JP2024067158A - チップ部品 - Google Patents

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Abstract

Figure 2024067158000001
【課題】等価直列抵抗(ESR)を低減することができるキャパシタ構造を含むチップ部品を提供する。
【解決手段】チップ部品1は、基板2と、キャパシタ構造21と、キャパシタ構造21によって囲まれた第1主面5を含み、第1主面5で露出した下部電極23により形成され、互いに物理的に独立した複数の第1コンタクト部39と、第1コンタクト部39の周囲で露出した上部電極25により形成された第2コンタクト部40と、各第1コンタクト部39に接続された複数の第1-1配線層41、および第2コンタクト部40に接続された第1-2配線層42を含む第1配線層34と、各第1-1配線層41に一括して接続された第2-1配線層45、第1-2配線層42の引き出し部に接続された第2-2配線層46を含む第2配線層36とを含む。
【選択図】図3

Description

本開示は、チップ部品に関する。
特許文献1は、基板と、基板上に形成された第1導電体膜および第1パッド膜と、第1導電体膜上および第1パッド膜上に形成された誘電体膜と、誘電体膜上に形成され、第2接続領域および第2コンデンサ形成領域を含む第2導電体膜とを備える、チップコンデンサを開示している。第1導電体膜は、第1接続領域および第1コンデンサ形成領域を含む。第1導電体膜の第1接続領域には、第1外部電極が接合されており、第2導電体膜の第2接続領域には、第2外部電極が接合されている。
特開2017-195322号公報
本開示の一実施形態は、等価直列抵抗(ESR)を低減することができるキャパシタ構造を含むチップ部品を提供する。
本開示の一実施形態に係るチップ部品は、第1主面およびその反対側の第2主面を有し、前記第1主面にキャパシタ領域が形成された基板と、前記キャパシタ領域に形成されたキャパシタ構造であって、トレンチと、前記トレンチ内に形成され、前記第2主面側から順に形成された第1導電部、誘電体部および第2導電部とを含むキャパシタ構造と、前記キャパシタ構造によって囲まれた前記第1主面を含み、当該第1主面で露出した前記第1導電部により形成され、互いに物理的に独立した複数の第1コンタクト部と、前記第1コンタクト部の周囲で露出した前記第2導電部により形成された第2コンタクト部と、前記第1主面上に形成された第1配線層であって、各前記第1コンタクト部に接続された複数の第1-1配線層、および前記第2コンタクト部に接続され、前記第2コンタクト部から前記キャパシタ領域の外側に引き出された引き出し部を有する第1-2配線層を含む第1配線層と、前記第1配線層上に形成された第2配線層であって、各前記第1―1配線層に一括して接続された第2-1配線層、前記第1-2配線層の前記引き出し部に接続された第2-2配線層を含む第2配線層とを含む。
図1は、本開示の第1実施形態に係るチップ部品の模式的な斜視図である。 図2は、前記チップ部品の模式的な平面図である。 図3は、前記チップ部品の模式的な断面図である。 図4は、前記チップ部品の内部構造を示す模式的な平面図である。 図5は、図4の二点鎖線Vで囲まれた部分の拡大図である。 図6は、図5の二点鎖線VIで囲まれた部分の拡大図である。 図7は、前記チップ部品の内部構造を示す模式的な平面図である。 図8は、図7の二点鎖線VIIIで囲まれた部分の拡大図である。 図9は、前記チップ部品の内部構造を示す模式的な平面図である。 図10は、前記チップ部品の内部構造を示す模式的な平面図である。 図11は、前記チップ部品の内部構造を示す模式的な平面図である。 図12は、前記チップ部品の内部構造を示す模式的な平面図である。 図13は、前記チップ部品の内部構造を示す模式的な平面図である。 図14は、ESRの低減効果のシミュレーション評価で用いたパターン例を示す図である。 図15は、前記シミュレーション評価の結果を示す図である。 図16は、前記シミュレーション評価の結果を示す図である。 図17は、本開示の第2実施形態に係るチップ部品の模式的な断面図である。 図18は、本開示の第3実施形態に係るチップ部品の模式的な断面図である。
次に、本開示の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。添付図面は、模式図であり、厳密に図示されたものではなく、縮尺等は必ずしも一致しない。また、添付図面の間で対応する構造には同一の参照符号が付され、重複する説明は省略または簡略化される。説明が省略または簡略化された構造については、省略または簡略化される前になされた説明が適用される。実施形態では「第1」、「第2」、「第3」等の文言が使用されるが、これらは説明順序を明確にするために各構造の名称に付された記号であり、各構造の名称を限定する趣旨で付されていない。
[チップ部品1の外観]
図1は、本開示の一実施形態に係るチップ部品1の模式的な斜視図である。図2は、チップ部品1の模式的な平面図である。図1および図2では、直方体形状を有するチップ部品1の幅方向が第1方向Yと定義され、チップ部品1の長手方向が第2方向Xと定義され、チップ部品1の厚さ方向が第3方向Zと定義されている。
チップ部品1は、直方体形状に形成されており、第2方向Xに沿う長さL1、第1方向Yに沿う幅W1および第3方向Zに沿う厚さT1を有している。長さL1は、たとえば0.4mm以上2mm以下であってもよい。幅W1は、たとえば、0.2mm以上2mm以下であってもよい。厚さT1は、たとえば、0.1mm以上0.5mm以下であってもよい。
チップ部品1は、サイズ呼称(長さL1(mm)×幅W1(mm))を用いて、たとえば、1608(1.6mm×0.8mm)チップ、1005(1.0mm×0.5mm)チップ、0603(0.6mm×0.3mm)チップ、0402(0.4mm×0.2mm)チップ、03015(0.3mm×0.15mm)チップ等と称される小型の電子部品であってもよい。
チップ部品1は、基板2と、第1外部電極3と、第2外部電極4とを含む。
基板2は、チップ部品1の土台を形成している。互いに積層された複数の絶縁膜および金属膜等が基板2に支持されることによって、チップ部品1が構成されている。基板2は、チップ部品1とほぼ同じサイズを有する直方体形状である。基板2は、第1主面5、第2主面6および4つの側面7~10を有している。第1主面5は、いわゆるチップ部品1の表面であり、第2主面6がチップ部品1の裏面である。4つの側面7~10は、第1主面5の法線方向nから見た平面視(以下、単に「平面視」と呼ぶ)において、第1主面5を取り囲んでいる。4つの側面7~10は、第2方向Xにおいて互いに対向する一対の第1側面7および第2側面8、ならびに第1方向Yにおいて互いに対向する一対の第3側面9および第4側面10を含んでいてもよい。他の言い方では、第1方向Yに沿って互いに平行に延びる側面が、第1側面7および第2側面8であり、第2方向Xに沿って互いに平行に延びる側面が、第3側面9および第4側面10であってもよい。第1側面7、第2側面8、第3側面9および第4側面10は、それぞれ、第1端面、第2端面、第3端面および第4端面と言い換えてもよい。
第1外部電極3および第2外部電極4は、第1主面5に形成されている。第1外部電極3および第2外部電極4は、第2方向Xにおいて互いに離れている。この実施形態では、第1外部電極3および第2外部電極4は、チップ部品1の両端子を形成している。したがって、チップ部品1は、横型のチップ部品と称してもよい。横型のチップ部品1は、たとえば、実装基板に対してフリップチップボンディングすることによって使用することができる。また、第1外部電極3および第2外部電極4は、それぞれ、第1端子電極および第2端子電極と言い換えてもよいし、第1外部端子および第2外部端子と言い換えてもよい。
この実施形態では、平面視長方形状の第1主面5は、第2方向Xにおいて、第1側面7に近い第1端部11と、第2側面8に近い第2端部12とを有している。第1端部11を覆うように第1外部電極3が配置され、第2端部12を覆うように第2外部電極4が配置されている。第1外部電極3と第2外部電極4との間は、基板2の第1主面5上の絶縁性部分が露出した絶縁性の電極間スペース13である。電極間スペース13は、平面視四角形状であり、第2方向Xにおいて、第1外部電極3から第2外部電極4に至るまで、第1主面5の幅方向全体にわたって形成されている。第2方向Xにおける電極間スペース13の長さ(第1外部電極3と第2外部電極4との距離D)は、たとえば、0.1mm以上0.5mm以下であってもよい。
第1外部電極3は、基板2の第1主面5上の領域であって、4つの側面7~10から内側に間隔を空けて形成された領域に形成されている。これにより、第1外部電極3は、平面視において、基板2の第1主面5上の絶縁性部分が露出した絶縁性縁部14によって取り囲まれている。絶縁性縁部14は、電極間スペース13を構成する絶縁膜と一体的な絶縁膜により形成されていてもよい。第1外部電極3は、平面視において、第1側面7に沿う方向が長手方向である長方形状に形成されている。なお、第1外部電極3は、基板2の第1側面7、第3側面9および第4側面10にオーバーラップすることによって、基板2の側面7,9,10を部分的に被覆していてもよい。
第2外部電極4は、基板2の第1主面5上の領域であって、4つの側面7~10から内側に間隔を空けて形成された領域に形成されている。これにより、第2外部電極4は、平面視において、基板2の第1主面5上の絶縁性縁部14によって取り囲まれている。第2外部電極4は、平面視において、第2側面8に沿う方向が長手方向である長方形状に形成されている。第2外部電極4は、基板2の第2側面8、第3側面9および第4側面10にオーバーラップすることによって、基板2の側面8,9,10を部分的に被覆していてもよい。
第1外部電極3の表面(第1電極面15)および第2外部電極4の表面(第2電極面16)には、凹凸構造17が形成されている。凹凸構造17は、第1主面5に向かって窪んだリセス18と、リセス18に対して突出した突出部19とを含む。リセス18は、格子状、網目状、ライン状または点状に形成されていてもよい。この実施形態では、リセス18は網目状に形成されている。
突出部19は、リセス18に区画された複数の突出部19を含む。複数の突出部19は、各電極面15,16の中央部および周縁部にそれぞれ形成されている。各突出部19は、平坦な外面を有していることが好ましい。各突出部19の外面は、第1主面5に対して平行に形成されていることが好ましい。各突出部19の平面形状は特定の形状に限定されない。各突出部19は、平面視において三角形状、四角形状、五角形状、六角形状等の多角形状であってもよい。各突出部19は、円形状または楕円形状であってもよい。この実施形態では、各電極面15,16には、比較的大きい平面面積を有する検査用突出部20が形成されている。検査用突出部20は、各電極面15,16の中央部に形成されることが好ましい。中央部の検査用突出部20は、周縁部の突出部19の平面面積を超える平面面積を有している。検査用突出部20は、チップ部品1の電気的特性を検査する際にプローブの先端部が当接される当接部として使用される。検査用突出部20は、各電極面15,16の中央部に代えて、各電極面15,16の周縁部に形成されていてもよい。
[チップ部品1の断面構造]
図3は、チップ部品1の模式的な断面図である。図3に表示された各構成要素の寸法、および構成要素相互の寸法比率は、図1および図2に表示された各構成要素の寸法、および構成要素相互の寸法比率と一致するものではない。図3は、チップ部品1の断面構造の明確化のため、当該断面構造を模式化して示している。
基板2は、シリコン基板等の半導体基板であってもよく、その他、セラミックス基板、ガラス基板等の絶縁性基板であってもよい。この実施形態では、基板2は、シリコン基板であり、具体的には、p型不純物を含有するp型シリコン基板である。基板2の厚さは、たとえば、200μm以上600μm以下であってもよい。
基板2には、基板2の第1主面5から露出するようにp型のベース領域29が形成されている。この実施形態では、基板2の第1主面5から第2主面6までの基板2の厚さ方向全体にわたってp型不純物が導入されている。これにより、ベース領域29が基板2の全域に形成されており、かつ、基板2がp型基板と見なせる態様とされている。基板2の比抵抗は、p型不純物の導入によって5mΩ・cm程度とされていてもよい。
基板2には、キャパシタ構造21が形成されている。キャパシタ構造21は、基板2の第1主面5側に選択的に形成されている。キャパシタ構造21は、トレンチ22と、第1導電部の一例としての下部電極23と、誘電体部の一例としての容量膜24と、第2導電部の一例としての上部電極25とを含む。キャパシタ構造21は、上下方向において上部電極25および下部電極23によって容量膜24が挟まれた3層構造を有している。この3層構造は、トレンチ22の内部に形成されている。下部電極23および上部電極25は、図3の紙面上下方向に基づいて「下部電極」および「上部電極」と称されている。たとえば、チップ部品1をフリップチップボンディングした状態では下部電極23が上側であり、上部電極25が下側である。この場合には、下部電極23および上部電極25は、それぞれ、「上部電極」および「下部電極」と称されてもよい。下部電極23および上部電極25は、それぞれ、「第1キャパシタ電極(第2キャパシタ電極)」および「第2キャパシタ電極(第1キャパシタ電極)」と称されてもよい。
トレンチ22は、基板2の一部を第1主面5側から除去することにより形成されている。トレンチ22は、断面視において複数のトレンチ22を含む。基板2には、断面視において複数のトレンチ22で挟まれ、トレンチ22の底部に対して突出した複数の凸部26が形成されている。凸部26の高さH(トレンチ22の深さ)は、たとえば、10μm以上50μm以下であってもよい。トレンチ22の幅W2は、たとえば、0.5μm以上5μm以下であってもよい。
凸部26は、キャパシタ凸部27と、コンタクト凸部28とを含んでいてもよい。キャパシタ凸部27は、キャパシタ構造21の一部を形成する。トレンチ22と凸部26の凹凸構造によりトレンチ型のキャパシタ構造21が形成されている。コンタクト凸部28は、キャパシタ構造21への電気的なコンタクトを提供する。この実施形態では、コンタクト凸部28は、キャパシタ構造21の下部電極23に対する電気的なコンタクトのためのスペースを提供する。
下部電極23は、この実施形態では、基板2への不純物導入により形成された不純物領域である。具体的には、下部電極23は、基板2(半導体基板)の反対導電型を有する不純物領域であり、この実施形態では、n型不純物領域である。下部電極23は、少なくとも、凸部26の幅方向および高さ方向それぞれにおける凹凸形状に一致している。この実施形態では、下部電極23は、トレンチ22の内面および第1主面5(凸部26の表面)の表層部に形成されている。下部電極23は、基板2の周縁において第1~第4側面7~10に達する端部を有していてもよい。下部電極23の端部は、基板2の第1~第4側面7~10のうちの少なくとも1つの側面から露出していてもよい。
下部電極23は、トレンチ22の内面および第1主面5として露出する一方面と、前記一方面から等距離にある他方面とを有する一定幅の不純物拡散電極として形成されている。言い換えれば、下部電極23は、トレンチ22の側面および底面、ならびに第1主面5に沿って一定の厚さを有している。下部電極23の厚さは、たとえば、10000Å以上40000Å以下(1μm以上4μm以下)であってもよい。これにより、凸部26の内部には、上方および両側の側方の3方から下部電極23により囲まれたベース領域29が形成されている。
容量膜24は、下部電極23の形状に倣って形成されており、凸部26の幅方向および高さ方向それぞれにおける凹凸形状に一致している。容量膜24は、下部電極23を被覆している。容量膜24は、基板2の周縁において第1~第4側面7~10に達する端部を有していてもよい。容量膜24の端部は、基板2の第1~第4側面7~10のうちの少なくとも1つの側面と面一であってもよい。
容量膜24は、たとえば、SiO膜やSiN膜であってもよいし、これらの積層膜であってもよい。たとえば、SiO/SiN積層膜、SiO/SiN/SiO積層膜であってもよい。この実施形態では、容量膜24は、SiN膜である。また、容量膜24は、ON膜やONO膜であってもよいし、これらの積層膜であってもよい。さらに、容量膜24は、高誘電材料(High-k材料)からなる絶縁膜であってもよい。高誘電材料としては、たとえば、酸化アルミニウム(Al)、五酸化タンタル(Ta)、五酸化チタン(Ti)、酸化ハフニウム(HfO)の他、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、チタン酸バリウムストロンチウム(BaSr1-x)TiO等のペロブスカイト化合物が挙げられる。また、容量膜24の厚さは、たとえば、100Å以上1000Å以下(10nm以上100nm以下)であってもよい。
上部電極25は、トレンチ22に埋め込まれ、かつ基板2の第1主面5に沿って形成されている。上部電極25は、トレンチ22に埋め込まれた埋め込み部30と、埋め込み部30の上端に連結され、基板2の第1主面5に沿って平坦に形成された平坦部31とを一体的に含む。
上部電極25は、たとえば、ポリシリコン等の半導体材料であってもよいし、CuやAlを含む金属材料であってもよい。この実施形態では、上部電極25は、ポリシリコン層である。金属材料の場合、たとえば、Cu、Al、AlSiまたはAlCuからなっていてもよい。また、上部電極25(平坦部31)の厚さは、たとえば、4000Å以上10000Å以下(400nm以上1000nm以下)であってもよい。
基板2の第1主面5上には、多層配線構造32が形成されている。多層配線構造32は、複数の絶縁層と、複数の配線層とを含む。第1主面5から順に絶縁層および配線層が交互に積層されることにより多層配線構造32が形成されている。この実施形態では、多層配線構造32は、絶縁層2層と、配線層2層とを含む。具体的には、多層配線構造32は、第1絶縁層33、第1配線層34、第2絶縁層35および第2配線層36を含む。
第1絶縁層33は、第1主面5に形成され、キャパシタ構造21を被覆している。第1絶縁層33は、たとえば、SiO膜やSiN膜であってもよい。この実施形態では、第1絶縁層33は、SiO膜である。第1絶縁層33の厚さは、たとえば、5000Å以上20000Å以下であってもよい。第1絶縁層33には、第1-1コンタクト開口37および第1-2コンタクト開口38が形成されている。第1-1コンタクト開口37は、コンタクト凸部28上に形成され、第1絶縁層33および容量膜を貫通している。第1-1コンタクト開口37から、コンタクト凸部28の表層部に形成された下部電極23の一部(第1コンタクト部39)が露出している。第1-2コンタクト開口38は、上部電極25の平坦部31上に形成され、第1絶縁層33を貫通している。第1-2コンタクト開口38から、上部電極25の平坦部31(第2コンタクト部40)が露出している。
第1配線層34は、第1絶縁層33上に形成されている。第1配線層34は、たとえば、Alを含む材料であってもよい。第1配線層34の材料としては、たとえば、AlCu、AlSiCu等が挙げられるが、AlCuが好ましい。第1配線層34の厚さは、たとえば、10000Å以上20000Å以下であってもよい。第1配線層34は、互いに電気的かつ物理的に分離された第1-1配線層41および第1-2配線層42を含む。第1-1配線層41は、第1-1コンタクト開口37を介して、トレンチ22から横方向に外れたコンタクト凸部28において下部電極23(第1コンタクト部39)に接続されている。第1-2配線層42は、第1-2コンタクト開口38を介して、トレンチ22の上方領域において上部電極25(第2コンタクト部40)に接続されている。
第2絶縁層35は、第1絶縁層33上に形成され、第1配線層34を被覆している。第2絶縁層35は、たとえば、SiO膜やSiN膜であってもよい。この実施形態では、第2絶縁層35は、SiO膜である。第2絶縁層35の厚さは、たとえば、10000Å以上20000Å以下であってもよい。第2絶縁層35には、第2-1コンタクト開口43および第2-2コンタクト開口44が形成されている。第2-1コンタクト開口43から第1-1配線層41が露出し、第2-2コンタクト開口44から第1-2配線層42が露出している。
第2配線層36は、第2絶縁層35上に形成されている。第2配線層36は、たとえば、Alを含む材料であってもよい。第2配線層36の材料としては、たとえば、AlCu、AlSiCu等が挙げられるが、AlCuが好ましい。第2配線層36は、第1配線層34よりも厚いことが好ましい。第2配線層36の厚さは、たとえば、10000Å以上20000Å以下であってもよい。第2配線層36を比較的厚く形成することにより、トレンチ型のキャパシタ構造21の表面構造に起因して多層配線構造32に引き継がれる段差を緩和することができる。
第2配線層36は、互いに電気的かつ物理的に分離された第2-1配線層45および第2-2配線層46を含む。第2-1配線層45は、第2-1コンタクト開口43を介して第1-1配線層41に接続されている。第2-2配線層46は、第2-2コンタクト開口44を介して第1-2配線層42に接続されている。
基板2上には、さらに、表面絶縁層47が形成されている。表面絶縁層47は、第2配線層36を被覆している。表面絶縁層47は、たとえば、SiO膜やSiN膜であってもよい。表面絶縁層47の厚さは、たとえば、10000Å以上15000Å以下(1μm以上1.5μm以下)であってもよい。
表面絶縁層47上には、表面保護層48が形成されている。表面保護層48は、たとえば、ポリイミド膜等の樹脂膜であってもよい。表面保護層48の厚さは、たとえば、20000Å以上100000Å以下(2μm以上10μm以下)であってもよい。表面保護層48は、チップ部品1の表面において電極間スペース13および絶縁性縁部14として露出している。
表面絶縁層47および表面保護層48には、第2-1配線層45の一部を第1パッド49として露出させる第1パッド開口50が形成されている。また、表面絶縁層47および表面保護層48には、第2-2配線層46の一部を第2パッド51として露出させる第2パッド開口52が形成されている。
第1パッド49には、第1パッド49を選択的に被覆する第1被覆部53が形成されている。第2パッド51には、第2パッド51を選択的に被覆する第2被覆部54が形成されている。第1被覆部53および第2被覆部54は、表面絶縁層47と同じ材料からなっていてもよい。第1被覆部53および第2被覆部54は、第1外部電極3の第1電極面15および第2外部電極4の第2電極面16に形成されたリセス18と同じパターンで形成されていてもよい。
第1パッド開口50内には、第1外部電極3が形成されている。第1外部電極3は、第1パッド開口50内において第1パッド49に接続されている。第2パッド開口52内には、第2外部電極4が形成されている。第2外部電極4は、第2パッド開口52内において第2パッド51に接続されている。第1外部電極3および第2外部電極4は、たとえば、基板2側から順に積層されたNi膜と、Pd膜と、Au膜とを含むNi/Pd/Au積層膜であってもよい。また、これらの積層膜は、めっき成長によって形成されためっき層であってもよい。
基板2の第1~第4側面7~10には、側壁絶縁層55が形成されている。側壁絶縁層55は、基板2の周囲全体にわたって第1~第4側面7~10に形成されている。側壁絶縁層55は、図3では、第2絶縁層35と一体的に形成されているが、表面絶縁層47と一体的に形成されていてもよい。
[チップ部品1の内部平面構造]
図4~図13は、チップ部品1の内部構造を示す模式的な平面図である。図3ではキャパシタ構造21および多層配線構造32の複数の構成要素の積層順序、複数の構成要素の相互の物理的・電気的な接続関係を主に示していた。図4~図13は、キャパシタ構造21および多層配線構造32の各構成要素の平面構造をより詳細に示している。
以下では、図4~図13を参照して、キャパシタ構造21および多層配線構造32の平面構造を順に説明する。
(1)トレンチ22の平面構造
図4~図6は、主に、キャパシタ構造21のトレンチ22の平面構造を示している。図5は、図4の二点鎖線Vで囲まれた部分の拡大図である。図6は、図5の二点鎖線VIで囲まれた部分の拡大図である。
図4を参照して、基板2の第1主面5には、キャパシタ構造21が形成されたキャパシタ領域56が形成されている。キャパシタ領域56は、この実施形態では、電極間スペース13および第1外部電極3の下方スペースに跨って形成されている。キャパシタ領域56は、平面視において、電極間スペース13および第1外部電極3に覆われている。
第2外部電極4は、平面視において、キャパシタ領域56の上方スペースから横方向に離れた位置に配置され、基板2の厚さ方向(第3方向Z)においてキャパシタ領域56を覆っていない。第1主面5において、第2外部電極4の下方スペースは、キャパシタ領域56の外側である外側領域57であってもよい。また、キャパシタ領域56および外側領域57は、それぞれ、素子が形成されたアクティブ領域と、素子が形成されていないノンアクティブ領域と言い換えられてもよい。
キャパシタ領域56では、基板2の第1主面5側の部分が選択的に除去されることによって、ストライプ状のトレンチ22が形成されている。図4~図6では、キャパシタ領域56においてトレンチ22が形成された部分にハッチングが付され、凸部26として残る部分が白色で示されている。
キャパシタ領域56を除く領域においてトレンチ22が形成されていない部分は、基板本体部58と称されてもよい。基板本体部58は、図4~図6に白色で示されるように、平面視においてキャパシタ領域56を取り囲む枠状に形成されている。この実施形態では、基板本体部58は、図4の第2方向Xの右側に第2外部電極4に対向する幅広なスペースを有する一方、第2方向Xの左側においては、第1外部電極3を3方(紙面上下および左側)から平面視で取り囲んでいる。
この実施形態では、複数のコンタクト凸部28と、複数のキャパシタ凸部27とにより複数の凸部26がキャパシタ領域56に形成されている。
複数のコンタクト凸部28は、キャパシタ領域56において互いに間隔を規則的に空けて配列されている。複数のコンタクト凸部28は、この実施形態では、平面視行列状に配列されている。図示は省略するが、複数のコンタクト凸部28は、平面視において、千鳥状に配列されていてもよいし、ストライプ状に配列されていてもよい。各コンタクト凸部28の表面(第1主面5)には、下部電極23の一部が第1コンタクト部39として露出している。複数の第1コンタクト部39は、平面視において互いに物理的に独立しているが、基板2の内部に拡散した下部電極23を介して互いに電気的に接続されている(図3参照)。
各第1コンタクト部39の周囲に張り巡らすように形成された複数のトレンチ22は、キャパシタ構造21のキャパシタ凸部27を形成している。キャパシタ凸部27は、複数のトレンチ22に挟まれることにより形成されている。各キャパシタ凸部27は、この実施形態では壁状に形成されており、壁部59と称されてもよい。複数の壁部59は、それぞれ、第1方向Yに沿う長手方向を有しており、平面視でストライプ状に形成されている。複数の壁部59は、キャパシタ領域56の全体にわたって形成されている。
図5を参照して、複数の壁部59は、複数の第1壁部60と、複数の第2壁部61とを含む。第1壁部60は、図4にも示している。
図4を参照して、第1壁部60は、第1方向Yにおいて基板本体部58の端から端まで延びており、一端62および他端63が基板本体部58の内壁に接続されている。複数の第1壁部60は、第2方向Xにおいて隣り合う第1コンタクト部39の間に間隔を空けて配列されている。
図5では、第2方向Xにおいて隣り合う第1コンタクト部39と第1コンタクト部39との間に5本の第1壁部60が設けられている。5本の第1壁部60のうち両端の2本の第1壁部64は、第1方向Yにおいて、複数の第1コンタクト部39に跨って形成されている。これにより、両端の2本の第1壁部64は、複数の第1コンタクト部39(コンタクト凸部28)の側部65を形成している。言い換えれば、第1方向Yに沿って延びる一対の第1壁部64の間に複数の第1コンタクト部39が第1方向Yに沿って間隔を空けて配列され、各第1コンタクト部39が一対の第1壁部64と一体的に形成されている。
複数の第2壁部61は、第1方向Yに隣り合う複数の第1コンタクト部39同士を連結している。この実施形態では、第2方向Xにおいて隣り合う一対の両端の第1壁部64に挟まれた第2壁部61により、複数の第1コンタクト部39が第1方向Yに沿って連結されている。
第1壁部60および第2壁部61の反対パターンとして、複数のトレンチ22は、複数の連続トレンチ66と、複数の分断トレンチ67とを含む。
連続トレンチ66は、複数の第1コンタクト部39に跨るように第1方向Yに沿って基板本体部58の端から端まで延び、第1壁部60を形成している。分断トレンチ67は、第1方向Yに沿って配列された第1コンタクト部39ごとに分断され、隣り合う第1コンタクト部39の間において第1方向Yに沿って延び、第2壁部61を形成している。
次に、図6を参照して、壁部59の具体的な構造について説明する。図6で示す壁部59の具体的な構造は、前述の第1壁部60および第2壁部61のいずれにも適用されてもよい。
壁部59は、複数の柱単位68で形成されている。ここで、「壁部59が複数の柱単位68で形成されている」とは、たとえば、平面視において、互いに同一形状の柱状物(この実施形態では、柱単位68)が連なってライン状の壁部59を形成していることを意味していてもよい。言い換えれば、壁部59自体は柱状に形成されていないが、図6に破線で示すように、壁部59を仮想線によって互いに同一形状の柱単位68に分割することができる。したがって、互いに隣り合う柱単位68の凸部70同士の境界部において、基板2の素材部分(この実施形態では、半導体部分)が連続している。これにより、隣り合う凸部70同士が、基板2の素材部分を介して一体的に繋がっている。
各柱単位68は、平面視において、中央部69と、中央部69から互いに異なる3方向に延びる3つの凸部70とを含む。壁部59は、隣り合う柱単位68の凸部70同士の連結によって形成されている。より具体的には、各柱単位68において、各凸部70は、隣り合う凸部70との間に120°の角度θ,θ,θを形成し、かつ中央部69において隣り合う凸部70と交差している。
なお、角度θ,θ,θは、この実施形態では、互いに120°で等しいが、これらは互いに異なっていてもよい。たとえば、後述する第2凸部75と第3凸部76との間の角度θが160°であり、第1凸部74と第2凸部75との間の角度θおよび第1凸部74と第3凸部76との間の角度θが共に100°であってもよい。
また、この実施形態では、複数の壁部59のうち、互いに隣り合う一対の壁部59を一方壁部86および他方壁部87と称してもよい。
一方壁部86は、第1方向Yに延び、かつ基板本体部58に連結された第1主部72と、第2方向Xに延び、第1方向Yに沿って櫛歯状に配列された第1枝部73とを含む。各第1枝部73は、一方壁部86の各柱単位68の凸部70のうちの第1凸部74によって形成されている。
一方壁部86の各柱単位68の凸部70は、第1凸部74以外の第2凸部75および第3凸部76を含んでいる。第1主部72は、隣り合う柱単位68の第2凸部75と第3凸部76との連結によって形成されている。つまり、この実施形態では、第1方向Yに沿って第2凸部75および第3凸部76が交互に配置され、全体として、平面視において波形(ジグザグ形)の第1主部72が形成されている。
第1主部72の一端77および他端(図6では図示せず)を形成する凸部70は、基板本体部58に連結されている。より具体的には、基板本体部58と第1主部72との境界部において、基板2の素材部分(この実施形態では、半導体部分)が連続している。これにより、基板本体部58と第1主部72が、基板2の素材部分を介して一体的に繋がっている。一端77は、図5の一端62であってもよい。
他方壁部87は、第1方向Yに延び、かつ基板本体部58に連結された第2主部78と、第1主部72に向かって延び、櫛歯状の第1枝部73に噛み合う櫛歯状の第2枝部79とを含む。各第2枝部79は、他方壁部87の各柱単位68の凸部70のうちの第4凸部80によって形成されている。
一方、他方壁部87の各柱単位68の凸部70は、第4凸部80以外の第5凸部81および第6凸部82を含んでいる。第2主部78は、隣り合う柱単位68の第5凸部81と第6凸部82との連結によって形成されている。つまり、この実施形態では、第1方向Yに沿って第5凸部81および第6凸部82が交互に配置され、全体として、平面視において波形(ジグザグ形)の第2主部78が形成されている。
第2主部78の一端77および他端(図6では図示せず)を形成する凸部70は、基板本体部58に連結されている。より具体的には、基板本体部58と第2主部78との境界部において、基板2の素材部分(この実施形態では、半導体部分)が連続している。これにより、基板本体部58と第2主部78が、基板2の素材部分を介して一体的に繋がっている。
そして、この実施形態では、櫛歯状に噛み合う一方壁部86および他方壁部87からなる一対の壁部59が、第2方向Xに沿って順に形成されている。つまり、第2方向Xに沿って、一方壁部86および他方壁部87が交互に配列されている。一方壁部86と他方壁部87との間には、トレンチ22が形成されている。トレンチ22は、基板2の素材が除去された部分であって、壁部59および基板本体部58に囲まれた部分である。
トレンチ22は、この実施形態では、第1トレンチ84および第2トレンチ85を含んでいてもよい。第1トレンチ84は、櫛歯状に噛み合う一方壁部86と他方壁部87との間に形成され、かつ葛折状に形成されていてもよい。第2トレンチ85は、櫛歯と反対側の面を介して対向する一方壁部86と他方壁部87との間に形成され、かつ波形(ジグザグ形)に形成されていてもよい。
(2)第1コンタクト部39および第2コンタクト部40の平面構造
図7および図8は、主に、キャパシタ構造21の第1コンタクト部39および第2コンタクト部40の平面構造を示している。図8は、図7の二点鎖線VIIIで囲まれた部分の拡大図である。図7および図8では、上部電極25(平坦部31)にハッチングが付され、当該上部電極25を透視して見えるトレンチ22が破線で示されている。
図3、図7および図8を参照して、キャパシタ構造21の上部電極25は、基板2の第1主面5に沿って平坦に形成された平坦部31を有している。平坦部31は、第1配線層34と上部電極25との接続のためのスペースである第2コンタクト部40を提供する。
第2コンタクト部40は、この実施形態では、平面視において、行列状に配列された第1コンタクト部39を取り囲む格子状に形成されている。たとえば、第2コンタクト部40は、複数の縦方向部88と、複数の横方向部89とが交差することにより形成されていてもよい。縦方向部88は、第2方向Xにおいて隣り合う第1コンタクト部39の間の領域を第1方向Yに沿ってライン状に延びている。横方向部89は、第1方向Yにおいて隣り合う第1コンタクト部39の間の領域を第2方向Xに沿ってライン状に延びている。
第2コンタクト部40は、キャパシタ領域56の全体にわたって形成され、外側領域57に形成されていない。第2コンタクト部40は、キャパシタ領域56の外周縁にほぼ一致する外周縁90を有しており、当該外周縁90は、第3側面9から第4側面10へ向かって、キャパシタ領域56と外側領域57との境界部に沿って基板2を横切っていてもよい。外側領域57では、第1主面5上に、容量膜24と、容量膜24に直接積層された第1絶縁層33との積層構造が形成されていてもよい。
第2コンタクト部40は、第1コンタクト部39に重なる部分に分離開口91を有している。分離開口91は、第1コンタクト部39と第2コンタクト部40との電気的な接続を分離するための開口である。図8を参照して、第1コンタクト部39と第2コンタクト部40とは、分離開口91の内縁に沿って環状に露出する容量膜24により電気的に分離されている。
分離開口91は、各第1コンタクト部39に1つずつ形成されている。分離開口91は、第1コンタクト部39の外周縁(図5の側部65を含む周縁部)よりも内側の領域を露出させる環状に形成されている。分離開口91の内縁に沿って露出する容量膜24の中央部に第1-1コンタクト開口37が形成され、第1-1コンタクト開口37から第1コンタクト部39が露出している。
図8を参照して、キャパシタ構造21は、複数の単位セル92に区分されていてもよい。複数の単位セル92は、第2コンタクト部40の格子の中心線93によって囲まれ、当該中心線93よりも内側のキャパシタ構造21および当該内側のキャパシタ構造21に囲まれた1つの第1コンタクト部39を含む。第2コンタクト部40の中心線93は、たとえば、縦方向部88および横方向部89のそれぞれ幅方向中央を通る直線であってもよい。
単位セル92は、中央部に配置された1つの第1コンタクト部39と、当該第1コンタクト部39の周囲に形成されたキャパシタ構造21とを含む。各単位セル92のキャパシタ構造21は、概念的に隣り合う単位セル92のキャパシタ構造21と区別されているが、物理的かつ電気的には隣り合う単位セル92のキャパシタ構造21は互いに連続している。
各単位セル92におけるキャパシタ構造21の占有率は、80%以上であってよい。たとえば、各単位セル92の第2方向Xに沿う辺を第1辺94と定義し、第1方向Yに沿う辺を第2辺95と定義する。各単位セル92の面積Sは、第1辺94の長さL1×第2辺95の長さL2により求められる。この面積Sに対するキャパシタ構造21の占有率が80%以上であってもよい。キャパシタ構造21の面積Sは、単位セル92において第1コンタクト部39の面積SCONを除いた面積であってもよい。第1コンタクト部39が幾何学図形ではなく不整形の有機的図形である場合、第1コンタクト部39の面積SCONは近似値として求められてもよい。たとえば、図8に示すように第1コンタクト部39の外周縁に沿う直線(図8の一点鎖線)により区画された四角形96の面積を近似値と使用してもよいし、分離開口91の開口面積を近似値として使用してもよい。
各単位セル92の第1長さL1は、5μm以上25μm以下であってもよい。各単位セル92の第2長さL2は、5μm以上25μm以下であってもよい。好ましくは、第1長さL1が5μm以上25μm以下であり、かつ第2長さL2が5μm以上25μm以下であってもよい。さらに好ましくは、第1長さL1が第2長さL2よりも長く、第1長さL1が20μm以上25μm以下であり、第2長さL2が15μm以上20μm以下であってもよい。
また、図8に示すように、平面視において2×2の行列状に配列された複数の第1コンタクト部39に着目したとき、第2方向Xに沿う第1コンタクト部39の間の第1距離D1は5μm以上25μm以下であってもよい。また、第1方向Yに沿う第1コンタクト部39の間の第2距離D2は5μm以上25μm以下であってもよい。好ましくは、第1距離D1が5μm以上25μm以下であり、かつ第2距離D2が5μm以上25μm以下であってもよい。さらに好ましくは、第1距離D1が第2距離D2よりも長く、第1距離D1が10μm以上20μm以下であり、第2長さL2が5μm以上15μm以下であってもよい。第1距離D1および第2距離D2の始点および終点は、各第1コンタクト部39の中心(重心)の位置であってもよい。
(3)第1配線層34の平面構造およびコンタクトレイアウト
図9は、主に、第1コンタクト部39および第2コンタクト部40に対するコンタクトレイアウト、つまり第1-1コンタクト開口37および第1-2コンタクト開口38の平面レイアウトを示している。図10は、主に、多層配線構造32の第1配線層34の平面構造を示している。
図9において、ハッチングが付された領域は、第1-1コンタクト開口37および第1-2コンタクト開口38の形状に一致している。格子状の大きなハッチング領域が第1-2コンタクト開口38であり、当該格子の窓部分に1つずつ設けられた四角形状のハッチング領域が第1-1コンタクト開口37である。図9において、ハッチング領域を除く白色の領域は第1絶縁層33の形状に一致している。
図10において、ハッチングが付された領域は、第1-1配線層41および第1-2配線層42の形状に一致している。基板2のほぼ全面を覆う大きなハッチング領域が第1-2配線層42であり、第1-2の内部に点在する四角形状のハッチング領域が第1-1配線層41である。図10において、ハッチング領域を除く白色の領域は第1絶縁層33の形状に一致している。
図3および図9を参照して、基板2の第1主面5上には、上部電極25を被覆する第1絶縁層33が形成されている。第1絶縁層33は、上部電極25の平坦部31の上面を被覆し、かつ平坦部31の側面を被覆している。この実施形態では、第1絶縁層33は、第1主面5の全体を覆うように形成されており、第1~第4側面7~10に一致する端縁97を有している。図3に示すように分離開口91の内側においては、容量膜24上に第1絶縁層33が直接積層されている。分離開口91内において平坦部31の側面が第1絶縁層33により完全に被覆されるので、平坦部31と第1-1配線層41との接触を防止し、これらが電気的に分離される。
第1絶縁層33には、第1-1コンタクト開口37および第1-2コンタクト開口38が形成されている。第1-2コンタクト開口38は、第2コンタクト部40の形状とほぼ一致する格子状に形成されている。第1絶縁層33は、第1-2コンタクト開口38を取り囲み、外側領域57を被覆する外側部98と、第1-2コンタクト開口38の内部に行列状に配列され、第1コンタクト部39を1つずつ被覆する内側部99とを含む。
第1-2コンタクト開口38は、第2コンタクト部40の外周縁100よりも内側に間隔を隔てた位置に外周縁101を有している。第1-1コンタクト開口37は、第1絶縁層33の内側部99に1つずつ形成されている。第1-1コンタクト開口37から、第1コンタクト部39がそれぞれ独立して露出している。
図3および図10を参照して、第1絶縁層33上には、第1配線層34が形成されている。第1配線層34は、第1-1配線層41と、第1-2配線層42とを含む。
第1-1配線層41は、各第1コンタクト部39に1つずつ形成され、第1-1コンタクト開口37を介して第1コンタクト部39に接続されている。この実施形態では、複数の第1-1配線層41が、平面視行列状に配列されている。
第1-2配線層42は、第1主面5のほぼ全体に形成されている。第1-2配線層42は、第1-2コンタクト開口38を介して第2コンタクト部40に接続されている。第1-2配線層42は、キャパシタ領域56上において格子状に形成され、第2コンタクト部40に接続された本体部102と、本体部102から外側領域57に引き出された引き出し部103とを一体的に有している。本体部102には、各第1-1配線層41に対応する位置に開口104が1つずつ形成されている。各第1-1配線層41と各開口104の周縁との間には環状のギャップ105が形成されている。ギャップ105は、第1-1配線層41と第1-2配線層42との間を電気的に分離する。
(4)第2配線層36の平面構造およびコンタクトレイアウト
図11は、主に、第1-1配線層41および第1-2配線層42に対するコンタクトレイアウト、つまり第2-1コンタクト開口43および第2-2コンタクト開口44の平面レイアウトを示している。図12は、主に、多層配線構造32の第2配線層36の平面構造を示している。図11において、ハッチングが付された領域は、第2-1コンタクト開口43および第2-2コンタクト開口44の形状に一致している。図12において、ハッチングが付された領域は、第2-1配線層45および第2-2配線層46の形状に一致している。
図3および図11を参照して、第1絶縁層33上には、第1配線層34を被覆する第2絶縁層35が形成されている。第2絶縁層35は、第1主面5の全体を覆うように形成されており、第1~第4側面7~10に一致する端縁106を有している。
第2絶縁層35は、キャパシタ領域56および外側領域57の両領域において格子状に形成されている。格子状の第2絶縁層35には、複数の第2-1コンタクト開口43および複数の第2-2コンタクト開口44が形成されている。複数の第2-1コンタクト開口43は、キャパシタ領域56上において平面視行列状に配列され、各第1-1配線層41に応じて1つずつ形成されている。第2-1コンタクト開口43から、第1-1配線層41が露出している。第2-2コンタクト開口44は、第1-2配線層42の引き出し部103上に形成されている。複数の第2-2コンタクト開口44が平面視行列状に配列されており、各第2-2コンタクト開口44から引き出し部103がコンタクト部として露出している。一方、第1-2配線層42の本体部102は第2絶縁層35に完全に被覆されている。
図3および図12を参照して、第2絶縁層35上には、第2配線層36が形成されている。第2配線層36は、第2-1配線層45と、第2-2配線層46とを含む。
第2-1配線層45は、キャパシタ領域56のほぼ全体を覆うように形成され、複数の第2-1コンタクト開口43を一括して覆っている。第2-2配線層46は、外側領域57のほぼ全体を覆うように形成され、複数の第2-2コンタクト開口44を一括して覆っている。第2-1配線層45および第2-2配線層46は、それぞれ、基板2の幅とほぼ同じ幅を有する四角形状に形成されている。第2-1配線層45および第2-2配線層46は、第2方向Xにおいて、互いに間隔を空けて配置されている。
(5)第1パッド49および第2パッド51の平面構造
図13は、主に、多層配線構造32の第1パッド49および第2パッド51の平面構造を示している。図13では、第1外部電極3および第2外部電極4が二点鎖線で示されており、第2配線層36が破線で示されている。
図3および図13を参照して、多層配線構造32上には、第2配線層36を被覆する表面絶縁層47および表面保護層48の積層構造が形成されている。表面絶縁層47および表面保護層48には、第2-1配線層45の一部を第1パッド49として露出させる第1パッド開口50が形成されている。また、表面絶縁層47および表面保護層48には、第2-2配線層46の一部を第2パッド51として露出させる第2パッド開口52が形成されている。第1パッド49および第2パッド51は、それぞれ、基板2の幅方向に長手な平面視長方形状に形成されている。
[チップ部品1の作用効果]
チップ部品1によれば、下部電極23の第1コンタクト部39が複数形成されており、各第1コンタクト部39がキャパシタ構造21に囲まれた領域に形成されている。これにより、下部電極23に対するコンタクトを単位セル92ごとに細分化でき、各第1コンタクト部39が受け持つキャパシタ構造21のエリアを、第1コンタクト部39から比較的に短い距離の各単位セル92のエリアに抑えることができる。各第1コンタクト部39までは、比較的に低抵抗な材料により形成された第1-1配線層41を利用して電流を流すことができる。その結果、基板2における下部電極23の位置に関わらず、低抵抗化を達成することができる。
また、第2コンタクト部40は、第1コンタクト部39の周囲においてトレンチ22に埋め込まれた埋め込み部30の直上に形成されている。これにより、第1-2配線層42をキャパシタ構造21の近傍で第2コンタクト部40に接続することができる。その結果、基板2における上部電極25の位置に関わらず、低抵抗化を達成することができる。以上より、等価直列抵抗(ESR)を低減することができるキャパシタ構造21を提供することができる。
また、第2コンタクト部40は、キャパシタ領域56の全体を覆う格子状に形成され、当該格子の窓部分に1つずつ第1コンタクト部39が形成されている。第1コンタクト部39および第2コンタクト部40の両方を、互いに電気的に分離しつつ、物理的には共通のキャパシタ領域56内に収めることができる。これにより、キャパシタ領域56の上方スペースの利用効率が向上するので、チップ部品1の大型化を抑制することができる。
また、図8に示すように、第2方向Xに沿う第1コンタクト部39の間の第1距離D1が5μm以上25μm以下であり、第1方向Yに沿う第1コンタクト部39の間の第2距離D2が5μm以上25μm以下である。第1距離D1および第2距離D2がこの範囲であれば、等価直列抵抗(ESR)の低減効果を十分に達成することができる。この効果は、たとえばシミュレーションによって評価することができる。
図14は、ESRの低減効果のシミュレーション評価で用いたパターン例を示す図である。図15は、シミュレーション評価の結果を示す図である。図16は、シミュレーション評価の結果を示す図である。
図14は、図8の第1コンタクト部39の中心同士を結ぶ直線でキャパシタ構造21を切り取った図である。図15の横軸はトレンチ22の深さ[μm]を示し、縦軸は容量値[nF]を示している。図16の横軸はトレンチ22の深さ[μm]を示し、縦軸はESR[mΩ]を示している。
シミュレーションでは、サイズ1、サイズ2、サイズ3およびサイズ4の4つのサイズそれぞれの容量値およびESRを求め、容量値およびESRのサイズ依存性を確認した。サイズ1は、D1×D2=28μm×28μmである。サイズ2は、D1×D2=28μm×16μmである。サイズ3は、D1×D2=21μm×16μmである。サイズ4は、D1×D2=14μm×12μmである。
図15および図16の結果から、サイズ3およびサイズ4であれば、他のサイズ1およびサイズ2に比べて、容量値およびESRのバランスに優れていることが分かった。特にサイズ4であれば、サイズ1に比べてESRを大きく低減できることが分かった。このESRの低減効果は、第1距離D1および第2距離D2を小さくすることによって、第1コンタクト部39から最も遠い下部電極23の部分(図14の中心107)までの距離が小さくなったためであると考えられる。
[他の実施形態]
図17は、本開示の第2実施形態に係るチップ部品201の模式的な断面図である。
以下では、図3を参照してチップ部品1に対して述べた構造に対応する構造については同一の参照符号を付して説明を省略する。
チップ部品201では、基板2の第1主面5には、当該基板2の第1主面5全域を覆うように絶縁膜202が形成されている。絶縁膜202は、基板2の平坦面である第1主面5に加え、凸部26の表面(上面および側面)全体にも形成されている。絶縁膜202は、基板2の第1~第4側面7~10に一致する端縁を有している。絶縁膜202は、たとえば、SiO膜やSiN膜であってもよい。この実施形態では、絶縁膜202は、SiO膜である。絶縁膜202の厚さは、たとえば、500Å以上2000Å以下であってもよい。
また、チップ部品1では、キャパシタ構造21の下部電極23は、基板2への不純物導入により形成された不純物領域である。これに対し、チップ部品201では、少なくとも、凸部26の幅方向および高さ方向それぞれにおける凹凸形状に一致する下部電極203を有している。下部電極203は、絶縁膜202上に形成されており、凸部26の上面および側面に接する一方面と、凸部26の上面および側面から等距離にある他方面とを有する電極膜として形成されている。言い換えれば、下部電極203は、凸部26の上面および側面に沿って一定の厚さを有している。これにより、下部電極203は、トレンチ22の内部に、上部電極25の埋め込み用のリセス204を区画している。
下部電極203は、たとえば、ポリシリコン等の半導体材料であってもよいし、CuやAlを含む金属材料であってもよい。この実施形態では、下部電極203は、ポリシリコン層である。金属材料の場合、たとえば、Cu、Al、AlSiまたはAlCuからなっていてもよい。また、下部電極203の厚さは、たとえば、3000Å以上6000Å以下であってもよい。
以上、このチップ部品201によっても、チップ部品1に対して述べられた効果と同様の効果が奏される。
図18は、本開示の第3実施形態に係るチップ部品301の模式的な断面図である。以下では、図3を参照してチップ部品1に対して述べた構造に対応する構造については同一の参照符号を付して説明を省略する。
チップ部品301では、第1外部電極3および第2外部電極4は、それぞれ、最表面にはんだ層302を備えている。はんだ層302は、たとえば、SnAgCuであってもよい。はんだ層302は、たとえば、印刷、めっき等により形成することができる。
以上、このチップ部品301によっても、チップ部品1に対して述べられた効果と同様の効果が奏される。さらに、チップ部品301によれば、第1外部電極3および第2外部電極4に、はんだ層302が形成されているので、チップ部品301を実装する際の作業効率を向上することができる。
以上、本開示の実施形態は、すべての点において例示であり限定的に解釈されるべきではなく、すべての点において変更が含まれることが意図される。
たとえば、図7および図8では、第2コンタクト部40は、全ての単位セル92に対して共通して形成されていたが、各単位セル92に対して1つずつ電気的かつ物理的に独立して形成されていてもよい。この場合、複数の第2コンタクト部40に対して一括して第1-2配線層42を接続することにより、第1―2配線層42を介して複数の第2コンタクト部40を互いに電気的に接続することができる。
この明細書および図面の記載から以下に付記する特徴が抽出され得る。
[付記1-1]
第1主面(5)およびその反対側の第2主面(6)を有し、前記第1主面(5)にキャパシタ領域(56)が形成された基板(2)と、
前記キャパシタ領域(56)に形成されたキャパシタ構造(21)であって、トレンチ(22)と、前記トレンチ(22)内に形成され、前記第2主面(6)側から順に形成された第1導電部(23,203)、誘電体部(24)および第2導電部(25)とを含むキャパシタ構造(21)と、
前記キャパシタ構造(21)によって囲まれた前記第1主面(5)を含み、当該第1主面(5)で露出した前記第1導電部(23,203)により形成され、互いに物理的に独立した複数の第1コンタクト部(39)と、
前記第1コンタクト部(39)の周囲で露出した前記第2導電部(25)により形成された第2コンタクト部(40)と、
前記第1主面(5)上に形成された第1配線層(34)であって、各前記第1コンタクト部(39)に接続された複数の第1-1配線層(41)、および前記第2コンタクト部(40)に接続され、前記第2コンタクト部(40)から前記キャパシタ領域(56)の外側に引き出された引き出し部(103)を有する第1-2配線層(42)を含む第1配線層(34)と、
前記第1配線層(34)上に形成された第2配線層(36)であって、各前記第1-1配線層(41)に一括して接続された第2-1配線層(45)、前記第1-2配線層(42)の前記引き出し部(103)に接続された第2-2配線層(46)を含む第2配線層(36)とを含む、チップ部品(1,201,301)。
この構成によれば、第1導電部(23,203)の第1コンタクト部(39)が複数形成されており、各第1コンタクト部(39)がキャパシタ構造(21)に囲まれた領域に形成されている。これにより、第1導電部(23,203)に対するコンタクトを細分化でき、各第1コンタクト部(39)が受け持つキャパシタ構造(21)のエリアを、第1コンタクト部(39)から比較的に短い距離のエリアに抑えることができる。各第1コンタクト部(39)までは、比較的に低抵抗な材料により形成された第1-1配線層(41)を利用して電流を流すことができる。その結果、基板(2)における第1導電部(23,203)の位置に関わらず、低抵抗化を達成することができる。また、第2コンタクト部(40)は、第1コンタクト部(39)の周囲のキャパシタ構造(21)の直上に形成されている。これにより、第1-2配線層(42)をキャパシタ構造(21)の近傍で第2コンタクト部(40)に接続することができる。その結果、基板(2)における第2導電部(25)の位置に関わらず、低抵抗化を達成することができる。以上より、等価直列抵抗(ESR)を低減することができるキャパシタ構造(21)を提供することができる。
[付記1-2]
前記基板(2)は、前記キャパシタ領域(56)を取り囲む枠状の基板本体部(58)を含み、
前記キャパシタ構造(21)は、各前記第1コンタクト部(39)の周囲に形成され、複数の前記トレンチ(22)に挟まれて形成され、第1方向(Y)に沿って延びる壁部(59)を含み、
前記壁部(59)は、一端(62)および他端(63)が前記基板本体部(58)の内壁に接続され、前記第1方向(Y)に配列された複数の前記第1コンタクト部(39)に跨って形成され、前記複数の第1コンタクト部(39)の側部(65)を形成する第1壁部(60)と、前記第1方向(Y)に隣り合う複数の前記第1コンタクト部(39)同士を連結する第2壁部(61)とを含む、付記1-1に記載のチップ部品(1,201,301)。
この構成によれば、壁部(59)の一端(62)および他端(63)が基板本体部(58)に連結されている。壁部(59)を側方から両持ち支持することができるので、壁部(59)に対して加わる横方向の力に対する補強をすることができる。これにより、第1コンタクト部(39)の周囲の全体にわたってキャパシタ構造(21)を安定して配置することができる。その結果、キャパシタ構造(21)の有効エリアを増加できるので、キャパシタ構造(21)の容量を大きくすることができる。
[付記1-3]
前記トレンチ(22)は、前記複数の第1コンタクト部(39)に跨るように前記第1方向(Y)に沿って前記基板本体部(58)の内壁の一部からその反対側まで延び、前記第1壁部(60)を形成する連続トレンチ(66)と、前記第1方向(Y)に沿って配列された前記第1コンタクト部(39)ごとに分断され、隣り合う前記第1コンタクト部(39)の間において前記第1方向(Y)に沿って延び、前記第2壁部(61)を形成する分断トレンチ(67)とを含む、付記1-2に記載のチップ部品(1,201,301)。
[付記1-4]
前記壁部(59)は、複数の柱単位(68)で形成され、各前記柱単位(68)は、平面視において、中央部(69)と、前記中央部(69)から互いに異なる3方向に延びる3つの凸部(70)とを含み、
前記壁部(59)は、隣り合う前記柱単位(68)の前記凸部(70)同士の連結によって形成されている、付記1-2または付記1-3に記載のチップ部品(1,201,301)。
この構成のように、キャパシタ構造(21)が複数の柱単位(68)を連結して形成された壁部(59)であれば、壁部(59)の安定性を一層向上することができる。
[付記1-5]
前記第1コンタクト部(39)は、平面視において行列状に配列されており、
前記第2コンタクト部(40)は、平面視において、各前記第1コンタクト部(39)を取り囲む格子状に形成されている、付記1-1~付記1-4のいずれか一項に記載のチップ部品(1,201,301)。
この構成によれば、第1コンタクト部(39)および第2コンタクト部(40)の両方を、互いに電気的に分離しつつ、物理的には共通のキャパシタ領域(56)内に収めることができる。これにより、キャパシタ領域(56)の上方スペースの利用効率が向上するので、チップ部品(1,201,301)の大型化を抑制することができる。
[付記1-6]
前記第2コンタクト部(40)の格子の中心線(93)によって囲まれ、当該中心線(93)よりも内側の前記キャパシタ構造(21)および当該内側のキャパシタ構造(21)に囲まれた前記第1コンタクト部(39)を含む単位セル(92)を含み、
前記単位セル(92)における前記キャパシタ構造(21)の占有率が、80%以上である、付記1-5に記載のチップ部品(1,201,301)。
キャパシタ構造(21)の占有率が80%以上であれば、大容量のキャパシタ構造(21)を提供することができる。
[付記1-7]
前記行列状の複数の前記第1コンタクト部(39)の列方向を前記第1方向(Y)とし、行方向を第2方向(X)としたときに、
前記単位セル(92)の前記第1方向(Y)における第1長さ(L1)が5μm以上25μm以下であり、前記第2方向(X)における第2長さ(L2)が5μm以上25μm以下である、付記1-5または付記1-6に記載のチップ部品(1,201,301)。
単位セル(92)のサイズが上記の範囲であれば、等価直列抵抗(ESR)の低減効果を十分に達成することができる。
[付記1-8]
平面視において2×2の行列状に配列された前記複数の第1コンタクト部(39)を含み、
列方向に沿って隣り合う前記第1コンタクト部(39)の間の第1距離(D1)が5μm以上25μm以下であり、行方向に沿って隣り合う前記第1コンタクト部(39)の間の第2距離(D2)が5μm以上25μm以下である、付記1-1~付記1-4のいずれか一項に記載のチップ部品(1,201,301)。
第1コンタクト部(39)の間の距離が上記の範囲であれば、等価直列抵抗(ESR)の低減効果を十分に達成することができる。
[付記1-9]
前記基板(2)は、不純物を含有する半導体基板(2)を含み、
前記キャパシタ構造(21)の前記第1導電部(23)は、前記トレンチ(22)の内壁を形成する前記半導体基板(2)の一部により形成された基板電極(23)を含む、付記1-1~付記1-8のいずれか一項に記載のチップ部品(1,301)。
この構成によれば、トレンチ(22)の内部を第2導電部(25)の埋め込みのためのスペースとして大きく確保することができる。これにより、第2導電部(25)の通電路の幅を大きくできるので、等価直列抵抗(ESR)を一層低減することができる。
[付記1-10]
前記半導体基板(2)は、p型シリコン基板(2)を含み、
前記基板電極(23)は、前記トレンチ(22)の内壁に形成されたn型不純物領域を含む、付記1-9に記載のチップ部品(1,301)。
[付記1-11]
前記キャパシタ構造(21)は、前記トレンチ(22)の内壁に沿って形成された前記誘電体部(24)としての窒化シリコン膜(24)と、前記窒化シリコン膜(24)を介して前記トレンチ(22)に埋め込まれた前記第2導電部(25)としてのポリシリコン層(25)とを含む、付記1-10に記載のチップ部品(1,301)。
[付記1-12]
前記キャパシタ構造(21)の前記第1導電部(203)は、前記トレンチ(22)の内壁に沿って形成され、前記トレンチ(22)の内部にリセス(204)を区画する第1ポリシリコン層(203)を含み、
前記第1ポリシリコン層(203)の厚さは、3000Å以上6000Å以下である、付記1-1~付記1-8のいずれか一項に記載のチップ部品(201)。
[付記1-13]
前記キャパシタ構造(21)は、前記第1ポリシリコン層(203)の表面に沿って形成された前記誘電体部(24)としての窒化シリコン膜(24)と、前記窒化シリコン膜(24)を介して前記リセス(204)に埋め込まれた前記第2導電部(25)としての第2ポリシリコン層(25)とを含む、付記1-12に記載のチップ部品(201)。
[付記1-14]
前記第2配線層(36)は、前記第1配線層(34)よりも厚い、付記1-1~付記1-13のいずれか一項に記載のチップ部品(1,201,301)。
第2配線層(36)を比較的厚く形成することにより、トレンチ(22)型のキャパシタ構造(21)の表面構造に起因して第1配線層(34)および第2配線層(36)に引き継がれる段差を緩和することができる。
[付記1-15]
前記第2配線層(36)を被覆する表面絶縁層(47)と、
前記キャパシタ領域(56)上において前記表面絶縁層(47)に形成され、前記第2-1配線層(45)の一部を第1パッド(49)として露出させる第1開口(50)と、
前記キャパシタ領域(56)の外側において前記表面絶縁層(47)に形成され、前記第2-2配線層(46)の一部を第2パッド(51)として露出させる第2開口(52)と、
前記第1開口(50)を介して前記第1パッド(49)に接続された第1外部電極(3)と、
前記第2開口(52)を介して前記第2パッド(51)に接続された第2外部電極(4)とを含む、付記1-1~付記1-14のいずれか一項に記載のチップ部品(1,201,301)。
[付記1-16]
前記第1外部電極(3)および前記第2外部電極(4)の少なくとも一方の表面には、はんだ層(302)が形成されている、付記1-15に記載のチップ部品(301)。
この構成によれば、第1外部電極(3)および第2外部電極(4)に、はんだ層(302)が形成されているので、チップ部品(301)を実装する際の作業効率を向上することができる。
1 :チップ部品
2 :基板
3 :第1外部電極
4 :第2外部電極
5 :第1主面
6 :第2主面
7 :第1側面
8 :第2側面
9 :第3側面
10 :第4側面
11 :第1端部
12 :第2端部
13 :電極間スペース
14 :絶縁性縁部
15 :第1電極面
16 :第2電極面
17 :凹凸構造
18 :リセス
19 :突出部
20 :検査用突出部
21 :キャパシタ構造
22 :トレンチ
23 :下部電極
24 :容量膜
25 :上部電極
26 :凸部
27 :キャパシタ凸部
28 :コンタクト凸部
29 :ベース領域
30 :埋め込み部
31 :平坦部
32 :多層配線構造
33 :第1絶縁層
34 :第1配線層
35 :第2絶縁層
36 :第2配線層
37 :第1-1コンタクト開口
38 :第1-2コンタクト開口
39 :第1コンタクト部
40 :第2コンタクト部
41 :第1-1配線層
42 :第1-2配線層
43 :第2-1コンタクト開口
44 :第2-2コンタクト開口
45 :第2-1配線層
46 :第2-2配線層
47 :表面絶縁層
48 :表面保護層
49 :第1パッド
50 :第1パッド開口
51 :第2パッド
52 :第2パッド開口
53 :第1被覆部
54 :第2被覆部
55 :側壁絶縁層
56 :キャパシタ領域
57 :外側領域
58 :基板本体部
59 :壁部
60 :第1壁部
61 :第2壁部
62 :一端
63 :他端
64 :第1壁部
65 :側部
66 :連続トレンチ
67 :分断トレンチ
68 :柱単位
69 :中央部
70 :凸部
72 :第1主部
73 :第1枝部
74 :第1凸部
75 :第2凸部
76 :第3凸部
77 :一端
78 :第2主部
79 :第2枝部
80 :第4凸部
81 :第5凸部
82 :第6凸部
84 :第1トレンチ
85 :第2トレンチ
86 :一方壁部
87 :他方壁部
88 :縦方向部
89 :横方向部
90 :外周縁
91 :分離開口
92 :単位セル
93 :中心線
94 :第1辺
95 :第2辺
96 :四角形
97 :端縁
98 :外側部
99 :内側部
100 :外周縁
101 :外周縁
102 :本体部
103 :引き出し部
104 :開口
105 :ギャップ
106 :端縁
107 :中心
201 :チップ部品
202 :絶縁膜
203 :下部電極
204 :リセス
301 :チップ部品
302 :はんだ層

Claims (16)

  1. 第1主面およびその反対側の第2主面を有し、前記第1主面にキャパシタ領域が形成された基板と、
    前記キャパシタ領域に形成されたキャパシタ構造であって、トレンチと、前記トレンチ内に形成され、前記第2主面側から順に形成された第1導電部、誘電体部および第2導電部とを含むキャパシタ構造と、
    前記キャパシタ構造によって囲まれた前記第1主面を含み、当該第1主面で露出した前記第1導電部により形成され、互いに物理的に独立した複数の第1コンタクト部と、
    前記第1コンタクト部の周囲で露出した前記第2導電部により形成された第2コンタクト部と、
    前記第1主面上に形成された第1配線層であって、各前記第1コンタクト部に接続された複数の第1-1配線層、および前記第2コンタクト部に接続され、前記第2コンタクト部から前記キャパシタ領域の外側に引き出された引き出し部を有する第1-2配線層を含む第1配線層と、
    前記第1配線層上に形成された第2配線層であって、各前記第1―1配線層に一括して接続された第2-1配線層、前記第1-2配線層の前記引き出し部に接続された第2-2配線層を含む第2配線層とを含む、チップ部品。
  2. 前記基板は、前記キャパシタ領域を取り囲む枠状の基板本体部を含み、
    前記キャパシタ構造は、各前記第1コンタクト部の周囲に形成され、複数の前記トレンチに挟まれて形成され、第1方向に沿って延びる壁部を含み、
    前記壁部は、一端および他端が前記基板本体部の内壁に接続され、前記第1方向に配列された複数の前記第1コンタクト部に跨って形成され、前記複数の第1コンタクト部の側部を形成する第1壁部と、前記第1方向に隣り合う複数の前記第1コンタクト部同士を連結する第2壁部とを含む、請求項1に記載のチップ部品。
  3. 前記トレンチは、前記複数の第1コンタクト部に跨るように前記第1方向に沿って前記基板本体部の内壁の一部からその反対側まで延び、前記第1壁部を形成する連続トレンチと、前記第1方向に沿って配列された前記第1コンタクト部ごとに分断され、隣り合う前記第1コンタクト部の間において前記第1方向に沿って延び、前記第2壁部を形成する分断トレンチとを含む、請求項2に記載のチップ部品。
  4. 前記壁部は、複数の柱単位で形成され、各前記柱単位は、平面視において、中央部と、前記中央部から互いに異なる3方向に延びる3つの凸部とを含み、
    前記壁部は、隣り合う前記柱単位の前記凸部同士の連結によって形成されている、請求項2または3に記載のチップ部品。
  5. 前記第1コンタクト部は、平面視において行列状に配列されており、
    前記第2コンタクト部は、平面視において、各前記第1コンタクト部を取り囲む格子状に形成されている、請求項2に記載のチップ部品。
  6. 前記第2コンタクト部の格子の中心線によって囲まれ、当該中心線よりも内側の前記キャパシタ構造および当該内側のキャパシタ構造に囲まれた前記第1コンタクト部を含む単位セルを含み、
    前記単位セルにおける前記キャパシタ構造の占有率が、80%以上である、請求項5に記載のチップ部品。
  7. 前記行列状の複数の前記第1コンタクト部の列方向を前記第1方向とし、行方向を第2方向としたときに、
    前記単位セルの前記第1方向における第1長さが5μm以上25μm以下であり、前記第2方向における第2長さが5μm以上25μm以下である、請求項5または6に記載のチップ部品。
  8. 平面視において2×2の行列状に配列された前記複数の第1コンタクト部を含み、
    列方向に沿って隣り合う前記第1コンタクト部の間の第1距離が5μm以上25μm以下であり、行方向に沿って隣り合う前記第1コンタクト部の間の第2距離が5μm以上25μm以下である、請求項1に記載のチップ部品。
  9. 前記基板は、不純物を含有する半導体基板を含み、
    前記キャパシタ構造の前記第1導電部は、前記トレンチの内壁を形成する前記半導体基板の一部により形成された基板電極を含む、請求項1に記載のチップ部品。
  10. 前記半導体基板は、p型シリコン基板を含み、
    前記基板電極は、前記トレンチの内壁に形成されたn型不純物領域を含む、請求項9に記載のチップ部品。
  11. 前記キャパシタ構造は、前記トレンチの内壁に沿って形成された前記誘電体部としての窒化シリコン膜と、前記窒化シリコン膜を介して前記トレンチに埋め込まれた前記第2導電部としてのポリシリコン層とを含む、請求項10に記載のチップ部品。
  12. 前記キャパシタ構造の前記第1導電部は、前記トレンチの内壁に沿って形成され、前記トレンチの内部にリセスを区画する第1ポリシリコン層を含み、
    前記第1ポリシリコン層の厚さは、3000Å以上6000Å以下である、請求項1に記載のチップ部品。
  13. 前記キャパシタ構造は、前記第1ポリシリコン層の表面に沿って形成された前記誘電体部としての窒化シリコン膜と、前記窒化シリコン膜を介して前記リセスに埋め込まれた前記第2導電部としての第2ポリシリコン層とを含む、請求項12に記載のチップ部品。
  14. 前記第2配線層は、前記第1配線層よりも厚い、請求項1に記載のチップ部品。
  15. 前記第2配線層を被覆する表面絶縁層と、
    前記キャパシタ領域上において前記表面絶縁層に形成され、前記第2-1配線層の一部を第1パッドとして露出させる第1開口と、
    前記キャパシタ領域の外側において前記表面絶縁層に形成され、前記第2-2配線層の一部を第2パッドとして露出させる第2開口と、
    前記第1開口を介して前記第1パッドに接続された第1外部電極と、
    前記第2開口を介して前記第2パッドに接続された第2外部電極とを含む、請求項1に記載のチップ部品。
  16. 前記第1外部電極および前記第2外部電極の少なくとも一方の表面には、はんだ層が形成されている、請求項15に記載のチップ部品。
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