JP2021087960A - バーリング加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、有底円筒形状の底面に下穴を形成してバーリング加工する際に、フランジ高さを高く形成することができるバーリング加工方法を提供する。【解決手段】本発明に係るバーリング加工方法は、有底円筒形状を成形する有底円筒形状成形工程S1と、該有底円筒形状の底面11を押圧して、底面11の中央が内側に凸になるように湾曲した形状にする押圧工程S3と、底面11に円形の下穴を形成する下穴形成工程S5と、該下穴が形成された円筒形状の内側にバーリングパンチ29を押し込んでバーリング加工するバーリング加工工程S7と、を備え、下穴形成工程S5は、前記円筒形状の内周側には板押え21を配置することなく外周側に打ち抜きダイ19を配置し、前記円筒形状の内側に配置した打ち抜きパンチ23により底面11の外周縁部を打ち抜きダイ19に押し付けながら打ち抜いて前記下穴を形成することを特徴とするものである。【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車排気系部品や、空調機器、給水給湯機器などに供されるプレス加工部品において、配管を溶接接合する継手部のバーリング加工方法に関する。
液体、気体等を取り扱う機器には、液体や気体等を送給するための金属パイプが接続されている。この金属パイプの取り外しや交換が想定されない場合には、機器と金属パイプの接続部分を溶接することがある。そのような場合、金属パイプが接続される機器側の部品には、接続位置に設けられた開口部の周縁にフランジ3が形成されている(図6参照)。
このフランジ3に金属パイプを嵌合させて溶接することで、フランジ3が溶接しろとなり、組み立ての作業性が向上する。さらに、溶接部分の強度も高めることができる。そして、組み立ての作業性や溶接部の強度を十分に確保するためには、フランジ3の高さをより高く確保したいという要望がある。
このような部品をプレス成形する際に、上述したようなフランジ3を成形する方法として、従来、図7に示すような方法がとられている。
図7(a)は、金属板1の所定の位置に設けた開口部に、別部品として成形したフランジ3を溶接するという方法である。しかし、この方法は、別部品の準備と溶接工程を必要とするためコストが増大する。そのため、溶接工程を必要とせず、一つの部品からフランジ3を成形するのがコストを低減できて、気密性の観点でも信頼性が高く好ましい。
一つの部品からフランジ3を成形するものとして、図7(b)及び図7(c)に示す方法がある。図7(b)は、金属板1の所定の箇所に設けた下穴の周囲をバーリング加工することでフランジ3を形成する方法である。このような技術は、例えば、特許文献1に開示されている。図7(c)は、金属板1の所定の箇所に有底円筒形状を成形し、その底面を切除することで、縦壁をフランジ3とする方法である。このような技術は、例えば、特許文献2に開示されている。
図7(b)の方法では、フランジ高さを高くするには、下穴の径を小さくする必要がある。しかし、下穴の径を小さくすると、バーリング加工時の穴拡げ率が大きくなるので、材料の成形限界を超えてフランジ3の先端部(下穴の端面)に割れが生じる場合がある。よって、図7(b)に示す方法では、フランジ3の先端部に割れが生じないように下穴の径を設定する必要があり、これによって、成形できるフランジ高さには限界が生じる。
図7(c)に示す方法も、同様に、有底円筒形状の成形可能な深さには限界があるので、その制約内でしかフランジ3を高くすることができない。
そこで、フランジ高さをより高くする方法のひとつとして、特許文献3の「従来の技術」に示される方法がある。これは、先ず、予備成形として有底円筒形状を絞り加工し(図8(a)参照)、次に、該有底円筒形状の底面に孔抜きし(図8(b)参照)、さらに、該孔抜き部の周囲をバーリングする(図8(c)参照)ことによりフランジ3を形成するものである(特許文献3の段落[0007]及び図9参照)。
特開2007−75869号公報 特開平6−87039号公報 特開平6−39450号公報
しかしながら、上述した方法はプレス加工に用いる金型側に問題が生じる場合がある。この問題について、図9を用いて説明する。
図9は、有底円筒形状の底面に下穴を形成(孔抜き)する際の金型の断面図である。下穴を形成する際には、通常、打ち抜きダイ35と板押え37で金属板1を挟持して、打ち抜きパンチ39で下穴を打ち抜く。図9(a)は、金属板1の有底円筒形状の内側に打ち抜きダイ35を配置すると共に外側に板押え37を配置し、外側から打ち抜きパンチ39で打ち抜く場合を示しており、図9(b)は、金属板1の有底円筒形状の外側に打ち抜きダイ35を配置すると共に内側に板押え37を配置し、内側から打ち抜きパンチ39で打ち抜く場合を示している。
図9(a)における打ち抜きダイ35や、図9(b)における板押え37のように、有底円筒形状の内側に配置される金型は、該有底円筒形状の内周面に沿う部位が厚みの薄い薄肉円筒形状(薄肉円筒形状部35a、37a)となるため加工の際に破損が生じやすく、耐久性に問題がある。
そこで、破損の可能性がある薄肉円筒形状部35a、37aを設けずに下穴を打ち抜くようにした場合の金型の例を図10に示す。図10に示す金型は、図9(b)で示した板押え37の薄肉円筒形状部37aを設けていない例である。
このような形状の金型であれば、上述したような、金型における耐久性の問題は生じないが、有底円筒形状の内周側を押さえていないことによる別の問題が生じる。これについて以下に図10に基づいて説明する。
有底円筒形状の内側から、打ち抜きパンチ39を金属板1に近接させ(図10(a)参照)、さらに打ち抜きパンチ39を移動させると、打ち抜きパンチ39の先端部が金属板1にくい込む際に、有底円筒形状の肩部や縦壁部が板押え37で押さえられていないため、金属板1が打ち抜きパンチ39の進行方向に引き込まれて、打ち抜きダイ35から浮き上がる(図10(b)参照)。その後、金属板1からスクラップ25が引き千切られて分離する(図10(c)参照)。
上記のように打ち抜きされた金属板1の下穴の切断面27には、打ち抜きパンチ39の先端部が金属板1に食い込む初期の段階に生じるせん断面(平滑な面)と、金属板1からスクラップ25が引き千切られて分離する際に生じる破断面(微細な亀裂を有する荒い面)とが形成されるが、図10のように切断面近傍を板押えで押さえない場合、下穴の切断面27における破断面の比率(以降、「破断面比率」という)が大きくなる。
破断面は引張応力に対して割れを誘発しやすいため、破断面比率が大きいと、続くバーリング加工時に切断面27、すなわちフランジの先端部に割れが発生しやすい。
そして、この割れは、下穴の径を小さくして穴拡げ率を大きくすると、より発生しやすくなるため、下穴の切断面27の破断面比率が大きい場合にはフランジ高さを高くできないという問題がある。
また、打ち抜きパンチ39が金属板1に食い込むときに材料が引き込まれることで、打ち抜かれるスクラップ25となる部分が打ち抜き方向に凸形状に撓み(図10(b)参照)、その後、スクラップ25が金属板1から分離された後に平坦な円板状に戻ろうとして径が拡大することから(図10(c)参照)、打ち抜きダイ35の内部に引っ掛かり、取り出しにくく加工の作業性が悪いという問題もある。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、有底円筒形状の底面に下穴を形成してバーリング加工する際に、フランジ先端の割れを防止してフランジ高さを高く形成することができ、かつ作業性に優れたバーリング加工方法を提供することを目的とする。
本発明に係るバーリング加工方法は、有底円筒形状を絞り成形又は張出し成形により成形する有底円筒形状成形工程と、該有底円筒形状成形工程で成形された有底円筒形状の底面を押圧して、該底面の中央が内側に凸になるように湾曲した形状にする押圧工程と、該押圧工程で成形された底面に該底面の直径よりも小さい直径の円形の下穴を打ち抜き加工により形成する下穴形成工程と、該下穴が形成された円筒形状の内側にバーリングパンチを押し込んでバーリング加工するバーリング加工工程と、を備え、前記下穴形成工程は、前記円筒形状の内周側には板押えを配置することなく外周側に打ち抜きダイを配置し、前記円筒形状の内側に配置した打ち抜きパンチにより前記底面の外周縁部を前記打ち抜きダイに押し付けながら打ち抜いて前記下穴を形成することを特徴とするものである。
本発明においては、有底円筒形状の底面を押圧して、該底面の中央が内側に凸になるように湾曲した形状にする押圧工程を備えたことにより、下穴形成工程において円筒形状の内周側に板押えを配置しなくても、前記下穴の切断面の破断面比率を小さくすることができる。これにより、バーリング加工時にフランジの先端に割れが生じにくくなるため、フランジ高さを高く形成することができる。さらに、下穴を形成した際のスクラップがダイの内部に引っ掛かりにくいので作業性が向上する。
本発明の実施の形態にかかるバーリング加工方法を説明する図である。 本発明の実施の形態にかかる有底円筒形状成形工程を説明する図である。 本発明の実施の形態にかかる押圧工程を説明する図である。 本発明の実施の形態にかかる下穴形成工程を説明する図である。 本発明の実施の形態にかかるバーリング加工工程を説明する図である。 バーリング加工が施されて形成されたフランジを有する開口部を説明する図である。 従来のフランジを形成する方法を説明する方法である(その1)。 従来のフランジを形成する方法を説明する方法である(その2)。 従来のフランジを形成する方法の課題を説明する方法である(その1)。 従来のフランジを形成する方法の課題を説明する方法である(その2)。
本発明の一実施の形態に係るバーリング加工方法は、図1に示すように、金属板1に有底円筒形状(図1(a)参照)を成形する有底円筒形状成形工程S1と、該有底円筒形状の底面を押圧して湾曲した形状(図1(b)参照)にする押圧工程S3と、該底面に下穴を形成(図1(c)参照)する下穴形成工程S5と、該下穴の周縁をバーリング加工(図1(d)参照)するバーリング加工工程S7とを備えるものである。
本実施の形態は、金属板1に、直径φD=25〜80mmの開口部及びその周縁に高さHf=D/5〜D/3のフランジ3を成形することを目的とするものである。本実施の形態における金属板1は、例えば、板厚1.0〜2.5mmのフェライト系ステンレス鋼板またはオーステナイト系ステンレス鋼板を想定している。
以下、各工程を詳細に説明する。
<有底円筒形状成形工程>
有底円筒形状成形工程S1は、絞り成形又は張出し成形により金属板1に有底円筒形状を成形する工程である。本実施の形態では絞り成形を例にあげて説明する。
有底円筒形状成形工程S1では、図2の断面図に示すように、平板状の金属板1の一方に孔抜き部を有する絞りダイ5、他方に板押え7を配置して金属板1を挟持した状態で、板押え7側から矢印方向に、直径φDの円形断面形状を有する絞りパンチ9を金属板1に近接させ(図2(a)参照)、さらに、絞りパンチ9を金属板1に押し込むことで(図2(b)参照)、図1(a)に示したような高さHb、直径φDの有底円筒形状が成形される。
このとき、有底円筒形状の加工限界まで絞って、高さHbをより高く得るようにするのが好ましい。
<押圧工程>
押圧工程S3は、有底円筒形状成形工程S1で成形された有底円筒形状の底面11を押圧して、底面11の中央が、有底円筒形状の内側に凸になるように湾曲した形状にする工程である。これについて、図3を用いて説明する。
押圧工程S3では、図3の断面図に示すように、有底円筒形状における筒部の外周面に沿うようにパッド13を配置すると共に、パッド13と協働して有底円筒形状に連続する平坦部を挟持するように板押え15を配置した状態で、有底円筒形状の底面11の外側から矢印方向に、円形断面形状を有するパンチ17を近接させ(図3(a)参照)、さらに、パンチ17を底面11に押し付けて、有底円筒形状を所定量押し潰す(図3(b)参照)。
これにより、有底円筒形状の周壁が押し潰され、潰された分だけ高さが低くなると共に材料余りが生じて、図1(b)に示したような、底面11の中央が内側に凸となる湾曲した形状となる。
<下穴形成工程>
下穴形成工程S5は、押圧工程S3で成形された内側に凸となるように湾曲した底面11に、底面11の直径よりも小さい直径の円形の下穴を、打ち抜き加工により形成する工程である。これについて、図4を用いて説明する。
下穴形成工程S5では、図4の断面図に示すように、有底円筒形状の外周側に、底面11の直径φDよりも小さい内径φdの孔抜き部を有する打ち抜きダイ19を配置すると共に、有底円筒形状に連続する平坦部を挟持するように板押え21を配置する。板押え21は、有底円筒形状の内周面に沿うような薄肉円筒形状の部位は有しておらず、従来例のような破損の問題が生ずることはない。
ダイの孔抜き部端部には、有底円筒形状の肩部から縦壁部に沿うような形状の凹部19aが形成されている。
上述したように打ち抜きダイ19と板押え21を配置して、内側に凸となるように湾曲した有底円筒形状の底面11の内側から、円形断面形状を有する打ち抜きパンチ23を図4(a)のように図中矢印方向に近接させる。打ち抜きパンチ23をさらに進行させて底面11に押し付けると、底面11は平坦になるよう押し戻され、底面11の外周縁部(肩部)は、図4(b)の図中矢印で示すように、打ち抜きダイ19の凹部19aに押し付けられる。
さらに打ち抜きパンチ23を進行させると、打ち抜きパンチ23と打ち抜きダイ19によって金属板1が切断され、金属板1からスクラップ25が分離して(図4(c))、図1(c)に示したような、直径φdの下穴が形成される。
前述した従来例では、下穴の切断面27の近傍を板押え21で押さえていないことで、切断面27の破断面比率が大きくなるという問題があったが、本実施の形態では、底面11が内側に凸となるよう湾曲していることで、切断面27の近傍を板押え21で押さえなくとも、金属板1を打ち抜きダイ19に押し付けながら切断することができるので破断面比率が大きくなることを抑制できる。
また、円板状に打ち抜かれたスクラップ25は、金属板1から分離したのち、図4(c)に示すように、再び内側に凸の湾曲形状に戻って直径が僅かに縮小するので打ち抜きダイ19の内部に引っ掛かりにくく、作業性を悪化させることがない。
<バーリング加工工程>
バーリング加工工程S7は、下穴形成工程S5で底面11に下穴が形成された有底円筒形状に内側からバーリングパンチ29を押し込んでバーリング加工する工程である。これについて、図5を用いて説明する。
バーリング加工工程S7では、図5の断面図に示すように、底面11に下穴が形成された有底円筒形状の周囲を、ダイ31と板押え33で挟持した状態で、板押え33側から矢印方向に、直径φD(>φd)の円形断面形状を有するバーリングパンチ29を金属板に近接させ(図5(a)参照)、さらに、バーリングパンチ29を押し込むことで、下穴の周縁をバーリング加工(図5(b)参照)する。これによって、図1(d)に示したように、有底円筒形状成形工程で成形した有底円筒形状の高さHbよりもさらに高い高さHfを有する、直径φDのフランジ3が成形される。
本実施の形態では、破断面比率が小さくなるように下穴が形成されているので、バーリング加工工程S7でフランジ3の端面に亀裂が生じにくくなっている。したがって、下穴の直径φdを小さくして、穴拡げ率λ(λ=(φD-φd)/φd)を大きくしても、フランジ3の端面に亀裂を生じさせずにバーリング加工することが可能であり、フランジ高さHfをより高く成形することができる。
本発明にかかるバーリング加工方法を用いた効果を確認する実験を行ったので、その結果について以下に説明する。
本実施例では、板厚2mmのステンレス鋼板に、フランジ3を有する内径φD=38.1mmの開口部をフランジ高さの目標値を変更しながらプレス加工し、比較した。
まず、比較例1として、従来の方法である下穴を打ち抜いてバーリングする方法(図7(b)参照)を用いて成形を行った。比較例1では、打ち抜く下穴径φdを徐々に小さく変更し、それぞれにφ38.1mmのパンチを押し込んでバーリング加工を行った。その結果を表1に示す。なお、表中のλは穴拡げ率((φD-φd)/φd)を示している。
Figure 2021087960
表1に示したように、比較例1の方法では、下穴径φd=19mm(穴拡げ率λ=101%)のとき、バーリング加工の際にフランジ端部(穴フチ)に割れが発生した。比較例1で成形できるフランジ高さは、バーリングによる穴フチ割れ発生に律速され、加工できたフランジ高さの最大値は6.7mmであった。
次に、比較例2として、従来の方法である有底円筒形状を成形したのち、該有底円筒形状の底面を切除する方法(図7(c)参照)を用いて成形を行った。比較例2では、内径φD=38.1mmの有底円筒形状を、目標高さを徐々に高く変更してそれぞれ成形し、底面を5mm(R部3mm+板厚2mm)切除して、残った縦壁部分の高さをフランジ高さとして計測した。その結果を表2に示す。
Figure 2021087960
表2に示したように、比較例2の方法では、有底円筒形状の成形高さが13mmHのとき、有底円筒形状に割れが発生し、底面を切除した後のフランジ端部(穴フチ)にも割れが残存した。比較例2で成形できるフランジ高さは、有底円筒形状の成形限界高さに律速され、加工できたフランジ高さの最大値は7.0mmであった。
続いて、比較例3として、従来の方法である有底円筒形状を成形したのち、該有底円筒形状の底面に下穴を打ち抜いてバーリングする方法(図8参照)を用いて成形を行った。比較例3において、有底円筒形状の底面に下穴を打ち抜く際には、図10に示したように、有底円筒形状の内周側を板押さえで押さえずに行うものとする。比較例3では、内径φD=38.1mmの有底円筒形状を、目標高さを徐々に高く変更してそれぞれ成形し、該有底円筒形状の底面に下穴を設けて、φ38.1mmのパンチを押し込んでバーリング加工を行った。限界成形高さの有底円筒形状に対しては、底面に打ち抜く下穴径φdを徐々に小さく変更して、さらにバーリング加工を行った。その結果を表3に示す。
Figure 2021087960
表3に示したように、同じ下穴径(φd=31mm)で比較すると、有底円筒形状の限界成形高さは、13mmHで割れが発生するため、12mmHであり有底円筒形状の限界成形高さ(12mmH)のときに、フランジ高さが最も高く得られ、比較例1(6.7mm)及び2(7.0mm)よりも高い16.0mmであった。
さらに、高さ12mmHの有底円筒形状に対して、下穴径φdを小さく変更したところ(φd=27mm、23mm)、いずれもバーリング加工の際に、フランジ端部(穴フチ)に割れが発生した。したがって、比較例3で成形できるフランジ高さは、有底円筒形状の成形限界高さ及びバーリングによる穴フチ割れ発生に律速され、加工できたフランジ高さの最大値は16.0mmであった。
続いて、発明例として、実施の形態にて説明したバーリング方法(図1参照)を用いて成形を行った。本発明例において、有底円筒形状の底面に下穴を打ち抜く際には、比較例3と同様に、有底円筒形状の内周側を板押さえで押さえずに行う(図4参照)。発明例では、内径φD=38.1mmの有底円筒形状を、目標高さを徐々に高く変更してそれぞれ成形し、さらに該有底円筒形状の底面を押圧して2mm潰すことで該底面の中央が内側に凸になるように湾曲した形状にし、該湾曲した底面に下穴を設けて、φ38.1mmのパンチを押し込んでバーリング加工を行った。限界成形高さの有底円筒形状に対しては、底面に打ち抜く下穴径φdを徐々に小さく変更して、さらにバーリング加工を行った。その結果を表4に示す。
Figure 2021087960
表4に示したように、同じ下穴径(φd=31mm)で比較すると、比較例3と同様に、有底円筒形状の限界成形高さは、13mmHで割れが発生するため、12mmHであり有底円筒形状の限界成形高さ(12mmH)のときに、フランジ高さが最も高く得られた。さらに、高さ12mmHの有底円筒形状に対して、下穴径φdを小さく変更したところ、φdが17mm以下のとき、バーリング加工の際に、フランジ端部(穴フチ)に割れが発生した。したがって、発明例で成形できるフランジ高さは、有底円筒形状の成形限界高さ及びバーリングによる穴フチ割れ発生に律速され、加工できたフランジ高さの最大値は17.8mmであった。
比較例3では、下穴径φd=27mm(穴拡げ率λ=41.1%)のときに、フランジ端部に割れが発生したのに対し、本発明例では、下穴径φd=19mm(穴拡げ率λ=101%)まで割れが発生しなかった。これにより、加工できたフランジ高さの最大値は、比較例3が16.0mmであるのに対し、本発明例では17.8mmと、より高く成形することができた。
1 金属板
3 フランジ
5 絞りダイ(有底円筒形状成形工程)
7 板押え(有底円筒形状成形工程)
9 絞りパンチ(有底円筒形状成形工程)
11 底面
13 パッド(押圧工程)
15 板押え(押圧工程)
17 パンチ(押圧工程)
19 打ち抜きダイ(下穴形成工程)
19a 凹部
21 板押え(下穴形成工程)
23 打ち抜きパンチ(下穴形成工程)
25 スクラップ
27 切断面
29 バーリングパンチ(バーリング加工工程)
31 ダイ(バーリング加工工程)
33 板押え(バーリング加工工程)
35 打ち抜きダイ(従来例)
35a 薄肉円筒形状部
37 板押え(従来例)
37a 薄肉円筒形状部
39 打ち抜きパンチ(従来例)

Claims (1)

  1. 有底円筒形状を絞り成形又は張出し成形により成形する有底円筒形状成形工程と、
    該有底円筒形状成形工程で成形された有底円筒形状の底面を押圧して、該底面の中央が内側に凸になるように湾曲した形状にする押圧工程と、
    該押圧工程で成形された底面に該底面の直径よりも小さい直径の円形の下穴を打ち抜き加工により形成する下穴形成工程と、
    該下穴が形成された円筒形状の内側にバーリングパンチを押し込んでバーリング加工するバーリング加工工程と、を備え、
    前記下穴形成工程は、前記円筒形状の内周側には板押えを配置することなく外周側に打ち抜きダイを配置し、前記円筒形状の内側に配置した打ち抜きパンチにより前記底面の外周縁部を前記打ち抜きダイに押し付けながら打ち抜いて前記下穴を形成することを特徴とするバーリング加工方法。
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