JP2021040097A - 被加工物の切削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】デバイス領域を超えない切り込み深さを設定すること。【解決手段】本発明に係る被加工物の切削方法は、先端にむけて徐々に刃厚が薄くなる切削ブレードを用いて、表面に複数の分割予定ラインが形成された被加工物を切削する被加工物の切削方法であって、該切削ブレードの形状を確認する形状確認ステップと、該形状確認ステップで確認された形状から、該被加工物の表面に形成される切削溝の幅が事前に設定された値になる該切削ブレードの被加工物への切り込み深さを設定する切り込み深さ設定ステップと、被加工物の表面側から該切削ブレードを該切り込み深さ設定ステップにおいて設定された切り込み深さで切り込み、被加工物を切削する切削ステップと、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、被加工物の切削方法に関する。
従来、半導体ウエーハなどの被加工物をチャックテーブルに保持し、保持した被加工物を分割予定ラインに沿って切削加工し、個々のデバイスチップに分割する加工装置が知られている。この種の加工装置の中には、先端がV字形状の切削ブレードでパッケージ基板を切削し、その側面及び表面にシールド層を形成する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2018−56501号公報 特開2011−54751号公報
上記の従来技術は、ブレードがV字形状になっているため、切削ブレードを切り込む側の表面において切削溝の幅が一番広くなり、ブレード形状と切り込み深さとを上手く制御しなければ、分割予定ラインの中に切削溝が収まらず、パッケージ基板の表面に形成されたデバイス領域にまで切削溝が形成されてしまう懸念がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、被加工物に形成する切削溝を分割予定ライン内に収めることができる被加工物の切削方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、先端にむけて徐々に刃厚が薄くなる切削ブレードを用いて、表面に複数の分割予定ラインが形成された被加工物を切削する被加工物の切削方法であって、該切削ブレードの形状を確認する形状確認ステップと、該形状確認ステップで確認された形状から、該被加工物の表面に形成される切削溝の幅が事前に設定された値になる該切削ブレードの被加工物への切り込み深さを設定する切り込み深さ設定ステップと、被加工物の表面側から該切削ブレードを該切り込み深さ設定ステップにおいて設定された切り込み深さで切り込み、被加工物を切削する切削ステップと、を備えることを特徴とする。
また、上記被加工物の切削方法において、該形状確認ステップは、ダミーワークまたは実際に加工する被加工物に該切削ブレードで切削溝を形成し、該切削ブレードの形状を転写する転写ステップと、該切削溝の断面を撮像する撮像ステップと、を含むことを特徴とする。
また、上記被加工物の切削方法において、該被加工物は、表面に該分割予定ラインで区画された領域にチップが積層され、該チップが樹脂で封止されたパッケージ基板であり、該切削ステップは、該樹脂で封止された面から切削することを特徴とする。
本発明によれば、被加工物に形成する切削溝を分割予定ライン内に収めることができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る切削装置の構成例を示す斜視図である。 図2は、実施形態1に係る切削装置の加工対象の被加工物を示す斜視図である。 図3は、実施形態1に係る切削ユニットの構成例を示す側面図である。 図4は、実施形態1に係る切削方法の手順を示すフローチャートである。 図5は、実施形態1に係る切削溝の構成例を示す一部断面図である。 図6は、実施形態1に係る切り込み深さの設定方法の概要を示す一部断面図である。 図7は、実施形態2に係る切削方法の手順を示すフローチャートである。 図8は、実施形態2に係る切削ユニットの構成例を示す側面図である。 図9は、実施形態3に係るパッケージ基板の構成例を示す平面図である。 図10は、図9に示すIX−IX線に沿う断面図である。 図11は、実施形態3に係る切削方法の手順を示すフローチャートである。 図12は、実施形態3に係る切り込み深さの設定方法の概要を示す一部断面図である。 図13は、実施形態4に係る切削方法の手順を示すフローチャートである。 図14は、実施形態4に係る切り込み深さの設定方法の概要を示す一部断面図である。 図15は、変形例に係る切削溝の構成例を模式的に示す一部断面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
[実施形態1]
図1を用いて、本発明の実施形態1に係る切削装置を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る切削装置の構成例を示す斜視図である。図2は、実施形態1に係る切削装置の加工対象の被加工物を示す斜視図である。
(被加工物)
図1に示す切削装置1は、図2に示す被加工物200を切削ブレード21で切削加工して、個々のデバイス205に分割する装置である。実施形態1では、被加工物200は、シリコン、サファイア、ガリウムなどを基板201−1とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等のウエーハである。被加工物200は、基板201−1の表面202に格子状に形成された複数のストリート203,204によって格子状に区画された領域にデバイス205が形成されている。なお、実施形態1では、複数のストリート203は、互いに平行に配置され、複数のストリート204は、互いに平行に配置されている。また、ストリート203,204は、互いに直交している。
また、図2に示す被加工物200は、中央部が薄化され、外周部に厚肉部が形成された所謂TAIKO(登録商標)ウエーハでもよく、ウエーハの他に、樹脂により封止されたデバイスを複数有した矩形状のパッケージ基板、デバイス205及びストリート203,204が設定されていないセラミックス基板、フェライト基板、ガラス板又はニッケル及び鉄の少なくとも一方を含む基板等でも良い。
図2に示す被加工物200は、基板201−1の裏面206が外周縁に環状フレーム210が装着された粘着テープ211に貼着され、環状フレーム210に支持されている。
また、図2に示す被加工物200は、図2に点線で示す直線状の分割(切削)予定ライン220が設定されている。分割予定ライン220は、切削装置1が切削ブレード21を切り込ませる位置を示す仮想的な線であり、各ストリート203,204と、最も外縁寄りのデバイス205の外側にストリート203,204と平行に配置されている。各ストリート203,204に設けられた分割予定ライン220は、各ストリート203,204の全長に亘って各ストリート203,204の幅方向の中央に配置されている。
また、後述する切削方法では、実際の加工対象である基板201−1の切削加工に先立って、ダミーワーク201−2を用いた工程が実施される。ダミーワーク201−2は、基板201−1と同一の寸法で形成された模擬切削用の部材である。
(切削装置)
図1に示す切削装置1は、被加工物200を保持面11で吸引保持する保持テーブル10と、保持テーブル10に保持した被加工物200をスピンドル22に装着した切削ブレード21で切削する切削手段である切削ユニット20と、保持テーブル10に保持された被加工物200を撮像する撮像ユニット30と、保持テーブル10と切削ユニット20とを相対的に移動させる移動手段である移動ユニット40と、各構成要素を制御する制御手段である制御ユニット100とを少なくとも有する。
移動ユニット40は、保持テーブル10を鉛直方向と平行なZ軸方向と平行な軸心回りに回転する回転駆動源41と、保持テーブル10を水平方向と平行なX軸方向に加工送りするX軸移動ユニット42と、切削ユニット20を水平方向と平行でかつX軸方向に直交するY軸方向に割り出し送りするY軸移動ユニット43と、切削ユニット20をZ軸方向に切り込み送りするZ軸移動ユニット44とを少なくとも備える。
保持テーブル10は、被加工物200を保持する保持面11がポーラスセラミック等から形成された円盤形状である。また、保持テーブル10は、X軸移動ユニット42によりX軸方向に移動自在で回転駆動源41によりZ軸方向と平行な軸心回りに回転自在に設けられている。保持テーブル10は、ポーラスセラミック等から形成された保持面11が図示しない真空吸引源と接続されている。保持テーブル10は、保持面11に環状フレーム210に一体となった被加工物200が粘着テープ211を介して載置され、保持面11が真空吸引源により吸引されることで、環状フレーム210に一体となった被加工物200を吸引保持する。
切削ユニット20は、保持テーブル10に保持された被加工物200を切削する切削ブレード21を回転可能に装着したユニットである。図3は、実施形態1に係る切削ユニットの構成例を示す側面図である。
図3に示す切削ユニット20は、切削ブレード21−1と、切削ブレード21−1が装着されるスピンドル22と、スピンドル22を回転自在に支持しY軸移動ユニット43によりY軸方向に移動自在に設けられかつZ軸移動ユニット44によりZ軸方向に移動自在に設けられたスピンドルハウジング23とを備えるものである。切削ユニット20は、それぞれ、保持テーブル10に保持された被加工物200に対して、Y軸移動ユニット43によりY軸方向に移動自在に設けられ、かつ、Z軸移動ユニット44によりZ軸方向に移動自在に設けられている。
切削ユニット20は、Y軸移動ユニット43及びZ軸移動ユニット44により、保持テーブル10の保持面11の任意の位置に切削ブレード21−1を位置付け可能となっている。切削ブレード21−1は、略リング形状を有する極薄の切削砥石である。切削ブレード21−1は、図3に示すように、先端にむけて徐々に刃厚が薄くなる断面がV形状の切り刃を備えている。スピンドル22は、切削ブレード21−1を回転させることで被加工物200を切削する。スピンドルハウジング23は、スピンドル22を軸心回りに回転自在に収容している。切削ユニット20は、スピンドル22に切削ブレード21−1を装着することにより、切削ブレード21−1を回転可能に保持する。切削ユニット20のスピンドル22及び切削ブレード21−1の軸心は、Y軸方向と平行に設定されている。
撮像ユニット30は、切削ユニット20と一体的に移動するように、切削ユニット20に固定されている。撮像ユニット30は、保持テーブル10に保持された切削前の被加工物200の分割すべき領域を撮影する撮像素子を備えている。撮像素子は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)撮像素子又はCMOS(Complementary MOS)撮像素子である。撮像ユニット30は、保持テーブル10に保持された被加工物200を撮影して、被加工物200と切削ブレード21−1との位置合わせを行なうアライメントを遂行するため等の画像を取得し、取得した画像を制御ユニット100に出力する。
X軸移動ユニット42は、保持テーブル10をX軸方向に移動させることで、保持テーブル10と切削ユニット20とを相対的にX軸方向に沿って加工送りするものである。Y軸移動ユニット43は、切削ユニット20を割り出し送り方向であるY軸方向に移動させることで、保持テーブル10と切削ユニット20とを相対的にY軸方向に沿って割り出し送りするものである。Z軸移動ユニット44は、切削ユニット20を切り込み送り方向であるZ軸方向に移動させることで、保持テーブル10と切削ユニット20とを相対的にZ軸方向に沿って切り込み送りするものである。
X軸移動ユニット42、Y軸移動ユニット43及びZ軸移動ユニット44は、軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじ、ボールねじを軸心回りに回転させる周知のモータ及び保持テーブル10又は切削ユニット20をX軸方向、Y軸方向又はZ軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレールを備える。
また、切削装置1は、保持テーブル10のX軸方向の位置を検出するため図示しないX軸方向位置検出ユニットと、切削ユニット20のY軸方向の位置を検出するための図示しないY軸方向位置検出ユニットと、切削ユニット20のZ軸方向の位置を検出するためのZ軸方向位置検出ユニットとを備える。X軸方向位置検出ユニット及びY軸方向位置検出ユニットは、X軸方向、又はY軸方向と平行なリニアスケールと、読み取りヘッドとにより構成することができる。Z軸方向位置検出ユニットは、モータのパルスで切削ユニット20のZ軸方向の位置を検出する。X軸方向位置検出ユニット、Y軸方向位置検出ユニット及びZ軸方向位置検出ユニットは、保持テーブル10のX軸方向、切削ユニット20のY軸方向又はZ軸方向の位置を制御ユニット100に出力する。
また、切削装置1は、切削前後の被加工物200を収容するカセット51が載置されかつカセット51をZ軸方向に移動させるカセットエレベータ50と、切削後の被加工物200を洗浄する洗浄ユニット60と、被加工物200をカセット51と保持テーブル10と洗浄ユニット60との間で搬送する図示しない搬送ユニットと、切削ブレード21−1の刃先の下端が保持テーブル10の保持面11と同一平面上となる切削ユニット20のZ軸方向の基準位置を割り出す図示しないセットアップ機構とを備える。
制御ユニット100は、切削装置1の上述した構成要素をそれぞれ制御して、被加工物200に対する加工動作を切削装置1に実施させるものである。なお、制御ユニット100は、コンピュータである。制御ユニット100は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)やRAM(random access memory)、HDD(Hard Disk Drive)などを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有する。制御ユニット100の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、切削装置1を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介して切削装置1の上述した構成要素に出力する。
また、制御ユニット100は、加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される図示しない表示ユニット及びオペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる図示しない入力ユニットと接続されている。入力ユニットは、表示ユニットに設けられたタッチパネル及びキーボード等の外部入力装置のうち少なくとも一つにより構成される。
図1に示すように、制御ユニット100は、加工条件記憶部110と、加工動作制御部120と、形状確認部130と、切り込み深さ設定部140とを備える。
加工条件記憶部110は、図2に示す被加工物の加工条件を記憶する。加工条件には、被加工物200を切削する際に分割予定ライン220において設定される切削溝の幅や、切り込み深さの設定値などが含まれる。なお設定される切削溝の幅は一点でなく許容する切削溝の幅(溝幅)の範囲を持っていても良い。溝幅の範囲は、被加工物200に形成する切削溝の幅(溝幅)の下限値及び上限値で構成される。例えば、分割予定ライン220の幅が300μm(マイクロメートル)である場合、切削溝の溝幅の許容される範囲として、200μm(マイクロメートル)〜250μm(マイクロメートル)が例示される。切り込み深さは、加工対象(半導体ウエーハやパッケージ基板)や切削方法(ハーフカットやフルカット)に応じて異なり、加工対象の厚みや切削方法に応じて決定される。また、切り込み深さには、基板201−1の厚みのばらつきや、Z軸方向の制御のばらつきを考慮して、所定の余裕量(マージン)が設定される。切削ブレード21−1は、使用されるにつれて、先端が摩耗し、徐々に丸みを帯びる。このため、切削ブレード21−1の使用に伴って、切削ブレード21−1による切り込み深さが所望の位置(Z軸方向の位置)まで切り込めなくなることが予想される。この点に鑑み、基板201−1の厚みのばらつきや、Z軸方向の制御のばらつきに基づいて、所定の余裕量を切り込み方向に設定することにより、切削ブレード21−1の刃先が所望の位置よりも深く切り込めるようにある程度の余裕を持たせておく。
加工動作制御部120は、切削装置1の切削動作を制御する機能部である。加工動作制御部120は、切削ブレード21−1の刃先の下端を分割予定ライン220の切削開始位置に位置付ける。加工動作制御部120は、切削開始位置に位置付けた切削ブレード21−1を下降させて、切削ブレード21−1の刃先の下端を所定の切り込み深さまで切り込ませる。加工動作制御部120は、切削ブレード21−1に対し、被加工物200を保持した保持テーブル10を切削開始位置から切削終了位置に向かって相対的に加工送りして、分割予定ライン220を切削する。また、加工動作制御部120は、分割予定ライン220の切削終了後、刃先の下端が被加工物200のデバイス205の上面よりも高くなるまで切削ブレード21−1を上昇させ、次に切削する分割予定ライン220の上方に向けて割り出し送りする。このようにして、加工動作制御部120は、切削ブレード21−1に各分割予定ライン220を切削させる。
形状確認部130は、後述する形状確認ステップST11を実行する機能部である。
切り込み深さ設定部140は、後述する切り込み深さ設定ステップST12を実行する機能部である。
図4は、実施形態1に係る切削方法の手順を示すフローチャートである。図4に示す切削方法は、上述した制御ユニット100が有する各部により実行される。図4に示すように、実施形態1に係る切削方法は、形状確認ステップST11と、切り込み深さ設定ステップST12と、切削ステップST13とを備える。
形状確認ステップST11は、切削ブレード21−1の形状を確認する工程である。形状確認ステップST11は、加工動作制御部120及び形状確認部130により実行される。形状確認ステップST11は、ダミーワーク201−2に切削ブレード21−1で切削溝を形成し、切削ブレード21−1の形状を転写する転写ステップと、切削溝の断面を撮像ユニット30により撮像撮像ステップとを含む。
転写ステップは、ダミーワーク201−2に切削ブレード21−1で切削溝240−2を形成し、切削ブレード21−1の形状を転写する。転写ステップは、実際に被加工物200を加工する深さ以上の所定の切り込み深さでダミーワーク201−2を切削し、ダミーワーク201−2に切削ブレード21−1のV形状が転写された切削溝を形成する。撮像ステップは、転写ステップにより形成された切削溝240−1の断面を撮像する。撮像ステップは、ダミーワーク201−2に形成された切削溝240−2の断面を撮像ユニット30により撮像し、切削溝240−1の断面の画像を取得する。切削溝240−2の断面を撮像する際は、切削溝240−2を側面から(X軸方向に平行な方向側)から撮像してもよいし、ダミーワーク201−2を切削溝240−2の断面を上側に向けて上方(Z軸方向に平行な方向側)から撮像してもよい。図5は、実施形態1に係る切削溝の構成例を示す一部断面図である。
図5に示すように、形状確認ステップにおいて、ダミーワーク201−2に形成される切削溝240−2には、切り込み深さ241−1で切り込んだときの切削ブレード21−1の形状が転写される。ダミーワークはシリコンやカーボンの四角片が好ましく、テープに形成された溝よりもシリコンやカーボンに形成された溝の方が形状を確認しやすいため、ダミーワークをフルカットせず、溝を入れるハーフカットが好ましい。切削溝240−2は、実際の加工対象となる基板201−1を加工する際に形成される切削溝に対応する形状が転写されたものである。また、切り込み深さ241−2は、実際の加工対象となる基板201−1の厚みのばらつきや、Z軸方向の制御のばらつきを考慮して設定される所定の余裕量(マージン)242−2を含む。また、切削溝240−1は、所定の切り込み深さ241−1に応じた溝幅243−1をダミーワーク201−2の表面側201−21に有する。
図4に戻り、切り込み深さ設定ステップST12は、形状確認ステップST11で確認された形状から、被加工物200の表面に形成される切削溝の幅が事前に設定された値、又は許容される範囲内に収まる切削ブレード21−1の被加工物200への切り込み深さを設定する工程である。切り込み深さ設定ステップST12は、上記切り込み深さ設定部140により実行される。図6は、実施形態1に係る切り込み深さの設定方法の概要を示す一部断面図である。
図5に示す切削溝240−2の溝幅243−2は、加工条件記憶部110に記憶された加工条件に示される事前に設定された範囲、すなわち分割予定ライン220において許容する幅の範囲に収まっていない。すなわち、図5に示す溝幅243−2が、図6に示す溝幅の下限値231−1〜上限値232−1の範囲に収まっていない。そこで、切り込み深さ設定ステップST12は、切り込み深さ241−2で切り込んだときに、切削溝240−2の溝幅243−2が、分割予定ライン220において許容する幅の範囲、すなわち溝幅の下限値231−2〜上限値232−2の範囲に収まるように切り込み深さを設定する。具体的には、切り込み深さ設定ステップST12は、所定の余裕量242−2を調整する(減らす)ことにより、溝幅243−2が、溝幅の下限値231−2〜上限値232−2に収まり、かつ図6に示すように、切削溝240−2が必要な切り込み深さ245を満たす切り込み深さとなるように、切り込み深さの設定を行う。設定が完了すると、切り込み深さ設定ステップST12は、設定した切り込み深さ244−2を加工条件記憶部110に格納する。
なお、切り込み深さ設定ステップST12は、所定の余裕量242−2を調整しても、必要な切り込み深さを満足し、かつ溝幅が分割予定ライン220において許容する幅の範囲に収まる切り込み深さを設定できない場合、オペレータに対して、切削ブレード21−1の交換を促す。例えば、切り込み深さ設定ステップST12は、切削ブレード21−1の交換を促す通知を表示させたり、音声ガイダンスを出力したりすることで、切削ブレード21−1の交換をオペレータに促すことができる。
図4に戻り、切削ステップST13は、被加工物200の表面側から切削ブレード21−1を切り込み深さ設定ステップST12において設定された切り込み深さ244−2で切り込み、被加工物200を切削する工程である。切削ステップST13は、加工動作制御部120により実行される。切削ステップST13では、形状確認ステップST11による切削ブレード21−1の形状確認、及び形状確認結果に基づいて設定された切り込み深さに基づいて、実際の加工対象となる基板201−1を用いた被加工物200の切削が実行される。
切削ステップST13は、移動ユニット40のX軸移動ユニット42及びY軸移動ユニット43を制御して、切削ブレード21−1の刃先の下端を分割予定ライン220の切削開始位置に位置付ける。このとき、切削ステップST13は、切削ブレード21−1の刃先の下端を被加工物200のデバイス205の上面よりも上方に位置付けた状態で行う。続いて、切削ステップST13は、移動ユニット40のZ軸移動ユニット44を制御して、切削ブレード21−1を下降させて、軸心回りに回転する切削ブレード21−1の刃先の下端を所定の切り込み深さに対応する切り込み高さに位置付けて、切削ブレード21−1を粘着テープ211に切り込ませる。続いて、切削ステップST13は、X軸移動ユニット42を制御して、切削ブレード21−1に対して被加工物200を保持した保持テーブル10を相対的に加工送りする。これらの動作を繰り返すことにより、切削ステップST13は、各分割予定ライン220を切削する。
上述してきたように、実施形態1に係る切削方法は、形状確認ステップST11と、切り込み深さ設定ステップST12と、切削ステップST13とを備える。形状確認ステップST11は、転写ステップと撮像ステップとを含み、これらのステップにより切削ブレード21−1の形状を確認する。転写ステップは、ダミーワーク201−2に切削ブレード21−1で切削溝240−2を形成し、切削ブレード21−1の形状を転写する。撮像ステップは、切削溝240−2の断面を撮像ユニット30により撮像する。切り込み深さ設定ステップST12は、形状確認ステップST11で確認された形状から、被加工物200の表面に形成される切削溝240−2の溝幅243−2が事前に設定された値、または許容される範囲内に収まる切削ブレード21−1の被加工物200への切り込み深さを設定する。切削ステップST13は、被加工物200の表面側から切削ブレード21−1を切り込み深さ設定ステップST12において設定された切り込み深さ244−2で被加工物200を切削する。
このように、実施形態1に係る切削方法は、実際の加工対象となる基板201−1に対応するダミーワーク201−2を切削し、切削ブレード21−1の転写形状である切削溝240−2の断面を撮像する。そして、実施形態1に係る切削方法は、撮像した切削溝240−2の断面を確認し、切削溝240−2の溝幅243−2が事前に設定された範囲内に収まらない場合、すなわち分割予定ライン220における許容範囲を超える場合、切り込み深さ241−2に含まれる余裕量242−2を調整して、切り込み深さ244−2を設定する。そして、実施形態1に係る切削方法は、設定された切り込み深さ244−2で、実際の加工対象である基板201−1の切削を実行する。このようなことから、実施形態1に係る切削方法によれば、被加工物200に形成する切削溝を分割予定ライン220内に収めることができる。
[実施形態2]
図7は、実施形態2に係る切削方法の手順を示すフローチャートである。図7に示す切削方法は、上述した制御ユニット100が有する各部により実行される。図7に示すように、実施形態1に係る切削方法は、形状確認ステップST21と、切り込み深さ設定ステップST22と、第1切削ステップST23と、第2切削ステップST24を備える。図7に示す切削方法は、第2切削ステップST24を有する点が、図4に示す切削方法とは異なる。
図8は、実施形態2に係る切削ユニットの構成例を示す側面図である。図8に示す切削ユニット20は、切削ブレード21−2を備える。切削ブレード21−2は、略リング形状を有する極薄の切削砥石である。図8に示す切削ブレード21−2は、図3に示す切削ブレード21−1とは異なり、厚さが一様な断面が矩形状の切り刃を備えている。図8に示す切削ブレード21−2は、後述する第2切削ステップST24において利用される。
形状確認ステップST21は、図4に示す形状確認ステップST11と同様に、切削ブレード21−1の形状を確認する工程である。
切り込み深さ設定ステップST22は、図4に示す切り込み深さ設定ステップST12と同様の工程である。
第1切削ステップST23は、被加工物200の表面側から切削ブレード21−1を切り込み深さ設定ステップST22において設定された切り込み深さで切り込み、被加工物200を切削する工程である。
第2切削ステップST24は、第1切削ステップST23によりハーフカットされた被加工物200を、切削ブレード21−2を用いて、被加工物200を分割する工程である。
[実施形態3]
以下の実施形態3では、パッケージ基板の切削方法について説明する。図9は、実施形態3に係るパッケージ基板の構成例を示す平面図である。図10は、図9に示すIX−IX線に沿う断面図である。図11は、実施形態3に係る切削方法の手順を示すフローチャートである。
図9に示すパッケージ基板300−1は、交差する複数の分割予定ライン301が形成された配線基板302を備える。配線基板302は、平面形状が矩形状に形成され、配線基板302上には、チップ領域303が形成されている。
また、図10に示すように、パッケージ基板300−1は、配線基板302上のチップ領域303に配設された複数のデバイスチップ304と、デバイスチップ304を被覆する樹脂封止層305とを有する。デバイスチップ304は、パッケージ基板300−1の表面のチップ領域303上に等間隔に配置され、互いに隣り合うデバイスチップ304間に分割予定ライン301を形成している。
また、パッケージ基板300−1は、配線基板302とデバイスチップ304との間に図示しない絶縁層を介して設けられた図示しない配線層を備える。
樹脂封止層305は、絶縁性を有する合成樹脂により構成され、配線基板302上のデバイスチップ304に加え、配線層を被覆している。配線基板302は、デバイスチップ304が生じた熱を外部に放熱するものである。
パッケージ基板300−1は、図1に示す切削装置1により切削加工されて、個々のデバイスチップ304に分割される。
実施形態3に係る切削方法は、図11に示すように、形状確認ステップST31と、切り込み深さ設定ステップST32と、切削ステップST33とを備える。図11に示す切削方法は、上述した制御ユニット100が有する各部により実行される。
形状確認ステップST31は、図4に示す形状確認ステップST11と同様の工程である。形状確認ステップST31は、ダミーワーク300−2に切削ブレード21−1で切削溝を形成し、切削ブレード21−1の形状を転写する転写ステップと、切削溝の断面を撮像ユニット30により撮像撮像ステップとを含む。
転写ステップは、ダミーワーク300−2に切削ブレード21−1の刃先の下端を切り込ませて、所定の切り込み深さに位置付ける。続いて、転写ステップは、切削ブレード21−1によりダミーワーク300−2を切削し、ダミーワーク300−2に対して、切削ブレード21−1のV形状が転写された切削溝を形成する。撮像ステップは、ダミーワーク300−2に形成された切削溝の断面を撮像ユニット30により撮像し、切削溝の断面の画像を取得する。
切り込み深さ設定ステップST32は、図4に示す切り込み深さ設定ステップST32と同様の工程である。図12は、実施形態3に係る切り込み深さの設定方法の概要を示す一部断面図である。
図12に示すように、ダミーワーク300−2は、例えばパッケージ基板300と同等かそれ以上の厚みを有する四角片である。また実際の被加工物と同じ形状及び構成のパッケージ基板や実際に加工する被加工物のデバイスが形成されていない外縁を切削し、形状を確認しても良い。
図11に示す形状確認ステップST31において、ダミーワーク300−2に形成される切削溝320には、図12に示すように、所定の切り込み深さ321に対応する切削ブレード21−1の形状が転写される。切削溝320は、配線基板302に対応する層を分割する切り込み深さで形成されている。所定の切り込み深さ321は、実際に加工するパッケージ基板300−1の厚みのばらつきや、Z軸方向の制御のばらつきを考慮して、所定の余裕量(マージン)322を含む。また、切削溝320は、所定の切り込み深さ321に応じた溝幅323をダミーワーク300−2の表面側(切削ブレード21−1が切り込む面側)に有する。
続いて、図11に示す切り込み深さ設定ステップST32は、切削溝320の溝幅323が、加工条件に示される事前に設定された範囲、すなわち分割予定ライン221において許容する幅の範囲に収まるように切り込み深さを設定する。具体的には、図12に示すように、切り込み深さ設定ステップST32は、所定の余裕量(マージン)322を調整することにより、溝幅323が、溝幅の下限値331〜上限値332に収まり、かつ切削溝320が配線基板302を分割するために必要な切り込み深さ(例えば深さ333)となるように、切り込み深さの設定を行う。設定が完了すると、切り込み深さ設定ステップST32は、設定した切り込み深さを加工条件記憶部110に格納する。
なお、切り込み深さ設定ステップST32は、所定の余裕量322を調整しても、必要な切り込み深さを満足し、かつ溝幅が分割予定ライン301において許容する幅の範囲に収まる切り込み深さを設定できない場合、オペレータに対して、切削ブレード21−1の交換を促す。例えば、切り込み深さ設定ステップST32は、切削ブレード21−1の交換を促す通知を表示させたり、音声ガイダンスを出力したりすることで、切削ブレード21−1の交換をオペレータに促すことができる。
図11に戻り、切削ステップST33は、パッケージ基板300−1の樹脂で封止された面(樹脂封止層305)側から切削ブレード21−1を切り込み深さ設定ステップST32において設定された切り込み深さで切り込み、パッケージ基板300−1を切削する工程である。切削ステップST33では、形状確認ステップST31による切削ブレード21−1の形状確認、及び形状確認結果に基づいて設定された切り込み深さに基づいて、実際の加工対象となるパッケージ基板300−1の切削が実行される。
[実施形態4]
以下の実施形態4では、切削ブレード21−1をパッケージ基板300−1が備える配線基板302の表面に至る深さまで切り込ませる切削加工を実行する場合の切削方法について説明する。
図13は、実施形態4に係る切削方法の手順を示すフローチャートである。図13に示す切削方法は、上述した制御ユニット100が有する各部により実行される。図13に示すように、実施形態4に係る切削方法は、形状確認ステップST41と、切り込み深さ設定ステップST42と、第1切削ステップST43と、第2切削ステップST44を備える。図13に示す切削方法は、第2切削ステップST44を備える点が、図11に示す切削方法と異なる。
形状確認ステップST41は、図11に示す形状確認ステップST31と同様に、切削ブレード21−1の形状を確認する工程である。切り込み深さ設定ステップS42は、図11に示す切り込み深さ設定ステップST32と同様の工程である。図14は、実施形態4に係る切り込み深さの設定方法の概要を示す一部断面図である。
図13に示す形状確認ステップST41において、ダミーワーク300−2に形成される切削溝340には、図14に示すように、ダミーワーク300−2の樹脂封止層305に対応する層300−21に、樹脂封止層305の厚さに応じて決定された所定の切り込み深さ341に対応する切削ブレード21−1の形状が転写される。切削溝340は、少なくとも、配線基板302の表面に至る切り込み深さで形成されている。所定の切り込み深さ341は、実際に加工するパッケージ基板300−1の厚みのばらつきや、Z軸方向の制御のばらつきを考慮して、所定の余裕量(マージン)342を含む。また、切削溝340は、所定の切り込み深さ341に応じた溝幅343をダミーワーク300−2の表面側(切削ブレード21−1が切り込む面側)に有する。
続いて、図13に示す切り込み深さ設定ステップST42は、切削溝340の溝幅343が、加工条件に示される事前に設定された範囲、すなわちすなわち分割予定ライン301において許容する幅の範囲に収まるように切り込み深さを設定する。具体的には、図14に示すように、切り込み深さ設定ステップST42は、所定の余裕量(マージン)342を調整することにより、溝幅343が、溝幅の下限値331〜上限値332に収まり、かつ切削溝340が少なくとも配線基板302の表面に至るために必要な切り込み深さ(例えば深さ353)となるように、切り込み深さの設定を行う。設定が完了すると、切り込み深さ設定ステップST42は、設定した切り込み深さを加工条件記憶部110に格納する。
なお、切り込み深さ設定ステップST42は、所定の余裕量342を調整しても、必要な切り込み深さを満足し、かつ溝幅が分割予定ライン301において許容する幅の範囲に収まる切り込み深さを設定できない場合、オペレータに対して、切削ブレード21−1の交換を促す。例えば、切り込み深さ設定ステップST42は、切削ブレード21−1の交換を促す通知を表示させたり、音声ガイダンスを出力したりすることで、切削ブレード21−1の交換をオペレータに促すことができる。
図13に戻り、第1切削ステップST43は、パッケージ基板300−1の表面側から切削ブレード21−1を切り込み深さ設定ステップST22において設定された切り込み深さで切り込み、パッケージ基板300−1を切削する工程である。第1切削ステップST43では、形状確認ステップST21による切削ブレード21−1の形状確認、及び形状確認結果に基づいて設定された切り込み深さに基づいて、実際の加工対象となるパッケージ基板300−1の樹脂封止層305を切削が実行される。第1切削ステップST43では、少なくとも配線基板302の表面に至る切り込み深さで、樹脂封止層305が切削される。
続いて、図13に示す第2切削ステップST44は、第1切削ステップST43により樹脂封止層305の切削が行われたパッケージ基板300−1を、切削ブレード21−2を用いて切削し、配線基板302を分割する工程である。
[変形例]
上記実施形態3及び実施形態4に係る切削方法は、配線基板302を備えたパッケージ基板300−1だけではなく、半導体ウエーハに再配線層が形成されたパッケージ基板についても同様に適用できる。
また、上記実施形態において、形状確認ステップで確認された形状から、被加工物の表面に形成される切削溝の幅を事前に設定された値となるように、切削ブレード21−1の被加工物への切り込み深さを設定してもよい。すなわち、被加工物の表面に形成される切削溝の溝幅が分割予定ラインを超えないように、被加工物の表面に形成される切削溝の溝幅(例えば250μm(マイクロメートル))を事前に設定してもよい。すなわち、この場合、切り込み深さ設定ステップにおいて、切削ブレード21−1の切り刃の厚みが事前に設定された切削溝の溝幅(例えば250μm(マイクロメートル))になる切削ブレード21−1の刃先からの距離を算出し、被加工物の表面で所望される切削溝の溝幅(例えば250μm(マイクロメートル))になるように切り込み深さが設定される。図15は、変形例に係る切削溝の構成例を模式的に示す一部断面図である。
図15に示すように、例えばダミーワーク201−2に切削溝240−1を形成し、分割予定ラインの表面に形成されるべき切削溝の溝幅W1(例えば250μm(マイクロメートル))がどの位置に形成されるかを検出する。例えば、分割予定ラインの表面に形成されるべき切削溝の溝幅が形成される位置が、切削溝240−1の位置P1に形成されることが検出された場合、切り込み深さ設定ステップは、位置P1が被加工物の表面にくるように、切り込み深さを設定する。すなわち、切削溝240−1において、溝幅W1となる位置P1と、切削溝240−1の最深部P2(切削ブレード21−1の刃先の位置)との距離を算出する。そして、算出した距離d1を被加工物の表面からの切り込み深さに設定する。なお、分割予定ラインの表面に形成されるべき切削溝の溝幅W1が、被加工物の表面にくるように、切り込み深さを設定した場合、実際に被加工物に切り込む所望の切り込み深さに到達しない場合、オペレータに対して、切削ブレード21−1の交換を促す通知を提供できる。あるいは、ドレスして形状をV字に整えることもできる。
[その他]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。形状確認ステップ(ST11,21,31,41)が含む撮像ステップは、切削溝(240−1,240−2,320,340)の断面を撮像する例には特に限定される必要はない。例えば、(240−1,240−2,320,340)の断面を倒して保持テーブル10上の載置し、切削装置1が備える電子顕微鏡により撮像してもよい。また、形状確認ステップ(ST11,21,31,41)は、被加工物200やパッケージ基板300−1の切削加工中に繰り返し実行し、切り込み深さを設定できなくなった時点で切削ブレード21−1の交換をオペレータに報知することが望ましい。
またダミーワークは実際の被加工物と同じ形状及び構成のパッケージ基板を利用しても翌、さらにダミーワークではなく実際に加工する被加工物のデバイスが形成されていない外縁を切削し、形状を確認しても良い。なお形状確認ステップにおいて、切削溝を形成せず、切削ブレードの側面から直接撮像して形状を確認しても良い。
1 切削装置
10 保持テーブル
20 切削ユニット
21−1,21−2 切削ブレード
40 移動ユニット
100 制御ユニット
110 加工条件記憶部
120 加工動作制御部
130 形状確認部
140 切り込み深さ設定部
200 被加工物
201−1 基板
201−2 ダミーワーク
205 デバイス
210 環状フレーム
211 粘着テープ
220 分割予定ライン
300−1 パッケージ基板
300−2 ダミーワーク

Claims (3)

  1. 先端にむけて徐々に刃厚が薄くなる切削ブレードを用いて、表面に複数の分割予定ラインが形成された被加工物を切削する被加工物の切削方法であって、
    該切削ブレードの形状を確認する形状確認ステップと、
    該形状確認ステップで確認された形状から、該被加工物の表面に形成される切削溝の幅が事前に設定された値になる該切削ブレードの被加工物への切り込み深さを設定する切り込み深さ設定ステップと、
    被加工物の表面側から該切削ブレードを該切り込み深さ設定ステップにおいて設定された切り込み深さで切り込み、被加工物を切削する切削ステップと、
    を備えることを特徴とする被加工物の切削方法。
  2. 該形状確認ステップは、
    ダミーワークまたは実際に加工する被加工物に該切削ブレードで切削溝を形成し、該切削ブレードの形状を転写する転写ステップと、
    該切削溝の断面を撮像する撮像ステップと、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の被加工物の切削方法。
  3. 該被加工物は、
    表面に該分割予定ラインで区画された領域にチップが積層され、
    該チップが樹脂で封止されたパッケージ基板であり、
    該切削ステップは、該樹脂で封止された面から切削することを特徴とする
    請求項1または2に記載の被加工物の切削方法。
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