱ユニット130との双方の機能を備える一つのユニットでエキスパンドシート3の拡張と弛みの加熱、収縮を行っても良い。また、本発明では、ウェーハ2は、裏面8にDAF(ダイアタッチフィルム)が貼着されかつDAFにエキスパンドシート3が貼着されてエキスパンドユニット120によりDAFとともに個々のデバイスチップ9に分割されても良い。
1 フレームユニット
2 ウェーハ
3 エキスパンドシート
4 環状フレーム
5 表面
6 分割予定ライン
7 デバイス
8 裏面
9 デバイスチップ
10 改質層(拡張起点)
11 仕上げ厚さ
12 開口
15 保護シート
24 レーザー光線
100 拡張装置
121 フレーム保持部
122 拡張ドラム(拡張ユニット)
127 チャックテーブル
128 保持面
170 保護シート剥離ユニット
1001 保護シート貼着ステップ
1002 改質層形成ステップ
1003 研削ステップ
1004 エキスパンドシート貼着ステップ
1005 保護シート剥離ステップ
1006 拡張ステップ

Claims (3)

  1. 拡張起点が分割予定ラインに沿って形成されたウェーハが環状フレームの開口にエキスパンドシートで保持されたフレームユニットの、該エキスパンドシートを面方向に拡張する拡張装置であって、
    該フレームユニットの該環状フレームを保持するフレーム保持部と、
    該エキスパンドシートを介して該ウェーハを支持する保持面を有するチャックテーブルと、
    該フレーム保持部と該チャックテーブルとを該保持面と直交する方向に相対的に離反させ該エキスパンドシートを拡張する拡張ユニットと、
    該拡張ユニットで該エキスパンドシートを拡張する前にウェーハの表面に貼着された保護シートを剥離する保護シート剥離ユニットと、を備える拡張装置。
  2. 格子状の分割予定ラインで区画された表面の各領域にデバイスを有するウェーハを該分割予定ラインに沿って分割し、デバイスチップを形成するデバイスチップの製造方法であって、
    ウェーハの表面側に保護シートを貼着する保護シート貼着ステップと、
    該保護シート貼着ステップ実施後、ウェーハの裏面側から、ウェーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線を該分割予定ラインに沿って照射し、ウェーハの内部に該分割予定ラインに沿った改質層を形成する改質層形成ステップと、
    該改質層形成ステップ実施後、ウェーハを裏面側から研削して仕上げ厚さに形成する研削ステップと、
    該研削ステップ実施後、ウェーハの裏面側に、ウェーハの直径を超える大きさのエキスパンドシートを貼着し、該保護シートと該エキスパンドシートでウェーハが挟まれた状態にするエキスパンドシート貼着ステップと、
    該エキスパンドシート貼着ステップ実施後、該保護シートを剥離した直後に、該エキスパンドシートを面方向に拡張して、ウェーハを該改質層を起点に破断して個々のデバイスチップに分割する拡張ステップと、を備え、
    該拡張ステップは、請求項1に記載の拡張装置を用いて実施することを特徴とするデバイスチップの製造方法。
  3. 格子状の分割予定ラインで区画された表面の各領域にデバイスを有するウェーハを該分割予定ラインに沿って分割し、デバイスチップを形成するデバイスチップの製造方法であって、
    ウェーハの表面側に保護シートを貼着する保護シート貼着ステップと、
    該保護シート貼着ステップ実施後、ウェーハを裏面側から研削して仕上げ厚さに形成する研削ステップと、
    該研削ステップ実施後、ウェーハの裏面側に、ウェーハの直径を超える大きさのエキスパンドシートを貼着し、該保護シートと該エキスパンドシートでウェーハが挟まれた状態にするエキスパンドシート貼着ステップと、
    該エキスパンドシート貼着ステップ実施後、ウェーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線を、該エキスパンドシートを介してウェーハの裏面側から該分割予定ラインに沿って照射し、ウェーハの内部に該分割予定ラインに沿った改質層を形成する改質層形成ステップと、
    該改質層形成ステップ実施後、該保護シートを剥離した直後に、該エキスパンドシートを面方向に拡張して、該改質層を起点にウェーハを破断して個々のデバイスチップに分割する拡張ステップと、を備え、
    該拡張ステップは、請求項1に記載の拡張装置を用いて実施することを特徴とするデバイスチップの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023209871A1 (ja) * 2022-04-27 2023-11-02 ヤマハ発動機株式会社 ウエハ加工装置、半導体チップの製造方法および半導体チップ

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