JP2020183281A - 押出しブロー容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】押出しブロー成形を行うだけで、十分なメタリック感を具備させる。【解決手段】口部、胴部および底部が上方から下方に向けてこの順に連設された合成樹脂製の容器本体10を有する押出しブロー容器1であって、容器本体は、着色剤を含んだ第1合成樹脂30によって形成されるとともに、光透過性を有する外層20と、外層よりも着色剤の含有濃度が少ない第2合成樹脂34によって形成されるとともに、外層を容器本体の外面側から覆い、光透過性を有する被覆層21と、外層および被覆層よりもヘイズ値が高く、かつ金属粉32を含んだ第3合成樹脂31によって形成されるとともに、外層よりも容器本体の内面側に配設された内層22と、を備え、内層の肉厚が、容器本体の肉厚の50%以上90%以下となっている。【選択図】図2

Description

本発明は、押出しブロー容器に関するものである。
近年、商品の差別化等を図るために、多種多様な形状あるいは外観を具備したデザイン性の高い押出しブロー容器が市場に出始めている。このようなデザイン性を重要視した押出しブロー容器において、例えば化粧品の用途に用いられる場合、メタリック感(金属光沢感)を付与することで、さらに独創的な外観性を具備させたいというニーズがある。
メタリック感を具備させる方法としては、例えば金属顔料の塗装を利用する方法、あるいは金属を主体とする蒸着膜の蒸着を利用する方法(例えば下記特許文献1参照)等が知られている。
特開2016−101942号公報
しかしながら、塗装、蒸着等によってメタリック感を具備させる場合には、塗装、蒸着の工程が必要となってしまい、手間がかかるうえ、高コスト化し易い。従って、容器に対する低コスト化の要求に対応し難かった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、押出しブロー成形を行うだけで、十分なメタリック感を具備させることができる押出しブロー容器を提供することである。
本発明に係る押出しブロー容器は、口部、胴部および底部が上方から下方に向けてこの順に連設された合成樹脂製の容器本体を有する押出しブロー容器であって、前記容器本体は、着色剤を含んだ第1合成樹脂によって形成されるとともに、光透過性を有する外層と、前記外層よりも着色剤の含有濃度が少ない第2合成樹脂によって形成されるとともに、前記外層を前記容器本体の外面側から覆い、光透過性を有する被覆層と、前記外層および前記被覆層よりもヘイズ値が高く、かつ金属粉を含んだ第3合成樹脂によって形成されるとともに、前記外層よりも前記容器本体の内面側に配設された内層と、を備え、前記内層の肉厚が、前記容器本体の肉厚の50%以上90%以下となっている。
本発明に係る押出しブロー容器によれば、着色剤によって着色された外層を通じて、金属粉が含まれた内層を容器本体の外側から視認することができる。そのため、金属粉での反射光を利用した金属光沢感の効果によって、メタリック感を具備させることができる。これにより、メタリック感を感じながら着色された外層を視認することができるので、メタリック調の光沢を帯びた外観性を具備させることができる。
特に、内層のヘイズ値が、外層および被覆層のヘイズ値よりも高いので、内層は、外層および被覆層よりも可視光を透過し難い。そのため、可視光を内層に留まらせることで、内層中に含まれる金属粉の存在を際立たせることができ、メタリック感に深みを持たせることができるとともに、シルクのような滑らかな光沢を帯びたシルク感を具備する質感も発揮させることができる。
以上のことから、十分なメタリック感を具備した押出しブロー容器とすることができる。
メタリック感を主に発現する内層が、金属粉を含んだ第3合成樹脂によって形成されているので、積層パリソンをブロー成形する押出しブロー成形によって、外層、被覆層、および内層を備えた容器本体を形成した時点で、上述のように十分なメタリック感を具備させることができる。従って、塗装や蒸着等を行ってメタリック感を具備させる場合とは異なり、手間がかからないうえ、低コスト化を図ることができる。そのため、容器に求められる低コスト化のニーズに対応することができ、例えば化粧品用容器等、各種の用途に好適に利用できる押出しブロー容器とすることができる。
容器本体が、外層を容器本体の外面側から覆い、光透過性を有する被覆層を備えるので、例えば被覆層のヘイズ値を調整すること等により、押出しブロー容器のデザインの幅を拡げることができる。
内層の肉厚が、容器本体の肉厚の50%以上90%以下となっているので、金属粉を有する内層の肉厚が厚く確保されることとなり、内層のヘイズ値が、外層および被覆層のヘイズ値よりも高いことと相俟って、より深みのあるメタリック感を具備させることができる。
内層の肉厚が、容器本体の肉厚の50%未満になると、より深みのあるメタリック感を具備させることが困難になり、90%を超えると、他の層が薄くなりすぎ、押出しブロー容器の製造が困難になるおそれがある。
前記被覆層のヘイズ値は、1.0%以上10.0%以下となってもよい。
この場合、被覆層のヘイズ値が、1.0%以上10.0%以下となっているので、メタリック感を発現させながら、光沢を抑えたマット調の質感を有する独特の外観性を具備させることができる。
被覆層のヘイズ値が1.0%未満になると、光沢を抑えることができず、被覆層のヘイズ値が10.0%を超えると、曇り度合いが大きすぎ、メタリック感が発現しにくくなる。
前記被覆層のヘイズ値は、前記外層のヘイズ値よりも高くてもよい。
この場合、被覆層のヘイズ値が、外層のヘイズ値よりも高いので、光沢を抑えたマット調の質感を有する外観性を確実に具備させることができる。
前記外層の肉厚は、前記被覆層の肉厚より厚くなってもよい。
この場合、着色剤を含んだ外層の肉厚が、被覆層の肉厚より厚くなっているので、色彩の濃い外観にすることができる。
前記容器本体は、遮光性を有するとともに、前記内層よりも前記容器本体の内面側に配設された遮光層を備えてもよい。
この場合、容器本体が、遮光性を有するとともに、内層よりも容器本体の内面側に配設された遮光層を備えるので、内層側からの光が遮光層により遮られ、発現するメタリック感に深みを持たせることができる。
前記容器本体は、前記内層よりも前記容器本体の内面側に配設された内側被覆層を備えてもよい。
この場合、容器本体が、内層よりも容器本体の内面側に配設された内側被覆層を備えているので、金属粉を含む内層が、金属粉を含まない内側被覆層により径方向の内側から覆われることとなり、金属粉が、容器本体内の内容物に接触するのを防ぐことができる。
金属粉を含まない内側被覆層が、容器本体の内面を形成する層である場合には、金属粉が、容器本体内の内容物に接触するのを確実に防ぐことができる。
前記第3合成樹脂は着色剤を含んでもよい。
この場合、容器本体のなかで最も厚さの厚い内層を形成する第3合成樹脂に、着色剤が含まれているので、容器本体のなかで、ブロー工程時の延伸量が大きく厚さが薄くなる角部分においても、色の濃さを確保することが可能になり、容器本体全体の色むらを抑えることができる。
本発明によれば、押出しブロー成形を行うだけで、十分なメタリック感を具備した容器とすることができる。
本発明に係る押出しブロー容器の実施形態を示す外観図(一部断面図)である。 本発明に係る第1実施形態として示した、図1のII部分の拡大図である。 図1の押出しブロー容器における胴部付近の外観を示す写真である。 本発明に係る第2実施形態として示した、図1のII部分の拡大図である。
以下、本発明に係る押出しブロー容器の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の押出しブロー容器1は、合成樹脂により形成され、内容物が充填される有底筒状の容器本体10を備えている。
容器本体10は、円筒状の口部11と、口部11に連設された円筒状の肩部12と、肩部12に連設された円筒状の胴部13と、胴部13に連設された有底円筒状の底部14と、を備えている。
内容物としては、例えば化粧料、食品、洗剤、および医薬品等が挙げられる。例えば、化粧料としては、乳液、美容液、液体せっけん、およびスキンクリーム等が挙げられ、食品としては、飲料および調味料等が挙げられる。ただし、内容物は特定のものに限定されるものではない。
口部11、肩部12、胴部13および底部14は、それぞれの中心軸線を共通軸上に位置させた状態で、この順に連設されている。以下、この共通軸を容器軸Oといい、容器軸O方向に沿って口部11側を上方、その反対側を下方という。また、容器軸O方向から見て、容器軸Oに交差する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。
口部11の外周面には、図示しないキャップが螺着される雄ねじ部11aが周方向の全長にわたって形成されている。
ただし、キャップの装着方法は、螺着に限定されるものではなく、例えばアンダーカット嵌合により口部11に装着されても構わない。この場合には、口部11の外周面に、キャップをアンダーカット嵌合させるための嵌合突部を雄ねじ部11aに代えて形成すれば良い。なお、アンダーカット嵌合により口部11にキャップを装着する場合には、例えばキャップをヒンジ付きキャップとすることもできる。口部11に、装着キャップを有する吐出器を装着してもよい。
肩部12は、口部11の下端部に連なっているとともに、口部11の下端部から下方に向かうにしたがって径方向外側に延びるように拡径している。胴部13は、肩部12の下端部に連なっているとともに、肩部12の下端部から下方に向けてストレート状に延びている。これにより、胴部13は、容器軸O方向の全長にわたって同径の円筒状に形成されている。底部14は、胴部13の下端部に連なっているとともに、胴部13の下端開口を閉塞している。
ただし、容器本体10の形状は限定されるものではなく、例えば押出しブロー容器1の容量、若しくは内容物の種類等に応じて適宜変更して構わない。
例えば、容器本体を、胴部13が横断面視で角形状を呈する角型ボトルとしても構わない。上方から下方に向かうにしたがって拡径する胴部13を有する容器本体としても構わない。肩部12を具備せずに、胴部13の上端部側を縮径させ、縮径した胴部13の上端部を口部11の下端部に連設させた容器本体としても構わない。
容器本体10は、複数の層が容器本体10の肉厚方向に重なった積層構造とされている。図2に示すように、容器本体10は、被覆層21、外層20、内層22、および遮光層23を備え、これらが容器本体10の外面側から内面側に向けてこの順に積層された積層構造とされている。
外層20は、着色剤を含んだ第1合成樹脂30によって形成されているとともに、光透過性を有している。第1合成樹脂30には、後述する金属粉32が含まれてない。
具体的には、第1合成樹脂30は、ランダムポリプロピレンを主材料とする樹脂とされている。ただし、第1合成樹脂30は、ランダムポリプロピレンを最も多く含んでいれば良く、その他の合成樹脂あるいは添加物等を含んでいても構わない。第1合成樹脂30は、ランダムポリプロピレンのなかでも、曇り度合いが比較的小さい材質(例えば、商品名:E233GV、Haze:15%(肉厚1mm)、プライムポリマー製)となっている。ただし、第1合成樹脂30の材質は一例であって、適宜変更して構わない。
外層20の肉厚は、例えば100μm前後(容器本体10の肉厚の13%前後)とされている。ただし、外層20の肉厚は一例であって、適宜変更して構わない。
着色剤としては、特に限定されるものではないが、例えば第1合成樹脂30に練りこまれることで第1合成樹脂30を発色させるマスターバッチが挙げられる。
マスターバッチは、高濃度の顔料が練りこまれたペレット状の着色剤であって、例えばナチュラルペレットとともに第1合成樹脂30内に混ぜ合わされ、両者の比率に応じて色彩の濃淡を調整することが可能とされている。本実施形態では、パール顔料が、マスターバッチに対して約10重量%濃度添加されている。パール顔料の粒径は、5μm〜60μmとなっている。
着色剤は、第1合成樹脂30に対して15重量%濃度未満(例えば5重量%濃度)となるように、第1合成樹脂30に含まれている。ただし、着色剤の含有量は一例であって、適宜変更して構わない。
なお、着色剤としてはマスターバッチに限定されるものではなく、例えば予め色彩の濃淡が調整された着色ペレットを利用しても構わないし、液状あるいはジェル状のペーストカラー等を使用しても構わない。着色剤によって着色される外層20の色彩は、特定の色彩に限定されるものではなく、例えば押出しブロー容器1の用途、内容物の種類等に応じて適宜変更して構わない。
上述のように構成された外層20は、着色剤によって着色されつつも、光透過性を有しているので、容器本体10の外側から外層20を通じて内層22を視認することが可能とされている。外層20に求められる光透過性としては、可視光を透過できれば良く、特に限定されるものではないが、例えば曇り度合いを示すヘイズ(Haze)値が30%以下であることが好ましい。なお、ヘイズ値は、色差計(日本電色工業製SZ−Σ80−OS)を用いて測定することができる。
被覆層21は、容器本体10の外面を形成する合成樹脂層である。被覆層21は、外層20を容器本体10の外面側から覆っている。被覆層21は、外層20よりも着色剤の含有濃度が少ない第2合成樹脂34によって形成されている。被覆層21は、着色剤および後述する金属粉32を含有していない第2合成樹脂34によって形成されている。
被覆層21は、外層20と同様に光透過性を有し、容器本体10の外側から被覆層21を通じて外層20を視認することが可能とされている。被覆層21のヘイズ値は、1.0%以上10.0%以下となっている。被覆層21のヘイズ値は、外層20のヘイズ値よりも高くなっている。なお、被覆層21のヘイズ値を、外層20のヘイズ値以下としてもよい。
被覆層21の肉厚は、外層20の肉厚より薄くなっている。被覆層21の肉厚は、内層22および遮光層23の各肉厚より薄くなっている。被覆層21の肉厚は、容器本体10を構成する各層のなかで最も薄くなっている。被覆層21の肉厚は、例えば20μm前後(容器本体10の肉厚の3%前後)とされている。
なお、被覆層21の肉厚は一例であって、適宜変更して構わない。例えば、被覆層21の肉厚を、外層20、および遮光層23の各肉厚以上としてもよい。
第2合成樹脂34は、ブロックポリプロピレンを主材料とする樹脂とされている。ただし、第2合成樹脂34は、ブロックポリプロピレンを最も多く含んでいれば良く、その他の合成樹脂あるいは添加物等を含んでいても構わない。第2合成樹脂34は、外層20を形成する第1合成樹脂30と樹脂の主成分が共通している。被覆層21は、外層20に対して密着した状態で重なっている。
第2合成樹脂34は、ブロックポリプロピレンのなかでも、曇り度合いが比較的大きい材質(例えば、商品名:BC8D、Haze:90%(肉厚1mm)、日本ポリプロ製)となっている。被覆層21は、曇り度合いが比較的大きい第2合成樹脂34により薄肉に形成されることで、ヘイズ値が比較的小さくなっている。
なお、第2合成樹脂34の材質は一例であって、適宜変更して構わない。例えば、第2合成樹脂34および第1合成樹脂30それぞれの樹脂の主成分を互いに異ならせ、被覆層21と外層20との間に接着層を配設してもよい。
被覆層21における外面の少なくとも一部には、被覆層21における内面(外層20との接着面)の表面粗さよりも粗い粗面部33が形成されている。
本実施形態では、被覆層21の外面全体にわたって粗面部33が形成されている。ただし、この場合に限定されるものではなく、例えば被覆層21のうち胴部13に位置する部分の外面にだけ粗面部33を形成しても構わないし、被覆層21の外面に粗面部33を形成しなくてもよい。
粗面部33が形成されていることで、被覆層21の外面は、微小な凹凸を具備する絹目状の微粒面(いわゆるシボ面)とされている。粗面部33は、押出しブロー成形時に成形金型のキャビティ内面により形成される。
内層22は、外層20よりも容器本体10の内面側に配設され、外層20および被覆層21と同様に光透過性を有する合成樹脂層とされている。内層22は、外層20および被覆層21よりもヘイズ値が高い第3合成樹脂31によって形成されている。
具体的には、第3合成樹脂31は、原色のブロックポリプロピレンを主材料とする樹脂(例えば、商品名:B511QA、Haze:30%(肉厚1mm)、プライムポリマー製)とされている。ただし、第3合成樹脂31は、ブロックポリプロピレンを最も多く含んでいれば良く、その他の合成樹脂あるいは添加物等を含んでいても構わない。なお、内層22は、遮光性を有し不透明であっても構わない。第3合成樹脂31は、外層20を形成する第1合成樹脂30と樹脂の主成分が共通している。内層22は、外層20に対して密着した状態で重なっている。
なお、第3合成樹脂31の材質は一例であって、適宜変更して構わない。例えば、第3合成樹脂31および第1合成樹脂30それぞれの樹脂の主成分を互いに異ならせ、内層22と外層20との間に接着層を配設してもよい。
内層22の肉厚は、例えば600μm前後となっている。内層22の肉厚は、容器本体10を構成する各層のなかで最も厚くなっている。内層22の肉厚は、容器本体10の肉厚の50%以上90%以下、好ましくは65%以上85%以下となっている。本実施形態では、内層22の肉厚は、容器本体10の肉厚の78%前後となっている。なお、内層22の肉厚は一例であって、適宜変更して構わない。
第3合成樹脂31には、複数の金属粉32が含まれている。
金属粉32としては、例えばアルミニウムが極薄のフレーク状あるいは粉状に形成されたアルミ粉が挙げられる。ただし、この場合に限定されるものではなく、アルミニウム以外の金属を採用しても構わない。金属粉32の粒子径は、3μm以上100μm以下(例えば20μm)となっている。金属粉32は、第3合成樹脂31に対して例えば30重量%濃度となるように、第3合成樹脂31に含まれている。なお、金属粉32の粒子径、および含有量は一例であって、適宜変更して構わない。
内層22は、金属粉32が添加された第3合成樹脂31を押出しブロー成形することで形成されている。これにより、内層22の全体には、金属粉32がむらなく均等に存在している。
遮光層23は、容器本体10の内面を形成する層であって、内層22よりも容器本体10の内面側に配設されている。遮光層23は、第4合成樹脂35により形成されている。本実施形態では、第4合成樹脂35は、内層22の第3合成樹脂31と同じになっている。第4合成樹脂35には、着色剤および金属粉32が含まれてない。遮光層23は、内層22に対して密着した状態で重なった合成樹脂層とされている。なお、第4合成樹脂35の材質は一例であって、適宜変更して構わない。例えば、第4合成樹脂35および第3合成樹脂31それぞれの樹脂の主成分を互いに異ならせ、遮光層23と内層22との間に接着層を配設してもよい。
遮光層23の肉厚は、例えば50μm前後(容器本体10の肉厚の6%前後)とされ、外層20および内層22よりも薄肉で、被覆層21よりも厚肉とされている。なお、遮光層23の肉厚は一例であって、適宜変更して構わない。
第4合成樹脂35には遮光材が含まれている。
遮光材としては、乳白色のマスターバッチ(例えば、商品名:PPM−2KF868S−CRM−B−FD、トーヨーカラー製)が挙げられる。ただし、この場合に限定されるものではなく、例えば、灰色、若しくは黒色等のマスターバッチを採用しても構わない。遮光材は、第4合成樹脂35に対して例えば8重量%濃度となるように、第4合成樹脂35に含まれている。なお、遮光材の含有量は一例であって、適宜変更して構わない。
遮光層23における可視光の光線透過率は、10%以下、好ましくは3%以下となっている。本実施形態では、遮光層23における可視光の光線透過率は0%となっている。
光透過率は、JIS K7375に準拠し、紫外可視近赤外分光光度計(島津製作所製 UV−3150)を使用することで測定できる。
以上の構成において、容器本体10を構成する複数の層のうち、少なくとも容器本体10の内面を形成する遮光層23に、金属粉32が含有されていない。この構成において、容器本体10を構成する複数の層のうち、容器本体10の内面および外面を形成する遮光層23および被覆層21に、金属粉32が含有されていないことが好ましい。
すなわち、外層20および被覆層21には、金属粉32が含有されてもよい。
以下、押出しブロー成形により押出しブロー容器1を形成する方法について説明する。
はじめに、押出成形によって、被覆層21となる第1層と、外層20となる第2層と、内層22となる第3層と、遮光層23となる第4層と、が組み合わされた筒状の積層パリソンを形成する(パリソン形成工程)。
次いで、積層パリソンを、成形金型で挟み込んでキャビティ内に配置する(型締め工程)。このとき、成形金型におけるキャビティ内面には、粗面部33を形成するための凹凸部が形成されている。凹凸部は、キャビティ内面に、例えばサンドブラスト加工等の粗面加工が施されて形成されている。
次いで、積層パリソン内に加圧エアを供給する(吹き込む)ことで、積層パリソンを膨らます(ブロー工程)。これにより、積層パリソンの外面が成形金型のキャビティ内面に押し当てられ、キャビティ内面に対応した形状で積層パリソンが成形され、図1および図2に示す押出しブロー容器1が得られる。
次に、押出しブロー容器1の実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
外層20の第1合成樹脂30として、ランダムポリプロピレン(商品名:E233GV、Haze:15%(肉厚1mm)、プライムポリマー製)を採用した。第1合成樹脂30に、粒径が5μm〜60μmのパール顔料を、第1合成樹脂30に対して5重量%濃度含有させた。外層20の肉厚を100μmとした。
被覆層21の第2合成樹脂34として、第1合成樹脂30よりヘイズ値が高いブロックポリプロピレン(商品名:BC8D、Haze:90%(肉厚1mm)、日本ポリプロ製)を採用した。被覆層21の肉厚を20μmとした。
内層22の第3合成樹脂31として、第2合成樹脂34よりヘイズ値が高いブロックポリプロピレン(商品名:B511QA、Haze:30%(肉厚1mm)、プライムポリマー製)を採用した。第3合成樹脂31に、金属粉32を、第3合成樹脂31に対して30重量%濃度含有させた。金属粉32として、大きさが20μm×5μm×5μmのアルミ粉を採用した。内層22の肉厚を600μmとした。
遮光層23の第4合成樹脂35として、第3合成樹脂31と同様のブロックポリプロピレン(商品名:B511QA、Haze:30%(肉厚1mm)、プライムポリマー製)を採用した。第4合成樹脂35に、遮光材(商品名:PPM−2KF868S−CRM−B−FD、トーヨーカラー製)を、第4合成樹脂35に対して8重量%濃度含有させ、遮光層23における可視光の光線透過率を0%とした。遮光層23の肉厚を50μmとした。
上述した各材料を利用して押出し成形によって積層パリソンを形成した。このとき、被覆層21となる第1層の肉厚が約50μm、外層20となる第2層の肉厚が約240μm、内層22となる第3層の肉厚が約1420μm、遮光層23となる第4層の肉厚が約120μmとなるように、積層パリソンを形成した。次いで、キャビティ内面に凹凸部が形成された成形金型を利用して、積層パリソンを前述のように成形することで、押出しブロー容器1を製造した。
その結果、押出しブロー成形を行っただけで、被覆層21の外面全体に粗面部33が形成された押出しブロー容器1を得ることができ、図3に示すように、メタリック感を感じながらも、しっとりとした高級感を醸し出すマット調の質感を具備した、独特の外観性を有する押出しブロー容器1を実際に作成することができた。
従って、落ち着いた高級感を醸し出すマット調の質感を強めたい容器としたい場合には、被覆層21の外面に粗面部33を形成することが有効であることが確認できた。
以上説明したように、本実施形態の押出しブロー容器1によれば、着色剤によって着色された外層20を通じて、金属粉32が含まれた内層22を容器本体10の外側から視認することができる。そのため、金属粉32での反射光を利用した金属光沢感の効果によって、メタリック感を具備させることができる。これにより、メタリック感を感じながら着色された外層20を視認することができるので、メタリック調の光沢を帯びた外観性を具備させることができる。
特に、内層22のヘイズ値が、外層20および被覆層21のヘイズ値よりも高いので、内層22は、外層20および被覆層21よりも可視光を透過し難い。そのため、可視光を内層22に留まらせることで、内層22中に含まれる金属粉32の存在を際立たせることができ、メタリック感に深みを持たせることができるとともに、シルクのような滑らかな光沢を帯びたシルク感を具備する質感も発揮させることができる。
以上のことから、十分なメタリック感を具備した押出しブロー容器1とすることができる。
メタリック感を主に発現する内層22が、金属粉32を含んだ第3合成樹脂31によって形成されているので、積層パリソンをブロー成形する押出しブロー成形によって、外層20、被覆層21、および内層22を備えた容器本体10を形成した時点で、上述のように十分なメタリック感を具備させることができる。従って、塗装や蒸着等を行ってメタリック感を具備させる場合とは異なり、手間がかからないうえ、低コスト化を図ることができる。そのため、容器に求められる低コスト化のニーズに対応することができ、例えば化粧品用容器等、各種の用途に好適に利用できる押出しブロー容器1とすることができる。
容器本体10が、外層20を容器本体10の外面側から覆い、光透過性を有する被覆層21を備えるので、例えば被覆層21のヘイズ値を調整すること等により、押出しブロー容器1のデザインの幅を拡げることができる。
内層22の肉厚が、容器本体10の肉厚の50%以上90%以下となっているので、金属粉32を有する内層22の肉厚が厚く確保されることとなり、内層22のヘイズ値が、外層20および被覆層21のヘイズ値よりも高いことと相俟って、より深みのあるメタリック感を具備させることができる。
内層22の肉厚が、容器本体10の肉厚の50%未満になると、より深みのあるメタリック感を具備させることが困難になり、90%を超えると、他の層が薄くなりすぎ、押出しブロー容器1の製造が困難になるおそれがある。
被覆層21のヘイズ値が、1.0%以上10.0%以下となっているので、メタリック感を発現させながら、光沢を抑えたマット調の質感を有する独特の外観性を具備させることができる。
被覆層21のヘイズ値が1.0%未満になると、光沢を抑えることができず、被覆層21のヘイズ値が10.0%を超えると、曇り度合いが大きすぎ、メタリック感が発現しにくくなる。
被覆層21のヘイズ値が、外層20のヘイズ値よりも高いので、光沢を抑えたマット調の質感を有する外観性を確実に具備させることができる。
着色剤を含んだ外層20の肉厚が、被覆層21の肉厚より厚くなっているので、色彩の濃い外観にすることができる。
容器本体10が、遮光性を有するとともに、内層22よりも容器本体10の内面側に配設された遮光層23を備えるので、内層22側からの光が遮られ、発現するメタリック感に深みを持たせることができる。
容器本体10が、遮光層23を備えることから、内容物が光に起因して劣化するのを抑えることができる。
金属粉32を含む内層22が、金属粉32を含まない遮光層23および被覆層21により径方向の両側から挟まれているので、金属粉32が、容器本体10の内面および外面に露出するのを防ぐことが可能になり、金属粉32が、例えば容器本体10内の内容物に接触するのを防ぐことができる。
金属粉32を含まない遮光層23が、容器本体10の内面を形成する層となっているので、金属粉32が、容器本体10内の内容物に接触するのを確実に防ぐことができる。
本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、遮光層23よりも容器本体10の内面側に他の層を配設してもよい。他の層として、例えば、遮光層23の内面に剥離可能に積層され、内容物の減少に伴い減容変形可能とされた構成を採用しても構わない。このように構成した場合には、容器本体10を積層剥離容器(デラミボトル)として利用することが可能である。
容器本体10は、遮光層23を有しなくてもよい。
前記実施形態では、外層20の第1合成樹脂30として、ランダムポリプロピレンを採用したが、これに限らず例えば、ランダムポリプロピレンと比べて、一般に耐衝撃性に優れるブロックポリプロピレンを採用してもよい。ブロックポリプロピレンのなかでも、曇り度合いが比較的小さい材質(例えば、商品名:CS356M、Haze:11%(肉厚1mm)、サンアロマー製)を採用してもよい。
第1合成樹脂30、第2合成樹脂34、第3合成樹脂31、および第4合成樹脂35として、ポリプロピレンに限らず、例えば高密度ポリエチレン等の他の合成樹脂を採用してもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
次に、本発明の第2実施形態に係る押出しブロー容器2を、図1および図4を参照しながら説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態では、容器本体10が、被覆層41、外層40、内層42、および内側被覆層43を備えている。
外層40は、着色剤を含んだ第1合成樹脂50によって形成されているとともに、光透過性を有している。第1合成樹脂50には金属粉32が含まれてない。
具体的には、第1合成樹脂50は、ブロックポリプロピレンを主材料とする樹脂とされている。ただし、第1合成樹脂50は、ブロックポリプロピレンを最も多く含んでいれば良く、その他の合成樹脂あるいは添加物等を含んでいても構わない。第1合成樹脂50は、ブロックポリプロピレンのなかでも、曇り度合いが比較的小さい材質(例えば、商品名:CS356M、Haze:11%(肉厚1mm)、サンアロマー製)となっている。ただし、第1合成樹脂50の材質は一例であって、適宜変更して構わない。
外層40の肉厚は、例えば88μm前後(容器本体10の肉厚の8%前後)とされている。ただし、外層40の肉厚は一例であって、適宜変更して構わない。
着色剤としては、前記第1実施形態と同様に、マスターバッチが挙げられる。本実施形態では、パール顔料が、マスターバッチに対して約10重量%濃度添加されている。パール顔料の粒径は、5μm〜60μmとなっている。
着色剤は、第1合成樹脂50に対して15重量%濃度未満(例えば5重量%濃度)となるように、第1合成樹脂50に含まれている。ただし、着色剤の含有量は一例であって、適宜変更して構わない。
上述のように構成された外層40は、着色剤によって着色されつつも、光透過性を有しているので、容器本体10の外側から外層40を通じて内層42を視認することが可能とされている。外層40に求められる光透過性としては、可視光を透過できれば良く、特に限定されるものではないが、例えば曇り度合いを示すヘイズ(Haze)値が30%以下であることが好ましい。
被覆層41は、容器本体10の外面を形成する合成樹脂層である。被覆層41は、外層40を容器本体10の外面側から覆っている。被覆層41は、外層40よりも着色剤の含有濃度が少ない第2合成樹脂54によって形成されている。被覆層41は、着色剤および金属粉32を含有していない第2合成樹脂54によって形成されている。
被覆層41は、外層40と同様に光透過性を有し、容器本体10の外側から被覆層41を通じて外層40を視認することが可能とされている。被覆層41のヘイズ値は、1.0%以上10.0%以下となっている。被覆層41のヘイズ値は、外層40のヘイズ値よりも高くなっている。なお、被覆層41のヘイズ値を、外層40のヘイズ値以下としてもよい。
被覆層41の肉厚は、外層40の肉厚より薄くなっている。被覆層41の肉厚は、内層42および内側被覆層43の各肉厚より薄くなっている。被覆層41の肉厚は、容器本体10を構成する各層のなかで最も薄くなっている。被覆層41の肉厚は、例えば22μm前後(容器本体10の肉厚の2%前後)とされている。
なお、被覆層41の肉厚は一例であって、適宜変更して構わない。例えば、被覆層41の肉厚を、外層40、および内側被覆層43の各肉厚以上としてもよい。
第2合成樹脂54は、ブロックポリプロピレンを主材料とする樹脂とされている。ただし、第2合成樹脂54は、ブロックポリプロピレンを最も多く含んでいれば良く、その他の合成樹脂あるいは添加物等を含んでいても構わない。第2合成樹脂54は、外層40を形成する第1合成樹脂50と樹脂の主成分が共通している。被覆層41は、外層40に対して密着した状態で重なっている。
第2合成樹脂54は、ブロックポリプロピレンのなかでも、曇り度合いが比較的大きい材質(例えば、商品名:BC6D、Haze:90%(肉厚1mm)、日本ポリプロ製)となっている。被覆層41は、曇り度合いが比較的大きい第2合成樹脂54により薄肉に形成されることで、ヘイズ値が比較的小さくなっている。
なお、第2合成樹脂54の材質は一例であって、適宜変更して構わない。
内層42は、外層40よりも容器本体10の内面側に配設され、外層40および被覆層41と同様に光透過性を有する合成樹脂層とされている。内層42は、外層40および被覆層41よりもヘイズ値が高い第3合成樹脂51によって形成されている。
具体的には、第3合成樹脂51は、原色のブロックポリプロピレンを主材料とする樹脂(例えば、商品名:B511QA、Haze:30%(肉厚1mm)、プライムポリマー製)とされている。ただし、第3合成樹脂51は、ブロックポリプロピレンを最も多く含んでいれば良く、その他の合成樹脂あるいは添加物等を含んでいても構わない。第3合成樹脂51は、外層40を形成する第1合成樹脂50と樹脂の主成分が共通している。内層42は、外層40に対して密着した状態で重なっている。
なお、第3合成樹脂51の材質は一例であって、適宜変更して構わない。
内層42の肉厚は、例えば942μm前後となっている。内層42の肉厚は、容器本体10を構成する各層のなかで最も厚くなっている。内層42の肉厚は、容器本体10の肉厚の50%以上95%以下、好ましくは65%以上90%以下となっている。本実施形態では、内層42の肉厚は、容器本体10の肉厚の86%前後となっている。なお、内層42の肉厚は一例であって、適宜変更して構わない。
第3合成樹脂51には、着色剤および金属粉32が含まれている。
第3合成樹脂51に含まれる着色剤は、外層40を形成する第1合成樹脂50に含まれる着色剤と同じ種類のものとなっている。着色剤は、第3合成樹脂51に対して例えば3重量%濃度となるように、第3合成樹脂51に含まれている。第3合成樹脂51に対する着色剤の含有濃度は、第1合成樹脂50に対する着色剤の含有濃度より小さくなっている。
金属粉32は、第3合成樹脂51に対して例えば7重量%濃度となるように、第3合成樹脂51に含まれている。
内層42における可視光の光線透過率は、10%以下、好ましくは3%以下となっている。本実施形態では、第3合成樹脂51に、着色剤および金属粉32の双方が含まれ、かつ内層42の肉厚が、容器本体10を構成する各層のなかで最も厚くなっていることから、内層42における可視光の光線透過率を0%とすることができる。
内側被覆層43は、容器本体10の内面を形成する層であって、内層42よりも容器本体10の内面側に配設されている。内側被覆層43は、第4合成樹脂55により形成されている。本実施形態では、第4合成樹脂55は、内層42の第3合成樹脂51と同じになっている。第4合成樹脂55には、着色剤および金属粉32が含まれてない。内側被覆層43は、内層42に対して密着した状態で重なった合成樹脂層とされている。なお、第4合成樹脂55の材質は一例であって、適宜変更して構わない。例えば、第4合成樹脂55および第3合成樹脂51それぞれの樹脂の主成分を互いに異ならせ、内側被覆層43と内層42との間に接着層を配設してもよい。
内側被覆層43の肉厚は、例えば44μm前後(容器本体10の肉厚の4%前後)とされ、外層40および内層42よりも薄肉で、被覆層41よりも厚肉とされている。なお、内側被覆層43の肉厚は一例であって、適宜変更して構わない。
以上の構成において、容器本体10を構成する複数の層のうち、少なくとも容器本体10の内面を形成する内側被覆層43に、金属粉32が含有されていない。この構成において、容器本体10を構成する複数の層のうち、容器本体10の内面および外面を形成する内側被覆層43および被覆層41に、金属粉32が含有されていないことが好ましい。
すなわち、外層40および被覆層41には、金属粉32が含有されてもよい。
次に、押出しブロー容器2の実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
外層40の第1合成樹脂50として、ブロックポリプロピレン(商品名:CS356M、Haze:11%(肉厚1mm)、サンアロマー製)を採用した。第1合成樹脂50に、粒径が5μm〜60μmのパール顔料を、第1合成樹脂50に対して5重量%濃度含有させた。外層40の肉厚を88μmとした。
被覆層41の第2合成樹脂54として、第1合成樹脂50よりヘイズ値が高いブロックポリプロピレン(商品名:BC6D、Haze:90%(肉厚1mm)、日本ポリプロ製)を採用した。被覆層41の肉厚を22μmとした。
内層42の第3合成樹脂51として、第2合成樹脂54よりヘイズ値が高いブロックポリプロピレン(商品名:B511QA、Haze:30%(肉厚1mm)、プライムポリマー製)を採用した。第3合成樹脂51に、着色剤を、第3合成樹脂51に対して5.3重量%濃度含有させた。第3合成樹脂51に、金属粉32を、第3合成樹脂51に対して7重量%濃度含有させた。金属粉32として、粒径が20μmのアルミ粉を採用した。内層42の肉厚を942μmとした。
内側被覆層43の第4合成樹脂55として、第3合成樹脂51と同様のブロックポリプロピレン(商品名:B511QA、Haze:30%(肉厚1mm)、プライムポリマー製)を採用した。内側被覆層43の肉厚を44μmとした。
上述した各材料を利用して押出し成形によって積層パリソンを形成した。このとき、被覆層41となる第1層の肉厚が約50μm、外層40となる第2層の肉厚が約200μm、内層42となる第3層の肉厚が約2000μm、内側被覆層43となる第4層の肉厚が約100μmとなるように、積層パリソンを形成した。次いで、キャビティ内面に凹凸部が形成された成形金型を利用して、積層パリソンを前述のように成形することで、押出しブロー容器2を製造した。
以上説明したように、本実施形態の押出しブロー容器2によれば、第1実施形態に係る押出しブロー容器1が有する作用効果に加え、容器本体10のなかで最も厚さの厚い内層42を形成する第3合成樹脂51に、着色剤が含まれているので、容器本体10のなかで、ブロー工程時の延伸量が大きく厚さが薄くなる角部分においても、色の濃さを確保することが可能になり、容器本体10全体の色むらを抑えることができる。
容器本体10が、内層42よりも容器本体10の内面側に配設された内側被覆層43を備えているので、金属粉32を含む内層42が、金属粉32を含まない内側被覆層43および被覆層41により径方向の両側から挟まれることとなり、金属粉32が、容器本体10の内面および外面に露出するのを防ぐことが可能になり、金属粉32が、例えば容器本体10内の内容物に接触するのを防ぐことができる。
金属粉32を含まない内側被覆層43が、容器本体10の内面を形成する層となっているので、金属粉32が、容器本体10内の内容物に接触するのを確実に防ぐことができる。
第3合成樹脂51に対する着色剤の含有濃度が、第1合成樹脂50に対する着色剤の含有濃度より小さくなっているので、第3合成樹脂51に含まれる金属粉32での反射光を利用した金属光沢感の効果が弱まるのを防ぐことが可能になり、メタリック調の光沢を帯びた外観性を確実に具備させることができる。
本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、内側被覆層43よりも容器本体10の内面側に他の層を配設してもよい。他の層として、例えば、内側被覆層43の内面に剥離可能に積層され、内容物の減少に伴い減容変形可能とされた構成を採用しても構わない。このように構成した場合には、容器本体10を積層剥離容器(デラミボトル)として利用することが可能である。
内側被覆層43と内層42との間に、第1実施形態で示した遮光層23を設けてもよい。この構成において、遮光層23に金属粉32を含有させてもよい。
容器本体10は、内側被覆層43を有しなくてもよい。
前記実施形態では、外層40の第1合成樹脂50として、ブロックポリプロピレンを採用したが、これに限らず例えば、ランダムポリプロピレンを採用してもよい。ブロックポリプロピレンのなかでも、曇り度合いが比較的小さい材質(例えば、商品名:E233GV、Haze:15%(肉厚1mm)、プライムポリマー製)を採用してもよい。
第1合成樹脂50、第2合成樹脂54、第3合成樹脂51、および第4合成樹脂55として、ポリプロピレンに限らず、例えば高密度ポリエチレン等の他の合成樹脂を採用してもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した第1実施形態、第2実施形態、および変形例を適宜組み合わせてもよい。
1、2…押出しブロー容器
10…容器本体
11…口部
13…胴部
14…底部
20、40…外層
21、41…被覆層
22、42…内層
23…遮光層
30、50…第1合成樹脂
31、51…第3合成樹脂
32…金属粉
34、54…第2合成樹脂
43…内側被覆層

Claims (7)

  1. 口部、胴部および底部が上方から下方に向けてこの順に連設された合成樹脂製の容器本体を有する押出しブロー容器であって、
    前記容器本体は、
    着色剤を含んだ第1合成樹脂によって形成されるとともに、光透過性を有する外層と、
    前記外層よりも着色剤の含有濃度が少ない第2合成樹脂によって形成されるとともに、前記外層を前記容器本体の外面側から覆い、光透過性を有する被覆層と、
    前記外層および前記被覆層よりもヘイズ値が高く、かつ金属粉を含んだ第3合成樹脂によって形成されるとともに、前記外層よりも前記容器本体の内面側に配設された内層と、を備え、
    前記内層の肉厚が、前記容器本体の肉厚の50%以上90%以下となっている、押出しブロー容器。
  2. 前記被覆層のヘイズ値は、1.0%以上10.0%以下となっている、請求項1に記載の押出しブロー容器。
  3. 前記外層のヘイズ値は、前記被覆層のヘイズ値よりも低い、請求項1または2に記載の押出しブロー容器。
  4. 前記外層の肉厚は、前記被覆層の肉厚より厚くなっている、請求項1から3のいずれか1項に記載の押出しブロー容器。
  5. 前記容器本体は、遮光性を有するとともに、前記内層よりも前記容器本体の内面側に配設された遮光層を備える、請求項1から4のいずれか1項に記載の押出しブロー容器。
  6. 前記容器本体は、前記内層よりも前記容器本体の内面側に配設された内側被覆層を備える、請求項1から4のいずれか1項に記載の押出しブロー容器。
  7. 前記第3合成樹脂は着色剤を含んでいる、請求項1から6のいずれか1項に記載の押出しブロー容器。
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