WO2020149363A1 - 有機el表示素子封止用樹脂組成物、硬化物、及び、有機el表示素子 - Google Patents

有機el表示素子封止用樹脂組成物、硬化物、及び、有機el表示素子 Download PDF

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Abstract

本発明は、有機EL表示素子用周辺封止剤として用いることで、表示性能に優れる有機EL表示素子を得ることができる有機EL表示素子封止用樹脂組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、該有機EL表示素子封止用樹脂組成物の硬化物、及び、該硬化物を有する有機EL表示素子を提供することを目的とする。 本発明は、ポリオレフィンと、硬化性樹脂と、重合開始剤及び/又は熱硬化剤とを含有する有機EL表示素子封止用樹脂組成物であって、長さ5mm、幅4mm、厚さ10μmの該有機EL表示素子封止用樹脂組成物が塗布されたガラス基板を、下記式(1)で表されるエポキシ化合物70重量部、下記式(2)で表されるオキセタン化合物30重量部、ジメチルフェニル(4-メトキシベンジル)アンモニウムヘキサフルオロアンチモネート1.5重量部、及び、ベンジルアミン0.2重量部のみからなる液状の樹脂組成物1に40℃で3時間浸漬した後の前記有機EL表示素子封止用樹脂組成物の面積減少率1、下記式(3)で表されるエポキシ化合物70重量部、下記式(2)で表されるオキセタン化合物30重量部、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート1重量部、4-イソプロピル-4'-メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.5重量部、及び、ベンジルアミン0.2重量部のみからなる液状の樹脂組成物2に40℃で3時間浸漬した後の前記有機EL表示素子封止用樹脂組成物の面積減少率2、並びに、下記式(3)で表されるエポキシ化合物70重量部、下記式(2)で表されるオキセタン化合物20重量部、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル10重量部、ジメチルフェニル(4-メトキシベンジル)アンモニウムヘキサフルオロアンチモネート1.5重量部、及び、ベンジルアミン0.2重量部のみからなる液状の樹脂組成物3に40℃で3時間浸漬した後の前記有機EL表示素子封止用樹脂組成物の面積減少率3がいずれも5%以下である有機EL表示素子封止用樹脂組成物である。

Description

有機EL表示素子封止用樹脂組成物、硬化物、及び、有機EL表示素子
本発明は、有機EL表示素子用周辺封止剤として用いることで、表示性能に優れる有機EL表示素子を得ることができる有機EL表示素子封止用樹脂組成物に関する。また、本発明は、該有機EL表示素子封止用樹脂組成物の硬化物、及び、該硬化物を有する有機EL表示素子に関する。
有機エレクトロルミネッセンス表示素子(有機EL表示素子)は、互いに対向する一対の電極間に有機発光材料層が挟持された薄膜構造体を有する。この有機発光材料層に一方の電極から電子が注入されるとともに他方の電極から正孔が注入されることにより有機発光材料層内で電子と正孔とが結合して自己発光を行う。バックライトを必要とする液晶表示素子等と比較して視認性がよく、より薄型化が可能であり、かつ、直流低電圧駆動が可能であるという利点を有する。
ところが、このような有機EL表示素子は、有機発光材料層や電極が外気に曝されるとその発光特性が急激に劣化し寿命が短くなるという問題がある。従って、有機EL表示素子の安定性及び耐久性を高めることを目的として、有機EL表示素子においては、有機発光材料層や電極を大気中の水分や酸素から遮断する封止技術が不可欠となっている。
特許文献1には、有機発光材料層を有する積層体を被覆して封止する有機充填層と、該有機充填層の側面を覆う吸湿シール層(封止壁)とを有する構成により、有機EL表示素子を封止する方法が開示されている。通常、有機EL表示素子用封止剤として、上記有機充填層には面内封止剤が用いられ、上記封止壁には面内封止剤とは構成成分の異なる周辺封止剤が用いられている。しかしながら、このような面内封止剤と周辺封止剤とを用いて有機EL表示素子を封止した場合、周辺封止剤として硬化物の透湿防止性に優れるものを用いても、その性能が充分に発揮されずに水分が浸入し、有機EL表示素子に表示不良が生じることがあるという問題があった。
特開2014-67598号公報
本発明は、有機EL表示素子用周辺封止剤として用いることで、表示性能に優れる有機EL表示素子を得ることができる有機EL表示素子封止用樹脂組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、該有機EL表示素子封止用樹脂組成物の硬化物、及び、該硬化物を有する有機EL表示素子を提供することを目的とする。
本発明は、ポリオレフィンと、硬化性樹脂と、重合開始剤及び/又は熱硬化剤とを含有する有機EL表示素子封止用樹脂組成物であって、長さ5mm、幅4mm、厚さ10μmの該有機EL表示素子封止用樹脂組成物が塗布されたガラス基板を、下記式(1)で表されるエポキシ化合物70重量部、下記式(2)で表されるオキセタン化合物30重量部、ジメチルフェニル(4-メトキシベンジル)アンモニウムヘキサフルオロアンチモネート1.5重量部、及び、ベンジルアミン0.2重量部のみからなる液状の樹脂組成物1に40℃で3時間浸漬した後の上記有機EL表示素子封止用樹脂組成物の面積減少率1、下記式(3)で表されるエポキシ化合物70重量部、下記式(2)で表されるオキセタン化合物30重量部、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート1重量部、4-イソプロピル-4’-メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.5重量部、及び、ベンジルアミン0.2重量部のみからなる液状の樹脂組成物2に40℃で3時間浸漬した後の上記有機EL表示素子封止用樹脂組成物の面積減少率2、並びに、下記式(3)で表されるエポキシ化合物70重量部、下記式(2)で表されるオキセタン化合物20重量部、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル10重量部、ジメチルフェニル(4-メトキシベンジル)アンモニウムヘキサフルオロアンチモネート1.5重量部、及び、ベンジルアミン0.2重量部のみからなる液状の樹脂組成物3に40℃で3時間浸漬した後の上記有機EL表示素子封止用樹脂組成物の面積減少率3がいずれも5%以下である有機EL表示素子封止用樹脂組成物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000005
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000006
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、面内封止剤と周辺封止剤とを用いて有機EL表示素子を封止した場合に有機EL表示素子に表示不良が生じる原因が、面内封止剤と周辺封止剤とが相溶し、周辺封止剤が塗布形状を維持できていないことにあると考えた。そこで本発明者らは、塗布性や粘度安定性や低アウトガス性に優れる特定の3種の面内封止剤に浸漬した際の面積減少率がいずれも特定値以下である樹脂組成物を周辺封止剤として用いることを検討した。その結果、有機EL表示素子用周辺封止剤として用いることで、表示性能に優れる有機EL表示素子を得ることができる有機EL表示素子封止用樹脂組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、上記面積減少率1、2、及び、3がいずれも5%以下である。上記面積減少率1、2、及び、3がいずれも5%以下であることにより、本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、有機EL表示素子用周辺封止剤として用いることで、表示性能に優れる有機EL表示素子を得ることができるものとなる。上記面積減少率1、2、及び、3は、いずれも3%以下であることが好ましく、2%以下であることがより好ましい。
なお、本明細書において上記面積減少率1、2、及び、3は、以下の方法で測定される値である。
即ち、まず、長さ200mm、幅200mm、厚さ1mmの無アルカリガラス上に、有機EL表示素子封止用樹脂組成物を、長さ5mm、幅4mm、厚さ10μmとなるように塗布する(浸漬前の面積20mm)。次いで、有機EL表示素子封止用樹脂組成物を塗布した無アルカリガラスを、100gの上記樹脂組成物1、2、又は、3中に40℃で3時間浸漬する。上記樹脂組成物1、2、又は、3から無アルカリガラスを取り出し、25℃で60分間乾燥させる。その後、無アルカリガラス上に残った有機EL表示素子封止用樹脂組成物の面積(浸漬後の面積)を測定し、下記式により面積減少率を導出する。
 面積減少率(%)=((浸漬前の面積-浸漬後の面積)÷浸漬前の面積)×100
上記樹脂組成物1、2、及び、3は、面内封止剤として好適に用いられるものであって、周辺封止剤と組み合わせずに単独で用いた場合の低アウトガス性等の性能に優れるものである。
上記面積減少率1、2、及び、3は、後述するポリオレフィンや硬化性樹脂の種類、及び、これらの含有割合を調整することにより、いずれも5%以下とすることができる。
本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、ポリオレフィンを含有する。
上記ポリオレフィンを含有することにより、本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、硬化物が透湿防止性に優れるものとなり、かつ、周辺封止剤として用いた場合に面内封止剤と相溶し難いものとなる。
硬化物の透湿防止性を更に向上させる等の観点から、上記ポリオレフィンとしては、ポリイソブチレン、ポリブテン、及び、ポリブタジエンからなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、ポリイソブチレンを含むことがより好ましい。
上記ポリオレフィンは、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記ポリオレフィンの重量平均分子量の好ましい下限は1万、好ましい上限は40万である。上記ポリオレフィンの重量平均分子量がこの範囲であることにより、得られる有機EL表示素子封止用樹脂組成物が塗布性、接着性、及び、硬化物の透湿防止性により優れるものとなる。上記ポリオレフィンの重量平均分子量のより好ましい下限は2万、より好ましい上限は7万である。
なお、本明細書において上記「重量平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で溶媒としてテトラヒドロフランを用いて測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定する際に用いるカラムとしては、例えば、Shodex LF-804(昭和電工社製)等が挙げられる。
上記ポリオレフィンと後述する硬化性樹脂との合計100重量部中における上記ポリオレフィンの含有量の好ましい下限は10重量部、好ましい上限は80重量部である。上記ポリオレフィンの含有量が10重量部以上であることにより、得られる有機EL表示素子封止用樹脂組成物が硬化物の透湿防止性により優れるものとなる。上記ポリオレフィンの含有量が80重量部以下であることにより、得られる有機EL表示素子封止用樹脂組成物が塗布性や接着性により優れるものとなる。上記ポリオレフィンの含有量のより好ましい下限は20重量部、より好ましい上限は70重量部である。
本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、硬化性樹脂を含有する。
硬化性の観点から、上記硬化性樹脂としては、エポキシ化合物、オキセタン化合物、(メタ)アクリル化合物、及び、ウレタン化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、エポキシ化合物及び/又は(メタ)アクリル化合物を含むことがより好ましい。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリル」は、アクリル又はメタクリルを意味し、上記「(メタ)アクリル化合物」は、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を意味し、上記「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル又はメタクリロイルを意味する。
上記エポキシ化合物としては、例えば、グリシジルエーテル化合物、脂環式エポキシ化合物等が挙げられる。
上記グリシジルエーテル化合物としては、例えば、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
上記脂環式エポキシ化合物としては、例えば、上記式(1)で表されるエポキシ化合物、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-1-ブタノールの1,2-エポキシ-4-(2-オキシラニル)シクロヘキサン付加物等が挙げられる。
なかでも、上記面積減少率1、2、及び、3をいずれも5%以下とすることがより容易となることから、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルが好ましい。
上記オキセタン化合物としては、例えば、1,4-ビス{[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、ジ[2-(3-オキセタニル)ブチル]エーテル、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル化合物としては、例えば、イソボルニル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ノルボルニルメチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸シクロデシル、(メタ)アクリル酸4-t-ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシル等が挙げられる。なかでも、上記面積減少率1、2、及び、3をいずれも5%以下とすることがより容易となることから、イソボルニル(メタ)アクリレートが好ましい。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
上記ウレタン化合物としては、例えば、イソシアネート化合物と任意のポリオール化合物の反応物等が挙げられる。
上記イソシアネート化合物としては、例えば、トルエンジイソシアネート化合物、ジフェニルメタンジイソシアネート化合物等が挙げられる。
上記トルエンジイソシアネート化合物としては、例えば、2,4-トリレンジイソシアネート(2,4-TDI)、2,6-トリレンジイソシアネート、又は、これらの混合物等が挙げられる。
上記ジフェニルメタンジイソシアネート化合物としては、例えば、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’-MDI)、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4’-MDI)、又は、これらの混合物等が挙げられる。
本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、接着性を更に向上させること等を目的として、粘着付与樹脂を含有することが好ましい。
上記粘着付与樹脂としては、例えば、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂、クマロン樹脂、インデン樹脂、石油樹脂等が挙げられる。
上記変性テルペン樹脂としては、例えば、水素添加テルペン樹脂、テルペンフェノール共重合樹脂、芳香族変性テルペン樹脂等が挙げられる。
上記石油樹脂としては、例えば、脂肪族系石油樹脂、水添脂環式石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族芳香族共重合系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂及びその水素化物等が挙げられる。
なかでも、上記粘着付与樹脂としては、樹脂組成物の接着性、耐透湿性、相溶性等の観点から、テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、テルペンフェノール共重合樹脂、水添脂環式石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族芳香族共重合系石油樹脂、脂環族系石油樹脂が好ましく、脂環族系石油樹脂がより好ましく、脂環族飽和炭化水素樹脂、脂環族不飽和炭化水素樹脂が更に好ましく、シクロヘキシル環含有飽和炭化水素樹脂、ジシクロペンタジエン変性炭化水素樹脂が特に好ましい。
これらの粘着付与樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記粘着付与樹脂の含有量は、上記ポリオレフィンと上記硬化性樹脂との合計100重量部に対して、好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が100重量部である。上記粘着付与樹脂の含有量がこの範囲であることにより、透湿防止性を維持しつつ、接着性を向上させる効果をより発揮することができる。上記粘着付与樹脂の含有量のより好ましい下限は0.2重量部、より好ましい上限は20重量部である。
本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、重合開始剤及び/又は熱硬化剤を含有する。
本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、なかでも、ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤、及び、熱硬化剤からなる群より選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。
上記ラジカル重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤や熱ラジカル重合開始剤が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物、アシルフォスフィンオキサイド化合物、チタノセン化合物、オキシムエステル化合物、ベンゾインエーテル化合物、チオキサントン化合物等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤としては、具体的には例えば、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)ブタノン、1,2-(ジメチルアミノ)-2-((4-メチルフェニル)メチル)-1-(4-(4-モルホリニル)フェニル)-1-ブタノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、1-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、1-(4-(フェニルチオ)フェニル)-1,2-オクタンジオン2-(O-ベンゾイルオキシム)、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等が挙げられる。
上記熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、アゾ化合物、有機過酸化物等からなるものが挙げられる。
上記アゾ化合物としては、例えば、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
上記有機過酸化物としては、例えば、過酸化ベンゾイル、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート等が挙げられる。
上記熱ラジカル重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、VPE-0201、VPE-0401、VPE-0601、VPS-0501、VPS-1001、V-501(いずれも富士フイルム和光純薬社製)等が挙げられる。
上記カチオン重合開始剤としては、光カチオン重合開始剤や熱カチオン重合開始剤が挙げられる。
上記光カチオン重合開始剤は、光照射によりプロトン酸又はルイス酸を発生するものであれば特に限定されず、イオン性光酸発生型であってもよいし、非イオン性光酸発生型であってもよい。
上記イオン性光酸発生型の光カチオン重合開始剤のアニオン部分としては、例えば、BF 、PF 、SbF 、又は、(BX(但し、Xは、少なくとも2つ以上のフッ素又はトリフルオロメチル基で置換されたフェニル基を表す)等が挙げられる。
上記イオン性光酸発生型の光カチオン重合開始剤としては、例えば、上記アニオン部分を有する、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族アンモニウム塩、(2,4-シクロペンタジエン-1-イル)((1-メチルエチル)ベンゼン)-Fe塩等が挙げられる。
上記芳香族スルホニウム塩としては、例えば、ビス(4-(ジフェニルスルホニオ)フェニル)スルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、ビス(4-(ジフェニルスルホニオ)フェニル)スルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4-(ジフェニルスルホニオ)フェニル)スルフィドビステトラフルオロボレート、ビス(4-(ジフェニルスルホニオ)フェニル)スルフィドテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル-4-(フェニルチオ)フェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル-4-(フェニルチオ)フェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル-4-(フェニルチオ)フェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、ジフェニル-4-(フェニルチオ)フェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリアリールスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(4-(ジ(4-(2-ヒドロキシエトキシ))フェニルスルホニオ)フェニル)スルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、ビス(4-(ジ(4-(2-ヒドロキシエトキシ))フェニルスルホニオ)フェニル)スルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4-(ジ(4-(2-ヒドロキシエトキシ))フェニルスルホニオ)フェニル)スルフィドビステトラフルオロボレート、ビス(4-(ジ(4-(2-ヒドロキシエトキシ))フェニルスルホニオ)フェニル)スルフィドテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(4-(4-アセチルフェニル)チオフェニル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
上記芳香族ヨードニウム塩としては、例えば、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4-メチルフェニル-4-(1-メチルエチル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、4-メチルフェニル-4-(1-メチルエチル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、4-メチルフェニル-4-(1-メチルエチル)フェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4-メチルフェニル-4-(1-メチルエチル)フェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
上記芳香族ジアゾニウム塩としては、例えば、フェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、フェニルジアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、フェニルジアゾニウムテトラフルオロボレート、フェニルジアゾニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
上記芳香族アンモニウム塩としては、例えば、1-ベンジル-2-シアノピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、1-ベンジル-2-シアノピリジニウムヘキサフルオロアンチモネート、1-ベンジル-2-シアノピリジニウムテトラフルオロボレート、1-ベンジル-2-シアノピリジニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、1-(ナフチルメチル)-2-シアノピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、1-(ナフチルメチル)-2-シアノピリジニウムヘキサフルオロアンチモネート、1-(ナフチルメチル)-2-シアノピリジニウムテトラフルオロボレート、1-(ナフチルメチル)-2-シアノピリジニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
上記(2,4-シクロペンタジエン-1-イル)((1-メチルエチル)ベンゼン)-Fe塩としては、例えば、(2,4-シクロペンタジエン-1-イル)((1-メチルエチル)ベンゼン)-Fe(II)ヘキサフルオロホスフェート、(2,4-シクロペンタジエン-1-イル)((1-メチルエチル)ベンゼン)-Fe(II)ヘキサフルオロアンチモネート、(2,4-シクロペンタジエン-1-イル)((1-メチルエチル)ベンゼン)-Fe(II)テトラフルオロボレート、(2,4-シクロペンタジエン-1-イル)((1-メチルエチル)ベンゼン)-Fe(II)テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
上記非イオン性光酸発生型の光カチオン重合開始剤としては、例えば、ニトロベンジルエステル、スルホン酸誘導体、リン酸エステル、フェノールスルホン酸エステル、ジアゾナフトキノン、N-ヒドロキシイミドスルホネート等が挙げられる。
上記光カチオン重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、みどり化学社製の光カチオン重合開始剤、ユニオンカーバイド社製の光カチオン重合開始剤、ADEKA社製の光カチオン重合開始剤、3M社製の光カチオン重合開始剤、BASF社製の光カチオン重合開始剤、ローディア社製の光カチオン重合開始剤等が挙げられる。
上記みどり化学社製の光カチオン重合開始剤としては、例えば、DTS-200等が挙げられる。
上記ユニオンカーバイド社製の光カチオン重合開始剤としては、例えば、UVI6990、UVI6974等が挙げられる。
上記ADEKA社製の光カチオン重合開始剤としては、例えば、SP-150、SP-170等が挙げられる。
上記3M社製の光カチオン重合開始剤としては、例えば、FC-508、FC-512等が挙げられる。
上記BASF社製の光カチオン重合開始剤としては、例えば、IRGACURE261、IRGACURE290等が挙げられる。
上記ローディア社製の光カチオン重合開始剤としては、例えば、PI2074等が挙げられる。
上記熱カチオン重合開始剤としては、アニオン部分がBF 、PF 、SbF 、又は、(BX(但し、Xは、少なくとも2つ以上のフッ素又はトリフルオロメチル基で置換されたフェニル基を表す)で構成される、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。なかでも、スルホニウム塩、アンモニウム塩が好ましい。
上記スルホニウム塩としては、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。
上記ホスホニウム塩としては、エチルトリフェニルホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート、テトラブチルホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。
上記アンモニウム塩としては、例えば、ジメチルフェニル(4-メトキシベンジル)アンモニウムヘキサフルオロホスフェート、ジメチルフェニル(4-メトキシベンジル)アンモニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジメチルフェニル(4-メトキシベンジル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジメチルフェニル(4-メチルベンジル)アンモニウムヘキサフルオロホスフェート、ジメチルフェニル(4-メチルベンジル)アンモニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジメチルフェニル(4-メチルベンジル)アンモニウムヘキサフルオロテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、メチルフェニルジベンジルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート、メチルフェニルジベンジルアンモニウムヘキサフルオロアンチモネート、メチルフェニルジベンジルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェニルトリベンジルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジメチルフェニル(3,4-ジメチルベンジル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチル-N-ベンジルアニリニウムヘキサフルオロアンチモネート、N,N-ジエチル-N-ベンジルアニリニウムテトラフルオロボレート、N,N-ジメチル-N-ベンジルピリジニウムヘキサフルオロアンチモネート、N,N-ジエチル-N-ベンジルピリジニウムトリフルオロメタンスルホン酸等が挙げられる。
上記熱カチオン重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、三新化学工業社製の熱カチオン重合開始剤、King Industries社製の熱カチオン重合開始剤等が挙げられる。
上記三新化学工業社製の熱カチオン重合開始剤としては、例えば、サンエイドSI-60、サンエイドSI-80、サンエイドSI-B3、サンエイドSI-B3A、サンエイドSI-B4等が挙げられる。
上記King Industries社製の熱カチオン重合開始剤としては、例えば、CXC-1612、CXC-1821等が挙げられる。
上記重合開始剤の含有量は、上記ポリオレフィンと上記硬化性樹脂との合計100重量部に対して、好ましい下限が0.05重量部、好ましい上限が10重量部である。上記重合開始剤の含有量が0.05重量部以上であることにより、得られる有機EL表示素子封止用樹脂組成物が硬化性により優れるものとなる。上記重合開始剤の含有量が10重量部以下であることにより、得られる有機EL表示素子封止用樹脂組成物の硬化反応が速くなり過ぎず、作業性により優れるものとなり、硬化物をより均一なものとすることができる。上記重合開始剤の含有量のより好ましい下限は1重量部、より好ましい上限は3重量部である。
上記熱硬化剤としては、例えば、ヒドラジド化合物、イミダゾール誘導体、酸無水物、ジシアンジアミド、グアニジン誘導体、変性脂肪族ポリアミン、各種アミンとエポキシ樹脂との付加生成物等が挙げられる。
上記ヒドラジド化合物としては、例えば、1,3-ビス(ヒドラジノカルボエチル)-5-イソプロピルヒダントイン、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド等が挙げられる。
上記イミダゾール誘導体としては、例えば、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、N-(2-(2-メチル-1-イミダゾリル)エチル)尿素、2,4-ジアミノ-6-(2’-メチルイミダゾリル-(1’))-エチル-s-トリアジン、N,N’-ビス(2-メチル-1-イミダゾリルエチル)尿素、N,N’-(2-メチル-1-イミダゾリルエチル)-アジポアミド、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
上記酸無水物としては、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)等が挙げられる。
これらの熱硬化剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記熱硬化剤のうち市販されているものとしては、例えば、SDH(日本ファインケム社製)、ADH(大塚化学社製)、アミキュアVDH、アミキュアVDH-J、アミキュアUDH(いずれも味の素ファインテクノ社製)等が挙げられる。
上記熱硬化剤の含有量は、上記ポリオレフィンと上記硬化性樹脂との合計100重量部に対して、好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が10重量部である。上記熱硬化剤の含有量が0.01重量部以上であることにより、得られる有機EL表示素子封止用樹脂組成物が熱硬化性により優れるものとなる。上記熱硬化剤の含有量が10重量部以下であることにより、得られる有機EL表示素子封止用樹脂組成物が保存安定性により優れるものとなる。上記熱硬化剤の含有量のより好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は5重量部、更に好ましい下限は1重量部、更に好ましい上限は3重量部である。
本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、吸水性フィラーを含有することが好ましい。上記吸水性フィラーを含有することにより、本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、硬化物の透湿防止性により優れるものとなる。
上記吸水性フィラーとしては、例えば、アルカリ土類金属の酸化物、酸化マグネシウム、モレキュラーシーブ等が挙げられる。
上記アルカリ土類金属の酸化物としては、例えば、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム等が挙げられる。
なかでも、吸水性の観点から、アルカリ土類金属の酸化物が好ましく、酸化カルシウムがより好ましい。
これらの吸水性フィラーは、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記吸水性フィラーの含有量は、上記ポリオレフィンと上記硬化性樹脂との合計100重量部に対して、好ましい下限が10重量部、好ましい上限が500重量部である。上記吸水性フィラーの含有量がこの範囲であることにより、得られる有機EL表示素子封止用樹脂組成物がパネル剥がれを抑制しつつ、硬化物がより優れた透湿防止性を有するものとなる。上記吸水性フィラーの含有量のより好ましい下限は20重量部、より好ましい上限は150重量部である。
本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、接着性を向上させること等を目的として、本発明の目的を阻害しない範囲において、上記吸水性フィラーに加えて、その他のフィラーを含有してもよい。
上記その他のフィラーとしては、無機フィラーや有機フィラーを用いることができる。
上記無機フィラーとしては、例えば、シリカ、タルク、アルミナ等が挙げられる。
上記有機フィラーとしては、例えば、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等が挙げられる。なかでも、タルクが好ましい。
本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、増感剤を含有してもよい。上記増感剤は、上記重合開始剤の重合開始効率をより向上させて、本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物の硬化反応をより促進させる役割を有する。
上記増感剤としては、例えば、アントラセン系化合物、チオキサントン系化合物、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、ベンゾフェノン、2,4-ジクロロベンゾフェノン、o-ベンゾイル安息香酸メチル、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルサルファイド等が挙げられる。
上記アントラセン系化合物としては、例えば、9,10-ジブトキシアントラセン等が挙げられる。
上記チオキサントン系化合物としては、例えば、2,4-ジエチルチオキサントン等が挙げられる。
これらの増感剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記増感剤の含有量は、上記ポリオレフィンと上記硬化性樹脂との合計100重量部に対して、好ましい下限が0.05重量部、好ましい上限が3重量部である。上記増感剤の含有量が0.05重量部以上であることにより、増感効果がより発揮される。上記増感剤の含有量が3重量部以下であることにより、吸収が大きくなり過ぎずに深部まで光を伝えることができる。上記増感剤の含有量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は1重量部である。
本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、安定剤を含有することが好ましい。上記安定剤を含有することにより、本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、より保存安定性に優れるものとなる。
上記安定剤としては、例えば、芳香族アミン化合物、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル等が挙げられる。
上記芳香族アミン化合物としては、例えば、ベンジルアミン、アミノフェノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。
なかでも、芳香族アミン化合物が好ましく、ベンジルアミンがより好ましい。
これらの安定剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記安定剤の含有量は、上記ポリオレフィンと上記硬化性樹脂との合計100重量部に対して、好ましい下限が0.001重量部、好ましい上限が2重量部である。上記安定剤の含有量がこの範囲であることにより、得られる有機EL表示素子封止用樹脂組成物が優れた硬化性を維持したまま保存安定性により優れるものとなる。上記安定剤の含有量のより好ましい下限は0.005重量部、より好ましい上限は1重量部である。
本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、シランカップリング剤を含有してもよい。上記シランカップリング剤は、本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物と基板等との接着性を向上させる役割を有する。
上記シランカップリング剤としては、例えば、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
これらのシランカップリング剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記シランカップリング剤の含有量は、上記ポリオレフィンと上記硬化性樹脂との合計100重量部に対して、好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が10重量部である。上記シランカップリング剤の含有量がこの範囲であることにより、余剰のシランカップリング剤のブリードアウトを防止しつつ、得られる有機EL表示素子封止用樹脂組成物の接着性を向上させる効果により優れるものとなる。上記シランカップリング剤の含有量のより好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は5重量部である。
本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲において、表面改質剤を含有してもよい。上記表面改質剤を含有することにより、本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物の塗膜の平坦性を向上させることができる。
上記表面改質剤としては、例えば、界面活性剤やレベリング剤等が挙げられる。
上記表面改質剤としては、例えば、シリコーン系、アクリル系、フッ素系等のものが挙げられる。
上記表面改質剤のうち市販されているものとしては、例えば、ビックケミー・ジャパン社製の表面改質剤、楠本化成社製の表面改質剤、AGCセイミケミカル社製の表面改質剤等が挙げられる。
上記ビックケミー・ジャパン社製の表面改質剤としては、例えば、BYK-300、BYK-302、BYK-331等が挙げられる。
上記楠本化成社製の表面改質剤としては、例えば、UVX-272等が挙げられる。
上記AGCセイミケミカル社製の表面改質剤としては、例えば、サーフロンS-611等が挙げられる。
本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲で、有機EL表示素子封止用樹脂組成物中に発生した酸と反応する化合物及び/又はイオン交換樹脂を含有してもよい。
上記発生した酸と反応する化合物としては、酸と中和する物質、例えば、アルカリ金属の炭酸塩若しくは炭酸水素塩、又は、アルカリ土類金属の炭酸塩若しくは炭酸水素塩等が挙げられる。具体的には例えば、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等が用いられる。
上記イオン交換樹脂としては、陽イオン交換型、陰イオン交換型、両イオン交換型のいずれも使用することができるが、特に塩化物イオンを吸着することのできる陽イオン交換型又は両イオン交換型が好適である。
本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲で、必要に応じて、硬化遅延剤、補強剤、軟化剤、可塑剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の公知の各種添加剤を含有してもよい。
本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、アウトガスの発生をより抑制する観点から、溶剤を含有しないことが好ましい。本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、溶剤を含有しなくても、塗布性に優れるものとすることができる。
なお、本明細書において「溶剤を含有しない」とは、溶剤の含有量が1000ppm未満であることを意味する。
本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物を製造する方法としては、例えば、混合機を用いて、ポリオレフィンと、硬化性樹脂と、重合開始剤及び/又は熱硬化剤と、吸水性フィラーや必要に応じて添加するシランカップリング剤等の添加剤とを混合する方法等が挙げられる。
上記混合機としては、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリーミキサー、ニーダー、3本ロール等が挙げられる。
本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物の硬化物もまた、本発明の1つである。
本発明の硬化物は、有機EL表示素子の周縁部を囲む封止壁に用いられることが好ましい。即ち、本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物は、有機発光材料層を有する積層体の周囲に封止壁を形成するための有機EL表示素子用周辺封止剤として用いられることが好ましい。上記有機EL表示素子用周辺封止剤は、通常、該積層体を被覆する有機EL表示素子用面内封止剤と組み合わせて用いられる。
本発明の有機EL表示素子封止用樹脂組成物を有機EL表示素子用周辺封止剤として用いる場合に組み合わせて用いられる有機EL表示素子用面内封止剤としては、上記樹脂組成物1、2、又は、3が好適である。
本発明の硬化物を用いてなる封止壁は、得られる有機EL表示素子の表示領域を広く確保する等の観点から、厚さが5mm以下であることが好ましい。
本発明の硬化物を有する有機EL表示素子もまた、本発明の1つである。
本発明の有機EL表示素子としては、表示領域の大きさが対角40インチ以上60インチ以下であるものが好適である。
本発明によれば、有機EL表示素子用周辺封止剤として用いることで、表示性能に優れる有機EL表示素子を得ることができる有機EL表示素子封止用樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、該有機EL表示素子封止用樹脂組成物の硬化物、及び、該硬化物を有する有機EL表示素子を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(樹脂組成物1~3の作製)
表1に記載された配合比に従い、各材料を、撹拌混合機を用い、撹拌速度2000rpmで3分間撹拌混合して、樹脂組成物1~3を作製した。上記撹拌混合機としては、AR-250(シンキー社製)を用いた。
(実施例1~8、比較例1~4)
表2、3に記載された配合比に従い、各材料を、撹拌混合機を用い、撹拌速度2000rpmで3分間撹拌混合して、実施例1~8、比較例1~4の有機EL表示素子封止用樹脂組成物を作製した。上記撹拌混合機としては、AR-250(シンキー社製)を用いた。なお、上記実施例に使用した酸化カルシウムは、粒径が10μm以下になるようにボールミル(日陶科学社製、「ANZ-53D」)によって乾式バッチ粉砕したものを使用した。
(有機EL表示素子封止用樹脂組成物の面積減少率)
実施例及び比較例で得られた各有機EL表示素子封止用樹脂組成物について、以下の方法で、面積減少率1、2、及び、3を測定した。
まず、長さ200mm、幅200mm、厚さ10mmの無アルカリガラス上に、有機EL表示素子封止用樹脂組成物を、長さ5mm、幅4mm、厚さ10μmとなるように塗布した(浸漬前の面積20mm)。次いで、有機EL表示素子封止用樹脂組成物を塗布した無アルカリガラスを、100gの樹脂組成物1、2、又は、3中に40℃で3時間浸漬した。樹脂組成物1、2、又は、3から無アルカリガラスを取り出し、25℃で60分間乾燥させた。その後、無アルカリガラス上に残った有機EL表示素子封止用樹脂組成物の面積(浸漬後の面積)を測定し、上述した式により面積減少率を導出した。得られた面積減少率1、2、及び、3を表2、3に示した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた各有機EL表示素子封止用樹脂組成物について、以下の評価を行った。結果を表2、3に示した。
(1)接着性
実施例及び比較例で得られた各有機EL表示素子封止用樹脂組成物10gに対して、直径10μmのスペーサー粒子0.03gを加え、撹拌混合機を用いて均一に分散させた。上記スペーサー粒子としては、ミクロパールSP-210(積水化学工業社製)を用い、上記撹拌混合機としては、AR-250(シンキー社製)を用いた。スペーサー粒子を分散させた有機EL表示素子封止用樹脂組成物をガラス基板A上に塗布した後、ガラス基板Bを貼り付け、加圧して厚みを均一にした。上記ガラス基板Aは、長さ50mm、幅25mm、厚さ0.7mmのガラスの表面をアセトンで洗浄した後、乾燥させたものであり、上記ガラス基板Bは、長さ5mm、幅5mm、厚さ0.7mmのガラスをアセトンに浸漬洗浄した後、乾燥させたものである。次いで、有機EL表示素子封止用樹脂組成物を硬化させることにより、ガラス基板Aとガラス基板Bとを接着した。実施例1~5、比較例1、2で得られた有機EL表示素子封止用樹脂組成物については、100℃で30分間加熱することにより硬化させた。実施例6~8、比較例3、4で得られた有機EL表示素子封止用樹脂組成物については、UV-LED照射装置にて波長365nmの紫外線を3000mJ/cm照射して硬化させた。
ガラス基板Aとガラス基板Bとの剪断接着力をダイシェアテスターにて23℃、剪断速度200μm/秒の条件で測定した。上記ダイシェアテスターとしては、ボンドテスター4000(デイジ社製)を用いた。
剪断接着力が200N以上であった場合を「○」、200N未満100N以上であった場合を「△」、100N未満であった場合を「×」として接着性を評価した。
(2)透湿防止性
実施例及び比較例で得られた各有機EL表示素子封止用樹脂組成物について、以下のCa-TESTを行った。
まず、実施例及び比較例で得られた各有機EL表示素子封止用樹脂組成物10gに対して、直径10μmのスペーサー粒子0.03gを加え、撹拌混合機を用いて均一に分散させた。上記スペーサー粒子としては、ミクロパールSP-210(積水化学工業社製)を用い、上記撹拌混合機としては、AR-250(シンキー社製)を用いた。次いで、スペーサー粒子を分散させた有機EL表示素子封止用樹脂組成物をガラス基板の表面に塗布した。
次に、30mm×30mmの大きさの別のガラス基板に2mm×2mmの開口部を複数有するマスクを被せ、Caを真空蒸着機により蒸着させた。蒸着の条件は、真空蒸着装置の蒸着器内を2×10-3Paまで減圧してCaを5.0Å/sの蒸着速度で2000Å成膜するものとした。Caを蒸着したガラス基板を露点(-60℃以上)に管理されたグローブボックス内に移動させ、表面に有機EL表示素子封止用樹脂組成物を塗布したガラス基板と、Caを蒸着したガラス基板とを、有機EL表示素子封止用樹脂組成物がCaの蒸着パターン上となるようにして貼り合わせた。この時、ガラス基板端面から2mm、4mm、6mmの位置に蒸着したCaが存在するように位置を合わせて貼り合わせた。加圧して有機EL表示素子封止用樹脂組成物層の厚みを均一にした後、有機EL表示素子封止用樹脂組成物を硬化させ、Ca-TEST基板を作製した。実施例1~5、比較例1、2で得られた有機EL表示素子封止用樹脂組成物については、100℃で30分間加熱することにより硬化させた。実施例6~8、比較例3、4で得られた有機EL表示素子封止用樹脂組成物については、UV-LED照射装置にて波長365nmの紫外線を3000mJ/cm照射して硬化させた。
得られたCa-TEST基板を、85℃、85%RHの高温高湿条件に暴露し、有機EL表示素子封止用樹脂組成物の硬化物からなる層へのガラス基板端面からの時間毎の水分の浸入距離をCaの消失から観測した。
その結果、水分の浸入距離が6mmに達するまでの時間が1000時間以上であった場合を「○」、500時間以上1000時間未満であった場合を「△」、500時間未満であった場合を「×」として透湿防止性を評価した。
(3)有機EL表示素子の表示性能
(有機発光材料層を有する積層体が配置された基板の作製)
長さ45mm、幅45mm、厚さ0.7mmのガラスにITO電極を1000Åの厚さとなるように成膜したものを基板とした。上記基板をアセトン、アルカリ水溶液、イオン交換水、及び、イソプロピルアルコールにてそれぞれ15分間超音波洗浄した後、煮沸させたイソプロピルアルコールにて10分間洗浄し、更に、UV-オゾンクリーナにて直前処理を行った。UV-オゾンクリーナとしては、NL-UV253(日本レーザー電子社製)を用いた。
次に、直前処理後の基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに固定し、素焼きの坩堝にN,N’-ジ(1-ナフチル)-N,N’-ジフェニルベンジジン(α-NPD)を200mg入れ、別の素焼き坩堝にトリス(8-キノリノラト)アルミニウム(Alq)を200mg入れ、真空チャンバー内を、1×10-4Paまで減圧した。その後、α-NPDの入った坩堝を加熱し、α-NPDを蒸着速度15Å/sで基板に堆積させ、膜厚600Åの正孔輸送層を成膜した。次いで、Alqの入った坩堝を加熱し、15Å/sの蒸着速度で膜厚600Åの有機発光材料層を成膜した。その後、正孔輸送層及び有機発光材料層が形成された基板を、タングステン製抵抗加熱ボートを有する別の真空蒸着装置に移し、真空蒸着装置内のタングステン製抵抗加熱ボートの1つにフッ化リチウム200mgを入れ、別のタングステン製抵抗加熱ボートにアルミニウム線1.0gを入れた。その後、真空蒸着装置の蒸着器内を2×10-4Paまで減圧してフッ化リチウムを0.2Å/sの蒸着速度で5Å成膜した後、アルミニウムを20Å/sの速度で1000Å成膜した。窒素により蒸着器内を常圧に戻し、10mm×10mmの有機発光材料層を有する積層体が配置された基板を取り出した。
(有機EL表示素子の作製)
積層体が配置された基板の周縁部に、実施例及び比較例で得られた各有機EL表示素子封止用樹脂組成物を線幅(硬化後の封止壁の厚さ)が5mmとなるよう塗布し、その内側に樹脂組成物1を、積層体全体を覆うように塗布した後、長さ45mm、幅45mm、厚さ0.7mmのガラスを重ね合わせた。その後、UV-LED照射装置を用いて波長365nmの紫外線を3000mJ/cm照射し、更に100℃で30分加熱することで有機EL表示素子封止用樹脂組成物及び樹脂組成物1を硬化させて有機EL表示素子を作製した。 
(有機EL表示素子の発光状態)
得られた有機EL表示素子を、85℃、85%RHの環境下に1000時間暴露した後、10Vの電圧を印加し、有機EL表示素子の発光状態(ダークスポット及び画素周辺消光の有無)を目視で観察した。ダークスポットや周辺消光が無く均一に発光した場合を「○」、僅かにダークスポットや周辺消光が認められた場合を「△」、非発光部が著しく拡大した場合を「×」として有機EL表示素子の表示性能を評価した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000007
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000008
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000009
本発明によれば、有機EL表示素子用周辺封止剤として用いることで、表示性能に優れる有機EL表示素子を得ることができる有機EL表示素子封止用樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、該有機EL表示素子封止用樹脂組成物の硬化物、及び、該硬化物を有する有機EL表示素子を提供することができる。

Claims (8)

  1. ポリオレフィンと、硬化性樹脂と、重合開始剤及び/又は熱硬化剤とを含有する有機EL表示素子封止用樹脂組成物であって、
    長さ5mm、幅4mm、厚さ10μmの該有機EL表示素子封止用樹脂組成物が塗布されたガラス基板を、
    下記式(1)で表されるエポキシ化合物70重量部、下記式(2)で表されるオキセタン化合物30重量部、ジメチルフェニル(4-メトキシベンジル)アンモニウムヘキサフルオロアンチモネート1.5重量部、及び、ベンジルアミン0.2重量部のみからなる液状の樹脂組成物1に40℃で3時間浸漬した後の前記有機EL表示素子封止用樹脂組成物の面積減少率1、
    下記式(3)で表されるエポキシ化合物70重量部、下記式(2)で表されるオキセタン化合物30重量部、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート1重量部、4-イソプロピル-4’-メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.5重量部、及び、ベンジルアミン0.2重量部のみからなる液状の樹脂組成物2に40℃で3時間浸漬した後の前記有機EL表示素子封止用樹脂組成物の面積減少率2、並びに、
    下記式(3)で表されるエポキシ化合物70重量部、下記式(2)で表されるオキセタン化合物20重量部、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル10重量部、ジメチルフェニル(4-メトキシベンジル)アンモニウムヘキサフルオロアンチモネート1.5重量部、及び、ベンジルアミン0.2重量部のみからなる液状の樹脂組成物3に40℃で3時間浸漬した後の前記有機EL表示素子封止用樹脂組成物の面積減少率3がいずれも5%以下である
    ことを特徴とする有機EL表示素子封止用樹脂組成物。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
  2. 前記ポリオレフィンは、ポリイソブチレン、ポリブテン、及び、ポリブタジエンからなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項1記載の有機EL表示素子封止用樹脂組成物。
  3. 前記硬化性樹脂は、エポキシ化合物、オキセタン化合物、(メタ)アクリル化合物、及び、ウレタン化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項1又は2記載の有機EL表示素子封止用樹脂組成物。
  4. ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤、及び、熱硬化剤からなる群より選択される少なくとも1種を含有する請求項1、2又は3記載の有機EL表示素子封止用樹脂組成物。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の有機EL表示素子封止用樹脂組成物の硬化物。
  6. 有機EL表示素子の周縁部を囲む封止壁に用いられ、該封止壁は、厚さが5mm以下である請求項5記載の硬化物。
  7. 請求項5又は6記載の硬化物を有する有機EL表示素子。
  8. 表示領域の大きさが対角40インチ以上60インチ以下である請求項7記載の有機EL表示素子。
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