JP2021139377A - ギヤの過昇温防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】初期慣らし時におけるギヤの過昇温を防止することが可能なギヤの過昇温防止装置を提供する。【解決手段】ギヤの過昇温防止装置1を構成するTCU70は、使用を開始してからのギヤの回転回数と該ギヤに入力されるトルクとの積算値に基づいて、該ギヤの初期慣らしが終了したか否かを推定する推定部71と、ギヤにかかる負荷が所定値以上の状態が所定時間以上連続する高負荷連続運転状態であるか否かを判定する判定部72と、ギヤの初期慣らしが未終了であり、かつ、高負荷連続運転状態であると判定された場合に、ギヤの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、ギヤの温度が過度に上昇するおそれがある旨を提示するための提示情報を出力する提示部73とを備えている。【選択図】 図1

Description

本発明は、ギヤの過昇温防止装置に関し、特に、初期慣らし時におけるギヤの過昇温を防止するギヤの過昇温防止装置に関する。
エンジン等で発生した駆動力は変速機によって変換された後、デファレンシャルを介して車両の駆動輪に伝達される。デファレンシャルは、ハイポイドギヤ等を含んで構成され、駆動軸の回転数を減速するとともに、車両旋回時に、内側の車輪(旋回内輪)と外側の車輪(旋回外輪)との速度差(回転差)を許容しつつ内外輪に駆動力を振り分けることにより、車両の操縦性を向上させる(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−28279号公報
ところで、変速機(フロントデファレンシャルを含む)やリヤデファレンシャルを構成するギヤ(特にハイポイドギヤ)は、組み立て時や工場出荷時等の新品状態では歯面の慣らしや馴染みが付いていないため、ギヤ摺動部の発熱による昇温が速く、連続して高負荷の運転状態が続くと高温になりやすい。
ギヤが高温になり、オイルも高温になると、オイルの粘度が低下して油膜切れが起こり、ギヤ歯面の異常摩耗やスコーリングが発生するとともに、オイルの早期劣化による潤滑性能の低下や樹脂・ゴム部品の高温劣化による寿命低下を招くおそれがある。
しかしながら、運転者はギヤの馴染みが付いたか否か(すなわち初期慣らしが終了したか否か)を認知することができないため、初期慣らしが終了する前に、連続的な高負荷運転を行い、意図せず、ギヤやギヤを含むデファレンシャル等のユニットの温度を過度に上げてしまうおそれがあった。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、初期慣らし時におけるギヤの過昇温を防止することが可能なギヤの過昇温防止装置を提供することを目的とする。
本発明に係るギヤの過昇温防止装置は、使用を開始してからのギヤの回転回数と該ギヤに入力されるトルクとの積算値に基づいて、該ギヤの初期慣らしが終了したか否かを推定する推定手段と、運転状態が、ギヤにかかる負荷が所定値以上の状態が所定時間以上連続する高負荷連続運転状態であるか否かを判定する判定手段と、ギヤの初期慣らしが未終了であり、かつ、高負荷連続運転状態であると判定された場合に、運転者に対して、ギヤの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、ギヤの温度が過度に上昇するおそれがある旨を提示する提示手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係るギヤの過昇温防止装置によれば、使用が開始されてからのギヤの回転回数と該ギヤに入力されるトルクとの積算値に基づいて、該ギヤの初期慣らしが終了したか否かが推定されるとともに、ギヤにかかる負荷が所定値以上の状態が所定時間以上連続する高負荷連続運転状態であるか否かが判定され、ギヤの初期慣らしが未終了であり、かつ、高負荷連続運転状態であると判定された場合に、運転者に対して、ギヤの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、ギヤの温度が過度に上昇するおそれがある旨が提示される。そのため、運転者に、ギヤの初期慣らしが終了していないこと、及び/又は、ギヤの温度が過度に上昇するおそれがあることを認識させることができる。そして、運転者に対して、高負荷連続走行を抑制するように促すことができる。その結果、初期慣らし時におけるギヤの過昇温を防止することが可能となる。
その際に、本発明に係るギヤの過昇温防止装置では、上記推定手段が、パワーユニットの出力トルク、及び、変速機の変速比に応じて、ギヤに入力されるトルクを求めることが好ましい。
このようにすれば、パワーユニットの出力トルク、及び、変速比に応じて、的確に、ギヤに入力されるトルクを求めることができる。
本発明に係るギヤの過昇温防止装置は、ギヤの初期慣らしが未終了であり、かつ、高負荷連続運転状態であると判定された場合に、パワーユニットの出力を、ギヤの初期慣らしが終了した場合よりも低減する出力低減手段をさらに備えることが好ましい。
この場合、ギヤの初期慣らしが未終了であり、かつ、高負荷連続運転状態であると判定された場合に、パワーユニットの出力が、ギヤの初期慣らしが終了した場合よりも低減される。そのため、初期慣らし時におけるギヤの過昇温を確実に防止することができる。
本発明に係るギヤの過昇温防止装置は、ギヤの温度と相関を有する温度を検出する検出手段をさらに備え、上記提示手段が、さらに、ギヤの温度と相関を有する温度が第1所定温度以上の場合に、ギヤの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、ギヤの温度が過度に上昇するおそれがある旨を提示することが好ましい。
このようにすれば、上記条件に加えて、ギヤの温度と相関を有する温度が第1所定温度以上に上昇したときに、すなわち、ギヤの温度が過度に上昇する蓋然性が高い場合に、ギヤの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、ギヤの温度が過度に上昇するおそれがある旨が提示される。そのため、ギヤの温度が過度に上昇する蓋然性が高い場合に限り、運転者に、ギヤの初期慣らしが終了していないこと、及び/又は、ギヤの温度が過度に上昇するおそれがあることを認識させることができる。そして、運転者に対して、高負荷連続走行を抑制するように促すことができる。
また、本発明に係るギヤの過昇温防止装置では、ギヤの初期慣らしが終了した場合には、上記第1所定温度が、ギヤの初期慣らしが未終了の場合よりも高目に設定されることが好ましい。
ところで、ギヤの初期慣らしが終了した場合には、ギヤの初期慣らしが終了していない場合よりもギヤの昇温が穏やかになる。よって、ギヤの初期慣らしが終了した場合には、第1所定温度を、ギヤの初期慣らしが未終了の場合よりも高目に設定することにより、不必要な情報提示を防止することができる。
本発明に係るギヤの過昇温防止装置は、ギヤの温度と相関を有する温度が第2所定温度以上の場合に、パワーユニットの出力を、第2所定温度未満の場合よりも低減する出力低減手段をさらに備えることが好ましい。
このようにすれば、ギヤの温度と相関を有する温度が第2所定温度以上の場合に、パワーユニットの出力が、第2所定温度未満の場合よりも低減される。そのため、ギヤの過昇温を確実に防止することができる。
また、本発明に係るギヤの過昇温防止装置では、ギヤの初期慣らしが終了した場合には、上記第2所定温度が、ギヤの初期慣らしが未終了の場合よりも高目に設定されることが好ましい。
上述したように、ギヤの初期慣らしが終了した場合、ギヤの初期慣らしが終了していない場合よりもギヤの昇温が穏やかになる。よって、ギヤの初期慣らしが終了した場合には、第2所定温度を、ギヤの初期慣らしが未終了の場合よりも高目に設定することにより、不必要な出力低減を防止することができる。
本発明に係るギヤの過昇温防止装置では、ギヤ、又は、ギヤを含むユニットが新品に交換されたときに上記積算値をリセットするリセット手段をさらに備えることが好ましい。
このようにすれば、ギヤ、又は、ギヤを含むユニットが新品に交換されたときに上記積算値をリセットすること(すなわち初期状態に戻すこと)ができる。よって、ギヤ等の交換後も、初期慣らし時におけるギヤの過昇温を防止することができる。
本発明に係るギヤの過昇温防止装置では、上記ギヤがデファレンシャルを構成するハイポイドギヤであることが好ましい。
このようにすれば、デファレンシャルを構成するハイポイドギヤに好適に適用することができ、初期慣らし時におけるハイポイドギヤの過昇温を防止することができる。
本発明によれば、初期慣らし時におけるギヤの過昇温を防止することが可能となる。
第1実施形態に係るギヤの過昇温防止装置、及び、該ギヤの過昇温防止装置が適用されたデファレンシャルを備える車両の構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係るギヤの過昇温防止装置による、ギヤの過昇温防止処理の処理手順を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るギヤの過昇温防止装置、及び、該ギヤの過昇温防止装置が適用されたデファレンシャルを備える車両の構成を示すブロック図である。 第2実施形態に係るギヤの過昇温防止装置による、ギヤの過昇温防止処理の処理手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、特に区別する必要がある場合を除いて、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
まず、図1を用いて、第1実施形態に係るギヤの過昇温防止装置1の構成について説明する。図1は、ギヤの過昇温防止装置1、及び、該ギヤの過昇温防止装置1が適用されたデファレンシャル(フロントデファレンシャル44及びリヤデファレンシャル47)を備えるAWD(All Wheel Drive:全輪駆動)車4の構成を示すブロック図である。なお、本実施形態では、ギヤとして、フロントデファレンシャル44(無段変速機30)を構成するハイポイドギヤ44a及びリヤデファレンシャル47を構成するハイポイドギヤ47a(以下、総称してハイポイドギヤ44a,47aということもある)を例にして説明する。
エンジン20(特許請求の範囲に記載のパワーユニットに相当)は、どのような形式のものでもよいが、例えば水平対向型の筒内噴射式4気筒ガソリンエンジンである。エンジン20では、エアクリーナ(図示省略)から吸入された空気が、吸気管に設けられた電子制御式スロットルバルブ(以下、単に「スロットルバルブ」ともいう)85により絞られ、インテークマニホールドを通り、エンジン20に形成された各気筒に吸入される。ここで、エアクリーナから吸入された空気の量はエアフローメータにより検出される。さらに、スロットルバルブ85には、該スロットルバルブ85の開度を検出するスロットル開度センサ83が配設されている。各気筒には、燃料を噴射するインジェクタが取り付けられている。また、各気筒には混合気に点火する点火プラグ、及び該点火プラグに高電圧を印加するイグナイタ内蔵型コイルが取り付けられている。エンジン20の各気筒では、吸入された空気とインジェクタによって噴射された燃料との混合気が点火プラグにより点火されて燃焼する。燃焼後の排気ガスは排気管を通して排出される。
上述したエアフローメータ、スロットル開度センサ83に加え、エンジン20のカムシャフト近傍には、エンジン20の気筒判別を行うためのカム角センサ81が取り付けられている。また、エンジン20のクランクシャフト近傍には、クランクシャフトの位置を検出するクランク角センサ82が取り付けられている。これらのセンサは、後述するエンジン・コントロールユニット(以下「ECU」という)80に接続されている。また、ECU80には、アクセルペダルの踏み込み量すなわちアクセルペダルの開度を検出するアクセル開度センサ84、及び、エンジン20の冷却水の温度を検出する水温センサ等の各種センサも接続されている。
エンジン20の出力軸(クランク軸)21には、クラッチ機能とトルク増幅機能を持つトルクコンバータ22、及び、前後進切替機構31を介して、エンジン20からの駆動力を変換して出力する無段変速機30(特許請求の範囲に記載の変速機に相当)が接続されている。
トルクコンバータ22は、主として、ポンプインペラ23、タービンランナ24、及びステータ25から構成されている。出力軸21に接続されたポンプインペラ23がオイルの流れを生み出し、ポンプインペラ23に対向して配置されたタービンランナ24がオイルを介してエンジン20の動力を受けて出力軸を駆動する。両者の間に位置するステータ25は、タービンランナ24からの排出流(戻り)を整流し、ポンプインペラ23に還元することでトルク増幅作用を発生させる。
また、トルクコンバータ22は、入力と出力とを直結状態にするロックアップクラッチ26を有している。トルクコンバータ22は、ロックアップクラッチ26が締結されていないとき(非ロックアップ状態のとき)はエンジン20の駆動力をトルク増幅して無段変速機30に伝達し、ロックアップクラッチ26が締結されているとき(ロックアップ時)はエンジン20の駆動力を無段変速機30に直接伝達する。トルクコンバータ22を構成するタービンランナ24の回転数(タービン回転数)は、タービン回転センサ79により検出される。検出されたタービン回転数は、後述するトランスミッション・コントロールユニット(以下「TCU」という)70に出力される。
前後進切替機構31は、駆動輪の正転と逆転(AWD車4の前進と後進)とを切り替えるものである。前後進切替機構31は、主として、ダブルピニオン式の遊星歯車列(図示省略)、前進クラッチ及び後進ブレーキを備えている。前後進切替機構31では、前進クラッチ、及び後進ブレーキそれぞれの状態を制御することにより、エンジン出力の伝達経路を切り替えることが可能に構成されている。
無段変速機30は、前後進切替機構31を介してトルクコンバータ22のタービン軸と接続されるプライマリ軸32と、該プライマリ軸32と平行に配設されたセカンダリ軸37とを有している。プライマリ軸32には、プライマリプーリ34が設けられている。プライマリプーリ34は、プライマリ軸32に接合された固定シーブ34aと、該固定シーブ34aに対向して、プライマリ軸32の軸方向に摺動自在に装着された可動シーブ34bとを有し、それぞれのシーブ34a,34bのコーン面間隔、すなわちプーリ溝幅を変更できるように構成されている。一方、セカンダリ軸37には、セカンダリプーリ35が設けられている。セカンダリプーリ35は、セカンダリ軸37に接合された固定シーブ35aと、該固定シーブ35aに対向して、セカンダリ軸37の軸方向に摺動自在に装着された可動シーブ35bとを有し、プーリ溝幅を変更できるように構成されている。
プライマリプーリ34とセカンダリプーリ35との間には駆動力を伝達するチェーン36が掛け渡されている。プライマリプーリ34及びセカンダリプーリ35の溝幅を変化させて、各プーリ34,35に対するチェーン36の巻き付け径の比率(プーリ比)を変化させることにより、変速比が無段階に変更される。ここで、チェーン36のプライマリプーリ34に対する巻き付け径をRpとし、セカンダリプーリ35に対する巻き付け径をRsとすると、変速比iは、i=Rs/Rpで表される。よって、変速比iは、プライマリプーリ回転数Npをセカンダリプーリ回転数Nsで除算する(i=Np/Ns)ことにより求められる。
ここでプライマリプーリ34(可動シーブ34b)には油圧室34cが形成されている。一方、セカンダリプーリ35(可動シーブ35b)には油圧室35cが形成されている。プライマリプーリ34、セカンダリプーリ35それぞれの溝幅は、プライマリプーリ34の油圧室34cに導入されるプライマリ油圧と、セカンダリプーリ35の油圧室35cに導入されるセカンダリ油圧とを調節することにより設定・変更される。
無段変速機30のセカンダリ軸37は、一対のギヤ(リダクションドライブギヤ、リダクションドリブンギヤ)からなるリダクションギヤ38を介して、カウンタ軸39につながれており、無段変速機30で変換された駆動力は、リダクションギヤ38を介して、カウンタ軸39に伝達される。カウンタ軸39は、一対のギヤ(カウンタドライブギヤ、カウンタドリブンギヤ)からなるカウンタギヤ40を介して、フロントドライブシャフト43につながれている。カウンタ軸39に伝達された駆動力は、カウンタギヤ40、及び、フロントドライブシャフト43を介してフロントデファレンシャル(以下「フロントデフ」ともいう)44に伝達される。
フロントデフ44(特許請求の範囲に記載のギヤを含むユニットに相当)は、例えば、ハイポイドギヤ44a(特許請求の範囲に記載のギヤに相当)を介して駆動力が入力されるベベルギヤ式の差動装置である。フロントデフ44からの駆動力は、左前輪ドライブシャフト45Lを介して左前輪10FLに伝達されるとともに、右前輪ドライブシャフト45Rを介して右前輪10FRに伝達される。
一方、上述したカウンタ軸39上のカウンタギヤ40(カウンタドライブギヤ)の後段には、リヤデファレンシャル47に伝達される駆動力を調節するトランスファクラッチ41が介装されている。トランスファクラッチ41は、4輪の駆動状態(例えば前輪10FL,10FRのスリップ状態等)やエンジントルクなどに応じて締結力(すなわち後輪(従駆動輪)10RL,10RRへのトルク分配率)が制御される。よって、カウンタ軸39に伝達された駆動力は、トランスファクラッチ41の締結力に応じて分配され、後輪10RL,10RR側にも伝達される。
より具体的には、カウンタ軸39の後端は、一対のギヤ(トランスファドライブギヤ、トランスファドリブンギヤ)からなるトランスファギヤ42を介して、車両後方へ延在するプロペラシャフト46とつながれている。よって、カウンタ軸39に伝達され、トランスファクラッチ41によって調節(分配)された駆動力は、トランスファギヤ42(トランスファドリブンギヤ)から、プロペラシャフト46を介してリヤデファレンシャル(以下「リヤデフ」ともいう)47に伝達される。
リヤデフ47(特許請求の範囲に記載のギヤを含むユニットに相当)は、例えば、ハイポイドギヤ47a(特許請求の範囲に記載のギヤに相当)を介して駆動力が入力されるベベルギヤ式の差動装置である。リヤデフ47には左後輪ドライブシャフト48L及び右後輪ドライブシャフト48Rが接続されている。リヤデフ47からの駆動力は、左後輪ドライブシャフト48Lを介して左後輪10RLに伝達されるとともに、右後輪ドライブシャフト48Rを介して右後輪10RRに伝達される。
上述したように駆動力伝達系が構成されることにより、例えば、セレクトレバーがDレンジに操作された場合には、エンジン出力が無段変速機30のプライマリ軸32に入力される。無段変速機30により変換された駆動力は、セカンダリ軸37から出力され、リダクションギヤ38、カウンタ軸39、カウンタギヤ40を介してフロントドライブシャフト43に伝達される。そして、フロントデフ44によって駆動力が左右に分配され、左右の前輪10FL,10FRに伝達される。したがって、左右の前輪10FL,10FRは、AWD車4が走行状態にあるときには、常に駆動される。
一方、カウンタ軸39に伝達された駆動力の一部は、トランスファクラッチ41、及びトランスファギヤ42を介してプロペラシャフト46に伝達される。ここで、トランスファクラッチ41に所定のクラッチトルクが付与されると、そのクラッチトルクに応じて分配された駆動力がプロペラシャフト46に出力される。そして、リヤデフ47を介して駆動力が後輪10RL,10RRにも伝達される。これにより、AWD車4では、FFベースのパートタイム式AWD車としての機能が発揮される。
各車輪10FR〜10RR(以下、すべての車輪10FR〜19RRを総称して車輪10ということもある)それぞれには、車輪10FR〜10RRを制動するブレーキ11FR〜11RR(以下、すべてのブレーキ11FR〜11RRを総称してブレーキ11ということもある)が取り付けられている。また、各車輪10FR〜10RRそれぞれには、車輪回転速度を検出する車輪速センサ12FR〜12RR(以下、すべての車輪速センサ12FR〜12RRを総称して車輪速センサ12ということもある)が取り付けられている。
車輪速度センサ12は、車輪10とともに回転するロータ(ギヤロータ、又は磁気ロータ)による磁界の変化を検出する非接触型センサであり、例えば、ロータ回転をホール素子やMR素子で検出する半導体方式が好適に用いられる。
また、このAWD車4には、例えば、オーバースピードでコーナーに侵入した際や、急激なハンドル操作などによって車両姿勢(挙動)が乱れた際に、横滑りを防ぎ、優れた走行安定性を確保するVDCコントロールユニット(以下「VDCU」という)50が搭載されている。
無段変速機30を変速させるための油圧、すなわち、上述したプライマリ油圧及びセカンダリ油圧は、コントロールバルブ60によってコントロールされる。コントロールバルブ60は、スプールバルブと該スプールバルブを動かすソレノイドバルブ(電磁バルブ)を用いてコントロールバルブ60内に形成された油路を開閉することで、オイルポンプ62から吐出された油圧を調節して、プライマリプーリ34の油圧室34c及びセカンダリプーリ35の油圧室35cに供給する。同様に、コントロールバルブ60は、スプールバルブと該スプールバルブを動かすソレノイドバルブ(電磁バルブ)61を用いてコントロールバルブ60内に形成された油路を開閉することで、オイルポンプ62から吐出された油圧を調節して、トランスファクラッチ41に各クラッチを締結/解放するための油圧を供給する。ここで、トランスファクラッチ41に供給する油圧を調節するソレノイドバルブ61としては、例えば、印加電圧のデューティ比に応じて駆動量を制御できるデューティソレノイドなどが用いられる。
無段変速機30の変速制御は、TCU70によって実行される。すなわち、TCU70は、上述したコントロールバルブ60を構成するソレノイドバルブ(電磁バルブ)の駆動を制御することにより、プライマリプーリ34の油圧室34c及びセカンダリプーリ35の油圧室35cに供給する油圧を調節して、無段変速機30の変速比を変更する。同様に、TCU70は、上述したコントロールバルブ60を構成するソレノイドバルブ61の駆動を制御することにより、トランスファクラッチ41に供給する油圧を調節して、後輪10RL,10RRへ伝達される駆動力の分配比率を調節する。
上述したように、無段変速機30の変速制御及びトランスファクラッチ41の締結・解放制御(駆動力配分制御)などはTCU70によって実行される。ここで、TCU70には、例えばCAN(Controller Area Network)100を介して、エンジン20を総合的に制御するECU80、VDCU50、及び、メータ・コントロールユニット(以下「MCU」という)90等と相互に通信可能に接続されている。また、CAN100には、例えば、コネクタを介して、外部診断機95を接続できるように構成されている。
TCU70、ECU80、VDCU50、及び、MCU90は、それぞれ、演算を行うマイクロプロセッサ、該マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するEEPROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM、バッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM、及び、入出力I/F等を有して構成されている。
ECU80では、カム角センサ81の出力から気筒が判別され、クランク角センサ82の出力によって検出されたクランクシャフトの回転位置の変化からエンジン回転数が求められる。また、ECU80では、上述した各種センサから入力される検出信号に基づいて、吸入空気量、アクセルペダル開度、混合気の空燃比、及び、水温等の各種情報が取得される。そして、ECU80は、取得したこれらの各種情報に基づいて、燃料噴射量や点火時期、並びにスロットルバルブ85等の各種デバイスを制御することによりエンジン20を総合的に制御する。また、ECU80では、例えば、吸入空気量とエンジン回転数とに基づいて、エンジン20の出力トルクが求められる。なお、エンジン20の出力トルクは、TCU70側で演算する構成としてもよい。
ECU80は、CAN100を介して、エンジン20の出力トルクを低減する出力ダウン要求(詳細は後述する)をTCU70から受信する。そして、ECU80は、TCU70から受信した出力ダウン要求に基づいて、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇しないように、エンジン20の出力トルクを低減する。より具体的には、ECU80は、出力ダウン要求に応じて、例えば、スロットルバルブ85の開度を閉じ側に制御(補正)して、エンジン20の出力トルクを低減する。
また、ECU80は、CAN100を介して、エンジン回転数、エンジントルク(出力トルク)、アクセルペダル開度、及び、エンジン水温(冷却水温度)等の各種情報をTCU70に送信する。
VDCU50には、4つの車輪速センサ12FL〜12RR、操舵角センサ16、前後加速度(前後G)センサ55、横加速度(横G)センサ56、及び、ブレーキスイッチ57などが接続されている。車輪速センサ12FL〜12RRは、上述したように、車輪10FL〜10RRの中心に取り付けられた歯車の回転を磁気ピックアップ等によって検出することにより、車輪10FL〜10RRの回転状態(車輪10FL〜10RRの回転回数を含む)を検出する。前後加速度センサ55は、AWD車4に作用する前後方向の加速度(以下、単に「加速度」ともいう)を検出し、横加速度センサ56は、AWD車4に作用する横方向の加速度を検出する。また、操舵角センサ16は、ピニオンシャフトの回転角を検出することにより、操舵輪である前輪10FL,10FRの転舵角(すなわちステアリングホイール15の操舵角)を検出する。
VDCU50は、ブレーキペダルの操作量(踏み込み量)に応じてブレーキアクチュエータを駆動して車両を制動するとともに、車両挙動を各種センサ(例えば車輪速センサ12、操舵角センサ16、加速度センサ55,56、ヨーレートセンサ等)により検知し、自動加圧によるブレーキ制御とエンジン20のトルク制御により、横滑りを抑制し、旋回時の車両安定性を確保する。すなわち、VDCU50は、例えば、オーバースピードでコーナーに侵入した際や、急激なハンドル操作などによって車両姿勢(挙動)が乱れた際に、横滑りを防ぎ、優れた走行安定性を確保する。より具体的には、VDCU50は、車両姿勢(挙動)等を上記センサ等によって検知し、オーバーステアと判断するとコーナー外側の前輪10FL,10FRにブレーキをかけ、逆にアンダーステアと判断した場合は、エンジン出力を落とすとともにコーナー内側の後輪10RL,10RRにブレーキをかける等のコントロールを、運転状況に応じて自動的に制御する。なお、VDCU50は、上記VDC(横滑り防止)機能に加えて、ABS(アンチロックブレーキ)機能や、TCS(トラクションコントロール)機能も有している。
VDCU50は、検出した各車輪10の車輪速(各車輪10の回転回数)、操舵角、前後加速度、横加速度、及び、制動情報(ブレーキング情報)等を、CAN100を介してTCU70に送信する。
MCU90は、例えば、コンビネーションメータ内やダッシュボードの上部などに配設されたLCDディスプレイ等からなる表示部91(マルチファンクションディスプレイ)と接続されており、該表示部91を駆動して、例えば、車両4やエンジン20等の状態や各種情報を運転者に提示する。特に、MCU90は、TCU70から送信された提示情報(詳細は後述する)を受信した際に、表示部91を駆動して、例えば、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがある旨を提示(文字等で表示)する。これにより、運転者の注意を喚起し、高負荷連続運転を抑制するように促す。なお、同時に音声等を出力するようにしてもよい。
外部診断機95は、ハイポイドギヤ44a,47a、又は、ハイポイドギヤ44a,47aを含むユニット(すなわち、フロントデフ44(無段変速機30)やリヤデフ47)が新品に交換されたときに、使用を開始してからのハイポイドギヤ44a,47aの回転回数とハイポイドギヤ44a,47aに入力されるトルクとの積算値をリセット(初期化)するリセット情報をCAN100を介してTCU70に送信する。
例えば、車両のディーラでは、ハイポイドギヤ44a,47a、又は、ハイポイドギヤ44a,47aを含むフロントデフ44(無段変速機30)やリヤデフ47を新品に交換したときに、外部診断機95を用いて、上記積算値をリセットする。なお、TCU70は、リセット情報を受信したときに、メモリに記憶されている上記積算値の値をリセット(すなわちゼロに初期化)する(詳細は後述する)。
TCU70には、上述したタービン回転センサ79に加えて、無段変速機30の油温(特許請求の範囲に記載のギヤの温度と相関を有する温度に相当)を検出する油温センサ76、セカンダリ軸(出力軸)37の回転数を検出する出力軸回転センサ77、シフトレバーの選択位置を検出するレンジスイッチ78等が接続されている。油温センサ76は、特許請求の範囲に記載の検出手段として機能する。
また、上述したように、TCU70は、CAN100を介して、VDCU50から、各車輪10の車輪速(各車輪10の回転回数)、操舵角、前後加速度、横加速度、及び、制動情報等を受信するとともに、ECU80から、エンジン回転数、エンジントルク(出力トルク)、アクセルペダル開度、及び、エンジン水温等の情報を受信する。また、TCU70は、CAN100を介して、外部診断機95から上記積算値をリセットするリセット情報を受信する。一方、TCU70は、CAN100を介して、出力ダウン要求をECU80に送信するとともに、提示情報をMCU90に送信する(詳細は後述する)。
TCU70は、変速マップに従い、AWD車4の運転状態(例えばアクセル開度及び車速等)に応じて自動で変速比を無段階に変速する。なお、変速マップはTCU70内のEEPROMなどに格納されている。また、TCU70は、上述した各種センサ等から取得した各種情報に基づいて、トランスファクラッチ制御(駆動力配分制御)を実行する。
特に、TCU70は、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らし時における過昇温を防止し、ハイポイドギヤ44a,47a、及び、ハイポイドギヤ44a,47aを含むフロントデフ44(無段変速機30)やリヤデフ47を保護する機能を有している。そのため、TCU70は、推定部71、判定部72、提示部73、出力低減部74、及び、リセット部75を機能的に有している。TCU70では、EEPROM等に記憶されているプログラムがマイクロプロセッサによって実行されることにより、推定部71、判定部72、提示部73、出力低減部74、及び、リセット部75の各機能が実現される。
推定部71は、使用を開始してからのハイポイドギヤ44a,47aの回転回数(噛合い回数)とハイポイドギヤ44a,47aに入力されるトルクとの積算値(Σ(ハイポイドギヤ44a,47aの回転回数×入力トルク)、すなわち総エネルギ)が所定値以上であるか否かに基づいて、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了したか否かを推定する。すなわち、推定部71は、前記積算値が所定値以上の場合には初期慣らしが終了したと推定し、前記積算値が所定値未満のときには初期慣らしが終了していないと推定する。なお、上記所定値はマップデータ(ルックアップテーブル)としてもよい。推定部71は、特許請求の範囲に記載の推定手段として機能する。
その際に、ハイポイドギヤ44a,47aの回転回数(噛合い回数)は、例えば、エンジン回転数、出力軸回転数、又は、車輪回転数等から求めることができる。また、ハイポイドギヤ44a,47aに入力されるトルクは、エンジン20の出力トルク、及び、無段変速機30の変速比(ギヤ比)に応じて求めることができる。なお、ハイポイドギヤ44a,47aに入力されるトルクの演算には、例えば車両重量等を考慮してもよい。ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了したか否かの推定情報(初期慣らし情報)は、提示部73に出力される。
判定部72は、運転状態が、ハイポイドギヤ44a,47aにかかる負荷が所定値以上の状態が所定時間以上連続する高負荷連続運転状態であるか否かを判定する。より具体的には、判定手部72は、例えば、アクセルペダル開度が所定値以上(すなわちエンジン20の出力トルクが所定値以上)であり、かつ、その状態が所定時間以上連続している場合に、高負荷連続運転状態であると判定する。一方、判定手部72は、例えば、アクセルペダル開度が所定値未満(すなわちエンジン20の出力トルクが所定値未満)のとき、又は、アクセルペダル開度が所定値以上の状態が所定時間以上連続していないときには、高負荷連続運転状態ではないと判定する。すなわち、判定部72は、特許請求の範囲に記載の判定手段として機能する。なお、高負荷連続運転状態であるか否かの判定情報(高負荷連続運転情報)は、提示部73に出力される。
提示部73は、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが未終了であり、かつ、高負荷連続運転状態であると判定された場合に、運転者に対し、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがある旨を提示するための提示情報を生成し、CAN100を介してMCU90に送信する。なお、上述したように、MCU90は、提示情報を受け取ったときに、表示部91を駆動して、例えば、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがある旨を提示(文字等で表示)する。すなわち、提示部73、及び、MCU90、表示部91は、特許請求の範囲に記載の提示手段として機能する。
その際に、提示部73は、上述した条件に加えて、さらに、油温が第1所定温度(例えば、限界温度が150℃の場合には130℃)以上の場合に、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがある旨を提示することが好ましい。なお、第1所定温度は、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了した場合には、初期慣らしが未終了の場合よりも高目(例えば140℃)に設定される。
出力低減部74は、上述した条件に加えて、油温が第2所定温度(第1所定温度よりも高く、例えば140℃)以上の場合に、エンジン20の出力を、第2所定温度未満の場合よりも低減するように、CAN100を介して、出力ダウン要求をECU80に送信する。第2所定温度は、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了した場合には、初期慣らしが未終了の場合よりも高目(例えば150℃)に設定される。なお、上述したように、ECU80は、出力ダウン要求を受け取ったときに、例えば、スロットルバルブ85の開度を閉じ側に制御(補正)して、エンジン20の出力トルクを低減する。すなわち、出力低減部74、及び、ECU80は、特許請求の範囲に記載の出力低減手段として機能する。
リセット部75は、ハイポイドギヤ44a,47a、又は、ハイポイドギヤ44a,47aを含むフロントデフ44(無段変速機30)やリヤデフ47が新品に交換され、外部診断機95から、リセット情報を受信した場合に、メモリに記憶されているハイポイドギヤ44a,47aの回転回数とハイポイドギヤ44a,47aに入力されるトルクとの積算値をリセット(初期化)する。すなわち、外部診断機95、及び、リセット部75は、特許請求の範囲に記載のリセット手段として機能する。なお、ECU80が交換されたときは、上記積算値は引き継がれる。すなわち、外部診断機95を介してデータが移される。
次に、図2を参照しつつ、ギヤの過昇温防止装置1の動作について説明する。図2は、ギヤの過昇温防止装置1による、ハイポイドギヤ44a,47aの過昇温防止処理の処理手順を示すフローチャートである。本処理は、主としてTCU70において、所定のタイミングで繰り返して実行される。
ステップS100では、例えば、エンジン回転数、出力軸回転数、又は、車輪回転数が読み込まれ、ハイポイドギヤ44a,47aの回転回数が求められる。
次に、ステップS102では、エンジン20の出力トルク、及び、無段変速機30の変速比が読み込まれ、ハイポイドギヤ44a,47aに入力されるトルクが求められる。
続くステップS104では、ハイポイドギヤ44a,47aの回転回数とハイポイドギヤ44a,47aに入力されるトルクとの積算値が求められ、該積算値に基づいて、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らし状態が推定される。
続いて、ステップS106では、無段変速機30の油温が読み込まれる。次に、ステップS108では、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了したか否かの判断が行われる。ここで、初期慣らしが終了した場合には、ステップS120に処理が移行する。一方、初期慣らしが終了していないときには、ステップS110に処理が移行する。
ステップS110では、高負荷連続運転状態であるか否かの判断が行われる。より具体的には、例えば、アクセルペダル開度が所定値以上(エンジン20の出力トルクが所定値以上)であり、かつ、その状態が所定時間以上連続しているか否かについての判断が行われる。ここで、高負荷連続運転状態であると判断された場合には、ステップS112に処理が移行する。一方、高負荷連続運転状態ではないと判断されたときには、本処理から一旦抜ける。
ステップS112では、油温が第1所定温度(例えば130℃)以上であるか否かについての判断が行われる。ここで、油温が第1所定温度以上である場合には、ステップS114に処理が移行する。一方、油温が第1所定温度未満のときには、本処理から一旦抜ける。
ステップS114では、例えば、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがある旨を提示するための提示情報が生成され、CAN100を介してMCU90に送信される。そして、MCU90及び表示部91により、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがある旨が提示される。
次に、ステップS116では、油温が第2所定温度(例えば140℃)以上であるか否かについての判断が行われる。ここで、油温が第2所定温度以上である場合には、ステップS118に処理が移行する。一方、油温が第2所定温度未満のときには、本処理から一旦抜ける。
ステップS118では、ECU80に対して、エンジン20の出力ダウン要求が出力される。そして、ECU80により、例えば、スロットルバルブ85の開度が閉じ側に制御され、エンジン20の出力が低減される。その後、本処理から一旦抜ける。
一方、ステップS108において、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了したと判断された場合には、ステップS120において、油温が第1’所定温度(第1所定温度よりも高く、例えば140℃)以上であるか否かについての判断が行われる。ここで、油温が第1’所定温度以上である場合には、ステップS122に処理が移行する。一方、油温が第1’所定温度未満のときには、本処理から一旦抜ける。
ステップS122では、例えば、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがある旨を提示するための提示情報が生成され、MCU90に送信される。そして、MCU90及び表示部91により、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがある旨が提示される。
次に、ステップS124では、油温が第2’所定温度(第2所定温度よりも高く、例えば150℃)以上であるか否かについての判断が行われる。ここで、油温が第2’所定温度以上である場合には、ステップS126に処理が移行する。一方、油温が第2’所定温度未満のときには、本処理から一旦抜ける。
ステップS126では、ECU80に対して、エンジン20の出力ダウン要求が出力される。その後、本処理から一旦抜ける。なお、エンジン20の出力ダウン要求を受信したECU80は、上述したように、例えば、スロットルバルブ85の開度を閉じ側に制御して、エンジン20の出力をダウンさせる。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によれば、使用が開始されてからのハイポイドギヤ44a,47aの回転回数とハイポイドギヤ44a,47aに入力されるトルクとの積算値に基づいて、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了したか否かが推定されるとともに、ハイポイドギヤ44a,47aにかかる負荷が所定値以上の状態が所定時間以上連続する高負荷連続運転状態であるか否かが判定され、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが未終了であり、かつ、高負荷連続運転状態であると判定された場合に、運転者に対して、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがある旨が提示される。そのため、運転者に、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了していないこと、及び/又は、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがあることを認識させることができる。そして、運転者に対して、高負荷連続走行を抑制するように促すことができる。その結果、初期慣らし時におけるハイポイドギヤ44a,47aの過昇温を防止することが可能となる。
同時に、本実施形態によれば、ハイポイドギヤ44a,47a、及び、ハイポイドギヤ44a,47aを含むフロントデフ44(無段変速機30)及びリヤデフ47を保護することが可能となる。さらに、高油温によるギヤ歯面の損傷、及び、オイルの早期劣化や樹脂・ゴム部品の寿命低下を防ぐことができる。
本実施形態によれば、エンジン20の出力トルク、及び、無段変速機30の変速比に応じて、ハイポイドギヤ44a,47aに入力されるトルクが求められるため、的確に、ハイポイドギヤ44a,47aに入力されるトルクを求めることができる。
本実施形態によれば、上記条件に加えて、ハイポイドギヤ44a,47aの温度と相関を有する油温が第1所定温度以上に上昇したときに、すなわち、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇する蓋然性が高い場合に、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがある旨が提示される。そのため、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇する蓋然性が高い場合に限り、運転者に、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了していないこと、及び/又は、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがあることを認識させることができる。そして、運転者に対して、高負荷連続走行を抑制するように促すことができる。
ところで、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了した場合には、初期慣らしが終了していない場合よりもハイポイドギヤ44a,47aの昇温が穏やかになる。よって、本実施形態によれば、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了した場合には、上記第1所定温度を、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが未終了の場合よりも高目に設定することにより、不必要な情報提示を防止することができる。
本実施形態によれば、ハイポイドギヤ44a,47aの温度と相関を有する油温が第2所定温度以上の場合に、エンジン20の出力が低減される。そのため、ハイポイドギヤ44a,47aの過昇温を確実に抑制することができる。
上述したように、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了した場合、初期慣らしが終了していない場合よりもハイポイドギヤ44a,47aの昇温が穏やかになる。よって、本実施形態によれば、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了した場合に、上記第2所定温度を、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが未終了の場合よりも高目に設定することにより、不必要な出力低減を防止することができる。
本実施形態によれば、ハイポイドギヤ44a,47a、又は、ハイポイドギヤ44a,47aを含むフロントデフ44(無段変速機30)やリヤデフ47が新品に交換されたときに積算値がリセットされる。そのため、ハイポイドギヤ44a,47a等を交換したときにも、初期慣らし時におけるハイポイドギヤ44a,47aの過昇温を防止することができる。
特に、本実施形態によれば、昇温しやすいハイポイドギヤ44a,47aに好適に適用することができ、デファレンシャル44,47を構成するハイポイドギヤ44a,47aの過昇温を防止することができる。
(第2実施形態)
上述した第1実施形態では、ハイポイドギヤ44a,47aの温度と相関を有する油温を検出する油温センサ76を有していたが、油温センサ76を有しない構成とすることもできる。
そこで、次に、図3を用いて第2実施形態に係るギヤの過昇温防止装置1Bの構成について説明する。図3は、ギヤの過昇温防止装置1B、及び、ギヤの過昇温防止装置1Bが適用されたデファレンシャル(フロントデフ44及びリヤデフ47)を備える車両4Bの構成を示すブロック図である。なお、図3において上記第1実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号が付されている。
本実施形態は、油温センサ76を有していない点で上述した第1実施形態と異なっている。また、提示部73に代えて提示部73Bを備えている点、及び、出力低減部74に代えて出力低減部74Bを備えている点で、上記第1実施形態と異なっている。その他の構成は、上述した第1実施形態と同一または同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
提示部73Bは、油温にかかわらず、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが未終了であり、かつ、高負荷連続運転状態であると判定された場合に、運転者に対し、例えば、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがある旨を提示するための提示情報を生成して、MCU90に送信する。MCU90は、上述したように、表示部91を駆動して、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがある旨を提示(文字等で表示)する。一方、提示部73Bは、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了している場合、又は、高負荷連続走行状態ではないと判定された場合には、上述した提示情報を出力しない(すなわち提示しない)。
出力低減部74Bは、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが未終了であり、かつ、高負荷連続運転状態であると判定された場合に、エンジン20の出力を、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了した場合よりも低減するように、出力ダウン要求をECU80に送信する。ECU80は、上述したように、出力ダウン要求を受け取ったときに、例えば、スロットルバルブ85の開度を閉じ側に制御(補正)して、エンジン20の出力を低減する。一方、出力低減部74Bは、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了している場合、又は、高負荷連続走行状態ではないと判定された場合には、上述した出力ダウン要求を出力しない。なお、出力低減部74Bを備えない構成としてもよい。その他の構成は、上述した第1実施形態と同一または同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、図4を参照しつつ、ギヤの過昇温防止装置1Bの動作について説明する。図4は、ギヤの過昇温防止装置1Bによる、ハイポイドギヤ44a,47aの過昇温防止処理の処理手順を示すフローチャートである。本処理は、主としてTCU70Bにおいて、所定のタイミングで繰り返して実行される。
ステップS200では、例えば、エンジン回転数、出力軸回転数、又は、車輪回転数が読み込まれ、ハイポイドギヤ44a,47aの回転回数が求められる。
次に、ステップS202では、エンジン20の出力トルク、及び、無段変速機30の変速比が読み込まれ、ハイポイドギヤ44a,47aに入力されるトルクが求められる。
続くステップS204では、ハイポイドギヤ44a,47aの回転回数とハイポイドギヤ44a,47aに入力されるトルクとの積算値が求められ、該積算値に基づいて、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らし状態が推定される。
次に、ステップS206では、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了したか否かの判断が行われる。ここで、初期慣らしが終了した場合には、本処理から一旦抜ける。一方、初期慣らしが終了していないときには、ステップS208に処理が移行する。
ステップS208では、高負荷連続運転状態であるか否かの判断が行われる。より具体的には、例えば、アクセルペダル開度が所定値以上(エンジン20の出力トルクが所定値以上)であり、かつ、その状態が所定時間以上連続しているか否かについての判断が行われる。ここで、高負荷連続運転状態であると判断された場合には、ステップS210に処理が移行する。一方、高負荷連続運転状態ではないと判断されたときには、本処理から一旦抜ける。
ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが未終了であり、かつ、高負荷連続運転状態であると判定された場合に、ステップS210では、例えば、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがある旨を提示するための提示情報が生成され、CAN100を介してMCU90に送信される。そして、MCU90及び表示部91により、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがある旨が提示される。
また、ステップS210では、ECU80に対して、エンジン20の出力ダウン要求が出力される。そして、ECU80により、例えば、スロットルバルブ85の開度が閉じ側に制御されること等により、エンジン20の出力が低減される。その後、本処理から一旦抜ける。
本実施形態によれば、使用が開始されてからのハイポイドギヤ44a,47aの回転回数とハイポイドギヤ44a,47aに入力されるトルクとの積算値に基づいて、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了したか否かが推定されるとともに、ハイポイドギヤ44a,47aにかかる負荷が所定値以上の状態が所定時間以上連続する高負荷連続運転状態であるか否かが判定され、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが未終了であり、かつ、高負荷連続運転状態であると判定された場合に、運転者に対して、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがある旨が提示される。そのため、運転者に、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了していないこと、及び/又は、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがあることを認識させることができる。そして、運転者に対して、高負荷連続走行を抑制するように促すことができる。その結果、初期慣らし時におけるハイポイドギヤ44a,47aの過昇温を防止することが可能となる。
特に、本実施形態によれば、油温センサ76を備えることなく、運転者に、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが終了していないこと、及び/又は、ハイポイドギヤ44a,47aの温度が過度に上昇するおそれがあることを認識させることができる。そして、初期慣らし時におけるハイポイドギヤ44a,47aの過昇温を防止することができる。よって、コスト削減を図ることができる。
同時に、本実施形態によれば、ハイポイドギヤ44a,47a、及び、ハイポイドギヤ44a,47aを含むフロントデフ44(無段変速機30)及びリヤデフ47を保護することが可能となる。さらに、高油温によるギヤ歯面の損傷、及び、オイルの早期劣化や樹脂・ゴム部品の寿命低下を防ぐことができる。
本実施形態によれば、ハイポイドギヤ44a,47aの初期慣らしが未終了であり、かつ、高負荷連続運転状態であると判定された場合に、エンジン20の出力が低減される。そのため、初期慣らし時におけるハイポイドギヤ44a,47aの過昇温を確実に抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、本発明をチェーン式の無段変速機(CVT)に適用したが、チェーン式の無段変速機に代えて、例えば、ベルト式の無段変速機や、トロイダル式の無段変速機等にも適用することができる。また、手動変速機(MT)や、有段自動変速機(ステップAT)、DCTなどにも適用することができる。
また、上記実施形態では、ギヤとしてデファレンシャル44,47を構成するハイポイドギヤ44a,47aを例にして説明したが、ハイポイドギヤ44a,47a以外のギヤを対象としてもよい。
さらに、上記実施形態では、ガソリンエンジン20を駆動力源とする車両4を例にして説明したが、例えば、エンジンと電動モータとを駆動力源とするHEV(ハイブリッド車)やPHEV、及び、電動モータを駆動力源とするEV(電気自動車)等にも適用することができる。
なお、上記実施形態では、エンジン20を制御するECU80と、無段変速機30を制御するTCU70とを別々のハードウェアで構成したが、一体のハードウェアで構成してもよい。
1,1B ギヤの過昇温防止装置
4,4B AWD車
10FL,10FR,10RL,10RR 車輪
12FL,12FR,12RL,12RR 車輪速センサ
20 エンジン
22 トルクコンバータ
30 無段変速機
41 トランスファクラッチ
44 フロントデファレンシャル
44a ハイポイドギヤ
47 リヤデファレンシャル
47a ハイポイドギヤ
50 VDCU
60 コントロールバルブ
70,70B TCU
71 推定部
72 判定部
73,73B 提示部
74,74B 出力低減部
75 リセット部
76 油温センサ
77 出力軸回転センサ
78 レンジスイッチ
79 タービン回転センサ
80 ECU
81 カム角センサ
82 クランク角センサ
83 スロットル開度センサ
84 アクセル開度センサ
85 電子制御式スロットルバルブ
90 MCU
91 表示部
95 外部診断機
100 CAN

Claims (9)

  1. 使用を開始してからのギヤの回転回数と該ギヤに入力されるトルクとの積算値に基づいて、該ギヤの初期慣らしが終了したか否かを推定する推定手段と、
    運転状態が、前記ギヤにかかる負荷が所定値以上の状態が所定時間以上連続する高負荷連続運転状態であるか否かを判定する判定手段と、
    前記ギヤの初期慣らしが未終了であり、かつ、高負荷連続運転状態であると判定された場合に、運転者に対して、前記ギヤの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、前記ギヤの温度が過度に上昇するおそれがある旨を提示する提示手段と、を備えることを特徴とするギヤの過昇温防止装置。
  2. 前記推定手段は、パワーユニットの出力トルク、及び、変速機の変速比に応じて、前記ギヤに入力されるトルクを求めることを特徴とする請求項1に記載のギヤの過昇温防止装置。
  3. 前記ギヤの初期慣らしが未終了であり、かつ、高負荷連続運転状態であると判定された場合に、パワーユニットの出力を、前記ギヤの初期慣らしが終了した場合よりも低減する出力低減手段をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のギヤの過昇温防止装置。
  4. 前記ギヤの温度と相関を有する温度を検出する検出手段をさらに備え、
    前記提示手段は、さらに、前記ギヤの温度と相関を有する温度が第1所定温度以上の場合に、前記ギヤの初期慣らしが終了していない旨、及び/又は、前記ギヤの温度が過度に上昇するおそれがある旨を提示することを特徴とする請求項1又は2に記載のギヤの過昇温防止装置。
  5. 前記第1所定温度は、前記ギヤの初期慣らしが終了した場合には、前記ギヤの初期慣らしが未終了の場合よりも高目に設定されることを特徴とする請求項4に記載のギヤの過昇温防止装置。
  6. 前記ギヤの温度と相関を有する温度が第2所定温度以上の場合に、パワーユニットの出力を、前記第2所定温度未満の場合よりも低減する出力低減手段をさらに備えることを特徴とする請求項4又は5に記載のギヤの過昇温防止装置。
  7. 前記第2所定温度は、前記ギヤの初期慣らしが終了した場合には、前記ギヤの初期慣らしが未終了の場合よりも高目に設定されることを特徴とする請求項6に記載のギヤの過昇温防止装置。
  8. 前記ギヤ、又は、前記ギヤを含むユニットが新品に交換されたときに前記積算値をリセットするリセット手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のギヤの過昇温防止装置。
  9. 前記ギヤはデファレンシャルを構成するハイポイドギヤであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のギヤの過昇温防止装置。
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