JP4860326B2 - 静電荷液体現像用受像シート及び静電荷液体現像用受像ラベル - Google Patents

静電荷液体現像用受像シート及び静電荷液体現像用受像ラベル Download PDF

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Description

本発明は、静電荷液体現像によるトナー画像との密着性に優れた静電荷液体現像用受像シート及び静電荷液体現像用受像ラベルに関する。
消費者のニーズが多様化している今日、印刷物の製造についても少量かつ多品種の製造が要求される傾向が顕著になってきている。そこで、このような要求に対応するための方法として、費用と時間がかかる製版工程を必要としない電子写真法が着目されている。中でも、液体トナーを用いた湿式電子写真法である静電荷液体現像法は、粉体トナーを用いた乾式電子写真法と比較して、トナーを構成する粒子の平均粒径が小さいことから、グラビア印刷方式やオフセット印刷方式等と同程度の高精細性を達成することができる。この静電荷液体現像法は、まず、帯電したドラムにレーザーを照射して電荷を消散させることで静電潜像を形成し、この潜像に電荷を有する液体トナーを接触させて、画像を現像する。次に、この画像を静電気によってドラムから中間転写体に飛ばし、中間転写体上で画像を熱溶融して熱及び圧力によって受像シートに転写して画像を定着する。
この受像シートの基材がプラスチックフィルムやプラスチックシート等であると、トナー画像と受像シートとの密着性が低く、トナー画像が受像シートから剥がれやすいという問題があることはよく知られている事実である。そこで、トナー画像と受像シートとの密着性を改善するための方法として、例えば、特許文献1には、基材の表面に受像層となるポリエチレンを主成分とする樹脂を塗布したシートが記載されている。また、特許文献2には、プラスチックフィルム等の被印刷体上に、受像層となるエチレン・アクリル酸系樹脂又はポリブタジエン系樹脂からなるプライマー層を形成したものが記載されている。
特開平9−281738号公報 特開平10−76744号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載されている受像シートは、受像層とトナー画像との密着が不十分であり、また、基材と受像層との密着も不十分であった。
そこで、本発明は、静電荷液体現像によるトナー画像との密着性とともに基材との密着性に優れた受像層を設けた静電荷液体現像用受像シート及び静電荷液体現像用受像ラベルを提供することを目的とする。
本発明者は、上記の点に鑑み鋭意研究を重ねた結果、コロナ処理したポリエチレンテレフタレートフィルムからなる基材の表面にエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体及びテトラメチルキシリレンジイソシアナートをブロック化したイソシアナート架橋剤(以下「TMXDIブロックイソシアナート架橋剤」と略称する)を含む塗工液を塗布し乾燥させて形成した受像層は、静電荷液体現像によるトナー画像との間で優れた密着性を発揮するとともに、基材との密着性にも優れることを見出した。
上記の知見に基づいてなされた本発明の静電荷液体現像用受像シートは、請求項1記載の通り、コロナ処理したポリエチレンテレフタレートフィルムからなる基材の少なくとも片面に、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体及びTMXDIブロックイソシアナート架橋剤を含む塗工液を塗布し乾燥させて受像層を形成してなることを特徴とする。
また、請求項2記載の静電荷液体現像用受像シートは、請求項1記載の静電荷液体現像用受像シートにおいて、静電荷液体現像に使用する液体トナーの定着樹脂がエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体を含むことを特徴とする。
また、請求項3記載の静電荷液体現像用受像シートは、請求項1又は2記載の静電荷液体現像用受像シートにおいて、受像層の厚さが0.1〜5.0μmであることを特徴とする。
また、請求項4記載の静電荷液体現像用受像シートは、請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷液体現像用受像シートにおいて、基材に塗布した塗工液の乾燥温度を60〜80℃とすることを特徴とする。
また、本発明の静電荷液体現像用受像ラベルは、請求項5記載の通り、請求項1乃至4のいずれかに記載の静電荷液体現像用受像シートの受像層を形成した基材の面の反対面に、粘着剤層及び剥離材をこの順に積層してなることを特徴とする。
本発明の静電荷液体現像用受像シートにおける、コロナ処理したポリエチレンテレフタレートフィルムからなる基材の少なくとも片面に、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体及びTMXDIブロックイソシアナート架橋剤を含む塗工液を塗布し乾燥させることで設けた受像層は、静電荷液体現像によるトナー画像との間で優れた密着性を発揮するとともに、基材との密着性にも優れる。従って、本発明の静電荷液体現像用受像シートを用いれば、転写した画像を良好に定着させることができ、少量かつ多品種な印刷物の高精細な製造に対する要求を満たす静電荷液体現像が可能となる。
本発明の静電荷液体現像用受像シートは、コロナ処理したポリエチレンテレフタレートフィルムからなる基材の少なくとも片面に、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体及びTMXDIブロックイソシアナート架橋剤を含む塗工液を塗布し乾燥させて受像層を形成してなることを特徴とするものである。
本発明の静電荷液体現像用受像シートにおける受像層を形成するための塗工液の構成成分とするエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体は、水溶液タイプや分散液タイプの種々の市販品や公知のものを用いることができる。例えば、水溶液タイプのエチレン・アクリル酸共重合体としては、東邦化学工業社のハイテックS−3121(商品名)や住友精化社のザイクセンA(商品名)の他、マイケルマン社のDP1000(商品名)等が挙げられ、分散液タイプのエチレン・アクリル酸共重合体としては、中央理化工業社のリカボンドET−8(商品名)等が挙げられる。また、水溶液タイプのエチレン・メタクリル酸共重合体としては、東邦化学工業社のハイテックSC−100(商品名)等が挙げられ、分散液タイプのエチレン・メタクリル酸共重合体としては、中央理化工業社のアクアテックスAC−3100(商品名)等が挙げられる。なお、塗工液の構成成分として、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体に、エチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸プロピル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体等のエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体を混合してもよい。
TMXDIブロックイソシアナート架橋剤におけるTMXDIは、飽和蒸気圧が高いことからビューレット体、イソシアヌレート体、アダクト体として用いることが望ましい。TMXDIのブロック化に使用されるブロック剤としては、メチルエチルケトオキシムやアセトオキシムが例示されるオキシム類、ノニルフェノールやオクチルフェノールが例示されるアルキルフェノール類、アセト酢酸エチルやマロン酸エチルが例示される活性メチレン類、ε−カプロラクタムが例示されるラクタム類等が挙げられるが、中でも解離温度が比較的低温のオキシム類が好適に挙げられる。ブロック剤が塗工液の乾燥時又は印刷時の高温により解離することでTMXDIのイソシアナート基が活性化される。ブロック剤としてオキシム類を使用したTMXDIブロックイソシアナート架橋剤としては、第一工業製薬社のエラストロンBN−08(商品名)や武田薬品工業社のタケネートXB−77−M9(商品名)等が挙げられる。
塗工液中へのエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体及びTMXDIブロックイソシアナート架橋剤の配合量は、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体100重量部に対してTMXDIブロックイソシアナート架橋剤1〜50重量部が望ましく、5〜40重量部がより望ましい(固形分比)。TMXDIブロックイソシアナート架橋剤の配合量がエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体100重量部に対して1重量部未満であると基材と受像層との密着が不十分になる恐れがある一方、50重量部を越えるとトナー画像と受像層との密着が不十分になる恐れがある。また、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体及びTMXDIブロックイソシアナート架橋剤を含む塗工液の固形分は、0.5〜30重量%であることが望ましく、1〜25重量%であることがより望ましい。固形分が0.5重量%未満であると基材の表面に受像層を形成するための必要な塗布厚が得られない恐れがある一方、30重量%を越えると塗工液の粘度が高くなりすぎて平滑な塗工面が得られない恐れがある。
塗工液の調製は水とメチルアルコールとの混合溶媒を用いて行うことが望ましい。水とメチルアルコールとの混合溶媒を用いて調製された塗工液を基材の表面に塗布することで、発泡や白濁がない透明性に優れた受像層を形成することができる。水とメチルアルコールとの混合割合は、水100重量部に対してメチルアルコール10〜60重量部が望ましい。メチルアルコールの混合量が水100重量部に対して10重量部未満であると塗工液が基材からはじかれやすく、また、乾燥時間が長くなり実用的でなくなる恐れがある一方、60重量部を越えると塗工液がゲル状化しやすく、安定な塗工を行えない恐れがある。
なお、塗工液には、ブロッキング防止のために、無機顔料や有機顔料を適宜配合してもよいし、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、粘性調整剤等を適宜配合してもよい。
本発明の静電荷液体現像用受像シートにおける基材としては、ポリエチレンテレフタレートフィルムが用いられる。基材の厚さは10〜300μmが望ましく、20〜200μmがより望ましい。なお、基材と受像層との密着性を向上させるために、基材にコロナ処理や火炎処理等の処理を行ってもよい。また、基材にポリエステル系樹脂やアクリル系樹脂等からなるアンカーコート層を設け、このアンカーコート層上に受像層を形成してもよい。
基材の表面への塗工液の塗布は、例えば、エアーナイフコーター、ブレードコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、バーコーター等を用いて行えばよい。中でもグラビアコーターを好適に用いることができる。基材の表面に塗布された塗工液を乾燥する方法としては、例えば、熱風乾燥を用いることができる。塗工液の乾燥温度は60〜80℃が望ましい。乾燥温度が60℃未満であると基材と受像層との間で安定した密着性が得られにくくなる恐れがある一方、80℃を超えるとトナー画像と受像層との間で安定した密着性が得られにくくなる恐れがある。
以上のようにして基材の表面に形成される受像層の厚さは0.1〜5.0μmが望ましく、0.5〜3.0μmがより望ましい。受像層の厚さが0.1μm未満であると基材と受像層との間で安定した密着性が得られにくくなる恐れがある一方、5.0μmを超えると基材を巻き取った後にブロッキングが生じやすくなる恐れがある。
以上のようにして製造される本発明の静電荷液体現像用受像シートは、その受像層を設けた基材の面の反対面に粘着剤層及び剥離材をこの順に積層することによって静電荷液体現像用受像ラベルとすることができる。
粘着剤層を構成する粘着剤としては、エマルジョン型、溶剤型、無溶剤型のいずれの粘着剤を用いてもよく、例えば、アクリル系粘着剤の他、ゴム系、ポリエステル系、ポリウレタン系粘着剤等を用いることができる。また、耐熱性が要求される場合は、耐熱性に優れるシリコーン系粘着剤を用いてもよい。粘着剤層の厚さは5〜60μmが望ましく、15〜40μmがより望ましい。粘着剤層の厚さが5μm未満であると粘着力が不十分となる恐れがある一方、60μmを超えると粘着剤のはみ出しが発生する恐れがある。粘着剤層の形成は、例えば、ナイフコーター、ロールコーター、ダイコーター等を用いて粘着剤を基材の表面に塗布した後、乾燥することで行えばよい。こうして形成した粘着剤層に剥離材を積層すれば、静電荷液体現像用受像ラベルを製造することができる。また、静電荷液体現像用受像ラベルは、剥離材の表面に粘着剤をナイフコーターやロールコーター等を用いて塗布した後、乾燥して粘着剤層を形成し、こうして形成した粘着剤層を受像層を設けた基材の面の反対面に積層することで製造してもよい。このような製造方法は、粘着剤層を形成するための乾燥過程における加熱が受像層に対してダメージを与えないので望ましい。
剥離材としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、発泡ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム等のプラスチックフィルムや、コート紙、グラシン紙、その他ポリエチレンラミネート紙等の紙に、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系等からなる剥離剤を塗布したものを用いることができる。剥離材の厚さは、特に制限されないが、通常20〜200μm程度であればよい。
本発明の静電荷液体現像用受像シートに対して適用される画像層を形成するための静電荷現像用の液体トナーとしては、可視化するための着色剤と、着色剤を受像シートに固定するための定着樹脂と、電気的特性を調整するための電荷調整剤等をキャリア液体に分散させた一般的なものを用いることができる。
着色剤としては、従来から静電荷現像用の液体トナーの着色剤として用いられている公知の顔料や染料、例えば、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、ベンジジンオレンジ、ファーストレッド、ブリリアントカーミン3B、銅フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、スピリットブラック、オイルブルー、アルカリブルー、ローダミン6B、ニグロシン、カーボンブラック、ジクロロキナクリドン、イソインドリン、酸化チタン等を用いることができる。
定着樹脂としては、従来から静電荷現像用の液体トナーの定着樹脂として用いられている公知の樹脂、例えば、ポリスチレン、スチレン・アクリル酸共重合体、ポリアクリル酸、ポリエチレン、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド等の熱可塑性樹脂を単体で又は混合して用いることができる。本発明の静電荷液体現像用受像シートに対して好適な定着樹脂としてはエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体を含むものが挙げられる。
電荷調整剤としては、従来から静電荷現像用の液体トナーの電荷調整剤として用いられている、ナフテン酸、オクテン酸、オレイン酸、ステアリン酸等の樹脂酸の金属塩、スルホコハク酸エステルの金属塩、ポリオキシエチル化アルキルアミンのような非イオン性界面活性剤、レシチン、アマニ油等の油脂類、ポリビニルピロリドン、多価アルコールの有機酸エステル等を用いることができる。
キャリア液体としては、高絶縁性・低誘電率の炭化水素系溶剤が用いられる。好ましくは分岐鎖状脂肪族炭化水素であり、具体的にはアイソパーG、アイソパーL、アイソパーM(エクソン化学社の商品名)等が挙げられる。
次に、本発明の静電荷液体現像用受像シート及び静電荷液体現像用受像ラベルの実施例を比較例とともに説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
実施例1:
水溶液タイプのエチレン・アクリル酸共重合体(住友精化社製、商品名:ザイクセンA、固形分:25.0重量%)100重量部に対してTMXDIブロックイソシアナート架橋剤(第一工業製薬社製、商品名:エラストロンBN−08、固形分:34.5重量%、ブロック剤の種類はオキシム類でその解離温度は120℃)8重量部を添加し(固形分比)、さらに水/メチルアルコールが100重量部/25重量部の割合からなる混合溶剤を添加して希釈し、固形分が9.5重量%の塗工液を調製した。この塗工液を、コロナ処理を施した厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製、商品名:ルミラー♯50 T−60)を基材としてそのコロナ処理面にグラビアコーターを用いて塗布し、70℃で乾燥させて、厚さ0.8μmの受像層を形成することで静電荷液体現像用受像シートを製造した。この受像層は、表面状態が平滑であり、乾燥後の透明性が優れていた。
次に、グラシン紙の表面にシリコーンを塗布した剥離材(リンテック社製、商品名:SP−8Kアオ、厚さ90μm)の剥離層の表面に、アクリル系粘着剤(東洋インキ製造社製、商品名:オリバインBPS−1109)100重量部に架橋剤(日本ポリウレタン工業社製、商品名:コロネートL)3重量部を添加した粘着剤を乾燥後の厚さが30μmとなるようにロールコーターを用いて塗布し、90℃で1分間乾燥させて粘着剤層を形成した。この剥離材上の粘着剤層を、上記の静電荷液体現像用受像シートの受像層を設けた基材の面の反対面に積層して静電荷液体現像用受像ラベルを製造した。
実施例2:
水溶液タイプのエチレン・アクリル酸共重合体(マイケルマン社製、商品名:DP1000、固形分:34.0重量%)100重量部に対して実施例1で用いたTMXDIブロックイソシアナート架橋剤6重量部を添加した(固形分比)こと以外は、実施例1と同様にして静電荷液体現像用受像シートと静電荷液体現像用受像ラベルを製造した。
実施例3:
実施例1で用いた水溶液タイプのエチレン・アクリル酸共重合体100重量部に対して実施例1で用いたTMXDIブロックイソシアナート架橋剤28重量部を添加した(固形分比)こと以外は、実施例1と同様にして静電荷液体現像用受像シートと静電荷液体現像用受像ラベルを製造した。
実施例4:
分散液タイプのエチレン・メタクリル酸共重合体(中央理化工業社製、商品名:アクアテックスAC−3100、固形分45.0重量%)100重量部に対して実施例1で用いたTMXDIブロックイソシアナート架橋剤10重量部を添加した(固形分比)こと以外は、実施例1と同様にして静電荷液体現像用受像シートと静電荷液体現像用受像ラベルを製造した。
比較例1:
TMXDIブロックイソシアナート架橋剤を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして静電荷液体現像用受像シートと静電荷液体現像用受像ラベルを製造した。
比較例2:
TMXDIブロックイソシアナート架橋剤8重量部のかわりにTDIブロックイソシアナート架橋剤(トリレンジイソシアナート系ブロックイソシアナート架橋剤、第一工業製薬社製、商品名:エラストロンBN−44、固形分:42.0重量%、ブロック剤の種類はオキシム類でその解離温度は120℃)10重量部を添加したこと以外は、実施例1と同様にして静電荷液体現像用受像シートと静電荷液体現像用受像ラベルを製造した。
比較例3:
TMXDIブロックイソシアナート架橋剤8重量部のかわりにMDIブロックイソシアナート架橋剤(ジフェニルメタンジイソシアナート系ブロックイソシアナート架橋剤、第一工業製薬社製、商品名:エラストロンBN−04、固形分:33.5重量%、ブロック剤の種類はアルキルフェノール類でその解離温度は120℃)8重量部を添加したこと以外は、実施例1と同様にして静電荷液体現像用受像シートと静電荷液体現像用受像ラベルを製造した。
(基材と受像層との密着性の評価)
受像層に対してJIS K 5400(1990)に準じたXカットテープ法による評価を行い、Xカット部に剥がれがない場合を10点、Xカット部よりも大きく剥がれた場合を0点とした。結果を表1に示す。
(トナー画像と受像層との密着性の評価)
実施例及び比較例で得た静電荷液体現像用受像シートのそれぞれについて、定着樹脂がエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体を含む静電荷現像用の黒色の液体トナー(ヒューレットパッカード社製の「ElectroInk Mark4.0−Black」)を用いて、静電荷液体現像印刷方式の印刷機(ヒューレットパッカード社製のデジタル印刷機「Press WS 4000」)でベタ印刷を行った(設定転写温度:100℃)。
印刷面にニチバン社製のセロハンテープを20N荷重で貼付後、テープを人手で剥離し、テープを貼付した部分の貼付前と剥離後の反射濃度を分光色差計(日本電色工業社製のハンディ型分光色差計「NF 777CE」)で測定し、この測定値からトナー画像と受像層との密着性を下記式に示す濃度残存率で評価した。結果を表1に示す。
濃度残存率(%)=(剥離後の反射濃度/貼付前の反射濃度)×100
Figure 0004860326
表1から明らかなように、静電荷液体現像用受像シートにおける受像層を形成するための塗工液の構成成分としてTMXDIブロックイソシアナート架橋剤を用いた場合に限り、基材と受像層との密着性とトナー画像と受像層との密着性の双方が良好であった(実施例1〜4)。塗工液に架橋剤を添加しない場合、トナー画像と受像層との密着性は良好であったが、基材と受像層との密着性は不良であった(比較例1)。架橋剤としてTDIブロックイソシアナート架橋剤やMDIブロックイソシアナート架橋剤を用いた場合、これらの架橋剤は、TMXDIブロックイソシアナート架橋剤とブロック剤の解離温度が同じであるにもかかわらず、基材と受像層との密着性とトナー画像と受像層との密着性の双方が不良であった(比較例2、3)。
以上のような結果が得られた理由は、次のように考えられる。即ち、イソシアナート基のα位に2つのメチル基を有するTMXDIブロックイソシアナート架橋剤は、ブロック剤の解離温度よりも低い温度でもブロック剤の解離が部分的に起こり、受像層を形成するために採用した70℃という塗工液の乾燥温度でもブロック剤の解離が部分的に起こって活性化したイソシアナート基が基材と受像層との密着性の確保に寄与する一方、この段階では全てのブロック剤が解離せず、その後の100℃という印刷時の転写温度により解離せずに残っていたブロック剤が解離してトナー画像と受像層との密着性の確保に寄与し、結果として基材と受像層との密着性とトナー画像と受像層との密着性の双方を良好にするものと考えられる。これに対し、TDIブロックイソシアナート架橋剤やMDIブロックイソシアナート架橋剤は、70℃というような低温ではブロック剤の解離が起こらず、よって基材と受像層との密着性を確保することができない一方、100℃という印刷時の転写温度でブロック剤の解離が起こり、トナー画像と受像層との密着性の確保に寄与したことから、トナー画像と受像層との密着性の評価を行った場合、基材と受像層との界面で剥がれが起こったものと考えられる。
本発明は、静電荷液体現像によるトナー画像との密着性とともに基材との密着性に優れた受像層を設けた静電荷液体現像用受像シート及び静電荷液体現像用受像ラベルを提供することができる点において産業上の利用可能性を有する。

Claims (5)

  1. コロナ処理したポリエチレンテレフタレートフィルムからなる基材の少なくとも片面に、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体及びテトラメチルキシリレンジイソシアナートをブロック化したイソシアナート架橋剤を含む塗工液を塗布し乾燥させて受像層を形成してなることを特徴とする静電荷液体現像用受像シート。
  2. 静電荷液体現像に使用する液体トナーの定着樹脂がエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体を含むことを特徴とする請求項1記載の静電荷液体現像用受像シート。
  3. 受像層の厚さが0.1〜5.0μmであることを特徴とする請求項1又は2記載の静電荷液体現像用受像シート。
  4. 基材に塗布した塗工液の乾燥温度を60〜80℃とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷液体現像用受像シート。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の静電荷液体現像用受像シートの受像層を形成した基材の面の反対面に、粘着剤層及び剥離材をこの順に積層してなることを特徴とする静電荷液体現像用受像ラベル。
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