JP2005143606A - 多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法及び多色粉末化粧料の中皿への立体充填法 - Google Patents

多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法及び多色粉末化粧料の中皿への立体充填法 Download PDF

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利平 永田
Hiroyuki Otsuji
裕之 大辻
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三夫 内藤
Koji Shibano
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Masakazu Hirose
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Abstract

【課題】 本発明は、1個の中皿内に、仕切りを設けることなく、互いに色の異なる粉末化粧料を混色することなく、整然と充填できる多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法及び立体充填法を提供することである。
【解決手段】 複数の充填孔を有する中皿を第1プレート板に保持する工程と、仕切り付きプレート板を、中皿の上面開口から中皿内に嵌め込む工程と、巻紙を介在させた状態で多孔質吸収体を中皿の上面開口位置に圧接する工程と、流動性中味を中皿の充填孔から中皿内に充填し、流動性中味の溶剤を多孔質吸収体を経由して吸収除去させる工程と、中皿から前記の巻紙と多孔質吸収体と仕切り付きプレート板を取り外す工程と、中皿の上面開口から完成中味の表面をプレスヘッドで圧縮成型して、完成中味の仕切りの跡を消滅させる工程と、完成中味を乾燥させる工程とから構成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多色粉末化粧料を仕切りのない中皿へ充填するための、湿式充填法及び立体充填法に関する。
コンパクト容器のような化粧料容器には、化粧料を充填した中皿がセットされるようになっている。その中皿内にはファンデーションのような化粧料が充填されているが、中皿内に化粧料を充填するに際しては、粉末化粧料にアルコールなどの溶剤を加えて、粘性及び流動性のある液状を呈する粉末化粧料(以下「流動性中味」という)をまず充填し、その流動性中味から溶剤を吸収発散させて型(中皿)内に収まった固形状を呈する粉末化粧料(以下「完成中味」という)を製造するという充填法が一般的に行われている。
完成中味としては、一種類(単色)の場合と、多種類(複数色)の場合とがある。
上述した流動性中味を用いて、粉末化粧料を所定の型内に充填して成型する方法が、粉末化粧料の湿式充填法(以下単に「湿式充填法」という)であり、例えば特公昭57−60004号公報に示されるような例がある。
この湿式充填法によって化粧料の充填型となる中皿に流動性中味を充填するには、まず中皿の開口上面に多孔質吸収体をあてがい、中皿を塞いでそこに密閉室を形成し、ついで中皿の底面に設けた充填孔から密閉室内に中味を圧力注入し、その後流動性中味から溶剤を吸収発散させて完成中味を製造していた。
ここで完成中味が単色である場合には、中皿内に仕切りを設けることなく、中皿に単純に流動性中味を充填すればよいが、2色以上の多色の完成中味を得ようとする場合には、中皿内に仕切りを設ける必要があり、この仕切りを設けなければ色の境界が不連続になってしまい、連続性のあるきれいな境界線を出すことは困難となる。
一方中皿内に仕切りを形成することは、化粧料の使用者にとって使いにくいものとなり、当然のことながら多色の化粧料を混合させながら使用する際にも不便であった。
そのため、中皿内には仕切りを設けず、仕切りを設けた別の型枠を準備し、この型枠を中皿内にセットして中皿内に流動性中味を充填する方法(特開昭62−161307)も提案されている。
しかしながら、上記の流動性中味の充填方法は、充填後に型を反転して仕切り部材を抜き取り、充填孔は大きな直径であるためシール部材で閉塞後に充填中味をプレスする方法であったので、仕切り部材を抜き取る際、型を反転させる必要があったので作業性が低下し、中皿の充填孔の直径も大きいものであったため、その部分をシール部材で閉塞しなければならないなどの無駄な作業を強いられるものであった。
さらに上記した流動性中味の充填方法は、中皿に仕切りを納めるための仕切り溝が形成されないものであったため、中皿に仕切りをセットした際に、仕切りの下端部と中皿の内面間に隙間が発生し、完全な密閉室を形成できないという問題点があった。
また仕切りの厚さ寸法を相当厚く形成していたため、完成中味における仕切りを抜いた跡がプレスヘッドで圧縮成型しても消えないという問題点もあった。
特開昭62−161307
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、1個の中皿内に、備え付けの仕切りを設けることなく、互いに色の異なる粉末化粧料を混色させずに、整然と充填できる多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法を提供することである。
さらに本発明のもうひとつの目的は、1個の中皿内に充填した、多色粉末化粧料の上面を凸面状に立体的に仕上ることができる多色粉末化粧料の中皿への立体充填法を提供することである。
本発明の上記目的を達成するために請求項1は、複数の充填孔を有する中皿を第1プレート板に保持する中皿セット工程と、仕切り付きプレート板を、中皿の上面開口から中皿内に嵌め込む仕切り付きプレート板セット工程と、巻紙を介在させた状態で多孔質吸収体を中皿の上面開口位置に圧接する多孔質吸収体セット工程と、流動性中味を中皿の充填孔から中皿内に充填し、流動性中味の溶剤を多孔質吸収体を経由して吸収除去させる充填・吸収工程と、中皿から前記の巻紙と多孔質吸収体と仕切り付きプレート板を取り外すリセット工程と、中皿の上面開口から完成中味の表面をプレスヘッドで圧縮成型して、完成中味の仕切りを抜いた跡を消滅させる仕上工程と、完成中味を乾燥させる乾燥工程とからなることを特徴とする多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法である。
請求項2の発明は、充填孔付の中皿を第1プレート板に保持する中皿セット工程と、中皿の上面開口面よりも外方に突出する中央突出仕切り付きプレート板を、中皿の上面開口から中皿内に嵌め込む中央突出仕切り付きプレート板セット工程と、中皿と対面する側の当接面を、前記突出部材の突出寸法分だけ凹面となるように形成された凹面多孔質吸収体を、巻紙を介在させた状態で中皿の上面開口位置に圧接する凹面多孔質吸収体セット工程と、流動性中味を中皿の充填孔から中皿内に充填し、流動性中味の溶剤を凹面多孔質吸収体を経由して吸収除去する充填・吸収工程と、中皿から前記の巻紙と凹面多孔質吸収体と中央突出仕切り付きプレート板を取り外すリセット工程と、中皿の上面開口から完成中味の表面をプレスヘッドで圧縮成型して、完成中味の中央突出仕切りを抜いた跡を消滅させる仕上工程と、完成中味を乾燥させる乾燥工程とからなることを特徴とする多色粉末化粧料の中皿への立体充填法である。
請求項3の発明は、中皿の充填孔が、仕切り又は中央突出仕切りによって区切られた密閉室の数に対応するように備えられていることを特徴とする請求項1又は2記載の多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法又は多色粉末化粧料の中皿への立体充填法である。
請求項4の発明は、仕切り又は中央突出仕切りの下端を中皿内で安定的に保持するための受け入れ溝を、中皿の内壁面に形成してあることを特徴とする請求項1又は2記載の多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法又は多色粉末化粧料の中皿への立体充填法である。
請求項5の発明は、中皿の充填孔の直径が3.5〜5.5mmであることを特徴とする請求項1又は2記載の多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法又は多色粉末化粧料の中皿への立体充填法である。
請求項6の発明は、仕切り又は中央突出仕切りの厚さ寸法が0.5mmであることを特徴とする請求項1又は2記載の多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法又は多色粉末化粧料の中皿への立体充填法である。
請求項7の発明は、巻紙を、スチレン相と水性ポリプロピレン相のブロックポリマーからなる不織布と人口ゴムを主成分とする素材で形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法又は多色粉末化粧料の中皿への立体充填法である。
請求項8の発明は、中味に溶剤と相溶性の良い油分を含有させたことを特徴とする請求項1又は2記載の多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法又は多色粉末化粧料の中皿への立体充填法である。
請求項9の発明は、油分が高粘度油分であることを特徴とする請求項1又は2記載の多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法又は多色粉末化粧料の中皿への立体充填法である。
以上述べたように、請求項1による多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法によれば、中皿に仕切りを設けなくても、2色以上の多色の完成中味を、連続性のあるきれいな境界線を出すように充填できるという効果がある。
また請求項2による多色粉末化粧料の中皿への立体充填法によれば、多孔質吸収体に巻紙を隙間なく圧接することができ、巻紙のよじれや破損を避けることができ、完成中味の中央付近を膨隆状にして、立体感のある多色粉末化粧料を確実に製造できるという効果がある。
請求項3の発明によれば、密閉室の数に対応する充填孔を中皿に形成したので、流動性中味の充填に際し、色の異なる流動性中味を正確に密閉室内に、効率的に充填できる効果がある。
請求項4の発明によれば、流動性中味を圧力注入する際に、仕切り又は中央突出仕切りに充填圧がかかった場合でも、仕切り又は中央突出仕切りがその設置位置に安定的に保持されることになり、その結果正確な充填ができる効果がある。
請求項5の発明によれば、充填孔の直径が小さいため、シール部材で充填孔を閉塞しなくても密閉室の形成が可能となる効果がある。
請求項6の発明によれば、完成中味の仕切り又は中央突出仕切りを抜いた跡が小さいため、プレスヘッドでの圧縮成型で完全にそれを消滅させることができる効果がある。
請求項7の発明によれば、巻紙が追随性、伸縮性のある素材からなるため、エタノールのような溶剤を使用して巻紙が濡れたとしても、切れにくくまた表面にしわが出にくく、得られる完成中味の仕上がりが良好なものとなる効果がある。
請求項8の発明によれば、中味に溶剤と相溶性のよい油分を含有させたので、完成中味の使用感が向上し、かつ衝撃性にも優れたものになる効果がある。
請求項9の発明によれば、粘着性のある高粘度油分を含有させたので、完成中味の使用感が向上し、かつ衝撃性に優れたものとなる効果がある。
以下添付図面に基づいて、本発明に係る多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法及び多色粉末化粧料の中皿への立体充填法を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
(1)多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法
A.中皿セット工程
充填機の基台(図示しない)に載置可能な第1プレート板1を用意し、その第1プレート板1に穿設したセット孔2に、フランジ3付の中皿4の本体部を嵌合係止させて、中皿4をセット孔2位置で妄動しない状態に安定保持させる(図2参照)。
B.仕切り付きプレート板セット工程
ついで、中皿4の上面開口4aから仕切り付きプレート板5を中皿内に嵌め込む(図3参照)。
この仕切り付きプレート板5には、中皿4内を複数の密閉室41,42・・・に区分できる仕切り6が設けられており、この仕切り6は1枚以上何枚であってもよく、またその形状は直線状の平面板であっても、あるいはカーブを有する局面板のいずれであってもかまわない。さらに仕切り6の厚さ寸法は0.5m程度としておくと、仕切り6を抜いた後の埋めつぶしが容易になり、好都合なものとなる。
この準備が整い次第、仕切り付きプレート板5を充填機にセットし、この仕切り付きプレート板5を第1プレート板1及び中皿4と共に充填機の充填部に移動させる。
C.多孔質吸収体セット工程
多孔質吸収体(金属製)7を中皿4の上面開口4a位置に圧接する。
この多孔質吸収体7の中皿4への圧接に際しては、ロール体8a,8bに掛け渡した巻紙9を中皿4の上面開口4aとの間に介在させる。この巻紙9は、中皿4内の密閉室41,42・・・内に充填した流動性中味が、多孔質吸収体7内に流れ込むのを防止すると共に、多孔質吸収体7のリッセット時に、多孔質吸収体7と中皿4および完成中味との離型性を確実なものにするために設けられている。
ここで巻紙9を、スチレン相と水性ポリプロピレン相のブロックポリマーからなる不織布と人口ゴムを主成分とする素材で形成すると、巻紙9の追随性、伸縮性が優れたものとなり、溶剤にエタノールを使用した場合でも、巻紙が濡れて切れることがなくなり、強度が十分で、かつアルコールの吸収性にも優れたものとなる。これにより、完成中味の表面にしわが出ることを防止できる。
さらに、多孔質吸収体7の表面の適所には、前記仕切り6の上端6aが収まる仕切り溝10が形成されているので、多孔質吸収体7を中皿4の上面開口4aに圧接したときには、仕切り6の上端6aが仕切り溝10に収まり、仕切り6の安定保持が万全なものとなる。
また、仕切り6の下端6bを中皿4内で安定的に保持するための受け入れ溝11を、中皿4内の内壁面に形成しておくと、充填時の仕切り6の安定保持は一層万全となる。
図12に示すように、受け入れ溝11の一例としては、溝の深さ0.3ミリ(中皿の底板厚:2ミリ/丸、1.9ミリ/角)、溝の幅は0.6ミリ溝角度は片側15度が好適である。一方多孔質吸収体7の仕切り溝10は、受け入れ溝11と同様の形態とすることもできるし、溝をアリ溝状に形成することも可能である。
D.充填・吸収工程
上記の多孔質吸収体セット工程が完了した後、充填機底部の射出ノズル(図示しない)から、その射出圧で中皿4の充填孔12を経由して密閉室41,42・・・内に流動性中味を充填し、同時に多孔質吸収体7を経由して流動性中味内の溶剤を吸収除去する。
中皿4の充填孔12は、密閉室41,42・・・の数に対応するように備えておくと、流動性中味の色ごとに正確な充填が可能となる。
また充填孔12の直径を3.5〜5.5mに、小さく形成しておくと、中皿4内に流動性中味を充填した後、充填孔12をシール部材で閉塞しなくても充填中味が逆流するおそれはまったくない。
流動性中味内には、通常25〜35%のアルコールのような溶剤が添加されているため、粉末化粧料を粘性のある流動性中味に仕立てることができ、これにより充填機による充填作業が円滑に行える。
ここで完成中味を、使用感や衝撃性に優れたものとするために、流動性中味に溶剤(エタノール)と相溶性の良い油分を添加することが好ましい。
一例として、エタノールの溶剤の場合には、エステル系油分が良好であり、炭化水素系油分は好ましくない。ただし、炭化水素系油分と相溶性の良いヘキサン、キシレン、イソパラフィン系の溶剤を選択すれば、炭化水素系油分を使用することで、上記と同様の効果を達成することができる。
さらに上記の油分は、低粘度油分よりも、粘着性のある高粘度油分とすることが使用感の向上の観点より好ましい。
E.リセット工程
上記の充填・吸収工程が完了した後、中皿4から、巻紙9、多孔質吸収体7を引き離し、中皿4を抜き型にセットして、抜き型の押し具を押圧することにより第1プレート板1と仕切り付きプレート板5を分離させる。
仕切り付きプレート板5を中皿から分離させると、仕切り付きプレート板5の仕切り6が中皿4内の完成中味から引き抜かれ、完成中味には、仕切り6を抜いた跡13が切欠状に残る。
F.仕上工程
ついで、中皿の上面開口から完成中味の表面をプレスヘッド14で圧縮成型して、完成中味の仕切りを抜いた跡13を押しつぶして埋め尽くす。
G.乾燥工程
最後に、中皿4ごと完成中味を乾燥室に保管して、完成中味の最終乾燥を行い、最終製品を得る。
(2)多色粉末化粧料の中皿への立体充填法
A.中皿セット工程
充填機の基台(図示しない)に載置可能な第1プレート板1を用意し、その第1プレート板1に穿設したセット孔2に、フランジ3付の中皿4の本体部を嵌合係止させて、中皿4をセット孔2位置で妄動しない状態に安定保持させる(図1参照)。
B.中央突出仕切り付きプレート板セット工程
ついで、中皿4の上面開口4aから、中央突出仕切り付きプレート板15を中皿内に嵌め込む(図2参照)。
この中央突出仕切り付きプレート板15には、中皿4内を複数の密閉室41,42・・・に区分できる中央突出仕切り16が設けられており、この中央突出仕切り16は1枚以上何枚であってもよく、またその形状は直線状の平面板であっても、あるいはカーブを有する局面板のいずれであってもかまわない。さらに中央突出仕切り16の厚さ寸法は0.5m程度としておくと、中央突出仕切り16を抜いた後の埋めつぶしが容易になり、好都合なものとなる。
この準備が整い次第、中央突出仕切り付きプレート板15を充填機にセットし、この中央突出仕切り付きプレート板15を第1プレート板1及び中皿4と共に充填機の充填部に移動させる。
中央突出仕切り16を備え、後述する多孔質吸収体を凹面上に形成することで、密閉室41,42・・・の上面を中皿4の上端縁より膨隆状になるように仕上ることが可能となり、これにより完成する粉末化粧料の立体充填が可能となる。
C.凹面多孔質吸収体セット工程
凹面多孔質吸収体(金属製)17を中皿4の上面開口4a位置に圧接する。
この凹面多孔質吸収体17の中皿4への圧接に際しては、ロール体8a,8bに掛け渡した巻紙9を中皿4の上面開口4aとの間に介在させる。この巻紙9は、中皿4内の密閉室41,42・・・内に充填した流動性中味が、凹面多孔質吸収体17内に流れ込むのを防止すると共に、凹面多孔質吸収体17のリッセット時に、凹面多孔質吸収体17と中皿4および完成中味との離型性を確実なものにするために設けられている。
ここで巻紙9を、スチレン相と水性ポリプロピレン相のブロックポリマーからなる不織布と人口ゴムを主成分とする素材で形成すると、巻紙9の追随性、伸縮性が優れたものとなり、溶剤にエタノールを使用した場合でも、巻紙が濡れて切れることがなくなり、強度が十分で、かつアルコールの吸収性にも優れたものとなる。これにより、完成中味の表面にしわが出ることを防止できる。
さらに、凹面多孔質吸収体17の表面の適所には、前記中央突出仕切り16の上端16aが収まる仕切り溝10が形成されているので、凹面多孔質吸収体17を中皿4の上面開口4aに圧接したときには、中央突出仕切り16の上端16aが仕切り溝10に収まり、中央突出仕切り16の安定保持が万全なものとなる。
また、中央突出仕切り16の下端16bを中皿4内で安定的に保持するための受け入れ溝11を、中皿4内の内壁面に形成しておくと、充填時の中央突出仕切り16の安定保持は一層万全となる。
図12に示すように、受け入れ溝11の一例としては、溝の深さ0.3ミリ(中皿の底板厚:2ミリ/丸、1.9ミリ/角)、溝の幅は0.6ミリ溝角度は片側15度が好適である。一方多孔質吸収体7の仕切り溝10は、受け入れ溝11と同様の形態とすることもできるし、溝をアリ溝状に形成することも可能である。
上述の中央突出仕切り16と、凹面多孔質吸収体17を組み合わせることにより、巻紙9を密閉室の上面形状に沿わせて、きれいに展進状に巻紙を位置させることができるようになるため、巻紙9のよじれや破れを防止し、円滑な立体充填が可能となる。
D.充填・吸収工程
上記の凹面多孔質吸収体セット工程が完了した後、充填機底部の射出ノズル(図示しない)から、その射出圧で中皿4の充填孔12を経由して密閉室41,42・・・内に流動性中味を充填し、同時に凹面多孔質吸収体17を経由して流動性中味内の溶剤を吸収除去する。
中皿4の充填孔12は、密閉室41,42・・・の数に対応するように備えておくと、流動性中味の色ごとに正確な充填が可能となる。
また充填孔12の直径を3.5〜5.5mに、小さく形成しておくと、中皿4内に流動性中味を充填した後、充填孔12をシール部材で閉塞しなくても充填中味が逆流するおそれはまったくない。
流動性中味内には、通常25〜35%のアルコールのような溶剤が添加されているため、粉末化粧料を粘性のある流動性中味に仕立てることができ、これにより充填機による充填作業が円滑に行える。
ここで完成中味を、使用感や衝撃性に優れたものとするために、流動性中味に溶剤(エタノール)と相溶性の良い油分を添加することが好ましい。
一例として、エタノールの溶剤の場合には、エステル系油分が良好であり、炭化水素系油分は好ましくない。ただし、炭化水素系油分と相溶性の良いヘキサン、キシレン、イソパラフィン系の溶剤を選択すれば、炭化水素系油分を使用することで、上記と同様の効果を達成することができる。
さらに上記の油分は、低粘度油分よりも、粘着性のある高粘度油分とすることが使用感の向上の観点より好ましい。
E.リセット工程
上記の充填・吸収工程が完了した後、中皿4から、巻紙9、凹面多孔質吸収体17を引き離し、中皿4を抜き型にセットして、抜き型の押し具を押圧することにより第1プレート板1と中央突出仕切り付きプレート板15を分離させる。
中央突出仕切り付きプレート板15を中皿から分離させると、中央突出仕切り付きプレート板15の中央突出仕切り16が中皿4内の完成中味から引き抜かれ、完成中味には、中央突出仕切り16を抜いた跡13が切欠状に残る。
F.仕上工程
ついで、中皿の上面開口から完成中味の表面をプレスヘッド14で圧縮成型して、完成中味の中央突出仕切りを抜いた跡13を押しつぶして埋め尽くす。
G.乾燥工程
最後に、中皿4ごと完成中味を乾燥室に保管して、完成中味の最終乾燥を行い、最終製品を得る。
本発明は、ファンデーションなどの多色粉末化粧料を充填する産業で利用することができ、特に化粧品産業においてその利用価値は高い。
第1プレート板の平面図である。 第1プレート板に中皿をセットした状態の平面図である。 前図の状態で、仕切り付きを中皿内に嵌め込んだ状態の平面図である。 前図の状態で、中皿を充填工程に移送させる状態の平面図である。 中皿を充填孔低に移送した状態の斜視図である。 プレスヘッドの平面図である。 プレスヘッドにかける間の、中皿の平面図である。 多孔質吸収体セット工程を示す縦断面図である。 前図に続く、充填・吸収工程を示す縦断面図である。 凹面多孔質吸収体セット工程を示す縦断面図である。 前図に続く、充填・吸収工程を示す縦断面図である。 (a)は仕切り溝の要部縦断面図、(b)は受け入れ溝の要部縦断面図である。
符号の説明
1・・第1プレート板
2・・セット孔
3・・フランジ
4・・中皿
4a・・中皿の上面開口
5・・仕切り付きプレート板 15・・中央突出仕切り付きプレート板
6・・仕切り 16・・中央突出仕切り
6a・・仕切りの上端 16a・・中央突出仕切りの上端
6b・・仕切りの下端 16b・・中央突出仕切りの下端
7・・多孔質吸収体 17・・凹面多孔質吸収体
8a,8b・・ロール体
9・・巻紙
10・・仕切り溝
11・・受け入れ溝
12・・充填孔
13・・仕切りの抜き跡(中央突出仕切りの抜き跡)
14・・プレスヘッド
41,42・・密閉室

Claims (9)

  1. 複数の充填孔を有する中皿を第1プレート板に保持する中皿セット工程と、
    仕切り付きプレート板を、中皿の上面開口から中皿内に嵌め込む仕切り付きプレート板セット工程と、
    巻紙を介在させた状態で多孔質吸収体を中皿の上面開口位置に圧接する多孔質吸収体セット工程と、
    流動性中味を中皿の充填孔から中皿内に充填し、流動性中味の溶剤を多孔質吸収体を経由して吸収除去させる充填・吸収工程と、
    中皿から前記の巻紙と多孔質吸収体と仕切り付きプレート板を取り外すリセット工程と、
    中皿の上面開口から完成中味の表面をプレスヘッドで圧縮成型して、完成中味の仕切りを抜いた跡を消滅させる仕上工程と、
    完成中味を乾燥させる乾燥工程とからなることを特徴とする多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法。
  2. 充填孔付の中皿を第1プレート板に保持する中皿セット工程と、
    中皿の上面開口面よりも外方に突出する中央突出仕切り付きプレート板を、中皿の上面開口から中皿内に嵌め込む中央突出仕切り付きプレート板セット工程と、
    中皿と対面する側の当接面を、前記突出部材の突出寸法分だけ凹面となるように形成された凹面多孔質吸収体を、巻紙を介在させた状態で中皿の上面開口位置に圧接する凹面多孔質吸収体セット工程と、
    流動性中味を中皿の充填孔から中皿内に充填し、流動性中味の溶剤を凹面多孔質吸収体を経由して吸収除去する充填・吸収工程と、
    中皿から前記の巻紙と凹面多孔質吸収体と中央突出仕切り付きプレート板を取り外すリセット工程と、
    中皿の上面開口から完成中味の表面をプレスヘッドで圧縮成型して、完成中味の中央突出仕切りを抜いた跡を消滅させる仕上工程と、
    完成中味を乾燥させる乾燥工程とからなることを特徴とする多色粉末化粧料の中皿への立体充填法。
  3. 中皿の充填孔が、仕切り又は中央突出仕切りによって区切られた密閉室の数に対応するように備えられていることを特徴とする請求項1又は2記載の多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法又は多色粉末化粧料の中皿への立体充填法。
  4. 仕切り又は中央突出仕切りの下端を中皿内で安定的に保持するための受け入れ溝を、中皿の内壁面に形成してあることを特徴とする請求項1又は2記載の多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法又は多色粉末化粧料の中皿への立体充填法。
  5. 中皿の充填孔の直径が3.5〜5.5mmであることを特徴とする請求項1又は2記載の多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法又は多色粉末化粧料の中皿への立体充填法。
  6. 仕切り又は中央突出仕切りの厚さ寸法が0.5mmであることを特徴とする請求項1又は2記載の多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法又は多色粉末化粧料の中皿への立体充填法。
  7. 巻紙を、スチレン相と水性ポリプロピレン相のブロックポリマーからなる不織布と人口ゴムを主成分とする素材で形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法又は多色粉末化粧料の中皿への立体充填法。
  8. 中味に溶剤と相溶性の良い油分を含有させたことを特徴とする請求項1又は2記載の多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法又は多色粉末化粧料の中皿への立体充填法。
  9. 油分が高粘度油分であることを特徴とする請求項1又は2記載の多色粉末化粧料の中皿への湿式充填法又は多色粉末化粧料の中皿への立体充填法。
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