JP7122935B2 - 二酸化炭素検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、センサ素子及び制御ユニットを備え、排ガスにおける二酸化炭素の濃度を検出する二酸化炭素検出装置に関する。
酸素イオンを伝導するイオン伝導体(固体電解質体)を用いたセンサ素子を有するガス検出装置は、内燃機関の空燃比の定量的な検出、内燃機関の空燃比が、理論空燃比に比べて燃料リッチ側にあるか燃料リーン側にあるかの検出、内燃機関から排気される排ガス中のNOxの検出等に利用されている。また、例えば、特許文献1の固体電解質型二酸化炭素センサにおいては、固体電解質体の一方側の表面に検知極を設けるとともに、固体電解質体の他方側の表面に参照極、及び金属炭酸塩によって覆われた対極を設けている。そして、検知極と参照極との間に電圧を印加したときに、検知極と対極との間に流れる電流を検出し、この電流に基づいて二酸化炭素の濃度を検出している。
特開2000-55876号公報
特許文献1の固体電解質型二酸化炭素センサにおいては、電極に、二酸化炭素を分解する反応触媒となる金属炭酸塩の層を設けることによって、二酸化炭素濃度の検出を可能にしている。しかし、金属炭酸塩は、被毒しやすい性質、換言すれば、排ガスに含まれるSOx(硫黄酸化物)が付着して硫酸塩を形成する性質を有する。そして、金属炭酸塩が被毒した場合には、二酸化炭素センサの検出精度が悪化する。そのため、金属炭酸塩を用いずに二酸化炭素濃度の検出を可能にする、新たな二酸化炭素検出装置の開発が望まれる。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたもので、二酸化炭素の検出精度を高く維持することができる二酸化炭素検出装置を提供しようとして得られたものである。
本発明の第1参考態様は、内燃機関から排気される排ガス(G)に晒されるセンサ素子(2)と、前記センサ素子に電気的に接続された制御ユニット(5)と、を備える二酸化炭素検出装置(1)において、
前記センサ素子は、
酸素イオンを伝導させる1つ又は複数のイオン伝導体(31,31A,31B)と、
前記イオン伝導体に隣接して形成され、拡散抵抗部(32)を介して排ガスが導入されるガス室(35)と、
前記ガス室内に配置された状態で前記イオン伝導体に設けられ、前記排ガスにおける空燃比を検出するための空燃比検出電極(311A)と、
前記ガス室内に配置された状態で前記イオン伝導体に設けられ、前記排ガスに含まれる二酸化炭素を検出するための二酸化炭素検出電極(311B)と、
前記イオン伝導体における、前記空燃比検出電極及び前記二酸化炭素検出電極が設けられた表面と反対側の表面に設けられた対向電極(312,312A)と、を有し、
前記制御ユニットは、
前記空燃比検出電極と前記対向電極との間に第1電圧(V1)を印加する第1電圧印加部(51A)と、
前記二酸化炭素検出電極と前記対向電極との間に前記第1電圧よりも高い第2電圧(V2)を印加する第2電圧印加部(51B)と、
前記空燃比検出電極と前記対向電極との間に生じる第1電流(A1)を検出する第1電流検出部(52A)と、
前記二酸化炭素検出電極と前記対向電極との間に生じる第2電流(A2)を検出する第2電流検出部(52B)と、
前記第2電流を前記第1電流によって補正することを利用して、前記排ガスにおける二酸化炭素の濃度を算出する濃度算出部(53)と、を有する、二酸化炭素検出装置にある。
本発明の第2参考態様は、内燃機関から排気される排ガス(G)に晒されるセンサ素子(2)と、前記センサ素子に電気的に接続された制御ユニット(5)と、を備える二酸化炭素検出装置(1)において、
前記センサ素子は、
酸素イオンを伝導させる1つ又は複数のイオン伝導体(31,31A,31B)と、
前記イオン伝導体に隣接して形成され、拡散抵抗部(32)を介して排ガスが導入されるガス室(35)と、
前記ガス室内に配置された状態で前記イオン伝導体に設けられた検出電極(311)と、
前記イオン伝導体における、前記検出電極が設けられた表面と反対側の表面に設けられた対向電極(312,312A)と、を有し、
前記制御ユニットは、
前記検出電極と前記対向電極との間に、前記排ガスにおける空燃比を検出するための第1電圧(V1)と、前記第1電圧よりも高く前記排ガスに含まれる二酸化炭素を検出するための第2電圧(V2)とを異なるタイミングで印加する電圧印加部(51)と、
前記検出電極と前記対向電極との間に前記第1電圧が印加されたときに、前記検出電極と前記対向電極との間に生じる第1電流(A1)を検出するとともに、前記検出電極と前記対向電極との間に前記第2電圧が印加されたときに、前記検出電極と前記対向電極との間に生じる第2電流(A2)を検出する電流検出部(52)と、
前記第2電流を前記第1電流によって補正することを利用して、前記排ガスにおける二酸化炭素の濃度を算出する濃度算出部(53)と、を有する、二酸化炭素検出装置にある。
本発明の第3態様は、内燃機関から排気される排ガス(G)に晒されるセンサ素子(2)と、前記センサ素子に電気的に接続された制御ユニット(5)と、を備える二酸化炭素検出装置(1)において、
前記センサ素子は、
酸素イオンを伝導させる1つ又は複数のイオン伝導体(31)と、
水素プロトンを伝導させるプロトン伝導体(41)と、
前記イオン伝導体と前記プロトン伝導体との間に形成され、拡散抵抗部(32)を介して排ガスが導入されるガス室(35)と、
前記ガス室内に配置された状態で前記イオン伝導体に設けられ、前記排ガスにおける空燃比を検出するための空燃比検出電極(311A)と、
前記ガス室内に配置された状態で前記イオン伝導体に設けられ、前記排ガスに含まれる二酸化炭素を検出するための二酸化炭素検出電極(311B)と、
前記イオン伝導体における、前記空燃比検出電極及び前記二酸化炭素検出電極が設けられた表面と反対側の表面に設けられた対向電極(312)と、を有し、
前記ガス室内に配置された状態で前記プロトン伝導体に設けられ、前記排ガスに含まれる水を検出するための水検出電極(411)と、
前記プロトン伝導体における、前記水検出電極が設けられた表面と反対側の表面に設けられた参照電極(412)と、を有し、
前記制御ユニットは、
前記空燃比検出電極と前記対向電極との間に第1電圧(V1)を印加する第1電圧印加部(51A)と、
前記二酸化炭素検出電極と前記対向電極との間に前記第1電圧よりも高い第2電圧(V2)を印加する第2電圧印加部(51B)と、
前記水検出電極と前記参照電極との間に前記第1電圧よりも高い第3電圧(V3)を印加する第3電圧印加部(51C)と、
前記空燃比検出電極と前記対向電極との間に生じる第1電流(A1)を検出する第1電流検出部(52A)と、
前記二酸化炭素検出電極と前記対向電極との間に生じる第2電流(A2)を検出する第2電流検出部(52B)と、
前記水検出電極と前記参照電極との間に生じる第3電流(A3)を検出する第3電流検出部(52C)と、
前記第2電流を前記第1電流及び前記第3電流によって補正することを利用して、前記排ガスにおける二酸化炭素の濃度を算出する濃度算出部(53)と、を有する、二酸化炭素検出装置にある。
本発明の第4態様は、内燃機関から排気される排ガス(G)に晒されるセンサ素子(2)と、前記センサ素子に電気的に接続された制御ユニット(5)と、を備える二酸化炭素検出装置(1)において、
前記センサ素子は、
酸素イオンを伝導させる1つ又は複数のイオン伝導体(31)と、
水素プロトンを伝導させるプロトン伝導体(41)と、
前記イオン伝導体と前記プロトン伝導体との間に形成され、拡散抵抗部(32)を介して排ガスが導入されるガス室(35)と、
前記ガス室内に配置された状態で前記イオン伝導体に設けられた検出電極(311)と、
前記イオン伝導体における、前記検出電極が設けられた表面と反対側の表面に設けられた対向電極(312)と、を有し、
前記ガス室内に配置された状態で前記プロトン伝導体に設けられ、前記排ガスに含まれる水を検出するための水検出電極(411)と、
前記プロトン伝導体における、前記水検出電極が設けられた表面と反対側の表面に設けられた参照電極(412)と、を有し、
前記制御ユニットは、
前記検出電極と前記対向電極との間に、前記排ガスにおける空燃比を検出するための第1電圧(V1)と、前記第1電圧よりも高く前記排ガスに含まれる二酸化炭素を検出するための第2電圧(V2)とを異なるタイミングで印加するイオン電圧印加部(51D)と、
前記水検出電極と前記参照電極との間に前記第1電圧よりも高い第3電圧(V3)を印加するプロトン電圧印加部(51E)と、
前記検出電極と前記対向電極との間に前記第1電圧が印加されたときに、前記検出電極と前記対向電極との間に生じる第1電流(A1)を検出するとともに、前記検出電極と前記対向電極との間に前記第2電圧が印加されたときに、前記検出電極と前記対向電極との間に生じる第2電流(A2)を検出するイオン電流検出部(52D)と、
前記水検出電極と前記参照電極との間に生じる第3電流(A3)を検出するプロトン電流検出部(52E)と、
前記第2電流を前記第1電流及び前記第3電流によって補正することを利用して、前記排ガスにおける二酸化炭素の濃度を算出する濃度算出部(53)と、を有する、二酸化炭素検出装置にある。
第1、第2参考態様及び第3、第4態様の二酸化炭素検出装置)
第1態様の二酸化炭素検出装置においては、電極間に印加する電圧の値に工夫をし、被毒しやすい性質を有する金属炭酸塩を電極に用いることなく、二酸化炭素濃度の検出を可能にしている。そして、発明者の研究により、排ガスにおける空燃比(A/F)を検出する場合に電極間に印加する電圧に比べて高い電圧を電極間に印加することにより、排ガスに含まれる二酸化炭素(CO2)が検出されることが見出された。また、二酸化炭素濃度と空燃比との間には相関関係があること、及び電極間に流れる電流は、排ガスにおける二酸化炭素の濃度を受けて変化するだけではなく、排ガスにおける空燃比の影響も受けて変化することが見出された。
(第1参考態様の二酸化炭素検出装置)
第1参考態様の二酸化炭素検出装置においては、空燃比を検出するための空燃比検出電極、対向電極、第1電圧印加部及び第1電流検出部を用いるとともに、二酸化炭素を検出するための二酸化炭素電極、対向電極、第2電圧印加部及び第2電流検出部を用いる。第2電圧印加部によって二酸化炭素検出電極と対向電極との間に印加される第2電圧は、第1電圧印加部によって空燃比検出電極と対向電極との間に印加される第1電圧に比べて高い。
そして、濃度算出部は、二酸化炭素検出電極と対向電極との間に生じる第2電流を、空燃比検出電極と対向電極との間に生じる第1電流によって補正することを利用することにより、二酸化炭素濃度の検出に空燃比の変化が与える影響を加味して、精度よく二酸化炭素濃度を検出することができる。また、各電極に金属炭酸塩を用いる必要がなく、各電極に、酸素分子を分解する触媒となる一般的な貴金属材料を用いることができる。
それ故、第1参考態様の二酸化炭素検出装置によれば、二酸化炭素の検出精度を高く維持することができる。
(第2参考態様の二酸化炭素検出装置)
第2参考態様の二酸化炭素検出装置においては、空燃比及び二酸化炭素濃度を検出するために共通の検出電極及び対向電極を用いる。また、検出電極と対向電極との間に異なるタイミングで第1電圧及び第2電圧を印加することができる電圧印加部と、第1電流及び第2電流のいずれも検出することができる電流検出部とを用いる。その他の構成は、第1参考態様の二酸化炭素検出装置と同様である。
第2参考態様の二酸化炭素検出装置においては、使用する電極、電圧印加部及び電流検出部の数を減らすことができる。そして、第2参考態様の二酸化炭素検出装置によっても、第1参考態様の二酸化炭素検出装置の場合と同様にして、二酸化炭素の検出精度を高く維持することができる。
(第3及び第4態様の二酸化炭素検出装置)
第3及び第4態様の二酸化炭素検出装置においては、発明者の研究により、二酸化炭素検出電極と対向電極との間に流れる電流は、排ガスにおける二酸化炭素の濃度を受けて変化するだけではなく、排ガスにおける空燃比の影響及び排ガスに含まれる水(H2O)の影響も受けて変化することが見出された。
第3の態様の二酸化炭素検出装置においては、空燃比を検出するための空燃比検出電極、対向電極、第1電圧印加部及び第1電流検出部を用いるとともに、二酸化炭素を検出するための二酸化炭素電極、対向電極、第2電圧印加部及び第2電流検出部を用い、さらに水を検出するための水検出電極、参照電極、第3電圧印加部及び第3電流検出部を用いる。第2電圧印加部によって二酸化炭素検出電極と対向電極との間に印加される第2電圧、及び第3電圧印加部によって水検出電極と参照電極との間に印加される第3電圧は、第1電圧印加部によって空燃比検出電極と対向電極との間に印加される第1電圧に比べて高い。
そして、濃度算出部は、二酸化炭素検出電極と対向電極との間に生じる第2電流を、空燃比検出電極と対向電極との間に生じる第1電流及び水検出電極と参照電極との間に生じる第3電流によって補正することを利用することにより、二酸化炭素濃度の検出に空燃比の変化及び水濃度の変化が与える影響を加味して、精度よく二酸化炭素濃度を検出することができる。また、各電極に金属炭酸塩を用いる必要がなく、各電極に、酸素を分解する触媒となる一般的な貴金属材料を用いることができる。
それ故、第3態様の二酸化炭素検出装置によれば、二酸化炭素の検出精度をさらに高く維持することができる。
(第4態様の二酸化炭素検出装置)
第4態様の二酸化炭素検出装置においても、空燃比及び二酸化炭素濃度を検出するために共通の検出電極及び対向電極を用いる。また、検出電極と対向電極との間に異なるタイミングで第1電圧及び第2電圧を印加することができる電圧印加部と、第1電流及び第2電流のいずれも検出することができる電流検出部とを用いる。その他の構成は、第3態様の二酸化炭素検出装置と同様である。
第4態様の二酸化炭素検出装置においては、使用する電極、電圧印加部及び電流検出部の数を減らすことができる。そして、第4態様の二酸化炭素検出装置によっても、第3態様の二酸化炭素検出装置の場合と同様にして、二酸化炭素の検出精度を高く維持することができる。
なお、本発明の第1、第2参考態様及び第3、第4態様において示す各構成要素のカッコ書きの符号は、実施形態における図中の符号との対応関係を示すが、各構成要素を実施形態の内容のみに限定するものではない。
参考実施形態1にかかる、二酸化炭素検出装置を示す断面説明図。 参考実施形態1にかかる、二酸化炭素検出装置を示す、図1のII-II断面説明図。 参考実施形態1にかかる、二酸化炭素検出装置を示す、図1のIII-III断面説明図。 参考実施形態1にかかる、二酸化炭素検出装置の電気的構成を示す説明図。 参考実施形態1にかかる、排ガスにおける酸素濃度が0体積%である場合の電圧-電流曲線を示すグラフ。 参考実施形態1にかかる、排ガスにおける酸素濃度が1.5体積%である場合の電圧-電流曲線を示すグラフ。 参考実施形態1にかかる、排ガスにおけるプロパン濃度が1体積%である場合の電圧-電流曲線を示すグラフ。 参考実施形態1にかかる、電極間に第2電圧を印加した場合であって、排ガスにおける酸素濃度が0体積%である場合、排ガスにおける酸素濃度が1.5体積%である場合、及び排ガスにおけるプロパン濃度が1体積%である場合の二酸化炭素濃度と第2電流との関係を示すグラフ。 参考実施形態1にかかる、電極間に第1電圧を印加した場合であって、排ガスにおける酸素濃度が0体積%である場合、排ガスにおける酸素濃度が1.5体積%である場合、及び排ガスにおけるプロパン濃度が1体積%である場合の二酸化炭素濃度と第1電流との関係を示すグラフ。 参考実施形態1にかかる、二酸化炭素濃度と、第2電流から第1電流を差し引いた補正後電流との関係を示すグラフ。 参考実施形態1にかかる、空燃比をパラメータとした、第2電流と二酸化炭素濃度との関係マップを示すグラフ。 参考実施形態1にかかる、二酸化炭素濃度の検出方法を示すフローチャート。 参考実施形態2にかかる、二酸化炭素検出装置を示す断面説明図。 参考実施形態2にかかる、二酸化炭素検出装置を示す、図13のXIV-XIV断面説明図。 参考実施形態2にかかる、二酸化炭素検出装置の電気的構成を示す説明図。 参考実施形態2にかかる、二酸化炭素濃度の検出方法を示すフローチャート。 実施形態3にかかる、二酸化炭素検出装置を示す断面説明図。 実施形態3にかかる、二酸化炭素検出装置を示す、図17のXVIII-XVIII断面説明図。 実施形態3にかかる、二酸化炭素検出装置の電気的構成を示す説明図。 実施形態3にかかる、排ガスにおける水濃度が10体積%である場合の電圧-電流曲線を示すグラフ。 実施形態3にかかる、電極間に第2電圧を印加した場合であって、排ガスにおける水濃度が0体積%である場合、及び排ガスにおける水濃度が10体積%である場合の二酸化炭素濃度と第2電流との関係を示すグラフ。 実施形態3にかかる、電極間に第3電圧を印加した場合であって、排ガスにおける水濃度が0体積%である場合、及び排ガスにおける水濃度が10体積%である場合の二酸化炭素濃度と第3電流との関係を示すグラフ。 実施形態3にかかる、二酸化炭素濃度と、第2電流から第3電流を差し引いた補正後電流との関係を示すグラフ。 実施形態3にかかる、空燃比及び水濃度をパラメータとした、第2電流と二酸化炭素濃度との関係マップを示すグラフ。 実施形態3にかかる、二酸化炭素濃度の検出方法を示すフローチャート。 実施形態4にかかる、二酸化炭素検出装置を示す断面説明図。 実施形態4にかかる、二酸化炭素検出装置を示す、図26のXXVII-XXVII断面説明図。 実施形態4にかかる、二酸化炭素検出装置の電気的構成を示す説明図。 実施形態4にかかる、二酸化炭素濃度の検出方法を示すフローチャート。 実施形態5にかかる、二酸化炭素検出装置を示す断面説明図。 実施形態5にかかる、二酸化炭素検出装置を示す、図30のXXXI-XXXI断面説明図。
前述した二酸化炭素検出装置にかかる好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
参考実施形態1>
本形態の二酸化炭素検出装置1は、図1~図3に示すように、内燃機関から排気される排ガスGに晒されるセンサ素子2と、センサ素子2に電気的に接続された制御ユニット5とを備える。センサ素子2は、イオン伝導体31、ガス室35、基準ガスダクト36、空燃比検出電極311A、二酸化炭素検出電極311B、対向電極としての基準電極312及び発熱体34を有する。
イオン伝導体(固体電解質体)31は、酸素イオン(O2-)を伝導させる性質を有する。ガス室35は、イオン伝導体31の第1主面301に積層された絶縁体33Aにおいて、第1主面301に隣接して形成されている。ガス室35には、絶縁体33Aに設けられた拡散抵抗部32を介して排ガスGが導入される。基準ガスダクト36は、イオン伝導体31の、第1主面301の反対側に位置する第2主面302に積層された絶縁体33Bにおいて、第2主面302に隣接して形成されている。基準ガスダクト36には、基準ガスAが導入される。
空燃比検出電極311Aは、ガス室35内に配置された状態でイオン伝導体31の第1主面301に設けられており、排ガスGにおける空燃比(A/F)を検出するために用いられる。二酸化炭素検出電極311Bは、ガス室35内に配置された状態でイオン伝導体31の第1主面301に設けられており、排ガスGに含まれる二酸化炭素(CO2)を検出するために用いられる。基準電極312は、基準ガスダクト36内に配置された状態で、イオン伝導体31の、第1主面301の反対側に位置する第2主面302に設けられている。発熱体34は、絶縁体33Bに埋設されており、イオン伝導体31を加熱するために用いられる。
制御ユニット5は、図1、図2及び図4に示すように、第1電圧印加部51A、第2電圧印加部51B、第1電流検出部52A、第2電流検出部52B及び濃度算出部53を有する。第1電圧印加部51Aは、空燃比検出電極311Aと基準電極312との間に第1電圧V1を印加するよう構成されている。第2電圧印加部51Bは、二酸化炭素検出電極311Bと基準電極312との間に第1電圧V1よりも高い第2電圧V2を印加するよう構成されている。第1電流検出部52Aは、空燃比検出電極311Aと基準電極312との間に生じる第1電流A1を検出するよう構成されている。第2電流検出部52Bは、二酸化炭素検出電極311Bと基準電極312との間に生じる第2電流A2を検出するよう構成されている。濃度算出部53は、第2電流A2を第1電流A1によって補正することを利用して、排ガスGにおける二酸化炭素の濃度を算出するよう構成されている。
以下に、本形態の二酸化炭素検出装置1について詳説する。
二酸化炭素検出装置1は、車両の内燃機関(エンジン)の排気管等に配置され、排気管を流れる排ガスGにおける二酸化炭素を検出するために用いられる。二酸化炭素は、内燃機関において燃焼が行われた後に排ガスGに排気される。二酸化炭素検出装置1によって検出される、排ガスにおける二酸化炭素濃度は、種々の用途に利用することができる。例えば、内燃機関において、温暖化規制(温室効果ガス規制)がどれだけなされているかを知るために二酸化炭素検出装置1を使用することができる。
ここで、本形態においては、センサ素子2が長尺形状に形成された方向のことを長尺方向Lという。また、長尺方向Lに直交し、イオン伝導体31と絶縁体33A,33Bとが積層された方向、換言すれば、イオン伝導体31、絶縁体33A,33B及び発熱体34が積層された方向を、積層方向Dという。また、長尺方向Lと積層方向Dとに直交する方向を、幅方向Wという。また、センサ素子2の長尺方向Lにおいて、検知部21が形成された側を先端側L1といい、先端側L1の反対側を後端側L2という。
(センサ素子2)
図1~図3に示すように、センサ素子2は、長尺形状に形成されており、空燃比検出電極311A、二酸化炭素検出電極311B、基準電極312、ガス室35、拡散抵抗部32及び発熱体34の発熱部341は、センサ素子2の長尺方向Lの先端側L1の部位に配置されている。センサ素子2の長尺方向Lの先端側L1の部位には、空燃比検出電極311A、二酸化炭素検出電極311B及び基準電極312と、これらの電極311A,311B,312の間に挟まれたイオン伝導体31の部分とによる検知部21が形成されている。
センサ素子2は、イオン伝導体(固体電解質体)31に、絶縁体33A,33B及び発熱体34が積層された積層タイプのものである。イオン伝導体31は、ジルコニア系酸化物からなり、ジルコニアを主成分とし(50質量%以上含有し)、希土類金属元素又はアルカリ土類金属元素によってジルコニアの一部を置換させた安定化ジルコニア又は部分安定化ジルコニアからなる。イオン伝導体31を構成するジルコニアの一部は、イットリア、スカンジア又はカルシアによって置換することができる。イオン伝導体31は、所定の活性化温度以上において、酸素イオン(O2-)を透過させる性質を有する。
空燃比検出電極311A及び二酸化炭素検出電極311Bは、イオン伝導体31における、排ガスGに晒される第1主面301に設けられており、基準電極312は、イオン伝導体31における、基準ガスAに晒される第2主面302に設けられている。イオン伝導体31は、板形状に形成されており、第1主面301及び第2主面302とは、イオン伝導体31における最も面積が大きな表面のことをいう。
空燃比検出電極311A、二酸化炭素検出電極311B及び基準電極312は、貴金属としての白金(Pt)、及びイオン伝導体31との共材としてのジルコニア系酸化物を含有している。共材は、イオン伝導体31にペースト状の電極材料を印刷(塗布)して両者を焼結する際に、電極材料によって形成される空燃比検出電極311A、二酸化炭素検出電極311B及び基準電極312とイオン伝導体31との結合強度を維持するためのものである。
排ガスGにおける二酸化炭素は、二酸化炭素検出電極311Bにおいて炭素と酸素に分解され、酸素が酸素イオンとなってイオン伝導体31を通過して基準電極312に到達する。これによって、基準電極312と二酸化炭素検出電極311Bとの間に電流が流れ、この電流に基づいて二酸化炭素を検出することができる。
図1及び図2に示すように、空燃比検出電極311A、基準電極312、及びこれらの電極311A,312の間に挟まれたイオン伝導体31の部分によって、空燃比を検出するための空燃比検出セル3Aが形成されている。また、二酸化炭素検出電極311B、基準電極312、及びこれらの電極311B,312の間に挟まれたイオン伝導体31の部分によって、二酸化炭素濃度を検出するための二酸化炭素検出セル3Bが形成されている。
空燃比検出電極311Aと二酸化炭素検出電極311Bとは、ガス室35内において、センサ素子2の幅方向Wに隣接して配置されている。空燃比検出電極311Aと二酸化炭素検出電極311Bとは、同じ面積に形成されている。基準電極312は、基準ガスダクト36内において、イオン伝導体31を介して空燃比検出電極311A及び二酸化炭素検出電極311Bに対向する位置に共通して配置されている。なお、基準電極312は、イオン伝導体31を介して空燃比検出電極311Aと対向する位置及び二酸化炭素検出電極311Bと対向する位置に別々に配置してもよい。
イオン伝導体31の第1主面301には、第1絶縁体33Aとイオン伝導体31とに囲まれたガス室35が隣接して形成されている。ガス室35は、第1絶縁体33Aにおける、空燃比検出電極311A及び二酸化炭素検出電極311Bを収容する位置に形成されている。イオン伝導体31の第2主面302には、第2絶縁体33Bとイオン伝導体31とに囲まれた基準ガスダクト36が隣接して形成されている。基準ガスダクト36は、イオン伝導体31における、ガス室35が形成された側と反対側に隣接して形成されている。
図1及び図3に示すように、基準ガスダクト36は、第2絶縁体33Bにおける、基準電極312を収容する位置からセンサ素子2の後端位置まで形成されている。センサ素子2の後端位置には、基準ガスダクト36の後端開口部360が形成されている。また、第1絶縁体33Aには、ガス室35へ排ガスGを所定の拡散速度で導入するための拡散抵抗部32が、ガス室35に連通する状態で設けられている。拡散抵抗部32は、第1絶縁体33Aに埋設された多孔質体における複数の気孔によって形成されている。拡散抵抗部32は、第1絶縁体33Aに設けられたピンポールによって形成することもできる。
空燃比検出電極311A、二酸化炭素検出電極311B及び基準電極312には、これらの電極311A,311B,312を二酸化炭素検出装置1の外部と電気接続するための電極リード部313が接続されており、この電極リード部313は、長尺方向Lの後端側L2の部位まで引き出されている。
(発熱体34)
図1~図3に示すように、センサ素子2は、各電極311A,311B,312及びイオン伝導体31における、各電極311A,311B,312に挟まれた部分を加熱するための発熱体34を有する。発熱体34は、通電によって発熱する発熱部341と、発熱部341の、長尺方向Lの後端側L1に繋がる一対の発熱体リード部342とを有する。発熱部341は、直線部分及び曲線部分によって蛇行する線状の導体部によって形成されている。本形態の発熱部341の直線部分は、長尺方向Lに平行に形成されている。発熱体リード部342は、直線状の導体部によって形成されている。発熱部341の単位長さ当たりの抵抗値は、発熱体リード部342の単位長さ当たりの抵抗値よりも大きい。発熱体リード部342は、長尺方向Lの後端側L2の部位まで引き出されている。発熱体34は、導電性を有する金属材料を含有している。
本形態の発熱部341は、発熱体34における長尺方向Lの先端側L1の位置において、長尺方向Lに蛇行する形状に形成されている。なお、発熱部341は、幅方向Wに蛇行して形成されていてもよい。発熱部341は、長尺方向Lに直交する積層方向Dにおいて、空燃比検出電極311A、二酸化炭素検出電極311B及び基準電極312に対向する位置に配置されている。発熱体リード部342からの通電によって発熱部341が発熱することにより、空燃比検出電極311A、二酸化炭素検出電極311B、基準電極312、及びイオン伝導体31における、各電極311A,311B,312の間に挟まれた部分が目標とする温度に加熱される。
発熱部341の断面積は、発熱体リード部342の断面積よりも小さく、発熱部341の単位長さ当たりの抵抗値は、発熱体リード部342の単位長さ当たりの抵抗値よりも高い。この断面積とは、発熱部341及び発熱体リード部342が延びる方向に直交する面の断面積のことをいう。そして、一対の発熱体リード部342に電圧が印加されると、発熱部341がジュール熱によって発熱し、この発熱によって、センサ素子2の検知部21の周辺が加熱される。
発熱体34には、エンジンコントロールユニット55及びセンサコントロールユニット50からの指令によって通電が行われる。そして、発熱体34への通電によって、センサ素子2の温度が目標温度になるよう制御される。センサ素子2の温度は、空燃比検出電極311A又は二酸化炭素検出電極311Bと基準電極312との間の抵抗、発熱体34の抵抗等を測定して推定することができる。
(絶縁体33A,33B)
図1及び図2に示すように、絶縁体33A,33Bには、イオン伝導体31の第1主面301の側に積層された第1絶縁体33Aと、イオン伝導体31の第2主面302の側に積層された第2絶縁体33Bとがある。第1絶縁体33Aは、ガス室35を形成するものであり、第2絶縁体33Bは、基準ガスダクト36を形成するとともに発熱体34を埋設するものである。第1絶縁体33A及び第2絶縁体33Bは、アルミナ(酸化アルミニウム)等の金属酸化物によって形成されている。各絶縁体33A,33Bは、排ガスG又は基準ガスAが透過することができない緻密体として形成されており、各絶縁体33A,33Bには、気体が通過することができる気孔がほとんど形成されていない。
ガス室35は、第1絶縁体33Aに形成された凹部と拡散抵抗部32とイオン伝導体31とによって閉じられた空間部として形成されている。内燃機関の排気管内を流れる排ガスGは、拡散抵抗部32を通過してガス室35内に導入される。
本形態の拡散抵抗部32は、ガス室35の長尺方向Lの先端側L1に隣接して形成されている。拡散抵抗部32は、第1絶縁体33Aにおいて、ガス室35の長尺方向Lの先端側L1に隣接して開口された導入口内に配置されている。拡散抵抗部32は、アルミナ等の多孔質の金属酸化物によって形成されている。ガス室35に導入される排ガスGの拡散速度(流量)は、排ガスGが拡散抵抗部32における気孔を透過する速度が制限されることによって決定される。
拡散抵抗部32は、ガス室35の幅方向Wの両側に隣接する位置に形成されていてもよい。この場合には、拡散抵抗部32は、第1絶縁体33Aにおいて、ガス室35の幅方向Wの両側に隣接して開口された導入口内に配置される。なお、拡散抵抗部32は、多孔質体を用いて形成する以外にも、ガス室35に連通された小さな貫通穴であるピンホールを用いて形成することもできる。
図1及び図2に示すように、基準ガスダクト36は、長尺方向Lの後端側L2が開口された、基準ガスAのダクトとして形成されている。基準ガスダクト36は、センサ素子2の長尺方向Lの後端位置から、イオン伝導体31を介してガス室35と対向する位置まで形成されている。基準電極312は、基準ガスダクト36内における先端側L1の部位に収容されている。基準ガスAとしての大気は、センサ素子2の後端に位置する後端開口部360から基準ガスダクト36内へ導入される。
図示は省略するが、センサ素子2の長尺方向Lの先端側L1の部位の全周には、空燃比検出電極311A及び二酸化炭素検出電極311Bに対する被毒物質、排気管内に生じる凝縮水等を捕獲するための多孔質層が設けられている。多孔質層は、アルミナ等の多孔質のセラミックス(金属酸化物)によって形成されている。多孔質層の気孔率は、拡散抵抗部32の気孔率よりも大きく、多孔質層を透過することができる排ガスGの流量は、拡散抵抗部32を透過することができる排ガスGの流量よりも多い。
図示は省略するが、センサ素子2は、インシュレータを介してハウジングに保持されている。ハウジングは、排気管の取付孔に取り付けられる。ハウジングの長尺方向Lの先端側L1の部位には、センサ素子2における、排ガスGに晒される長尺方向Lの先端側L1の部位を覆う先端側カバーが取り付けられている。センサ素子2の検知部21には、先端側カバーに設けられた貫通孔を介して排ガスGが導入される。
センサ素子2の長尺方向Lの基端側には、電極リード部313及び発熱体リード部342を外部の制御ユニット5に接続するための端子、リード線等が配置されている。ハウジングの長尺方向Lの基端側L2の部位には、端子、リード線等を覆う基端側カバーが取り付けられている。センサ素子2の基準ガスダクト36には、基端側カバーに設けられた貫通孔及びフィルタを介して基準ガスAが導入される。センサ素子2、ハウジング、先端側カバー、基端側カバー等によって、排気管に配置されるセンサ本体部が形成されている。
(制御ユニット5)
図1、図2及び図4に示すように、制御ユニット5は、センサ素子2を含むセンサ本体部に電気的に接続されるセンサコントロールユニット(SCU)50と、内燃機関(エンジン)の動作を制御するとともにセンサコントロールユニット50と通信を行うエンジンコントロールユニット(ECU)55とによって構成されている。センサ素子2には、センサコントロールユニット50が接続されている。
第1電圧印加部51A、第2電圧印加部51B、第1電流検出部52A、第2電流検出部52B及び濃度算出部53は、センサコントロールユニット50内に構築されている。第1電圧印加部51A、第2電圧印加部51B、第1電流検出部52A、第2電流検出部52Bは、制御回路によって構成されており、濃度算出部53は、コンピュータによって構成されている。なお、濃度算出部53は、エンジンコントロールユニット55内に構築されていてもよい。なお、図1及び図2においては、第1電圧印加部51A、第2電圧印加部51B、第1電流検出部52A、第2電流検出部52Bは、便宜的に、センサコントロールユニット50及び濃度算出部53とは別に記載している。
(各電圧印加部51A,51B及び各電流検出部52A,52B)
図1、図2及び図4に示すように、第1電圧印加部51Aは、基準電極312の電位が空燃比検出電極311Aの電位よりも高くなる状態で、空燃比検出電極311Aと基準電極312との間に第1電圧V1を印加する。第1電圧V1は、拡散抵抗部32によってガス室35に導入される排ガスGの流量が制限されることによって、空燃比検出電極311Aと基準電極312との間に印加される電圧が変化しても、空燃比検出電極311Aと基準電極312との間に流れる電流が変化しない限界電流特性を示す電圧の範囲内の電圧値として設定されている。限界電流特性を示す電圧の範囲内においては、排ガスGにおける酸素濃度の変化に伴う酸素イオンの移動量に応じた第1電流A1が出力される。第1電圧V1は、例えば、0.2~0.6Vの範囲内に設定することができる。
第2電圧印加部51Bは、基準電極312の電位が二酸化炭素検出電極311Bの電位よりも高くなる状態で、二酸化炭素検出電極311Bと基準電極312との間に第2電圧V2を印加する。第2電圧V2は、限界電流特性を示す電圧の範囲内よりも高い電圧値として設定されている。限界電流特性を示す電圧の範囲内よりも高い電圧においては、排ガスGにおける二酸化炭素が分解され、印加する電圧が高くなるほど二酸化炭素検出電極311Bと基準電極312との間に流れる電流が多くなる。第2電圧V2は、例えば、0.8~1.2Vの範囲内に設定することができる。
第1電流検出部52Aは、各電極311A,312間に第1電圧V1が印加された際に、空燃比検出電極311Aと基準電極312との間に生じる第1電流A1を検出するよう構成されている。排ガスGにおける空燃比は、排ガスGが、理論空燃比に対して燃料リーンな状態にあるときには、内燃機関から排気される排ガスGの酸素濃度に応じて変化する。一方、排ガスGにおける空燃比は、排ガスGが、理論空燃比に対して燃料リッチな状態にあるときには、内燃機関から排気される排ガスGの未燃ガス濃度に応じて変化する。第1電流A1は、燃料リーンな状態においては、電流がゼロの状態からプラス側の電流として検出され、燃料リッチな状態においては、電流がゼロの状態からマイナス側の電流として検出される。未燃ガスとしては、炭化水素、水素、一酸化炭素等がある。
第2電流検出部52Bは、各電極311B,312間に第2電圧V2が印加された際に、二酸化炭素検出電極311Bと基準電極312との間に生じる第2電流A2を検出するよう構成されている。排ガスGにおける二酸化炭素は、燃料リーンな状態及び燃料リッチな状態のいずれにおいても検出される。
空燃比検出電極311Aにおいては、空燃比の変化による電流が検出されるのに対し、二酸化炭素検出電極311Bにおいては、二酸化炭素濃度の変化による電流が検出されるとともに空燃比の変化による電流も検出される。そして、本形態の濃度算出部53は、二酸化炭素検出電極311Bにおける第2電流A2から空燃比検出電極311Aにおける第1電流A1を差し引いた補正後電流A0に基づいて、排ガスGにおける二酸化炭素の濃度を算出するよう構成されている。
制御ユニット5の濃度算出部53においては、第2電流A2から第2電流A1が差し引かれた補正後電流A0と、二酸化炭素濃度との関係が求められている。この関係は、補正後電流A0と二酸化炭素濃度との関係式、関係マップ等として求めておくことができる。そして、濃度算出部53においては、補正後電流A0を算出した後、補正後電流A0を関係式、関係マップ等に代入することにより、二酸化炭素濃度を算出することができる。
(電圧-電流曲線)
以下に示す電圧-電流曲線の説明においては、イオン伝導体31における、排ガスGに晒される電極311と、イオン伝導体31における、基準ガスAに晒される電極との間に印加する電圧を変化させたときに、これらの電極間に生じる電流の変化を示す。また、排ガスGにおける二酸化炭素(CO2)濃度が、0体積%である場合、3.3体積%である場合、及び6.6体積%である場合について、電圧と電流の関係を示す。
(酸素濃度が0体積%である場合の電圧-電流曲線)
図5には、排ガスGにおける酸素(O2)濃度が0(ゼロ)体積%である場合に、一対の電極間に印加される電圧と、一対の電極間から検出される電流との関係について、電圧-電流曲線によって示す。この場合に、印加される電圧が0.15V程度~0.7V程度であるときには、限界電流特性が得られ、検出される電流は、ほぼ0mAとして一定になる。また、この場合に、二酸化炭素濃度が0体積%であるときには、検出される電流はほぼ0mAである一方、印加される電圧が0.75V程度以上であるときには、二酸化炭素濃度が高くなるにつれて、検出される電流が多くなる。
(酸素濃度が1.5体積%である場合の電圧-電流曲線)
また、図6には、排ガスGにおける酸素濃度が1.5体積%である場合に、一対の電極間に印加される電圧と、一対の電極間から検出される電流との関係について、電圧-電流曲線によって示す。この場合に、印加される電圧が0.2V程度~0.8V程度であるときには、限界電流特性が得られ、検出される電流は、ほぼ0.125mAとして一定になる。また、この場合に、二酸化炭素濃度が0体積%であるときには、検出される電流はほぼ0.125mAである一方、印加される電圧が0.85V程度以上であるときには、二酸化炭素濃度が高くなるにつれて、検出される電流が多くなる。
(プロパン濃度が1体積%である場合の電圧-電流曲線)
また、図7には、排ガスGにおける未燃ガスとしてのプロパン(C38)の濃度が1体積%である場合に、一対の電極間に印加される電圧と、一対の電極間から検出される電流との関係について、電圧-電流曲線によって示す。この場合に、印加される電圧が0.1V程度~0.6V程度であるときには、限界電流特性が得られ、検出される電流は、-0.3mA付近としてほぼ一定になる。また、この場合に、印加される電圧が0.7V程度以上であるときには、二酸化炭素濃度が高くなるにつれて、検出される電流が多くなる。
(空燃比が変化した場合の二酸化炭素検出セル3Bにおける二酸化炭素濃度と第2電流検出部52Bによる第2電流A2との関係)
図8には、空燃比を決定するための酸素濃度又は未燃ガス濃度が変化したときの、二酸化炭素濃度と、第2電流検出部52Bによって検出される第2電流A2との関係について示す。排ガスGにおける二酸化炭素濃度は、0体積%、3.3体積%又は6.6体積%に変化させた。また、第2電圧印加部51Bによって二酸化炭素検出セル3Bに印加する第2電圧V2は0.9Vとした。同図においては、酸素濃度が0体積%、換言すれば排ガスGの空燃比が理論空燃比である場合、酸素濃度が1.5体積%、換言すれば排ガスGの空燃比が燃料リーンの状態にある場合、又は未燃ガスとしてのプロパン濃度が1体積%、換言すれば排ガスGの空燃比が燃料リッチの状態である場合をパラメータ(媒介変数)として、二酸化炭素濃度と第2電流A2との関係を求めている。
同図において、酸素濃度が0体積%である場合には、第2電流検出部52Bによる第2電流A2は、二酸化炭素濃度を示している。これに対し、酸素濃度が1.5体積%である場合には、第2電流検出部52Bによる第2電流A2は、二酸化炭素濃度及び燃料リーン状態の空燃比を示すことによって、プラス側にシフトしている。また、プロパン濃度が1体積%である場合には、第2電流検出部52Bによる第2電流A2は、二酸化炭素濃度及び燃料リッチ状態の空燃比を示すことによって、マイナス側にシフトしている。つまり、二酸化炭素検出セル3Bにおける第2電流A2には、酸素濃度又はプロパン濃度による空燃比の変化を受けたオフセット電流が含まれ、この第2電流A2は、空燃比の変化を受けて大きく変化する。そして、空燃比の変化が、二酸化炭素濃度を検出する際の誤差要因となることが分かる。
(空燃比が変化した場合の空燃比検出セル3Aにおける二酸化炭素濃度と第1電流検出部52Aによる第1電流A1との関係)
図9には、空燃比を決定するための酸素濃度又は未燃ガス濃度が変化したときの、二酸化炭素濃度と、第1電流検出部52Aによって検出される第1電流A1との関係について示す。排ガスGにおける二酸化炭素濃度は、0体積%、3.3体積%又は6.6体積%に変化させた。また、第1電圧印加部51Aによって二酸化炭素検出セル3Bに印加する第1電圧V1は0.4Vとした。同図においては、酸素濃度が0体積%、酸素濃度が1.5体積%である場合をパラメータとして、二酸化炭素濃度と第1電流A1との関係を求めている。
同図においては、二酸化炭素濃度の変化によって第1電流A1は変化しておらず、第1電流A1は酸素濃度の変化を示している。同図において、酸素濃度が0体積%である場合には、第1電流検出部52Aによる第1電流A1はほとんど発生していない。これに対し、酸素濃度が1.5体積%である場合には、第1電流検出部52Aによる第1電流A1は、燃料リーン状態の空燃比を示すことによって、プラス側にシフトしている。
(濃度算出部53による補正)
図10には、濃度算出部53によって補正後の二酸化炭素濃度を算出する場合、換言すれば、濃度算出部53によって第2電流A2から第1電流A1を差し引く補正を行う場合を示す。図10は、二酸化炭素濃度と、図8に示す二酸化炭素検出セル3Bにおける第2電流A2から、図9に示す空燃比検出セル3Aにおける第1電流A1を差し引いた補正後電流A0との関係を示す。補正後の二酸化炭素濃度は、補正後電流A0によって示される。
図10に示すように、濃度算出部53によって補正を行った二酸化炭素濃度を示す補正後電流A0は、二酸化炭素濃度が0体積%である場合から高くなるにつれて、二酸化炭素濃度に比例して高くなることが分かる。そして、空燃比の変化によって二酸化炭素検出セル3Bに生じるオフセット電流の影響が緩和され、濃度算出部53による補正後電流A0は、二酸化炭素濃度を精度よく示すことが分かる。同図においては、濃度算出部53による補正後電流A0に基づいて排ガスGにおける二酸化炭素濃度を算出する状態を矢印Fによって示す。
こうして、濃度算出部53は、第2電流検出部52Bによる第2電流A2から、第1電流検出部52Aによる第1電流A1を差し引くことにより、空燃比の変化による影響を緩和して、排ガスGにおける二酸化炭素濃度を精度よく算出することができる。なお、排ガスGの空燃比が燃料リッチの状態にあり、第2電流A2がマイナス側に生じるときには、第1電流A1もマイナス側に生じることがある。この場合においても、第2電流A2から第1電流A1を差し引く際に、マイナス側へのオフセット電流の影響が緩和される。
(他の濃度算出部53)
濃度算出部53は、第1電流A1をパラメータとする、第2電流A2と排ガスGにおける二酸化炭素濃度との関係が記憶された関係マップを利用することもできる。関係マップは、第1電流A1の大きさに応じて、第2電流A2と二酸化炭素濃度との関係グラフ、関係式等が変化するように予め求められたものとすることができる。関係マップは、第1電流A1を変化させたときの、第2電流A2と二酸化炭素濃度との関係として測定を行って求めることができる。この場合には、濃度算出部53は、第1電流検出部52Aによる第1電流A1及び第2電流検出部52Bによる第2電流A2を関係マップに照合し、関係マップに基づいて排ガスGにおける二酸化炭素の濃度を算出する。
図11には、第1電流A1をパラメータとして、第2電流A2に基づいて二酸化炭素濃度を求める関係マップM1の一例を示す。同図においては、空燃比による第1電流A1が0mA、0.12mA、-0.18mAのそれぞれの場合についての関係ラインを示す。この関係ラインは、第1電流A1が取り得る各値において、段階的に定めることができる。パラメータとなる第1電流A1の値を、より細かく段階的に設定することにより、濃度算出部53による二酸化炭素濃度の算出精度を向上させることができる。なお、関係マップM1は、第1電流A1及び第2電流A2を変数として、二酸化炭素濃度を算出する関係式等によって構成することもできる。
(二酸化炭素濃度の検出方法)
図12に示すように、排ガスGにおける二酸化炭素濃度の検出を行う際には、センサコントロールユニット50は、発熱体34に通電を行って、各電極311A,311B,312及びイオン伝導体31が活性温度に維持されるように、これらを加熱する(ステップS1)。次いで、センサコントロールユニット50は、第1電圧印加部51Aによって、空燃比検出電極311Aと基準電極312との間(空燃比検出セル3A)に第1電圧V1を印加するとともに、第2電圧印加部51Bによって、二酸化炭素検出電極311Bと基準電極312との間(二酸化炭素検出セル3B)に第2電圧V2を印加する(ステップS2)。このとき、空燃比検出電極311Aと基準電極312との間には、排ガスGにおける空燃比に応じた電流が生じる。また、このとき、二酸化炭素検出電極311Bと基準電極312との間には、排ガスGにおける空燃比及び二酸化炭素濃度に応じた電流が生じる。また、センサコントロールユニット50は、第1電圧印加部51Aによる第1電圧V1の印加、及び第2電圧印加部51Bによる第2電圧V2の印加を継続する。
次いで、第1電流検出部52Aによって、空燃比検出電極311Aと基準電極312との間(空燃比検出セル3A)に生じる第1電流A1を検出するとともに、第2電流検出部52Bによって、二酸化炭素検出電極311Bと基準電極312との間(二酸化炭素検出セル3B)に生じる第2電流A2を検出する(ステップS3)。第1電流A1は、空燃比の変化に応じて変化し、第2電流A2は、空燃比及び二酸化炭素濃度の変化に応じて変化する。次いで、濃度算出部53は、第2電流A2から第1電流A1を差し引いた補正後電流A0に基づいて、排ガスGにおける二酸化炭素濃度を算出する(ステップS4)。これにより、空燃比の変化が二酸化炭素濃度に及ぼす影響を緩和するように補正することができる。
その後、二酸化炭素濃度の検出を停止する旨の信号がエンジンコントロールユニット55からセンサコントロールユニット50に送られるまでは(ステップS5)、ステップS3及びステップS4が繰り返される。
(作用効果)
本形態の二酸化炭素検出装置1においては、電極311A,311B,312間に印加する電圧の値に工夫をし、被毒しやすい性質を有する金属炭酸塩を電極311Bに用いることなく、二酸化炭素濃度の検出を可能にしている。具体的には、排ガスGにおける空燃比を検出する場合に空燃比検出電極311Aと基準電極312との間に印加する限界電流特性を示す電圧の範囲内よりも高い第2電圧V2を二酸化炭素検出電極311Bと基準電極312との間に印加し、この電極311B,312間に流れる第2電流A2に基づいて排ガスGに含まれる二酸化炭素を検出する。また、二酸化炭素検出電極311Bと基準電極312との間に流れる第2電流A2には、排ガスGにおける空燃比に応じて変化する電流も含まれる。そこで、濃度算出部53によって、二酸化炭素濃度及び空燃比を示す第2電流A2から、空燃比を示す第1電流A1を差し引いて、排ガスGにおける二酸化炭素濃度を算出する。第2電流A2から第1電流A1を差し引くことにより、空燃比の変化が二酸化炭素濃度の検出に与える影響を緩和することができる。
そのため、本形態の二酸化炭素検出装置1においては、二酸化炭素検出電極311Bと基準電極312との間に生じる第2電流A2を、空燃比検出電極311Aと基準電極312との間に生じる第1電流A1を用いて補正し、二酸化炭素濃度の検出に空燃比の変化が与える影響を加味して、精度よく二酸化炭素濃度を検出することができる。また、二酸化炭素検出電極311Bに金属炭酸塩を用いる必要がなく、二酸化炭素検出電極311Bには、酸素分子を分解する触媒となる一般的な貴金属材料を用いることができる。
それ故、本形態の二酸化炭素検出装置1によれば、二酸化炭素の検出精度を高く維持することができる。
参考実施形態2>
本形態の二酸化炭素検出装置1は、図13~図15に示すように、センサ素子2及び制御ユニット5の構成が参考実施形態1の場合と異なるものである。本形態のセンサ素子2は、ガス室35内に配置された状態でイオン伝導体31の第1主面301に設けられた検出電極311と、イオン伝導体31の第2主面302に設けられた基準電極312とを有する。検出電極311及び基準電極312は、異なるタイミングで空燃比又は二酸化炭素濃度を検出するために用いる。検出電極311、基準電極312、及びこれらの電極311,312の間に挟まれたイオン伝導体31の部分によって、検出セル3が形成されている。本形態のセンサ素子2のイオン伝導体31、ガス室35、基準ガスダクト36、発熱体34、絶縁体33A,33Bの構成は、参考実施形態1の場合と同様である。
図13及び図14に示すように、本形態の制御ユニット5は、空燃比及び二酸化炭素濃度の検出に共通して用いられる電圧印加部51及び電流検出部52を有する。電圧印加部51は、検出電極311と基準電極312との間に、排ガスGにおける空燃比を検出するための第1電圧V1と、第1電圧V1よりも高く、排ガスGに含まれる二酸化炭素を検出するための第2電圧V2とを異なるタイミングで印加するよう構成されている。電流検出部52は、検出電極311と基準電極312との間に第1電圧V1が印加されたときに、検出電極311と基準電極312との間に生じる第1電流A1を検出するとともに、検出電極311と基準電極312との間に第2電圧V2が印加されたときに、検出電極311と基準電極312との間に生じる第2電流A2を検出するよう構成されている。
電圧印加部51による第1電圧V1及び第2電圧V2は、参考実施形態1の場合と同様である。濃度算出部53は、参考実施形態1の場合と同様に、第2電流A2から第1電流A1を差し引いた値に基づいて二酸化炭素の濃度を算出する。
電圧印加部51によって、検出電極311と基準電極312との間に第1電圧V1を印加する時期と、検出電極311と基準電極312との間に第2電圧V2を印加する時期とは、検出誤差を小さくするために、電圧の切り換えの制御が可能な範囲で極力近くすることが好ましい。電流検出部52は、検出電極311と基準電極312との間に生じる電流を継続して検出する構成とすることができる。そして、電流検出部52は、第1電圧V1又は第2電圧V2が印加された時点の電流値を、第1電流A1及び第2電流A2として読み取ることができる。
(二酸化炭素濃度の検出方法)
図16に示すように、排ガスGにおける二酸化炭素濃度の検出を行う際には、センサコントロールユニット50は、発熱体34に通電を行って、各電極311,312及びイオン伝導体31が活性温度に維持されるように、これらを加熱する(ステップS11)。次いで、センサコントロールユニット50は、電圧印加部51によって、検出電極311と基準電極312との間(検出セル3)に第1電圧V1を印加し、電流検出部52によって、検出電極311と基準電極312との間(検出セル3)に生じる第1電流A1を検出する(ステップS12)。第1電流A1は、排ガスGにおける空燃比に応じた値として検出される。
次いで、センサコントロールユニット50は、電圧印加部51によって、検出電極311と基準電極312との間に第2電圧V2を印加し、電流検出部52によって、検出電極311と基準電極312との間に生じる第2電流A2を検出する(ステップS13)。第2電流A2は、排ガスGにおける空燃比及び排ガスGに含まれる二酸化炭素の量に応じた値として検出される。
次いで、濃度算出部53は、第2電流A2から第1電流A1を差し引いた補正後電流A0に基づいて、排ガスGにおける二酸化炭素濃度を算出する(ステップS14)。これにより、空燃比の変化が二酸化炭素濃度に及ぼす影響を緩和するように補正して、排ガスGにおける二酸化炭素濃度を算出することができる。その後、二酸化炭素濃度の検出を停止する旨の信号がエンジンコントロールユニット55からセンサコントロールユニット50としての制御ユニット5に送られるまでは(ステップS15)、ステップS12~ステップS14が繰り返される。
(作用効果)
本形態の二酸化炭素検出装置1においては、使用する電極311,312、電圧印加部51及び電流検出部52の数を減らすことができる。そして、二酸化炭素検出装置1のセンサ素子2及び制御ユニット5の構成を簡単にすることができる。本形態の二酸化炭素検出装置1によっても、参考実施形態1の二酸化炭素検出装置1と同様にして、二酸化炭素の検出精度を高く維持することができる。
本形態の二酸化炭素検出装置1における、その他の構成、作用効果等については、参考実施形態1の場合と同様である。また、本形態においても、参考実施形態1に示した符号と同一の符号が示す構成要素は、参考実施形態1の場合と同様である。
<実施形態3>
本形態の二酸化炭素検出装置1は、図17~図19に示すように、二酸化炭素濃度の検出において、空燃比の変化を加味した補正を行うだけでなく、排ガスGに含まれる水(H2O)濃度の変化も加味した補正も行う。センサ素子2及び制御ユニット5の主な構成は、参考実施形態1における構成に対して、水濃度を検出するための構成が追加されたものである。
本形態のセンサ素子2は、参考実施形態1に示したイオン伝導体31、ガス室35、基準ガスダクト36、空燃比検出電極311A、二酸化炭素検出電極311B、基準電極312及び第1、第2絶縁体33A,33Bの他に、プロトン伝導体41、参照ガスダクト37、水検出電極411、参照電極412及び第3絶縁体33Cを有する。
図17及び図18に示すように、プロトン伝導体41は、水素プロトン(H+)を伝導させるものである。プロトン伝導体41は、イオン伝導体31の第1主面301に積層された第1絶縁体33Aを介してイオン伝導体31に積層されている。本形態のガス室35は、イオン伝導体31とプロトン伝導体41との間に挟まれて形成されている。水検出電極411は、ガス室35内に配置された状態でプロトン伝導体41の第3主面401に設けられ、排ガスGに含まれる水を検出するためのものである。参照電極412は、プロトン伝導体41の、第3主面401の反対側に位置する第4主面402に設けられている。
プロトン伝導体41は、板形状に形成されており、第3主面401及び第4主面402は、プロトン伝導体41における最も面積が大きな表面のことをいう。参照ガスダクト37は、プロトン伝導体41の、第4主面402に積層された第3絶縁体33Cにおいて、第4主面402に隣接して形成されている。参照ガスダクト37には、大気等の基準ガスAが導入される。
プロトン伝導体41は、ペロブスカイト型酸化物によって構成することができる。ペロブスカイト型酸化物としては、例えば、YやYb等の希土類元素がドープされたジルコン酸ストロンチウム、ジルコン酸カルシウム、ジルコン酸バリウム、セリウム酸ストロンチウム、セリウム酸カルシウム、セリウム酸バリウム等がある。プロトン伝導体41は、所定の温度において水素プロトンを伝導するよう活性化される。
水検出電極411及び参照電極412は、例えば、Pt、Ag、Au、Pd、Ru、Rh等の貴金属、Ni、Al、Cu、W等の金属の少なくとも一種によって構成することができる。
本形態のセンサ素子2においては、水検出電極411、参照電極412、及びこれらの電極411,412の間に挟まれたプロトン伝導体41の部分によって、水濃度を検出する水検出セル4が形成されている。また、センサ素子2においては、参考実施形態1の場合と同様に、空燃比検出セル3A及び二酸化炭素検出セル3Bが形成されている。
本形態の発熱体34は、イオン伝導体31に設けられた各電極311A,311B,312及びイオン伝導体31における、各電極311A,311B,312に挟まれた部分を加熱するとともに、プロトン伝導体41に設けられた各電極411,412及びプロトン伝導体41における、各電極411,412に挟まれた部分を加熱する。
図17及び図18に示すように、本形態の制御ユニット5は、第1電圧印加部51A、第2電圧印加部51B、第1電流検出部52A、第2電流検出部52B及び濃度算出部53の他に、第3電圧印加部51C及び第3電流検出部52Cを有する。第3電圧印加部51Cは、水検出電極411と参照電極412との間に第1電圧V1よりも高い第3電圧V3を印加するよう構成されている。第3電流検出部52Cは、水検出電極411と参照電極412との間に生じる第3電流A3を検出するよう構成されている。本形態の濃度算出部53は、第2電流A2を第1電流A1及び第3電流A3によって補正することを利用して、排ガスGにおける二酸化炭素の濃度を算出するよう構成されている。
第3電圧印加部51Cは、参照電極412の電位が水検出電極411の電位よりも高くなる状態で、水検出電極411と参照電極412との間に第3電圧V3を印加する。第3電圧V3は、限界電流特性を示す電圧の範囲内よりも高い電圧値として設定されている。限界電流特性を示す電圧の範囲内よりも高い電圧においては、排ガスGにおける水が分解され、印加する電圧が高くなるほど水検出電極411と参照電極412との間に流れる電流が多くなる。第3電圧V3は、例えば、0.8~1.2Vの範囲内に設定することができる。
第3電流検出部52Cは、電極411,412間に第3電圧V3が印加された際に、水検出電極411と参照電極412との間に生じる第3電流A3を検出するよう構成されている。第3電流A3は、プラス側に増加する電流として検出される。
水検出電極411においては、水濃度の変化による電流が検出されるのに対し、二酸化炭素検出電極311Bにおいては、二酸化炭素濃度の変化による電流が検出されるとともに空燃比及び水濃度の変化による電流も検出される。そして、本形態の濃度算出部53は、二酸化炭素検出電極311Bにおける第2電流A2から、空燃比検出電極311Aにおける第1電流A1及び水検出電極411における第3電流A3を差し引いた補正後電流A0に基づいて、排ガスGにおける二酸化炭素の濃度を算出するよう構成されている。
(電圧-電流曲線)
本形態の電圧-電流曲線の説明においても、イオン伝導体31における、排ガスGに晒される電極と、イオン伝導体31における、基準ガスAに晒される電極との間に印加する電圧を変化させたときに、これらの電極間に生じる電流の変化を示す。また、排ガスGにおける二酸化炭素濃度が、0体積%である場合、3.3体積%である場合、及び6.6体積%である場合について、電圧と電流の関係を示す。
(水濃度が10体積%である場合の電圧-電流曲線)
図20には、排ガスGにおける水濃度が10体積%である場合に、一対の電極間に印加される電圧と、一対の電極間から検出される電流との関係について、電圧-電流曲線によって示す。この場合に、印加される電圧が0.15V程度~0.65V程度であるときには、限界電流特性が得られ、検出される電流は、ほぼ0mAとして一定になる。また、この場合に、印加される電圧が0.7V程度以上であるときには、二酸化炭素濃度が高くなるにつれて、検出される電流が多くなる。なお、排ガスGにおける酸素濃度は0体積%としている。
(水濃度が変化した場合の二酸化炭素検出セル3Bにおける二酸化炭素濃度と第2電流検出部52Bによる第2電流A2との関係)
図21には、排ガスGにおける水濃度が変化したときの、二酸化炭素濃度と、第2電流検出部52Bによって検出される第2電流A2との関係について示す。排ガスGにおける二酸化炭素濃度は、0体積%、3.3体積%又は6.6体積%に変化させた。また、第2電圧印加部51Bによって二酸化炭素検出セル3Bに印加する第2電圧V2は0.9Vとした。同図においては、水濃度が0体積%、又は水濃度が10体積%である場合をパラメータ(媒介変数)として、二酸化炭素濃度と第2電流A2との関係を求めている。なお、排ガスGにおける酸素濃度は0体積%としている。
同図において、水濃度が0体積%である場合には、第2電流検出部52Bによる第2電流A2は、二酸化炭素濃度を示している。これに対し、水濃度が10体積%である場合には、第2電流検出部52Bによる第2電流A2は、二酸化炭素濃度及び水濃度を示すことによって、電流がゼロの状態からプラス側にシフトしている。つまり、二酸化炭素検出セル3Bにおける第2電流A2には、水濃度の変化を受けたオフセット電流が含まれ、この第2電流A2は、水濃度の変化を受けて大きく変化する。そして、水濃度の変化が、二酸化炭素濃度を検出する際の誤差要因となることが分かる。
(水濃度が変化した場合の水検出セル4における二酸化炭素濃度と第3電流検出部52Cによる第3電流A3との関係)
図22には、排ガスGにおける水濃度が変化したときの、二酸化炭素濃度と、第3電流検出部52Cによって検出される第3電流A3との関係について示す。排ガスGにおける二酸化炭素濃度は、0体積%、3.3体積%又は6.6体積%に変化させた。また、第3電圧印加部51Cによって水検出セル4に印加する第3電圧V3は0.9Vとした。同図においては、水濃度が0体積%又は10体積%である場合をパラメータとして、二酸化炭素濃度と第3電流A3との関係を求めている。なお、排ガスGにおける酸素濃度は0体積%としている。
同図においては、二酸化炭素濃度の変化によって第3電流A3は変化しておらず、第3電流A3は水濃度の変化を示している。同図において、水濃度が0体積%である場合には、第3電流検出部52Cによる第3電流A3はほとんど発生していない。これに対し、水濃度が10体積%である場合には、第3電流検出部52Cによる第3電流A3は、水濃度を示すことによって、電流がゼロの状態からプラス側にシフトしている。つまり、水検出セル4における第3電流A3は、水濃度の変化を受けて変化する。
(濃度算出部53による補正)
図23には、濃度算出部53によって補正後の二酸化炭素濃度を算出する場合、換言すれば、濃度算出部53によって第2電流A2から第1電流A1及び第3電流A3を差し引く補正を行う場合を示す。図23は、排ガスGにおける酸素濃度が0体積%である場合において、二酸化炭素濃度と、図21に示す二酸化炭素検出セル3Bにおける第2電流A2から、図22に示す水検出セル4における第3電流A3を差し引いた補正後電流A0との関係を示す。補正後の二酸化炭素濃度は、補正後電流A0によって示される。
なお、排ガスGにおける空燃比が変化する場合には、濃度算出部53による補正後電流A0は、第2電流A2から、第1電流A1及び第3電流A3が差し引かれた値として示される。
図23に示すように、濃度算出部53によって水濃度について補正を行った二酸化炭素濃度を示す補正後電流A0は、二酸化炭素濃度が0体積%である場合から高くなるにつれて、二酸化炭素濃度に比例して高くなることが分かる。そして、水濃度の変化によって二酸化炭素検出セル3Bに生じるオフセット電流の影響が緩和され、濃度算出部53による補正後電流A0は、二酸化炭素濃度を精度よく示すことが分かる。
こうして、濃度算出部53は、第2電流検出部52Bによる第2電流A2から、第1電流検出部52Aによる第1電流A1及び第3電流検出部52Cによる第3電流A3を差し引くことにより、空燃比の変化及び水濃度の変化による影響を緩和して、排ガスGにおける二酸化炭素濃度を精度よく算出することができる。
第2電圧印加部51Bによる第2電圧V2と第3電圧印加部51Cによる第3電圧V3とは同じにすることができる。これにより、第2電流検出部52Bによって検出される第2電流A2を、空燃比を示す第1電流A1及び水濃度を示す第3電流A3によって適切に補正することができる。
(他の濃度算出部53)
濃度算出部53は、第1電流A1及び第3電流A3をパラメータとする、第2電流A2と排ガスGにおける二酸化炭素濃度との関係が記憶された関係マップを利用することもできる。関係マップは、第1電流A1及び第3電流A3の大きさに応じて、第2電流A2と二酸化炭素濃度との関係グラフ、関係式等が変化するように予め求められたものである。関係マップは、第1電流A1を変化させたときの第2電流A2と二酸化炭素濃度との関係の測定、及び第3電流A3を変化させたときの第2電流A2と二酸化炭素濃度との関係の測定を行い、これらの測定結果を複合して求めることができる。この場合には、濃度算出部53は、第1電流検出部52Aによる第1電流A1、第2電流検出部52Bによる第2電流A2及び第3電流検出部52Cによる第3電流A3を関係マップに照合し、関係マップに基づいて排ガスGにおける二酸化炭素の濃度を算出する。
図24には、第1電流A1及び第3電流A3をパラメータとして、第2電流A2に基づいて二酸化炭素濃度を求める関係マップM2の一例を示す。パラメータとなる第1電流A1の値及び第3電流A3の値を、より細かく段階的に設定することにより、濃度算出部53による二酸化炭素濃度の算出精度を向上させることができる。なお、関係マップM2は、第1電流A1、第2電流A2及び第3電流A3を変数として、二酸化炭素濃度を算出する関係式等によって構成することもできる。
(二酸化炭素濃度の検出方法)
図25に示すように、排ガスGにおける二酸化炭素濃度の検出を行う際には、センサコントロールユニット50は、発熱体34に通電を行って、各電極311A,311B,312,411,412、イオン伝導体31及びプロトン伝導体41が活性温度に維持されるように、これらを加熱する(ステップS21)。次いで、センサコントロールユニット50は、第1電圧印加部51Aによって、空燃比検出電極311Aと基準電極312との間(空燃比検出セル3A)に第1電圧V1を印加するとともに、第2電圧印加部51Bによって、二酸化炭素検出電極311Bと基準電極312との間(二酸化炭素検出セル3B)に第2電圧V2を印加し、かつ第3電圧印加部51Cによって、水検出電極411と参照電極412との間(水検出セル4)に第3電圧V3を印加する(ステップS22)。このとき、水検出電極411と参照電極412との間には、排ガスGにおける水濃度に応じた電流が生じる。また、センサコントロールユニット50は、第1電圧印加部51Aによる第1電圧V1の印加、第2電圧印加部51Bによる第2電圧V2の印加、及び第3電圧印加部51Cによる第3電圧V3の印加を継続する。
次いで、センサコントロールユニット50は、第1電流検出部52Aによって、空燃比検出電極311Aと基準電極312との間に生じる第1電流A1を検出するとともに、第2電流検出部52Bによって、二酸化炭素検出電極311Bと基準電極312との間に生じる第2電流A2を検出し、かつ第3電流検出部52Cによって、水検出電極411と参照電極412との間に生じる第3電流A3を検出する(ステップS23)。第1電流A1は、空燃比の変化に応じて変化し、第2電流A2は、空燃比、水濃度及び二酸化炭素濃度の変化に応じて変化し、第3電流A3は、水濃度の変化に応じて変化する。次いで、センサコントロールユニット50の濃度算出部53は、第2電流A2から第1電流A1及び第3電流A3を差し引いた補正後電流A0に基づいて、排ガスGにおける二酸化炭素濃度を算出する(ステップS24)。これにより、空燃比の変化及び水濃度の変化が二酸化炭素濃度に及ぼす影響を緩和するように補正することができる。
その後、二酸化炭素濃度の検出を停止する旨の信号がエンジンコントロールユニット55からセンサコントロールユニット50としての制御ユニット5に送られるまでは(ステップS25)、ステップS23及びステップS24が繰り返される。
(作用効果)
本形態の二酸化炭素検出装置1においても、電極311A,311B,312,411,412間に印加する電圧の値に工夫をし、被毒しやすい性質を有する金属炭酸塩を電極311Bに用いることなく、二酸化炭素濃度の検出を可能にしている。
二酸化炭素検出電極311Bと基準電極312との間に流れる第2電流A2には、排ガスGにおける空燃比に応じて変化する電流、及び排ガスGにおける水濃度に応じて変化する電流も含まれる。そこで、濃度算出部53によって、二酸化炭素濃度、空燃比及び水濃度を示す第2電流A2から、空燃比を示す第1電流A1及び水濃度を示す第3電流A3を差し引いて、排ガスGにおける二酸化炭素の濃度を算出する。第2電流A2から第1電流A1及び第3電流A3を差し引くことにより、空燃比の変化及び水濃度の変化が二酸化炭素濃度の検出に与える影響を緩和することができる。
そのため、本形態の二酸化炭素検出装置1においては、二酸化炭素検出電極311Bと基準電極312との間に生じる第2電流A2を、第1電流A1及び第3電流A3を用いて補正し、二酸化炭素濃度の検出に空燃比の変化及び水濃度の変化が与える影響を加味して、精度よく二酸化炭素濃度を検出することができる。また、二酸化炭素検出電極311Bに金属炭酸塩を用いる必要がなく、二酸化炭素検出電極311Bに、酸素分子を分解する触媒となる一般的な金属材料を用いることができる。
それ故、本形態の二酸化炭素検出装置1によれば、二酸化炭素の検出精度をさらに高く維持することができる。
本形態の二酸化炭素検出装置1における、その他の構成、作用効果等については、参考実施形態1,2の場合と同様である。また、本形態においても、参考実施形態1,2に示した符号と同一の符号が示す構成要素は、参考実施形態1,2の場合と同様である。
<実施形態4>
本形態の二酸化炭素検出装置1は、図26~図28に示すように、センサ素子2及び制御ユニット5の構成が実施形態3の場合と異なるものである。本形態のセンサ素子2は、参考実施形態2の場合と同様に、ガス室35内に配置された状態でイオン伝導体31の第1主面301に設けられた検出電極311と、イオン伝導体31の第2主面302に設けられた基準電極312とを有する。検出電極311及び基準電極312は、異なるタイミングで空燃比又は二酸化炭素濃度を検出するために用いる。本形態のセンサ素子2のイオン伝導体31、ガス室35、基準ガスダクト36、発熱体34、絶縁体33A,33B、33Cの構成は、参考実施形態1及び実施形態3の場合と同様であり、プロトン伝導体41、水検出電極411及び参照電極412の構成は、実施形態3の場合と同様である。
図26及び図27に示すように、本形態の制御ユニット5は、実施形態3における第1電圧印加部51A、第2電圧印加部51B、第1電流検出部52A、第2電流検出部52B、第3電圧印加部51C及び第3電流検出部52Cの代わりに、イオン電圧印加部51D、プロトン電圧印加部51E、イオン電流検出部52D及びプロトン電流検出部52Eを有する。イオン電圧印加部51Dの構成は、参考実施形態2の電圧印加部51の構成と同様であり、イオン電流検出部52Dの構成は、参考実施形態2の電流検出部52の構成と同様である。プロトン電圧印加部51Eの構成は、実施形態3の第3電圧印加部51Cの構成と同様であり、プロトン電流検出部52Eの構成は、実施形態3の第3電流検出部52Cの構成と同様である。また、本形態の制御ユニット5は、実施形態3に示した濃度算出部53と同様の構成の濃度算出部53を有する。
また、イオン電圧印加部51D及びイオン電流検出部52Dの動作は、参考実施形態2の電圧印加部51及び電流検出部52の動作と同様である。プロトン電圧印加部51E及びプロトン電流検出部52Eの動作は、実施形態3の第3電圧印加部51C及び第3電流検出部52Cの動作と同様である。
(二酸化炭素濃度の検出方法)
図29に示すように、排ガスGにおける二酸化炭素濃度の検出を行う際には、センサコントロールユニット50は、発熱体34に通電を行って、各電極311A,311B,312,411,412、イオン伝導体31及びプロトン伝導体41が活性温度に維持されるように、これらを加熱する(ステップS31)。次いで、センサコントロールユニット50は、イオン電圧印加部51Dによって、検出電極311と基準電極312との間(検出セル3)に第1電圧V1を印加し、イオン電流検出部52Dによって、検出電極311と基準電極312との間に生じる第1電流A1を検出する(ステップS32)。第1電流A1は、排ガスGにおける空燃比に応じた値として検出される。
次いで、センサコントロールユニット50は、イオン電圧印加部51Dによって、検出電極311と基準電極312との間(検出セル3)に第2電圧V2を印加し、イオン電流検出部52Dによって、検出電極311と基準電極312との間に生じる第2電流A2を検出する(ステップS33)。第2電流A2は、排ガスGにおける空燃比、排ガスGに含まれる二酸化炭素の量、及び排ガスGにおける水の量に応じた値として検出される。
また、イオン電圧印加部51Dによって、検出電極311と基準電極312との間に第1電圧V1又は第2電圧V2を印加する際には、プロトン電圧印加部51Eによって、水検出電極411と参照電極412との間(水検出セル4)に第3電圧V3を印加し、プロトン電流検出部52Eによって、水検出電極411と参照電極412との間に生じる第3電流A3を検出する(ステップS34)。
次いで、センサコントロールユニット50の濃度算出部53は、第2電流A2から第1電流A1及び第3電流A3を差し引くことによって、空燃比の変化及び水濃度の変化が二酸化炭素濃度に及ぼす影響を緩和するように補正して、排ガスGにおける二酸化炭素濃度を算出する(ステップS35)。その後、二酸化炭素濃度の検出を停止する旨の信号がエンジンコントロールユニット55からセンサコントロールユニット50としての制御ユニット5に送られるまでは(ステップS36)、ステップS32~ステップS35が繰り返される。
(作用効果)
本形態の二酸化炭素検出装置1においては、使用する電極311,312,411,412、電圧印加部51D,51E及び電流検出部52D,52Eの数を減らすことができる。そして、実施形態3の場合と比べて、二酸化炭素検出装置1のセンサ素子2及び制御ユニット5の構成を簡単にすることができる。本形態の二酸化炭素検出装置1によっても、実施形態3の二酸化炭素検出装置1と同様にして、二酸化炭素の検出精度をさらに高く維持することができる。
本形態の二酸化炭素検出装置1における、その他の構成、作用効果等については、参考実施形態1、2及び実施形態3の場合と同様である。また、本形態においても、参考実施形態1、2及び実施形態3に示した符号と同一の符号が示す構成要素は、参考実施形態1、2及び実施形態3の場合と同様である。
<実施形態5>
本形態は、図30及び図31に示すように、2つのイオン伝導体31A,31Bを有するとともに基準ガスダクト36を有しないセンサ素子2を用いて、二酸化炭素濃度を検出する二酸化炭素検出装置1を構成する場合について示す。本形態のセンサ素子2は、空燃比検出電極311A及び二酸化炭素検出電極311Bが設けられた第1イオン伝導体31Aと、起電力検出電極311Cが設けられた第2イオン伝導体31Bとを有する。第1イオン伝導体31Aと第2イオン伝導体31Bとの間には、拡散抵抗部32を介して排ガスGが導入されるガス室35が形成されている。空燃比検出電極311A及び二酸化炭素検出電極311Bと起電力検出電極311Cとは、ガス室35内に配置されている。
第1イオン伝導体31Aにおける、空燃比検出電極311A及び二酸化炭素検出電極311Bが設けられた表面と反対側の表面には、排ガスGに晒される対向電極312Aが設けられている。絶縁体33には、対向電極312Aの表面を覆う状態で多孔質層38が設けられている。第2イオン伝導体31Bにおける、起電力検出電極311Cが設けられた表面と反対側の表面には、絶縁体33内に埋設された対向電極312Cが設けられている。
空燃比検出電極311Aと対向電極312Aとの間には、第1電圧印加部51Aによって第1電圧V1が印加され、第1イオン伝導体31Aを介して空燃比検出電極311Aと対向電極312Aとの間に流れる第1電流A1が第1電流検出部52Aによって検出される。また、二酸化炭素検出電極311Bと対向電極312Aとの間には、第2電圧印加部51Bによって第2電圧V2が印加され、第1イオン伝導体31Aを介して二酸化炭素検出電極311Bと対向電極312Aとの間に流れる第2電流A2が第2電流検出部52Bによって検出される。
起電力検出電極311Cと対向電極312Cとの間には、起電力検出電極311Cと対向電極312Cとの間に生じる起電力Eを検出するための起電力検出部54が接続されている。本形態のセンサコントロールユニット50においては、起電力検出部54によって検出される起電力(電圧)がストイキ(理論空燃比)を示す電圧になるように、第1電圧印加部51Aによる第1電圧V1を調整して、第1電流検出部52Aによって検出される第1電流A1を制御する。そして、濃度算出部53は、第2電流A2から第1電流A1を差し引いた補正後電流A0に基づいて、排ガスGにおける二酸化炭素濃度を算出する。
また、空燃比検出電極311A、対向電極312A、及びこれらの電極311A,312Aの間に挟まれた第1イオン伝導体31Aの部分によって、空燃比を検出するための空燃比検出セル3Aが形成されている。また、二酸化炭素検出電極311B、対向電極312A、及びこれらの電極311B,312Aの間に挟まれた第1イオン伝導体31Aの部分によって、二酸化炭素濃度を検出するための二酸化炭素検出セル3Bが形成されている。また、起電力検出電極311C、対向電極312C、及びこれらの電極311C,312Cの間に挟まれた第2イオン伝導体31Bの部分によって、起電力Eを検出するための起電力検出セル3Cが形成されている。
本形態の二酸化炭素検出装置1においても、参考実施形態1の場合と同様にして、排ガスGにおける空燃比の変化による影響を緩和して、排ガスGにおける二酸化炭素濃度を精度よく検出することができる。
本形態の二酸化炭素検出装置1における、その他の構成、作用効果等については、参考実施形態1の場合と同様である。また、本形態においても、参考実施形態1に示した符号と同一の符号が示す構成要素は、参考実施形態1の場合と同様である。
また、本形態の二酸化炭素検出装置1においても、参考実施形態2の場合と同様に、空燃比検出電極311Aと二酸化炭素検出電極311Bとを検出電極311として共通化し、検出電極311と対向電極312Aとの間に印加する電圧を、電圧印加部51によって第1電圧V1と第2電圧V2とに可変させることができる。また、本形態の二酸化炭素検出装置1においても、参考実施形態2の場合と同様に、第1電流検出部52Aと第2電流検出部52Bとを電流検出部52として共通化し、電流検出部52によって、第1電圧V1が印加されたときの第1電流A1と、第2電圧V2が印加されたときの第2電流A2とを検出することができる。
また、本形態の二酸化炭素検出装置1においても、実施形態3,4の場合と同様に、プロトン伝導体41、水検出電極411、参照電極412、第3電圧印加部51C(プロトン電圧印加部51E)、第3電流検出部52C(プロトン電流検出部52E)等を設けることができる。そして、排ガスGにおける空燃比の変化及び排ガスGにおける水濃度の変化による影響を緩和して、排ガスGにおける二酸化炭素濃度を精度よく検出することができる。
本発明は、各実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲においてさらに異なる実施形態を構成することが可能である。また、本発明は、様々な変形例、均等範囲内の変形例等を含む。さらに、本発明から想定される様々な構成要素の組み合わせ、形態等も本発明の技術思想に含まれる。
1 二酸化炭素検出装置
2 センサ素子
31 イオン伝導体
311A 空燃比検出電極
311B 二酸化炭素検出電極
312,312A 基準電極(対向電極)
41 プロトン伝導体
411 水検出電極
412 参照電極
5 制御ユニット

Claims (7)

  1. 内燃機関から排気される排ガス(G)に晒されるセンサ素子(2)と、前記センサ素子に電気的に接続された制御ユニット(5)と、を備える二酸化炭素検出装置(1)において、
    前記センサ素子は、
    酸素イオンを伝導させる1つ又は複数のイオン伝導体(31)と、
    水素プロトンを伝導させるプロトン伝導体(41)と、
    前記イオン伝導体と前記プロトン伝導体との間に形成され、拡散抵抗部(32)を介して排ガスが導入されるガス室(35)と、
    前記ガス室内に配置された状態で前記イオン伝導体に設けられ、前記排ガスにおける空燃比を検出するための空燃比検出電極(311A)と、
    前記ガス室内に配置された状態で前記イオン伝導体に設けられ、前記排ガスに含まれる二酸化炭素を検出するための二酸化炭素検出電極(311B)と、
    前記イオン伝導体における、前記空燃比検出電極及び前記二酸化炭素検出電極が設けられた表面と反対側の表面に設けられた対向電極(312)と、を有し、
    前記ガス室内に配置された状態で前記プロトン伝導体に設けられ、前記排ガスに含まれる水を検出するための水検出電極(411)と、
    前記プロトン伝導体における、前記水検出電極が設けられた表面と反対側の表面に設けられた参照電極(412)と、を有し、
    前記制御ユニットは、
    前記空燃比検出電極と前記対向電極との間に第1電圧(V1)を印加する第1電圧印加部(51A)と、
    前記二酸化炭素検出電極と前記対向電極との間に前記第1電圧よりも高い第2電圧(V2)を印加する第2電圧印加部(51B)と、
    前記水検出電極と前記参照電極との間に前記第1電圧よりも高い第3電圧(V3)を印加する第3電圧印加部(51C)と、
    前記空燃比検出電極と前記対向電極との間に生じる第1電流(A1)を検出する第1電流検出部(52A)と、
    前記二酸化炭素検出電極と前記対向電極との間に生じる第2電流(A2)を検出する第2電流検出部(52B)と、
    前記水検出電極と前記参照電極との間に生じる第3電流(A3)を検出する第3電流検出部(52C)と、
    前記第2電流を前記第1電流及び前記第3電流によって補正することを利用して、前記排ガスにおける二酸化炭素の濃度を算出する濃度算出部(53)と、を有する、二酸化炭素検出装置。
  2. 前記第1電圧は、前記拡散抵抗部によって前記ガス室に導入される前記排ガスの流量が制限されることによって、前記空燃比検出電極と前記対向電極との間に印加される電圧が変化しても、前記空燃比検出電極と前記対向電極との間に流れる電流が変化しない限界電流特性を示す電圧の範囲内の電圧値として設定されており、
    前記第2電圧及び第3電圧は、前記限界電流特性を示す電圧の範囲内よりも高い電圧値として設定されている、請求項に記載の二酸化炭素検出装置。
  3. 内燃機関から排気される排ガス(G)に晒されるセンサ素子(2)と、前記センサ素子に電気的に接続された制御ユニット(5)と、を備える二酸化炭素検出装置(1)において、
    前記センサ素子は、
    酸素イオンを伝導させる1つ又は複数のイオン伝導体(31)と、
    水素プロトンを伝導させるプロトン伝導体(41)と、
    前記イオン伝導体と前記プロトン伝導体との間に形成され、拡散抵抗部(32)を介して排ガスが導入されるガス室(35)と、
    前記ガス室内に配置された状態で前記イオン伝導体に設けられた検出電極(311)と、
    前記イオン伝導体における、前記検出電極が設けられた表面と反対側の表面に設けられた対向電極(312)と、を有し、
    前記ガス室内に配置された状態で前記プロトン伝導体に設けられ、前記排ガスに含まれる水を検出するための水検出電極(411)と、
    前記プロトン伝導体における、前記水検出電極が設けられた表面と反対側の表面に設けられた参照電極(412)と、を有し、
    前記制御ユニットは、
    前記検出電極と前記対向電極との間に、前記排ガスにおける空燃比を検出するための第1電圧(V1)と、前記第1電圧よりも高く前記排ガスに含まれる二酸化炭素を検出するための第2電圧(V2)とを異なるタイミングで印加するイオン電圧印加部(51D)と、
    前記水検出電極と前記参照電極との間に前記第1電圧よりも高い第3電圧(V3)を印加するプロトン電圧印加部(51E)と、
    前記検出電極と前記対向電極との間に前記第1電圧が印加されたときに、前記検出電極と前記対向電極との間に生じる第1電流(A1)を検出するとともに、前記検出電極と前記対向電極との間に前記第2電圧が印加されたときに、前記検出電極と前記対向電極との間に生じる第2電流(A2)を検出するイオン電流検出部(52D)と、
    前記水検出電極と前記参照電極との間に生じる第3電流(A3)を検出するプロトン電流検出部(52E)と、
    前記第2電流を前記第1電流及び前記第3電流によって補正することを利用して、前記排ガスにおける二酸化炭素の濃度を算出する濃度算出部(53)と、を有する、二酸化炭素検出装置。
  4. 前記第1電圧は、前記拡散抵抗部によって前記ガス室に導入される前記排ガスの流量が制限されることによって、前記検出電極と前記対向電極との間に印加される電圧が変化しても、前記検出電極と前記対向電極との間に流れる電流が変化しない限界電流特性を示す電圧の範囲内の電圧値として設定されており、
    前記第2電圧及び前記第3電圧は、前記限界電流特性を示す電圧の範囲内よりも高い電圧値として設定されている、請求項に記載の二酸化炭素検出装置。
  5. 前記センサ素子は、
    1つの前記イオン伝導体と、
    前記イオン伝導体における、前記ガス室が形成された側と反対側に隣接して形成され、基準ガス(A)が導入される基準ガスダクト(36)と、を有しており、
    前記対向電極は、前記基準ガスダクト内に配置された基準電極(312)である、請求項1~4のいずれか1項に記載の二酸化炭素検出装置。
  6. 前記濃度算出部は、前記第2電流から前記第1電流及び前記第3電流を差し引いた値に基づいて、前記排ガスにおける二酸化炭素の濃度を算出するよう構成されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の二酸化炭素検出装置。
  7. 前記濃度算出部は、前記第1電流及び前記第3電流をパラメータとする、前記第2電流と前記排ガスにおける二酸化炭素の濃度との関係が記憶された関係マップ(M2)を有し、かつ、前記第1電流、前記第2電流及び前記第3電流を前記関係マップに照合し、前記関係マップに基づいて前記排ガスにおける二酸化炭素の濃度を算出するよう構成されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の二酸化炭素検出装置。
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