JP2021028975A - チップ部品 - Google Patents

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圭佑 深江
Keisuke Fukae
圭佑 深江
峰明 吉岡
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峰明 吉岡
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Abstract

【課題】ダイオード領域を有し、かつ素子の小型化とキャパシタ部の大容量化とを両立することができるチップ部品を提供する。【解決手段】チップ部品は、キャパシタ領域およびダイオード領域を有する基板2と、基板2の一部を利用して第1面3側に形成され、一端部9Aおよび他端部を有し、かつ複数の柱単位13で形成された複数の壁部9と、基板2の一部を利用して壁部9の周囲に形成され、少なくとも壁部9の一端部9Aおよび他端部の一方に連結された支持部10(第1支持部11)と、壁部9の表面に倣って形成されたキャパシタ部とを含み、各柱単位13は、平面視において、中央部14と、中央部14から互いに異なる3方向に延びる3つの凸部15とを含み、壁部9は、隣り合う柱単位13の凸部15同士の連結によって形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、キャパシタ領域およびダイオード領域を有するチップ部品に関する。
特許文献1は、基板と、基板上に形成された第1導電体膜および第1パッド膜と、第1導電体膜上および第1パッド膜上に形成された誘電体膜と、誘電体膜上に形成され、第2接続領域および第2コンデンサ形成領域を含む第2導電体膜とを備える、チップコンデンサを開示している。第1導電体膜は、第1接続領域および第1コンデンサ形成領域を含む。第1導電体膜の第1接続領域には、第1外部電極が接合されており、第2導電体膜の第2接続領域には、第2外部電極が接合されている。
特開2017−195322号公報
特許文献1のチップコンデンサは、所定容量のキャパシタ領域を有している。このキャパシタ領域を形成する構造は、基板上に形成された第1導電体膜、誘電体膜および第2導電体膜の積層膜である。そのため、キャパシタ領域の容量が基板の平面サイズに制約され。
一方で、キャパシタおよびダイオードを共通の基板に混載することによって構成された、ESD(Electro-Static Discharge)保護機能が付与されたキャパシタがある。この場合、キャパシタ領域およびダイオード領域が基板上で重ならないように配置する必要があるため、キャパシタ領域の一部がダイオード領域に置き換えられ、キャパシタ領域の縮小化が余儀なくされる。したがって、素子の小型化の維持とキャパシタの大容量化とを両立することが難しい。
本発明の目的は、ダイオード領域を有し、かつ素子の小型化とキャパシタ部の大容量化とを両立することができるチップ部品を提供することである。
本発明の一の局面に係るチップ部品は、第1面およびその反対側の第2面を有し、かつ前記第1面にキャパシタ領域およびダイオード領域を有する半導体基板と、前記半導体基板の一部を利用して前記キャパシタ領域に形成され、一端部および他端部を有し、かつ複数の柱単位で形成された複数の壁部と、前記半導体基板の一部を利用して前記壁部の周囲に形成され、少なくとも前記壁部の前記一端部および前記他端部の一方に連結された支持部と、前記壁部の表面に倣って形成されたキャパシタ部と、前記ダイオード領域おいて前記半導体基板に形成された第1導電型のベース領域と、前記ベース領域に形成された第2導電型の第1不純物領域とを含み、各前記柱単位は、平面視において、中央部と、前記中央部から互いに異なる3方向に延びる3つの凸部とを含み、前記壁部は、隣り合う前記柱単位の前記凸部同士の連結によって形成されている。
本発明の一の局面に係るチップ部品によれば、半導体基板に形成された壁部は、複数の柱単位で形成されている。各柱単位は、平面視において、中央部と、中央部から互いに異なる3方向に延びる3つの凸部とを含んでいる。これにより、壁部が、たとえば四角柱等の柱単位の連結によって構成される場合に比べて、壁部の表面積を広くすることができる。そして、キャパシタ部が壁部の表面に倣って形成されているので、キャパシタ部の容量が半導体基板の平面サイズに制約されず、壁部の高さを高くすることで大容量化を達成することができる。つまり、半導体基板の平面サイズが小さくてもキャパシタ部の容量を大きく確保することができる。その結果、半導体基板にダイオード領域が形成されていても、素子の小型化とキャパシタ部の大容量化とを両立することができる。また、ダイオード領域を備えていることによって、チップ部品にESD保護機能を付与することもできる。
また、複数の柱単位を連結して形成された壁部であれば、互いに独立した柱単位に比べて安定性に優れる。さらに、壁部の一端部および他端部の少なくとも一方が、壁部の周囲の支持部に連結されている。これにより、少なくとも壁部を側方から片持ち支持することができるので、壁部に対して加わる横方向の力に対する補強をすることができる。その結果、壁部の高さを高くしても壁部の安定性を維持することができるので、素子の信頼性を向上させることができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るチップ部品の模式的な斜視図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係るチップ部品の模式的な平面図である。 図3は、前記チップ部品の内部構造を示す平面図である。 図4は、図3のチップ部品の要部拡大図である。 図5は、本発明の第1実施形態に係るチップ部品の模式的な断面図(キャパシタ領域)である。 図6は、本発明の第1実施形態に係るチップ部品の模式的な断面図(ダイオード領域)である。 図7は、本発明の第1実施形態に係るチップ部品の模式的な断面図(ダイオード領域)である。 図8Aは、本発明の第1実施形態に係るチップ部品の製造工程の一部を示す図である。 図8Bは、本発明の第1実施形態に係るチップ部品の製造工程の一部を示す図である。 図9Aは、図8Aの次の工程を示す図である。 図9Bは、図8Bの次の工程を示す図である。 図10Aは、図9Aの次の工程を示す図である。 図10Bは、図9Bの次の工程を示す図である。 図11Aは、図10Aの次の工程を示す図である。 図11Bは、図10Bの次の工程を示す図である。 図12Aは、図11Aの次の工程を示す図である。 図12Bは、図11Bの次の工程を示す図である。 図13Aは、図12Aの次の工程を示す図である。 図13Bは、図12Bの次の工程を示す図である。 図14Aは、図13Aの次の工程を示す図である。 図14Bは、図13Bの次の工程を示す図である。 図15Aは、図14Aの次の工程を示す図である。 図15Bは、図14Bの次の工程を示す図である。 図16Aは、図15Aの次の工程を示す図である。 図16Bは、図15Bの次の工程を示す図である。 図17Aは、図16Aの次の工程を示す図である。 図17Bは、図16Bの次の工程を示す図である。 図18Aは、図17Aの次の工程を示す図である。 図18Bは、図17Bの次の工程を示す図である。 図19Aは、図18Aの次の工程を示す図である。 図19Bは、図18Bの次の工程を示す図である。 図20は、本発明の第2実施形態に係るチップ部品の要部拡大図である。 図21は、図20の二点鎖線XXIで囲まれた部分の拡大図である。 図22Aは、本発明の第2実施形態に係るチップ部品の製造工程の一部を示す図である。 図22Bは、図22Aの次の工程を示す図である。 図22Cは、図22Bの次の工程を示す図である。 図22Dは、図22Cの次の工程を示す図である。 図22Eは、図22Dの次の工程を示す図である。 図22Fは、図22Eの次の工程を示す図である。 図23は、本発明の第3実施形態に係るチップ部品の模式的な断面図である。 図24A〜図24Cは、チップ部品の等価回路のバリエーションを示す図である。
<本発明の実施形態>
まず、本発明の実施形態を列記して説明する。
本発明の一実施形態に係るチップ部品は、第1面およびその反対側の第2面を有し、かつ前記第1面にキャパシタ領域およびダイオード領域を有する半導体基板と、前記半導体基板の一部を利用して前記キャパシタ領域に形成され、一端部および他端部を有し、かつ複数の柱単位で形成された複数の壁部と、前記半導体基板の一部を利用して前記壁部の周囲に形成され、少なくとも前記壁部の前記一端部および前記他端部の一方に連結された支持部と、前記壁部の表面に倣って形成されたキャパシタ部と、前記ダイオード領域おいて前記半導体基板に形成された第1導電型のベース領域と、前記ベース領域に形成された第2導電型の第1不純物領域とを含み、各前記柱単位は、平面視において、中央部と、前記中央部から互いに異なる3方向に延びる3つの凸部とを含み、前記壁部は、隣り合う前記柱単位の前記凸部同士の連結によって形成されている。
この構成によれば、半導体基板に形成された壁部は、複数の柱単位で形成されている。各柱単位は、平面視において、中央部と、中央部から互いに異なる3方向に延びる3つの凸部とを含んでいる。これにより、壁部が、たとえば四角柱等の柱単位の連結によって構成される場合に比べて、壁部の表面積を広くすることができる。そして、キャパシタ部が壁部の表面に倣って形成されているので、キャパシタ部の容量が半導体基板の平面サイズに制約されず、壁部の高さを高くすることで大容量化を達成することができる。つまり、半導体基板の平面サイズが小さくてもキャパシタ部の容量を大きく確保することができる。その結果、半導体基板にダイオード領域が形成されていても、素子の小型化とキャパシタ部の大容量化とを両立することができる。また、ダイオード領域を備えていることによって、チップ部品にESD保護機能を付与することもできる。
また、複数の柱単位を連結して形成された壁部であれば、互いに独立した柱単位に比べて安定性に優れる。さらに、壁部の一端部および他端部の少なくとも一方が、壁部の周囲の支持部に連結されている。これにより、少なくとも壁部を側方から片持ち支持することができるので、壁部に対して加わる横方向の力に対する補強をすることができる。その結果、壁部の高さを高くしても壁部の安定性を維持することができるので、素子の信頼性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係るチップ部品では、各前記柱単位において、各前記凸部は、隣り合う前記凸部との間に120°の角度を形成し、かつ前記隣り合う前記凸部と前記中央部で交差していてもよい。
この構成によれば、壁部に対して如何なる方向から力が加わっても、3つの凸部の少なくとも1つの凸部が、壁部の倒壊を防止する控え壁の役割を担うことができる。その結果、壁部の安定性を一層向上させることができる。
本発明の一実施形態に係るチップ部品では、複数の前記壁部のうちの第1壁部は、第1方向に延び、かつ前記支持部に連結された第1主部と、前記第1方向に交差する第2方向に延び、前記第1方向に沿って櫛歯状に配列された第1枝部とを含み、各前記第1枝部は、前記第1壁部の各前記柱単位の前記凸部のうちの第1凸部によって形成されていてもよい。
本発明の一実施形態に係るチップ部品では、前記第1壁部の各前記柱単位の前記凸部は、前記第1凸部以外の第2凸部および第3凸部を含み、前記第1主部は、隣り合う前記柱単位の前記第2凸部と前記第3凸部との連結によって形成されていてもよい。
本発明の一実施形態に係るチップ部品では、複数の前記壁部は、前記第1壁部に隣り合う第2壁部を含み、前記第2壁部は、前記第1方向に延び、かつ前記支持部に連結された第2主部と、前記第1主部に向かって延び、前記櫛歯状の第1枝部に噛み合う櫛歯状の第2枝部とを含み、各前記第2枝部は、前記第2壁部の各前記柱単位の前記凸部のうちの第4凸部によって形成されていてもよい。
本発明の一実施形態に係るチップ部品では、前記第2壁部の各前記柱単位の前記凸部は、前記第4凸部以外の第5凸部および第6凸部を含み、前記第2主部は、隣り合う前記柱単位の前記第5凸部と前記第6凸部との連結によって形成されていてもよい。
本発明の一実施形態に係るチップ部品では、前記壁部の高さHに対する前記柱単位の前記凸部の幅Wの比(W/H)は、2/50〜2/100であってもよい。
この構成によれば、壁部の高さが比較的高いので、キャパシタ部の容量を一層大きくすることができる。しかも、壁部の高さをこのように高くしても、壁部が支持部で支持されているため、壁部の安定性も維持することができる。
本発明の一実施形態に係るチップ部品では、前記支持部は、前記複数の壁部を取り囲む環状に形成されており、前記壁部は、前記支持部に連結された一端部および他端部を含んでいてもよい。
この構成によれば、壁部の一端部および他端部の両方が支持部に連結されており、壁部が側方から両持ち支持されている。その結果、壁部の安定性を一層向上させることができる。
本発明の一実施形態に係るチップ部品は、前記壁部の表面に形成された絶縁膜を含み、前記キャパシタ部は、前記絶縁膜上に形成された下部電極と、前記下部電極上に形成された容量膜と、前記容量膜上に形成された上部電極とを含んでいてもよい。
本発明の一実施形態に係るチップ部品では、前記上部電極は、隣り合う前記壁部の間の空間に埋め込まれた埋め込み電極を含んでいてもよい。
本発明の一実施形態に係るチップ部品では、前記下部電極および前記上部電極は、ポリシリコン電極を含み、前記容量膜は、酸化膜を含んでいてもよい。
本発明の一実施形態に係るチップ部品は、前記半導体基板上に形成され、前記下部電極に電気的に接続された第1電極膜と、前記半導体基板上に形成され、前記上部電極に電気的に接続された第2電極膜と、前記第1電極膜および前記第2電極膜を覆う表面絶縁膜と、前記表面絶縁膜上に形成され、前記表面絶縁膜を貫通して前記第1電極膜に電気的に接続された第1外部電極と、前記表面絶縁膜上に形成され、前記表面絶縁膜を貫通して前記第2電極膜に電気的に接続された第2外部電極とを含んでいてもよい。
本発明の一実施形態に係るチップ部品では、前記第1電極膜は、前記第1外部電極の直下の領域で前記下部電極に接続されていてもよい。
本発明の一実施形態に係るチップ部品では、前記第2電極膜は、前記第2外部電極の直下の領域で前記上部電極に接続されていてもよい。
本発明の一実施形態に係るチップ部品では、前記第1電極膜および前記第2電極膜は、アルミニウム電極膜を含んでいてもよい。
本発明の一実施形態に係るチップ部品では、前記第1外部電極および前記第2外部電極は、めっき成長によって形成されためっき層を含んでいてもよい。
本発明の一実施形態に係るチップ部品では、前記壁部は、前記第1外部電極と前記第2外部電極との間の領域、かつ前記第1外部電極および前記第2外部電極の直下の領域に形成されていてもよい。
本発明の一実施形態に係るチップ部品は、前記第1不純物領域から間隔を空けて前記ベース領域に形成された第2導電型の第2不純物領域を含み、前記第1電極膜は、前記第1不純物領域に電気的に接続されており、前記第2電極膜は、前記第2不純物領域に電気的に接続されていてもよい。
この構成によれば、ダイオード領域に双方向ツェナーダイオードを設けることができる。
本発明の一実施形態に係るチップ部品では、前記下部電極は、前記容量膜との接触面に凹凸構造を有していてもよい。
この構成によれば、下部電極に凹凸構造が形成されているので、下部電極の表面積を増加させることができる。その結果、上部電極に対して、下部電極を広い面積で対向させることができ、キャパシタ部の容量を一層大きくすることができる。
本発明の一実施形態に係るチップ部品では、前記キャパシタ領域は、前記ダイオード領域を取り囲む環状に形成されており、前記壁部は、前記支持部に連結された一端部と、前記ダイオード領域に連結された他端部とを含んでいてもよい。
本発明の一実施形態に係るチップ部品では、前記半導体基板は、シリコン基板を含んでいてもよい。
<本発明の実施形態の詳細な説明>
次に、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るチップ部品1の模式的な斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態に係るチップ部品1の模式的な平面図である。図3は、チップ部品1の内部構造を示す平面図である。図4は、図3のチップ部品1の要部拡大図である。図5は、本発明の第1実施形態に係るチップ部品1の模式的な断面図(キャパシタ領域64)である。図6および図7は、本発明の第1実施形態に係るチップ部品1の模式的な断面図(ダイオード領域65)である。
なお、図5〜図7は、チップ部品1の特定の切断面における断面構造を示しているのではなく、チップ部品1の構造を理解し易くするため、チップ部品1の要部の断面構造を示している。また、図6は、基板2の長手方向D(第2方向)におけるチップ部品1の要部断面構造を示し、図7は、基板2の短手方向D(第1方向)におけるチップ部品1の要部断面構造を示している。
チップ部品1は、キャパシタ構造およびダイオード構造が共通の基板2に搭載された複合素子であり、チップ本体を構成する略直方体形状の基板2を含む。基板2は、シリコン基板等の半導体基板であってもよく、その他、セラミックス基板、ガラス基板等の絶縁性基板であってもよい。
基板2の長手方向に沿う長辺の長さLは、たとえば0.4mm〜2mmである。短手方向に沿う短辺の長さDは、たとえば0.2mm〜2mmである。基板2の厚さTは、たとえば0.1mm〜0.5mmである。
基板2は、第1面3と、その反対側に位置する第2面4と、第1面3および第2面4を接続する第3面5とを有している。基板2の第1面3および第2面4は、それらの法線方向から見た平面視(以下、単に「平面視」という。)において長方形状に形成されている。
基板2の第1面3、第2面4および第3面5は、それぞれ、基板2の表面、裏面および側面と称されてもよい。また、第3面5は、この実施形態では、基板2が平面視長方形状に形成されている関係上、基板2の長手方向に対向する1対の面と、基板2の短手方向に対向する1対の面との合計4つの面に区画されている。一方で、第3面5は、たとえば、基板2が平面視円形、平面視楕円形、または平面視長方形であっても各角部が面取りされている場合(図2に示すように、ラウンド形状のコーナー部6を有する場合)には、図1とは異なり、明確に複数の面に区画されていなくてもよい。
基板2の第1面3上には第1外部電極7と、第2外部電極8とが形成されている。第1外部電極7は、基板2の長手方向の一方側端部に配置されている。第2外部電極8は、基板2の長手方向の他方側端部に配置されている。第1外部電極7および第2外部電極8は、いずれも、基板2の短手方向に沿う一対の長辺を有する平面視長方形状に形成されている。
図3に示すように、このチップ部品1では、基板2の第1面3にキャパシタ領域64およびダイオード領域65が設定されている。この実施形態では、平面視において、ダイオード領域65が基板2の中央部に形成されており、キャパシタ領域64は、ダイオード領域65を取り囲む環状に形成されている。むろん、キャパシタ領域64およびダイオード領域65の形状は適宜変更することができる。たとえば、基板2の長手方向における約半分の領域がキャパシタ領域64として設定され、残りの半分の領域がダイオード領域65として設定されてもよい。また、ダイオード領域65が、基板2の1つの角部に設定され、3つの角部を含む残りの領域にキャパシタ領域64が設定されてもよい。
図3および図5に示すように、キャパシタ領域64では、基板2の第1面3側の部分が選択的に除去されることによって、基板2の残りの部分が複数の壁部9および支持部10を形成している。
複数の壁部9は、それぞれ、基板2の短手方向Dに延びている。この実施形態では、基板2の長手方向Dに沿う一対の周縁部(第3面5に近い部分)の一方から他方まで延びている。また、複数の壁部9は、基板2の長手方向Dにおいて、互いに間隔を空けて配列されている。これにより、図3に示すように、複数の壁部9は、平面視でストライプ状に形成されている。
また、この実施形態では、ストライプ状の壁部9は、図3に示すように、第1外部電極7と第2外部電極8との間の領域、かつ第1外部電極7および第2外部電極8の直下の領域に形成されている。したがって、基板2の厚さ方向において、ストライプ状の壁部9のいくつかは第1外部電極7および第2外部電極8に対向しておらず、残りは第1外部電極7および第2外部電極8に対向している。なお、ストライプ状の壁部9は、第1外部電極7と第2外部電極8との間の領域のみに形成されていてもよい。この場合、第1外部電極7および第2外部電極8の直下の領域の基板2の第1面3は、平坦面であってもよい。
一方、支持部10は、この実施形態では、複数の壁部9の周囲に形成された基板2の残りの部分である。この実施形態では、基板2の第3面5に沿って環状(枠状)に形成された部分全体を支持部10と称しているが、支持部10は環状である必要はない。たとえば、基板2の長手方向Dに沿う一対の第3面5,5を含む部分であり、各壁部9の長手方向(延出方向)一端部9Aおよび/または他端部9Bに連結された部分のみを支持部10と称してもよい。
図3を参照して、支持部10は、相対的に狭い幅を有する第1支持部11と、第1支持部11に比べて相対的に広い幅を有する第2支持部12とを一体的に含む。この実施形態では、第1支持部11が基板2の長手方向Dに沿う一対の部分であり、第2支持部12が基板2の短手方向Dに沿う一対の部分であるが、これらは互いに逆に配置されていてもよい。
次に、図4および図5を参照して、壁部9の構造を具体的に説明する。
図4を参照して、壁部9は、複数の柱単位13で形成されている。ここで、「壁部9が複数の柱単位13で形成されている」とは、たとえば、平面視において、互いに同一形状の柱状物(この実施形態では、柱単位13)が連なってライン状の壁部9を形成していることを意味していてもよい。言い換えれば、壁部9自体は柱状に形成されていないが、図4に破線で示すように、壁部9を仮想線によって互いに同一形状の柱単位13に分割することができる。したがって、互いに隣り合う柱単位13の凸部15同士の境界部において、基板2の素材部分(この実施形態では、半導体部分)が連続している。これにより、隣り合う凸部15同士が、基板2の素材部分を介して一体的に繋がっている。
各柱単位13は、平面視において、中央部14と、中央部14から互いに異なる3方向に延びる3つの凸部15とを含む。壁部9は、隣り合う柱単位13の凸部15同士の連結によって形成されている。より具体的には、各柱単位13において、各凸部15は、隣り合う凸部15との間に120°の角度θ,θ,θを形成し、かつ中央部14において隣り合う凸部15と交差している。
なお、角度θ,θ,θは、この実施形態では、互いに120°で等しいが、これらは互いに異なっていてもよい。たとえば、後述する第2凸部21と第3凸部22との間の角度θが160°であり、第1凸部20と第2凸部21との間の角度θおよび第1凸部20と第3凸部22との間の角度θが共に100°であってもよい。
また、この実施形態では、複数の壁部9のうち、互いに隣り合う一対の壁部9を第1壁部16および第2壁部17と称してもよい。
第1壁部16は、基板2の短手方向Dに延び、かつ支持部10(第1支持部11)に連結された第1主部18と、基板2の長手方向Dに延び、基板2の短手方向Dに沿って櫛歯状に配列された第1枝部19とを含む。各第1枝部19は、第1壁部16の各柱単位13の凸部15のうちの第1凸部20によって形成されている。
一方、第1壁部16の各柱単位13の凸部15は、第1凸部20以外の第2凸部21および第3凸部22を含んでいる。第1主部18は、隣り合う柱単位13の第2凸部21と第3凸部22との連結によって形成されている。つまり、この実施形態では、基板2の短手方向Dに沿って第2凸部21および第3凸部22が交互に配置され、全体として、平面視において波形(ジグザグ形)の第1主部18が形成されている。
第1主部18の一端部9Aおよび他端部9B(図4では図示せず)を形成する凸部15は、支持部10(第1支持部11)に連結されている。より具体的には、支持部10と第1主部18との境界部において、基板2の素材部分(この実施形態では、半導体部分)が連続している。これにより、支持部10と第1主部18が、基板2の素材部分を介して一体的に繋がっている。
第2壁部17は、基板2の短手方向Dに延び、かつ支持部10(第1支持部11)に連結された第2主部23と、第1主部18に向かって延び、櫛歯状の第1枝部19に噛み合う櫛歯状の第2枝部24とを含む。各第2枝部24は、第2壁部17の各柱単位13の凸部15のうちの第4凸部によって形成されている。
一方、第2壁部17の各柱単位13の凸部15は、第4凸部25以外の第5凸部26および第6凸部27を含んでいる。第2主部23は、隣り合う柱単位13の第5凸部26と第6凸部27との連結によって形成されている。つまり、この実施形態では、基板2の短手方向Dに沿って第5凸部26および第6凸部27が交互に配置され、全体として、平面視において波形(ジグザグ形)の第2主部23が形成されている。
第2主部23の一端部9Aおよび他端部9B(図4では図示せず)を形成する凸部15は、支持部10(第1支持部11)に連結されている。より具体的には、支持部10と第2主部23との境界部において、基板2の素材部分(この実施形態では、半導体部分)が連続している。これにより、支持部10と第2主部23が、基板2の素材部分を介して一体的に繋がっている。
そして、この実施形態では、櫛歯状に噛み合う第1壁部16および第2壁部17からなる一対の壁部9が、基板2の長手方向Dに沿って順に形成されている。つまり、基板2の長手方向Dに沿って、第1壁部16および第2壁部17が交互に配列されている。第1壁部16と第2壁部17との間には、隙間28が形成されている。隙間28は、基板2の素材が除去された部分であって、壁部9および支持部10に囲まれた部分である。隙間28の幅Wは、たとえば、2μm〜8μmであってもよい。なお、図3および図4では、明瞭化のため、隙間28にハッチングを付している。
隙間28は、この実施形態では、第1隙間29および第2隙間30を含んでいてもよい。第1隙間29は、櫛歯状に噛み合う第1壁部16と第2壁部17との間に形成され、かつ葛折状に形成されていてもよい。第2隙間30は、櫛歯と反対側の面を介して対向する第1壁部16と第2壁部17との間に形成され、かつ波形(ジグザグ形)に形成されていてもよい。
また、この実施形態では、図5に示すように、壁部9の高さH(隙間28の深さ)に対する柱単位13の凸部15の幅Wの比(W/H)は、2/50〜2/100であってもよい。凸部15の幅Wは、図4に示すように、各凸部15の中央部14からの延出方向に対して直交する方向における幅と定義してもよい。
具体的には、柱単位13の凸部15の幅Wは、たとえば、2μm〜8μmであってもよい。一方、壁部9の高さHは、50μm〜400μmであってもよい。
図3を参照して、支持部10のうち、壁部9に沿って形成された第2支持部12には、壁部9に向かって突出する複数の凸部31が形成されていてもよい。複数の凸部31は、壁部9に向かって延び、櫛歯状の第1枝部19もしくは第2枝部24(図3では図示せず)に噛み合う櫛歯状に配列されていてもよい。
ダイオード領域65は、キャパシタ領域64の支持部10と同様に、その全体が基板2の第1面3を形成する平坦面を有していてもよい。
図6および図7を参照して、基板2には、基板2の第1面3から露出するようにp型のベース領域66が形成されている。この実施形態では、基板2の第1面3から第2面4までの基板2の厚さ方向全体にわたってp型不純物が導入されている。これにより、ベース領域66が基板2の全域に形成されており、かつ、基板2がp型基板と見なせる態様とされている。基板2の比抵抗は、p型不純物の導入によって5mΩ・cm程度とされていてもよい。
なお、前述の説明では特に言及しなかったが、このベース領域66は、ダイオード領域65に選択的に形成されているものではなく、キャパシタ領域64を含む基板2の全体にわたって形成されている。したがって、キャパシタ領域64の壁部9および支持部10は、p型のベース領域66で形成されている。
図2、図3、図5および図6を参照して、第1外部電極7と第2外部電極8との間においてベース領域66の表面部には、第1外部電極7および第2外部電極8に電気的に接続される、複数(この実施形態では3つ)の第1不純物領域群67と、複数(この実施形態では3つ)の第2不純物領域群68とが形成されている。
第1不純物領域群67は、基板2の長手方向Dに沿って延びるように設けられており、基板2の長手方向Dに沿って間隔を空けて配列された複数(この実施形態では5つ)のn型の第1不純物領域69を含む。第2不純物領域群68は、第1不純物領域群67に対して平行に延びるように設けられており、基板2の長手方向に沿って間隔を空けて配列された複数(本実施形態では5つ)のn型の第2不純物領域70を含む。第1不純物領域群67および第2不純物領域群68は、基板2の短手方向Dに沿って交互に配列されており、全体としてストライプ状をなしている。
第1不純物領域69および第2不純物領域70は、基板2の短手方向Dに隣接するように配列されている。したがって、第1不純物領域69および第2不純物領域70も基板2の短手方向Dに沿って交互に配列されている。このように、基板2の第1面3には、第1不純物領域69および第2不純物領域70が、6行5列の行列状に整列して配列されている。
図3において上側から順に第1行目、第2行目・・・第12行目と定義し、左側から順に第1列目、第2列目と定義すると、第1不純物領域群67が偶数行に設けられており、第2不純物領域群68が奇数行に設けられている。各第1不純物領域群67において、第1不純物領域69は、第1列目〜第5列目に一つずつ形成されている。同様に、各第2不純物領域群68において、第2不純物領域70は、第1列目〜第5列目に一つずつ形成されている。
第1不純物領域69および第2不純物領域70は、同一の深さおよび同一のn型不純物濃度で形成されていてもよい。第1不純物領域69および第2不純物領域70の各n型不純物濃度は、たとえば1.0×1019cm−3〜1.0×1021cm−3であってもよい。第1不純物領域69および第2不純物領域70は、いずれも、図3に示す平面視で同一形状および同一面積で形成されている。第1不純物領域69および第2不純物領域70は、平面視で基板2の長手方向に延び、四隅が切除された長方形状(角が丸められた長方形状)に形成されている。
第1不純物領域69は、ベース領域66との間でpn接合を形成している。第1不純物領域69およびベース領域66のpn接合部によって、第1ツェナーダイオードDiが形成されている。一方、第2不純物領域70は、ベース領域66との間でpn接合を形成している。第2不純物領域70およびベース領域66のpn接合部によって、第2ツェナーダイオードDiが形成されている。第1ツェナーダイオードDiおよび第2ツェナーダイオードDiは、ベース領域66を介して逆直列に接続されている。第1不純物領域69および第2不純物領域70は、第1不純物領域69とベース領域66とのpn接合部から拡がる空乏層と、第2不純物領域70とベース領域66とのpn接合部から拡がる空乏層とが重ならないように間隔を空けて形成されている。これにより、ダイオード領域65には、第1ツェナーダイオードDiおよび第2ツェナーダイオードDiからなる双方向ツェナーダイオードが形成されている。
また、図3を参照して、キャパシタ領域64とダイオード領域65との境界部において、壁部9の一端部9Aもしくは他端部9Bは、ダイオード領域65に連結されていてもよい。つまり、ダイオード領域65が設定された領域では、壁部9は、ダイオード領域65を挟んで一方側および他方側(この実施形態では、基板2の短手方向Dの一方側および他方側)に分断されている。そのため、当該分断された壁部9は、その一端部9Aもしくは他端部9Bがダイオード領域65に連結されることとなる。
図1および図5〜図7に示すように、基板2の第1面3には、当該基板2の第1面3全域を覆うように絶縁膜32が形成されている。絶縁膜32は、基板2の平坦面である第1面3に加え、壁部9の表面(上面34および側面35)全体にも形成されている。絶縁膜32は、基板2の第3面5に一致する端面を有している。絶縁膜32は、たとえば、SiO膜やSiN膜であってもよい。絶縁膜32の厚さは、たとえば、20000Å〜40000Å(2μm〜4μm)であってもよい。
キャパシタ領域64では、この絶縁膜32上に、キャパシタ部33が形成されている。キャパシタ部33は、壁部9の上面34および側面35に倣って形成されている。他の言い方では、キャパシタ部33は、少なくとも、壁部9の幅方向および高さ方向それぞれにおける凹凸形状に一致する下部電極36を有している。この実施形態では、下部電極36は、絶縁膜32上に形成されており、壁部9の上面34および側面35に接する一方面と、壁部9の上面34および側面35から等距離にある他方面とを有する電極膜として形成されている。言い換えれば、下部電極36は、壁部9の上面34および側面35に沿って一定の厚さを有している。
そして、下部電極36上に容量膜37が形成され、容量膜37上に上部電極38が形成されている。
下部電極36は、壁部9の上面34および側面35に対向し、上部電極38に対する対向電極を含む第1部分39と、第1部分39から基板2の第1面3上に引き出され、第1外部電極7に対するコンタクト部分を含む第2部分40とを一体的に含む。下部電極36の第1部分39および第2部分40は、それぞれの役割に応じて、下部電極36のキャパシタ領域およびコンタクト領域と称してもよい。下部電極36の第2部分40のコンタクト領域は、上部電極38よりも外側に引き出され、基板2の厚さ方向において上部電極38と対向していない。
また、下部電極36は、たとえば、ポリシリコン等の半導体材料であってもよいし、CuやAlを含む金属材料であってもよい。金属材料の場合、たとえば、Cu、Al、AlSiまたはAlCuからなっていてもよい。また、下部電極36の厚さは、たとえば、4000Å〜6000Å(400nm〜600nm)であってもよい。
容量膜37は、下部電極36の形状に倣って形成されており、壁部9の幅方向および高さ方向それぞれにおける凹凸形状に一致している。容量膜37は、少なくとも下部電極36の第1部分39を覆っていればよい。
また、容量膜37は、たとえば、SiO膜やSiN膜であってもよいし、これらの積層膜であってもよい。たとえば、SiO/SiN積層膜、SiO/SiN/SiO積層膜であってもよい。さらに、容量膜37は、高誘電材料(High−k材料)からなる絶縁膜であってもよい。高誘電材料としては、たとえば、五酸化タンタル(Ta)、酸化ハフニウム(HfO)の他、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、チタン酸バリウムストロンチウム(BaSr1−x)TiO等のペロブスカイト化合物が挙げられる。また、容量膜37の厚さは、たとえば、100Å〜1000Å(10nm〜100nm)であってもよい。
上部電極38は、隙間28に埋め込まれ、かつ基板2の第1面3に沿って形成されている。上部電極38は、隙間28に埋め込まれた第1部分41と、第1部分41の上端に連結され、基板2の第1面3に沿って平坦に形成された第2部分42とを一体的に含む。上部電極38の第1部分41および第2部分42は、それぞれの形態に応じて、上部電極38の埋め込み部分および平坦部分と称してもよい。
第1部分41の全体および第2部分42のうち下部電極36に対向する部分は、上部電極38のキャパシタ領域43である。また、第2部分42のうち壁部9の形成領域から基板2の第1面3上に引き出された領域は、第2外部電極8に対するコンタクト領域44である。図5に示すように、上部電極38のコンタクト領域44は、下部電極36の第2部分40の一部(コンタクト領域を除く部分)と、容量膜37を介して対向していてもよい。これにより、この積層構造部もキャパシタとして使用することができるので、キャパシタ部33の容量を一層大きくすることができる。
また、上部電極38は、たとえば、ポリシリコン等の半導体材料であってもよいし、CuやAlを含む金属材料であってもよい。金属材料の場合、たとえば、Cu、Al、AlSiまたはAlCuからなっていてもよい。また、上部電極38(第2部分42)の厚さは、たとえば、5000Å〜10000Å(500nm〜1000nm)であってもよい。
基板2上には、さらに、第1絶縁膜45および第2絶縁膜46が形成されている。第1絶縁膜45は、絶縁膜32および上部電極38を覆い、かつこれらの上に積層されている。第2絶縁膜46は、第1絶縁膜45上に積層されている。第1絶縁膜45および第2絶縁膜46は、基板2の第3面5に一致する端面を有している。したがって、絶縁膜32、第1絶縁膜45および第2絶縁膜46は、図5に示す断面視において、基板2の第3面5の延長線上において露出する積層界面を有していてもよい。
第1絶縁膜45および第2絶縁膜46には、下部電極36の第2部分40(コンタクト領域)を露出させる第1コンタクト孔47と、上部電極38のコンタクト領域44を露出させる第2コンタクト孔48とが形成されている。第1コンタクト孔47および第2コンタクト孔48は、それぞれ、第1外部電極7および第2外部電極8の直下の領域に形成されている。また、第1コンタクト孔47および第2コンタクト孔48は、それぞれ、基板2の短手方向Dに沿って延びるライン状に形成されている。
なお、第1コンタクト孔47および第2コンタクト孔48の形成位置や形状は、下部電極36および上部電極38を露出させることができれば、特に制限されない。たとえば、第1コンタクト孔47および第2コンタクト孔48は、それぞれ、第1外部電極7と第2外部電極8との間の領域に形成されていてもよい。また、第1コンタクト孔47および第2コンタクト孔48は、それぞれ、円形、四角形等の形状で形成されていてもよい。
また、第1絶縁膜45および第2絶縁膜46には、さらに、第1不純物領域69を露出させる第3コンタクト孔71と、第2不純物領域70を露出させる第4コンタクト孔72とが形成されている。第3コンタクト孔71および第4コンタクト孔72は、絶縁膜32も貫通している。
主に図2および図5〜図7を参照して、第2絶縁膜46上には、第1電極膜49および第2電極膜50が互いに間隔を空けて形成されている。
第1電極膜49は、第1外部電極7の直下に配置され、第1外部電極7に対向する第1パッド部51と、第1パッド部51から基板2の第1面3に沿って第2外部電極8側に引き出され、第1外部電極7と第2外部電極8との間に形成された第1引き出し部52とを一体的に含む。
第1パッド部51は、第1コンタクト孔47に入り込み、下部電極36に接続されている。第1引き出し部52は、それぞれ、複数の第1不純物領域群67を一対一対応で覆うように、基板2の長手方向Dに沿って第1パッド部51から第2外部電極8へ向かって直線状に引き出されている。各第1引き出し部52は、第1不純物領域69の幅よりも広く形成されている。第1引き出し部52は、第3コンタクト孔71に入り込み、第1不純物領域69との間でオーミック接触を形成している。
なお、第1引き出し部52は、第1ツェナーダイオードDiの配線部であることから、第1配線部と称してもよい。また、この実施形態では、第1引き出し部52のうち、基板2の短手方向Dの最も外側の第1不純物領域群67を覆う第1引き出し部52は、基板2の周縁部に至るように幅広に形成されている。
第2電極膜50は、第2外部電極8の直下に配置され、第2外部電極8に対向する第2パッド部53と、第2パッド部53から基板2の第1面3に沿って第1外部電極7側に引き出され、第1外部電極7と第2外部電極8との間に形成された第2引き出し部54とを一体的に含む。
第2パッド部53は、第2コンタクト孔48に入り込み、上部電極38に接続されている。第2引き出し部54は、それぞれ、複数の第2不純物領域群68を一対一対応で覆うように、基板2の長手方向Dに沿って第2パッド部53から第1外部電極7へ向かって直線状に引き出されている。各第2引き出し部54は、第2不純物領域70の幅よりも広く形成されている。第2引き出し部54は、第4コンタクト孔72に入り込み、第2不純物領域70との間でオーミック接触を形成している。
なお、第2引き出し部54は、第2ツェナーダイオードDiの配線部であることから、第2配線部と称してもよい。また、この実施形態では、第2引き出し部54のうち、基板2の短手方向Dの最も外側の第2不純物領域群68を覆う第2引き出し部54は、基板2の周縁部に至るように幅広に形成されている。
図2に示すように、第1電極膜49および第2電極膜50は、これらの間の隙間55(たとえば、2μm程度)の領域を除いて、全体として、基板2の第1面3のほぼ全体に形成されている。これにより、基板2の第1面3のほぼ全域が電極膜49,50で覆われるので、第1面3に加わる外力を均等に分散させることができ、衝撃を緩和することができる。
また、第1電極膜49および第2電極膜50は、その電極材料として、Alを含む材料が適用されてもよい。そのような材料としては、たとえば、AlCu、AlSiCu等が挙げられるが、AlCuが好ましい。
基板2上には、さらに、表面絶縁膜56が形成されている。表面絶縁膜56は、第1電極膜49および第2電極膜50を覆っている。表面絶縁膜56は、たとえば、SiO膜やSiN膜であってもよい。表面絶縁膜56の厚さは、たとえば、10000Å〜15000Å(1μm〜1.5μm)であってもよい。
また、表面絶縁膜56は、基板2の第1面3上の領域を覆う第1部分57と、基板2の第3面5を覆う第2部分58とを一体的に含む。これにより、基板2は、第2面4が露出する面である一方、その他の面全体が表面絶縁膜56によって覆われている。
表面絶縁膜56の第1部分57上には、表面保護膜59が形成されている。表面保護膜59は、たとえば、ポリイミド膜等の樹脂膜であってもよい。表面保護膜59の厚さは、たとえば、20000Å〜100000Å(2μm〜10μm)であってもよい。
また、表面保護膜59は、第1外部電極7と第2外部電極8との間において、基板2の長手方向Dの中央部が上方(基板2の第1面3から離れる方向)に膨らむように形成されている。
表面絶縁膜56および表面保護膜59には、第1パッド部51を露出させる第1パッド開口60が形成されている。また、表面絶縁膜56および表面保護膜59には、第2パッド部53を露出させる第2パッド開口61が形成されている。
第1パッド開口60内には、第1外部電極7が形成されている。第1外部電極7は、第1パッド開口60内において第1パッド部51に電気的に接続されている。これにより、第1外部電極7は、第1電極膜49を介して下部電極36および第1不純物領域69に電気的に接続されている。
第2パッド開口61内には、第2外部電極8が形成されている。第2外部電極8は、第2パッド開口61内において第2パッド部53に電気的に接続されている。これにより、第2外部電極8は、第2電極膜50を介して上部電極38および第2不純物領域70に電気的に接続されている。
第1外部電極7および第2外部電極8は、それぞれ、表面保護膜59の表面から突出した第1突出部62および第2突出部63を有している。
第1突出部62は、第1パッド開口60から基板2の第1面3に沿って第2外部電極8側に引き出され、第1外部電極7と第2外部電極8との間に形成された引き出し部を有している。同様に、第2突出部63は、第2パッド開口61から基板2の第1面3に沿って第1外部電極7側に引き出され、第1外部電極7と第2外部電極8との間に形成された引き出し部を有している。
また、第1外部電極7および第2外部電極8は、たとえば、基板2側から順に積層されたNi膜と、Pd膜と、Au膜とを含むNi/Pd/Au積層膜であってもよい。また、これらの積層膜は、めっき成長によって形成されためっき層であってもよい。
そして、このチップ部品1によれば、基板2に形成された壁部9は、複数の柱単位13で形成されている。各柱単位13は、平面視において、中央部14と、中央部14から互いに異なる3方向に延びる3つの凸部15とを含んでいる。これにより、壁部9が、たとえば四角柱等の柱単位の連結によって構成される場合に比べて、壁部9の表面積を広くすることができる。
そして、下部電極36、容量膜37および上部電極38が壁部9の上面34および側面35に倣って形成されているので、キャパシタ部33の容量が基板2の平面サイズに制約されず、壁部9の高さHを高くすることで大容量化を達成することができる。つまり、基板2の平面サイズが小さくてもキャパシタ部33の容量を大きく確保できるので、素子の小型化とキャパシタ部33の大容量化とを両立することができる。また、ダイオード領域65を備えていることによって、チップ部品1にESD保護機能を付与することもできる。
また、複数の柱単位13を連結して形成された壁部9であれば、互いに独立した柱単位13に比べて安定性に優れる。さらに、壁部9の一端部9Aおよび他端部9Bが、壁部9の周囲の支持部10およびダイオード領域65に連結されている。これにより、壁部9を側方から両持ち支持することができるので、壁部9に対して加わる横方向の力に対する補強をすることができる。その結果、壁部9の高さHを高くしても壁部9の安定性を維持することができるので、素子の信頼性を向上させることができる。
より具体的には、壁部9の高さH(隙間28の深さ)に対する柱単位13の凸部15の幅Wの比(W/H)は、2/50〜2/100であってもよい。壁部9の高さHをこのように高くしても、壁部9が支持部10で支持されているため、壁部9の安定性も維持することができる。
また、各柱単位13において、各凸部15は、隣り合う凸部15との間に120°の角度θ,θ,θを形成し、かつ隣り合う凸部15と中央部14で交差している。そのため、壁部9に対して如何なる方向から力が加わっても、3つの凸部15の少なくとも1つの凸部15が、壁部9の倒壊を防止する控え壁の役割を担うことができる。その結果、壁部9の安定性を一層向上させることができる。
図8A,8B〜図19A,19Bは、本発明の第1実施形態に係るチップ部品1の製造工程の一部を示す図である。なお、図8Bのように「数字+B」の図は、前述の図6の断面に対応するものである。
チップ部品1を製造するには、まず、図8Aおよび図8Bに示すように、基板2の元となるウエハ73が準備される。そして、ウエハ73の第1面3が、たとえば熱酸化されることによって、SiOからなるマスク74(ハードマスク)が形成される。次に、マスク74上に、レジスト75が塗布される。
次に、図9Aおよび図9Bに示すように、キャパシタ領域64においてレジスト75およびマスク74に開口76が形成された後、マスク74を介してウエハ73が第1面3側から選択的にエッチングされる。これにより、ウエハ73の除去された部分に隙間28が形成され、かつ隙間28を除く部分に壁部9および支持部10が形成される。エッチング方法としては、ドライエッチングを採用することが好ましい。ドライエッチングによって、壁部9の高さHに対する柱単位13の凸部15の幅Wの比(W/H)を高く(高アスペクト比)にすることができる。
次に、図10Aおよび図10Bに示すように、ウエハ73の第1面3、壁部9の上面34および側面35が、たとえば熱酸化されることによって、SiOからなる絶縁膜32が形成される。次に、たとえばCVD法によって、下部電極36、容量膜37および上部電極38が順に形成される。下部電極36、容量膜37および上部電極38の成膜プロセスでは、それぞれに応じた原料ガスがCVD装置のチャンバ内に供給される。
次に、図11Aおよび図11Bに示すように、上部電極38、容量膜37および下部電極36が順にパターニングされることによって、上部電極38、容量膜37および下部電極36が選択的に除去される。除去された領域には、絶縁膜32が露出する。ダイオード領域65においては、全域にわたって絶縁膜32が露出する。
次に、図12Aおよび図12Bに示すように、たとえばCVD法によって、第1絶縁膜45が形成される。次に、ウエハ73の第1面3に選択的にn型不純物(たとえば、リン)が導入される。その後、たとえば、900℃〜1000℃のアニール処理によって、n型不純物がウエハ73の第1面3の表面部に拡散し、第1不純物領域69(図示せず)および第2不純物領域70が形成される。
次に、図13Aおよび図13Bに示すように、たとえばCVD法によって、第2絶縁膜46が形成される。次に、第2絶縁膜46および第1絶縁膜45がパターニングされることによって、第2絶縁膜46および第1絶縁膜45が選択的に除去される。これにより、第1コンタクト孔47、第2コンタクト孔48、第3コンタクト孔71(図示せず)および第4コンタクト孔72が形成される。次に、たとえばスパッタ法によって、第1電極膜49および第2電極膜50の材料が成膜された後、パターニングされることによって、第1電極膜49および第2電極膜50が形成される。
次に、図14Aおよび図14Bに示すように、マスク(図示せず)を介したプラズマエッチングによって、ウエハ73が選択的に除去される。これにより、隣り合う素子領域(個々のチップ部品1が形成される領域)の間の境界領域においてウエハ73の材料が除去される。その結果、ウエハ73の第1面3からウエハ73の厚さ途中まで到達する所定深さの溝77が形成される。溝77は、互いに対向する1対の側面(チップ部品1の第3面5)と、当該1対の第3面5の下端(ウエハ73の第2面4側の端)の間を結ぶ底面78とによって区画されている。たとえば、ウエハ73の第1面3を基準とした溝77の深さは約100μmであり、溝77の幅(対向する第3面5の間隔)は約20μmであって、深さ方向全域にわたって一定であってもよい。
次に、図15Aおよび図15Bに示すように、たとえばCVD法によって、表面絶縁膜56の材料がウエハ73の第1面3の全域にわたって形成される。このとき、溝77の内面(第3面5および底面78)の全域にも表面絶縁膜56が形成される。
次に、図16Aおよび図16Bに示すように、表面保護膜59の材料(たとえば、ポリイミドからなる感光性樹脂の液体)が、ウエハ73に対して、表面絶縁膜56の上からスプレー塗布されて、感光性樹脂の表面保護膜59が形成される。この際、当該液体が溝77内に入り込まないように、平面視で溝77だけを覆うパターンを有するマスク(図示せず)越しに、当該液体がウエハ73に対して塗布される。その結果、当該液状の感光性樹脂は、ウエハ73上だけに形成され、ウエハ73上において、表面保護膜59となる。
なお、当該液体が溝77内に入り込んでいないので、溝77内には、表面保護膜59が形成されていない。また、感光性樹脂の液体をスプレー塗布する以外に、当該液体をスピン塗布したり、感光性樹脂からなるシートをウエハ73の第1面3に貼り付けたりすることによって、表面保護膜59を形成してもよい。
次に、表面保護膜59に熱処理(キュア処理)が施される。これにより、表面保護膜59の厚みが熱収縮するとともに、表面保護膜59が硬化して膜質が安定する。
次に、図17Aおよび図17Bに示すように、たとえば、フォトリソグラフィプロセスを用い、たとえばRIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)等のドライエッチングによって表面保護膜59が選択的に除去されてパターニングされる。これにより、第1パッド開口60および第2パッド開口61が同時に形成される。
次に、図18Aおよび図18Bに示すように、たとえば無電解めっきによって、Ni、PdおよびAuを積層するによって、第1外部電極7および第2外部電極8が同時に形成される。
次に、図19Aおよび図19Bに示すように、ウエハ73が第2面4から研削される。具体的には、溝77を形成した後に、たとえばPET(ポリエチレンテレフタレート)からなる薄板状であって粘着面を有する支持テープ(図示せず)が、第1外部電極7および第2外部電極8側(つまり、第1面3)に貼着される。そして、ウエハ73が支持テープに支持された状態で、ウエハ73を第2面4側から研削する。研削によって、溝77の底面78に達するまでウエハ73が薄化されると、隣り合うチップ部品1を連結するものがなくなるので、溝77を境界としてウエハ73が分割され、チップ部品1の完成品となる。つまり、溝77(換言すれば、境界領域)においてウエハ73が切断(分断)され、これによって、個々のチップ部品1が切り出される。なお、ウエハ73を第2面4側から溝77の底面78までエッチングすることによってチップ部品1を切り出しても構わない。
なお、完成したチップ部品1における基板2の第2面4を研磨やエッチングすることによって鏡面化して第2面4を綺麗にしてもよい。
[第2実施形態]
図20は、本発明の第2実施形態に係るチップ部品101の要部拡大図である。なお、第2実施形態において、前述の第1実施形態と共通する部分には、それぞれ、図1〜図7の場合と同一の参照符号を付し説明を省略する。
チップ部品101は、図20に示すように、前述の下部電極36および容量膜37それぞれに代えて、下部電極102および容量膜103を備えている。下部電極102が絶縁膜32上に形成され、この下部電極102上に容量膜103が形成されている。容量膜103上には、前述の上部電極38が形成されている。
下部電極102は、容量膜103との接触面に凹凸構造104を有している。凹凸構造104は、図20に示すように、容量膜103との接触面の全体にわたって形成されている。凹凸構造104は、壁部9の上面34および側面35に沿って、凹部105および凸部106が交互に繰り返されることによって形成されていてもよい。
また、下部電極102は、絶縁膜32に接する第1層107と、第1層107上に形成され、容量膜103に接する第2層108とを備えていてもよい。凹凸構造104は、図20に示すように、第2層108の厚さ方向途中まで形成されていてもよい。つまり、第1層107が一方面および他方面ともに平坦な膜状であり、第2層108は、一方面(第1層107に接する面)が平坦であり、他方面(容量膜103に接する面)に凹凸構造104を有する膜状であってもよい。
第1層107は、たとえば、ポリシリコン等の半導体材料であってもよいし、CuやAlを含む金属材料であってもよい。金属材料の場合、たとえば、Cu、Al、AlSiまたはAlCuからなっていてもよい。また、第1層107の厚さは、たとえば、1000Å〜10000Å(100nm〜1000nm)であってもよい。
第2層108は、たとえば、ポリシリコン等の半導体材料であってもよいし、CuやAlを含む金属材料であってもよい。金属材料の場合、たとえば、Cu、Al、AlSiまたはAlCuからなっていてもよい。とりわけ、凹凸構造104が、図21に示す構造である場合、第2層108は、アモルファスポリシリコンであることが好ましい。また、第2層108の厚さは、たとえば、10Å〜1000Å(1nm〜100nm)であってもよい。
図21は、図20の二点鎖線XXIで囲まれた部分の拡大図である。次に、凹凸構造104の具体例を、図21を参照して説明する。なお、凹凸構造104は、図21に示す構造に限られない。
図21を参照して、下部電極102(この実施形態では、第2層108)は、互いに間隔を空けて形成された山状の複数の凸部109と、隣り合う凸部109の間の凹部111に形成された球状部110とを有している。
凸部109は、球状部110の高さ方向(下部電極102の厚さ方向)途中に位置する頂部112を有していてもよい。頂部112は、図21に示すように、平坦な面であってもよいし、尖っていてもよい。凸部109の頂部112同士を連続して繋ぐことによって、図21に一点鎖線で示すように、下部電極102のベース面113が構成されている。
球状部110は、隣り合う凸部109の間の各凹部111に1つずつ配置されており、凹部111の底部に一体的に形成されている。球状部110は、図21では、断面視正円形状に示されているが、たとえば、球状部110の形成条件により、各凹部111の底部から延びるキノコ状に形成されていてもよい。この場合、球状部110に代えて、凹部111から延びる延出部と称してもよい。また、球状部110は、各凹部111から外側に突出するサイズで形成されている。この実施形態では、球状部110の上側約半分の半球状部分がベース面113よりも突出している。
これにより、下部電極102(第2層108)の容量膜103との接触面には、ベース面113から突出する半球状の凸部106と、隣り合う凸部106および凸部109の頂部112で囲まれた凹部105とを含む、凹凸構造104が形成されている。このような凹凸構造104を有する下部電極102(第2層108)は、たとえば、半球状グレインを有するシリコン層(Hemi-Spherical-Grained Silicon)と称してもよい。
容量膜103は、この実施形態では、凹凸構造104の凹部105に入り込む凸部114を有している。凸部114は、凹部105に入り込み、かつ、球状部110と凹部111との間の隙間部分115に入り込んでいてもよい。
以上、第2実施形態のチップ部品101によれば、下部電極102に凹凸構造104が形成されているので、下部電極102の表面積を増加させることができる。その結果、上部電極38に対して、下部電極102を広い面積で対向させることができ、キャパシタ部33の容量を一層大きくすることができる。
図22A〜図22Fは、本発明の第2実施形態に係るチップ部品101の製造工程の一部を示す図である。
チップ部品101を製造するには、前述のように、図8A,B〜図9A,Bに示すように、ウエハ73に隙間28が形成され、かつ隙間28を除く部分に壁部9および支持部10(図示せず)が形成される。
次に、図22Aに示すように、ウエハ73の第1面3、壁部9の上面34および側面35が、たとえば熱酸化されることによって、SiOからなる絶縁膜32が形成される。
次に、図22Bに示すように、たとえばCVD法によって、下部電極102の第1層107が形成される。
次に、図22Cおよび図22Dに示すように、凹凸構造104を有する下部電極102の第2層108が形成される。第2層108は、たとえば、次の手順によって形成することができる。まず、図22Cに示すように、Siガスを用いたLPCVD法によって、アモルファスシリコン層116が形成される。アモルファスシリコン層116は、たとえば、800Å〜1200Å(80nm〜120nm)の厚さを有していてもよい。次に、アモルファスシリコン層116の表面をフッ酸(HF)水溶液で処理することによって、アモルファスシリコン層116の表面に形成された自然酸化膜が除去される。その後、アニール処理を経ることによって、アモルファスシリコン層116の表面でSi原子が結晶成長し、図22Dおよび図21に示す凹凸構造104が形成される。
次に、図22Eおよび図22Fに示すように、たとえばCVD法によって、容量膜103および上部電極38が順に形成される。
その後は、図11A,B〜図19A,Bに示す工程を経ることによって、チップ部品101が得られる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、キャパシタ部33は、1層の容量膜37を挟む下部電極36および上部電極38からなる構造を有していたが、2層以上の容量膜と、当該各容量膜を挟む電極を備える構造であってもよい。壁部9および隙間28の寸法は、容量膜および電極の数によって適宜調整してもよい。
また、下部電極36は、導電膜である必要はなく、基板2の一部であってもよい。たとえば、図23に示すように、基板2の表面部に、壁部9の上面34および側面35に倣って高濃度の不純物領域(たとえば、p型領域)を形成することによって、これを下部電極79として使用してもよい。この場合、絶縁膜32を省略することができる。
また、前述の実施形態では、図24Aに示すように、チップ部品1の等価回路は、キャパシタ部33と、第1ツェナーダイオードDiおよび第2ツェナーダイオードDiとが、共通の第1外部電極7および第2外部電極8によって並列に接続された態様であったが、その他の態様であってもよい。たとえば、図24Bに示すように、第3外部電極80を設けることによって、チップ部品1を3端子としてもよい。さらに、図24Cに示すように、第3外部電極80に加え、第4外部電極81を設けることによって、チップ部品1を4端子としてもよい。この場合、第1ツェナーダイオードDiおよび第2ツェナーダイオードDiからなる双方向ツェナーダイオードを互いに独立して複数設けてもよい。
また、前述の実施形態では、チップ部品1は、キャパシタ構造およびダイオード構造が搭載された複合素子であったが、当該複合素子は、ヒューズ等の他の素子用の領域を基板2にさらに含んでいてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 チップ部品
2 基板
3 第1面
4 第2面
7 第1外部電極
8 第2外部電極
9 壁部
9A 一端部
9B 他端部
10 支持部
11 第1支持部
12 第2支持部
13 柱単位
14 中央部
15 凸部
16 第1壁部
17 第2壁部
18 第1主部
19 第1枝部
20 第1凸部
21 第2凸部
22 第3凸部
23 第2主部
24 第2枝部
25 第4凸部
26 第5凸部
27 第6凸部
28 隙間
29 第1隙間
30 第2隙間
32 絶縁膜
33 キャパシタ部
34 (壁部の)上面
35 (壁部の)側面
36 下部電極
37 容量膜
38 上部電極
49 第1電極膜
50 第2電極膜
56 表面絶縁膜
64 キャパシタ領域
65 ダイオード領域
66 ベース領域
67 第1不純物領域群
68 第2不純物領域群
69 第1不純物領域
70 第2不純物領域
101 チップ部品
102 下部電極
103 容量膜

Claims (21)

  1. 第1面およびその反対側の第2面を有し、かつ前記第1面にキャパシタ領域およびダイオード領域を有する半導体基板と、
    前記半導体基板の一部を利用して前記キャパシタ領域に形成され、一端部および他端部を有し、かつ複数の柱単位で形成された複数の壁部と、
    前記半導体基板の一部を利用して前記壁部の周囲に形成され、少なくとも前記壁部の前記一端部および前記他端部の一方に連結された支持部と、
    前記壁部の表面に倣って形成されたキャパシタ部と、
    前記ダイオード領域おいて前記半導体基板に形成された第1導電型のベース領域と、
    前記ベース領域に形成された第2導電型の第1不純物領域とを含み、
    各前記柱単位は、平面視において、中央部と、前記中央部から互いに異なる3方向に延びる3つの凸部とを含み、
    前記壁部は、隣り合う前記柱単位の前記凸部同士の連結によって形成されている、チップ部品。
  2. 各前記柱単位において、各前記凸部は、隣り合う前記凸部との間に120°の角度を形成し、かつ前記隣り合う前記凸部と前記中央部で交差している、請求項1に記載のチップ部品。
  3. 複数の前記壁部のうちの第1壁部は、第1方向に延び、かつ前記支持部に連結された第1主部と、前記第1方向に交差する第2方向に延び、前記第1方向に沿って櫛歯状に配列された第1枝部とを含み、
    各前記第1枝部は、前記第1壁部の各前記柱単位の前記凸部のうちの第1凸部によって形成されている、請求項1または2に記載のチップ部品。
  4. 前記第1壁部の各前記柱単位の前記凸部は、前記第1凸部以外の第2凸部および第3凸部を含み、
    前記第1主部は、隣り合う前記柱単位の前記第2凸部と前記第3凸部との連結によって形成されている、請求項3に記載のチップ部品。
  5. 複数の前記壁部は、前記第1壁部に隣り合う第2壁部を含み、
    前記第2壁部は、前記第1方向に延び、かつ前記支持部に連結された第2主部と、前記第1主部に向かって延び、前記櫛歯状の第1枝部に噛み合う櫛歯状の第2枝部とを含み、
    各前記第2枝部は、前記第2壁部の各前記柱単位の前記凸部のうちの第4凸部によって形成されている、請求項3または4に記載のチップ部品。
  6. 前記第2壁部の各前記柱単位の前記凸部は、前記第4凸部以外の第5凸部および第6凸部を含み、
    前記第2主部は、隣り合う前記柱単位の前記第5凸部と前記第6凸部との連結によって形成されている、請求項5に記載のチップ部品。
  7. 前記壁部の高さHに対する前記柱単位の前記凸部の幅Wの比(W/H)は、2/50〜2/100である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のチップ部品。
  8. 前記支持部は、前記複数の壁部を取り囲む環状に形成されており、
    前記壁部は、前記支持部に連結された一端部および他端部を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のチップ部品。
  9. 前記壁部の表面に形成された絶縁膜を含み、
    前記キャパシタ部は、前記絶縁膜上に形成された下部電極と、前記下部電極上に形成された容量膜と、前記容量膜上に形成された上部電極とを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のチップ部品。
  10. 前記上部電極は、隣り合う前記壁部の間の空間に埋め込まれた埋め込み電極を含む、請求項9に記載のチップ部品。
  11. 前記下部電極および前記上部電極は、ポリシリコン電極を含み、
    前記容量膜は、酸化膜を含む、請求項9または10に記載のチップ部品。
  12. 前記半導体基板上に形成され、前記下部電極に電気的に接続された第1電極膜と、
    前記半導体基板上に形成され、前記上部電極に電気的に接続された第2電極膜と、
    前記第1電極膜および前記第2電極膜を覆う表面絶縁膜と、
    前記表面絶縁膜上に形成され、前記表面絶縁膜を貫通して前記第1電極膜に電気的に接続された第1外部電極と、
    前記表面絶縁膜上に形成され、前記表面絶縁膜を貫通して前記第2電極膜に電気的に接続された第2外部電極とを含む、請求項9〜11のいずれか一項に記載のチップ部品。
  13. 前記第1電極膜は、前記第1外部電極の直下の領域で前記下部電極に接続されている、請求項12に記載のチップ部品。
  14. 前記第2電極膜は、前記第2外部電極の直下の領域で前記上部電極に接続されている、請求項12または13に記載のチップ部品。
  15. 前記第1電極膜および前記第2電極膜は、アルミニウム電極膜を含む、請求項12〜14のいずれか一項に記載のチップ部品。
  16. 前記第1外部電極および前記第2外部電極は、めっき成長によって形成されためっき層を含む、請求項12〜15のいずれか一項に記載のチップ部品。
  17. 前記壁部は、前記第1外部電極と前記第2外部電極との間の領域、かつ前記第1外部電極および前記第2外部電極の直下の領域に形成されている、請求項12〜16のいずれか一項に記載のチップ部品。
  18. 前記第1不純物領域から間隔を空けて前記ベース領域に形成された第2導電型の第2不純物領域を含み、
    前記第1電極膜は、前記第1不純物領域に電気的に接続されており、
    前記第2電極膜は、前記第2不純物領域に電気的に接続されている、請求項12〜17のいずれか一項に記載のチップ部品。
  19. 前記下部電極は、前記容量膜との接触面に凹凸構造を有している、請求項9〜18のいずれか一項に記載のチップ部品。
  20. 前記キャパシタ領域は、前記ダイオード領域を取り囲む環状に形成されており、
    前記壁部は、前記支持部に連結された一端部と、前記ダイオード領域に連結された他端部とを含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載のチップ部品。
  21. 前記半導体基板は、シリコン基板を含む、請求項1〜20のいずれか一項に記載のチップ部品。
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