JP5950724B2 - アンカー施工方法 - Google Patents

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本発明は、岩石及び既設コンクリート構造物等の対象物に施工するアンカー施工方法に関する。
図18は、接着系後施工アンカーの施工手順を説明する図(横向き施工の例)である。図18(A)は横断面図、図18(B)は正面図であり、図18(a)〜図18(d)は施工手順を示している。
従来、図18に示すように、既設コンクリート構造物等の母材101にアンカーを施工する場合(図18(a))、母材101に所定深さに削孔した孔102を形成し(図18(b))、この孔にアンカー筋103を挿入し(図18(c))、孔に充填材104を充填する(図18(d))。充填材104は、アンカー筋挿入前にあらかじめ入れておいてもよいし、アンカー筋挿入後に注入してもよい。こうして削孔した孔の中の充填材104が硬化すると施工完了となる。
図19は、従来の接着系後施工アンカーの施工上の課題を説明する図である。図19に示すように、従来の接着系後施工アンカーの施工では、母材101に削孔した孔102にアンカー筋103を挿入した後、充填材104を注入する際に、アンカー筋103の軸がぶれたり、充填材104が孔102の奥まで届かず、空間105が形成されてしまい、アンカー筋103の強度が最大限に発揮されないおそれがある。
本発明の目的は、このような問題点を解決するためになされたものであり、的確にアンカー筋を保持するアンカー施工方法を提供することである。
本発明にかかるアンカー施工方法は、対象物に孔を削孔する削孔工程と、前記削孔工程で削孔された前記孔の底面の中心を含む位置に、アンカー筋の本体部の先端に設けられた自碇部を挿入して、前記アンカー筋を前記対象物に定着するアンカー定着工程と、前記アンカー定着工程で前記アンカー筋が定着された前記孔内に充填材を充填する充填材注入工程と、を有し、前記アンカー定着工程では、前記アンカー筋に前記孔を塞ぐ押さえ蓋を前記アンカー筋に沿って移動可能に取り付け、前記充填材注入工程では、前記充填材を注入する前に、前記押さえ蓋を前記孔内の前記底面側に位置するように配置し、前記孔内の前記押さえ蓋より前記底面側に前記充填材を注入することを特徴とする。
また、前記充填材注入工程では、前記充填材を注入する前に、前記孔に前記充填材を注入する注入管を前記押さえ蓋に挿通することを特徴とする。
また、前記アンカー定着工程では、前記アンカー筋に前記孔を塞ぐ型枠を取り付け、前記充填材注入工程では、前記充填材を注入する前に、前記型枠に挿通され前記孔に前記充填材を注入する注入管を、前記孔内に配置することを特徴とする。
また、前記充填材注入工程では、前記充填材を注入する前に、前記型枠に挿通され前記孔から空気を抜く空気抜き管を、前記孔内に配置することを特徴とする。
また、前記注入管の先端は、前記空気抜き管の先端よりも下方に配置することを特徴とする。
また、前記注入管の先端は、前記孔内の前記底面側に配置され、前記空気抜き管の先端は、前記孔内の前記型枠側に配置されることを特徴とする。
また、前記注入管の先端は、前記孔内の前記型枠側に配置され、前記空気抜き管の先端は、前記孔内の前記底面側に配置されることを特徴とする。
また、前記注入管は、前記アンカー筋の周囲に螺旋状に配置する螺旋注入管であることを特徴とする。
本発明にかかるアンカー施工方法によると、対象物に孔を削孔する削孔工程と、前記削孔工程で削孔された前記孔の底面の中心を含む位置に、アンカー筋の本体部の先端に設けられた自碇部を挿入して、前記アンカー筋を前記対象物に定着するアンカー定着工程と、前記アンカー定着工程で前記アンカー筋が定着された前記孔内に充填材を充填する充填材注入工程と、を有し、前記アンカー定着工程では、前記アンカー筋に前記孔を塞ぐ押さえ蓋を前記アンカー筋に沿って移動可能に取り付け、前記充填材注入工程では、前記充填材を注入する前に、前記押さえ蓋を前記孔内の前記底面側に位置するように配置し、前記孔内の前記押さえ蓋より前記底面側に前記充填材を注入するので、的確にアンカー筋を保持することが可能となる。
また、前記充填材注入工程では、前記充填材を注入する前に、前記孔に前記充填材を注入する注入管を前記押さえ蓋に挿通するので、施工が簡単で、的確にアンカー筋を保持することが可能となる。
また、前記アンカー定着工程では、前記アンカー筋に前記孔を塞ぐ型枠を取り付け、前記充填材注入工程では、前記充填材を注入する前に、前記型枠に挿通され前記孔に前記充填材を注入する注入管を、前記孔内に配置するので、施工が簡単で、的確にアンカー筋を保持することが可能となる。
また、前記充填材注入工程では、前記充填材を注入する前に、前記型枠に挿通され前記孔から空気を抜く空気抜き管を、前記孔内に配置するので、施工が簡単で、さらに的確にアンカー筋を保持することが可能となる。
また、前記注入管の先端は、前記空気抜き管の先端よりも下方に配置するので、注入管から注入された充填材が軽い空気を上方に押し上げ空気抜き管から的確に空気を抜き、孔内に空間等を形成することが低減される。
また、前記注入管の先端は、前記孔内の前記底面側に配置され、前記空気抜き管の先端は、前記孔内の前記型枠側に配置されるので、注入管から注入された充填材が空気を押し空気抜き管から的確に空気を抜き、孔内に空間等を形成することが低減される。
また、前記注入管の先端は、前記孔内の前記型枠側に配置され、前記空気抜き管の先端は、前記孔内の前記底面側に配置されるので、注入管から注入された充填材が空気を押し空気抜き管から的確に空気を抜き、孔内に空間等を形成することが低減される。
また、前記注入管は、前記アンカー筋の周囲に螺旋状に配置する螺旋注入管であるので、施工が簡単で、さらに的確にアンカー筋を保持することが可能となる。
第1実施形態の自碇式アンカー構造の断面図である。 本実施形態の自碇式アンカー施工方法のフローチャートである。 本実施形態の第1削孔工程を示す図である。 本実施形態の第2削孔工程を示す図である。 本実施形態の第2削孔工程で用いる治具を示す図である。 本実施形態の整形工程を示す図である。 第1実施形態のアンカー定着工程を示す図である。 第1実施形態の充填材注入工程の充填材注入前の状態を示す図である。 第1実施形態の充填材注入工程の充填材注入後の状態を示す図である。 第2実施形態の充填材注入工程の充填材注入前の状態を示す図である。 第2実施形態の充填材注入工程の充填材注入後の状態を示す図である。 第3実施形態の充填材注入工程の充填材注入前の状態を示す図である。 第3実施形態の充填材注入工程の充填材注入後の状態を示す図である。 第4実施形態の充填材注入工程の充填材注入前の状態を示す図である。 第4実施形態の充填材注入工程の充填材注入後の状態を示す図である。 第5実施形態の充填材注入工程の充填材注入前の状態を示す図である。 第5実施形態の充填材注入工程の充填材注入後の状態を示す図である。 接着系後施工アンカーの施工手順を説明する図(横向き施工の例)である。 従来の接着系後施工アンカーの施工上の課題を説明する図である。
本実施形態の自碇式アンカー構造及び自碇式アンカー施工方法について、以下説明する。
図1は、第1実施形態の自碇式アンカー構造の断面図である。
第1実施形態の自碇式アンカー構造1は、岩石及び既設コンクリート構造物等の対象物Cに削孔した第1孔Caの中心Aを含む第2孔Cbに挿入されて支持されるアンカー筋2と、アンカー筋2に取り付けられる型枠3と、アンカー筋2と対象物Cとの間に充填される充填材4と、を有する。
アンカー筋2は、本体部2aと、本体部2aの先端に設けられ対象物Cに対してアンカー筋2を支持する自碇部2bと、本体部2aの後端に形成され型枠3を支持する型枠支持部2cと、を有する。
型枠3は、第1孔Caを塞ぐようにアンカー筋2に取り付けられる型枠本体3aと、型枠本体3aを貫通する孔からなり、充填材4を注入する注入口3bと、型枠本体3aを貫通する孔からなり、充填材4を注入する際に第1孔Ca内の空気を抜くための空気抜き口3cと、を有する。また、充填材4を注入した後、注入口3bを塞ぐ第1栓51と、充填材4を注入した後、空気抜き口3cを塞ぐ第2栓52と、が取り付けられることが好ましい。なお、充填材4がある程度の粘性を持ち漏れる心配が少ない場合には、第1栓51及び第2栓52を取り付ける必要はない。
充填材4は、一般的に、粘性が低く時間の経過と共に硬化しアンカー筋2と一体化する材料を用いる。例えば、モルタル等の無機系充填材又は樹脂等の有機系充填材を用いることが好ましい。
次に、本実施形態の自碇式アンカー施工方法について説明する。
図2は、本実施形態の自碇式アンカー施工方法のフローチャートである。
まず、ステップ1で、第1削孔工程を行う(ST1)。
図3は、第1削孔工程を示す図である。
第1削孔工程は、岩石及び既設コンクリート構造物等の対象物Cに第1孔Caを削孔する工程である。第1孔Caは、図1に示したように、アンカー筋2が挿入されるので、アンカー筋2の直径よりも大きな直径を有する。しかしながら、図1に示したように、充填材4が充填されアンカー筋2と一体化されるので、アンカー筋2の直径よりも少し大きい程度の直径にすると好ましい。
続いて、ステップ2で、第2削孔工程を行う(ST2)。
図4は、第2削孔工程を示す図である。また、図5は、第2削孔工程で用いる治具10を示す図である。
第2削孔工程は、対象物Cに削孔した第1孔Caの中心Aを含む位置に第2孔Cbを削孔する工程である。本実施形態では、第2孔Cbを削孔する際に、削孔用ドリル20及び治具10を用いる。
治具10は、中心に削孔用ドリル20が挿通する第1挿通孔11aを設けた第1部材11と、中心に削孔用ドリル20が挿通する第2挿通孔12aを設けた第2部材12と、第1部材11と第2部材12との間隔を可変に連通する連通部材13と、を有する。連通部材13は、少なくとも2本設けることが好ましく、3本以上設けることで安定感が増すので、さらに好ましい。
治具10は、図4に示すように、第1孔Caに設置される。したがって、第1孔Caの直径と治具10の第1部材11及び第2部材12の外周の直径とは、同じ又は第1孔Caの直径が略大きくなるように設定される。そのため、第1削孔工程の際に、第1孔Caの直径を治具10にあわせて削孔するか、異なる直径を有する複数の治具10を用意して、第1孔Caの直径にあった治具10を使用して削孔する。
なお、第1部材11及び第2部材12として、外周の直径が可変となる構造を用いてもよい。また、第1挿通孔11a及び第2挿通孔12aの直径が可変となる構造を用いてもよい。さらに、連通部材13をテレスコピック構造やラチス構造等によって伸縮可能にしてもよい。可変となる構造は、それぞれ複数の段階で設定可能であることが好ましい。
このような治具10を用いることによって、第1孔Caの中心Aを含む位置に第2孔Cbを容易に削孔することが可能となり、後の定着工程でアンカー筋2を第1孔Caの中心A付近に取り付けることが可能となる。また、第1部材11と第2部材12との間隔を可変に連通する連通部材13を有するので、第2孔Cbの深さを容易に設定することが可能となる。
また、第1部材11及び第2部材12として、外周の直径が可変となる構造を用いたり、第1挿通孔11a及び第2挿通孔12aの直径が可変となる構造を用いることによって、施工時の削孔用ドリル20及びアンカー筋2の選択の種類を増加させることが可能となる。
次に、ステップ3で、整形工程を行う(ST3)。
図6は、整形工程を示す図である。
整形工程は、第1削孔工程によって削孔された第1孔Caの底面Ca1を整形する工程である。整形工程を行うことによって、次のアンカー定着工程においてアンカー筋2と底面Ca1が密着されて安定してアンカー筋2を定着することが可能となる。なお、整形工程は、行わなくてもよい。
次に、ステップ4で、アンカー定着工程を行う(ST4)。
図7は、アンカー定着工程を示す図である。
アンカー定着工程は、第2削孔工程において削孔された第2孔Cbに自碇部2bを挿入して、アンカー筋2を対象物Cに定着する工程である。第2孔Cbに自碇部2bを挿入する際には、自碇部2bに接着剤Bを塗布しておくと、アンカー筋2の保持が安定して好ましい。第2孔Cbに自碇部2bを挿入することによって、アンカー筋2は、自然に対象物Cに削孔した第1孔Caの中心Aを含む位置に支持される。
また、アンカー定着工程では、アンカー筋2を対象物Cに定着した後、第1孔Caを塞ぐように、型枠3をアンカー筋2に取り付ける。型枠3は、アンカー筋2の型枠支持部2cに取り付けられる。本実施形態では、型枠3及び型枠支持部2cにネジが形成されており、アンカー筋2の型枠支持部2cに対して型枠3を回転させることでネジが締まり、型枠3が対象物Cに押し付けられると共に、第1孔Caを塞ぐような構成となっている。このように、型枠3を取り付けることによって、アンカー筋2が対象物Cに対して安定して定着される。
このように、型枠3がアンカー筋2に取り付けられることで、別途型枠3を抑える部材が不要となり、部材及び施工工程の数を減らすことができ、低コスト化することが可能となる。
次に、ステップ5で、充填材注入工程を行う(ST4)。
図8は、第1実施形態の充填材注入工程の充填材注入前の状態を示す図である。また、図9は、第1実施形態の充填材注入工程の充填材注入後の状態を示す図である。
充填材注入工程では、図8に示すように、充填材注入前に、型枠3の注入口3bに注入管41を挿入し、空気抜き口3cに空気抜き管42を挿入する。注入管41は、充填材4が第1孔Caの底面Ca1側の底面Ca1に近い位置から充填されていくように、第1孔Caの底面Ca1側の底面Ca1に近い位置に先端が位置するように注入口3bから挿入される。また、空気抜き管42は、第1孔Caの型枠3側に先端が位置するように配置される。特に、空気抜き管42の先端が型枠3から第1孔Ca側に飛び出ない、又はわずかに飛び出る程度に空気抜き口3cから挿入されることが好ましい。なお、注入口3bと注入管41の隙間及び空気抜き口3cと空気抜き管42の間の隙間は図示しない他の部材等を用いて埋めておくことが望ましいが、充填材4がある程度の粘性を持ち漏れる心配が少ない場合には、特に、他の部材を用いて隙間を埋める必要はない。
充填材4は、注入管41から注入される。注入管41は、第1孔Caの底面Ca1側の底面Ca1に近い位置まで挿入されているので、充填材4は、第1孔Caの底面Ca1側の底面Ca1に近い位置から充填されていく。充填材4が充填されるにつれて第1孔Ca内部の空気が充填材4に押されて空気抜き管42から排出される。図9に示すように充填材4の充填が完了すると、第1孔Caは充填材4に満たされる。そして、図1に示すように、注入管41及び空気抜き管42を抜き取り、又は切断して、充填材4が凝固すれば完成となる。なお、充填材4を注入した後、注入管41及び空気抜き管42を塞ぎ、充填材4が凝固した後、注入管41及び空気抜き管42を抜き取り、又は切断してもよい。
このように、型枠3を着脱することなく充填材4を充填させることができ、施工工程を少なくすることが可能となる。また、充填材4を第1孔Caの底面Ca1側の底面Ca1に近い位置から充填させるので、充填材4を隙間無く、又は隙間を低減して充填させることができ、アンカー筋2を的確に保持することが可能となる。
図10は、第2実施形態の充填材注入工程の充填材注入前の状態を示す図である。また、図11は、第2実施形態の充填材注入工程の充填材注入後の状態を示す図である。
第2実施形態の充填材注入工程では、実施例1の型枠3に代えて押さえ蓋5を使用する。押さえ蓋5は、第1孔Caに対して等しい又は少し小さい外径を有する平板状の部材である。また、押さえ蓋5は、中心にアンカー筋2の直径と等しい又は少し大きい直径を有しアンカー筋2を挿通するアンカー挿通孔5aと、充填材4を充填するための注入口5bと、を有する。
充填材注入前、押さえ蓋5の注入口5bには、注入管41を挿入する。注入管41は、押さえ蓋5と一体に取り付けられる。押さえ蓋5は、充填材4が第1孔Caの底面Ca1側の底面Ca1に近い位置から充填されていくように、第1孔Caの底面Ca1側の底面Ca1に近い位置に配置される。この時、押さえ蓋5は、第1孔Caの底面Ca1に近づければ近づけるほど好ましい。
充填材4は、注入管41から注入される。注入管41は、第1孔Caの底面Ca1側の底面Ca1に近い位置に配置された押さえ蓋5に挿入されているので、充填材4は、第1孔Caの底面Ca1側の底面Ca1に近い位置から充填されていく。充填材4が注入されると、押さえ蓋5は、充填材4によって第1孔Caの外側に押されてアンカー筋2に沿って移動する。
図11に示すように充填材4の充填が完了すると、第1孔Caは充填材4に満たされる。押さえ蓋5は、第1孔Caの外側まで移動させて、抜き取ってもよいし、そのまま第1孔Ca内に設置してアンカーの一部として使用してもよい。その後、注入管41を抜き取り、又は切断して、充填材4が凝固すれば完成となる。
このように、押さえ蓋5及び注入管41を使用して、充填材4を第1孔Caの底面Ca1側の底面Ca1に近い位置から充填させることによって、充填材4の圧力により、押さえ蓋5を移動させるので、充填材4を隙間無く、又は隙間を低減して充填させることができ、アンカー筋2を的確に保持することが可能となる。
図12は、第3実施形態の充填材注入工程の充填材注入前の状態を示す図である。また、図13は、第3実施形態の充填材注入工程の充填材注入後の状態を示す図である。
第3実施形態の充填材注入工程では、充填材注入前、第1孔Ca内に螺旋注入管6を挿入する。螺旋注入管6は、図12に示すように、第1孔Ca内のアンカー筋2の周囲に螺旋状に配置される。
充填材4は、螺旋注入管6から注入される。螺旋注入管6は、第1孔Ca内のアンカー筋2の周囲に螺旋状に配置されているので、充填材4は、第1孔Caの底面Ca1側の底面Ca1に近い位置から充填されていく。ここで、螺旋注入管6を充填材4を注入しながら第1孔Caの外側に引っ張ると、螺旋注入管6は、アンカー筋2の周囲を回転しながら第1孔Caの外側に引っ張られる。したがって、充填材4は、アンカー筋2の周囲を順に満たすように、第1孔Caの底面Ca1側の底面Ca1に近い位置から充填されていく。
図13に示すように充填材4の充填が完了すると、第1孔Caは充填材4に満たされる。その後、充填材4が凝固すれば完成となる。
このように、螺旋注入管6を使用することによって、充填材4をアンカー筋2の周囲を順に満たすように、第1孔Caの底面Ca1側の底面Ca1に近い位置から充填させるので、充填材4を隙間無く、又は隙間を低減して充填させることができ、アンカー筋2を的確に保持することが可能となる。
図14は、第4実施形態の充填材注入工程の充填材注入前の状態を示す図である。また、図15は、第4実施形態の充填材注入工程の充填材注入後の状態を示す図である。
第4実施形態の充填材注入工程では、図14に示すように、充填材注入前に、型枠3の注入口3bに注入管41を挿入し、空気抜き口3cに空気抜き管42を挿入する。
注入管41は、充填材4が第1孔Caの型枠3側から充填されていくように、第1孔Caの型枠3側の下方に先端が位置するように注入口3bから挿入される。特に、注入管41の先端が型枠3から第1孔Ca側に飛び出ない、又はわずかに飛び出る程度に注入口3bから挿入されることが好ましい。また、空気抜き管42は、第1孔Caの底面Ca1側の上方に先端が位置するように空気抜き口3cから挿入されることが好ましい。なお、注入口3bと注入管41の隙間及び空気抜き口3cと空気抜き管42の間の隙間は図示しない他の部材等を用いて埋めておくことが望ましいが、充填材4がある程度の粘性を持ち漏れる心配が少ない場合には、特に、他の部材を用いて隙間を埋める必要はない。
充填材4は、注入管41から注入される。注入管41は、第1孔Caの型枠3側に近い位置に挿入されているので、充填材4は、第1孔Caの型枠3側に近い位置から充填されていく。充填材4が充填されるにつれて第1孔Ca内部の空気が充填材4に押されて空気抜き管42から排出される。図15に示すように充填材4の充填が完了すると、第1孔Caは充填材4に満たされる。そして、図1に示すように、注入管41及び空気抜き管42を抜き取り、又は切断して、充填材4が凝固すれば完成となる。なお、充填材4を注入した後、注入管41及び空気抜き管42を塞ぎ、充填材4が凝固した後、注入管41及び空気抜き管42を抜き取り、又は切断してもよい。
このように、型枠3を着脱することなく充填材4を充填させることができ、施工工程を少なくすることが可能となる。 また、注入管41の先端は、空気抜き管42の先端よりも下方に配置するので、注入管41から注入された充填材4が軽い空気を上方に押し上げ空気抜き管42から的確に空気を抜き、第1孔Ca内に空間等を形成することが低減される。注入管41の先端は、第1孔Ca内の型枠3側に配置され、空気抜き管42の先端は、第1孔Ca内の底面側に配置されるので、注入管41から注入された充填材4が空気を押し空気抜き管42から的確に空気を抜き、第1孔Ca内に空間等を形成することが低減される。
図16は、第5実施形態の充填材注入工程の充填材注入前の状態を示す図である。また、図17は、第5実施形態の充填材注入工程の充填材注入後の状態を示す図である。
第5実施形態の充填材注入工程では、図16に示すように、アンカー筋2を対象物Cに対して上向きに定着したものである。第5実施形態の充填材注入工程では、充填材注入前に、型枠3の注入口3bに注入管41を挿入し、空気抜き口3cに空気抜き管42を挿入する。
注入管41は、充填材4が第1孔Caの型枠3側から充填されていくように、第1孔Caの型枠3側に先端が位置するように注入口3bから挿入される。特に、注入管41の先端が型枠3から第1孔Ca側に飛び出ない、又はわずかに飛び出る程度に注入口3bから挿入されることが好ましい。また、空気抜き管42は、第1孔Caの底面Ca1側に先端が位置するように空気抜き口3cから挿入されることが好ましい。なお、注入口3bと注入管41の隙間及び空気抜き口3cと空気抜き管42の間の隙間は図示しない他の部材等を用いて埋めておくことが望ましいが、充填材4がある程度の粘性を持ち漏れる心配が少ない場合には、特に、他の部材を用いて隙間を埋める必要はない。
充填材4は、注入管41から注入される。注入管41は、第1孔Caの型枠3側に近い位置に挿入されているので、充填材4は、第1孔Caの型枠3側に近い位置から充填されていく。充填材4が充填されるにつれて第1孔Ca内部の空気が充填材4に押されて空気抜き管42から排出される。図17に示すように充填材4の充填が完了すると、第1孔Caは充填材4に満たされる。そして、図1に示すように、注入管41及び空気抜き管42を抜き取り、又は切断して、充填材4が凝固すれば完成となる。なお、充填材4を注入した後、注入管41及び空気抜き管42を塞ぎ、充填材4が凝固した後、注入管41及び空気抜き管42を抜き取り、又は切断してもよい。
このように、型枠3を着脱することなく充填材4を充填させることができ、施工工程を少なくすることが可能となる。 また、注入管41の先端は、空気抜き管42の先端よりも下方に配置するので、注入管41から注入された充填材4が軽い空気を上方に押し上げ空気抜き管42から的確に空気を抜き、第1孔Ca内に空間等を形成することが低減される。注入管41の先端は、第1孔Ca内の型枠3側に配置され、空気抜き管42の先端は、第1孔Ca内の底面側に配置されるので、注入管41から注入された充填材4が空気を押し空気抜き管42から的確に空気を抜き、第1孔Ca内に空間等を形成することが低減される。
以上、本発明の種々の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではない。実施形態の説明に当たって、例示のために特定の詳細な内容が多く含まれるが、当業者であれば、これらの詳細な内容に色々なバリエーションや変更を加えても、本発明の範囲を超えないことは理解できる。したがって、本発明の例示的な実施形態は、権利請求された発明に対して、一般性を失わせることはない。また、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
1…自碇式アンカー構造
2…アンカー筋
3…型枠
4…充填材
5…押さえ蓋
6…螺旋注入管

Claims (8)

  1. 対象物に孔を削孔する削孔工程と、
    前記削孔工程で削孔された前記孔の底面の中心を含む位置に、アンカー筋の本体部の先端に設けられた自碇部を挿入して、前記アンカー筋を前記対象物に定着するアンカー定着工程と、
    前記アンカー定着工程で前記アンカー筋が定着された前記孔内に充填材を充填する充填材注入工程と、
    を有し、
    前記アンカー定着工程では、
    前記アンカー筋に前記孔を塞ぐ押さえ蓋を前記アンカー筋に沿って移動可能に取り付け、
    前記充填材注入工程では、
    前記充填材を注入する前に、前記押さえ蓋を前記孔内の前記底面側に位置するように配置し、
    前記孔内の前記押さえ蓋より前記底面側に前記充填材を注入する
    ことを特徴とするアンカー施工方法。
  2. 前記充填材注入工程では、
    前記充填材を注入する前に、前記孔に前記充填材を注入する注入管を前記押さえ蓋に挿通する
    ことを特徴とする請求項に記載のアンカー施工方法。
  3. 前記アンカー定着工程では、
    前記アンカー筋に前記孔を塞ぐ型枠を取り付け、
    前記充填材注入工程では、
    前記充填材を注入する前に、前記型枠に挿通され前記孔に前記充填材を注入する注入管を配置する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアンカー施工方法。
  4. 前記充填材注入工程では、
    前記充填材を注入する前に、前記型枠に挿通され前記孔から空気を抜く空気抜き管を、配置する
    ことを特徴とする請求項に記載のアンカー施工方法。
  5. 前記注入管の先端は、前記空気抜き管の先端よりも下方に配置する
    ことを特徴とする請求項に記載のアンカー施工方法。
  6. 前記注入管の先端は、前記孔内の前記底面側に配置され、
    前記空気抜き管の先端は、前記孔内の前記型枠側に配置される
    ことを特徴とする請求項に記載のアンカー施工方法。
  7. 前記注入管の先端は、前記孔内の前記型枠側に配置され、
    前記空気抜き管の先端は、前記孔内の前記底面側に配置される
    ことを特徴とする請求項に記載のアンカー施工方法。
  8. 前記注入管は、前記アンカー筋の周囲に螺旋状に配置する螺旋注入管である
    ことを特徴とする請求項に記載のアンカー施工方法。
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