JP2020160155A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、インクジェット方式とトナー飛翔方式とを併用し、インクで印刷された部分にトナーを付着させ、被記録体上に凹凸のある印刷部分を形成するプリンタが開示されている。
特許文献2には、トナーの総量規制が表面効果に与える影響を考慮して適切な総量規制方式に切り替える印刷制御装置が開示されている。
特許文献3には、色材総量の違いによるカラー画像上の凹凸を一定量低減するために、目標色材総量に等しい又は最も近い色材総量を、画素位置毎の色材総量に決定するようにした画像凹凸低減装置が開示されている。
特許文献4には、複数の特定色トナーを収容する現像器のカラーカートリッジと該カラーカートリッジと交換可能な複数の現像器に黒トナーを収容するモノクロカートリッドとを装着し得るカニー画像形成装置において、モノクロカートリッジを用いる画像形成時に特定の現像器中のトナー順次消費するようにしたカラー画像形成装置が開示されている。
特許文献5には、用紙の表側にYMCKの通常画像を形成し、特定部分にクリアトナーによる凸部を形成し、用紙に裏面側には、特定部分を除いた箇所にクリアトナーを付着させ、用紙の裏面側に凹部を形成する画像形成装置が開示されている。
請求項4に係る発明は、請求項3に係る画像形成装置において、前記調整手段は、前記第2の調整値として前記作像手段が担う単体最大総量の70%以下の値を選定することを特徴とする画像形成装置である。
請求項5に係る発明は、請求項1又は2に係る画像形成装置において、前記媒体の表面に対し一若しくは複数の有色作像剤を用いて前記厚盛画像以外の有色画像を作製する有色作像手段を備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項6に係る発明は、請求項5に係る画像形成装置において、前記有色作像手段は、前記厚盛画像を作製する複数の作像手段と交換可能であることを特徴とする画像形成装置である。
請求項7に係る発明は、請求項1又は2に係る画像形成装置において、前記調整手段は、前記指示手段にて指示された厚盛画像の指示情報に基づいて前記複数の作像手段の全てを使用する必要がない条件では、前記複数の作像手段から使用する必要最小限の数の作像手段を選定することを特徴とする画像形成装置である。
請求項8に係る発明は、請求項7に係る画像形成装置において、前記調整手段は、必要最小限の数の作像手段を選定するに当たって、選定する作像手段の組合せを変更可能とすることを特徴とする画像形成装置である。
請求項9に係る発明は、請求項1又は2に係る画像形成装置において、前記調整手段は、前記単体最大総量又は前記第1の調整値の使用割合で調整される作像手段を変更可能とすることを特徴とする画像形成装置である。
請求項10に係る発明は、請求項1又は2に係る画像形成装置において、前記厚盛画像は、前記単体最大総量又は前記第1の調整値の使用割合で調整された割合増の画像部分が前記媒体上の厚盛画像の下層側から作製されていることを特徴とする画像形成装置である。
請求項11に係る発明は、請求項1又は2に係る画像形成装置において、前記調整手段は、前記媒体から近くに配置される作像手段に対して前記単体最大総量又は前記第1の調整値の使用割合で調整することを特徴とする画像形成装置である。
請求項12に係る発明は、請求項1又は2に係る画像形成装置において、前記厚盛画像は、前記単体最大総量又は前記第1の調整値の使用割合で調整された割合増の画像部分が前記媒体上の厚盛画像の上層側に作製されていることを特徴とする画像形成装置である。
請求項13に係る発明は、請求項1又は2に係る画像形成装置において、前記調整手段は、前記媒体から遠くに配置される作像手段に対して前記単体最大総量又は前記第1の調整値の使用割合で調整することを特徴とする画像形成装置である。
請求項14に係る発明は、請求項1又は2に係る画像形成装置において、前記調整手段は、前記複数の作像手段のうち作像剤の残量が多い作像手段に対して前記単体最大総量又は前記第1の調整値の使用割合で調整することを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に係る発明によれば、同一種の作像剤を用いて単層100%を超える総量の厚盛画像を作製するに際し、複数の作像手段による作像剤の使用割合を略均等に調整する場合に比べて、作像手段の使用割合を単体最大総量に選定せずに凹凸感の高い厚盛画像を得ることができる。
請求項3に係る発明によれば、作像手段の使用割合を単体最大総量に選定せずに凹凸感の高い厚盛画像を得る上で、第1の調整値を容易に選定することができる。
請求項4に係る発明によれば、作像手段の使用割合を単体最大総量に選定せずに凹凸感の高い厚盛画像を得る上で、第2の調整値を容易に選定することができる。
請求項5に係る発明によれば、媒体の表面に通常の有色画像に加えて厚盛画像を作製することができる。
請求項6に係る発明によれば、有色画像を作製可能な画像形成装置を厚盛画像を作製可能な画像形成装置として利用することができる。
請求項7に係る発明によれば、必要最小限の数の作像手段で厚盛画像を作製することができる。
請求項8に係る発明によれば、複数の作像手段に対して厚盛画像を作製するための作像剤を満遍なく使用することができる。
請求項9に係る発明によれば、複数の作像手段に対して厚盛画像を作製するための作像剤の消費量のばらつきを抑えることができる。
請求項10に係る発明によれば、媒体の下層に中間調画像を作製した場合に比べて、厚盛画像の凹凸感をより高めることができる。
請求項11に係る発明によれば、厚盛画像を作製するに当たって、中間調画像の網の再現を露呈させることができる。
請求項12に係る発明によれば、媒体の上層に中間調画像を作製した場合に比べて、中間調画像の網の再現を隠した状態で厚盛画像の凹凸感を表現することができる。
請求項13に係る発明によれば、厚盛画像を作製するに当たって、中間調画像の網の再現を極力隠すことができる。
請求項14に係る発明によれば、複数の作像手段の作像材料の交換時期を合わせ易くすることができる。
図1(a)は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態の概要を示す説明図である。
同図において、画像形成装置の第1の代表的態様としては、媒体Sに対し、同一種の作像剤TCLを用いて階調スケール100%の単層を超える総量の厚盛画像Gtを作製する複数の作像手段1(本例では1a〜1c)と、複数の作像手段1(1a〜1c)全体で作製可能な最大総量以下の任意の作像剤総量の厚盛画像Gtを作製するように指示する指示手段2と、指示手段2にて指示された厚盛画像Gtを作製するに当たって、使用する作像手段1(1a〜1c)による作像剤の使用割合を調整する調整手段3と、を備え、調整手段3は、複数の作像手段1(1a〜1c)のうち使用する作像手段1の少なくとも一部(例えば1a,1b)には当該作像手段が担う単体最大総量で使用割合を調整し、残りの作像手段1(1c)には単体最大総量未満で使用割合を調整するものが挙げられる。
尚、図1(a)において、符号5は前述した厚盛画像Gtを保持して搬送する像保持手段、符号6は像保持手段5上の厚盛画像Gtを媒体Sに転写する転写手段、符号7は媒体Sに転写された厚盛画像Gtを定着する定着手段を夫々示す。
また、厚盛画像Gtとは、同一種の作像剤TCLを用いて階調スケール100%の単層を超える総量の画像を意味する。
ここで、厚盛画像Gtについては、複数の作像手段1(1a〜1c)全体で作製可能な作像剤の最大総量に上限があることを踏まえ、厚盛画像Gtの作製を指示する指示手段2として、最大総量以下の任意の作像剤層量を指示可能とした。ここでいう「指示手段2」は画像形成装置の操作パネルでユーザが任意に指示するものが挙げられる。
更に、調整手段3としては、複数の作像手段1(1a〜1c)について必要最小限の数ではなく、全ての作像手段1(1a〜1c)を使用する態様も一応含め、少なくとも一部は単体最大総量で作像剤TCLの使用割合を調整し、残りについてはそれ未満での使用割合を調整するものであればよい。
このとき、媒体S上の厚盛画像Gtは、図1(b)に示すように、第1の厚盛画像部分Ghと第2の厚盛画像部分Gmとが積層された状態で得られる。この状態においては、第1の厚盛画像部分Ghは単体最大総量の作像剤TCLにて作製されることから、第1の厚盛画像部分Ghが積層されたとしても局所的な厚さ変動を伴うことなく十分な厚さを確保することが可能になり、その分、凹凸感の高い厚盛画像Gtが得られる。
本例は、請求項1とは別の態様として、単体最大総量に近い量での使用を踏まえ、少なくとも一部(1a,1b)については、複数の作像手段1が平均的に担う平均値よりも大きい第1の調整値で使用割合を調整すればよく、残り(1c)については第1の調整値から予め決められた差分以上離れた第2の調整値による使用割合とする態様するものであればよい。ここで、差分が少ない使用割合に調整する態様は、差分が所定値以上離れた第2の調整値で使用割合を調整する場合に比べて、局所的に高い所が生成され易い点で好ましくない。
このように、第2の代表的態様であっても、図1(b)において、作像手段1(1a,1b)により作製される第1の厚盛画像部分(本例では第1の調整値を使用)をGh、作像手段1(1c)により作製される第2の厚盛画像部分(本例では第2の調整値を使用)をGmとすれば、第1の厚盛画像部分Ghは単体最大総量に近い第1の調整値以上の作像剤TCLにて作製されることから、第1の厚盛画像部分Ghが積層されたとしても局所的な厚さ変動を伴うことなく十分な厚さを確保することが可能になり、その分、凹凸感の高い厚盛画像Gtが得られる。
更に、調整手段3は、第2の調整値として作像手段1が担う単体最大総量の70%以下の値を選定することが好ましい。本例は、第2の調整値を選定するに当たって、第1の調整値との差分をある程度大きくして第2の調整値を選定すれば、局所的に高いところが生成される事態を回避する上で有効である。
この種の画像形成装置の代表的態様としては、図1(a)に示すように、媒体Sの表面に対し一若しくは複数の有色作像剤、例えばイエロ、マゼンタ、シアン、ブラック(YMCK)の作像剤TYMCKを用いて厚盛画像Gt以外の有色画像を作製する有色作像手段4を備える態様が挙げられる。本例は、厚盛画像Gt以外の有色画像を作製可能な態様である。
ここで、有色作像手段4の好ましい態様としては、厚盛画像Gtを作製する複数の作像手段1(1a〜1c)と交換可能である態様が挙げられる。本例は、厚盛画像Gtを作製する画像形成装置として有色作像手段4を備えた態様を利用した態様である。
(1)指示手段2にて指示された厚盛画像Gtの指示情報に基づいて複数の作像手段1の全てを使用する必要がない条件では、複数の作像手段1から使用する必要最小限の数の作像手段1を選定する態様が挙げられる。本例は、厚盛画像Gtの指示情報から必要最小限の数の作像手段1を選定する態様である。
(2)必要最小限の数の作像手段1を選定するに当たって、選定する作像手段1の組合せを変更可能とする態様が挙げられる。本例は、必要最小限の数の作像手段1を選定し、かつ、その組合せを変更可能とする態様である。
(3)単体最大総量又は第1の調整値の使用割合で調整される作像手段1を変更可能とする態様が挙げられる。本例は、単体最大総量又は第1の調整値の使用割合で作製される作像手段1を例えば定期的、不定期的、あるいは、消費残量などから変更することを可能とした態様である。
(4)複数の作像手段1のうち作像剤の残量が多い作像手段1に対して単体最大総量又は第1の調整値の使用割合で調整する態様が挙げられる。本例は、複数の作像手段1の作像剤TCLの消費量を管理し、作像剤TCLの残量の多い作像手段1を優先的に使用する態様である。
そして、このような構成例の厚盛画像Gtを作製するには、調整手段3は、媒体Sから近くに配置される作像手段1に対して単体最大総量又は第1の調整値の使用割合で調整するようにすればよい。本例は、厚盛画像Gtを作製する複数の作像手段1のうち、媒体Sから近くに配置される(作像順の遅い)作像手段1で割合増の画像部分(第1の厚盛画像部分Gh)を作製する態様である。
また、厚盛画像Gtの別の構成例としては、単体最大総量又は第1の調整値の使用割合で調整された割合増の画像部分(第1の厚盛画像部分Gh)が媒体S上の厚盛画像Gtの上層側に作製されている態様が挙げられる。本例は、媒体S上の厚盛画像Gtの上層側に割合増の画像部分(第1の厚盛画像部分Gh)を作製し、下層側の中間調画像を表面に露呈させない態様である。
そして、このような構成例の厚盛画像Gtを作製するには、調整手段3は、媒体Sから遠くに配置される作像手段1に対して単体最大総量又は第1の調整値の使用割合で調整するようにすればよい。本例は、厚盛画像Gtを作製する複数の作像手段1のうち、媒体Sから遠くに配置される(作像順の早い)作像手段1で割合増の画像部分(第1の厚盛画像部分Gh)を作製する態様である。
◎実施の形態1
−画像形成装置の全体構成−
図2は実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示す。
同図において、画像形成装置は、情報処理装置の一例として一若しくは複数設置されるクライアントPC(Personal Computerの略)100と、2台の画像出力装置(図2ではIOT(Image Output Terminalの略)1、IOT2と表記)111,112と、クライアントPC100と2台の画像出力装置111,112とをネットワークを介して通信可能に接続するサーバ130と、を備えたものである。
本例において、クライアントPC100は、CPU、ROM、RAM及び入出力ポートを含むマイクロコンピュータからなる制御装置(図示せず)が搭載されたコンピュータ本体を有し、このコンピュータ本体には表示手段としてのディスプレイ、入力手段としてのキーボード、マウスが接続されている。
そして、ユーザは、クライアントPC100において、画像出力装置111,112で出力すべき画像(例えば複数の一般的な色成分の一般色からなる画像と一般色以外の特殊な色(以下特色という)からなる画像との組合せ画像)を作成し、これらの画像データDT、更には、画像を出力する媒体としての用紙情報(サイズや種類)をサーバ130に送信する。
本例において、画像出力装置111(IOT1に相当)は、図2及び図3に示すように、装置筐体20内に一般色からなる画像を形成する画像形成ユニット21を搭載し、更に、画像形成ユニット21を始めとする各要素を制御するためのマイクロコンピュータからなる制御装置121を備えている。
また、画像出力装置112(IOT2に相当)は、図2及び図3に示すように、装置筐体20内に特色からなる画像を形成する画像形成ユニット21を搭載し、更に、作像エンジン22を始めとする各要素を制御するための制御装置122を備えている。
ここで、一般色からなる画像とは、本例では、複数の色成分として例えばイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる画像を指す。また、特色からなる画像とは、白、金、銀、透明に相当するクリア(CL)やその他のオリジナル色のいずれかを用いた画像を指すが、本例では、透明(クリア)トナーを用いて作製される厚盛画像Gtを指す。そして、本例では、画像出力装置112(IOT2)の画像形成ユニット21は特色からなる画像を形成するものであればよく、全ての作像エンジン22が必ずしも特色の画像を形成する必要はなく、一部の作像エンジン22に一般色からなる画像を形成するものが含まれていてもよい。
尚、画像出力装置111,112の構成例については後述する。
本例において、サーバ130は、図2に示すように、クライアントPC100から取得した情報に基づいて各画像出力装置111,112を制御する制御装置131を備えている。本例では、制御装置131はCPU、ROM、RAM及び入出力ポートを含むマイクロコンピュータからなり、ROMには各画像出力装置111,112の作像シーケンスを決定する作像プログラム(図6,図8参照)が予めインストールされており、CPUにて作像プログラムを実行することで、クライアントPC100からの取得した一般色+特色の画像データDT及び用紙情報から、画像出力装置111,112の画像形成条件を決定し、かつ、画像出力装置(IOT1)111には一般色の画像データDT1を、画像出力装置(IOT2)112には特色の画像データDT2を所定のタイミングで供給するようになっている。
同図において、画像出力装置111,112の基本的構成は略同様であるので、ここでは、画像出力装置111を主として例に挙げて説明する。
画像出力装置111の基本的構成は、図3及び図4(a)に示すように、装置筐体20内に前述した画像形成ユニット21を搭載するものであり、画像形成ユニット21としては、複数の色成分(本実施の形態ではイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))の一般色の画像を形成する画像形成部である作像エンジン22(具体的には22a〜22d)と、各作像エンジン22にて形成された各色成分画像を順次転写(一次転写)保持するベルト状の中間転写体30と、中間転写体30上に転写された各色成分画像を媒体としての用紙(又はフィルム)S(図4参照)に二次転写(二次転写 )する二次転写装置(一括転写装置)50と、を備え、更に、二次転写された画像を用紙S上に定着させる定着装置70と、二次転写域に用紙Sを搬送する用紙搬送系80と、を備えている。
尚、画像出力装置112の基本的構成は、図3及び図4(b)に示すように、画像出力装置111と異なり、作像エンジン22(具体的には22e〜22g)が複数の同系色の特色(本実施の形態ではクリア(CL))の画像を形成し、更に、作像エンジン22(22h)が一般色であるブラック(K)の画像を形成するものである。
また、画像出力装置111,112の装置筐体20の上部には例えばタッチ式の操作パネル40が設置されており、この操作パネル40上で画像出力装置111,112に対する各種操作を行うことが可能になっている。
本実施の形態において、各作像エンジン22(22a〜22d)は、夫々ドラム状の感光体23を有し、各感光体23の周囲には、感光体23が帯電されるコロトロンや転写ロー ル等の帯電装置24、帯電された感光体23上に静電潜像が書き込まれるレーザ走査装置等の露光装置25、感光体23上に書き込まれた静電潜像がYMCKの各色成分トナーにて現像される現像装置26、感光体23上のトナー画像が中間転写体30に転写される転写ロール等の一次転写装置27及び感光体23上の残留トナーが除去される感光体清掃装置28を夫々配設したものである。
尚、画像出力装置112の作像エンジン22(22e〜22h)の各現像装置26はクリア(CL)、クリア(CL)、クリア(CL)、ブラック(K)の色成分トナーを用いて現像されるようになっている。
また、中間転写体30は、複数(本実施の形態では三つ)の張架ロール31〜33に掛け渡されており、例えば張架ロール31が図示外の駆動モータにて駆動される駆動ロール として用いられ、当該駆動ロールにて循環移動するようになっている。更に、張架ロール31,33間には二次転写後の中間転写体30上の残留トナーを除去するための中間転写 体清掃装置35が設けられている。
更に、二次転写装置(一括転写装置)50は、図3に示すように、中間転写体30の張架ロール33に対向した部位に転写ロール55を圧接配置すると共に、中間転写体30の張架ロール33を転写ロール55の対向電極をなす対向ロール56としたものである。ここで、本例では、転写ロール55は金属製シャフトの周囲に発泡ウレタンゴムやEPDMにカーボンブラック等が配合された弾性層を被覆した構成になっており、転写ロール55と対向ロール56との間で挟持した中間転写体30のニップ領域を二次転写域(一括転写域)TRとして機能するようにしたものである。
更にまた、対向ロール56(本例では張架ロール33を兼用)には導電性の給電ロール(図示せず)を介して転写電源(図示せず)からの転写電圧が印加されており、転写ロール55及び対向ロール56間に所定の転写電界が形成されるようになっている。
尚、本例では、二次転写装置50は中間転写体30に転写ロール55を圧接配置した態様であるが、これに限られるものではなく、転写ロール55を張架ロールの一つとして転写ベルトを張架ロール間に掛け渡すベルト転写モジュール等を用いてもよいことは勿論である。
定着装置70は、図3に示すように、用紙Sの画像保持面側に接触して配置される駆動回転可能な加熱定着ロール71と、当該加熱定着ロール71に対向して圧接配置され、加熱定着ロール71に 追従して回転する加圧定着ロール72とを有し、両定着ロール71,72間の定着領域に用紙S上に保持された画像を通過させ、当該画像を加熱加圧定着するものである。
ここで、加熱定着ロール71は例えばロール本体内にヒータを内蔵したり、あるいは、ロール本体外周面に外部ヒータを接触させることでロール本体を加熱するようになっており、また、加圧定着ロール72には必要に応じてヒータを付加するようにしてもよいことは勿論である。尚、本例はロール対構成例を示すものであるが、これに限られるものではなく、加熱定着ロール71を例えば電磁誘導加熱方式を採用した加熱定着ベルトで構成するなど適宜選定して差し支えない。
更に、用紙搬送系80は、図3に示すように、複数段(本例では二段)の用紙供給容器81,82を有し、用紙供給容器81,82のいずれかから供給される用紙Sを略鉛直方向に延びる鉛直搬送路83から略水平方向に延びる水平搬送路84を経て二次転写域TRへと至り、その後、転写された画像が保持された用紙Sを、搬送ベルト85を経由して定着装置70による定着部位に至り、装置筐体20の側方に設けられた用紙排出受け86に排出するものである。
そして更に、用紙搬送系80は、水平搬送路84のうち定着装置70の用紙搬送方向下 流側に位置する部分から下方に向かって分岐する反転可能な分岐搬送路87を有し、当該分岐搬送路87で反転された用紙Sを戻し搬送路88を経て再び鉛直搬送路83から水平 搬送路84へと戻し、二次転写域TRにて用紙Sの裏面に画像を転写し、定着装置70を経て用紙排出受け86へ排出するようになっている。
また、用紙搬送系80には用紙Sの位置を整合して二次転写域TRに供給する位置整合ロール90のほか、各搬送路83,84,87,88には適宜数の搬送ロール91が設けられている。更にまた、装置筐体20の用紙排出受け86の反対側には水平搬送路84に向かって手差し用紙が供給可能な手差し用紙供給器92が設けられている。
図5は、画像出力装置112(IOT2)の駆動制御系を示す。
同図において、厚盛指示器150は例えばクライアントPC100(図2参照)に設けられており、本例では、クリア(CL)トナーによる厚盛画像Gtを作製する際に指示するものであって、その厚盛指示信号はサーバ130を経由して画像出力装置112(IOT2)の制御装置122に入力されるようになっている。
そして、制御装置122は、サーバ130から厚盛指示信号を受けると、ROM内に予めインストールされている厚盛画像の作製プログラムを実行し、図8に示す厚盛画像の作像シーケンスを実施するようになっている。
また、本実施の形態では、各作像エンジン22(22e〜22h)の現像装置26には夫々トナー補給カートリッジ160が着脱可能に設けられており、各トナー補給カートリッジ160にはトナー残量を検出する残量検出器161が設けられ、各残量検出器161の検出信号が制御装置122に取り込まれ、制御装置122は各作像エンジン22(22e〜22h)のトナー残量がどの程度あるかを認識可能になっている。尚、トナー残量を検出する方式については、前述した方式に限られるものではなく、トナー補給カートリッジ160を装着した後のトナーの使用量を現像装置26の現像ロールの駆動回転数を計測することで、間接的にトナー残量を検出する等適宜選定して差し支えない。
次に、図6を用いてサーバ130による作像シーケンスについて説明する。
図6に示すように、サーバ130の制御装置131は、先ず、クライアントPC100から画像データDTを取得すると、厚盛指示の有無についてチェックし、厚盛指示がある場合には、通常画像に厚盛画像を付加して作像することを決定し、厚盛指示がない場合には通常画像のみを作像することを決定する。
この後、サーバ130の制御装置131は取得した画像データDTが「一般色+特色(本例ではクリア(CL))」であるか否かをチェックする。
そして、当該画像データDTが「一般色+特色」ではない場合、つまり、画像データDTが一般色のみである場合には、一般色機である画像出力装置(IOT1)111の操作パネル40に用紙セット表示を行い、用紙のセットが完了した状態で画像出力装置111による作像(一般色の画像データDT1に基づく作像)を実施する。
また、画像データDTが特色のみである場合には、特色機である画像出力装置(IOT2)112の操作パネル40に用紙セット表示を行い、用紙のセットが完了した状態で画像出力装置112による作像(特色の画像データDT2基づく作像)を実施する。
また、サーバ130の制御装置131は、画像データDTが「一般色+特色」である場合には、一般色機である画像出力装置(IOT1)111の操作パネル40に用紙セット表示を行い、用紙のセットが完了した状態で画像出力装置111による作像を実施した後、特色機である画像出力装置(IOT2)112の操作パネル40にIOT1で印刷済の用紙セット表示を行い、当該用紙のセットが完了した状態で画像出力装置112による作像を実施する。
図7に示すように、クライアントPC100からサーバ130に画像データDT、厚盛指示の有無及び用紙情報が送信されたと仮定する(図7中(1)参照)と、サーバ130がクライアントPC100から取得した情報に基づいて画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112につき例えば「一般色→特色」の印刷順を選定し、先ず一般色機である画像出力装置(IOT1)111に対して用紙セット表示を行い、一般色の画像データDT1を送信する(図7中(2)参照)。
そして、一般色機である画像出力装置(IOT1)111による作像が終了すると、印刷済の用紙S(一般色画像G1を出力)が画像出力装置(IOT1)111の用紙排出受け86(図3参照)に排出される(図7中(3)参照)。
この後、サーバ130は、特色機である画像出力装置(IOT2)112に対して印刷済の用紙Sを例えば手差し用紙供給器92(図3参照)にセットする旨の表示を行い、ユーザがこれを確認して手差し用紙供給器92に印刷済の用紙Sをセットする(図7中(4))参照)と、特色機である画像出力装置(IOT2)112による作像を開始し、画像出力装置(IOT2)112の用紙排出受け86に「一般色画像+特色画像」を含む印刷済の用紙Sを排出させる(図7中(5)参照)。
尚、ここでの特色画像はクリア(CL)トナーによる画像を指すが、特色画像には厚盛画像Gtではないクリア(CL)トナーによる画像も含まれる。
本例において、厚盛画像Gtの作像シーケンスは、図8に示すように、厚盛指示器150からの厚盛指示を受けると、厚盛画像Gtに相当する特色による画像データGT2から厚盛画像の作製に要するクリア(CL)トナーの総量を取得する。
本例の場合、例えば厚盛画像Gtを作製する作像エンジン22(22e〜22g)は3つであるため、一つの作像エンジン22では入力画像濃度Cin=100%のベタ画像に要するトナー量が作像エンジン22単体の最大総量(単体最大総量)であり、これが三つあることから、厚盛画像Gtの作製トナー総量Tvは最大で300%になる。従って、本例では、厚盛指示として、作製トナー総量Tvが300%以下の指示内容あれば厚盛画像Gtを作製することは可能である。
ここで、厚盛指示として、作製トナー総量TvがXであるときに、制御装置122は厚盛画像Gtを作製する上で必要最小限の数の作像エンジン22(22e〜22g)の全部若しくは二つを選択する。
本例では、各作像エンジン22(22a〜22c)の単体最大総量が100%であることから、X>200%のとき、全て(三つ)の作像エンジン22(22e〜22g)を選択し、100%<X≦200%のとき、二つの作像エンジン22(22e〜22gの任意の二つ)を選択するようにすればよい。
そして、制御装置122は厚盛画像Gtを作製する上で選択された作像エンジン22(22e〜22g)について使用割合を決定し、厚盛画像Gtの作像を実施するようにすればよい。
ここで、決定手法としては、(1)作像エンジン22の単体最大総量を使用する態様と、(2)作像エンジン22の単体最大総量に近い量を使用する態様がある。
<決定手法1>
これは、作像エンジン22の現像能力を最大限利用することを企図したものであり、厚盛画像Gtの厚盛指示(作製トナー総量Tv)が例えば240%の場合には、全て(三つ)の作像エンジン22(22e〜22g)を選択し、このうちの二つについては単体最大総量100%の使用割合に調整し、残りの一つについては単体最大総量の40%の使用割合に調整するようにすればよい。また、厚盛画像Gtの厚盛指示(作製トナー総量Tv)が例えば180%の場合には、二つの作像エンジン22(22e〜22gの任意の二つ)を選択し、このうちの一つについては単体最大総量100%の使用割合に調整し、残りの一つについては単体最大総量の80%の使用割合に調整するようにすればよい。
<決定手法2>
これは、作像エンジン22の単体最大総量に近い量を利用することを企図したもので、図9に示すように、入力画像濃度Cinと単位面積当たりのトナー量TMA(Toner Mass per Area)との特性に基づいて第1の調整値A1、第2の調整値A2を予め決めておき、これらの調整値に従って使用割合を調整するものである。
一般に、入力画像濃度Cinと単位面積当たりのトナー量TMAとの特性曲線はトナーの種類に依存して異なるものであるが、多くの場合、図9に示すように、CinとTMAとの関係は非線形であり、Cin50%以上で上に凸になる傾向を示す。このため、Cinが100%に近いレベル(例えば90%)ではTMAは100%に近似したレベルになっている。そこで、本実施の形態では、厚盛画像Gtの作製トナー総量TvをXとした場合に、全ての作像エンジン22で平均的に案分したときの平均値(X/3)を算出し、第1の調整値A1としては少なくとも当該平均値(X/3)よりも少なくとも大きい値となるように選定し、選択された作像エンジン22(22e〜22g)の一部については第1の調整値A1以上の使用割合で調整するようにすればよい。このとき、図9に示す特性からも明らかなように、第1の調整値A1としては100%に近いレベルのTMAが得られる範囲、例えば90%を目標とすることが好ましい。
また、第2の調整値A2は、第1の調整値A1未満で第1の調整値A1との差分が予め決められた値以上離れた値となるように選定し、選択された作像エンジン22の残りについては第2の調整値A2以下の使用割合で調整するようにすればよい。このとき、図9に示す特性からも明らかなように、第1の調整値A1と第2の調整値A2との差分が小さいと、TMAの差分が小さくなることから、Cinレベルが接近した厚盛画像部分同士を積層すると、局所的に高いところが出来やすい懸念があり、これを回避する上で、ある程度大きい差分をもって第2の調整値A2を選定するのが好ましい。このとき、図9に示すように、第2の調整値A2としては第1の調整値A1を90%とすれば20%以上差分をもって70%以下を目標とするのが好ましい。
尚、第1の調整値A1、第2の調整値A2を考慮しないで使用割合を調整した態様としては、厚盛画像Gtの厚盛指示(作製トナー総量Tv)が例えば240%の場合に、仮に三つの作像エンジン22(22e〜22g)の使用割合を85、85、70に調整した場合には、第1の調整値以上の使用割合ではなく、また、第2の調整値以下の使用割合でもなく、厚盛画像Gtを見ると、局所的に高いところが目立つものであった。
厚盛画像Gtの作製に当たっては、図4(b)に示すように、作像エンジン22(22e〜22g)のうち使用割合の割り当てについては適宜選定して差し支えないが、割り当ての仕方に依存して厚盛画像Gtの品質が異なる点について説明する。
(1)厚盛画像Gtの構成例1
本例は、図10(a)に示すように、単体最大総量又は第1の調整値の使用割合で調整された割合増の画像部分(第1の厚盛画像部分Ghに相当)が用紙S上の厚盛画像Gtの下層側から作製され、第1の厚盛画像部分Ghの上に割合減の第2の厚盛画像部分Gmが積層されている。この例では、第1の厚盛画像部分Ghが積層されているが、高い入力画像濃度Cinであることから、両者は局所的に高さが変動することなく、安定的に積層されているため、凹凸感の高い厚盛画像Gtが得られる。また、本例では、厚盛画像Gtの表面に第2の厚盛画像部分Gmが表面に露呈することから、中間調画像のスクリーンの良さ(網目模様)を生かすことができる。
また、本例では、図4(b)に示すように、用紙Sの転写域に近い側の作像エンジン22(22f,22g)で第1の厚盛画像部分Ghを作製し、用紙Sの転写域から最も遠い作像エンジン22(22e)で第2の厚盛画像部分Gmを作製するようにすればよい。
本例は、図10(b)に示すように、用紙S上に厚盛画像Gtの割合減の画像部分(第2の厚盛画像部分Gmに相当)が作製され、この第2の厚盛画像部分Gmの上には割合増の画像部分(第1の厚盛画像部分Ghに相当)が積層されている。この例では、用紙Sに作製された第2の厚盛画像部分Gmが第1の厚盛画像部分Ghに覆われているため、第2の厚盛画像部分Gm(中間調画像のスクリーン)が表面に露呈し難い。ここで、第1の厚盛画像部分Ghは第2の厚盛画像部分Gm上に積層されたときに、第2の厚盛画像部分Gmに対応した箇所が上方に張り出すことになるが、第1の厚盛画像部分Ghが上から押さえつけていることから、第2の厚盛画像部分Gmによる張り出し量Δmは少なく、第2の厚盛画像部分による中間調画像のスクリーンは目立ち難い。このため、中間調画像のスクリーン(網目模様)が目立たない高い凹凸感の厚盛画像Gtが得られる。
また、本例では、図4(b)に示すように、用紙Sの転写域に問い側の作像エンジン22(22e,22f)で第1の厚盛画像部分Ghを作製し、用紙Sの転写域から最も近い作像エンジン22(22g)で第2の厚盛画像部分Gmを作製するようにすればよい。
本例は、図10(c)に示すように、厚盛画像Gt’の厚盛指示(厚盛トナー総量Tv)が例えば240%の場合に、に三つの作像エンジン22(22e〜22g)の使用割合を等分に80、80、80にしたものである。本例の場合、Cin80%の中間調画像からなる厚盛画像部分Gxを積層することになるため、局所的に高くなるところがあり、厚盛画像Gt’の表面性が損なわれる懸念がある。
本実施の形態において、作像エンジン22(22e〜22g)のうち、第1の厚盛画像部分Ghを作製する作像エンジンをE21、E22とし、第2の厚盛画像部分Gmを作製する作像エンジンをE23で表し、E21、E22については単体最大総量100%を出力するものと仮定すると、図11(a)に示すように、作像エンジンE21、E22の出力は作像エンジンE23に比べて大きく、目標出力QTを得る上で両者は異なって設定されていることが理解される。
この点、比較の形態に係る作像エンジン22(22e〜22g)につき、夫々の作像エンジンE21〜E23の使用割合を等分にすると、図11(b)に示すように、目標出力QTを得る上で各作像エンジンE21〜E23の出力特性は略等しく設定されていることが理解される。
本実施の形態では、制御装置122は、図5に示すように、厚盛画像Gtを作製する作像エンジン22(22e〜22g)のトナー残量を監視する構成を採用している。このため、本例では、厚盛画像Gtを作製する際に、単体最大総量又は単体最大総量に近い量を消費する作像エンジン22を選択するときに、トナー残量の多い作像エンジン22を選択することが可能である。このため、厚盛画像Gtを作製する複数の作像エンジン22のトナー消費量を略同程度に保ちながら使用することが可能になり、トナー補給カートリッジの交換時期を合わせやすくすることが可能である。
また、厚盛画像Gtの構成例1,2のように、ユーザによって厚盛画像Gtの構成例を変更する要請がある場合には、ユーザによる指示によって、厚盛画像Gtを作製する作像エンジン22(22e〜22g)の使用割合を適宜変更させるように制御するようにしてもよいことは勿論である。
図12は実施の形態2に係る画像形成装置の要部を示す。
同図において、画像形成装置は、一般色機としての画像出力装置(IOT1)111を前段側に、特色機としての画像出力装置(IOT2)112を後段側に設置し、両者間に中継搬送装置113を介在させて画像出力装置111,112の用紙搬送路を接続し、更に、画像出力装置(IOT1)111の前段側には用紙供給装置110を設置し、画像出力装置(IOT2)112の後段側には後処理装置(フィニッシャ)114を設置するようにしたものである。
そして、クライアントPC100はサーバ130を介して画像出力装置(IOT1,IOT2)、用紙供給装置110、中継搬送装置113及び後処理装置114に通信可能に接続されている。
本例において、用紙供給装置110は複数の用紙供給器141を有しており、その一部には手差し用紙供給器142を有している。更に、用紙供給装置110には操作部(入力部や表示部を含む)143が設けられている。
また、画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112の基本的構成は実施の形態1と略同様であり、装置筐体20内に画像形成ユニット21(作像エンジン22、中間転写体30、一括転写装置50)を搭載し、更に、画像定着用の定着装置70を搭載すると共に、夫々制御装置121,122を備えている。
ここで、制御装置121,122は、実施の形態1の構成を採用するようにすればよい。
更に、中継搬送装置113は、手差しインサータ145を有し、前後に位置する画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112の用紙搬送路を接続する中継搬送路146を有している。
更にまた、後処理装置114は、パンチャ151、端綴じ装置152、中綴じ装置153及び用紙排出受け154を有しており、更に、手差しインサータ155を有している。
従って、本実施の形態では、サーバ130が「一般色→特色」の印刷順(画像形成順)を決定したと仮定すると、用紙供給装置110から供給された用紙は、一般色機としての画像出力装置(IOT1)111による作像が行なわれ、定着装置70にて1回目の定着処理が行われる。この後、画像出力装置(IOT1)111にて印刷済の用紙は、中継搬送装置113を経て特色機としての画像出力装置(IOT2)112に導かれ、画像出力装置(IOT2)112による作像が行われ、定着装置70にて2回目の定着処理が行われる。しかる後、「一般色画像+特色画像」を含む用紙は後処理装置114を経て用紙排出受け154に排出される。
このように、本例の場合には、「一般色→特色」の印刷順(画像形成順)の場合には、用紙は自動的に画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112に搬入され、作像、定着処理が実施される。
この後、用紙排出受け154に排出された特色画像印刷済の用紙を手動で用紙供給装置110にセットし、一般色機としての画像出力装置(IOT1)111による作像、定着を経て、中継搬送装置113、画像出力装置(IOT2)112及び後処理装置114の用紙搬送路を経て用紙排出受け154に排出するようにすればよい。
尚、この場合、手動で印刷済の用紙を運ぶようにしているが、別途設置した搬送ユニットにて自動的に搬送するようにしてもよいことは勿論である。
また、各実施の形態では、いずれも2台の画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112を採用しているが、これに限られるものではなく、一つの装置筐体内に2組の画像形成ユニットを連続的に配設し、夫々の画像形成ユニットで形成された画像を定着する定着装置を夫々搭載するようにしてもよい。
図13は実施の形態3に係る画像形成装置の要部を示す。
同図において、画像形成装置は、装置筐体20内に、複数の色成分(本実施の形態ではクリア(CL)、クリア(CL)、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))画像を形成する作像エンジン22(具体的には22a〜22f)と、各作像エンジン22にて形成された各色成分画像を順次転写(一次転写)保持するベルト状の中間転写体30と、中間転写体30上に転写された各色成分画像を媒体としての用紙に二次転写(一括転写 )する二次転写装置(一括転写装置)50と、二次転写された画像を用紙上に定着させる定着装置70と、二次転写域に用紙を搬送する用紙搬送系(図示せず)と、を備えている。
本例では、同じ装置筐体20内に一般色(YMCK)の作像エンジン22(22c〜22f)と、特色(CL,CL)の作像エンジン22(22a,22b)とを備えており、本例では2つの作像エンジン22(22a,22b)を用いて厚盛画像を作製するようにしてものである。
従って、本例では、実施の形態1,2のように、三つの作像エンジン22(22e〜22g)を用いて厚盛画像を作製していないため、実施の形態1,2のように、厚盛画像の厚さを十分に確保することはできないものの、一つの装置筐体20内に厚盛画像を作製する作像エンジン22を搭載したので、簡易な構成で厚盛画像のような特色画像を一般色画像と共に作製することが可能である。
Claims (14)
- 媒体に対し、同一種の作像剤を用いて階調スケール100%の単層を超える総量の厚盛画像を作製する複数の作像手段と、
前記複数の作像手段の全体で作製可能な最大総量以下の任意の作像剤総量の厚盛画像を作製するように指示する指示手段と、
前記指示手段にて指示された厚盛画像を作製するに当たって、使用する作像手段による作像剤の使用割合を調整する調整手段と、
を備え、
前記調整手段は、前記複数の作像手段のうち使用する作像手段の少なくとも一部には当該作像手段が担う単体最大総量で使用割合を調整し、残りの作像手段には単体最大総量未満で使用割合を調整することを特徴とする画像形成装置。 - 媒体に対し、同一種の作像剤を用いて階調スケール100%の単層を超える総量の厚盛画像を作製する複数の作像手段と、
前記複数の作像手段の全体で作製可能な最大総量以下の任意の作像剤総量の厚盛画像を作製するように指示する指示手段と、
前記指示手段にて指示された厚盛画像を作製するに当たって、使用する作像手段による作像剤の使用割合を調整する調整手段と、
を備え、
前記調整手段は、前記複数の作像手段のうち使用する作像手段の少なくとも一部には前記複数の作像手段が平均的に担う平均値よりも多い第1の調整値で使用割合を調整し、残りの作像手段には前記第1の調整値未満で当該第1の調整値との差分が予め決められた値以上離れた第2の調整値で使用割合を調整することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2に記載の画像形成装置において、
前記調整手段は、前記第1の調整値として前記作像手段が担う単体最大総量の90%以上の値を選定することを特徴とすることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3に記載の画像形成装置において、
前記調整手段は、前記第2の調整値として前記作像手段が担う単体最大総量の70%以下の値を選定することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記媒体の表面に対し一若しくは複数の有色作像剤を用いて前記厚盛画像以外の有色画像を作製する有色作像手段を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項5に記載の画像形成装置において、
前記有色作像手段は、前記厚盛画像を作製する複数の作像手段と交換可能であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記調整手段は、前記指示手段にて指示された厚盛画像の指示情報に基づいて前記複数の作像手段の全てを使用する必要がない条件では、前記複数の作像手段から使用する必要最小限の数の作像手段を選定することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項7に記載の画像形成装置において、
前記調整手段は、必要最小限の数の作像手段を選定するに当たって、選定する作像手段の組合せを変更可能とすることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記調整手段は、前記単体最大総量又は前記第1の調整値の使用割合で調整される作像手段を変更可能とすることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記厚盛画像は、前記単体最大総量又は前記第1の調整値の使用割合で調整された割合増の画像部分が前記媒体上の厚盛画像の下層側から作製されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記調整手段は、前記媒体から近くに配置される作像手段に対して前記単体最大総量又は前記第1の調整値の使用割合で調整することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記厚盛画像は、前記単体最大総量又は前記第1の調整値の使用割合で調整された割合増の画像部分が前記媒体上の厚盛画像の上層側に作製されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記調整手段は、前記媒体から遠くに配置される作像手段に対して前記単体最大総量又は前記第1の調整値の使用割合で調整することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記調整手段は、前記複数の作像手段のうち作像剤の残量が多い作像手段に対して前記単体最大総量又は前記第1の調整値の使用割合で調整することを特徴とする画像形成装置。
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