本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図中、同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。以下では、車両がプラグインハイブリッド車である例について説明するが、車両制御装置が適用される車両は、プラグインハイブリッド車に限定されず、エンジンを搭載しない電気自動車であってもよい。また、以下では、電子制御ユニット(Electronic Control Unit)を「ECU」と称する。
図1は、この実施の形態に係る車両制御装置が適用される車両の構成図である。図1を参照して、車両1は、車室R1と、荷室R2と、受電部R3とを含む。また、車両1はECU300を備える。この実施の形態に係るECU300は、本開示に係る「車両制御装置」の一例に相当する。
車室R1は、乗車スペースに相当する。車両1は、車室R1を開閉するドア11と、ドア11の施錠状態と解錠状態とを切り替えるドアロック装置(以下、「Dロック装置」とも称する)61とを備える。ドア11は乗降用ドアに相当する。ドア11が解錠状態であるときには、ユーザは、車両1の外側からドア11を開けて車室R1に乗り込んだり、車室R1内からドア11を開けて車両1から降りたりすることができる。ドア11には、Dロック装置61を操作するためのドアロック操作部(以下、「Dロック操作部」とも称する)11aが設けられている。ユーザは、Dロック操作部11aを操作することにより、車両1の外側からドア11を解錠状態にすることができる。図1には1つの乗降用ドア(ドア11)のみを示しているが、車両1は複数の乗降用ドアを備える(後述する図2参照)。Dロック装置61及びDロック操作部11aの各々は、ドア11ごとに設けられている。
車両1は、荷室R2を開閉するトランク12と、トランク12の施錠状態と解錠状態とを切り替えるバックロック装置(以下、「Bロック装置」とも称する)62とを備える。トランク12が解錠状態であるときには、ユーザは車両1の外側からトランク12を開けることができる。トランク12には、Bロック装置62を操作するためのバックロック操作部(以下、「Bロック操作部」とも称する)12aが設けられている。ユーザは、Bロック操作部12aを操作することにより、車両1の外側からトランク12を解錠状態にすることができる。
受電部R3はインレット20を含む。インレット20は、充電ケーブルのコネクタ(詳細は、後述する図5参照)に接続可能に構成される。充電ケーブルのコネクタは、ユーザによってインレット20に接続される。インレット20には、充電ケーブルのコネクタのロック状態とアンロック状態とを切り替えるコネクタロック装置(以下、「Cロック装置」とも称する)64が設けられている。ロック状態は、インレット20からのコネクタの取り外しが規制された状態である。アンロック状態は、インレット20からのコネクタの取り外しが許容された状態である。この実施の形態では、受電部R3が車両1の後方の車体側面に設けられている。ただしこれに限られず、受電部R3の位置は任意に設定できる。車両1は、受電部R3を開閉するリッド13と、リッド13の施錠状態と解錠状態とを切り替えるリッドロック装置(以下、「Lロック装置」とも称する)63とを備える。
Dロック装置61、Bロック装置62、Lロック装置63は、それぞれ開閉センサS1、S2、S3と、ロック機構L1、L2、L3と、アクチュエータA1、A2、A3とを含む。ドア11、トランク12、及びリッド13の各々は、開閉機構(たとえば、ヒンジ)を介して車体と連結されることによって、車体に形成された開口部を開閉可能に構成される。開閉センサS1、S2、S3は、それぞれドア11、トランク12、リッド13が開状態及び閉状態のいずれであるかを検出して、検出結果をECU300へ出力するように構成される。開閉センサS1〜S3としては、公知のセンサ(たとえば、カーテシスイッチ、リミットスイッチ、近接センサ、又は光電センサ)を採用できる。ロック機構L1、L2、L3は、それぞれアクチュエータA1、A2、A3によって駆動されることにより、ドア11、トランク12、リッド13を閉じた状態に維持するように構成される。アクチュエータA1〜A3の各々は、ECU300によって制御される。ロック機構L1、L2、L3は、それぞれドア11、トランク12、リッド13に対する係合部材(たとえば、ピン又は爪)を備えてもよい。アクチュエータA1、A2、A3はそれぞれ、上記係合部材を動かすことにより、ドア11、トランク12、リッド13と係合部材との係合/非係合を切り替えるモータであってもよい。ドア11、トランク12、リッド13とロック機構L1、L2、L3の係合部材とがそれぞれ係合することにより、ドア11、トランク12、リッド13を開くことが禁止された状態(すなわち、施錠状態)になる。ただし、上記に限られず、ロック機構L1〜L3とアクチュエータA1〜A3との各々としては、公知のロック機構及びアクチュエータを採用できる。
ユーザは、たとえば後述する入力装置91を通じてリッド13の施錠及び解錠をECU300に指示することができる。ECU300は、ユーザからの指示に従ってアクチュエータA3を制御してLロック装置63の作動状態/解除状態(ひいては、リッド13の施錠状態/解錠状態)を切り替える。リッド13が解錠状態であるときには、ユーザは車両1の外側からリッド13を開けることができる。
Cロック装置64は、接続センサS4と、ロックピンL4を含むロック機構と、アクチュエータA4とを含む。接続センサS4は、充電ケーブルのコネクタがインレット20に接続されているか否かを検出して、検出結果をECU300へ出力するように構成される。接続センサS4としては、公知のセンサ(たとえば、リミットスイッチ、近接センサ、光電センサ)を採用できる。アクチュエータA4がロックピンL4を駆動しているときには、インレット20がロック状態に維持される。Cロック装置64の詳細については後述する(図6〜図9参照)。
ECU300は、プロセッサ310、RAM(Random Access Memory)320、記憶装置330、及びタイマ340を含んで構成される。プロセッサ310としては、たとえばCPU(Central Processing Unit)を採用できる。RAM320は、プロセッサ310によって処理されるデータを一時的に記憶する作業用メモリとして機能する。記憶装置330は、格納された情報を保存可能に構成される。記憶装置330は、たとえばROM(Read Only Memory)及び書き換え可能な不揮発性メモリを含む。記憶装置330には、プログラムのほか、プログラムで使用される情報(たとえば、マップ、数式、及び各種パラメータ)が記憶されている。この実施の形態では、記憶装置330に記憶されているプログラムをプロセッサ310が実行することで、ECU300における各種制御が実行される。ただし、ECU300における各種制御は、ソフトウェアによる実行に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で実行することも可能である。なお、ECU300が備えるプロセッサの数は任意であり、所定の制御ごとにプロセッサが用意されてもよい。
タイマ340は、設定時刻の到来をプロセッサ310に知らせるように構成される。タイマ340に設定された時刻になると、タイマ340からプロセッサ310へその旨を知らせる信号が送信される。この実施の形態では、タイマ340としてタイマ回路を採用する。ただし、タイマ340は、ハードウェア(タイマ回路)ではなく、ソフトウェアによって実現してもよい。また、ECU300は、ECU300に内蔵されるリアルタイムクロック(RTC)回路(図示せず)を利用して現在時刻を取得できる。
車両1は、アンテナ70と通信機器80とをさらに備える。通信機器80は、各種通信I/F(インターフェース)を含んで構成される。通信機器80は、DCM(Data Communication Module)を含んでもよい。ECU300は、通信機器80を通じて車両1の外部の通信装置と無線通信を行なうように構成される。
ECU300は、電子キー2から発せされる信号(たとえば、電波)をアンテナ70を介して受信する。電子キー2は、Dロック装置61を操作するためのドアロック操作部(以下、「Dロック操作部」とも称する)11bを備える。Dロック操作部11bは、施錠ボタン及び解錠ボタンを含む。アンテナ70は、車外の信号を受信する車外アンテナと、車内の信号を受信する車内アンテナとを含む。車外アンテナは、各ドア11付近と、トランク12付近と、受電部R3付近とに設けられる。各車外アンテナは、各車外アンテナ周辺の所定範囲(以下、「アンテナ範囲」とも称する)内に存在する電子キー2の信号を受信する。アンテナ範囲は、アンテナごとに設定され、たとえばアンテナの周囲約70cm以内に設定される。ECU300は、電子キー2を利用した操作が行なわれたときに、電子キー2から受信した信号を用いて所定の認証を行ない、認証が成功した場合にのみ、その操作を有効とする。電子キー2を利用した操作は、その操作に対応するアンテナ範囲内に電子キー2が存在しない場合には無効となる。
図2は、車両1の外観と受電部R3の内部構造とを示す図である。図1とともに図2を参照して、車両1は、2列シート構造であり、4つのドア11を備える。図2には、手前の2つのドア11のみが示されているが、車体で隠れている奥にも2つのドア11が存在する。Dロック操作部11aは、ドア11の取っ手に設けられている。図1に示したBロック操作部12aは、図2においては車体で隠れているが、トランク12の取っ手に設けられている(後述する図4参照)。
図2の上部には、リッド13が開いたときに露出する受電部R3の内部構造が示されている。受電部R3は、前述したインレット20、ロックピンL4、及び接続センサS4に加えて、充電インジケータ21と、コネクタロックスイッチ22とをさらに含む。リッド13が開いた状態では、インレット20と、充電インジケータ21と、コネクタロックスイッチ22とが露出する。
充電インジケータ21は、ECU300によって制御され、充電が行なわれているか否か、及び異常が生じているか否かを、ユーザへ報知する。この実施の形態では、点灯が「充電中」を、消灯が「非充電(充電が行なわれていない状態)」を、点滅が「充電禁止(異常発生)」を意味する。
ユーザは、コネクタロックスイッチ22を通じてCロック装置64を操作することができる。ユーザによってコネクタロックスイッチ22が操作されると、ECU300がアクチュエータA4を制御してCロック装置64の作動状態/解除状態(ひいては、インレット20のロック状態/アンロック状態)を切り替える。ただし、コネクタロックスイッチ22の操作は、所定のアンテナ70(この実施の形態では、受電部R3付近に設けられた車外アンテナ)のアンテナ範囲内に電子キー2が存在する場合にのみ有効となる。たとえば、インレット20がロック状態であるときに、電子キー2を携帯したユーザが、上記アンテナ範囲内において、コネクタロックスイッチ22を押すと、インレット20がアンロック状態になり、再度コネクタロックスイッチ22を押すと、インレット20がロック状態に戻る。
図3は、トランク12によって開閉される荷室R2の一例を示す図である。図1及び図2とともに図3を参照して、トランク12は、車両1の後面に設けられている。図2では、トランク12が閉じているが、図3では、トランク12が開いている。荷室R2は、荷物を収容可能に構成される。ユーザは、トランク12を開くことにより、車両1の外側から荷室R2内に荷物を入れることができる。この実施の形態に係る荷室R2は、車室R1(乗車スペース)とつながっていない密閉型の荷室である。
図4は、図1に示したDロック操作部11a及びBロック操作部12aの一例を示す図である。図1とともに図4を参照して、ユーザは、Dロック操作部11a、Bロック操作部12aを通じて、それぞれDロック装置61、Bロック装置62を操作することができる。ユーザによってDロック操作部11aが操作されると、ECU300がアクチュエータA1を制御してDロック装置61の作動状態/解除状態(ひいては、ドア11の施錠状態/解錠状態)を切り替える。ユーザによってBロック操作部12aが操作されると、ECU300がアクチュエータA2を制御してBロック装置62の作動状態/解除状態(ひいては、トランク12の施錠状態/解錠状態)を切り替える。ただし、Dロック操作部11a及びBロック操作部12aの各々の操作は、所定のアンテナ70(たとえば、以下に示す車外アンテナ)のアンテナ範囲内に電子キー2が存在する場合にのみ有効となる。図4に示すように、Dロック操作部11a及びBロック操作部12aの各々は、施錠ボタン及び解錠ボタンを含む。電子キー2を携帯したユーザが、ドア11付近に設けられた車外アンテナのアンテナ範囲内において、Dロック操作部11aの施錠ボタンを押すと、対応するドア11が施錠状態になり、Dロック操作部11aの解錠ボタンを押すと、対応するドア11が解錠状態になる。電子キー2を携帯したユーザが、トランク12付近に設けられた車外アンテナのアンテナ範囲内において、Bロック操作部12aの施錠ボタンを押すと、トランク12が施錠状態になり、Bロック操作部12aの解錠ボタンを押すと、トランク12が解錠状態になる。
再び図1を参照して、車両1は、4輪の電動車両であり、バッテリ100(車載バッテリ)と、走行駆動部51と、動力伝達ギア52と、駆動軸53と、駆動輪Wとを備える。バッテリ100は、電動走行用の電力を蓄電し、走行駆動部51に電力を供給するように構成される。走行駆動部51から出力される動力は、動力伝達ギア52を介して駆動軸53に伝達され、駆動軸53を回転させる。車両1の駆動輪W(たとえば、前輪)は、駆動軸53の両端に取り付けられ、駆動軸53と一体となって回転するように構成される。なお、車両1の駆動方式は、前輪駆動に限られず、後輪駆動又は4輪駆動であってもよい。
走行駆動部51は、図示しないPCU(Power Control Unit)及びMG(Motor Generator)を含む。MGは、たとえば三相交流モータジェネレータであり、MGの回転軸は動力伝達ギア52と機械的に接続されている。PCUは、ECU300によって制御されるコンバータ及びインバータ(いずれも図示せず)を含む。MGの力行駆動時には、バッテリ100に蓄えられた電力をPCUが交流電力に変換してMGへ供給し、供給される電力を用いてMGが駆動輪Wを回転させる。MGによる発電時には、発電された電力をPCUが整流してバッテリ100へ供給する。また、走行駆動部51は、図示しないエンジン(内燃機関)をさらに含む。エンジンの出力軸は、たとえば遊星歯車機構のような動力分割装置を介して、図示しない発電機(たとえば、三相交流モータジェネレータ)と動力伝達ギア52との各々に機械的に接続される。動力分割装置は、エンジンから出力される動力を、発電機を駆動する動力と、駆動輪Wを駆動する動力とに分割するように構成される。発電機によって発電された電力は、たとえば上記PCUを経てバッテリ100へ供給される。車両1は、バッテリ100に蓄えられた電力とエンジン(図示せず)の出力との両方を用いて走行可能なハイブリッド車である。
バッテリ100は、たとえばリチウムイオン電池又はニッケル水素電池のような二次電池と、バッテリ100の状態を監視する監視ユニットと(いずれも図示せず)を含んで構成される。二次電池は、組電池であってもよい。また、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタのような他の蓄電装置を採用してもよい。この実施の形態に係るバッテリ100は、本開示に係る「蓄電装置」の一例に相当する。監視ユニットは、バッテリ100の状態(たとえば、温度、電流、及び電圧)を検出する各種センサを含み、検出結果をECU300へ出力する。ECU300は、監視ユニットの出力(各種センサの検出値)に基づいてバッテリ100の状態(たとえば、温度、電流、電圧、及びSOC(State Of Charge))を取得する。
車両1は、充電器30(車載充電器)と、充電リレー40と、SMR(System Main Relay)50とをさらに備える。
SMR50は、走行駆動部51とバッテリ100との間に位置し、ECU300によって開閉制御される。SMR50としては、たとえば電磁式のメカニカルリレーを採用できる。SMR50が開状態(遮断状態)であるときには、SMR50によって電流が遮断される。SMR50が閉状態(接続状態)であるときには、バッテリ100と走行駆動部51との間での電力の授受が可能になる。
充電器30は、車両1の外部からインレット20に入力される電力に所定の処理を行なう回路(図示せず)を含む。充電器30は、たとえば、車両外部の給電設備から供給される交流電力を直流電力に変換する電力変換回路と、ノイズを除去するフィルタ回路とを含んで構成される。こうした回路の処理により、バッテリ100の充電に適した電力(直流電力)が充電器30からバッテリ100へ出力され、バッテリ100が充電される。このように、車両1は、バッテリ100の外部充電(すなわち、車両外部の給電設備からインレット20に供給される電力によって車両1のバッテリ100を充電すること)を実行可能に構成される。なお、図1には、インレット20及び充電器30のみを図示しているが、車両1は、複数種の給電方式(たとえば、AC方式及びDC方式)に対応できるように、給電方式ごとの複数のインレット及び充電器を備えてもよい。
充電リレー40は、バッテリ100とSMR50とを結ぶ電流経路から分岐して充電器30に接続される電流経路に設けられている。充電リレー40の状態(接続/遮断)は、ECU300によって制御される。充電リレー40が開状態(遮断状態)であるときには、インレット20からバッテリ100までの充電経路は遮断される。充電リレー40が閉状態(接続状態)であるときには、インレット20からバッテリ100への電力の供給が可能になる。
車両1は、入力装置91と、報知装置92と、ナビゲーションシステム(以下、「NAVI」とも称する)93とをさらに備える。
入力装置91は、ユーザからの入力を受け付ける装置である。入力装置91は、ユーザによって操作され、ユーザの操作に対応する信号をECU300へ出力する。通信方式は有線でも無線でもよい。入力装置91の例としては、各種スイッチ(押しボタンスイッチ、スライドスイッチ等)、各種ポインティングデバイス(マウス、タッチパッド等)、キーボード、タッチパネルが挙げられる。また、入力装置91は、音声入力を受け付けるスマートスピーカを含んでもよい。
報知装置92は、ECU300から要求があったときに所定の報知処理を行なうように構成される。報知装置92の例としては、表示装置(たとえば、メータパネル又はヘッドアップディスプレイ)、スピーカ、ランプが挙げられる。
NAVI93は、タッチパネルディスプレイと、GPS(Global Positioning System)モジュールと、記憶装置と(いずれも図示せず)を含んで構成される。記憶装置は、地図情報を記憶している。タッチパネルディスプレイは、ユーザからの入力を受け付けたり、地図及びその他の情報を表示したりする。GPSモジュールは、図示しないGPS衛星からの信号(以下、「GPS信号」と称する)を受信するように構成される。NAVI93は、GPS信号を用いて車両1の位置を特定することができる。NAVI93は、地図上に車両1の位置をリアルタイムで表示するように構成される。ECU300は、車両1の位置情報をNAVI93から取得できる。
図5は、車両1の外部充電中の状態の一例を示す図である。図1とともに図5を参照して、車両1は、EVSE400が設置された住宅(たとえば、ユーザの自宅)の駐車スペースに駐車した状態で、充電ケーブル200を介して屋外のEVSE400と電気的に接続されている。EVSEは、車両用給電設備(Electric Vehicle Supply Equipment)を意味する。EVSE400は、ユーザ及びユーザの家族のみによって使用される非公共の給電設備である。
EVSE400は、AC電源回路410と、ACコンセント420とを備える。ACコンセント420としては、たとえば家庭用の交流コンセントを採用できる。AC電源回路410は、電力会社が提供する電力系統PGにスマートメータ430を介して接続されている。AC電源回路410は、電力系統PGから供給される交流電力を所定の交流電力に変換し、所定の交流電力をACコンセント420へ出力するように構成される。スマートメータ430は、EVSE400から車両1に供給された電力量を計測するように構成される。スマートメータ430は、所定時間経過ごと(たとえば、30分経過ごと)に電力使用量を計測し、計測した電力使用量を記憶するとともにサーバ510へ送信するように構成される。
充電ケーブル200は、第1端にコネクタ210を有し、第1端とは反対側の第2端にプラグ230を有する。充電ケーブル200の途中には、コントロールボックス220が設けられている。コネクタ210とプラグ230とは、互いに電線及びコントロールボックス220を介して接続されている。コントロールボックス220は、たとえばCCID(Charging Circuit Interrupt Device)を含んで構成される。CCIDは、プラグ230からコネクタ210までの電流経路の接続/遮断を切り替える回路である。コネクタ210は、車両1のインレット20に接続可能に構成される。プラグ230は、EVSE400のACコンセント420に接続可能に構成される。充電ケーブル200のプラグ230がEVSE400のACコンセント420に接続され、かつ、充電ケーブル200のコネクタ210が車両1のインレット20に接続されることで、車両1とEVSE400との間での通信が可能になるとともに、電力系統PGからEVSE400に供給される電力をEVSE400から充電ケーブル200を通じて車両1へ供給することが可能になる。
充電ケーブル200のコネクタ210は、リンク211と、軸212と、押しボタン213とを備える。この実施の形態では、コネクタ210がインレット20に接続された状態で、図1に示したECU300がCロック装置64を制御することにより、インレット20のロック状態とアンロック状態とが切り替えられる。図6〜図9は、それぞれ充電ケーブル200のコネクタ210をインレット20に接続してインレット20をアンロック状態にするときの第1〜第4の状態を示す図である。
図1とともに図6を参照して、Cロック装置64は、ロックピンL4と、ロックピンL4を駆動する電磁式のアクチュエータA4とを備える。Cロック装置64は、段差部64aとリンク孔64bとを含む。段差部64a及びリンク孔64bは、インレット20の上方に設けられている。リンク211は、軸212の周りを回転自在に取り付けられている。リンク211の先端部には、段差部64aと係合可能な凸部211aが形成されている。リンク211の基端部には、押しボタン213と、リンク211を付勢するバネ214とが設けられている。図6に示すインレット20はアンロック状態である。インレット20がアンロック状態であるときには、アクチュエータA4がロックピンL4を駆動しない。ロックピンL4は、上方(アクチュエータA4側)に引っ込み、リンク211から離れている。
ユーザがコネクタ210をインレット20に挿入する際には、ユーザが押しボタン213を図6中の矢印の方向に押す。これにより、リンク211が軸212の周りを図6中の矢印の方向に回転する。ユーザは、押しボタン213を押したままコネクタ210をインレット20に近づけることにより、図7に示すようにコネクタ210の充電端子210aをインレット20に接続することができる。この際、コネクタ210のリンク211はリンク孔64bに挿入される。また、インレット20にコネクタ210が接続されたことが、接続センサS4によって検出される。その後、ユーザが押しボタン213を離すと、図8に示すように、バネ214の弾性力によってリンク211が軸212の周りを図8中の矢印の方向に回転する。これにより、リンク211の凸部211aが段差部64aと係合する。なお、図6〜図8には、ユーザが押しボタン213を押したままコネクタ210をインレット20に近づける例を示しているが、ユーザが押しボタン213を押さずにコネクタ210をインレット20に接続することも可能である。ユーザがリンク211の先端部を傾斜部64c(図6)に押し当てることによっても、リンク211が軸212の周りを図6中の矢印の方向に回転する。
図8に示すインレット20はアンロック状態であるため、ユーザが再び押しボタン213を押すと、図7に示すようにリンク211が軸212の周りを回転する。これにより、リンク211の先端部(凸部211aを含む)が段差部64aから離れ、リンク211の凸部211aが段差部64aと係合しなくなる。ユーザは、押しボタン213を押したままコネクタ210をインレット20から遠ざけることにより、図6に示すようにインレット20からコネクタ210を取り外すことができる。インレット20からコネクタ210が取り外されると、インレット20とコネクタ210とが非接続状態になったことが、接続センサS4によって検出される。このように、インレット20がアンロック状態であるときには、コネクタ210の取り外しが許容される。
リンク211の凸部211aが段差部64aと係合した状態(図8参照)でアクチュエータA4がロックピンL4を駆動すると、図9に示すようにインレット20がロック状態になる。アクチュエータA4がロックピンL4を下方にスライド移動させることにより、ロックピンL4がリンク211側に突出する。ロックピンL4がリンク211の先端部(凸部211aを含む)を下方(インレット20側)に押圧することによって、凸部211aと段差部64aとが係合した状態で固定される。これにより、コネクタ210がインレット20から抜けない状態となる。リンク211の回転はロックピンL4によって規制されるため、ユーザは押しボタン213を操作してリンク211を回転させることができなくなる。このように、インレット20がロック状態であるときには、コネクタ210の取り外しが規制される。なお、アクチュエータA4がロックピンL4を駆動しなくなると、ロックピンL4が上方(アクチュエータA4側)にスライド移動し、図8に示すようにインレット20がアンロック状態に戻る。
再び図1とともに図5を参照して、この実施の形態では、EVSE400から供給される電力を用いてバッテリ100の外部充電を実行しているときにインレット20がアンロック状態になると、コントロールボックス220内のCCIDが電流経路を遮断状態にする。これにより、EVSE400からインレット20への給電(ひいては、バッテリ100の充電)が中断される。ただし、インレット20がアンロック状態になったときにバッテリ100の充電が停止されることは必須ではない。たとえば、外部充電の実行中にインレット20がアンロック状態になったときには外部充電の電流が所定値(たとえば、約16A)以下に制限され、充電電流が制限された状態で外部充電が続行されるようにしてもよい。
サーバ510は、送配電事業者に帰属するサーバである。この実施の形態では、電力会社が発電事業者及び送配電事業者を兼ねる。電力会社は、図示しない発電所及び送配電設備によって電力網(すなわち、電力系統PG)を構築するとともに、サーバ510、スマートメータ430、EVSE400、及び電力系統PGを保守及び管理する。この実施の形態では、電力会社が、電力系統PGを運用する系統運用者に相当する。
サーバ520は、サーバ510及び車両1の各々と通信可能に構成される。サーバ520は、アグリゲータに帰属するサーバである。アグリゲータは、各需要家が保有するDSR(Demand Side Resources)を束ねてエネルギーマネジメントサービスを提供する電気事業者である。この実施の形態では、車両1がDSRに相当する。電力会社は、たとえばアグリゲータと連携することにより、デマンドレスポンス(以下、「DR」とも称する)によって電力の需給バランスを調整することができる。DRは、デマンドレスポンス信号(以下、「DR信号」とも称する)によって各需要家に所定の要請を行なうことにより電力の需給バランスを調整する手法である。
この実施の形態では、車両1と、スマートメータ430と、電力系統PGと、サーバ510,520とによって、VGI(Vehicle Grid Integration)システムが構築される。車両1は通信機器80を通じてサーバ520と無線通信するように構成される。車両1が上記のDR信号を受信した場合に、ユーザがEVSE400及び車両1を用いてDR信号に従う充電を行なうことによって電力系統PGの需給調整に貢献することができる。車両1のユーザと電気事業者(たとえば、電力会社又はアグリゲータ)との間の取り決めによって、車両1のユーザが電力系統PGの需給調整に貢献したときに貢献量に応じたインセンティブが電気事業者から車両1のユーザへ支払われてもよい。貢献量は、たとえばスマートメータ430によって計測される。
なお、電気事業者が上記貢献量を計測する方法は、スマートメータ430で計測する方法に限られず任意である。電気事業者は、EVSE400に内蔵される電力量計(図示せず)の測定値を用いて上記貢献量を求めてもよい。電気事業者は、車両1に搭載されたセンサの測定値を用いて上記貢献量を求めてもよい。持運び可能な充電ケーブルにメータ機能を持たせて、充電ケーブルにより計測された電力量に基づいて電気事業者が上記貢献量を求めてもよい。
サーバ530は、宅配業者に帰属するサーバである。携帯端末3Aは、宅配業者の配達員に携帯される電子機器である。図5には、1つの携帯端末3Aのみを示しているが、携帯端末3Aは、配達員ごとに携帯される。携帯端末を識別するための識別情報(以下、「端末ID」とも称する)が各携帯端末3Aに付与されている。サーバ530は携帯端末3Aごとの情報(ひいては、配達員ごとの情報)を端末IDで区別して管理している。携帯端末3Aの端末IDは、配達員を識別する情報(配達員ID)としても機能する。サーバ530は、各携帯端末3Aと無線通信可能に構成される。各携帯端末3Aが現在位置を示す情報をサーバ530へ送信するように構成されてもよい。
携帯端末3は、車両1のユーザに携帯される電子機器である。サーバ530は、携帯端末3とも無線通信可能に構成される。携帯端末3及び3Aの各々は、たとえば基地局及びインターネット(いずれも図示せず)を介してサーバ530と通信する。また、携帯端末3及び3Aの各々は、車両1に搭載された通信機器80と無線通信可能に構成される。携帯端末3Aと通信機器80とは、たとえばBluetooth(登録商標)のような近距離通信(すなわち、車両周辺の範囲での直接通信)を行なう。一方、携帯端末3は、たとえば基地局及びインターネット(いずれも図示せず)を介して通信機器80と通信する。この実施の形態では、携帯端末3及び3Aの各々として、タッチパネルディスプレイを具備するスマートフォンを採用する。ただしこれに限られず、携帯端末3及び3Aの各々としては、任意の携帯端末を採用可能であり、タブレット端末、又はウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ)なども採用可能である。
この実施の形態では、トランク12によって開閉される荷室R2が、宅配スペースに相当する。すなわち、荷室R2は宅配ボックスとして利用される。このため、トランク12は、ユーザだけでなく宅配業者によっても解錠され得る。宅配業者によってトランク12が解錠されたときに、トランク12の解錠と連動してインレット20がアンロック状態になると、ユーザが車両1から離れている間に、何者かによって充電ケーブル200のコネクタ210がインレット20から取り外される可能性がある。また、何者かが充電ケーブル200を盗難する可能性もある。また、インレット20がアンロック状態になることによりバッテリ100の外部充電が制限されて、ユーザが戻ってきたときにバッテリ100が十分に充電されていない可能性もある。
そこで、この実施の形態に係るECU300は、以下に説明する構成を有することにより、上記の課題を解決している。以下に説明する構成を有するECU300によれば、宅配ボックスとして利用可能な車両1において、インレット20のロック状態/アンロック状態の切り替え制御が適切に行なわれるようになる。
図10は、ECU300の構成要素を機能別に示す機能ブロック図である。図1とともに図10を参照して、ECU300は、Cロック制御部301と、Bロック制御部302と、Dロック制御部303と、照合部304と、充電制御部305と、FA設定部311と、FB設定部312と、選択部321と、報知部322と、通知部323とを含む。ECU300においては、プロセッサ310と、プロセッサ310により実行されるプログラムとによって、上記各部が具現化される。ただしこれに限られず、上記各部は、専用のハードウェア(電子回路)によって具現化されてもよい。
照合部304は、入力された認証情報を用いて認証を行ない、認証結果を出力する。この実施の形態では、記憶装置330に照合情報が記憶されている。照合情報は、ユーザ用の照合情報と、第三者(たとえば、配達員)用の照合情報とを含む。照合部304は、入力された認証情報がユーザ用の照合情報と一致するときには、ユーザ用の認証が成功したことを示す情報を出力する。照合部304は、入力された認証情報が第三者用の照合情報と一致するときには、第三者用の認証が成功したことを示す情報を出力する。また、照合部304は、入力された認証情報がユーザ用の照合情報と第三者用の照合情報とのいずれにも一致しないときには、認証が失敗したことを示す情報を出力する。
この実施の形態では、Dロック操作部11a(図4参照)によるドア11の施錠及び解錠がユーザのみに許可される。電子キー2から発せされる信号は、ユーザ用の照合情報と一致する認証情報を含む。このため、電子キー2の信号をアンテナ70が受信しているときには、照合部304によるユーザ用の認証が成功する。Dロック制御部303は、Dロック操作部11aが操作されると、照合部304から認証結果を取得し、その認証結果を用いて、Dロック操作部11aの操作者がユーザであるか否かを判断する。そして、操作者がユーザであると判断された場合には、Dロック制御部303は、上記の操作に従ってアクチュエータA1を制御する。アクチュエータA1はドア11の解錠状態と施錠状態とを切り替える。
この実施の形態では、車両1の荷室R2(図1及び図3参照)が宅配ボックスとして利用される。このため、Bロック操作部12a(図4参照)によるトランク12の施錠及び解錠がユーザと所定の第三者(たとえば、宅配業者の配達員)とに許可される。Bロック制御部302は、Bロック操作部12aが操作されると、照合部304から認証結果を取得し、その認証結果を用いて、Bロック操作部12aの操作者がユーザ又は所定の第三者であるか否かを判断する。そして、操作者がユーザ又は所定の第三者であると判断された場合には、Bロック制御部302は、上記の操作に従ってアクチュエータA2を制御する。アクチュエータA2はトランク12の解錠状態と施錠状態とを切り替える。
たとえば、ユーザが宅配業者に宅配を依頼すると、図5に示したサーバ530からユーザの携帯端末3へ配達員用の照合情報(たとえば、宅配予定の時間帯及び配達員ID)が送信される。ユーザは、携帯端末3又は入力装置91を通じて、ECU300に対して上記配達員用の照合情報を設定することができる。設定された照合情報は記憶装置330に記憶される。上記配達員用の照合情報は、時間制限のある照合情報であり、設定された時間帯においてのみ有効となる。配達員は、図5に示した携帯端末3Aを携帯しており、車両1に近づくと、携帯端末3Aから発せされる認証情報(すなわち、上記配達員ID)が通信機器80によって受信される。通信機器80が受信した配達員IDが配達員用の照合情報と一致すると、照合部304による第三者用の認証が成功する。このため、配達員は、宅配予定の時間帯においてBロック操作部12aを操作してトランク12の施錠及び解錠を行なうことができる。
報知部322は、外部充電中に第三者がトランク12を解錠したときに、充電中である旨を第三者に報知するように構成される。この報知は、報知部322が報知装置92を制御することにより行なわれる。外部充電中に配達員がトランク12を解錠すると、充電中である旨を報知装置92が配達員に報知する。こうすることで、外部充電中の車両1を宅配ボックスとして利用する際の安全性を高めることができる。
通知部323は、第三者によってトランク12が解錠されたときに、第三者によってトランク12が解錠された旨をユーザに通知するように構成される。この通知は、たとえばユーザが携帯する携帯端末3(図5)に対して行なわれる。配達員がトランク12を解錠すると、配達員によってトランク12が解錠された旨を示す信号が、通知部323により携帯端末3へ送信される。宅配を待っているユーザは、上記の通知により、宅配が届いたことを知ることができる。
この実施の形態では、配達員にトランク12の施錠及び解錠の両方を許可している。しかしこれに限られず、配達員にトランク12の解錠のみを許可し、トランク12の施錠は自動的に行なわれるようにしてもよい。たとえば、配達員が、トランク12の解錠し、トランク12を開けて荷室R2に配達物を置いた後、トランク12を閉じると、Bロック制御部302によってトランク12が施錠されるようにしてもよい。
この実施の形態に係る照合部304は、電子キー2又は携帯端末3Aから発せされる信号を用いて認証を行なっているが、認証方法は上記に限られず任意である。たとえば、車両1の外側から認証情報を入力できるように車体の所定部位(たとえば、ドア11及びトランク12の各々の取っ手、又はサイドミラー近傍)にリーダを設置し、リーダに入力された認証情報が照合部304へ送られるようにしてもよい。リーダは、磁気カード又はICカードに記憶された認証情報を読み取ってもよい。リーダは、携帯端末3に表示されたコード(たとえば、バーコード又は二次元コード)を読み取ってもよい。リーダは、認証情報として生体情報(たとえば、指紋)を読み取ってもよい。ドア11の取っ手に設置されたリーダに認証情報が入力され、照合部304によるユーザ用の認証が成功すると、ドア11が解錠状態になるようにしてもよい。トランク12の取っ手に設置されたリーダに認証情報が入力され、照合部304によるユーザ用の認証が成功すると、トランク12が解錠状態になるようにしてもよい。
Cロック制御部301は、インレット20のロック状態とアンロック状態との切り替えを制御するように構成される。この実施の形態では、インレット20がアンロック状態であるときに全てのドア11とトランク12とが施錠状態になると、Cロック制御部301がインレット20をロック状態に切り替える。図11は、インレット20がアンロック状態であるときにCロック制御部301が実行する制御を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、インレット20がロック状態からアンロック状態になると開始される。
図5及び図10とともに図11を参照して、ステップ(以下、単に「S」と表記する)101では、インレット20に充電ケーブルのコネクタ(たとえば、図5に示したコネクタ210)が接続されているか否かを、Cロック制御部301が判断する。Cロック制御部301は、たとえば接続センサS4の出力に基づいて、インレット20にコネクタが接続されているか否かを判断することができる。
インレット20にコネクタが接続されている場合(S101にてYES)には、Cロック制御部301は、S102において、全てのドア11が施錠状態になっているか否かを判断する。Cロック制御部301は、たとえば各ドア11のDロック装置61の状態(作動/解除)に基づいて、各ドア11が施錠状態であるか否かを判断することができる。
全てのドア11が施錠状態になっている場合(S102にてYES)には、Cロック制御部301は、S103において、トランク12が施錠状態になっているか否かを判断する。Cロック制御部301は、たとえばBロック装置62の状態(作動/解除)に基づいて、トランク12が施錠状態であるか否かを判断することができる。
トランク12が施錠状態になっている場合には、上記S103においてYESと判断される。S101〜S103の全てでYESと判断されると、S104において、Cロック制御部301がアクチュエータA4によってロックピンL4を駆動してインレット20をロック状態にする(図9参照)。S104の処理が実行されると、図11に示す一連の処理は終了する。
S101〜S103のいずれかにおいてNOと判断されると、Cロック制御部301は、S105において、インレット20がアンロック状態であるか否かを判断する。ユーザ操作(たとえば、図2に示したコネクタロックスイッチ22の操作)によってインレット20がロック状態になると、S105においてNOと判断される。S105においてNOと判断されると、図11に示す一連の処理は終了する。他方、インレット20のアンロック状態が維持されている場合(S105にてYES)には、処理は最初のステップ(S101)に戻される。
インレット20がアンロック状態であるときには、Cロック制御部301が上記のような制御を実行する。インレット20がロック状態であるときにCロック制御部301が実行する制御については後述する(図15〜図18参照)。
再び図5とともに図10を参照して、充電制御部305は、充電器30を制御することによりバッテリ100の外部充電を行なうように構成される。この実施の形態では、タイマ充電の予約の有無を示すタイマ充電フラグFD(以下、単に「FD」とも表記する)が記憶装置330に記憶されている。ユーザは、入力装置91により、ECU300に対して、充電スケジュール(たとえば、充電開始時刻及び充電終了時刻)を設定し、設定された充電スケジュールに従うタイマ充電を予約することができる。設定された充電スケジュールは記憶装置330に記憶される。タイマ充電が予約されると、FDがONになる。また、ユーザは、入力装置91を通じてタイマ充電の予約を解除できる。タイマ充電の予約が解除されると、FDがOFFになる。FDがONであるときには、充電制御部305は、設定された充電スケジュールに従う外部充電(すなわち、タイマ充電)を行なう。すなわち、予約されたタイマ充電の開始時刻が到来すると、充電制御部305がバッテリ100の外部充電を開始する。ただし、以下に説明する遠隔充電フラグFEがONであるときには、タイマ充電よりも遠隔充電が優先される。
充電制御部305は、遠隔充電(すなわち、車両1の外部からの遠隔操作による充電)を可能に構成される。この実施の形態では、遠隔充電を許可するか否かを示す遠隔充電フラグFE(以下、単に「FE」とも表記する)が記憶装置330に記憶されている。FEがONであるときには、充電制御部305が遠隔充電制御により外部充電を行なうことが許可される。遠隔充電制御は、車両1の外部から通信機器80を通じて受信する所定の充電指令に従って充電制御部305が充電器30を制御することである。FEがOFFであるときには、充電制御部305による遠隔充電制御が禁止される。ユーザは、入力装置91を通じてFEの値(ON/OFF)を設定できる。
この実施の形態では、ECU300が、図5に示したサーバ520からDR信号を受信する。車両1のユーザは、図5に示した電力系統PGの電力を用いてバッテリ100の外部充電が行なわれるように車両1とEVSE400とを電気的に接続し、DR信号が示す時間帯においては、車両1を遠隔充電可能な状態に維持する。このように、ユーザがDR信号に従って外部充電の準備を行なうことで、アグリゲータからインセンティブを受け取る権利がユーザに発生する。ユーザが受け取るインセンティブは、前述した貢献量に応じて変動してもよい。DR信号が示す時間帯の少なくとも一部において、サーバ520からの充電指令に従うバッテリ100の外部充電(すなわち、充電制御部305による遠隔充電制御)が行なわれる。
図12は、充電制御部305によって実行される外部充電制御を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、所定時間経過ごとに繰り返し実行される。
図5及び図10とともに図12を参照して、S11では、車両1が外部充電可能な状態であるか否かを、充電制御部305が判断する。たとえば、図5に示したEVSE400と車両1とが正常な状態で充電ケーブル200を介して電気的に接続され、充電ケーブル200のコネクタ210が接続されたインレット20がロック状態になっている場合には、S11においてYES(充電可能)と判断される。車両1及びEVSE400の少なくとも一方に異常(たとえば、通信異常又は回路異常)が生じている場合には、S11においてNO(充電不可能)と判断される。また、充電制御部305は、車両1及びEVSE400の各々に対する充電ケーブル200の接続状態をチェックし、接続が不十分である場合にも、S11においてNO(充電不可能)と判断する。S11においてNOと判断されると、処理は次のステップ(S12)に進まない。
S11においてYESと判断されると、充電制御部305は、S12においてFEがONであるか否かを判断する。FEがOFFである場合(S12にてNO)には、充電制御部305は、S13において所定の充電実行条件が成立するか否かを判断する。たとえば、FDがONである(すなわち、タイマ充電が予約されている)ときには、充電スケジュールが示す開始時刻から終了時刻までのタイマ充電期間内においては、充電実行条件が成立し(S13にてYES)、タイマ充電期間外においては、充電実行条件が成立しない(S13にてNO)。また、タイマ充電期間内においてバッテリ100のSOCが所定値を超えると、充電実行条件が成立しなくなる。他方、FDがOFFであるときには、バッテリ100のSOCが所定値以下である場合に、充電実行条件が成立する(S13にてYES)。
S13においてYESと判断されると、充電制御部305は、S14において、図1に示した充電器30を制御することによりバッテリ100の外部充電を行なう。S14の処理が実行されると、処理は最初のステップ(S11)に戻される。S11にてYES、S12にてNO、S13にてYESと判断されている間は、S14においてバッテリ100の外部充電が継続的に実行される。他方、S13においてNOと判断されると、充電制御部305が上記の外部充電(S14)を行なうことなく、処理は最初のステップ(S11)に戻される。
FEがONである場合(S12にてYES)には、充電制御部305は、S15において、サーバ520から充電指令を受信したか否かを判断する。S15においてNOと判断されると、処理は最初のステップ(S11)に戻される。車両1が外部充電可能であり、FEがONであり、充電指令が受信されない期間(S11にてYES、S12にてYES、S15にてNO)においては、充電制御部305は、S15においてサーバ520からの充電指令を待つ。他方、車両1が外部充電可能であり、FEがONであり、充電指令が受信される期間(S11、S12、及びS15の全てでYES)においては、充電制御部305は、S16においてサーバ520からの充電指令に従って外部充電(すなわち、遠隔充電)を実行する。
再び図10を参照して、この実施の形態では、制御モードフラグFA(以下、単に「FA」とも表記する)と、宅配フラグFB(以下、単に「FB」とも表記する)と、B−C連動フラグFC(以下、単に「FC」とも表記する)とが、記憶装置330に記憶されている。
FAは、制御モードを示すフラグである。選択部321は、FAの値に応じて選択肢の中から制御モードを選択する。この実施の形態では、上記選択肢が第1〜第4制御モードを含む。選択部321は、FAが1、2、3、4であるときに、それぞれ第1制御モード、第2制御モード、第3制御モード、第4制御モードを選択する。FAの値は、FA設定部311によって設定される。
FBは、図1及び図3に示した荷室R2が宅配ボックスとして利用されるか否かを示すフラグである。FBがONであるときには、荷室R2が宅配ボックスとして利用され得る。FBがOFFであるときには、荷室R2が宅配ボックスとして利用されない可能性が高い。FBの値は、FB設定部312によって設定される。
FCは、トランク12の解錠とインレット20のアンロックとを連動させるか否かを示すフラグである。詳細は後述するが、選択部321は、FCがONである場合に限り、第1制御モードを選択可能になる(図13参照)。選択部321が第1制御モードを選択しているときには、ユーザがトランク12を解錠することによってインレット20がアンロック状態になる。他方、FCがOFFである場合には、トランク12の解錠とインレット20のアンロックとは連動しない。ユーザは、入力装置91を通じてFCの値(ON/OFF)を設定できる。
図13は、FA設定部311によるFAの設定処理を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、所定時間経過ごとに繰り返し実行される。
図10とともに図13を参照して、S21では、FBがONであるか否かを、FA設定部311が判断する。S21においてNO(FB=OFF)と判断されると、FA設定部311は、S254においてFAに「4」を設定する。なお、FB設定部312によるFBの設定方法については後述する(図14参照)。
S21においてYES(FB=ON)と判断されると、FA設定部311は、S22においてFDがONであるか否かを判断する。また、S22においてNO(FD=OFF)と判断されると、FA設定部311は、S23においてFEがONであるか否かを判断する。FD及びFEのいずれかがONである場合(S22及びS23のいずれかにおいてYES)には、FA設定部311は、S253においてFAに「3」を設定する。
FD及びFEの両方がOFFである場合(S22及びS23の両方でNO)には、FA設定部311は、S24においてFCがONであるか否かを判断する。S24においてYES(FC=ON)と判断されると、FA設定部311は、S251においてFAに「1」を設定する。S24においてNO(FC=OFF)と判断されると、FA設定部311は、S252においてFAに「2」を設定する。
図14は、FB設定部312によるFBの設定処理を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、所定時間経過ごとに繰り返し実行される。
図10とともに図14を参照して、S31では、車両1が所定の位置に存在するか否かを、FB設定部312が判断する。FB設定部312は、たとえばNAVI93から車両1の位置情報を取得できる。所定の位置としては、車両1を宅配ボックスとして利用可能な位置が設定される。この実施の形態では、上記所定の位置をユーザの自宅とする。ただしこれに限られず、所定の位置は、ユーザの自宅及び職場の両方を含んでもよい。
車両1が所定の位置に存在する場合(S31にてYES)には、FB設定部312が、S32においてFBに「ON」を設定する。車両1が所定の位置に存在しない場合(S31にてNO)には、FB設定部312が、S33においてFBに「OFF」を設定する。たとえば、車両1が公共の給電設備によって外部充電を行なっているときには、荷室R2が宅配ボックスとして利用されない可能性が高い。この実施の形態では、車両1が公共の給電設備によって外部充電を行なっているときには、S31においてNOと判断され、FBに「OFF」が設定される。
図15は、インレット20がロック状態であるときにCロック制御部301、報知部322、及び通知部323が実行する制御を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、インレット20がロック状態であるときに繰り返し実行される。
図10とともに図15を参照して、S41では、FAが1であるか否かを、Cロック制御部301が判断する。S41においてYES(FA=1)と判断されると、Cロック制御部301は、S431において、以下に説明する第1制御を実行する。図16は、第1制御の詳細を示すフローチャートである。なお、FAが1であることは、選択部321によって第1制御モードが選択されていることを意味する。
図10とともに図16を参照して、S51では、トランク12が施錠状態から解錠状態になったか否かを、Cロック制御部301が判断する。トランク12が解錠されていない場合(S51にてNO)には、処理はメインルーチン(すなわち、図15に示す処理)へと戻される。
トランク12が解錠された場合(S51にてYES)には、Cロック制御部301が、S52において、トランク12がユーザによって解錠されたか否かを判断する。Cロック制御部301は、たとえば照合部304による認証結果に基づいて、ユーザと第三者とのいずれによって解錠されたかを判別できる。トランク12がユーザによって解錠された場合(S52にてYES)には、S53において、Cロック制御部301がアクチュエータA4を制御することによりインレット20をアンロック状態に切り替える。S53の処理が実行されると、図15及び図16に示す一連の処理が終了する。
他方、トランク12がユーザ以外によって解錠された場合(S52にてNO)には、インレット20はロック状態に維持され、処理はS54に進む。S52においてNOと判断されることは、トランク12が所定の第三者(たとえば、宅配業者の配達員)によって解錠されたことを意味する。
S54では、外部充電が実行されているか否かを、報知部322が判断する。S54においてYES(外部充電が実行されている)と判断されると、報知部322は、S55において、報知装置92を制御することにより、充電中である旨を報知する。この報知は、トランク12を解錠した第三者に対して行なわれる。たとえば、報知装置92が「充電中です」のようなメッセージを音声で報知してもよい。
上記報知が行なわれると、処理はS56に進む。また、S54においてNO(外部充電が実行されていない)と判断された場合には、上記報知が行なわれることなく、処理はS56に進む。S56では、通知部323が所定の信号(詳しくは、第三者によってトランク12が解錠された旨を示す信号)を携帯端末3(図5)へ送信する。S56の処理が実行されると、処理はメインルーチン(すなわち、図15に示す処理)へと戻される。
再び図10とともに図15を参照して、S41においてNOと判断されると、Cロック制御部301は、S42においてFAが2であるか否かを判断する。S42においてYES(FA=2)と判断されると、Cロック制御部301は、S432において、以下に説明する第2制御を実行する。図17は、第2制御の詳細を示すフローチャートである。なお、FAが2であることは、選択部321によって第2制御モードが選択されていることを意味する。
図10とともに図17を参照して、S61では、少なくとも1つのドア11が施錠状態から解錠状態になったか否かを、Cロック制御部301が判断する。ドア11が解錠されていない場合(S61にてNO)には、処理はメインルーチン(すなわち、図15に示す処理)へと戻される。他方、ドア11が解錠された場合(S61にてYES)には、S62において、Cロック制御部301がアクチュエータA4を制御することによりインレット20をアンロック状態に切り替える。S62の処理が実行されると、図15及び図17に示す一連の処理が終了する。
再び図10とともに図15を参照して、S42においてNOと判断されると、Cロック制御部301は、S433において、以下に説明する第3制御を実行する。S42においてNOと判断されることは、FAが3又は4であることを意味する。図18は、第3制御の詳細を示すフローチャートである。
図10とともに図18を参照して、S71では、少なくとも1つのドア11が施錠状態から解錠状態になったか否かを、Cロック制御部301が判断する。S72では、トランク12が施錠状態から解錠状態になったか否かを、Cロック制御部301が判断する。S71及びS72の両方でNOと判断された場合には、処理はメインルーチン(すなわち、図15に示す処理)へと戻される。他方、S71及びS72のいずれかにおいてYESと判断されると、処理はS73に進む。
S73では、FAが3であるか否かを、Cロック制御部301が判断する。S73においてNOと判断されると、S74において、Cロック制御部301がアクチュエータA4を制御することによりインレット20をアンロック状態に切り替える。S74の処理が実行されると、図15及び図18に示す一連の処理が終了する。S73においてNOと判断されることは、FAが4であることを意味する。そして、FAが4であることは、選択部321によって第4制御モードが選択されていることを意味する。
S73においてYES(FA=3)と判断された場合には、インレット20はロック状態に維持され、処理はメインルーチン(すなわち、図15に示す処理)へと戻される。なお、FAが3であることは、選択部321によって第3制御モードが選択されていることを意味する。
上記のように、選択部321によって第4制御モードが選択されている場合(S73にてNO)には、インレット20がロック状態であるときにドア11とトランク12とのいずれかが解錠されると(S71又はS72にてYES)、ECU300がインレット20をアンロック状態に切り替える(S74)。この実施の形態では、車両1を宅配ボックスとして利用可能な位置(たとえば、ユーザの自宅)に車両1が存在しない場合においては、図14の処理によりFBに「OFF」が設定され、FBがOFFであるときには、図13の処理によりFAに「4」が設定される。このため、車両1が宅配ボックスとして利用されないときには、ユーザは、ドア11とトランク12とのいずれを解錠することによっても、インレット20をアンロック状態にすることができる。
また、選択部321によって第3制御モードが選択されている場合(S73にてYES)には、インレット20がロック状態であるときにドア11とトランク12とのいずれが解錠されても(S71又はS72にてYES)、ECU300がインレット20をアンロック状態に切り替えない。この実施の形態では、FD又はFEがONであるときには、図13の処理によりFAに「3」が設定される。すなわち、ECU300は、タイマ充電と遠隔充電とのいずれかが実行されているとき又はいずれかの実行が予約されているときには、第3制御モードを選択する。これにより、インレット20がロック状態に維持され、タイマ充電と遠隔充電とが予定どおりに実行されやすくなる。
以上説明したように、この実施の形態に係るECU300は、インレット20がロック状態であるときにトランク12が解錠されると(S51にてYES)、ユーザと第三者とのいずれによって解錠されたかを判断し(S52)、ユーザによってトランク12が解錠された場合(S52にてYES)には、インレット20をアンロック状態に切り替え(S53)、第三者によってトランク12が解錠された場合(S52にてNO)には、インレット20をアンロック状態に切り替えない制御(たとえば、図16に示した第1制御)を実行可能に構成される。こうした第1制御によれば、ユーザ不在時にインレット20がアンロック状態になることを抑制しつつ、ユーザは、トランク12を解錠することによって、インレット20をアンロック状態に切り替えることができる。
また、この実施の形態に係るECU300は、インレット20がロック状態である場合にドア11が解錠されると(S61にてYES)、インレット20をアンロック状態に切り替え(S62)、インレット20がロック状態である場合にトランク12が解錠されると(S61にてNO)、インレット20をアンロック状態に切り替えない制御(たとえば、図17に示した第2制御)を実行可能に構成される。こうした第2制御によれば、ユーザ不在時にインレット20がアンロック状態になることを抑制しつつ、ユーザは、ドア11を解錠することによって、インレット20をアンロック状態に切り替えることができる。
上記実施の形態に係るECU300は、制御モードに応じて第1〜第3制御(図16〜図18)を実行可能に構成される。しかし、制御モードが変更可能であることは必須ではない。たとえば、ECU300は第1制御のみを実行可能に構成されてもよい。また、ECU300は第2制御のみを実行可能に構成されてもよい。
ECU300は、図16に示した処理に代えて図19に示す処理を、第1制御(図15のS431)として実行するように構成されてもよい。図19は、図16に示した処理の変形例を示すフローチャートである。なお、図19に示す処理は、S57が追加されたこと以外は、図16に示した処理と同じである。
図10とともに図19を参照して、S51においてNOと判断されると、処理はS57に進む。S57では、少なくとも1つのドア11が施錠状態から解錠状態になったか否かを、Cロック制御部301が判断する。ドア11が解錠されていない場合(S57にてNO)には、処理はメインルーチン(すなわち、図15に示す処理)へと戻される。他方、ドア11が解錠された場合(S57にてYES)には、S53において、Cロック制御部301がアクチュエータA4を制御することによりインレット20をアンロック状態に切り替える。S53の処理が実行されると、図15及び図19に示す一連の処理が終了する。こうした第1制御によれば、ユーザは、ドア11とトランク12とのいずれを解錠することによっても、インレット20をアンロック状態に切り替えることが可能になる。
なお、図16又は図19に示した第1制御において、S54〜S56を実行することは必須ではない。たとえば、S54及びS55を割愛してもよい。また、S56を割愛してもよい。S54〜S56の全てを割愛してもよい。
ECU300は、図14に示した処理の代わりに図20に示す処理によってFBを設定するように構成されてもよい。図20は、図14に示した処理の変形例を示すフローチャートである。なお、図20に示す処理では、図14におけるS31の代わりにS31Aが採用されている。
図10とともに図20を参照して、S31Aでは、現在時刻が所定の時間帯内であるか否かを、FB設定部312が判断する。所定の時間帯としては、ユーザが車両1を宅配ボックスとして利用しない時間帯が設定される。現在時刻が所定の時間帯内である場合(S31AにてYES)には、FB設定部312が、S33においてFBに「OFF」を設定する。現在時刻が所定の時間帯外である場合(S31AにてNO)には、FB設定部312が、S32においてFBに「ON」を設定する。
図20に示す変形例では、車両1を宅配ボックスとして利用しない時間帯においては、S33の処理によりFBに「OFF」が設定される。FBがOFFであるときには、図13の処理によりFAに「4」が設定され、選択部321によって第4制御モードが選択される。このため、車両1が宅配ボックスとして利用されないときには、ユーザが、ドア11とトランク12とのいずれを解錠することによっても、インレット20をアンロック状態にすることができる。
車両制御装置によって制御される車両は、図2に示した4ドアの車両に限られない。たとえば、乗降用ドアの数は4つに限られず任意である。また、シートの数も任意である。たとえば、3列以上のシート構造を有する車両において、最後列のシートの後ろの空間が宅配ボックスとして利用されてもよい。こうした空間(すなわち、宅配スペース)を開閉する開閉部材は、ハッチであってもよい。また、宅配スペース及びその開閉部材の数は1つに限られず2つ以上であってもよい。
図1に示した車両の構成は適宜変更可能である。たとえば、充電リレー40が設けられる電流経路は、SMR50とバッテリ100との間ではなく、SMR50と走行駆動部51との間から分岐していてもよい。また、ドア11及びトランク12の各々の施錠及び解錠は、メカニカルキーによって行なわれてもよい。各ロック装置は、開閉部材が解錠及び施錠されたことを検出するセンサを備えてもよい。インレット20のロック状態とアンロック状態とを切り替える方法は、図6〜図9に示した方法に限られず任意である。また、車両が遠隔充電可能に構成されることは必須ではない。また、車両がタイマ充電可能に構成されることも必須ではない。
上記実施の形態では、宅配スペースとして密閉型の荷室を採用している。しかしこれに限られず、宅配スペースは、乗車スペースとつながっている開放型の荷室であってもよい。開放型の荷室は、車両後部に設けられてもよい。荷室にカメラを設け、荷室の開閉部材(たとえば、ハッチ)を第三者が開けるとカメラが作動するようにしてもよい。
上記実施の形態では、車両制御装置(ECU300)が車両1に搭載されている。しかしこれに限られず、車両制御装置は、たとえばスマートフォン、電子キー、又はウェアラブルデバイスのような携帯端末に搭載されてもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。