JP2020143780A - 動力伝達装置 - Google Patents
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Abstract
Description
モータと、
前記モータの下流に接続された減速ギアと、
前記減速ギアの下流に接続された変速機構と、を有し、
前記変速機構の中心軸は前記モータの中心軸と径方向にオフセットしており、
前記変速機構は、1つの単純遊星歯車組から構成されている構成の動力伝達装置とした。
図1は、実施形態にかかる動力伝達装置1を説明する図である。
図2は、動力伝達装置1のカウンタギア5周りの拡大図である。
モータ2の出力回転は、カウンタギア5で減速されたのち、変速機構3で変速されて差動装置6に伝達される。差動装置6では、伝達された回転が、ドライブシャフト8(8A、8B)を介して、動力伝達装置1が搭載された車両の左右の駆動輪(図示せず)に伝達される。図1では、ドライブシャフト8Aが、動力伝達装置1を搭載した車両の左輪に回転伝達可能に接続されていると共に、ドライブシャフト8Bが、右輪に回転伝達可能に接続されている。
そして、モータハウジング10と、外側カバー11と、内側カバー12で、モータ2のケース(第1ケース部材)を構成している。
外側ケース13と内側ケース14で、カウンタギア5と、変速機構3と、差動装置6を収容するケース(第2ケース部材)を構成している。
外側ケース13と内側ケース14の間に形成される空間Sbは、カウンタギア5と変速機構3と差動装置6を収容するギア室となっている。
モータシャフト20の挿通孔200は、長手方向の一端20a側の連結部201と、他端20b側の被支持部202が、モータ2の回転軸X方向における連結部201と被支持部202との間の中間領域203よりも大きい内径で形成されている。
この状態において、モータシャフト20は、ドライブシャフト8Bに対して相対回転可能に設けられている。
モータシャフト20の連結部201は、ベアリングB1を介して、内側カバー12の内径側に位置するモータ支持部121で、回転可能に支持されている。
モータシャフト20の被支持部202は、ベアリングB1を介して、外側カバー11の内径側に位置するモータ支持部111で、回転可能に支持されている。
モータハウジング10の他端10bは、当該他端10bに設けたシールリングSLにより、外側カバー11の環状の接合部110に隙間なく接合されている。
そして、外側カバー11側のモータ支持部111は、後記するコイルエンド253bの内径側で、ロータコア21の他端部21bに、回転軸X方向の隙間をあけて対向して配置される。
モータシャフト20の回転軸X方向から見て、珪素鋼板はリング状を成しており、珪素鋼板の外周側では、図示しないN極とS極の磁石が、回転軸X周りの周方向に交互に設けられている。
本実施形態では、巻線253を、複数のティース部252に跨がって分布巻きした構成のステータコア25を採用しており、ステータコア25は、回転軸X方向に突出するコイルエンド253a、253bの分だけ、ロータコア21よりも回転軸X方向の長さが長くなっている。
リップシールRSは、モータ支持部121の内周と、モータシャフト20の外周との隙間を封止している。
リップシールRSは、モータハウジング10の内径側の空間Saと、内側ケース14の内径側の空間Scとを区画して、空間Sc側から空間Sa内へのオイルOLの進入を阻止するために設けられている。
連結部201側のベアリングB3は、内側ケース14の第1支持部141で回転可能に支持されている。差動装置6側のベアリングB3は、後記する支持部材15の第2支持部155で回転可能に支持されている。
中空軸部51の一端部51aは、ベアリングB4を介して、外側ケース13の第2支持部135で回転可能に支持されている。中空軸部51の他端部51bは、ベアリングB4を介して、内側ケース14の第2支持部145で回転可能に支持されている。
小径歯車部511は、中空軸部51と一体に形成されていると共に、大径歯車52の外径R1よりも小さい外径R2で形成されている(図4参照:R1>R2)。
小径歯車部511には、変速機構3側の連結部423が回転伝達可能に噛合している。
変速機構3は、外側ケース13と内側ケース14との間の空間Sbに配置されている。
変速機構3は、遊星歯車組4と、クラッチ47と、バンドブレーキ49と、を有している。
遊星歯車組4は、サンギア41と、リングギア42と、ピニオンギア43と、ピニオン軸44と、キャリア45と、を有している。
遊星歯車組4の構成要素(サンギア41、リングギア42、ピニオンギア43、ピニオン軸44、キャリア45)は、クラッチドラム48の外壁部481の内径側に設けられている。
クラッチ47は、リングギア42の外周にスプライン嵌合したドライブプレート471(内径側摩擦板)と、クラッチドラム48の外壁部481の内周にスプライン嵌合したドリブンプレート472(外径側摩擦板)と、回転軸X(軸線X1)方向に移動可能に設けられたピストン475と、を有している。
外壁部481は、軸線X1を所定間隔で囲む筒状を成している。円板部480は、外壁部481の差動装置6側(図中、右側)の端部から内径側に延びている。円板部480の内径側の領域は、遊星歯車組4から離れる方向に窪んだ凹部480aとなっている。
連結部483は、モータ2に近づく方向(図中、左方向)に直線状に延びている。連結部483の先端483bは、外壁部481よりもモータ2側(図中、左側)に位置している。
連結部423は、軸線X1を所定間隔で囲むリング状を成しており、連結部423の内周には、カウンタギア5の小径歯車部511がスプライン嵌合している。
ピニオンギア43は、リングギア42側の周壁部421の内周と、サンギア41の外周に噛合している。
側板部451、452は、軸線X3方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。
連結部453は、クラッチドラム48の連結部483よりも回転軸X側(内径側)を、回転軸Xに沿ってモータ2から離れる方向に延びている。
リングギア42の周壁部421と、クラッチドラム48の外壁部481との間では、ドライブプレート471とドリブンプレート472とが交互に設けられている。
ピストン475は、スプリングSpから作用する付勢力で差動装置6側(図中、右側)に付勢されている。
突出部484では、供給路138aに対向する領域の外周に、油路484aが開口している。油路484aは、供給路138aから供給されるオイルOLを、クラッチドラム48内の油圧室Rmに導くために設けられている。
油圧室RmにオイルOLが供給されると、ピストン475が、油圧室Rm内の油圧により押されてモータ2側(図中、左側)に変位する。
ピストン475がモータ2側に変位すると、クラッチ47のドライブプレート471とドリブンプレート472とが、ピストン475の押圧部475aとリテーニングプレート473との間で把持される。
これにより、ドライブプレート471がスプライン嵌合したリングギア42と、ドリブンプレート472がクラッチドラム48との相対回転が、油圧室Rmに供給されるオイルOLの圧力に応じて規制されて、最終的に相対回転が規制される。
変速機構3は、低速段と高速段の間での切り替えが可能である。
(a)バンドブレーキ49:作動、クラッチ47:解放
(b)バンドブレーキ49:非作動、クラッチ47:締結
ここで、変速機構3は、二段変速機構であり、低速段、高速段は同一回転方向(前進段又は後進段)である。モータ2の正逆転により前後進の切替えが可能である。
伝達軸7は、軸線X3方向の一端70a側が、ベアリングB4が外挿された被支持部となっており、他端70b側が、変速機構3との連結部71となっている。
伝達軸7は、軸線X3方向の一端70a側が、ベアリングB4を介して、外側ケース13で回転可能に支持されている。
連結部71の外周は、クラッチドラム48の内壁部482との間に介在するニードルベアリングNBで支持されている。連結部71の内周は、キャリア45側の連結部453の外周にスプライン嵌合している。
ギア部72には、差動装置6のデフケース60に固定されたファイナルギアFGが回転伝達可能に噛合している。
動力伝達装置1では、モータ2の出力回転が、カウンタギア5と変速機構3とを介して伝達軸7に入力されて、伝達軸7が軸線X1回りに回転する。
そうすると、伝達軸7のギア部72が回転伝達可能に噛合するファイナルギアFGが、デフケース60に固定されているので、伝達軸7の軸線X1回りの回転に連動して、デフケース60が回転軸X回りに回転する。
デフケース60では、回転軸X方向(図中、左右方向)の両側部に、筒状の支持部601、602が設けられている。支持部601、602は、シャフト61から離れる方向に、回転軸Xに沿って延出している。
開口部130の内周には、リップシールRSが固定されており、リップシールRSの図示しないリップ部が、ドライブシャフト8Aの外周に弾発的に接触することで、ドライブシャフト8Aの外周と開口部130の内周との隙間が封止されている。
デフケース60の支持部601は、ベアリングB5を介して、内側ケース14に固定された支持部材15の第1支持部151で回転可能に支持されている。
筒状部152では、長手方向の途中位置の内周に、第2支持部155が設けられている。第2支持部155では、前記した中空軸50に外挿されたベアリングB3が支持されている。
ドライブシャフト8Bは、モータ2のモータシャフト20と中空軸50の内径側を、回転軸X方向に横切って設けられており、ドライブシャフト8Bの先端側が、支持部601で回転可能に支持されている。
シャフト61は、デフケース60内において、サイドギア63A、63Bの間に位置している。
かさ歯車62A、62Bは、シャフト61の長手方向(軸線Yの軸方向)で間隔を空けて2つ設けられており、かさ歯車62A、62Bは、互いの歯部を対向させた状態で配置されている。
デフケース60内において、回転軸Xの軸方向におけるかさ歯車62A、62Bの両側には、サイドギア63A、63Bが位置している。
サイドギア63A、63Bは、互いの歯部を対向させた状態で、回転軸Xの軸方向に間隔を空けて2つ設けられており、かさ歯車62A、62Bとサイドギア63A、63Bとは、互いの歯部を噛合させた状態で組み付けられている。
図1に示すように、動力伝達装置1では、モータ2の出力回転の伝達経路に沿って、カウンタギア5と、変速機構3と、差動装置6と、ドライブシャフト8(8A、8B)と、が設けられている。
カウンタギア5では、小径歯車部511が、大径歯車52の外径R1よりも小さい外径R2で形成されている(図4参照)。カウンタギア5に入力された回転は、大きく減速されたのちに、小径歯車部511に噛合する変速機構3のリングギア42に出力される。
そのため、変速機構3に入力された回転は、変速された後にキャリア45の連結部453から伝達軸7に出力される。そして、伝達軸7に入力された回転は、伝達軸7のギア部72に噛合したファイナルギアFGを介して、差動装置6のデフケース60に伝達される。
なお、図5の(b)においては、符号「S」が、遊星歯車組4のサンギア41を意味し、符号「R」が、リングギア42を意味し、符号「C」が、キャリア45を意味している。
また、符号「BB」が、バンドブレーキ49を意味し、符号「CL」が、クラッチ47を意味し、符号「P」が、ピストン475を意味し、符号「DR」が、クラッチドラム48を意味し、符号「HB」が、ハブを意味している。
そして、変速機構3は、変速機構3の中心軸がカウンタギア5の回転軸(軸線X1)に対して同芯に設けられていると共に、軸線X1方向から見て、変速機構3が大径歯車52の外径の範囲内に収まるように設けられている。
本実施形態では、変速機構3をカウンタギア5の回転軸(軸線X1)に対して同芯に設けたことで、動力伝達装置1の回転軸方向と径方向の大型化を抑制している。
(1)動力伝達装置1は、
モータ2と、
モータ2の下流に接続されたカウンタギア5(減速ギア)と、
カウンタギア5の下流に接続された変速機構3と、を有する。
変速機構3の中心軸(軸線X1)は、モータ2の中心軸(回転軸X)と、径方向にオフセットしている。
変速機構3は、1つの遊星歯車組4(単純遊星歯車組)から構成されている。
また、変速機構3が、1つの単純遊星歯車組から構成されているので、複数の遊星歯車組から構成された変速機構と比較して小型化が可能である。また、例えば、ラビニヨ型遊星歯車組のように2つのサンギアを有するようなものと比較して軸方向の短縮が可能となる。
(2)変速機構3は、
遊星歯車組4の1つの回転要素を固定要素と連結するバンドブレーキ49(ブレーキ)と、
遊星歯車組4の2つの回転要素を連結するクラッチ47と、を有する。
バンドブレーキ49と、クラッチ47、及び遊星歯車組4が、径方向にオーバーラップする。
回転軸Xの径方向から見て、バンドブレーキ49とクラッチ47と遊星歯車組4とが重なるように配置されている。
(3)変速機構3の下流に接続された差動装置6(デファレンシャルギア)と、
差動装置6の下流に接続されたドライブシャフト8(8A、8B)と、を有する。
ドライブシャフト8Bは、モータ2のロータコア21の内周を貫通して配置されている。
(4)差動装置6は、モータ2と回転軸X方向にオーバーラップする。
(5)動力伝達装置1は、モータ2を有する。
変速機構3は、モータ2の下流に接続されている。
図6は、変形例にかかる動力伝達装置1Aの構成を模式的に示したスケルトン図である。図6の(a)は、動力伝達装置1A全体の構成を模式的に示した図であり、図6の(b)は、変速機構3Aの部分を模式的に示した図である。
以下の説明においては、前記した実施形態と共通する部分については、同一の符号を付して示すと共に、可能な限り説明を省略する。
減速ギア55は、変速機構3Aのリングギア42に連結されており、モータ2の出力回転が、減速ギア55で減速されたのち、変速機構3Aのリングギア42に入力される。
(6)動力伝達装置1Aは、
モータ2と、
モータ2の下流に接続された減速ギア55と、
減速ギア55の下流に接続された変速機構3Aと、を有する。
変速機構3Aの中心軸(回転軸Xb)は、モータ2の中心軸(回転軸Xa)と、径方向にオフセットしている。
変速機構3Aは、1つの遊星歯車組4(単純遊星歯車組)から構成されている。
また、変速機構3Aが、1つの単純遊星歯車組から構成されているので、複数の遊星歯車組から構成された変速機構と比較して小型化が可能である。また、例えば、ラビニヨ型遊星歯車組のように2つのサンギアを有するようなものと比較して軸方向の短縮が可能となる。
遊星歯車組4の1つの回転要素を固定要素と連結するバンドブレーキ49(ブレーキ)と、
遊星歯車組4の2つの回転要素を連結するクラッチ47と、を有する。
バンドブレーキ49と、クラッチ47、及び遊星歯車組4が、径方向にオーバーラップする。
(8)動力伝達装置1Aは、変速機構3Aの下流に接続された差動装置6(デファレンシャルギア)と、差動装置6の下流に接続されたドライブシャフト8(8A、8B)と、を有する。
ドライブシャフト8Bは、遊星歯車組4の内周を貫通して配置されている。
モータ2の回転軸Xaの径方向から見て、モータ2と、変速機構3Aとが、重なる位置関係で設けられている。
カウンタギア5側から変速機構3側への回転の伝達は、この態様にのみ限定されない。
(a)カウンタギア5側の小径歯車部511に相当する部位と、変速機構3側の連結部423に相当する部位とを溶接して連結する。
(b)カウンタギア5側の小径歯車部511に相当する部位と、変速機構3側のリングギア42の一部(連結部423)とを一体に形成する。
なお、以下の説明においても、符号「S」が、遊星歯車組4のサンギア41を意味し、符号「R」が、リングギア42を意味し、符号「C」が、キャリア45を意味している。
また、符号「BB」が、バンドブレーキ49を意味し、符号「CL」が、クラッチ47を意味し、符号「P」が、ピストン475を意味し、符号「DR」が、クラッチドラム48を意味し、符号「HB」が、ハブを意味している。
前記した変速機構3、3Aでは、遊星歯車組4が、ひとつのピニオンギア43を有するシングルピニオンである場合を例示した。
この変速機構3、3Aでは、遊星歯車組4のリングギア42(R)が、回転の入力部、キャリア45が出力部である。そして、クラッチ47(C)が、リングギア42(R)とサンギア(S)とを相対回転不能に締結し、バンドブレーキ49(BB)が、クラッチドラム48(DR)に連結されたサンギア41(S)を固定する。
以下に、適用可能な変速機構の態様を、図7から図10を用いて列挙する。
図7の(a)の態様では、遊星歯車組のリングギアRが回転の入力部であり、キャリアCが出力部であり、バンドブレーキBBが、クラッチドラムDRに連結されたサンギアSを固定する。クラッチCLが、クラッチドラムDRに連結されたサンギアSと、ハブHBに連結されたキャリアCとを相対回転不能に締結する。
図8の(a)の態様では、遊星歯車組のサンギアSが回転の入力部であり、リングギアRが出力部であり、バンドブレーキBBが、ハブHBに連結されたキャリアCを固定する。クラッチCLが、サンギアSと、クラッチドラムDRに連結されたリングギアRとを相対回転不能に締結する。
図8の(c)の態様では、遊星歯車組のサンギアSが回転の入力部であり、リングギアRが出力部であり、バンドブレーキBBが、クラッチドラムDRに連結されたキャリアCを固定する。クラッチCLが、クラッチドラムDRに連結されたキャリアCと、リングギアRとを相対回転不能に締結する。
図8の(d)の態様では、遊星歯車組のサンギアSが回転の入力部であり、キャリアCが出力部であり、バンドブレーキBBが、リングギアRを固定する。クラッチCLが、サンギアSと、クラッチドラムDRに連結されたリングギアRとを相対回転不能に締結する。
図8の(f)の態様では、遊星歯車組のサンギアSが回転の入力部であり、キャリアCが出力部であり、バンドブレーキBBが、リングギアRを固定する。クラッチCLが、クラッチドラムDRに連結されたリングギアRと、ハブHBに連結されたキャリアCとを相対回転不能に締結する。
図9の(a)の態様では、遊星歯車組のキャリアCが回転の入力部であり、リングギアRが出力部であり、バンドブレーキBBが、クラッチドラムDRに連結されたサンギアSを固定する。クラッチCLが、リングギアRと、クラッチドラムDRに連結されたサンギアSとを相対回転不能に締結する。
図9の(c)の態様では、遊星歯車組のキャリアCが回転の入力部であり、リングギアRが出力部であり、バンドブレーキBBが、ハブHBに連結されたサンギアSを固定する。クラッチCLが、クラッチドラムDRに連結されたキャリアCと、リングギアRとを相対回転不能に締結する。
図9の(d)の態様では、遊星歯車組のサンギアSが回転の入力部であり、リングギアRが出力部であり、バンドブレーキBBが、ハブHBに連結されたキャリアCを固定する。クラッチCLが、サンギアSと、クラッチドラムDRに連結されたリングギアRとを相対回転不能に締結する。
図9の(f)の態様では、遊星歯車組のサンギアSが回転の入力部であり、リングギアRが出力部であり、バンドブレーキBBが、クラッチドラムDRに連結されたキャリアCを固定する。クラッチCLが、クラッチドラムDRに連結されたキャリアCと、リングギアRとを相対回転不能に締結する。
図10の(a)の態様では、遊星歯車組のサンギアSが回転の入力部であり、キャリアCが出力部であり、バンドブレーキBBが、リングギアRを固定する。クラッチCLが、サンギアSと、クラッチドラムDRに連結されたリングギアRとを相対回転不能に締結する。
図10の(c)の態様では、遊星歯車組のサンギアSが回転の入力部であり、キャリアCが出力部であり、バンドブレーキBBが、リングギアRを固定する。クラッチCLが、ハブHBに連結されたキャリアCと、クラッチドラムDRに連結されたリングギアRとを相対回転不能に締結する。
これら全18パターンのうち、図7に示す態様、図8の(e)に示す態様、図9の(a)に示す態様、図9の(f)に示す態様では、モータ2の出力回転を正回転方向に維持したままで、低速段と高速段との切り替えが可能である。
そして、図7に示す態様、図9の(a)の態様は、クラッチドラムDRの外径が最も大きくなるので、クラッチCLを、余裕を持って締結状態にできる。
さらに、例えば図8の(a)、(b)、(d)〜(f)に示す態様のように、サンギアSの内径側にクラッチを設けても良い。
すなわち、クラッチCLは、リングギアRの外径側と、サンギアSの内径側の何れに設けても良い。
図9の(a)、(b)、(c)、(f)に示すように、リングギアRの外径側にクラッチCLを設けても良い。
図9の(d)、(e)、図10の(a)、(b)、(c)に示すように、サンギアSの内径側にクラッチCLを設けても良い。
例えば、モータ2の下流に接続され変速機構3という場合は、モータ2から変速機構3へと動力が伝達されることを意味する。
また、本明細書における用語「直接接続」とは、他の減速機構、増速機構、変速機構などの減速比が変換される部材を介さずに部材同士が動力伝達可能に接続されていることを意味する。
10 モータハウジング
11 外側カバー
111 モータ支持部
12 内側カバー
121 モータ支持部
13 外側ケース
131 第1支持部
135 第2支持部
138 壁部
14 内側ケース
141 第1支持部
145 第2支持部
15 支持部材
151 第1支持部
152 筒状部
153 フランジ部
155 第2支持部
2 モータ
20 モータシャフト
200 挿通孔
201 連結部
202 被支持部
21 ロータコア
23 ストッパ
25 ステータコア
251 ヨーク部
252 ティース部
253 巻線
253a、253b コイルエンド
26 ギア部
3、3A 変速機構
4 遊星歯車組
41 サンギア
42 リングギア
421 周壁部
422 円板部
423 連結部
43 ピニオンギア
44 ピニオン軸
45 キャリア
451、452 側板部
453 連結部
46 伝達部材
47 クラッチ
471 ドライブプレート
472 ドリブンプレート
475 ピストン
48 クラッチドラム
480 円板部
481 外壁部
482 内壁部
483 連結部
49 バンドブレーキ
5 カウンタギア
50 中空軸
501 連結部
502 ギア部
51 中空軸部
511 小径歯車部
52 大径歯車
55 減速ギア
6 差動装置
60 デフケース
601、602 支持部
61 シャフト
62A、62B かさ歯車
63A、63B サイドギア
7 伝達軸
71 連結部
72 ギア部
8(8A、8B) ドライブシャフト
9 本体ケース
B ボルト
B1、B2、B3、B4、B5 ベアリング
BB バンドブレーキ
S サンギア
R リングギア
C キャリア
CL クラッチ
DR クラッチドラム
FG ファイナルギア
HB ハブ
NB ニードルベアリング
OL オイル
P ピン
Rm 油圧室
RS リップシール
Sa 空間(モータ室)
Sp スプリング
Sb 空間(ギア室)
SL シールリング
W 駆動輪
X、Xa、Xb 回転軸
X1、X3、Y 軸線
Claims (5)
- モータと、
前記モータの下流に接続された減速ギアと、
前記減速ギアの下流に接続された変速機構と、を有し、
前記変速機構の中心軸は前記モータの中心軸と径方向にオフセットしており、
前記変速機構は、1つの単純遊星歯車組から構成されていることを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項1において、
前記変速機構は、前記単純遊星歯車組の1つの回転要素を固定要素と連結するブレーキと、前記単純遊星歯車組の2つの回転要素を連結するクラッチと、を有し、
前記ブレーキ、前記クラッチ、及び前記単純遊星歯車組が径方向にオーバーラップすることを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項1又は請求項2において、
前記変速機構の下流に接続されたデファレンシャルギアと、
前記デファレンシャルギアの下流に接続されたドライブシャフトを有し、
前記ドライブシャフトは、前記モータのロータの内周を貫通して配置されていることを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項1又は請求項2において、
前記変速機構の下流に接続されたデファレンシャルギアと、
前記デファレンシャルギアの下流に接続されたドライブシャフトを有し、
前記ドライブシャフトは、前記単純遊星歯車組の内周を貫通して配置されていることを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項4において、
前記デファレンシャルギアは、前記モータと径方向にオーバーラップすることを特徴とする動力伝達装置。
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