JP2021067371A - 給湯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】箱本体及びフロントカバーの折り曲げ部を内側へ形成しても、コストアップを抑えつつ筐体の側面強度を確保し、意匠性も維持する。【解決手段】給湯器の筐体2は、前面を開口した正面視矩形状の箱本体10と、箱本体10の前面に組み付けられる浅底のフロントカバー11とからなり、箱本体10の左右の側板13,13の前端に、内側へ折曲される後側折り曲げ部13a,13aがそれぞれ形成される一方、フロントカバー11の左右の前側板20,20の後端に、内側へ折曲され、箱本体10への組み付け状態で後側折り曲げ部13a,13aに当接する前側折り曲げ部26,26がそれぞれ形成されて、前側折り曲げ部26,26の内側端部には、後方へ折り返されて、組み付け状態で後側折り曲げ部13a,13aの内側延長線上に位置する内曲げ部27,27が形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、熱交換器を通過する水をバーナの燃焼排気で加熱する給湯器に関する。
給湯器は、バーナや熱交換器等の燃焼装置を筐体に収容してなり、筐体は、前面を除く5面を閉塞した箱本体の前面に、フロントカバーを前方からネジ止めして組み付けられる。このフロントカバーの組み付けは、例えば特許文献1に開示されるように、箱本体の開口の4辺に折り曲げ部(フランジ)を外側へ形成する一方、フロントカバーの周囲4辺にも同様の折り曲げ部を外側へ形成して、折り曲げ部同士を正面からネジ止めすることで行われる。
特開2015−155773号公報
この場合、筐体の外周に折り曲げ部が突出するため、見栄えが悪くなる。そこで、箱本体とフロントカバーとの折り曲げ部をそれぞれ内側へ形成すれば、左右幅が小さくなってスリム化する。しかし、ネジ止めは上辺側や下辺側で行われて、左右の側面では折り曲げ部同士が当接するにとどまるため、輸送中に箱本体が下になる姿勢で落下する等して外部から衝撃が加わると、箱本体の側面が変形して内側に撓み、意匠性を損なうおそれがある。箱本体内へ左右方向に補強板等を設けることも考えられるが、部品点数が増えてコストアップに繋がってしまう。
そこで、本発明は、箱本体及びフロントカバーの折り曲げ部を内側へ形成しても、コストアップを抑えつつ筐体の側面強度を確保でき、意匠性も維持することができる給湯器を提供すること目的としたものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、燃焼装置を収容する筐体を有し、
筐体が、前面を開口した正面視矩形状の箱本体と、箱本体の前面に組み付けられ、正面視が箱本体と同形状で箱本体より浅底のフロントカバーとからなり、
箱本体の左右の側板の前端に、内側へ折曲される本体側折り曲げ部がそれぞれ形成される一方、
フロントカバーの左右の側板の後端に、内側へ折曲され、箱本体への組み付け状態で本体側折り曲げ部に当接するカバー側折り曲げ部がそれぞれ形成されて、
カバー側折り曲げ部の内側端部には、後方へ折り返されて、組み付け状態で本体側折り曲げ部の内側延長線上に位置する内曲げ部が形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、上記構成において、内曲げ部は、本体側折り曲げ部を越えて後方へ延びる板状であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、上記構成において、内曲げ部は、本体側折り曲げ部を越えた後、内側へ折曲される横断面L字状であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、上記構成において、内曲げ部は、本体側折り曲げ部と非接触であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、上記構成において、内曲げ部は、本体側折り曲げ部と接触していることを特徴とする。
本発明によれば、内曲げ部の形成により、箱本体の本体側折り曲げ部及びフロントカバーのカバー側折り曲げ部を内側へ折曲形成しても、コストアップを抑えつつ筐体の側面強度を確保できる。また、筐体の側面から本体側折り曲げ部及びカバー側折り曲げ部が外側へ突出しないので、意匠性も維持することができる。
特に、内曲げ部を、本体側折り曲げ部を越えて後方へ延びる板状としたり、本体側折り曲げ部を越えた後、内側へ折曲される横断面L字状とすれば、内曲げ部を簡単に形成できると共に、内曲げ部の強度アップも期待できる。
また、内曲げ部を、本体側折り曲げ部と非接触とすれば、本体側折り曲げ部が内側へ向かう勢いを減少させて内曲げ部に衝突させることができる。
また、内曲げ部を、本体側折り曲げ部と接触させれば、本体側折り曲げ部と内曲げ部とが一体化して剛性アップが期待できる。
給湯器の斜視図である。 箱本体の前方からの斜視図である。 フロントカバーの後方からの斜視図である。 筐体の側面部分の断面図である。 内曲げ部の変更例を示す筐体の側面部分の断面図である。 内曲げ部の変更例を示す筐体の側面部分の断面図である。 内曲げ部の変更例を示す筐体の側面部分の断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、給湯器の一例を示す斜視図である。
この給湯器1は、正面視矩形状の筐体2を有し、筐体2内には、バーナユニット、熱交換器、排気フードを備えた燃焼装置(図示略)が設置される。筐体2の正面下部には、表示操作パネル3が設けられ、筐体2の上部には、排気フードの排気筒4が突出している。筐体2の背面上下には、屋内の壁等に設置するための取付金具5,5が設けられている。
筐体2は、燃焼装置を収容して前面を開口する前後に深底となる箱本体10と、箱本体10の前面を閉塞する箱本体10より浅底のフロントカバー11とからなる。
箱本体10は、図2に示すように、背板12、左右の側板13,13、天板14、底板15を備えている。
側板13,13の前端と天板14の前端とには、内側へ直角に折り曲げられた後側折り曲げ部13a,13a,14aがそれぞれ形成されている。このうち側板13,13の後側折り曲げ部13a,13aの内側端部には、図に示すように、後側へ180°折り返したヘミング曲げ加工がなされている。天板14の後側折り曲げ部14aには、一対のスリット16,16が形成されている。
底板15は、側板13,13よりも前端が前方へ突出して、突出部分に、ネジ18,18・・の取付孔17,17・・が形成されている。
フロントカバー11は、図3に示すように、箱本体10と同じ正面視形状で、左右の前側板20,20、前天板21、前底板22を有して後面を開口している。中央下部には、表示操作パネル3用の窓23が形成されている。
前天板21の後端には、箱本体10の天板14のスリット16,16に上方から差し込み可能な爪24,24が下向きに形成されている。前底板22には、底板15の取付孔17,17・・に対応したネジ孔25,25・・が形成されている。
そして、フロントカバー11の後面開口において、前側板20,20の後端には、内側へ直角に折り曲げられた前側折り曲げ部26,26が形成されている。この前側折り曲げ部26,26は、図4に示すように、箱本体10への組み付け状態で、箱本体10の後側折り曲げ部13a,13aに当接するもので、左右方向の幅は横折り曲げ部13a,13aよりも大きくなっている。また、前側折り曲げ部26,26の内側端部には、後方へ直角に折り曲げられた板状の内曲げ部27,27が形成されている。
以上の如く構成された給湯器1においては、箱本体10にフロントカバー11を取り付ける際には、フロントカバー11の前天板21に設けた爪24,24を、箱本体10の天板14の後側折り曲げ部14aに設けたスリット16,16に上方から差し込む。すると、爪24,24が天板14に係止すると共に、フロントカバー11の前底板22が箱本体10の底板15の突出部分に載置して、箱本体10の前面を閉塞した状態で吊り下げ支持される。このとき、フロントカバー11の前側折り曲げ部26,26は、側板13,13の後側折り曲げ部13a,13aに当接する。内曲げ部27,27は、図4に示すように、後側折り曲げ部13a,13aの内側端部と非接触状態で、後側折り曲げ部13a,13aの内側延長上を横切って後方へ延びる。よって、内曲げ部27,27を後側折り曲げ部13a,13aの内側に合わせれば、フロントカバー11の組み付け時の位置決めが容易に行える。
そして、底板15の下方から取付孔17,17・・にネジ18,18・・を差し込んでネジ孔25,25・・にねじ込むと、フロントカバー11は箱本体10に固定される。この状態で、箱本体10の側板13,13と、フロントカバー11の前側板20,20とは、前後方向に連続して筐体2の左右の側面を形成する。
ここで、給湯器1を運搬する際、箱本体10が下側となる姿勢で筐体2を落下させたり、筐体2の側面に物が強く当たったりして、箱本体10の側板13,13に衝撃が加わると、側板13,13が内側へ変形しようとする。しかし、図4に二点鎖線で示すように、後側折り曲げ部13a,13aの内側端部がフロントカバー11の内曲げ部27,27に衝突して衝撃が緩和されるため、側板13,13の内側への変形は防止される。すなわち、別途補強部材を用いることなく、内曲げ部27,27を形成する簡単な構造で側面強度がアップすることになる。
このように、上記形態の給湯器1は、燃焼装置を収容する筐体2が、前面を開口した正面視矩形状の箱本体10と、箱本体10の前面に組み付けられ、正面視が箱本体10と同形状で箱本体10より浅底のフロントカバー11とからなり、箱本体10の左右の側板13,13の前端に、内側へ折曲される後側折り曲げ部13a,13a(本体側折り曲げ部)がそれぞれ形成される一方、フロントカバー11の左右の前側板20,20(側板)の後端に、内側へ折曲され、箱本体10への組み付け状態で後側折り曲げ部13a,13aに当接する前側折り曲げ部26,26(カバー側折り曲げ部)がそれぞれ形成されて、前側折り曲げ部26,26の内側端部には、後方へ折り返されて、組み付け状態で後側折り曲げ部13a,13aの内側延長線上に位置する内曲げ部27,27が形成されている。
この構成により、箱本体10の後側折り曲げ部13a,13a及びフロントカバー11の前側折り曲げ部26,26を内側へ折曲形成しても、コストアップを抑えつつ筐体2の側面強度を確保できる。また、筐体2の側面から後側折り曲げ部13a,13a及び前側折り曲げ部26,26が外側へ突出しないので、意匠性も維持することができる。
特に、内曲げ部27を、後側折り曲げ部13aを越えて後方へ延びる板状としているので、内曲げ部27を簡単に形成できると共に、内曲げ部27が長くなって強度アップも期待できる。
また、内曲げ部27を、後側折り曲げ部13aと非接触としているので、後側折り曲げ部13aが内側へ向かう勢いを減少させて内曲げ部27に衝突させることができる。
なお、内曲げ部の形状は上記形態に限らない。例えば、図5に示すように、内曲げ部27Aを、後側折り曲げ部13aを越えてから内側へ折曲される横断面L字状としてもよい。この構造とすれば、内曲げ部27Aの剛性が高くなる。
また、図6に示すように、内曲げ部27Bを、後側折り曲げ部13aを越えてから内側へ巻かれる横断面カール状としてもよい。この場合も内曲げ部27Bの剛性が高くなる。
さらに、図4の内曲げ部27の端部や、図5の内曲げ部27Aの端部にヘミング曲げ加工を施してもよい。この場合も内曲げ部の剛性アップに繋がる。
そして、図7に示すように、内曲げ部27は、後側折り曲げ部13aの内側端部に沿って折り曲げ形成することで、後側折り曲げ部13aと接触させてもよい。この場合、後側折り曲げ部13aと内曲げ部27とが一体化して剛性アップが期待できる。この接触構造は図5,6の例においても採用できる。
その他、箱本体の幅や高さ、深さ(奥行き)等は上記形態に限らない。また、後側折り曲げ部にはヘミング曲げ加工がなくてもよい。
フロントカバーの深さも上記形態に限らない。箱本体への組み付け構造も適宜変更可能である。
1・・給湯器、2・・筐体、10・・箱本体、11・・フロントカバー、13・・側板、13a,14a・・後側折り曲げ部、20・・前側板、26・・前側折り曲げ部、27,27A,27B・・内曲げ部。

Claims (5)

  1. 燃焼装置を収容する筐体を有し、
    前記筐体が、前面を開口した正面視矩形状の箱本体と、前記箱本体の前面に組み付けられ、正面視が前記箱本体と同形状で前記箱本体より浅底のフロントカバーとからなり、
    前記箱本体の左右の側板の前端に、内側へ折曲される本体側折り曲げ部がそれぞれ形成される一方、
    前記フロントカバーの左右の側板の後端に、内側へ折曲され、前記箱本体への組み付け状態で前記本体側折り曲げ部に当接するカバー側折り曲げ部がそれぞれ形成されて、
    前記カバー側折り曲げ部の内側端部には、後方へ折り返されて、前記組み付け状態で前記本体側折り曲げ部の内側延長線上に位置する内曲げ部が形成されていることを特徴とする給湯器。
  2. 前記内曲げ部は、前記本体側折り曲げ部を越えて後方へ延びる板状であることを特徴とする請求項1に記載の給湯器。
  3. 前記内曲げ部は、前記本体側折り曲げ部を越えた後、内側へ折曲される横断面L字状であることを特徴とする請求項1に記載の給湯器。
  4. 前記内曲げ部は、前記本体側折り曲げ部と非接触であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の給湯器。
  5. 前記内曲げ部は、前記本体側折り曲げ部と接触していることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の給湯器。
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