JP2956389B2 - 異形穴抜き方法および装置 - Google Patents

異形穴抜き方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は板状ワークに穴抜き加工
を行う穴抜き方法および装置に係り、特に、正方形や長
方形,楕円形等の異形穴を抜き加工する技術に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】自動車のドアパネルやフードパネル等の
板状ワークに所定形状の穴を形成する場合、抜き穴が形
成されたダイス上に板状ワークを載置し、その抜き加工
部にポンチを押圧して穴抜き加工を行っているのが普通
である。図7は、かかる穴抜き装置の一例で、プレスス
ライド10にはリテーナ12を介してポンチ14および
ストリッパ16が取り付けられているとともに、図示し
ないプレスベッド上にはダイスホルダ18を介してダイ
ス20が配設されており、ダイスホルダ18上に板状ワ
ーク22を載置した状態でプレススライド10が下降さ
せられることにより、ポンチ14がダイス20の抜き穴
24内に挿入されて板状ワーク22に穴抜き加工が行わ
れる。ストリッパ16は、図示しないスプリングに抗し
てリテーナ12内への押込み可能に配設されており、抜
き加工時に板状ワーク22をダイス20に押圧するとと
もに、抜き加工終了後にプレススライド10が上昇させ
られる際にポンチ14から板状ワーク22を払い落と
す。
【0003】上記ポンチ14の横断面形状およびダイス
20の抜き穴形状は、形成すべき穴形状に対応してお
り、例えば正方形の角穴を抜き加工する場合には、図8
に示されているようにポンチ14およびダイス20の抜
き穴24は、共にその角穴に対応する四角形状を成して
いる。ポンチ14の先端周縁部および抜き穴24の上端
開口縁部は共に刃部を構成しており、それ等の間の剪断
応力によって板状ワーク22に穴抜き加工が行われる
が、両刃部間のクリアランスcによって打抜き品質、す
なわち板状ワーク22に生じるバリの大きさは、例えば
図9に示すように大きく影響される。かかる図9から明
らかなように、バリの大きさを例えば0.1mm程度以
下とするためには、板状ワーク22の板厚tに対するク
リアランスcの割合(c/t)が5〜15%程度の範囲
内となるように管理する必要があり、ポンチ14やダイ
ス20の型製作に高い精度が要求される。
【0004】ここで、剪断応力によって板状ワークに生
じる亀裂は、その時の加工条件によってポンチ側から発
生したりダイス側から発生したりするが、ポンチ側から
亀裂が発生した場合には、製品側すなわち穴抜き加工に
おいてはダイス側に大きなバリが残って問題となる一
方、ダイス側から亀裂が発生した場合には、残材側(ポ
ンチ側)にバリが残るため製品側のバリは殆ど問題とな
らない。したがって、穴抜き加工においては常にダイス
側から亀裂が発生するようにすれば、上記クリアランス
cの制約が緩和され、ポンチやダイスの型製作が容易と
なる。すなわち、特開平1−293922号公報に記載
されているように、残材側であるポンチの先端周縁部に
面取りを施せば、面取りしていないダイスの刃部近傍の
応力がポンチ側より高くなるため、そのダイスの刃部側
で常に亀裂が発生するようになり、クリアランスcが比
較的大きい場合でもダイス側すなわち製品側のバリを
0.1mm程度以下に維持することができるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、板状ワ
ークに四角形,楕円形等の異形穴を抜き加工する場合に
は、上記のように先端周縁部に面取りを施したポンチを
用いて穴抜き加工を行っても、角部等の曲率の大きい部
位では製品側に大きなバリが残ることがあった。これ
は、曲率の大きい部位では、抜き加工時に板状ワークの
肉が寄り集まるため、曲率の小さい部位に比較して板厚
の減少が遅れるとともに、それに伴ってダイス側におけ
る亀裂の発生が遅れ、その間にポンチ近傍の引張応力が
ネッキング発生値を越えてしまい、ダイス側から亀裂が
発生する前にポンチ側でネッキングによる破断を生じる
ためである。図10は、このように面取り26が施され
たポンチ14の近傍でネッキングが生じた状態を示す図
である。
【0006】また、このような従来の穴抜き方法では、
形成すべき穴の形状に応じて専用のポンチおよびダイス
を多数用意する必要があるため、それ等の在庫量が多く
なるとともに、型製作費を含む穴抜き加工の加工コスト
が高くなるという別の問題も含んでいた。
【0007】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、異形穴を良好に抜き
加工できるようにするとともに、形状や大きさが異なる
異形穴を共通のポンチで抜き加工できるようにすること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、板状ワークに長円形以外の異形穴を
抜き加工するため、その異形穴に対応する形状の抜き穴
が形成されたダイス上に前記板状ワークを載置してポン
チを押圧する異形穴抜き方法において、横断面が前記抜
き穴内に挿入し得る円形状または長円形状を成すととも
に、先端周縁部に所定の面取りが施されたポンチを用い
て、前記ダイス上に載置された板状ワークに前記長円形
以外の異形穴を抜き加工することを特徴とする。
【0009】また、第2発明は、板状ワークに長円形以
外の異形穴を抜き加工するため、その異形穴に対応する
形状の抜き穴が形成されるとともに前記板状ワークが載
置されるダイスと、そのダイスの上方に配設されて前記
抜き穴内に挿入されるポンチとを備えた異形穴抜き装置
において、前記ポンチの横断面は円形状または長円形状
を成しているとともに、そのポンチの先端周縁部には所
定の面取りが施されていることを特徴とする。
【0010】
【作用】すなわち、製品側にバリを残すことなく異形穴
を抜き加工できるように、その異形穴に対応する形状の
抜き穴を有するダイスと先端周縁部に面取りを施したポ
ンチとを用いて種々の実験,研究を重ねたところ、角部
等の曲率が大きい部位でもダイスとポンチとの間のクリ
アランスを大きくするとダイス側から亀裂が発生するよ
うになり、製品側にバリが残ることを良好に回避できる
ことを見出したのである。これは、曲率の大きい部位で
は、前述したように穴抜き加工時における素材の寄せ集
まりにより板厚の減少、更には亀裂の発生が遅れるが、
ダイスとポンチとの間のクリアランスを大きくすると、
クリアランスが小さい場合に比較してポンチ近傍におけ
る板状ワークの曲げ変形量が小さくなる、言い換えれば
ポンチ下降距離が同じであればポンチとダイスとの間に
おける板状ワークの傾斜が緩やかになるため、ポンチ近
傍におけるネッキングの発生が抑制され、面取りが施さ
れていないダイス側において先に亀裂が発生するように
なるからである。
【0011】本発明はかかる知見に基づいて為されたも
ので、例えば正三角形や正方形,正多角形等の異形穴に
対しては、それに略内接するような円形断面のポンチを
用いれば、曲率の大きい角部のクリアランスが大きくな
るため、角部および直辺部共に面取りが施されていない
ダイス側から亀裂が発生して破断するようになり、製品
側に大きなバリを残すことなく良好に異形穴を抜き加工
できるのである。また、長方形の異形穴に対しては、両
端部が半円形の長円形状を成すポンチを用いることによ
り、上記と同様に製品側に大きなバリを生じさせること
なく抜き加工できるし、楕円形やその他の形状の異形穴
に対しては、その形状に応じて円形断面または長円形断
面のポンチが適宜用いられ得る。
【0012】一方、異形穴の大きさが略同じであれば、
その形状が相違する場合でも共通のポンチを利用できる
し、異形穴の大きさが多少異なる場合でも、それより小
さい共通のポンチを用いて穴抜き加工を行うことができ
る。また、先端周縁部に面取りが施された本発明のポン
チを、円形や長円形の穴抜き加工に利用できることは勿
論であり、円形断面のポンチを用いて長円形の穴抜き加
工を行うことも可能である。
【0013】
【発明の効果】このように、本発明の異形穴抜き方法ま
たは異形穴抜き装置によれば、製品側に大きなバリを生
じさせることなく角穴等の異形穴を良好に抜き加工でき
るようになる。しかも、異形穴の大きさや形状が多少異
なる場合でも共通のポンチを利用できるし、先端周縁部
に面取りが施された本発明のポンチを円形や長円形の穴
抜き加工に用いることも可能なため、ポンチの汎用性が
向上し、その在庫量や型製作費を含む加工コストが大幅
に低減される。また、円形断面や長円形断面のポンチ
は、異形断面のポンチに比較して製作が容易であるとと
もに従来から穴抜き加工に広く使用されているため、そ
れ等のポンチの先端周縁部に面取り加工を施すだけで容
易に本発明に適用できる利点がある。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。なお、以下の実施例において前記図7の
従来例と実質的に共通する部分には同一の符号を付して
詳しい説明を省略する。
【0015】図1の異形穴抜き装置30は、板状ワーク
22に正方形の穴抜き加工を行うためのもので、ダイス
ホルダ18に配設されたダイス32には、図2に示され
ているように正方形の抜き穴34が形成されている。そ
の抜き穴34の上端開口縁部は上面に対して略直角な刃
部36とされている一方、抜き穴34の4箇所の角部3
8は半径Rの円弧とされている。また、リテーナ12を
介してプレススライド10に配設されたポンチ40は、
図2および図3から明らかなように、直径Dが上記抜き
穴34の1辺の長さLより小さい円形断面であるととも
に、先端周縁部には、面取り角θ、面取り幅Wでテーパ
状の面取り42が施されている。
【0016】このような異形穴抜き装置30において
は、図1に示されているようにダイスホルダ18上に板
状ワーク22が載置された状態で、プレススライド10
が下降させられてポンチ40の先端部がダイス32の抜
き穴34内に挿入されることにより、ダイス32の刃部
36によって抜き穴34に対応する形状の穴抜き加工が
行われる。その場合に、抜き穴34の直辺部44とポン
チ40との間のクリアランスは比較的小さいため、図4
に示すようにポンチ40の下降距離が比較的短い段階で
板状ワーク22は大きく曲げ変形されるとともに板厚が
薄くなり、面取りが施されていないダイス32の刃部3
6の近傍から亀裂が生じる。一方、抜き穴34の角部3
8とポンチ40との間のクリアランスは比較的大きいた
め、図5に示すようにポンチ40の下降距離が比較的長
くなった段階でダイス32の刃部36の近傍から亀裂が
生じる。角部38の近傍では、ポンチ40により板状ワ
ーク22が抜き穴34内へ押し込まれる際に素材が寄り
集まるため、その板厚の減少が遅くなり、それに伴って
刃部36の近傍における亀裂の発生も遅くなるが、刃部
36とポンチ40との間のクリアランスが大きいため、
ポンチ40の近傍における板状ワーク22の曲げ変形量
は小さく、ネッキングの発生が抑制されて、面取りが施
されていないダイス32の刃部36の近傍で先に亀裂が
発生するのである。
【0017】このように、直辺部44および角部38の
何れにおいても、ダイス32の刃部36近傍から亀裂が
発生して抜き加工が行われることから、その抜き加工に
よって生じるバリはポンチ40によって抜き落とされる
残材側に残り、製品側には0.1mm程度以下のごく小
さなバリが生じるだけで、高い打抜き品質が得られる。
【0018】因に、ダイス32の抜き穴34の一辺の長
さLを25mm、角部38の半径Rを1〜2mm、ポン
チ40の直径Dを23mm、面取り42の面取り角θを
45゜、面取り幅Wを1mmとし、板状ワーク22とし
て厚さtが0.7〜1.0mmの軟鋼板に穴抜き加工を
行ったところ、製品側に生じるバリの高さは0.1mm
程度以下で、一辺の長さが24.6〜25.0mm程
度、言い換えればダイス32の抜き穴形状に対する寸法
誤差が0.4mm程度以下の正方形の穴を打ち抜くこと
ができた。
【0019】ここで、本発明者等の実験では、上記角部
38の半径Rが1mmより小さくなると、その角部38
の抜けが悪くなるため、角部38の半径Rは1mm程度
以上であることが望ましい。また、一辺の長さLは、形
成すべき穴の大きさに応じて適宜設定されるが、実際に
抜き加工された穴はダイス32の抜き穴34に対して
0.4mm程度以下の寸法誤差を有するため、要求精度
がそれより厳しい場合には、その誤差を考慮して抜き穴
34の大きさを設定することになる。
【0020】ポンチ40の直径Dは、形成すべき穴の大
きさに応じて適宜定められるが、ポンチ40と抜き穴3
4の直辺部44との間のクリアランスcが0.2mm程
度以下になると型製作に高い精度が要求されるため、ク
リアランスcが0.2mm程度以上(c/tが20%程
度以上)となる範囲で設定することが望ましい。また、
c/tとバリの高さとの関係では、c/tが5%程度以
下ではc/tの増加に伴ってバリが大きくなるが、c/
tが5%程度以上ではバリの大きさは0.1mm程度で
一定となり、クリアランスcが大きくなっても打抜き品
質が損なわれることはない。但し、クリアランスcが大
きくなると、穴抜きのために必要なポンチ40の下降ス
トロークが大きくなるとともに、ダイス32との交差代
(食込み量)が大きくなって型製作が面倒になるなどの
問題があるため、この点も考慮して直径Dは定められ
る。
【0021】更に、面取り42を施した後の先端部の直
径寸法が5mm程度以下になると板状ワーク22を突き
破ってしまうため、板状ワーク22の材質によっても異
なるが、上記直径Dは6mm程度以上であることが望ま
しい。例えば、直径D=6mm、面取り角θ=45゜、
面取り幅1mmのポンチ40、および一辺の長さL=7
mm,8mm,9mm、角部38の半径R=1mmのダ
イス32を用いて、厚さt=0.7〜1.0mmの軟鋼
板に穴抜き加工を行った場合には、前記試験例と同様に
バリの高さが0.1mm程度以下、寸法誤差が0.4m
m程度以下の正方形の穴を打ち抜くことができた。同様
のポンチ40と、直径が7mm,8mm,9mmの円形
の抜き穴が設けられたダイスとを用いて、円形の穴抜き
加工を行った場合も同様の結果が得られた。
【0022】また、ポンチ40の先端周縁部に設けられ
る面取り42の面取り幅Wは、製品側に大きなバリが残
ることを防止する上で1mm程度以上であることが望ま
しい。しかし、面取り幅Wが大きくなると、穴抜きのた
めに必要なポンチ40の下降ストロークが大きくなると
ともに、直径Dが小さい場合には先端部が尖鋭になるた
め、それ等を考慮して面取り幅Wは0.5〜1.5mm
程度の範囲内で設定することが望ましい。面取り角θに
ついては、それが大きすぎたり小さすぎたりすると面取
り42の効果が小さくなるため、例えば30〜60゜程
度の範囲で適宜設定され、45゜程度とすることが望ま
しい。平面取りの代わりにR面取りを施すことも可能で
ある。
【0023】また、バリ等の打抜き品質は、板状ワーク
22の材質や板厚tによっても大きく異なるため、上記
角部38の半径Rや直径D、面取り幅W等は、穴抜き加
工する板状ワーク22の材質や板厚tを考慮して設定す
ることが望ましい。例えば、上記のように軟鋼板の場
合、板厚tが1.0mm以上になると角部38の抜けが
悪くなるため、その場合には角部38の半径Rを2.0
mm以上に大きくする必要がある。高張力鋼板やアルミ
板など破断効果が高い材質の場合には、角部38の半径
Rが1〜2mm程度でも、板厚tが1.0mm以上のも
のを良好に穴抜き加工できる。
【0024】一方、上記実施例や試験例では、正方形の
角穴を抜き加工する場合について説明したが、ダイス3
2の抜き穴形状を変更することにより、円形断面のポン
チ40を用いて三角形や多角形,楕円形,直辺部の長さ
が短い長円形、長辺と短辺との割合が1に近い長方形等
の他の異形穴を抜き加工することもできる。その場合
に、異形穴の大きさが略同じであれば、形状が相違する
場合でも直径Dや面取り幅Wが等しい同一のポンチ40
を利用できるし、異形穴の大きさが多少異なる場合で
も、それより小さい共通のポンチ40を用いて穴抜き加
工を行うことができる。また、先端周縁部に面取り42
が施された円形断面のポンチ40を用いて、その直径D
より大きい円形の穴抜き加工を行うことができることは
勿論である。
【0025】このように、本実施例の異形穴抜き装置3
0によれば、製品側に大きなバリを生じさせることなく
角穴等の異形穴を良好に抜き加工できるようになる。し
かも、異形穴の大きさや形状が多少異なる場合でも共通
のポンチ40を利用できるし、このポンチ40を用いて
円形の穴抜き加工を行うこともできるため、ポンチ40
の汎用性が向上し、その在庫量や型製作費を含む穴抜き
加工の加工コストが大幅に低減される。また、円形断面
のポンチ40は、異形断面のポンチに比較して製作が容
易であるとともに従来から穴抜き加工に広く使用されて
いるため、それ等のポンチの先端周縁部に面取り加工を
施すだけで容易に本装置30に用いることができる。面
取り42が施されていない従来の円形断面のポンチが、
使用によって先端部に欠け等の損傷を受けた場合、従来
はそのまま廃棄処分としていたが、損傷を受けた先端周
縁部に面取り42を施して本装置30に利用することも
可能で、資源の有効利用を図ることができる。
【0026】なお、上記実施例では円形断面のポンチ4
0を用いて異形穴を抜き加工する場合について説明した
が、長方形の異形穴を抜き加工する場合には、図6に示
すように、その異形穴に対応する長方形の抜き穴50が
形成されたダイス、および両端部52が半円形を成す長
円形断面で先端周縁部に面取りが施されたポンチ54を
用いれば良い。この場合にも、長方形の異形穴を良好に
抜き加工できるとともに、辺の長さが多少異なる長方形
の異形穴や長円形,楕円形等の異形穴を共通のポンチ5
4で抜き加工することができるなど、前記実施例と同様
の効果が得られる。
【0027】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これ等はあくまでも一具体例であり、
本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加
えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である異形穴抜き装置を示す
構成図である。
【図2】図1の異形穴抜き装置におけるポンチの断面形
状およびダイスの抜き穴形状を示す図である。
【図3】図1の異形穴抜き装置におけるポンチの先端部
を示す図である。
【図4】図1の異形穴抜き装置によって穴抜き加工を行
う際のクリアランスが小さい部位における亀裂の発生状
態を説明する図である。
【図5】図1の異形穴抜き装置によって穴抜き加工を行
う際のクリアランスが大きい部位における亀裂の発生状
態を説明する図である。
【図6】長円形断面のポンチを用いて長方形の異形穴を
打ち抜く場合のポンチの断面形状およびダイスの抜き穴
形状を示す図である。
【図7】従来の穴抜き装置の一例を示す図である。
【図8】図7の装置により正方形の穴抜き加工を行う場
合のポンチおよびダイスを示す斜視図である。
【図9】従来の穴抜き装置におけるダイスとポンチとの
間のクリアランスとバリの高さとの関係を示す図であ
る。
【図10】先端周縁部に面取りを施したポンチで異形穴
を抜き加工する場合に、ポンチの先端部近傍でネッキン
グが生じた状態を示す図である。
【符号の説明】
22:板状ワーク 30:異形穴抜き装置 32:ダイス 34,50:抜き穴 40,54:ポンチ 42:面取り

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状ワークに長円形以外の異形穴を抜き
    加工するため、該異形穴に対応する形状の抜き穴が形成
    されたダイス上に前記板状ワークを載置してポンチを押
    圧する異形穴抜き方法において、 横断面が前記抜き穴内に挿入し得る円形状または長円形
    状を成すとともに、先端周縁部に所定の面取りが施され
    たポンチを用いて、前記ダイス上に載置された板状ワー
    クに前記長円形以外の異形穴を抜き加工することを特徴
    とする異形穴抜き方法。
  2. 【請求項2】 板状ワークに長円形以外の異形穴を抜き
    加工するため、該異形穴に対応する形状の抜き穴が形成
    されるとともに前記板状ワークが載置されるダイスと、
    該ダイスの上方に配設されて前記抜き穴内に挿入される
    ポンチとを備えた異形穴抜き装置において、 前記ポンチの横断面は円形状または長円形状を成してい
    るとともに、該ポンチの先端周縁部には所定の面取りが
    施されていることを特徴とする異形穴抜き装置。
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