JP2020521112A - NOxセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】構造の簡素化を図りつつ、NOx濃度の検出応答性を向上することができるNOxセンサを提供する。【解決手段】酸素イオン伝導性を有する固体電解質体1の表面に一対の電極2が形成されたセンサ素子20と、一対の電極2の間に電圧または電流を印加する電源装置と、一対の電極2の間の電位差または電流の少なくとも一方を測定する測定装置とを備え、固体電解質体1が多孔質体で形成され、一対の電極2の両方が、測定対象ガスに曝されるように形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体の表面に一対の電極が形成されたセンサ素子と、一対の電極の間に電圧または電流を印加する電源装置と、一対の電極の間の電位差または電流の少なくとも一方を測定する測定装置とを備えたNOxセンサに関する。
かかるNOxセンサは、一対の電極の間に電圧または電流を印加することにより、一方の電極において測定対象ガスに含まれる窒素酸化物ガス(以下、NOxと呼ぶことがある。)が分解され、その分解により発生する酸素イオンが固体電解質体内を移動し、他方の電極において酸素イオンが酸化する。このように酸素イオンが固体電解質体内を移動する状態で、一対の電極の間に発生する電位差または電流の少なくとも一方を測定することにより、測定対象ガスに含まれるNOx濃度の検出を可能にするものである。
このようなNOxセンサとして、測定対象ガスとしての排気ガスが導入される測定ガス室と、固体電解質体の表面に2組の一対の電極が形成された素子とを備え、夫々の一対の電極のうちの一方の電極のみが測定ガス室内に形成されて、測定対象ガスと接触するように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。具体的には、このNOxセンサは、固体電解質体と2組の一対の電極とによって、酸素ポンプ素子とNOxセンサ素子とが形成されおり、酸素ポンプ素子によって、測定ガス室内に導入された測定対象ガスの酸素濃度を低減させた後に、NOxセンサ素子によって、酸素濃度が低減された測定対象ガスに含まれるNOx濃度を検出するものである。
このようなNOxセンサは、例えば、ディーゼルエンジンなどの排気ガスに含まれるNOxを浄化するための尿素SCRシステムに組み込まれている。尿素SCRシステムでは、NOxセンサによって順次変化する排気ガスのNOx濃度を検出し、検出したNOx濃度に応じて、順次排気ガス中に噴射する尿素水の噴射量が調節されている。よって、NOx濃度が順次変化する排気ガス中に、NOx濃度の変化に応じた最適な尿素水噴射量を順次噴射するためにNOxセンサの優れた検出応答性が必要とされている。
特開2016−8831号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のNOxセンサでは、測定ガス室に導入した測定対象ガスの酸素を減少させた後に、NOx濃度を検出するので、NOx濃度の検出に時間を要する虞がある。また、特許文献1に記載のNOxセンサでは、測定対象ガスを導入する測定ガス室と、測定ガス室内に一方の電極のみが形成された一対の電極を2組設けることが必要となるので、構造が複雑になる場合がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、構造の簡素化を図りつつ、NOx濃度の検出応答性を向上することができるNOxセンサを提供する点にある。
本発明に係るNOxセンサは、
酸素イオン伝導性を有する固体電解質体の表面に一対の電極が形成されたセンサ素子と、
前記一対の電極の間に電圧または電流を印加する電源装置と、
前記一対の電極の間の電位差または電流の少なくとも一方を測定する測定装置とを備えたNOxセンサであって、その特徴構成は、
前記固体電解質体が多孔質体で形成され、
前記一対の電極の両方が、測定対象ガスに曝されるように形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、一対の電極の両方が、測定対象ガスに曝されるように形成されているので、測定対象ガス中にセンサ素子を設置することにより、測定対象ガスのNOx濃度を検出することができる。つまり、例えば、一方の電極のみが測定対象ガスに曝されるように形成するような場合では、測定対象ガスを導入する測定ガス室などの空間を形成し、その空間内に一対の電極のうちの一方の電極のみを形成する必要があるが、本特徴構成によれば、そのような空間を成形する必要がなく、測定対象ガス中にセンサ素子を設置するだけで、測定対象ガスのNOx濃度を検出することができるので、NOxセンサの構造の簡素化を図ることができる。
また、上記特徴構成によれば、固体電解質体が多孔質体で形成されているので、測定対象ガスは、多孔質で形成される電極内を通過して固体電解質体の内部にまで流入する。これにより、測定対象ガスは、測定対象ガスに含まれるNOxの電極反応が活発となる固体電解質体と電極の界面を含む電極全体に迅速に到達する。その結果、測定対象ガスに含まれるNOxの電極反応が迅速に行われるので、その電極反応においてNOxの濃度に応じて発生する一対の電極の間の電位差または電流の少なくとも一方を迅速に測定することができる。よって、NOx濃度の検出応答性を向上することができる。
つまり、例えば、固体電解質体が緻密質であるような場合には、固体電解質体が形成された電極の一方側表面が、固体電解質体によって塞がれた状態となるので、電極内において測定対象ガスの通流が阻害される状態となる。この場合、外部から新たに電極内に流入する測定対象ガスが、固体電解質体と電極の界面を含む電極全体に迅速に到達することが阻害されて、NOx濃度の検出応答性を向上させることができない。これに対し、本特徴構成によれば、上述の如く、測定対象ガスが測定対象ガスの電極反応が活発となる固体電解質体と電極の界面を含む電極全体に迅速に到達するので、NOx濃度の検出応答性を向上することができる。
本発明に係るNOxセンサの更なる特徴構成は、
前記センサ素子の一方側面と当該一方側面に対向する他方側面との間で前記測定対象ガスが通流するガス通流孔が、前記センサ素子に多数形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、測定対象ガスが一対の電極および固体電解質体内を通過して、センサ素子の一方側面から他方側面まで通流する。これにより、測定対象ガスが、一対の電極の両電極において、NOxの電極反応が活発となる固体電解質体と電極の界面を含む電極全体に迅速に到達する。よって、一対の電極の両電極において、測定対象ガスに含まれるNOxの電極反応が迅速に行われる。これにより、NOx濃度を迅速に検出することができる。
本発明に係るNOxセンサの更なる特徴構成は、
前記固体電解質体を支持する支持体が、前記センサ素子の前記一方側面または前記他方側面に設けられた点にある。
上記特徴構成によれば、板状のセンサ素子が支持体によって支持されているので、板状のセンサ素子の機械的強度を補強することができる。これにより、板状のセンサ素子の耐久性を向上させることができる。
本発明に係るNOxセンサの更なる特徴構成は、
前記固体電解質体の一方側面に前記一対の電極の一方が形成され、前記固体電解質体の前記一方側面に対向する他方側面に前記一対の電極の他方が形成されている前記センサ素子を備えた点にある。
上記特徴構成によれば、測定対象ガスが、一方の電極と固体電解質体との界面を通過した後、固体電解質体内を通流して、他方の電極と固体電解質体との界面に到達するので、測定対象ガスの電極反応が活発となる一方の電極と固体電解質体の界面および他方の電極と固体電解質体の界面に迅速に到達する。これにより、測定対象ガスに含まれるNOxの電極反応が促進されるので、NOx濃度の検出応答性を向上することができる。また、固体電解質体の一方側面と他方側面との夫々に、1つずつ電極が設けられているので、固体電解質体の一方側面および他方側面の夫々において、電極面積を広く形成することができる。これにより、夫々の電極において、測定対象ガスに含まれるNOxの電極反応を促進することができる。
本発明に係るNOxセンサの更なる特徴構成は、
前記固体電解質の一方側面に、前記一対の電極が形成されている前記センサ素子を備えた点にある。
上記特徴構成によれば、固体電解質体の一方側面に、一対の電極の両電極が形成されているので、両電極が設けられた固体電解質の一方側面に測定対象ガスが到達することにより、両電極において測定対象ガスに含まれるNOxの電極反応が起こる。よって、測定対象ガスの固体電解質体の他方側面への到達を必要とすることなく、測定対象ガスに含まれるNOxの電極反応によって発生する電位差または電流を測定することができる。これにより、NOx濃度を迅速に検出することができる。
本発明に係るNOxセンサの更なる特徴構成は、
前記一対の電極が、前記測定対象ガスに含まれる窒素酸化物ガスに対する高い酸化活性を有する材質を含む第1電極と、前記測定対象ガスに含まれる窒素酸化物ガスに対する高い分解活性を有する材質を含む第2電極とで構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、センサ素子の第1電極がアノード、第2電極がカソードとなるように電源装置により電圧または電流を印加することにより、固体電解質体内では酸素イオンが第2電極から第1電極に向かって移動する。同時に、第1電極では測定対象ガスに含まれる一酸化窒素を酸化する電極反応が起こり、第2電極では測定対象ガスに含まれる二酸化窒素を還元する電極反応が起こる。そして、このような第1電極及び第2電極における電極反応により一対の電極の間に発生した電位差または電流の少なくとも一方を、測定装置により測定することができる。よって、その測定結果に基づいて測定対象ガスに含まれるNOx濃度を検出することができる。
本発明に係るNOxセンサの更なる特徴構成は、
貴金属で形成された貴金属補助電極層が、前記一対の電極のうちの前記第2電極において、当該第2電極の前記固体電解質体に接する面の反対側表面の一部または全部を被覆する状態で設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、第2電極に設けられた貴金属補助電極層において、測定対象ガスに含まれる酸素を還元する電極反応が進行するので、窒素酸化物ガスを還元する電極反応の進行を抑制することができる。これにより、第2電極における電極反応により、測定対象ガスに含まれる窒素酸化物ガスの単位濃度に対して発生する一対の電極の間の電位差または電流の変化量を調整することができる。
そして、第2電極において、窒素酸化物ガスとしての二酸化窒素が還元する電極反応が進行し、第1電極において、窒素酸化物ガスとしての一酸化窒素が酸化する電極反応が進行する場合には、二酸化窒素の高い反応性により、二酸化窒素の単位濃度の変化に対して発生する電位差または電流の変化量が大きくなるが、一酸化窒素の単位濃度の変化に対して発生する電位差または電流の変化量が小さくなる。このような状態で、貴金属補助電極層を第2電極に設けることにより、二酸化窒素の単位濃度の変化に対して発生する電位差または電流の変化量が小さくなるように調整することができる。
そして、二酸化窒素の単位濃度の変化に対して発生する電位差または電流の変化量を、一酸化窒素の単位濃度の変化に対して発生する電位差または電流の変化量と同じになるように予め調整することで、測定装置によって測定された電位差または電流から、測定対象ガスに含まれるNOx濃度を容易に検出することができる。
本発明に係るNOxセンサの更なる特徴構成は、
前記貴金属補助電極層が、白金または金により形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、高い導電性を有する白金または金により形成された貴金属補助電極層により、上述の如く、第2電極における電極反応により、測定対象ガスに含まれる窒素酸化物ガスの単位濃度に対して発生する一対の電極の間の電位差または電流の変化量を調整することができる。よって、上述の如く、第2電極において二酸化窒素が還元する電極反応が進行し、第1電極において一酸化窒素が酸化する電極反応が進行する場合には、二酸化窒素の単位濃度に対して発生する電位差または電流の変化量を、一酸化窒素の単位濃度に対して発生する電位差または電流の変化量と同じになるように予め調整することで、測定装置によって測定された電位差または電流から、測定対象ガスに含まれるNOx濃度を容易に検出することができる。
本発明に係るNOxセンサの更なる特徴構成は、
前記窒素酸化物ガスに対して高い酸化活性を有する材質は、NiO、CuO、Cr、WO、2CuO−Cr、またはLaNiOから選択される1つ以上の材質であり、前記窒素酸化物ガスに対して高い分解活性を有する材質が、LaCoO、La0.6Sr0.4Co0.8Fe0.2、La0.8Sr0.2MnO、またはLa0.85Sr0.15CrOから選択される1つ以上の材質である点にある。
上記特徴構成によれば、第1電極において、測定対象ガスに含まれる一酸化窒素を酸化する電極反応を選択的に進行させることができる。また、第2電極において、測定対象ガスに含まれる二酸化窒素を還元する電極反応を選択的に進行させることができる。これにより、より多くの一酸化窒素および二酸化窒素の電極反応に基づいて大きな電位差または電流が一対の電極の間に発生するので、その電位差または電流に基づいて、より正確に測定対象ガスに含まれるNOx濃度を検出することができる。
本発明に係るNOxセンサの更なる特徴構成は、
前記一対の電極の夫々が、酸素イオン導電性の固体電解質、アルミナ、ジルコニア、および、ガラスのいずれか1つ以上を含んで形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、一対の電極の夫々が、酸素イオン導電性の固体電解質を含んでいる場合には、電極内において電極反応が活性化する電極材料と固体電解質との界面が増加する。よって、一対の電極の夫々において、窒素酸化物ガスの電極反応を促進することができる。
また、一対の電極の夫々が、アルミナまたはジルコニアを含んでいる場合には、一対の電極の夫々の電気抵抗値を調整することができる。具体的には、絶縁体であるアルミナまたはジルコニアの含有量を調節することで、一対の電極の夫々の電気抵抗値を、所望の抵抗値に調整することができる。例えば、夫々の電極の電気抵抗値を調整することにより、測定対象ガスに含まれる共存ガスである水分や酸素が、一対の電極の間に発生する電位差または電流に与える影響をできるだけ少なくすることができる。
さらに、一対の電極の夫々が、ガラスを含んでいる場合には、電極の焼結性を向上させることができる。つまり、焼結温度が高いアルミナまたはジルコニアを含むことにより、電極の焼結温度を高温にすることが必要となるが、ガラスを電極に含ませることにより、電極の焼結性を向上させることができるので、アルミナまたはジルコニアが電極に含まれている場合でも、電極の焼結温度が高温になることを防止することができる。
本発明に係るNOxセンサの更なる特徴構成は、
前記固体電解質体は、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)、サマリウムドープセリア(SDC)、ガドリニウムドープセリア(GDC)または二酸化トリウム(ThO)のいずれかの材質により形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、固体電解質体が良好な酸素イオン導電性を有するので、測定対象ガスに含まれる窒素酸化物ガスの電極反応によって発生する酸素イオンを、効率よく固体電解質体内に取り入れて移動させることができる。そして、良好な酸素イオンの移動に伴って発生する大きな電位差または電流を測定することにより、測定対象ガスに含まれるNOx濃度を正確に検出することができる。
本発明に係るNOxセンサの更なる特徴構成は、
前記測定対象ガスに含まれる一酸化炭素および炭化水素を酸化する酸化触媒層が、前記センサ素子の一方側面および前記他方側面の少なくとも一方に設けられた点にある。
上記特徴構成によれば、一対の電極におけるNOxの電極反応を阻害する可能性のある一酸化炭素および炭化水素が、一対の電極に流入する前に酸化除去されるので、一酸化炭素および炭化水素が、一対の電極におけるNOxの電極反応を阻害することを防止できる。これにより、NOx濃度の検出精度の低下を防止することができる。
本発明に係るNOxセンサの更なる特徴構成は、
前記センサ素子の前記一方側面に前記支持体が設けられ、前記センサ素子の前記他方側面に前記測定対象ガスに含まれる一酸化炭素および炭化水素を酸化する酸化触媒層が形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、板状のセンサ素子が支持体によって支持されているので、板状のセンサ素子の機械的強度を補強することができる。また、一対の電極におけるNOxの電極反応を阻害する可能性がある一酸化炭素および炭化水素を、一対の電極に流入する前に酸化して除去ことができるので、一酸化炭素および炭化水素が一対の電極におけるNOxの電極反応を阻害することを防止することができる。これにより、NOx濃度の検出精度が低下することを防止することがきる。
本発明に係るNOxセンサの更なる特徴構成は、
前記固体電解質体を支持する支持体が、前記センサ素子の前記一方側面または前記他方側面に設けられ、
前記支持体に、前記一対の電極の一方を加熱する第1ヒータと前記一対の電極の他方を加熱する第2ヒータとが設けられ、
前記固体電解質体の厚さ方向から見た平面視で、前記第1ヒータが前記一方の電極に重なる位置に設けられ、前記第2ヒータが前記他方の電極に重なる位置に設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、第1ヒータおよび第2ヒータが、一対の電極の夫々を、夫々の電極において電極反応が促進するための最適温度に正確に加熱することができる。これにより、一対の電極において、測定対象ガスに含まれるNOxの電極反応が促進されるので、測定対象ガスのNOx濃度を正確かつ迅速に検出することができる。
本発明に係るNOxセンサの更なる特徴構成は、
前記電源装置が、前記一対の電極の間に一定の電流を印加するように構成され、
前記測定装置が、前記一対の電極の間の電位差を測定するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、一対の電極の間に一定の電流を印加する電源装置と、一対の電極の間の電位差を測定する測定装置とを使用する簡素な構成により、測定対象ガスのNOx濃度を検出することができる。
本発明に係るNOxセンサの更なる特徴構成は、
前記電源装置が、前記一対の電極の間に一定の電圧を印加するように構成され、
前記測定装置が、前記一対の電極の間の電流を測定するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、一対の電極の間に一定の電圧を印加する電源装置と、一対の電極の間の電流を測定する測定装置とを使用する簡素な構成により、測定対象ガスのNOx濃度を検出することができる。
本発明に係るNOxセンサは、一対の電極の両方が、測定対象ガスに曝されるように形成されているので、測定対象ガス中にセンサ素子を設置することにより、測定対象ガスのNOx濃度を検出することができる。つまり、例えば、一方の電極のみが測定対象ガスに曝されるように形成するような場合では、測定対象ガスを導入する測定ガス室などの空間を形成し、その空間内に一対の電極のうちの一方の電極のみを形成する必要があるが、本特徴構成によれば、そのような空間を成形する必要がなく、測定対象ガス中にセンサ素子を設置するだけで、測定対象ガスのNOx濃度を検出することができるので、NOxセンサの構造の簡素化を図ることができる。
また、本発明に係るNOxセンサは、多孔質固体電解質を使用するので、サイクリックボルタメトリ(Cyclic Voltammetry)を介して直線状の電流・電圧の関係を得ることができる。一方、従来の緻密質固体電解質を使用する場合には、ヒステリシス曲線(hysteresis loop)形態の電流・電圧の関係を得ることができる。固体電解質が一定の電流で一定の電圧を示すものでは、本発明に係るNOxセンサの信号が安定して出力されることを意味するので、明確な技術的な進歩である。
また、本発明に係るNOxセンサは、多孔質固体電解質を使用するので、流体が固体電解質を通過して流れることができるので、第1の電極と第2電極との間に測定ガスが到達する時間差が最小化され、センサの反応速度が向上するという利点がある。
第1実施形態に係るNOxセンサの概略図 第1実施形態に係るNOxセンサの断面図 第1実施形態に係るNOxセンサの分解斜視図 NOxセンサの電圧と電流との関係を示す図 NO濃度増加時のNOxセンサの応答性を示す図 NO濃度減少時のNOxセンサの応答性を示す図 NO濃度増加時のNOxセンサの応答性を示す図 NO濃度減少時のNOxセンサの応答性を示す図 NOx濃度と電位差の関係を示す図 第2実施形態に係るNOxセンサの分解斜視図 第2実施形態に係るNOxセンサの断面図
〔第1実施形態〕
本発明に係るNOxセンサの第1実施形態について、以下、図面に基づいて説明する。本実施形態のNOxセンサは、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの燃焼装置から排出される測定対象ガスとしての排気ガスに含まれる窒素酸化物ガス(NOx)の濃度を検出するものである。なお、本実施形態のNOxセンサが測定対象とする測定対象ガスは、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの燃焼装置から排出される排気ガスに限定されるものではなく、その他の燃焼装置からの排気ガスを測定対象ガスとすることができる。例えば、バーナ等からの排気ガスを測定対象ガスとしてもよい。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るNOxセンサ100は、板状センサ素子20(センサ素子の一例)を備えている。また、図2に示すように、板状センサ素子20には、酸素イオン伝導性を有する板状の固体電解質体1と、固体電解質体1の表面に一対の電極2が形成された板状センサ素子20の一方側面に、板状センサ素子20を支持する支持体3が設けられ、板状センサ素子20の他方側面に、測定対象ガスとしての排気ガスに含まれる一酸化炭素および炭化水素を酸化する酸化触媒層4が設けられている。以下、図1及び図2において、板状センサ素子20の厚さ方向において、板状センサ素子20から支持体3に向かう図面下方側を一方側と呼び、支持体3から板状センサ素子20に向かう図面上方側を他方側と呼ぶ。
また、図1に示すように、一対の電極2の間に電流を印加する電源装置11および一対の電極2の間の電位差を測定する測定装置12が、支持体3に設けられた一対の端子6に接続されている。詳しくは後述するが、この一対の端子6は支持体3に設けられたリード線5により一対の電極2に接続されている。電源装置11は、一定の直流電流を一対の電極2の間に印加できるように構成されている。
NOxセンサ100は、一対の電極2を測定対象ガスとしての排気ガスに曝すことにより、排気ガスのNOx濃度を検出することが可能となる。例えば、NOxセンサ100を排気ガスが流れる排気管内等に設置して、排気ガスのNOx濃度が検出される。
図2及び図3に基づいて、板状センサ素子20について詳細に説明する。固体電解質体1は方形の板状に形成されている。また、固体電解質体1は多孔質体で形成され、その多孔質体の気孔率は、10%から80%の間のいずれかの気孔率となるように形成されている。本実施形態では、固体電解質体1の気孔率は23%となるように形成されている。また、図示はしないが、固体電解質体1には、測定対象ガスが固体電解質体1の一方側面から一方側面に対向する他方側面に到達する貫通孔が多数形成されている。この貫通孔は、固体電解質体1内の微細な気孔同士が接続することによって形成されるものである。
また、固体電解質体1は、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)、サマリウムドープセリア(SDC)、ガドリニウムドープセリア(GDC)または二酸化トリウム(ThO)のいずれかの材質により形成されている。
一対の電極2について説明する。本実施形態に係るNOxセンサ100は、板状の固体電解質体1の一方側面に一対の電極2のうちの一方の電極2a(一方側電極と呼ぶ)が形成され、板状の固体電解質体1の一方側面に対向する他方側面に一対の電極2のうちの他方の電極2b(他方側電極と呼ぶ)が形成された板状センサ素子20を有する。つまり、一対の電極2は、固体電解質体1の一方側面と他方側面の夫々に1つずつ設けられている。一方側電極2aおよび他方側電極2bは、薄板状に形成され、かつ、固体電解質体1の厚さ方向から見た平面視で方形に形成されている。また、固体電解質体1の厚さ方向から見た平面視で、固体電解質体1よりも若干小さくなるように形成されている。
一対の電極2の夫々は、固体電解質体1と同様に、測定対象ガスが電極2の一方側面から一方側面に対向する他方側面に到達する貫通孔が多数形成された多孔質体で形成されている。このように一対の電極2と固体電解質体1とが形成されているので、板状センサ素子20の厚み方向において、板状センサ素子20の一方側面と他方側面との間で測定対象ガスが通流するガス通流孔が板状センサ素子20に多数形成される。つまり、測定対象ガスが、板状センサ素子20の一方側面から他方側面に向けて、および、他方側面から一方側面に向けて板状センサ素子20を通過することができるガス通流孔が板状センサ素子20に多数形成される。
例えば、図2において破線の矢印で示すように、測定対象ガスEは、板状センサ素子20の他方側面から流入し、他方側電極2b、固体電解質体1および一方側電極2aの内部を通過して、板状センサ素子20の一方側面まで通流する。そして、板状センサ素子20の他方側面から一方側面まで通流した測定対象ガスEは、板状センサ素子20の一方側の側面から板状センサ素子20の外部に流出する。このようにして、板状センサ素子20の一方側面と他方側面に設けられた一対の電極2の両方が、測定対象ガスEに曝されるように形成されている。なお、図示はしないが、測定対象ガスEは、板状センサ素子20の一方側面から流入し、一方側電極2a、固体電解質体1および他方側電極2bを通過して、板状センサ素子20の他方側面まで通流することもできる。
一対の電極2は、測定対象ガスに含まれる窒素酸化物ガスに対して高い酸化活性を有する材質を含む第1電極Cと、測定対象ガスに含まれる窒素酸化物ガスに対して高い分解活性を有する材質を含む第2電極Dとにより構成されている。本実施形態では、一方側電極2aを第2電極Dとし、他方側電極2bを第1電極Cとする。
窒素酸化物ガスに対して高い酸化活性を有する材質は、NiO、CuO、Cr、WO、2CuO−Cr、またはLaNiOから選択される1つ以上の材質であり、窒素酸化物ガスに対して高い分解活性を有する材質が、LaCoO、La0.6Sr0.4Co0.8Fe0.2、La0.8Sr0.2MnO、またはLa0.85Sr0.15CrOから選択される1つ以上の材質である。本実施形態において第1電極Cに含まれる高い酸化活性を有する材質は、NiOであり、第2電極Dに含まれる高い分解活性を有する材質は、LaCoOである。
一対の電極2は、第1電極Cがアノード、第2電極Dがカソードとなるように、電源装置11により電流が印加される。これにより、第2電極Dにおいて測定対象ガスに含まれる窒素酸化物ガスとしての二酸化窒素が還元分解され、二酸化窒素を構成する酸素原子から酸素イオンが発生する。その酸素イオンが固体電解質体1内を移動して第1電極Cまで到達し、第1電極Cにおいて測定対象ガスに含まれる窒素酸化物ガスとしての一酸化窒素を酸化する。このように固体電解質体1内を酸素イオンが移動することにより、板状センサ素子20に電流が流れる。
第1電極Cおよび第2電極DにおけるNOxの電極反応について詳細に説明する。カソードである第2電極Dと固体電解質体1との界面には、測定対象ガスに含まれる酸素ガスが酸素イオンとなるカソード反応が起こる。また、二酸化窒素が測定対象ガスに含まれる場合は、以下の化学式1に示すように、二酸化窒素によるカソード反応が起こる。このように、二酸化窒素によるカソード反応が起こると、電源装置11によって一定の電流を一対の電極2の間に印加している場合には、一対の電極2の間の電位差が減少する。
Figure 2020521112
アノードである第1電極Cと固体電解質体1との界面では、測定対象ガスに含まれる酸素イオンが酸素ガスとなるアノード反応が起こる。また、一酸化窒素が測定対象ガスに含まれる場合は、以下の化学式2に示すように、一酸化窒素によるアノード反応が起こる。このように、一酸化窒素によるアノード反応が起こると、電源装置11によって一定の電流を一対の電極2の間に印加している場合には、一対の電極2の間の電位差が減少する。
Figure 2020521112
よって、電源装置11によって定電流を一対の電極2の間に印加した状態で、NOxセンサ100の一対の電極2の両方が測定対象ガスに曝されると、第1電極Cおよび第2電極Dにおいて上述した電極反応が起こるので、測定対象ガスに含まれる窒素酸化物ガスの濃度に応じた電位差が一対の電極2の間に発生する。よって、測定装置12により電位差を測定することにより、測定対象ガスに含まれるNOx濃度を検出することができる。
また、一対の電極2の夫々は、酸素イオン導電性の固体電解質、アルミナ、ジルコニア、および、ガラスのいずれか1つ以上を含んで形成されている。本実施形態では、一対の電極の夫々が、酸素イオン導電性の固体電解質、アルミナ、および、ガラスを含んで形成されている。
一対の電極2の夫々が、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)を含むことにより、電極2内において、電極材料と固体電解質との界面が増加するので、電極反応が活性化する。これにより、一対の電極2の夫々において、窒素酸化物ガスの電極反応が促進される。酸素イオン導電性の固体電解質は、第1電極Cにおいて、3〜25Wt%の範囲で含有されていることが好ましく、第2電極Dにおいて、2〜20Wt%の範囲で含有されていることが好ましい。本実施形態では、酸素イオン導電性の固体電解質は、固体電解質体1と同じイットリア安定化ジルコニア(YSZ)である。
また、一対の電極2の夫々が、アルミナを含むことにより、一対の電極2の夫々の電気抵抗値を、所望の抵抗値に調整することができる。これにより、測定対象ガスに含まれる共存ガスである水分や酸素が、NOx濃度検出に与える悪影響をできるだけ少なくなるように、夫々の電極2の電気抵抗値を調整することができる。アルミナは、第1電極Cにおいて、5〜60Wt%の範囲で含有されていることが好ましく、第2電極Dにおいて、5〜40Wt%の範囲で含有されていることが好ましい。
さらに、一対の電極2の夫々が、ガラスを含むことにより、NOxセンサ100を作成する際に、電極2の焼結性を向上させることができる。ガラスは、第1電極Cにおいて、1〜15Wt%の範囲で含有されていることが好ましく、第2電極Dにおいて、1〜10Wt%の範囲で含有されていることが好ましい。本実施形態では、ガラスは、二酸化ケイ素を主成分とするものである。
また、高い酸化活性を有する材質は、第1電極Cにおいて、50〜90Wt%の範囲で含有されていることが好ましく、第2電極Dにおいて、50〜90Wt%の範囲で含有されていることが好ましい。本実施形態では、第1電極Cには、高い酸化活性を有する材質としてのNiO、 イットリア安定化ジルコニア、アルミナ、および、ガラスが、60:5:30:5の重量割合で含まれている。また、第2電極Dには、高い分解活性を有する材質であるLaCoO、イットリア安定化ジルコニア、アルミナ、および、ガラスが、60:10:25:5の重量割合で含まれている。
酸化触媒層4は、測定対象ガスに含まれる一酸化炭素および炭化水素を酸化するために、白金、金、銀、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウムなどの貴金属、それらの貴金属が分散担持された多孔性セラミック、Co、MnO、V、Ni−Al、Fe−Al、Mn−Al、CuO−Al、Fe−Al、Fe−TiO、Fe−ZrOなどの複合酸化物触媒またはイオン交換ゼオライトなどから選択された一つ以上の材質により形成されている。本実施形態では、白金が分散担持された多孔性セラミックにより酸化触媒層4が形成されている。
酸化触媒層4は、固体電解質体1の厚さ方向から見た平面視で、固体電解質体1と同等の寸法に形成されている。よって、酸化触媒層4は、固体電解質体1の他方側面に形成された他方側電極2bの他方側表面の全体を覆う状態、かつ、酸化触媒層4の周縁部が固体電解質体1の周縁部に密着する状態で板状センサ素子20の他方側面に積層されている。
また、板状センサ素子20の一対の電極2のうちの第2電極Dには、貴金属補助電極層7が設けられている。貴金属補助電極層7は、第2電極Dが固体電解質体1に接する面の反対側表面の一部を被覆する状態で設けられている。本実施形態では、支持体3が設けられているので、貴金属補助電極層7が、第2電極Dと支持体3との間に挟まれる状態で第2電極Dに設けられている。
貴金属補助電極層7は、高い導電性を有する貴金属で形成されている。例えば、白金、金、銀、パラジウム、イリジウムおよびこれらの合金から選択された一つ以上の材質により薄膜状又は薄網状に形成されている。本実施形態では、貴金属補助電極層7は薄膜状の白金により形成されている。
このように、第2電極Dに貴金属補助電極層7を設けることにより、貴金属の触媒作用により、第2電極Dにおいて測定対象ガスに含まれる酸素を還元する電極反応が進行するので、二酸化窒素を還元する電極反応を抑制することができる。よって、二酸化窒素の高い反応性により、第2電極Dにおいて二酸化窒素の単位濃度の変化に対して発生する電位差の変化量が、第1電極Cにおいて一酸化窒素の単位濃度の変化に対して発生する電位差の変化量よりも大きくなる場合に、貴金属補助電極層7を第2電極Dに設けることにより、二酸化窒素の単位濃度の変化に対して発生する電位差の変化量が小さくなるように調整することができる。
そして、第2電極Dにおいて二酸化窒素の単位濃度の変化に対して発生する電位差の変化量を、第1電極Cにおいて一酸化窒素の単位濃度の変化に対して発生する電位差の変化量と同じになるように予め調整することで、測定装置12によって測定された電位差から、測定対象ガスに含まれるNOx濃度を容易に検出することができる。なお、NOx濃度の検出方法については後述する。
また、貴金属補助電極層7は、第2電極Dの固体電解質体に接する面の反対側表面の中心付近において、第2電極Dの固体電解質体1に接する面の反対側表面の面積の30%以上の面積を被覆する状態で設けられている。なお、貴金属補助電極層7が第2電極Dの表面を被覆する面積については、上述の如く、第2電極Dにおいて二酸化窒素の単位濃度の変化に対して発生する電位差の変化量を、第1電極Cにおいて一酸化窒素の単位濃度の変化に対して発生する電位差の変化量と同じになるように調整するが、電位差の変化量は、一対の電極2の材質やNOxセンサ100の温度により影響を受けるので、それらの影響を考慮して、貴金属補助電極層7が第2電極Dの表面を被覆する面積を調整することが必要となる。本実施形態では、貴金属補助電極層7は、第2電極Dの固体電解質体1に接する面の反対側表面の面積の75%の面積を被覆する状態で設けられている。
このようなNOxセンサ100によるNOx濃度の検出方法は、例えば、NOxセンサ100によって測定対象ガスのNOx濃度を検出する前に、既知のNOx濃度のNOxガスを使用して、NOxセンサ100の一対の電極2の間に発生する電位差を測定する。次に、それらの測定結果に基づいて、NOx濃度と電位差との関係曲線を作成する。そして、NOxセンサ100によって測定対象ガスのNOx濃度を検出する際に、作成したNOx濃度と電位差との関係曲線を参照して、測定装置12によって測定した電位差に対応するNOx濃度を検出することができる。
このようなNOx濃度の検出方法を実施するために、NOx濃度を検出するための検出装置(図示せず)を設けてもよい。つまり、測定装置12によって測定された電位差が入力され、かつ、NOx濃度と電位差との関係曲線が記憶されるように構成され、入力された電位差と記憶されている関係曲線からNOx濃度を検出する検出装置を設けてもよい。
図2および図3に基づいて、支持体3について説明する。支持体3は、長尺形状に形成された第1支持板3aと第2支持板3bとが積層されて形成されている。第1支持板3aの長手方向の先端側部分の他方側面に板状センサ素子20が設けられている。板状センサ素子20は、固体電解質体1と支持体3との間に、一方側電極2aおよび貴金属補助電極層7を挟む状態、かつ、固体電解質体1の周縁部が支持体3に密着する状態で、第1支持板3aの他方側面に積層されている。
第1支持板3aの長手方向の後端側部分の他方側面に一対の端子6が設けられている。一対の端子6は電源装置11および測定装置12に接続される。また、第1支持板3aの他方側面には、板状センサ素子20の一対の電極2を一対の端子6に接続するリード線5が設けられている。リード線5は白金で形成されている。
第1支持板3aと第2支持板3bとの間には板状センサ素子20を加熱するヒータ8が設けられている。ヒータ8は、第1支持板3aと第2支持板3bの間において、かつ、第1支持板3aおよび第2支持板3bの長手方向の先端側部分において、固体電解質体1の厚さ方向から見た平面視で板状センサ素子20に重なる位置に設けられている。また、第2支持板3bの長手方向における後端側部分には、一対のヒータ端子9が設けられている。ヒータ8と一対のヒータ端子9とはヒータ接続線10で接続されている。一対のヒータ端子9は第2支持板3bの一方側面に設けられ、図示しないヒータ用電源に接続されている。このヒータ用電源により、ヒータ8を所定の温度に加熱することができる。
第1支持板3aと第2支持板3bは、緻密質のアルミナ又はイットリア安定化ジルコニア(YSZ)で形成されている。なお、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)で形成された場合は、第1支持板3aとヒータ8との間および第2支持板3bとヒータ8との間に図示しないアルミナあるいはジルコニアなどの絶縁層が形成される。
図4に、本実施形態のNOxセンサ100の電圧と電流との関係を示す。図中、横軸の電圧は、一対の電極2の間に印加した印加電圧であり、縦軸の電流は、印加電圧に応じて一対の電極2の間に発生した電流である。この電圧と電流との関係は、酸素21%、窒素79%の乾燥混合ガス中において、NOxセンサ100を700℃に加熱した状態で、一対の電極2の間に、−5Vから5Vの間の電圧を所定の電圧間隔で印加することにより得られた電圧と電流との関係である。なお、固体電解質体1の厚みは110μmとした。
図4には、印加電圧を−5Vから5Vの間で往復させた場合の電流の変化が示されているが、図に示された電圧と電流との関係は、ヒステリシスを示さないことがわかる。よって、測定対象ガスに含まれるNOx濃度が変化した場合にも、NOx濃度を正確に検出することができる。
図5から図8に示す電圧の変化は、本実施形態のNOxセンサ100の応答性を示すものであり、測定対象ガスに含まれるNOx濃度が変化した時に、NOxセンサ100から出力される電圧の変化を示したものである。なお、図5から図8に示す電圧の変化は、NOxセンサ100を測定対象ガスが流れる排気管に取り付け、NOxセンサ100を700℃に加熱した状態で、測定対象ガスに含まれるNOx濃度を変化させることにより得られた電圧の変化である。
図5及び図6に示された電圧の変化は、酸素21%、水分1%および一酸化窒素(NO)750ppmを含む窒素バランスの測定対象ガスを用いて、NOxセンサ100から出力される電圧の変化を示したものである。図5に、測定対象ガスのNO濃度が、0ppmから750ppmに増加した時の電圧の変化を示し、図6に、測定対象ガスのNO濃度が、750ppmから0ppmに減少した時の電圧の変化を示す。
図7及び図8に示された電圧の変化は、酸素21%、水分1%および二酸化窒素(NO)750ppmを含む窒素バランスの測定対象ガスを用いて、NOxセンサ100から出力される電圧の変化を示したものである。図7に、測定対象ガスのNO濃度が、0ppmから750ppmに増加した時の電圧の変化を示し、図8に、測定対象ガスのNO濃度が、750ppmから0ppmに減少した時の電圧の変化を示す。
また、図5から図8に、従来の緻密質固体電解質で構成されたNOxセンサから出力される電圧の変化をあわせて示す。図中、本実施形態のNOxセンサ100の電圧の変化を実線で示し、従来のNOxセンサの電圧の変化を破線で示した。なお、図5から図8においては、測定対象ガスのNOx濃度の変化により、NOxセンサ100から出力される電圧の上昇または低下が開始が確認された時刻を、横軸において0secとして示した。
図5から図8に示した電圧の変化から、本実施形態のNOxセンサ100は、上述の如く、固体電解質体1が多孔質体で形成されて、測定対象ガスが測定対象ガスの電極反応が活発となる固体電解質体1と電極2の界面を含む電極全体に迅速に到達するので、NOx濃度増加時及びNOx濃度減少時の両方において、従来のNOxセンサに比べて測定対象ガスに含まれるNOx濃度に応じた電圧が迅速に出力される。よって、従来のNOxセンサに比べてNOxセンサ100の応答性が向上していることがわかる。なお、測定装置12により、図5から図8に示した電圧から電位差が測定され、この電位差から上述の検出装置等によりNOx濃度が検出される。
図9に、本実施形態のNOxセンサ100の、NOx濃度と電位差(potential difference)との関係を示す。図9に示すNOx濃度と電位差との関係は、LPガスの燃焼により発生した酸素15%を含む燃焼ガスにNOxを混合した混合ガスを測定対象ガスとし、かつ、NOxセンサ100を測定対象ガスが流れる排気管に取り付け、NOxセンサ100を700℃に加熱した状態で得られたNOx濃度と電位差との関係である。なお、燃焼ガスの温度は340℃であり、燃焼ガスに混合するNOxの量を調節することにより、測定対象ガスのNOx濃度を変化させた。図9から、NOx濃度の増加に伴って、電位差が増加することがわかる。図9に示したNOx濃度と電位差との関係は、NOx濃度と電位差との関係曲線の一例であり、上述の検出装置等により、この関係曲線を参照することにより、測定装置12によって測定した電位差に対応するNOx濃度を検出することができる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明に係るNOxセンサの第2実施形態を、図10及び図11に基づいて説明する。この第2実施形態に係るNOxセンサ100は、固体電解質体1の一方側面に、一対の電極2が形成されている板状センサ素子20を有する点、及び、支持体3に、一対の電極2の一方を加熱する第1ヒータ8aと一対の電極2の他方を加熱する第2ヒータ8bとが設けられている点で上述の第1実施形態と異なっている。図10に、本実施形態に係るNOxセンサ100の分解斜視図を示し、図11に、本実施形態に係るNOxセンサ100の長手方向における板状センサ素子20が設けられた部分の断面図を示す。
第2実施形態では、図10及び図11に示すように、一対の電極2が、支持体3の長手方向に直行する短手方向に並ぶ状態で、固体電解質体1と支持体3との間に設けられている。そして、一対の電極2は、支持体3の長手方向の後端側から先端側に向かって、右側に設けられた右側電極2cと、左側に設けられた左側電極2dとにより構成されている。この第2実施形態では、右側電極2cを第1電極Cとし、左側電極2dを第2電極Dとする。
右側電極2cおよび左側電極2dは、薄板状に形成され、かつ、固体電解質体1の厚さ方向から見た平面視で、支持体3の長手方向に長辺を有する長方形状に形成されている。
また、上記第1実施形態と同様に、一対の電極2と固体電解質体1とが貫通孔を有する多孔質体により形成されているので、板状センサ素子20の厚み方向において、板状センサ素子20の一方側面と他方側面との間で測定対象ガスが通流するガス通流孔が板状センサ素子20に多数形成されている。
例えば、図11において破線の矢印で示すように、測定対象ガスEは、板状センサ素子20の他方側面から流入し、固体電解質体1、右側電極2cおよび左側電極2dを通過して、板状センサ素子20の一方側面まで通流する。そして、板状センサ素子20の他方側面から一方側面まで通流した測定対象ガスEは、板状センサ素子20の一方側の側面から板状センサ素子20の外部に流出する。このようにして、板状センサ素子20の一方側面と他方側面に設けられた一対の電極2の両方が、測定対象ガスEに曝されるように形成されている。なお、測定対象ガスEは、板状センサ素子20の一方側面から流入し、右側電極2c、左側電極2dおよび固体電解質体1を通過して、板状センサ素子20の他方側面まで通流することもできる。
板状センサ素子20の他方側面に、酸化触媒層4が設けられている。具体的には、酸化触媒層4は、固体電解質体1の厚さ方向から見た平面視で、固体電解質体1と同等の寸法に形成されている。そして、酸化触媒層4の一方側面が固体電解質体1の他方側面に密着する状態で、酸化触媒層4が板状センサ素子20の他方側面に積層されている。
また、板状センサ素子20の一方側面に、板状センサ素子20を支持する支持体3が設けられている。具体的には、板状センサ素子20が、固体電解質体1と支持体3との間に、右側電極2cおよび左側電極2dを挟む状態、かつ、固体電解質体1の一方側面の周縁部が第1支持板3aの他方側面に密着する状態で、第1支持板3aに積層されている。また、第2電極Dの固体電解質体1に接する面の反対側表面の一部を被覆する貴金属補助電極層7が、第2電極Dである左側電極2dと第1支持板3aとの間に設けられている。
図10及び図11に示すように、第2実施形態に係るNOxセンサ1は、支持体3に、一対の電極2の一方の電極2である右側電極2cを加熱する第1ヒータ8aと、一対の電極2の他方の電極2である左側電極2dを加熱する第2ヒータ8bとが設けられ、固体電解質体1の厚さ方向から見た平面視で、第1ヒータ8aが右側電極2cに重なる位置に設けられ、第2ヒータ8bが左側電極2dに重なる位置に設けられている。また、第1ヒータ8aと第2ヒータ8bとは直列に接続されて、一対のヒータ端子9に接続され、第1支持板3aと第2支持板3bとの間に設けられている。
この第1ヒータ8aおよび第2ヒータ8bにより、一対の電極2の夫々がNOxの電極反応を促進するための最適温度に正確に加熱されるので、一対の電極2の夫々において、測定対象ガスに含まれるNOxの電極反応が促進される。よって、測定対象ガスのNOx濃度を正確かつ迅速に検出することができる。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
(1)上記第1実施形態においては、一方側電極2aを第2電極Dとし、他方側電極2bを第1電極Cとしたが、これに限らず、一方側電極2aを第1電極Cとし、他方側電極2bを第2電極Dとしてもよい。
(2)上記第2実施形態においては、右側電極2cを第1電極Cとし、左側電極2dを第2電極Dとしたが、これに限らず、右側電極2cを第2電極Dとし、左側電極2dを第1電極Cとしてもよい。また、右側電極2cおよび左側電極2dを、固体電解質体1の一方側面に設けたが、これに限らず、右側電極2cおよび左側電極2dを、固体電解質体1の他方側面に設けてもよい。
(3)上記実施形態においては、板状センサ素子20の他方側面に酸化触媒層4を設けたが、これに限らず、酸化触媒層4を設けなくてもよい。また、板状センサ素子20の一方側面および他方側面に酸化触媒層4を設けてもよい。
(4)上記実施形態においては、板状センサ素子20の他方側面に酸化触媒層4を設けたが、これに限らず、板状センサ素子20の一方側面に酸化触媒層4を設けてもよい。この場合、板状センサ素子20の一方側面と支持体3との間に酸化触媒層4を挟む状態で、板状センサ素子20の一方側面に支持体3を設けてもよいし、板状センサ素子20の他方側面に支持体3を設けてもよい。
(5)上記実施形態においては、板状センサ素子20の一方側面に支持体3を設けたが、これに限らず、支持体3を設けなくてもよい。この場合、一対の電極2と電源装置11および測定装置12とを接続するためのリード線5や端子6は、固体電解質体1に設けることができる。
(6)上記実施形態においては、貴金属で形成された貴金属補助電極層7が、一対の電極2のうちの第2電極Dにおいて、第2電極Dの固体電解質体1に接する面の反対側表面の一部を被覆する状態で設けられたが、これに限らず、貴金属補助電極層7を、第2電極Dの固体電解質体1に接する面の反対側表面の全部を被覆する状態で設けてもよい。
(7)上記実施形態においては、電源装置11が一対の電極2の間に一定の電流を印加するように構成され、測定装置12が一対の電極2の間の電位差を測定するように構成されたが、これに限らず、電源装置11が一対の電極2の間に一定の電圧を印加するように構成され、測定装置12が一対の電極2の間の電流を測定するように構成されてもよい。
(8)上記実施形態においては、固体電解質体1が板状に形成されたが、これに限らず、固体電解質体1が円筒状に形成されていてもよい。また、固体電解質体1が円筒形の一端側が閉塞されたコップ状に形成されてもよい。
(9)上記実施形態においては、一対の電極2の夫々が、酸素イオン導電性の固体電解質、アルミナ、および、ガラスを含んで形成されたが、これに限らず、一対の電極の夫々が、酸素イオン導電性の固体電解質、アルミナ、ジルコニア、および、ガラスのいずれか1つ以上を含んで形成されていてもよい。例えば、酸素イオン導電性の固体電解質のみを含んでいてもよいし、酸素イオン導電性の固体電解質とアルミナのみを含んでいてもよい。その他、酸素イオン導電性の固体電解質、ジルコニア、および、ガラスを含んでいてもよい。
(10)上記第2実施形態では、支持体3に、一対の電極2の一方を加熱する第1ヒータ8aと一対の電極2の他方を加熱する第2ヒータ8bとが設けられたが、これに限らず、支持体3に、一対の電極2の両方を加熱する単一のヒータを設けてもよい。
(11)上記第2実施形態では、第1ヒータ8aと第2ヒータ8bとがヒータ端子9に直列に接続されたが、これに限らず、第1ヒータ8aと第2ヒータ8bとをヒータ端子9に並列に接続してもよい。
(12)上記実施形態においては、一対の電極2の夫々に含まれる酸素イオン導電性の固体電解質が、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)であるが、これに限らず、一対の電極2に含まれる酸素イオン導電性の固体電解質が、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)、サマリウムドープセリア(SDC)、ガドリニウムドープセリア(GDC)または二酸化トリウム(ThO)のいずれかであってもよい。
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
以上説明したように、構造の簡素化を図りつつ、NOx濃度の検出応答性を向上することができるNOxセンサを提供することができる。
1 固体電解質体
2 電極
3 支持体
4 酸化触媒層
7 貴金属補助電極層
8 ヒータ
8a 第1ヒータ
8b 第2ヒータ
11 電源装置
12 測定装置
20 板状センサ素子(センサ素子)
100 NOxセンサ
C 第1電極
D 第2電極
E 測定対象ガス

Claims (14)

  1. 酸素イオン伝導性を有する固体電解質体の表面に一対の電極が形成されたセンサ素子と、
    前記一対の電極の間に電圧または電流を印加する電源装置と、
    前記一対の電極の間の電位差または電流の少なくとも一方を測定する測定装置とを備えたNOxセンサであって、
    前記固体電解質体が多孔質体で形成され、
    前記一対の電極の両方が、測定対象ガスに曝されるように形成され、
    前記センサ素子の一方側面と当該一方側面に対向する他方側面との間で前記測定対象ガスが通流するガス通流孔が、前記センサ素子に多数形成され、
    前記固体電解質体を支持する支持体が、前記センサ素子の前記一方側面または前記他方側面に設けられたNOxセンサ。
  2. 前記固体電解質体の一方側面に前記一対の電極の一方が形成され、前記固体電解質体の前記一方側面に対向する他方側面に前記一対の電極の他方が形成されている前記センサ素子を備えた請求項1に記載のNOxセンサ。
  3. 前記固体電解質の一方側面に、前記一対の電極が形成されている前記センサ素子を備えた請求項1に記載のNOxセンサ。
  4. 前記一対の電極が、前記測定対象ガスに含まれる窒素酸化物ガスに対する酸化活性を有する材質を含む第1電極と、前記測定対象ガスに含まれる窒素酸化物ガスに対する分解活性を有する材質を含む第2電極とで構成されている請求項1から3のいずれか1項に記載のNOxセンサ。
  5. 貴金属で形成された貴金属補助電極層が、前記一対の電極のうちの前記第2電極において、当該第2電極の前記固体電解質体に接する面の反対側表面の一部または全部を被覆する状態で設けられている請求項4に記載のNOxセンサ。
  6. 前記貴金属補助電極層が、白金または金により形成されている請求項5に記載のNOxセンサ。
  7. 前記窒素酸化物ガスに対して酸化活性を有する材質は、NiO、CuO、Cr、WO、2CuO−Cr、またはLaNiOから選択される1つ以上の材質であり、前記窒素酸化物ガスに対して分解活性を有する材質が、LaCoO、La0.6Sr0.4Co0.8Fe0.2、La0.8Sr0.2MnO、またはLa0.85Sr0.15CrOから選択される1つ以上の材質である請求項4に記載のNOxセンサ。
  8. 前記一対の電極の夫々が、酸素イオン導電性の固体電解質、アルミナ、ジルコニア、および、ガラスのいずれか1つ以上を含んで形成されている請求項1に記載のNOxセンサ。
  9. 前記固体電解質体は、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)、サマリウムドープセリア(SDC)、ガドリニウムドープセリア(GDC)または二酸化トリウム(ThO)のいずれかの材質により形成されている請求項1に記載のNOxセンサ。
  10. 前記測定対象ガスに含まれる一酸化炭素および炭化水素を酸化する酸化触媒層が、前記センサ素子の前記一方側面および前記他方側面の少なくとも一方に設けられた請求項1から3のいずれか1項に記載のNOxセンサ。
  11. 前記センサ素子の前記一方側面に前記支持体が設けられ、前記センサ素子の前記他方側面に前記測定対象ガスに含まれる一酸化炭素および炭化水素を酸化する酸化触媒層が形成されている請求項1に記載のNOxセンサ。
  12. 前記固体電解質体を支持する支持体が、前記センサ素子の前記一方側面または前記他方側面に設けられ、
    前記支持体に、前記一対の電極の一方を加熱する第1ヒータと前記一対の電極の他方を加熱する第2ヒータとが設けられ、
    前記固体電解質体の厚さ方向から見た平面視で、前記第1ヒータが前記一方の電極に重なる位置に設けられ、前記第2ヒータが前記他方の電極に重なる位置に設けられている請求項3に記載のNOxセンサ。
  13. 前記電源装置が、前記一対の電極の間に一定の電流を印加するように構成され、
    前記測定装置が、前記一対の電極の間の電位差を測定するように構成されている請求項1に記載のNOxセンサ。
  14. 前記電源装置が、前記一対の電極の間に一定の電圧を印加するように構成され、
    前記測定装置が、前記一対の電極の間の電流を測定するように構成されている請求項1に記載のNOxセンサ。
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