JP2020153457A - 基礎貫通管構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工が容易でありながら、外側管材と内側管材との間のシール性を向上させ、例えば屋内等への浸水を抑制する。【解決手段】建築物のコンクリート製の基礎100を貫通するように埋設された外側管材1と、外側管材1の内部に挿通される内側管材2とを備えた基礎貫通管構造Aにおいて、外側管材1と内側管材2との間には、内側管材2の外周面を囲む環状に形成され、外側管材1と内側管材2との間をシールする弾性材料からなるパッキン材3が配設されている。【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート製の基礎を貫通するように設けられる基礎貫通管構造に関する。
従来より、住宅等の建築物において、給排水管等が挿通する鞘管を、コンクリート製の基礎を貫通するように設けることが行われている(例えば、特許文献1参照)。この種の鞘管としては、例えば鋳鉄管等の鋼製材管や塩化ビニルポリエチレン管材等の樹脂製管等が知られている。これら管材を鞘管としてコンクリート製の基礎を貫通するように設けておき、当該鞘管内に給排水管や電設管等の本管を挿通することで二重配管が構成されている。
鞘管を施工する際には、コンクリートの打設前に鞘管を予め所定位置に位置決めしておき、その後、コンクリートを打設する方法が採用されることがある。また、この鞘管内に挿通される本管と、鞘管との間には空隙部が生じることになるが、この空隙部の処理方法としては、一般的に、モルタルの埋め込みによってシールを行う方法が知られている。
特開2018−131744号公報
ところで、近年、台風や局地的な集中豪雨による河川の氾濫あるいは下水の氾濫によって住戸の床上浸水、床下浸水が頻発している。この浸水により、本管及び鞘管からなる二重配管構造において、上述したモルタルの埋め込みによるシールでは、モルタルの硬化収縮の発生により本管の鞘管との間に水道が形成され、屋内への浸水が発生するおそれがある。屋内へ浸水した場合、水の逃げ道がなく、事後の排水処理に長期間を要するとともに、多大な労力を要し、排水処理費用が嵩む結果となるので、屋内への浸水をできるだけ抑制したいという要求がある。
そこで、二重配管構造のシール性を改善する方策として、モルタルの埋め込み後、ウレタンあるいはシリコーン樹脂等の1液性硬化型不定型シーリング材を使用することが考えられる。しかし、モルタルの埋め込み作業と、不定型シーリング材の塗布作業とが必要になって施工が煩雑になるという問題があった。加えて、不定型シーリング材も硬化収縮を伴うものなので、鞘管と本管との間に空隙部ができることがあり、この空隙部が水道となって屋内への浸水が発生する懸念がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、施工が容易でありながら、外側管材と内側管材との間のシール性を向上させ、例えば屋内等への浸水を抑制することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、外側管材と内側管材との間に弾性材料からなるパッキン材を設けてシール性を確保するようにした。
第1の発明は、建築物のコンクリート製の基礎を貫通するように埋設された外側管材と、前記外側管材の内部に挿通される内側管材とを備えた基礎貫通管構造において、前記外側管材と前記内側管材との間には、当該内側管材の外周面を囲む環状に形成され、前記外側管材と前記内側管材との間をシールする弾性材料からなるパッキン材が配設されていることを特徴とする。
この構成によれば、外側管材と内側管材とによって二重配管構造が構成される。外側管材は、例えば、コンクリートの打設前に予め所定位置に位置決めしておき、その後、コンクリートを打設することで、基礎を貫通するように埋設することが可能である。この外側管材の内部に挿通された内側管材と外側管材との間にパッキン材を配設することで、外側管材と内側管材との間がパッキン材によってシールされる。パッキン材は弾性材料からなるものなので、外側管材及び内側管材に密着させることが可能であり、よって、外側管材と内側管材との間に水道ができにくくなる。
第2の発明は、前記パッキン材の内周面には、当該パッキン材の内方へ突出して周方向に連続し、前記内側管材の外周面に当接するパッキン側凸部が形成され、前記パッキン側凸部の断面形状は、前記パッキン材の中心線方向に非対称形状とされていることを特徴とする。
この構成によれば、パッキン側凸部が内側管材の外周面に当接すると、当該外周面に沿うように弾性変形して全周にわたってシール性が確保される。パッキン側凸部は、1つであってもよいし、複数形成してもよい。パッキン側凸部を複数形成する場合には、パッキン材の中心線方向に互いに間隔をあけて設けることができる。
第3の発明は、前記外側管材は、管材本体と、当該管材本体の中心線方向一端部に取り付けられるキャップ部材とを備え、前記キャップ部材には、前記内側管材が挿通可能な挿通孔が形成され、前記パッキン材は、前記キャップ部材の前記挿通孔に嵌合するように形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、外側管材の一部を構成するキャップ部材の挿通孔にパッキン材が嵌合することによって取り付けられるので、パッキン材とキャップ部材を予め一体化しておいた後、施工現場で両者を管材本体に取り付けることが可能になる。
第4の発明は、前記パッキン材の外周面には、当該パッキン材の中心線方向両端部から径方向外方へ突出して前記キャップ部材における前記挿通孔の周縁部に係合する係合部が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、パッキン材をキャップ部材の挿通孔に嵌合させると、パッキン材の両端部の係合部がそれぞれキャップ部材の挿通孔の周縁部に係合するので、パッキン材がキャップ部材から離脱し難くなる。
第5の発明は、前記キャップ部材の前記挿通孔の内周面には、周方向に連続するキャップ側凸部が形成され、前記パッキン材の外周面には、前記キャップ側凸部が嵌合する凹部が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、パッキン材をキャップ部材の挿通孔に嵌合させると、キャップ側凸部がパッキン材の凹部に嵌合するので、パッキン材がキャップ部材からより一層離脱し難くなる。
第6の発明は、複数本の前記内側管材が前記外側管材に挿通され、前記キャップ部材には、前記挿通孔が前記内側管材の本数に対応して複数形成され、前記各挿通孔に前記パッキン材が嵌合されていることを特徴とする。
この構成によれば、複数本の内側管材を外側管材に挿通する場合に、共通のキャップ部材で内側管材が位置決めされた状態で支持され、各内側管材と外側管材とのシール性を確保することが可能になる。例えば、2本の内側管材を外側管材に挿通する場合、挿通孔は、キャップ部材の中心を対称の中心として点対称に形成することができる。
第7の発明は、前記パッキン材は、前記内側管材の外周面に対して弾性変形した状態で密着するように形成され、前記パッキン材と前記内側管材とは非接着であることを特徴とする。
この構成によれば、パッキン材と内側管材とが接着剤によって接着されていないので、例えば施工中に内側管材を外側管材に対して相対的に移動させることが可能になる。
第1の発明によれば、外側管材と内側管材との間に弾性材料からなるパッキン材を配設したので、施工を容易にしながら、外側管材と内側管材との間のシール性を向上させることができ、例えば屋内等への浸水を抑制することができる。
第2の発明によれば、パッキン材の内周面に形成した凸部が内側管材の外周面に全周にわたって当接するので、シール性をより一層高めることができる。
第3の発明によれば、外側管材の一部を構成するキャップ部材にパッキン材を予め一体化してから両者を管材本体に取り付けることができるので、施工現場での作業性が良好になる。
第4の発明によれば、パッキン材の中心線方向両端部に形成した係合部を、それぞれ、キャップ部材の挿通孔の周縁部に係合させることができるので、パッキン材のキャップ部材からの離脱を抑制することができる。
第5の発明によれば、キャップ側凸部をパッキン材の凹部に嵌合させることで、パッキン材がキャップ部材からより一層離脱し難くなる。
第6の発明によれば、複数本の内側管材が外側管材に挿通された状態で共通のキャップ部材によって支持することができるとともに、シール性を確保することができる。
第7の発明によれば、パッキン材と内側管材とが接着されていないので、例えば施工中に内側管材を外側管材に対して相対的に移動させることができ、施工時の作業性を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る基礎貫通管構造が適用された建築物の基礎を示す断面図である。 外側管材の管材本体の側面図である。 管材本体の継手部材の断面図である。 キャップ部材の斜視図である。 キャップ部材の正面図である。 キャップ部材の平面図である。 図5におけるVII−VII線断面図である。 図5におけるVIII−VIII線断面図である。 キャップ部材を継手部材に取り付けた状態の図8相当図である。 パッキン材の正面図である。 パッキン材の側面図である。 図10におけるXII−XII線断面図である。 管材本体を埋設した状態の図1相当図である。 管材本体に継手部材を取り付けた状態の図1相当図である。 内側管材をパッキン材に挿入した状態の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る基礎貫通管構造Aが設けられた建築物の基礎100を示す断面図である。建築物は、図示しないが、例えば住宅、事務所、店舗等を挙げることができるが、これらに限られるものではない。基礎100はコンクリート製であり、図示した形状以外の形状であってもよい。基礎100の一部に基礎貫通管構造Aが設けられている。
(基礎貫通管構造Aの構成)
基礎貫通管構造Aは、基礎100を貫通するように埋設された外側管材1と、外側管材1の内部に挿通される内側管材2と、パッキン材3とを備えている。外側管材1はいわゆる鞘管と呼ばれるものである。また、基礎貫通管構造Aは、外側管材1における屋外側の端部の開口を覆うスリーブカバー4を備えている。スリーブカバー4は、外側管材1に対して着脱可能に取り付けられており、例えばエチレンプロピレンゴム等で構成されたシート状の部材である。さらに、基礎貫通管構造Aは、コンクリートの打設前に外側管材1を位置決めして固定しておくための固定部材5を備えている。
内側管材2は、図1に仮想線で示しており、例えば耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管で構成された給水管等である。内側管材2は、屋外から外側管材1に挿通された屋内側へ延びている。この実施形態では、内側管材2が2本である場合について説明するが、これに限らず、内側管材2は1本であってもよいし、3本以上であってよい。また、内側管材2は、電設管等であってもよい。
(外側管材1の構成)
外側管材1は、管材本体10と、管材本体10における屋内側の端部(中心線方向一端部)に取り付けられるキャップ部材20とを備えており、さらに管材本体10は継手部材11を備えている。管材本体10、継手部材11及びキャップ部材20は、例えば塩化ビニル等の樹脂製部材からなるものであるが、材料はこれに限られるものではない。
管材本体10の屋外側の端部は、基礎100の屋外側の上面から外方に臨むように開口している。この管材本体10の屋外側の開口がスリーブカバー4によって閉塞可能になっている。管材本体10は、屋外側の端部から屋内側へ向かって下降傾斜して延びる傾斜管部10aと、傾斜管部10aの屋内側から水平方向に延びる水平管部10bとを有している。従って、管材本体10は、中心線方向の途中が屈曲した形状になっている。管材本体10の形状は、屈曲した形状であってもよいし、直管形状であってもよい。水平管部10bの屋内側の端部は、基礎100の屋内側の側面から内方に向けて開口している。管材本体10は、複数の塩化ビニルパイプを接続することによって構成されていてもよいし、1本の塩化ビニルパイプで構成されていてもよい。
管材本体10の傾斜管部10aの外周面には、ブチルゴム10cが全周に亘って固着されている。ブチルゴム10cは、蟻が屋外から侵入するのを防止する防蟻成分を含むブチルゴムで構成されており、従来から周知の部材である。防蟻成分を含むブチルゴムの例は、特許第5537061号公報に開示されている。ブチルゴム10cの厚みは、例えば3mm程度に設定することができ、また、ブチルゴム10cの幅は100mm程度に設定することができる。ブチルゴム10cは、傾斜管部10aに対して隙間無く密着するとともに、基礎100に埋め込まれてコンクリートとの間にも隙間が形成されないようになっている。これにより、屋外の蟻が管材本体10と基礎100との間から屋内へ向けて侵入するのが抑制される。
継手部材11は、管材本体10の水平管部10bの屋内側の端部に差し込まれることによって当該水平管部10bに接続されている。継手部材11は、管状に成形されており、水平管部10bに差し込まれる側が相対的に小径に形成された小径部11aとされている。この小径部11aの外周面には図示しない接着剤が全周に亘って塗布されており、小径部11aの外周面の全周が水平管部10bの内周面に接着されている。これにより、継手部材11と水平管部10bとの間の止水性が確保される。
図3に示すように、継手部材11における小径部11a以外の部分は大径部11bとされている。図1に示すように、継手部材11が水平管部10bに取り付けられた状態で大径部11bが基礎100から屋内側へ突出するようになっている。図3に示すように、大径部11bの内周面には、段部11cが形成されている。さらに、大径部11bの内周面の段部11cよりも奥側には、第1突起部11dが径方向内方へ突出するように形成され、また、第2突起部11eが径方向内方へ突出するように形成されている。第1突起部11dと第2突起部11eとは、大径部11bの中心線を対称の中心として点対称に配置されている。尚、この実施形態では、第1突起部11dと第2突起部11eとを設けているが、突起部の数は2つに限られるものではなく、3つ以上であってもよい。また、突起部は、大径部11bの上部や下部、斜め上部や斜め下部、上下方向中間部等に設けてもよい。
図4〜図8に示すように、キャップ部材20は、円筒状部21と、端板部22とを備えており、円筒状部21と端板部22とは一体化されている。円筒状部21は、継手部材11の大径部11bよりも小径に形成され、当該大径部11bに差し込まれる部分である。円筒状部21は、継手部材11の大径部11bの内周面に沿って延びており、大径部11bに対して中心線周りに回動可能になっている。図6及び図7に示すように、円筒状部21には、当該円筒状部21の中心線を対称の中心として点対称に第1溝21a及び第2溝21bが形成されている。第1溝21a及び第2溝21bの形成位置は、継手部材11の第1突起部11d及び第2突起部11eの形成位置と対応している。
第1溝21aは、円筒状部21の先端部(大径部11bへの差込方向の先端部)において開放されており、その先端部から端板部22側へ延びた後、周方向に屈曲して延びるように形成されている。第2溝21bも第1溝21aと同様に、円筒状部21の先端部において開放され、その先端部から端板部22側へ延びた後、周方向に屈曲するように形成されている。従って、第1溝21a及び第2溝21bの先端側部分は中心線方向に延びる一方、第1溝21a及び第2溝21bの奥側部分は円筒状部21の周方向に延びることになる。図9に示すように、第1溝21aには、継手部材11の第1突起部11dが挿入可能となっており、また、第2溝21bには、継手部材11の第2突起部11eが挿入可能となっている。第1突起部11d及び第2突起部11eと、第1溝21a及び第2溝21bとを利用して、キャップ部材20を継手部材11に取り付けることができる。キャップ部材20の取付要領については後述する。
端板部22は、円筒状部21の先端部とは反対側の端部に一体化されており、円筒状部21を閉塞するように延びている。図6に示すように、端板部22の外径は、円筒状部21の外径よりも大きく設定されていて、従って、端板部22の外周部は、円筒状部21の外周面から径方向外方へ突出している。図9に示すように、円筒状部21の外周面には、Oリングからなる環状シール材S1が配設されている。この環状シール材S1は、キャップ部材20を継手部材11に取り付けた状態で、継手部材11の段部11cと、端板部22の外周部との間に配置されて圧縮される。環状シール材S1により、キャップ部材20と継手部材11との間がシールされるようになっている。
キャップ部材20を継手部材11に取り付けた状態では、端板部22が継手部材11の大径部11bに収容されるようになっている。端板部22は円形状に形成されているので、大径部11bの略全体が端板部22によって閉塞されることになる。これにより、キャップ部材20の略全体が継手部材11に収容されることになる。
図1に示すように、端板部22には、内側管材2が挿通可能な挿通孔23が形成されている。この実施形態では、内側管材2が2つあるので、端板部22には挿通孔23が2つ形成されているが、挿通孔23の数は、内側管材2の数と一致していればよく、内側管材2が1つであれば、挿通孔23も1つ形成すればよく、また、内側管材2が3つ以上であれば、挿通孔23も3つ以上形成すればよい。
図5に示すように、2つの挿通孔23は、端板部22の中心を対称の中心として点対称に配置されており、共に略円形状で同じ大きさである。挿通孔23の大きさは、内側管材2の外径に応じて変更することができる。挿通孔23の位置は点対称でなくてもよく、任意の位置に配置することができる。キャップ部材20の挿通孔23の内周面には、周方向に連続するキャップ側凸部23aが形成されている。キャップ側凸部23aは、挿通孔23の内周面における中心線方向の中央部近傍に位置している。キャップ側凸部23aの断面形状は、当該キャップ側凸部23aの突出方向先端部に近づくほど幅が狭くなるように設定されている。
図4に示すように、端板部22の外側面には、2つの窪み部22aが形成されている。これら窪み部22aは、端板部22の中心を対称の中心として点対称に配置されており、2つの挿通孔23の間に位置付けられている。窪み部22aには、キャップ部材20の取付時に当該キャップ部材20を回動させるための工具(図示せず)が係合するようになっている。
パッキン材3は、外側管材1と内側管材2との間に設けられ、内側管材2の外周面を囲む環状に形成され、外側管材1と内側管材2との間をシールする弾性材料からなるものであり、例えばゴム等で構成されている。この実施形態では、内側管材2が2本あるので、パッキン材3を2つ備えている。具体的には、パッキン材3は、全体として円筒状に近い形状をなしており、外側管材1の一部を構成するキャップ部材20の挿通孔23にそれぞれ嵌合するように形成されている。各パッキン材3は挿通孔23に嵌合することによって当該キャップ部材20に取り付けられている。パッキン材3の外周面には、キャップ部材20のキャップ側凸部23aが嵌合する凹部31が形成されている。凹部31は、パッキン材3の外周面において中心線方向の中央部に位置しており、当該パッキン材3の周方向に連続している。凹部31の断面形状は、当該凹部31の底部に近づくほど幅が狭くなるように設定されている。
パッキン材3の外周面には、当該パッキン材3の中心線方向両端部から径方向外方へ突出してキャップ部材20における挿通孔23の周縁部に係合する第1係合部3a及び第2係合部3bが形成されている。第1係合部3a及び第2係合部3bは、パッキン材3の周方向に連続している。第1係合部3aは、キャップ部材20における挿通孔23の周縁部に対して外側(外側管材1の外側)から当接する一方、第2係合部3bは、キャップ部材20における挿通孔23の周縁部に対して内側(外側管材1の内側)から当接する。これにより、パッキン材3がキャップ部材20に対して内外方向(中心線方向)に相対移動し難くなる。パッキン材3と、キャップ部材20とは、接着剤等によって接着されておらず、非接着である。
パッキン材3の内周面には、当該パッキン材3の内方へ突出して周方向に連続し、内側管材2の外周面に当接するパッキン側凸部3cが形成されている。図15に示すように、内側管材2をパッキン材3に挿入すると、パッキン材3のパッキン側凸部3cは、内側管材2の外周面に対して弾性変形した状態で密着するように形成されている。このパッキン材3と内側管材2とは、接着剤等によって接着されておらず、非接着である。
この実施形態では、パッキン側凸部3cがパッキン材3の内周面に複数設けられているが、これに限らず、パッキン側凸部3cを1つだけ設けてもよい。図12に示すように、凹部31の底部は、パッキン側凸部3cに対応するように位置している。
また、パッキン側凸部3cの断面形状は、パッキン材3の中心線方向に非対称形状とされている。すなわち、パッキン側凸部3cの断面形状は、当該パッキン側凸部3cの突出方向先端部に近づくほど幅が狭くなるように設定されていて、パッキン側凸部3cの外面は、外側に位置する面3dと内側に位置する面3eとで構成されている。外側に位置する面3dは、内側に位置する面3eよりも急な傾斜とされている。
(固定部材5の構成)
図1に示す固定部材5は、バンド50と、支柱51と、ナット52、52とを備えている。バンド50は、管材本体10に巻き付けられる金属製の部材である。支柱51は、例えば上下方向に延びるネジ棒等で構成されている。支柱51の下端部は地中で固定されている。支柱51の上側部分には、バンド50の両端部がナット52、52によって上下方向に締結されている。ナット52、52によりバンド50を管材本体10に締め付けて固定することができる。尚、固定部材5の構成は上述した構成に限られるものではなく、他の構成であってよい。
(施工要領)
次に、上記のように構成された基礎貫通管構造Aの施工要領について説明する。まず、基礎100となるコンクリートの打設前に、管材本体10を固定部材5によって所定位置に固定しておく。管材本体10には、防蟻ブチルゴム10cを全周に亘って巻き付けておく。また、管材本体10には、スリーブカバー4を取り付けておく。また、継手部材11は管材本体10から取り外しておく。その後、図示しないが型枠を設置してから、図13に示すように、基礎100となるコンクリートを打設する。コンクリートが硬化すると、管材本体10が基礎100に埋設された状態になる。
次いで、図14に示すように、継手部材11を管材本体10の水平管部10bに差し込んで取り付ける。このとき、継手部材11の小径部11aの外周面に接着剤を塗布しているので、小径部11aの外周面の全周が水平管部10bの内周面に接着される。
その後、管材本体10に内側管材2を挿通し、内側管材2をキャップ部材20に予め取り付けてあるパッキン材3に挿通する。また、キャップ部材20の円筒状部21の外周面には、環状シール材S1を配置しておく。
そして、キャップ部材20を継手部材11に固定する。このとき、継手部材11の第1突起部11d及び第2突起部11e(図3に示す)がそれぞれキャップ部材20の第1溝21a及び第2溝21b(図9に示す)に挿入可能となるように、キャップ部材20の継手部材11に対する回転方向の位置を設定しておく。この状態で、キャップ部材20の円筒状部21を継手部材11の大径部11bに挿入していくと、第1突起部11d及び第2突起部11eがそれぞれ第1溝21a及び第2溝21bに挿入されていき、やがてキャップ部材20の挿入方向への移動が停止する。その後、キャップ部材20の窪み部22aに工具を係合させてから、キャップ部材20を、第1突起部11d及び第2突起部11eがそれぞれ第1溝21a及び第2溝21bの奥側に移動する方向に回動させる。これにより、第1突起部11d及び第2突起部11eがそれぞれ第1溝21a及び第2溝21bに係合した状態になり、キャップ部材20の円筒状部21が継手部材11の大径部11bから抜けなくなる。また、環状シール材S1が継手部材11の段部11cと、端板部22の外周部との間に配置されて圧縮され、キャップ部材20と継手部材11との間がシールされる。キャップ部材20の取付時の回動角度は、例えば10°以下に設定されており、好ましくは5°以下である。
(実施形態の作用効果)
以上説明したように、この実施形態に係る基礎貫通管構造Aによれば、外側管材1の内部に挿通された内側管材2と外側管材1との間にパッキン材3を配設することができるので、外側管材1と内側管材2との間がシールされる。パッキン材3は弾性材料からなるものなので、外側管材1及び内側管材2に密着させることが可能であり、よって、外側管材1と内側管材2との間に水道ができにくくなり、外側管材1と内側管材2との間のシール性を向上させることができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る基礎貫通管構造は、例えば、住宅等の建築物の基礎を貫通するように設けることができる。
1 外側管材
2 内側管材
3 パッキン材
3a 第1係合部
3b 第2係合部
31 凹部
20 キャップ部材
23 挿通孔
23a キャップ側凸部
100 基礎
A 基礎貫通管構造

Claims (7)

  1. 建築物のコンクリート製の基礎を貫通するように埋設された外側管材と、
    前記外側管材の内部に挿通される内側管材とを備えた基礎貫通管構造において、
    前記外側管材と前記内側管材との間には、当該内側管材の外周面を囲む環状に形成され、前記外側管材と前記内側管材との間をシールする弾性材料からなるパッキン材が配設されていることを特徴とする基礎貫通管構造。
  2. 請求項1に記載の基礎貫通管構造において、
    前記パッキン材の内周面には、当該パッキン材の内方へ突出して周方向に連続し、前記内側管材の外周面に当接するパッキン側凸部が形成され、
    前記パッキン側凸部の断面形状は、前記パッキン材の中心線方向に非対称形状とされていることを特徴とする基礎貫通管構造。
  3. 請求項1または2に記載の基礎貫通管構造において、
    前記外側管材は、管材本体と、当該管材本体の中心線方向一端部に取り付けられるキャップ部材とを備え、
    前記キャップ部材には、前記内側管材が挿通可能な挿通孔が形成され、
    前記パッキン材は、前記キャップ部材の前記挿通孔に嵌合するように形成されていることを特徴とする基礎貫通管構造。
  4. 請求項3に記載の基礎貫通管構造において、
    前記パッキン材の外周面には、当該パッキン材の中心線方向両端部から径方向外方へ突出して前記キャップ部材における前記挿通孔の周縁部に係合する係合部が形成されていることを特徴とする基礎貫通管構造。
  5. 請求項3または4に記載の基礎貫通管構造において、
    前記キャップ部材の前記挿通孔の内周面には、周方向に連続するキャップ側凸部が形成され、
    前記パッキン材の外周面には、前記キャップ側凸部が嵌合する凹部が形成されていることを特徴とする基礎貫通管構造。
  6. 請求項3から5のいずれか1つに記載の基礎貫通管構造において、
    複数本の前記内側管材が前記外側管材に挿通され、
    前記キャップ部材には、前記挿通孔が前記内側管材の本数に対応して複数形成され、
    前記各挿通孔に前記パッキン材が嵌合されていることを特徴とする基礎貫通管構造。
  7. 請求項1から6のいずれか1つに記載の基礎貫通管構造において、
    前記パッキン材は、前記内側管材の外周面に対して弾性変形した状態で密着するように形成され、
    前記パッキン材と前記内側管材とは非接着であることを特徴とする基礎貫通管構造。
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