JP2005534758A - タイヤのトレッド用ゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐摩耗性が改善されたタイヤトレッドの製造で使用される架橋可能または架橋されたゴム組成物と、このゴム組成物を含むタイヤトレッドと、このタイヤトレッドを含むタイヤ。
【解決手段】ビニルシクロヘキセンの重合で得られる単位を含む数平均分子量が400〜2000g/molの可塑化用樹脂を含むゴム組成物。

Description

本発明は耐磨耗性が改善されたタイヤトレッドを構築するのに使用される架橋可能または架橋されたゴム組成物と、このゴム組成物からなるタイヤトレッドと、このタイヤトレッドを有するタイヤとに関するものである。本発明は乗用車用タイヤに特に適している。
燃費および環境保護の必要性が優先されるようになり、トレッドのようなタイヤ組成物で用いられる各種半製品で使用されるゴム組成物の形状に加工でき且つ走行抵抗の小さいタイヤを得ることができる、機械特性に優れ、しかも、ヒステリシスができるだけ小さいゴム混合物が望まれている。
トレッド組成物のヒステリシスを低下させるため(従って、そのような組成物を含むタイヤの走行抵抗を低下させるため)の多くの解決方法の中では例えば下記の特許明細書に記載の組成物が挙げられる。
米国特許第4,550,142号明細書 米国特許第5,001,196号明細書 欧州特許第299074号明細書 欧州特許第447066号明細書
また、特定の可塑剤を含むトレッドゴム組成物を用いてタイヤのグリップを改善する試みもなされている。下記文献にはタイヤのグリップを改善させるためのタイヤトレッド用ゴム組成物が記載されている。
欧州特許第1,028,130号明細書
このゴム組成物はジクロロペンタジエンとリモネンとの共重合で得られるポリマー樹脂を含む。リモネンの重合で得られる単位はこの樹脂で主成分(多量成分)でも副成分(少量成分)でもよく、上記特許の実施例では32質量%のリモネンに対して68質量%のジシクロペンタジエン(例1〜9)の場合か、67質量%のリモネンに対して33質量%のジシクロペンタジエン(例10)の場合が記載されている。
タイヤのグリップを改善させるためのタイヤトレッド用ゴム組成物は下記文献にも記載されている。
欧州特許第1,063,246号明細書 欧州特許第1,029,873号明細書 欧州特許第990,669号明細書 欧州特許第1,077,223号明細書
これらのゴム組成物はジシクロペンタジエンまたはジメチル−ジシクロペンタジエンと、リモネンと、単環式芳香族炭化水素(インデン)と、単環式芳香族炭化水素(アルキルスチレンまたはビニルトルエン)との4種類のモノマーの共重合で得られるポリマー樹脂を含んでいる。これら文献の全ての実施例で上記4種類のモノマーの比率はそれぞれ25質量%、25質量%、25質量%、25質量%か、12.5質量%、37.5質量%、25質量%、25質量%のいずれかである。
走行抵抗の低下とグリップの改善に加えて、タイヤトレッドの耐摩耗性を改善し、従って、タイヤトレッドの寿命を延ばすことも望まれている。すなわち、耐摩耗性が改善されるとタイヤ走行中に路面上に落下する摩耗クズの量が減るだけでなく、使用済み摩耗タイヤの数が減り、再生タイヤの数が減り、環境保護に貢献することになる。
この耐摩耗性を改善させるための解決方法はかなり少ない。例としては下記の文献に記載の組成物が挙げられる。
特開昭61−238501号明細書 欧州特許第502,728号明細書 欧州特許第501,227号明細書
しかし、1つの機能を改善するためには他の機能を犠牲にしなければならないことが多いということは当業者によく知られている。その例としてはガラス転移温度(Tg)または融点が高く且つ分子量が低い非晶質または半結晶ポリマーをトレッド組成物で使用する場合が挙げられる。この場合にはタイヤの乾燥路面上または湿った路面上でのグリップは改善されるが、耐摩耗性が損なわれる。
本発明の目的は、タイヤトレッドの製造で使用可能な耐摩耗性が改善された架橋可能または架橋済みゴム組成物を提供することにある。
本発明者は、ビニルシクロヘキセンの重合で得られる単位を含む数平均分子量が400g〜2000g/molである可塑化用樹脂(resine plastifiante)を含むゴム組成物から成るタイヤトレッドを有するタイヤは、可塑剤として可塑剤油を含むトレッドを有する公知のタイヤに比べて耐摩耗性が改善され、しかも、走行抵抗および乾燥路面上および湿った路面上でのグリップ性が公知のタイヤに近いということを、偶然に見出した。
本発明の上記可塑化用樹脂をトレッド中に含むタイヤはタイヤクラウン補強材中に含まれる三角クラウンプライからの分離抵抗性が改善するので、タイヤの耐久性が改善される。
本発明の可塑化用樹脂は数平均分子量が500〜1500g/molであるのが好ましく、550〜1000g/molであるのがさらに好ましい。
本発明の可塑化用樹脂はガラス転移温度が50〜120℃であるのが好ましく、60〜100℃であるのがさらに好ましい。本発明の可塑化用樹脂はガラス転移温度が70〜90℃であるのがさらに好ましい。
本発明の可塑化用樹脂はビニルシクロヘキセンの重合で得られる単位を50質量%以上の分率で含むのがさらに好ましい。この質量分率は70〜100%であるのが有利であり、100%であるのがさらに好ましい(この場合、可塑化用樹脂はビニルシクロヘキセンの重合で得られる単位のみから成る)。
本発明の第1の実施態様では上記の可塑化用樹脂が一種または複数の他の単位をさらに含み、この他の単位の少なくとも一種は単環式または二環式不飽和テルペンの重合で得られる。
単環式不飽和テルペンとしてはリモネン(すなわち、4−イソプロペニル 1−メチルシクロヘキセン)、例えばd−リモネン(右旋性鏡像異性体)またはジペンテン(リモネンの右旋性と左旋性の鏡像異性体を含むラセミ化合物)を使用するのが有利である。
二環式不飽和テルペンとしてはα−ピネン(すなわち、2,6,6−トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン)を使用するのが有利である。
本発明の第2の実施態様では、上記の可塑化用樹脂が少なくとも一種が単環式または多環式芳香族炭化水素の重合で得られる一種または複数の他の単位、例えばスチレンまたはアルキルスチレンをさらに含む。
本発明の第3の実施態様では、上記の可塑化用樹脂が少なくとも一種がジシクロペンタジエン等の環状ジエンで得られる一種または複数の他の単位をさらに含む。
本発明の別の実施態様では、上記の可塑化用樹脂が少なくとも一種がイソプレンのような共役ジエン、アクリロニトリルまたはメチルメタクリレートで得られる一種または複数の他の単位をさらに含む。
本発明の好ましい特徴から、本発明ゴム組成物は共役ジエンから得られる単位のモル比が50%以上である少なくとも一種の共役ジエンモノマーから得られる一種または複数のジエンエラストマーをベースとし、上記の可塑化用樹脂を10〜35phr、好ましくは15〜25phrの質量分率(phr=エラストマー100重量部当りの重量部)で含む。
本発明の実施態様の一実施例ではゴム組成物が下記(1)と(2)からなる:
(1)40phr以上かつ100phr以下の量のガラス転移温度が−65℃〜−10℃の一種または複数のジエンエラストマー、および
(2)0phr以上かつ60phr以下の量のガラス転移温度が−110℃〜−80℃の一種または複数のジエンエラストマー
ガラス転移温度が−65℃〜−10℃の上記ジエンエラストマーは、溶液重合で調製されたスチレンとブタジエンとのコポリマー、エマルジョン重合で調製されたスチレンとブタジエンとのコポリマー、天然のポリイソプレン、シス−1,4結合含有量が95%以上である合成ポリイソプレン、ブタジエンとイソプレンとのコポリマー(BIR)、スチレンとイソプレンとのコポリマー(SIR)、スチレンとブタジエンとイソプレンとのターポリマー(SBIR)およびこれらエラストマーの混合物から成る群に属する。
ガラス転移温度が−110℃〜−80℃(好ましくは−105℃〜−90℃)である上記ジエンエラストマーは70%以上の量でブタジエンを含み、好ましくはシス−1,4結合の含有量が90%以上のポリブタジエンから成る。
本発明の好ましい実施態様のゴム組成物では、上記のガラス転移温度が−65℃〜−10℃のジエンエラストマーとして、溶液重合で調製されたガラス転移温度が−50℃〜−15℃のスチレンとブタジエンとの少なくとも一種のコポリマーか、エマルジョン重合で調製されたガラス転移温度が−65℃〜−30℃のスチレンとブタジエンとのコポリマーを含む。
本発明の実施態様の一実施例のゴム組成物では、上記のガラス転移温度が−65℃〜−10℃のジエンエラストマーが例えば溶液重合で調製されたスチレンとブタジエンとの複数のコポリマーのブレンドで、それを100phrの量で含む。
本発明の一つの変形例では、ゴム組成物がガラス転移温度が−65℃〜−10℃のジエンエラストマーと、ガラス転移温度が−110℃〜−80℃であるジエンエラストマーとのブレンドからなる。
この変形例の第1の実施形態では、ゴム組成物が少なくとも一種のシス−1,4結合含有量が90%以上のポリブタジエンと少なくとも一種の溶液重合で調製されたスチレンとブタジエンとのコポリマーとのブレンドたらなる。
この変形例の実施態様の第2の実施形態では、ゴム組成物が少なくとも一種のシス−1,4結合の含有量が90%以上のポリブタジエンと少なくとも一種のエマルジョン重合で調製されたスチレンとブタジエンとのコポリマーとのブレンドからなる。
この変形例の実施態様の第2の実施形態では、ゴム組成物が少なくとも一種のシス−1,4結合の含有量が90%以上のポリブタジエンと少なくとも一種の天然または合成ポリイソプレンとのブレンドとからなる。
エマルジョン重合で調製されたスチレンとブタジエンとのコポリマーとしては、乳化剤をほぼ1phr〜3.5phr含む、例えば乳化剤をそれぞれ1.7phrおよび1.2phrの量で含むE−SBRコポリマーを使用するのが有利である。これらはいずれも下記文献のセクションI、実施例に記載されている。この文献の内容は本願明細書の一部を成す:
欧州特許第1,173,338−A号公報
本発明の別の特徴から、ゴム組成物は石油から抽出されたパラフィン系、芳香族系またはナフテン系の少なくとも一種の可塑化剤油(huile plastifiante)を30phr以下の量、好ましくは25phr以下の量でさらに含む。
本発明によって付与されるタイヤトレッドの耐摩耗性が改良することによって走行中の本発明のトレッドの圧縮によるトレッドのへこみ(tassement)時間が減少し、従って、走行中の汚染可塑剤(例えば芳香族油)のロスが減少する。その結果、環境汚染が著しく減る。本発明トレッド組成物に初期に導入する芳香族油の量を減らすかゼロにすることによって環境汚染は最小になる。
本発明の1つの有利な実施態様では、10〜40phrの量の、少なくとも一種のグリセロール脂肪酸トリエステルをこの脂肪酸によって形成される全体(ensemble)がオレイン酸を60質量%以上の比率で含む少なくとも一種の合成または天然の可塑化化合物(compose plastifiant)をさらに含む。
グリセロール脂肪酸トリエステルをベースとするこの可塑化化合物によって、この可塑化化合物を含むタイヤトレッドでは全可塑剤(可塑化用樹脂と必要に応じて用いられる石油から抽出した可塑剤油とを含む)の走行中の圧力による浸出が最少になり、さらに、可塑剤が隣接混合物中へマイグレートするのを最少にすることができ、その結果、トレッドの上記へこみと硬化が最少になり、従って、グリップ機能が時間が経っても維持される。
本発明の組成物は強化用充填剤を50〜150phrで変化する量でさらに含む。
本発明の別の好ましい特徴から、この強化用充填剤は無機の強化用充填剤を50質量%以上の分率で含む。
「無機の強化用充填剤」とは無機または鉱物の充填剤を意味し、色や起源(天然か合成か)には無関係であり、カーボンブラックとは対照的に「白色」充填剤とか「透明」充填剤ともよばれ、中間体カップリング剤以外の手段を全く用いずにそれのみでタイヤ製造用ゴム組成物を強化できる。換言すれば強化機能においてタイヤグレードの通常の充填剤のカーボンブラックと置換できるものである。
無機の強化用充填剤の全部または少なくとも主成分はシリカ(SiO2)である。本発明で用いるシリカは当業者に周知の任意の強化シリカにすることができ、特に、高分散性沈降シリカが好ましいが、BET比表面積およびCTAB比表面積のいずれもが450m2/g以下の沈降シリカまたはヒュームドシリカ(silice pyrogenee)にすることができる。好ましくはBETまたはCTAB比表面積のいずれもが80m2/g〜260m2/gのシリカを用いる。
BET比表面積は通常の方法である下記文献に記載のBrunauer, Emmett and Tellerの方法およびStandard AFNOR−NFT−45007 (November 1987)で定義される。
"The Journal of the American Chemical Society", vol. 60, page 309, February 1938
CTAB比表面積は同じ規格の1987年11月のStandard AFNOR−NFT−45007で定義される。
「高分散性シリカ」とはマトリックスのエラストマー中での解凝集性および分散性に優れた能力を有するシリカを意味する。この能力は周知の方法で薄片を電子顕微鏡または光学顕微鏡で観察して確認できる。好ましい高分散性シリカの例としてはDegussa社のUltrasil 7000およびUltrasil 7005シリカ、Rhodia社のZeosil 1165MP、1135MPおよび1115MPシリカ、PPG社のHi−Sil EZ150Gシリカ、Huber社のZeopol 8715、8745および8755シリカや下記文献に記載のアルミニウムを「ドープ」したシリカのような処理された沈降シリカが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
欧州特許第735,088号公報
無機の強化用充填剤が存在する物理状態は重要ではなく、粉末、マイクロビーズ、粒状、球状等にすることができる。無機の強化用充填剤には互いに異なる無機の強化用充填剤、特に上記のような高分散性シリカの混合物も含まれるということは理解できよう。
本発明の強化用充填剤は無機の強化用充填剤とカーボンブラックとのブレンドを含むのが好ましく、この場合の強化用充填剤中のカーボンブラックの質量分率は30%以下となるように選択する。
例えば、カーボンブラック/シリカ混合物やシリカで部分的にあるいは完全に被覆されたカーボンブラックで強化用充填剤を形成することができる。また、シリカで変性されたカーボンブラック、例えば下記文献に記載のCABOT社から商品名“CRX2000”で市販の無機の強化用充填剤も適している:
国際特許第96/37547号公報
無機の強化用充填剤としてはさらに下記を挙げることができる:
(1) アルミナ(Al23)、例えば下記文献に記載の高分散性アルミナ、
(2) 水酸化アルミニウム、例えば下記文献に記載のもの:
欧州特許第810,258号公報 国際特許第99/28376号公報
本発明ゴム組成物は無機の強化用充填剤/マトリックエラストマー結合剤(カップリング剤ともよばれる)を通常の方法でさらに含む。この結合剤は無機充填剤とマトリックスとの間を化学的および/または物理的に十分に結合(またはカップリング)させ、マトリックス中への充填剤の分散を促進する役目をする。
「カップリング剤」とは充填剤のマトリックスエラストマー中への分散を促進し且つ充填剤とエラストマーとの間に十分な化学的および/または物理的な結合を確立できる試薬を意味する。
カップリング剤は少なくとも二官能性で、例えば下記の単純化した一般式を有する:
Y−T−X
[ここで、
Yは無機の充填剤と物理的および/または化学的に結合可能な官能基(Y官能基)を表し(上記結合は例えばカップリング剤のケイ素原子と無機充填剤表面のヒドロキシル(OH)基(シリカの場合は表面のシラノール)との間にできる)、
Xはエラストマーと物理的および/または化学的に結合可能な例えば硫黄原子のような官能基(X官能基)を表し、
TはYとXとを結合させる基を表す]
このカップリング剤を充填剤を被覆するための単なる試薬(この場合には一般に充填剤に対して活性なY官能基を有するが、エラストマーに対して活性なX官能基は含まない)と混同してはならない。
このようなカップリング剤は多くの文献に開示されており、当業者に周知のものであり、その効率もいろいろあり、タイヤ製造に使用可能なジエンゴム組成物において、シリカ等の無機充填剤とジエンエラストマーとの間の結合またはカップリングを有効に作ることができる公知のカップリング剤、例えば有機シラン、特に多硫化アルコキシシランまたはメルカプトシランまたは上記X官能基とY官能基とを有するポリオルガノシロキサンを使用することができる。
特に、シリカ/エラストマーカップリング剤は多くの文献に記載されており、最も良く知られているものは多硫化アルコキシシランのような二官能性アルコキシシランである。
多硫化アルコキシシランはその構造から「対称」または「非対称」な多硫化アルコキシシランとよばれ、この周知化合物は例えば下記の文献に詳細に記載されている。
米国特許第3,842,111号明細書 米国特許第3,873,489号明細書 米国特許第3,978、103号明細書 米国特許第3,997,581号明細書 米国特許第4,002,594号明細書 米国特許第4,072,701号明細書 米国特許第4,129,585号明細書
最近の特許としては下記のものが挙げられる。
米国特許第5,580,919号明細書 米国特許第5,583,245号明細書 米国特許第5,650,457号明細書 米国特許第5,663,358号明細書 米国特許第5,663,395号明細書 米国特許第5,663,396号明細書 米国特許第5,674,932号明細書 米国特許第5,675,014号明細書 米国特許第5,684,171号明細書 米国特許第5,684,172号明細書 米国特許第5,696,197号明細書 米国特許第5,708,053号明細書 米国特許第5,892,085号明細書 欧州特許第1,043,357号明細書
本発明を実施するのに特に適したものは下記一般式(I)に対応する「対称」な多硫化アルコキシシランである(しかし、これに限定されるものではない):
(I) Z−A−Sn−A−Z
(ここで、
nは2〜8の整数(好ましくは2〜5)、
Aは二価の炭化水素基(好ましくはC1−C18アルキレン基またはC6−C12アリーレン基、さらに好ましくはC1−C10アルキレン、特にC1−C4アルキレン、特にプロピレン)、
Zは下記の式の一つに対応する:
Figure 2005534758
〔ここで、
1基はC1−C18アルキル基、C5−C18シクロアルキル基またはC6−C18アリール基(好ましくはC1−C6アルキル基、シクロヘキシルまたはフェニル、特にC1−C4アルキル基、特にメチルおよび/またはエチル)を表し、置換されていてもよく、互いに同一でも異なっていてもよく、
2基はC1−C18アルコキシ基またはC5−C18シクロアルコキシ基(好ましくはC1−C8アルコキシ基またはC5−C8シクロアルコキシ基、さらに好ましくはC1−C4アルコキシ基、特にメトキシおよび/またはエトキシ)を表し、置換されていてもよく、互いに同一でも異なっていてもよい〕
式(I)の多硫化アルコキシシランの混合物の場合、特に市販混合物の場合、上記「n」の平均値は分数で、好ましくは2〜5である。
多硫化アルコキシシランとしては特にビス−((C1〜C4)アルコキシル−(C1〜C4)アルキルシリル−(C1〜C4)アルキルのポリスルフィド(特にジスルフィド、トリスルフィドまたはテトラスルフィド)、例えばビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)またはビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)のポリスルフィドが挙げられる。これらの化合物の中では特に、式:[(C25O)3Si(CH2322のビス−(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(以下、TESPT)または式:[(C25O)3Si(CH23S]2のビス−(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(以下、TESPD)が用いられる。TESPDは例えばDegussa社から商品名Si266またはSi75(後者は、ジスルフィド(75重量%)とポリスルフィドとの混合物)や、Witco社から商品名Silquest A1589で市販されている。TEPSTは例えばDegussa社から商品名Si69(カーボンブラックに50重量%で担持されている場合にはX50S)や、Osi Specialties社から商品名Silquest A1289で市販されている(両者ともnの平均値が4に近いポリスルフィドの市販の混合物)。さらに、テトラスルフィドモノアルコキシシラン、例えばモノエトキシジメチルシリルプロピルテトラスルフィド(以下、MEPST)が挙げられる。これは本出願人の下記国際特許出願の対象である。
国際特許出願第PCT/EP02/03774号
本発明組成物は上記のジエンエラストマー、可塑化樹脂、可塑化化合物、強化用充填剤、必要に応じて用いられる可塑剤油、無機の強化用充填剤および必要に応じて用いられる結合剤の他に、ゴム組成物中で通常用いられるその他の構成成分および添加剤、例えば顔料、酸化防止剤、オゾン亀裂防止ワックス、硫黄および/または過酸化物および/またはビスマレイミドをベースとした架橋系、一酸化亜鉛とステアリン酸とを含む架橋活性剤、無機強化用充填剤を被覆するための化合物、例えばアルキルアルコキシシラン、ポリオール、アミン、アミド等の全てまたはその一部を含む。
本発明組成物で使用可能な複数のジエンエラストマーの少なくとも一種は強化用充填剤用カップリングに対して特に活性のある一つまたは複数の官能基を有することができる。
無機の強化用充填剤に対するカップリングの場合には、シリカに対するカップリングとして当業者に周知の全ての官能基、カップリング基または星状化(etoile)基が適している。適したものとして下記が挙げられるが、これらに限定されるものではない:
1)本出願人の下記文献に記載のシラノール末端を有するシラノールまたはポリシロキサン基:
フランス国特許第2,740,778号公報
この文献はシリカに対するカップリングに対して活性のある官能基を得るためにアニオン重合で得られたリビングポリマーの官能化剤を用いることを教えている。この官能化剤はシクロポリシロキサン、例えばポリメチルシクロトリ−、テトラ−またはデカ−シロキサンから成り、好ましくはヘキサメチルシクロトリシロキサンである。得られた官能化ポリマーを溶剤の水蒸気除去で反応媒体から分離することで、マクロ構造、従ってその物理的性質を変えずに形成できる。
2)アルコキシシラン基:
このアルコキシシラン基に関しては例えば下記文献が挙げられる:
国際特許出願第88/05448号公報
この文献ではシリカにカップリングするために少なくとも一種の非加水分解性アルコキシ基を有するアルコキシシラン化合物をアニオン重合で得られるリビングポリマーと反応させる。この化合物はハロアルキルアルコキシシランの中から選択される。
アルコキシシラン官能基を得る方法に関してはさらに下記文献が例として挙げられる:
フランス国特許第2,765,882号公報
この文献には主成分の強化用充填剤の表面にシリカが固定されたカーボンブラックにカップリングするために、トリアルコキシシラン、例えば3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシランを用いてリビングジエンポリマーを官能化させることを開示している。
カーボンブラックにカップリングするための官能基の例としてはC−Sn結合を含む官能基が挙げられる。この基は自体は公知で、一般式:R3SnClに対応する有機ハロゲン化錫タイプの官能化剤や、一般式:R2SnCl2に対応する有機ジハロゲン化錫タイプのカップリング剤や、一般式:RSnCl3に対応する有機トリハロゲン化錫タイプまたは式:SnCl4(ここで、Rはアルキル、シクロアルキルまたはアリール基)に対応するテトラハロゲン化錫タイプの星状化剤と反応させることによって得ることができる。
さらに、カーボンブラックにカップリングする官能基の例としては4,4′−ビス−(ジエチルアミノベンゾフェノン)またはDEABを用いて得られるアミノ化官能基が挙げられる。例としては下記文献が挙げられる:
フランス国特許第2,526,030号公報 米国特許第4,848,511号明細書
本発明組成物は一段階または複数の段階で構成成分を機械的/熱的に加工する公知の方法を用いて調製できる。本発明組成物は例えば密閉式混合機で3〜7分間、50rpmのブレード回転速度で一段階または3〜5分および2〜4分間、二段階で機械的/熱的に加工した後に、約80℃で仕上げ段階を行って得ることができ、硫黄架橋すべき組成物の場合にはこの間に硫黄と加硫促進剤とを導入する。
本発明のトレッドは本発明のゴム組成物で形成され、本発明タイヤはこのトレッドを含む。
本発明は全ての形式のタイヤに適用でき、動力付きか否かには関係なく、例えば自動車、例えば乗用車、スポーツカー、自転車、オートバイ等の軽荷重自動車を含む二輪車、バンの中から選択される産業車両、バス、道路輸送機械(トラック、トラクター、トレーラ)、オフロード車、農業機械、建設機械、航空機、その他の輸送車両または運搬車両に取付けられるタイヤに適用できる。
本発明の上記および上記以外の特徴は本発明の実施例に関する以下の説明からより良く理解できよう。しかし、下記の実施例は例示であって、本発明を限定するものではない。
サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)法による本発明樹脂の分子量の測定
サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を用いることによってマクロ分子を多孔性固定相を充填したカラム中で膨潤状態で寸法に応じて物理的に分離できる。すなわち、マクロ分子は流体力学的容量によって互いに分離され、容積が最大のものが最初に溶出される。
低分子量(104〜90000g/mol)の市販の基準ポリスチレンを基準にして数平均分子量Mnおよび重量平均分子量Mwを求め、多分散指数Ipを計算した。樹脂の各サンプルはテトラヒドロフランに約1g/lの濃度で溶解させた。
使用した装置はクロマトグラフ“WATERSモデルAlliance2690”である。溶出溶媒はテトラヒドロフラン(移動相)で、流速は1ml/分、系の温度は35℃、分析時間は40分にした。固定相としては商品名が“WATERS型STYRAGEL HR4”(混合ベッドカラム)、“WATERS型STYRAGEL HR1”(100Åの空隙率)および“WATERS型STYRAGEL HR0.5”(50Åの空隙率)の3つのカラムからなるセットを用いた。
樹脂サンプル溶液の注入容量は100μlにした。検出計は“WATERSモデル2410”の示差屈折計で、クロマトグラフデータ処理ソフトウエアは“WATERS MILLENNIUM”(バージョン3−2)システムを用いた。
エラストマーおよび可塑剤のガラス転移温度の測定
エラストマーおよび可塑剤のガラス転移温度Tgは示差熱量計(示差走査熱量計)で測定した。エラストマーおよび可塑剤を含むゴム組成物の場合には10Hzの周波数、2つの異なる応力の値(0.2MPaおよび0.7MPa)で動的に測定を行い、「MDC」測定はISO規格4664に準じて行った(変形モードは剪断、試験片は円筒形)。
ゴム組成物の特性の測定
(1) ムーニー粘度:
規格ASTM D1646に準じて測定した100℃でのML(1+4)。
(2) 伸び弾性率:
規格ASTM D412に準じて測定したME100(100%)。
(3) スコット破断指数:
1998年の規格ASTM D412に準じて23℃で測定した破断荷重(MPa)と伸び(%)。
(4) ショアーA硬度:
1997年の規格ASTMD 2240に準じて測定。
(5) ヒステリシス損失(HL):
下記式に準じて60℃での跳ね返りによって測定:
HL(%)=100×(W0−W1)/W1 (ここで、W0:供給エネルギー、W1:復元エネルギー)
(6) 動的剪断特性:
1977年に再承認された規格ASTM D2231−71に準じて測定(10Hzで最高/最低変形0.15%から50%での変形度の関数として測定し、10Hzで繰返し応力70〜20N/cm2での温度−80℃〜100℃の温度の関数として測定)。
タイヤ特性の測定
「対照」タイヤの特性を100とした場合の機能の相対指数を用いた(基準100よりも機能指数が大きいものは対応する「対照」タイヤの機能よりも優れた機能を有することを示している)。
(1) テストした各タイヤ(195/65 R15)の走行抵抗は周囲温度25℃、荷重392daN、速度80km/時、タイヤ内圧2.1barで、試験ドラム上の走行テストで測定した。
(2) 各タイヤの耐摩耗性は曲がりくねった走路コースを平均速度77km/時で、摩耗がトレッドの溝に配置された摩耗指標に達するまで走行した後に残留するゴムの高さの関数である相対摩耗指数によって測定した。各実施例1〜4ごとに本発明のトレッドに残留するゴムの高さと「対照」トレッドに残留するゴムの高さとを「対照」トレッドの摩耗指数を100として比較して相対摩耗指数を得た。
(3) テストした各タイヤのグリップは氷結路面および湿った路面で「ABS」制動モードのブレーキ距離を測定して評価した。正確には、この「ABS」モードでのブレーキ距離は湿った路面上では表面に2mmの水を有する平滑なコンクリート(以降「PC」)上で40km/時の速度から10km/時へ、氷結路面上では表面に0.5mmの水を有するアスファルトコンクリート(以降「AC」)上で50km/時の速度から10km/時の速度へ下げて測定した。
氷結路面上でのグリップは「ABS」制動モードで20km/時の速度から5km/時の速度への制動距離を測定して評価した。
雪面上でのグリップは、アルペンタイプの雪面上での始動試験で、エンジン回転速度2000rpmで2秒間に走行した距離を測定して評価した。
各タイヤの湿った路面上での挙動は曲がりくねった走路コースを一周するのにかかる時間で測定した。
(4) クラウンプライの分離に対するタイヤ抵抗は「対照」タイヤの特性を100とした場合の機能の相対指数によって評価した(基準100よりも機能指数が大きいものは対応する「対照」タイヤの機能よりも優れた機能を有すること示す)。
この抵抗はタイヤ内圧を2.5barにし、20℃の周囲温度で、490daNの荷重下で、75km/時の速度で、表面に障害物(2つのクラウンプライWCP1およびWCP2から成るタイヤベルトの縁縁に応力を加えるロッドと“ポプラ”)を有する試験ドラム上の走行テストで測定した。このテストはタイヤクラウン補強材の変形が検出された時に停止した。
各タイヤは最初に65℃で4週間(取付けられていない状態で)「ベーク(etuvee)」した。
得られた結果は走行マイル数の性能の形で表してある(「対照」タイヤを基準100とした)。
実施例
1)本発明の可塑化用樹脂の合成(ビニルシクロヘキセンのホモポリマー)
凝縮器を備えた2l容のダブルジャケット(伝熱流体として90℃に加熱した油を使用)付き反応器に、800mlの脱気したトルエンと、21.4gのAlCl3とを入れ、次に415mlの脱気したビニルシクロヘキセンを窒素流下に導入する。この混合物を窒素流下で機械的攪拌下に90℃で25時間反応させる。
次いで、116mlの脱イオン水を導入して反応を停止させ、この媒体に酸化防止剤(「AO2246」、トルエン中)の100g/l溶液13.8mlを注入する。次いで、この溶液を回転蒸発器で濃縮した後、減圧下に微量の窒素流下で250℃でオーブン中で一晩、乾燥する。
下記特性を有する240gの可塑化用樹脂が収率70%で得られた:
数平均分子量Mn=611g/mol、
重量平均分子量Mw=1830g/mol、
多分散指数Ip=3、
ガラス転移温度=82℃(差ΔT=22℃)、
脂肪族鎖の含有量=100%、
芳香族鎖の含有量=0%、
2)上記の本発明樹脂を含む本発明トレッド組成物Iと、この樹脂を含まない「対照」組成物との比較
各組成物TおよびIで「乗用車」用タイヤのトレッドを構成した。
〔表1〕には下記が記載されている:
1)各組成物TおよびIの配合組成、
2)未架橋および架橋状態での各組成物TおよびIの特性および寸法175/70R14「MXT」の対応するタイヤの性能。
Figure 2005534758
(注)
(1)S−SBR A=1,2−結合の含有量が58%で、スチレン鎖の含有量が25%で、100℃でのムーニー粘度ML(1+4)が54で、油の量が37.5phrで、ガラス転移温度Tgが−29℃である溶液重合で調製されたスチレン−ブタジエンコポリマー。
(2)BR−A=シス−1,4−結合の含有量が約93%で、ガラス転移温度Tgが−103℃で、100℃でのムーニー粘度ML(1+4)が54であるポリブタジエン。
(3)6PPD=N−(1,3−ジメチル−ブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン。
(4)CBSはN−シクロヘキシル−ベンゾチアジルスルフェンアミド。
高い弾性率(0.7MPa)の動的応力下での本発明組成物IのTgは対応する「対照」組成物TのTgにほぼ等しいことが分る。
〔表1〕から分かるように、0.2MPaの低弾性率の動的応力下で測定された組成物IとTの間のTgの差は、高弾性率の動的応力下で測定された組成物IとTの間のTgの差に極めて近い。
このように高弾性率から低弾性率へ変わった時にTgの差がないということは樹脂R1および樹脂R1’がそれぞれS−SBR AおよびBR Aから成るエラストマーマトリックス中に容易に混和することを表している。
〔表1〕からはさらに、本発明の可塑化用樹脂を組成物I中に混和すると、可塑化用樹脂を含まない「対照」組成物Tのトレッドを有するタイヤに比べて上記組成物Iから成るトレッドを有するタイヤは耐摩耗性が大幅に改善し、しかも、組成物Tを含むタイヤのグリップ機能と走行抵抗とはほぼ維持され、組成物Tの機械的特性(ME100およびスコット破断指数)が維持または改善される。
本発明の可塑化用樹脂を含むタイヤはクラウン補強材中の三角クラウンプライの分離に対する抵抗が改善されるので、タイヤの耐久性が改善される。
さらに、本発明組成物Iは「対照」組成物Tに比べて芳香族油の含有量がはるかに少ない、従って、タイヤからの芳香族油の浸出に起因する汚染が著しく減少し、環境保護に寄与するということは理解できよう。本発明タイヤは耐摩耗性が改善されるので、この浸出はさらに最少になる。

Claims (23)

  1. 数平均分子量が400g/mol〜2000g/molである可塑化用樹脂(resine plastifiante)を含む、耐摩耗性が改善されたタイヤトレッドの製造で使用可能な架橋可能または架橋されたゴム組成物において、
    上記の可塑化用樹脂がビニルシクロヘキセンの重合で得られる単位を含むことを特徴とするゴム組成物。
  2. 上記の可塑化用樹脂のガラス転移温度が50〜120℃である請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 上記の可塑化用樹脂の数平均分子量が500〜1500g/molである請求項1または2に記載のゴム組成物。
  4. 上記の可塑化用樹脂がビニルシクロヘキセンの重合で得られる単位を50質量%以上の分率で含む請求項1〜3のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  5. 上記の可塑化用樹脂がビニルシクロヘキセンの重合で得られる単位をより高い70〜100質量%の分率で含む請求項4に記載のゴム組成物。
  6. 上記の可塑化用樹脂がビニルシクロヘキセンの重合で得られる単位から成る請求項5に記載のゴム組成物。
  7. 上記の可塑化用樹脂が一種または複数の他の単位をさらに含み、この他の単位の少なくとも一つの単位が単環式または二環式の不飽和テルペンの重合で得られたものである請求項1〜5のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  8. テルペンがリモネンまたはジペンテンのような単環式不飽和テルペンである請求項7に記載のゴム組成物。
  9. テルペンがα−ピネンのような二環式不飽和テルペンである請求項13に記載のゴム組成物。
  10. 上記の可塑化用樹脂が一種または複数の他の単位をさらに含み、この他の単位の少なくとも一つの単位がスチレンまたはアルキルスチレンのような単環式または多環式の芳香族炭化水素の重合で得られたものである請求項1〜5のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  11. 上記の可塑化用樹脂が一種または複数の他の単位をさらに含み、この他の単位の少なくとも一つ種の単位がジシクロペンタジエンのような環状ジエンの重合で得られたものである請求項1〜5のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  12. 共役ジエンから得られる単位のモル比が50%以上である少なくとも一種の共役ジエンモノマーから得られる一種または複数のジエンエラストマーをベースとし、上記の可塑化用樹脂を10〜35phrの質量分率(phr=エラストマー100重量部当りの重量部)で含む請求項1〜11のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  13. 上記の可塑化用樹脂を15〜25phrの量で含む請求項12に記載のゴム組成物。
  14. 石油から抽出されたパラフィン系、芳香族系またはナフテン系の少なくとも一種の可塑化剤油(huile plastifiante)を30phr以下の量でさらに含む請求項1〜13のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  15. 強化用充填剤を含み、この強化用充填剤が無機の強化用充填剤を50質量%以上の分率で含む請求項1〜14のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  16. 強化用充填剤が無機の強化充填材とカーボンブラックとのブレンドからなる請求項15に記載のゴム組成物。
  17. 少なくとも一種のグリセロール脂肪酸トリエステルを含む少なくとも一種の合成または天然の可塑化化合物(compose plastifiante)を10〜40phrの量でさらに含み、上記脂肪酸によって形成される全体がオレイン酸を60質量%以上の比率で含む請求項1〜16のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  18. 40phr以上かつ100phr以下の量のガラス転移温度が−65℃〜−10℃の一種または複数のジエンエラストマーと、0phr以上かつ60phr以下の量のガラス転移温度が−110℃〜−80℃の一種または複数のジエンエラストマーとからなる請求項1〜17のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  19. 上記のガラス転移温度が−65℃〜−10℃の上記ジエンエラストマーが溶液重合で調製されたスチレンとブタジエンとのコポリマー、エマルジョン重合で調製されたスチレンとブタジエンとのコポリマー、天然のポリイソプレン、シス−1,4結合含有量が95%以上である合成ポリイソプレン、ブタジエンとイソプレンとのコポリマー、スチレンとイソプレンとのコポリマー、スチレンとブタジエンとイソプレンとのターポリマーおよびこれらエラストマーの混合物から成る群に属し、上記のガラス転移温度が−110℃〜−80℃である上記ジエンエラストマーがシス−1,4結合の含有量が90%以上のポリブタジエンからなる請求項18に記載のゴム組成物。
  20. ガラス転移温度が−110℃〜−80℃であるジエンエラストマーとしてのシス−1,4結合の含有量が90%以上のポリブタジエンと、ガラス転移温度が−65℃〜−10℃のジエンエラストマーとしての溶液重合で調製されたスチレンとブタジエンとのコポリマーとのブレンドとからなる請求項19に記載のゴム組成物。
  21. 数平均分子量が400〜2000g/molである可塑化用樹脂を含み、この可塑化用樹脂がビニルシクロヘキセンの重合で得られる単位を含む架橋可能または架橋されたゴム組成物の、耐摩耗性が改善されたタイヤトレッドの製造での使用。
  22. 請求項1〜20のいずれか一項に記載の架橋可能または架橋されたゴム組成物を含むタイヤトレッド。
  23. 請求項22に記載のタイヤトレッドを含むタイヤ。
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