JP2021012311A - 撮像光学系、撮像装置、ステレオカメラ、測距装置及び移動体 - Google Patents

撮像光学系、撮像装置、ステレオカメラ、測距装置及び移動体 Download PDF

Info

Publication number
JP2021012311A
JP2021012311A JP2019126855A JP2019126855A JP2021012311A JP 2021012311 A JP2021012311 A JP 2021012311A JP 2019126855 A JP2019126855 A JP 2019126855A JP 2019126855 A JP2019126855 A JP 2019126855A JP 2021012311 A JP2021012311 A JP 2021012311A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
optical system
lens group
imaging optical
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2019126855A
Other languages
English (en)
Inventor
悠久 横山
Yukihisa Yokoyama
悠久 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2019126855A priority Critical patent/JP2021012311A/ja
Priority to US16/918,163 priority patent/US11422329B2/en
Priority to EP20183442.1A priority patent/EP3764146B1/en
Publication of JP2021012311A publication Critical patent/JP2021012311A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B9/00Optical objectives characterised both by the number of the components and their arrangements according to their sign, i.e. + or -
    • G02B9/60Optical objectives characterised both by the number of the components and their arrangements according to their sign, i.e. + or - having five components only
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • G02B7/028Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with means for compensating for changes in temperature or for controlling the temperature; thermal stabilisation
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/04Reversed telephoto objectives
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/18Optical objectives specially designed for the purposes specified below with lenses having one or more non-spherical faces, e.g. for reducing geometrical aberration
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B9/00Optical objectives characterised both by the number of the components and their arrangements according to their sign, i.e. + or -
    • G02B9/04Optical objectives characterised both by the number of the components and their arrangements according to their sign, i.e. + or - having two components only
    • G02B9/06Optical objectives characterised both by the number of the components and their arrangements according to their sign, i.e. + or - having two components only two + components
    • G02B9/08Optical objectives characterised both by the number of the components and their arrangements according to their sign, i.e. + or - having two components only two + components arranged about a stop
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C15/00Surveying instruments or accessories not provided for in groups G01C1/00 - G01C13/00
    • G01C15/002Active optical surveying means
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/001Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras
    • G02B13/0015Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras characterised by the lens design
    • G02B13/002Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras characterised by the lens design having at least one aspherical surface
    • G02B13/0045Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras characterised by the lens design having at least one aspherical surface having five or more lenses
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B35/00Stereoscopic photography

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Lenses (AREA)

Abstract

【課題】温度環境変化時の画角変動(像高変動)を抑制することができる撮像光学系、撮像装置、ステレオカメラ、測距装置及び移動体を提供する。【解決手段】正又は負の第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正の第2レンズ群G2とから構成されており、第1レンズ群G1は、メニスカス形状を持つ負レンズL1と、メニスカス形状を持つとともにプラスチックレンズで形成される正レンズL2とを有しており、第2レンズ群G2は、プラスチックレンズを有しており、次の条件式(1)、(2)を満足する。(1)c31a>c32a、(2)c31b<c32b、但し、c31a:第2レンズ群のプラスチックレンズの物体側の面の軸上の曲率、c32a:第2レンズ群のプラスチックレンズの像側の面の軸上の曲率、c31b:第2レンズ群のプラスチックレンズの物体側の面の軸外の曲率、c32b:第2レンズ群のプラスチックレンズの像側の面の軸外の曲率。【選択図】図1

Description

本発明は、撮像光学系、撮像装置、ステレオカメラ、測距装置及び移動体に関する。
これまで、撮像光学系とエリアセンサを用いたカメラ装置において、対象物体の識別を行うセンシング用途の監視カメラや車載カメラなどの数多くのカメラ装置が実用化され、需要が増加しつつある。
加えて近年では、量産性による低コスト化や軽量化に優れたプラスチックレンズを使用した撮像光学系が実用化されている。しかし、一般的にプラスチックレンズはその物性に従い、広い温度範囲で安定した特性を得ることができないという問題点がある。特にステレオカメラ装置では、温度変化時の画角変動、もしくは像高変動が悪化することにより、測距誤差がより大きく生じてしまう。そのため、雰囲気温度が変化したときの、画角変動を光学的に小さく抑えることが望ましい。プラスチックレンズを使用した撮像光学系の温度補償については、例えば、特許文献1〜特許文献3に記載の技術が開示されている。
特開2007−101920号公報 特開2014−089349号公報 特開2018−055045号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示の光学系は、光軸方向の焦点位置変動(ピントずれ)に関する温度補償について記載されたものであり、画角変動に対する温度補償に対応した光学系ではない。また、特許文献3に開示の光学系は、画角変動の温度補償に対応しており対角画角で±2〜3deg程度に抑えられているが、測距に利用する際の精度として要求される画角変動の温度補償は±0.1deg未満程度であり、十分な補償ではない。また、測距に利用するには歪曲収差が大きいために電子的補正が前提となり、光学系単独での性能としては不十分と言わざるを得ない。
本発明は、以上の問題意識に基づいてなされたものであり、温度環境変化時の画角変動(像高変動)を抑制することができる撮像光学系、撮像装置、ステレオカメラ、測距装置及び移動体を提供することを目的とする。
本実施形態の撮像光学系は、物体側から像側に向かって順に、正又は負の屈折力を持つ第1レンズ群と、開口絞りと、正の屈折力を持つ第2レンズ群とから構成されており、第1レンズ群は、物体側から像側に向かって順に、メニスカス形状を持つ負レンズと、メニスカス形状を持つとともにプラスチックレンズで形成される正レンズとを有しており、第2レンズ群は、プラスチックレンズを有しており、次の条件式(1)、(2)を満足する、ことを特徴とする。
(1)c31a>c32a
(2)c31b<c32b
但し、
c31a:第2レンズ群のプラスチックレンズの物体側の面の軸上の曲率、
c32a:第2レンズ群のプラスチックレンズの像側の面の軸上の曲率、
c31b:第2レンズ群のプラスチックレンズの物体側の面の軸外の曲率、
c32b:第2レンズ群のプラスチックレンズの像側の面の軸外の曲率。
ここで、「軸上の曲率」とは、例えば、光軸近傍の局部曲率を意味している。また、「軸外の曲率」とは、物体側の面の有効径の最外端と像側の面の有効径の最外端のうち小さい方のレンズ高さにおける局部曲率を意味している。
本実施形態の撮像光学系は、次の条件式(3)、(4)を満足することができる。
(3)α2>30×10−6
(4)α3>30×10−6
但し、
α2:第1レンズ群の正レンズの線膨張係数、
α3:第2レンズ群のプラスチックレンズの線膨張係数。
本実施形態の撮像光学系は、次の条件式(5)、(6)を満足することができる。
(5)β2<−50×10−6
(6)β3<−50×10−6
但し、
β2:第1レンズ群の正レンズの屈折率温度係数、
β3:第2レンズ群のプラスチックレンズの屈折率温度係数。
ここで、「屈折率温度係数」とは、例えば、20〜40℃の空気中における相対屈折率温度係数のd線に対する値を意味している。
本実施形態の撮像光学系は、次の条件式(7)を満足することができる。
(7)0.2<φ2a/φ3a<0.8
但し、
φ2a:第1レンズ群の正レンズの軸上におけるパワー、
φ3a:第2レンズ群のプラスチックレンズの軸上におけるパワー。
本実施形態の撮像光学系は、次の条件式(8)を満足することができる。
(8)φ2a+φ3a<φA
但し、
φ2a:第1レンズ群の正レンズの軸上におけるパワー、
φ3a:第2レンズ群のプラスチックレンズの軸上におけるパワー、
φA:光学系の全系の軸上におけるパワー。
本実施形態の撮像光学系は、次の条件式(9)を満足することができる。
(9)|c31a−c32a|<|c31b−c32b|
本発明によれば、温度環境変化時の画角変動(像高変動)を抑制することができる撮像光学系、撮像装置、ステレオカメラ、測距装置及び移動体を提供することができる。
数値実施例1に係る撮像光学系のレンズ構成を示す断面図である。 数値実施例1に係る撮像光学系の各光学面のデータを示す図である。 数値実施例1に係る撮像光学系の非球面レンズの非球面データを示す図である。 数値実施例1に係る撮像光学系において第2レンズ群の最も像側に位置するプラスチックレンズの物体側と像側の各面の軸上から軸外までの曲率の推移を示す図である。 数値実施例1に係る撮像光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。 数値実施例1に係る撮像光学系の各像高に到達する光線の温度変化時の画角変動を示す図である。 数値実施例2に係る撮像光学系のレンズ構成を示す断面図である。 数値実施例2に係る撮像光学系の各光学面のデータを示す図である。 数値実施例2に係る撮像光学系の非球面レンズの非球面データを示す図である。 数値実施例2に係る撮像光学系において第2レンズ群の最も像側に位置するプラスチックレンズの物体側と像側の各面の軸上から軸外までの曲率の推移を示す図である。 数値実施例2に係る撮像光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。 数値実施例2に係る撮像光学系の各像高に到達する光線の温度変化時の画角変動を示す図である。 数値実施例3に係る撮像光学系のレンズ構成を示す断面図である。 数値実施例3に係る撮像光学系の各光学面のデータを示す図である。 数値実施例3に係る撮像光学系の非球面レンズの非球面データを示す図である。 数値実施例3に係る撮像光学系において第2レンズ群の最も像側に位置するプラスチックレンズの物体側と像側の各面の軸上から軸外までの曲率の推移を示す図である。 数値実施例3に係る撮像光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。 数値実施例3に係る撮像光学系の各像高に到達する光線の温度変化時の画角変動を示す図である。 数値実施例4に係る撮像光学系のレンズ構成を示す断面図である。 数値実施例4に係る撮像光学系の各光学面のデータを示す図である。 数値実施例4に係る撮像光学系の非球面レンズの非球面データを示す図である。 数値実施例4に係る撮像光学系において第2レンズ群の最も像側に位置するプラスチックレンズの物体側と像側の各面の軸上から軸外までの曲率の推移を示す図である。 数値実施例4に係る撮像光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。 数値実施例4に係る撮像光学系の各像高に到達する光線の温度変化時の画角変動を示す図である。 常温環境時と高温環境時の結像の様子を対比可能に示した図である。 本実施形態の撮像光学系を搭載したカメラ装置の構成を示す第1の図である。 本実施形態の撮像光学系を搭載したカメラ装置の構成を示す第2の図である。 本実施形態の撮像光学系を搭載したステレオカメラの構成を示す図である。 図28のステレオカメラを用いて対象物までの距離を測定する三角測量の原理を説明する図である。
まず、数値実施例1−数値実施例4に係る撮像光学系について、詳細に説明する。以下、rは曲率半径、dは面間隔、Ndは屈折率、νdはアッベ数を示している。また、「E-a」は「×10-a」を意味している。また、F線(λ=486.1nm)、d線(λ=587.6nm)、C線(λ=656.3nm)はそれぞれの波長に対する収差、Sはサジタル像面、Mはメリディオナル像面を示している。また、fは全系の焦点距離、Fnoは開放F値、θは半画角、Yは最大像高を示している。長さの単位は[mm]である。
回転対称非球面は次式で定義される。
x=cy2/[1+[1-(1+K)c2y2]1/2]+A4y4+A6y6+A8y8 +A10y10+A12y12・・・
(但し、cは曲率(1/r)、yは光軸からの高さ、Kは円錐係数、A4、A6、A8、・・・・・は各次数の非球面係数)
図1は、数値実施例1に係る撮像光学系のレンズ構成を示す断面図である。図2は、数値実施例1に係る撮像光学系の各光学面のデータを示す図である。図3は、数値実施例1に係る撮像光学系の非球面レンズの非球面データを示す図である。図4は、数値実施例1に係る撮像光学系において第2レンズ群の最も像側に位置するプラスチックレンズの物体側と像側の各面の軸上から軸外までの曲率の推移を示す図である(c31bとc32bはレンズ有効径の最外端2.7mmに対応する値である)。図5は、数値実施例1に係る撮像光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。図6は、数値実施例1に係る撮像光学系の各像高に到達する光線の温度変化時の画角変動を示す図である。
図1に示すように、数値実施例1の撮像光学系は、物体側から像側に向かって順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正の屈折力を持つ第2レンズ群G2とから構成されている。IMGは設計上の像面である。
第2レンズ群G2と像面IMGの間には、光学ローパスフィルタ、赤外光カットフィルタ、紫外光カットフィルタ等の各種フィルタのほか、受光素子のカバーガラス(シールガラス)を等価的な平行平板として示すフィルタガラスが配置されている。CCD(電荷結合素子)センサやCMOS(相補型金属酸化物半導体)センサ等の固体撮像素子を用いるタイプの撮像光学系では、バック挿入ガラス、ローパスフィルタ、カットフィルタ、固体撮像素子の受光面を保護するためのカバーガラス等の少なくとも何れかが介挿されている。ここでは、これらを代表した2枚の平行平板として第1、第2の光学フィルタF1、F2を第2レンズ群G2と像面IMGの間に挿入した場合を例示しているが、光学フィルタの挿入有無や挿入枚数はこれに限定されない。
第1レンズ群G1は、物体側から像側に向かって順に、レンズL1と、レンズL2とを有している。第2レンズ群G2は、物体側から像側に向かって順に、レンズL3と、レンズL4と、レンズL5とを有している。
レンズL1は、負のパワーを持つ物体側に凸面を向けたメニスカス形状を有している。レンズL2は、正のパワーを持つ物体側に凹面を向けたメニスカス形状を有している。レンズL3は、負のパワーを持つ両凹形状を有している。レンズL4は、正のパワーを持つ両凸形状を有している。レンズL5は、軸上で正のパワーを持つ両凸形状、且つ、軸外で負のパワーを持つ物体側に凹面を向けたメニスカス形状で構成している(軸上から軸外に向かう途中で変曲点を有している)。レンズL1はガラスレンズ、レンズL2はプラスチックレンズ、レンズL3はプラスチックレンズ、レンズL4はガラスレンズ、レンズL5はプラスチックレンズを用いている。
数値実施例1において、全系の焦点距離f=4.29[mm]、開放F値Fno=1.90、半画角θ=29.2[deg]、最大像高Y=2.4[mm]である。
図7は、数値実施例2に係る撮像光学系のレンズ構成を示す断面図である。図8は、数値実施例2に係る撮像光学系の各光学面のデータを示す図である。図9は、数値実施例2に係る撮像光学系の非球面レンズの非球面データを示す図である。図10は、数値実施例2に係る撮像光学系において第2レンズ群の最も像側に位置するプラスチックレンズの物体側と像側の各面の軸上から軸外までの曲率の推移を示す図である(c31bとc32bはレンズ有効径の最外端2.4mmに対応する値である)。図11は、数値実施例2に係る撮像光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。図12は、数値実施例2に係る撮像光学系の各像高に到達する光線の温度変化時の画角変動を示す図である。
図7に示すように、数値実施例2の撮像光学系は、物体側から像側に向かって順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正の屈折力を持つ第2レンズ群G2とから構成されている。IMGは設計上の像面である。第2レンズ群G2と像面IMGの間には、第1、第2の光学フィルタF1、F2が設けられている。
第1レンズ群G1は、物体側から像側に向かって順に、レンズL1と、レンズL2とを有している。第2レンズ群G2は、物体側から像側に向かって順に、レンズL3’と、レンズL4’と、レンズL5’とを有している。
レンズL1は、負のパワーを持つ物体側に凸面を向けたメニスカス形状を有している。レンズL2は、正のパワーを持つ物体側に凹面を向けたメニスカス形状を有している。レンズL3’は、正のパワーを持つ両凸形状を有している。レンズL4’は、負のパワーを持つ両凹形状を有している。レンズL5’は、軸上で正のパワーを持つ両凸形状、且つ、軸外で負のパワーを持つ物体側に凹面を向けたメニスカス形状で構成している(軸上から軸外に向かう途中で変曲点を有している)。レンズL1はガラスレンズ、レンズL2はプラスチックレンズ、レンズL3はガラスレンズ、レンズL4はプラスチックレンズ、レンズL5はプラスチックレンズを用いている。
数値実施例2において、全系の焦点距離f=4.29[mm]、開放F値Fno=1.90、半画角θ=29.2[deg]、最大像高Y=2.4[mm]である。
図13は、数値実施例3に係る撮像光学系のレンズ構成を示す断面図である。図14は、数値実施例3に係る撮像光学系の各光学面のデータを示す図である。図15は、数値実施例3に係る撮像光学系の非球面レンズの非球面データを示す図である。図16は、数値実施例3に係る撮像光学系において第2レンズ群の最も像側に位置するプラスチックレンズの物体側と像側の各面の軸上から軸外までの曲率の推移を示す図である(c31bとc32bはレンズ有効径の最外端2.8mmに対応する値である)。図17は、数値実施例3に係る撮像光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。図18は、数値実施例3に係る撮像光学系の各像高に到達する光線の温度変化時の画角変動を示す図である。
図13に示すように、数値実施例3の撮像光学系は、物体側から像側に向かって順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正の屈折力を持つ第2レンズ群G2とから構成されている。IMGは設計上の像面である。第2レンズ群G2と像面IMGの間には、第1、第2の光学フィルタF1、F2が設けられている。
第1レンズ群G1は、物体側から像側に向かって順に、レンズL1と、レンズL2とを有している。第2レンズ群G2は、物体側から像側に向かって順に、レンズL3と、レンズL4と、レンズL5とを有している。
レンズL1は、負のパワーを持つ物体側に凸面を向けたメニスカス形状を有している。レンズL2は、正のパワーを持つ物体側に凹面を向けたメニスカス形状を有している。レンズL3は、負のパワーを持つ両凹形状を有している。レンズL4は、正のパワーを持つ両凸形状を有している。レンズL5は、軸上で正のパワーを持つ両凸形状、且つ、軸外で負のパワーを持つ物体側に凹面を向けたメニスカス形状で構成している(軸上から軸外に向かう途中で変曲点を有している)。レンズL1はガラスレンズ、レンズL2はプラスチックレンズ、レンズL3はプラスチックレンズ、レンズL4はガラスレンズ、レンズL5はプラスチックレンズを用いている。
数値実施例3において、全系の焦点距離f=4.29[mm]、開放F値Fno=1.90、半画角θ=29.2[deg]、最大像高Y=2.4[mm]である。
図19は、数値実施例4に係る撮像光学系のレンズ構成を示す断面図である。図20は、数値実施例4に係る撮像光学系の各光学面のデータを示す図である。図21は、数値実施例4に係る撮像光学系の非球面レンズの非球面データを示す図である。図22は、数値実施例4に係る撮像光学系において第2レンズ群の最も像側に位置するプラスチックレンズの物体側と像側の各面の軸上から軸外までの曲率の推移を示す図である(c31bとc32bはレンズ有効径の最外端2.3mmに対応する値である)。図23は、数値実施例4に係る撮像光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。図24は、数値実施例4に係る撮像光学系の各像高に到達する光線の温度変化時の画角変動を示す図である。
図19に示すように、数値実施例4の撮像光学系は、物体側から像側に向かって順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正の屈折力を持つ第2レンズ群G2とから構成されている。IMGは設計上の像面である。第2レンズ群G2と像面IMGの間には、第1、第2の光学フィルタF1、F2が設けられている。
第1レンズ群G1は、物体側から像側に向かって順に、レンズL1と、レンズL2とを有している。第2レンズ群G2は、物体側から像側に向かって順に、レンズL3’と、レンズL4’と、レンズL5’とを有している。
レンズL1は、負のパワーを持つ物体側に凸面を向けたメニスカス形状を有している。レンズL2は、正のパワーを持つ物体側に凹面を向けたメニスカス形状を有している。レンズL3’は、正のパワーを持つ両凸形状を有している。レンズL4’は、負のパワーを持つ物体側に凹面を向けたメニスカス形状を有している。レンズL5’は、軸上で正のパワーを持つ両凸形状、且つ、軸外で負のパワーを持つ物体側に凹面を向けたメニスカス形状で構成している(軸上から軸外に向かう途中で変曲点を有している)。レンズL1はガラスレンズ、レンズL2はプラスチックレンズ、レンズL3はガラスレンズ、レンズL4はプラスチックレンズ、レンズL5はプラスチックレンズを用いている。
数値実施例4において、全系の焦点距離f=4.29[mm]、開放F値Fno=1.90、半画角θ=29.2[deg]、最大像高Y=2.4[mm]である。
本実施形態の撮像光学系は、物体側から像側に向かって順に、正又は負の屈折力を持つ第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正の屈折力を持つ第2レンズ群G2とから構成されている。第1レンズ群G1は、物体側から像側に向かって順に、メニスカス形状を持つ負レンズL1と、メニスカス形状を持つとともにプラスチックレンズで形成される正レンズL2とを有している。第2レンズ群G2は、物体側から像側に向かって順に、負レンズL3と、正レンズL4と、正レンズL5とから構成されている。あるいは、第2レンズ群G2は、物体側から像側に向かって順に、正レンズL3’と、負レンズL4’と、正レンズL5’とから構成されている。第2レンズ群G2において、負レンズL3と負レンズL4’、及び、最も像側の正レンズL5と正レンズL5’は、プラスチックレンズを構成している。
本実施形態の撮像光学系は、例えば、監視カメラや車載カメラなどのセンシング用途のカメラ装置に用いることができる。なお、本実施形態の撮像光学系の用途は、センシング用途に限定されることはなく、静止画撮影や動画撮影に用いるデジタルカメラ、銀塩フィルムを用いるフィルムカメラ等の撮像光学系として使用することもできる。
カメラ装置に対しては、高画質化、小型化、広角化、大口径化、低コスト化のニーズが強くなっており、これらの要望に応える開発をしていくことが要求される。また、ステレオカメラなどの精密計測デバイスにおいては、計測誤差に与える影響の軽減のため、もしくは電子的な画像補正負荷の軽減のため、低ディストーションであることに対する要求も高まっており、これらを両立した光学設計が求められている。加えて、過酷な使用環境における機能安定性も求められており、特に車載ステレオカメラにおいては、温度環境変化時の画角変動、もしくは像高変動も、光学設計上小さく抑制することが求められている。ここで、画角変動とは温度変化前後でセンサ上の同像高に到達する光線の画角が変動してしまうことを指し、また像高変動とは温度変化前後で同画角の光線が到達するセンサ上の像高が変動してしまうことを指し、本質は同じ現象である。
一般的に、広角化を進めると、コマ収差、非点収差、像面湾曲のほか、特に歪曲収差が増大しやすくなり、大口径化を進めると、コマ収差のほか、特に球面収差が増大しやすくなる。また、諸収差を補正するために光学系を工夫すると、光学系が大型化、高コスト化してしまう傾向にある。
また、例えば、小型高性能のステレオカメラを構成するための、特に歪曲収差を小さく抑えた比較的広角の大口径小型高画質の撮像光学系に対する需要が一定数存在する。歪曲収差は、ステレオカメラの測距精度を劣化させる主要因の一つで、光学的に、もしくは電子的に補正されていることが望ましく、例えば許容される歪曲収差最大量として±1%未満程度であることが求められる。しかしながら、歪曲収差を電子的に補正する場合は、カメラ電子回路基板内の回路容量や計算能力に影響を与え、カメラサイズアップやコストアップにつながる。また、センシング対象となる物体の大きさや形状などの識別情報をより正確に取得することが求められるため、画角がある程度広いレンズであっても、光学的に歪曲収差が良好に補正されていることが望ましい。また、センシングカメラ装置として、比較的小さい物体の識別や比較的遠方での状況の観察が可能となるように高解像度であること、夜などの暗い環境においても良好な撮像認識を可能とするために大口径であること、設置自由度を高めるために小型であること、さまざまな環境条件下における安定した性能発揮のための温度補償がなされていること、が同時に求められる。
本実施形態の撮像光学系は、以下の基本構成を採ることによって、広角化と大口径化を達成しつつ諸収差を抑えている。まず、開口絞りSより物体側に配置される第1レンズ群G1を第1レンズL1と第2レンズL2で構成し、第1レンズL1は負のパワーを持つメニスカス形状とし、第2レンズL2は正のパワーを持つメニスカス形状としている。第1レンズL1に負のパワーを持たせて広画角を実現しつつ、メニスカス形状とすることで、広画角を取り込むために負のパワーを大きくした際に発生しやすい軸外諸収差、特に非点収差を低減している。第2レンズL2は正のパワーを持たせることで、第1レンズ群G1における歪曲収差のバランスをとりつつ、メニスカス形状とすることで、大口径化により生じる球面収差を補正する機能を有している。また、第2レンズL2のメニスカス形状は物体側に凹面を向けた構成であることが望ましく、ペッツバール和を低減し、像面湾曲を小さく抑えることが可能となる。開口絞りSより像側に配置される第2レンズ群G2では、第1レンズ群G1で補正し切れない諸収差を補正する。これにより、比較的広角で大口径でありながら、低ディストーションで良好な像性能を確保することが可能となる。
ここで、上述した構成またはその一部に、プラスチックレンズを使用することを考える。一般的にプラスチックレンズは、ガラスレンズに比べ低コスト化や軽量化の観点で有利であるが、広い温度範囲で安定した特性を得ることができない。すなわち、線膨張係数や屈折率温度係数がガラスレンズのそれより比較的大きいため、温度変化環境下においてレンズのRDN変化が大きく、性能が劣化しやすい。特にセンシング用途のカメラにおいてはRDN変化により画角変動が大きく生じてしまうと、その測定精度が劣化してしまうため好ましくない。
そこで、本実施形態では、前述した構成に加えて、第1レンズ群G1の正レンズL2と第2レンズ群G2の正レンズL5又はL5’をプラスチックレンズとして、低コスト化や軽量化を実現しながら、第1レンズ群G1の正レンズL2を正のパワーを持つメニスカス形状としている。さらに、第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’については、次の条件式(1)、(2)を満足するような形状に設定している。
(1)c31a>c32a
(2)c31b<c32b
但し、
c31a:第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’の物体側の面の軸上の曲率、
c32a:第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’の像側の面の軸上の曲率、
c31b:第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’の物体側の面の軸外の曲率、
c32b:第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’の像側の面の軸外の曲率。
ここで、「軸上の曲率」とは、例えば、光軸近傍の局部曲率を意味している。また、「軸外の曲率」とは、物体側の面の有効径の最外端と像側の面の有効径の最外端のうち小さい方のレンズ高さにおける局部曲率を意味している(c31bとc32bは同じレンズ高さにおいて計算される)。
上述した数値実施例1−4におけるc31a、c32a、c31b、c32bの各値は、図4、図10、図16、図22の曲率推移図によって視覚的に把握することができる。
条件式(1)、(2)を満足することで、温度環境変化時の画角変動(像高変動)を良好に補正して、優れた光学性能を実現することができる。条件式(1)、(2)の少なくとも一方を満足しないと、温度環境変化時の画角変動(像高変動)を補正しきれず、十分な光学性能が得られなくなってしまう。
非球面形状において、光軸方向の変位Xを次式(A)で表現したとき、あるレンズ高さにおける局部曲率は次式(B)で表現されることが一般的に知られている。
ここで、Hは面頂点を基準としたときの光軸からのレンズ高さ、Rは面頂点における曲率半径、kは円錐係数、Aiは次数iに対する非球面係数であり、X’は光軸方向の変位Xをレンズ高さHで一階微分した量、X”は光軸方向の変位Xをレンズ高さHで二階微分した量である。物体側と像側のいずれの面においても、物体側に凸の面形状であればcは正となり、物体側に凹の面形状であればcは負となる。言い換えれば、物体側の面のcが正であれば正のパワーを持ち、像側のcが正であれば負のパワーを持つ。これにより、条件式(1)を満足すれば、第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’の軸上は正のパワーを持ち、条件式(2)を満足すれば、第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’の軸外は負のパワーを持つ構成となる。
ところで、上述したように、プラスチックレンズはガラスレンズより線膨張係数及び屈折率温度係数が比較的大きいため、例えば高温環境時では、プラスチックレンズは大きい曲率低下と屈折率低下が生じ、正と負のどちらのパワーにおいても弱まる方向となる。
いま、本実施形態の軸上のパワーに着目すると、プラスチックレンズである第1レンズ群G1の正レンズL2と第2レンズ群G2の正レンズL5又はL5’の正のパワーがそれぞれ弱まり、全系として焦点距離が長くなる。一方で、軸外のパワーに注目すると、開口絞りSより物体側に配置される第1レンズ群G1の正レンズL2の軸外における正のパワーが弱まることで、歪曲収差はマイナス側にシフトし、像面湾曲はプラス側にシフトする。また、開口絞りSより像側に配置される第2レンズ群G2の正レンズL5又はL5’の軸外における負のパワーが弱まることで、歪曲収差はマイナス側にシフトし、像面湾曲はマイナス側にシフトする。
ここで、歪曲収差のプラス側とは像形状が糸巻き型に、マイナス側とは像形状が樽型になる方向を示し、像面湾曲のプラス側とは軸外の結像位置が物体側から離れる方向に、マイナス側とは軸外の結像位置が物体側に近づく方向に湾曲することを示す。従って、本実施形態の撮像光学系は、高温環境下において、全系の焦点距離が長くなり、歪曲収差は、第1レンズ群G1の正レンズL2と第2レンズ群G2の正レンズL5又はL5’の変化によってよりマイナス側にシフトさせつつ、像面湾曲は、第1レンズ群G1の正レンズL2と第2レンズ群G2の正レンズL5又はL5’の変化によって相殺させることができる。
図25は、常温環境時と高温環境時の結像の様子を対比可能に示した図である。図25において、θは撮像光学系に入射する画角、fは常温環境時の焦点距離、f’は高温環境時の焦点距離、Dは常温環境時の歪曲収差、D’は高温環境時の歪曲収差、Yは常温環境時の実像高、Y’は高温環境時の実像高、ftanθは常温環境時の理想像高、f’tanθは高温環境時の理想像高をそれぞれ示している。常温環境時の歪曲収差Dは、常温環境時の理想像高ftanθと実像高Yを用いて、次式(C)で表現される。
本実施形態の撮像光学系は、高温環境下においては、画角θで入射した光束が常温時の焦点距離fより長い高温時の焦点距離f’で結像される。このとき、歪曲収差D’を、常温時のDよりも敢えてマイナス側に悪化させることで、常温時と高温時の実像高の変化、つまり像高変動(上述した通り、画角変動と像高変動は本質的に同じ現象)を抑制することができる。なお、低温環境下においては上述した高温環境下と逆の方向性を持ち、全系の焦点距離が短くなり、歪曲収差はプラス側にシフトするため、同様の構成で同様の効果を得ることができる。
一般的な設計思想によれば、温度変化による画角変動を補償しようとすると、焦点距離の変動を抑える発想をする。しかし、全系として正の焦点距離を持つ系に対し、温度変化時の焦点距離変動を抑える構成とすることは大きな設計自由度を費やす必要があり、非常に困難である。本実施形態では、焦点距離が変動しても歪曲収差をコントロールすることで画角変動が抑えられることに着目し、上記要求や像性能を確保するために必要な条件を確保したまま画角変動の抑制を達成できる光学構成を実現することに成功している。別言すると、本実施形態の撮像光学系は、高温環境下において焦点距離が変動する(長くなる)ことを許容して(犠牲にして)、代わりに歪曲収差を意図的に大きくすることで、画角変動(像高変動)を抑制するという逆転の発想に基づくものである。
このように、本実施形態の撮像光学系は、広画角で大口径でありながら低ディストーションで良好な像性能を確保することができる。しかも、プラスチックレンズで形成される第1レンズ群G1の正レンズL2と第2レンズ群G2の正レンズL5又はL5’の構成を工夫することで、温度変化による像面湾曲の変動を相殺しながら画角変動(像高変動)を抑制することが可能となる。
本実施形態の撮像光学系は、次の条件式(3)、(4)を満足する。
(3)α2>30×10−6
(4)α3>30×10−6
但し、
α2:第1レンズ群G1の正レンズL2の線膨張係数、
α3:第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’の線膨張係数。
本実施形態の撮像光学系は、次の条件式(5)、(6)を満足する。
(5)β2<−50×10−6
(6)β3<−50×10−6
但し、
β2:第1レンズ群G1の正レンズL2の屈折率温度係数、
β3:第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’の屈折率温度係数。
ここで、「屈折率温度係数」とは、例えば、20〜40℃の空気中における相対屈折率温度係数のd線に対する値を意味している。
条件式(3)、(4)、(5)、(6)を満足するように、第1レンズ群G1の正レンズL2と第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’の線膨張係数と屈折率温度係数を設定することで、より一層、温度変化による像面湾曲の変動を相殺しながら画角変動(像高変動)を抑制することが可能となる。なお、条件式(3)、(4)、(5)、(6)を満足する限り、正レンズL2と正レンズL5又はL5’として、プラスチックレンズ以外の材料(硝材)を用いてもよい。
本実施形態の撮像光学系は、次の条件式(7)を満足する。
(7)0.2<φ2a/φ3a<0.8
但し、
φ2a:第1レンズ群G1の正レンズL2の軸上におけるパワー、
φ3a:第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’の軸上におけるパワー。
条件式(7)は、温度変化による像面湾曲、歪曲収差、焦点距離の変動を第1レンズ群G1の正レンズL2と第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’との間で相殺可能なパワー配分の範囲を規定している。条件式(7)を満足することで、像面湾曲、歪曲収差、焦点距離の変動をバランス良く抑えることができる。条件式(7)の下限より小さい場合は、第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’の大きい軸上の正のパワーと軸外の負のパワーより、第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’の温度変化による像面湾曲、歪曲収差、焦点距離の変動が比較的大きくなり、第1レンズ群G1の正レンズL2の温度変化による像面湾曲、歪曲収差、焦点距離の変動でこれを相殺できなくなってしまう。条件式(7)の上限より大きい場合は、第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’の温度変化による像面湾曲、歪曲収差、焦点距離の変動が比較的小さく、第1レンズ群G1の正レンズL2の温度変化による像面湾曲、歪曲収差、焦点距離の変動の方が過剰になってしまう。
本実施形態の撮像光学系は、次の条件式(8)を満足する。
(8)φ2a+φ3a<φA
但し、
φ2a:第1レンズ群G1の正レンズL2の軸上におけるパワー、
φ3a:第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’の軸上におけるパワー、
φA:光学系の全系の軸上におけるパワー。
条件式(8)を満足することで、物体光を像面に結像するために必要な正のパワーを、第1レンズ群G1の正レンズL2と第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’ではない他のレンズに担わせることができる。そのため、第1レンズ群G1の正レンズL2と第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’の全系の結像機能としてのパワー付与を最小限にすることで、第1レンズ群G1の正レンズL2と第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’のパワー配分(φ2a/φ3a)の設定に自由度を持たせることができる。加えて、プラスチックレンズで非球面を持つ場合、特に第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’は、本実施形態の効果を得るために、軸上で正のパワー、軸外で負のパワーを持つ形状とするため、偏心公差に対する像性能劣化が大きくなる傾向がある。その点、これら非球面のパワーを小さくすることで、上記の像性能劣化を抑制することが可能である。
本実施形態の撮像光学系は、次の条件式(9)を満足する。
(9)|c31a−c32a|<|c31b−c32b|
条件式(9)を満足することで、第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’の軸外のパワーより軸上のパワーを比較的小さくすることができ、第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’の温度変化による歪曲収差変動に対して必要以上に焦点距離が長くなるのを抑制し、画角変動を抑制できる歪曲収差変動と焦点距離変動の関係を保ちやすくすることができる。
第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’は、第2レンズ群G2の最も像側に配置されている。これにより、開口絞りSから離されて各像高に到達する光線を第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’のレンズ面上で分離することができる。そのため、軸上光線に正のパワー、軸外光線に負のパワーを与えやすくなり、本実施形態において重要なパラメータである像面湾曲や歪曲収差といった軸外諸収差を所望の値に制御しやすくすることができる。
第2レンズ群G2は、第2レンズ群G2の最も像側に配置されているプラスチックレンズL5又はL5’の他に、プラスチックレンズで形成される負レンズL3又はL4’を有している。像の鮮鋭性という点で像性能変化を抑制しようとすると、高温環境時には、光学系保持部材の熱膨張によって正の方向へ移動してしまう受光素子を追いかけるように、光学系全体の焦点距離を伸ばすことが効果的である。しかしながら、ステレオカメラ装置において画角変動は測距精度低下の起因となる重大な誤差であるため、本実施形態では温度補償として、像の鮮鋭性が低下する焦点位置変動よりも像位置が変化する画角変動を抑えることを優先させている。具体的には、本実施形態にならい像面湾曲を相殺するように第1レンズ群G1の正レンズL2と第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’のパワー配分(φ2a/φ3a)を設定して、焦点距離の伸びと歪曲収差のマイナス側へのシフトが像高変動を抑制できるようにしたとき、上記受光素子の動きに対応できる構成とはならずに環境変化時に焦点位置が受光素子からずれてしまう可能性がある。特に、第1レンズ群G1の正レンズL2の軸上の正のパワーと第2レンズ群G2のプラスチックレンズL5又はL5’の軸上の正のパワーの同方向のパワーが高温環境で弱まるため、焦点距離が過剰に伸びてしまう懸念がある。そこで、画角変動を抑えた上で焦点位置変動を抑えるため、本実施形態では第2レンズ群G2に、もう1枚のプラスチックレンズである負レンズL3又はL4’を配置している。開口絞りSより像側の第2レンズ群G2に負のパワーを配置することで、温度変化時に、歪曲収差のマイナス側へのシフトを起こしつつ焦点距離の伸びを抑える成分が加わり、画角変動と焦点位置変動の低減を両立させることが可能となる。
第1レンズ群G1の正レンズL2は物体側に凹面を向けている。これにより、ペッツバール和を低減して像面湾曲を小さく抑えることが可能になる。
第1レンズ群G1の負レンズL1はガラスレンズで形成されている。例えば、車載用途のカメラ装置では、厳しい環境下においても高い性能を保証する必要があり、そのため、カメラ装置の最も物体側に配置され使用環境に影響されやすい第1レンズ(負レンズL1)は、ガラスで形成されたガラスレンズを用いることが望ましい。第1レンズ(負レンズL1)をガラスレンズとすることで、耐候性が高く割れにくい撮像レンズを提供することができる。また、第1レンズ(負レンズL1)は開口絞りSより物体側に配置される負のパワーのレンズであるため、例えば、高温環境下において歪曲収差はプラス側にシフトし、焦点距離は短くなる方向となる。このため、図25で説明した本実施形態における歪曲収差と焦点距離の温度変動を妨げないためには、第1レンズ(負レンズL1)はガラスレンズで構成されていることが好ましい。
上述した数値実施例1−4の条件式(1)〜条件式(9)に対応する値を表1に示す。表1に明らかなように、数値実施例1−4は、本実施形態の条件式(1)〜条件式(9)を満足している。
[表1]
条件式(1)、(2)、(9) 数値実施例1 数値実施例2
c31a 0.037 0.020
c32a −0.175 −0.215
c31b −1.042 −1.118
c32b −0.331 −0.394
条件式(3)
α2 70×10−6 70×10−6
条件式(4)
α3 59×10−6 59×10−6
条件式(5)
β2 −104×10−6 −104×10−6
条件式(6)
β3 −95×10−6 −95×10−6
条件式(7)、(8)
φ2a 0.066 0.039
φ3a 0.111 0.125
φA 0.233 0.233
条件式(1)、(2)、(9) 数値実施例3 数値実施例4
c31a 0.219 0.000
c32a −0.064 −0.193
c31b 0.305 −1.757
c32b 1.140 −0.469
条件式(3)
α2 70×10−6 70×10−6
条件式(4)
α3 59×10−6 59×10−6
条件式(5)
β2 −104×10−6 −104×10−6
条件式(6)
β3 −95×10−6 −95×10−6
条件式(7)、(8)
φ2a 0.032 0.082
φ3a 0.145 0.103
φA 0.233 0.233
また、図5、図11、図17、図23に示すように、数値実施例1−4の撮像光学系は、球面収差、非点収差、歪曲収差は十分に補正されている。例えば、半画角が29deg程度の広画角、F2.0が以下程度の大口径でありながら、レンズ5枚構成程度の小型で、±1%未満程度の低ディストーションを含め、非常に良好な像性能を確保することができている。
また、図6、図12、図18、図24は、環境温度が105℃の高温状態となったときの20℃の常温状態に対する、各像高に到達する光線の画角変動を示す。全像高において、数値実施例1の最大画角変動は0.038deg、数値実施例2の最大画角変動は0.054deg、数値実施例3の最大画角変動は0.094deg、数値実施例4の最大画角変動は0.090degであり、非常に高温な環境下においても画角変動±0.1deg未満程度に抑制できていることがわかる。また、図示はしないが、環境温度が低温状態となったときの画角変動も、高温状態と同様に±0.1deg未満程度に抑制できている。なお、ここでは、負レンズL1から像面に向かって単純に積みあがるような保持構造を有するアルミのレンズセルを前提としている。
また、環境温度が105℃の高温状態となったときの20℃の常温状態に対する軸上の焦点位置変動は、数値実施例1においては+0.002[mm](焦点距離に対して+0.05%)、数値実施例2においては−0.014[mm](焦点距離に対して−0.32%)、数値実施例3においては+0.012[mm](焦点距離に対して+0.28%)、数値実施例4においては−0.004[mm](焦点距離に対して−0.09%)となり、十分に抑制できている。すなわち、画角変動と焦点位置変動の低減を両立できることが分かる。
図26、図27は、本実施形態の撮像光学系を搭載したデジタルカメラ(撮像装置、カメラ装置)100の構成を示す第1、第2の図である。
ここでは、デジタルカメラを例にとってカメラ装置(撮像装置)について説明しているが、在来の画像記録媒体として銀塩フィルムを用いる銀塩フィルムカメラに本実施形態に係る撮像光学系を採用してもよい。また、本実施形態に係る撮像光学系は、車載カメラ装置、監視カメラ装置など、高解像度、低ディストーション、広画角、大口径が要求されるものに好適である。また、いわゆるPDA(Personal Data Assistant)や携帯電話機等の携帯情報端末装置、さらにはこれらの機能を含む、いわゆるスマートフォンやタブレット端末などの携帯端末装置を含む種々の情報装置に、カメラ機能を組み込んだものが広く用いられている。このような情報装置も、外観は異にするもののデジタルカメラと実質的に全く同様の機能や構成を含んでおり、このような情報装置における撮像光学系として、本実施形態の撮像光学系を採用してもよい。
図26A、図26Bに示すように、デジタルカメラ100は、カメラボディ(筐体)101と、撮影レンズ102と、ファインダ103と、フラッシュ104と、シャッタボタン105と、電源ボタン106と、液晶モニタ107と、操作ボタン108と、メモリカードスロット109とを有している。
カメラボディ101は、デジタルカメラ100の各構成要素を収納する。撮影レンズ102は、例えば、本実施形態の撮像光学系をレンズ鏡筒に組み込んでユニット化したものである。ファインダ103は、被写体や構図を決めるための覗き窓である。フラッシュ104は、夜間撮影や暗所撮影の際に閃光を発するものである。シャッタボタン105は、デジタルカメラ100による撮影を実行するための物理スイッチである。電源ボタン106は、デジタルカメラ100の電源のオンオフを切り替えるための物理スイッチである。液晶モニタ107は、デジタルカメラ100による撮影画像等を表示する。操作ボタン108は、デジタルカメラ100の撮影モード等を設定するための物理スイッチである。メモリカードスロット109は、デジタルカメラ100による撮影画像等を記憶するメモリカード(図示略)を差し込むためのスロットである。
図27に示すように、デジタルカメラ100は、カメラボディ101の内部の機能構成要素として、中央演算装置(CPU)110と、画像処理装置111と、受光素子(イメージセンサ)112と、信号処理装置113と、半導体メモリ114と、通信カード115とを有している。
受光素子112は、撮影レンズ102により結像される被写体光学像を読み取る。受光素子112の出力は、中央演算装置110によって制御される信号処理装置113によって処理され、デジタル画像情報に変換される。信号処理装置113によってデジタル化された画像情報は、中央演算装置110によって制御される画像処理装置111において所定の画像処理が施された後、不揮発性メモリ等の半導体メモリ114に記録される。この場合、半導体メモリ114は、メモリカードスロット109に装填されたメモリーカード、カメラ本体にオンボードで内蔵された半導体メモリを用いることができる。液晶モニタ107には、撮影中の画像や半導体メモリ114に記録されている画像が表示される。また、半導体メモリ114に記録した画像は、通信カードスロット(図示略、あるいは、メモリカードスロット109と兼用することもできる)に装填した通信カード115を介して外部へ送信することも可能である。撮影レンズ102は、カメラの携帯時には、その対物面がレンズバリア(図示略)により覆われており、ユーザが電源ボタン106を操作して電源を投入すると、レンズバリアが開き、対物面が露出する構成である。半導体メモリ114に記録した画像を液晶モニタ107に表示させる、あるいは通信カード115を介して外部へ送信させる際には、操作ボタン108を操作する。半導体メモリ114および通信カード115は、メモリカードスロット109および通信カードスロットのような、それぞれ専用または汎用のスロットに装填して使用される。
このように、カメラ装置または車載カメラ装置には、本実施形態の撮像光学系を用いて構成した撮影レンズ102を使用することができる。従って、充分に広画角で大口径でありながら、低ディストーションを保ち、対環境性に優れる良好な性能を持つカメラ装置または車載カメラ装置を実現することができる。また、撮影画像がデジタル画像情報に変換して出力されることで、画像解析や画像処理などのセンシング技術により適したものとすることができる。
図28は、本実施形態の撮像光学系を搭載したステレオカメラ200の構成を示す図である。図29は、ステレオカメラ200を用いて対象物までの距離を測定する三角測量の原理を説明する図である。
図28に示すように、ステレオカメラ200は、2つのカメラ装置200a、200bを有している。このカメラ装置200a、200bは、本実施形態の撮像光学系を用いた撮影レンズ201a、201b、および受光素子202a、202bを各々用いている。カメラ装置200a、200bとしては、例えば、図26、図27に示すカメラ装置100と同様の構成のものを用いることができるが、これに限定されることはない。カメラ装置200a、200bから出力されるデジタル画像情報を、ステレオカメラ200に設けた画像処理部等で、適宜補正や画像処理を施して出力することで、製造ラインや車両の制御等のセンシング技術に用いることができる。
ステレオカメラ200を用いれば、ステレオカメラ200から対象物までの距離を測量することができる。対象物をカメラ装置200a、200bで撮影した際、各々のカメラ装置から出力される画像に映る対象物について、画像中の位置に差異、すなわち視差が生じる。図29において、視差Z、基線長B(カメラ装置200a、200bの間隔)、撮影レンズ201a、201bの焦点距離f、測定距離Dの間には、D=Bf/Zの相関関係があることが、三角測量の原理で求められる。すなわち、基線長Bと焦点距離fの値をステレオカメラ200に付随する値としてステレオカメラ200内に記憶しておけば、視差Zを画像演算にて取得することで、対象物までの測定距離Dを算出することができる。
しかし、温度変化による画角変動(像高変動)が生じれば、対象物からの光を結像する位置がずれてしまい、視差Zにずれが生じる。そのため、上式の演算によって算出される測定距離Dにずれが生じ、測距誤差となって現れてしまう。例えば、撮像光学系を車載ステレオカメラに搭載した場合、車両の走行制御を高精度に行うことが困難になるおそれがある。従って、温度変化による画角変動(像高変動)を抑えることはステレオカメラ200にとって重要なことであり、本実施形態の撮像光学系は撮影レンズ201a、201bに使用することに非常に適している。
図26〜図29では、本実施形態の撮像光学系をデジタルカメラ(撮像装置、カメラ装置)100とステレオカメラ200に適用した場合を例示して説明した。しかし、本実施形態の撮像光学系は、例えば、測距装置と移動体(例えば車両)の少なくとも一方に適用することができる。すなわち、本実施形態の撮像光学系の適用対象には自由度があり、種々の設計変更が可能である。
以上のように、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨の範囲において、種々の変形や変更が可能である。例えば、本発明の撮像光学系は、上記説明における「像側」を物体側とし、「物体側」を像側として投影光学系として用いることができる。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
100 デジタルカメラ(撮像装置、カメラ装置)
200 ステレオカメラ
G1 第1レンズ群
L1 負レンズ
L2 正レンズ(プラスチックレンズ)
G2 第2レンズ群
L3 負レンズ(プラスチックレンズ)
L4 正レンズ
L5 正レンズ(プラスチックレンズ)
L3’ 正レンズ
L4’ 負レンズ(プラスチックレンズ)
L5’ 正レンズ(プラスチックレンズ)
S 開口絞り
F1 第1の光学フィルタ
F2 第2の光学フィルタ
IMG 設計上の像面

Claims (16)

  1. 物体側から像側に向かって順に、正又は負の屈折力を持つ第1レンズ群と、開口絞りと、正の屈折力を持つ第2レンズ群とから構成されており、
    第1レンズ群は、物体側から像側に向かって順に、メニスカス形状を持つ負レンズと、メニスカス形状を持つとともにプラスチックレンズで形成される正レンズとを有しており、
    第2レンズ群は、プラスチックレンズを有しており、
    次の条件式(1)、(2)を満足する、
    ことを特徴とする撮像光学系。
    (1)c31a>c32a
    (2)c31b<c32b
    但し、
    c31a:第2レンズ群のプラスチックレンズの物体側の面の軸上の曲率、
    c32a:第2レンズ群のプラスチックレンズの像側の面の軸上の曲率、
    c31b:第2レンズ群のプラスチックレンズの物体側の面の軸外の曲率、
    c32b:第2レンズ群のプラスチックレンズの像側の面の軸外の曲率。
  2. 次の条件式(3)、(4)を満足する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学系。
    (3)α2>30×10−6
    (4)α3>30×10−6
    但し、
    α2:第1レンズ群の正レンズの線膨張係数、
    α3:第2レンズ群のプラスチックレンズの線膨張係数。
  3. 次の条件式(5)、(6)を満足する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の撮像光学系。
    (5)β2<−50×10−6
    (6)β3<−50×10−6
    但し、
    β2:第1レンズ群の正レンズの屈折率温度係数、
    β3:第2レンズ群のプラスチックレンズの屈折率温度係数。
  4. 次の条件式(7)を満足する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の撮像光学系。
    (7)0.2<φ2a/φ3a<0.8
    但し、
    φ2a:第1レンズ群の正レンズの軸上におけるパワー、
    φ3a:第2レンズ群のプラスチックレンズの軸上におけるパワー。
  5. 次の条件式(8)を満足する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の撮像光学系。
    (8)φ2a+φ3a<φA
    但し、
    φ2a:第1レンズ群の正レンズの軸上におけるパワー、
    φ3a:第2レンズ群のプラスチックレンズの軸上におけるパワー、
    φA:光学系の全系の軸上におけるパワー。
  6. 次の条件式(9)を満足する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の撮像光学系。
    (9)|c31a−c32a|<|c31b−c32b|
  7. 第2レンズ群のプラスチックレンズは、第2レンズ群の最も像側に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の撮像光学系。
  8. 第2レンズ群は、第2レンズ群の最も像側に配置されているプラスチックレンズの他に、プラスチックレンズで形成される負レンズを有している、
    ことを特徴とする請求項7に記載の撮像光学系。
  9. 第1レンズ群の正レンズは、物体側に凹面を向けている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の撮像光学系。
  10. 第1レンズ群の負レンズは、ガラスレンズで形成されている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の撮像光学系。
  11. 第2レンズ群は、物体側から像側に向かって順に、負レンズと、正レンズと、正レンズとから構成されており、負レンズと最も像側の正レンズがプラスチックレンズを構成している、
    ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の撮像光学系。
  12. 第2レンズ群は、物体側から像側に向かって順に、正レンズと、負レンズと、正レンズとから構成されており、負レンズと最も像側の正レンズがプラスチックレンズを構成している、
    ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の撮像光学系。
  13. 請求項1から請求項12のいずれかに記載の撮像光学系を有することを特徴とする撮像装置。
  14. 請求項1から請求項12のいずれかに記載の撮像光学系を有することを特徴とするステレオカメラ。
  15. 請求項1から請求項12のいずれかに記載の撮像光学系を有することを特徴とする測距装置。
  16. 請求項1から請求項12のいずれかに記載の撮像光学系を有することを特徴とする移動体。
JP2019126855A 2019-07-08 2019-07-08 撮像光学系、撮像装置、ステレオカメラ、測距装置及び移動体 Withdrawn JP2021012311A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019126855A JP2021012311A (ja) 2019-07-08 2019-07-08 撮像光学系、撮像装置、ステレオカメラ、測距装置及び移動体
US16/918,163 US11422329B2 (en) 2019-07-08 2020-07-01 Imaging optical system, imaging apparatus, stereo camera, distance measuring apparatus, and mobile object
EP20183442.1A EP3764146B1 (en) 2019-07-08 2020-07-01 Imaging optical system, imaging apparatus, stereo camera, distance measuring apparatus, and mobile object

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019126855A JP2021012311A (ja) 2019-07-08 2019-07-08 撮像光学系、撮像装置、ステレオカメラ、測距装置及び移動体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021012311A true JP2021012311A (ja) 2021-02-04

Family

ID=71451986

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019126855A Withdrawn JP2021012311A (ja) 2019-07-08 2019-07-08 撮像光学系、撮像装置、ステレオカメラ、測距装置及び移動体

Country Status (3)

Country Link
US (1) US11422329B2 (ja)
EP (1) EP3764146B1 (ja)
JP (1) JP2021012311A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021139955A (ja) * 2020-03-02 2021-09-16 株式会社リコー 撮像光学系、カメラ装置、およびステレオカメラ装置
JP2022112893A (ja) * 2021-01-22 2022-08-03 株式会社リコー 撮像光学系及び撮像光学系を用いたカメラ装置、ステレオカメラ装置
JP2022140135A (ja) 2021-03-12 2022-09-26 株式会社リコー レンズユニット、ステレオカメラおよび移動体

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003270530A (ja) * 2002-03-14 2003-09-25 Fuji Photo Optical Co Ltd 非球面合成樹脂レンズを有する広角レンズ
JP2006039063A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Konica Minolta Opto Inc 変倍光学系、撮像レンズ装置及びデジタル機器
JP2009237477A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Tamron Co Ltd ズームレンズ
JP2010246906A (ja) * 2009-03-24 2010-11-04 Fujifilm Corp カプセル型内視鏡用撮像光学系
US20110176049A1 (en) * 2010-01-19 2011-07-21 Largan Precision Co., Ltd. Optical photographing lens assembly
JP2016038574A (ja) * 2014-08-07 2016-03-22 ナルックス株式会社 撮像光学系
WO2017086051A1 (ja) * 2015-11-20 2017-05-26 ソニー株式会社 撮像レンズ
JP2017517756A (ja) * 2015-05-08 2017-06-29 ツェージャン サニー オプティクス カンパニー リミテッド 広角撮像レンズ

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4915077B2 (ja) 2005-10-05 2012-04-11 コニカミノルタオプト株式会社 撮像光学系
JP2007164079A (ja) 2005-12-16 2007-06-28 Elmo Co Ltd 魚眼レンズユニット
TWI461728B (zh) * 2011-09-02 2014-11-21 Largan Precision Co Ltd 影像鏡組
TWI447427B (zh) * 2011-10-27 2014-08-01 Largan Precision Co Ltd 影像透鏡組
JP6244663B2 (ja) 2012-07-05 2017-12-13 株式会社リコー 光走査装置及び画像形成装置
JP6125796B2 (ja) 2012-10-30 2017-05-10 日本電産サンキョー株式会社 広角レンズおよび広角レンズユニット
US9019333B2 (en) 2013-01-22 2015-04-28 Ricoh Company, Limited Optical scanning apparatus and image forming apparatus utilizing a rotational polygon mirror
JP6210293B2 (ja) 2013-10-09 2017-10-11 株式会社リコー 光走査装置及び画像形成装置
JP6361959B2 (ja) 2014-05-22 2018-07-25 株式会社リコー 光走査装置および画像形成装置
JP2015225139A (ja) 2014-05-27 2015-12-14 株式会社リコー 光走査装置及び画像形成装置
JP6631770B2 (ja) 2015-01-29 2020-01-15 株式会社リコー 撮像光学系、ステレオカメラ装置、車載カメラ装置および各種装置
JP2018055045A (ja) 2016-09-30 2018-04-05 日本電産サンキョー株式会社 広角レンズ
US20190155006A1 (en) * 2017-11-22 2019-05-23 Sunny Optical Overseas Limited Optical wide angle lens

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003270530A (ja) * 2002-03-14 2003-09-25 Fuji Photo Optical Co Ltd 非球面合成樹脂レンズを有する広角レンズ
JP2006039063A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Konica Minolta Opto Inc 変倍光学系、撮像レンズ装置及びデジタル機器
JP2009237477A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Tamron Co Ltd ズームレンズ
JP2010246906A (ja) * 2009-03-24 2010-11-04 Fujifilm Corp カプセル型内視鏡用撮像光学系
US20110176049A1 (en) * 2010-01-19 2011-07-21 Largan Precision Co., Ltd. Optical photographing lens assembly
JP2016038574A (ja) * 2014-08-07 2016-03-22 ナルックス株式会社 撮像光学系
JP2017517756A (ja) * 2015-05-08 2017-06-29 ツェージャン サニー オプティクス カンパニー リミテッド 広角撮像レンズ
WO2017086051A1 (ja) * 2015-11-20 2017-05-26 ソニー株式会社 撮像レンズ

Also Published As

Publication number Publication date
US11422329B2 (en) 2022-08-23
US20210011249A1 (en) 2021-01-14
EP3764146B1 (en) 2024-04-03
EP3764146A1 (en) 2021-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6459521B2 (ja) 撮像光学系、カメラ装置及びステレオカメラ装置
JP5622099B2 (ja) 結像レンズ、撮像装置および情報装置
JP6037221B2 (ja) 広角レンズ、撮像レンズユニット、撮像装置および情報装置
US7719773B2 (en) Zoom lens unit and imaging apparatus
US8493665B2 (en) Zoom lens, imaging apparatus, and information device
JP6025048B2 (ja) 撮像光学系、カメラ装置および携帯情報端末装置
US8300318B2 (en) Zoom lens system, imaging device and camera
JP5049012B2 (ja) ズームレンズ系、撮像装置及びカメラ
JP2017125978A (ja) 撮像光学系およびその撮像光学系を有する装置
US9195032B2 (en) Image pickup apparatus equipped with zoom lens with bent optical path
JP2009092836A (ja) 2群ズームレンズ及びそれを備えた撮像装置
JP5682806B2 (ja) 撮像光学系、カメラ装置および携帯情報端末装置
US11422329B2 (en) Imaging optical system, imaging apparatus, stereo camera, distance measuring apparatus, and mobile object
JP2007164157A (ja) ズームレンズ系、撮像装置及びカメラ
CN113341537A (zh) 摄影光学系统、相机装置、立体相机装置
US9500876B2 (en) Zoom lens unit and imaging apparatus
JP4321850B2 (ja) ズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置
JP6160130B2 (ja) 結像レンズ、カメラおよび携帯情報端末装置
JP6688472B2 (ja) 結像レンズ、カメラおよび検査装置
US8395848B2 (en) Zoom lens system, imaging device and camera
JP2014098811A (ja) ズームレンズ、撮像装置および情報装置
KR20160113893A (ko) 단초점 렌즈 및 이를 포함한 촬영 장치
JP2022028242A (ja) 撮像光学系、撮像装置、ステレオカメラ装置及び情報処理装置
CN114815141B (zh) 摄影光学系统、相机装置、立体相机装置
JP5590464B2 (ja) 広角レンズ、撮像レンズユニット、カメラおよび携帯情報端末装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221227

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20230308