JP5494974B2 - 剪断加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属製のワークの不要部分を金型によって剪断除去することで所望の輪郭形状の剪断加工品を形成する剪断加工方法に関するものである。
長尺状の圧延鋼板等のワークを金型によって打抜くことで所望の外形形状を呈する剪断加工品を形成したり、適宜の外形形状を呈する金属板等のワークを金型によって打抜いたり切欠いたりすることで、ワークに穴を明けたりワークの外形形状に整形する剪断加工がある。ここで、剪断加工は、加工前のワークにおける不要部分の金属素材を除去することで、ワークから所望の内形形状や所望の外形形状、すなわち所望の輪郭形状の剪断加工品を形成する加工である。上記背景技術は、特に文献を挙げて例示するまでもない一般的になされている事項である。
剪断加工の代表的な例として、図9に、打抜きによって金属板10に打抜き穴11を形成する例を示す。図9(a)に示すように、ダイの上に載置した金属板10に対してパンチ20を剪断方向、すなわち打抜き(図示矢印A)に移動させて、パンチ20を金属板10に貫通させることで、パンチ20によってワークを打抜いて所望形状の打抜き穴11を形成するのであるが、形成された打ち抜き穴11の内周面は、平滑面ではなく、パンチ20側(以下「表側」という)はダレが生じた面となり、ダイ側(以下「裏側」という)はムシレが生じた面となる。よって、剪断加工によって打抜き穴11を形成すると、図9(b)に示すように、剪断加工品の裏側には、打抜き穴11の周りにバリ12が生じる。ここで、従前において、使用に際してや後工程にて追加工するに際して無視することのできない程の大きなバリが生じる場合には、別途の研磨等の工程によってバリを除去することが余儀なくされていた。
また、上述の例では、打抜きによって打抜き穴11、すなわち所望の内形形状を形成する例を示したが、原材料の金属板を打抜いて所望の外形形状の剪断加工品を得る所謂「ブランク加工」や、ある程度の輪郭形状を呈する一次加工品の輪郭部分の金属素材を剪断によって除去して剪断加工品としての最終的な輪郭形状を形成する所謂「トリミング加工」においても、剪断部分において裏側にバリが生じることは同様である。
なお、剪断加工においては、ワークの不要部分を除去する側の金型をパンチ、所望の輪郭形状として残す側の金型をダイと一般的に称されるが、必ずしも、除去する側の金型が常にパンチであり、残す側の金型が常にダイであるとは限らない。よって、本書においては、説明の便宜上、ワークの不要部分を除去する側の金型を除去側金型、所望の輪郭形状として残す側の金型を残存側金型と称することとする。
本発明は、上記実情を鑑みてなされたものであり、剪断加工品の裏側にバリが生じない、或いは、バリが生じたとしても小さなバリに抑えることができる剪断加工方法の提供を課題とする。
前記課題を解決するために本発明の採った主要な手段は以下の通りである。
<手段1>「ワークの不要部分を金型によって剪断除去することで所望の輪郭形状の剪断加工品を形成する剪断加工方法であって、ワークの不要部分を除去する側の金型である除去側金型であり、ワークを剪断する剪断部が金型の先端側に設けられ、該剪断部よりも大きな型形状に形成された型大部が金型の基端側に設けられると共に、前記型大部の先端側には基端側ほど大きくなるテーパー部が設けられた除去側金型を用いて、前記ワークに対して前記除去側金型を剪断方向に移動させて前記剪断部によってワークを剪断し、その後、除去側金型を剪断方向にさらに移動させて、ワークの剪断面を弾性変形させつつワークに前記型大部を通過させ、その後、ワークの剪断加工部周辺を金型の押圧部により押圧することで剪断面を除去側金型側に近づく方向へ塑性変形させた後、除去側金型を剪断方向とは逆方向に戻す際に、前記型大部をワークの剪断面に擦らせることを特徴とする剪断加工方法。」
上記手段において、除去側金型の剪断部によって所望の輪郭形状の剪断加工品を形成した時点では、剪断部分の裏側にバリが生じるのであるが、上記手段では、除去側金型を剪断方向とは反対方向に戻す際に、除去側金型の型大部を剪断面に擦らせる。このため、剪断部分に生じたバリは、型大部によってむしり取られたり、潰されたりする。よって、上記手段によれば、除去側金型を戻すことで、剪断部分の裏側に生じたバリを自動的に消失させることができる。
また、除去側金型を戻す際に、たとえバリの全てを消失させることができなかったとしても、除去側金型を戻す際に型大部によって剪断面を擦らせるため、剪断部分においては、裏側の金属素材が表側に流動する。そして、これにより、剪断部分に生じたバリは、外方(除去側金型側)に向かうように変形したり、剪断面に沿って表側に向かって変形する。よって、上記手段によれば、たとえバリが残ったとしても、この残るバリを小さなバリに抑えることができる。
<手段2>「ワークの不要部分を金型によって剪断除去することで所望の輪郭形状の剪断加工品を形成する剪断加工方法であって、ワークの不要部分を除去する側の金型である除去側金型であり、ワークを剪断する剪断部が金型の先端側に設けられ、該剪断部よりも大きな型形状に形成された型大部が金型の基端側に設けられると共に、前記型大部の先端側には基端側ほど大きくなるテーパー部が設けられた除去側金型を用いて、前記ワークに対して前記除去側金型を剪断方向に移動させて前記剪断部によってワークを剪断し、その後、除去側金型を剪断方向にさらに移動させて、ワークの剪断面を弾性変形させつつワークに前記型大部を通過させ、その後、除去側金型を剪断方向とは逆方向に戻す際に、ワークの剪断加工部を除去側金型の引掛け部の角が剪断部に当接する。その除去側の金型の戻りに応じて、引掛け部が当接する部分の金属素材が除去側金型の戻り方向に流動し、この金属素材の流動によってバリの先端が除去側金型の方向へ向かうよう変形することにより、前記型大部をワークの剪断面に擦らせることを特徴とする剪断加工方法。
上記手段において、除去側金型の剪断部によって所望の輪郭形状の剪断加工品を形成した時点では、剪断部分の裏側にバリが生じるのであるが、上記手段では、除去側金型を剪断方向とは反対方向に戻す際に、除去側金型の型大部を剪断面に擦らせる。このため、剪断部分に生じたバリは、型大部によってむしり取られたり、潰されたりする。よって、上記手段によれば、除去側金型を戻すことで、剪断部分の裏側に生じたバリを自動的に消失させることができる。
また、除去側金型を戻す際に、たとえバリの全てを消失させることができなかったとし ても、除去側金型を戻す際に型大部によって剪断面を擦らせるため、剪断部分においては、裏側の金属素材が表側に流動する。そして、これにより、剪断部分に生じたバリは、外方(除去側金型側)に向かうように変形したり、剪断面に沿って表側に向かって変形する。よって、上記手段によれば、たとえバリが残ったとしても、この残るバリを小さなバリに抑えることができる。
上述した通り、本発明によれば、剪断加工品の裏側にバリが生じない、或いは、バリが生じたとしても小さなバリに抑えることができる剪断加工を実現することができる。
実施形態1で用いるパンチを示す正面図である。 図1のパンチを用いて打抜き加工を行う状態を示す説明図である。 実施形態2で用いるパンチを示す正面図である。 図3のパンチを用いて打抜き加工を行う状態を示す説明図である。 実施形態3で用いるパンチを示す正面図である。 実施形態4で用いるパンチを示す正面図である。 図6のパンチを用いて打抜き加工を行う状態を示す説明図である。 打抜き穴回りを押圧変形させる状態を示す正面図である。 従来の剪断加工を示す説明図である。 別例構成を示す説明図である。
本発明に係る剪断加工方法の実施形態として、実施形態1〜4の四つの形態を、以下、図面に従って詳細に説明する。なお、本発明に係る剪断加工方法は、残存側金型に載置したワークを除去側金型によって剪断加工することで金属素材の不要部分を除去し、これにより剪断加工品としての輪郭形状を形成するものであるが、以下の各実施形態においては、剪断加工の一種であり、金属板に所望形状の穴を穿設する打抜き加工について説明する。また、除去側金型をパンチとし、残存側金型をダイとして説明するが、図面においては、ダイの図示を省略してある。この場合、除去側金型がオス型となり、残存側金型がメス型となる。一方、外形加工の場合には、残存側金型がオス型となり、除去側金型がメス型となる。また、各実施形態においては、金属板の形状、除去側金型の形状、バリの形状等を、理解し易いように誇張して図示してある。
<実施形態1>図1に、実施形態1で用いるパンチ20を示す。パンチ20は、金属板10に対して打抜き方向(矢印A)に移動して金属板10に打抜き穴を形成するものであり、このパンチ20には、先端側から順次、剪断部21及び型大部24が設けられている。ここで、型大部24は、基端側に向かって大きくなるテーパー部(以下「前テーパー部22」と称する)を先端側に具備し、基端側に向かって小さくなるテーパー部(以下「後テーパー部23」と称する)を基端側に具備するものとして構成されている。剪断部21は、金属板10を貫通して金属板10に所望形状の打抜き穴を形成するものであり、打抜きにより得たい打抜き穴の形状に相当する型形状となっている。
一方、型大部24は、最大部分が剪断部21よりも、金属板10の板厚の5〜20%程度、より具体的には10〜15%程度、一回り大きな断面形状となった型形状に形成されている。
また、型大部24は、パンチ20によって金属板10に打抜き加工を施す際に、剪断部21が金属板10を貫通した状態からさらにパンチ20を打抜き方向に移動させることで、図2(a)に示すように、剪断部21によって形成された打抜き穴11を弾性変形させつつ貫通するものである。ここで、型大部24の先端側の先テーパー部22が、先端が小さくなったテーパー状であることから、打抜き穴11は、型大部24が貫通する際に円滑に弾性変形する。
なお、先テーパー部22のテーパー角度(パンチ20の軸線に対して傾斜する角度)は、打抜き穴11を弾性変形させ易いように、15°以下に設定されている。一方、後テーパー部23のテーパー角度は、先テーパー部22と同一か、或いはそれ以上に設定されている。
このようなパンチ20を用いた打抜き加工では、金属板10を打抜いた後、金属板10に対してパンチ20を打抜き方向とは反対方向に戻すのであるが、パンチ20が戻る際に、型大部24の後テーパー部23が打抜き穴11の内周面(剪断面)を擦る。よって、パンチ20を戻す際に、打抜き穴11周りに生じたバリ12は、図2(b)に示すように、型大部24の後テーパー部23によって潰されたり、或いは、むしり取られる。また、完全に潰されたりむしり取られない場合でも、打抜き穴11の内面が後テーパー部23によってパンチ20の戻り方向(金属板10の裏側から表側に向かう方向)に擦られることによって金属板10の裏面部分の金属素材が上面方向に流動することで、金属板10の裏面に突出するバリは、図2(c)に示すように、打抜き穴11の内面に沿うように変形したり、打抜き穴11の内方に変形する。よって、パンチ20を戻すだけで、金属板10の裏面に突出するバリを消失させたり、たとえ生じたとしても小さなバリに抑えることができる。
なお、型大部24を、剪断部21と同一素材によって形成してもよいが、剪断部21よりも軟質な素材によって形成するのが好ましい。型大部24を軟質な素材によって形成することで、打抜き穴11の内面を塑性変形させないようにすることができるからである。また、後テーパー部23のテーパー角度としては、60°以下とするのが好ましい。パンチ20を戻す際に、打抜き穴11の周縁部分の金属素材が後テーパー部23によって剪断されることを防止できるからである。
<実施形態2>図3に、実施形態2で用いるパンチ20を示す。このパンチ20には、先端側から順次、第一剪断部25及び第二剪断部26が設けられている。第一剪断部25は、打抜き加工によって最終的に得たい打抜き穴よりも小さな一次打抜き穴(一次輪郭形状)を形成するものであり、打抜き加工によって最終的に得たい打抜き穴の形状よりも、金属板10の板厚の1〜10%程度、より具体的には3〜7%程度、一回り小さな断面形状の型形状となっている。
第二剪断部26は、第一剪断部24が金属板10を貫通した状態からさらにパンチを打抜き方向に移動させることで、一次打抜き穴の内周縁部を僅かに剪断して、二次打抜き穴(第二輪郭形状)を形成するものである。ここで、二次打抜き穴は、打抜き加工によって形成する最終的な打抜き穴であり、打抜き加工により得たい打ち抜き穴に相当する型形状に形成されている。
このようなパンチ20を用いて打抜き加工を行うと、第一剪断部25によって金属板10を打抜いて一次抜打ち穴を形成した状態では、図4に示すように、金属板10の裏面において、一次抜打ち穴13周りに大きなバリ12が生じる。しかしながら、引き続き、第二剪断部26によって一次抜打ち穴13の内周縁部を、バリ12を含めて僅かに剪断し、これにより二次打抜き穴14を形成することで、金属板10の裏面に突出する大きなバリ12を除去することができる。
なお、第二剪断部26によって二次打抜き穴14を形成して、この二次打抜き穴14を最終的な打抜き穴11とした状態では、第二剪断部26による金属素材の剪断によって、金属板10の裏面にバリが生じる可能性がある。しかしながら、第二剪断部26によって剪断される金属素材の量(剪断取代)が僅かであることから、たとえバリが生じたとしても、このバリは、一次打抜き穴13周りのバリ12程、大きなものではない。
ここで、ワークを剪断することで生じるバリの大きさは、金属素材の材質やワークの厚さ、打抜き穴の形状等、種々の条件によって異なる。よって、第二剪断部26の型形状を、一次打抜き穴13の裏面に生じたバリ12の略全体を除去できると共に、剪断取代が極力少なくなるような形状に適宜設定することで、打抜き穴11(二次打抜き穴14)周りにまったくバリが生じないようにしたり、使用や後工程において問題視されない程度の小さなバリしか生じないようにすることができる。
また、一次抜打ち穴13周りに生じたバリ12を第二剪断部26によって全て除去できなかったとしても、一般的な打抜き加工においては、打抜き穴周りに生じるバリの突出量が打抜き穴に近い程、多いため、第二剪断部26によって、バリ12の突出量の多い部分を除去することができ、これにより、打抜き穴11(二次打抜き穴14)周りに僅かなバリしか残存しないようにすることができる。
また、図3に示すように、パンチ20における第二剪断部26よりも基端側の部分を第二剪断部26よりも小さな型形状とし、第二剪断部26を金属板10に貫通させることで、パンチ20を戻す際に、打抜き穴11(二次打抜き穴14)周りに生じたバリを、第二剪断部26の基端部分によって潰すことができる。
<実施形態3>図5に、実施形態3で用いるパンチ20を示す。このパンチ20には、先端側から順次、第一剪断部25、第二剪断部26及び型大部24が設けられている。なお、第一剪断部25、第二剪断部26及び型大部24は、夫々、前述の実施形態1及び実施形態2のものと同様であり、詳細な説明は省略する。
このようなパンチ20を用いて打抜き加工を行うと、第一剪断部25によって金属板10を打抜いて一次抜打ち穴13(一次輪郭形状)を形成した状態では、一次抜打ち穴13周り大きなバリ12が生じるのであるが、この大きなバリ12を、第二剪断部26によって除去することができる(詳細は、前述した実施形態2を参照)。
また、パンチ20を戻す際に型大部24の後テーパー部23が打抜き穴11(二次打抜き穴14(二次輪郭形状))の内周面(剪断面)を擦ることから、打抜き穴11周りに、第一剪断部25による金属素材の剪断によって生じたバリ12が残存していたり、第二抜き部26による金属素材の剪断によって新たなバリが生じたとしても、これらのバリを消失させることができる(詳細は、前述した実施形態1を参照)。
ところで、第二剪断部26による金属素材の剪断によって二次打抜き穴14周りにバリが生じたとしても、このバリは、一次打抜き穴13周りのバリ12程大きくはない(詳細は、前述した実施形態2を参照)。よって、弾性変形させつつ打抜き穴11(二次打抜き穴14)を通過させる型大部24の型形状を、さほど大きくする必要がなく、例えば、第二剪断部26よりも、金属板10の板厚の1〜10%程度、より具体的には3〜7%程度大きくするといったように、ほんの僅かに大きな型形状に設定することができる。そして、これにより、型大部24を、より円滑に、打抜き穴11(二次打抜き穴14)を弾性変形させつつ通過させることができる。
<実施形態4>図6に、前述の実施形態1や実施形態3の型大部24の基端側に、さらに引掛け部27を設けたパンチ20を示す。ここで、引掛け部27は、型大部24の最大形状部分よりも半径寸法で1〜2mm程度、一回り小さな断面形状に形成されたものである。また、パンチ20は、引掛け部27よりも基端側が、引掛け部27よりもさらに半径寸法で1〜2mm程度、一回り小さな断面形状に形成されており、引掛け部27の基端側の端部は、角を有するもの、所謂「端面」となっている。
図7(a)に示すように、打抜き穴11周りのバリ12の先端が、型大部24の最大形状部分でも届かない位置にある場合がある。このような場合であっても、引掛け部27を有するパンチ20によれば、バリ12を的確に消失させたり、小さく変形させることができる。
すなわち、図7(b)に示すように、打抜き穴11に引掛け部27を貫通させた上でパンチ20を戻すと、まず、引掛け部27の基端部分の角が打抜き穴11の内面に当接する。そして、パンチ20の戻りに応じて、引掛け部27が当接する部分の金属素材がパンチ20の戻り方向に流動し、この金属素材の流動によってバリ12の先端が打抜き穴11の内方に向かうよう変形し、型大部24の最大形状部分が届く位置に移動する。よって、引掛け部27を有するパンチ20を用いれば、打抜き穴11の周縁部において、遠い位置にバリ12が生じていたとしても、このバリ12の先端部分を型大部24によって擦ることができ、型大部24の擦りによってバリ12を消失させたり、大きく突出するバリ12を小さく変形させることができる。
なお、引掛け部27の基端側の形状は、パンチ20の軸線に対して直角の平滑な端面形状に限らず、外周縁部分が内側部分よりもパンチ20の基端方向に突出するような形状、すなわち断面がフックのような形態を呈する形状としてもよい。このようにすることで、引掛け部27によって打抜き穴11の内面を的確に引掛けるようにすることができる。
ところで、打抜き穴周りに生じたバリを打抜き穴の内方に向かわせるには、金属板の裏面または表面の少なくとも一方、好ましくは金属板の少なくとも裏面、より好ましくは金属板の裏面及び表面の双方において、打抜き穴の周りを押圧変形させるとよい。打抜き穴周りを押圧変形させることで、打抜き穴周りの金属素材が打抜き穴の内方に向かって流動し、これにより、バリを打抜き穴の内方に向かうように変形させることができる。例えば、図8に示すように、ダイ側に押圧部28を設けたり、パンチ20側の金型に押圧部28を設けたり、或いは、図示は省略するが、パンチ20自体に押圧部を設けることで、打抜き穴の周りを押圧変形させることができる。
以上、本発明に係る剪断加工方法として、金属板に打抜き穴を形成する剪断加工を例示したが、本発明はこれに限らず、板状ではないワークの剪断加工にも適用することができる。また、原材料の金属板を打抜いて所望の外形形状の剪断加工品を形成するブランク加工、大まかな輪郭形状を呈するワークの輪郭部分を剪断によって除去して輪郭を整形するトリミング加工等、他の種々の剪断加工においても、ワークの不要部分を除去する側の金型として上述の各例のパンチ20の如く構成された除去側金型を用いることで、本発明を適用することができる。
さらに、本発明に係る剪断加工方法において、図10に示すように、金属板に打抜き穴を形成する際のパンチ20の剪断部21の辺縁に直線状の面取部29(図10(a)参照)若しくは曲線状の面取部30(図10(b)参照)を設けるものであっても構わない。ここで、剪断部21によって金属板を打抜く際に、パンチ20の打抜き方向への動きに伴って、打抜き穴11周りのバリ12は、一般に打抜き方向から外側(図10における紙面左右方向)に先端が拡がりながら発生することとなる。そのため、パンチ20を打抜き方向と反対方向に戻す場合、型大部24にバリ12の先端が接触せず、型大部24の擦りによってバリ12の消失や変形が十分にできない可能性も残されている。
これに対し、図10(a)及び(b)にそれぞれ示した剪断部21は、直線または曲線の面取部29,30によって、打抜き穴の形成時の上記のバリ12の先端の外側への拡がりを抑えることができる。すなわち、剪断部21の辺縁がパンチ20の中心方向に向かって面取りされていることにより、剪断時の金属板10に打抜き穴11の中心に向かう力(図10矢印参照)が作用することとなる。その結果、金属板10の裏面に突出して形成されるバリ12の先端は、パンチ20に近接するようになる。これにより、パンチ20を打抜き方向と反対方向に戻す際に、バリ12の先端に型大部24を確実に接触させることが可能となり、擦りによってバリ12を消失させたり、小さなバリ12に変形させることができるようになる。ここで、パンチ20(オス型に相当)にそれぞれ面取部29,30を設けたものを示したが、これに限定されるものではなく、ダイ側(メス型に相当:図示しない)に直線または曲線の面取部を設けるものであっても構わない。これにより、同様に加工時のバリの拡がりを抑えることができる。また、打抜き加工を例にして説明したが、これに限定されるものではなく、外形加工を行う場合であっても構わない。この場合、上述した面取部をパンチ側またはダイ側を適宜選択して設けることができる。

Claims (2)

  1. 金属製のワークの不要部分を金型によって剪断除去することで所望の輪郭形状の剪断加工品を形成する剪断加工方法であって、
    ワークの不要部分を除去する側の金型である除去側金型であり、ワークを剪断する剪断部が金型の先端側に設けられ、該剪断部よりも大きな型形状に形成された型大部が金型の基端側に設けられると共に、前記型大部の先端側には基端側ほど大きくなるテーパー部が設けられると共に、打抜き部の周りに押圧部を設けた金型を用いて、
    前記ワークに対して前記除去側金型を剪断方向に移動させて前記剪断部によってワークを剪断し、
    その後、除去側金型を剪断方向にさらに移動させて、ワークの剪断面を弾性変形させつつワークに前記型大部を通過させ、
    その後、打抜き部の周りを押圧変形させ、
    その後、除去側金型を剪断方向とは逆方向に戻す際に、前記型大部をワークの剪断面に擦らせる
    ことを特徴とする剪断加工方法。
  2. 金属製のワークの不要部分を金型によって剪断除去することで所望の輪郭形状の剪断加工品を形成する剪断加工方法であって、
    ワークの不要部分を除去する側の金型である除去側金型であり、ワークを剪断する剪断 部が金型の先端側に設けられ、該剪断部よりも大きな型形状に形成された型大部が金型の基端側に設けられると共に、前記型大部の先端側には基端側ほど大きくなるテーパー部が設けられると共に、テーパー部の基端側には型大部の最大形状部分よりも一回り小さな断面形状に形成された引掛け部を設けた、除去側金型を用いて、
    前記ワークに対して前記除去側金型を剪断方向に移動させて前記剪断部によってワークを剪断し、
    その後、除去側金型を剪断方向にさらに移動させて、ワークの剪断面を弾性変形させつつワークに前記型大部を通過させ、
    その後、除去側金型を剪断方向にさらに移動させて、前記引掛け部を貫通させ、
    除去側金型を剪断方向とは逆方向に戻す際に、打抜き部に引掛け部の基端部分の角が剪断部の内面に当接し、除去側金型の戻りに応じて引掛け部が当接する部分の金属素材が除去側金型の戻り方向に流動させ、
    この金属素材の流動によって、バリの先端が剪断面内方に向かうよう変形し、型大部の最大形状部分が届く位置に移動し、
    前記型大部がワークの剪断面に擦ることを特徴とする剪断加工方法。
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