JP2020163050A - 化粧料保持具及びこれを用いた湿式固形化粧料の製造方法並びに製造装置 - Google Patents

化粧料保持具及びこれを用いた湿式固形化粧料の製造方法並びに製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020163050A
JP2020163050A JP2019069274A JP2019069274A JP2020163050A JP 2020163050 A JP2020163050 A JP 2020163050A JP 2019069274 A JP2019069274 A JP 2019069274A JP 2019069274 A JP2019069274 A JP 2019069274A JP 2020163050 A JP2020163050 A JP 2020163050A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cosmetic
holder
cosmetics
holding surface
filling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019069274A
Other languages
English (en)
Inventor
木下 雅史
Masafumi Kinoshita
雅史 木下
宮本 貴文
Takafumi Miyamoto
貴文 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Albion Co Ltd
Original Assignee
Albion Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Albion Co Ltd filed Critical Albion Co Ltd
Priority to JP2019069274A priority Critical patent/JP2020163050A/ja
Publication of JP2020163050A publication Critical patent/JP2020163050A/ja
Priority to JP2022110197A priority patent/JP7441277B2/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】化粧料の保持面が起伏のある形状であっても、化粧料を充填しやすく、化粧料を精度よく充填できる化粧料保持具及びこれを用いた湿式固形化粧料の製造方法並びに製造装置を提供する。【解決手段】湿式固形化粧料を保持する化粧料保持具1であって、湿式固形化粧料を保持する、凹部及び/又は凸部を備えた保持面12と、保持面12に設けられた流出口13aから保持面12の下方側に向かって形成される流路16aと、を有する。また、流路16aは2以上設けられており、流路16aの流入口14aのそれぞれの下端高さが一致している。【選択図】図1

Description

本発明は、化粧料保持具及びこれを用いた湿式固形化粧料の製造方法並びに製造装置に関する。
従来、所定の溶剤を混合してスラリー状にした化粧料を容器に充填し、その溶剤を吸収して固化させてなる湿式固形化粧料が知られており、特に、化粧料の表面が隆起した立体的な形状に成型された湿式固形化粧料及びその製造方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、平滑な底面を有する化粧皿に対して多色粉末化粧料を立体的に充填する方法が記載されており、中央突出仕切り付きプレート板を化粧皿内に嵌め込み、このプレート板で仕切られた空間のそれぞれに、色の異なる化粧料を化粧皿の裏側から充填(バック充填)し、化粧皿の上端縁よりも隆起した立体的な化粧料表面を成型することが開示されている。
また、特許文献2に記載の湿式固形化粧料は、起伏のある立体的な形状に形成された表面形状を有し、その化粧料が充填される容器は、その化粧料の表面形状と対応する立体的な形状に形成された底面形状とすることが提案されている。さらに、特許文献2には、そのような容器に異なる色の化粧料を充填する、いわゆる多色充填方法が提案されている(特許文献2の図8乃至図13参照)。それによれば、容器には、立体的な形状に形成された底面の複数個所に充填孔が設けられており、容器内を仕切り部材で仕切りながら、前記複数の充填孔に対して、外側から複数の充填ノズルをそれぞれ当接させて、スラリー状の化粧料を充填することが開示されている。
特開2005−143606号公報 特開2015−199696号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示されるような容器を用いた充填方法では、次のような問題があった。
特許文献1に記載された湿式固形化粧料及びその製造方法では、化粧皿の中央側に充填された化粧料の厚さと、化粧皿の周辺側に充填された化粧料の厚さとが大きく異なる。そのため、化粧皿内に化粧料を充填した後、化粧料の表面をプレス処理する際に均等に圧力を加えることができず、また、充填されたスラリー状の化粧料から吸収する溶剤の量が不均一となる。更に、化粧皿の中央側に厚く充填された化粧料は、その内部まで乾燥させるには時間がかかる上に、化粧皿の周辺側に充填された化粧料との間で、乾燥の程度に差が生じてしまう。従って、このような製造方法は、衝撃に弱く、亀裂などを生じ易い原因となっていた。また、化粧皿の底面が平滑な形状であるため、全体として用いる化粧料(バルク)の消費量が多くなり、コストが増大するという問題もあった。
更に、化粧皿の中央側と化粧皿の周辺側とで異なる色の化粧料が充填された化粧品の場合、各化粧料の充填量が大きく異なるために、このような化粧品を用いる使用者にとっては、各化粧料の残量を把握し難いという問題があった。また、化粧皿の中央側と化粧皿の周辺側とにおいて異なる色の化粧料を充填した後の、仕切り付きプレート板を化粧料から取り外す工程において、プレート板が充填済み化粧料と接触しながら移動するストローク量が大きくなり、充填済み化粧料がプレート板に付着してしまうなどの不良が生ずるリスクが高まるという問題もあった。
一方、特許文献2に記載された湿式固形化粧料及びその製造方法によると、容器底面の隆起形状に伴って、充填孔の位置(高さ)まで充填ノズルが届くように、位置調整用の冶具を介装させるなどして充填ノズルの位置(高さ)を調整する必要があった。そのため、このような構造の容器を用いた湿式固形化粧料の製造においては、容器のデザインを変更するたびに、新しい容器の充填孔の位置(高さ)に適合するように、充填ノズルの位置(高さ)を調整する必要があり、ひいては、所定冶具を含む充填ユニットを用意する必要があるものであった。また、底面が隆起した容器を所定の容器ホルダーに保持して、容器に充填された化粧料の表面をプレス処理すると、容器底面の隆起部に下向きの応力がかかることに伴って、容器の周壁部に内側方向(充填済み化粧料方向)の応力もかかってしまう。これにより、プレス処理後、前記応力が解除されたときに、容器の内壁と充填済み化粧料との間に僅かな隙間が生じ、充填された化粧料の容器からの脱落などの原因となる恐れがあった。このことは、仕切り部材を取り外すときに、充填済み化粧料が仕切り部材側に付着していきやすいという問題に通じるものであった。
更に、多色充填を目的として容器の底面に複数の充填孔を設ける容器においては、上記のように、それぞれの充填孔の位置(高さ)まで、複数の充填ノズルそれぞれが届くように充填ノズルの位置(高さ)を調整する必要があるため、これらを考慮した多色充填化粧料の設計が必要となり、自由なデザインに制約がかかるものであった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、化粧料の保持面が起伏のある形状であっても、化粧料を充填しやすく、化粧料を精度よく充填できる化粧料保持具及びこれを用いた湿式固形化粧料の製造方法並びに製造装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の化粧料保持具は、湿式固形化粧料を保持する化粧料保持具であって、前記湿式固形化粧料を保持する、凹部及び/又は凸部を備えた保持面と、前記保持面に設けられた流出口から前記保持面の下方側に向かって形成される流路と、を有することを特徴とする。
また、本発明の化粧料保持具において、前記流路は、2以上設けられており、前記流路の流入口のそれぞれの下端高さが一致していることを特徴とする。
また、本発明の化粧料保持具において、前記2以上の流路には、互いに長さが異なる流路が含まれることを特徴とする。
また、本発明の化粧料保持具において、前記保持面には、前記流出口が2以上設けられ、前記流路は、前記流出口のそれぞれから1以上設けられていることを特徴とする。
また、本発明の化粧料保持具において、前記流路は、前記保持面の下方側に向かって延設された筒状部により設けられていることを特徴とする。
また、本発明の化粧料保持具において、前記流路の流入口の下端高さは、前記周縁部の下端高さと一致することを特徴とする。
また、本発明の化粧料保持具において、1つあたりの前記流出口に2以上の前記流路が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の湿式固形化粧料の製造方法は、前記化粧料保持具の前記保持面の形状に対応した吸引パッドを前記化粧料保持具の前記保持面側に配置して充填空間を形成する充填空間形成工程と、前記化粧料保持具の流入口から、スラリー状の化粧料を充填する充填工程と、前記化粧料保持具の前記流出口から流出され前記充填空間に充填されたスラリー状の化粧料から溶剤を吸引する吸引工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明の湿式固形化粧料の製造方法において、前記充填空間形成工程の前に、前記充填空間を仕切る仕切り部材を前記化粧料保持具に取り付ける仕切り工程を含み、前記吸引工程の後に、前記吸引パッドを前記化粧料保持具から離脱させて、前記仕切り部材の収容部を備え、化粧料保持具の前記保持面の形状に対応した仕切り抜きパッドを前記化粧料保持具の前記保持面側に配置して、充填済みの化粧料に対してエアーを噴射しながら前記仕切り部材を前記収容部に収容する仕切り抜き工程を更に有することを特徴とする。
また、本発明の湿式固形化粧料の製造装置は、前記化粧料保持具の前記保持面の形状に対応した吸引パッドを前記化粧料保持具の前記保持面側に配置して充填空間を形成する充填空間形成装置と、前記化粧料保持具の流入口から、スラリー状の化粧料を充填する充填装置と、前記化粧料保持具の前記流出口から流出され前記充填空間に充填されたスラリー状の化粧料から溶剤を吸引する吸引装置と、を有することを特徴とする。
また、本発明の湿式固形化粧料の製造装置において、前記充填空間形成装置による前記吸引パッドの配置前に、前記充填空間を仕切る仕切り部材を前記化粧料保持具に取り付ける仕切り装置を含み、前記吸引装置による前記溶剤の吸収後に、前記吸引パッドを前記化粧料保持具から離脱させて、前記仕切り部材の収容部を備え、化粧料保持具の前記保持面の形状に対応した仕切り抜きパッドを前記化粧料保持具の前記保持面側に配置して、充填済みの化粧料に対してエアーを噴射しながら前記仕切り部材を前記収容部に収容する仕切り抜き装置を更に有することを特徴とする。
本発明によれば、化粧料保持具は、保持面に設けられた流出口から保持面の下方側に向かって形成される流路を有するため、従来のように容器底面の隆起形状に応じて行われていた、位置調整用の冶具を用いた充填ノズルの位置(高さ)の調整が不要となる。また、本発明によれば、流路を2以上設ける場合は、流入口のそれぞれの下端高さが一致する構成としたため、流入口に当接させて化粧料を充填するための充填ノズルのそれぞれの位置(高さ)を一定に揃えることができ、化粧料の保持面が起伏ある形状であっても、化粧料を充填しやすく、化粧料を精度よく充填することができる。また、視覚的にも優れた充填化粧品を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る化粧料保持具を示す模式図であり、(a)は平面模式図、(b)はA−A線における断面模式図である。 化粧料保持具とホルダーとの配置関係を示す断面模式図である。 化粧料保持具と仕切り部材との配置関係を示す断面模式図である。 化粧料保持具と仕切り部材との配置関係を示す平面模式図である。 化粧料保持具と吸引パッドと充填ノズルユニットとの配置関係を示す断面模式図である。 化粧料の充填工程を示す断面模式図であり、(a)は化粧料から溶剤を吸引中の断面模式図、(b)は化粧料保持具から吸引パッド及び充填ノズルユニットを離脱させた状態を示す断面模式図である。 化粧料保持具と仕切り抜きパッドとの配置関係を示す断面模式図である。 仕切り部材の抜き取り工程を示す断面模式図であり、(a)は化粧料保持具と仕切り抜きパッドとの配置関係を示す断面模式図、(b)は仕切り部材を仕切り抜きパッド内に収容した状態を示す断面模式図、(c)は化粧料保持具から仕切り部材及び仕切り抜きパッドを離脱させた状態を示す断面模式図である。 充填された化粧料に対するプレス工程を示す断面模式図であり、(a)は化粧料保持具とプレスパッドとの配置関係を示す断面模式図、(b)はプレス中の断面模式図、(c)はプレスパッドを離脱させた状態を示す断面模式図である。 化粧料を保持した化粧料保持具を示す模式図であり、(a)は断面模式図、(b)は平面模式図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る化粧料保持具を示す断面模式図である。 本発明の第2実施形態に係る化粧料保持具を示す模式図であり、(a)は断面模式図、(b)は筒状部の平面概念図、(c)はホルダー及び充填ノズルユニットとの配置関係を示す断面模式図である。
以下、本発明の実施形態に係る化粧料保持具及びこれを用いた湿式固形化粧料の製造方法並びに製造装置について、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
本実施形態に係る化粧料保持具及びこれを用いた湿式固形化粧料の製造方法並びに製造装置について図1を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る化粧料保持具を示す模式図である。
[化粧料保持具]
本発明に係る化粧料保持具1は、一例として図10に示す如く湿式固形化粧料Cを保持するための化粧料保持具(化粧皿)である。図10に示す例によれば、化粧料Cは、平面視、化粧料保持部1の中央に正方形の化粧料Caが配され、化粧料Caの四方に、中心角90度の略扇形の化粧料Cb乃至Ceが配されてなる。化粧料Cは、互いに異なる複数色からなる化粧料Ca乃至Ceを用いて、表面に色模様を形成することができる。化粧料Ca乃至Ceは、総てが互いに異なる色であってもよいし、一部が同一色(化粧料Cb、Ccが同色、化粧料Cd、Ceが同色)であってもよい。また、化粧料Ca乃至Ceの各境界は後述の仕切り部材30によって定まるため、仕切り部材30の設計に応じて、化粧料Cに所望する色模様を形成することができる。なお、化粧料Cは、所定の一色のみで構成されるものであってもよいことは言うまでもない。
図1(a)及び(b)に示すように、化粧料保持具1は、周縁部11と、周縁部11の内側において湿式固形化粧料Cを保持する、凹部及び/又は凸部を備えた保持面12と、を有している。なお、本実施形態において化粧料保持具1は、一例として、プラスチック成形によって、中央部に向かって膨らみを有する形状(ドーム形状)に形成された円板状のものを説明するが、本発明に係る化粧料保持具はこれに限定されない。例えば、中央部に向かって凹面が形成されたものでもよいし、凹部及び凸部が混在する起伏のある形状に形成されていてもよく、また平面視において多角形の周縁部を有するものとしてもよい。
本実施形態に係る化粧料保持具1の保持面12は、前記のように化粧料Cを保持する面であり、中央部に向かって膨らみを有する球面形状(ドーム形状)に形成されてなる。また、化粧料保持具1の周縁部11は、保持面12を囲繞する平坦な部位である。本実施形態においては、周縁部11には、僅かに垂直に立設された周壁11aが形成されている。周壁11aを設けることにより、化粧料保持具1の強度が向上し、また、化粧料保持具1を用いた化粧品の製造工程において化粧料保持具1のハンドリングが容易化される。なお、本発明には、周壁11aを有しない化粧料保持具が含まれることは言うまでもない。図1(b)に示すように、保持面12の少なくとも一部は、周縁部11の周壁11aよりも高い位置まで隆起した形状である。これにより、化粧料保持具1は、高く盛り上がった充填化粧料を保持することができ、従来よりも一層見栄えのよい化粧品を提供することができる。
図1(a)及び(b)に示すように、保持面12の下方側は略空洞になっており、保持面12の下方側に向かって筒状部18a乃至18eが延設されている。この筒状部18a乃至18eの内部は、後述するように筒状部18a乃至18eの各下端側に充填ノズルが当接されて化粧料(バルク)が注入されたときに、化粧料(バルク)が保持面12側に向かって流れる流路となる。そのため、筒状部18a乃至18eの固定端側では、保持面12と連通しており、保持面12には流出口13a乃至13eが形成されている。
このように、本発明に係る化粧料保持具1は、保持面12に設けられた流出口13a乃至13eから、保持面12の下方側に向かって形成される流路を有している。本実施形態に係る化粧料保持具1は、その流路が2以上(符号16a乃至16c参照)設けられている構成である。また、化粧料保持具1は、保持面12には、2以上の流出口(13a乃至13e)が設けられており、流路はそれらの流出口(符号13a乃至13e参照)のそれぞれから1つずつ(符号16a乃至16c参照)設けられている構成である。図1に示す例では、保持面12には流出口13a乃至13eが設けられており、これら流出口13a乃至13eのそれぞれから形成される流路が、保持部12の下方側に向かって垂直に5つ設けられている。図1(b)では、流出口13aから形成された流路18a、流出口13bから形成された流路18b、流出口13cから形成された流路18cを図示し、流出口13dから形成された流路及び流出口13eから形成された流路の図示は省略している。
なお、本発明において、保持面12に設けられる流出口の数、及び、流出口から形成された流路の数はいずれも限定されない。また、図1(b)に図示した筒状部18a乃至18cは、固定端側から自由端(先端)側まで同径の構成としているが、化粧料保持具1をプラスチック成型することを考慮して、筒状部(18a乃至18e)は、固定端側から自由端側に向かって径が漸次小さくなる構成としてもよい。
また、図1(b)に示すように、基準高さHからの流路16aにおける流入口14a(筒状部18aの先端)の下端高さHaは、流路16bにおける流入口14b(筒状部18bの先端)の下端高さHb、及び、流路16cにおける流入口14c(筒状部18cの先端)の下端高さHcと一致している。即ち、流路16a乃至16cの流入口14a乃至14cのそれぞれの下端高さは一致している。また、図1(b)に示すように、流路16a、16b、16cは、互いに流路長La、Lb、Lcが異なる。即ち、化粧料保持具1の2以上の流路には、互いに長さが異なる流路が含まれている。これはドーム状の保持面12上に、充填効果等を考慮して複数の流出口を設けた場合には、必ずしも総ての流路の流路長が同一になるとは限らないからである。なお、これらは、図示を省略している流出口13dから形成された流路(筒状部18d)及び流出口13eから形成された流路(筒状部18e)についても同様である。
このように、流路長がそれぞれ異なる場合であっても、各流路の流入口の下端高さを一致させた構成を採用することにより、後述のように、各流入口にそれぞれ当接させる複数の充填ノズルの高さを揃えることができるという効果を奏する。換言すれば、各流路の流入口のそれぞれの下端高さに応じて、複数の充填ノズルを個別に高さ調整する作業、及びそれに用いる位置調整用の冶具を充填ノズルごとに準備することや、当該冶具を含む充填ユニットを用意する必要がなくなり、製造作業の効率化を図ることができる。
また、図1(b)に示すように、基準高さHからの流路16a、16b、16cの流入口14a、14b、14c(筒状部18a、18b、18cの先端)における下端高さHa、Hb、Hcは、周縁部11の下端高さHeと一致することが好ましい。
このように、流路の流入口のそれぞれの下端高さが、周縁部の下端高さと一致する構成を採用することにより、流路を形成する筒状部(18a、18b、18c)が柱の役割を果たす。そのため、化粧料保持具1がコンパクトケース等に収容された状態で使用者により使用される場合において、使用者によって化粧料保持具1に保持された化粧料Cが掻き取られる際にも化粧料保持具1の変形を抑えることができ、化粧料Cの化粧料保持具1からの脱落等を防止することができる。
[湿式固形化粧料の製造方法及び製造装置]
以下、本発明に係る化粧料保持具1を用いた湿式固形化粧料の製造方法及び製造装置について、図2乃至図10を参照して説明する。図2は、化粧料保持具とホルダーとの配置関係を示す断面模式図、図3は、化粧料保持具と仕切り部材との配置関係を示す断面模式図、図4は、化粧料保持具と仕切り部材との配置関係を示す平面模式図、図5は、化粧料保持具と吸引パッドと充填ノズルユニットとの配置関係を示す断面模式図、図6は、化粧料の充填工程を示す断面模式図、図7は、化粧料保持具と仕切り抜きパッドとの配置関係を示す断面模式図、図8は、仕切り部材の抜き取り工程を示す断面模式図、図9は、充填された化粧料に対するプレス工程を示す断面模式図、図10は、化粧料を保持した化粧料保持具を示す模式図である。
化粧料保持具1を用いた湿式固形化粧料は、化粧料保持具1の保持面12上に、スラリー状の同一又は異なる色の化粧料Ca乃至Ce(図10参照)を充填し、化粧料保持具1に充填された化粧料Ca乃至Ceに含まれる揮発性の溶剤を吸引し、化粧料Ca乃至Ceにプレス処理を施すことによって製造される。ここで、スラリー状の化粧料Ca乃至Ceは、フェイスパウダー、ファンデーション、アイシャドウなどの固形粉末化粧料の化粧料基材と、エタノール、水などの揮発性溶剤とを混合した流動物である。
まず、図2に示すように、製造装置の第1ステーション(不図示)において、化粧料保持具1をホルダー20に固定する。その固定方法は特に限定されないが、一例としては、ホルダー20に設けられた位置決め手段によることが望ましい。図2に示すホルダー20は、位置決め手段として、化粧料保持具1の周縁部11の形状(本実施形態ではリング形状)に対応した形状でなる凹部21と、化粧料保持具1の筒状部18a乃至18cの先端部の形状に対応した形状でなる凹部24a乃至24cと、が形成されている。また、ホルダー20の凹部24a乃至24cのそれぞれには、後述する充填ノズルのノズルヘッドが当接して嵌合するための嵌合孔22a乃至22cが設けられており、嵌合孔22a乃至22cはホルダー20を貫通している。ホルダー20は、図示を省略している流出口13dに連通する筒状部18d及び流出口13eに連通する筒状部18eにも対応させて構成されていることは言うまでもない。以下の説明においても、説明の便宜上、筒状部18d及び筒状部18eに対応した構成の説明は省略する。
ホルダー20の凹部21に化粧料保持具1の周縁部11を嵌合させ、ホルダー20の凹部24a乃至24cに化粧料保持具1の筒状部18a乃至18cの先端部を嵌合させることにより、化粧料保持具1をホルダー20に固定する(図3参照)。化粧料保持具1のホルダー20への固定は、前記第1ステーションにおける所定の固定装置(不図示)によって実行できる。
[仕切り取り付け装置・仕切り工程]
次に、図3及び図4に示すように、製造装置の前記第1ステーション又は別のステーションにおいて、化粧料保持具1の保持面12上に、仕切り部材30を取り付ける。仕切り部材30は、フレーム31と、フレーム31に連結された仕切り部32とを有する。図3に示すように、フレーム31の下端の全周は化粧料保持具1の周縁部11に当接するように形成されている。また、図3に示すように、仕切り部32の下端側は、化粧料保持具1の保持面12の表面形状に一致する形状に形成されている。更に、図4に示すように、仕切り部32は、化粧料Ca乃至Ceを所望する色模様となるように充填できるよう設計されている。フレーム31及びホルダー20には、任意の位置決め手段(不図示)が設けられていてもよい。化粧料保持具1に仕切り部材30が取り付けられることにより、保持面12が複数の区画に仕切られる(仕切り工程)。
なお、化粧料Ca乃至Ceを同一色乃至同性質の化粧料とする場合には、仕切り部材30の取り付けは不要である。また、仕切り部材30の化粧料保持具1及びホルダー20への取り付けは、前記第1ステーション等における仕切り装置(不図示)によって実行できる。
[充填装置・充填工程]
化粧料保持具1及び仕切り部材30が取り付けられたホルダー20は、製造装置の第2ステーション(不図示)へ移動される。第2ステーションには充填空間形成装置兼充填装置(符号なし。以下、充填装置という。)が設けられており、この充填装置は、図5に示すように、ホルダー20に固定された状態で移動されてきた化粧料保持具1にスラリー状の化粧料Cを充填する充填ノズルユニット60と、化粧料保持具1の上方を閉塞しつつ、スラリー状の化粧料Cを充填する際に化粧料Cに含まれる溶剤を吸引する吸引パッド40と、を有している。
図5に示すように、吸引パッド40は、スラリー状の化粧料Cに含まれる溶剤を吸引するために、吸引パッド40の内部を貫通して形成された複数の吸引孔42を有している。吸引パッド40の下面41は、化粧料保持具1の保持面12の立体形状に略対応した形状で構成されている。また、その下面41は、仕切り部材30の仕切り部32の上端側に一致する形状に形成されている。吸引パッド40は、下面41に吸収性の高い紙や不職布等の吸収シート(不図示)を介して、化粧料Cの溶剤を吸収する。
また、図5に示すように、充填ノズルユニット60は、複数の充填ノズル62a乃至62cが支持具61によって固定されてなる。複数の充填ノズル62a乃至62cは、それぞれの充填ノズルのヘッドが、ホルダー20の下面側のノズル嵌合孔22a乃至22cに嵌合可能なように、支持具61に固定されている。本実施形態においては、化粧料Caを充填する充填ノズルを62aとし、化粧料Cbを充填する充填ノズルを62bとし、化粧料Ccを充填する充填ノズルを62cとする。
ここで、本発明に係る化粧料保持具1では、流路16a乃至16cの流入口14a乃至14cの下端高さを一致させた構成であるため、流入口14a乃至14cにそれぞれ当接する充填ノズル62a乃至62cの高さを揃えることができる。これにより、各流路の流入口のそれぞれの下端高さに応じて、複数の充填ノズルを個別に高さ調整する作業、及びそれに用いる位置調整用の冶具を充填ノズルごとに準備することや、当該冶具を含む充填ユニットを用意する必要がなくなり、製造作業の効率化を図ることができる。また、複数の充填ノズルの個別の高さ調整が不要となることにより、これらを考慮せずに多色充填化粧料の設計が可能となり、デザインの自由度を確保できる。
図5に示すように、化粧料保持具1及び仕切り部材30が取り付けられたホルダー20が、吸収パッド40の下方に配置されると、充填装置は、吸収パッド40を下降させて(図5の下向き矢印参照)、吸収パッド40の下面41を仕切り部材30の仕切り部32の上端に当接させ、化粧料保持具1の保持面12上の空間を閉塞する(充填空間形成工程)。また、充填装置は、充填ノズルユニット60を上昇させて(図5の上向き矢印参照)、ホルダー20のノズル嵌合孔22a乃至22cに、充填ノズル62a乃至62cのヘッドを挿入する。これにより、化粧料保持具1の保持面12上の充填空間が密閉される。
次に、図6(a)に示すように、充填装置は、ポンプ(不図示)によって充填ノズル62a乃至62cから化粧料Ca乃至Ccを吐出し、化粧料保持具1の流入口14a乃至14cのそれぞれから化粧料Ca乃至Ccを充填する(充填工程)。これにより、化粧料Ca乃至Ccのそれぞれは、流路16a乃至16cを流れ、流出口13a乃至13cに至り、化粧料保持部1の保持面12上に形成された複数の区画のそれぞれに充填される。また、充填装置は、吸引パッド40の吸引孔42から、ポンプ(不図示)によって、化粧料保持具1に充填された化粧料Ca乃至Ccに含まれる溶剤を吸引する(吸引工程)。
化粧料Ca乃至Ccの充填が完了すると、図6(b)に示すように、充填装置は、吸引パッド40を上昇させ(図6(b)の上向き矢印参照)、充填ノズルユニット60を下降させる(図6(b)の下向き矢印参照)。
[仕切り抜き装置・仕切り抜き工程]
化粧料保持具1が取り付けられたホルダー20は、製造装置の第3ステーション(不図示)へ移動される。第3ステーションには仕切り抜き装置(符号なし)が設けられており、この仕切り抜き装置は、図7に示すように、化粧料C(Ca乃至Cc)が充填されている化粧料保持具1から、仕切り部材30を離脱させるための仕切り抜きパッド50を有している。
図7に示すように、仕切り抜きパッド50は、充填済みの化粧料C(Ca乃至Cc)に対してエアーを噴射するために、仕切り抜きパッド50の内部を貫通して形成された複数の噴射孔52を有している。仕切り抜きパッド50の下面51は、化粧料保持具1の保持面12の立体形状に略対応した形状で構成されている。また、その下面51側には、仕切り部材30の仕切り部32を収容可能な収容部53が形成されている。収容部53は、一例として、仕切り部32の形状と厚さに対応して形成されたスリットとして形成される。
図7に示すように、化粧料保持具1が取り付けられたホルダー20が、仕切り抜きパッド50の下方に配置されると、仕切り抜き装置は、仕切り抜きパッド50を下降させて(図7の下向き矢印参照)、仕切り抜きパッド50の下面51を充填済みの化粧料C(Ca乃至Cc)の表面に当接させる。
次に、図8(a)に示すように、仕切り抜き装置は、仕切り抜きパッド50の噴射孔52から、ポンプ(不図示)によって、化粧料保持具1に充填された化粧料Ca乃至Ccに対してエアーを噴射しながら、仕切り部材30を上昇させる(図8(a)の上向き矢印参照)。化粧料保持具1に充填された化粧料Ca乃至Ccに接触している仕切り部32が徐々に抜き取られて、仕切り抜きパッド50の収容部53に収容された後、仕切り抜き装置は、仕切り抜きパッド50を仕切り部材30とともに上昇させ(図8(b)の上向き矢印参照)(仕切り抜き工程)、図8(c)に示すように、化粧料保持部1から仕切り抜きパッド50及び仕切り部材30を離脱させる。
このように、本発明に係る湿式固形化粧料の製造装置及び製造方法において、上記のような仕切り抜き装置及び仕切り抜き工程を採用したことにより、化粧料C(Ca乃至Cc)に埋まっている仕切り部32を抜き取る場合であっても、抜き取りと同時に噴射されるエアーによって化粧料C(Ca乃至Cc)を化粧料保持部1に押しとどめる。これにより、仕切り部材30の抜き取り時に、化粧料C(Ca乃至Cc)が化粧料保持部1の保持面12から剥がれて、仕切り部32に付着してしまうような不良を防止することができる。
[プレス装置・プレス工程]
化粧料保持具1が取り付けられたホルダー20は、製造装置の第4ステーション(不図示)へ移動される。第4ステーションにはプレス装置(符号なし)が設けられており、このプレス装置は、図9に示すように、化粧料保持部1の保持面12の化粧料C(Ca乃至Cc)に対して、所望の表面デザインを付加するための成形パッド70を有している。
図9に示すように、成形パッド70は、化粧料C(Ca乃至Cc)に含まれる溶剤を吸引するために、成形パッド70の内部を貫通して形成された複数の吸引孔72を有している。成形パッド70の下面71は、化粧料保持具1の保持面12の立体形状に略対応した形状で構成され、かつ、保持面12上に充填されている化粧料C(Ca乃至Cc)の表面に所望の立体形状を成形するための形状が形成されている。
図9(a)に示すように、化粧料保持具1が取り付けられたホルダー20が、成形パッド70の下方に配置されると、プレス装置は、成形パッド70を下降させて(図9(a)の下向き矢印参照)、成形パッド70の下面71で充填済みの化粧料C(Ca乃至Cc)をプレスする(プレス工程)。また、図9(b)に示すように、プレス装置は、成形パッド70の吸引孔72から、ポンプ(不図示)によって、化粧料保持具1に充填された化粧料Ca乃至Ccに含まれる溶剤を吸引する(吸引工程)。化粧料Ca乃至Ccのプレスが完了すると、図9(c)に示すように、プレス装置は、成形パッド70を上昇させる(図9(c)の上向き矢印参照)。
ここで、本発明に係る化粧料保持具1では、流路の流入口のそれぞれの下端高さが、周縁部の下端高さと一致する構成を採用しており、流路を形成する筒状部(18a、18b、18c)が柱の役割を果たす。そのため、化粧料保持具1がホルダー20に固定された状態で、成形パッド70によるプレス処理が行われる際にも(図9(b)参照)、化粧料保持具1の変形を抑えることができ、化粧料保持具1による化粧料Cの保持力に悪影響を与えない。
[乾燥装置・乾燥工程]
化粧料保持具1が取り付けられたホルダー20は、製造装置の第5ステーション(不図示)へ移動される。第5ステーションには乾燥装置(符号なし)が設けられており、この乾燥装置は、化粧料保持部1に充填された化粧料C(Ca乃至Cc)を乾燥させる(乾燥工程)。その後、化粧料保持具1が取り付けられたホルダー20は、製造装置の第6ステーション(不図示)へ移動されて、ホルダー20から化粧料保持具1が回収される。
以上のように、化粧料保持具1を用いて製造される湿式固形化粧料は、図10に示すように、充填される化粧料Cの厚さが略均一であるため、製造に際してバルクの消費量を抑えることができると共に、添加する溶剤の均等な吸収、プレス工程における均等な圧力付加、乾燥工程における均等な乾燥を実現できる。そのため、亀裂等を生じにくい強度を保った精度のよい湿式固形化粧料を提供することができる。また、化粧料保持部1の保持面12が起伏のある形状であっても、化粧料の単色充填及び多色充填のいずれも容易であり、デザインの自由度が増し、従来よりも一層見栄えのよい化粧品を提供することができる。更に、充填される化粧料の厚さが略均一であるため、このような湿式固形化粧料を用いる使用者は、化粧料の残量を把握し易い。
<変形例>
上記した第1実施形態による化粧料保持具1は、保持面12の下方側が略空洞で、保持面12の下方側に向かって筒状部18a乃至18eが延設される構成であるが、本発明はこれに限定されない。例えば、図11に示すように、全体を中実の構成とした化粧料保持具1aであってもよい。この化粧料保持具1aにおいては、化粧料保持具1aを上下に貫く貫通孔によって、流路16a乃至16cが形成される。なお、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る化粧料保持具について、図12を参照して説明する。図12は、本発明の第2実施形態に係る化粧料保持具を示す模式図であり、(a)は断面模式図、(b)は筒状部の平面概念図、(c)はホルダー及び充填ノズルユニットとの配置関係を示す断面模式図である。なお、以下の説明において、第1実施形態と同様の構成については詳細な説明は省略する。
図12(a)に示すように、化粧料保持具100の保持面12の下方側は略空洞になっており、保持面12の下方側に向かって筒状部118a乃至118cが延設されている。この筒状部118a乃至118cの内部は、図12(c)に示すように筒状部118a乃至118cの各下端側に充填ノズル62a乃至62cが当接されて化粧料(バルク)が注入されたときに、化粧料(バルク)が保持面12側に向かって流れる流路116a乃至116cとなる。流路116a乃至116cは、筒状部118a乃至118eの固定端側で1つに合流して、保持面12に連通し、保持面12には流出口113が形成されている。
このように、化粧料保持具100は、1つあたりの流出口(符号113参照)に2以上の流路(符号116a乃至116c参照)が設けられている構成である。図12においては、流出口は符号113で示す1つのみを図示しているが、2以上の流出口を備えていてもよいことは言うまでもない。図12に示す例では、保持面12には流出口113が設けられており、この流出口113から形成された3つの流路のうち、流路116aは、保持部12の下方側に向かって垂直に設けられ、流路116b、116cは、保持部12の下方側に向かって傾斜して設けられている。なお、流出口113から形成される流路の数は限定されない。
図12(b)の平面概念図に示すように、筒状部118b、118cの合流部では、平面視において互いに若干ずらして連結されており、スラリー状の異なる化粧料同士が合流部において対流乃至渦を生じる構造としている。これにより、充填ノズル62bから注入されて流路116bを流れる化粧料Cbと、充填ノズル62cから注入されて流路116cを流れる化粧料Ccと、が合流して対流又は渦を生じ、かつ、充填ノズル62aから注入されて流路116aを流れる化粧料Caが更に合流して、化粧料Ca乃至化粧料Ccが更に混ざり合いつつ、上方の流出口113から、マーブル状の色模様とされた状態で化粧料Cが保持面12上に充填される。
従来は、複数色の化粧料を容器に充填した後に、充填された固化前の化粧料を攪拌棒によって直接混ぜてマーブル状の色模様を形成する方法が採られていたが、製造工数が増えてしまうという問題がある上に、化粧料保持具1や化粧料保持具100のような立体的に形成する化粧料の場合は困難な方法であった。また、予め複数色の化粧料をホッパーに入れ、ホッパー内で適宜攪拌された化粧料を充填ノズルから容器へ充填する方法が採られる場合もあるが、マーブル状の色模様の出方は偶然性の高いものであった。それに対して、本発明によれば、化粧料保持具において化粧料混合構造を備えるため、予め複数色の化粧料を混合させる手間を省くことができる上に、マーブル状の色模様の出方を安定させることもできる。また、充填ノズル62a乃至62cのそれぞれの充填速度を調整することにより、所望のマーブル状の色模様を得やすいという利点がある。
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
1 化粧料保持具
1a 化粧料保持具(変形例)
11 周縁部
11a 周壁
12 保持面
13a〜13e 流出口
14a〜14c 流入口
16a〜16c 流路
18a〜18e 筒状部
20 ホルダー
21 凹部
22a〜22c ノズル嵌合孔
24a〜24c 凹部
30 仕切り部材
31 フレーム
32 仕切り部
40 吸引パッド
41 下面
42 吸引孔
50 仕切り抜きパッド
51 下面
52 噴射口
53 収容部
60 充填ノズルユニット
61 支持具
62a〜62c 充填ノズル
70 成形パッド
71 下面
72 吸入孔
100 化粧料保持具(第2実施形態)
112 保持面
113 流出口
114a〜114c 流入口
116a〜116c 流路
118a〜118e 筒状部
C、Ca〜Ce 化粧料
H 基準高さ
Ha〜Hc 下端高さ
He 下端高さ
La〜Lc 流路長

Claims (11)

  1. 湿式固形化粧料を保持する化粧料保持具であって、
    前記湿式固形化粧料を保持する、凹部及び/又は凸部を備えた保持面と、
    前記保持面に設けられた流出口から前記保持面の下方側に向かって形成される流路と、を有すること
    を特徴とする化粧料保持具。
  2. 前記流路は、2以上設けられており、前記流路の流入口のそれぞれの下端高さが一致していることを特徴とする請求項1に記載の化粧料保持具。
  3. 前記2以上の流路には、互いに長さが異なる流路が含まれることを特徴とする請求項2に記載の化粧料保持具。
  4. 前記保持面には、前記流出口が2以上設けられ、前記流路は、前記流出口のそれぞれから1以上設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうち、いずれか1に記載の化粧料保持具。
  5. 前記流路は、前記保持面の下方側に向かって延設された筒状部により設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうち、いずれか1に記載の化粧料保持具。
  6. 前記流路の流入口の下端高さは、前記周縁部の下端高さと一致することを特徴とする請求項1乃至請求項5のうち、いずれか1に記載の化粧料保持具。
  7. 1つあたりの前記流出口に2以上の前記流路が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のうち、いずれか1に記載の化粧料保持具。
  8. 請求項1乃至請求項7に記載の化粧料保持具を用いた湿式固形化粧料の製造方法であって、
    前記化粧料保持具の前記保持面の形状に対応した吸引パッドを前記化粧料保持具の前記保持面側に配置して充填空間を形成する充填空間形成工程と、
    前記化粧料保持具の流入口から、スラリー状の化粧料を充填する充填工程と、
    前記化粧料保持具の前記流出口から流出され前記充填空間に充填されたスラリー状の化粧料から溶剤を吸引する吸引工程と、を有すること
    を特徴とする湿式固形化粧料の製造方法。
  9. 前記充填空間形成工程の前に、前記充填空間を仕切る仕切り部材を前記化粧料保持具に取り付ける仕切り工程を含み、
    前記吸引工程の後に、前記吸引パッドを前記化粧料保持具から離脱させて、前記仕切り部材の収容部を備え、化粧料保持具の前記保持面の形状に対応した仕切り抜きパッドを前記化粧料保持具の前記保持面側に配置して、充填済みの化粧料に対してエアーを噴射しながら前記仕切り部材を前記収容部に収容する仕切り抜き工程を更に有することを特徴とする請求項8に記載の湿式固形化粧料の製造方法。
  10. 請求項1乃至請求項7に記載の化粧料保持具を用いた湿式固形化粧料の製造装置であって、
    前記化粧料保持具の前記保持面の形状に対応した吸引パッドを前記化粧料保持具の前記保持面側に配置して充填空間を形成する充填空間形成装置と、
    前記化粧料保持具の流入口から、スラリー状の化粧料を充填する充填装置と、
    前記化粧料保持具の前記流出口から流出され前記充填空間に充填されたスラリー状の化粧料から溶剤を吸引する吸引装置と、を有すること
    を特徴とする湿式固形化粧料の製造装置。
  11. 前記充填空間形成装置による前記吸引パッドの配置前に、前記充填空間を仕切る仕切り部材を前記化粧料保持具に取り付ける仕切り装置を含み、
    前記吸引装置による前記溶剤の吸収後に、前記吸引パッドを前記化粧料保持具から離脱させて、前記仕切り部材の収容部を備え、化粧料保持具の前記保持面の形状に対応した仕切り抜きパッドを前記化粧料保持具の前記保持面側に配置して、充填済みの化粧料に対してエアーを噴射しながら前記仕切り部材を前記収容部に収容する仕切り抜き装置を更に有することを特徴とする請求項10に記載の湿式固形化粧料の製造装置。
JP2019069274A 2019-03-29 2019-03-29 化粧料保持具及びこれを用いた湿式固形化粧料の製造方法並びに製造装置 Pending JP2020163050A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019069274A JP2020163050A (ja) 2019-03-29 2019-03-29 化粧料保持具及びこれを用いた湿式固形化粧料の製造方法並びに製造装置
JP2022110197A JP7441277B2 (ja) 2019-03-29 2022-07-08 化粧料保持具及びこれを用いた湿式固形化粧料の製造方法並びに製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019069274A JP2020163050A (ja) 2019-03-29 2019-03-29 化粧料保持具及びこれを用いた湿式固形化粧料の製造方法並びに製造装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022110197A Division JP7441277B2 (ja) 2019-03-29 2022-07-08 化粧料保持具及びこれを用いた湿式固形化粧料の製造方法並びに製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020163050A true JP2020163050A (ja) 2020-10-08

Family

ID=72717019

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019069274A Pending JP2020163050A (ja) 2019-03-29 2019-03-29 化粧料保持具及びこれを用いた湿式固形化粧料の製造方法並びに製造装置
JP2022110197A Active JP7441277B2 (ja) 2019-03-29 2022-07-08 化粧料保持具及びこれを用いた湿式固形化粧料の製造方法並びに製造装置

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022110197A Active JP7441277B2 (ja) 2019-03-29 2022-07-08 化粧料保持具及びこれを用いた湿式固形化粧料の製造方法並びに製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP2020163050A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023074412A1 (ja) * 2021-10-29 2023-05-04 株式会社資生堂 プレスヘッドの製造方法、プレスヘッドの製造システム、及びプレスヘッド

Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5811553Y2 (ja) * 1977-11-15 1983-03-04 釜屋化学工業株式会社 多色成形用ノズル
JPS6234738Y2 (ja) * 1981-11-30 1987-09-04
US4804538A (en) * 1987-04-03 1989-02-14 Misasa Inc. Method for producing powder cake cosmetics
JP2660564B2 (ja) * 1988-11-24 1997-10-08 株式会社コーセー 複数色固形状化粧料の充填成形方法及び充填用容器
JP2003340836A (ja) * 2002-05-28 2003-12-02 Honda Motor Co Ltd 樹脂成形用金型構造
JP2004202736A (ja) * 2002-12-24 2004-07-22 Chuo Motor Wheel Co Ltd 光沢プラスチック複合材の射出成形方法及びこの方法を実施する射出成形装置
JP2010012728A (ja) * 2008-07-04 2010-01-21 Suzuki Motor Corp 樹脂成形品のシボ形成方法
JP2011050679A (ja) * 2009-09-04 2011-03-17 Kao Corp 化粧料用容器
JP2012192020A (ja) * 2011-03-16 2012-10-11 Nanyo:Kk 湿式化粧料の多色充填成形装置及び多色充填成形方法
JP2013095077A (ja) * 2011-11-02 2013-05-20 Kasai Kogyo Co Ltd 発泡樹脂成形体構造
JP2014073259A (ja) * 2012-10-04 2014-04-24 Kose Corp 固形粉末化粧料用中皿
JP2015199696A (ja) * 2014-04-04 2015-11-12 紀伊産業株式会社 湿式固形化粧料およびその製造方法、並びに多色湿式固形化粧料、その製造方法、およびそれに用いられる仕切り型
WO2018123221A1 (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 バンドー化学株式会社 食品用容器の製造方法
JP2019022643A (ja) * 2017-05-26 2019-02-14 日本製紙パピリア株式会社 粉体化粧品

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001030285A (ja) 1999-07-22 2001-02-06 Showa Denko Kk ポリプロピレン発泡射出成形品及びその製造方法
JP2005143606A (ja) 2003-11-12 2005-06-09 Shiseido Co Ltd 多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法及び多色粉末化粧料の中皿への立体充填法
JP5292051B2 (ja) 2008-10-14 2013-09-18 紀伊産業株式会社 固形化粧料の製造方法および化粧料容器
JP5885408B2 (ja) 2011-06-21 2016-03-15 紀伊産業株式会社 固形化粧料の製造装置
JP6650658B2 (ja) 2013-10-17 2020-02-19 紀伊産業株式会社 化粧料の充填装置
JP6525798B2 (ja) 2015-08-04 2019-06-05 紀伊産業株式会社 多色化粧料の充填方法およびその充填装置

Patent Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5811553Y2 (ja) * 1977-11-15 1983-03-04 釜屋化学工業株式会社 多色成形用ノズル
JPS6234738Y2 (ja) * 1981-11-30 1987-09-04
US4804538A (en) * 1987-04-03 1989-02-14 Misasa Inc. Method for producing powder cake cosmetics
JP2660564B2 (ja) * 1988-11-24 1997-10-08 株式会社コーセー 複数色固形状化粧料の充填成形方法及び充填用容器
JP2003340836A (ja) * 2002-05-28 2003-12-02 Honda Motor Co Ltd 樹脂成形用金型構造
JP2004202736A (ja) * 2002-12-24 2004-07-22 Chuo Motor Wheel Co Ltd 光沢プラスチック複合材の射出成形方法及びこの方法を実施する射出成形装置
JP2010012728A (ja) * 2008-07-04 2010-01-21 Suzuki Motor Corp 樹脂成形品のシボ形成方法
JP2011050679A (ja) * 2009-09-04 2011-03-17 Kao Corp 化粧料用容器
JP2012192020A (ja) * 2011-03-16 2012-10-11 Nanyo:Kk 湿式化粧料の多色充填成形装置及び多色充填成形方法
JP2013095077A (ja) * 2011-11-02 2013-05-20 Kasai Kogyo Co Ltd 発泡樹脂成形体構造
JP2014073259A (ja) * 2012-10-04 2014-04-24 Kose Corp 固形粉末化粧料用中皿
JP2015199696A (ja) * 2014-04-04 2015-11-12 紀伊産業株式会社 湿式固形化粧料およびその製造方法、並びに多色湿式固形化粧料、その製造方法、およびそれに用いられる仕切り型
WO2018123221A1 (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 バンドー化学株式会社 食品用容器の製造方法
JP2019022643A (ja) * 2017-05-26 2019-02-14 日本製紙パピリア株式会社 粉体化粧品

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023074412A1 (ja) * 2021-10-29 2023-05-04 株式会社資生堂 プレスヘッドの製造方法、プレスヘッドの製造システム、及びプレスヘッド

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022132357A (ja) 2022-09-08
JP7441277B2 (ja) 2024-02-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101389551B (zh) 饮料配料胶囊以及基于胶囊的饮料生产方法
CN103501620B (zh) 食品成型滚筒
KR101410746B1 (ko) 액상 화장료 함침을 위한 다공성 패드 및 이를 이용한 액상 화장료 함침방법
JP5766985B2 (ja) 湿式化粧料の多色充填成形装置及び多色充填成形方法
JP7441277B2 (ja) 化粧料保持具及びこれを用いた湿式固形化粧料の製造方法並びに製造装置
JP2006199616A (ja) 粉末化粧料の成型方法及び装置及び製品
WO2006008243A1 (en) Disposable filter cartridge for espresso coffee machines
JP2010047576A (ja) 粉末化粧料の成型装置
CN103587263A (zh) 印模及使用印模颜料浸湿印模颜料存储器的方法
JP2010001233A (ja) 多色化粧料の充填装置および多色化粧料の製造方法
JP6732242B2 (ja) 湿式固形化粧料およびその製造方法、並びに多色湿式固形化粧料、その製造方法、およびそれに用いられる仕切り型
CN1279601A (zh) 流体输送系统
JP5336233B2 (ja) 固形化粧料の製法およびそれに用いられる固形化粧料製造装置
KR101605678B1 (ko) 파운데이션 충진장치
JP7420809B2 (ja) マイクロニードルを製造する方法及び装置
JP2012020944A (ja) 複数色化粧料の充填成形方法及び複数色用化粧料容器
JP5215639B2 (ja) 化粧料充填容器
WO2018028972A1 (en) Method for manufacturing a dosage form by additive manufacturing, a dosage form and a device for manufacturing a dosage form
KR200486683Y1 (ko) 커피 드립핑 기구
JPH02142504A (ja) 複数色固形状化粧料の充填成形方法及び充填用容器
JP6690872B2 (ja) 多色固形化粧料の製造方法
JP4136493B2 (ja) 液材吐出用マルチノズル
CN108620146B (zh) 一种分液器
KR101487947B1 (ko) 습식 파우더를 이용한 보텀 인젝션 방식의 화장품 제조방법 및 그 장치
CN213347422U (zh) 一种用于面膜注射用注射喷嘴

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210326

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220311

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220428

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220909