JP2021008587A - タイヤ用ゴム組成物および空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の空気入りタイヤは、雨の降り始め等で、路面に埃や油汚れが浮いている状態や、雨上がりで路面の水量が減少した際に、自動車の排気ガスや機械オイル由来の油膜が路面に浮いている状態におけるウェットグリップ性能に劣っていた。【解決手段】スチレン−ブタジエン共重合体ゴムを50〜100質量部含むジエン系ゴム100質量部に対し、補強性フィラーを100質量部以上、軟化点が80℃以上の樹脂を5〜70質量部、および熱膨張性マイクロカプセルを0.1〜10質量部配合してなり、前記補強性フィラーとして、窒素吸着比表面積(N2SA)が150〜250m2/gであるシリカを60〜250質量部含むタイヤ用ゴム組成物によって、上記課題を解決した。【選択図】なし
Description
本発明は、タイヤ用ゴム組成物および空気入りタイヤに関するものであり、詳しくは、特殊なダンプ路面においても優れたウェットグリップ性能を付与し得るタイヤ用ゴム組成物および空気入りタイヤに関するものである。
一般に、競技用の空気入りタイヤでは、ドライ路面走行用タイヤとウェット路面走行用タイヤとが用意され、走行時の天候および路面の状態に応じそれぞれ最適のタイヤを選択するようにしている。ここでウェット路面走行用の競技用タイヤとしては、高いガラス転移温度を有するポリマー(高Tgポリマー)、高い軟化点を有する樹脂(高軟化点樹脂)および/または高比表面積のフィラーを多量配合し、ウェットグリップ性能を高めている。
しかし、例えば下記(1)、(2)のような特殊な路面状態(ダンプ路面)では、従来技術のタイヤでは十分なウェットグリップ性能を発揮することができないという課題がある。
(1)雨の降り始め等で、路面に埃や油汚れが浮いている状態。
(2)雨上がり等で路面の水量が減少した際に、自動車の排気ガスや機械オイル由来の油膜が路面に浮いている状態。
(1)雨の降り始め等で、路面に埃や油汚れが浮いている状態。
(2)雨上がり等で路面の水量が減少した際に、自動車の排気ガスや機械オイル由来の油膜が路面に浮いている状態。
なお熱膨張性マイクロカプセルを配合したタイヤ用ゴム組成物としては、例えば下記特許文献1に、ジエン系ゴム100重量部に対し、特定のカーボンブラックを5〜60重量部、熱膨張性マイクロカプセルを0.5〜15重量部配合してなる組成物が開示されている。しかし、従来技術において一般的に熱膨張性マイクロカプセルを用いたタイヤ用ゴム組成物は、大部分がスタッドレス用途であり、本発明のような特殊なダンプ路面に対するウェットグリップ性能を高める技術に関するものではない。
したがって本発明の目的は、上記のような特殊なダンプ路面においても優れたウェットグリップ性能を付与し得るタイヤ用ゴム組成物および空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定の組成を有するジエン系ゴムに対し、特定の組成を有する補強性フィラー、特定の軟化点範囲を有する樹脂および熱膨張性マイクロカプセルを特定量で配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は以下の通りである。
すなわち本発明は以下の通りである。
1.スチレン−ブタジエン共重合体ゴムを50〜100質量部含むジエン系ゴム100質量部に対し、補強性フィラーを100質量部以上、軟化点が80℃以上の樹脂を5〜70質量部、および熱膨張性マイクロカプセルを0.1〜10質量部配合してなり、前記補強性フィラーとして、窒素吸着比表面積(N2SA)が150〜250m2/gであるシリカを60〜250質量部含むことを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
2.前記シリカの配合量が、ジエン系ゴム100質量部に対し80〜250質量部であることを特徴とする前記1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
3.前記補強性フィラーの配合量が、ジエン系ゴム100質量部に対し130質量部以上であることを特徴とする前記1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
4.前記軟化点が80℃以上の樹脂が、スチレン系化合物とインデンとの共重合体であることを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
5.さらにシランカップリング剤を配合してなり、前記シランカップリング剤が、下記(1)の組成式で表されることを特徴とする前記1に記載のゴム組成物。
(A)a(B)b(C)c(D)d(R1)eSiO(4-2a-b-c-d-e)/2 (1)
(式(1)中、Aはスルフィド基を含有する2価の有機基、Bは炭素数5〜10の1価の炭化水素基、Cは加水分解性基、Dはメルカプト基を含有する有機基、R1は炭素数1〜4の1価の炭化水素基を表し、0≦a<1、0<b<1、0<c<3、0<d<1、0≦e<2、かつ0<2a+b+c+d+e<4の関係を満たす。)
6.さらにアルキルアルコキシシランを配合してなり、前記アルキルアルコキシシランが、下記式(2)で表されることを特徴とする前記1〜5のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
2.前記シリカの配合量が、ジエン系ゴム100質量部に対し80〜250質量部であることを特徴とする前記1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
3.前記補強性フィラーの配合量が、ジエン系ゴム100質量部に対し130質量部以上であることを特徴とする前記1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
4.前記軟化点が80℃以上の樹脂が、スチレン系化合物とインデンとの共重合体であることを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
5.さらにシランカップリング剤を配合してなり、前記シランカップリング剤が、下記(1)の組成式で表されることを特徴とする前記1に記載のゴム組成物。
(A)a(B)b(C)c(D)d(R1)eSiO(4-2a-b-c-d-e)/2 (1)
(式(1)中、Aはスルフィド基を含有する2価の有機基、Bは炭素数5〜10の1価の炭化水素基、Cは加水分解性基、Dはメルカプト基を含有する有機基、R1は炭素数1〜4の1価の炭化水素基を表し、0≦a<1、0<b<1、0<c<3、0<d<1、0≦e<2、かつ0<2a+b+c+d+e<4の関係を満たす。)
6.さらにアルキルアルコキシシランを配合してなり、前記アルキルアルコキシシランが、下記式(2)で表されることを特徴とする前記1〜5のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
(式(2)中、R1は炭素数3〜20のアルキル基を表し、Etはエチル基を表す。)
7.前記1〜6のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
7.前記1〜6のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
本発明のタイヤ用ゴム組成物および空気入りタイヤによれば、スチレン−ブタジエン共重合体ゴムを50〜100質量部含むジエン系ゴム100質量部に対し、補強性フィラーを100質量部以上、軟化点が80℃以上の樹脂を5〜70質量部、および熱膨張性マイクロカプセルを0.1〜10質量部配合してなり、前記補強性フィラーとして、窒素吸着比表面積(N2SA)が150〜250m2/gであるシリカを60〜250質量部含むことを特徴としているので、上記のような特殊なダンプ路面においても優れたウェットグリップ性能を提供できる。
とくに、熱膨張性マイクロカプセルは、雨の降り始めや雨上がり等で路面の水量が減少した環境下、路面に浮いている埃、水、油成分を除去する効果を発揮し、ダンプ路面における優れたウェットグリップ性能を発揮できる。
とくに、熱膨張性マイクロカプセルは、雨の降り始めや雨上がり等で路面の水量が減少した環境下、路面に浮いている埃、水、油成分を除去する効果を発揮し、ダンプ路面における優れたウェットグリップ性能を発揮できる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(ジエン系ゴム)
本発明で使用されるジエン系ゴムは、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)を必須成分とする。本発明で使用されるジエン系ゴム全体を100質量部としたときに、SBRの配合量は、50〜100質量部であることができる。なお本発明では、SBR以外にも通常のゴム組成物に配合することができる任意のジエン系ゴムを用いることができ、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、その分子量やミクロ構造はとくに制限されず、アミン、アミド、シリル、アルコキシシリル、カルボキシル、ヒドロキシル基等で末端変性されていても、エポキシ化されていてもよい。
本発明で使用されるジエン系ゴムは、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)を必須成分とする。本発明で使用されるジエン系ゴム全体を100質量部としたときに、SBRの配合量は、50〜100質量部であることができる。なお本発明では、SBR以外にも通常のゴム組成物に配合することができる任意のジエン系ゴムを用いることができ、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、その分子量やミクロ構造はとくに制限されず、アミン、アミド、シリル、アルコキシシリル、カルボキシル、ヒドロキシル基等で末端変性されていても、エポキシ化されていてもよい。
(補強性フィラー)
本発明で使用される補強性フィラーは、ジエン系ゴム100質量部に対し、100質量部以上が配合される。補強性フィラーとしては、例えばシリカ、カーボンブラック、クレー、マイカ、タルク、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、珪藻土等が例示される。本発明では、補強性フィラーとして窒素吸着比表面積(N2SA)が150〜250m2/gであるシリカを、ジエン系ゴム100質量部に対し60〜250質量部含むことが必要である。シリカの窒素吸着比表面積(N2SA)が前記範囲外の場合、および/または、配合量が前記範囲外の場合は、ダンプ路面に対するウェットグリップ性能を高めることができない。
なお窒素吸着比表面積(N2SA)は、JIS K6217−2に準拠して求めるものとする。
本発明で使用される補強性フィラーは、ジエン系ゴム100質量部に対し、100質量部以上が配合される。補強性フィラーとしては、例えばシリカ、カーボンブラック、クレー、マイカ、タルク、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、珪藻土等が例示される。本発明では、補強性フィラーとして窒素吸着比表面積(N2SA)が150〜250m2/gであるシリカを、ジエン系ゴム100質量部に対し60〜250質量部含むことが必要である。シリカの窒素吸着比表面積(N2SA)が前記範囲外の場合、および/または、配合量が前記範囲外の場合は、ダンプ路面に対するウェットグリップ性能を高めることができない。
なお窒素吸着比表面積(N2SA)は、JIS K6217−2に準拠して求めるものとする。
本発明で使用される補強性フィラーの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、130質量部以上が好ましく、140〜230質量部がさらに好ましい。
本発明で使用される窒素吸着比表面積(N2SA)が150〜250m2/gであるシリカの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、80〜250質量部がさらに好ましい。
また前記シリカの窒素吸着比表面積(N2SA)は、160〜230m2/gであるのがさらに好ましい。
本発明で使用される窒素吸着比表面積(N2SA)が150〜250m2/gであるシリカの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、80〜250質量部がさらに好ましい。
また前記シリカの窒素吸着比表面積(N2SA)は、160〜230m2/gであるのがさらに好ましい。
(樹脂)
また本発明では、ダンプ路面に対するウェットグリップ性能をさらに高めるという観点から、軟化点が80℃以上、好ましくは85〜145℃の樹脂を配合するものであり、樹脂としては、スチレン系化合物とインデンとの共重合体や、芳香族変性テルペン樹脂が好ましい。
スチレン系化合物とインデンとの共重合体としては、例えば4−メチル−α−メチルスチレン/インデン共重合体等が挙げられ、例えば三井化学株式会社から商品名FMR0150として市販されている。芳香族変性テルペン樹脂としては、例えば、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテン、リモネンなどのテルペン樹脂と、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、インデンなどの芳香族化合物とを重合させて得られる芳香族変性テルペン樹脂が挙げられる。
前記樹脂の配合割合は、ジエン系ゴム100質量部に対し、5〜70質量部であり、20〜60質量部が好ましい。
また本発明では、ダンプ路面に対するウェットグリップ性能をさらに高めるという観点から、軟化点が80℃以上、好ましくは85〜145℃の樹脂を配合するものであり、樹脂としては、スチレン系化合物とインデンとの共重合体や、芳香族変性テルペン樹脂が好ましい。
スチレン系化合物とインデンとの共重合体としては、例えば4−メチル−α−メチルスチレン/インデン共重合体等が挙げられ、例えば三井化学株式会社から商品名FMR0150として市販されている。芳香族変性テルペン樹脂としては、例えば、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテン、リモネンなどのテルペン樹脂と、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、インデンなどの芳香族化合物とを重合させて得られる芳香族変性テルペン樹脂が挙げられる。
前記樹脂の配合割合は、ジエン系ゴム100質量部に対し、5〜70質量部であり、20〜60質量部が好ましい。
(熱膨張性マイクロカプセル)
本発明において、熱膨張性マイクロカプセルは、熱可塑性樹脂で形成された殻材中に、熱膨張性物質を内包した構成からなる。熱膨張性マイクロカプセルの殻材はニトリル系重合体により形成することができる。
またマイクロカプセルの殻材中に内包する熱膨張性物質は、熱によって気化または膨張する特性をもち、例えば、イソアルカン、ノルマルアルカン等の炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種類が例示される。イソアルカンとしては、イソブタン、イソペンタン、2−メチルペンタン、2−メチルヘキサン、2,2,4−トリメチルペンタン等を挙げることができ、ノルマルアルカンとしては、n−ブタン、n−プロパン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等を挙げることができる。これらの炭化水素は、それぞれ単独で使用しても複数を組み合わせて使用してもよい。熱膨張性物質の好ましい形態としては、常温で液体の炭化水素に、常温で気体の炭化水素を溶解させたものがよい。このような炭化水素の混合物を使用することにより、未加硫タイヤの加硫成形温度域(150℃〜190℃)において、低温領域から高温領域にかけて十分な膨張力を得ることができる。
このような熱膨張性マイクロカプセルとしては、例えばスェーデン国エクスパンセル社製の商品名「EXPANCEL 091DU−80」または「EXPANCEL 092DU−120」等、或いは松本油脂製薬社製の商品名「マツモトマイクロスフェアー F−85D」または「マツモトマイクロスフェアー F−100D」等を使用することができる。
本発明において、熱膨張性マイクロカプセルは、熱可塑性樹脂で形成された殻材中に、熱膨張性物質を内包した構成からなる。熱膨張性マイクロカプセルの殻材はニトリル系重合体により形成することができる。
またマイクロカプセルの殻材中に内包する熱膨張性物質は、熱によって気化または膨張する特性をもち、例えば、イソアルカン、ノルマルアルカン等の炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種類が例示される。イソアルカンとしては、イソブタン、イソペンタン、2−メチルペンタン、2−メチルヘキサン、2,2,4−トリメチルペンタン等を挙げることができ、ノルマルアルカンとしては、n−ブタン、n−プロパン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等を挙げることができる。これらの炭化水素は、それぞれ単独で使用しても複数を組み合わせて使用してもよい。熱膨張性物質の好ましい形態としては、常温で液体の炭化水素に、常温で気体の炭化水素を溶解させたものがよい。このような炭化水素の混合物を使用することにより、未加硫タイヤの加硫成形温度域(150℃〜190℃)において、低温領域から高温領域にかけて十分な膨張力を得ることができる。
このような熱膨張性マイクロカプセルとしては、例えばスェーデン国エクスパンセル社製の商品名「EXPANCEL 091DU−80」または「EXPANCEL 092DU−120」等、或いは松本油脂製薬社製の商品名「マツモトマイクロスフェアー F−85D」または「マツモトマイクロスフェアー F−100D」等を使用することができる。
(シランカップリング剤)
本発明では、公知のシランカップリング剤を使用することができる。使用されるシランカップリング剤としては、ダンプ路面に対するウェットグリップ性能をさらに高めるという観点から、下記式(1)で表されるシランカップリング剤が好ましい。
本発明では、公知のシランカップリング剤を使用することができる。使用されるシランカップリング剤としては、ダンプ路面に対するウェットグリップ性能をさらに高めるという観点から、下記式(1)で表されるシランカップリング剤が好ましい。
(A)a(B)b(C)c(D)d(R1)eSiO(4-2a-b-c-d-e)/2 (1)
(式(1)中、Aはスルフィド基を含有する2価の有機基、Bは炭素数5〜10の1価の炭化水素基、Cは加水分解性基、Dはメルカプト基を含有する有機基、R1は炭素数1〜4の1価の炭化水素基を表し、0≦a<1、0<b<1、0<c<3、0<d<1、0≦e<2、かつ0<2a+b+c+d+e<4の関係を満たす。)
式(1)で表される硫黄含有シランカップリング剤(ポリシロキサン)およびその製造方法は、例えば国際公開WO2014/002750号パンフレットに開示され、公知である。
上記式(1)中、Aはスルフィド基を含有する2価の有機基を表す。なかでも、下記式(12)で表される基であることが好ましい。
*−(CH2)n−Sx−(CH2)n−* (12)
上記式(12)中、nは1〜10の整数を表し、なかでも、2〜4の整数であることが好ましい。
上記式(12)中、xは1〜6の整数を表し、なかでも、2〜4の整数であることが好ましい。
上記式(12)中、*は、結合位置を示す。
上記式(12)で表される基の具体例としては、例えば、*−CH2−S2−CH2−*、*−C2H4−S2−C2H4−*、*−C3H6−S2−C3H6−*、*−C4H8−S2−C4H8−*、*−CH2−S4−CH2−*、*−C2H4−S4−C2H4−*、*−C3H6−S4−C3H6−*、*−C4H8−S4−C4H8−*などが挙げられる。
*−(CH2)n−Sx−(CH2)n−* (12)
上記式(12)中、nは1〜10の整数を表し、なかでも、2〜4の整数であることが好ましい。
上記式(12)中、xは1〜6の整数を表し、なかでも、2〜4の整数であることが好ましい。
上記式(12)中、*は、結合位置を示す。
上記式(12)で表される基の具体例としては、例えば、*−CH2−S2−CH2−*、*−C2H4−S2−C2H4−*、*−C3H6−S2−C3H6−*、*−C4H8−S2−C4H8−*、*−CH2−S4−CH2−*、*−C2H4−S4−C2H4−*、*−C3H6−S4−C3H6−*、*−C4H8−S4−C4H8−*などが挙げられる。
上記式(1)中、Bは炭素数5〜20の1価の炭化水素基を表し、その具体例としては、例えば、ヘキシル基、オクチル基、デシル基などが挙げられる。Bは炭素数5〜10の1価の炭化水素基であることが好ましい。
上記式(1)中、Cは加水分解性基を表し、その具体例としては、例えば、アルコキシ基、フェノキシ基、カルボキシル基、アルケニルオキシ基などが挙げられる。なかでも、下記式(13)で表される基であることが好ましい。
*−OR2 (13)
上記式(13)中、R2は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数6〜10のアラルキル基(アリールアルキル基)または炭素数2〜10のアルケニル基を表し、なかでも、炭素数1〜5のアルキル基であることが好ましい。上記炭素数1〜20のアルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、オクタデシル基などが挙げられる。上記炭素数6〜10のアリール基の具体例としては、例えば、フェニル基、トリル基などが挙げられる。上記炭素数6〜10のアラルキル基の具体例としては、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基などが挙げられる。上記炭素数2〜10のアルケニル基の具体例としては、例えば、ビニル基、プロぺニル基、ペンテニル基などが挙げられる。
上記式(13)中、*は、結合位置を示す。
*−OR2 (13)
上記式(13)中、R2は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数6〜10のアラルキル基(アリールアルキル基)または炭素数2〜10のアルケニル基を表し、なかでも、炭素数1〜5のアルキル基であることが好ましい。上記炭素数1〜20のアルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、オクタデシル基などが挙げられる。上記炭素数6〜10のアリール基の具体例としては、例えば、フェニル基、トリル基などが挙げられる。上記炭素数6〜10のアラルキル基の具体例としては、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基などが挙げられる。上記炭素数2〜10のアルケニル基の具体例としては、例えば、ビニル基、プロぺニル基、ペンテニル基などが挙げられる。
上記式(13)中、*は、結合位置を示す。
上記式(1)中、Dはメルカプト基を含有する有機基を表す。なかでも、下記式(14)で表される基であることが好ましい。
*−(CH2)m−SH (14)
上記式(14)中、mは1〜10の整数を表し、なかでも、1〜5の整数であることが好ましい。
上記式(14)中、*は、結合位置を示す。
上記式(14)で表される基の具体例としては、*−CH2SH、*−C2H4SH、*−C3H6SH、*−C4H8SH、*−C5H10SH、*−C6H12SH、*−C7H14SH、*−C8H16SH、*−C9H18SH、*−C10H20SHが挙げられる。
*−(CH2)m−SH (14)
上記式(14)中、mは1〜10の整数を表し、なかでも、1〜5の整数であることが好ましい。
上記式(14)中、*は、結合位置を示す。
上記式(14)で表される基の具体例としては、*−CH2SH、*−C2H4SH、*−C3H6SH、*−C4H8SH、*−C5H10SH、*−C6H12SH、*−C7H14SH、*−C8H16SH、*−C9H18SH、*−C10H20SHが挙げられる。
上記式(1)中、R1は炭素数1〜4の1価の炭化水素基を表す。
上記式(1)中、0≦a<1、0<b<1、0<c<3、0<d<1、0≦e<2、かつ0<2a+b+c+d+e<4の関係を満たす。
上記式(1)中、aは、本発明の上記効果が向上するという理由から、0<a≦0.50であることが好ましい。
上記式(1)中、bは、本発明の上記効果が向上するという理由から、0<bであることが好ましく、0.10≦b≦0.89であることがより好ましい。
上記式(1)中、cは、本発明の上記効果が向上するという理由から、1.2≦c≦2.0であることが好ましい。
上記式(1)中、dは、本発明の上記効果が向上するという理由から、0.1≦d≦0.8であることが好ましい。
上記式(1)中、bは、本発明の上記効果が向上するという理由から、0<bであることが好ましく、0.10≦b≦0.89であることがより好ましい。
上記式(1)中、cは、本発明の上記効果が向上するという理由から、1.2≦c≦2.0であることが好ましい。
上記式(1)中、dは、本発明の上記効果が向上するという理由から、0.1≦d≦0.8であることが好ましい。
上記ポリシロキサンの重量平均分子量は、本発明の上記効果が向上するという理由から、500〜2300であるのが好ましく、600〜1500であるのがより好ましい。本発明における上記ポリシロキサンの分子量は、トルエンを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算で求めたものである。
上記ポリシロキサンの酢酸/ヨウ化カリウム/ヨウ素酸カリウム添加−チオ硫酸ナトリウム溶液滴定法によるメルカプト当量は、加硫反応性に優れるという観点から、550〜700g/molであるのが好ましく、600〜650g/molであるのがより好ましい。
上記ポリシロキサンの酢酸/ヨウ化カリウム/ヨウ素酸カリウム添加−チオ硫酸ナトリウム溶液滴定法によるメルカプト当量は、加硫反応性に優れるという観点から、550〜700g/molであるのが好ましく、600〜650g/molであるのがより好ましい。
上記ポリシロキサンは、本発明の上記効果が向上するという理由から、シロキサン単位(−Si−O−)を2〜50個有するものであることが好ましい。
なお、上記ポリシロキサンの骨格には、ケイ素原子以外の金属(例えば、Sn、Ti、Al)は存在しない。
上記ポリシロキサンの製造方法は公知であり、例えば国際公開WO2014/002750号パンフレットに開示された方法にしたがって製造することができる。
シランカップリング剤の配合量は、前記シリカに対して3〜20質量%が好ましく、5〜15質量%であるのがさらに好ましい。5質量%未満であると、添加効果が発現しない。逆に20質量%を超えると、それ以上の改善効果が得られなくなる。
(アルキルアルコキシシラン)
本発明では、ダンプ路面に対するウェットグリップ性能をさらに高めるという観点から、下記式(2)で表されるアルキルアルコキシシランを使用することができる。
本発明では、ダンプ路面に対するウェットグリップ性能をさらに高めるという観点から、下記式(2)で表されるアルキルアルコキシシランを使用することができる。
(式(2)中、R1は炭素数3〜20のアルキル基を表し、Etはエチル基を表す。)
ここで、R1の炭素数3〜20のアルキル基としては、中でも、炭素数7〜20のアルキル基が好ましく、具体的には、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられる。これらのうち、ジエン系ゴムとの相溶性の観点から、炭素数8〜10のアルキル基がさらに好ましく、オクチル基、ノニル基であるのがとくに好ましい。
アルキルアルコキシシランの配合量は、前記シリカに対して3〜20質量%が好ましく、5〜15質量%であるのがさらに好ましい。5質量%未満であると、添加効果が発現しない。逆に20質量%を超えると、それ以上の改善効果が得られなくなる。
(その他成分)
本発明におけるゴム組成物には、前記した成分に加えて、加硫又は架橋剤;加硫又は架橋促進剤;カーボンブラック、酸化亜鉛のような各種充填剤;老化防止剤;可塑剤などのタイヤ用ゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
本発明におけるゴム組成物には、前記した成分に加えて、加硫又は架橋剤;加硫又は架橋促進剤;カーボンブラック、酸化亜鉛のような各種充填剤;老化防止剤;可塑剤などのタイヤ用ゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
また本発明のタイヤ用ゴム組成物は従来の空気入りタイヤの製造方法に従って空気入りタイヤを製造するのに適しており、トレッド、とくに競技用空気入りタイヤのキャップトレッドに適用するのがよい。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
実施例1〜6および比較例1〜7
サンプルの調製
表1に示す配合(質量部)において、ジエン系ゴムを16リットルの密閉式バンバリーミキサーで30秒間混練した後、加硫促進剤と硫黄を除く成分を該ミキサーに投入して5分間混練し、ミキサー外に放出して室温冷却した。次いで、該ゴムを同ミキサーに再度入れ、加硫促進剤および硫黄を加えてさらに混練し、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物をタイヤトレッド部に使用して、タイヤサイズ225/40R18の空気入りタイヤを製造した。
サンプルの調製
表1に示す配合(質量部)において、ジエン系ゴムを16リットルの密閉式バンバリーミキサーで30秒間混練した後、加硫促進剤と硫黄を除く成分を該ミキサーに投入して5分間混練し、ミキサー外に放出して室温冷却した。次いで、該ゴムを同ミキサーに再度入れ、加硫促進剤および硫黄を加えてさらに混練し、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物をタイヤトレッド部に使用して、タイヤサイズ225/40R18の空気入りタイヤを製造した。
ウェットグリップ性能:得られた空気入りタイヤを、それぞれサイズ18×8Jのリムに組み、空気圧240kPaを充填し、テスト車両の4輪に装着し、テストドライバーが、十分に湿潤させた路面(ウェット条件)のサーキットコース(1周約2km)を10周連続走行させたときのグリップ性能について、5点満点で官能評価した。この結果が大きいほど、ウェットグリップ性能が優れることを意味する。
ダンプ路面でのウェットグリップ性能:得られた空気入りタイヤを、それぞれサイズ18×8Jのリムに組み、空気圧240kPaを充填し、テスト車両の4輪に装着し、テストドライバーが、十分に湿潤させた路面(ウェット条件)のサーキットコース(1周約2km)を10周連続走行させるウェットグリップ性能試験を完了し水量が減った後、さらに10周連続走行させたときのグリップ性能について、5点満点で官能評価した。この結果が大きいほど、ダンプ路面でのウェットグリップ性能が優れることを意味する。
ダンプ路面でのウェットグリップ性能:得られた空気入りタイヤを、それぞれサイズ18×8Jのリムに組み、空気圧240kPaを充填し、テスト車両の4輪に装着し、テストドライバーが、十分に湿潤させた路面(ウェット条件)のサーキットコース(1周約2km)を10周連続走行させるウェットグリップ性能試験を完了し水量が減った後、さらに10周連続走行させたときのグリップ性能について、5点満点で官能評価した。この結果が大きいほど、ダンプ路面でのウェットグリップ性能が優れることを意味する。
なお、前記ウェットグリップ性能およびダンプ路面でのウェットグリップ性能の評価は5段階評価とし、「3」点を基準とし、相対評価した。
5:「3」点に対し、ウェットグリップ性能に顕著な向上が見られる。
4:「3」点に対し、ウェットグリップ性能に向上が見られる。
3:基準
2:「3」点に対し、ウェットグリップ性能に劣っていた。
1:「3」点に対し、ウェットグリップ性能に顕著に劣っていた。
結果を表1に併せて示す。なお表1には熱膨張性マイクロカプセルの発泡率についても併せて示した。
5:「3」点に対し、ウェットグリップ性能に顕著な向上が見られる。
4:「3」点に対し、ウェットグリップ性能に向上が見られる。
3:基準
2:「3」点に対し、ウェットグリップ性能に劣っていた。
1:「3」点に対し、ウェットグリップ性能に顕著に劣っていた。
結果を表1に併せて示す。なお表1には熱膨張性マイクロカプセルの発泡率についても併せて示した。
*1:SBR(旭化成ケミカルズ社製E581、SBR100質量部にオイル成分37.5質量部を添加した油展品)
*2:NR(RSS#3)
*3:アロマオイル(昭和シェル石油(株)製エキストラクト4号S)
*4:芳香族変性テルペン樹脂1(ヤスハラケミカル株式会社製YSレジン TO−85、軟化点=85℃)
*5:芳香族変性テルペン樹脂2(ヤスハラケミカル株式会社製YSレジン TO−125、軟化点=125℃)
*6:α−メチルスチレンインデン樹脂(三井化学株式会社製FMR0150、軟化点=145℃)
*7:カーボンブラック(東海カーボン株式会社製シースト9、窒素吸着比表面積(N2SA)=142m2/g)
*8:シリカ(ローディア社製1165MP、窒素吸着比表面積(N2SA)=160m2/g)
*9:シランカップリング剤1(エボニクデグッサ社製Si69)
*10:シランカップリング剤2(上記式(1)を満たす化合物。組成式=(−C3H6−S4−C3H6−)0.071(−C8H17)0.571(−OC2H5)1.50(−C3H6SH)0.286SiO0.75)
*11:アルキルアルコキシシラン(n−オクチルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社製KBE−3083))
*12:亜鉛華(正同化学工業(株)製酸化亜鉛3種)
*13:ステアリン酸(千葉脂肪酸株式会社製工業用ステアリン酸N)
*14:老化防止剤(精工化学株式会社製オゾノン6C)
*15:熱膨張性マイクロカプセル(松本油脂製薬株式会社製マツモトマイクロスフェアー F−100D)
*16:硫黄(鶴見化学工業株式会社製金華印油入微粉硫黄)
*17:加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製ノクセラーCZ−G)
*2:NR(RSS#3)
*3:アロマオイル(昭和シェル石油(株)製エキストラクト4号S)
*4:芳香族変性テルペン樹脂1(ヤスハラケミカル株式会社製YSレジン TO−85、軟化点=85℃)
*5:芳香族変性テルペン樹脂2(ヤスハラケミカル株式会社製YSレジン TO−125、軟化点=125℃)
*6:α−メチルスチレンインデン樹脂(三井化学株式会社製FMR0150、軟化点=145℃)
*7:カーボンブラック(東海カーボン株式会社製シースト9、窒素吸着比表面積(N2SA)=142m2/g)
*8:シリカ(ローディア社製1165MP、窒素吸着比表面積(N2SA)=160m2/g)
*9:シランカップリング剤1(エボニクデグッサ社製Si69)
*10:シランカップリング剤2(上記式(1)を満たす化合物。組成式=(−C3H6−S4−C3H6−)0.071(−C8H17)0.571(−OC2H5)1.50(−C3H6SH)0.286SiO0.75)
*11:アルキルアルコキシシラン(n−オクチルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社製KBE−3083))
*12:亜鉛華(正同化学工業(株)製酸化亜鉛3種)
*13:ステアリン酸(千葉脂肪酸株式会社製工業用ステアリン酸N)
*14:老化防止剤(精工化学株式会社製オゾノン6C)
*15:熱膨張性マイクロカプセル(松本油脂製薬株式会社製マツモトマイクロスフェアー F−100D)
*16:硫黄(鶴見化学工業株式会社製金華印油入微粉硫黄)
*17:加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製ノクセラーCZ−G)
表1の結果から、実施例1〜6のゴム組成物は、SBRを50〜100質量部含むジエン系ゴム100質量部に対し、補強性フィラーを100質量部以上、軟化点が80℃以上の樹脂を5〜70質量部、および熱膨張性マイクロカプセルを0.1〜10質量部配合してなり、前記補強性フィラーとして、窒素吸着比表面積(N2SA)が150〜250m2/gであるシリカを60〜250質量部含んでいるので、比較例に比べてウェットグリップ性能およびダンプ路面でのウェットグリップ性能が向上している。
これに対し、比較例1〜4は熱膨張性マイクロカプセルを配合していないので、ウェットグリップ性能およびダンプ路面でのウェットグリップ性能を同時に改善することができない。
比較例5は、SBRの配合量が本発明で規定する下限未満であるので、ウェットグリップ性能およびダンプ路面でのウェットグリップ性能が悪化している。
比較例6は、熱膨張性マイクロカプセルの配合量が本発明で規定する上限を超えているので、ウェットグリップ性能およびダンプ路面でのウェットグリップ性能が悪化している。
比較例7は、樹脂を配合していないので、ウェットグリップ性能およびダンプ路面でのウェットグリップ性能が悪化している。
これに対し、比較例1〜4は熱膨張性マイクロカプセルを配合していないので、ウェットグリップ性能およびダンプ路面でのウェットグリップ性能を同時に改善することができない。
比較例5は、SBRの配合量が本発明で規定する下限未満であるので、ウェットグリップ性能およびダンプ路面でのウェットグリップ性能が悪化している。
比較例6は、熱膨張性マイクロカプセルの配合量が本発明で規定する上限を超えているので、ウェットグリップ性能およびダンプ路面でのウェットグリップ性能が悪化している。
比較例7は、樹脂を配合していないので、ウェットグリップ性能およびダンプ路面でのウェットグリップ性能が悪化している。
Claims (7)
- スチレン−ブタジエン共重合体ゴムを50〜100質量部含むジエン系ゴム100質量部に対し、補強性フィラーを100質量部以上、軟化点が80℃以上の樹脂を5〜70質量部、および熱膨張性マイクロカプセルを0.1〜10質量部配合してなり、前記補強性フィラーとして、窒素吸着比表面積(N2SA)が150〜250m2/gであるシリカを60〜250質量部含むことを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
- 前記シリカの配合量が、ジエン系ゴム100質量部に対し80〜250質量部であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 前記補強性フィラーの配合量が、ジエン系ゴム100質量部に対し130質量部以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 前記軟化点が80℃以上の樹脂が、スチレン系化合物とインデンとの共重合体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
- さらにシランカップリング剤を配合してなり、前記シランカップリング剤が、下記(1)の組成式で表されることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
(A)a(B)b(C)c(D)d(R1)eSiO(4-2a-b-c-d-e)/2 (1)
(式(1)中、Aはスルフィド基を含有する2価の有機基、Bは炭素数5〜10の1価の炭化水素基、Cは加水分解性基、Dはメルカプト基を含有する有機基、R1は炭素数1〜4の1価の炭化水素基を表し、0≦a<1、0<b<1、0<c<3、0<d<1、0≦e<2、かつ0<2a+b+c+d+e<4の関係を満たす。) - 請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
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JP2019124203A JP2021008587A (ja) | 2019-07-03 | 2019-07-03 | タイヤ用ゴム組成物および空気入りタイヤ |
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JP7453444B1 (ja) | 2023-03-23 | 2024-03-19 | 三井化学株式会社 | タイヤ用ゴム組成物 |
-
2019
- 2019-07-03 JP JP2019124203A patent/JP2021008587A/ja active Pending
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