JP2021028147A - 感熱転写媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラミネートフィルムからなるパッケージ等の表面に、高い熱処理耐性、および耐アルコール性を有する文字などを印刷でき、しかも常温以下の温度範囲では実質的にポットライフを有しない感熱転写媒体を提供する。【解決手段】感熱転写媒体は、基材と、前記基材上に、熱転写可能に設けられた熱転写層とを含み、前記熱転写層の少なくとも最表層は、ブロック化イソシアネート硬化剤、およびイソシアネート硬化性樹脂を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、感熱転写媒体に関するものである。
食品をパッケージに充てんして当該パッケージを密封したのち、殺菌処理して市場に供する場合がある。
パッケージの一例としては、ラミネートフィルムからなる袋体などが挙げられる。
ラミネートフィルムとしては、たとえば、食品と接する内側にポリプロピレンフィルム、外側にナイロンフィルムやPETフィルム、さらに必要に応じて中間にアルミニウム箔を積層した積層体等が用いられる。
ラミネートフィルムからなるパッケージの外側の表面に、オンデマンドで任意の文字など(バーコード等の記号類を含む、以下同様。)を印刷するために、熱転写印刷法を採用することが検討されている(特許文献1等参照)。
熱転写印刷法では、基材と、当該基材の表面に熱転写可能に設けられた熱転写層とを含む感熱転写媒体が用いられる。
熱転写印刷法では、感熱転写媒体の熱転写層をパッケージの表面に接触させた状態で、当該熱転写層を、基材の反対面(背面)側から、熱転写プリンタのサーマルヘッドを用いて、印刷パターンに応じて選択的に加熱する。
そうすると熱転写層が、加熱されたパターンに応じて選択的に溶融または軟化して基材から剥離し、パッケージの表面に熱接着されて、当該表面に文字などが印刷される。
特開2015−178174号公報
殺菌処理は、ボイル殺菌処理、レトルト殺菌処理に大別され、このうちボイル殺菌処理では、食品を充てんして密封したパッケージが、水の沸点である100℃以下の温度で煮沸処理される。
またレトルト殺菌処理では、食品を充てんして密封したパッケージ(レトルトパウチ)が、たとえば、加圧下で100℃を超える高温に加熱された水や水蒸気によって加熱処理される。
レトルト殺菌処理は、詳しくは、加熱の温度に応じてセミレトルト殺菌処理、レトルト殺菌処理、ハイレトルト殺菌処理に分類される。
いずれにしろ、ボイル殺菌処理をも含むこれらの殺菌処理時には、パッケージが高温に晒されることになる。
そのため、熱転写印刷法によってパッケージ等の表面に印刷された文字などには、かかる高温に加熱されたり、高温の水中でかく拌されたり、高温の水蒸気流に晒されたりした後にペーパーウエスなどでこすっても剥離したりしない、高い熱処理耐性が求められる。
特許文献1では、基材上に、加熱によって溶融または軟化して基材から剥離する転写性剥離層(剥離層)と、フェノール樹脂とイソシアネート硬化剤とを含む転写性着色層(熱接着層を兼ねる)とをこの順に積層した熱転写層を含む感熱転写媒体が提案されている。
かかる感熱転写媒体によれば、転写性着色層に含まれるフェノール樹脂が、パッケージ等の表面への印刷時の熱によってイソシアネート硬化剤と硬化反応する。
そのため、パッケージ等の表面に印刷された文字などは、上記硬化反応によって生成された、三次元網目状構造を有し、高い耐熱性を有する硬化物からなり、上記表面に強固に接着される。
したがって、特許文献1の構成によれば、文字などの熱処理耐性を、ある程度は向上することができる。
しかし、特許文献1の実施例において実際に効果を検証しているのは、ボイル殺菌処理時の煮沸に対する文字などの耐性、つまり約100℃までの熱処理耐性であり、それより高温になるレトルト殺菌処理時の熱処理耐性は、特許文献1では一切、検証されていない。
発明者の検討によると、特許文献1に記載の感熱転写媒体では、熱処理耐性を向上する効果に限界がある。
すなわち、特許文献1に記載の感熱転写媒体では、パッケージ等の表面に、現状よりも高い熱処理耐性を有する、つまりレトルト殺菌処理等した後にペーパーウエスなどでこすっても剥離したりしない文字などを印刷することは困難である。
また、殺菌処理後のパッケージの文字などには、たとえば、エタノールを染み込ませた綿棒などでこすっても溶けたり滲んだりしない、高い耐アルコール性を有していることも求められる。
しかし発明者の検討によると、特許文献1に記載の感熱転写媒体では、パッケージ等の表面に、上記試験に耐えうる高い耐アルコール性を有する文字などを印刷することも困難である。
特許文献1の感熱転写媒体を用いてパッケージ等の表面に印刷した文字などの熱処理耐性や耐アルコール性が不足する原因は、熱転写層を熱転写して文字などを印刷した時点で、フェノール樹脂とイソシアネート硬化剤との硬化反応がほぼ終了していることにある。
すなわち、フェノール樹脂とイソシアネート硬化剤とは、印刷が終了した時点で硬化反応がほぼ終了しており、当該硬化反応によって生成した硬化物は、この時点で、強度やパッケージ等の表面に対する接着力が最も高い状態となっている。
しかし、かかる硬化物は、その後の殺菌処理の工程で高温に晒されたり、高温の水や水蒸気と接触したりすることで徐々に劣化して、強度、およびパッケージ等の表面に対する接着力が低下する傾向がある。
劣化は、とくに100℃を超える高温に晒されたり、かかる高温の水中でかく拌されたり、高温の水蒸気流に晒されたりするレトルト殺菌処理時に大きく進行しやすく、レトルト殺菌処理後にペーパーウエスなどでこすった際に文字などが剥離しやすくなる。
また、レトルト殺菌処理後の耐アルコール性も低下して、エタノールを染み込ませた綿棒などでこすった際に文字などが溶けたり滲んだりしやすくなる。
さらに、特許文献1に記載の感熱転写媒体は、たとえば、常温またはそれ以下の温度での保管時にも、フェノール樹脂とイソシアネート硬化剤との硬化反応が徐々に進行する。
そして硬化反応の進行によって、印刷前に、パッケージ等の表面に対する転写性着色層の熱接着性が大きく低下して、実際の印刷時に熱転写層が熱転写されない印刷不良を生じる場合がある。
すなわち、特許文献1に記載の感熱転写媒体は、いわゆるポットライフを有し、使用できる期間が限られるという課題もある。
本発明の目的は、ラミネートフィルムからなるパッケージ等の表面に、高い熱処理耐性、および耐アルコール性を有する文字などを印刷でき、しかも常温以下の温度範囲では実質的にポットライフを有しない感熱転写媒体を提供することにある。
本発明は、基材と、前記基材上に、熱転写可能に設けられた熱転写層とを含み、前記熱転写層の少なくとも最表層は、ブロック化イソシアネート硬化剤、およびイソシアネート硬化性樹脂を含む感熱転写媒体である。
本発明によれば、ラミネートフィルムからなるパッケージ等の表面に、高い熱処理耐性、および耐アルコール性を有する文字などを印刷でき、しかも常温以下の温度範囲では実質的にポットライフを有しない感熱転写媒体を提供することができる。
本発明の感熱転写媒体は、上述したように基材と、当該基材上に、熱転写可能に設けられた熱転写層とを含み、当該熱転写層の少なくとも最表層は、ブロック化イソシアネート硬化剤、およびイソシアネート硬化性樹脂を含むことを特徴とする。
上記本発明の感熱転写媒体において、熱転写層の最表層に含まれるブロック化イソシアネート硬化剤は、イソシアネート硬化剤の官能基であるイソシアネート基を、任意のブロック化剤によってマスクした化合物である。
ブロック化イソシアネート硬化剤は、パッケージ等の表面に熱転写層を熱転写させて文字などを印刷する際の短時間の加熱では、イソシアネート基がブロック化剤によってブロックされた状態が維持されて、イソシアネート硬化性樹脂とは殆ど硬化反応しない。
しかし、熱転写層を熱転写させて、パッケージ等の表面に文字などを印刷した後、当該パッケージを所定時間に亘って殺菌処理する際の熱によってブロック化剤が解離し、イソシアネート基が露出して、イソシアネート硬化性樹脂との硬化反応が開始される。
そのため、パッケージ等の表面に印刷された文字などは、殺菌処理時の熱によって硬化反応が進行することで、印刷直後よりも強度や、上記表面に対する接着力が上昇する。
したがって、ラミネートフィルムからなるパッケージ等の表面に、高強度で高い熱処理耐性を有し、高温のレトルト殺菌処理等をした後にペーパーウエスなどでこすっても剥離したりしない文字などを印刷することができる。
また、殺菌処理後の耐アルコール性も上昇し、エタノールを染み込ませた綿棒などでこすっても溶けたり滲んだりしない文字などを印刷することができる。
しかもブロック化イソシアネート硬化剤は、とくに常温以下の温度範囲では、上述したブロック化剤の作用によって、同じ最表層に含まれるイソシアネート硬化性樹脂とは殆ど硬化反応しない。
つまり本発明の感熱転写媒体は、常温以下の温度範囲には、実質的にポットライフを有しない。
したがって、本発明の感熱転写媒体によれば、常温以下の温度範囲での保管時に経時的に硬化反応が進行して、熱接着性が低下したり、印刷不良を生じたりするのを抑制することができる。
なお熱転写層を、たとえば、イソシアネート硬化性樹脂を含む層と、ブロック化していないイソシアネート硬化剤を含む層とに機能分離させても、本発明と同様の効果が得られる可能性が考えられる。
しかし、その場合には、両層中に別個に含まれるイソシアネート硬化性樹脂とイソシアネート硬化剤とを、殺菌処理時の加熱だけでは良好に硬化反応させることができない。
そして、パッケージ等の表面に印刷した文字などに、高い熱処理耐性や耐アルコール性を付与することはできない。
このことは、後述する実施例、比較例の結果からも明らかである。
〈イソシアネート硬化性樹脂〉
最表層を形成するイソシアネート硬化性樹脂としては、たとえば、パッケージ等の表面に対する熱接着性を有し、かつ殺菌処理時の熱によってブロック化剤が解離して生じたイソシアネート基と硬化反応しうる種々の樹脂を用いることができる。
イソシアネート硬化性樹脂としては、たとえば、カルボキシ基含有ポリオレフィン樹脂、オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体、フェノール樹脂等が挙げられる。
とくに文字などを印刷する対象が、前述したパッケージ等の、ナイロンフィルムやPETフィルムからなる表面である場合には、カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂が好ましい。
カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂は、分子中のカルボキシル基が、ナイロンフィルムやPETフィルムからなる表面に対する親和性に優れているため、当該表面に対する熱転写層の熱接着性や、熱接着後の接着力をさらに向上することができる。
そのため、イソシアネート硬化性樹脂としてカルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂を用いれば、当該熱転写層の熱転写によってこれらの表面に印刷される文字などの熱処理耐性や耐アルコール性を、より一層高めることができる。
カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂は、主に水溶液ないし水分散液(乳化液、乳濁液等を含む、以下同様。)として提供される。
カルボキシル基は、かかる水溶液ないし水分散液中で、ポリオレフィン樹脂に付加された水溶性基、もしくはポリオレフィン樹脂の乳化剤としても機能する。
そのため、カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂の水溶液ないし水分散液は安定であって、当該水溶液ないし水分散液を含む塗材を調製する際や、当該塗材を塗布して、熱転写層の最表層を形成する際の取り扱い性を向上することもできる。
カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂の水溶液ないし水分散液は、たとえば、エチレン−アクリル酸共重合体をアルカリ中和して、分子中にカルボキシル基を生成させることで調製できる。
アルカリ中和に用いる中和剤としては、たとえば、アンモニア、アルカノールアミン、水酸化ナトリウム等が挙げられる。
またアルカノールアミンとしては、たとえば、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等が挙げられる。
中でも、中和剤としてはアンモニアが好ましい。
アンモニアを用いて調製されるカルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂は、ナイロンフィルムやPETフィルムからなる表面に印刷された文字などの熱処理耐性を向上する効果にとくに優れている。
カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂の具体例としては、これに限定されないが、たとえば、下記の各種製品等が挙げられる。
住友精化(株)製のザイクセン(登録商標)シリーズのうちA−GH〔自己乳化型水溶液、固形分濃度:24%、中和剤:アンモニア、pH:8〜10〕、AC〔半透明水溶液ないしは乳濁液、固形分濃度:29〜30%、中和剤:アンモニア、pH:8〜10〕、A〔半透明水溶液ないしは乳濁液、固形分濃度:24〜25%、中和剤:アンモニア、pH:8〜10〕、AC−HW−10〔乳濁液、固形分濃度:29〜30%、中和剤:アンモニア、pH:8〜10〕、L〔半透明水溶液ないしは乳濁液、固形分濃度:27〜29%、中和剤:ジメチルエタノールアミン、pH:8〜10〕、NC〔半透明水溶液、固形分濃度:27〜29%、中和剤:水酸化ナトリウム、pH:8.5〜10.5〕、N〔半透明水溶液、固形分濃度:24〜25%、中和剤:水酸化ナトリウム、pH:8〜10〕。
オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体としては、たとえば、エチレン−アクリル酸共重合体が挙げられる。
エチレン−アクリル酸共重合体の具体例としては、これに限定されないが、たとえば、SK総合化学社製のプリマコール(登録商標)シリーズのうちP−5990L〔水分散液、固形分濃度:20%〕、ハネウェルパフォーマンスアディティブ社製のA-C 540〔顆粒状〕等が挙げられる。
またオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体としては、たとえば、プロピレン−無水マレイン酸共重合体等を用いることもできる。
プロピレン−無水マレイン酸共重合体の具体例としては、これに限定されないが、たとえば、ハネウェルパフォーマンスアディティブ社製のA−C 596、AC 597等が挙げられる。
さらに、フェノール樹脂の具体例としては、これに限定されないが、たとえば、下記の各種製品等が挙げられる。
DIC(株)製のTD−4304〔エマルジョン、ノニオン型、固形分濃度:39〜41%〕、PE−602〔エマルジョン、カチオン型、固形分濃度:41〜43%〕、IG−1002〔水溶液、ストレートタイプ、固形分濃度:46〜50%〕、GA−1364〔水溶液、ストレートタイプ、固形分濃度:74〜78%〕、GG−1402〔水溶液、ストレートタイプ、固形分濃度:67〜71%〕、GG−1448〔水溶液、ストレートタイプ、固形分濃度:64〜68%〕、TD−2250〔水溶液、ストレートタイプ、固形分濃度:63〜67%〕、GG−1410〔水溶液、ストレートタイプ、固形分濃度:70〜74%〕、GG−3093〔水溶液、ストレートタイプ、固形分濃度:74〜78%〕、TD−617〔水溶液、ストレートタイプ、固形分濃度:73〜77%〕。
これらのイソシアネート硬化性樹脂等の、1種または2種以上を用いることができる。
〈ブロック化イソシアネート硬化剤〉
ブロック化イソシアネート硬化剤としては、前述したように、イソシアネート硬化剤として機能するイソシアネート化合物のイソシアネート基を任意のブロック化剤によってブロックした、種々の化合物を用いることができる。
(イソシアネート化合物)
ブロック化イソシアネート硬化剤のもとになるイソシアネート化合物としては、脂肪族イソシアネート、脂環族イソシアネート、芳香族イソシアネート、芳香脂肪族イソシアネート、ポリイソシアネート単量体(有機トリイソシアネート、有機テトライソシアネートその他)等がいずれも使用可能である。
またイソシアネート化合物としては、上記のイソシアネート化合物から誘導されるダイマー、トリマー、ビウレット、アロファネートや、あるいは2,4,6−オキサジアジントリオン環を有するポリイソシアネート等を用いることもできる。
上記のうち脂肪族イソシアネートとしては、たとえば、下記の各種化合物等が挙げられる。
エチルイソシアネート、2−クロロエチルイソシアネート、プロピルイソシアネート、ブチルイソシアネート、t−ブチルイソシアネート、ヘキシルイソシアネート、ヘプチルイソシアネート、ドデシルイソシアネート、トリメチルシリルイソシアネート、3−(トリエトキシシリルプロピルイソシアネート)、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナートメチルカプロエート。
脂環族イソシアネートとしては、たとえば、下記の各種化合物等が挙げられる。
シクロペンチルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアナートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(IPDI、イソホロンジイソシアネート)、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン。
芳香族イソシアネートとしては、たとえば、下記の各種化合物等が挙げられる。
フェニルイソシアネート、4−エチルフェニルイソシアネート、4−ブチルフェニルイソシアネート、4−エトキシフェニルイソシアネート、フェネチルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、メチルベンジルイソシアネート、2−メトキシフェニルイソシアネート、3−メトキシフェニルイソシアネート、4−メトキシフェニルイソシアネート、2−メチルフェニルイソシアネート、3−メチルフェニルイソシアネート、4−メチルフェニルイソシアネート、3,5−ジメチルフェニルイソシアネート、2,6−ジメチルフェニルイソシアネート、2−クロロフェニルイソシアネート、3−クロロフェニルイソシアネート、4−クロロフェニルイソシアネート、2,3−ジクロロフェニルイソシアネート、2,4−ジクロロフェニルイソシアネート、2,5−ジクロロフェニルイソシアネート、2,6− ジクロロフェニルイソシアネート、3,4−ジクロロフェニルイソシアネート、3,5−ジクロロフェニルイソシアネート、2,4,6−トリクロロイソシアネート、2−ブロモフェニルイソシアネート、3−ブロモフェニルイソシアネート、4−ブロモフェニルイソシアネート、2−フルオロフェニルイソシアネート、3−フルオロフェニルイソシアネート、4−フルオロフェニルイソシアネート、2−(トリフルオロメチル)フェニルイソシアネート、3−(トリフルオロメチル)フェニルイソシアネート、4−(トリフルオロメチル)フェニルイソシアネート、1−イソシアナト−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、2−ニトロフェニルイソシアネート、3−ニトロフェニルイソシアネート、4−ニトロフェニルイソシアネート、1−(1−ナフチル)エチルイソシアネート、1−ナフチルイソシアネート、2−ビフェニルイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート、もしくはその混合物)、4,4′−トルイジンジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート。
芳香脂肪族イソシアネートとしては、たとえば、下記の各種化合物等が挙げられる。
1,3−または1,4−キシリレンジイソシアネート、もしくはその混合物、ω,ω′−ジイソシアネート1,4−ジエチルベンゼン、1,3−または1,4−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン、もしくはその混合物。
有機トリイソシアネートとしては、たとえば、トリフェニルメタン−4,4′,4″−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアナートベンゼン、2,4,6−トリイソシアナートトルエン等が挙げられる。
有機テトライソシアネートとしては、たとえば、4,4′−ジフェニルジメチルメタン−2,2′−5,5′−テトライソシアネート等が挙げられる。
これらのイソシアネート化合物等の、1種または2種以上を用いることができる。
(ブロック化剤)
上記イソシアネート化合物のイソシアネート基をブロックするためのブロック化剤としては、分子中に活性水素を1つ有する化合物が好ましい。
かかるブロック化剤としては、たとえば、アルコール、アルキルフェノール類、フェノール類、活性メチレン系化合物、メルカプタン類、酸アミド、酸イミド、イミダゾール類、尿素系化合物、オキシム、アミン、イミド、ピラゾール類等が挙げられる。
このうちアルコールとしては、たとえば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エチルヘキシルアルコール等の脂肪族アルコール類などが挙げられる。
アルキルフェノール類としては、たとえば、炭素原子数4以上のアルキル基を置換基として有するモノおよびジアルキルフェノール類が好ましい。
かかるアルキルフェノール類としては、たとえば、n−プロピルフェノール、i−プロピルフェノール、n−ブチルフェノール、sec−ブチルフェノール、t−ブチルフェノール、n−ヘキシルフェノール、2−エチルヘキシルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ノニルフェノール等のモノアルキルフェノール類、ジ−n−プロピルフェノール、ジイソプロピルフェノール、イソプロピルクレゾール、ジ−n−ブチルフェノール、ジ−t−ブチルフェノール、ジ−sec−ブチルフェノール、ジ−n−オクチルフェノール、ジ−2−エチルヘキシルフェノール、ジ−n−ノニルフェノール等が挙げられる。
フェノール類としては、たとえば、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、スチレン化フェノール、ヒドロキシ安息香酸エステル等が挙げられる。
活性メチレン系化合物としては、たとえば、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジn−プロピル、マロン酸ジイソプロピル、マロン酸ジn−ブチル、マロン酸ジイソブチル、マロン酸ジt−ブチル、マロン酸メチルt−ブチルエステル、マロン酸ジn−ヘキシル、マロン酸ジ2−エチルヘキシル、マロン酸ジフェニル、マロン酸ジベンジル等が挙げられる。
メルカプタン類としては、たとえば、ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等が挙げられる。
酸アミドとしては、たとえば、アセトアニリド、酢酸アミド、熱転写層−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム等が挙げられ、酸イミドとしては、たとえば、コハク酸イミド、マレイン酸イミド等が挙げられる。
イミダゾール類としては、たとえば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール等が挙げられ、尿素系化合物としては、たとえば、尿素、チオ尿素、エチレン尿素等が挙げられる。
オキシムとしては、たとえば、ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等が挙げられる。
アミンとしては、たとえば、ジフェニルアミン、アニリン、カルバゾール、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、イソプロピルエチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ(2−ブチルアミン)、ジ(t−ブチル)アミン、ジシクロヘキシルアミン、N−t−ブチルシクロヘキシルアミン、2−メチルピペリジン、2,6−ジメチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げられる。
イミンとしては、たとえば、エチレンイミン、ポリエチレンイミン等が挙げられ、さらにピラゾール類としては、たとえば、ピラゾール、3−メチルピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール等が挙げられる。
またアセト酢酸エチル、重亜硫酸ナトリウムなども、ブロック化剤として使用可能である。
これらのブロック化剤等の、1種または2種以上を用いることができる。
(ブロック化イソシアネート硬化剤)
ブロック化イソシアネート硬化剤は、たとえば、水分散液、有機溶剤溶液、あるいは粉体等の固形物などとして供給される。
また水分散液は、ブロック化イソシアネート硬化剤を水中に分散させるための界面活性剤の種類に応じて、カチオン性、ノニオン性、またはアニオン性に分類される。
ブロック化イソシアネート硬化剤の具体例としては、これに限定されないが、たとえば、下記の各種製品等が挙げられる。
明成化学工業(株)製のDM−6400〔MDIブロック化体、水系分散液、固形分濃度:43%〕、SU−268A〔HDIブロック化体、水系乳化液、固形分濃度:30%、アニオン性〕、NBP−873D〔HDIブロック化体、水系乳化液〕、NBP−211〔HDIブロック化体、水系乳化液〕、商品名メイカネートシリーズのうちDM−3031CONC〔MDIブロック化体、水系分散液〕、DM−350Z〔MDIブロック化体、水系分散液〕、TP−10〔TDIブロック化体、水系乳化液、固形分濃度:44%、ノニオン性〕、CX〔HDIブロック化体、水系乳化液、カチオン性〕。
Baxenden(バクセンデン)社製のAqua BI200〔HDIトリマーのブロック化体、水系、固形分濃度:40%〕、Aqua BI220〔HDIトリマーのブロック化体、水系、固形分濃度40%〕、7950〔IPDIブロック化体、有機溶剤溶液、固形分濃度:65%〕、7951〔IPDIトリマーのブロック化体、有機溶剤溶液、固形分濃度:65%〕、7960〔HDIビウレットのブロック化体、有機溶剤溶液、固形分濃度:70%〕、7961〔HDIビウレットのブロック化体、有機溶剤溶液、固形分濃度:70%〕、7982〔HDIトリマーのブロック化体、有機溶剤溶液、固形分濃度:70%〕、7990〔IPDIトリマーのブロック化体、有機溶剤溶液、固形分濃度:65%〕、7991〔HDIビウレットのブロック化体、有機溶剤溶液、固形分濃度:70%〕、7992〔HDIトリマーのブロック化体、有機溶剤溶液、固形分濃度:70%〕。
DIC(株)製のバーノック(登録商標)シリーズのうちD−500〔TDIブロック化体、水溶性有機溶剤溶液、固形分濃度:64〜66%〕、D−550〔HDIブロック化体、水溶性有機溶剤溶液、固形分濃度:54〜56%〕。
三井化学(株)製のタケネート(登録商標)シリーズのうちB−830〔TDIブロック化体〕、B−815N〔4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)ブロック化体〕、B−842N〔1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンブロック化体〕、B−846N〔1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンブロック化体〕、B−874N〔IPDIブロック化体〕、B−882N〔HDIブロック化体〕。
旭化成(株)製のデュラネート(登録商標)シリーズのうちMF−B60X〔HDIブロック化体〕、MF−K60X〔HDIブロック化体〕、SBN−70D〔HDIブロック化体〕。
第一工業製薬(株)製のF2462D1〔MDIブロック化体、ノニオン性〕、エラストロン(登録商標)シリーズのうちBN−11〔HDIブロック化体、水系乳化液、ノニオン性〕、BN−P17〔MDIブッロク化体、粉体〕、BN−77〔MDIブロック化体、水系乳化液、アニオン性〕、BN−04、BN−08、BN−44、BN−45〔以上、ウレタン変性多価イソシアネートブッロク化体1分子あたり3〜5官能〕。
これらのブロック化イソシアネート硬化剤等の、1種または2種以上を用いることができる。
〈両成分の組み合わせについて〉
イソシアネート硬化性樹脂が、水溶液ないし水分散液として供給される場合、ブロック化イソシアネート硬化剤としては、水分散液、水溶性有機溶剤溶液、もしくは水または水溶性有機溶剤に可溶の固形物などとして供給されるものを組み合わせるのが好ましい。
とくに、イソシアネート硬化性樹脂の水溶液ないし水分散液と、ブロック化イソシアネート硬化剤の水分散液を組み合わせるのが好ましく、かかる組み合わせにおいては、それぞれの液の相性が重要である。
たとえば、イソシアネート硬化性樹脂の水溶液ないし水分散液が、pHが7を超えるアルカリ性である場合、ブロック化イソシアネート硬化剤としては、アニオン性もしくはノニオン性の界面活性剤を用いた水分散液を組み合わせるのが好ましい。
また、イソシアネート硬化性樹脂の水溶液ないし水分散液が、pHが7前後の中性である場合には、ブロック化イソシアネート硬化剤として、やはりアニオン性もしくはノニオン性の界面活性剤を用いた水分散液を組み合わせるのが好ましい。
上記のように組み合わせを選択することにより、ブロック化イソシアネート硬化剤から生成したイソシアネート基による、イソシアネート硬化性樹脂との硬化反応を、よりスムースに進行させることができる。
そして、ラミネートフィルムからなるパッケージ等の表面に、より高い熱処理耐性、耐アルコール性を有する文字などを印刷できる。
両成分の配合割合は、以上で説明したように、硬化反応によって熱処理耐性や耐アルコール性にすぐれた文字など形成し得る、任意の範囲に設定することができる。
より具体的には、ブロック化イソシアネート硬化剤が内在するイソシアネート基の官能基当量と、当該イソシアネート基と硬化反応するイソシアネート硬化性樹脂の官能基当量とに応じて、両成分の配合割合を、最適な範囲に設定すればよい。
《感熱転写媒体》
感熱転写媒体は、前述したように基材と、当該基材上に、熱転写可能に設けられた熱転写層とを含み、当該熱転写層の少なくとも最表層は、ブロック化イソシアネート硬化剤、およびイソシアネート硬化性樹脂を含むことを特徴とする。
その他の具体的な構成はとくに限定されないが、熱転写層は、基材上に順に積層された、熱溶融着色層、および熱接着層を含み、当該熱接着層が上記最表層であるのが好ましい。
すなわち熱接着層が、ブロック化イソシアネート硬化剤、およびイソシアネート硬化性樹脂を含むことにより、熱接着性を有していることが好ましい。
熱溶融着色層は、サーマルヘッドによって基材の背面側から局部的に加えられる熱に応じて部分的に溶融または軟化して基材から剥離する、いわゆる熱感度を有する着色層であり、かかる積層構造によれば、それぞれの層の機能を、個別に向上することができる。
すなわち、熱接着層とは別個に、当該熱接着層と基材との間に介在させて熱溶融着色層を設けることにより、熱転写層の全体での、印刷時の熱感度を向上することができる。
また、熱溶融着色層は印刷後の表面側に位置するため、文字などの色濃度や発色性を向上することもできる。
一方、熱接着層は、熱溶融着色層用の成分を含まない分、ブロック化イソシアネート硬化剤とイソシアネート硬化性樹脂とを高濃度で含有させることができるため、熱転写層の全体での、パッケージ等の表面への熱接着性や、熱接着後の接着力を向上できる。
そして、先に説明したメカニズムにより、印刷された文字などの熱処理耐性や耐アルコール性をさらに向上することもできる。
〈基材〉
基材としては、従来同様に、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエステル、トリアセテート等の樹脂のフィルムや、コンデンサー紙、グラシン紙等の薄葉紙、あるいはセロファン等が挙げられる。
中でも、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルのフィルムが、機械的強度、寸法安定性、熱処理耐性、価格等の見地から好ましい。
基材の厚みは、たとえば、熱転写プリンタの仕様等に応じて任意に設定できるものの、1μm以上、とくに2μm以上であるのが好ましく、10μm以下、とくに8μm以下であるのが好ましい。
厚みがこの範囲未満では、基材の強度(引張強度等)が低下する場合がある。
そして、たとえば、基材の表面に熱転写層のもとになる塗材を連続的に塗布したり、塗材を塗布した基材を所定の幅のリボン状にスリットしたりして感熱転写媒体を製造する際や、製造した感熱転写媒体をロール状に巻き取る際等に、基材が破断しやすくなる。
一方、基材の厚みが上記の範囲を超える場合には、サーマルヘッドによって背面側から加えられる熱を、当該基材を通して熱転写層に効率よく伝達することができず、印刷時の熱感度が低下して、文字などが掠れたりしやすくなる場合がある。
これに対し、基材の厚みを上記の範囲とすることで強度を確保しながら、熱転写プリンタのサーマルヘッドによって基材の背面側から加えられる熱を、当該基材を通して熱転写層にできるだけ効率よく伝達して、印刷時の熱感度を向上することができる。
そのため、掠れを生じにくくして、鮮明な印刷をすることができる。
〈背面層〉
基材の、熱転写層を形成する表面とは反対面(背面)には、サーマルヘッドと接触する当該背面の耐熱性、滑り性、耐擦過性等を向上するため、従来同様に背面層を形成してもよい。
すなわち背面層は、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン・フッ素共重合樹脂、ニトロセルロース樹脂、シリコーン変性ウレタン樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂等によって形成できる。
また背面層には、必要に応じて滑剤を含有させても良い。
背面層は、上記樹脂等を溶剤に溶解または分散させた塗材を、基材の背面に塗布したのち乾燥させて形成することができる。
また、いわゆるホットメルト塗工により、上記樹脂等の混合物を加熱して溶融させた状態で基材の背面に塗布したのち冷却、固化させて背面層を形成することもできる。
背面層の厚みは、やはり熱転写プリンタの仕様等に応じて任意に設定できるものの、単位面積あたりの固形分量で表して0.05g/m以上、とくに0.1g/m以上であるのが好ましく、0.5g/m以下、とくに0.4g/m以下であるのが好ましい。
厚みがこの範囲未満では、基材の背面に、背面層として良好に機能する連続した層を形成することができず、当該背面層を設けることによる上述した効果が十分に得られない場合がある。
一方、背面層の厚みが上記の範囲を超える場合には、サーマルヘッドによって基材の背面側から加えられる熱を、当該背面層と基材とを通して熱転写層に効率よく伝達することができず、印刷時の熱感度が低下して、文字などが掠れたりしやすくなる場合がある。
これに対し、厚みを上記の範囲とすることで、基材の背面に、背面層として良好に機能する連続した層を形成して、当該背面層を設けることによる上述した効果を十分に確保することができる。
また、サーマルヘッドによって基材の背面側から加えられる熱を、背面層と基材とを通して熱転写層にできるだけ効率よく伝達して、印刷時の熱感度を向上することができ、掠れを生じにくくして、鮮明な印刷をすることもできる。
〈剥離層〉
基材と熱転写層との間には、剥離層を設けてもよい。
剥離層としては、熱転写層を熱転写するまでの間、当該熱転写層を基材の表面に固定し続けるとともに、サーマルヘッドによる加熱によって溶融または軟化して、上記熱転写層を基材から剥離させる機能を有する、種々の材料からなる層が挙げられる。
剥離層を形成する材料としては、たとえば、ワックスが挙げられる。
またワックスとしては、たとえば、ポリエチレンワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等が挙げられる。
これらのワックスなどの、1種または2種以上を用いることができる。
またワックスには、熱転写前の熱転写層が基材から剥離する、いわゆるコボレを防止するために、エチレン酢酸ビニル樹脂(EVA)等の熱可塑性樹脂を添加してもよい。
剥離層は、上述した機能を良好に発現させることを考慮すると、融点が50℃以上、とくに60℃以上であるのが好ましく、150℃以下、とくに120℃以下であるのが好ましい。
融点が上記の範囲にある剥離層を形成するには、ワックスの中から、融点が当該範囲にあるものを選択すればよい。
あるいは2種以上のワックスを併用して、融点が上記の範囲に入るように調整してもよい。
剥離層は、そのもとになるワックス等を溶剤に溶解または分散させた塗剤を、基材の表面に塗布したのち乾燥させて形成することができる。
あるいは、いわゆるホットメルト塗工により、上記ワックス等を加熱して溶融させた状態で基材の表面に塗布したのち冷却、固化させて剥離層を形成することもできる。
剥離層の厚みは、単位面積あたりの固形分量で表して0.1g/m以上、とくに0.2g/m以上であるのが好ましく、1.4g/m以下、とくに1.2g/m以下であるのが好ましい。
厚みをこの範囲以上とすることで、基材の表面に、剥離層として良好に機能する連続した層を形成して熱転写層の転写性を向上でき、転写不良による文字等のカスレや鮮明性の低下が生じるのを良好に抑制できる。
また剥離層の厚みを上記の範囲以下とすることで、サーマルヘッドによって基材の背面側から加えられる熱を、当該剥離層を通して熱転写層にできるだけ効率よく伝達して、感熱転写媒体の熱感度を向上できる。
そのため、転写不良による文字等のカスレや鮮明性の低下が生じるのを良好に抑制することができる。
〈熱転写層〉
熱転写層は、前述したように、基材上に順に積層された熱溶融着色層、および熱接着層を含む。
とくに熱転写層は、その構造を簡略化して、感熱転写媒体の生産性を向上すること等を考慮すると、上記熱溶融着色層と熱接着層の2層構造であるのが好ましい。
(熱溶融着色層)
熱溶融着色層は、前述したようにサーマルヘッドによって基材の背面側から局部的に加えられる熱に応じて部分的に溶融または軟化して基材から剥離する熱感度を有する、任意の樹脂によって形成することができる。
また熱溶融着色層は、任意の着色剤を含んでいてもよい。
このうち樹脂としては、たとえば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
ただし、印刷した文字などの最表層に位置する熱溶融着色層を形成する樹脂としては、ポリエステル樹脂が好ましい。
ポリエステル樹脂は、エタノール等のアルコールに溶解しにくいため、ラミネートフィルムからなるパッケージ等の表面に印刷された文字などの耐アルコール性をさらに高めることができる。
またポリエステル樹脂は硬く、かつ滑りやすいため、上記文字などの耐擦過性、耐傷性を向上することもできる。
ポリエステル樹脂の具体例としては、これに限定されないが、たとえば、下記の各種製品等が挙げられる。
三菱ケミカル(株)製のダイヤクロン(登録商標)シリーズの高分子飽和共重合型ポリエステル樹脂のうちER−1002〔ガラス転移温度Tg:60℃、溶融開始温度:120℃、数平均分子量Mn:13500、水酸基価:5〜10mgKOH/g〕、ER−1003〔ガラス転移温度Tg:50℃、溶融開始温度:125℃、数平均分子量Mn:19000、水酸基価:5〜10mgKOH/g〕、ER−1004〔ガラス転移温度Tg:58℃、溶融開始温度:124℃、数平均分子量Mn:14000、水酸基価:5〜10mgKOH/g〕、ER−2001〔ガラス転移温度Tg:15℃、溶融開始温度:83℃、数平均分子量Mn:20000、水酸基価:5〜10mgKOH/g〕。
東洋紡(株)製のバイロン(登録商標)シリーズの非晶性ポリエステル樹脂のうち200〔ガラス転移温度Tg:67℃、数平均分子量Mn:17000、水酸基価:6mgKOH/g〕、220〔ガラス転移温度Tg:53℃、数平均分子量Mn:3000、水酸基価:50mgKOH/g〕、226〔ガラス転移温度Tg:65℃、数平均分子量Mn:8000、水酸基価:20mgKOH/g〕、240〔ガラス転移温度Tg:60℃、数平均分子量Mn:15000、水酸基価:9mgKOH/g〕、270〔ガラス転移温度Tg:67℃、数平均分子量Mn:23000、水酸基価:5mgKOH/g〕、280〔ガラス転移温度Tg:68℃、数平均分子量Mn:18000、水酸基価:6mgKOH/g〕、290〔ガラス転移温度Tg:72℃、数平均分子量Mn:22000、水酸基価:5mgKOH/g〕、GK−250〔ガラス転移温度Tg:60℃、数平均分子量Mn:10000、水酸基価:11mgKOH/g〕、GK−360〔ガラス転移温度Tg:56℃、数平均分子量Mn:16000、水酸基価:7mgKOH/g〕、GK−880〔ガラス転移温度Tg:84℃、数平均分子量Mn:18000、水酸基価:5mgKOH/g〕、103〔ガラス転移温度Tg:47℃、数平均分子量Mn:23000、水酸基価:5mgKOH/g〕、600〔ガラス転移温度Tg:47℃、数平均分子量Mn:16000、水酸基価:7mgKOH/g〕、GK−800〔ガラス転移温度Tg:50℃、数平均分子量Mn:27000、水酸基価:7mgKOH/g〕、560〔ガラス転移温度Tg:7℃、数平均分子量Mn:19000、水酸基価:8mgKOH/g〕、630〔ガラス転移温度Tg:7℃、数平均分子量Mn:23000、水酸基価:5mgKOH/g〕、670〔ガラス転移温度Tg:7℃、数平均分子量Mn:30000、水酸基価:3mgKOH/g〕、GK−590〔ガラス転移温度Tg:15℃、数平均分子量Mn:7000、水酸基価:17mgKOH/g〕、GK−830〔ガラス転移温度Tg:25℃、数平均分子量Mn:32000、水酸基価:7mgKOH/g〕、BX−1001〔ガラス転移温度Tg:−18℃、数平均分子量Mn:28000、水酸基価:8mgKOH/g〕。
ユニチカ(株)製のエリーテル(登録商標)シリーズのうちUE−3510〔ガラス転移温度Tg:−25℃、水酸基価:4mgKOH/g〕、UE−3400〔ガラス転移温度Tg:−20℃、水酸基価:4mgKOH/g〕、UE−3220〔ガラス転移温度Tg:5℃、水酸基価:3mgKOH/g〕、UE−3500〔ガラス転移温度Tg:15℃、水酸基価:4mgKOH/g〕、UE−3210〔ガラス転移温度Tg:45℃、水酸基価:4mgKOH/g〕、UE−9200〔ガラス転移温度Tg:65℃、水酸基価:6mgKOH/g〕、UE−3600〔ガラス転移温度Tg:75℃、水酸基価:4mgKOH/g〕、UE−9800〔ガラス転移温度Tg:85℃、水酸基価:4mgKOH/g〕、UE−9900〔ガラス転移温度Tg:101℃、水酸基価:8mgKOH/g〕、UE−3320〔ガラス転移温度Tg:40℃、水酸基価:60mgKOH/g〕、UE−9820〔ガラス転移温度Tg:52℃、水酸基価:39mgKOH/g〕、UE−3350〔ガラス転移温度Tg:52℃、水酸基価:25mgKOH/g〕、UE−3380〔ガラス転移温度Tg:60℃、水酸基価:15mgKOH/g〕。
これらのポリエステル樹脂等の、1種または2種以上を用いることができる。
なおポリエステル樹脂としては、上記の中でもとくにガラス転移温度Tgが20℃以上、70℃以下であるポリエステル樹脂が好ましい。
ガラス転移温度Tgがこの範囲未満であるポリエステル樹脂は、軟化温度ないし溶融開始温度が低い、具体的には約100℃未満程度であるため、たとえ熱接着層が硬化反応によって高強度化しても、文字などの熱処理耐性を、十分に向上できない場合がある。
一方、ガラス転移温度Tgが上記の範囲を超えるポリエステル樹脂は、軟化温度ないし溶融開始温度が高すぎるため、熱感度が低下する傾向がある。
そして、文字などを印刷する際に、熱転写する文字などの領域に隣接する、当該文字などの周りの領域まで熱転写層が基材から剥離してしまう、いわゆる余剥離を生じやすくなる場合がある。
これに対し、ガラス転移温度Tgが上記の範囲であるポリエステル樹脂を選択して用いることにより、印刷時の熱感度の低下を抑制しながら、ラミネートフィルムからなるパッケージ等の表面に印刷された文字などの熱処理耐性を、さらに向上することができる。
またポリエステル樹脂としては、数平均分子量Mnが10000以上、33000以下であるポリエステル樹脂が好ましい。
数平均分子量Mnがこの範囲未満であるポリエステル樹脂は、ポリエステル樹脂の中では、エタノール等のアルコールに対して溶解しやすい傾向がある。
そのため、たとえ熱接着層が硬化反応によって高強度化されても、文字などの耐アルコール性を、十分に向上できない場合がある。
一方、数平均分子量Mnが上記の範囲を超えるポリエステル樹脂は、溶剤に対する溶解性が低いため、任意の溶剤に溶解して熱溶融着色層のもとになる塗材を調製するのが容易でない場合がある。
これに対し、数平均分子量Mnが上記の範囲であるポリエステル樹脂を選択して用いることにより、塗材の調製のしやすさを維持しながら、ラミネートフィルムからなるパッケージ等の表面に印刷された文字などの耐アルコール性を、さらに向上することができる。
さらにポリエステル樹脂としては、水酸基価が20mgKOH/g以下であるポリエステル樹脂が好ましい。
水酸基価がこの範囲を超えるポリエステル樹脂は、ポリエステル樹脂の中では、エタノール等のアルコールに対して溶解しやすい傾向があるため、たとえ熱接着層が硬化反応によって高強度化しても、文字などの耐アルコール性を、十分に向上できない場合がある。
これに対し、水酸基価が上記の範囲であるポリエステル樹脂を選択して用いることにより、ラミネートフィルムからなるパッケージ等の表面に印刷された文字などの耐アルコール性を、さらに向上することができる。
着色剤としては、熱溶融着色層の色味に応じた1種または2種以上の、種々の着色剤を用いることができる。
とくに、パッケージ等の表面に印刷した文字などの耐候性を向上すること等を考慮すると、着色剤としては顔料が好ましい。
たとえば、黒色の顔料としてはカーボンブラックが好ましく、カーボンブラックの具体例としては、これに限定されないが、たとえば、下記の各種カーボンブラックが挙げられる。
三菱ケミカル(株)製のMA77粉状〔LFF、DBP吸収量:68cm/100g〕、MA7粉状〔LFF、DBP吸収量:66cm/100g〕、MA7粒状〔LFF、DBP吸収量:65cm/100g〕、MA8粉状〔LFF、DBP吸収量:57cm/100g〕、MA8粒状〔LFF、DBP吸収量:51cm/100g〕、MA11粉状〔LFF、DBP吸収量:64cm/100g〕、MA100粉状〔LFF、DBP吸収量:100cm/100g〕、MA100粒状〔LFF、DBP吸収量:95cm/100g〕、MA100R粉状〔LFF、DBP吸収量:100cm/100g〕、MA100R粒状〔LFF、DBP吸収量:95cm/100g〕、MA100S粉状〔LFF、DBP吸収量:100cm/100g〕、MA230粉状〔LFF、DBP吸収量:113cm/100g〕、MA220粉状〔LFF、DBP吸収量:93cm/100g〕、MA14粉状〔LFF、DBP吸収量:73cm/100g〕。
三菱ケミカル(株)製の#3030B(ファーネス法、DBP吸収量:130cm/100g)、#3040B(ファーネス法、DBP吸収量:114cm/100g)、#3050B(ファーネス法、DBP吸収量:175cm/100g)、#3230B(ファーネス法、DBP吸収量:140cm/100g)、#3350B(ファーネス法、DBP吸収量:164cm/100g)、#3400B(ファーネス法、DBP吸収量:175cm/100g)。
東海カーボン(株)製のトーカブラック(登録商標)シリーズのうち#5500(ファーネス法、DBP吸収量:155cm/100g)、#4500(ファーネス法、DBP吸収量:168cm/100g)、#4400(ファーネス法、DBP吸収量:135cm/100g)、#4300(ファーネス法、DBP吸収量:142cm/100g)。
オリオン エンジニアード カーボンズ(ORION ENGINEERED CARBONS)社製のPRINTEX(プリンテックス、登録商標)シリーズのうちL(ファーネス法、DBP吸収量:120cm/100g)、L6(ファーネス法、DBP吸収量:126cm/100g)。
ビルラ・カーボン(Birla Carbon)社製のCONDUCTEX(コンダクテックス、登録商標)シリーズのうち975(ファーネス法、170cm/100g)、SC(ファーネス法、115cm/100g)。
キャボット(CABOT)社製のVULCAN(バルカン、登録商標)シリーズのうちXC72(ファーネス法、DBP吸収量:174cm/100g)、9A32(ファーネス法、DBP吸収量:114cm/100g)、同社製のBLACK PEARLS(ブラックパール)シリーズのうち3700(ファーネス法、DBP吸収量:111cm/100g)。
デンカ(株)製のデンカブラック(登録商標)シリーズのうちデンカブラック粒状品(アセチレン法、DBP吸収量:160cm/100g)、FX−35(アセチレン法、DBP吸収量:220cm/100g)、HS−100(アセチレン法、DBP吸収量:140cm/100g)。
ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製のKETJENBLACK(ケッチェンブラック、登録商標)シリーズのうちEC300J(ガス化法、DBP吸収量:360cm/100g)、EC600DJ(ガス化法、DBP吸収量:495cm/100g)。
これらのカーボンブラック等の、1種または2種以上を用いることができる。
なおカーボンブラックとしては、上記の中でもファーネス法やアセチレン法、ガス法等によって製造された、DBP吸収量が100cm/100g以上であるカーボンブラックが好ましい。
かかるカーボンブラックは、一般に導電性カーボンブラックと呼ばれ、ストラクチャー鎖が長く吸油性が高いため、樹脂等に対する分散性が低いとされる。
しかし、とくに前述した各種の特性を満足するポリエステル樹脂に対しては、導電性カーボンブラックの方が、LFF等の通常の着色用のカーボンブラックよりも分散性に優れている。
そして、できるだけ多くの導電性カーボンブラックを、熱溶融着色層に均一に分散させて、パッケージ等の表面に印刷された文字などを、より色濃度の高い黒色に着色することができる。
この理由は明らかではないが、上記各種の特性を満足するポリエステル樹脂と、導電性カーボンブラックとの相性がよいことなどが原因ではないかと推測される。
とくに、上記の特性を満足するポリエステル樹脂が、電子写真法用のトナーとして適したものであって、適度の帯電性を有していることや、高分子量であって、カーボンブラックのストラクチャー鎖の長さとの間に何らかの関係があること等が推測される。
ただし、DBP吸収量が300cm/100gを超える導電性カーボンブラックは比表面積が大きすぎて、樹脂中に分散できる量が限られるため、パッケージ等の表面に印刷された文字などを、色濃度の高い黒色に着色できない場合がある。
そのため導電性カーボンブラックとしては、DBP吸収量が300cm/100g以下であるものがとくに好ましい。
とくに粒状で、二次粒子径が100μm以上、3000μm以下程度である導電性カーボンブラックが好ましい。
カーボンブラックの割合は、ポリエステル樹脂100質量部あたり50質量部以上、中でも65質量部以上、とくに80質量部以上であるのが好ましく、120質量部以下、中でも105質量部以下、とくに90質量部以下であるのが好ましい。
カーボンブラックの割合がこの範囲未満では、パッケージ等の表面に印刷された文字などを、色濃度の高い黒色に着色できない場合がある。
一方、カーボンブラックの割合が上記の範囲を超える場合には、熱溶融着色層の強度が低下して、パッケージ等の表面に印刷された文字などの熱処理耐性や耐アルコール性が不十分になる場合がある。
これに対し、カーボンブラックの割合を上記の範囲とすることにより、パッケージ等の表面に印刷された文字などの熱処理耐性や耐アルコール性の低下を抑制しながら、当該文字などを、色濃度の高い黒色に着色することができる。
熱溶融着色層は、任意の溶剤にポリエステル樹脂を溶解または分散し、かつカーボンブラックを分散して調製した塗材を基材上に塗布したのち、乾燥させて形成することができる。
溶剤としては、たとえば、メチルエチルケトン(MEK)等の、とくにポリエステル樹脂を良好に溶解しうる各種の有機溶剤が好適に用いられる。
上記塗材には、カーボンブラックの分散性を高めるために、分散剤を配合してもよい。
溶剤がMEK等の有機溶剤である塗剤に配合できる分散剤の具体例としては、これに限定されないが、たとえば、下記の各種製品等が挙げられる。
ルーブリゾール(LUBRIZOL)社製のソルスパース(登録商標)シリーズのうち3000、5000、9000、12000、17000、20000、24000。
ビックケミー(BYK CHEMIE)社製のAnti−Terra(アンチ・テーラ、登録商標)シリーズのうちU、203、Disperbyk(ディスパーバイク、登録商標)シリーズのうち101、107、110、130、161、BYK(ビイク、登録商標)シリーズのうちP104、P104S、240S、9077、Bykumen(バイクメン、登録商標)、Lactimon(ラクチモン、登録商標)。
かかる分散剤等の、1種または2種以上を用いることができる。
熱溶融着色層の厚みは、これに限定されないが、たとえば、単位面積あたりの固形分量で表して0.5g/m以上であるのが好ましく、2.0g/m以下であるのが好ましい。
熱溶融着色層の厚みがこの範囲未満では、パッケージ等の表面に印刷された文字などを、色濃度の高い黒色に着色できない場合がある。
また、文字などの耐アルコール性が不十分になる場合もある。
一方、熱溶融着色層の厚みが上記の範囲を超える場合には、サーマルヘッドによって基材の背面側から加えられる熱を、当該熱溶融着色層を通して熱接着層に効率よく伝達することができず、印刷時の熱感度が低下する場合がある。
そして、文字などが掠れたりしやすくなる。
これに対し、熱溶融着色層の厚みを上記の範囲とすることで、パッケージ等の表面に印刷された文字などの熱処理耐性や耐アルコール性の低下を抑制しながら、当該文字などを、色濃度の高い黒色に着色することができる。
また、サーマルヘッドによって基材の背面側から加えられる熱を、熱溶融着色層を通して熱接着層にできるだけ効率よく伝達して、印刷時の熱感度を向上することができ、掠れを生じにくくして、鮮明な印刷をすることもできる。
(熱接着層)
熱溶融着色層の上に積層される熱接着層は、前述したように、ブロック化イソシアネート硬化剤、およびイソシアネート硬化性樹脂を含む。
かかる熱接着層は、ブロック化イソシアネート硬化剤、およびイソシアネート硬化性樹脂を含む塗材を、先に形成した熱溶融着色層の上に塗布したのち、乾燥させて形成することができる。
塗材は、たとえば、イソシアネート硬化性樹脂の水溶液ないし水分散液と、ブロック化イソシアネート硬化剤の水分散液とを併用する場合、水、および水溶性有機溶剤からなる群より選ばれた少なくとも1種の水系溶剤を用いて調製することができる。
水溶性有機溶剤としては、たとえば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等のアルコールの1種または2種以上を用いることができ、とくにメタノールが好ましい。
熱接着層の厚みは、これに限定されないが、たとえば、単位面積あたりの固形分量で表して0.1g/m以上であるのが好ましく、1g/m以下であるのが好ましい。
厚みがこの範囲未満では、熱接着層の熱接着性や、熱接着後の接着力が低下して、パッケージ等の表面に印刷された文字などの熱処理耐性や耐アルコール性が不足する場合がある。
一方、厚みが上記の範囲を超える場合には、熱接着層が膜切れしにくくなる。
そして、熱転写層を熱転写して文字などを印刷する際に、熱転写する文字などの領域に隣接する、当該文字などの周りの領域まで熱転写層が基材から剥離してしまう、いわゆる余剥離を生じやすくなる場合がある。
これに対し、熱接着層の厚みを上記の範囲とすることで、余剥離の発生を抑制しながら、熱接着層の熱接着性や熱接着後の接着力を向上して、パッケージ等の表面に印刷された文字などの熱処理耐性や耐アルコール性をさらに向上することができる。
(単層の熱転写層)
熱転写層は、熱溶融着色層と熱接着層の機能を兼ねる単層構造とすることもできる。
かかる単層構造の熱転写層は、熱溶融着色層を構成するポリエステル樹脂、およびカーボンブラックなどの着色剤と、熱接着層を構成するブロック化イソシアネート硬化剤、およびイソシアネート硬化性樹脂とを含んでいるのが好ましい。
前述したようにイソシアネート硬化性樹脂の水溶液ないし水分散液と、ブロック化イソシアネート硬化剤の水分散液とを併用する場合、単層構造の熱転写層のもとになる塗材は、やはり水系溶剤を用いて調製することができる。
この場合、ポリエステル樹脂としては、水分散液として供給されるポリエステル樹脂を用いればよい。
水分散液として供給されるポリエステル樹脂の具体例としては、これに限定されないが、たとえば、下記の各種製品等が挙げられる。
東洋紡(株)製のバイロナール(登録商標)シリーズのうちMD−1100〔ガラス転移温度Tg:40℃、数平均分子量Mn:20000、水酸基価:5mgKOH/g、水分散液、固形分濃度:30%〕、MD−1200〔ガラス転移温度Tg:67℃、数平均分子量Mn:15000、水酸基価:6mgKOH/g、水分散液、固形分濃度:34%〕、MD−1245〔ガラス転移温度Tg:61℃、数平均分子量Mn:20000、水酸基価:5mgKOH/g、水分散液、固形分濃度:30%〕、MD−1335〔ガラス転移温度Tg:4℃、数平均分子量Mn:8000、水酸基価:13mgKOH/g、水分散液、固形分濃度:30%〕、MD−1480〔ガラス転移温度Tg:20℃、数平均分子量Mn:15000、水酸基価:6mgKOH/g、水分散液、固形分濃度:25%〕、MD−1500〔ガラス転移温度Tg:77℃、数平均分子量Mn:8000、水酸基価:14mgKOH/g、水分散液、固形分濃度:30%〕、MD−1930〔ガラス転移温度Tg:−10℃、数平均分子量Mn:20000、水酸基価:5mgKOH/g、水分散液、固形分濃度:31%〕、MD−1985〔ガラス転移温度Tg:−20℃、数平均分子量Mn:25000、水酸基価:4mgKOH/g、水分散液、固形分濃度:27%〕、MD−2000〔ガラス転移温度Tg:67℃、数平均分子量Mn:18000、水酸基価:6mgKOH/g、水分散液、固形分濃度:40%〕。
これらのポリエステル樹脂等の、1種または2種以上を用いることができる。
なおポリエステル樹脂としては、上記の中でもとくにガラス転移温度Tgが20℃以上、70℃以下であるポリエステル樹脂が好ましい。
またポリエステル樹脂としては、数平均分子量Mnが10000以上、33000以下であるポリエステル樹脂が好ましい。
さらにポリエステル樹脂としては、水酸基価が20mgKOH/g以下であるポリエステル樹脂が好ましい。
これらの理由は、先に説明したとおりである。
各成分の割合は任意に設定できるが、ブロック化イソシアネート硬化剤とイソシアネート硬化性樹脂の割合は、やはり硬化反応によって熱処理耐性や耐アルコール性にすぐれた文字など形成し得る、任意の範囲に設定することができる。
より具体的には、ブロック化イソシアネート硬化剤が内在するイソシアネート基の官能基当量と、当該イソシアネート基と硬化反応するイソシアネート硬化性樹脂の官能基当量とに応じて、両成分の配合割合を、最適な範囲に設定すればよい。
また塗材には、カーボンブラックの分散性を高めるために、分散剤を配合してもよい。
水系の塗材に配合できる分散剤の具体例としては、これに限定されないが、たとえば、花王(株)製のデモール(登録商標)シリーズのうちEP、EPパウダー、MS、N、NL、P、RN、RN−L、SC−30、SN−B、SS−L、T、T−45等の1種または2種以上を用いることができる。
単層構造の熱転写層の厚みは、これに限定されないが、たとえば、単位面積あたりの固形分量で表して0.5g/m以上であるのが好ましく、1.5g/m以下であるのが好ましい。
厚みがこの範囲未満では、熱転写層の熱接着性や、熱接着後の接着力が低下して、パッケージ等の表面に印刷された文字などの熱処理耐性や耐アルコール性が不足する場合がある。
またパッケージ等の表面に印刷された文字などを、濃度の高い黒色に着色できない場合もある。
一方、熱転写層の厚みが上記の範囲を超える場合には、熱転写層が膜切れしにくくなって、熱転写層を熱転写して文字などを印刷する際に、余剥離を生じやすくなる場合がある。
また、サーマルヘッドによって基材の背面側から加えられる熱を熱転写層に効率よく伝達することができず、印刷時の熱感度が低下して、文字などが掠れたりしやすくなる場合もある。
これに対し、熱転写層の厚みを上記の範囲とすることで、パッケージ等の表面に印刷された文字などの熱処理耐性や耐アルコール性の低下を抑制し、かつ余剥離の発生を抑制しながら、当該文字などを、濃度の高い黒色に着色することができる。
また、サーマルヘッドによって基材の背面側から加えられる熱を、熱転写層にできるだけ効率よく伝達して、印刷時の熱感度を向上することができ、掠れを生じにくくして、鮮明な印刷をすることもできる。
本発明の感熱転写媒体の構成は、以上で説明した例のものには限定されない。
たとえば、背面層は省略してもよし、熱転写層は、3層以上の多層構造であってもよい。
また、基材の表面に離型処理を施して、剥離層を省略してもよい。
基材の表面を離型処理するためには、たとえば、当該表面にフッ素化、塩素化等の処理をしたり、あるいはシリコーン樹脂、フッ素樹脂等を含む離型層を形成したりすればよい。
その他、本発明の要旨を変更しない範囲で、種々の変更を施すことができる。
以下に本発明を、実施例、比較例に基づいてさらに説明するが、本発明の構成は、これらの例によって限定されるものではない。
〈実施例1〉
(基材および背面層)
基材としては、厚み4.5μmのPETフィルムを用い、当該基材の、熱転写層を形成する表面とは反対面(背面)に、シリコーン系樹脂からなる、単位面積あたりの固形分量が0.1g/mの背面層を形成した。
(剥離層)
カルナバワックス40質量部、パラフィンワックス(融点:65℃)40質量部、およびEVA〔東ソー(株)製のウルトラセン(登録商標)685、溶融温度:77℃〕20質量部を、トルエンとメチルエチルケトンの質量比2/1の混合溶剤に溶解して、固形分濃度20質量%の塗剤を調製した。
次いでこの塗剤を、基材の表面に塗布したのち乾燥させて、単位面積あたりの固形分量が1.0g/mである剥離層を形成した。
(熱溶融着色層)
下記の各成分を、溶剤としてのMEKに配合して、熱溶融着色層用の塗材を調製した。
Figure 2021028147
表1中の各成分は、下記のとおり。
ポリエステル樹脂:三菱ケミカル(株)製のダイヤクロンER−1002〔高分子飽和共重合型、ガラス転移温度Tg:60℃、溶融開始温度:120℃、数平均分子量Mn:13500、水酸基価:5〜10mgKOH/g〕
カーボンブラック:三菱ケミカル(株)製の#3400B〔ファーネス法、DBP吸収量:175cm/100g〕
分散剤:ルーブリゾール社製のソルスパース20000
そして調製した塗材を、先に形成した剥離層の上に塗布したのち乾燥させて、単位面積あたりの固形分量が1g/mである熱溶融着色層を形成した。
熱溶融着色層における、ポリエステル樹脂100質量部あたりのカーボンブラックの割合は82.5質量部であった。
(熱接着層)
下記の各成分を、溶剤としてのメタノールに配合して、熱接着層用の塗材を調製した。
Figure 2021028147
表中の各成分は、下記のとおり。
ブロック化イソシアネート硬化剤:明成化学工業(株)製のSU-268A〔HDIブロック化体、水系乳化液、固形分濃度:30%、アニオン性〕
イソシアネート硬化性樹脂:カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂、住友精化(株)製のザイクセンA−GH〔自己乳化型水溶液、固形分濃度:24%、中和剤:アンモニア、pH:8〜10〕
そして調製した塗材を、先に形成した熱溶融着色層上に塗布したのち乾燥させて、単位面積あたりの固形分量が0.5g/mである熱接着層を形成し、感熱転写媒体を作製した。
熱接着層における、カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂〔自己乳化型水溶液中に含まれていた固形分(有効成分)〕100質量部あたりの、ブロック化イソシアネート硬化剤〔水系乳化液中に含まれていた固形分(有効成分)〕の割合は20.4質量部であった。
〈実施例2〉
ブロック化イソシアネート硬化剤として、明成化学工業(株)製のメイカネートTP−10〔TDIブロック化体、水系乳化液、固形分濃度:44%、ノニオン性〕を1.00質量部配合したこと以外は実施例1と同様にして熱接着層用の塗材を調製し、熱接着層を形成して、感熱転写媒体を作製した。
熱溶融着色層における、ポリエステル樹脂100質量部あたりのカーボンブラックの割合は82.5質量部であった。
また熱接着層における、カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂〔自己乳化型水溶液中に含まれていた固形分(有効成分)〕100質量部あたりの、ブロック化イソシアネート硬化剤〔水系乳化液中に含まれていた固形分(有効成分)〕の割合は20.4質量部であった。
〈実施例3〉
ブロック化イソシアネート硬化剤として、明成化学工業(株)製のDM−6400〔MDIブロック化体、水系分散液、固形分濃度:43%〕を1.02質量部配合したこと以外は実施例1と同様にして熱接着層用の塗材を調製し、熱接着層を形成して、感熱転写媒体を作製した。
熱溶融着色層における、ポリエステル樹脂100質量部あたりのカーボンブラックの割合は82.5質量部であった。
また熱接着層における、カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂〔自己乳化型水溶液中に含まれていた固形分(有効成分)〕100質量部あたりの、ブロック化イソシアネート硬化剤〔水系分散液中に含まれていた固形分(有効成分)〕の割合は20.4質量部であった。
〈比較例1〉
ブロック化イソシアネート硬化剤に代えて、ブロック化されていないイソシアネート硬化剤〔ポリイソシアネート、東ソー(株)製のアクアネート(登録商標)105、固形分濃度:100%〕を0.44質量部配合したこと以外は実施例1と同様にして熱接着層用の塗材を調製し、熱接着層を形成して、感熱転写媒体を作製した。
熱溶融着色層における、ポリエステル樹脂100質量部あたりのカーボンブラックの割合は82.5質量部であった。
また熱接着層における、カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂〔自己乳化型水溶液中に含まれていた固形分(有効成分)〕100質量部あたりの、イソシアネート硬化剤の割合は20.4質量部であった。
〈実施例4〉
イソシアネート硬化性樹脂として、エチレン−アクリル酸共重合体〔SK総合化学社製のプリマコールP−5990L、水分散液、固形分濃度:20%〕を10.8質量部配合したこと以外は実施例1と同様にして熱接着層用の塗材を調製し、熱接着層を形成して、感熱転写媒体を作製した。
熱溶融着色層における、ポリエステル樹脂100質量部あたりのカーボンブラックの割合は82.5質量部であった。
また熱接着層における、エチレン−アクリル酸共重合体〔水分散液中に含まれていた固形分(有効成分)〕100質量部あたりの、ブロック化イソシアネート硬化剤〔水系分散液中に含まれていた固形分(有効成分)〕の割合は20.4質量部であった。
〈実施例5〉
イソシアネート硬化性樹脂として、フェノール樹脂〔DIC(株)製のTD−4304、エマルジョン、ノニオン型、固形分濃度:39〜41%〕を5.4質量部配合したこと以外は実施例1と同様にして熱接着層用の塗材を調製し、熱接着層を形成して、感熱転写媒体を作製した。
熱溶融着色層における、ポリエステル樹脂100質量部あたりのカーボンブラックの割合は82.5質量部であった。
また熱接着層における、フェノール樹脂〔エマルジョン中に含まれていた固形分(有効成分)〕100質量部あたりの、ブロック化イソシアネート硬化剤〔水系分散液中に含まれていた固形分(有効成分)〕の割合は20.4質量部であった。
〈実施例6〉
カーボンブラックとして、デンカ(株)製のデンカブラックFX−35〔アセチレン法、DBP吸収量:220cm/100g〕を21.7質量部配合したこと以外は実施例1と同様にして熱溶融着色層用の塗材を調製し、熱溶融着色層を形成して、感熱転写媒体を作製した。
熱溶融着色層における、ポリエステル樹脂100質量部あたりのカーボンブラックの割合は82.5質量部であった。
また熱接着層における、カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂〔自己乳化型水溶液中に含まれていた固形分(有効成分)〕100質量部あたりの、ブロック化イソシアネート硬化剤〔水系乳化液中に含まれていた固形分(有効成分)〕の割合は20.4質量部であった。
〈実施例7〉
カーボンブラックとして、三菱ケミカル(株)製のMA100粒状〔LFF、DBP吸収量:95cm/100g〕を21.7質量部配合したこと以外は実施例1と同様にして熱溶融着色層用の塗材を調製し、熱溶融着色層を形成して、感熱転写媒体を作製した。
熱溶融着色層における、ポリエステル樹脂100質量部あたりのカーボンブラックの割合は82.5質量部であった。
また熱接着層における、カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂〔自己乳化型水溶液中に含まれていた固形分(有効成分)〕100質量部あたりの、ブロック化イソシアネート硬化剤〔水系乳化液中に含まれていた固形分(有効成分)〕の割合は20.4質量部であった。
〈実施例8〉
カーボンブラックとして、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製のKETJENBLACK EC300J〔ガス化法、DBP吸収量:360cm/100g〕を10.9質量部配合したこと以外は実施例1と同様にして熱溶融着色層用の塗材を調製し、熱溶融着色層を形成して、感熱転写媒体を作製した。
熱溶融着色層における、ポリエステル樹脂100質量部あたりのカーボンブラックの割合は41.4質量部であった。
なおカーボンブラックとしてのKETJENBLACK EC300Jの割合が少ないのは、前述したようにDBP吸収量が300cm/100gを超える当該カーボンブラックの比表面積が大きすぎて、樹脂中に分散できる量が限られたためである。
熱接着層における、カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂〔自己乳化型水溶液中に含まれていた固形分(有効成分)〕100質量部あたりの、ブロック化イソシアネート硬化剤〔水系乳化液中に含まれていた固形分(有効成分)〕の割合は20.4質量部であった。
〈実施例9〉
ポリエステル樹脂として、東洋紡(株)製のバイロンGK−830〔ガラス転移温度Tg:25℃、数平均分子量Mn:32000、水酸基価:7mgKOH/g〕を26.3質量部配合したこと以外は実施例1と同様にして熱溶融着色層用の塗材を調製し、熱溶融着色層を形成して、感熱転写媒体を作製した。
熱溶融着色層における、ポリエステル樹脂100質量部あたりのカーボンブラックの割合は82.5質量部であった。
また熱接着層における、カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂〔自己乳化型水溶液中に含まれていた固形分(有効成分)〕100質量部あたりの、ブロック化イソシアネート硬化剤〔水系乳化液中に含まれていた固形分(有効成分)〕の割合は20.4質量部であった。
〈実施例10〉
ポリエステル樹脂として、三菱ケミカル(株)製のダイヤクロンER−2001〔ガラス転移温度Tg:15℃、溶融開始温度:83℃、数平均分子量Mn:20000、水酸基価:5〜10mgKOH/g〕を26.3質量部配合したこと以外は実施例1と同様にして熱溶融着色層用の塗材を調製し、熱溶融着色層を形成して、感熱転写媒体を作製した。
熱溶融着色層における、ポリエステル樹脂100質量部あたりのカーボンブラックの割合は82.5質量部であった。
また熱接着層における、カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂〔自己乳化型水溶液中に含まれていた固形分(有効成分)〕100質量部あたりの、ブロック化イソシアネート硬化剤〔水系乳化液中に含まれていた固形分(有効成分)〕の割合は20.4質量部であった。
〈実施例11〉
ポリエステル樹脂として、東洋紡(株)製のバイロンGK−880〔ガラス転移温度Tg:84℃、数平均分子量Mn:18000、水酸基価:5mgKOH/g〕を26.3質量部配合したこと以外は実施例1と同様にして熱溶融着色層用の塗材を調製し、熱溶融着色層を形成して、感熱転写媒体を作製した。
熱溶融着色層における、ポリエステル樹脂100質量部あたりのカーボンブラックの割合は82.5質量部であった。
また熱接着層における、カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂〔自己乳化型水溶液中に含まれていた固形分(有効成分)〕100質量部あたりの、ブロック化イソシアネート硬化剤〔水系乳化液中に含まれていた固形分(有効成分)〕の割合は20.4質量部であった。
〈実施例12〉
ポリエステル樹脂として、東洋紡(株)製のバイロン220〔ガラス転移温度Tg:53℃、数平均分子量Mn:3000、水酸基価:50mgKOH/g〕を26.3質量部配合したこと以外は実施例1と同様にして熱溶融着色層用の塗材を調製し、熱溶融着色層を形成して、感熱転写媒体を作製した。
熱溶融着色層における、ポリエステル樹脂100質量部あたりのカーボンブラックの割合は82.5質量部であった。
また熱接着層における、カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂〔自己乳化型水溶液中に含まれていた固形分(有効成分)〕100質量部あたりの、ブロック化イソシアネート硬化剤〔水系乳化液中に含まれていた固形分(有効成分)〕の割合は20.4質量部であった。
〈実施例13〉
ポリエステル樹脂に代えて、アクリル樹脂〔三菱ケミカル(株)製のダイヤナール(登録商標)BR−106〕を26.3質量部配合したこと以外は実施例1と同様にして熱溶融着色層用の塗材を調製し、熱溶融着色層を形成して、感熱転写媒体を作製した。
熱溶融着色層における、アクリル樹脂100質量部あたりのカーボンブラックの割合は82.5質量部であった。
また熱接着層における、カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂〔自己乳化型水溶液中に含まれていた固形分(有効成分)〕100質量部あたりの、ブロック化イソシアネート硬化剤〔水系乳化液中に含まれていた固形分(有効成分)〕の割合は20.4質量部であった。
〈実施例14〉
(単層の熱転写層)
下記の各成分を、溶剤としてのメタノールに配合して、単層の熱転写層用の塗材を調製した。
Figure 2021028147
表中の各成分は、下記のとおり。
ポリエステル樹脂:東洋紡(株)製のバイロナールMD−1500〔ガラス転移温度Tg:77℃、数平均分子量Mn:8000、水酸基価:14mgKOH/g、水分散液、固形分濃度:30%〕
カーボンブラック:三菱ケミカル(株)製の#3400B〔ファーネス法、DBP吸収量:175cm/100g〕
ブロック化イソシアネート硬化剤:明成化学工業(株)製のSU-268A〔HDIブロック化体、水系乳化液、固形分濃度:30%、アニオン性〕
イソシアネート硬化性樹脂:カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂、住友精化(株)製のザイクセンA−GH〔自己乳化型水溶液、固形分濃度:24%、中和剤:アンモニア、pH:8〜10〕
分散剤:花王(株)製のデモールN
そして調製した塗材を、先に形成した剥離層の上に塗布したのち乾燥させて、単位面積あたりの固形分量が1g/mである単層の熱転写層を形成したこと以外は実施例1と同様にして感熱転写媒体を作製した。
ポリエステル樹脂〔水分散液中に含まれていた固形分(有効成分)〕100質量部あたりのカーボンブラックの割合は82.5質量部であった。
またカルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂〔自己乳化型水溶液中に含まれていた固形分(有効成分)〕100質量部あたりの、ブロック化イソシアネート硬化剤〔水系乳化液中に含まれていた固形分(有効成分)〕の割合は20.4質量部であった。
〈比較例2〉
熱転写層を、イソシアネート硬化性樹脂を含む層と、ブロック化していないイソシアネート硬化剤を含む層とに機能分離させた感熱転写媒体を、下記の手順で再現した。
(熱転写層)
下記の各成分を、溶剤としてのメタノールに配合して、熱転写層用の塗材を調製した。
Figure 2021028147
表中の各成分は、下記のとおり。
イソシアネート硬化性樹脂:カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂、住友精化(株)製のザイクセンA−GH〔自己乳化型水溶液、固形分濃度:24%、中和剤:アンモニア、pH:8〜10〕
カーボンブラック:三菱ケミカル(株)製のMA100粒状〔LFF、DBP吸収量:95cm/100g〕
分散剤:花王(株)製のデモールN
そして調製した塗材を、実施例1と同様にして基材上に形成した剥離層の上に塗布したのち乾燥させて、単位面積あたりの固形分量が1g/mである熱転写層を形成した。
熱転写層における、カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂〔自己乳化型水溶液中に含まれていた固形分(有効成分)〕100質量部あたりのカーボンブラックの割合は82.5質量部であった。
なお、カーボンブラックとしてLFFを用いているのは、組み合わせる樹脂がポリエステル樹脂ではなく、イソシアネート硬化性樹脂であるためである。
(硬化剤層)
ブロック化していないイソシアネート基を含み、イソシアネート硬化剤として機能するイソシアネート樹脂〔大日本精化工業(株)製のクロスネートD−70、固形分濃度:50%〕を、溶剤としてのMEKに配合して、硬化剤層用の塗材を調製した。
そして調製した塗材を、先に形成した熱接着層上に塗布したのち乾燥させて、単位面積あたりの固形分量が0.5g/mである硬化剤層を形成して、熱転写層を、イソシアネート硬化性樹脂を含む層と、イソシアネート硬化剤を含む層とに機能分離させた感熱転写媒体を作製した。
〈熱処理耐性評価〉
各実施例、比較例で作製した感熱転写媒体を所定の幅のリボン状にスリットし、ロール状に巻き取って、熱転写プリンタ〔東芝テック(株)製のラベルプリンタB−SX4T、解像度:300dpi〕にセットした。
また、食品用のパッケージのモデルとして、2軸延伸ナイロンフィルム(ONY)と直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(LLDPE)のラミネートフィルムを用意した。
次いで、上記ラミネートフィルムのONY側の表面に、上記熱転写プリンタを用いて1ドットの文字パターンを印刷したのち、加圧下で120℃に加熱するレトルト殺菌処理をした。
そしてラミネートフィルムの、文字パターンを印刷した表面をペーパーウエスで20往復こすった後に文字パターンの状態を確認して、下記の基準で熱処理耐性を評価した。
○:文字パターンには変化は見られなかった。
△:文字パターンに僅かに、抜けている部分と剥離が見られたが、文字の判読は可能であった。
×:文字パターンに、文字の判読が不能な抜けや剥離が見られた。
〈耐アルコール性評価〉
各実施例、比較例で作製した感熱転写媒体を、所定の幅のリボン状にスリットし、ロール状に巻き取って、熱処理耐性評価で使用したのと同じ熱転写プリンタにセットした。
次いで、熱処理耐性評価で使用したのと同じラミネートフィルムのONY側の表面に、上記熱転写プリンタを用いてバーコードを印刷したのち、加圧下で120℃に加熱するレトルト殺菌処理をした。
そしてラミネートフィルムの、バーコードを印刷した表面に、エタノールを染み込ませた綿棒を90gf(=0.8826N)の荷重をかけて接触させた状態で50往復させたのち、バーコードの状態を観察した。
それとともにバーコードを、バーコードリーダーを用いて読み取って、下記の基準で耐アルコール性を評価した。
○:バーコードは溶けて滲んだり掠れたり流れたりしておらず、バーコードリーダーで正しく読み取ることもできた。
△:バーコードが僅かに溶けて滲んだり掠れたり流れたりしていたものの、バーコードリーダーで正しく読み取ることはできた。
×:バーコードが著しく溶けて滲んだり掠れたり流れたりしており、バーコードリーダーで正しく読み取ることもできなかった。
〈印刷時の熱感度評価〉
各実施例、比較例で作製した感熱転写媒体を、所定の幅のリボン状にスリットし、ロール状に巻き取って、熱処理耐性評価で使用したのと同じ熱転写プリンタにセットした。
そして、熱処理耐性評価で使用したのと同じラミネートフィルムのONY側の表面に、上記熱転写プリンタを用いて線幅1ドットの細線を所定長に亘って連続的に印刷して、下記の基準で印刷時の熱感度を評価した。
○:細線を、全長に亘って線幅1ドットで問題なく印刷することができた。
△:線幅が部分的に細くなったが、細線を全長に亘って途切れることなく印刷することができた。
×:途中で細線の途切れが多発した。
〈ポットライフ評価〉
各実施例、比較例で作製した感熱転写媒体を、所定の幅のリボン状にスリットし、ロール状に巻き取って、40℃で1週間保管したのち、熱処理耐性評価で使用したのと同じ熱転写プリンタにセットした。
そして、熱処理耐性評価で使用したのと同じラミネートフィルムのONY側の表面に、上記熱転写プリンタを用いて線幅1ドットの細線を所定長に亘って連続的に印刷して、下記の基準で印刷時の熱感度を評価した。
○:細線を、全長に亘って途切れることなく印刷することができた。
×:途中で細線の途切れが多発した。
〈印刷の色濃度評価〉
各実施例、比較例で作製した感熱転写媒体を、所定の幅のリボン状にスリットし、ロール状に巻き取って、熱処理耐性評価で使用したのと同じ熱転写プリンタにセットした。
そして、熱処理耐性評価で使用したのと同じラミネートフィルムのONY側の表面に、上記熱転写プリンタを用いてベタ印刷をして、色濃度を、濃度測定器(マクベス濃度計RD−918)を用いて測定して、下記の基準で色濃度を評価した。
○:色濃度は1.5以上であった。
△:色濃度は1.0以上、1.5未満であった。
×:色濃度は1.0未満であった。
以上の結果を、表5〜表8に示す。
なお各表中、熱転写層の層構造の欄の記載は下記のとおり。
I:熱溶融着色層と熱接着層の2層。
II:単層の熱転写層。
III:熱転写層と硬化剤層の2層に機能分離。
表中、各成分の質量部は、いずれも有効成分としての固形分の質量部を示し、カーボンブラックは、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、またはカルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂100質量部あたりの質量部を示す。
またイソシアネート硬化剤は、イソシアネート硬化性樹脂としてのカルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、またはフェノール樹脂100質量部あたりの質量部を示す。
イソシアネート硬化性樹脂の種類の欄の記載は、下記のとおり。
CP:カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂
EA:エチレン−アクリル酸共重合体
PH:フェノール樹脂
さらに、イソシアネート硬化剤のブロック化の欄の記載は
○:ブロック化あり
×:ブロック化なし
を示し、種類の欄の記載は、もとになるイソシアネート硬化剤の種類を示す。
HDI:ヘキサメチレンジイソシアネート
TDI:トリレンジイソシアネート
MDI:4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート
ポリ:ポリイソシアネート
樹脂:イソシアネート樹脂
Figure 2021028147
Figure 2021028147
Figure 2021028147
Figure 2021028147
表5〜表8の実施例1〜14、比較例1、2の結果より、熱転写層の少なくとも最表層に、ブロック化イソシアネート硬化剤とイソシアネート硬化性樹脂とを含ませることにより、パッケージ等の表面に、高い熱処理耐性、および耐アルコール性を有する文字などを印刷でき、しかも常温以下の温度範囲では実質的にポットライフを有しない感熱転写媒体を提供できることが判った。
実施例1、14の結果より、上記の効果をより一層向上することを考慮すると、熱転写層は、基材上に順に積層された熱溶融着色層と熱接着層の2層を含み、熱接着層が、ブロック化イソシアネート硬化剤とイソシアネート硬化性樹脂とを含んでいるのが好ましいことが判った。
実施例1〜3の結果より、ブロック化イソシアネート硬化剤としては、TDIまたはHDIをブロック化剤でブロック化した化合物を用いるのが好ましいことが判った。
実施例1、4、5の結果より、イソシアネート硬化性樹脂としては、カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂が好ましいことが判った。
また実施例1、2の結果より、水溶液ないし水分散液のpHが7を超えるアルカリ性、またはpHが7前後の中性であるカルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂と組み合わせるブロック化イソシアネート硬化剤としては、アニオン性もしくはノニオン性の界面活性剤を用いた水分散液が好ましいことが判った。
実施例1、13の結果より、熱溶融着色層は、樹脂として、ポリエステル樹脂を含んでいるのが好ましいことが判った。
また実施例1、9〜12の結果より、ポリエステル樹脂は、ガラス転移温度Tgが20℃以上、70℃以下、数平均分子量Mnが10000以上、33000以下、もしくは、水酸基価が20mgKOH/g以下であるのが好ましいことが判った。
さらに実施例1、6〜8の結果より、熱溶融着色層が、着色剤としてカーボンブラックを含む場合、当該カーボンブラックは、DBP吸収量が100cm/100g以上、300cm/100g以下であるのが好ましいことが判った。

Claims (8)

  1. 基材と、前記基材上に、熱転写可能に設けられた熱転写層とを含み、前記熱転写層の少なくとも最表層は、ブロック化イソシアネート硬化剤、およびイソシアネート硬化性樹脂を含む感熱転写媒体。
  2. 前記イソシアネート硬化性樹脂は、カルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂である請求項1に記載の感熱転写媒体。
  3. 前記ブロック化イソシアネート硬化剤は、トリレンジイソシアネート、またはヘキサメチレンジイソシアネートをブロック化剤でブロックした化合物である請求項1または2に記載の感熱転写媒体。
  4. 前記熱転写層は、前記基材上に順に積層された熱溶融着色層、および熱接着層を含み、前記熱接着層が、前記ブロック化イソシアネート硬化剤、および前記イソシアネート硬化性樹脂を含む前記最表層である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の感熱転写媒体。
  5. 前記熱溶融着色層は、ガラス転移温度Tgが20℃以上、70℃以下のポリエステル樹脂を含む請求項4に記載の感熱転写媒体。
  6. 前記熱溶融着色層は、数平均分子量Mnが10000以上、33000以下のポリエステル樹脂を含む請求項4または5に記載の感熱転写媒体。
  7. 前記熱溶融着色層は、水酸基価が20mgKOH/g以下のポリエステル樹脂を含む請求項4ないし6のいずれか1項に記載の感熱転写媒体。
  8. 前記熱溶融着色層は、DBP吸収量が100cm/100g以上、300cm/100g以下のカーボンブラックを含む請求項4ないし7のいずれか1項に記載の感熱転写媒体。
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