JP2021031917A - アーチ橋の施工方法 - Google Patents

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【課題】アーチ橋の施工を容易に行うことのできるアーチ橋の施工方法等を提供する。【解決手段】補剛桁とアーチ部材14を有するアーチ橋を、橋脚から側方へと張り出して行くように構築する。アーチ部材14は、型枠支持部4をその上方の補剛桁から支持材7で支持した状態で、型枠支持部4の上に配置された型枠5にコンクリートを打設することで構築する。アーチ部材14はその後方の補剛桁から支持材7とは別の斜材16で支持させる。コンクリートを打設する際は斜材16の下端部であるPCケーブル161aの一端をコンクリートに埋設しておき、コンクリートを打設した後に、斜材16を緊張する。【選択図】図6

Description

本発明は、アーチ橋の施工方法等に関する。
図9は逆ランガー式アーチ橋10の例である。逆ランガー式アーチ橋10は、隣り合う橋脚12の間に補剛桁13とアーチ部材14(アーチリブともいう)を設けて構成される。アーチ部材14は補剛桁13の下方に配置され、補剛桁13を支える鉛直材15がアーチ部材14上に取り付く。アーチ部材14は双曲線を直線近似した形状となっており、鉛直材15はアーチ部材14の角折れ部に設けられる。
補剛桁13やアーチ部材14は各橋脚12から側方へと張り出して行くように構築され、アーチ部材14はPCケーブル等の斜材16によって上記橋脚12側から支持される。斜材16の下端部はアーチ部材14の角折れ部や隣り合う角折れ部の間の中間部等に取り付けられ、斜材16の上端部は補剛桁13の橋脚12や鉛直材15上の部分に取付けられる。
アーチ部材14は、型枠支持部の上に配置した型枠にコンクリートを打設することで構築するが、この際型枠支持部の支持を行う必要がある。型枠支持部の支持には特許文献1、2のように本設の斜材16を用いることが多い。これは、型枠支持部の支持とアーチ部材14の支持を同一の斜材16によって行うことで効率化を図るためである。
特開平5-331809号公報 特許第3151635号
型枠支持部の支持とアーチ部材14の支持を同一の斜材16によって行う場合、アーチ部材14の構築時に型枠支持部を支持していた斜材16が、アーチ部材14の構築後にアーチ部材14を支持するよう、斜材16による支持の盛り替えを行う必要がある。
例えば特許文献1、2では、図10(a)に概略を示すように、斜材16とその下端部の定着体F、および定着体Fから延びる鋼棒Bからなる支持材によって型枠支持部Sを支持し、図10(b)に示すように、斜材16の下端部の定着体Fがコンクリートに埋め込まれるよう型枠支持部S上の型枠Cにコンクリートを打設する。これによりアーチ部材14を構築した後、鋼棒Bを除去し、斜材16を緊張してアーチ部材14を支持させる。
しかしながら、この方法では、本設の斜材16を型枠支持部Sの支持にも利用するため、アーチ部材14の支持時だけでなく、図10(a)に示す型枠支持部Sの支持時にも斜材16の緊張作業を行う必要がある。これは、打設されるコンクリートの重みにより型枠支持部Sが低下することを前提とし、当該低下量分の型枠支持部Sの上げ越しを事前に行うためである。
このように型枠支持部Sの支持時とアーチ部材14の支持時の双方で斜材16の緊張作業を行うため、従来の方法では斜材16の緊張力の管理が難しく、アーチ部材14の施工に手間がかかる。またコンクリート打設時の荷重が斜材16に残るので、必要最低限の緊張力でアーチ部材14を支持する合理的な設計を行うことも難しい。
さらに、特許文献1、2の方法では鋼棒Bの除去作業が必要となり、これも施工に手間がかかる要因となる。また特許文献1、2では鋼棒Bの除去時にアーチ部材14のコンクリートから露出する鋼棒部分の切断を行ったり、鋼棒Bを外部から取り外したりするが、前者の場合は鋼棒Bの転用ができず無駄が生じるという課題があり、後者の場合は鋼棒Bを取り外した後にできるアーチ部材14下面の空洞を事後的にグラウト充填する必要が生じる。グラウト充填時にはアーチ部材14の上面からグラウト注入孔を別途設ける必要があり、面倒な作業となる。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、アーチ橋の施工を容易に行うことのできるアーチ橋の施工方法等を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するための本発明は、アーチ部材を有するアーチ橋を、橋脚から側方へと張り出して行くように構築するアーチ橋の施工方法であって、型枠支持部をその上方のアーチ橋の既設躯体側から支持材で支持した状態で、前記型枠支持部の上に配置された型枠にコンクリートを打設しアーチ部材を構築する工程と、前記アーチ部材を、その後方のアーチ橋の既設躯体から前記支持材とは別の斜材で支持させる工程と、を有し、前記コンクリートを打設する際に、前記斜材の下端部を前記コンクリートに埋設しておき、前記コンクリートを打設した後に、前記斜材を緊張することを特徴とするアーチ橋の施工方法である。
本発明では、アーチ部材を支持する本設の斜材を、アーチ部材の構築時に型枠支持部の支持に用いることはせず、型枠支持部は斜材とは別の支持材によりアーチ橋の既設躯体側から支持させる。そのため、型枠支持部の支持時に本設の斜材を緊張する必要が無く、前記したような鋼棒の除去作業なども不要になり、アーチ橋の施工が容易になる。
前記型枠支持部は、例えば前記アーチ部材に先行して構築された補剛桁から前記支持材で支持される。前記型枠支持部は、例えばその直上の前記補剛桁から垂下させた前記支持材により吊り支持される。
このように、本発明では補剛桁から型枠支持部を支持でき、型枠支持部の位置が確実に固定される。また型枠支持部の直上の補剛桁から垂下させた支持材により型枠支持部を吊り支持することで、施工が容易になる。
前記斜材は例えば複数の線材を有し、前記コンクリートを打設する際に、前記線材の一端を前記コンクリートに埋設して他端が前記型枠の外に引き出されるようにしておき、前記コンクリートを打設した後に、前記線材の他端を別の前記線材の一端と接続して緊張作業を行う。あるいは、前記コンクリートを打設する際に、前記斜材の上端部を前記型枠支持部の後方のアーチ橋の既設躯体に設けた状態で、前記斜材を弛ませておいてもよい。
これらの方法により、コンクリート打設時の荷重が斜材に残るのを防ぐことができ、斜材の緊張力について合理的な設計が可能になる。
前記支持材は前記コンクリートを避ける位置に配置されることが望ましい。
これにより、アーチ部材の施工が容易になる。すなわち、支持材はアーチ部材のコンクリートを貫通する位置に設けられてもよいが、この場合、支持材の撤去後に貫通部のグラウト充填作業が必要になる。支持材をアーチ部材のコンクリートを避けた配置とすると、このような充填作業が不要になり、好ましい。
本発明により、アーチ橋の施工を容易に行うことのできるアーチ橋の施工方法等を提供することができる。
アーチリブ用ワーゲン1と型枠支持部4を示す図。 移動台車2と作業足場3を示す図。 移動台車2と作業足場3を示す図。 型枠支持部4と型枠5を示す図。 逆ランガー式アーチ橋10の施工方法を示す図。 逆ランガー式アーチ橋10の施工方法を示す図。 逆ランガー式アーチ橋10の施工方法を示す図。 斜材16aを示す図。 逆ランガー式アーチ橋10を示す図。 アーチ部材14のコンクリートの打設について説明する図。
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
(1.アーチリブ用ワーゲン1と型枠支持部4)
本発明の実施形態に係るアーチ橋の施工方法は、前記した逆ランガー式アーチ橋(以下単にアーチ橋という)10の施工を行うものであり、図1に示すアーチリブ用ワーゲン1と型枠支持部4を施工に用いる。
図1はアーチリブ用ワーゲン1と型枠支持部4を橋軸直角方向から見た図である。橋軸直角方向は橋軸方向と平面において直角を成す方向をいい、図1の紙面法線方向に対応する。なお橋軸方向は図1の左右方向に対応する。
図1に示すように、アーチリブ用ワーゲン1は、移動台車2、作業足場3等を有する。移動台車2は、作業足場3を吊材6によって吊り支持しつつ、補剛桁13上を橋軸方向に移動するものである。
型枠支持部4は、既設のアーチ部材14の前端部付近で作業足場3の内側に設置される。型枠支持部4の上にはコンクリート打設用の型枠5が配置される。型枠支持部4の前端部は、型枠支持部4の上方にある既設の補剛桁13側から支持材7により支持される。
前記したように、アーチ橋10の補剛桁13やアーチ部材14は橋脚12から側方へと張り出して行くように構築される。「アーチ部材14の前端部」などという時の「前」とは、上記張出方向の先端側(図1の左側に対応する)を指すものとする。また「後」というときは、その反対側すなわち上記橋脚12側を指すものとする。
図2、3は移動台車2と作業足場3を示す図であり、図2はこれらを橋軸直角方向から見た図、図3はこれらを前方から見た図である。
移動台車2は、フレーム21、繋ぎ材22a、22b、脚部23、走行部25、チェーンブロック26等を有する。その他、移動台車2には必要な足場やタラップ等も設けられる。
フレーム21は主にH形鋼等の鋼材により略門形に形成され、補剛桁13を両側から挟むように配置される。フレーム21は橋軸方向の前後に一対配置される。橋軸方向は図2の左右方向および図3の紙面法線方向に対応する。
繋ぎ材22aは前後のフレーム21の上端部同士を繋ぐように水平方向に設けられる。繋ぎ材22bは前後のフレーム21の下端部同士を繋ぐように水平方向に設けられる。
脚部23は、各フレーム21の上辺から下方に延びるように配置され、その下端が補剛桁13の上面近傍に達する。脚部23は、補剛桁13の橋軸直角方向の両端部に対応する位置で設けられる。橋軸直角方向は図2の紙面法線方向および図3の左右方向に対応する。
走行部25は、補剛桁13上のレール17を走行するものである。走行部25は、例えば橋軸方向に沿って配置された鋼材を前後のフレーム21の脚部23の下端に取付け、当該鋼材の前後にレール17上を摺動する摺動材を設けたものであり、ジャッキ(不図示)を用いた押し引きにより移動台車2をレール17上で移動させる。
チェーンブロック26は、前後のフレーム21の下端部に設けられ、チェーン等の吊材6により作業足場3を吊り下げる。各チェーンブロック26の操作により作業足場3を上下させることが可能である。
作業足場3は、アーチ部材14の構築に係る作業を行うための足場であり、型枠支持部4の周囲に配置される。
作業足場3は作業床31の外周部に枠組足場32を設けて構成される。作業床31は型枠支持部4の下方に配置される水平方向の作業床であり、平面矩形状の板材である。作業床31は常に水平が保たれ、作業者の作業性および安全性を確保する。枠組足場32は鋼材を立体格子状に組み合わせたものであり、型枠支持部4およびその上の型枠5を囲むように配置される。鉛直面の格子にX字状の斜材を設け、補強等を行ってもよい。
図4は、型枠支持部4と型枠5を示す図である。型枠支持部4は、コンクリート打設用の型枠5を支持する支保材41の下面にトラス部43を設けて補強したものである。トラス部43は鉛直面内においてトラス形状を有する。
図中符号48は型枠支持部4の後端部を既設のアーチ部材14の前端部に仮固定するための固定部である。また符号42は支保材41上に設置される橋軸直角方向のH形鋼である。本実施形態では、複数のH形鋼42が橋軸方向に間隔を空けて平行に配置され、これらのH形鋼42の上に型枠5が配置される。
型枠支持部4の前端部は、型枠支持部4の直上の補剛桁13から垂下させた支持材7によって吊り支持される。図3に示すように、支持材7の上端部は補剛桁13を貫通し、固定具71によって補剛桁13の上面に固定される。支持材7には例えば鋼棒が用いられるが、これに限ることはない。
(2.アーチ橋10の施工方法)
次に、アーチ橋10の施工方法について図5〜7等を参照して説明する。アーチ橋10の施工時は、上記のアーチリブ用ワーゲン1と型枠支持部4がアーチ部材14の構築に用いられ、補剛桁13はアーチリブ用ワーゲン1とは独立に補剛桁13上を移動する別途の移動式型枠装置(不図示)を用いて構築される。
本実施形態では、まず図5(a)に示すように橋脚12および橋脚12上の補剛桁13を構築するとともに、橋脚12近傍のアーチ部材14を構築する。次に、補剛桁13に移動式型枠装置(不図示)を配置し、図5(b)に示すように上記補剛桁13の前端部に続けて補剛桁13を構築する。
そして、図5(c)に示すように既設の補剛桁13の前端部にレール17を配置してその上を移動する移動台車2を組み立て、作業足場3を移動台車2から吊り下げて既設のアーチ部材14の前端部付近に配置する。
ここで、作業足場3の内側には型枠支持部4が設置される。前記したように、型枠支持部4の後端部は既設のアーチ部材14の前端部に固定され、型枠支持部4の前端部は支持材7により既設の補剛桁13側から支持される。
型枠支持部4の上には型枠5が配置され、型枠5にコンクリートが打設される。この時、図6(a)に示すように、架台(不図示)等を用いて予め型枠5内の所定位置に定着具18を配置し、定着具18にPCケーブル161a(線材)の一端を接続してPCケーブル161aの他端を型枠5の外に引き出しておく。なおこの例ではPCケーブル161aの他端に接続具163を設けている。
この状態で図6(b)に示すように型枠5にコンクリートを打設し、コンクリートが固化すると、既設のアーチ部材14の前端部に続けてアーチ部材14が構築される。支持材7は型枠5の外に配置されており、コンクリートは支持材7を避けて打設される。PCケーブル161aの一端は定着具18に接続された状態でコンクリートに埋設される。
その後、図6(c)に示すように、PCケーブル161aの他端に設けた接続具163に別のPCケーブル161b(線材)の一端を接続する。PCケーブル161bの他端は、上記アーチ部材14の後方の既設の補剛桁13に設けられる。
本実施形態では、これら複数のPCケーブル161a、161bと接続具163がアーチ部材14の支持用の斜材16を構成する。アーチ部材14のコンクリートに埋設されるPCケーブル161aの一端は斜材16の下端部に対応し、補剛桁13に設けられるPCケーブル161bの他端は斜材16の上端部に対応する。
この斜材16を補剛桁13側から緊張し、斜材16の補剛桁13側の端部すなわち斜材16の上端部を補剛桁13に定着することで、アーチ部材14の支持が斜材16により行われる。この状態が図7(a)に示されており、本実施形態ではこの後型枠5を脱型する。
続いて、移動式型枠装置(不図示)を用いて前記と同様に既設の補剛桁13の前端部に続けて補剛桁13を構築した後、上記と同様の手順で既設のアーチ部材14の前端部に続けてアーチ部材14を構築する。
この際、既設のアーチ部材14の構築時に用いた支持材7(図7(a)等参照)は一旦撤去し、新設するアーチ部材14の位置に合わせて図7(b)に示すようにアーチリブ用ワーゲン1と型枠支持部4を前方に移設する。支持材7も、新設するアーチ部材14の位置に合わせて前方の補剛桁13に盛り替え、これにより型枠支持部4を支持させる。
以上の作業を繰り返すことで、図7(c)に示すように補剛桁13とアーチ部材14が橋脚12から側方へと張り出して行くように構築される。なお図7(c)の例では、前記と同様、アーチ部材14の角折れ部で鉛直材15が構築される。また斜材16の下端部はアーチ部材14の角折れ部や隣り合う角折れ部の間の中間部等に取り付けられ、斜材16の上端部は補剛桁13の橋脚12や鉛直材15上の部分に取付けられる。
隣接する橋脚12のそれぞれから上記のように補剛桁13とアーチ部材14を構築し、橋脚12間の中央部で補剛桁13の先端同士を接続することで図9に示すアーチ橋10が構築される。
以上説明したように、本実施形態では、アーチ部材14を支持する本設の斜材16を、アーチ部材14の構築時に型枠支持部4の支持に用いることはせず、型枠支持部4は、その上方にある既設の補剛桁13側から斜材16とは別の支持材7により支持させる。そのため、型枠支持部4の支持時に本設の斜材16を緊張する必要が無く、図10等で説明したような鋼棒の除去作業なども不要になり、アーチ橋10の施工が容易になる。
また、本実施形態ではアーチ部材14に先行して構築した既設の補剛桁13から型枠支持部4を支持させることで、型枠支持部4の位置が確実に固定される。補剛桁13に配置した移動台車2から型枠支持部4を支持することも可能であるが、この場合、移動台車2の鋼材のたわみ等により型枠支持部4の位置ずれ等が生じる恐れもある。
また本実施形態では、斜材16が複数のPCケーブル161a、161bを有し、コンクリートを打設する際に、PCケーブル161aの一端をコンクリートに埋設して他端が型枠5の外に引き出されるようにしておき、コンクリートを打設した後に、PCケーブル161aの他端を別のPCケーブル161bの一端と接続して緊張作業を行うので、コンクリート打設時の荷重が斜材16に残るのを防ぐことができ、斜材16の緊張力について合理的な設計が可能になる。
また本実施形態では支持材7がアーチ部材14のコンクリートを避けた位置に設けられるので、アーチ部材14の施工が容易になる。すなわち、支持材7はアーチ部材14のコンクリートを貫通する位置に設けられてもよいが、この場合、支持材7の撤去後に貫通部のグラウト充填作業が必要になる。支持材7をアーチ部材14のコンクリートを避けた配置とすると、このような充填作業が不要になり、好ましい。なお上記の貫通部はアーチ部材14の上面から下面まで貫通することになるので、グラウト充填時にアーチ部材14の上面からグラウト注入孔を別途設けるような作業は不要である。
しかしながら、本発明が以上の実施形態に限ることはない。例えば移動台車2、作業足場3、型枠支持部4等の構成は特に限定されず、様々なものが考えられる。
また本実施形態では型枠支持部4の直上にある補剛桁13から垂下した支持材7により型枠支持部4を上方から支持しているが、型枠支持部4の上方且つ後方にあるアーチ橋10の既設躯体、すなわち既設の橋脚12や補剛桁13、鉛直材15等から斜め下方に延ばした支持材を用い、型枠支持部4を上方から支持することも可能である。ただし、本実施形態のようにアーチ部材14に先行して構築した既設の補剛桁13から支持材7を垂下させ、これにより型枠支持部4を吊り支持させるほうが施工は容易である。
さらに、図6の例では斜材16が2本のPCケーブル161a、161bを有しているが、3本以上のPCケーブルを接続して斜材16として用いることも可能であり、PCケーブルの代わりにPC鋼棒などその他の線材を用いることも可能である。
あるいは、斜材16が単独のPCケーブルで構成されていてもよい。例えば図8に示すように斜材16a(PCケーブル161)の下端部を定着具18に取付けて型枠5内に配置し、斜材16aの上端部を型枠支持部4の後方の補剛桁13に設けた状態で斜材16aを弛ませ、この状態で型枠5にコンクリートを打設する。コンクリートの固化後、斜材16aを補剛桁13側から緊張し、斜材16aの上端部を上記補剛桁13に定着する。この場合も、コンクリート打設時の荷重が斜材16aに残るのを防ぐことができ、斜材16aの緊張力について合理的な設計が可能になる。
また場合によっては、斜材16、16aの上端部を補剛桁13以外のアーチ橋10の既設躯体、例えば既設の橋脚12や鉛直材15等に設けることも可能である。
さらに、本実施形態の施工方法は、逆ランガー式アーチ橋10の施工時に利用するものに限らず、逆ランガー式アーチ橋10以外のアーチ橋の施工時にも用いることができる。
以上、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1:アーチリブ用ワーゲン
2:移動台車
3:作業足場
4:型枠支持部
5:型枠
6:吊材
7:支持材
10:逆ランガー式アーチ橋
12:橋脚
13:補剛桁
14:アーチ部材
15:鉛直材
16、16a:斜材
18:定着具
31:作業床
161、161a、161b:PCケーブル
163:接続具

Claims (6)

  1. アーチ部材を有するアーチ橋を、橋脚から側方へと張り出して行くように構築するアーチ橋の施工方法であって、
    型枠支持部をその上方のアーチ橋の既設躯体側から支持材で支持した状態で、前記型枠支持部の上に配置された型枠にコンクリートを打設しアーチ部材を構築する工程と、
    前記アーチ部材を、その後方のアーチ橋の既設躯体から前記支持材とは別の斜材で支持させる工程と、
    を有し、
    前記コンクリートを打設する際に、前記斜材の下端部を前記コンクリートに埋設しておき、
    前記コンクリートを打設した後に、前記斜材を緊張することを特徴とするアーチ橋の施工方法。
  2. 前記型枠支持部は、前記アーチ部材に先行して構築された補剛桁から前記支持材で支持されることを特徴とする請求項1記載のアーチ橋の施工方法。
  3. 前記型枠支持部は、その直上の前記補剛桁から垂下させた前記支持材により吊り支持されることを特徴とする請求項2記載のアーチ橋の施工方法。
  4. 前記斜材は複数の線材を有し、
    前記コンクリートを打設する際に、前記線材の一端を前記コンクリートに埋設して他端が前記型枠の外に引き出されるようにしておき、
    前記コンクリートを打設した後に、前記線材の他端を別の前記線材の一端と接続して緊張作業を行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のアーチ橋の施工方法。
  5. 前記コンクリートを打設する際に、前記斜材の上端部を前記型枠支持部の後方のアーチ橋の既設躯体に設けた状態で、前記斜材を弛ませておくことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のアーチ橋の施工方法。
  6. 前記支持材は前記コンクリートを避ける位置に配置されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のアーチ橋の施工方法。
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