JP2020196491A - 押出しブロー容器 - Google Patents

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Shuichi Kiko
修一 木虎
馬場 大輔
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Abstract

【課題】コストの上昇を抑えつつ、独創的な外観性を具備した押出しブロー容器を得る。【解決手段】口部、胴部13および底部が容器軸方向に沿って上方から下方に向けてこの順に連設された容器本体を有する押出しブロー容器1であって、容器本体は、光透過性を有する合成樹脂製の外層と、外層よりも容器本体の内面側に設けられるとともに、細長い柱状若しくは板状に形成された複数の微小金属片25a、25bを含有し、かつ光透過性を有する合成樹脂製の内層23と、を備え、微小金属片は、長手方向が、上方から下方に向かうに従い、径方向の外側に向けて延びる傾斜片25aと、容器軸に沿って延びる真直片25bと、を備え、内層のうち、少なくとも径方向の中央部より径方向の外側に位置する外側部分では、傾斜片の数量が、真直片の数量より多くなっている。【選択図】図3

Description

本発明は、押出しブロー容器に関するものである。
近年、押出しブロー容器においては、メタリック感(金属光沢感)を付与することで、デザイン性を高めたいというニーズがある。メタリック感を付与する方法としては、例えば金属顔料を塗装する方法、あるいは金属を主体とする蒸着膜を形成する方法(例えば下記特許文献1参照)等が知られている。
特開2016−101942号公報
しかしながら、塗装、蒸着等によってメタリック感を付与する場合、塗装、蒸着の工程が必要となってしまい、手間がかかるうえ、高コスト化し易い。
さらに独創的な外観性を押出しブロー容器に具備させるために、容器軸に直交する横軸を中心に、押出しブロー容器を見る向きを変えたときに視認される明暗(色彩の濃淡)を、異ならせたいというニーズもある。しかしながら、この場合、押出ブロー容器を形成する合成樹脂にパールエッセンスを含有させる必要があり、高コスト化し易い。
以上より、独創的な外観性を具備した押出しブロー容器では、低コスト化の要求に対応しにくいという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、コストの上昇を抑えつつ、独創的な外観性を具備させることができる押出しブロー容器を提供することである。
本発明に係る押出しブロー容器は、口部、胴部および底部が容器軸方向に沿って上方から下方に向けてこの順に連設された容器本体を有する押出しブロー容器であって、前記容器本体は、光透過性を有する合成樹脂製の外層と、前記外層よりも前記容器本体の内面側に設けられるとともに、細長い柱状若しくは板状に形成された複数の微小金属片を含有し、かつ光透過性を有する合成樹脂製の内層と、を備え、前記微小金属片は、長手方向が、上方から下方に向かうに従い、径方向の外側に向けて延びる傾斜片と、容器軸に沿って延びる真直片と、を備え、前記内層のうち、少なくとも径方向の中央部より径方向の外側に位置する外側部分では、前記傾斜片の数量が、前記真直片の数量より多くなっている。
本発明に係る押出しブロー容器によれば、光透過性を有する外層を通じて、微小金属片が含まれた内層を容器本体の外側から視認することができる。そのため、微小金属片での反射光を利用した金属光沢感の効果によって、メタリック感を具備させることができる。
なお、外層が有色の場合には、メタリック感を感じながら有色の外層を視認することができるので、メタリック調の光沢を帯びた外観性を具備させることができる。
微小金属片を含有した内層が、外層とともに合成樹脂により形成されているので、積層パリソンをブロー成形する押出しブロー成形によって、外層、および内層を備えた容器本体を形成した時点で、上述のように十分なメタリック感を具備させることができる。したがって、塗装や蒸着等を行ってメタリック感を具備させる場合とは異なり、手間がかからないうえ、低コスト化を図ることができる。そのため、容器に求められる低コスト化のニーズに対応することができ、例えば化粧品用容器等、各種の用途に好適に利用できる押出しブロー容器とすることができる。
内層の外側部分に位置する微小金属片のうち、長手方向が、上方から下方に向かうに従い、径方向の外側に向けて延びる傾斜片の数量が、長手方向が、容器軸に沿って延びる真直片の数量より多くなっている。
したがって、胴部を径方向の外側から正面視した状態から、容器軸に直交する横軸を中心に、押出しブロー容器を、底部が近付き、口部が離間する向きに傾けると、内層の外側部分に位置する複数の微小金属片の中で数量が多い傾斜片を、胴部への入射光がすり抜け易くなることで、胴部への入射光が微小金属片により反射されにくくなり、正面視したときと比べて暗く見えることとなる。
一方、胴部を径方向の外側から正面視した状態から、横軸を中心に、押出しブロー容器を、底部が離間し、口部が近付く向きに傾けると、内層の外側部分に数多く位置している傾斜片により、胴部への入射光が反射され易くなり、正面視したときと比べて明るく見えることとなる。
以上より、横軸を中心に、押出しブロー容器を見る向きを変えたときに視認される明暗(色彩の濃淡)を、パールエッセンスを用いなくても、異ならせることができる。
前記微小金属片は、直方体状、若しくは平面視で長方形状の板状に形成されてもよい。
この場合、微小金属片が、直方体状、若しくは平面視で長方形状の板状に形成されているので、長手方向が、上方から下方に向かうに従い、径方向の外側に向けて延びる傾斜片を、押出しブロー成形時に、内層の外側部分に確実に多く位置させることができる。
容器軸に沿う縦断面視で、前記傾斜片の容器軸に対する傾斜角度が、10°以上70°以下になってもよい。
この場合、容器軸に沿う縦断面視で、傾斜片の容器軸に対する傾斜角度が、10°以上70°以下になっているので、横軸を中心に、押出しブロー容器を見る向きを変えたときに視認される明暗を、確実に異ならせることができる。
前記容器本体は、前記内層よりも前記容器本体の内面側に設けられた最内層を備えてもよい。
この場合、容器本体が、内層よりも容器本体の内面側に設けられた最内層を備えているので、押出しブロー成形時に、内層が容器本体の内面側から支持されることとなり、傾斜片を容易に所期した傾きにすることができるとともに、微小金属片を含有した内層に内容物が接するのを防ぐことが可能になり、容器本体内に充填する内容物の種類に制限を生じさせにくくすることができる。
本発明によれば、コストの上昇を抑えつつ、独創的な外観性を具備した押出しブロー容器を得ることができる。
本発明に係る実施形態および比較例の押出しブロー容器を示す外観図(一部断面図)である。 図1に示すB部分の、本発明の実施形態に係る拡大写真である。 図2に示すIII部分の拡大写真である。 図1に示すB部分の、本発明の比較例に係る拡大写真である。 図4に示すV部分の拡大写真である。 本発明に係る実施形態および比較例の各押出しブロー容器の胴部を径方向の外側から正面視した状態を示す写真である。 図6に示す状態から、容器軸に直交する横軸を中心に、各押出しブロー容器を、底部が近付き、口部が離間する向きに傾けた状態を示す写真である。 図6に示す状態から、横軸を中心に、各押出しブロー容器を、底部が離間し、口部が近付く向きに傾けた状態を示す写真である。
以下、本発明に係る押出しブロー容器の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の押出しブロー容器1は、合成樹脂により形成され、内容物が充填される有底筒状の容器本体10を備えている。
容器本体10は、円筒状の口部11と、口部11に連設された肩部12と、肩部12に連設された胴部13と、胴部13に連設された底部14と、を備えている。
内容物としては、例えば化粧料、食品、洗剤、および医薬品等が挙げられる。例えば、化粧料としては、乳液、美容液、液体せっけん、およびスキンクリーム等が挙げられ、食品としては、飲料および調味料等が挙げられる。ただし、内容物は特定のものに限定されるものではない。
口部11、肩部12、胴部13および底部14は、それぞれの中心軸線を共通軸上に位置させた状態で、この順に連設されている。以下、この共通軸を容器軸Oといい、容器軸O方向に沿って口部11側を上方、その反対側を下方という。また、容器軸O方向から見て、容器軸Oに交差する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。
口部11の外周面には、図示しないキャップが螺着される雄ねじ部11aが周方向の全長にわたって形成されている。
ただし、キャップの装着方法は、螺着に限定されるものではなく、例えばアンダーカット嵌合により口部11に装着されても構わない。この場合には、口部11の外周面に、キャップをアンダーカット嵌合させるための嵌合突部を雄ねじ部11aに代えて形成すれば良い。なお、アンダーカット嵌合により口部11にキャップを装着する場合には、例えばキャップをヒンジ付きキャップとすることもできる。口部11に、装着キャップを有する吐出器を装着してもよい。
肩部12は、口部11の下端部に連なっているとともに、口部11の下端部から径方向の外側に向かうに従い、わずかに下方に向けて延びている。胴部13は、肩部12の径方向外端部に連なっているとともに、肩部12の径方向外端部から下方に向けて延びている。底部14は、胴部13の下端部に連なっているとともに、胴部13の下端開口を閉塞している。肩部12、胴部13、および底部14の、容器軸O方向から見た平面視形状は、楕円形状となっている。
ただし、容器本体10の形状は限定されるものではなく、例えば押出しブロー容器1の容量、若しくは内容物の種類等に応じて適宜変更して構わない。
例えば、胴部13の容器軸O方向から見た平面視形状は、円形状、若しくは角形状等にしてもよく、また、胴部13は、上方から下方に向かうに従い、拡径してもよい。
容器本体10は、複数の層が容器本体10の肉厚方向に重なった積層構造とされている。図2に示すように、容器本体10は、外層21、接着層22、内層23、および最内層24を備え、これらが容器本体10の外面側から内面側に向けてこの順に密着状態で積層された積層構造とされている。外層21、接着層22、内層23、および最内層24は、合成樹脂で形成されている。外層21、接着層22、内層23、および最内層24は、例えばポリオレフィン等の合成樹脂で形成されている。
外層21は、例えばPCTG樹脂等を主材料とする合成樹脂により形成されている。ただし、この合成樹脂は、PCTG樹脂を最も多く含んでいれば良く、その他の合成樹脂あるいは添加物等を含んでいても構わない。
外層21を形成する合成樹脂は、光透過性を有している。外層21は有色透明となっている。なお、外層21は無色透明であってもよい。外層21の肉厚は、接着層22、内層23、および最内層24の各肉厚より薄くなっている。外層21の肉厚は、例えば30μm以上200μm以下、好ましくは50μm以上150μm以下となっている。ただし、外層21の肉厚は一例であって、適宜変更して構わない。例えば、外層21の肉厚を、接着層22、内層23、および最内層24のうちの少なくとも1つの肉厚以上としてもよい。
接着層22は、例えば変性ポリオレフィン等を主材料とする合成樹脂により形成されている。ただし、この合成樹脂は、変性ポリオレフィン等を最も多く含んでいれば良く、その他の合成樹脂あるいは添加物等を含んでいても構わない。
接着層22を形成する合成樹脂は、光透過性を有している。接着層22は無色透明となっている。なお、接着層22は有色透明であってもよい。接着層22の肉厚は、内層23の肉厚より薄くなっている。接着層22の肉厚は、例えば20μm以上250μm以下、好ましくは50μm以上200μm以下となっている。ただし、接着層22の肉厚は一例であって、適宜変更して構わない。例えば、接着層22の肉厚を、内層23の肉厚以上としてもよい。
接着層22および外層21は、光透過性を有しているので、容器本体10の外側から外層21および接着層22を通じて内層23を視認することが可能とされている。外層21および接着層22に求められる光透過性としては、可視光を透過できれば良く、特に限定されるものではないが、例えば曇り度合いを示すヘイズ(Haze)値が30%以下であることが好ましい。なお、ヘイズ値は、色差計(日本電色工業製SZ−Σ80−OS)を用いて測定することができる。
最内層24は、例えばブロックポリプロピレン等を主材料とする合成樹脂により形成されている。ただし、この合成樹脂は、ブロックポリプロピレン等を最も多く含んでいれば良く、その他の合成樹脂あるいは添加物等を含んでいても構わない。最内層24の肉厚は、外層21、接着層22、および内層23の各肉厚より厚くなっている。最内層24の肉厚は、例えば250μm以上600μm以下、好ましくは300μm以上500μm以下となっている。ただし、最内層24の肉厚は一例であって、適宜変更して構わない。例えば、最内層24の肉厚を、外層21、接着層22、および内層23のうちの少なくとも1つの肉厚以下としてもよい。最内層24は有色で、遮光性を有し不透明となっている。
最内層24における可視光の光線透過率は、例えば10%以下、好ましくは3%以下となっている。ただし、この光線透過率は一例であって、適宜変更して構わない。光透過率は、JIS K7375に準拠し、紫外可視近赤外分光光度計(島津製作所製 UV−3150)を使用することで測定できる。
内層23は、例えばブロックポリプロピレン等を主材料とする合成樹脂により形成されている。ただし、この合成樹脂は、ブロックポリプロピレン等を最も多く含んでいれば良く、その他の合成樹脂あるいは添加物等を含んでいても構わない。
内層23を形成する合成樹脂は、光透過性を有している。内層23は有色透明となっている。なお、内層23は無色透明であってもよい。内層23を形成する合成樹脂のヘイズ値は、外層21および接着層22を形成する合成樹脂のヘイズ値より高くなっている。内層23の肉厚は、最内層24の肉厚以下となっている。これにより、押出しブロー成形時に、内層23が容器本体10の内面側から最内層24により適切に支持されることとなり、後述する傾斜片25aを容易に所期した傾きにすることができる。内層23の肉厚は、例えば30μm以上500μm以下、好ましくは50μm以上400μm以下となっている。内層23の肉厚と最内層24の肉厚との差は、例えば100μm以下となっている。
ただし、内層23の肉厚は一例であって、適宜変更して構わない。例えば、内層23の肉厚を、最内層24の肉厚より厚くしてもよいし、内層23の肉厚と最内層24の肉厚との差を100μmより大きくしてもよい。
内層23には、図3に示されるように、細長い柱状若しくは板状に形成された複数の微小金属片25a、25bが含有されている。微小金属片25a、25bは、直方体状、若しくは平面視で長方形状の板状に形成されている。微小金属片25a、25bは、例えばアルミニウム合金等により形成されている。
なお、微小金属片25a、25bは、アルミニウム合金以外の材質で形成されてもよい。微小金属片25a、25bの平面視形状は、長方形状に限らず、例えば、長手方向に沿って内側から外側に向かうに従い、短手方向の幅が狭くなり、長手方向の両端部が、長手方向の外側に向けて尖っている形状等であってもよい。
微小金属片25a、25bの体積は、例えば175μm以上1000μm以下、好ましくは、250μm以上500μm以下となっている。ただし、微小金属片25a、25bの体積は一例であって、適宜変更して構わない。微小金属片25a、25bは、細長い表裏面を少なくとも有する柱状若しくは板状に形成され、これらの表裏面を画成する辺のうち、最長の辺の長さが、例えば7μm以上40μm以下、好ましくは、10μm以上20μm以下となっている。なお、これらの数値は一例であって、適宜変更して構わない。
微小金属片25a、25bは、内層23に、0.75質量%以上2.50質量%以下含有されている。内層23は、微小金属片25a、25bが添加された合成樹脂を押出しブロー成形することで形成されている。これにより、内層23の単位体積当たりに含まれる微小金属片25a、25bの量が、内層23の全域にわたって同等になっている。
そして、本実施形態では、微小金属片25a、25bが、長手方向が、上方から下方に向かうに従い、径方向の外側に向けて延びる傾斜片25aと、容器軸Oに沿って延びる真直片25bと、を備えている。内層23のうち、少なくとも径方向の中央部より径方向の外側に位置する外側部分では、傾斜片25aの数量が、真直片25bの数量より多くなっている。
容器軸Oに沿う縦断面視で、傾斜片25aの容器軸Oに対する傾斜角度が、例えば、10°以上70°以下、好ましくは20°以上60°以下になっている。真直片25bは、容器軸Oに沿う縦断面視で、容器軸Oに沿って真直ぐ延びるものだけでなく、容器軸Oに対して10°未満傾いているものも含む。
なお、これらの数値は一例であって、適宜変更して構わない。
以下、押出しブロー成形により押出しブロー容器1を形成する方法について説明する。
はじめに、押出成形によって、外層21となる第1層と、接着層22となる第2層と、内層23となる第3層と、最内層24となる第4層と、が組み合わされた筒状の積層パリソンを形成する(パリソン形成工程)。この際、例えば内層23となる第3層の肉厚に対して押出成形機の押出圧を調整すること等によって、第3層のうち、少なくとも径方向の中央部より径方向の外側に位置する外側部分に、傾斜片25aを、真直片25bより数多く位置させることができる。
次いで、積層パリソンを、成形金型で挟み込んでキャビティ内に配置する(型締め工程)。次いで、積層パリソン内に加圧エアを供給する(吹き込む)ことで、積層パリソンを膨らます(ブロー工程)。これにより、積層パリソンの外面が成形金型のキャビティ内面に押し当てられ、キャビティ内面に対応した形状で積層パリソンが成形され、容器本体10を有する押出しブロー容器1が得られる。
次に、押出しブロー容器1の実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
外層21を形成する合成樹脂として、PCTG樹脂(商品名:EB062、Haze:6.5%(肉厚1mm)、イーストマン製)を採用した。外層21の肉厚を約80μmとした。
接着層22を形成する合成樹脂として、変性ポリオレフィン(商品名:モディック F503、Haze:6.5%(肉厚1mm)、三菱化学製)を採用した。接着層22の肉厚を約184μmとした。
内層23を形成する合成樹脂として、ブロックポリプロピレン(商品名:B511QA、Haze:30%(肉厚1mm)、プライムポリマー製)を採用した。この合成樹脂に、直方体状(20μm×5μm×5μm)の微小金属片25a、25bを約1.72質量%含有させた。内層23の肉厚を約347μmとした。
最内層24を形成する合成樹脂として、ブロックポリプロピレン(商品名:B511QA、Haze:30%(肉厚1mm)、プライムポリマー製)を採用した。この合成樹脂に、遮光材(商品名:PPM−2KF868S−CRM−B−FD、トーヨーカラー製)を、8質量%含有させ、最内層24における可視光の光線透過率を3%以下とした。最内層24の肉厚を約392μmとした。
上述した各材料を利用して押出し成形によって積層パリソンを形成した。次いで、成形金型を利用して、積層パリソンを前述のようにブロー成形することで、押出しブロー容器1を作成した。
その結果、押出しブロー成形を行っただけで、図6の左側に示すように、十分なメタリック感を具備した、独特の外観性を有する押出しブロー容器1を実際に作成することができた。また、図3に示されるように、内層23のうち、少なくとも径方向の中央部より径方向の外側に位置する外側部分では、傾斜片25aの数量が、真直片25bの数量より多くなっていることが確認された。図3では、傾斜片25aが、内層23の外周面に接する50μm×50μmの四角形領域A内に平均3.3個位置していることが確認され、内層23の外周面から深さ50μmまでの領域内では、真直片25bがほぼ位置していないことが確認された。
そして、図6の左側に示すように、胴部13を径方向の外側から正面視した状態から、容器軸Oに直交する横軸を中心に、図7の左側に示されるように、押出しブロー容器1を、底部14が近付き、口部11が離間する向きに傾けると、内層23の外側部分に位置する複数の微小金属片25a、25bの中で数量が多い傾斜片25aを、図3に示されるように、胴部13への入射光L1がすり抜け易くなることで、胴部13への入射光L1が微小金属片25a、25bにより反射されにくくなり、正面視したときと比べて暗く見えることが確認された。
一方、図6の左側に示すように、胴部13を径方向の外側から正面視した状態から、横軸を中心に、図8の左側に示されるように、押出しブロー容器1を、底部14が離間し、口部11が近付く向きに傾けると、図3に示されるように、内層23の外側部分に位置する複数の微小金属片25a、25bの中で数量が多い傾斜片25aにより、胴部13への入射光L2が強く反射され易くなり、正面視したときと比べて明るく見えることが確認された。
次に、図1、図4および図5に示される比較例の押出しブロー容器100について説明する。
比較例の押出しブロー容器100では、前述した実施例に対して、外層121、接着層122、内層123、および最内層それぞれの肉厚のみを異ならせた。
この比較例の押出しブロー容器100においても、図6の右側に示すように、十分なメタリック感を具備させることができた。
しかしながら、図5に示されるように、内層123のうち、少なくとも径方向の中央部より径方向の外側に位置する外側部分で、傾斜片25aの数量が、真直片25bの数量より少なくなっていることが確認された。図5では、傾斜片25aが、内層123の外周面に接する50μm×50μmの四角形領域A内に平均1.3個位置していることが確認され、内層123の外周面から深さ50μmまでの領域内では、真直片25bが傾斜片25aより数多く位置していることが確認された。
この押出しブロー容器100では、図6の右側に示すように、胴部13を径方向の外側から正面視した状態から、横軸を中心に、図7の右側に示されるように、押出しブロー容器100を、底部が近付き、口部が離間する向きに傾けたときと、図8の右側に示されるように、押出しブロー容器100を、底部が離間し、口部が近付く向きに傾けたときと、で、微小金属片25a、25bに対する胴部13への入射光の当たり易さ、つまり反射光の強さが変わらないので、明暗もほぼ変化しないことが確認された。
以上説明したように、本実施形態の押出しブロー容器1によれば、光透過性を有する外層21を通じて、微小金属片25a、25bが含まれた内層23を容器本体10の外側から視認することができる。そのため、微小金属片25a、25bでの反射光を利用した金属光沢感の効果によって、メタリック感を具備させることができる。
外層21が有色透明となっているので、メタリック感を感じながら有色の外層21を視認することができるので、メタリック調の光沢を帯びた外観性を具備させることができる。
微小金属片25a、25bを含有した内層23が、外層21とともに合成樹脂により形成されているので、積層パリソンをブロー成形する押出しブロー成形によって、外層21、および内層23を備えた容器本体10を形成した時点で、上述のように十分なメタリック感を具備させることができる。したがって、塗装や蒸着等を行ってメタリック感を具備させる場合とは異なり、手間がかからないうえ、低コスト化を図ることができる。そのため、容器に求められる低コスト化のニーズに対応することができ、例えば化粧品用容器等、各種の用途に好適に利用できる押出しブロー容器1とすることができる。
内層23の外側部分に位置する微小金属片25a、25bのうち、長手方向が、上方から下方に向かうに従い、径方向の外側に向けて延びる傾斜片25aの数量が、長手方向が、容器軸Oに沿って延びる真直片25bの数量より多くなっているので、前述したように、横軸を中心に、押出しブロー容器1を見る向きを変えたときに視認される明暗(色彩の濃淡)を、パールエッセンスを用いなくても、異ならせることができる。
以上より、コストの上昇を抑えつつ、独創的な外観性を具備した押出しブロー容器1を得ることができる。
微小金属片25a、25bが、直方体状、若しくは平面視で長方形状の板状に形成されているので、長手方向が、上方から下方に向かうに従い、径方向の外側に向けて延びる傾斜片25aを、押出しブロー成形時に、内層23の外側部分に確実に多く位置させることができる。
容器軸Oに沿う縦断面視で、傾斜片25aの容器軸Oに対する傾斜角度が、10°以上70°以下になっているので、横軸を中心に、押出しブロー容器1を見る向きを変えたときに視認される明暗を、確実に異ならせることができる。
容器本体10が、内層23よりも容器本体10の内面側に設けられた最内層24を備えているので、押出しブロー成形時に、内層23が容器本体10の内面側から支持されることとなり、傾斜片25aを容易に所期した傾きにすることができるとともに、微小金属片25a、25bを含有した内層23に内容物が接するのを防ぐことが可能になり、容器本体10内に充填する内容物の種類に制限を生じさせにくくすることができる。
本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、内層23よりも容器本体10の内面側に他の層を配設してもよい。他の層として、例えば、内層23の内面に剥離可能に積層され、内容物の減少に伴い減容変形可能とされた構成を採用しても構わない。このように構成した場合には、容器本体10を積層剥離容器(デラミボトル)として利用することが可能である。
容器本体10は、接着層22、および最内層24を有しなくてもよい。
容器本体10は、内層23と最内層24との間に配設された他の層を有してもよい。この場合、内層23に容器本体10の内面側から連なる他の層の肉厚を、内層23の肉厚以上としてもよい。この構成においても、押出しブロー成形時に、内層23が容器本体10の内面側から他の層により適切に支持されることとなり、傾斜片25aを容易に所期した傾きにすることができる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1…押出しブロー容器
10…容器本体
11…口部
13…胴部
14…底部
21…外層
22…接着層
23…内層
24…最内層
25a…微小金属片、傾斜片
25b…微小金属片、真直片
O…容器軸

Claims (4)

  1. 口部、胴部および底部が容器軸方向に沿って上方から下方に向けてこの順に連設された容器本体を有する押出しブロー容器であって、
    前記容器本体は、
    光透過性を有する合成樹脂製の外層と、
    前記外層よりも前記容器本体の内面側に設けられるとともに、細長い柱状若しくは板状に形成された複数の微小金属片を含有し、かつ光透過性を有する合成樹脂製の内層と、を備え、
    前記微小金属片は、長手方向が、上方から下方に向かうに従い、径方向の外側に向けて延びる傾斜片と、容器軸に沿って延びる真直片と、を備え、
    前記内層のうち、少なくとも径方向の中央部より径方向の外側に位置する外側部分では、前記傾斜片の数量が、前記真直片の数量より多くなっている、押出しブロー容器。
  2. 前記微小金属片は、直方体状、若しくは平面視で長方形状の板状に形成されている、請求項1に記載の押出しブロー容器。
  3. 容器軸に沿う縦断面視で、前記傾斜片の容器軸に対する傾斜角度が、10°以上70°以下になっている、請求項1または2に記載の押出しブロー容器。
  4. 前記容器本体は、前記内層よりも前記容器本体の内面側に設けられた最内層を備えている、請求項1から3のいずれか1項に記載の押出しブロー容器。
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