JP2021095573A - 紫外線硬化性樹脂組成物、有機el発光装置、及びタッチパネル - Google Patents

紫外線硬化性樹脂組成物、有機el発光装置、及びタッチパネル Download PDF

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Abstract

【課題】硬化物を低誘電率化しやすい紫外線硬化性樹脂組成物を提供する。【解決手段】紫外線硬化性樹脂組成物は、アクリル化合物及び光重合開始剤(B)を含み、周波数が100kHzである場合の硬化物の比誘電率が3.0以下であり、有機EL素子封止用である。【選択図】図1

Description

本開示は、紫外線硬化性樹脂組成物、有機EL発光装置及びタッチパネルにする。本開示は、詳細には、有機EL発光装置の封止材の作製に好適な紫外線硬化性樹脂組成物と、上記封止材を備える有機EL発光装置と、上記有機EL発光装置を備えるタッチパネルとに関する。
トップエミッションタイプの有機EL発光装置では、例えば支持基板上に有機EL素子が配置され、支持基板に対向するように透明基板が配置され、支持基板と透明基板との間に透明な封止材が充填される。封止材は、例えばインクジェット法で作製される。
特許文献1には、有機EL発光装置の封止材の作製に用いられ、インクジェット法で成形される紫外線硬化性樹脂組成物の一例が示されている。具体的には、特許文献1には、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートモノマーと、モノ(メタ)アクリレートモノマーと、多官能(メタ)アクレート架橋剤と、架橋性光重合開始剤とを含むインク組成物が開示されている。
国際公開第2017/39857号
近年、タッチセンサを備えたディスプレイ(タッチパネル)に、有機EL発光装置を適用することが行われている。タッチパネルでは、例えば有機EL発光装置の透明基板上にタッチセンサが配置される。タッチパネルの使用時には、タッチセンサの誤動作が生じることがある。発明者は、封止材の誘電率が高いことが、誤作動の原因になることを見出した。
本開示の目的は、硬化物を低誘電率化しやすい紫外線硬化性樹脂組成物と、有機EL発光装置と、タッチパネルとを提供することにある。
本開示の一態様に係る紫外線硬化性樹脂組成物は、アクリル化合物及び光重合開始剤(B)を含む。前記紫外線硬化性樹脂組成物は、周波数が100kHzである場合の硬化物の比誘電率が3.0以下である。前記紫外線硬化性樹脂組成物は、有機EL素子封止用である。
本開示の一態様に係る有機EL発光装置は、有機EL素子と、前記有機EL素子を覆う封止材とを備え、前記封止材は、上記紫外線硬化性樹脂組成物の硬化物である。
本開示の一態様に係るタッチパネルは、上記有機EL発光装置とタッチセンサとを備える。
本開示によると、硬化物を低誘電率化しやすい紫外線硬化性樹脂組成物と、有機EL発光装置と、タッチパネルとを提供することができる。
図1Aは、本開示の一実施形態に係る有機EL発光装置の第一例を示す概略の断面図である。図1Bは、同上の有機EL発光装置の第二例を示す概略の断面図である。 図2は、本開示の一実施形態に係るタッチパネルを示す概略の断面図である。
1.概要
本開示の一実施形態に係る有機EL封止用紫外線硬化性樹脂組成物(以下、樹脂組成物(X)ともいう)は、アクリル化合物(A)及び光重合開始剤(B)を含む。樹脂組成物(X)は、周波数が100kHzである場合の硬化物の比誘電率が3.0以下である。樹脂組成物(X)は、インクジェット法で成形される。樹脂組成物(X)の硬化物の比誘電率が3.0以下であることにより、樹脂組成物(X)の硬化物を低誘電率化することができる。それにより、樹脂組成物(X)の硬化物からなる封止材を備えるタッチセンサの誤動作を抑制できる。
本実施形態では、アクリル化合物(A)は、イソボルニル骨格を有する化合物、ジシクロペンタニル骨格を有する化合物、及び3,3,5−トリメチルシクロヘキシル骨格を有する化合物からなる群から選択される少なくとも一種の成分である化合物(z)を含むことが好ましい。アクリル化合物(A)が化合物(z)を含むことにより、樹脂組成物(X)の硬化物を低誘電率化しやすく、すなわち、樹脂組成物(X)から作製される封止材を低誘電率化することができる。またアクリル化合物(A)中の化合物(z)によって硬化物の低誘電率化できるため、硬化物を低誘電率化しても樹脂組成物(X)の粘度を上昇しにくくでき、樹脂組成物(X)が、インクジェット法で成形されやすい。
2.詳細
以下、本実施形態に係る有機EL発光装置1、有機EL発光装置1の製造方法、タッチパネル100、及び有機EL封止用紫外線硬化性樹脂組成物について、詳しく説明する。
2−1.有機EL発光装置
図1Aに示す第一例の有機EL発光装置1及び図1Bに示す第二例の有機EL発光装置1は、有機EL素子4と、有機EL素子4を覆う封止材5とを備える。この封止材5は、樹脂組成物(X)から形成される。以下、第一例の有機EL発光装置1及び第二例の有機EL発光装置1の構成を説明する。
(1)第一例の有機EL発光装置
第一例の有機EL発光装置1の構成を、図1Aを参照しながら説明する。
第一例の有機EL発光装置1は、トップエミッションタイプである。第一例の有機EL発光装置1は、支持基板2、支持基板2と間隔をあけて対向する透明基板3、支持基板2の透明基板3と対向する面の上にある有機EL素子4、及び支持基板2と透明基板3との間に充填されている封止材5を備える。また第一例の有機EL発光装置1は、支持基板2の透明基板3と対向する面及び有機EL素子4を覆うパッシベーション層6を備える。
支持基板2は、例えば樹脂材料又はガラスから作製されるが、支持基板2の材質は特に限定されない。支持基板2は、板状であってもよく、フィルム状であってもよい。
透明基板3は透光性を有する材料から作製される。透明基板3は、例えばガラス製又は透明樹脂製であるが、支持基板2の材質は、特に限定されない。透明基板3は、板状であってもよく、フィルム状であってもよい。
有機EL素子4は有機発光ダイオードとも呼ばれる。有機EL素子4は、例えば一対の電極と、電極間にある有機発光層とを備える。
封止材5は、樹脂組成物(X)から形成される。封止材5の厚みは例えば5μm以上50μm以下である。
パッシベーション層6は窒化ケイ素又は酸化ケイ素から作製されることが好ましい。
(2)第二例の有機EL発光装置
第二例の有機EL発光装置1の構成を、図1Bを参照しながら説明する。なお、図1Aに示す第一例と共通する要素については、図1Aと同じ符号を付して、詳細な説明を適宜省略する。
第二例の有機EL発光装置1も、トップエミッションタイプである。第二例の有機EL発光装置1は、支持基板2、支持基板2と間隔をあけて対向する透明基板3、支持基板2の透明基板3と対向する面の上にある有機EL素子4、及び有機EL素子4を覆う封止材5を備える。また第二例の有機EL発光装置1は、有機EL素子4を覆うパッシベーション層6を備える。
有機EL素子4は、一対の電極41、43と、電極41、43間にある有機発光層42とを備える。有機発光層42は、例えば正孔注入層421、正孔輸送層422、発光層423及び電子輸送層424を備え、これらの層は前記の順番に積層している。
第二例の有機EL発光装置1では、複数の有機EL素子4を支持基板2上でアレイ9(以下、素子アレイ9ともいう)を構成している。素子アレイ9は、隔壁7を備える。隔壁7は、支持基板2上にあり、隣合う二つの有機EL素子4の間を仕切っている。隔壁7は、例えば感光性の樹脂材料をフォトグラフィ法で成形することで作製される。素子アレイ9は、隣合う有機EL素子4の電極43及び電子輸送層424同士を電気的に接続する接続配線8も備える。接続配線8は、隔壁7上に設けられている。
パッシベーション層6は、第一パッシベーション層61と第二パッシベーション層62とを含む。第一パッシベーション層61は素子アレイ9に直接接触した状態で、素子アレイ9を覆うことで、有機EL素子4を覆っている。第二パッシベーション層62は、第一パッシベーション層61に対して、素子アレイ9とは反対側の位置に配置され、かつ第二パッシベーション層62と第一パッシベーション層61との間には間隔があけられている。
第一パッシベーション層61と第二パッシベーション層62との間に、封止材5が充填されている。すなわち、有機EL素子4と、有機EL素子4を覆う封止材5との間に、第一パッシベーション層61が介在している。封止材5は樹脂組成物(X)から形成され得る。
第二パッシベーション層62と透明基板3との間には、第二封止材52が充填されている。第二封止材52は、例えば透明な樹脂材料から作製される。第二封止材52の材質は特に制限されない。第二封止材52の材質は、封止材5と同じであっても、異なっていてもよい。
2−2.有機EL発光装置の製造方法
上述の通り、有機EL発光装置1は、有機EL素子4と、樹脂組成物(X)から形成された封止材5とを備える。例えば、樹脂組成物(X)をインクジェット法で成形してから、この樹脂組成物(X)に紫外線を照射して硬化させることで封止材5が作製することができる。
樹脂組成物(X)がインクジェット法で成形されるためには、樹脂組成物(X)が常温で十分に低い粘度を有することが好ましい。具体的には、樹脂組成物(X)の25℃での粘度が50mP・s以下であることが好ましい。この場合、樹脂組成物(X)インクジェット法で成形されやすい。
(1)第一例の有機EL発光装置の製造方法
図1Aに示す第一例の有機EL発光装置1の製造方法を説明する。
まず、支持基板2を準備する。
次に、支持基板2の一面上に有機EL素子4を配置する。有機EL素子4は、インクジェット法等の塗布法で作製されることができる。有機EL素子4は、図1Aに示す第一例の構成を備える。
次に、パッシベーション層6を配置する。パッシベーション層6は、支持基板2の一面及び有機EL素子4を覆うように成形する。パッシベーション層6は、例えば蒸着法で作製できる。
次に、樹脂組成物(X)をインクジェット法で、支持基板2の一面及び有機EL素子4を覆うように成形する。本実施形態では、パッシベーション層6を覆うように樹脂組成物(X)を成形する。有機EL素子4の成形及び樹脂組成物(X)の塗布の両方をインクジェット法で行うことで、有機EL発光装置1の製造効率を向上させられる。
次に、成形された樹脂組成物(X)上に透明基板3を重ねる。
次に、外部から透明基板3へ向けて紫外線を照射する。透明基板3を透過した紫外線は、樹脂組成物(X)に到達する。この紫外線によって、樹脂組成物(X)内でラジカル重合反応が進行して、樹脂組成物(X)が硬化されて、樹脂組成物(X)の硬化物からなる封止材5が作製される。
以上の工程により、第一例の有機EL発光装置1を作製することができる。
(2)第二例の有機EL発光装置の製造方法
図1Bに示す第二例の有機EL発光装置1の製造方法を説明する。
まず、支持基板2を準備する。
次に、支持基板2の一面上に隔壁7を作製する。隔壁7は、例えば、感光性の樹脂材料を用いてフォトグラフィ法によって作製できる。
次に、支持基板2の一面上に複数の有機EL素子4を配置する。複数の有機EL素子4は、例えば、蒸着法又は塗布法で作製することができ、塗布法のうちインクジェット法で作製することができる。これらの複数の有機EL素子4によって、素子アレイ9が構成される。
次に、素子アレイ9上に第一パッシベーション層61を配置する。第一パッシベーション層61は、例えばプラズマCVD法等の蒸着法で作製できる。
次に、第一パッシベーション層61上に樹脂組成物(X)の塗膜を作製する。この塗膜は、例えば、インクジェット法により作製できる。有機EL素子4の成形及び樹脂組成物(X)の塗布の両方をインクジェット法で行うことで、有機EL発光装置1の製造効率を向上させられる。この塗膜に紫外線を照射して硬化させることにより、樹脂組成物(X)の硬化物からなる封止材5を作製することができる。
次に、封止材5上に第二パッシベーション層62を配置する。第二パッシベーション層62は、例えばプラズマCVD法等の蒸着法で作製できる。
次に、第二パッシベーション層62を覆うように紫外線硬化性の樹脂材料を配置した後、樹脂材料上に透明基板3を重ねる。
次に、外部から透明基板3へ向けて紫外線を照射する。透明基板3を透過して紫外線は、紫外線硬化性の樹脂材料に到達する。この紫外線によって樹脂材料が硬化されて、樹脂材料の硬化物からなる第二封止材52が作製される。
以上の工程により、図1Bに示す第二例の有機EL発光装置1が作製される。
2−3.タッチパネル
本実施形態のタッチパネル100の構成を図2を参照しながら説明する。
タッチパネル100は、有機EL発光装置1と、タッチセンサ10とを備える。有機EL発光装置1は例えば表示装置である。タッチセンサ10は、有機EL発光装置1上に配置されている。タッチパネル100は、更に偏光板11と、保護層12とを備える。タッチパネル100では、有機EL発光装置1、タッチセンサ10、偏光板11及び保護層12が、この順に積層されている。
有機EL発光装置1は、樹脂組成物(X)製の封止材5を含んでいれば、特に限定されない。例えば有機EL発光装置1は、上記第一例の有機EL発光装置1でもよく、上記第二例の有機EL発光装置1であってもよい。図2に示すタッチパネル100は、上記第二例の有機EL発光装置1を備える。
タッチセンサ10は有機EL発光装置1上に配置されている。このため、タッチセンサ10は有機EL発光装置1が備える透明基板3上に配置されている。タッチセンサ10は、静電容量式であってもよく、感圧式であってもよい。本実施形態では、樹脂組成物(X)を低誘電率化することにより、タッチセンサ10の誤動作を抑制しやすい。特にタッチセンサ10が静電容量式である場合には、タッチセンサ10の誤動作を抑制しやすい。
偏光板11は、タッチセンサ10上に配置されている。偏光板11によって、タッチパネル100の視認性を向上させることができる。偏光板11は、板状であってもよく、フィルム状であってもよい。偏光板11は、ディスプレイに使用される公知の偏光板を使用することができる。偏光板11の材質は、特に限定されないが、例えば樹脂製である。
保護層12は、偏光板11上に配置されている。保護層12によって、偏光板11を保護することができる。保護層12は、板状であってもよく、フィルム状であってもよい。保護層12の材質は、特に限定されないが、例えば、樹脂又はガラス製である。
タッチパネル100は、例えば、有機EL発光装置1上に、タッチセンサ10、偏光板11及び保護層12を、この順で積み重ねることによって作製することができる。
2−4.有機EL封止用紫外線硬化性樹脂組成物
本実施形態に係る樹脂組成物(X)の詳細を説明する。
樹脂組成物(X)は、アクリル化合物(A)及び光重合開始剤(B)を含む。また樹脂組成物(X)は、アクリル化合物(A)及び光重合開始剤(B)以外の成分を含むことができる。
以下の説明において、「(メタ)アクリ」とは、「アクリ」と「メタクリ」との総称である。
(1)アクリル化合物(A)
アクリル化合物(A)は、(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。
アクリル化合物(A)は、イソボルニル骨格を有する化合物、ジシクロペンタニル骨格を有する化合物及び3,3,5−トリメチルシクロヘキシル骨格を有する化合物からなる群から選択される少なくとも一種の成分である化合物(z)を含有することが好ましい。これらの骨格を有する化合物は、極性が低いため、樹脂組成物(X)が化合物(z)を含むことにより、樹脂組成物(X)の硬化物を低誘電率化しやすい。
イソボルニル骨格を有する化合物は、例えば、イソボルニルアクリレート及びイソボルニルメタクリレートからなる群から選択される一種以上の化合物を含有できる。
ジシクロペンタニル骨格を有する化合物は、例えば、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレート、ジシクロペンタニルジメタクリレート、ジシクロペンテニルアクリレ−ト、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ−ト、及びジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートからなる群から選択される一種以上の化合物を含有できる。なお、本明細書において、ジシクロペンタニル骨格には、ジシクロペンテニル骨格も含まれる。
3,3,5−トリメチルシクロヘキシル骨格を有する化合物は、例えば、3,3,5−トリシクロへキシルアクリレート及び3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレートからなる群から選択される一種以上の化合物を含有できる。
化合物(z)は、一分子中に(メタ)アクリロイル基を一つのみ有する単官能アクリル化合物(z1)と、一分子中に(メタ)アクリロイル基を複数有する多官能アクリル化合物(z2)とのうち、少なくとも一方を含有できる。
単官能アクリル化合物(z1)の中でも、特にガラス転移温度が高く、且つ、粘度が低い化合物が好ましい。アクリル化合物(A)がこのような化合物を含有することにより、樹脂組成物(X)をインクジェット法で成形しやすくなる。このような化合物としては、イソボルニルアクリレート及びジシクロペンタニルアクリレートが挙げられる。すなわち、アクリル化合物(A)は、イソボルニルアクリレート及びジシクロペンタニルアクリレートのうち少なくとも一方を含有することが好ましい。
多官能アクリル化合物(z2)の中でも、特に粘度が低い化合物が好ましい。アクリル化合物(A)がこのような化合物を含有することにより、樹脂組成物(X)をインクジェット法で成形しやすくなる。このような化合物としては、ジシクロペンタニルジアクリレート及びジシクロペンタニルジメタクリレートが挙げられる。すなわち、アクリル化合物(A)は、ジシクロペンタニルジアクリレート及びジシクロペンタニルジメタクリレートのうち少なくとも一方を含有することが好ましい。
アクリル化合物(A)は、化合物(z)以外のアクリル化合物(y)を含有してもよい。アクリル化合物(y)は、一分子中に(メタ)アクリロイル基を一つのみ有する単官能アクリル化合物(y1)と、一分子中に(メタ)アクリロイル基を複数有する多官能アクリル化合物(y2)とのうち、少なくとも一方を含有できる。
単官能アクリル化合物(y1)は、例えば、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレ−ト、4−ターシャルブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジキシルエチル(メタ)アクリレート、エチルジグリコール(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンフォルマルモノ(メタ)アクリレート、イミド(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、エトキシ化コハク酸(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、オクチル/デシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、エトキシ化(4)ノニルフェノール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(350)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(550)モノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メチルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、エトキシ化トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド付加物、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレートのプロピレンオキサイド付加物、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3−メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、及び3−(メタ)アクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイドからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含有する。
単官能アクリル化合物(y1)は、脂環式構造を有する化合物を含有することが好ましい。脂環式構造を有する化合物は、例えばシクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレ−ト及び4−ターシャルブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含有する。
単官能アクリル化合物(y1)は、下記式(10)に示す化合物(y11)を含有することも好ましい。この場合、樹脂組成物(X)を低粘度化させやすく、かつ樹脂組成物(X)から作製される封止材5に、パッシベーション層6といった無機材料製の部材との密着性が付与されやすい。また、化合物(y11)は、低い粘度を有するわりには、揮発しにくい性質を有する。そのため、樹脂組成物(X)を保存していても、樹脂組成物(X)には単官能アクリル化合物(y1)の揮発による組成の変化が生じにくい。
Figure 2021095573
式(10)において、R0はH又はメチル基である。Xは単結合又は二価の炭化水素基である。R1からR11の各々はH、アルキル基又は−R12−OH、R12はアルキレン基で
ありかつR1からR11のうち少なくとも一つはアルキル基又は−R12−OHである。R1からR11は互いに化学結合していない。
式(10)において、Xが二価の炭化水素基である場合、Xの炭素数は1以上5以下であることが好ましく、1以上3以下であることがより好ましい。二価の炭化水素基は、例えばメチレン基、エチレン基又はプロピレン基である。Xが単結合又はメチレン基であれば特に好ましい。この場合、化合物(A31)が分子量が小さく低粘度であるという利点がある。
式(10)において、R1からR11のうち少なくとも一つがアルキル基である場合、アルキル基の炭素数は1以上8以下であることが好ましい。アルキル基は、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基又はオクチル基である。アルキル基は直鎖状であっても分岐を有してもよい。すなわち、例えばアルキル基がブチル基である場合、ブチル基は、t−ブチル基でもよく、n−ブチル基でもよく、sec−ブチル基でもよい。アルキル基がヘキシル基である場合、ヘキシル基は、t−ヘキシル基でもよく、n−ヘキシル基でもよく、sec−ヘキシル基でもよい。アルキル基がオクチル基である場合、オクチル基は例えばt−オクチル基でもよい。アルキル基がメチル基又はt−ブチル基であれば特に好ましい。この場合、化合物(y11)が分子量が小さく低粘度であるという利点がある。
式(10)において、シクロヘキサン環の4位のみに、アルキル基又は−R12−OHが接続していることが好ましい。すなわち、R1からR11のうち、R6及びR7の少なくとも一方がアルキル基又は−R12−OHであり、残りの各々がHであることが、好ましい。R1からR11のうち、R6のみがアルキル基又は−R12−OHであり、残りの各々がHであることが、特に好ましい。この場合、式(10)に示す化合物は、良好な反応性を有することができ、かつ封止材5に無機材料製の部材との密着性を特に付与しやすい。これは、式(10)に示す化合物におけるシクロヘキサン環がボート型の立体配座を有し、かつ4位にある嵩高いアルキル基又は−R12−OHが擬エクアトリアル位に位置しやすいためであると、考えられる。式(10)に示す化合物がこのような構造を有することで、式(10)に示す化合物における(メタ)アクリロイル基の反応性が高められると考えられる。また、式(10)に示す化合物がこのような構造を有すると、式(10)に示す化合物は、封止材5中の自由体積を大きくしうる。そのため封止材5と無機材料製の部材との間の界面自由エネルギーが小さくなりやすく、そのため封止材5と無機材料製の部材との密着性が高くなりやすいと、考えられる。アルキル基又は−R12−OHが嵩高いほど、アルキル基又は−R12−OHが擬エクアトリアル位に位置しやすくなる。この観点からすると、アルキル基又は−R12−OHの炭素数が多いほど好ましく、またアルキル基又は−R12−OHが分岐を有していることが好ましい。例えばアルキル基又は−R12−OHがt−ブチル基であることが好ましい。
式(10)において、シクロヘキサン環の3位及び5位の各々のみに、アルキル基又は−R12−OHが接続していることも好ましい。すなわち、R1からR11のうち、R4及びR5の少なくとも一方がアルキル基又は−R12−OHであり、R8及びR9の少なくとも一方がアルキル基又は−R12−OHであり、残りの各々がHであることが、好ましい。R1からR11のうち、R4及びR5の一方のみがアルキル基又は−R12−OHであり、R8及びR9の少なくとも一方がアルキル基又は−R12−OHであり、残りの各々がHであることが、より好ましい。R1からR11のうち、R4及びR5の少なくとも一方がアルキル基又は−R12−OHであり、R8及びR9の一方のみがアルキル基又は−R12−OHであり、残りの各々がHであることも、より好ましい。この場合も、式(10)に示す化合物は、良好な反応性を有することができ、かつ封止材5に無機材料製の部材との密着性を特に付与しやすい。これは、式(10)に示す化合物におけるシクロヘキサン環がボート型の立体配座を有し、かつ3位と5位の各々における嵩高いアルキル基又は−R12−OHが擬エクアトリアル位に位置しやすいためであると、考えられる。このために、シクロヘキサン環の4位のみにアルキル基又は−R12−OHが接続している場合と同様に、式(10)に示す化合物における(メタ)アクリロイル基の反応性が高められ、かつ封止材5と無機材料製の部材との密着性が高くなりやすいと、考えられる。アルキル基又は−R12−OHが嵩高いほど、アルキル基又は−R12−OHが擬エクアトリアル位に位置しやすくなる。この観点からすると、アルキル基又は−R12−OHの炭素数が多いほど好ましく、またアルキル基又は−R12−OHが分岐を有していることが好ましい。例えばアルキル基又は−R12−OHがt−ブチル基であることが好ましい。
1からR11のうち少なくとも一つが−R12−OHである場合、R12の炭素数は1以上
5以下であることが好ましく、1以上3以下であることがより好ましい。R12は、例えばメチレン基、エチレン基又はプロピレン基である。R12がメチレン基であれば特に好ましい。この場合、化合物(y11)が分子量が小さく低粘度であるという利点がある。
式(10)において、R1からR11の各々がH又はアルキル基であり、かつR1からR11のうち少なくとも一つがアルキル基であれば、特に好ましい。この場合、式(10)に示す化合物は、特に低い粘度を有することができ、そのため樹脂組成物(X)が特に低い粘度を有することができる。そのため、樹脂組成物(X)をインクジェット法で特に成形しやすくなる。
化合物(y11)は、下記式(11)に示す化合物、下記式(12)に示す化合物及び下記式(13)に示す化合物からなる群から選択される、少なくとも一種の化合物を含むことが好ましい。
Figure 2021095573
単官能アクリル化合物(y1)が、式(11)に示す化合物と式(12)に示す化合物とのうち少なくとも一方を含有すれば、特に好ましい。この場合、樹脂組成物(X)を特に低粘度化しやすく、封止材5のガラス転移温度を特に高めやすく、更に封止材5と無機材料製の部材との密着性を特に高めやすい。また、式(11)に示す化合物及び式(12)に示す化合物は、揮発しにくいため、樹脂組成物(X)の保存安定性を向上させやすい。
単官能アクリル化合物(y1)は、環状エーテル構造を有する化合物を含有することも好ましい。環状エーテル構造を有する化合物における環状エーテル構造の環員数は3以上が好ましく、3以上4以下がより好ましい。環状エーテル構造に含まれる炭素原子数は、2以上9以下が好ましく、2以上6以下がより好ましい。環状エーテル構造を有する化合物は、例えば3−メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド及び3−アクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイドからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含有する。
単官能アクリル化合物(y1)は、25℃での粘度が20mPa・s以下である少なくとも一種の化合物を含有することが好ましい。この場合、樹脂組成物(X)が低粘度化しうる。
単官能アクリル化合物(y1)は、80℃以上のガラス転移温度を有する少なくとも一種の化合物を含有することが好ましい。この場合、樹脂組成物(X)の硬化物は高いガラス転移温度を有しうる。単官能アクリル化合物(y1)は、90℃以上のガラス転移温度を有する少なくとも一種の化合物を含有すればより好ましく、100℃以上のガラス転移温度を有する少なくとも一種の化合物を含有すれば更に好ましい。
単官能アクリル化合物(y1)は、沸点が200℃以上である少なくとも一種の化合物を含有することが好ましい。この場合、単官能アクリル化合物(y1)は、樹脂組成物(X)の保存安定性を低下させにくい。単官能アクリル化合物(y1)は、沸点が250℃以上である少なくとも一種の化合物を含有すれば、更に好ましい。
単官能アクリル化合物(y1)が、25℃での粘度が20mPa・s以下であり、かつ80℃以上のガラス転移温度を有する少なくとも一種の化合物を含有すれば、特に好ましい。単官能アクリル化合物(y1)が、25℃での粘度が20mPa・s以下であり、かつ沸点が200℃以上である少なくとも一種の化合物を含有することも、好ましい。単官能アクリル化合物(y1)が、80℃以上のガラス転移温度を有し、かつ沸点が200℃以上である少なくとも一種の化合物を含有することも、好ましい。単官能アクリル化合物(y1)が、25℃での粘度が20mPa・s以下であり、80℃以上のガラス転移温度を有し、かつ沸点が200℃以上である少なくとも一種の化合物を含有すれば、特に好ましい。
特に単官能アクリル化合物(y1)は、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレ−ト及び4−ターシャルブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含有することが好ましい。ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレ−ト及び4−ターシャルブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートは、高いガラス転移温度、低い粘度及び高い沸点を有するため、樹脂組成物(X)、硬化剤及び封止材5の特性を特に高めることができる。
多官能アクリル化合物(y2)は、一分子中に二つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物(y20)と、一分子中に三つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(y21)と、のうち少なくとも一方を含有できる。
化合物(y20)は、例えば、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ビスフェノールAポリエトキシジアクリレート、ビスフェノールFポリエトキシジアクリレートプロポキシ化(2)ネオペンチルグリコールジアクリレート、アクリル酸2−(2−エトキシエトキシ)エチル、ヘキサジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エトキシ化1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、エトキシ化トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジアクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、及びトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含有できる。
化合物(21)は、例えば、1,4−ブタンジオールオリゴアクリレート、1,6−ヘキサンジオールオリゴアクリレート、ペンタトリエストールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、エトキシ化(3)トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化(3)グリセリルトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、エトキシ化(4)ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、トリプロピレングリコールトリアクリレート、ビスペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ヒドロキシピバリン酸トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化リン酸トリアクリレート、テトラメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシレートグリセリルトリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、ネオペンチルグリコールオリゴアクリレート、トリメチロールプロパンオリゴアクリレート、ペンタエリスリトールオリゴアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、及びプロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含有できる。
単官能アクリル化合物(y1)の中でも、特にガラス転移温度が高く、且つ、粘度が低い化合物が好ましい。アクリル化合物(A)がこのような化合物を含有することにより、樹脂組成物(X)はインクジェット法で成形されやすい。このような化合物としては、4−t−ブチルシクロヘキシルアクリレートが挙げられる。すなわち、アクリル化合物(A)は、4−t−ブチルシクロヘキシルアクリレートを含有することが好ましい。
多官能アクリル化合物(y2)の中でも、特に粘度が低い化合物が好ましい。アクリル化合物(A)がこのような化合物を含有することにより、樹脂組成物(X)はインクジェット法で成形されやすい。このような化合物としては、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、及びトリメチロールプロパントリアクリレートが挙げられる。すなわち、アクリル化合物(A)は、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、及びトリメチロールプロパントリアクリレートからなる群から選択される一種以上を含有することが好ましい。
アクリル化合物(A)は、(メタ)アクリレート基を有する架橋剤を含有してもよい。この場合も、樹脂組成物(X)の硬化物を低誘電率化することができる。さらに樹脂組成物(X)の密着性(接着力)を向上させられると共に、樹脂組成物(X)のガラス転移温度(Tg)を向上させることができる。(メタ)アクリレート基を有する架橋剤は、例えば、アルキル(メタ)アクリレート、トリシクロデカノール(メタ)アクリレート、フルオレン(メタ)アクリレート、及びイソシアヌレート(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(メタ)アクリレートからなる群から選択される一種以上を含むことができる。
アクリル化合物(A)は、カチオン重合性官能基を有するアクリル化合物を含有してもよい。この場合、カチオン重合性官能基を有するアクリル化合物が架橋することにより、樹脂組成物(X)の硬化物の高いガラス転移温度を確保しやすい。カチオン重合性官能基を有するアクリル化合物の例には、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート等が含まれる。カチオン重合性官能基を有するアクリル化合物の市販品としては、例えば、株式会社ダイセル製の製品名サイクロマーM100等が挙げられる。
アクリル化合物(A)は、一分子中に(メタ)アクリロイル基を一つのみ有する単官能アクリル化合物(A1)を含み、かつアクリル化合物(A)全量に対する単官能(メタ)アクリル化合物(A1)の割合は、50質量%以上であることが好ましい。単官能アクリル化合物(A1)は、単官能アクリル化合物(z1)と単官能アクリル化合物(y1)とのうち少なくとも一方からなる化合物である。すなわち、アクリル化合物(A)は、単官能アクリル化合物(z1)と単官能アクリル化合物(y1)のうち少なくとも一方を含有し、かつ単官能アクリル化合物(z1)と単官能アクリル化合物(y1)の合計量の百分比は、アクリル化合物(A)全量に対して50質量%以上であることが好ましい。この場合、樹脂組成物(X)中のカルボニル基の量を減らすことができ、樹脂組成物(X)の硬化物の比誘電率を低減することができる。またアクリル化合物(A)全量に対する単官能(メタ)アクリル化合物(A1)の割合は、85質量%以下が好ましく、80質量以下がより好ましい。この場合、樹脂組成物(X)の硬化物のガラス転移温度を向上させることができる。
またアクリル化合物(A)は、一分子中に(メタ)アクリロイル儒を複数有する多官能アクリル化合物(A2)を含むことができる。多官能アクリル化合物(A2)は、多官能アクリル化合物(z2)と多官能アクリル化合物(y2)とのうち少なくとも一方からなる化合物である。
単官能アクリル化合物(A1)は、メタクリロイル基を有する化合物(a1)を含むことが好ましい。化合物(a1)は、化合物(z1)に分類される化合物のうちメタクリロイル基を有する化合物と、化合物(y1)に分類される化合物のうちメタクリロイル基と有する化合物とのうち、少なくとも一方からなる化合物である。すなわち、化合物(z)が化合物(z1)を含み、かつ化合物(z1)がメタクリロイル基を有する化合物を含むことが好ましい。また、アクリル化合物(A)が化合物(y)を含み、化合物(y)が化合物(y1)を含み、かつ化合物(y1)がメタクリロイル基と有する化合物を含むことも好ましい。化合物(a1)は、例えばイソボルニルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、3−メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート、及び4−t−ブチルシクロヘキシルメタクリレートからなる群から選択される一種以上を含有できる。アクリル化合物(A)全量に対する化合物(a1)の百分比は、25質量%以上60質量%以下であることが好ましい。この場合、樹脂組成物(X)の硬化物を低誘電率化しやすい。これにより、樹脂組成物(X)から作製される封止材5を低誘電率化しやすく、封止材5を含む有機EL発光装置1を備えるタッチパネルにおいて、タッチセンサの誤動作を抑制しやすい。
(2)光重合開始剤(B)
光重合開始剤(B)は、紫外線が照射されるとラジカル種を生じさせる化合物であるラジカル重合開始剤を含有することが好ましい。光重合開始剤(B)は、例えば芳香族ケトン類、アシルホスフィンオキサイド化合物、α-ヒドロキシアルキルフェノン化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(チオキサントン化合物、チオフェニル基含有化合物など)、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、及びアルキルアミン化合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含有する。
光重合開始剤(B)は、アシルホスフィンオキサイド化合物を含有することが好ましい。光重合開始剤(B)は、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキシド及び2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィネートのうち一方又は両方を含むことができる。光重合開始剤(B)は、市販されているアシルホスフィンオキサイド化合物を含んでいてもよい。市販されているアシルホスフィンオキサイド化合物の例には、BASF社製のIrgacureTPO、IrgacureTPO−L及びIrgacure819が含まれる。
光重合開始剤(B)は、α−ヒドロキシアルキルフェノン化合物を含有することが好ましい。光重合開始剤(B)は、1−ヒドロキシシクロヘキシルーフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、及び2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−4‘−モルフォリノブチロフェノンからなる群から選択される一種以上を含むことができる。光重合開始剤(B)は、市販されているα−ヒドロキシアルキルフェノン化合物を含んでいてもよい。市販されているα−ヒドロキシアルキルフェノン化合物の例には、BASF社製のIrgacure184、Irgacure907、及びIrgacure369、Irgacure369Eが含まれる。
光重合開始剤(B)は、アシルホスフィンオキサイド化合物とα−ヒドロキシアルキルフェノンの両方を含むことが特に好ましい。この場合、樹脂組成物(X)に紫外線を照射した際に、樹脂組成物(X)を硬化させやすくすることができる。
光重合開始剤(B)は、フォトブリーチング性を有する成分を含むことも好ましい。フォトブリーチング性を有する成分は、アシルホスフィンオキサイド化合物のうちのフォトブリーチング性を有する化合物を含むことが好ましく、オキシムエステル化合物のうちのフォトブリーチング性を有する化合物を含むことも好ましい。
光重合開始剤(B)は、分子中に増感剤骨格を有する成分を含むことも好ましい。増感剤骨格は、例えば9H−チオキサンテン−9−オン骨格とアントラセン骨格とのうち少なくとも一方を含む。すなわち、光重合開始剤(B)は、9H−チオキサンテン−9−オン骨格とアントラセン骨格とのうち少なくとも一方を有する成分を含むことが好ましい。
光重合開始剤(B)は、樹脂組成物(X)の硬化性を向上させ、樹脂組成物(X)の硬化物からアウトガスを生じにくくさせる観点から、フォトブリーチング性の有無にかかわらず、オキシムエステル系化合物を含むことも好ましい。
オキシムエステル系化合物は、樹脂組成物(X)から分解物が生じることによる樹脂組成物(X)及び製造装置の汚染を起こりにくくするため、並びに硬化物からアウトガスを更に生じにくくするために、芳香環を有する化合物を含むことが好ましく、芳香環を含む縮合環を有する化合物を含むことがより好ましく、ベンゼン環とヘテロ環とを含む縮合環を有する化合物を含むことが更に好ましい。
オキシムエステル系化合物は、例えば1,2−オクタジオン−1−[4−(フェニルチオ)−、2−(o−ベンゾイルオキシム)]、及びエタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(o−アセチルオキシム)、並びに特開2000−80068号公報、特開2001−233842号公報、特表2010−527339、特表2010−527338、特開2013−041153号公報、及び特開2015−93842号公報等に記載されているオキシムエステル系化合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含有できる。オキシムエステル系化合物は、市販品であるカルバゾール骨格を有するイルガキュアOXE−02(BASF製)、アデカアークルズNCI−831、N−1919(ADEKA社製)及びTR−PBG−304(常州強力電子新材料社製)、ジフェニルスルフィド骨格を有するイルガキュアOXE−01、アデカアークルズNCI−930(ADEKA社製)、TR−PBG−345及びTR−PBG−3057(以上、常州強力電子新材料社製)、並びにフルオレン骨格を有するTR−PBG−365(常州強力電子新材料社製)及びSPI−04(三養製)からなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含有してもよい。特にオキシムエステル系化合物がジフェニルスルフィド骨格又はフルオレン骨格を有する化合物を含むと、フォトブリーチングによって硬化物が着色しにくい点で好ましい。オキシムエステル系化合物がカルバゾール骨格を有する化合物を含むことも、露光感度が高まりやすい点で好ましい。
オキシムエステル系化合物が二種以上の化合物を含有することも好ましい。この場合、例えばオキシムエステル系化合物が露光感度の異なる二種以上の化合物を含有することで、良好な露光感度を維持しつつ、光重合開始剤(B)の量を減らすことが可能なため、樹脂組成物(X)の硬化物からアウトガスを更に生じにくくできる。
樹脂組成物(X)100質量部に対する光重合開始剤(B)の割合は、例えば1質量部以上10質量部以下である。この場合、樹脂組成物(X)を十分に硬化させることができる。
光重合開始剤(B)は、増感剤を含んでいてもよい。増感剤は、光重合開始剤(B)のラジカル生成反応を促進させて、ラジカル重合の反応性を向上させ、かつ架橋密度を向上させうる。増感剤は、例えば9,10−ジブトキシアントラセン、9−ヒドロキシメチルアントラセン、チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、アントラキノン、1,2−ジヒドロキシアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ジエトキシナフタレン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノベンゾフェノン、p−ジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、p−ジメチルアミノベンズアルデヒド、及びp−ジエチルアミノベンズアルデヒドからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含有できる。
光重開始剤(B)が増感剤を含む場合、樹脂組成物(X)中の増感剤の含有量は、例えば樹脂組成物(X)の固形分100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下であり、好ましくは0.1質量部以上3質量部以下である。この場合、空気中で樹脂組成物(X)を硬化させることができ、樹脂組成物(X)の硬化を窒素雰囲気等の不活性雰囲気下で行う必要がなくなる。
(3)アクリル化合物(A)及び光重合開始剤(B)以外の成分
上述の通り、樹脂組成物(X)は、アクリル化合物(A)及び光重合開始剤(B)以外の成分を含有することができる。
樹脂組成物(X)は、例えば、アクリル化合物(A)以外のラジカル重合性化合物(C)を含有してもよい。ラジカル重合性化合物(C)は、一分子に二つ以上のラジカル重合性官能基を有する多官能ラジカル重合性化合物(C1)と、一分子に一つのみのラジカル重合性官能基を有する単官能ラジカル重合性化合物(C2)とのうち、いずれか一方又は両方を含み得る。アクリル化合物(A)とラジカル重合性化合物(C)との合計量に対するラジカル重合性化合物(C)の量は、例えば10質量%以下である。
多官能ラジカル重合性化合物(C1)は、例えば一分子中にエチレン性二重結合を2つ以上有する芳香族ウレタンオリゴマー、脂肪族ウレタンオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー及びその他特殊オリゴマーからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含有してもよい。より具体的には、多官能ラジカル重合性化合物(C1)は、例えば日本合成化学工業株式会社製のUV−2000B、UV−2750B、UV−3000B、UV−3010B、UV−3200B、UV−3300B、UV−3700B、UV−6640B、UV−8630B、UV−7000B、UV−7610B、UV−1700B、UV−7630B、UV−6300B、UV−6640B、UV−7550B、UV−7600B、UV−7605B、UV−7610B、UV−7630B、UV−7640B、UV−7650B、UT−5449、UT−5454;サートマー社製のCN902、CN902J75、CN929、CN940、CN944、CN944B85、CN959、CN961E75、CN961H81、CN962、CN963、CN963A80、CN963B80、CN963E75、CN963E80、CN963J85、CN964、CN965、CN965A80、CN966、CN966A80、CN966B85、CN966H90、CN966J75、CN968、CN969、CN970、CN970A60、CN970E60、CN971、CN971A80、CN971J75、CN972、CN973、CN973A80、CN973H85、CN973J75、CN975、CN977、CN977C70、CN978、CN980、CN981、CN981A75、CN981B88、CN982、CN982A75、CN982B88、CN982E75、CN983、CN984、CN985、CN985B88、CN986、CN989、CN991、CN992、CN994、CN996、CN997、CN999、CN9001、CN9002、CN9004、CN9005、CN9006、CN9007、CN9008、CN9009、CN9010、CN9011、CN9013、CN9018、CN9019、CN9024、CN9025、CN9026、CN9028、CN9029、CN9030、CN9060、CN9165、CN9167、CN9178、CN9290、CN9782、CN9783、CN9788、CN9893;ダイセル・サイテック株式会社製のEBECRYL210、EBECRYL220、EBECRYL230、EBECRYL270、KRM8200、EBECRYL5129、EBECRYL8210、EBECRYL8301、EBECRYL8804、EBECRYL8807、EBECRYL9260、KRM7735、KRM8296、KRM8452、EBECRYL4858、EBECRYL8402、EBECRYL9270、EBECRYL8311、EBECRYL8701;日本曹達株式会社製のB−1000、B−2000.B−3000からなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含有する。樹脂組成物(X)が多官能ラジカル重合性化合物(C1)を含む場合、多官能ラジカル重合性化合物(C1)は日本曹達株式会社製のB−1000を含むことが好ましい。この場合、樹脂組成物(X)を低誘電率化しやすい。
単官能ラジカル重合性化合物(C2)は、例えばN−ビニルホルムアミド、ビニルカプロラクタム、ビニルピロリドン、フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブタジエンモノオキサイド、1,2−エポキシドデカン、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカン、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、3−ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニルシクロヘキセンオキサイド、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルカプロラクタムからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含有できる。
ラジカル重合性化合物(C)は、ジビニルベンゼン、ポリブタジエン、及びジビニルベンゼン又はポリブタジエンを基本骨格とし、かつ、(メタ)アクリレート基を有する化合物からなる群から選択される一種以上の化合物(C3)を含んでいてもよい。樹脂組成物(X)に化合物(C3)が含まれることにより、樹脂組成物(X)の硬化物を低誘電率化することができる。ただし、化合物(C3)の分子量が大きい場合、樹脂組成物(X)の粘度が高くなりやすく、化合物(C)の分子量が小さい場合、揮発性が高くなりやすい。そのため樹脂組成物(X)の硬化物の低誘電率化すると共に、樹脂組成物(X)を低粘度化するためには、樹脂組成物(X)に化合物(z)が含まれることがより好ましい。
樹脂組成物(X)は、重合促進剤(D)を含有してもよい。重合促進剤(D)は、樹脂組成物(X)のラジカル重合反応を促進させることができる。重合促進剤(D)は、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、p−ジメチルアミノ安息香酸メチル、安息香酸−2−ジメチルアミノエチル、及びp−ジメチルアミノ安息香酸ブトキシエチル等からなる群から選択される一種以上の成分を含有できる。
樹脂組成物(X)は、吸湿剤(E)を含有してもよい。吸湿剤(E)は、樹脂組成物(X)の硬化物に吸湿性を付与することができる。吸湿剤(E)は、吸湿性を有する無機粒子であることが好ましい。吸湿剤(E)は、例えばゼオライト粒子、シリカゲル粒子、塩化カルシウム粒子及び酸化チタンナノチューブ粒子からなる群から選択される一種以上の成分を含有できる。吸湿剤(E)は、ゼオライト粒子を含有することが好ましく、平均粒径200nm以下のゼオライト粒子を含有することが特に好ましい。このようなゼオライト粒子は、ナトリウムイオンを含有することが好ましい。そのためには、ゼオライト粒子は、ナトリウムイオンを含有するゼオライトから製造されることが好ましく、ナトリウムイオンのうちA型ゼオライト、X型ゼオライト及びY型ゼオライトからなる群から選択される少なくとも一種の材料から製造されることがより好ましい。ゼオライト粒子がA型ゼオライトのうち4A型ゼオライトから製造されることが特に好ましい。これらの場合、ゼオライト粒子は、水分の吸着に好適な結晶構造を有する。樹脂組成物(X)の全量に対する吸湿剤(E)の割合は、1質量%以上20質量%以下であることが好ましい。吸湿剤(E)の割合が1質量%以上である場合、樹脂組成物(X)の硬化物が高い吸湿性を有し得る。吸湿剤(E)の割合が20質量%以下である場合、樹脂組成物(X)の粘度を低減することができ、樹脂組成物(X)をインクジェット法で成形しやすい。
樹脂組成物(X)は、無機充填剤(F)を含有してもよい。例えば樹脂組成物(X)は、無機充填剤(F)としてナノサイズの高屈折率粒子を含有できる。この場合、樹脂組成物(X)の硬化物の良好な透明性を維持しながら、硬化物を高屈折率化できる。そのため、樹脂組成物(X)から封止材5を作製した場合に、封止材5を透過して外部へ出射する光の取り出し効率を向上できる。ナノサイズの高屈折率粒子は例えばジルコニア粒子である。
樹脂組成物(X)が吸湿剤(E)を含有する場合、樹脂組成物(X)は、分散剤(G)を含有してもよい。分散剤(G)は、吸湿剤(E)に吸着しうる界面活性剤である。分散剤(G)は、例えば吸湿剤(E)の粒子に吸着し得る吸着基と、吸着基が吸湿剤(E)の粒子に吸着することでこの粒子に付着する鎖状又は櫛形状の分子骨格であるテールとを有する。分散剤(G)は、例えば、テールがアクリル系の分子鎖であるアクリル系分散剤、テールがウレタン系の分子鎖であるウレタン系分散剤、及びテールがポリエステル系の分子鎖であるポリエステル系分散剤からなる群から選択される一種以上の成分を含有できる。分散剤(G)は、吸湿剤(E)を樹脂組成物(X)中及び硬化物中で良好に分散させることができる。これにより、樹脂組成物(X)の硬化物が吸湿剤(E)を含有していても、硬化物の透明性が吸湿剤(E)で低下されることを抑制できる。また分散剤(G)は、樹脂組成物(X)の保管中に吸湿剤(E)が凝集することを抑制できる。そのため樹脂組成物(X)の保存安定性が吸湿剤(E)によって低下されにくくすることができる。また、樹脂組成物(X)の硬化物と窒化ケイ素及び酸化ケイ素との間の密着性が分散剤(G)で低下されることを抑制できる。これは、分散剤(G)が吸湿剤(E)に吸着しやすく、硬化物と窒化ケイ素及び酸化ケイ素との間の界面に影響を与えにくいからと、考えられる。このため、樹脂組成物(X)が分散剤(G)を含む場合、封止材5はガラス製の基材との高い密着性を有し得る。また窒化ケイ素製又は酸化ケイ素製のパッシベーション層6と、封止材5との密着性を向上させることができる。吸湿剤(E)100質量部に対する分散剤(G)の割合は、5質量%以上60質量%以下であることが好ましい。分散剤(G)の量が5質量%以上であれば、分散剤(G)の利点を特に発揮させられる。分散剤(G)の量が60質量%以下であれば、樹脂組成物(X)の硬化物と、窒化ケイ素及び酸化ケイ素との間の密着性を向上させられる。
樹脂組成物(X)は、カチオン重合性化合物(H)を含有してもよい。カチオン重合性化合物(H)は、単官能カチオン重合性化合物及び多官能カチオン重合性化合物のうち、一方又は両方を含むことができる。カチオン重合性化合物(H)は、アルキル型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールA型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ナフタレン型エポキシ化合物、オキセタン化合物、及びビフェニル型エポキシ化合物からなる群から選択される一種以上の化合物を含有することが好ましい。これらの化合物は、樹脂組成物(X)の硬化物を低誘電率化することができる。なお、樹脂組成物(X)の硬化物をより低誘電率化させやするくするためには、樹脂組成物(X)が化合物(z)を含有することがより好ましい。特に好ましいカチオン重合性化合物(H)として、例えば、2−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)−5,7,7−トリメチルオクタン酸2,3−エポキシプロピル、(3、3’、4、4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシル、3−エチル−3−{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン等が挙げられる。
樹脂組成物(X)がカチオン重合性化合物(H)を含有する場合、光重合開始剤(B)はカチオン重合開始剤(h)を含有することが好ましい。カチオン重合開始剤(h)は、光照射を受けてプロトン酸又はルイス酸を発生する触媒であれば、特に制限されない。カチオン重合開始剤(h)は、イオン性光酸発生型のカチオン硬化触媒と、非イオン性光酸発生剤のカチオン硬化触媒とのうち、少なくとも一方を含有できる。市販品のカチオン重合開始剤(h)としては、例えば、みどり化学性の品番DTS−200等が挙げられる。
本実施形態では、上述の通り、樹脂組成物(X)が化合物(z)を含むことによって、樹脂組成物(X)の硬化物を低誘電率化することができる。このため、樹脂組成物(X)の硬化物の比誘電率を低下させるために、樹脂組成物(X)に無機充填剤(F)を配合しなくてもよい。すなわち樹脂組成物(X)は無機充填剤(F)を含有しなくてもよい。また樹脂組成物(X)が吸湿剤(E)、無機充填剤(F)及び分散剤(G)を含有する場合、樹脂組成物(X)の粘度が大きくなる傾向があり、樹脂組成物(X)がインクジェット法で成形されにくくなることがある。このため、樹脂組成(X)は、吸湿剤(E)、無機充填剤(F)及び分散剤(G)を含有しなくてもよい。
イソボルニル骨格を有する化合物、ジシクロペンタニル骨格を有する化合物及び3,3,5−トリメチルシクロヘキシル骨格を有する化合物からなる群から選択される少なくとも一種の成分である化合物(z)は、樹脂組成物(X)の粘度を上昇させにくい。このため、アクリル化合物(A)が化合物(z)を含有することにより、樹脂組成物(X)が溶剤を含有しなくても、樹脂組成物(X)を低粘度化でき、樹脂組成物(X)の成形にインクジェット法を適用することができる。そのため、樹脂組成物(X)は、溶剤を含有しないことも好ましい。この場合、樹脂組成物(X)から硬化物を作製する際に樹脂組成物(X)を乾燥させて溶剤を揮発させるような必要がなくなる。また、樹脂組成物(X)の保存安定性を向上させられると共に、溶剤由来のアウトガスの発生を抑制することができる。また樹脂組成物(X)が溶剤を含有する場合には、樹脂組成物(X)に対する溶剤の割合は、1.0質量%以下であることが好ましい。溶剤の割合は、0.5質量%以下であればより好ましく、0.3質量%以下であれば更に好ましく、0.1質量%以下であれば特に好ましい。樹脂組成物(X)は、溶剤を含有せず、又は不可避的に混入する溶剤のみを含有することが、特に好ましい。
(4)有機EL封止用紫外線硬化性樹脂組成物の製造方法
上述のアクリル化合物(A)と、光重合開始剤(B)と、必要に応じてアクリル化合物(A)及び光重合開始剤(B)以外の成分と、を混合するこで、樹脂組成物(X)を調製できる。
(5)有機EL封止用紫外線硬化性樹脂組成物の性質
樹脂組成物(X)の25℃での粘度は、50mPa・s以下であることが好ましい。この場合、樹脂組成物(X)がインクジェット法でより良好に成形され得る。樹脂組成物(X)の25℃での粘度は、30mPa・s以下であることがより好ましく、25mPa・s以下であることが更に好ましく、20mPa・s以下であれば特に好ましく、15mPa・s以下であれば最も好ましい。樹脂組成物(X)の25℃での粘度は、1mPa・s以上であることが好ましく、5mPa・s以上であればより好ましい。
樹脂組成物(X)の40℃での粘度が、50mPa・s以下であることも好ましい。この場合、常温における樹脂組成物(X)の粘度がいかなる値であっても、樹脂組成物(X)を僅かに加熱すれば低粘度化させることが可能である。このため、加熱すれば、樹脂組成物(X)がインクジェット法でより良好に成形され得る。また、樹脂組成物(X)を大きく加熱することなく低粘度化させることができるので、樹脂組成物(X)中の成分が揮発することによる樹脂組成物(X)の組成の変化を生じにくくできる。樹脂組成物(X)の40℃での粘度は、30mPa・s以下であればより好ましく、25mPa・s以下であれば更に好ましく、20mPa・s以下であれば特に好ましく、15mPa・s以下であれば最も好ましい。樹脂組成物(X)の25℃での粘度は、1mPa・s以上であることが好まく、5mPa・s以上であればより好ましい。
なお、樹脂組成物(X)の粘度は、レオメータを用いて、せん断速度100s-1の条件で測定される。レオメータとして、例えばアントンパール・ジャパン社製の型番DHR−2を使用できる。
樹脂組成物(X)は、周波数が100kHzである場合の硬化物の比誘電率が3.0以下である。これにより、樹脂組成物(X)から形成された封止材5を備える有機EL発光装置1を、タッチパネル100に適用した場合に、タッチセンサ10の誤動作を抑制しやすい。樹脂組成物(X)は、周波数が100kHzである場合の硬化物の比誘電率が2.8以下であることがより好ましく、2.7以下であることが特に好ましい。
本実施形態では、アクリル化合物(A)が、イソボルニル骨格を有する化合物、ジシクロペンタニル骨格を有する化合物及び3,3,5−トリメチルシクロヘキシル骨格を有する化合物からなる群から選択される少なくとも一種の成分である化合物(z)を含有することによって、樹脂組成物(X)の硬化物を低誘電率化することができる。また化合物(z)はアクリル化合物(A)の粘度を上昇させにくいことから、樹脂組成物(X)が溶剤を含有しなくても、樹脂組成物(X)を低粘度化することができる。ただし、樹脂組成物(X)の硬化物の比誘電率を3.0以下にすることができれば、樹脂組成物(X)は、アクリル化合物(A)が化合物(z)を含むことに限定されない。
樹脂組成物(X)の硬化物は、90℃以上のガラス転移温度を有することが好ましい。すなわち、樹脂組成物(X)の硬化物のガラス転移温度、並びに樹脂組成物(X)から形成された封止材5のガラス転移温度は、90℃以上であることが好ましい。この場合、樹脂組成物(X)から形成された封止材5の耐熱性を向上させられる。そのため、有機EL発光装置1が高温での処理が施される場合に、封止材5の劣化を抑制しやすい。樹脂組成物(X)の硬化物のガラス転移温度は100℃以上がより好ましい。樹脂組成物(X)が多官能アクリル化合物(A3)を含有する場合、樹脂組成物(X)の硬化物の分子構造が三次元化しやすくなり、硬化物のガラス転移温度を高くしやすい。
以下、具体的な実施例を提示する。ただし、これらの実施例のみに制限されない。
1.組成物の調製
下記表に示す成分を混合することで、実施例及び比較例の樹脂組成物を調製した。なお、表中示される成分の詳細は次のとおりである。
・SR295NS:サートマー製ペンタエリスリトールテトラアクリレート、25℃での粘度350mPa・s。ガラス転移温度103℃。
・SR351S:サートマー製トリメチロールプロパントリアクリレート、25℃での粘度106mPa・s。
・SR506NS:サートマー製イソボルニルアクリレート、25℃での粘度8mPa・s、ガラス転移温度97℃。
・SR423NS:サートマー製イソボルニルメタクリレート、25℃での粘度11mPa・s、ガラス転移温度110℃。
・FA513AS:日立化成製ジシクロペンタニルアクリレート、25℃での粘度13mPa・s、ガラス転移温度120℃。
・CD535:サートマー製ジシクロペンタニルメタクリレート、25℃での粘度17mPa・s、ガラス転移温度91℃。
・CD420:サートマー製3,3,5−トリメチルシクロへキシルアクリレート、25℃での粘度6mPa・s、ガラス転移温度29度。
・CD421:サートマー製3,3,5−トリメチルシクロへキシルメタクリレート、25℃での粘度6mPa・s、ガラス転移温度145℃。
・TBCHA:KJケミカル製4−t−ブチルシクロへキシルアクリレート、25℃での粘度7mPa・s、ガラス転移温度77℃。
・SR833S:サートマー製ジシクロペンタニルジメタクリレート、25℃での粘度110mPa・s、ガラス転移温度214℃。
・PEGDMA:ポリエチレングリコール200ジメタクリレート、新中村化学工業製、25℃での粘度14mPa・s、ガラス転移温度41℃。
・PEGDA:ポリエチレングリコール200ジアクリレート、大阪有機化学製、25℃での粘度17mPa・s、ガラス転移温度41℃。
・サイクロマーM100:3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、ダイセル製、25℃での粘度9mPa・s。
・B1000:1,2−ポリブタジエンホモポリマー、日本曹達株式会社製、25℃での粘度2000mPa・s。
・FOLDI E101:2−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)−5,7,7−トリメチルオクタン酸2,3−エポキシプロピル、日産化学製、25℃での粘度40mPa・s。
・セロキサイド8010:(3、3’、4、4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシル、ダイセル製、25℃での粘度80mPa・s。
・OXT221:3−エチル−3−{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン、東亜合成製、25℃での粘度10mPa・。s。
・184:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、BASF社製、品名Irgacure 184。
・TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキシド、BASF社製、品名Irgacure TPO。
・DTS−200:みどり化学製、品番DTS−200、C−S−C−S+(C・B(C
2.評価試験
実施例及び比較例について、次の評価試験を実施した。その結果を表に示す。
(1)粘度
樹脂組成物の粘度を、レオメータ(アントンパール・ジャパン社製、型番DHR−2)を使用し、温度25℃、せん断速度1000s−1の条件で測定した。
(2)硬化物のガラス転移温度
樹脂組成物を塗布して塗膜を作製し、この塗膜を、パナソニック電工株式会社製のLED−UV照射器(ピーク波長365nm)を用いて、約100mW/cmの条件で15秒間紫外線照射することで光硬化させ、厚み100μmのフィルムを作製した。
セイコーインスツルメンツ株式会社製の粘弾性スペクトロメータ「DMS6100」を用いて、上記で得られたフィルムのガラス転移温度を測定した。このとき、引張モジュールで周波数を10Hzとして動的粘弾性測定(DMA)を行い、昇温速度5℃/分の条件で室温から200℃まで昇温した際のtanδが極大を示す温度をガラス転移温度とした。
(3)インクジェット性
樹脂組成物をインクジェットプリンター(リコー社製、「MH2420」)のカートリッジに入れ、インクジェットプリンターにおけるノズルからカートリッジ内の樹脂組成物を吐出しうることを確認してから、ノズルから樹脂組成物を吐出させてテストパターンを連続で印刷した。その結果、樹脂組成物を1時間吐出できるとともに吐出動作が安定していた場合を「A」、樹脂組成物を1時間吐出できたが吐出動作が断続的に不安定になった場合を「B」、吐出開始から1時間経過前にノズルが詰まって樹脂組成物を吐出できなくなった場合を「C」と、評価した。
(4)比誘電率
80mm×40mm×1mmtの寸法を有するアルミ基板上に、厚さ10μmの樹脂組成物の塗膜を作製した。この塗膜に、100mW/cmの条件で15秒間紫外線を照射して、塗膜を硬化させた。LCRメータ(Agilent社製、「E4980A」)及び治具(16034 test fixture)を用いて、電極接触法により、周波数100kHzの条件で、硬化した塗膜の比誘電率を測定した。
Figure 2021095573
Figure 2021095573
1 有機EL発光装置
4 有機EL素子
5 封止材
10 タッチセンサ
100 タッチパネル

Claims (11)

  1. アクリル化合物(A)及び光重合開始剤(B)を含み、
    周波数が100kHzである場合の硬化物の比誘電率が3.0以下であり、
    有機EL素子封止用である、
    紫外線硬化性樹脂組成物。
  2. 前記アクリル化合物(A)は、イソボルニル骨格を有する化合物、ジシクロペンタニル骨格を有する化合物及び3,3,5−トリメチルシクロヘキシル骨格を有する化合物からなる群から選択される少なくとも一種の成分である化合物(z)を含む、
    請求項1に記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
  3. 前記アクリル化合物(A)は、一分子中に(メタ)アクリロイル基を一つのみ有する単官能(メタ)アクリル化合物(A1)を含み、
    前記アクリル化合物(A)全量に対する単官能(メタ)アクリル化合物(A1)の割合は、50質量%以上である、
    請求項1又は2に記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
  4. 前記アクリル化合物(A)は、一分子中にメタクリロイル基を一つのみ有する単官能メタクリレート(a1)を含み、
    前記アクリル化合物(A)全量に対する前記単官能メタクリレート(a1)の割合は、25質量%以上60質量%以下である、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
  5. 前記アクリル化合物(A)は、カチオン重合性官能基を有するアクリル化合物を含有する、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
  6. カチオン重合性化合物(H)を更に含有する、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
  7. 25℃での粘度が50mP・s以下である、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
  8. 硬化物のガラス転移温度は、90℃以上である、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
  9. 前記アクリル化合物(A)以外のラジカル重合性化合物(E)を更に含有する、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
  10. 有機EL素子と、前記有機EL素子を覆う封止材とを備え、
    前記封止材は、請求項1〜9のいずれか一項に記載の紫外線硬化性樹脂組成物の硬化物である、
    有機EL発光装置。
  11. 請求項10に記載の有機EL発光装置とタッチセンサとを備える、
    タッチパネル。
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