JPH0639450A - バーリング加工方法およびその装置 - Google Patents

バーリング加工方法およびその装置

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JPH0639450A
JPH0639450A JP21977992A JP21977992A JPH0639450A JP H0639450 A JPH0639450 A JP H0639450A JP 21977992 A JP21977992 A JP 21977992A JP 21977992 A JP21977992 A JP 21977992A JP H0639450 A JPH0639450 A JP H0639450A
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JP
Japan
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punching
metal plate
burring
punch
die
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Application number
JP21977992A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Kaneyuki
俊明 兼行
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Publication of JPH0639450A publication Critical patent/JPH0639450A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バーリング加工時の割れの発生を防止する。 【構成】 孔抜きポンチ15の先端部に孔あけ部16を設
け、基端側の側面部に孔あけ部16よりもやや大径の切削
部17を設ける。孔抜きダイス14上に金属板1を固定す
る。孔抜きポンチ15を打ち下ろして孔抜きダイス14に挿
通し、孔抜きダイス14の孔あけ部14a と孔抜きポンチ15
の打ち抜き部16のせん断により金属板1からスクラップ
5を分離して孔抜き部6を形成する。孔抜きポンチ15を
さらに下降させ切削部17を金属板1の孔抜き部6に挿通
させると、切削部17により孔抜き部6の切断面が切削さ
れスクラップ18が削り取られて平滑面となる。その後、
バーリングダイスおよびバーリングポンチにより金属板
1の孔抜き部6の周囲をバーリングする際、孔抜き部6
の切断面が平滑面となっているため割れが発生しにくい
のでバーリングによって成形するフランジ部の突出量を
大きく設定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属板を孔抜きし、金
属板の孔抜き部の周囲をバーリングするバーリング加工
方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば図5に示すように、金属板1を孔
抜きし、孔抜き部の周囲を伸びフランジ成形して一側に
突出させてフランジ部2を形成するバーリング加工を行
う場合、従来、次のような方法がとられている。
【0003】先ず、図6に示すように、金属板1を孔抜
きダイス3上に固定し、その上方より孔抜きポンチ4を
打ち下ろして孔抜きダイス3に挿通し、孔抜きダイス3
と孔抜きポンチ4とのせん断によって金属板1を孔抜き
してスクラップ5を分離することにより孔抜き部6を形
成する。
【0004】次に、図7に示すように、孔抜きされた金
属板1をバーリングダイス7上に固定し、バーリングポ
ンチ8を孔抜き部6およびバーリングダイス7に圧入す
ることにより、金属板1の孔抜き部6の周囲を伸びフラ
ンジ成形し一側に突出させてフランジ部2を形成する。
【0005】上記のようにして孔抜きされた金属板1の
孔抜き部6の切断面には、図8に示すように、孔抜きポ
ンチ4の先端部が金属板1にくい込む初期の段階に生じ
るせん断面9と、金属板1からスクラップ5が分離する
際に生じる破断面10とが形成される。せん断面9は、孔
抜きポンチ4の先端部の食い込みと孔抜きポンチ4の側
面部の摺接によって平滑面となっており、一方、破断面
10は、スクラップ5が分離する際に生じる亀裂によって
微細クラック11を有する粗い面となっている。
【0006】したがって、金属板1の孔抜き部6の周囲
をバーリングすると、孔抜き部6の周囲の変形にともな
って破断面10に引っ張り応力が作用するため、この引っ
張り応力が破断面10の微細クラック11に集中する。その
結果、微細クラック11が金属板1中に含まれるカーボン
(C)、サルファ(S)等の硬い成分12に向かって成長
するため割れが発生しやすくなるので、上記従来のバー
リング加工方法では、フランジ部2の突出量を大きく設
定することができない。
【0007】そこで、従来、フランジ部2の突出量を大
きくする場合の一つの方法として、先ず、予備成形とし
て図9の(a)に示すように金属板1に絞り加工を施
し、次に、図9の(b)に示すように金属板1を孔抜き
し、さらに孔抜き部の周囲をバーリングすることによ
り、図9の(c)に示すようにフランジ部2を形成する
加工方法がとられている。
【0008】また、図11および図12に示すように、金属
板1中のカーボンおよびサルファの含有量が少ないほど
バーリング加工時に割れが発生しにくいことが知られて
いる。図11は、金属板1中のカーボンの含有量と限界穴
拡り比D/d(割れを生じることなくバーリング加工可
能な孔抜き部の孔径dとフランジ部の内径Dの比(図10
参照))の関係を示し、図12は、金属板1中のサルファ
の含有量と限界穴拡り比D/dの関係を示している。そ
こで、金属板1中のカーボンおよびサルファの含有量を
小さくすることによってバーリング加工時の金属板1の
割れを防止し、フランジ部2の突出量を大きく設定でき
るようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例において、予備成形を行う加工方法では、予備成形
の加工工程を追加するために設備投資額が増大して加工
コストが高くなるという問題を生じる。また、金属板1
のカーボンおよびサルファの含有量を小さく調整する方
法では、素材である金属板1に対して特別な管理が必要
であるため、材料費の増大により製品原価が高くなると
いう問題を生じる。
【0010】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、バーリング加工時の割れの発生を防止してフラ
ンジ部の突出量を大きく設定できるようにすることを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、第1の発明のバーリング加工方法は、金属板をポ
ンチで孔抜きし、該金属板の孔抜き部の破断面を切削加
工した後、該金属板の孔抜き部の周囲をバーリングする
ことを特徴とする。
【0012】また、第2の発明のバーリング加工装置
は、金属板を孔抜きする孔抜きポンチと孔抜きダイスと
該金属板の孔抜き部をバーリングするバーリングポンチ
とバーリングダイスとを備え、前記孔抜きポンチの側面
部に、前記金属板の孔抜き部の破断面を切削する切削部
を設けたことを特徴とする。
【0013】
【作用】第1の発明によれば、金属板の穴抜き部の破断
面を切削して平滑にすることによって、バーリング加工
時に割れが発生しにくくなる。
【0014】また、第2の発明によれば、孔抜きポンチ
の切削部を金属板の孔抜き部に挿入することよって金属
板の孔抜き部の破断面が切削されて平滑面になるのでバ
ーリング加工時に割れが発生しにくくなる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0016】本発明に係るバーリング加工装置は、金属
板を孔抜きする孔抜き装置と、金属板の孔抜き部の周囲
をバーリングするバーリング装置とを備えており、バー
リング装置は、図7に示す従来のバーリング装置と同様
であるから、以下、孔抜き装置についてのみ詳細に説明
する。
【0017】図1に示すように、孔抜き装置13は、所定
孔形状(図示のものでは円形)の孔あけ部14a を有する
孔抜きダイス14と、孔抜きポンチ15とを備えている。本
実施例の孔抜きポンチ15は、その先端部に孔抜き用の孔
あけ部16が設けられており、基端側の側面部には孔あけ
部16よりもやや大径の切削部17が設けられている。ここ
で、孔抜きダイス14の内径D1 、孔抜きポンチ15の孔あ
け部16の外径D2 、切削部17の外径D3 は、加工すべき
金属板1の板厚をtとしたとき、 D2 =D1 −0.3 t (1) D3 =D1 −0.01 (2) という関係が成り立つように設定されている。
【0018】そして、金属板1を孔抜きダイス14上に固
定し、孔抜きポンチ15を作動させて打ち抜きダイス14に
挿通させることにより、孔抜きダイス14の孔あけ部14a
と孔抜きポンチ15の孔あけ部16によって金属板1をせん
断しスクラップ5を分離して所定の孔形状の孔抜き部6
が得られるようになっている。
【0019】以上のように構成した本実施例の作用につ
いて次に説明する。
【0020】金属板1を孔抜きダイス14上に固定し、孔
抜きポンチ15を打ち下ろして孔あけ部16を孔抜きダイス
14に挿通させると、図2の(a)に示すように、孔あけ
部14a と孔あけ部16により金属板1がせん断されスクラ
ップ5が分離して金属板1に所定形状の孔抜き部6が形
成される。このとき、孔抜き部の切断面には、図8に示
すものと同様に、せん断面9(平滑面)と破断面10(粗
い面)とが形成されている(図2(a)下部に示す破断
面の拡大図参照)。次いで、孔抜きポンチ15をさらに下
降させ、切削部17が金属板1の孔抜き部6に挿入される
と、図2の(b)に示すように切削部17により孔抜き部
6の切断面が切削されスクラップ18が削り取られて平滑
面となり、微細クラック11が取除かれる。
【0021】その後、図7に示す従来例と同様に、金属
板1をバーリング装置のバーリングダイス7に固定して
バーリングポンチ8をバーリングダイス7に挿入するこ
とにより、図2の(c)に示すように金属板1の孔抜き
部6の周囲を伸びフランジ成形し一側に突出させてフラ
ンジ部2を形成する。このとき、金属板1の孔抜き部6
の切断面は、切削部17により切削されて平滑面となって
おり、微細クラック11が取除かれているため、バーリン
グ加工時に割れが発生しにくくフランジ部2の突出量を
大きく設定することができる。
【0022】次に、本発明の加工方法と図6および図7
を用いて説明した従来の加工方法のバーリング加工時の
割れの発生状況について説明する。孔拡げ比D/d=1.
6 、割れの長さL(図3参照)として金属板1の材質を
GSAH45とした場合、割れの長さLの合計ΣLは、
図4に示すように、上記従来の加工方法では約4mmとな
るところ、本発明の加工方法ではゼロとすることができ
る。
【0023】なお、本実施例では、一例として金属板に
円形のフランジ部を形成する場合について説明したが、
本発明は、孔抜きポンチの孔あけ部の輪郭に対して切削
部の輪郭を僅かに大きくして金属板の孔抜き部の切断面
を切削できるようにすることにより、その他の形状のフ
ランジ部を形成する場合にも適用することができる。
【0024】また、上記実施例では、ポンチに孔抜き部
と切削部を設け、一回の打ち抜き操作で孔抜きと切削を
同時に行っているが、これらの加工を別々に行ってもよ
い。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
金属板の孔抜き部の破断面を切削して平滑にすることに
よってバーリング加工時の割れの発生を防止することが
できる。その結果、フランジ部の突出量を大きく設定す
ることができるという優れた効果を奏する。そして、本
発明は、従来行われていたような予備成形が不要である
ため、加工工程数が増えることがなく加工コストが少な
くてすむ。また、素材である金属板に対して特別な材質
上の管理が不要であるため、材料コストが少なくてす
む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の孔抜きダイスと孔抜きポン
チの正面図である。
【図2】本発明の一実施例による各加工工程の金属板の
縦断面図である。
【図3】バーリング加工を施した金属板の割れの発生状
態を示す図である。
【図4】本発明の加工方法と従来の加工方法のバーリン
グ加工時の割れの発生状況を示す図である。
【図5】バーリング加工を施した金属板の縦断面図であ
る。
【図6】従来の孔抜きダイスと孔抜きポンチの正面図で
ある。
【図7】バーリングダイスとバーリングポンチの正面図
である。
【図8】金属板の孔抜き部の切断面の拡大図である。
【図9】従来の予備成形を行うバーリング加工の各行程
の金属板の状態を示す図である。
【図10】バーリング加工を施した金属板の孔拡げ比を
示す図である。
【図11】金属板中のカーボンの含有量と限界穴拡り比
の関係を示す図である。
【図12】金属板中のサルファの含有量と限界穴拡り比
の関係を示す図である。
【符号の説明】 1 金属板 6 孔抜き部 7 バーリングダイス 8 バーリングポンチ 14 孔抜きダイス 15 孔抜きポンチ 17 切削部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板をポンチで孔抜きし、該金属板の
    孔抜き部の破断面を切削加工した後、該金属板の孔抜き
    部の周囲をバーリングすることを特徴とするバーリング
    加工方法。
  2. 【請求項2】 金属板を孔抜きする孔抜きポンチと孔抜
    きダイスと該金属板の孔抜き部をバーリングするバーリ
    ングポンチとバーリングダイスとを備え、前記孔抜きポ
    ンチの側面部に、前記金属板の孔抜き部の破断面を切削
    する切削部を設けたことを特徴とするバーリング加工装
    置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0871680A (ja) * 1994-09-02 1996-03-19 Kyoei Seiko Kk 冷間プレスによる輪体成形方法
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CN106607523A (zh) * 2015-10-22 2017-05-03 山东九州汽车制造有限公司 一种车辆纵梁腹板打孔处理方案
CN109530535A (zh) * 2018-12-28 2019-03-29 东莞市豪斯特热冲压技术有限公司 一种用于热成形产品预冲孔的模具及方法
JP2021087960A (ja) * 2019-12-02 2021-06-10 Jfeスチール株式会社 バーリング加工方法
JP2021094580A (ja) * 2019-12-18 2021-06-24 Jfeスチール株式会社 バーリング加工方法

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