JP2021034862A - 固体撮像素子、撮像装置、および、固体撮像素子の制御方法 - Google Patents

固体撮像素子、撮像装置、および、固体撮像素子の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】時間遅延積分を行う固体撮像素子において、積分のために転送先容量を増大することにで生じる感度や画質の低下を防止する。【解決手段】相関二重サンプリング(CDS)回路430は、複数のデジタル信号がそれぞれに含まれる所定数のラインが配列されたフレームを生成する。TDIフレームメモリ450は、K番目のフレームより前に生成されたK−1場番目のフレームを保持する。時間遅延積分(TDI)回路420は、K番目のフレーム内の所定アドレスのラインとK−1番目のフレーム内の所定アドレスから一定距離離れたアドレスのラインとを加算する時間遅延積分処理を行う。【選択図】図19

Description

本技術は、固体撮像素子に関する。詳しくは、画素毎にアナログデジタル変換を行う固体撮像素子、撮像装置、および、固体撮像素子の制御方法に関する。
従来より、FA(Factory Automation)や空撮の分野において、時間遅延積分(TDI:Time Delay Integration)センサが用いられている。このTDIセンサは、被写体の移動速度に合わせて時間をずらしながら、電荷量を積分するTDI処理を行うセンサである。例えば、時間をずらして電荷を転送するCCD(Charge Coupled Device)と、それらの電荷量を浮遊拡散層に蓄積して積分信号を生成する回路とによりTDI処理を行う固体撮像素子が提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。
Hyun Jung Lee他、「Charge-Coupled CMOS TDI Imager」、[online]、[令和1年7月22日検索]、インターネット〈URL:http://www.imagesensors.org/Past%20Workshops/2017%20Workshop/2017%20Papers/P16.pdf〉
上述の従来技術では、TDI処理により、明るさの向上やノイズ低減を図っている。しかしながら、上述の固体撮像素子では、電荷の転送元の画素数が多いほど、転送先の浮遊拡散層の容量を大きくする必要がある。この容量の増大により画素の感度が低下し、その感度の低下に起因して画像データの画質が低下してしまう。このように、上述の固体撮像素子では、感度低下により画質が低下するという問題がある。
本技術はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、時間遅延積分を行う固体撮像素子において、画質を向上させることを目的とする。
本技術は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、複数のデジタル信号がそれぞれに含まれる所定数のラインが配列されたフレームを生成する相関二重サンプリング回路と、K番目のフレームより前に生成されたK−1番目のフレームを保持するTDI(Time Delay Integration)フレームメモリと、上記K番目のフレーム内の所定アドレスの上記ラインと上記K−1番目のフレーム内の上記所定アドレスから一定距離離れたアドレスのラインとを加算する時間遅延積分処理を行う時間遅延積分回路とを具備する固体撮像素子、および、その制御方法である。これにより、CDS(Correlated Double Sampling)処理後にTDI処理が行われるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、所定のリセットレベルを配列したフレームをリセットフレームとして保持するCDS(Correlated Double Sampling)フレームメモリをさらに具備し、上記複数のデジタル信号のそれぞれは、上記リセットレベルと露光量に応じた信号レベルとを含み、上記相関二重サンプリング回路は、上記保持されたリセットレベルと上記信号レベルとの差分を求める相関二重サンプリング処理により上記フレームを生成してもよい。これにより、CDS処理によりフレームが生成されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、各々がアナログ信号をデジタル信号に変換する複数のアナログデジタル変換器を二次元格子状に配列したアナログデジタル変換部をさらに具備してもよい。これにより、アナログデジタル変換後にTDI処理が行われるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記相関二重サンプリング回路は、上記アナログデジタル変換部と上記CDSフレームメモリとの間に配置され、上記時間遅延積分回路は、上記CDSフレームと上記TDIフレームメモリとの間に配置されてもよい。これにより、相関二重サンプリング回路と時間遅延積分回路とがCDSフレームメモリを挟んで配置されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記相関二重サンプリング回路は、上記アナログデジタル変換部内の列ごとに設けられ、上記相関二重サンプリング回路のそれぞれは、対応する列からの上記デジタル信号に対して上記相関二重サンプリング処理を行ってもよい。これにより、列ごとに相関二重サンプリング処理が実行されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記相関二重サンプリング回路は、上記アナログデジタル変換部内の複数の列に共有されてもよい。これにより、回路規模が削減されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、アナログ信号を生成して上記アナログデジタル変換部に供給する複数の画素回路をさらに具備し、上記複数の画素回路は、所定の受光チップに配置され、上記TDIフレームメモリ、上記相関二重サンプリング回路および上記時間遅延積分回路は、上記受光チップに積層された所定の回路チップに配置されてもよい。これにより、積層構造の固体撮像素子に相関二重サンプリング回路および時間遅延積分回路が配置されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記相関二重サンプリング回路は、上記アナログデジタル変換部により生成されたデジタル信号と上記TDIフレームメモリから出力されたデジタル信号とのいずれかを選択するセレクタと、上記リセットレベルと上記信号レベルとの差分を求める減算器と、上記TDIフレームメモリと上記減算器との間に挿入された第1のバッファとを備え、上記時間遅延積分回路は、上記所定アドレスの上記ラインと上記所定アドレスから一定距離離れたアドレスのラインとを加算する加算器と、上記セレクタと上記加算器との間に挿入された第2のバッファとを備えてもよい。これにより、デジタル信号が遅延するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記セレクタと上記アナログデジタル変換部との間に挿入された第3のバッファをさらに備えてもよい。これにより、アナログデジタル変換部からのデジタル信号の遅延時間が調整されるという作用をもたらす。
また、本技術の第2の側面は、複数のデジタル信号がそれぞれに含まれる所定数のラインが配列されたフレームを生成する相関二重サンプリング回路と、K番目のフレームより前に生成されたK−1番目のフレームを保持するTDIフレームメモリと、上記K番目のフレーム内の所定アドレスの上記ラインと上記K−1番目のフレーム内の上記所定アドレスから一定距離離れたアドレスのラインとを加算して積分データとして出力する演算回路と、上記積分データを処理する画像処理回路とを具備する撮像装置である。これにより、CDS処理後にTDI処理が行われ、積分データが処理されるという作用をもたらす。
本技術の第1の実施の形態における撮像装置の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態における撮像装置の利用例を説明するための図である。 本技術の第1の実施の形態における固体撮像素子の積層構造の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における受光チップの一構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態における回路チップの一構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態における画素AD(Analog to Digital)変換部の一構成例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態におけるADC(Analog to Digital Converter)の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態における画素回路、差動入力回路および正帰還回路の一構成例を示す回路図である。 本技術の第1の実施の形態における信号処理回路の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態における演算回路の一構成例を示す回路図である。 本技術の第1の実施の形態における1フレーム目のP相レベルを保持する際の演算回路の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における1フレーム目に対してCDS処理を行う際の演算回路の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態におけるフレームを保持させる際の演算回路の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における2フレーム目のP相レベルを保持する際の演算回路の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における2フレーム目に対してCDS処理を行う際の演算回路の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における2フレーム目に対してTDI処理を行う際の演算回路の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態におけるTDI処理の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における固体撮像素子の動作の一例を示すタイミングチャートである。 本技術の第1の実施の形態における信号処理回路の演算を説明するための図である。 本技術の第1の実施の形態におけるP相レベルを保持する際の固体撮像素子の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態におけるCDS処理を行う際の固体撮像素子の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態におけるCDS処理後に画像処理を行う際の固体撮像素子の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態におけるTDI処理を行う際の固体撮像素子の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態におけるTDI処理後に画像処理を行う際の固体撮像素子の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態におけるフレームを出力する際の固体撮像素子の状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における固体撮像素子の動作の一例を示すフローチャートの一例である。 本技術の第2の実施の形態における回路チップの一構成例を示すブロック図である。 本技術の第2の実施の形態におけるカラムCDS処理部およびカラムTDI演算部の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第2の実施の形態における固体撮像素子の動作の一例を示すタイミングチャートである。 本技術の第3の実施の形態におけるCDS回路およびTDI回路の一構成例を示す回路図である。 本技術の第3の実施の形態における信号処理回路の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第4の実施の形態におけるCDS回路およびTDI回路の一構成例を示す回路図である。 本技術の第4の実施の形態における信号処理回路の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第5の実施の形態におけるCDS回路の一構成例を示す回路図である。 本技術の第5の実施の形態における信号処理回路の一構成例を示すブロック図である。
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(CDS処理後にTDI処理を行う例)
2.第2の実施の形態(CDS回路とTDI回路とを異なる場所に配置し、CDS処理後にTDI処理を行う例)
3.第3の実施の形態(バッファを追加し、CDS処理後にTDI処理を行う例)
4.第4の実施の形態(2列でCDS回路を共有し、CDS処理後にTDI処理を行う例)
5.第5の実施の形態(4列でCDS回路を共有し、CDS処理後にTDI処理を行う例)
<1.第1の実施の形態>
[撮像装置の構成例]
図1は、本技術の第1の実施の形態における撮像装置100の一構成例を示すブロック図である。この撮像装置100は、画像データを撮像する装置であり、光学部110、固体撮像素子200、記憶部120、制御部130および通信部140を備える。
光学部110は、入射光を集光して固体撮像素子200に導くものである。固体撮像素子200は、画像データを撮像するものである。この固体撮像素子200は、画像データを記憶部120に信号線209を介して供給する。
記憶部120は、画像データを記憶するものである。制御部130は、固体撮像素子200を制御して画像データを撮像させるものである。この制御部130は、例えば、信号線208を介して、撮像タイミングを示す垂直同期信号VSYNCを固体撮像素子200に供給する。
通信部140は、画像データを記憶部120から読み出して外部に送信するものである。
図2は、本技術の第1の実施の形態における撮像装置100の利用例を説明するための図である。同図に例示するように、撮像装置100は、ベルトコンベア510が設けられた工場などで用いられる。
ベルトコンベア510は、一定の速度で、被写体511を所定の方向に移動させるものである。撮像装置100は、ベルトコンベア510の近傍に固定され、この被写体511を撮像して画像データを生成する。画像データは、例えば、欠陥の有無などの検査に用いられる。これにより、FAが実現される。
なお、撮像装置100は、一定速度で移動する被写体511を撮像しているが、この構成に限定されない。空撮など、被写体に対して撮像装置100が一定速度で移動して撮像する構成であってもよい。
[固体撮像素子の構成例]
図3は、本技術の第1の実施の形態における固体撮像素子200の積層構造の一例を示す図である。この固体撮像素子200は、回路チップ202と、その回路チップ202に積層された受光チップ201とを備える。これらのチップは、ビアなどの接続部を介して電気的に接続される。なお、ビアの他、Cu−Cu接合やバンプにより接続することもできる。
図4は、本技術の第1の実施の形態における受光チップ201の一構成例を示すブロック図である。受光チップ201には、画素アレイ部210および周辺回路212が設けられる。
画素アレイ部210には、複数の画素回路220が二次元格子状に配列される。また、画素アレイ部210は、複数の画素ブロック211に分割される。これらの画素ブロック211のそれぞれには、例えば、4行×2列の画素回路220が配列される。
周辺回路212には、例えば、DC(Direct Current)電圧を供給する回路などが配置される。
図5は、本技術の第1の実施の形態における回路チップ202の一構成例を示すブロック図である。この回路チップ202には、DAC(Digital to Analog Converter)251、画素駆動回路252、時刻コード生成部253、画素AD変換部254および垂直走査回路255が配置される。さらに回路チップ202には、制御回路256、信号処理回路400、画像処理回路260、出力回路257が配置される。
DAC251は、所定のAD変換期間内に亘って参照信号をDA(Digital to Analog)変換により生成するものである。例えば、のこぎり刃状のランプ信号が参照信号として用いられる。DAC251は、参照信号を画素AD変換部254に供給する。
時刻コード生成部253は、AD変換期間内の時刻を示す時刻コードを生成するものである。時刻コード生成部253は、例えば、カウンタにより実現される。カウンタとして、例えば、グレイコードカウンタが用いられる。時刻コード生成部253は、時刻コードを画素AD変換部254へ供給する。
画素駆動回路252は、画素回路220のそれぞれを駆動してアナログの画素信号を生成させるものである。
画素AD変換部254は、画素回路220のそれぞれのアナログ信号(すなわち、画素信号)をデジタル信号に変換するAD変換を行うものである。この画素AD変換部254は、複数のクラスタ300により分割される。クラスタ300は、画素ブロック211ごとに設けられ、対応する画素ブロック211内のアナログ信号をデジタル信号に変換する。
画素AD変換部254は、AD変換によりデジタル信号を配列した画像データをフレームとして生成し、信号処理回路400に供給する。このフレームにおいて、水平方向に配列されたデジタル信号の集合を以下、「ライン」と称する。ラインのそれぞれには、垂直方向におけるラインの位置を示すアドレスである行アドレスが割り当てられている。
垂直走査回路255は、画素AD変換部254を駆動してAD変換を実行させるものである。
信号処理回路400は、フレームに対して所定の信号処理を行うものである。信号処理として、CDS処理およびTDI処理を含む各種の処理が実行される。この信号処理回路400は、処理後のフレームを画像処理回路260に供給する。
画像処理回路260は、信号処理回路400からのフレームに対して、所定の画像処理を実行するものである。画像処理として、画像認識処理、黒レベル補正処理、画像補正処理やデモザイク処理などが実行される。この画像処理回路260は、処理後のフレームを出力回路257に供給する。
出力回路257は、画像処理後のフレームを外部に出力するものである。
制御回路256は、DAC251、画素駆動回路252、垂直走査回路255、信号処理回路400、画像処理回路260および出力回路257のそれぞれの動作タイミングを垂直同期信号VSYNCに同期して制御するものである。
[画素AD変換部の構成例]
図6は、本技術の第1の実施の形態における画素AD変換部254の一構成例を示す図である。この画素AD変換部254には、複数のADC310が二次元格子状に配列される。ADC310は、画素回路220ごとに配置される。画素回路220の行数および列数がN行(Nは、整数)およびM列(Mは、整数)である場合、N×M個のADC310が配置される。
クラスタ300のそれぞれには、画素ブロック211内の画素回路220の個数と同じ個数のADC310が配置される。画素ブロック211内に4行×2列の画素回路220が配列される場合、クラスタ300内にも4行×2列のADC310が配列される。
ADC310は、対応する画素回路220により生成されたアナログの画素信号に対してAD変換を行うものである。このADC310は、AD変換において、画素信号と参照信号とを比較し、その比較結果が反転したときの時刻コードを保持する。そして、ADC310は、保持した時刻コードをAD変換後のデジタル信号として出力する。
また、クラスタ300の列ごとにリピータ部360が配置される。クラスタ300の列数がM/2である場合、M/2個のリピータ部360が配置される。リピータ部360は、時刻コードを転送するものである。リピータ部360は、時刻コード生成部253からADC310へ時刻コードを転送する。また、リピータ部360は、ADC310から信号処理回路400へデジタル信号を転送する。このデジタル信号の転送は、デジタル信号の「読出し」とも呼ばれる。
また、同図において、かっこ内の数字は、ADC310のデジタル信号の読出し順序の一例を示す。例えば、1行目の奇数列のデジタル信号が1番目に読み出され、1行目の偶数列のデジタル信号が2番目に読み出される。2行目の奇数列のデジタル信号が3番目に読み出され、2行目の偶数列のデジタル信号が3番目に読み出される。以下、同様に、各行の奇数列、偶数列のデジタル信号が順に読み出される。
なお、画素回路220ごとに、ADC310を配置しているが、この構成に限定されない。複数の画素回路220が1つのADC310を共有する構成であってもよい。
[ADCの構成例]
図7は、本技術の第1の実施の形態におけるADC310の一構成例を示すブロック図である。このADC310は、差動入力回路320と、正帰還回路330と、ラッチ制御回路340と、複数のラッチ回路350とを備える。
また、画素回路220と差動入力回路320の一部とは、受光チップ201に配置され、差動入力回路320の残りと、その後段の回路とは、回路チップ202に配置される。
差動入力回路320は、画素回路220からの画素信号と、DAC251からの参照信号とを比較するものである。この差動入力回路320は、比較結果を示す比較結果信号を正帰還回路330に供給する。
正帰還回路330は、出力の一部を入力(比較結果信号)に加算し、出力信号VCOとしてラッチ制御回路340に供給するものである。
ラッチ制御回路340は、垂直走査回路255からの制御信号xWORDに従って、出力信号VCOが反転したときの時刻コードを複数のラッチ回路350に保持させるものである。
ラッチ回路350は、ラッチ制御回路340の制御に従って、リピータ部360からの時刻コードを保持するものである。ラッチ回路350は、時刻コードのビット数の分、設けられる。例えば、時刻コードが15ビットの場合、ADC310内に、15個のラッチ回路350が配置される。また、保持された時刻コードは、AD変換後のデジタル信号としてリピータ部360により読み出される。
同図に例示した構成により、ADC310は、画素回路220からの画素信号をデジタル信号に変換する。
[画素回路、差動入力回路および正帰還回路の構成例]
図8は、本技術の第1の実施の形態における画素回路220、差動入力回路320および正帰還回路330の一構成例を示す回路図である。
画素回路220は、リセットトランジスタ221、浮遊拡散層222、転送トランジスタ223、フォトダイオード224および排出トランジスタ225を備える。リセットトランジスタ221、転送トランジスタ223および排出トランジスタ225として、例えば、nMOS(n-channel Metal Oxide Semiconductor)トランジスタが用いられる。
フォトダイオード224は、光電変換により電荷を生成するものである。排出トランジスタ225は、画素駆動回路252からの駆動信号OFGに従ってフォトダイオード224に蓄積された電荷を排出させるものである。
転送トランジスタ223は、画素駆動回路252からの転送信号TXに従って、フォトダイオード224から浮遊拡散層222へ電荷を転送するものである。
浮遊拡散層222は、転送された電荷を蓄積して、電荷量に応じた電圧を生成するものである。
リセットトランジスタ221は、画素駆動回路252からのリセット信号RSTに従って、浮遊拡散層222を初期化するものである。
差動入力回路320は、pMOS(p-channel Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ321、324および326と、nMOSトランジスタ322、323、325および327とを備える。これらのうちnMOSトランジスタ322、323および325は、受光チップ201に配置され、残りは回路チップ202に配置される。
nMOSトランジスタ322および325は、差動対を構成し、これらのトランジスタのソースは、nMOSトランジスタ323のドレインに共通に接続される。また、nMOSトランジスタ322のドレインは、pMOSトランジスタ321のドレインとpMOSトランジスタ321および324のゲートとに接続される。nMOSトランジスタ325のドレインは、pMOSトランジスタ324のドレインとpMOSトランジスタ326のゲートとリセットトランジスタ221のドレインとに接続される。また、nMOSトランジスタ322のゲートには、DAC251からの参照信号REFが入力される。
nMOSトランジスタ323のゲートには、所定のバイアス電圧Vbが印加され、nMOSトランジスタ323のソースには、所定の接地電圧が印加される。
pMOSトランジスタ321、324および326は、カレントミラー回路を構成する。pMOSトランジスタ321、324および326のソースには、電源電圧VDDHが印加される。この電源電圧VDDHは、後述する電源電圧VDDLよりも高い。
nMOSトランジスタ327のゲートには電源電圧VDDLが印加される。また、nMOSトランジスタ327のドレインは、pMOSトランジスタ332のドレインに接続され、ソースは、正帰還回路330に接続される。
正帰還回路330はpMOSトランジスタ331、332、334および335と、nMOSトランジスタ333、336および337とを備える。pMOSトランジスタ331および332とnMOSトランジスタ333とは、電源電圧VDDLに直列に接続される。また、pMOSトランジスタ331のゲートには、垂直走査回路255からの駆動信号INI2が入力される。pMOSトランジスタ332およびnMOSトランジスタ333の接続点は、nMOSトランジスタ327のソースに接続される。
nMOSトランジスタ333のソースには接地電圧が印加され、ゲートには、垂直走査回路255からの駆動信号INI1が入力される。
pMOSトランジスタ334および335は、電源電圧VDDLに直列に接続される。また、pMOSトランジスタ335のドレインは、pMOSトランジスタ332のゲートと、nMOSトランジスタ336および337のドレインとに接続される。pMOSトランジスタ335およびnMOSトランジスタ337のゲートには、垂直走査回路255からの制御信号TESTVCOが入力される。また、pMOSトランジスタ334およびnMOSトランジスタ336のゲートは、pMOSトランジスタ332およびnMOSトランジスタ333の接続点に接続される。
pMOSトランジスタ335およびnMOSトランジスタ337の接続点からは、出力信号VCOが出力される。また、nMOSトランジスタ336および337のソースには、接地電圧が印加される。
なお、画素回路220、差動入力回路320および正帰還回路330のそれぞれは、図7で説明した機能を持つのであれば、図8に例示した回路に限定されない。
[信号処理回路の構成例]
図9は、本技術の第1の実施の形態における信号処理回路400の一構成例を示すブロック図である。この信号処理回路400は、複数のセレクタ405と、複数の演算回路410と、CDSフレームメモリ440と、TDIフレームメモリ450とを備える。
セレクタ405は、クラスタ300の列ごと、言い換えれば、リピータ部360ごとに配置される。クラスタ300に2列のADC310が配列される場合、2列ごとにセレクタ405が配置される。また、演算回路410は、ADC310の列ごとに配置される。ADC310がM列である場合、M/2個のセレクタ405と、M個の演算回路410とが配置される。
前述したようにリピータ部360は、奇数列のデジタル信号と偶数列のデジタル信号とを順に出力する。
セレクタ405は、制御回路256の制御に従って、デジタル信号の出力先を選択するものである。リピータ部360により奇数列が出力された場合にセレクタ405は、その奇数列に対応する演算回路410にデジタル信号を出力する。一方、偶数列が出力された場合にセレクタ405は、その偶数列に対応する演算回路410にデジタル信号を出力する。
演算回路410は、セレクタ405からのデジタル信号に対してCDS処理とTDI処理とを行うものである。
ここで、デジタル信号は、P相レベルとD相レベルとを含む。P相レベルは、画素回路220がリセット信号RSTにより初期化されたときのレベルを示す。一方、D相レベルは、転送信号TXにより電荷が転送されたときの露光量に応じたレベルを示す。P相レベルは、リセットレベルとも呼ばれ、D相レベルは、信号レベルとも呼ばれる。
CDS処理において、M個の演算回路410は、P相レベルを配列したP相フレームをCDSフレームメモリ440に保持させる。そして、M個の演算回路410は、画素毎にP相レベルと、D相レベルとの差分を求め、差分データを配列したCDSフレームを生成する。
そして、TDI処理において、M個の演算回路410は、最初のCDSフレームをTDIフレームメモリ450に保持させる。次に、M個の演算回路410は、CDS処理後の2フレーム目のCDSフレーム内の所定アドレスのラインと、1フレーム目のフレーム内の所定アドレスから一定距離離れたアドレスのラインとを加算する。加算するアドレス間の距離には、被写体の移動距離が早いほど大きい値が設定される。例えば、加算するアドレス間の距離に「1」が設定される。この場合、隣接するライン同士が加算される。2フレーム目以降においては、K(Kは、整数)番目のCDSフレームに対し、そのフレームより前に生成されたK−1番目のCDSフレームがTDIフレームメモリ450に保持される。
また、M個の演算回路410は、CDSフレームと、TDI処理後のTDIフレームとを画像処理回路260に供給する。
[演算回路の構成例]
図10は、本技術の第1の実施の形態における演算回路410の一構成例を示す回路図である。この演算回路410は、TDI回路420およびCDS回路430を備える。TDI回路420は、バッファ421、セレクタ422、加算器423およびスイッチ424を備える。CDS回路430は、セレクタ431、バッファ432、セレクタ433、減算器434およびスイッチ435を備える。セレクタ422、431および433と、スイッチ424および425とのそれぞれの動作は、例えば、制御回路256により制御される。
セレクタ431は、セレクタ405からのデジタル信号とTDIフレームメモリ450からのデジタル信号とのいずれかを選択してバッファ421に出力するものである。
バッファ421は、セレクタ431からの信号を遅延させて出力するものである。なお、バッファ421は、特許請求の範囲に記載の第2のバッファの一例である。
セレクタ422は、バッファ421からのデジタル信号と、10進数で「0」の値のデジタル信号とのいずれかを選択して加算器423に出力するものである。
加算器423は、セレクタ422からのデジタル信号とバッファ432からのデジタル信号とを加算するものである。この加算器423は、加算値を示すデジタル信号を積算データとしてスイッチ424に供給する。
スイッチ424は、加算器423とTDIフレームメモリ450との間の経路を開閉するものである。
バッファ432は、CDSフレームメモリ440からの信号を遅延させて出力するものである。なお、バッファ432は、特許請求の範囲に記載の第1のバッファの一例である。
セレクタ433は、バッファ432からのデジタル信号と、10進数で「0」の値のデジタル信号とのいずれかを選択して減算器434に出力するものである。
減算器434は、バッファ421からのデジタル信号とセレクタ433からのデジタル信号との差分を演算するものである。この減算器434は、差分を示すデジタル信号を差分データとしてスイッチ435に供給する。
スイッチ435は、減算器434とCDSフレームメモリ440との間の経路を開閉するものである。
続いて、演算回路410内の回路の制御方法について説明する。
[演算回路の動作例]
図11は、本技術の第1の実施の形態における1フレーム目のP相レベルを保持する際の演算回路410の状態の一例を示す図である。
制御回路256は、CDSフレームメモリ440およびTDIフレームメモリ450を初期化する。初期化後に、画素AD変換部254は、1フレーム目のP相レベルを生成したものとする。
セレクタ431には、1フレーム目の対応する列内の複数のP相レベルが順に入力される。セレクタ431は、これらのP相レベルを選択してバッファ421に出力する。セレクタ433は、「0」のデジタル信号を減算器434に出力する。減算器434は、P相レベルから「0」を減算してスイッチ435に出力する。また、スイッチ424は開状態に制御され、スイッチ435は閉状態に制御される。
上述の制御により、M個の演算回路410は、P相レベルを配列した1フレーム目のP相フレームをCDSフレームメモリ440に保持させる。
図12は、本技術の第1の実施の形態における1フレーム目に対してCDS処理を行う際の演算回路の状態の一例を示す図である。
画素AD変換部254は、1フレーム目のD相レベルを生成する。セレクタ431には、1フレーム目の対応する列内の複数のD相レベルが順に入力される。セレクタ431は、これらのD相レベルを選択してバッファ421に出力する。
また、バッファ432は、CDSフレームメモリ440から、対応する列内の複数のP相レベルを順に読み出し、セレクタ433に出力する。セレクタ433は、これらのP相レベルを選択して減算器434に出力する。
減算器434は、バッファ421により出力されたD相レベルから、セレクタ433により選択されたP相レベルを減算し、差分データとしてスイッチ435に出力する。また、スイッチ424は開状態に制御され、スイッチ435は閉状態に制御される。
上述の制御により、M個の演算回路410は、1フレーム目に対してCDS処理を行い、差分データを配列したCDSフレームをCDSフレームメモリ440に保持させる。また、このCDSフレームは、画像処理回路260にも供給される。
図13は、本技術の第1の実施の形態におけるフレームを保持させる際の演算回路の状態の一例を示す図である。
画素AD変換部254は、2フレーム目のP相レベルを生成する。セレクタ431には、2フレーム目の対応する列内の複数のP相レベルが順に入力される。セレクタ431は、これらのP相レベルを選択してバッファ421に出力する。バッファ421は、これらのP相レベルを遅延させる。
バッファ432は、CDSフレームメモリ440から、対応する列内の複数の差分データを順に読み出し、加算器423に出力する。セレクタ422は、「0」のデジタル信号を選択して加算器423に出力する。加算器423は、差分データに「0」を加算してスイッチ424に出力する。また、スイッチ424は閉状態に制御され、スイッチ435は開状態に制御される。
上述の制御により、M個の演算回路410は、差分データを配列した現在のCDSフレームをTDIフレームメモリ450に保持させる。
図14は、本技術の第1の実施の形態における2フレーム目のP相レベルを保持する際の演算回路410の状態の一例を示す図である。
バッファ421は、P相レベルを減算器434に出力する。セレクタ433は、「0」のデジタル信号を減算器434に出力する。減算器434は、P相レベルから「0」を減算してスイッチ435に出力する。また、スイッチ424は開状態に制御され、スイッチ435は閉状態に制御される。
上述の制御により、M個の演算回路410は、P相レベルを配列した2フレーム目のP相フレームをCDSフレームメモリ440に保持させる。
図15は、本技術の第1の実施の形態における2フレーム目に対してCDS処理を行う際の演算回路の状態の一例を示す図である。
画素AD変換部254は、2フレーム目のD相レベルを生成する。セレクタ431には、2フレーム目の対応する列内の複数のD相レベルが順に入力される。セレクタ431は、これらのD相レベルを選択してバッファ421に出力する。
また、バッファ432は、CDSフレームメモリ440から、対応する列内の複数のP相レベルを順に読み出し、セレクタ433に出力する。セレクタ433は、これらのP相レベルを選択して減算器434に出力する。
減算器434は、D相レベルからP相レベルを減算し、差分データとしてスイッチ435に出力する。また、スイッチ424は開状態に制御され、スイッチ435は閉状態に制御される。
上述の制御により、M個の演算回路410は、2フレーム目に対してCDS処理を行い、差分データを配列したCDSフレームをCDSフレームメモリ440に保持させる。また、このCDSフレームは、画像処理回路260にも供給される。
図16は、本技術の第1の実施の形態における2フレーム目に対してTDI処理を行う際の演算回路の状態の一例を示す図である。
セレクタ431は、対応する列内の差分データを順にTDIフレームメモリ450から読み出し、それらを選択してバッファ421に出力する。また、バッファ432は、CDSフレームメモリ440から、対応する列内の差分データを読み出し、加算器423に出力する。TDIフレームメモリ450から読み出された差分データの行アドレスを所定アドレスとすると、CDSフレームメモリ440から読み出された差分データの行アドレスは、その所定アドレスから一定距離離れたアドレスである。例えば、CDSフレームメモリ440から読み出された差分データの行アドレスは、所定アドレスに隣接するアドレスである。
セレクタ422は、バッファ421からの差分データを選択して加算器423に出力する。加算器423は、1フレーム目の差分データと、2フレーム目の差分データとを加算してスイッチ424に出力する。また、スイッチ424は閉状態に制御され、スイッチ435は開状態に制御される。
上述の制御により、M個の演算回路410は、現在の2フレーム目の所定アドレスのラインと、過去の1フレーム目の隣接するアドレスのラインとを加算する。3フレーム目以降のフレームに対しては、2フレーム目に対する処理が繰り返し実行される。
図17は、本技術の第1の実施の形態におけるTDI処理の一例を示す図である。例えば、CDSフレームメモリ440およびTDIフレームメモリ450が初期化され、最初にフレームF1が撮像され、続いてフレームF2、F3、F4およびF5が順に撮像されたものとする。同図における矢印は、被写体の移動方向を示す。同図に例示するように、この被写体は、垂直方向に沿って、行アドレスが大きくなる方向に1ラインずつ移動するものとする。
信号処理回路400は、まず、フレームF1に対してCDS処理を行い、処理後のフレームF1をCDSフレームメモリ440に保持し、そのフレームF1をTDIフレームメモリ450に保持する。
そして、信号処理回路400は、フレームF2に対してCDS処理を行い、現在のフレームF2内のラインL2と、過去のフレームF1内のラインL2に隣接するラインL1とを加算する。
次に、信号処理回路400は、フレームF3に対してCDS処理を行い、現在のフレームF3内のラインL3と、過去のフレームF2内のラインL3に隣接するラインL2とを加算する。
続いて、信号処理回路400は、フレームF4に対してCDS処理を行い、現在のフレームF4内のラインL4と、過去のフレームF3内のラインL4に隣接するラインL3とを加算する。
上述の演算により、フレームF1内のラインL1と、フレームF2内のラインL2と、フレームF3内のラインL3と、フレームF4内のラインL4とが積算される。前述したように、被写体は1ラインずつ移動するため、積算対象の各ラインのパターンは、同一である。信号処理回路400は、積算したラインをTDIフレームの最後のラインとして出力する。このように、時間をずらして露光量を積分する処理は、TDI処理と呼ばれる。
TDIフレームの最後から2番目のラインは、フレームF2内のラインL1と、フレームF3内のラインL2と、フレームF4内のラインL3と、フレームF5内のラインL4との積算により生成される。他のラインについても同様に、フレームF3以降の4ラインの積算により生成される。
被写体の移動速度が速い場合には、ブレを防止するために、露光時間を短くする必要がある。露光時間を短くすると、画像が暗くなるおそれがあるが、TDI処理を行うことにより、同じパターンの複数のラインを積算して明るさを向上させることができる。また、積算するライン数が多いほど、平滑化効果によりノイズが低減する。これらの明るさの向上とノイズ低減とにより、TDI処理を行わない場合と比較して、フレーム(すなわち、画像データ)の画質を向上させることができる。
なお、信号処理回路400は、4つのラインを積算しているが、積算するライン数は、2以上であれば、4つに限定されない。また、信号処理回路400は、最初の4フレームについて先頭のラインから4ラインを積分しているが、この構成に限定されない。例えば、被写体の移動方向が逆の場合、信号処理回路400は、最初の4フレームについて最後のラインから4ラインを積分すればよい。
[固体撮像素子の動作例]
図18は、本技術の第1の実施の形態における固体撮像素子200の動作の一例を示すタイミングチャートである。画素AD変換部254は、タイミングT1乃至T2の期間にフレームF1を生成し、タイミングT2乃至T3の期間にフレームF2を生成する。また、画素AD変換部254は、タイミングT3乃至T4の期間にフレームF3を生成し、タイミングT4以降にフレームF4を生成する。
また、タイミングT1乃至T2の期間内において、それぞれのADC310は、1フレーム目のP相レベルおよびD相レベルを順に生成する。一方、それぞれの演算回路410は、D相の生成時にCDS処理を行う。
また、それぞれのADC310は、タイミングT2乃至T3の期間内に、2フレーム目のP相レベルおよびD相レベルを順に生成する。一方、それぞれの演算回路410は、P相の生成時にTDI処理を行い、D相の生成時にCDS処理を行う。
3フレーム目以降においても同様にP相レベルおよびD相レベルが生成され、TDI処理およびCDS処理が実行される。
図19は、本技術の第1の実施の形態における信号処理回路400の演算を説明するための図である。
複数の画素回路220のそれぞれは、光電変換によりアナログの画素信号を生成して画素AD変換部254に供給する。画素AD変換部254には、複数のADC310が二次元格子状に配列される。それらのADC310は、アナログの画素信号をデジタル信号に変換し、リピータ部360を介して演算回路410に転送する。デジタル信号は、リセットレベルと、露光量に応じた信号レベルとを含む。ADC310のそれぞれは、リセットレベルの次に信号レベルを出力する。なお、画素AD変換部254は、特許請求の範囲に記載のアナログデジタル変換部の一例である。
CDS回路430は、P相レベルを配列した最初のP相フレームをCDSフレームメモリ440に保持させる。D相レベルが入力されるとCDS回路430は、CDSフレームメモリ440からP相フレームを読み出し、P相レベルおよびD相レベルの差分を求めるCDS処理を行う。そして、CDS回路430は、CDS処理後の最初のCDSフレームによりCDSフレームメモリ440を更新し、そのCDSフレームをてTDIフレームメモリ450に保持させる。
そして、CDS回路430は、2フレーム目のP相フレームをCDSフレームメモリ440に保持させる。D相レベルが入力されるとCDS回路430は、CDSフレームメモリ440からP相フレームを読み出し、P相レベルおよびD相レベルの差分を求める2回目のCDS処理を行う。そして、CDS回路430は、CDS処理後の2フレーム目のCDSフレームによりCDSフレームメモリ440を更新する。
続いて、TDI回路420は、K−1番目のCDSフレーム内の所定アドレスのラインをTDIフレームメモリ450から読み出し、K番目のフレーム内の所定アドレスから一定距離離れた(例えば、隣接する)アドレスのラインをCDSフレームメモリ440から読み出す。そして、TDI回路420は、それらのラインを加算し、加算したラインによりTDIフレームメモリ450を更新する。
3フレーム目以降は、上述の2フレーム目と同様の処理が繰り返し実行される。ただし、3フレーム以降は、積算対象のライン数が1ラインずつ増大する。積算回数は、一定回数(4回など)になるまで増大する。これらの処理により、積算データを配列したTDIフレームが生成される。
ここで、比較例として、時間をずらして電荷を転送するCCD(Charge Coupled Device)と、それらの電荷量を浮遊拡散層に蓄積して積分信号を生成する回路とを設けた固体撮像素子を考える。この比較例では、電荷の転送元の画素数が多いほど、転送先の浮遊拡散層の容量を大きくする必要がある。この容量の増大により画素の感度が低下し、その感度の低下に起因して画像データの画質が低下してしまう。このように、比較例では、画質が低下するという問題がある。
これに対して、画素回路220の外部でCDS処理後にTDI処理を行う構成では、加算数に応じて画素回路220内の浮遊拡散層の容量を増大させる必要が無くなり、比較例よりも浮遊拡散層の容量を小さくするができる。これにより、画素の感度を比較例よりも高くし、画像データの画質を向上させることができる。
次に、固体撮像素子200内の回路の制御方法について説明する。
[固体撮像素子の動作例]
図20は、本技術の第1の実施の形態におけるP相レベルを保持する際の固体撮像素子200の状態の一例を示す図である。同図において、セレクタ405は、記載の便宜上、省略されている。
画素AD変換部254により、ライン内のP相レベルが出力されるたびに、複数の演算回路410は、それらのP相レベルをCDSフレームメモリ440に保持させる。これにより、複数のP相レベルを配列したP相フレームがCDSフレームメモリ440に保持される。
図21は、本技術の第1の実施の形態におけるCDS処理を行う際の固体撮像素子200の状態の一例を示す図である。同図においてセレクタ405は省略されている。
画素AD変換部254によりライン内のD相レベルが出力されるたびに、複数の演算回路410は、それらのD相レベルとCDSフレームメモリ440内の対応するP相レベルとの差分を求める。そして、それらの演算回路410は、差分データを配列したCDSフレームによりCDSフレームメモリ440を更新する。
図22は、本技術の第1の実施の形態におけるCDS処理後に画像処理を行う際の固体撮像素子200の状態の一例を示す図である。同図においてセレクタ405は省略されている。画像処理回路260は、CDS処理後のフレームに対して所定の画像処理を行う。
図23は、本技術の第1の実施の形態におけるTDI処理を行う際の固体撮像素子の状態の一例を示す図である。同図においてセレクタ405は省略されている。
複数の演算回路410は、CDSフレームメモリ440内の所定アドレスのラインと、TDIフレームメモリ450内の所定アドレスに隣接するラインとを加算する。そして、それらの演算回路410は、加算値を示す積算データによりTDIフレームメモリ450を更新する。
図24は、本技術の第1の実施の形態におけるTDI処理後に画像処理を行う際の固体撮像素子200の状態の一例を示す図である。同図においてセレクタ405は省略されている。画像処理回路260は、TDS処理後のフレームに対して黒レベル補正処理などの画像処理を行う。
図25は、本技術の第1の実施の形態におけるフレームを出力する際の固体撮像素子の状態の一例を示す図である。同図においてセレクタ405は省略されている。出力回路257は、画像処理の結果を記憶部120などに出力する。
図26は、本技術の第1の実施の形態における固体撮像素子の動作の一例を示すフローチャートの一例である。この動作は、例えば、フレームの撮像を行うための所定のアプリケーションが実行されたときに開始される。
固体撮像素子200内の画素駆動回路252は、全画素を駆動し、同時に露光を開始させる(ステップS901)。このように、全画素を同時に露光させる制御は、グローバルシャッター方式と呼ばれる。
露光終了の直前にADC310は、P相レベルをAD変換する(ステップS902)。そして、露光終了時にADC310は、D相レベルをAD変換し、演算回路410は、CDS処理を行う(ステップS903)。
画像処理回路260は、CDS処理後のフレームに対して所定の画像処理を行い(ステップS904)、演算回路410は、TDI処理を行う(ステップS905)。画像処理回路260は、TDI処理後のフレームに対して所定の画像処理を行い(ステップS906)、出力回路257は、処理結果を出力する(ステップS907)。ステップS907の後に固体撮像素子200は、1フレームを撮像する処理を終了する。2フレーム以上を連続して撮像する際には、ステップS901乃至S907が垂直同期信号VSYNCに同期して繰り返し実行される。
このように、本技術の第1の実施の形態では、演算回路410は、CDS処理後のK番目のフレーム内の所定のラインとK−1番目のフレーム内の隣接するラインとを加算するため、加算数に応じて画素回路220の浮遊拡散層の容量を増大する必要が無くなる。これにより、複数の画素の電荷量を浮遊拡散層に転送する場合と比較して、浮遊拡散層の容量を小さくし、画素の感度を高くすることができる。この感度の向上により、画像データの画質を向上させることができる。
<2.第2の実施の形態>
上述の第1の実施の形態では、TDI回路420およびCDS回路430の両方を画素AD変換部254とCDSフレームメモリ440との間に配置していた。しかし、これらの回路の一方(TDI回路420など)を、画素AD変換部254とCDSフレームメモリ440との間以外に配置することもできる。この第2の実施の形態の固体撮像素子200は、TDI回路420の配置を変更した点において第1の実施の形態と異なる。
図27は、本技術の第2の実施の形態における回路チップ202の一構成例を示すブロック図である。この第2の実施の形態の回路チップ202には、複数の演算回路410の代わりに、カラムCDS処理部460およびカラムTDI演算部470が配置される。
カラムCDS処理部460は、画素AD変換部254とCDSフレームメモリ440との間に配置され、カラムTDI演算部470は、CDSフレームメモリ440とTDIフレームメモリ450との間に配置される。なお、同図において、セレクタ405は、記載の便宜上、省略されている。
図28は、本技術の第2の実施の形態におけるカラムCDS処理部460およびカラムTDI演算部470の一構成例を示すブロック図である。同図に例示するようにカラムCDS処理部460には、複数のCDS回路430が配列される。CDS回路430は、例えば、ADC310の列ごとに配置される。
また、カラムTDI演算部470には、複数のTDI回路420が配列される。TDI回路420は、例えば、ADC310の列ごとに配置される。
同図に例示したように、CDS回路430およびTDI回路420を異なる位置に配置したため、回路チップ202のレイアウト設計の自由度を向上させることができる。
図29は、本技術の第2の実施の形態における固体撮像素子200の動作の一例を示すタイミングチャートである。画素AD変換部254は、タイミングT1乃至T2の期間にフレームF1乃至F4を順に生成する。
また、タイミングT1乃至T2の期間内において、それぞれのADC310は、P相レベルおよびD相レベルを順に生成する。一方、カラムCDS処理部460は、D相の生成時にCDS処理を行う。
また、それぞれのADC310は、タイミングT2乃至T3の期間内に2フレーム目のP相レベルおよびD相レベルを順に生成する。一方、カラムTDI演算部470は、P相の生成時にTDI処理を行う。カラムCDS処理部460は、D相の生成時にCDS処理を行う。
3フレーム目以降においても同様にP相レベルおよびD相レベルが生成され、TDI処理およびCDS処理が実行される。
このように、本技術の第2の実施の形態では、TDI回路420とCDS回路430とを異なる位置に配置したため、レイアウトの設計自由度を向上させることができる。
<3.第3の実施の形態>
上述の第2の実施の形態では、セレクタ405とセレクタ431との間にバッファが挿入されていないが、奇数列と偶数列とでは、デジタル信号の出力タイミングが異なるため、バッファを挿入してタイミングを調整することが望ましい。この第3の実施の形態の固体撮像素子200は、CDS回路430にバッファを追加した点において第2の実施の形態と異なる。
図30は、本技術の第3の実施の形態におけるCDS回路430およびTDI回路420の一構成例を示す回路図である。この第3の実施の形態のCDS回路430は、バッファ481をさらに備える点において第2の実施の形態と異なる。
バッファ481は、セレクタ405とセレクタ431との間に配置される。なお、バッファ481は、特許請求の範囲に記載の第3のバッファの一例である。
図31は、本技術の第3の実施の形態における信号処理回路400の一構成例を示すブロック図である。同図に例示するように、CDS回路430には、バッファ481および432と、処理回路480とが配置される。この処理回路480には、図30のセレクタ431および433と、減算器434と、スイッチ435とが配置される。
セレクタ405は、偶数列のデジタル信号と、奇数列のデジタル信号とを異なるタイミングで出力する。セレクタ405の後段に追加したバッファ481により、奇数列と偶数列とでCDS処理の開始タイミングを調整することができる。
このように、本技術の第3の実施の形態では、セレクタ405とセレクタ431との間にバッファ481を挿入したため、奇数列と偶数列とでCDS処理の開始タイミングを調整することができる。
<4.第4の実施の形態>
上述の第3の実施の形態では、処理回路480を列ごとに配置していたが、列数が増大するほど、信号処理回路400の回路規模が増大する。この第4の実施の形態の固体撮像素子200は、隣接する2列で処理回路480を共有した点において第3の実施の形態と異なる。
図32は、本技術の第4の実施の形態におけるCDS回路430およびTDI回路420の一構成例を示す回路図である。この第4の実施の形態のCDS回路430は、バッファ482およびセレクタ483をさらに備える点において第3の実施の形態と異なる。
バッファ482は、偶数列のデジタル信号をCDSフレームメモリ440から読み出して遅延させるものである。また、第4の実施の形態のバッファ432は、奇数列のデジタル信号をCDSフレームメモリ440から読み出して遅延させる。
セレクタ483は、制御回路256の制御に従って、バッファ482および432のそれぞれの出力のいずれかを選択し、TDI回路420およびセレクタ433に出力するものである。
図33は、本技術の第4の実施の形態における信号処理回路400の一構成例を示すブロック図である。この第4の実施の形態の信号処理回路400には、隣接する2列ごとにCDS回路430およびTDI回路420が配置される。なお、同図においてセレクタ405およびTDI回路420は省略されている。
CDS回路430には、バッファ432、481および482と、セレクタ483と、処理回路480とが配置される。同図に例示するように第4の実施の形態においては、処理回路480が2列により共有される。このため、列ごとに処理回路480を設ける第3の実施の形態と比較して、信号処理回路400の回路規模を削減することができる。
このように、本技術の第4の実施の形態では、処理回路480を隣接する2列の列によって共有することにより、列ごとに処理回路480を配置する場合と比較して、信号処理回路400の回路規模を削減することができる。
<5.第5の実施の形態>
上述の第3の実施の形態では、処理回路480を列ごとに配置していたが、列数が増大するほど、信号処理回路400の回路規模が増大する。この第5の実施の形態の固体撮像素子200は、4列で処理回路480を共有した点において第3の実施の形態と異なる。
図34は、本技術の第5の実施の形態におけるCDS回路430の一構成例を示す回路図である。この第5の実施の形態のCDS回路430は、バッファ491乃至494と、セレクタ495と、バッファ496乃至499と、セレクタ500と、セレクタ433と、減算器434と、スイッチ435とを備える。
バッファ491乃至494は、セレクタ405および406からの隣接する4列のそれぞれのデジタル信号を遅延させるものである。例えば、セレクタ405は、4m(mは整数)列および4m+1列のいずれかのデジタル信号を出力し、セレクタ406は、4m+2列および4m+3列のいずれかのデジタル信号を出力する。バッファ491は、4m列のデジタル信号を遅延させ、バッファ492は、4m+1列のデジタル信号を遅延させる。バッファ493は、4m+2列のデジタル信号を遅延させ、バッファ494は、4m+3列のデジタル信号を遅延させる。
セレクタ495は、制御回路256に従って、バッファ491乃至494とTDIフレームメモリ450とのそれぞれの出力のいずれかを選択し、TDI回路420に出力するものである。
バッファ496乃至499は、CDSフレームメモリ440内の隣接する4列のそれぞれのデジタル信号を遅延させるものである。バッファ496は、4m列のデジタル信号を遅延させ、バッファ497は、4m+1列のデジタル信号を遅延させる。バッファ498は、4m+2列のデジタル信号を遅延させ、バッファ499は、4m+3列のデジタル信号を遅延させる。
セレクタ500は、制御回路256に従って、バッファ496乃至499それぞれの出力のいずれかを選択し、TDI回路420およびセレクタ433に出力するものである。
図35は、本技術の第5の実施の形態における信号処理回路400の一構成例を示すブロック図である。この第5の実施の形態の信号処理回路400には、4列ごとにCDS回路430およびTDI回路420が配置される。なお、同図においてTDI回路420は省略されている。
CDS回路430には、バッファ491乃至494と、バッファ496乃至499と、処理回路490とが配置される。処理回路490には、図34のセレクタ495と、セレクタ500および433と、減算器434と、スイッチ435とが配置される。同図に例示するように第5の実施の形態においては、処理回路490が4列により共有される。このため、列ごとに処理回路480を設ける第3の実施の形態と比較して、信号処理回路400の回路規模を削減することができる。
このように、本技術の第5の実施の形態では、処理回路490を4列によって共有することにより、列ごとに処理回路480を配置する場合と比較して、信号処理回路400の回路規模を削減することができる。
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって、限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)複数のデジタル信号がそれぞれに含まれる所定数のラインが配列されたフレームを生成する相関二重サンプリング回路と、
前記K(Kは、整数)番目のフレームより前に生成されたK−1番目のフレームを保持するTDI(Time Delay Integration)フレームメモリと、
前記K番目フレーム内の所定アドレスの前記ラインと前記K−1番目フレーム内の前記所定アドレスから一定距離離れたアドレスのラインとを加算する時間遅延積分処理を行う時間遅延積分回路と
を具備する固体撮像素子。
(2)所定のリセットレベルを配列したフレームをリセットフレームとして保持するCDS(Correlated Double Sampling)フレームメモリをさらに具備し、
前記複数のデジタル信号のそれぞれは、前記リセットレベルと露光量に応じた信号レベルとを含み、
前記相関二重サンプリング回路は、前記保持されたリセットレベルと前記信号レベルとの差分を求める相関二重サンプリング処理により前記フレームを生成する
請求項1記載の固体撮像素子。
(3)各々がアナログ信号をデジタル信号に変換する複数のアナログデジタル変換器を二次元格子状に配列したアナログデジタル変換部をさらに具備する
前記(2)記載の固体撮像素子。
(4)前記相関二重サンプリング回路は、前記アナログデジタル変換部と前記CDSフレームメモリとの間に配置され、
前記時間遅延積分回路は、前記CDSフレームと前記TDIフレームメモリとの間に配置される
前記(3)記載の固体撮像素子。
(5)前記相関二重サンプリング回路は、前記アナログデジタル変換部内の列ごとに設けられ、
前記相関二重サンプリング回路のそれぞれは、対応する列からの前記デジタル信号に対して前記相関二重サンプリング処理を行う
前記(4)記載の固体撮像素子。
(6)前記相関二重サンプリング回路は、前記アナログデジタル変換部内の複数の列に共有される
前記(4)記載の固体撮像素子。
(7)アナログ信号を生成して前記アナログデジタル変換部に供給する複数の画素回路をさらに具備し、
前記複数の画素回路は、所定の受光チップに配置され、
前記TDIフレームメモリ、前記相関二重サンプリング回路および前記時間遅延積分回路は、前記受光チップに積層された所定の回路チップに配置される
前記(4)から(6)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(8)前記相関二重サンプリング回路は、
前記アナログデジタル変換部により生成されたデジタル信号と前記TDIフレームメモリから出力されたデジタル信号とのいずれかを選択するセレクタと、
前記リセットレベルと前記信号レベルとの差分を求める減算器と、
前記TDIフレームメモリと前記減算器との間に挿入された第1のバッファと
を備え、
前記時間遅延積分回路は、
前記所定アドレスの前記ラインと前記所定アドレスから一定距離離れたアドレスのラインとを加算する加算器と、
前記セレクタと前記加算器との間に挿入された第2のバッファと
を備える前記(4)から(7)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(9)前記セレクタと前記アナログデジタル変換部との間に挿入された第3のバッファをさらに備える前記(8)記載の固体撮像素子。
(10)複数のデジタル信号がそれぞれに含まれる所定数のラインが配列されたフレームを生成する相関二重サンプリング回路と、
K番目のフレームより前に生成されたK−1番目のフレームを保持するTDIフレームメモリと、
前記K番目のフレーム内の所定アドレスの前記ラインと前記K−1番目のフレーム内の前記所定アドレスから一定距離離れたアドレスのラインとを加算して積分データとして出力する演算回路と、
前記積分データを処理する画像処理回路と
を具備する撮像装置。
(11)複数のデジタル信号がそれぞれに含まれる所定数のラインが配列されたフレームを生成する相関二重サンプリング手順と、
TDIフレームメモリが、K番目のフレームより前に生成されたK−1番目のフレームを保持する保持手順と、
前記K番目のフレーム内の所定アドレスの前記ラインと前記K−1番目のフレーム内の前記所定アドレスから一定距離離れたアドレスのラインとを加算する時間遅延積分処理を行う時間遅延積分手順と
を具備する固体撮像素子の制御方法。
100 撮像装置
110 光学部
120 記憶部
130 制御部
140 通信部
200 固体撮像素子
201 受光チップ
202 回路チップ
210 画素アレイ部
211 画素ブロック
212 周辺回路
220 画素回路
221 リセットトランジスタ
222 浮遊拡散層
223 転送トランジスタ
224 フォトダイオード
225 排出トランジスタ
251 DAC
252 画素駆動回路
253 時刻コード生成部
254 画素AD変換部
255 垂直走査回路
256 制御回路
257 出力回路
260 画像処理回路
300 クラスタ
310 ADC
320 差動入力回路
321、324、326、331、332、334、335 pMOSトランジスタ
322、323、325、327、333、336、337 nMOSトランジスタ
330 正帰還回路
340 ラッチ制御回路
350 ラッチ回路
360 リピータ部
400 信号処理回路
405、406、422、431、433、483、495、500 セレクタ
410 演算回路
420 TDI回路
421、432、481、482、491〜494、496〜499 バッファ
423 加算器
424、435 スイッチ
430 CDS回路
434 減算器
440 CDSフレームメモリ
450 TDIフレームメモリ
460 カラムCDS処理部
470 カラムTDI演算部
480、490 処理回路

Claims (11)

  1. 複数のデジタル信号がそれぞれに含まれる所定数のラインが配列されたフレームを生成する相関二重サンプリング回路と、
    K(Kは、整数)番目のフレームより前に生成されたK−1番目のフレームを保持するTDI(Time Delay Integration)フレームメモリと、
    前記K番目のフレーム内の所定アドレスの前記ラインと前記K−1番目のフレーム内の前記所定アドレスから一定距離離れたアドレスのラインとを加算する時間遅延積分処理を行う時間遅延積分回路と
    を具備する固体撮像素子。
  2. 所定のリセットレベルを配列したフレームをリセットフレームとして保持するCDS(Correlated Double Sampling)フレームメモリをさらに具備し、
    前記複数のデジタル信号のそれぞれは、前記リセットレベルと露光量に応じた信号レベルとを含み、
    前記相関二重サンプリング回路は、前記保持されたリセットレベルと前記信号レベルとの差分を求める相関二重サンプリング処理により前記フレームを生成する
    請求項1記載の固体撮像素子。
  3. 各々がアナログ信号をデジタル信号に変換する複数のアナログデジタル変換器を二次元格子状に配列したアナログデジタル変換部をさらに具備する
    請求項2記載の固体撮像素子。
  4. 前記相関二重サンプリング回路は、前記アナログデジタル変換部と前記CDSフレームメモリとの間に配置され、
    前記時間遅延積分回路は、前記CDSフレームメモリと前記TDIフレームメモリとの間に配置される
    請求項3記載の固体撮像素子。
  5. 前記相関二重サンプリング回路は、前記アナログデジタル変換部内の列ごとに設けられ、
    前記相関二重サンプリング回路のそれぞれは、対応する列からの前記デジタル信号に対して前記相関二重サンプリング処理を行う
    請求項4記載の固体撮像素子。
  6. 前記相関二重サンプリング回路は、前記アナログデジタル変換部内の複数の列に共有される
    請求項4記載の固体撮像素子。
  7. アナログ信号を生成して前記アナログデジタル変換部に供給する複数の画素回路をさらに具備し、
    前記複数の画素回路は、所定の受光チップに配置され、
    前記TDIフレームメモリ、前記相関二重サンプリング回路および前記時間遅延積分回路は、前記受光チップに積層された所定の回路チップに配置される
    請求項4記載の固体撮像素子。
  8. 前記相関二重サンプリング回路は、
    前記アナログデジタル変換部により生成されたデジタル信号と前記TDIフレームメモリから出力されたデジタル信号とのいずれかを選択するセレクタと、
    前記リセットレベルと前記信号レベルとの差分を求める減算器と、
    前記TDIフレームメモリと前記減算器との間に挿入された第1のバッファと
    を備え、
    前記時間遅延積分回路は、
    前記所定アドレスの前記ラインと前記所定アドレスから一定距離離れたアドレスのラインとを加算する加算器と、
    前記セレクタと前記加算器との間に挿入された第2のバッファと
    を備える請求項4記載の固体撮像素子。
  9. 前記セレクタと前記アナログデジタル変換部との間に挿入された第3のバッファをさらに備える請求項8記載の固体撮像素子。
  10. 複数のデジタル信号がそれぞれに含まれる所定数のラインが配列されたフレームを生成する相関二重サンプリング回路と、
    K番目のフレームより前に生成されたK−1番目のフレームを保持するTDIフレームメモリと、
    K番目のフレーム内の所定アドレスの前記ラインと前記K−1番目のフレーム内の前記所定アドレスから一定距離離れたアドレスのラインとを加算して積分データとして出力する演算回路と、
    前記積分データを処理する画像処理回路と
    を具備する撮像装置。
  11. 複数のデジタル信号がそれぞれに含まれる所定数のラインが配列されたフレームを生成する相関二重サンプリング手順と、
    TDIフレームメモリが、K番目のフレームより前に生成されたK−1番目のフレームを保持する保持手順と、
    前記K番目のフレーム内の所定アドレスの前記ラインと前記K−1番目のフレーム内の前記所定アドレスから一定距離離れたアドレスのラインとを加算する時間遅延積分処理を行う時間遅延積分手順と
    を具備する固体撮像素子の制御方法。
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